JP6057151B2 - 道路用伸縮装置の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、道路の床版遊間に設けられる道路用伸縮装置の製造方法に関する。
従来、道路橋の床版遊間の桁端に固定された鋼板の間隙にゴム製の止水部材を配設することが一般的である。このように止水部材を配設する事により、道路橋上の水が床版遊間を通って橋梁下へと流れ落ちる事が防止され、橋桁の支承部周辺の劣化を抑制することができる。
図8,9は、従来の道路用伸縮装置の構造の一例を示す横断面図である。これらの図に示す道路用伸縮装置101,102は、床版遊間の各桁端に固定されて対向する鋼材103,104を備えている。一方の鋼材103は、一方の桁端に固定されたウェブプレート105と、路面に沿って他方の鋼材104に向けて延びるフェースプレート106を備え、他方の鋼材104は、他方の桁端に固定されたウェブプレート107と、路面に沿って鋼材103に向けて延びるフェースプレート108を備えている。フェースプレート106とフェースプレート108の間には、平面視で波形や櫛形の間隙が設けられることが一般的である。ウェブプレート105,107の間には、止水部材が設けられる。
この止水部材は、図8に示す道路用伸縮装置101では、鋼材103,104の間に、止水部材としてのシール材110及びバックアップ材111が挟持されている。この道路用伸縮装置101を製造するには、まず、フェースプレート106,108の間に上述した間隙を形成しつつウェブプレート105,107の間にウレタンフォーム等のバックアップ材を挟持固定した状態で床版遊間に配置し、アンカーボルトやコンクリート等を用いて道路橋に対して固定する。このとき、フェースプレート106,108とバックアップ材の間にシール材を充填するための空間を形成しておく。そして、この空間に、フェースプレート106,108の間隙を通して、道路の路面側から液状のシール材110を流し込んで固化させることにより完成する。
また、図9に示す道路用伸縮装置102では、鋼材103,104の間に、断面略M字型のシールゴム112が止水部材として配設されている。シールゴム112は、その左右側面がウェブプレート105,107に対して接着剤等で固定されている。
上述した図8に示す従来の道路用伸縮装置101は、経年劣化によりシール材が硬化し、シール材の重量でシール材とバックアップ材が床版遊間から落下することがあった。そのため、別途にバックアップ材の重量を支持する受け金具等を鋼材に対して固定しておく必要があった。また、シール材の固化に一定の養生日数が必要であるため製作時間が長くなるというデメリットがあり、又、シール材の取り扱いに専門業者の手を必要とするため高コストになるというデメリットもあった。
また、上述した図9に示す従来の道路用伸縮装置102は、シールゴムのサイズを床版遊間に合わせて形成する必要があるため、床版遊間のサイズ毎にゴムの押し出し型を作成する必要が有り、コストを押し上げる結果となっていた。また、複数の道路用伸縮装置を床版遊間に沿って連接配置する場合に、隣接する道路用伸縮装置のシールゴム112の端部同士をシール材等で継ぎ合わせる必要があるが、シールゴム112の凹凸形状や薄さのため継ぎ目の接着の確実性に課題があった。
本発明は、前記課題に鑑みてなされたもので、シール材の落下や下方向や横方向への飛び出しを防止しつつ確実な止水が可能であり、取り付けが容易な道路用伸縮装置の製造方法の提供を目的とする。
本発明の態様の1つは、道路の床版遊間に設けられる道路用伸縮装置であって、前記床版遊間の両側面に固定される一対の金属製の側板と、当該側板の各々の上端から連続的に道路の路面に沿って他方の側板に向かって延びる金属製の上板と、前記側板と前記上板とで形成される断面略コ字型の溝部に沿って平板状の板ゴムを断面略コ字型に屈曲させて固定したゴム部材と、備える構成としてある。
このように、シール材として、平板状の板ゴムを断面略コ字型に屈曲させたゴム部材を用いることにより、シール材の落下や下方向や横方向へのシール材の飛び出しを防止しつつ確実な止水が可能となる。すなわち、側板とゴム部材とが面で接触する部分で、側板とゴム部材とを固定することが可能であるため、側板とゴム部材の間の固定力が高い。これにより、シール材が落下しにくくなり、また、側板とゴム部材の間の隙間をしっかり塞いて確実な止水を実現できる。
その一方で、ゴム部材は、道路の伸縮に伴う床版遊間の変動に伴って膨張したり収縮したりする上板に面する部位の厚みが従来に比べて薄く、シール材の下方向や横方向への飛び出し量が少なくて済む。さらに、平板状の板ゴムを用いるため、取り付けが容易であり、材料コストや製造コストが抑制される。
次に、本発明の選択的な態様の1つにおいては、前記ゴム部材は、前記側板と前記上板の角に略当接するように固定された構成とする。このように、側板と上板の角においてゴム部材と側板とが密着することにより、上板の隙間から床版遊間の端部に隙間が観察されなくなり、見栄えが向上する。
また、本発明の選択的な態様の1つにおいては、前記ゴム部材は、前記側板に接着剤にて接着固定されており、前記上板には固定されていない構成とする。このように、ゴム部材は、側板に対しては接着されつつ上板に対しては接着されないため、上板とは別個に自由に伸縮可能であり、上板に面する部位が道路の伸縮に応じて伸縮する緩衝材として機能しやすくなる。
そして、本発明の選択的な態様の1つにおいては、前記ゴム部材の断面コ字型の溝部内に嵌着された断面略矩形の低反発性部材を更に備える構成とする。このように、低反発性部材をゴム部材の内側に形成される断面コ字型の溝部内に嵌着することにより、ゴム部材の垂れ下がりや脱落が防止される。
以上説明した道路用伸縮装置は、他の機器に組み込まれた状態で実施されたり他の方法とともに実施されたりする等の各種の態様を含む。また、本発明は、上述した道路用伸縮装置を製造する方法として実現したり、当該製造方法の各工程を実施するための装置を制御する機能をコンピュータに実現させるプログラム、該プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体、等として実現したりすることも可能である。
本発明によれば、シール材の落下や下方向や横方向への飛び出しを防止しつつ確実な止水が可能であり、また、取り付けが容易である。
道路に配設された状態の道路用伸縮装置の構成を示す斜視図である。 道路用伸縮装置の横断面を示す断面図である。 道路用伸縮装置の製造方法の一例を示す工程図である。 製造工程を説明するための図である。 製造工程を説明するための図である。 製造工程を説明するための図である。 製造工程を説明するための図である。 従来の道路用伸縮装置の構造の一例を示す横断面図である。 従来の道路用伸縮装置の構造の一例を示す横断面図である。
以下、下記の順序に従って本発明の実施形態について説明する。
(1)道路用伸縮装置の構成:
(2)道路用伸縮装置の製造方法:
(3)まとめ:
(1)本実施形態の構成:
図1は、道路に配設された状態の道路用伸縮装置の構成を示す斜視図である。同図に示すように、道路用伸縮装置100は、道路の幅方向Dwに沿って形成される床版遊間S1に配設されており、床版遊間S1を挟んで床版遊間S1の両側面には、垂直に立てた長板状の鋼材(後述する左型鋼10の左側板11や右型鋼20の右側板21)が、その長手方向を道路の幅方向Dwに沿う方向に配向させつつ、アンカーボルトやアンカーバー、及び後打ちコンクリートを用いて、床版Fに固定されている。
左型鋼10には、複数のアンカーバー3a,3b,3c,・・・(以下、まとめてアンカーバー3と記載することもある。)が接続されており、このアンカーバー3にはこれと交差するように複数の補強鉄筋5a,5b,・・・(以下、まとめて補強鉄筋5と記載することもある。)が接続されている。右型鋼2には、複数のアンカーバー4a,4b,4c,・・・(以下、まとめてアンカーバー4と記載することもある。)が接続されており、このアンカーバー4にはこれと交差するように複数の補強鉄筋6a,6b,・・・(以下、まとめて補強鉄筋6と記載することもある。)が接続されている。
道路用伸縮装置100は、床版遊間S1に配置された後、アンカーバー3と補強鉄筋5の交差位置やアンカーバー4と補強鉄筋6の交差位置において床版に対してアンカーボルトを打ち込むことにより、床版Fに対して固定される。また、コンクリートCにより、アンカーバー3,4、補強鉄筋5,6、及びアンカーボルトを床版に対して固着することにより、道路用伸縮装置100は、床版Fに対して更に固定される。
鋼材(後述する左型鋼10の左側板11や右型鋼20の右側板21)の間には、道路の路面から床版遊間S1に水などが流入しないように止水するシール材(後述のゴム部材50)が配設されている。これにより、路面を流れる水が床版遊間に流れ込まなくなるため、橋梁の耐久性を向上する事が出来る。また、床版遊間S1を道路側から見えないように遮蔽するため、道路用伸縮装置の見た目も良くなる。
図2は、道路用伸縮装置100の横断面を示す断面図である。同図に示すように、道路用伸縮装置100は、左右一対の左型鋼10及び右型鋼20、型鋼の外側面から外方に向かって延びるように接続された複数のアンカーバー3,4、左右の型鋼の内側に形成される溝部40に固着されたゴム部材50、並びに、ゴム部材50の内側に形成される溝部60に嵌挿された隙間材70を備えている。
左型鋼10は、断面略L字型に屈曲した形状の鋼材であり、床版遊間S1の左側面に固定されるいわゆるウェブプレートを構成する左側板11と、左側板11の上端から連続的に道路の路面に沿って右側板21に向かって延びるいわゆるフェースプレートを構成する左上板12を備えている。右型鋼20も、断面略L字型に屈曲した形状の鋼材であり、床版遊間S1の右側面に固定されるいわゆるウェブプレートを構成する右側板21と、右側板21の上端から連続的に道路の路面に沿って左側板11に向かって延びるいわゆるフェースプレートを構成する右上板22を備える。
左側板11と右側板21は、道路用伸縮装置100において、左上板12と右上板22の間に所定の隙間S2を空けつつ、左上板12と右上板22が略同一平面上に位置するように、対向配置される。これにより、左型鋼10と右型鋼20の内側には、下方に開口した断面略コ字型の溝部40が形成される。この溝部40には、ゴム部材50や隙間材70が配設される。
ゴム部材50は、非透水性の弾性部材であり、左右の型鋼が形成する断面略コ字型の溝部40の内側面に沿う形状に形成されている。すなわち、ゴム部材50は、左外側面51が溝部40の左内側面41に当接し、右外側面52が溝部40の右内側面42に当接し、上外側面53が溝部40の上内側面43に面した状態で道路用伸縮装置100の一部を構成しており、その左外側面51と右内側面42は溝部40の内側面に接着剤等により接着されている。このとき、ゴム部材50の中心部には、断面略コ字型であり、例えば、やや角の取れた丸角状の溝部60が形成される。このように、溝部60の部分が中空状であるため軽量なシール材が実現され、左右の外側面の接着だけで十分な支持力が実現できる。これにより、ゴム部材50の下方への脱落が防止される。また、路面の水が床版遊間S1に流入しないように止水する機能も実現される。
また、ゴム部材50の上外側面53は、溝部40の上内側面43(内底面)に当接するように道路用伸縮装置100に組み込まれており、この上外側面53は上内側面43に対して接着されていない。すなわち、ゴム部材50の左右側面は溝部40に接着されているが、上内側面43は溝部40に接着されていないため、床版遊間S1が伸縮して道路用伸縮装置100に左右から圧縮応力が加えられると、ゴム部材50上側部が緩衝材として機能することになる。
また、ゴム部材50の外側面の角部54,55は、溝部40の内側面の角部44,45に当接した状態、又はほぼ当接した近接状態である。例えば、溝部40の溝幅よりも広い幅を有する平板状のゴム部材を溝部40に押し込んでゴム部材50を形成する場合は、先端に鋭角の突起を有する硬質の工具でゴム部材50の所定箇所を溝部40の角部44、45に向けて突き込むことにより、ゴム部材50の所定箇所の外側面に、略90°に屈曲した角部54,55が形成され、これら角部54,55が角部44、45に当接した状態又はほぼ当接した近接状態となる。
このように、角部54,55の角度を略90°に屈曲させることにより、隙間S2を平面視で櫛形や波形等に形成した場合にも、角部54,55と角部44,45の間にほとんど隙間が観察されることが無く、路面側から観察した隙間S2の内部の見栄えが向上する。また、ゴム部材50による止水性能も向上する。
このようなゴム部材50としては、例えば、屈曲可能な厚さが約10mmの発泡ゴムを用いることができる。ただし、発泡ゴムは、約10mmの厚みに限定されるものではなく、施工対象の床版遊間のサイズや発泡ゴムの屈曲容易性等に応じて適宜に変更されるものである。むろん、平板状のゴム部材に限らず、予め溝部40の形状に合致する断面略コ字型のゴム部材50を押し出し成形などで作成して用いてもよいことは言うまでもない。
断面略コ字型に形成されたゴム部材50の内側には、断面略コ字型の溝部60が形成される。本実施形態では、この溝部60に隙間材70が嵌着される。なお、上述した平板状のゴム部材にてゴム部材50を形成した場合は、ゴム部材の弾性力により、溝部60は、その内角部61,62がやや丸みを帯びて歪んだ丸角状の溝部60となる。
隙間材70は、軽量且つ変形しにくい材料で構成することが好ましく、例えば、低反発性のウレタンフォームを用いることができる。隙間材70は、溝部60に嵌着する前は、溝部60の幅と略同一またはやや広めの幅を有し、ゴム部材50の弾性力に抗しつつ、溝部60に嵌挿される。これにより、ゴム部材50が、溝部40の左内側面41や右内側面42に対する密着度合いが向上するため、上述した止水機能が更に向上され、ゴム部材50は更に脱落し難くなる。
なお、床版遊間S1が狭く、道路の伸縮に伴う床版遊間S1の変動が生じてもゴム部材50の中央部分がほとんど垂れ下がるおそれが無い場合は、隙間材70を溝部60に嵌着せずにゴム部材50だけでシール部材を構成してもよい。
(3)道路用伸縮装置の製造方法:
図3は、道路用伸縮装置の製造方法の一例を示す工程図であり、図4〜7は、各製造工程を説明するための図である。図3に示す製造方法では、まず、図4に示すように、左型鋼10と右型鋼20とを対面配置させて、左側板11と右側板21が所定間隔w1を開けた状態に所定の治具で固定する(S1)。このとき、実際の施工時とは上下反転した、溝部40が上に開口した状態で作業台等の上に載置すると、その後の道路用伸縮装置の製造作業が容易になる。
次に、図4に示すように、約10mm厚の発泡ゴムにより形成された板ゴム90を幅w2に切断して用意する(S2)。この幅w2は、溝部40の間隔w1よりも大きくする(w1<w2)。なお、同図には、ステップS1において間隔w1を開けて固定された左型鋼10及び右型鋼20の幅方向の中心と、板ゴム90とを幅方向の中心とを一致させて示してある。
次に、板ゴム90の上面の左部91と右部92に接着剤を塗布し(S3)、溝部40の左内側面41と右内側面42にも接着剤を塗布する(S4)。なお、ここでは、後述の両面塗布型の接着剤を用いて板ゴム90と溝部40とを接着する場合を例に取り説明を行うことにする。ここで、左部91は、図4において幅方向で溝部40よりも左側の幅w3の範囲を指し、右部92は、同図において幅方向で溝部40よりも右側のw4の範囲を指す。加えて、以下では、幅方向で溝部40に対応するw1の範囲は中央部93と呼ぶことにする。
すなわち、接着剤は左部91と右部92の上面に塗布し、中央部93には塗布しない。一方、溝部40の方には、左内側面41において左上内の角部44からおおよそw3の範囲に接着剤を塗布し、右内側面42において右上内の角部45からおおよそw4の範囲に接着剤を塗布する。なお、接着剤を塗布する工程S3,S4は適宜に順番を入れ替えて実施可能であることは言うまでもない。
工程S3,S4で用いる接着剤は、発泡ゴムと鋼材とを接着可能であって、硬化後に止水性や耐候性を有するものであれば、様々なものを用いることが可能である。ただし、短時間で接着可能な方が作業性の観点からは好ましい。例えば、シール材は止水性や耐候性に優れており、両面塗布型の接着剤は主剤と硬化剤とを別々の面に塗布してある程度乾いてから貼り合わせると瞬時に硬化するため作業性が向上する。
なお、本実施形態では、板ゴム90の左部91全体と溝部40の左内側面41、板ゴム90の右部92全体と溝部40の右内側面42、をそれぞれ一気に接着する手法を例に取り説明を行っているが、その接着の順番は様々に変更可能である。例えば、角部を先に接着してから側面の接着を行ってもよい。すなわち、板ゴム90の角部44と溝部40の角部54、板ゴム90の角部45と溝部40の角部55、をそれぞれ先に接着してから側面の接着を行ってもよい。
次に、図4,5に示すように、板ゴム90を、中央部93と左部91の境界付近と中央部93と右部92の境界付近で接着剤を塗布した面を外側にして屈曲させて、溝部40に押し込む(S5)。このとき、先端が鋭角で硬質な工具で板ゴム90の屈曲部の谷折れ側を押圧するように突き入れることにより、屈曲部の山折れ側の角が溝部40の左右の内角(角部44、角部45)に当接、又はほぼ当接する程度に近接させる。
このとき、接着剤を塗布された板ゴム90の左部91は接着剤を塗布された溝部40の左内側面41に当接して瞬時に接着され、接着剤を塗布された板ゴム90の右部92は接着剤を塗布された溝部40の右内側面42に当接して瞬時に接着される。これにより、上述した断面略コ字型のゴム部材50が形成される。このように瞬間的に接着可能な両面塗布型の接着剤を用いることにより、ゴムの反発で接着面が剥がれるおそれが無く、道路用伸縮装置の製造が容易になる。
次に、図6に示す低反発のウレタンフォームの隙間材70を作成する(S6)。隙間材70は、その高さh1を溝部60の深さh2と略同一とし、その幅w5についても溝部60の幅w6と略同一とする。ただし、幅w5については溝部60の幅w6よりも僅かに大きい程度のサイズとしてもよい。そして、溝部60、又は隙間材70の上面及び左右側面の少なくとも一方に接着剤を塗布して、隙間材70を溝部60に押し込む(S7)。これにより、図7に示すように、溝部60に隙間材70が嵌着及び接着される。
なお、床版遊間S1が狭く、ゴム部材50の中央部分がほとんど垂れ下がるおそれが無く、隙間材70を設ける必要がない場合は、工程S6,S7は省略することとなる。また、20〜30mm程度の幅の床版遊間S1に用いる道路用伸縮装置では、工程S7の接着剤を塗布する工程S6は省略してもよく、下から隙間材70を溝部60に嵌着するだけでもよい。
以上のようにして形成される道路用伸縮装置100は、下塗り等の下準備が不要であり、また、液状のシール材の硬化を待つ一定の養生日数を必要としないため、作成時間が短くて済む。また、取り扱いに専門業者が必要な液状のシール材を用いないため、コスト的に有利である。また、装置の圧縮時でもゴムの内部応力が弱い上、その反発力は発泡ゴムの形状により上方向に向かうため、下方向への飛び出しが極めて発生しにくい構造となる。また、横方向(道路用伸縮装置の長手方向)のはみ出しも内部応力が小さい分僅かなものとなるため、はみ出し部分を切り落とす必要がない。また、ゴム部材50や隙間材70の端部が単純な面形状であるため、複数の道路用伸縮装置を床版遊間に沿って連接配置する場合に、隣接する道路用伸縮装置のゴム部材50や隙間材70の端部同士の継ぎ目をシール材等の接着剤で容易且つ確実に継ぎ合わせることができる。
(4)まとめ:
以上説明した実施形態によれば、道路の床版遊間に設けられる道路用伸縮装置100において、床版遊間S1の両側面に固定される一対の金属製の左側板11及び右側板21と、左側板11及び右側板21の各々の上端から連続的に道路の路面に沿って他方の側板に向かって延びる金属製の左上板12及び右上板22と、左側板11、右側板21、左上板12及び右上板22で形成される断面略コ字型の溝部40に沿って平板状の板ゴム90を断面略コ字型に屈曲させて固定したゴム部材50と、備える構成としてある。このように構成された道路用伸縮装置によれば、シール材の落下や下方向や横方向への飛び出しを防止しつつ確実な止水が可能であり、道路用伸縮装置を道路に取り付ける作業が容易である。また、安価かつシンプルに作成及び施工可能であるためコストダウンが図れる。
なお、本発明は上述した実施形態や変形例に限られず、上述した実施形態および変形例の中で開示した各構成を相互に置換したり組み合わせを変更したりした構成、公知技術並びに上述した実施形態および変形例の中で開示した各構成を相互に置換したり組み合わせを変更したりした構成、等も含まれる。また,本発明の技術的範囲は上述した実施形態に限定されず,特許請求の範囲に記載された事項とその均等物まで及ぶものである。
2…右型鋼、3,3a,3b,3c…アンカーバー、4,4a,4b,4c…アンカーバー、5,5a,5b…補強鉄筋、6,6a,6b…補強鉄筋、10…左型鋼、11…左側板、12…左上板、20…右型鋼、21…右側板、22…右上板、40…溝部、41…左内側面、42…右内側面、43…上内側面、44…角部、45…角部、50…ゴム部材、51…左外側面、52…右外側面、53…上外側面、54…角部、55…角部、60…溝部、61…内角部、62…内角部、70…隙間材、90…板ゴム、91…左部、92…右部、93…中央部、100…道路用伸縮装置、C…コンクリート、Dw…幅方向、F…床版、S1〜S7…工程

Claims (3)

  1. 道路の床版遊間に設けられる道路用伸縮装置の製造方法であって、
    前記床版遊間の両側面に固定される金属製の側板と、当該側板の上端から連続的に道路の路面に沿って他方の側板に向かって延びる金属製の上板と、を備える2つの鋼材を、前記上板の間に隙間を空けつつ対向配置して断面略コ字型の溝部を形成する第1工程と、
    前記板ゴムを断面略コ字型に屈曲させつつ前記溝部に押し込んで前記溝部の内側面に固定する第2工程と、
    を備え、
    前記第2工程は、突起を有する工具にて、前記板ゴムの屈曲部の谷折れ側を前記溝部の角に向けて突き込む工程を含むことを特徴とする道路用伸縮装置の製造方法。
  2. 前記第2工程は、平板状の板ゴムと前記溝部の内側面との少なくとも一方に接着剤を塗布する工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の道路用伸縮装置の製造方法。
  3. 前記板ゴムの内側に形成される断面略コ字型の溝に断面略矩形の低反発性部材を押し込んで嵌着する第3工程を更に備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の道路用伸縮装置の製造方法。
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