JP2019175804A - 端子、接続構造体、ワイヤーハーネス及び端子の製造方法 - Google Patents

端子、接続構造体、ワイヤーハーネス及び端子の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】圧着による導体と端子との電気的な接続信頼性を維持しつつ、圧着に起因する割れや亀裂の発生を防止して筒状圧着部の密閉性を向上することができる端子を提供する。【解決手段】端子1は、不図示の外部端子と電気的に接続可能に設けられたコネクタ部10と、該コネクタ部とトランジション部20を介して連結され、不図示の電線と圧着可能に設けられた筒状圧着部30とを備える。筒状圧着部30は、金属板材の側辺同士を互いに突き合わせた突き合わせ部に設けられ、筒状圧着部30の長手方向に沿って形成された第1ビード部41と、第1ビード部41と一体で設けられ、第1ビード部41の幅方向寸法よりも大きい幅方向寸法を有する第2ビード部43とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、電線の導体部分を収容して圧着可能な圧着部を備える端子、接続構造体、ワイヤーハーネス及び端子の製造方法に関し、特に、自動車のワイヤーハーネスに使用される端子、接続構造体並びに端子の製造方法に関する。
従来、電線先端部における導体部分と端子との圧着部の腐食を防止するために、板状の金属基材を筒状に丸め、その突き合わせ部あるいは重ね合わせ部をレーザ溶接することにより筒状圧着部を形成し、次いで、筒状圧着部の一端をレーザ溶接により閉塞してなる圧着端子が提案されている。このような圧着端子の製造方法として、例えば、筒状圧着部の突き合わせ部を溶接する際に、溶接後に形成された溶接ビードの幅寸法を80μm〜390μmになるようにレーザ光のパワー密度とレーザ光の掃引速度を設定することが開示されている(例えば、特許文献1)。
また、長期間に亘って止水性を実現することを目的として、筒状圧着部に、その厚さ方向に貫通して設けられ且つ周方向に沿って形成された少なくとも1つの溶融部が設けられた端子が開示されている(例えば、特許文献2)。この構造によれば、端子に電線を圧着する際、溶融部が内側に膨出し易くなり、筒状圧着部の内周面と電線の外周面との密着性が向上し、これらの界面における長手方向の水分の侵入が阻止できるとされている。
特許第5598889号公報 特開2016−046170号公報
しかしながら、筒状圧着部に絶縁被覆の一部を剥いだ電線を挿入した状態で端子と電線をプレス加工によって圧着して接続構造体を形成する際、端子の形状等によって、筒状圧着部に応力が集中する部分が生じる。例えば、上記特許文献1では、筒状圧着部が被覆圧着部の外径と導体圧着部の外径とが異なる段差管であるため、圧着時に段差管の外周面を押圧すると、傾斜面の角部に応力が集中し易い。このように局所的に応力が集中し易い部分が生じると、圧着時に溶接部を基点にして割れや亀裂などが生じ、筒状圧着部が破断する虞がある。
また、上記特許文献2では、筒状圧着部の他端側、すなわち被覆圧着部の電線挿入口側からの水の侵入を防止するために、筒状圧着部の被覆圧着部に、周方向に沿って形成された溶融部を設ける構成であるため、圧着時に、導体圧着部に形成された溶接部を基点にして割れや亀裂などが生じる虞がある。
本発明の目的は、圧着による導体と端子との電気的な接続信頼性を維持しつつ、圧着に起因する割れや亀裂の発生を防止して筒状圧着部の密閉性を向上することができる端子、接続構造体、ワイヤーハーネス及び端子の製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の端子は、外部端子と接続可能に設けられたコネクタ部と、前記コネクタ部と連結され、電線と圧着可能に設けられた筒状圧着部とを備える端子であって、前記筒状圧着部は、金属板材の側辺同士を互いに突き合わせた突き合わせ部に設けられ、前記筒状圧着部の長手方向に沿って形成された第1ビード部と、前記第1ビード部と一体で設けられるか又は前記第1ビード部と別体で設けられ、前記第1ビード部の幅方向寸法よりも大きい幅方向寸法を有する第2ビード部と、を備えることを特徴とする。
前記筒状圧着部は、電線の絶縁被覆と圧着可能に設けられた被覆圧着部と、該被覆圧着部から前記コネクタ部側に向かって傾斜する第1傾斜部と、前記第1傾斜部の前記コネクタ部側に形成され、前記電線の導体と圧着可能に設けられた導体圧着部と、前記導体圧着部から前記コネクタ部側に向かって傾斜する第2傾斜部とを有し、前記第1ビード部が、前記被覆圧着部に形成され、前記第2ビード部が、前記第1傾斜部、前記導体圧着部及び前記第2傾斜部に形成されているのが好ましい。
前記第2ビード部は、前記第1ビード部と一体で前記突き合わせ部に設けられてもよい。
また、前記第2ビード部は、前記筒状圧着部の長手方向に連続的に形成された一の線状ビード部で構成されてもよい。
前記一の線状ビード部は、前記筒状圧着部の長手方向に関して隙間無く形成された波形状ビード部、山形状ビード部、ミアンダ形状ビード部及び螺旋形状ビード部のいずれかであるのが好ましい。
また、前記第1ビード部のビード幅に対する前記第2ビード部のビード幅の比率が、1.2〜6.5であるのが好ましい。
また、前記第1ビード部のビード幅は、80μm以上390μm以下であり、前記第2ビード部のビード幅は、390μmよりも大きいことが好ましい。
前記第1ビード部が形成された部分における前記筒状圧着部の幅方向断面において、前記筒状圧着部は、前記第1ビード部と、第1非溶接部とを有し、前記第1非溶接部は、第1通常部と、第1焼きなまし部とで構成され、前記第2ビード部が形成された部分における前記筒状圧着部の幅方向断面において、前記筒状圧着部は、前記第2ビード部と、第2非溶接部とを有し、前記第2非溶接部は、第2通常部と、第2焼きなまし部とで構成され、前記第2焼きなまし部の周方向長さが、前記第1焼きなまし部の周方向長さよりも長いことが好ましい。
また、前記第2ビード部は、前記第1ビード部と別体で設けられ、前記第1ビード部と複数箇所で交差して形成されていてもよい。
また、前記第2ビード部が、前記筒状圧着部の幅方向に沿って形成された複数の線状ビード部で構成されていてもよい。
また、前記筒状圧着部の前記コネクタ部側の端部が閉塞されているのが好ましい。
上記目的を達成するために、本発明の接続構造体は、外部端子と接続可能に設けられたコネクタ部と、前記コネクタ部と連結され、電線と圧着可能に設けられた筒状圧着部とを有する端子と、前記端子の筒状圧着部に圧着された電線と、を備える接続構造体であって、前記電線の絶縁被覆と前記筒状圧着部の被覆圧着部との圧着によって当該被覆圧着部に形成された通常加工部と、前記電線の導体と前記筒状圧着部の導体圧着部との圧着によって主として当該導体圧着部に形成された強加工部とを備え、前記通常加工部に、金属板材の側辺同士を互いに突き合わせた突き合わせ部に設けられ、前記筒状圧着部の長手方向に沿って形成された第1ビード部が形成され、前記強加工部に、前記第1ビード部と一体で設けられるか又は前記第1溶接部と別体で設けられ、前記第1ビード部の幅方向寸法よりも大きい幅方向寸法を有する第2ビード部が形成されていることを特徴とする。
前記筒状圧着部は、電線の絶縁被覆と圧着された被覆圧着部と、該被覆圧着部から前記コネクタ部側に向かって傾斜する第1傾斜部と、前記第1傾斜部の前記コネクタ部側に形成され、前記電線の導体と圧着された導体圧着部と、前記導体圧着部から前記コネクタ部側に向かって傾斜する第2傾斜部とを有し、前記強加工部は、少なくとも1つの応力集中領域を有し、前記少なくとも1つの応力集中領域は、前記第1傾斜部に対応する領域、前記導体圧着部に対応する領域、及び前記導体圧着部と前記第2傾斜部との境界に位置する角部に対応する領域及び前記第2傾斜部に対応する領域のうちの少なくとも1つであるのが好ましい。
前記第2ビード部は、前記第1ビード部と一体で前記突き合わせ部に形成されていてもよい。
また、前記第1ビード部のビード幅に対する前記第2ビード部のビード幅の比率が、1.1以上6.0以下であるのが好ましい。
更に、上記接続構造体を少なくとも1つ備えるワイヤーハーネスが構成されていてもよい。
上記目的を達成するために、本発明の端子の製造方法は、外部端子と電気的に接続されるコネクタ部と、前記コネクタ部と連結され、電線と圧着可能に設けられた筒状圧着部とを備える端子の製造方法であって、金属板材に曲げ加工を施し、前記金属板材の側辺同士を互いに突き合わせて筒状体を成形する工程と、前記筒状体の突き合わせ部をレーザ溶接し、前記筒状体の長手方向に沿ってビード部を形成しながら筒状圧着部を形成する工程と、を有し、前記ビード部を形成する工程は、所定の幅方向寸法を有する第1ビード部を形成する工程と、前記第1の幅寸法よりも大きい幅方向寸法を有する第2ビード部を形成する工程と、を有することを特徴とする。
前記筒状圧着部を形成する工程は、前記電線の絶縁被覆と圧着可能に設けられた被覆圧着部と、該被覆圧着部から前記コネクタ部側に向かって傾斜する第1傾斜部と、前記第1傾斜部のコネクタ部側に形成され、前記電線の導体と圧着可能に設けられた導体圧着部と、前記導体圧着部から前記コネクタ部側に向かって傾斜する第2傾斜部とを有する筒状圧着部を形成し、前記ビード部を形成する工程は、前記被覆圧着部に前記第1ビード部を形成し、前記第1傾斜部、前記導体圧着部及び前記第2傾斜部に前記第2ビード部を形成するのが好ましい。
また、前記筒状圧着部の長手方向及び幅方向に沿って前記レーザを掃引し、連続的に形成された一の線状ビード部で構成される前記第2ビード部を形成していてもよい。
前記一の線状ビード部は、前記筒状圧着部の長手方向に関して隙間無く形成された波形状ビード部、山形状ビード部、ミアンダ形状ビード部及び螺旋形状ビード部のいずれかであるのが好ましい。
また、ビームスポット径20μm以上100μm以下、レーザ波長1.06μm以上1.09μm以下、出力密度5MW/cm以上40MW/cm以下及び掃引速度90mm/sec以上500mm/sec以下のレーザ条件で、前記第1ビード部を形成し、ビームスポット径20μm以上100μm以下、レーザ波長1.06μm以上1.09μm以下、出力密度10MW/cm以上200MW/cm以下及び掃引速度70mm/sec以上300mm/sec以下のレーザ条件で、前記第2ビード部を形成するのが好ましい。
上記目的を達成するために、本発明の端子の製造方法は、外部端子と電気的に接続されるコネクタ部と、前記コネクタ部と連結され、電線と圧着可能に設けられた筒状圧着部とを備える端子の製造方法であって、金属板材に曲げ加工を施し、前記金属板材の側辺同士を互いに突き合わせて筒状体を成形する工程と、前記筒状体の突き合わせ部をレーザ溶接し、前記筒状体の長手方向に沿って第1ビード部を形成しながら筒状圧着部を形成する工程と、前記筒状圧着部の長手方向に沿って形成された前記第1ビード部と複数箇所で交差するようにレーザを掃引して、第2ビード部を形成する工程と、を有することを特徴とする。
前記筒状圧着部を形成する工程は、前記電線の絶縁被覆と圧着可能に設けられた被覆圧着部と、該被覆圧着部から前記コネクタ部側に向かって傾斜する第1傾斜部と、前記第1傾斜部のコネクタ部側に形成され、前記電線の導体と圧着可能に設けられた導体圧着部と、前記導体圧着部から前記コネクタ部側に向かって傾斜する第2傾斜部とを有する筒状圧着部を形成し、前記第1ビード部を形成する工程は、前記被覆圧着部、前記第1傾斜部、前記導体圧着部及び前記第2傾斜部に前記第1ビード部を形成し、前記第2ビード部を形成する工程は、前記第1傾斜部、前記導体圧着部及び前記第2傾斜部に前記第2ビード部を形成するのが好ましい。
前記筒状圧着部の幅方向に沿って前記レーザを掃引し、複数の線状ビード部で構成される前記第2ビード部を形成していてもよい。
本発明によれば、圧着による端子と電線との電気的な接続信頼性を維持しつつ、圧着に起因する割れや亀裂などの破断の発生を防止して筒状圧着部の密閉性を向上することができる。
本発明の第1実施形態に係る端子の構成を概略的に示す図であり、(a)は全体斜視図、(b)は筒状圧着部の部分拡大斜視図である。 (a)は、圧着前の図1の筒状圧着部のうちの被覆圧着部における線I−Iに沿う幅方向断面図であり、(b)は、圧着前の筒状圧着部のうちの導体圧着部における線II−IIに沿う幅方向断面図である。 (a)は、図1の端子と、該端子の筒状圧着部に接続された電線とを備える接続構造体の構成を示す斜視図、(b)は、(a)の接続構造体の部分平面図、(c)は、(b)の線V−Vに沿う接続構造体の長手方向断面図である。 (a)は、図3(a)における圧着後の被覆圧着部の線III−IIIに沿う幅方向断面図であり、(b)は、図3(a)における圧着後の導体圧着部における線IV−IVに沿う幅方向断面図である。 図1の端子のビード部を形成する際のレーザ照射位置とレーザ出力との関係を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る端子の構成を概略的に示す部分拡大斜視図である。 (a)〜(d)は、図5における第2ビード部の変形例を示す部分拡大斜視図である。 図1の端子の変形例を示す斜視図である。
図1は、本発明の第1実施形態に係る端子の構成を概略的に示す図であり、(a)は全体斜視図、(b)は筒状圧着部の部分拡大斜視図である。図1の端子は、その一例を示すものであり、本発明に係る端子のそれぞれの部分の構成、各構成の形状、寸法等は、図1のものに限られないものとする。
端子1は、不図示の外部端子と電気的に接続可能に設けられたコネクタ部10と、該コネクタ部とトランジション部20を介して連結され、不図示の電線と圧着可能に設けられた筒状圧着部30とを備える。本実施形態では、コネクタ部10と筒状圧着部30とが一体成形されるが、コネクタ部と筒状圧着部を別体で成形し、これらを連結することで端子が作製されてもよい。
端子1は、金属基体からなり、この金属基体は金属材料(銅、アルミニウム、鉄、またはこれらを主成分とする合金等)からなる母材で構成されている。端子1は、導電性と強度を確保する観点から、上記母材と、該母材上に形成された金属を主成分とするめっき部を有していてもよい。めっき部は、母材の一部あるいは全部に設けられればよく、すずめっきや銀めっき等の貴金属めっきが好ましい。また、めっき部には、鉄(Fe)やニッケル(Ni)、コバルト(Co)またはこれらを主成分とする合金等の下地めっきが更に設けられてもよい。
コネクタ部10は、例えば、雄型端子等の挿入タブを挿入可能に設けられたボックス部であり、挿入タブを収容するための収容口11を有している。コネクタ部10の形状は、特に限定されず、例えば、雄型端子の長尺状の接続部(挿入タブ)を有していてもよい。また、コネクタ部10は、外部端子と係止あるいは嵌合して電気的に接続し得るものであれば、いかなる形状を有していてもよい。
トランジション部20は、コネクタ部10と筒状圧着部30の橋渡しとなる部分である。トランジション部20は、立体的に形成されていても、平面的に形成されていてもよいが、端子長手方向の折り曲げに対する機械的強度の観点から、長手方向の断面2次モーメントが大きくなるように設計するのが好ましい。
筒状圧着部30は、コネクタ部10側の端部が閉塞された筒部材であって、電線が挿入可能に設けられた開口部31と、電線の絶縁被覆と圧着可能に設けられた被覆圧着部32と、被覆圧着部32からコネクタ部10側に向かって傾斜する第1傾斜部33と、第1傾斜部33のコネクタ部10側に形成され、電線の導体と圧着可能に設けられた導体圧着部34と、該導体圧着部からトランジション部20側に向かって傾斜する第2傾斜部35とを有している。
本実施形態では、筒状圧着部30のコネクタ部10側の端部は、例えば溶接により閉塞されている。具体的には、平面展開した金属基体を立体的にプレス加工することで、幅方向断面が略C字型となる筒状体が形成され、この筒状体の開放部分(突き合わせ部)がレーザ溶接される。この突き合わせ溶接によってその長手方向と略同一の方向に線状あるいは帯状のビード部40が形成されると共に、筒状圧着部30が形成される。
筒状圧着部30のトランジション部20側の端部は、端部溶接部50によって封止されているのが好ましい。この端部溶接部50は、例えば端子1の幅方向に沿って形成される。この封止によって、トランジション部20側から筒状圧着部30の内部に水分等が浸入するのを防止することができる。
筒状圧着部30は、図1(b)に示すように、金属板材の側辺同士を互いに突き合わせた突き合わせ部に設けられ、筒状圧着部30の長手方向に沿って形成された第1ビード部41と、第1ビード部41と一体で設けられ、第1ビード部41の幅方向寸法よりも大きい幅方向寸法を有する第2ビード部43とを備える。第1ビード部41は、被覆圧着部32に形成されている。第2ビード部43は、第1傾斜部33、導体圧着部34及び導体圧着部34と第2傾斜部35との境界に位置する角部36、及び第2傾斜部35に形成されている。
本実施形態では、第2ビード部43は、第1ビード部41と一体で上記突き合わせ部に設けられている。第1ビード部41の幅方向寸法とは、第1ビード部41のビード幅D1を指し、第2ビード部43の幅方向寸法とは、第2ビード部83のビード幅D2を指す。また、上記ビード幅とは、レーザ溶接によって溶融後に再凝固した溶接部のうち、筒状圧着部30の外周面において当該溶接部と溶融していない部分との境界を示す2つの境界線に対する垂線の線分長さを指す。
第1ビード部41のビード幅D1に対する第2ビード部43のビード幅D2の比率は、例えば、1.2以上6.5以下である。
第1ビード部41のビード幅D1は、後述する弱圧縮部の形成後においても上記突き合わせ部を十分に接合する観点から、例えば80μm以上390μm以下である。また、第2ビード部43のビード幅D2は、後述する強圧縮部の形成後においても上記突き合わせ部を十分に接合する観点から、例えば390μmよりも大きく、好ましくは390μmより大きく500μm以下である。
第1ビード部41及び第2ビード部43は、筒状圧着部30と同一組成であり且つ該筒状圧着部の母材よりも軟質である。このような性状の第1ビード部41及び第2ビード部43は、例えば筒状圧着部30に上方からレーザ光を照射し、筒状圧着部30の一部を溶融して固化することにより形成することができる。
図2(a)は、圧着前の図1の筒状圧着部30のうちの被覆圧着部32における線I−Iに沿う幅方向断面図であり、(b)は、圧着前の筒状圧着部30のうちの導体圧着部34における線II−IIに沿う幅方向断面図である。
図2(a)に示すように、第1ビード部41が形成された部分、例えば筒状圧着部30の被覆圧着部32における幅方向断面において、筒状圧着部30は、溶接部としての第1ビード部41と、第1非溶接部42とを有している。
第1ビード部41は、突き合わせ溶接時のレーザ光の照射によって、筒状圧着部30を構成する金属基材に形成される部位である。第1ビード部41は、レーザの熱により一旦溶けた金属部材(基材およびめっき部)が、その後凝固することで形成される。第1ビード部41の結晶粒は、通常、第1非溶接部42における結晶粒よりも粗大となっている。第1ビード部41には、めっき部を構成していためっき金属が溶け込むこともある。
第1非溶接部42は、第1通常部42aと、第1焼きなまし部42bとで構成されている。但し、金属基体にめっき部が形成されている場合には、第1非溶接部42は、金属基体の第1ビード部41に対して、第1通常部42aと第1焼きなまし部42bとで構成される部分、およびこれらの表面に任意に設けられためっき部を指す。
第1焼きなまし部42bは、当該突き合わせ溶接の際のレーザ光の熱の影響を受けて焼きなまされた部位であり、第1ビード部41の両側の金属基材に形成される。第1焼きなまし部42bは、端子基材よりも軟化した組織を有する部分を指し、第1通常部42aの硬さの70〜90%の硬さを有する。この第1焼きなまし部42bには、いわゆるHAZ(Heat Affected Zone)も含まれる。第1通常部42aは、筒状圧着部30の金属基材の幅方向断面において、第1ビード部41と第1焼きなまし部42b以外の部分を指す。
第1通常部42a及び第1焼きなまし部42bの硬さについては、ビッカース硬さ(Hv)等の硬さ試験を用いて測定することができる。硬さの測定は、通常の工業規格(ビッカース硬さならばJIS Z 2244)等に準拠した方法で行うのがよい。尚、後述の第2通常部及び第2焼きなまし部の硬さについても、上記と同様の方法にて測定することができる。
また、図2(b)に示すように、第2ビード部43が形成された部分、例えば筒状圧着部30の第1傾斜部33における幅方向断面において、筒状圧着部30は、溶接部としての第2ビード部43と、第2非溶接部44とを有している。
第2ビード部43は、第1ビード部41と同様、突き合わせ溶接時のレーザ光の照射によって、筒状圧着部30を構成する金属基体に形成される部位である。第2ビード部43は、レーザの熱により一旦溶けた金属部材が、その後凝固することで形成される。第2ビード部43の結晶粒は、通常、第2非溶接部44における結晶粒も粗大となっている。第2ビード部43には、めっき部を構成していためっき金属が溶け込むこともある。
第2非溶接部44は、第2通常部44aと、第2焼きなまし部44bとで構成されている。但し、第2非溶接部44は、金属基体の第2ビード部43に対して、これら第2通常部44aと第2焼きなまし部44bとで構成される部分、およびこれらの表面に任意に設けられためっき部を指す。
第2焼きなまし部44bは、当該突き合わせ溶接の際のレーザ光の熱の影響を受けて焼きなまされた部位であり、第2ビード部43の両側の金属基材に形成される。第2焼きなまし部44bは、端子基材よりも軟化した組織を有する部分を指し、第2通常部44aの硬さの70〜90%の硬さを有する。この第2焼きなまし部44bには、いわゆるHAZ(Heat Affected Zone)も含まれる。第2通常部44aは、筒状圧着部30の金属基材の幅方向断面において、第2ビード部43と第2焼きなまし部44b以外の部分を指す。
第2焼きなまし部44bの周方向長さは、第1焼きなまし部42bの周方向長さよりも長いことが好ましい。第2ビード部43が形成される際にレーザ光から受けるエネルギーは、第1ビード部41が形成される際にレーザ光から受けるエネルギーよりも相対的に大きいため、第2焼きなまし部44bの周方向長さが第1焼きなまし部42bの周方向長さよりも大きくなる。よって第2ビード部43のビード幅D1が第1ビード部41のビード幅D2よりも大きい場合、第2焼きなまし部44bの周方向長さが第1焼きなまし部42bの周方向長さよりも大きいと推察される。
図3(a)は、図1の端子1と、該端子の筒状圧着部30に接続された電線とを備える接続構造体の構成を示す斜視図、(b)は、(a)の接続構造体の部分平面図、(c)は、(b)の線V−Vに沿う接続構造体の長手方向断面図である。図4(a)は、図3(a)における圧着後の被覆圧着部32の線III−IIIに沿う幅方向断面図であり、図4(b)は、図3(a)における圧着後の導体圧着部34の線IV−IVに沿う幅方向断面図である。
図3(a)〜(c)に示すように、接続構造体3は、外部端子と接続可能に設けられたコネクタ部10と、コネクタ部10と連結され、電線2と圧着可能に設けられた筒状圧着部30とを有する端子1と、前記端子の筒状圧着部に圧着された電線2とを備えている。この接続構造体3は、電線2の絶縁被覆2aと筒状圧着部30の被覆圧着部32との圧着によって当該被覆圧着部32に形成された通常加工部60と、電線2の導体2bと筒状圧着部30の導体圧着部34との圧着によって主として当該導体圧着部34に形成された強加工部70とを備える。電線2の寸法は、特に限定されないが、例えば0.5sq(mm)以上12sq(mm)以下であり、5.0sq(mm)又は8.0sq(mm)が好ましい。
上述の通常加工部とは、素線の圧着前断面積に対する同素線の圧着後断面積の比率で表される素線の圧縮率が大きい部分を指し、素線の圧縮率が50%以上90%以下の部分をいう。上述の強加工部とは、素線の圧着前断面積に対する同素線の圧着後断面積の比率で表される素線の圧縮率が小さい部分を指し、具体的には、素線の圧縮率が40%以上70%以下の部分をいう。強加工部70の板厚は、通常加工部60の板厚よりも小さい。
筒状圧着部30が段差形状を有することで、電線2の端部の絶縁被覆を除去して当該端部を筒状圧着部60に挿入したとき、電線の絶縁被覆2aが第1傾斜部33で係止され、これにより被覆圧着部32の直下に絶縁被覆2aが位置し、導体圧着部34の直下に導体2bが位置する。したがって、電線2端部の位置決めを容易に行うことができ、被覆圧着部32と絶縁被覆2aとの圧着、及び導体圧着部34と導体2bの圧着が確実に行われる。
通常加工部60には、金属板材の側辺同士を互いに突き合わせた突き合わせ部に設けられ、筒状圧着部30の長手方向に沿って形成された第1ビード部41が形成される(図3(a),図4(a))。この通常加工部60は、例えば一対の金型を用いて、被覆圧着部32を上下方向に加締めることで形成される。
強加工部70は、複数の応力集中領域70a,70b,70c,70dを有する(図3(b))。本実施形態では、応力集中領域70aは、圧着前の端子1の第1傾斜部33に対応する領域であり、応力集中領域70bは、圧着前の端子1の導体圧着部34に対応する領域である。また、応力集中領域70cは、圧着前の端子1の導体圧着部34と第2傾斜部35との境界に位置する角部36に対応する領域であり、応力集中領域70dは、圧着前の端子1の第2傾斜部35に対応する領域である。
本実施形態では、強加工部70、特に応力集中領域70a〜70dのそれぞれに、第1ビード部41と一体で設けられ、第1ビード部41のビード幅よりも大きいビード幅を有する第2ビード部43が形成されている。強加工部70は、図3(c)に示すように、所定の歯型形状を有する金型200を用いて、導体圧着部34及び第2傾斜部35を上方から押圧することによって形成される。接続構造体3において、第1ビード部41のビード幅に対する第2ビード部43のビード幅の比率は、例えば、1.1以上6.0以下である。
導体圧着部34及び第2傾斜部35が金型200によって押圧されると、導体圧着部34や第2傾斜部35或いはその近傍で応力集中が生じ易く、特に、金型200の角部201,202が当接する部分では、強加工に因る割れやショックラインが形成され易い。また、筒状圧着部30が段差形状を有していると、端子1と電線2の圧着時に、絶縁被覆2aと導体2bとの段差に対応して配置される第1傾斜部33に応力集中が生じ、第1傾斜部33に亀裂が発生し易い。更に、導体圧着部34及び第2傾斜部35が金型200によって押圧されると、導体圧着部34と第2傾斜部35との境界に位置する角部36に応力集中が生じ易く、角部36に割れが生じ易い。
そこで、第1ビード部41よりも幅広な第2ビード部43を導体圧着部34に形成しておくことで、圧着時に導体圧着部34が塑性変形し易くなり(延性向上)、特に、金型200の角部201,202が当接する部分に形成されるショックラインで割れが生じ難くなり、導体圧着部34及び第2傾斜部35の応力集中領域70b,70dでの割れの発生を抑制することができる。
また、本実施形態のように筒状圧着部30が段差形状を有する場合、第2ビード部43を第1傾斜部33に形成しておくことで、圧着時に第1傾斜部33が塑性変形し易くなり、第1傾斜部33に対応する応力集中領域70aでの亀裂の発生を抑制することができる。
更に、第2ビード部43を導体圧着部34と第2傾斜部35との境界に位置する角部36に形成しておくことで、圧着時に角部36が塑性変形し易くなり、角部36に対応する応力集中領域70cでの割れの発生を防止することができる(図4(b))。
次に、本実施形態に係る端子1の製造方法を説明する。尚、後述の製造方法は、本発明の実施形態に係る製造方法の一例を示すものであり、本発明に係る製造方法は、これに限られない。
先ず、銅あるいは銅合金、又はアルミニウムあるいはアルミニウム合金の金属基体からなる板材を圧延して、厚さ0.2mm〜1.0mmの板材、例えば厚さ0.4mmの板材を作製する。必要に応じて、母材からなる板材全体にめっき層を設けて金属基体を形成し、あるいは母材からなる板材をマスクした状態で任意の部分にめっき層を設けて金属基体を形成する。めっき層はめっき処理で設けられ、めっき層の材料として、例えばすず、銀、金めっきなどが挙げられる。
この金属基体を、プレス加工(1次プレス)にて、複数の圧着端子が平面展開した状態となるように、繰り返し形状で打ち抜く。本プレス加工では、各被処理体を片端で支持するいわゆる片持ち型の被処理体が作製される。なお、本プレス加工後に母材にめっき層を設けて金属基体としてもよい。すなわち、プレス加工後にめっき処理を施してもよい。
次に、繰り返し形状の構成単位となる各板状部位に曲げ加工を施し(2次プレス)、金属板材の側辺同士を互いに突き合わせて筒状体を成形する。このとき、圧着部用筒状体の長手方向に垂直な断面は、隙間がごく微小な略C字型となっている。この隙間を介した基体の側辺同士を突き合わせ部と呼ぶ。これにより、コネクタ部と、筒状圧着部を形成するための圧着部用筒状体とが形成される。
その後、圧着部用筒状体の突き合わせ部をレーザ溶接し、当該圧着部用筒状体の長手方向に沿ってビード部を形成しながら筒状圧着部を形成する。これにより、突き合わせ部が溶着し、筒状圧着部30が形成される。このレーザ溶接は、例えばファイバレーザを用いて実行される。レーザ溶接機は、溶接中の焦点位置を立体的に調整可能なものを用いることで、筒状体の傾斜部などを立体的に溶接することができる。
上記ビード部を形成する工程は、ビード幅D1(所定の幅方向寸法)を有する第1ビード部41を形成する工程と、上記第1のビード幅D1よりも大きいビード幅D2(幅方向寸法)を有する第2ビード部43を形成する工程とを有する。上記実施形態のように筒状圧着部30が段差形状を有している場合、上記ビード部を形成する工程では、例えば、被覆圧着部32に第1ビード部41を形成し、その後、第1傾斜部33、導体圧着部34、及び第2傾斜部35に第2ビード部43を形成する。
第1ビード部41を形成する際のレーザ条件は、例えば、ビームスポット径20μm以上100μm以下、レーザ波長1.06μm以上1.09μm以下、出力密度5MW/cm以上40MW/cm以下及び掃引速度90mm/sec以上500mm/sec以下である。また、第2ビード部43を形成する際のレーザ条件は、例えば、ビームスポット径20μm以上100μm以下、レーザ波長1.06μm以上1.09μm以下、出力密度10MW/cm以上200MW/cm以下、好ましくは40MW/cm以上180MW/cm以下、及び掃引速度70mm/sec以上300mm/sec以下である。
図5は、図1の端子1のビード部40を形成する際のレーザ照射位置とレーザ出力との関係を示す図である。
ビード部40を形成する際、例えば、圧着部用筒状体の上方からレーザ光を照射し、図中のA位置からE位置に向かって、該レーザ光を突き合わせ部に沿って掃引する。このとき、被覆圧着部32に対応する位置では(図中のAB間)、レーザ出力を低くし、第1傾斜部33、導体圧着部34及び第2傾斜部35に対応する位置では(図中のBC間、CD間、及びDE間の一部)、相対的にレーザ出力を高くすることが好ましい。このようにレーザ照射位置に応じた出力波形制御を行うことにより、ビード幅D1よりも幅広なビード幅D2を有する第2ビード部43を形成することができる。
第2ビード部43を形成する他の方法としては、例えば、金属基体の材料が銅または銅合金からなる母材で構成されている場合には、第1傾斜部33、導体圧着部34及び第2傾斜部35に対応する位置においてフォーカスシフトを行い、意図的にデフォーカスして上述の範囲内でビームスポットを相対的に大きくすることができる。また、上記対象位置においてレーザ光の掃引速度を相対的に低下させることによっても、第2ビード部43を形成することができる。他にも、回折光学素子を用いることで、レーザ光Lのパワー密度のプロファイルを変化させることによっても、ビード幅D1よりも幅広なビード幅D2を有する第2ビード部43を形成することができる。
次いで、筒状圧着部30のトランジション部20側の端部(開口部31と反対側の端部)を溶接によって封止する。この封止では、レーザ光を端子の幅方向に掃引することによって行われ、レーザ光を端子の長手方向(筒状圧着部30の長手方向)に対して交差する方向、例えば垂直な方向に掃引することによって行われる。この溶接は、金属基材(あるいは金属部材)が折り重なった部分を、折り重なった部分の上方からレーザ光を照射することにより行われる。この封止により、筒状圧着部30の幅方向に沿って延在する端部溶接部50が形成され、筒状圧着部30のトランジション部20側の端部が閉塞される。
上述したように、本実施形態によれば、端子1が、金属板材の側辺同士を互いに突き合わせた突き合わせ部に設けられ、筒状圧着部30の長手方向に沿って形成された第1ビード部41と、第1ビード部41と一体で設けられ、第1ビード部41の幅方向寸法よりも大きい幅方向寸法を有する第2ビード部43とを備えるので、電線1との圧着時に存在し得る応力集中箇所あるいはその近傍に幅広な第2ビード部43が配置されることで、焼きなまされた第2ビード部43が圧着時に塑性変形することによって筒状圧着部30の変形追従性が向上し、第2ビード部43に加わる応力を緩和することができ、割れや亀裂などの破断の発生を防止することができる。したがって、圧着による端子1と電線2との電気的な接続信頼性を維持しつつ、圧着に起因する割れや亀裂などの破断の発生を防止して筒状圧着部30の密閉性を向上することができる。
また、筒状圧着部30が段差形状を有する場合に、第1ビード部41が、被覆圧着部32に形成され、第2ビード部43が、第1傾斜部33、導体圧着部34及び第2傾斜部35に形成されているので、圧着時に応力集中し易い箇所での割れ、亀裂などの破断の発生を防止することができる。
また、第2ビード部43が、第1ビード部41と一体で突き合わせ部に設けられているので、溶接工程におけるレーザ光の1回の掃引で、応力集中の緩和作用を発揮する第2ビード部43を形成することができ、製造効率を向上することが可能となる。
更に、第1ビード部41のビード幅D1に対する第2ビード部43のビード幅D2の比率が、1.2以上6.5以下であるので、応力集中し易い箇所での破断の発生を更に防止することができる。
また、第1非溶接部42は、第1通常部42aと、第1焼きなまし部42bとで構成されると共に、第2非溶接部44は、第2通常部44aと、第2焼きなまし部44bとで構成され、第2焼きなまし部44bの周方向長さが、第1焼きなまし部42bの周方向長さよりも長いので、比較的柔らかい第2焼きなまし部44bが周方向に広範囲で形成されていることで、圧着時に第2焼きなまし部44bが塑性変形することによって筒状圧着部30の変形追従性がより向上し、割れや亀裂などの破断の発生を更に防止することができる。
図6は、本発明の第2実施形態に係る端子の構成を概略的に示す部分拡大斜視図である。本第2実施形態では、第2ビード部の構成が上記第1実施形態の第2ビード部の構成と異なり、第2ビード部以外の構成は、上記第1実施形態に係る端子の構成と基本的に同じであるので、主に異なる部分を以下に説明する。
図6に示すように、端子1の筒状圧着部30は、金属板材の側辺同士を互いに突き合わせた突き合わせ部に設けられ、筒状圧着部30の長手方向に沿って形成された第1ビード部81と、第1ビード部81と別体で設けられ、第1ビード部81の幅方向寸法よりも大きい幅方向寸法を有する第2ビード部83とを備える。第1ビード部81は、被覆圧着部32、第1傾斜部33、導体圧着部34及び第2傾斜部35に形成され、第2ビード部83は、第1傾斜部33、導体圧着部34及び第2傾斜部35に形成されている。
この第2ビード部83は、筒状圧着部30の幅方向に沿って形成された複数の線状ビード部83a,83b−1,83b−2,83c−1,83c−2で構成されている。線状ビード部83aは第1傾斜部33に配置され、線状ビード部83b−1,83b−2は導体圧着部34に配置され、線状ビード部83c−1,83c−2は第2傾斜部35に配置されている。
本実施形態では、第2ビード部83は、第1ビード部81と別体で設けられ、第1ビード部81と複数箇所で交差して形成されている。第1ビード部81の幅方向寸法とは、第1ビード部81のビード幅D1’を指し、第2ビード部83の幅方向寸法とは、筒状圧着部30の幅方向に関する第2ビード部83の寸法D2’を指す。
第1ビード部41のビード幅D1’に対する筒状圧着部30の幅方向に関する第2ビード部83の寸法D2’の比率は、1.2以上である。第1ビード部41のビード幅D1’は、例えば80μm以上390μm以下である。第2ビード部83の寸法D2’は、例えば390μmよりも大きく、好ましくは390μmよりも大きく6mm以下である。
端子1を製造する際には、先ず、第1実施形態と同様にして、プレス加工(1次プレス)の後、繰り返し形状の構成単位となる各板状部位に曲げ加工を施し(2次プレス)、金属板材の側辺同士を互いに突き合わせて筒状体を成形する。
次いで、圧着部用筒状体の突き合わせ部をレーザ溶接し、圧着部用筒状体の長手方向の全体に亘って、当該圧着部用筒状体の長手方向に沿って第1ビード部81を形成しながら筒状圧着部30を形成する。
その後、筒状圧着部30の長手方向に沿って形成された第1ビード部81と複数箇所で交差するようにレーザを掃引して、線状ビード部83a,83b−1,83b−2,83c−1,83c−2を形成する。例えば、線状ビード部83a,83b−1,83b−2,83c−1,83c−2を形成する際、筒状圧着部30の幅方向に沿ってレーザを複数回掃引し、好ましくは第1ビード部81の長手方向に対して直角な方向にレーザを複数回掃引する。
線状ビード部83a,83b−1,83b−2,83c−1,83c−2を形成する際のレーザ掃引方向は、第1ビード部81の長手方向に対して直角な方向に限らず、第1ビード部81の長手方向に対して傾いた方向にレーザを掃引してもよい。また、第1ビード部81の長手方向に対して同じ傾きでレーザを複数回掃引してもよいし、異なる傾きでレーザを複数回掃引してもよい。
次いで、筒状圧着部30のトランジション部20側の端部(開口部31と反対側の端部)を溶接によって封止する(図1参照)。この封止により、筒状圧着部30の幅方向に沿って延在する端部溶接部50が形成され、筒状圧着部30のトランジション部20側の端部が閉塞される。
本実施形態によれば、端子1が、金属板材の側辺同士を互いに突き合わせた突き合わせ部に設けられ、筒状圧着部30の長手方向に沿って形成された第1ビード部81と、第1ビード部81と別体で設けられ、第1ビード部81の幅方向寸法よりも大きい幅方向寸法を有する第2ビード部83とを備えるので、電線1との圧着時に存在し得る応力集中箇所あるいはその近傍に第2ビード部83が配置されることで、焼きなまされた第2ビード部83が圧着時に塑性変形することによって筒状圧着部30の変形追従性が向上し、第2ビード部83に加わる応力を緩和することができ、割れや亀裂などの破断の発生を防止することができる。
また、第2ビード部83を第1ビード部81と別体で設けるので、突き合わせ部以外の他の部分に第2ビード部83を形成することができ、第2ビード部83を形成位置の自由度が高くなり、応力集中が生じ得る1又は複数の部位に、局所的且つ適切に第2ビード部83を形成することができる。
上記第2実施形態では、第2ビード部83は、筒状圧着部30の幅方向に沿って形成された複数の線状ビード部で構成されているが、これに限らず、第2ビード部が、筒状圧着部30の長手方向に連続的に形成された一の線状ビード部で構成されてもよい。
例えば、図7に示すように、第2ビード部84が、筒状圧着部30の長手方向に関して隙間無く形成された波形状ビード部84a(図7(a))、山形状ビード部84b(図7(b))、ミアンダ形状ビード部84c(図7(c))及び螺旋形状ビード部84d(図7(d))のいずれかであってもよい。第1ビード部81は、上記第2実施形態と同様、被覆圧着部32、第1傾斜部33、導体圧着部34及び第2傾斜部35に形成され、第2ビード部83は、第1傾斜部33、導体圧着部34及び第2傾斜部35に形成されている。
第1ビード部81は、金属板材の側辺同士を互いに突き合わせた突き合わせ部に設けられており、筒状圧着部30の長手方向に沿って形成されている。また、第2ビード部83は、第1ビード部41と一体で、上記突き合わせ部に設けられるか或いは上記突き合わせ部を含む領域に設けられている。
第1ビード部81の幅方向寸法とは、第1ビード部81のビード幅D1’を指し(図5参照)、第2ビード部84の幅方向寸法とは、筒状圧着部30の幅方向に関する第2ビード部84の寸法D2”を指す。
第1ビード部41のビード幅D1’に対する第2ビード部83の周方向D2’の比率は、1.2〜6.5である。第1ビード部41のビード幅D1’は、例えば80μm以上390μm以下である。第2ビード部83の寸法D2”は、例えば390μmよりも大きく、好ましくは390μmよりも大きく500μm以下である。
図7の端子を製造する場合、上記第1実施形態と同様、被覆圧着部32に第1ビード部81を形成し、その後、第1傾斜部33、導体圧着部34、及び第2傾斜部35に第2ビード部84を形成する。このとき、筒状圧着部30の長手方向及び幅方向に沿ってレーザを掃引し、連続的に形成された一の線状ビード部で構成される第2ビード部84を形成する。
本変形例においても、端子1が、第1ビード部81と一体で設けられ、第1ビード部41の幅方向寸法よりも大きい幅方向寸法を有する第2ビード部84を備えるので、電線1との圧着時に存在し得る応力集中箇所あるいはその近傍に第2ビード部84が配置されることで、焼きなまされた第2ビード部84が圧着時に塑性変形することによって筒状圧着部30の変形追従性が向上し、第2ビード部84に加わる応力を緩和することができ、割れや亀裂などの破断の発生を防止することができる。
また、上記一の線状ビード部が、波形状ビード部84a、山形状ビード部84b、ミアンダ形状ビード部84c又は螺旋形状ビード部84dであるので、第1ビード部81を形成する際のレーザ条件と同じか或いは同等のレーザ条件を用い、レーザ光の掃引方向を制御することで第2ビード部84を形成することができ、第2ビード部84を容易に形成することができる。
以上、上記実施形態に係る端子およびその製造方法について述べたが、本発明は記述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術思想に基づいて各種の変形および変更が可能である。
例えば、上記実施形態では、端子1が、ボックス部であるコネクタ部10を備えるが、図8に示すように、端子4が、丸型端子部であるコネクタ部90を備えていてもよい。また、上記実施形態では、端子1はクローズドバレル型の筒状圧着部30を有するが、図8に示すように、端子4が、コネクタ部と連結され、電線と圧着可能に設けられたオープンバレル型の圧着部100を有していてもよい。圧着部100は、コネクタ部90側の端部が開口された筒部材である。
この場合、圧着部100は、金属板材の側辺同士を互いに突き合わせた突き合わせ部に設けられ、圧着部100の長手方向に沿って形成された第1ビード部101と、第1ビード部101と一体で設けられ、第1ビード部101の幅方向寸法よりも大きい幅方向寸法を有する第2ビード部103とを備える。第1ビード部101の幅方向寸法とは、第1ビード部101のビード幅であり、第2ビード部103の幅方向寸法とは、第2ビード部103のビード幅である。本構成によっても、圧着による端子4と電線2との電気的な接続信頼性を維持しつつ、圧着に起因する割れや亀裂などの破断の発生を防止することができる。
また、上記実施形態では、強加工部70が、複数の応力集中領域70a,70b,70c,70dを有するが、これに限らず、少なくとも1つの応力集中領域を有していてもよい。このとき、上記少なくとも1つの応力集中領域は、第1傾斜部33に対応する領域、導体圧着部34に対応する領域、導体圧着部34と第2傾斜部35との境界に位置する角部36に対応する領域及び第2傾斜部35に対応する領域のうちの少なくとも1つであるのが好ましい。
また、上記実施形態では、端子、並びに該端子と電線とを有する接続構造体を説明したが、これに限らず、上記接続構造体を少なくとも1つ備えるワイヤーハーネスが構成されてもよい。
1 端子
2 電線
2a 絶縁被覆
2b 導体
3 接続構造体
4 端子
10 コネクタ部
11 収容口
20 トランジション部
30 筒状圧着部
31 開口部
32 被覆圧着部
33 第1傾斜部
34 導体圧着部
35 第2傾斜部
41 第1ビード部
42 第1非溶接部
42a 第1通常部
42b 第1焼きなまし部
43 第2ビード部
44 第2非溶接部
44a 第2通常部
44b 第2焼きなまし部
50 端部溶接部
60 通常加工部
70 強加工部
70a 応力集中領域
70b 応力集中領域
70c 応力集中領域
70d 応力集中領域
81 第1ビード部
83 第2ビード部
83a 線状ビード部
83b−1 線状ビード部
83b−2 線状ビード部
83c−1 線状ビード部
83c−2 線状ビード部
84 第2ビード部
84a 波形状ビード部
84b 歯形状ビード部
84c ミアンダ形状ビード部
84d 螺旋形状ビード部
90 コネクタ部
100 圧着部
101 第1ビード部
103 第2ビード部
D1 ビード幅
D2 ビード幅
D1’ ビード幅
D2’ 寸法
D2” 寸法
200 金型
201 角部
202 角部

Claims (24)

  1. 外部端子と接続可能に設けられたコネクタ部と、前記コネクタ部と連結され、電線と圧着可能に設けられた筒状圧着部とを備える端子であって、
    前記筒状圧着部は、
    金属板材の側辺同士を互いに突き合わせた突き合わせ部に設けられ、前記筒状圧着部の長手方向に沿って形成された第1ビード部と、
    前記第1ビード部と一体で設けられるか又は前記第1ビード部と別体で設けられ、前記第1ビード部の幅方向寸法よりも大きい幅方向寸法を有する第2ビード部と、
    を備えることを特徴とする端子。
  2. 前記筒状圧着部は、電線の絶縁被覆と圧着可能に設けられた被覆圧着部と、該被覆圧着部から前記コネクタ部側に向かって傾斜する第1傾斜部と、前記第1傾斜部の前記コネクタ部側に形成され、前記電線の導体と圧着可能に設けられた導体圧着部と、前記導体圧着部から前記コネクタ部側に向かって傾斜する第2傾斜部とを有し、
    前記第1ビード部が、前記被覆圧着部に形成され、
    前記第2ビード部が、前記第1傾斜部、前記導体圧着部及び前記第2傾斜部に形成されている、請求項1記載の端子。
  3. 前記第2ビード部は、前記第1ビード部と一体で前記突き合わせ部に設けられている、請求項1又は2記載の端子。
  4. 前記第2ビード部は、前記筒状圧着部の長手方向に連続的に形成された一の線状ビード部で構成される、請求項3記載の端子。
  5. 前記一の線状ビード部は、波形状ビード部、山形状ビード部、ミアンダ形状ビード部及び螺旋形状ビード部のいずれかである、請求項4記載の端子。
  6. 前記第1ビード部のビード幅に対する前記第2ビード部のビード幅の比率が、1.2以上6.5以下である、請求項3乃至5のいずれか1項に記載の端子。
  7. 前記第1ビード部のビード幅は、80μm以上390μm以下であり、
    前記第2ビード部のビード幅は、390μmよりも大きい、請求項3乃至6のいずれか1項に記載の端子。
  8. 前記第1ビード部が形成された部分における前記筒状圧着部の幅方向断面において、前記筒状圧着部は、前記第1ビード部と、第1非溶接部とを有し、
    前記第1非溶接部は、第1通常部と、第1焼きなまし部とで構成され、
    前記第2ビード部が形成された部分における前記筒状圧着部の幅方向断面において、前記筒状圧着部は、前記第2ビード部と、第2非溶接部とを有し、
    前記第2非溶接部は、第2通常部と、第2焼きなまし部とで構成され、
    前記第2焼きなまし部の周方向長さが、前記第1焼きなまし部の周方向長さよりも長い、請求項2乃至7のいずれか1項に記載の端子。
  9. 前記第2ビード部は、前記第1ビード部と別体で設けられ、前記第1ビード部と複数箇所で交差して形成されている、請求項2記載の端子。
  10. 前記第2ビード部が、前記筒状圧着部の幅方向に沿って形成された複数の線状ビード部で構成される、請求項9記載の端子。
  11. 前記筒状圧着部の前記コネクタ部側の端部が閉塞されている、請求項1乃至10のいずれか1項に記載の端子。
  12. 外部端子と接続可能に設けられたコネクタ部と、前記コネクタ部と連結され、電線と圧着可能に設けられた筒状圧着部とを有する端子と、
    前記端子の筒状圧着部に圧着された電線と、
    を備える接続構造体であって、
    前記電線の絶縁被覆と前記筒状圧着部の被覆圧着部との圧着によって当該被覆圧着部に形成された通常加工部と、
    前記電線の導体と前記筒状圧着部の導体圧着部との圧着によって主として当該導体圧着部に形成された強加工部とを備え、
    前記通常加工部に、金属板材の側辺同士を互いに突き合わせた突き合わせ部に設けられ、前記筒状圧着部の長手方向に沿って形成された第1ビード部が形成され、
    前記強加工部に、前記第1ビード部と一体で設けられるか又は前記第1溶接部と別体で設けられ、前記第1ビード部の幅方向寸法よりも大きい幅方向寸法を有する第2ビード部が形成されていることを特徴とする接続構造体。
  13. 前記筒状圧着部は、電線の絶縁被覆と圧着された被覆圧着部と、該被覆圧着部から前記コネクタ部側に向かって傾斜する第1傾斜部と、前記第1傾斜部の前記コネクタ部側に形成され、前記電線の導体と圧着された導体圧着部と、前記導体圧着部から前記コネクタ部側に向かって傾斜する第2傾斜部とを有し、
    前記強加工部は、少なくとも1つの応力集中領域を有し、
    前記少なくとも1つの応力集中領域は、前記第1傾斜部に対応する領域、前記導体圧着部に対応する領域、前記導体圧着部と前記第2傾斜部との境界に位置する角部に対応する領域及び前記第2傾斜部に対応する領域のうちの少なくとも1つである、請求項12記載の接続構造体。
  14. 前記第2ビード部は、前記第1ビード部と一体で前記突き合わせ部に形成されている、請求項12又は13記載の接続構造体。
  15. 前記第1ビード部のビード幅に対する前記第2ビード部のビード幅の比率が、1.1以上6.0以下である、請求項14記載の接続構造体。
  16. 請求項12乃至15のいずれか1項に記載の接続構造体を少なくとも1つ備えるワイヤーハーネス。
  17. 外部端子と電気的に接続されるコネクタ部と、前記コネクタ部と連結され、電線と圧着可能に設けられた筒状圧着部とを備える端子の製造方法であって、
    金属板材に曲げ加工を施し、前記金属板材の側辺同士を互いに突き合わせて筒状体を成形する工程と、
    前記筒状体の突き合わせ部をレーザ溶接し、前記筒状体の長手方向に沿ってビード部を形成しながら筒状圧着部を形成する工程と、を有し、
    前記ビード部を形成する工程は、所定の幅方向寸法を有する第1ビード部を形成する工程と、前記第1の幅寸法よりも大きい幅方向寸法を有する第2ビード部を形成する工程と、
    を有することを特徴とする端子の製造方法。
  18. 前記筒状圧着部を形成する工程は、前記電線の絶縁被覆と圧着可能に設けられた被覆圧着部と、該被覆圧着部から前記コネクタ部側に向かって傾斜する第1傾斜部と、前記第1傾斜部のコネクタ部側に形成され、前記電線の導体と圧着可能に設けられた導体圧着部と、前記導体圧着部から前記コネクタ部側に向かって傾斜する第2傾斜部とを有する筒状圧着部を形成し、
    前記ビード部を形成する工程は、前記被覆圧着部に前記第1ビード部を形成し、前記第1傾斜部、前記導体圧着部及び前記第2傾斜部に前記第2ビード部を形成する、請求項17記載の端子の製造方法。
  19. 前記筒状圧着部の長手方向及び幅方向に沿って前記レーザを掃引し、連続的に形成された一の線状ビード部で構成される前記第2ビード部を形成する、請求項17又は18記載の端子の製造方法。
  20. 前記一の線状ビード部は、波形状ビード部、山形状ビード部、ミアンダ形状ビード部及び螺旋形状ビード部のいずれかである、請求項19記載の端子の製造方法。
  21. ビームスポット径20μm以上100μm以下、レーザ波長1.06μm以上1.09μm以下、出力密度5MW/cm以上40MW/cm以下及び掃引速度90mm/sec以上500mm/sec以下のレーザ条件で、前記第1ビード部を形成し、
    ビームスポット径20μm以上100μm以下、レーザ波長1.06μm以上1.09μm以下、出力密度10MW/cm以上200MW/cm以下及び掃引速度70mm/sec以上300mm/sec以下のレーザ条件で、前記第2ビード部を形成する、請求項17乃至20のいずれか1項に記載の端子の製造方法。
  22. 外部端子と電気的に接続されるコネクタ部と、前記コネクタ部と連結され、電線と圧着可能に設けられた筒状圧着部とを備える端子の製造方法であって、
    金属板材に曲げ加工を施し、前記金属板材の側辺同士を互いに突き合わせて筒状体を成形する工程と、
    前記筒状体の突き合わせ部をレーザ溶接し、前記筒状体の長手方向に沿って第1ビード部を形成しながら筒状圧着部を形成する工程と、
    前記筒状圧着部の長手方向に沿って形成された前記第1ビード部と複数箇所で交差するようにレーザを掃引して、第2ビード部を形成する工程と、
    を有することを特徴とする、端子の製造方法。
  23. 前記筒状圧着部を形成する工程は、前記電線の絶縁被覆と圧着可能に設けられた被覆圧着部と、該被覆圧着部から前記コネクタ部側に向かって傾斜する第1傾斜部と、前記第1傾斜部のコネクタ部側に形成され、前記電線の導体と圧着可能に設けられた導体圧着部と、前記導体圧着部から前記コネクタ部側に向かって傾斜する第2傾斜部とを有する筒状圧着部を形成し、
    前記第1ビード部を形成する工程は、前記被覆圧着部、前記第1傾斜部、前記導体圧着部及び前記第2傾斜部に前記第1ビード部を形成し、
    前記第2ビード部を形成する工程は、前記第1傾斜部、前記導体圧着部及び前記第2傾斜部に前記第2ビード部を形成する、請求項22記載の端子の製造方法。
  24. 前記筒状圧着部の幅方向に沿って前記レーザを掃引し、複数の線状ビード部で構成される前記第2ビード部を形成する、請求項22又は23記載の端子の製造方法。
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