JP2016046132A - 黄銅圧着端子、ワイヤーハーネス及び黄銅圧着端子の製造方法 - Google Patents

黄銅圧着端子、ワイヤーハーネス及び黄銅圧着端子の製造方法 Download PDF

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三郎 八木
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賢悟 水戸瀬
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昭頼 橘
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伸弥 児嶋
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Abstract

【課題】レーザ溶接で筒状圧着部を作製する際に、溶接部における欠陥発生を極力防止して、黄銅の溶接安定性を向上し、筒状圧着部の機械的強度を向上することができる黄銅圧着端子を提供する。
【解決手段】亜鉛を20%以上含有する黄銅からなる黄銅圧着端子1のレーザ溶接行程において、平均出力密度5MW/cm〜96MW/cmでレーザ光を照射し、レーザ光を突き合わせ部47に沿って掃引する。これにより突き合わせ部47が溶着し、溶接ビード部35aが形成されると共に、筒状圧着部48が形成される。
【選択図】図4

Description

本発明は、外部との電気的な接続を可能とする黄銅圧着端子及び該黄銅圧着端子の製造方法に関し、特に、電線に取り付けられる黄銅圧着端子、該黄銅圧着端子を有するワイヤーハーネス及び黄銅圧着端子の製造方法に関する。
従来、車両分野において、燃費向上の観点から、自動車を構成する各種部品の軽量化が求められている。特に、自動車にて使用されるワイヤーハーネス(組み電線)は、自動車内でエンジンに次ぐ重量を有する部品とされることから、軽量化を図るべく、一部の電線では当該ワイヤーハーネスに用いられる電線の導体(芯線)材料を、銅からアルミニウム、あるいはアルミニウム合金に変更することが進められている。アルミニウムまたはアルミニウム合金電線の先端部に接続される圧着端子としては、通常、銅あるいは銅合金製のものが使用される。よって、上記材料で形成される導体と端子の接続部分では、露出したアルミニウムが異種金属間腐食を起こし、導体が欠損してしまう恐れがあるため、アルミニウム導体を外界から遮断するといった対策を講じる必要がある。
また、自動車用ワイヤーハーネスにおける電線と圧着端子との接続は、オープンバレル型と呼ばれる圧着端子で電線をかしめて圧着する圧着接合が一般的である。しかし、このようなワイヤーハーネスでは、電線と圧着端子の接続部分に水分等が付着してしまうと、電線に用いられる金属表面の酸化が進み、接合部における抵抗が増加してしまう。
そこで、圧着部全体を樹脂によりモールドする方法があるが(特許文献1)、モールド部が肥大してしまい、コネクタハウジングのサイズを上げる必要が生じる結果、コネクタが肥大してしまうこととなり,ワイヤーハーネス全体を小型化・高密度化することが難しい。
また、モールド成形する方法では、電線圧着後に個々の圧着部に対して処理するため、ワイヤーハーネスの製造工程が大幅に増加したり、作業が煩雑になるという問題がある。
このような問題を解消するべく、金属製キャップを電線導体先端に被せた後に圧着することで、アルミニウム導体を密閉状態にする技術や(特許文献2)、圧着端子と金属製キャップを別部品とせず、端子条の一部で電線を覆って密閉状態にする技術が提案されている(特許文献3)。
特開2011−222243号公報 特開2004−207172号公報 特開2012−84471号公報
ここで、アルミニウム導体を含む電線を被覆した状態で圧着するための筒状部材を製造する場合、プレス加工された金属条の一部を筒状に曲げ、その両端の突き合わせ部あるいは重ね合わせ部をレーザなどで溶接する方法が、成形性、生産性の両点において優れている。
上記レーザ溶接において、特に、母材を黄銅とした場合、母材中に含まれるZnの蒸発などが生じる結果、溶接部にボイド(空洞)が形成される等の不具合が生じることがある。具体的には、黄銅の融点と、黄銅の内部に含まれる亜鉛の沸点とが近いことから、溶接時に形成される溶融池内部から亜鉛(気体)が噴き出す。これにより、黄銅の溶接安定性が低下し、溶接部にボイドやブローホール等の欠陥が発生し易くなるという問題がある。溶融池の温度が高いほど亜鉛の蒸気圧は上昇することから、溶融池の温度上昇の原因となるレーザ溶接のエネルギーを極力抑える必要がある。
溶融池及びその近傍の冷却を行うために、窒素などの冷却用ガスをレーザ光と同軸で吹き付ける方法も考えられるが、この方法では溶接時に冷却用ガス自体を巻き込んでしまい、溶接部内にボイド等の欠陥が生じてしまう可能性がある。
また、黄銅は安価であるが、銅の含有率が低下する分、熱伝導度も低下するため、アスペクト比の高いキーホール溶接において、レーザの入熱量を増加させてもビード幅が広がり難い場合がある。このため、レーザのビームスポット径を小さくしすぎると、突き合わせ部に対して高い位置決め精度が要求される。
本発明の目的は、レーザ溶接で筒状圧着部を作製する際に、溶接部における欠陥発生を極力防止して、黄銅の溶接安定性を向上し、筒状圧着部の機械的強度を向上することができる黄銅圧着端子、ワイヤーハーネス及び圧着端子の製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明に係る黄銅圧着端子は、外部端子と電気的に接続されるコネクタ部と、前記コネクタ部と一体的又は別体で連結され、電線と圧着される黄銅製の筒状圧着部とを備え、前記筒状圧着部は、亜鉛を20%以上含有する黄銅製の基材で構成され、前記筒状圧着部は、その軸方向に沿って形成された溶接ビード部を有し、前記溶接ビード部の幅寸法が、65μm〜270μmであり、前記溶接ビード部を含む溶接部が、前記筒状圧着部を厚さ方向に貫通して形成されている。このとき、溶接ビード部は、外表面のみならず内表面にも形成されている。なお、本発明における溶接ビード部とは、溶接後に母材が再凝固した溶接部の外表面を観察した際に見える溶接痕を示し、ビード幅とは、該溶接ビード部の幅寸法を示す。
また、前記溶接ビード部の幅寸法が、93μm〜263μmであるのが好ましい。
また、好ましくは、前記電線がアルミニウム又はアルミニウム合金からなる。
さらに好ましくは、上記態様の黄銅圧着端子を有するワイヤーハーネスが提供される。
また、上記目的を達成するために、本発明に係る黄銅圧着端子の製造方法は、外部端子と電気的に接続されるコネクタ部と、前記コネクタ部と一体的又は別体で連結され、電線と圧着される筒状圧着部とを備える黄銅圧着端子の製造方法であって、亜鉛を20%以上含有する黄銅製の端子原板に曲げ加工を施して、突き合わせ部を有する筒状体を成形する成形工程と、前記筒状体の突き合わせ部をレーザ光で溶接して、筒状圧着部を形成する溶接工程とを有し、前記溶接行程は、平均出力密度5MW/cm〜96MW/cmでレーザ光を照射し、前記レーザ光を前記突き合わせ部に沿って掃引することを特徴とする。
また、前記溶接行程において、前記筒状体の外表面における前記レーザ光の面積が、4.15×10μm〜7.54×10μmである。
また、前記溶接工程において、前記筒状体の外表面でのビームスポット径が23μm〜98μm、掃引速度が100mm/sec〜350mm/secである。
さらに、集光レンズの焦点距離を長くすることでビームスポット径を増大させるか、又は前記レーザ光の焦点をシフトすることによりビームスポット径を増大させるのが好ましい。
本発明によれば、亜鉛を20%以上含有する黄銅製の端子原板に曲げ加工を施して、突き合わせ部及び/又は重ね合わせ部を有する筒状体を成形し、溶接ビード部の幅寸法を65μm〜270μmとなるように突き合わせ部及び/又は重ね合わせ部に沿ってレーザ光を照射するので、溶融池の温度上昇を抑制し、亜鉛の蒸気圧の上昇を抑制することができる。したがって、溶接部における欠陥発生を極力防止して、黄銅の溶接安定性を向上し、筒状圧着部の機械的強度を向上することが可能となる。この結果、止水性と圧着性を向上することが可能となる。
また、溶接ビード部の幅寸法を93μm〜263μmとすることで、溶融池の幅を増大させて、ビード幅を増大することで、溶融金属の挙動を安定化させることができる。また、突き合わせ面とレーザ掃引軸間の最短距離の位置ずれの許容誤差範囲を増大させることが可能となり、製品歩留まりが向上する。
また、平均出力密度5MW/cm〜96MW/cmでレーザ光を照射し、前記レーザ光を前記突き合わせ部及び/又は重ね合わせ部に沿って掃引するので、止水性と圧着性を向上させた圧着端子を製造することができる。
また、前記筒状体の外表面でのビームスポット径を23μm〜98μm、掃引速度を100mm/sec〜350mm/secとすることで、止水性と圧着性を向上させた圧着端子を製造することができる。
また本発明によれば、筒状圧着部は、亜鉛を20%以上含有する黄銅製の基材で構成され、且つ、その軸方向に沿って形成された溶接ビード部を有し、溶接ビード部の幅寸法が65μm〜270μmであり、溶接ビード部を含む溶接部が、筒状圧着部を厚さ方向に貫通して形成されるので、溶接部の内部および表面における欠陥発生を抑制することができ、突き合わせ部における溶接安定性を向上させることができる。この結果、止水性と圧着性を向上することができる。
本発明の実施形態に係る黄銅圧着端子の構成を概略的に示す斜視図である。 図1の黄銅圧着端子の製造方法を示すフローチャートである。 (a)〜(e)は、図1の黄銅圧着端子の製造方法を説明する平面図である。 図2のステップS24で実行されるファイバレーザ溶接行程を説明する断面図であり、(a)は従来の溶接行程、(b)は、本発明の溶接行程を説明する図である。 図1の領域Aに相当する溶接ビード部を示す模式図であり、(a)は、従来の溶接方法にて形成された溶接ビード部、(b)は、本発明の溶接方法にて形成された溶接ビード部を示す図である。 黄銅溶接時におけるレーザ出力と表側ビード幅の関係を示すグラフである。 レーザ溶接時におけるビームスポットのX方向(掃引方向に対して垂直な方向)への許容ずれ量を説明する図であり、(a)はレーザ光の焦点を圧着部用筒状体の外表面に合わせた場合、(b)は、焦点を圧着部用筒状体の外表面から上方に1mmシフトさせた場合を示す。 図1の筒状圧着部における溶接安定性を説明するための斜視図である。 (a)は、図8の線B−B間における溶接ビード部の縦断面図、(b)は、従来の溶接方法にて形成された溶接ビード部の縦断面図である。 (a)および(b)は、図1の黄銅圧着端子の変形例を示す長手方向断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係る製造方法にて作製される黄銅圧着端子の構成を概略的に示す斜視図である。なお、図1における黄銅圧着端子は、その一例を示すものであり、本発明に係る黄銅圧着端子の構成は、図1のものに限られないものとする。
本発明の黄銅圧着端子1は、外部端子2と電気的に接続されるコネクタ部10と、該コネクタ部とトランジション部20を介して一体的に設けられ、電線(不図示)と圧着される筒状圧着部30とを備えている。黄銅圧着端子1は、黄銅で一体成形され、アルミニウムあるいはアルミニウム合金製の導体(芯線)を有する電線に取り付けられる。本実施形態では、コネクタ部10と筒状圧着部30とが一体成形されるが、コネクタ部と筒状圧着部を別体で成形し、これらを連結することで黄銅圧着端子を作製してもよい。
コネクタ部10は、雌型端子であり、雄型端子である外部端子(不図示)が挿入口11に挿入されてコネクタ部内で係止されることで、コネクタ部10が外部端子と導通する。なお、本実施形態ではコネクタ部10が雌型端子であるが、コネクタ部が雄型端子で、外部端子が雌型端子であってもよい。また、コネクタ部は、外部端子と係止あるいは嵌合して電気的に接続し得るものであれば、いかなる形状を有していてもよい。
筒状圧着部30は、トランジション部20側が閉塞された筒部材であって、電線が挿入される挿入口31と、電線の絶縁被覆と圧着される被覆圧着部32と、電線の導体と圧着される導体圧着部33とを有している。導体圧着部33は、コネクタ部側に向かって縮径する縮径部34を有しており、トランジション部20と連結されている。この筒状圧着部30では、導体が露出した電線端部を挿入口31に挿入した状態で筒状圧着部30を加締めることで、筒状圧着部30が塑性変形して電線の絶縁被覆および導体と圧着され、これにより、筒状圧着部30と電線の導体とが電気的に接続される。
筒状圧着部30は、その軸方向に沿って形成された溶接ビード部35aと、トランジション部20に横方向に形成され、筒状圧着部30のコネクタ部側の端部を封止するための封止用溶接ビード部36aとを有している。溶接ビード部35aは、ビード幅が65μm〜270μm、好ましくは93μm〜263μmであり、溶接ビード部35aを含む溶接部35が、筒状圧着部30の厚さ方向に関して貫通して形成されている。本実施形態では貫通溶接が施されるため、筒状圧着部の30の内周面側にも、不図示の溶接ビード部が形成されている。封止用溶接ビード部36aは、止水性を発揮するように形成され、これにより筒状圧着部30内への水の侵入を防止することが可能となっている。
なお、本願では図示しないが、筒状圧着部30内に、電線の接続のための溝や突起(セレーション)が設けられていてもよい。これにより、アルミニウムなどの金属導体の酸化皮膜が破壊され、接触抵抗を低減することができる。
図2は、図1の黄銅圧着端子の製造方法を示すフローチャートであり、図3(a)〜(e)は、図1の黄銅圧着端子の製造方法を説明する平面図である。なお、図3は金属条41(端子原板)から端子が製造される様子を金属条のND方向から見た図である。
先ず、黄銅からなる板材を圧延して、所定厚さ、例えば厚さ0.2mm〜0.4mmの金属条41を作製する(ステップS21)。このとき、RD方向(圧延方向)は、金属条の長手方向である(図3(a))。
この金属条41を、プレス加工(1次プレス)にて、複数の黄銅圧着端子が平面展開した状態となるように、繰り返し形状で打ち抜く(ステップS22)。本プレス加工では、各被処理体を両端で支持するいわゆる両持ち型の被処理体が作製され、送り穴42cが等間隔で形成されたキャリア部42a,42bの間に、コネクタ部用板状体43と、圧着部用板状体44が並んで形成されている(図3(b))。このとき、繰り返し形状の構成単位となる板状部位(端子原板)は、RD方向に関して所定ピッチで配列されており、後に形成される筒状圧着部の長手方向がRD方向に対して略垂直(TD方向)となるように打ち抜かれる。
次に、繰り返し形状の構成単位となる各板状部位に曲げ加工を施して(2次プレス)、コネクタ部45と、圧着部用筒状体46とを形成する(ステップS23)。このとき、圧着部用筒状体46は、その断面が隙間の空いていない略C型となっており、上部に突き合わせ部47が形成されている(図3(c))。この突き合わせ部47は、TD方向に延設している。また、本曲げ加工時に、キャリア部42aが本体から切り離される。
その後、圧着部用筒状体46の上方からファイバレーザ光を照射し、突き合わせ部47に沿って図3中の矢印A方向にファイバレーザ光を掃引し、当該部分にレーザ溶接を施す(図3(d)、ステップS24)。本実施形態では1サイクルにて突き合わせ部47が溶接され、導体圧着部33および縮径部34に溶接ビード部35aが形成されると共に、筒状圧着部48が形成される。さらに、筒状圧着部48のコネクタ部側端部において、図3中の矢印B方向(筒状圧着部の軸方向に対して直角な方向)にファイバレーザ光を掃引し、当該部分にレーザ溶接を施す(図3(e))。これにより、トランジション部20に封止用溶接ビード部36が形成される。なお、溶接ビード部35aを形成する場合、ファイバレーザ光を矢印A方向と逆方向に掃引してもよく、また、封止用溶接ビード部36を形成する場合に、ファイバレーザ光を矢印B方向と逆方向に掃引してもよい。
図4は、図2のステップS24で実行されるファイバレーザ溶接行程を説明する断面図であり、(a)は従来の溶接行程、(b)は、本発明の溶接行程を説明する図である。
従来、突き合わせ部47’を溶接する際には、ファイバレーザ光L’の焦点X’を、圧着部用筒状体46’の外表面46a’に合わせる。そして、この焦点X’を維持したまま、ファイバレーザ光L’を矢印A方向に掃引する。本従来行程では、圧着部用筒状体46の外表面でのビームスポット径は約20μmと小さい。なお、ビームスポット径とは、上記圧着部用筒状体の外表面にレーザ光を集光した際のレーザ出力分布の中心値に対して1/eとなる出力値のビーム直径を示す。
これに対し、本発明では、ファイバレーザ光Lの焦点Xを、圧着部用筒状体46の外表面46aから所定距離だけ内方にシフトさせて、突き合わせ部47におけるビームスポット径を、図4(a)のビームスポット径より大きくする。これにより、突き合わせ部47における単位面積当たりのレーザ出力が小さくなる。この結果、溶融池での亜鉛の蒸気圧が相対的に低くなり、亜鉛(気体)の発生量が減少する。ファイバレーザ光Lの平均出力密度は、例えば板厚が0.25mmの場合、5MW/cm〜96MW/cmである。平均出力密度は、レーザ出力を黄銅圧着端子1の表面に当たるレーザ光の照射面積で割ったものである。またこのとき、圧着部用筒状体46の外表面でのビームスポット径(直径)は、23μm〜98μm、掃引速度は100mm/sec〜350mm/secである。また、圧着部用筒状体46の外表面46aにおけるビームスポットLの面積は、4.15×10μm〜7.54×10μm(π×(23μm/2)〜π×(98μm/2))である。
なお本実施形態では、焦点を圧着部用筒状体46の内方にシフトすることでビームスポット径を増大させているが、焦点を圧着部用筒状体46の外方にシフトすることでビームスポット径を増大させてもよい。また、集光レンズの焦点距離を長くすることでビームスポット径を増大させてもよい。また、本発明におけるファイバレーザでは、シングルモードファイバやマルチモードファイバなど、各種ファイバを使用することができる。
図5は、図1の領域Aに相当する溶接ビード部35aを示す模式図である。
先ず、比較として、従来の溶接方法にて形成された溶接ビード部35a’を図5(a)に示す。図5(a)は、ファイバレーザ光を図4(a)に示すようにフォーカスし、それぞれレーザ出力400W,掃引速度200mm/secにてファイバレーザ溶接した場合を示している。この条件で形成された溶接ビード部35a’−1のビード幅は、67μmである。
ここで上述のように、黄銅は、純銅に近い合金よりも熱伝導率が低く、蒸気圧によるキーホールの溶け込みが鋭いため、溶接ビード部の幅が広がりにくい。そして溶接ビード部の幅が狭いと、黄銅圧着端子の突き合わせ面に対してファイバレーザ光の掃引照射軸がずれた場合、未溶接になり易く、高い位置決め精度が求められる。
黄銅溶接時にファイバレーザ光をフォーカスした場合(図4(a)の焦点位置)、ファイバレーザ光の出力を上げてもビード幅の変化量は少ない。例えば図6に示すように、掃引速度200mm/sec、ビームスポット径23μmで一定とし、レーザ出力を400Wまで上昇させても、貫通溶接された範囲(レーザ出力100〜400W)では、ビード幅は55μm〜65μm程度となり、レーザ出力の大きさの影響が少なく、あまり変化しないことが分かる。
一方、本発明の溶接方法にて形成された溶接ビード部35aを、図5(b)に示す。ファイバレーザ光の焦点を図4(b)に示すように圧着部用筒状体46の内部空間側に1mmシフトさせた状態で、レーザ出力400W,掃引速度200mm/secにてファイバレーザ溶接すると、溶接ビード部35a−1のビード幅は、194μmとなる。
図7は、レーザ溶接時におけるビームスポットのX方向(掃引方向に対して垂直な方向)への許容ずれ量を説明する図であり、(a)はレーザ光の焦点を圧着部用筒状体の外表面に合わせた場合、(b)は、焦点を圧着部用筒状体46の外表面から上方に1mmシフトさせた場合を示す。
先ず、レーザ光(理論集光径23μm)の焦点を圧着部用筒状体の外表面に合わせると共に、ビームスポットをX方向に所定距離シフトし、レーザ出力400W、掃引速度200mm/secで溶接ビード部を形成した。そしてビームスポットの中心が突き合わせ部の界面と重なる位置を基準として、ビームスポットのX方向へのずれ量(掃引軸のずれ量)を少しずつ大きくして、この動作を繰り返し行った。この結果、X方向へのずれ量が60μm以上であるときには、圧着の際に黄銅圧着端子に破断が生じることが分かった(図7(a))。一方、レーザ光(理論集光径64μm)の焦点を圧着部用筒状体46の外表面から上方に1mmシフトし、上記と同条件で溶接ビード部を形成した。この結果、ビームスポットのX方向へのずれ量が100μm以上であるときに、圧着の際に黄銅圧着端子に破断が生じた(図7(b))。よって、レーザ光の焦点を圧着部用筒状体の外表面に合わせた従来の溶接方法の場合、ビームスポットのX方向への許容ずれ量は40μm以内であるのに対し、レーザ光の焦点を上方に1mmシフトする本発明の溶接方法の場合、ビームスポットのX方向への許容ずれ量は80μm以内となり、X方向に関する誤差許容範囲が2倍程度まで増大することが分かった。
このように、ファイバレーザ光の焦点を外方或いは内方にシフトさせることで、溶接ビード部35aの幅を194μmと、従来比で約3倍程度に増大させることが可能となる。また、ビード幅が約3倍となることにより、ファイバレーザ溶接時におけるX軸方向のずれ(突き合わせ部47からビームスポット中心までの距離)の許容誤差範囲は±80μm程度となり、溶接精度の許容範囲を増大させることができ、製品歩留まりが向上する。特に、端子プレス工程と連動させ、1分間に300個以上の端子をレーザ溶接することができ、量産性を向上させることが可能となる。
さらに、ファイバレーザの出力を所定値とし、図4(a)の焦点位置の場合で単位面積当たりの平均出力密度96MW/cm(ビームスポット径23μm)とすると、ファイバレーザの焦点を内側に1mmだけシフトさせた場合には、平均出力密度12MW/cm(ビームスポット径64μm)となる。この結果、単位面積当たりのレーザ出力を1/8程度まで減少することができる。
また、ファイバレーザの特徴であるキーホール溶接では、ビード幅に対する溶け込み深さの比(アスペクト比)が高い深溶け込み溶接が可能となっている。
但し、黄銅は熱伝導率が低いため、単にレーザ出力を上げたり掃引速度を小さくして黄銅に多くの熱エネルギーを供給しても、横方向への熱伝導が比較的小さく、溶融池の幅方向への広がりが小さいことから、溶接ビード幅があまり広くならない。また、ビード幅が狭い場合、キーホールが急速に形成されると、キーホール開口付近の溶融金属が飛散し易く、キーホールに溶融金属が崩れ落ちてくることで周辺空気を巻き込み、溶接部内ボイドが発生し易いこととなる。
そこで本発明の如く、突き合わせ部47でのエネルギー密度を数分の一程度に小さくすることで、溶融池の温度上昇を抑制し、亜鉛の蒸気圧を抑制することができる。また、ビームスポット径を増大させて、掃引速度を所定の範囲とすることで、溶融池の幅を増大させて、ビード幅を増大することができ、その結果、溶融金属の挙動を安定化させることができる。
図8は、図1の筒状圧着部30における溶接安定性を説明するための斜視図であり、図9(a)は、図8の線B−B間における溶接ビード部35aの縦断面図、図9(b)は、従来の溶接方法にて形成された溶接ビード部35a’の縦断面図である。なお、図9(a)におけるレーザ駆動条件は、ビームスポット径64μm、掃引速度200mm/sec、レーザ出力400Wである。また、図9(b)のレーザ駆動条件は、ビームスポット径23μm、掃引速度150mm/sec、レーザ出力400Wである。
図9(a)に示すように、溶接部35の溶接ビード部35aには、不連続で大きな凹凸が形成されておらず、また、溶接部35の内部にボイドが殆ど発生していない。よって長手方向のいずれの位置においても良好な溶接状態を維持していることが確認できる。一方、図9(b)に示すように、図4(a)に示す焦点位置でファイバレーザ溶接を行った場合には、溶接部35’の溶接ビード部35a’に大きな凹凸が生じ、また、該溶接部の内部にボイド70が散見されることから、溶接状態が不安定である。したがってこれらの断面比較により、本発明の溶接方法によって良好な溶接を安定的に提供し得ることが確認できる。
ここで、焦点をシフトさせる態様のファイバレーザ溶接においても、通常のレーザ溶接と同様、レーザ駆動条件に応じて、ビード幅や溶接状態(貫通/未貫通)が異なってくる。一例として、厚さを一定とした場合の黄銅製(C2600 JIS)金属条を用いて黄銅圧着端子を作製した場合を表1に示す。なお、C2600の合金組成は、銅(Cu)を68.5〜71.5質量%、残部が亜鉛(Zn)および不可避不純物であり、鉛(Pb)が0.05質量%以下、鉄(Fe)が0.05質量%以下である。C2600における銅と亜鉛の比率は、凡そ70Cu−30Znである。
Figure 2016046132
表1に示すように、黄銅製(C2600)金属条の板厚が0.25mm、レーザ駆動条件(レーザ出力及び掃引速度)を一定とした場合、焦点シフト量、ビームスポット径を適切に選択して平均出力密度を調整することで、500W以下のファイバレーザ光で、確実な貫通溶接を実現することができる。
例えば、レーザ駆動条件をレーザ出力400W、掃引速度200mm/secで固定し、ジャストフォーカス時のビームスポット径23μm、平均出力密度96MW/cmを基準として、焦点シフト量を0〜+1600μm、ビームスポット径を23μm〜98μmとしたとき、平均出力密度は、5MW/cm〜96MW/cm、溶接部のビード幅は67μm〜263μmの範囲内であることが分かる。
このうち、焦点シフト量が0および200μmであるとき(発明例1、発明例2)、それぞれ平均出力密度96MW/cm、75MW/cm、ビード幅67μm、79μmであり、且つ溶接部が貫通溶接されており、圧着性は良好「○」であるが、ビード幅が狭いため量産性は良好とは言えない「△」ことが分かる。焦点シフト量を+200を超え+1600μmまで変化させたとき(発明例3〜発明例9)、平均出力密度は46MW/cm〜5MW/cmまで減少し、ビード幅が93μm〜263μmの範囲内であり、且つ溶接部が貫通して溶接されていることが分かる。このとき、圧着性、量産性は共に良好「○」であることが分かる。焦点シフト量を+1800〜+2200μmまで変化させたときは(比較例1〜比較例3)、平均出力密度は4MW/cm〜2MW/cmまで減少し、ビード幅が277μm〜318.3μmの範囲内であり、且つ溶接部が貫通して溶接されている。このとき、溶接部は不連続貫通溶接あるいは未貫通溶接となり、圧着性が不良「×」であることが分かる。
貫通溶接を行うと、溶接ビード部の長手方向縦断面において表側から裏側(外周面から内周面)に亘って全域で溶接部が形成される。これにより、溶接箇所を塑性変形させて導体と圧着させたとき、当該溶接箇所が圧着力に対する十分な耐力を有することとなり、塑性変形によって破断することがない。よって良好な止水性、導電性を維持することができる。また、溶接の未貫通部分が存在すると、溶接不良が発生し易く、未貫通部分から水分が侵入して腐食する虞がある。一方、貫通溶接であれば、溶接ビード部の長手方向縦断面において一端から他端に亘ってほぼ全域で封止されるので、溶接箇所から水分が侵入することがなく、安定した止水性を確保することできる。
また、未貫通溶接部分が存在すると、圧着に耐えられずに、端子が溶接部分から割れてしまう虞もある。つまり、止水性及び圧着性を考慮すると、ビード幅を67μm〜263μmの範囲内とするのがよい。
また、端子の量産時には短時間にできるだけ多くの端子を製造することが求められるところ、1分間に300個以上の端子を溶接しようとすると、端子幅方向へのビームスポットずれの許容が広いほうがよい。つまり、止水性及び圧着性に加えて、量産性を考慮すると、ビード幅を80μm以上とするのが望ましい。これにより、X軸許容誤差は40μmより大きくすることが可能となる。
上述したように、本実施形態によれば、亜鉛を30%含有する黄銅からなる黄銅圧着端子1のレーザ溶接行程において、平均出力密度5MW/cm〜96MW/cmでファイバレーザ光を照射し、該ファイバレーザ光を突き合わせ部47に沿って掃引するので、突き合わせ部47における単位面積当たりのレーザ出力、すなわちエネルギー密度が小さくなり、この結果、溶融池の温度上昇を抑制し、亜鉛の蒸気圧の上昇を抑制することができる。したがって、溶接部35におけるボイドやブローホールなどの発生を極力防止して、黄銅の溶接安定性を向上し、筒状圧着部48の機械的強度を向上することが可能となる。
また、筒状圧着部48は、その軸方向に沿って形成された溶接ビード部35aを有し、溶接ビード部35aの幅寸法が、65μm〜270μmであり、溶接ビード部35aを含む溶接部35が、筒状圧着部48を厚さ方向に貫通して形成されるので、ビード幅の増大により、溶融金属の挙動を安定化させることができ、突き合わせ部における溶接安定性を更に向上させることができる。
また、窒素などの冷却用ガスを溶接池に吹き付ける必要がないため、溶接部35内での欠陥の発生を誘発することがなく、確実なファイバレーザ溶接を実行することができる。
また、超音波接合、抵抗溶接などの接触溶接では、筒状圧着部48を3次元形状に沿って溶接が困難である。また、機械的圧接を伴うために、母材接合部のネッキングが生じ、材料強度が低下する原因となる。一方、本実施形態ではファイバレーザ溶接といった非接触溶接を行うことで、材料強度を低下させることなく、確実な溶接を実施することができる。
なお、上記実施形態では、黄銅の一例としてC2600(JIS)を挙げたが、他の黄銅、例えばC2680であってもよい。C2680の合金組成は、銅(Cu)を64.0〜68.0質量%、残部が亜鉛(Zn)および不可避不純物であり、鉛(Pb)が0.05質量%以下、鉄(Fe)が0.05質量%以下である。C2680の合金組成における銅と亜鉛の比率は、凡そ65Cu−35Znである。このような合金組成であっても、上記同様の効果を奏することができる。また、本発明では溶接時の亜鉛の蒸発に起因するボイドの発生を抑制することから、ボイドやブローホール等を生じ得る所定量の亜鉛が含有されている黄銅であれば本発明を適用することができ、亜鉛が20%以上含有されている黄銅であれば、本発明の効果を奏することができる。
また、上記実施形態では、突き合わせ部47を有する圧着部用筒状体46を成形し、該筒状体の突き合わせ部47を溶接するが、これに限らず、突き合わせ部及び重ね合わせ部のいずれか一方又は双方を有する圧着部用筒状体を成形し、当該突き合わせ部及び重ね合わせ部のいずれか一方又は双方を溶接してもよい。
また上記本実施形態では、1サイクルにて突き合わせ部47が溶接されるが、これに限らず、導体圧着部33および縮径部34の一方に溶接ビード部を形成し、その後、他方に溶接ビード部を形成し、2サイクルにて突き合わせ部47を溶接してもよい。
また上記実施形態では、ビームスポット形状が円形であるが、これに限らず、矩形などの他の形状であってもよい。ビームスポット形状が円形の場合、圧着部用筒状体46の外表面46aにおけるビームスポットLの面積は、上述のように4.15×10μm〜7.54×10μmであるが、ビームスポット形状が円形以外の他の形状の場合も、上記と同等の面積となる。
例えば、上記実施形態では、黄銅圧着端子1の筒状圧着部を、アルミニウムやアルミニウム合金等の卑な金属からなる電線導体に圧着接続する例を説明したが、その卑な金属以外に、例えば、銅や銅合金等の貴な金属からなる電線導体に圧着接続してもよく、上記実施形態と略同等の作用及び効果を奏することができる。詳細には、筒状圧着部30は、圧着状態において、水の浸入を防止できるため、例えば、これまで線間止水のために圧着後にシールなどが必要であった銅や銅合金等の芯線で構成する被覆電線を接続してもよい。
また、トランジション部20および筒状圧着部30の構成は上記実施形態に限るものではない。例えば、黄銅圧着端子90は、筒状圧着部91とコネクタ部92の間に形成されたトランジション部93を有しており、このトランジション部93が、底面から上方に距離Lだけ(例えば、筒状圧着部91の軸位置まで)シフトしていてもよい(図10(a))。また、上記実施形態では、筒状圧着部30の外径(或いは内径)が、挿入口31から縮径部34に至るまで一定であるが、これに限らず、異なる外径を有していてもよい。例えば、図10(b)に示すように、黄銅圧着端子94が、管状圧着部95、コネクタ部96およびトランジション部97を有し、筒状圧着部95に段差部98を設けると共に、該筒状圧着部に大径部95aおよび小径部95bが形成されてもよい。この場合、大径部95aが被覆圧着部を構成し、小径部95bが導体圧着部を構成する。また、図10(b)ではトランジション部97が上方にシフトしているが、これに限らず、トランジション部が上方にシフトしていない構成であってもよい。これらの構成によっても上記実施形態と略同等の効果を奏することができ、様々なニーズに対応し得る圧着端子を提供することができる。
以上、上記実施形態に係る黄銅圧着端子の製造方法および黄銅圧着端子について述べたが、本発明は記述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術思想に基づいて各種の変形および変更が可能である。
1 黄銅圧着端子
2 外部端子
10 コネクタ部
20 トランジション部
30 筒状圧着部
31 挿入口
32 被覆圧着部
33 導体圧着部
34 縮径部
35 溶接部
35a 溶接ビード部
36a 封止用溶接ビード部
41 金属条
42a,42b キャリア部
42c 送り孔
43 コネクタ部用板状体
44 圧着部用板状体
45 コネクタ部
46 圧着部用筒状体
46a 外表面
47 突き合わせ部
48 筒状圧着部
70 ボイド

Claims (8)

  1. 外部端子と電気的に接続されるコネクタ部と、
    前記コネクタ部と一体的に設けられるか又は別体で連結され、電線と圧着される黄銅製の筒状圧着部とを備え、
    前記筒状圧着部は、亜鉛を20%以上含有する黄銅製の基材で構成され、
    前記筒状圧着部は、その軸方向に沿って形成された溶接ビード部を有し、
    前記溶接ビード部の幅寸法が、65μm〜270μmであり、
    前記溶接ビード部を含む溶接部が、前記筒状圧着部を厚さ方向に貫通して形成されることを特徴とする黄銅圧着端子。
  2. 前記溶接ビード部の幅寸法が、93μm〜263μmであることを特徴とする、請求項1記載の黄銅圧着端子。
  3. 前記電線がアルミニウム又はアルミニウム合金からなることを特徴とする、請求項1又は2記載の黄銅圧着端子。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の黄銅圧着端子を有することを特徴とする、ワイヤーハーネス。
  5. 外部端子と電気的に接続されるコネクタ部と、前記コネクタ部と一体的に設けられるか又は別体で連結され、電線と圧着される筒状圧着部とを備える黄銅圧着端子の製造方法であって、
    亜鉛を20%以上含有する黄銅製の端子原板に曲げ加工を施して、突き合わせ部及び/又は重ね合わせ部を有する筒状体を成形する成形工程と、
    前記筒状体の突き合わせ部及び/又は重ね合わせ部をレーザ光で溶接して、筒状圧着部を形成する溶接工程と、を有し、
    前記溶接行程は、平均出力密度5MW/cm〜96MW/cmでレーザ光を照射し、前記レーザ光を前記突き合わせ部及び/又は重ね合わせ部に沿って掃引することを特徴とする黄銅圧着端子の製造方法。
  6. 前記溶接行程において、前記筒状体の外表面における前記レーザ光の面積が、4.15×10μm〜7.54×10μmであることを特徴とする、請求項5記載の黄銅圧着端子の製造方法。
  7. 前記溶接工程において、前記筒状体の外表面でのビームスポット径が23μm〜98μmであり、掃引速度が100mm/sec〜350mm/secであることを特徴とする、請求項5記載の黄銅圧着端子の製造方法。
  8. 前記溶接工程において、集光レンズの焦点距離を長くすることでビームスポット径を増大させるか、又は前記レーザ光の焦点をシフトすることによりビームスポット径を増大させることを特徴とする、請求項7記載の黄銅圧着端子の製造方法。
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