JP6055702B2 - 銀付調人工皮革、加飾成形体及び銀付調人工皮革の製造方法 - Google Patents

銀付調人工皮革、加飾成形体及び銀付調人工皮革の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、意匠性及び密着性に優れた防汚性皮膜を備えた艶消調(マット調)の銀付調人工皮革に関する。詳しくは、エンボス加工されたようなシボ模様を有する銀面層の表面に形成した場合であっても高い接着強度を示す、防汚性皮膜を備えた艶消調の銀付調人工皮革に関する。
従来から、不織布基材の表面に天然皮革の外観に似せたポリウレタン,アクリル樹脂,塩化ビニル等の樹脂からなる銀面層を積層して形成される銀付調人工皮革が知られている。このような銀付調人工皮革は靴、鞄、ケースカバーなどの日用品、服飾品、家具、自動車内装材等の表皮材として広く用いられている。また、近年、携帯電話、モバイル機器、家電製品の筐体等に用いられる意匠性に優れた成形体として、成形体本体の表面に加飾シートを一体化させた加飾成形体が知られている。このような加飾成形体の製造に用いられる加飾シートとしても、銀付調人工皮革は用いられている。
銀付調人工皮革の銀面層は通常着色されている。銀付調人工皮革の表面に食品,化粧品,筆記用品,機械油,グリスなどに含まれる着色成分が付着した場合、付着した着色成分は洗剤では除去しにくく、また、溶剤等で拭き取って除去しようとした場合には銀面層の着色材が色落ちしたり、銀面層の表面が溶解して拭き跡が残ったりするという問題があった。また、銀面層には、しなやかさを発現させるために柔軟でタック性のあるポリウレタン等の弾性体が用いられる。銀面層にタック感が発現された場合には、銀付調人工皮革の表面に埃塵や着色成分を付着させて汚染させやすくするという問題もあった。
このような問題を解決する技術がいくつか提案されている。例えば下記特許文献1は、銀面層表面に特定のシリコン変性ポリウレタンを平均最短距離が10〜100μmになるようにドット状に塗布することにより、アルコールに接触しても色落ちしにくく、屈曲性を良好に維持できるような銀付調人工皮革が得られることを開示している。また、下記特許文献2は、基体層の表面にフッ素含有高分子を含む最表面層が形成された撥水撥油性を有する銀付調人工皮革を開示する。
銀面層表面に上述したようなシリコン変性ポリウレタンやフッ素含有高分子を含有するような防汚層を形成した場合、防汚性能はある程度は付与されるが、屈曲や摩擦のような外力により防汚層が剥離し易くなる等の問題があった。具体的には、例えば、特許文献1に開示されているように、銀面層表面にシリコン変性ポリウレタンを含有する防汚層を形成する場合において、充分な防汚性を付与するためにはシリコン変性ポリウレタンの含有割合を高める必要があるが、この場合には、防汚層の接着力が低下して剥離しやすくなるという問題があった。また特許文献2に開示されているように、基体層の表面にフッ素含有高分子を含む防汚層を形成した場合、表面に現れているフッ素含有高分子のフッ素分子が経時的に樹脂内部に埋まることにより、経時的に防汚性が低下していくという問題があった。
また、下記特許文献3は、ポリ塩化ビニル(PVC)壁紙等の防汚層として用いられるマット化フィルムとして、エチレン−ビニルエステル共重合体けん化物40〜90重量%、カルボン酸変性ポリエチレン樹脂5〜30重量%および無機フィラー5〜30重量%からなる組成物からなり、少なくとも片面の光沢度が50%以下のマット化フィルムを開示する。
特開2011−52336号公報 特開2000−336348号公報 特開平7−258489号公報
銀付調人工皮革の表面に防汚性を付与する方法として、特許文献1及び特許文献2に開示されたような方法が提案されているが、用途によって、防汚性に加えてさらに光沢を抑制した艶消調の外観が求められていた。しかしながら、防汚性と艶消調の外観との両立は困難であった。また、例えば、特許文献3に開示されたような壁紙表面に形成されたマット化フィルムは接着強度が低いという問題があった。また、このようなマット化フィルムを銀付調人工皮革の表面に形成した場合、光沢は抑制されるものの、光透過性の高い膜を得にくく、銀面層の着色が色褪せたように見えたり、銀面層に施された印刷模様が滲んだように見えるというような意匠性を低下させる問題を生じるという問題もあった。またこのようなマット化フィルムは、防汚性能も充分ではなかった。
本発明は、防汚性を付与するための表面保護膜であって、艶消感と光透過性に優れ、また、高い接着強度を維持できる表面保護膜を備えた銀付調人工皮革を提供することを目的とする。
本発明の銀付調人工皮革は、繊度0.9dtex以下の極細繊維の絡合体を含む不織布基材と、不織布基材に積層された銀面層と、銀面層に積層された表面保護膜とを備え、表面保護膜は、エチレン-酢酸ビニル共重合体のけん化物(EVOH共重合体)を主成分とする厚さ5〜20μmの膜であり、銀面層側の表面は、JIS Z 8741で規定された光沢度5〜60%を示すマット面を有するものである。EVOH共重合体を主成分として含む表面保護膜は防汚性の膜であるが、比較的硬い膜である。また、極細繊維絡合体を含む不織布基材と不織布基材に積層された銀面層とを含む銀付調人工皮革基材は、繊維密度が緻密であるために繊維の粗密ムラが低く充実感に優れた均質性の高い基材である。このような不織布基材に積層された銀面層は反発性が高くなる。このような充実感の高い銀面層を下地としてEVOH共重合体を主成分として含む5〜20μmの厚さの皮膜を形成することにより、高い接着強度を維持した表面保護膜が形成される。また、表面保護膜が厚さ5〜20μmで、且つ、光沢度5〜60%を示すマット面を有することにより、銀面層の着色が色褪せたように見えたり、銀面層に施された印刷模様が滲んで見えてしまうことを抑制しながら優れた艶消調の外観が得られる。
また、表面保護膜の全光線透過率は80%以上であることが、光透過性に優れるために意匠性に優れる点から好ましい。全光線透過率を80%以上に維持することにより銀面層の着色が色褪せたように見えたり、銀面層に施された印刷模様が滲んだように見えてしまうというような意匠性の低下を起こしにくくなる。
また、表面保護膜が厚さ5〜10μmの膜である場合には、より高い接着強度と意匠性が得られる。
また、銀面層は外表面側に平均深さ10〜100μmのシボ模様を有し、且つ、非多孔質ポリウレタン弾性体を含有する厚さ10〜200μmの層であることが好ましい。このような充実感の高い銀面層である場合には、シボ模様の表面にエアを巻き込んだり立体感を消失させたりすることなく、表面保護膜を高い密着性を維持しながら接着させることができる。
また、銀面層と表面保護膜とは厚さ0.1〜20μmの接着剤層により接着されていることが好ましい。このような薄い接着剤層で接着することにより、高い全光線透過率を維持することができるとともに、銀面層の表面形状に沿うように表面保護膜を高い接着力で接着することができる。また、銀面層にシボ模様が形成されている場合でも、シボを埋めない程度の厚さの接着剤層を形成することができるために意匠性の点からも好ましい。
このような表面保護膜としては、ポリオレフィン系樹脂を5〜40質量%含有する場合には、EVOH共重合体とEVOH共重合体に相溶しないポリオレフィン系樹脂が適度に荒れた表面を成膜時に形成してマット面を容易に形成させることができる点から好ましい。具体的には、成膜時のEVOH共重合体とポリオレフィン系樹脂との固化温度の違いにより、表面保護膜の表面にマット調の微細な凹凸を形成させることができる。
また、表面保護膜のマット面は、マット面を有する剥離シートに形成されたマット面を転写することにより形成されてもよい。
また、表面保護膜と銀面層との間で剥離させたときの剥離強度としては、2kgf/2.5cm以上であることが好ましい。
また、不織布基材は、繊度0.9dtex以下の極細繊維の絡合体と該極細繊維絡合体に含浸付与された高分子弾性体とを含有し、0.45g/cm3以上の見かけ密度を有することが表面保護膜の接着性が充分に高くなる点から好ましい。
また、本発明の加飾成形体は、樹脂成形体と樹脂成形体の表面に一体化された加飾シートとを含む加飾成形体であって、加飾シートが上述した何れかの銀付調人工皮革であることを特徴とする。
また、本発明の銀付調人工皮革の製造方法は、繊度0.9dtex以下の極細繊維の絡合体を含む不織布基材と不織布基材に積層された銀面層とを備えた銀付調人工皮革基材を準備する工程と、JIS Z 8741で規定された光沢度5〜60%を示すマット面を有する、厚さ5〜20μmの表面保護膜を準備する工程と、表面保護膜のマット面に対する反対面及び銀面層の表面の少なくとも一方に、総厚さ0.1〜20μmになるように接着剤層を形成する工程と、銀面層の表面と前記反対面とを接着剤層を介して対向するように配置し、熱プレスすることにより一体化する工程と、を備える。このような製造方法によれば、厚さ5〜20μmの表面保護膜と銀面層との界面にエア等を混入させずに、上述したような銀付調人工皮革を製造することができる。
本発明によれば、高い接着強度を有する防汚性皮膜を備えた艶消調の銀付調人工皮革が得られる。
図1は本発明に係る一実施形態の銀付調人工皮革10の模式断面図である。 図2は銀付調人工皮革10の製造工程を説明する模式断面工程図である。 図3は銀付調人工皮革10を用いた加飾成形体の製造工程を説明する説明図である。
図1は本発明に係る一実施形態の銀付調人工皮革10の模式断面図である。銀付調人工皮革10は、図1に示すように、繊度0.9dtex以下の極細繊維の絡合体を含む不織布基材1の表面に着色されたポリウレタン弾性体等から形成された銀面層2を備え、さらに銀面層2の表面に、接着剤層3を介して、エチレン-酢酸ビニル共重合体のけん化物(EVOH共重合体)を主成分とする厚さ5〜20μmの表面保護膜4を備えた形態を有する。銀面層2、接着剤層3、表面保護膜4からなる積層体の表面にはシボ形状2aが表出している。そして、図1に拡大図として示しているように、銀面層側の最表層の表面保護膜4は表面光沢度が5〜60%になるようなマット面4aを有する。
極細繊維絡合体を含む不織布基材1は繊維密度が緻密であるために繊維の粗密ムラが低く充実感に優れた均質性の高い基材である。従って、不織布基材1に積層された銀面層2は充実感の高い層になる。そして、このような充実感の高い銀面層2を下地として形成された表面保護膜4は銀面層2にしっかりと密着される。
表面保護膜はEVOH共重合体を主成分として含む。表面保護膜中のEVOH共重合体の含有割合としては60%以上、さらには70%以上、とくには80%以上であることが好ましい。EVOH共重合体の含有割合が60%未満の場合には、防汚性が低下する傾向がある。
また、表面保護膜の厚さは5〜20μmであり、好ましくは5〜15μm、さらに好ましくは5〜10μmである。表面保護膜の厚さが5μm未満の場合には耐久性が不足し、また、油性物質等の透過抑制効果が低下するために防汚性が不充分になる。また、表面保護膜の厚さが20μmを超える場合には皮膜が硬くなって銀面層との密着性が低下したり、シボ模様の立体感を失わせたりし、また、光透過率が低下して銀面層の着色が色褪せたように見えたり、銀面層に施された印刷模様が滲んだように見える傾向がある。なお、表面保護膜の厚さは、形成された銀付調人工皮革の断面の走査型電子顕微鏡写真から万遍なく選んだ5点の表面保護膜の厚さを測定した平均値として定義される。
また、表面保護膜の全光線透過率は80%以上、さらには85%以上であることが好ましい。全光線透過率が低すぎる場合には、銀面層の着色が色褪せたように見えたり、銀面層に施された印刷模様が滲んだように見える傾向がある。なお、全光線透過率とは、表面保護膜のみをASTM D1003に準ずる方法により、ヘイズメーターを用いて測定された全光線透過率を意味する。
銀付調人工皮革の表面は、表面保護膜のマット面により光沢度が抑えられた艶消調の表面を有する。銀付調人工皮革の表面である表面保護膜のマット面の光沢度は5〜60%であり、好ましくは5〜40%に調整されている。このような範囲に光沢度が調整されていることにより、表面に艶消調の外観を付与することができる。表面光沢度が60%を超える場合には艶消調の外観が失われ、表面光沢度が5%未満の場合には全光線透過率が低下する。
以下、本発明に係る銀付調人工皮革をその製造方法の一例に沿って詳しく説明する。
本製造方法においては、はじめに、図2(a)に示すように支持基材である剥離シート5上にEVOH共重合体を主成分とする厚さ5〜20μmの表面保護膜4を形成させた剥離シート付表面保護膜6を準備する。
なお、本実施形態の製造方法においては、剥離シート上に押出Tダイを用いて厚さ5〜20μmの表面保護膜を形成させた剥離シート付表面保護膜を用いる場合について詳しく説明する。なお、剥離シートに支持せずに表面保護膜を単独で形成できる場合には、剥離シート付表面保護膜を用いる代わりに、押出Tダイ等を用いて表面保護膜のみを単層で形成しても良い。なお、成膜安定性の点から、とくに、5〜10μmのような薄い厚みの表面保護膜を形成する場合には、剥離シート付表面保護膜を用いることが好ましい。
剥離シート付表面保護膜は、例えば、溶融押出機で混練されたEVOH共重合体を主成分として含む樹脂組成物を押出Tダイを用いて剥離シート上に溶融状態のまま押出し、剥離シートと冷却ロールとの間でニップしてラミネートと同時に冷却固化させることにより、剥離シート上に表面保護膜が積層された剥離シート付表面保護膜が形成される。
表面保護膜の主成分であるエチレン-酢酸ビニル共重合体のけん化物(EVOH共重合体)は、溶液重合、懸濁重合、エマルジョン重合などにより製造されるエチレン-酢酸ビニル共重合体をけん化して製造され、エチレン-ビニルアルコール共重合体とも称される。
EVOH共重合体中のエチレン単位の含有割合(エチレン含有率)としては20〜65モル%、さらには25〜60モル%であることが好ましい。エチレン含有率が低すぎる場合には耐水性が低下する傾向がある。また、エチレン含有率が高すぎる場合には耐油性が低下するために油性物質が浸透し易くなり、耐汚染性が低下する傾向がある。
また、エチレン-酢酸ビニル共重合体のけん化物の酢酸ビニル単位のけん化度は90モル%以上、さらには95モル%以上であることが好ましい。けん化度が低すぎる場合には耐油性が低下して油性物質が浸透し易くなることにより、耐汚染性が低下する傾向がある。
また、エチレン-酢酸ビニル共重合体のけん化物は、本発明の効果を損なわない範囲でエチレン-酢酸ビニル共重合体に共重合可能な単位、例えば、α−オレフィン,不飽和カルボン酸系化合物,不飽和スルホン酸系化合物,(メタ)アクリロニトリル,(メタ)アクリルアミド,ビニルエーテル,ビニルシラン化合物,塩化ビニル,スチレン等の単量体に由来する共重合単位を必要に応じて含有してもよい。さらに、エチレン-酢酸ビニル共重合体は、本発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じて、ウレタン化,アセタール化,シアノエチル化などの後変性されていてもよい。
EVOH共重合体を主成分として含む樹脂組成物には、光透過性を維持しながら表面光沢を抑制させるために、ポリオレフィン樹脂を含有させることが好ましい。EVOH共重合体と相溶しないポリオレフィン系樹脂は、成膜により適度に荒れたマット面を容易に形成させることができる点から好ましい。マット面は、成膜時においてEVOH共重合体とポリオレフィン系樹脂との固化温度の違いにより表面保護膜の表面に形成される。
ポリオレフィン樹脂としては、高密度ポリエチレン等のポリエチレン,ポリプロピレン,ポリ1−ブテン,ポリ4−メチル−1−ペンテン,エチレン−プロピレン共重合体,エチレンと炭素数4以上のα−オレフィンとの共重合体,ポリオレフィンと無水マレイン酸との共重合体,エチレン−ビニルエステル共重合体,エチレン−アクリル酸エステル共重合体,又はこれらを不飽和カルボン酸若しくはその誘導体でグラフト変性した変性ポリオレフィン等のポリオレフィンや、各種ポリオレフィンに、アクリル酸,メタクリル酸,エタクリル酸,マレイン酸,イタコン酸等の炭素数が3〜10個のα,β−不飽和カルボン酸化合物またはそのカルボン酸化合物の無水物をグラフト変性して得られるような酸変性ポリオレフィン等が挙げられる。これらの中では、高密度ポリエチレンにカルボン酸化合物をグラフト変性して得られるようなカルボン酸変性ポリエチレンが艶消調を適度に付与できる点から特に好ましい。
EVOH共重合体を主成分として含む樹脂組成物中に含有されるポリオレフィン樹脂の含有割合としては3〜40質量%、さらには5〜30質量%であることが好ましい。ポリオレフィン樹脂の含有割合が少なすぎる場合には光沢抑制効果が充分に発現されず、高すぎる場合には、全光線透過率が低下して意匠性が低下する傾向がある。
また、EVOH共重合体を主成分として含む樹脂組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、表面を荒らして光沢を調整するための微粒子を少量、具体的には、例えば、表面保護膜中に5質量%以下、さらには3質量%以下、とくには1質量%以下になるような範囲で含有してもよい。微粒子の具体例としては、アルミニウム,チタニウム,鉄,セリウム,イットリウム,マンガン,珪素,錫,亜鉛,銅,ビスマス,コバルト,またはこれらの元素を含む金属酸化物やタルク等が挙げられる。微粒子の平均粒子径としては、0.05〜2μm、さらには0.1〜1μmであることが好ましい。
また、EVOH共重合体を主成分として含む樹脂組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、ポリオレフィン樹脂以外の樹脂成分や、酸化防止剤、難燃剤、スリップ剤、光劣化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、着色剤など含有してもよい。
溶融押出ラミネート法において、表面保護膜の成膜を支持するための剥離シートとしては樹脂フィルムが好ましく用いられる。樹脂フィルムの具体例としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステルフィルム等が挙げられる。剥離シートの厚さは特に限定されないが、12〜200μm、さらには20〜150μmであることが銀面層に積層して一体化させる際に、銀面層に対する密着性が高くなる点及び薄い表面保護膜を成膜しやすい点から好ましい。
なお、剥離シートは得られる銀付調人工皮革の表面光沢を調整するために表面保護膜を形成する面が粗面化処理されていてもよい。このような粗面化処理された剥離シートの表面にEVOH共重合体を主成分として含む表面保護膜を形成した場合、得られる膜の表面に剥離シートの粗面化面の微細な凹凸形状が転写される。このような膜を表面保護膜として用いた場合にも、微細な凹凸形状により光が乱反射等されて銀付調人工皮革の光沢が抑制される。
このようにして図2(a)に示すような、剥離シート5上にEVOH共重合体を主成分とする厚さ5〜20μmの表面保護膜4を形成させた剥離シート付表面保護膜6が得られる。
次に、図2(b)に示すように、表面保護膜4の表面に接着剤を塗布し乾燥することにより表面保護膜4の表面に接着剤層3を形成する。なお、本工程においては、表面保護膜4の表面にのみ接着剤層3を形成しているが、このような形態の代わりに銀面層の表面に形成しても、また、表面保護膜の表面と銀面層の表面の両方に接着剤層を形成してもよい。
また、溶融押出多層ラミネート法により表面保護膜の形成とともに表面保護膜の表面に接着剤層を多層積層して形成してもよい。このような方法によれば、溶融押出ラミネート工程において、接着剤層も同時に形成されるために、接着剤層を別工程で形成する工程が省略できる点から好ましい。
接着剤層を形成するための接着剤は、特に限定されない。その具体例としては、例えば、ウレタン系、ポリエステルポリオール−アクリル共重合体等のアクリル系、ポリエステル系、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体等の塩化ビニル系、エポキシ系等の接着剤が挙げられる。これらは単独で用いても、また、例えば2種以上の層を積層して用いてもよい。
接着剤層の厚さは特に限定されないが、0.1〜20μm、さらには0.2〜10μmであることが、銀面層の表面にシボが形成されているような場合であっても表面保護膜を銀面層にしっかりと密着させることができる点から好ましい。表面保護膜と接着剤層の総厚みとしては、5〜40μm、さらには5〜20μm程度であることが好ましい。
そして、図2(c)に示すように、不織布基材1の表面に銀面層2が積層されて形成された人工皮革基材の銀面層2の表面に、接着剤層3を介して剥離シート付表面保護膜6を配置してプレスし、接着剤を硬化させることにより表面保護膜4と銀面層2とを接着剤層3により接着させる。
ここで、不織布基材1の表面に銀面層2が積層されて形成された銀付調人工皮革基材について詳しく説明する。
不織布基材1は、極細繊維が3次元的に絡合された繊維構造体に、必要に応じて繊維構造体の内部に高分子弾性体が含浸付与された構造を有する。
極細繊維の繊維絡合体は、例えば、海島型複合繊維のような極細繊維発生型繊維を絡合処理して繊維絡合体を形成し、極細繊維化処理することにより得られる。なお、本実施形態においては、極細繊維発生型繊維として海島型複合繊維を用いる場合について詳しく説明するが、海島型複合繊維以外の極細繊維発生型繊維を用いても、また、極細繊維発生型繊維を用いずに、直接極細繊維を紡糸してもよい。なお、海島型複合繊維以外の極細繊維発生型繊維の具体例としては、紡糸直後に複数の極細繊維が軽く接着されて形成され、機械的操作により解きほぐされることにより複数の極細繊維が形成されるような剥離分割型繊維や、溶融紡糸工程において花弁状に複数の樹脂を交互に集合させてなる花弁型繊維等が挙げられ、極細繊維を形成しうる繊維であれば特に限定されずに用いられる。
極細繊維絡合体の製造においては、はじめに、選択的に除去できる海島型複合繊維の海成分を構成する熱可塑性樹脂と、極細繊維を形成する樹脂成分である海島型複合繊維の島成分を構成する熱可塑性樹脂とを溶融紡糸し、延伸することにより海島型複合繊維を得る。
海成分の熱可塑性樹脂としては、島成分の樹脂とは溶剤に対する溶解性または分解剤に対する分解性を異にする熱可塑性樹脂が選ばれる。海成分を構成する熱可塑性樹脂の具体例としては、例えば、水溶性ポリビニルアルコール樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、エチレンプロピレン樹脂、エチレン酢酸ビニル樹脂、スチレンエチレン樹脂、スチレンアクリル樹脂、などが挙げられる。
島成分を形成し極細繊維を形成する樹脂成分である熱可塑性樹脂としては、海島型複合繊維及び極細繊維を形成可能な樹脂であれば特に限定されない。具体的には、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET),イソフタル酸変性PET,スルホイソフタル酸変性PET,ポリブチレンテレフタレート,ポリヘキサメチレンテレフタレート等の芳香族ポリエステル;ポリ乳酸,ポリエチレンサクシネート,ポリブチレンサクシネート,ポリブチレンサクシネートアジペート,ポリヒドロキシブチレート−ポリヒドロキシバリレート樹脂等の脂肪族ポリエステル;ポリアミド6,ポリアミド66,ポリアミド10,ポリアミド11,ポリアミド12,ポリアミド6−12等のポリアミド;ポリプロピレン,ポリエチレン,ポリブテン,ポリメチルペンテン,塩素系ポリオレフィンなどのポリオレフィン等が挙げられる。これらは単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
極細繊維の繊維絡合体の製造方法としては、例えば、海島型複合繊維を溶融紡糸して繊維ウェブを製造し、繊維ウェブを絡合処理した後、海島型複合繊維から海成分を選択的に除去して極細繊維を形成するような方法が挙げられる。繊維ウェブを製造する方法としては、スパンボンド法などにより紡糸した海島型長繊維をカットせずにネット上に捕集して長繊維ウェブを形成する方法や、長繊維をステープルにカットして短繊維ウェブを形成する方法等が挙げられる。また、形成された繊維ウェブには形態安定性を付与するために融着処理を施してもよい。
通常、海島型複合繊維からなる繊維ウェブの海成分を除去して極細繊維を形成するまでの何れかの工程において、絡合処理、水蒸気による熱収縮処理等の繊維収縮処理を施すことにより繊維の緻密化処理を施すことが好ましい。絡合処理としては、例えば、得られた繊維ウェブを5〜100枚程度重ね、ニードルパンチや高圧水流処理等の公知の不織布製造方法を用いて繊維ウェブに絡合処理を行うような方法が用いられる。
海島型複合繊維の海成分は、繊維ウェブを形成させた後の適当な段階で抽出または分解して除去すればよい。このような分解除去または抽出除去により海島型複合繊維が極細繊維化されて極細繊維が形成される。
極細繊維の繊度は0.9dtex以下であり、0.001〜0.9dtex、さらには0.01〜0.6dtex、とくには0.02〜0.5dtexであることが好ましい。繊度が高すぎる場合には、緻密感が不充分になり、粗密感のある不織布基材が得られる。また、繊度が低すぎる繊維は製造しにくく、また、繊維同士が解けないで集束してしまい、得られる不織布基材の剛性が高くなりすぎる傾向がある。また、繊維絡合体の目付も特に限定されないが、140〜3000g/m2、さらには、200〜1000g/m2程度であることが好ましい。
不織布基材が高分子弾性体を含有する場合、不織布基材の全量中の高分子弾性体の割合としては、5〜50質量部、さらには10〜30質量部、とくには10〜20質量部含有することが好ましい。なお、高分子弾性体の含有割合が高すぎる場合には、ゴム感が強くなって、風合いを損なう傾向がある。
高分子弾性体としては、極細繊維絡合体に含浸可能なゴムや熱可塑性エラストマーなどが特に限定なく用いられる。その具体例としては、例えば、ポリウレタン系エラストマーやウレタンゴム等のウレタン系樹脂、アクリル系ゴム等のアクリル系樹脂、ジエン系ゴム、シリコーンゴム、ニトリル系ゴム、オレフィン系ゴム、フッ素ゴム、ポリスチレン系エラストマー、ポリオレフィン系エラストマー、ポリアミド系エラストマー、ハロゲン系エラストマーなどが挙げられる。これらは、単独で用いても、二種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの中では、ウレタン系樹脂が好ましい。
極細繊維絡合体に高分子弾性体を含浸付与させる方法は特に限定されないが、例えば、海島型複合繊維を絡合処理して得られた繊維絡合体に高分子弾性体のエマルジョンまたは溶液を含浸付与し、高分子弾性体を乾式凝固または湿式凝固させた後、繊維絡合体を形成する海島型複合繊維から海成分を選択的に除去する極細繊維化処理を行う方法が挙げられる。また、別の方法としては、予め、海島型複合繊維を絡合処理して得られた繊維絡合体の極細繊維化処理を行った後、高分子弾性体のエマルジョンまたは塗液を含浸付与し、高分子弾性体を乾式凝固または湿式凝固させるような方法であってもよい。
このようにして得られた極細繊維絡合体は、必要に応じてスライス処理またはバフィング処理することにより厚さ調整及び平坦化処理される。このようにして、不織布基材が得られる。また、揉み柔軟化処理、逆シールのブラッシング処理、防汚処理、親水化処理、滑剤処理、柔軟剤処理、酸化防止剤処理、紫外線吸収剤処理、蛍光剤処理、難燃剤処理等の仕上げ処理が施されてもよい。
不織布基材の厚さは、特に限定されないが0.3〜3mm、さらには0.3〜1mm程度であることが好ましい。
このようにして形成された不織布基材の表面に銀面層を積層形成する。銀面層の形成方法は特に限定されない。例えば、剥離シート上に銀面層を形成するための樹脂成分を含む塗液を塗布した後、乾燥することにより銀面層皮膜を形成し、銀面層皮膜を不織布基材の表面に接着剤で貼り合わせた後、剥離シートを剥離する方法や、銀面層を形成するための樹脂成分を含む塗液を不織布基材の表面に塗布した後、乾燥することにより形成する方法等が挙げられる。
銀面層を形成するための樹脂成分としては、例えば、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂等の高分子弾性体が好ましく用いられ、とくには、非発泡のウレタン系樹脂が表面保護膜を形成するための充実感の高い層を形成し、また、耐磨耗性等の表面特性に優れる点から好ましい。銀面層を形成するための樹脂成分を含む塗液は、溶液,エマルジョン,サスペンジョン等に調製されている。また、銀面層を形成するための樹脂成分には、必要に応じて、本発明の効果を損なわない範囲で、着色剤、紫外線吸収剤、界面活性剤、難燃剤、酸化防止剤等を含有してもよい。
銀面層の厚さは10〜200μm、さらには50〜150μmであることが好ましい。なお、銀面層はエンボス加工等により形成されたシボ模様を有することが意匠性の点から好ましい。エンボス加工は、例えば、表面にシボ模様が付与されたシボ付離型紙に銀面層皮膜を形成したり、銀面層が未硬化の状態でシボ模様を転写した後、銀面層を完全硬化させるような方法が挙げられる。
そして、図2(c)に示すように、人工皮革基材の銀面層2の表面に、接着剤層3を介して剥離シート付表面保護膜6を配置してプレスし、接着剤を硬化させることにより表面保護膜4と銀面層2とを接着剤層3により接着させる。
なお、接着剤を塗布及び乾燥した後は、硬化剤による接着剤の架橋を進行させて接着力を向上させるために所定の温度で数時間〜数日間放置するようなエージング処理等を施すことが好ましい。
そして、表面保護膜4と銀面層2とを接着剤層3により接着させた後、図2(d)に示すように、表面保護膜4に被着されている剥離シート5を剥離することにより、銀付調人工皮革10が形成される。
このようにして形成された銀付調人工皮革は、銀面層が深いシボ模様を有するような場合であっても、シボの表面に表面保護膜をしっかりと密着させることができる。具体的には、表面保護膜と銀面層との間で剥離させたときの剥離強度が1kgf/2.5cm以上、さらには1.5kgf/2.5cm以上、とくには2kgf/2.5cm以上のような剥離強度を示すことが好ましい。
このようにして形成された銀付調人工皮革は、各種製品の表皮材として好ましく用いられる。特に、携帯電話、モバイル機器、家電製品の筐体等に用いられる意匠性に優れた成形体として知られる成形体本体の表面に加飾シートを一体化させた加飾成形体の製造に用いられる加飾用シートとして好ましく用いられる。
加飾成形体の製造方法の一例を図3を参照して説明する。加飾成形体の製造においては、図3(a)に示すように、銀付調人工皮革10を雄型11a及び雌型11bからなる3次元形状のキャビティ―を有する金型を用いて熱プレス成形し、図2(b)に示すようなプレフォーム成形体20を成形する。そして、図3(c)に示すように、プレフォーム成形体20を射出インサート成形の金型13のキャビティにインサートし、射出成形機のノズル12からプレフォーム成形体20の裏面に溶融樹脂14を射出することにより成形する射出インサート成形を行う。このような射出インサート成形により、図3(d)に示すように、射出成形体21の表面に、銀付調人工皮革10から形成されたプレフォーム成形体20が一体化された加飾成形体30が得られる。
実施例により本発明をさらに具体的に説明する。なお、本発明の範囲は実施例により何ら限定されるものではない。
[実施例1]
〈銀付調人工皮革基材の製造〉
海成分としてエチレン変性ポリビニルアルコール、島成分としてイソフタル酸変性したポリエチレンテレフタレートを用い、口金温度260℃に設定された、海成分中に均一な断面積の島成分が25個分布した断面を形成するノズル孔が並列状に配置された複数紡糸用口金に溶融樹脂を供給し、ノズル孔から吐出させた。このとき、海成分と島成分との質量比が海成分/島成分=25/75となるように圧力調整しながら供給した。
そして、吐出された溶融繊維を平均紡糸速度が3700m/分となるように吸引装置で吸引することにより延伸し、繊度が2.1dtexの海島型長繊維を紡糸した。紡糸された海島型長繊維は、可動型のネット上に連続的に堆積され、42℃の金属ロールで軽く押さえられた。そして、海島型長繊維をネットから剥離し、表面温度75℃の格子柄の金属ロールとバックロールとの間を通過させることにより、線圧200N/mmで熱プレスした。このようにして、目付34g/m2のウェブが得られた。
次に、総目付が340g/m2になるようにウェブをクロスラッパー装置を用いて10層に重ね、ニードルパンチングすることにより絡合ウェブを得た。そして、得られた絡合ウェブを湿熱収縮処理及び乾熱ロールプレスすることにより緻密化ウェブを得た。
そして、緻密化ウェブに、ポリカーボネート/エーテル系ポリウレタンを主体とする架橋型の水系ポリウレタンエマルジョン(固形分濃度16%)を含浸させ、150℃の乾燥炉で水分を乾燥し、架橋させた。このようにして、絡合ウェブ/ポリウレタンの質量比が90/10のポリウレタン含有絡合ウェブを形成した。
次に、ポリウレタン含有絡合ウェブを95℃の熱水中に20分間浸漬することにより海島型長繊維に含まれる海成分を抽出除去し、120℃の乾燥炉で乾燥することにより、厚さ約1mmの不織布基材が得られた。得られた不織布基材に含有される極細繊維絡合体の見かけ密度は0.47g/cm3であり、極細繊維絡合体/ポリウレタンの質量比は88/12であった。また、繊維絡合体の極細単繊維の繊度は0.2dtexであった。そして得られた不織布基材を厚さ方向に2分割し、0.37mmに研削した。
一方、深さ10μm程度のシボ模様を有する厚み20μmのシボ付剥離紙の表面にポリカーボネート系無黄変タイプのポリウレタン樹脂の溶液を塗布し、80℃で10分間乾燥することにより厚み30μmの非発泡ポリウレタンの膜を形成した。そして、形成した膜の表面に、着色剤を含有するポリカーボネート系無黄変タイプの2液硬化型ポリウレタン溶液をさらに塗布し、50℃で3分間乾燥することにより厚み120μm非発泡ポリウレタンの膜を形成した。このようにして総厚み150μmの銀面層を形成した。
そして、不織布基材の一面にシボ付剥離紙に形成された銀面層を貼り合わせ、80℃で2分間加熱し、その後、40℃で3日間エージングした後、剥離紙を剥離した。このようにして銀付調人工皮革基材が得られた。
〈剥離シート付表面保護膜の製造〉
EVOH共重合体(エチレン含有率44モル%、けん化度99%である(株)クラレ製のエバールE105)80質量部と変性率0.09モル%の無水マレイン酸変性高密度ポリエチレン樹脂(PE)20質量部とを二軸押出機で混練しペレット化した。そして、得られたペレットを用いてTダイ押出機を用いた押出しラミネート法により、厚さ38μmの表面が平坦なPETシートの表面に厚さ10μmの表面保護膜を積層して成膜することにより、剥離シート付表面保護膜を得た。
〈銀付調人工皮革基材と表面保護膜との接着〉
剥離シート付表面保護膜の表面保護膜の表面にウレタン系接着剤をワイアーバーで乾燥後の厚さが2μmになるように5g/m2塗布し、60℃で5分間乾燥することにより剥離シート付表面保護膜の表面保護層に接着剤層を形成した。接着剤としてはウレタン系接着剤(村山化学(株)製のサンプレックス435A)を20%イソプロパノール(IPA)水溶液で20%濃度に希釈し、ブロックイソシアネート系硬化剤(DIC(株)製)5%を添加したものを用いた。また、同様の方法により、銀付調人工皮革基材の銀面層の表面にも乾燥後の厚さが4μmの接着剤層を形成した。
そして、銀付調人工皮革基材の銀面層の表面の接着剤層と剥離シート付表面保護膜の接着層とが対向するように配置し、温度150℃で2秒間熱プレスした後、室温まで冷却した。そして、PETシートを剥離することにより、表面保護層を最表層に有する銀付調人工皮革を得、次のような方法により評価した。
(光沢度)
堀場製作所(株)製のグロスチェッカーIG-33Tを用いて、銀付調人工皮革の銀面層側の表面のJIS Z8741で規定する光沢度を角度60度で測定した。
(全光線透過率)
剥離シート付表面保護膜から表面保護膜を剥離し、東洋精機(株)製の直読ヘイズメーターを用いて、ASTM D1003に準じた方法により全光線透過率を測定した。
(セロハンテープ剥離)
銀付調人工皮革の銀面層側の表面に、ニチバン(株)製のセロハンテープを貼付け、充分密着させた後、未接着部分のセロハンテープを手で持って斜め方向(約45°の方向)に急激に引っ張って剥離した。そして剥離面を目視で観察し以下の基準で判定した。
A:全く剥がれなかった。
B:一部分が剥がれた
C:全て剥がれた。
(剥離強度)
銀付調人工皮革を250×25(mm)に切断して試験片を作成した。また、150mm×25mmの厚み5mmのゴム片を作成した。そして、試験片の銀面層の表面とゴム片の表面のそれぞれに、50〜70g/m2になるように約0.15gの接着剤をガラス棒で均一に塗布し、110±10℃のスチーム乾燥機に約3分間入れて熱処理した。なお、接着剤は主剤(坂井化学工業(株)製US−33)と硬化剤(住化バイエルウレタン(株)製デスモジュールRE)とを混合したものを用いた。そして、スチーム乾燥機から取り出した試験片とゴム片とを互いに10cm重なるようにして接着剤塗布面同志をハンドローラーで圧着し、さらに、プレス圧(ゲージ圧)0.3〜0.5MPaでプレス機で圧着した。そして、70℃の熱風乾燥機中で1時間エージングして接着した。そして、接着された試験片とゴム片とを引張り試験機(オートグラフ)により水平方向に100mm/minの引張速度で引っ張り、測定された最大平均強力を剥離強度とした。
(防汚性)
20×20cmに切り出した銀付調人工皮革を鉛直方向に対して45°の角度になるように固定し、銀面層側の表面に対して垂直に、20℃のインスタントコーヒーをシャワーした。なお、インスタントコーヒーは、市販のインスタントコーヒー粉4gを100ccの熱湯に溶かして20±5℃まで冷却して調製した。そして、シャワー後の銀付調人工皮革を50℃、90%の雰囲気中に5時間放置した後、銀面層側の表面を水で湿らせたガーゼで拭き取った。
また、別の20×20cmに切り出した銀付調人工皮革にケチャップを塗布し、50℃、90%の雰囲気中に5時間放置した後、銀面層側の表面を水で湿らせたガーゼで拭き取った。そして、それぞれ、処理前後の表面の色差ΔEを測定した。
(意匠性)
銀付調人工皮革の銀面層のシボ模様を表面保護層を介して観察し、そのときのシボの立体感、艶消感、色目を下記の基準に従って判定した。
〈シボの立体感〉
A:シボ模様の立体感が失われていなかった。
B:シボ模様の立体感がやや失われていた。
〈艶消感〉
A:艶消感が高かった。
B:艶消感が低かった。
〈色目〉
A:銀面層の鮮やかな色が失われていなかった。
B:表面保護層の透明感が低く、銀面層の鮮やかな色が失われていた。
C:表面保護層と銀面層との間にエアを巻き込み、銀面層の鮮やかな色が失われていた。
(テーバー摩耗減量(耐傷付性))
テーバーアブレージョンテスター(TABER INSTRUMENT Corp製)を用いて、ターンテーブル上の2個の摩耗輪(H−22、荷重500g)を用い、銀付調人工皮革銀面層側の表面を1000回摩耗したときの摩耗減量を測定した。
以上の評価結果を下記表1に示す。
Figure 0006055702
[実施例2]
実施例1において10μmの表面保護膜の皮膜を形成した代わりに、5μmの表面保護膜の皮膜を形成した以外は実施例1と同様にして、最表層に表面保護膜を有する銀付調人工皮革を得、評価した。結果を表1に示す。
[実施例3]
実施例1において10μmの表面保護膜の皮膜を剥離シートを用いて形成した代わりに、剥離シートを用いずにTダイ押出機を用いた押出し法により20μmの表面保護膜の皮膜を形成し、銀面層の表面に接着した以外は実施例1と同様にして、最表層に表面保護膜を有する銀付調人工皮革を得、評価した。結果を表1に示す。
[実施例4]
実施例1において得られた剥離シート付表面保護膜を製造して用いた代わりに、下記のようにして得られた剥離シート付表面保護膜を用いた以外は同様にして最表層に表面保護膜を有する銀付調人工皮革を得、評価した。結果を表1に示す。
〈剥離シート付表面保護膜の製造〉
EVOH共重合体((株)クラレ製のエバールE105)60質量部と変性率0.09モル%の無水マレイン酸変性高密度ポリエチレン樹脂40質量部とを混練して、ペレット化した。そして、得られたペレットを用いて押出しラミネート法により、粗面化処理された表面を有するマット化PETシート(開成工業社製のタイプA、厚さ50μm)の粗面化面に厚さ10μmの表面保護膜を積層して成膜することにより、剥離シート付表面保護膜を得た。
[実施例5]
実施例1において得られた剥離シート付表面保護膜を用いた代わりに、下記のようにして得られた剥離シート付表面保護膜を用いた以外は同様にして最表層に表面保護膜を有する銀付調人工皮革を得、評価した。結果を表1に示す。
〈剥離シート付表面保護膜の製造〉
EVOH共重合体((株)クラレ製のエバールE105)90質量部と変性率0.09モル%の無水マレイン酸変性高密度ポリエチレン樹脂10質量部とを混練して、ペレット化した。そして、得られたペレットを用いてTダイ押出機を用いた押出しラミネート法により、厚さ38μmの表面が平坦なPETシートの表面に厚さ10μmの表面保護膜を積層して成膜することにより、剥離シート付表面保護膜を得た。
[実施例6]
実施例1において総厚み150μmの銀面層を形成する代わりに、下記のような方法により、総厚み100μmの銀面層を形成した以外は、実施例1と同様にして最表層に表面保護膜を有する銀付調人工皮革を得、評価した。結果を表1に示す。
深さ10μm程度のシボ模様を有する厚み20μmのシボ付剥離紙の表面にポリカーボネート系無黄変タイプのポリウレタン樹脂の溶液を塗布し、80℃で10分間乾燥することにより厚み30μmの非発泡ポリウレタンの膜を形成した。そして、形成した膜の表面に、着色剤を含有するポリカーボネート系無黄変タイプの2液硬化型ポリウレタン溶液をさらに塗布し、50℃で3分間乾燥することにより厚み70μm非発泡ポリウレタンの膜を形成した。このようにして総厚み100μmの銀面層を形成した。
[実施例7]
実施例1において6μmの接着剤層を形成した代わりに、20μmの接着剤層を形成した以外は実施例1と同様にして、最表層に表面保護膜を有する銀付調人工皮革を得、評価した。結果を表1に示す。
[実施例8]
実施例1において総目付が340g/cm3の絡合ウェブを得、見かけ密度0.47g/cm3の極細繊維絡合体を製造して用いた代わりに、プレス圧を調整することにより見かけ密度0.40g/cm3の極細繊維絡合体を製造し、この極細繊維絡合体を用いた以外は実施例1と同様にして、最表層に表面保護膜を有する銀付調人工皮革を得、評価した。結果を表1に示す。
[比較例1]
実施例1において10μmの表面保護膜の皮膜を形成した代わりに、30μmの表面保護膜の皮膜を形成した以外は実施例1と同様にして、最表層に表面保護膜を有する銀付調人工皮革を得、評価した。結果を表1に示す。
[比較例2]
実施例1において繊度0.2dtexで見かけ密度0.47g/cm3の極細繊維絡合体を製造した代わりに、繊度1.5dtexのレギュラー繊維を用いて見かけ密度0.25g/cm3の繊維絡合体を製造した以外は実施例1と同様にして、最表層に表面保護膜を有する銀付調人工皮革を得、評価した。結果を表1に示す。
[比較例3]
実施例1において、EVOH共重合体80質量部と無水マレイン酸変性高密度ポリエチレン樹脂20質量部とを混練する代わりに、EVOH共重合体80質量部と粒径1.5μmのタルク20質量部とを混練し、剥離シートを用いずに押出Tダイにより10μmの表面保護膜の皮膜を形成し、この皮膜を接着剤で銀面層に貼り合せた以外は実施例1と同様にして、最表層に表面保護膜を有する銀付調人工皮革を得、評価した。結果を表1に示す。
[比較例4]
実施例1において、EVOH共重合体80質量部と無水マレイン酸変性高密度ポリエチレン樹脂20質量部とを混練する代わりに、EVOH共重合体80質量部と粒径1.5μmのタルク20質量部とを混練し、また、10μmの表面保護膜の皮膜を形成した代わりに、剥離シートを用いずに押出Tダイにより30μmの表面保護膜の皮膜を形成し、この皮膜を接着剤で銀面層に貼り合せた以外は実施例1と同様にして、最表層に表面保護膜を有する銀付調人工皮革を得、評価した。結果を表1に示す。
本発明に係る実施例1〜8で得られた銀付調人工皮革はいずれも、表面保護膜が高い艶消感と光透過性を発現し、艶消感と発色とのバランスに優れたものであった。また、表面保護膜と銀面層の接着性にも優れていた。一方、表面保護膜の厚みが30μmの比較例1の銀付調人工皮革の場合には、5〜20μmの厚みの表面保護膜を有する実施例1〜3の銀付調人工皮革に比べて、光透過性が低いために色目が悪く、またシボの立体感も悪かった。また、見かけ密度0.25g/cm3のレギュラー繊維の繊維絡合体を用いた比較例2の銀付調人工皮革は、充実感の低い下地に表面保護膜が形成されているために表面保護膜と銀面層との接着性が低かった。また、タルク20質量%を含有させてマット感を付与した表面保護膜を備える比較例3の銀付調人工皮革は光沢度が高く、また防汚性も低く、光沢度を抑えるために厚みを30μmにした比較例4の銀付調人工皮革は光沢度は抑えられたものの、光透過率も著しく低下し、艶消感と発色との関係がトレードオフの関係になり、艶消感と発色とのバランスに劣っていた。
本発明の銀付調人工皮革は、防汚性、意匠性(表面光沢)、及び耐傷付性等が要求される靴、スポーツシューズ、鞄、ベルト、ランドセル、カメラケース、ボール類、家具、乗物用座席、衣料、手袋、野球用グローブ、服飾品、住居などの壁装材に広く利用されている。紳士靴、スポーツシューズ、鞄、ベルト、カメラケース、ランドセル、ボール類、家具、乗物用座席、衣料、手袋、野球用グローブ、鞄、ベルトまたはバッグで代表される皮革製品や加飾成形体の製造に適用できる。
1 不織布基材
2 銀面層
3 接着剤層
4 表面保護膜
5 剥離シート
6 剥離シート付表面保護膜
10 銀付調人工皮革
11a 雄型
11b 雌型
12 射出成形機のノズル
13 射出インサート成形の金型
14 溶融樹脂
21 射出成形体
30 加飾成形体

Claims (11)

  1. 繊度0.9dtex以下の極細繊維の絡合体を含む不織布基材と、前記不織布基材に積層された銀面層と、前記銀面層に積層された表面保護膜とを備え、
    前記表面保護膜は、エチレン-酢酸ビニル共重合体のけん化物(EVOH共重合体)を主成分とする厚さ5〜20μmの膜であり、
    前記銀面層側の表面は、JIS Z 8741で規定された光沢度5〜60%を示すマット面を有することを特徴とする銀付調人工皮革。
  2. 前記表面保護膜の全光線透過率が80%以上である請求項1に記載の銀付調人工皮革。
  3. 前記表面保護膜は、厚さ5〜10μmの膜である請求項1または2に記載の銀付調人工皮革
  4. 前記銀面層は非多孔質ポリウレタン弾性体を含有する厚さ10〜200μmの層であり、且つ、外表面側に平均深さ10〜150μmのシボ模様を有する請求項1〜3の何れか1項に記載の銀付調人工皮革。
  5. 前記銀面層と前記表面保護膜とは厚さ0.1〜20μmの接着剤層を介して接着されている請求項1〜4の何れか1項に記載の銀付調人工皮革。
  6. 前記表面保護膜は、さらにポリオレフィン系樹脂を5〜40質量%含有する請求項1〜5の何れか1項に記載の銀付調人工皮革。
  7. 前記表面保護膜のマット面は、マット面を有する剥離シートの該マット面を転写することにより形成されたものである請求項1〜6の何れか1項に記載の銀付調人工皮革。
  8. 前記表面保護膜と銀面層との間で剥離させたときの剥離強度が2kgf/2.5cm以上である請求項1〜7の何れか1項に記載の銀付調人工皮革。
  9. 前記不織布基材は、0.45g/cm3以上の見かけ密度を有する請求項1〜8の何れか1項に記載の銀付調人工皮革。
  10. 樹脂成形体と樹脂成形体の表面に一体化された加飾シートとを含む加飾成形体であって、
    前記加飾シートが請求項1〜8の何れか1項に記載の銀付調人工皮革であることを特徴とする加飾成形体。
  11. 繊度0.9dtex以下の極細繊維の絡合体を含む不織布基材と前記不織布基材に積層された銀面層とを備えた銀付調人工皮革基材を準備する工程と、
    JIS Z 8741で規定された光沢度5〜60%を示すマット面を有する、厚さ5〜20μmの表面保護膜を準備する工程と、
    前記表面保護膜のマット面に対する反対面及び前記銀面層の表面の少なくとも一方に、総厚さ0.1〜20μmになるように接着剤層を形成する工程と、
    前記銀面層の表面と前記反対面とを前記接着剤層を介して対向するように配置し、熱プレスすることにより一体化する工程と、を備えることを特徴とする銀付調人工皮革の製造方法。
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