JP6053565B2 - 端子、端子材とその製造方法およびそれを用いる端子の製造方法 - Google Patents
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Description
これらの問題を防止するためには、アルミニウムもしくはアルミニウム導体(以下、単に「アルミニウム導体」と言う)を外界から遮断することが望ましい。その例として、端子の圧着部全体を樹脂によりモールドする方式(例えば、特許文献1参照。)があり、腐食を確実に防止することができる。また、金属製キャップを電線導体に被せた後に圧着する手法により、アルミニウム導体を外界から遮断する技術(例えば、特許文献2参照)が開示されている。
しかし、銅や銅合金をレーザ溶接しようとする場合、銅や銅合金は、溶接用レーザ光として広く用いられている近赤外レーザ光の反射率が90%以上と高い(レーザ光の吸収性が低い)ためにレーザ溶接の効率が悪く、溶接速度を上げることができなかった(例えば、特許文献3参照)。
この点、特許文献4には、バスバーを構成するそれぞれ銅合金製のパターン部に別体のタブ端子部を当てがって、予めタブ端子部の基材上へSnめっきなどの処理を施しておくことによって銅合金のレーザ光吸収率を高める方法が提案されている。
また、特許文献2に記載された技術では、圧着前に個々の導体へキャップを装着する工程が煩雑である上に、また、圧着時にワイヤバレルによりキャップを破壊してしまい浸水経路が生じてしまう恐れがあった。
特許文献4では、バスバーを構成するタブ端子部の銅合金基材の表面中央部へSnめっきなどの処理を施しておくことが提案されているものの、端子部材、特にそのプレス打ち抜き端部にそのような処理を施すことについては何ら検討されていない。
(1)管体の内部空間に挿入される電線導体を圧着接合するための管体かしめ部を有する端子の展開図形状を有する、銅又は銅合金からなる端子材であって、前記端子材が管体かしめ部を形成する管展開部を有してなり、該管展開部は、前記管体かしめ部とする際に互いに突き合わされて管体のレーザ溶接部となる端面を備え、突き合わされる前記端面とその周辺部にスズめっき層を有する、端子材。
(2)前記スズめっき層のめっき厚が1〜5μm±0.2μmであることを特徴とする前記(1)記載の端子材。
(3)管体の内部空間に挿入される電線導体を圧着接合するための管体かしめ部を有する端子の展開図形状を有する、銅又は銅合金からなる端子材であって、管体かしめ部を形成する管展開部を有し、該管展開部のそれぞれ端部の端面とその周辺部にスズめっき層を有してなる前記端子材の前記管展開部をそれぞれ湾曲させ、管展開部の端部の端面同士を突き合わせて管体形状に成形する工程、
この突き合わせた部分をレーザ溶接によって端子長手方向に接合し、前記管体かしめ部を形成する工程
をこの順に実施する端子の製造方法。
(4)前記スズめっき層のめっき厚が1〜5μm±0.2μmであることを特徴とする前記(3)記載の端子の製造方法。
(5)銅又は銅合金板材から、管体の内部空間に挿入される電線導体を圧着接合するための管体かしめ部を有する端子の展開図形状に端子材をプレス打ち抜きすることで、前記端子材に、管体かしめ部を形成する管展開部を設ける工程、
前記管展開部の、前記管体かしめ部とする際に互いに突き合わされて管体のレーザ溶接部となる端面とその周辺部にスズめっきを施してスズめっき層を設ける工程
をこの順に有してなる、端子材の製造方法。
(6)前記スズめっき層のめっき厚が1〜5μm±0.2μmであることを特徴とする前記(5)記載の端子材の製造方法。
本発明の端子材によれば、前記スズ層がレーザ光の吸収性が高い(レーザ光の反射率が低い)ために効率よくレーザ溶接を行うことができるので、端子を簡便な方法で効率よく製造するのに好適である。
本発明の端子材の製造方法は、前記端子材を簡便な方法で効率よく製造することができる方法として好適である。
本発明の端子の製造方法は、前記端子を簡便な方法で効率よく製造することができる方法として好適である。
このように前記端面は複雑な形状を有しているが、その上にSn層(102)を例えばスズめっきを施すことで設けることによって、図2に示したように前記端面の全体を平滑であり、かつ、レーザ光吸収性が高い状態にすることができる。そして、このように前記端面を平滑であり、かつ、レーザ光吸収性が高い状態とすることによって、レーザ光照射時にレーザ光の吸収率を高く(レーザ光の反射率を低く)することによって、効率的にレーザ溶接を行うことができる。
そして、このように管展開部端部を平滑な状態にした場合、レーザ光が効率よく当てられるために溶接性が向上することに加えて、溶接後の接合強度も増加することがわかった。
その作用としては、次のように考えられる。まずSn層のスズがレーザ光のエネルギーによって溶融する。ついで、溶融したスズから熱エネルギーが伝播してその直下の基材の銅(Cu)が溶融する。レーザ光照射後には前記溶融した金属銅が金属スズとともに凝固し、接合が完了する。
この際、Sn層のスズは、レーザ光の照射によって溶融して、基材の銅又は銅合金の銅(Cu)成分とCu−Sn合金やCu−Sn化合物を形成するなどによって、基材の溶接部に取り込まれる。なお、溶融部の外側までSnが付着していても良く、この場合は、Snの一部は基材中に取り込まれずに表面に残留する。
また、めっきは、少なくともプレス打ち抜き加工した端子材の管展開部(101)の端面に付着していれば良いが、端子材の全面がめっきされていても良い。この内の、全面にめっきを施す場合は、プレス打ち抜き加工した端子材全体をめっき浴に浸漬してめっきを行う。一方、端面のみにめっきを施す場合は、めっきが不要な部分にマスクをしてからめっき浴に浸漬してめっきを行っても良い。
さらには、かしめ部(30)を形成する管展開部(101)の端部(100)を一旦馬蹄形状(∩状)に中間成形し、馬蹄形の両足に相当する両端部のみをめっき浴に浸漬することで、管展開部の端面とその周囲のみに部分めっきを行うことも可能である。この場合は、めっき完了後に、管展開部の端部が管状になるように再度プレス成形することになる。
Snめっき処理時の条件としては、例えば、電流密度を1〜5A/dm2にすることが好ましい。このような低い電流密度でSnめっきを行うことによって、前記プレス打ち抜き端面の凹凸(図2に示した、だれ面(111)、せん断面(112)、破断面(113)、バリ(114)の4つの領域)を一様に平滑な状態とすることができる。ここで、「平滑な状態」とは、例えば図2に模式的に示したように、2つの対向するSnめっき層(102)側の表面が破断面やバリによる凹凸が埋められている状態を言う。
また、スズ電気めっき処理以外の前記他の方法は、それぞれ常法の条件に従って行うことができる。
本発明においては、プレス端面の底部、つまり図2では破断面(113)とバリ(114)との境界部から、Snめっき層の表面、つまり図2では2つの対向するSnめっき層側の表面までのSn層の厚さ、すなわち前記対向方向でのSn層の厚さ(高低差)が5μm以下であることが好ましい。Sn層の厚さは、さらに好ましくは1〜3μmである。
このSn層は、レーザ照射によるレーザ溶接後には、レーザ溶接部(後述の図3中、符号50)において基材の銅合金の表層に溶融されて取り込まれている。
Snめっき層の厚さが薄すぎると、レーザ光を吸収して熱に変換する量が少なくなり、溶接速度が低下する。一方、めっき層の厚さが厚すぎると、めっき層自体を溶かすエネルギーが必要となるため、レーザの出力上げる、もしくは加工時間を延ばす必要がある。その場合、スパッタが飛散する可能性が高くなり、溶接表面の凹凸が激しなり、管構造の内部を汚染してしまい電線圧着時の接触抵抗に悪影響を及ぼすことが考えられる。
ここで、Sn層は、図1や図2に示したように、対向する管展開部の端面のみ(図2に示した、だれ面(111)、せん断面(112)、破断面(113)、バリ(114)の4つの領域からなる面のみ)ではなく、その周辺部にも設けられていてもよい。あるいは、前記対向する管展開部の端面のみ(前記4つの領域からなる面のみ)に設けられていてもよい。
本発明においては、Sn層は、端子材の全体に形成させてもよい。用いられるSn量に応じて製造コストが掛かる点を考慮すると、レーザ溶接に供する部分であるプレス打ち抜き端面にSn層を形成させることが好ましい。例えばスズ電気めっき処理などのSn層形成の作業効率などの観点からは、プレス打ち抜き端面のみにSn層を設けてもよい。さらにはまた、例えば、スズ電気めっき処理の行い易さの観点から、プレス打ち抜き端面とその近傍を含めて具体的には図1に102として模式的に示した領域にSn層を設けてもよい。いずれにしても、管体かしめ部(30)形成部分に形成される端子材の管展開部(101)のそれぞれの端部(100)の端面を含むようにSn層を設ける。本発明においては、この端面にSn層が設けられていればよく、その他の領域、例えば、端子材の管展開部(101)の全体や、ボックス部(20)、トランジション部(40)などを含めて端子材の全体にSn層が形成されていてもよい。
ここで、粗化めっきとは、当該めっき後の表面が当該めっき前よりも粗くなるように、例えば、当該粗化めっき処理によって設けられるめっき層の表面が多数の凹部を有していてその凹部のサイズは一個当たり10×10−4mm2程度となるように、めっき処理を行うことをいう。
前記FAS−680の合金組成の一例は、スズ(Sn)を0.15質量%、亜鉛(Zn)を0.5質量%、ニッケル(Ni)を2.3質量%、シリコン(Si)を0.55質量%、及びマグネシウム(Mg)を0.1質量%含有し、残部が銅(Cu)及び不可避不純物である。
また、前記FAS−820の合金組成の一例は、スズ(Sn)を0.15質量%、亜鉛(Zn)を0.5質量%、ニッケル(Ni)を2.3質量%、シリコン(Si)を0.65質量%、マグネシウム(Mg)を0.1質量%、及びクロム(Cr)を0.15質量%含有し、残部が銅(Cu)及び不可避不純物である。
ここで、以上に記載した必須元素以外に不可避不純物を含んでいても良いことは当然である。
この端子1を用いれば、管体かしめ部30が管体であることにより、アルミニウム電線と端子1の基材の接点に外部からの水分の付着がなされにくくなっている。
またレーザ溶接部50には、レーザ溶接前にはSn層が形成されていたものであり、このSn層によってレーザ溶接の際のレーザ光の吸収を高めることができる。レーザ溶接後には、前記Sn層のうち一部または全部が溶融して基材の銅(Cu)もしくは銅合金中にとりこまれていることは前述の通りである。
そして、少なくとも一本以上の電線係止溝を管体かしめ部30の内面に設けることによって、端子と電線とが確実に圧着されるので、長期信頼性により優れるものとすることができる。
上記スプリングバックとは、加工部分が元の形状に戻ろうとする現象である。すなわち、電線(図示せず)と圧着接合させた管体かしめ部の変形部分が弾性力等でもとの形状に戻ろうとするため、管体かしめ部30の内面と電線との間に隙間ができてしまう。このようなスプリングバックが端子の圧着部で起こると、電線60と端子1との接点不良を招くことは勿論、間隙に水分の侵入を許しやすくなり腐食の原因となる恐れがある。
管体かしめ部30を形成するとき、平面状の管展開部は曲げ加工によって図1にその断面模式図で示すとおりC字型断面となっているので、この開放部分の端面を突き合わせて溶接することによって接合し、管体かしめ部30とする。管体かしめ部30の好ましい製造方法としては、近赤外線レーザ光を発振するファイバレーザ加工機を用いたレーザ溶接にて行う。
図6に示すように、近赤外線の波長1084nm±5nmのレーザ光を発振するファイバレーザ溶接装置FLから発せられたレーザ光Lが突き合わせ部37を溶接するように照射され、この突合せ部を貫通溶接することによって、管体かしめ部30が形成される。この溶接時には、レーザ光のエネルギーが熱に変換されることによって、まず突き合わせ部37のSn層が、次いで突合せ部37の基材自体が溶融し、その後、冷却してレーザ溶接部50が設けられる。レーザ溶接部50は被溶接材料の融点以上の加熱処理によって設けることができる。ただし、ファイバレーザ光Lのエネルギーがあまりに高いと、またはエネルギー密度が低いと、熱影響部が必要以上に広範囲で形成されてしまい、極端な場合には管体かしめ部30全体が軟化してしまう。したがって、ファイバレーザ光Lは100〜400Wの出力で溶接するのが好ましい。また、掃引速度を調整することによって、レーザ溶接部50を適切な範囲に設ける。
その後、図7のように、管体のかしめ部の端面(30S)同士を突き合わせて、レーザ溶接によって突き合わせた部分を全長1cmに渡り貫通溶接することで接合し、管体かしめ部(30)を形成した(図8参照)。また、この溶接により、管体かしめ部中に焼きなまし部も得た。また、各種条件を変化させることで、溶接性と接合強度を評価した。
端子の基材として、古河電気工業株式会社製の銅合金FAS−680(商品名、厚さ0.25mm、H材)を用いた。
FAS−680の合金組成は、スズ(Sn)を0.15質量%、亜鉛(Zn)を0.5質量%、ニッケル(Ni)を2.3質量%、シリコン(Si)を0.55質量%、およびマグネシウム(Mg)を0.1質量%含有し、残部が銅(Cu)および不可避不純物である。FAS−680の融点は1078℃(液相)、比熱は377J/(kg・K)、熱伝導率は170W/(m・K)、線膨張係数が17.7×10−6/K(20〜300℃)、および導電率40%IACSである。また、引張強さは600〜700N/mm2、伸び(引張破断伸び、以下同様。)は15%以上、0.2%耐力は500〜600N/mm2、およびビッカース硬さは160〜220Hvである。
<前処理(電解脱脂、酸浸漬)>
(電解脱脂)
処理液:10%水酸化ナトリウム水溶液
処理温度:60℃
陰極電流密度:3.5A/dm2
処理時間:30秒
(酸浸漬)
処理液:10%硫酸
処理温度:25℃
浸漬処理時間:30秒
処理液
硫酸Sn:80g/L、
硫酸:50ml/L、
UTB513Y:5ml/L
処理温度:25℃
電流密度:1〜5A/dm2
処理時間:20〜850秒
以上の条件の範囲内で電流密度を設定した後、めっき時間を変化させて、所望の厚さ±0.2μm以内になっているサンプルを各厚さ水準で10個ずつ作成した。
なお、Sn層の厚さは、蛍光X線膜厚計によって、端部上のSn層の平均の厚さを測定した。
端子の基材として、実施例1において、FAS−680の代わりに古河電気工業株式会社製の銅合金FAS−820(商品名)を用いた以外は実施例1と同様に作製した。
FAS−820の合金組成は、スズ(Sn)を0.15質量%、亜鉛(Zn)を0.5質量%、ニッケル(Ni)を2.3質量%、シリコン(Si)を0.65質量%、マグネシウム(Mg)を0.1質量%、およびクロム(Cr)を0.15質量%含有し、残部が銅(Cu)および不可避不純物である。FAS−820の融点は1078℃(液相)、比熱は377J/(kg・K)、熱伝導率は157W/(m・K)、線膨張係数が17.5×10−6/K(20〜300℃)、および導電率38%IACSである。また、引張強さは730〜830N/mm2、伸びは7%以上、0.2%耐力は675〜775N/mm2、およびビッカース硬さは220〜260Hvである。
端子の基材として、実施例1において、FAS−680の代わりに三菱伸銅製の銅合金MAX−375(商品名)を用いた以外は実施例1と同様に作製した。
MAX−375の合金組成は、スズ(Sn)を0.5質量%、亜鉛(Zn)を0.5質量%、ニッケル(Ni)を2.85質量%、およびシリコン(Si)を0.7質量%含有し、残部が銅(Cu)および不可避不純物である。FAS−820の融点は1085℃(液相)、比熱は382J/(kg・K)、熱伝導率は180W/(m・K)、線膨張係数が17.1×10−6/K(20〜300℃)、および導電率40%IACSである。また、引張強さは750〜850N/mm2、伸びは6%以上、0.2%耐力は710〜830N/mm2、およびビッカース硬さは210〜270Hvである。
端子の基材として、実施例1において、FAS−680の代わりに三菱伸銅製の銅合金MAX251(商品名)を用いた以外は実施例1と同様に作製した。
MAX251の合金組成は、スズ(Sn)を0.5質量%、亜鉛(Zn)を1質量%、ニッケル(Ni)を2質量%、およびシリコン(Si)を0.5質量%含有し、かつ銅(Cu)を95質量%以上含有し、および残部が不可避不純物である。FAS−820の融点は1085℃(液相)、比熱は382J/(kg・K)、熱伝導率は194W/(m・K)、線膨張係数が17.1×10−6/K(20〜300℃)、および導電率48%IACSである。また、引張強さは500〜600N/mm2、伸びは6%以上、0.2%耐力は440〜580N/mm2、およびビッカース硬さは140〜200Hvである。
端子の基材として、Sn層を設けなかった以外は実施例1と同様に作製した。
(参考例1、2)
端子の基材として、実施例1において、Sn層の厚さを7μmとした以外は実施例1と同様に作製した。
前記実施例と同様に、以上の条件の範囲内で電流密度を設定した後、めっき時間を変化させて、所望の厚さ±0.2μm以内になっているサンプルを各厚さ水準で10個ずつ作成した。
(1)レーザ溶接装置:古河電気工業株式会社製 シングルモードファイバレーザ ASF1J221(商品名)
レーザ光の光源:Ybドープガラスファイバレーザ発振器
レーザ光発振波長:1084±5nm
レーザ光最大出力:500W(連続発振)
レーザ光出力:400W(連続発振)
レーザ光掃引速度:200〜600mm/secで調整
レーザ光掃引距離:10mm
全条件ジャストフォーカスでレーザ光照射(スポット径サイズ:20μm)
レーザ光掃引速度とレーザ光掃引時間の関係から、レーザ光掃引速度が速い場合をレーザ光掃引時間が短い、つまりレーザ溶接にかかるエネルギーが少なくて工業的観点から望ましい、と判断できる。具体的には、レーザ光掃引速度が、500mm/sec以上で貫通溶接できる場合を「◎(良)」と、500mm/sec未満300mm/sec以上で貫通溶接できる場合を「○(可)」と、300mm/secより遅い速度で貫通溶接できる、あるいは、貫通溶接できない場合を「×(劣)」と、それぞれ判断した。
一方、比較例1では、遅いレーザ光掃引速度でしかレーザ溶接が行うことができず、溶接性に劣った。さらに、接合強度が低く、端子形状にする成形加工では割れが生じてしまう。
また、参考例1と2では、接合強度は高かったものの、溶接時にスパッタが飛散してしまい、適正な溶接ができなかった。
10 終端接続構造体
20 ボックス部
30 管体かしめ部
31 電線挿入口
32 基材
33 管体かしめ部の内壁面
34a,34b 電線係止溝
35 第一の圧着縮径部
36 第二の圧着縮径部
37 突き合わせ部
40 トランジション部
50 溶接部
60 電線
61 絶縁被覆
FL ファイバレーザ溶接装置
L ファイバレーザ光
Claims (6)
- 管体の内部空間に挿入される電線導体を圧着接合するための管体かしめ部を有する端子の展開図形状を有する、銅又は銅合金からなる端子材であって、前記端子材が管体かしめ部を形成する管展開部を有してなり、該管展開部は、前記管体かしめ部とする際に互いに突き合わされて管体のレーザ溶接部となる端面を備え、突き合わされる前記端面とその周辺部にスズめっき層を有する、端子材。
- 前記スズめっき層のめっき厚が1〜5μm±0.2μmであることを特徴とする請求項1記載の端子材。
- 管体の内部空間に挿入される電線導体を圧着接合するための管体かしめ部を有する端子の展開図形状を有する、銅又は銅合金からなる端子材であって、管体かしめ部を形成する管展開部を有し、該管展開部のそれぞれ端部の端面とその周辺部にスズめっき層を有してなる前記端子材の前記管展開部をそれぞれ湾曲させ、管展開部の端部の端面同士を突き合わせて管体形状に成形する工程、
この突き合わせた部分をレーザ溶接によって端子長手方向に接合し、前記管体かしめ部を形成する工程
をこの順に実施する端子の製造方法。 - 前記スズめっき層のめっき厚が1〜5μm±0.2μmであることを特徴とする請求項3記載の端子の製造方法。
- 銅又は銅合金板材から、管体の内部空間に挿入される電線導体を圧着接合するための管体かしめ部を有する端子の展開図形状に端子材をプレス打ち抜きすることで、前記端子材に、管体かしめ部を形成する管展開部を設ける工程、
前記管展開部の、前記管体かしめ部とする際に互いに突き合わされて管体のレーザ溶接部となる端面とその周辺部にスズめっきを施してスズめっき層を設ける工程
をこの順に有してなる、端子材の製造方法。 - 前記スズめっき層のめっき厚が1〜5μm±0.2μmであることを特徴とする請求項5記載の端子材の製造方法。
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