JP2014164968A - 端子の製造方法、端子材、該端子材から得られてなる端子、電線の終端接続構造体およびその製造方法、並びに端子用の銅または銅合金板材 - Google Patents
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Abstract
【課題】欠陥が少なく、レーザ溶接の溶接効率に優れる、端子の製造方法を提供する。
【解決手段】湾曲されて前記管体かしめ部を形成する管展開部を備えた銅または銅合金製基材からなる端子材を用意し、スズ層またはスズ合金層を、前記管展開部上に最表層として形成し、前記管展開部を湾曲させて互いに突き合わせて管体に成形し、突き合わせ部分36をファイバレーザ溶接装置FLによって接合して前記管体かしめ部30を形成する、各工程をこの順に有してなり、前記最表層のスズ層またはスズ合金層において、X線回折チャートにおけるスズの面のピーク強度とスズの面のピーク強度との比{スズの面のピーク強度/スズの面のピーク強度}が、1以上である端子の製造方法。
【選択図】図4
【解決手段】湾曲されて前記管体かしめ部を形成する管展開部を備えた銅または銅合金製基材からなる端子材を用意し、スズ層またはスズ合金層を、前記管展開部上に最表層として形成し、前記管展開部を湾曲させて互いに突き合わせて管体に成形し、突き合わせ部分36をファイバレーザ溶接装置FLによって接合して前記管体かしめ部30を形成する、各工程をこの順に有してなり、前記最表層のスズ層またはスズ合金層において、X線回折チャートにおけるスズの面のピーク強度とスズの面のピーク強度との比{スズの面のピーク強度/スズの面のピーク強度}が、1以上である端子の製造方法。
【選択図】図4
Description
本発明は、端子の製造方法、端子材、該端子材から得られてなる端子、電線の終端接続構造体およびその製造方法、並びに端子用の銅または銅合金板材に関する。
従来、自動車用組み電線(例えば、自動車用ワイヤハーネスなど)における電線接続部では、電線導体を端子により圧着する形式が一般的である。通常、組み電線には銅電線が用いられるが、軽量化目的でアルミニウム電線もしくはアルミニウム合金電線(以下、単に「アルミニウム電線」と言う)が使われることがある。圧着部では、一般に電線導体が露出する構造となるため、アルミニウム電線を用いた場合には、導体のアルミニウムもしくはアルミニウム合金(以下、単に「アルミニウム合金」とも言う)が露出するため,腐食して欠損してしまう恐れがあった。これを防止するためには、アルミニウムもしくはアルミニウム合金導体(以下、単に「アルミニウム導体」とも言う)導体を外界から遮断することが望ましい。
圧着部全体を樹脂によりモールドする方式(特許文献1参照)が確実であったが、モールド部が肥大してしまい、コネクタハウジングのサイズを大きくする必要が生じ、コネクタが肥大してしまうこととなり、組み電線全体を高密小型に成形することができなかった。また、モールド成形は、圧着後に個々の圧着部に対して処理するため、組み電線製造の工程が大幅に増えてしまい、かつ、作業が煩雑であった。
圧着部全体を樹脂によりモールドする方式(特許文献1参照)が確実であったが、モールド部が肥大してしまい、コネクタハウジングのサイズを大きくする必要が生じ、コネクタが肥大してしまうこととなり、組み電線全体を高密小型に成形することができなかった。また、モールド成形は、圧着後に個々の圧着部に対して処理するため、組み電線製造の工程が大幅に増えてしまい、かつ、作業が煩雑であった。
これとは別に、金属キャップを電線導体に被せた後に圧着する方法により、アルミニウム導体を外界から遮断する技術(特許文献2参照)があるが、圧着前に個々の導体へキャップを装着する工程が煩雑であること、また、圧着時にワイヤバレルによりキャップを破壊してしまい浸水経路が生じてしまうこと等の問題があった。
一方、スズめっき、リフロー処理によるスズめっきは知られており(例えば、特許文献3、4参照)、めっき層からのウィスカ(スズの針条単結晶)の発生を抑制するために、スズめっき層における(101)面と(112)面の配向指数を他の結晶方位面の配向指数よりも高めることが提案(特許文献5参照)されている。
一方、スズめっき、リフロー処理によるスズめっきは知られており(例えば、特許文献3、4参照)、めっき層からのウィスカ(スズの針条単結晶)の発生を抑制するために、スズめっき層における(101)面と(112)面の配向指数を他の結晶方位面の配向指数よりも高めることが提案(特許文献5参照)されている。
銅もしくは銅合金は、例えば、銅の波長1μmのレーザ光に対する反射率は90%以上と大きい。このため、銅もしくは銅合金の基材をレーザ溶接する場合、レーザ光の反射が大きいのでレーザ溶接の効率が悪いため、溶接速度を速めることができなかった。
銅のレーザ溶接の効率の悪さを改善するためには、1)銅の表面にレーザ光を吸収しやすい金属をめっきにより付けること、または2)レーザ出力を高めること、が考えられる。
しかしながら、1)では、ある程度のレーザ溶接の効率向上が可能であったが、十分な溶融を高速で実現するには、さらなるレーザ溶接の効率の向上が必要であった。例えば、スズめっきを施す場合においても、そのめっきの形態がレーザ溶接性に影響するため、効率の良いめっき形態を実現する必要があった。一方、2)では、レーザ出力が高すぎるとレーザ光発振装置にレンズ冷却システムを必要とすることから、現状では500W級の出力システムとなるが、最大出力の500Wで使用すると、レーザ出力に使用している半導体の劣化が著しく短寿命となってしまうため、400Wが限界となる。
しかも、レーザ溶接の溶接速度を速くできても、ブローホールや割れが発生したり、溶接部の機械強度が低かったり、溶接部の板厚が非溶接部の板厚から変化してしまうこと等の欠陥があった。
従って、本発明は、欠陥が少なく、レーザ溶接の溶接効率に優れる、端子の製造方法、端子材、該端子材から得られてなる端子、電線の終端接続構造体およびその製造方法、並びに端子用の銅または銅合金板材を提供することを課題とする。
銅のレーザ溶接の効率の悪さを改善するためには、1)銅の表面にレーザ光を吸収しやすい金属をめっきにより付けること、または2)レーザ出力を高めること、が考えられる。
しかしながら、1)では、ある程度のレーザ溶接の効率向上が可能であったが、十分な溶融を高速で実現するには、さらなるレーザ溶接の効率の向上が必要であった。例えば、スズめっきを施す場合においても、そのめっきの形態がレーザ溶接性に影響するため、効率の良いめっき形態を実現する必要があった。一方、2)では、レーザ出力が高すぎるとレーザ光発振装置にレンズ冷却システムを必要とすることから、現状では500W級の出力システムとなるが、最大出力の500Wで使用すると、レーザ出力に使用している半導体の劣化が著しく短寿命となってしまうため、400Wが限界となる。
しかも、レーザ溶接の溶接速度を速くできても、ブローホールや割れが発生したり、溶接部の機械強度が低かったり、溶接部の板厚が非溶接部の板厚から変化してしまうこと等の欠陥があった。
従って、本発明は、欠陥が少なく、レーザ溶接の溶接効率に優れる、端子の製造方法、端子材、該端子材から得られてなる端子、電線の終端接続構造体およびその製造方法、並びに端子用の銅または銅合金板材を提供することを課題とする。
本発明者らは、銅もしくは銅合金基板の表面に、近赤外の波長領域を有するレーザ光の吸収が良好な金属としてスズめっき層またはスズ合金めっき層を設けて、種々検討した。
この検討の過程で、スズ層またはスズ合金層は、その結晶面の配向等、スズ結晶の結晶構造よってレーザ光の吸収性に差異を生じることが分かった。その得られたスズめっきのX線回折において特定のピーク強度比を示すように制御することで、スズ層またはスズ合金層を有する銅または銅合金製の端子におけるレーザ溶接性を大きく改良できることを見い出した。本発明はこの知見に基づいて完成するに至ったものである。
この検討の過程で、スズ層またはスズ合金層は、その結晶面の配向等、スズ結晶の結晶構造よってレーザ光の吸収性に差異を生じることが分かった。その得られたスズめっきのX線回折において特定のピーク強度比を示すように制御することで、スズ層またはスズ合金層を有する銅または銅合金製の端子におけるレーザ溶接性を大きく改良できることを見い出した。本発明はこの知見に基づいて完成するに至ったものである。
すなわち、上記課題は以下の手段により解決される。
(1)電線と圧着接合する管体かしめ部を有する端子の製造方法であって、
湾曲されて前記管体かしめ部を形成する管展開部を備えた銅または銅合金製基材からなる端子材を用意し、
スズ層またはスズ合金層を、前記管展開部上に最表層として形成し、
前記管展開部を湾曲させて互いに突き合わせて管体に成形し、
突き合わせた部分を近赤外線レーザ光照射によるレーザ溶接によって接合して前記管体かしめ部を形成する
各工程をこの順に有してなり、
前記最表層のスズ層またはスズ合金層において、X線回折チャートにおけるスズの(220)面のピーク強度とスズの(101)面のピーク強度との比{スズの(220)面のピーク強度/スズの(101)面のピーク強度}が、1以上である、端子の製造方法。
(2)前記最表層のスズ層またはスズ合金層を前記管展開部の前記レーザ溶接される側の表面に形成する(1)に記載の端子の製造方法。
(3)前記最表層のスズ層またはスズ合金層を前記管展開部の前記レーザ溶接される領域に形成する(1)または(2)に記載の端子の製造方法。
(4)前記最表層のスズ層またはスズ合金層を前記管展開部の前記レーザ溶接される管展開部の端面に形成する(1)〜(3)のいずれか1項に記載の端子の製造方法。
(5)電線と圧着接合する管体かしめ部となる管展開部を備えた銅または銅合金製基材からなる端子材であって、スズ層またはスズ合金層を、前記管展開部上に最表層として有してなり、
前記最表層のスズ層またはスズ合金層において、X線回折チャートにおけるスズの(220)面のピーク強度とスズの(101)面のピーク強度との比{スズの(220)面のピーク強度/スズの(101)面のピーク強度}が、1以上である、端子材。
(6)前記最表層のスズ層またはスズ合金層を、前記管展開部のレーザ溶接のレーザ光照射側に有する(5)に記載の端子材。
(7)前記最表層のスズ層またはスズ合金層を、前記管展開部のレーザ溶接領域の表面に有する(5)または(6)に記載の端子材。
(8)前記最表層のスズ層またはスズ合金層を、前記管展開部のレーザ溶接される管展開部の端面に有してなる(5)〜(7)のいずれか1項に記載の端子材。
(9)前記(5)〜(8)のいずれか1項に記載の端子材の管体かしめ部となる管展開部が湾曲されて展開端部同士が互いに突き合わせた部分がレーザ溶接で接合されてなる端子。
(10)前記(1)〜(4)のいずれか1項に記載の端子の製造方法で作製された端子と、アルミニウムまたはアルミニウム合金電線とを、前記端子の管体かしめ部において圧着接続する電線の終端接続構造体の製造方法であって、前記管体かしめ部内に前記アルミニウムまたはアルミニウム合金電線を挿入し、前記管体かしめ部をかしめて、該アルミニウムまたはアルミニウム合金電線を前記管体かしめ部内に圧着接続する、電線の終端接続構造体の製造方法。
(11)前記(9)に記載の端子と、アルミニウムまたはアルミニウム合金電線とを、前記端子の管体かしめ部において圧着接続した電線の終端接続構造体。
(12)銅または銅合金からなる基材上に、スズ層またはスズ合金層を最表層として有し、前記最表層のスズ層またはスズ合金層において、X線回折チャートにおけるスズの(220)面のピーク強度とスズの(101)面のピーク強度との比{スズの(220)面のピーク強度/スズの(101)面のピーク強度}が、1以上である、端子用銅または銅合金板材。
(1)電線と圧着接合する管体かしめ部を有する端子の製造方法であって、
湾曲されて前記管体かしめ部を形成する管展開部を備えた銅または銅合金製基材からなる端子材を用意し、
スズ層またはスズ合金層を、前記管展開部上に最表層として形成し、
前記管展開部を湾曲させて互いに突き合わせて管体に成形し、
突き合わせた部分を近赤外線レーザ光照射によるレーザ溶接によって接合して前記管体かしめ部を形成する
各工程をこの順に有してなり、
前記最表層のスズ層またはスズ合金層において、X線回折チャートにおけるスズの(220)面のピーク強度とスズの(101)面のピーク強度との比{スズの(220)面のピーク強度/スズの(101)面のピーク強度}が、1以上である、端子の製造方法。
(2)前記最表層のスズ層またはスズ合金層を前記管展開部の前記レーザ溶接される側の表面に形成する(1)に記載の端子の製造方法。
(3)前記最表層のスズ層またはスズ合金層を前記管展開部の前記レーザ溶接される領域に形成する(1)または(2)に記載の端子の製造方法。
(4)前記最表層のスズ層またはスズ合金層を前記管展開部の前記レーザ溶接される管展開部の端面に形成する(1)〜(3)のいずれか1項に記載の端子の製造方法。
(5)電線と圧着接合する管体かしめ部となる管展開部を備えた銅または銅合金製基材からなる端子材であって、スズ層またはスズ合金層を、前記管展開部上に最表層として有してなり、
前記最表層のスズ層またはスズ合金層において、X線回折チャートにおけるスズの(220)面のピーク強度とスズの(101)面のピーク強度との比{スズの(220)面のピーク強度/スズの(101)面のピーク強度}が、1以上である、端子材。
(6)前記最表層のスズ層またはスズ合金層を、前記管展開部のレーザ溶接のレーザ光照射側に有する(5)に記載の端子材。
(7)前記最表層のスズ層またはスズ合金層を、前記管展開部のレーザ溶接領域の表面に有する(5)または(6)に記載の端子材。
(8)前記最表層のスズ層またはスズ合金層を、前記管展開部のレーザ溶接される管展開部の端面に有してなる(5)〜(7)のいずれか1項に記載の端子材。
(9)前記(5)〜(8)のいずれか1項に記載の端子材の管体かしめ部となる管展開部が湾曲されて展開端部同士が互いに突き合わせた部分がレーザ溶接で接合されてなる端子。
(10)前記(1)〜(4)のいずれか1項に記載の端子の製造方法で作製された端子と、アルミニウムまたはアルミニウム合金電線とを、前記端子の管体かしめ部において圧着接続する電線の終端接続構造体の製造方法であって、前記管体かしめ部内に前記アルミニウムまたはアルミニウム合金電線を挿入し、前記管体かしめ部をかしめて、該アルミニウムまたはアルミニウム合金電線を前記管体かしめ部内に圧着接続する、電線の終端接続構造体の製造方法。
(11)前記(9)に記載の端子と、アルミニウムまたはアルミニウム合金電線とを、前記端子の管体かしめ部において圧着接続した電線の終端接続構造体。
(12)銅または銅合金からなる基材上に、スズ層またはスズ合金層を最表層として有し、前記最表層のスズ層またはスズ合金層において、X線回折チャートにおけるスズの(220)面のピーク強度とスズの(101)面のピーク強度との比{スズの(220)面のピーク強度/スズの(101)面のピーク強度}が、1以上である、端子用銅または銅合金板材。
本発明の端子材によれば、前記Sn(220)面とSn(101)面のX線回折ピーク強度で表わされるその割合を制御したスズめっき層またはスズ合金めっき層がレーザ光の吸収性が高い(レーザ光の反射率が低い)ために効率よくレーザ溶接を行うことができるので、端子を簡便な方法で効率よく製造するのに好適である。
本発明の端子材の製造方法は、前記端子材を簡便な方法で効率よく製造することができる方法として好適である。
本発明の端子の製造方法は、前記端子を簡便な方法で効率よく製造することができる方法として好適である。
本発明の板材によれば、前記スズめっき層またはスズ合金めっき層がレーザ光の吸収性が高い(レーザ光の反射率が低い)ために効率よくレーザ溶接を行うことができるので、端子材や端子を簡便な方法で効率よく製造するのに好適である。
本発明の端子材の製造方法は、前記端子材を簡便な方法で効率よく製造することができる方法として好適である。
本発明の端子の製造方法は、前記端子を簡便な方法で効率よく製造することができる方法として好適である。
本発明の板材によれば、前記スズめっき層またはスズ合金めっき層がレーザ光の吸収性が高い(レーザ光の反射率が低い)ために効率よくレーザ溶接を行うことができるので、端子材や端子を簡便な方法で効率よく製造するのに好適である。
本発明の端子は、例えば図1に示す通りかしめ部に管体構造を有する端子である(以下、本発明の端子を管体端子ともいう。)。
本発明の端子は、最表層のスズ層またはスズ合金層、代表的にはスズめっき層またはスズ合金めっき層において、X線回折チャートにおけるスズの(220)面のピーク強度とスズの(101)面のピーク強度との比{スズの(220)面のピーク強度/スズの(101)面のピーク強度}が、1以上であるスズ層またはスズ合金層を基材上の最表層として有する銅もしくは銅合金からなる基材をレーザ溶接することで製造されるものであって、このようなスズ層またはスズ合金層を基材上の最表層に設けることで、レーザ溶接の溶接効率、特に対向面同士を突き合せるレーザ溶接効率を高め、しかも自動車用ワイヤハーネスに代表される電線の終端接続構造体などの電子部品として優れる。
本発明の端子は、最表層のスズ層またはスズ合金層、代表的にはスズめっき層またはスズ合金めっき層において、X線回折チャートにおけるスズの(220)面のピーク強度とスズの(101)面のピーク強度との比{スズの(220)面のピーク強度/スズの(101)面のピーク強度}が、1以上であるスズ層またはスズ合金層を基材上の最表層として有する銅もしくは銅合金からなる基材をレーザ溶接することで製造されるものであって、このようなスズ層またはスズ合金層を基材上の最表層に設けることで、レーザ溶接の溶接効率、特に対向面同士を突き合せるレーザ溶接効率を高め、しかも自動車用ワイヤハーネスに代表される電線の終端接続構造体などの電子部品として優れる。
<<管体端子の基材>>
<基材>
本発明の管体端子の基材は、効率よくレーザ溶接することが可能な基材であれば、特に制限されるものではないが、電子部品の管体端子として使用するのに適した金属材料が好ましい。電子部品の管体端子および接続構造体を作製するためには、導電性と強度およびばね性を確保するために、銅もしくは銅合金が好ましく、銅合金が特に好ましい。
銅としては、タフピッチ銅や無酸素銅等が挙げられる。
銅合金の例としては、例えば、黄銅(例えば、CDA(Copper Development Association)のC2600、C2680)、リン青銅(例えば、CDAのC5210)、コルソン系銅合金(Cu−Ni−Si−(Sn,Zn,Mg,Cr)系銅合金)等が挙げられ、なかでもコルソン系銅合金が好ましい。
<基材>
本発明の管体端子の基材は、効率よくレーザ溶接することが可能な基材であれば、特に制限されるものではないが、電子部品の管体端子として使用するのに適した金属材料が好ましい。電子部品の管体端子および接続構造体を作製するためには、導電性と強度およびばね性を確保するために、銅もしくは銅合金が好ましく、銅合金が特に好ましい。
銅としては、タフピッチ銅や無酸素銅等が挙げられる。
銅合金の例としては、例えば、黄銅(例えば、CDA(Copper Development Association)のC2600、C2680)、リン青銅(例えば、CDAのC5210)、コルソン系銅合金(Cu−Ni−Si−(Sn,Zn,Mg,Cr)系銅合金)等が挙げられ、なかでもコルソン系銅合金が好ましい。
コルソン系銅合金の例としては、例えば、古河電気工業株式会社製の銅合金FAS−680、FAS−820(いずれも商品名)、三菱伸銅製の銅合金MAX−375、MAX251(いずれも商品名)などを用いることができる。また、CDAのC7025等を用いることもできる。
上記FAS−680の合金組成の一例は、スズ(Sn)を0.15質量%、亜鉛(Zn)を0.5質量%、ニッケル(Ni)を2.3質量%、シリコン(Si)を0.55質量%、およびマグネシウム(Mg)を0.1質量%含有し、残部が銅(Cu)および不可避不純物である。上記FAS−820の合金組成の一例は、スズ(Sn)を0.15質量%、亜鉛(Zn)を0.5質量%、ニッケル(Ni)を2.3質量%、シリコン(Si)を0.65質量%、マグネシウム(Mg)を0.1質量%、およびクロム(Cr)を0.15質量%含有し、残部が銅(Cu)および不可避不純物である。
上記FAS−680の合金組成の一例は、スズ(Sn)を0.15質量%、亜鉛(Zn)を0.5質量%、ニッケル(Ni)を2.3質量%、シリコン(Si)を0.55質量%、およびマグネシウム(Mg)を0.1質量%含有し、残部が銅(Cu)および不可避不純物である。上記FAS−820の合金組成の一例は、スズ(Sn)を0.15質量%、亜鉛(Zn)を0.5質量%、ニッケル(Ni)を2.3質量%、シリコン(Si)を0.65質量%、マグネシウム(Mg)を0.1質量%、およびクロム(Cr)を0.15質量%含有し、残部が銅(Cu)および不可避不純物である。
また、他の銅合金組成の例としては、例えば、Cu−Sn−Cr系銅合金、Cu−Sn−Zn−Cr系銅合金、Cu−Sn−P系銅合金、Cu−Sn−P−Ni系銅合金、Cu−Fe−Sn−P系銅合金、Cu−Mg−P系銅合金、Cu−Fe−Zn−P系銅合金などを挙げることができる。
ここで、以上に記載した必須元素以外に不可避不純物を含んでいても良いことは当然である。
ここで、以上に記載した必須元素以外に不可避不純物を含んでいても良いことは当然である。
端子の基材及び端子材の厚さは、0.08〜0.64mmが好ましい。
<スズ層またはスズ合金層>
本発明で設けるスズ層またはスズ合金層は、代表的にはめっき処理を施すことによって、基材上に設けられる。ここで、本発明では、少なくとも最表層が、該処理で設けられたスズめっき層またはスズ合金めっき層であって、そのX線回折チャートにおいて、スズの(220)面のピーク強度とスズの(101)面のピーク強度との比{スズの(220)面のピーク強度/スズの(101)面のピーク強度}を1以上に制御する。
本発明で設けるスズ層またはスズ合金層は、代表的にはめっき処理を施すことによって、基材上に設けられる。ここで、本発明では、少なくとも最表層が、該処理で設けられたスズめっき層またはスズ合金めっき層であって、そのX線回折チャートにおいて、スズの(220)面のピーク強度とスズの(101)面のピーク強度との比{スズの(220)面のピーク強度/スズの(101)面のピーク強度}を1以上に制御する。
このように最表面のスズ結晶の組織を制御することで、単なるスズめっき層もしくはスズ合金めっき層よりも近赤外領域のレーザ光の吸収率を高め、レーザ溶接の溶接効率を高めることが可能となる。
スズ合金としては、例えば、スズコバルト、スズパラジウム、スズ銅、スズビスマス、スズ銀等が挙げられる。
前記Sn(220)面とSn(101)面のピーク強度比を制御する前の、スズ層またはスズ合金層の形成方法としては、特に制限はなく、例えば、スズやスズ合金の電気めっき処理の他、無電解めっき法、溶融めっき法、蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング法、化学的気相成長法、等の種々の皮膜形成技術、あるいはこれらの組み合わせを用いることができる。この内、操作性やコストなどの観点から、電気めっき処理を施してスズ層やスズ合金層を設けることが好ましい。
前記Sn(220)面とSn(101)面のピーク強度比を制御する前の、スズ層またはスズ合金層の形成方法としては、特に制限はなく、例えば、スズやスズ合金の電気めっき処理の他、無電解めっき法、溶融めっき法、蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング法、化学的気相成長法、等の種々の皮膜形成技術、あるいはこれらの組み合わせを用いることができる。この内、操作性やコストなどの観点から、電気めっき処理を施してスズ層やスズ合金層を設けることが好ましい。
本発明で設けられる前記Sn(220)面とSn(101)面のピーク強度比を制御したスズ層またはスズ合金層の厚さは、通常0.2〜2μm、好ましくは0.3〜1μmである。このスズ層またはスズ合金層の厚さが前記の範囲内であれば、良好な溶接性向上効果が奏される。
前記Sn(220)面とSn(101)面のピーク強度比を制御したスズ層またはスズ合金層は、レーザ照射によるレーザ溶接後には、レーザ溶接部(後述の図1などの、符号50)において基材の銅合金の表層に溶融されて取り込まれている。これは、溶接前にスズ層またはスズ合金層として存在していたスズまたはスズ合金が、溶接により、凝固組織内に取り込まれ、少なくとも基材の銅母相内に固溶した状態であるか、Cu−Sn金属間化合物として銅母相内/外に晶出した状態であるか、あるいはこれらが混在した状態である。
前記Sn(220)面とSn(101)面のピーク強度比を制御したスズ層またはスズ合金層は、レーザ照射によるレーザ溶接後には、レーザ溶接部(後述の図1などの、符号50)において基材の銅合金の表層に溶融されて取り込まれている。これは、溶接前にスズ層またはスズ合金層として存在していたスズまたはスズ合金が、溶接により、凝固組織内に取り込まれ、少なくとも基材の銅母相内に固溶した状態であるか、Cu−Sn金属間化合物として銅母相内/外に晶出した状態であるか、あるいはこれらが混在した状態である。
<スズ結晶の結晶制御>
本発明では、スズの(220)面のピーク強度とスズの(101)面のピーク強度との比{スズの(220)面のピーク強度/スズの(101)面のピーク強度}が1以上であるが、この比は8以上であることが好ましい。
この比は、X線回析測定法で得られた回折角(2θ)と回折ピーク強度のX線回折チャートから、CuKα線を用いた場合の回折角度32.0度に位置するSn(101)面のピーク強度と回折角度43.9度に位置するSn(220)面のピーク強度を求め、上記比を計算することで求めることができる。
本発明では、スズの(220)面のピーク強度とスズの(101)面のピーク強度との比{スズの(220)面のピーク強度/スズの(101)面のピーク強度}が1以上であるが、この比は8以上であることが好ましい。
この比は、X線回析測定法で得られた回折角(2θ)と回折ピーク強度のX線回折チャートから、CuKα線を用いた場合の回折角度32.0度に位置するSn(101)面のピーク強度と回折角度43.9度に位置するSn(220)面のピーク強度を求め、上記比を計算することで求めることができる。
X線回析装置は、粉末X線回折装置が好ましく、全自動水平型で多目的X線回折装置が好ましく使用され、例えば、株式会社リカガクの全自動動水平型多目的X線回折装置のSmartLab(商品名)が挙げられる。
Sn(220)面とSn(101)面のピーク強度比を上記の範囲とするには、1)塩化スズ、サッカリン酸ナトリウムおよびクエン酸ナトリウム、2)硫酸スズ、ピロリン酸カリウムおよび光沢剤、3)硫酸スズ、クレゾールスルホン酸、βナフトールおよびゼラチン、並びに4)メタンスルホン酸スズ、メタンスルホン酸、βナフトールおよびゼラチン等に代表される組み合わせによって、金属スズ源から各種添加剤の存在下でめっき処理を行うことが好ましい。さらには、そのめっき処理後にリフロー処理に付し、このリフロー処理条件を、還元雰囲気下での数秒から十数秒間でのスズの溶融処理とするように調整することが好ましい。
<<めっき処理>>
めっき処理は、常法によって、基材に脱脂および酸洗いをこの順に施した後で行う。本発明において、スズまたはスズ合金めっき処理は、必要により各種の添加成分を含有する液種のめっき浴にて、浴温度20〜60℃、電流密度0.5〜3A/dm2の条件でめっきを施すことが好ましい。
めっき処理は、常法によって、基材に脱脂および酸洗いをこの順に施した後で行う。本発明において、スズまたはスズ合金めっき処理は、必要により各種の添加成分を含有する液種のめっき浴にて、浴温度20〜60℃、電流密度0.5〜3A/dm2の条件でめっきを施すことが好ましい。
<めっき浴中の添加成分(1)>
めっき浴は、無機酸スズとして塩化スズ、硫酸スズ等、あるいは、有機酸スズとして、メタンスルホン酸スズ、エタンスルホン酸スズ等の有機スルホン酸スズなどを、40〜200g/Lの濃度に調整する。このめっき浴には、必要によって、無機もしくは有機酸(好ましくは無機もしくは有機酸スズの酸根を有する同一の酸)を加えてもよい。無機もしくは有機酸としては、例えば、無機酸としては、塩酸、硫酸などを挙げることができる。有機酸としては、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸のような脂肪族スルホン酸、水溶性のベンゼンスルホン酸(クレゾールスルホン酸)等の芳香族スルホン酸、ギ酸、酢酸、クエン酸、プロパン酸、ブタン酸、シュウ酸、マロン酸、マレイン酸のようなカルボン酸、ピロリン酸またはその塩(例えば、ピロリン酸カリウム)などを挙げることができる。これらの無機もしくは有機酸のめっき浴中での濃度は、50〜200g/Lが好ましい。
無機もしくは有機酸は、めっき析出状態を適正に整えるために加える。
なお、芳香族スルホン酸を使用したものは、フェロスタン浴と称される。
めっき浴は、無機酸スズとして塩化スズ、硫酸スズ等、あるいは、有機酸スズとして、メタンスルホン酸スズ、エタンスルホン酸スズ等の有機スルホン酸スズなどを、40〜200g/Lの濃度に調整する。このめっき浴には、必要によって、無機もしくは有機酸(好ましくは無機もしくは有機酸スズの酸根を有する同一の酸)を加えてもよい。無機もしくは有機酸としては、例えば、無機酸としては、塩酸、硫酸などを挙げることができる。有機酸としては、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸のような脂肪族スルホン酸、水溶性のベンゼンスルホン酸(クレゾールスルホン酸)等の芳香族スルホン酸、ギ酸、酢酸、クエン酸、プロパン酸、ブタン酸、シュウ酸、マロン酸、マレイン酸のようなカルボン酸、ピロリン酸またはその塩(例えば、ピロリン酸カリウム)などを挙げることができる。これらの無機もしくは有機酸のめっき浴中での濃度は、50〜200g/Lが好ましい。
無機もしくは有機酸は、めっき析出状態を適正に整えるために加える。
なお、芳香族スルホン酸を使用したものは、フェロスタン浴と称される。
<めっき浴中の添加成分(2)>
また、めっき浴には、上記の無機酸スズもしくは有機酸スズと無機酸もしくは有機酸(めっき浴中の添加成分(1))の他に、特定の添加成分を加えてもよい。
そのような添加成分の例としては、例えば、サッカリンもしくはその塩、クエン酸塩等の天然の有機酸塩、フェノールもしくはナフトール(例えば、α−ナフトール、β−ナフトール)、硫黄系有機添加剤、光沢剤{例えば、ポリオキシエチレングリコールのオキシプロピレンで好ましくは質量平均分子量が300〜20万のもの(例えば、特開平9−209188号公報に記載の化合物)、アミン−アルデヒド系光沢剤、ケトン系光沢剤}、ゼラチン等の天然ポリマー、ノニオン系界面活性剤などを挙げることができる。
これらの添加成分(2)の濃度は、それぞれ、有機酸塩は50〜250g/Lが好ましく、フェノールもしくはナフトールは0.1〜10g/Lが好ましく、光沢剤は20〜70g/Lが好ましく、天然ポリマーは50〜200g/Lが好ましい。硫黄系有機添加剤やノニオン系界面活性剤は前記と同様の濃度で用いることができる。例えば、硫黄系有機添加剤は40〜120g/Lが好ましく、ノニオン系界面活性剤は30〜100g/Lが好ましい。
また、めっき浴には、上記の無機酸スズもしくは有機酸スズと無機酸もしくは有機酸(めっき浴中の添加成分(1))の他に、特定の添加成分を加えてもよい。
そのような添加成分の例としては、例えば、サッカリンもしくはその塩、クエン酸塩等の天然の有機酸塩、フェノールもしくはナフトール(例えば、α−ナフトール、β−ナフトール)、硫黄系有機添加剤、光沢剤{例えば、ポリオキシエチレングリコールのオキシプロピレンで好ましくは質量平均分子量が300〜20万のもの(例えば、特開平9−209188号公報に記載の化合物)、アミン−アルデヒド系光沢剤、ケトン系光沢剤}、ゼラチン等の天然ポリマー、ノニオン系界面活性剤などを挙げることができる。
これらの添加成分(2)の濃度は、それぞれ、有機酸塩は50〜250g/Lが好ましく、フェノールもしくはナフトールは0.1〜10g/Lが好ましく、光沢剤は20〜70g/Lが好ましく、天然ポリマーは50〜200g/Lが好ましい。硫黄系有機添加剤やノニオン系界面活性剤は前記と同様の濃度で用いることができる。例えば、硫黄系有機添加剤は40〜120g/Lが好ましく、ノニオン系界面活性剤は30〜100g/Lが好ましい。
上記添加成分のうち有機酸塩は、めっき析出状態を適正に整えるために、フェノールもしくはナフトールは、電流密度範囲の拡大と被覆力を向上のために、光沢剤は、析出組織の微細化のために、天然ポリマーは、結晶成長方向の制御のために、それぞれ加えられる。硫黄系有機添加剤やノニオン系界面活性剤は前記他の添加成分と同様の作用・効果を得る為に用いられる。
<<リフロー処理>>
本発明では、前記めっき処理後のスズ層またはスズ合金層を、レーザ溶接処理する前に、熱処理してリフローさせることが好ましい。
リフロー熱処理条件は、リフロー炉内の温度300〜500℃、サンプルの実体温度を300〜350℃が好ましい。
本発明では、前記めっき処理後のスズ層またはスズ合金層を、レーザ溶接処理する前に、熱処理してリフローさせることが好ましい。
リフロー熱処理条件は、リフロー炉内の温度300〜500℃、サンプルの実体温度を300〜350℃が好ましい。
スズめっき処理またはスズ合金めっき処理からリフロー処理までの一連の工程は、常法に従って、スズめっきまたはスズ合金めっき処理−水洗−リフロー前処理−(必要により、水洗−)−リフロー熱処理−冷却−乾燥の工程で行うことが好ましい。
なお、リフロー前処理は、リフロー後のスズの安定化や必要な光沢度を付与する工程であり、例えば、リン酸三ナトリウムまたはギ酸、酢酸等のカルボン酸溶液に浸漬し、基材表面に付着しているめっき液成分を取り除き、該表面をリン酸三ナトリウムまたはギ酸、酢酸等のカルボン酸に置換してスズめっき層またはスズ合金めっき層の表面を安定化し、リフロー処理の安定化を図るものである。
なお、リフロー前処理は、リフロー後のスズの安定化や必要な光沢度を付与する工程であり、例えば、リン酸三ナトリウムまたはギ酸、酢酸等のカルボン酸溶液に浸漬し、基材表面に付着しているめっき液成分を取り除き、該表面をリン酸三ナトリウムまたはギ酸、酢酸等のカルボン酸に置換してスズめっき層またはスズ合金めっき層の表面を安定化し、リフロー処理の安定化を図るものである。
Sn(220)面とSn(101)面のピーク強度比を上記の範囲とするには、リフロー熱処理の条件を還元雰囲気中、特に実体温度を300〜350℃とすることが好ましい。
<<レーザ溶接方法>>
本発明では、溶接方法はどのような方法でも構わないが、レーザ溶接方法が好ましく、特に、対向面同士を突き合せてレーザ溶接するレーザ溶接方法が好ましい。
本発明では、溶接方法はどのような方法でも構わないが、レーザ溶接方法が好ましく、特に、対向面同士を突き合せてレーザ溶接するレーザ溶接方法が好ましい。
具体的には、基材を打抜きプレスし、端子材(連鎖型)を作製し、その管体かしめ部の管展開部の端部を互いに対向させて突き合せ、その突き合わせた部分をレーザ溶接するのが好ましい。
なお、基材の打抜きプレスは、各種のポンチとダイが使用でき、必要に応じてクリアランスを調整する。
なお、基材の打抜きプレスは、各種のポンチとダイが使用でき、必要に応じてクリアランスを調整する。
本発明では、少なくともレーザ光が照射される側の基材面の最表面に設けられた前記Sn(220)面とSn(101)面のピーク強度比を制御したスズ層またはスズ合金層は、単なるスズめっき層やスズ合金めっき層よりも近赤外領域のレーザ光の吸収が高い。このようにレーザ溶接するためには、前記Sn(220)面とSn(101)面のピーク強度比を制御したスズ層またはスズ合金層が、少なくともレーザ光の照射部位に設けられている必要がある。特に、かしめ部(図1などでの符号30)を形成する端子材の管展開部に設ける。より好ましくは、少なくとも、管展開部中の溶接部(図1などでの符号50)を形成する領域とその近傍に設けることが必要である。
なお、前記Sn(220)面とSn(101)面のピーク強度比を制御したスズ層またはスズ合金層は、プレス打ち抜き加工した端子材のかしめ部(30)を形成する管展開部に、あるいは、管展開部の端部、すなわち管展開部の溶接部(50)を形成する領域とその近傍に、設けられていれば良いが、端子材の全面に設けられていても良い。例えば、全面にめっきを施してスズ層またはスズ合金層を設ける場合は、プレス打ち抜き加工した端子材全体をめっき浴に浸漬してめっきを行う。かしめ部(30)を形成する管展開部の端部のみにめっきする場合は、めっきが不要な部分にマスクをしてからめっき浴に浸漬してめっきを行っても良い。
また、かしめ部(30)を形成する管展開部を一旦馬蹄形状(∩状)に中間成形し、馬蹄形の両端部のみをめっき浴に浸漬することで、管展開部の端面とその周囲のみに部分めっきを行うことも可能である。この場合は、めっき完了後に、管展開部が管状になるように再度プレス成形することになる。
あるいは、管展開部のみに、例えば板材の相当領域にストライプめっきを施してスズ層またはスズ合金層を設けてもよい。さらには、管展開部の溶接部(50)を形成する領域とその近傍のみに、例えば板材の相当領域にスポットめっきを施してスズ層またはスズ合金層を設けてもよい。
なお、先にめっき処理工程に付した板材(基材)に打ち抜き工程を行って端子材の形状としてもよく、あるいは、先に板材(基材)の打ち抜き工程を行って端子材の形状としてからめっき処理工程に付してもよい。本発明においては、めっき処理工程と打ち抜き工程の工程順は、適宜選択される。また、めっき処理は、板材の全面(表面および裏面)に行っても、板材のレーザ光照射側の表面全面に行っても、管体かしめ部とする領域を含むようにストライプ状に行っても、レーザ溶接部となる領域面にのみにスポット状に行ってもよい。板材の全面にめっき処理する場合以外は、例えば、めっき処理を施さない面にマスクをしてから、めっき浴に浸漬してめっき処理すればよい。
あるいは、管展開部のみに、例えば板材の相当領域にストライプめっきを施してスズ層またはスズ合金層を設けてもよい。さらには、管展開部の溶接部(50)を形成する領域とその近傍のみに、例えば板材の相当領域にスポットめっきを施してスズ層またはスズ合金層を設けてもよい。
なお、先にめっき処理工程に付した板材(基材)に打ち抜き工程を行って端子材の形状としてもよく、あるいは、先に板材(基材)の打ち抜き工程を行って端子材の形状としてからめっき処理工程に付してもよい。本発明においては、めっき処理工程と打ち抜き工程の工程順は、適宜選択される。また、めっき処理は、板材の全面(表面および裏面)に行っても、板材のレーザ光照射側の表面全面に行っても、管体かしめ部とする領域を含むようにストライプ状に行っても、レーザ溶接部となる領域面にのみにスポット状に行ってもよい。板材の全面にめっき処理する場合以外は、例えば、めっき処理を施さない面にマスクをしてから、めっき浴に浸漬してめっき処理すればよい。
<レーザ光>
レーザ溶接に用いるレーザ光は、この目的に使用できるのであればどのような波長領域のレーザ光でも構わないが、近赤外領域〜赤外領域が好ましく、近赤外領域がさらに好ましく、近赤外線レーザ光を発振するファイバレーザ加工機を使用するのが特に好ましい。
近赤外線レーザ光は、発振波長が700nm〜2.5μmであり、好ましくは1000nm〜2000nmであり、波長1084nm±5nmのレーザ光の発振波長のレーザ光を用いることが特に好ましい。このようなレーザ光としては、イットリビウム(Yt)ドープガラスファイバレーザ光(発振波長1084nm)、エルビウム(Er)ドープガラスファイバレーザ光(発振波長1550nm)等がある。
レーザ溶接に用いるレーザ光は、この目的に使用できるのであればどのような波長領域のレーザ光でも構わないが、近赤外領域〜赤外領域が好ましく、近赤外領域がさらに好ましく、近赤外線レーザ光を発振するファイバレーザ加工機を使用するのが特に好ましい。
近赤外線レーザ光は、発振波長が700nm〜2.5μmであり、好ましくは1000nm〜2000nmであり、波長1084nm±5nmのレーザ光の発振波長のレーザ光を用いることが特に好ましい。このようなレーザ光としては、イットリビウム(Yt)ドープガラスファイバレーザ光(発振波長1084nm)、エルビウム(Er)ドープガラスファイバレーザ光(発振波長1550nm)等がある。
近赤外レーザ光の発振装置としては、連続発振するファイバレーザ装置、連続発振するYAGレーザ光発振装置、ガラスレーザ光発振装置等が挙げられるが、拡がり角の狭さ、レーザ光のビーム径の細さ、レーザ連続発振の安定性等からファイバレーザ発振器を用いることが好ましい。また、パルス発振するレーザ光発振装置を用いることもできる。
ここで、ビーム品質はシングルモードでもマルチモードでも構わない。レーザ出力は100〜600Wが好ましく、100〜400Wの出力でレーザ溶接を行うことが好ましい。また、集光スポット径は、ジャストフォーカス位置で20μm±5μmにフォーカスすることにより、出力密度が例えば380MW/cm2となる条件が好ましい。掃引速度は、100mm/秒以上が好ましく、300mm/秒以上がより好ましい。
このような装置としては、例えば、古河電気工業株式会社製のASF1J218シリーズやASF1J221シリーズ(いずれも商品名)が挙げられる。
<<管体端子、接続構造体>>
本発明の好ましい一実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下に示す実施形態は一例であり、本発明の範囲において、種々の実施形態をとり得る。
各図では、本発明の特に好ましい管体端子および接続構造体やその作製を示したものであるが、本発明におけるレーザ溶接方法は、必ずしも管体構造端子および接続構造体に限定されるものではなく、平面状の基材を含めた各種形状のレーザ溶接に適用されるものである。
本発明の好ましい一実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下に示す実施形態は一例であり、本発明の範囲において、種々の実施形態をとり得る。
各図では、本発明の特に好ましい管体端子および接続構造体やその作製を示したものであるが、本発明におけるレーザ溶接方法は、必ずしも管体構造端子および接続構造体に限定されるものではなく、平面状の基材を含めた各種形状のレーザ溶接に適用されるものである。
図1は本発明のレーザ溶接方法で製造された管体端子1の好ましい一実施形態を示している。この管体端子1は、雌型端子のボックス部20と、電線が挿入された後、圧着によって電線と端子の基材とを接続するかしめ部30を有し、かしめ部30とボックス部20を連結するトランジション部40を有する。ここで、溶接部50(図中、斜線で示す部分)は、管展開部の互いに対向する端面同士を突き合わせてレーザ溶接されている。なお、前記Sn(220)面とSn(101)面のピーク強度比を制御したスズ層またはスズ合金層が溶融されたスズまたはスズ合金(以下、これらを併せてスズ成分ともいう)が、溶接部50で銅基材に取り込まれていることは、前述の通りである。
雌型端子のボックス部20は、例えば雄型端子等の挿入タブの挿入を許容するボックス部である。本発明において、このボックス部の細部の形状は特に限定されない。すなわち、本発明の端子の他の実施形態ではボックス部を有さなくてもよく、例えば、前記ボックス部に替えて雄型端子の挿入タブであってもよい。また他の形態に係る端子の端部であっても良い。本明細書では、本発明の端子を説明するために便宜的に雌型端子の例を示している。どのような接続端部を有する端子であっても、トランジション部40を介し、かしめ部30と管体かしめ部30aを有していればよい。
かしめ部30は、図2の長手方向の断面図の一部として示すように、基材32の内壁面33に、電線60、好ましくは絶縁被覆を剥いだ導体群63(樹脂被覆された導体62の複数の導体群)との接触圧を保つための、電線係止溝34aもしくは34bを有していてもよい。このような電線係止溝を設けることで、溝の山によって接圧を大きくすることが行われる。図2において、電線係止溝34aは矩形断面の溝であり、電線係止溝34bは半円形断面の溝である。このような電線係止溝は、かしめ部30を形成する前に、基材そのものに加工を施しておくと、管体端子1を効率よく生産することができる。
管体かしめ部30は、端子1と電線(図示せず)とを圧着接合する部位である。その一端はアルミニウム電線等の電線あるいはその導体を挿入することができる電線挿入口(導体挿入口)31を有し、他端はトランジション部40に接続されている。管体かしめ部30は、そのトランジション部40側で、例えばプレス加工等の潰し加工によって管体かしめ部30の対向する2つの管壁(通常は上下の管壁)を潰した上で、例えばレーザ溶接などの溶接加工によって閉口されて、この閉口部を底部とし前記電線もしくは導体の挿入口(31)で開口する「缶状」の構造を有している。端子1の基材(銅または銅合金など)とアルミニウム電線との接点に水分が付着すると、両金属の起電力の差からいずれかの金属(合金)が腐食してしまうので、管体かしめ部30は外部より水分等が侵入しないような管体構造となっている。
電線挿入口31から電線が挿入されるので、電線係止溝34aおよび34bの両方またはいずれか一方が芯線と接触する位置に設けられるのが好ましい。電線は、通常芯線とこれを覆う絶縁被覆とからなっている。そして、電線と端子の電気的接合は、先端の絶縁被覆部を除去(皮むき)した芯線が端子のかしめ部と圧着接合されることで行われる。従って、接圧を十分に確保することが、電気的性能の維持に繋がるので、電線係止溝のような溝が必要となる。このような溝はセレーションとも呼ばれる。
そして、少なくとも一本以上の電線係止溝が、かしめ部30の内面に設けられることで、端子と電線とが確実に圧着されるので、長期信頼性に優れる。
そして、少なくとも一本以上の電線係止溝が、かしめ部30の内面に設けられることで、端子と電線とが確実に圧着されるので、長期信頼性に優れる。
かしめ部は、本発明においては、好ましくは、図3に示すように、管体かしめ部30aと強かしめ部を有し、強かしめ部は圧縮率が異なる複数の領域からなるのが好ましい。図3では、本発明で特に好ましい第一の強かしめ部30bと第二の強かしめ部30cを有するものを示した。
通常、圧着接合すると、管体かしめ部30aは塑性変形を起こして、元の径よりも縮径されることで、電線60との圧着接合をなす。図3に示した例では、第二の強かしめ部30cが、縮径率が一番高くなっている部分である。このように圧着接合を2段階の縮径で行ってもよく、3段階以上の縮径で行ってもよい。
図3は、管体端子1に、絶縁被覆61された電線60の絶縁被覆を剥がした(皮むきした)導体(芯線)が挿入された接続構造体10を示す。電線60は、絶縁被覆61と図示しない電線の芯線とからなっている。電線60は裸線であってもよいが、防食の観点から通常は絶縁被覆された電線を用いる。
通常、圧着接合すると、管体かしめ部30aは塑性変形を起こして、元の径よりも縮径されることで、電線60との圧着接合をなす。図3に示した例では、第二の強かしめ部30cが、縮径率が一番高くなっている部分である。このように圧着接合を2段階の縮径で行ってもよく、3段階以上の縮径で行ってもよい。
図3は、管体端子1に、絶縁被覆61された電線60の絶縁被覆を剥がした(皮むきした)導体(芯線)が挿入された接続構造体10を示す。電線60は、絶縁被覆61と図示しない電線の芯線とからなっている。電線60は裸線であってもよいが、防食の観点から通常は絶縁被覆された電線を用いる。
本発明の電線の終端接続構造体は、アルミニウム系材料からなる電線と銅系材料からなる端子の基材との異種金属間腐食の防止に寄与する。また、レーザ溶接部50およびその近傍の熱影響部の機械特性は、レーザ溶接前の基材よりも低下しているものの、大きく損なうことなく、実用上、レーザ溶接部50および熱影響部の破損しない程度以上の機械特性を保持している。したがって、レーザ溶接部50および熱影響部は、製造時および使用時にレーザ溶接部が破損しにくく、端子製造時の歩留まりおよび端子の長期信頼性に寄与する。その一方で、レーザ溶接部50および熱影響部は、基材である端子板材よりも柔らかい焼きなまし部ともすることができるため、電線と端子の圧着箇所のスプリングバックを防ぐことができ、この点からも端子の長期信頼性に優れる。
上記スプリングバックとは、加工部分が元の形状に戻ろうとする現象である。すなわち、電線(図示せず)と圧着接合させた管体かしめ部の変形部分が弾性力等でもとの形状に戻ろうとするため、管体かしめ部30の内面と電線との間に隙間ができてしまう。このようなスプリングバックが端子の圧着部で起こると、電線60と端子1との接点不良を招くことは勿論、間隙に水分の侵入を許しやすくなり腐食の原因となる恐れがある。
上記スプリングバックとは、加工部分が元の形状に戻ろうとする現象である。すなわち、電線(図示せず)と圧着接合させた管体かしめ部の変形部分が弾性力等でもとの形状に戻ろうとするため、管体かしめ部30の内面と電線との間に隙間ができてしまう。このようなスプリングバックが端子の圧着部で起こると、電線60と端子1との接点不良を招くことは勿論、間隙に水分の侵入を許しやすくなり腐食の原因となる恐れがある。
本発明の電線の終端接続構造体10を製造する場合、管体かしめ部30のレーザ溶接部50を積極的に塑性変形させる圧着接合が好ましい。端子1の管体かしめ部30と電線60とを圧着する場合は、専用の治具やプレス加工機等で行う。このとき、管体かしめ部30の全体を縮径させてもよいが、管体かしめ部を凹型のように部分的に強加工して圧着する場合もある。このときは、レーザ溶接部50の塑性変形量が大きくなるように位置を調整すると良い。すなわち、レーザ溶接部50の直上(外側)にプレス加工時の凸部先端があたるように調整すると、レーザ溶接部50の変形量が大きくなる。このようにすると、比較的軟らかいレーザ溶接部50が塑性変形の多くを担うことができるために、スプリングバックの低減に寄与することができる。
図4は、管展開部の互いに対向する端面同士を突き合わせて、突き合わせ部36をファイバレーザ溶接装置FLでレーザ光Lを照射して、レーザ溶接している状態を模式的に示したものである。管体端子1は、導電性と強度を確保するために基本的に金属材料(銅合金等)の基材で作製されている。また、レーザ溶接部50の形状は特に制限はない。図示したレーザ溶接部50のように、かしめ部30の長手方向に帯形状に形成するのが好ましい。
<電線>
本発明の接続構造体で使用する電線は、特に限定されるものではないが、アルミニウム電線が好ましい。アルミニウム電線60は、一般にアルミニウム芯線64とこれを覆う絶縁被覆61とからなっている。本発明では、樹脂被覆されたアルミニウム芯線の導体62を複数束ねた導体群63を絶縁被覆61されたアルミニウム電線が好ましい。
アルミニウム芯線の合金組成には、特に制限はなく、各種の任意のものを用いることができる。
本発明の接続構造体で使用する電線は、特に限定されるものではないが、アルミニウム電線が好ましい。アルミニウム電線60は、一般にアルミニウム芯線64とこれを覆う絶縁被覆61とからなっている。本発明では、樹脂被覆されたアルミニウム芯線の導体62を複数束ねた導体群63を絶縁被覆61されたアルミニウム電線が好ましい。
アルミニウム芯線の合金組成には、特に制限はなく、各種の任意のものを用いることができる。
<<端子材および端子と、それらの製造方法>>
次に、端子1の製造方法について説明する。この端子1は、かしめ部30を有し、このかしめ部30にレーザ溶接部(前記図1参照。)50を有するので、この構成を達成し得るならば製造方法は限定されるものではない。
次に、端子1の製造方法について説明する。この端子1は、かしめ部30を有し、このかしめ部30にレーザ溶接部(前記図1参照。)50を有するので、この構成を達成し得るならば製造方法は限定されるものではない。
端子1は、銅または銅合金からなる板材を平面展開した端子形状に打ち抜いて本発明の端子材の形状を得て、このかしめ部を形成する部分の上に、前記Sn(220)面とSn(101)面のピーク強度比を制御したスズ層またはスズ合金層を設け、その後に、曲げ加工によってボックス部20およびトランジション部40を形成し、曲げ加工等によって湾曲させて突き合わせた管展開部をレーザ溶接して、かしめ部30を形成する。従って、端子形状に打ち抜かれた端子材は、ボックス部20、トランジション部40およびかしめ部30を曲げ加工等によって形成できる形状を一体に有している。かしめ部30を曲げ加工等によって形成できる管展開部の形状としては、代表的には矩形であるが、一端が閉塞して形成できる形状であれば特に限定されず、例えば、略扇形状、矩形またはこれらの組み合わせ形状を有していてもよい。ボックス部20およびトランジション部40を形成可能な形状はボックス部20およびトランジション部40の形状に応じて適宜に選択される。加えて、端子材は、少なくとも管展開部の表面に前記Sn(220)面とSn(101)面のピーク強度比を制御したスズ層またはスズ合金層が形成されている。このような形状および前記Sn(220)面とSn(101)面のピーク強度比を制御したスズ層またはスズ合金層を最表層として有する本発明の端子材は、電線と圧着接合するかしめ部となる管展開部の部分を湾曲させて突き合わせて管体に成形し、突き合わせた部分を接合してかしめ部を形成する端子の製造方法に好適に供される。
かしめ部30を形成するとき、平面状の管展開部は曲げ加工等によってC字型断面となっているので、この開放部分の端面を突き合わせてレーザ溶接することによって接合し、かしめ部30とする。かしめ部30の好ましい製造方法としては、図4に示した例に従って説明したように、近赤外線レーザ光を発振するファイバレーザ加工機を用いてレーザ溶接する。
かしめ部30を形成するとき、平面状の管展開部は曲げ加工等によってC字型断面となっているので、この開放部分の端面を突き合わせてレーザ溶接することによって接合し、かしめ部30とする。かしめ部30の好ましい製造方法としては、図4に示した例に従って説明したように、近赤外線レーザ光を発振するファイバレーザ加工機を用いてレーザ溶接する。
通常、銅合金は発振波長が近赤外線領域のレーザ光の吸収効率が悪いため、溶接幅を細くできなかったり、熱影響部(HAZ)の幅を狭くできなかったりする場合がある。また、銅合金はレーザ溶接により溶接部とその近傍の機械特性が低下することがある。そこで、レーザ溶接部50となる管展開部の表面に近赤外レーザ光の吸収が銅合金よりもよい前記Sn(220)面とSn(101)面のピーク強度比を制御したスズ層またはスズ合金層を形成すること、およびファイバレーザ光のようなエネルギー密度が高いレーザ光を用いることで、上記課題は克服される。また、ファイバレーザ光による溶接によって、かしめ部30の突き合わせ部を溶接しながら、レーザ溶接部50を焼きなまし部とすることもできる。このように、一工程でかしめ部30の溶接加工と焼きなまし加工を行うことができるので、効率よく端子1を製造することができる。
端子材の最表層である前記Sn(220)面とSn(101)面のピーク強度比を制御したスズ層またはスズ合金層の表面は、近赤外線レーザ光の反射が銅合金表面よりも少ないため、近赤外線レーザ光の吸収性がよい。分光光度測定法による近赤外光の反射率測定では、通常のスズ層表面は、60〜80%程度の反射率であり、90%以上の反射率がある銅合金表面よりも低くなっている。このように近赤外レーザ光の吸収性が高い前記Sn(220)面とSn(101)面のピーク強度比を制御したスズ層またはスズ合金層を形成した領域に近赤外レーザ光が照射されると、融点の低いスズ層またはスズ合金層が速やかに溶融して溶融池を形成し、これによりレーザ光の吸収がさらに高まり、その下地の管展開部表面が溶融し、さらにその溶融領域がレーザ光を吸収して管展開部の突き合わせ部分を溶融していくことで溶接が進行する。このように、前記Sn(220)面とSn(101)面のピーク強度比を制御したスズ層またはスズ合金層を形成することで、レーザ光が前記スズ層またはスズ合金層で吸収されて熱に変換され、その熱によってこのスズ層またはスズ合金層が溶融し、その溶融したスズまたはスズ合金が溶接に寄与するため、さらに溶接性が向上する。
<<板材>>
本発明の板材は、前記銅または銅合金からなる基材上に、好ましくはその管体かしめ部上の前記所定の部分に、前記Sn(220)面とSn(101)面のピーク強度比を制御したスズ層またはスズ合金層を有している。基材の種類、前記Sn(220)面とSn(101)面のピーク強度比を制御したスズ層またはスズ合金層、これらの詳細および好ましい範囲などは、前述の通りである。
板材の幅は、前記端子材を、例えばプレス加工に打ち抜くことができる幅であれば特に制限はない。例えば、板材の幅は10〜60mm、好ましくは15mm〜40mmとする。
ここで、本発明の板材はもっと幅狭のいわゆる条材をも包含する意味である。
本発明の板材は、前記銅または銅合金からなる基材上に、好ましくはその管体かしめ部上の前記所定の部分に、前記Sn(220)面とSn(101)面のピーク強度比を制御したスズ層またはスズ合金層を有している。基材の種類、前記Sn(220)面とSn(101)面のピーク強度比を制御したスズ層またはスズ合金層、これらの詳細および好ましい範囲などは、前述の通りである。
板材の幅は、前記端子材を、例えばプレス加工に打ち抜くことができる幅であれば特に制限はない。例えば、板材の幅は10〜60mm、好ましくは15mm〜40mmとする。
ここで、本発明の板材はもっと幅狭のいわゆる条材をも包含する意味である。
以下に、本発明を実施例に基づき、さらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1
(1)板試験片の作製
基材として、厚み0.25mmの銅合金板材(古河電気工業株式会社製のFAS−680(商品名))を使用し、該基材に脱脂および酸洗いをこの順に施し、下記表1に記載の添加成分を含有する液種のめっき浴にて、浴温度30℃、下記表1に記載の電流密度の条件でめっきを施し、最表層に、厚み1μmのスズ層を有する板試験片を作製した。
(1)板試験片の作製
基材として、厚み0.25mmの銅合金板材(古河電気工業株式会社製のFAS−680(商品名))を使用し、該基材に脱脂および酸洗いをこの順に施し、下記表1に記載の添加成分を含有する液種のめっき浴にて、浴温度30℃、下記表1に記載の電流密度の条件でめっきを施し、最表層に、厚み1μmのスズ層を有する板試験片を作製した。
なお、試料106は、試料105で作製した板試験片を、試料10bは、試料10aで作製した板試験片を、それぞれリフロー処理により熱処理を施したものである。
熱処理条件は、リフロー炉内の温度450℃、サンプルの実体温度を320℃とし、スズ皮膜の厚みを0.8〜0.9μmとした板試験片を作製した。
なお、各スズ層の厚さは、蛍光X線膜厚計によって測定した、板試験片の端部上のスズ層の平均厚さである。
熱処理条件は、リフロー炉内の温度450℃、サンプルの実体温度を320℃とし、スズ皮膜の厚みを0.8〜0.9μmとした板試験片を作製した。
なお、各スズ層の厚さは、蛍光X線膜厚計によって測定した、板試験片の端部上のスズ層の平均厚さである。
(2)プレス
このようにして得られた板試験片(5)を、図5に示すように、その長手方向に連なるよう(連鎖型)に端子を展開した形状にプレス加工によって打ち抜いて、連鎖型の端子材(32)を作製した。
(3)突き合せ溶接
図6に示すように、管体かしめ部の端面(30S)同士を突き合わせて、その突き合せ部を、波長約1.08μmのファイバレーザ溶接装置(古河電気工業株式会社製、ASF1J221シリーズ(商品名))を用いて、集光スポット径が20μmとなるようにフォーカスすることにより、出力密度が380MW/cm2となる条件で、掃引速度90〜300mm/秒で、レーザ溶接した。全長1cmに渡り貫通溶接することで接合し、管体かしめ部(30)を形成した。
このようにして得られた板試験片(5)を、図5に示すように、その長手方向に連なるよう(連鎖型)に端子を展開した形状にプレス加工によって打ち抜いて、連鎖型の端子材(32)を作製した。
(3)突き合せ溶接
図6に示すように、管体かしめ部の端面(30S)同士を突き合わせて、その突き合せ部を、波長約1.08μmのファイバレーザ溶接装置(古河電気工業株式会社製、ASF1J221シリーズ(商品名))を用いて、集光スポット径が20μmとなるようにフォーカスすることにより、出力密度が380MW/cm2となる条件で、掃引速度90〜300mm/秒で、レーザ溶接した。全長1cmに渡り貫通溶接することで接合し、管体かしめ部(30)を形成した。
(3)端子成型
図7に示すように、管体構造端子の管体かしめ部30aのトランジション部40側の端を潰し加工し、該潰し加工した管壁同士を重ね合わせ溶接を施すことによって、管体かしめ部30aをトランジション部40側で片端を封止した管体端子を作製した。
図7に示すように、管体構造端子の管体かしめ部30aのトランジション部40側の端を潰し加工し、該潰し加工した管壁同士を重ね合わせ溶接を施すことによって、管体かしめ部30aをトランジション部40側で片端を封止した管体端子を作製した。
(4)圧着
図8に示すように、電線導体を管体端子へ挿入し、上/下方向からクリンパ/アンビルにより圧着し、下記表1に記載の試料の接続構造体を作製した。
図8に示すように、電線導体を管体端子へ挿入し、上/下方向からクリンパ/アンビルにより圧着し、下記表1に記載の試料の接続構造体を作製した。
(X線回析測定)
前記突き合せ溶接前の端子材(連鎖型)を粉末X線回折装置(リガク社製、商品名:全自動水平型多目的X線回折装置 SmartLab)により測定し、得られた回折角(2θ)と回折ピーク強度のX線回折チャートから、回折角度32.0度に位置するSn(220)面のピーク強度と、回折角度43.9度に位置するSn(101)面のピーク強度から、その比{Sn(220)面のピーク強度/Sn(101)面のピーク強度}を算出した。表中では、このピーク強度比を「(220)/(101)」と示す。
前記突き合せ溶接前の端子材(連鎖型)を粉末X線回折装置(リガク社製、商品名:全自動水平型多目的X線回折装置 SmartLab)により測定し、得られた回折角(2θ)と回折ピーク強度のX線回折チャートから、回折角度32.0度に位置するSn(220)面のピーク強度と、回折角度43.9度に位置するSn(101)面のピーク強度から、その比{Sn(220)面のピーク強度/Sn(101)面のピーク強度}を算出した。表中では、このピーク強度比を「(220)/(101)」と示す。
(溶接性)
前記レーザ溶接における溶接性を、掃引速度と板厚の貫通状態から、以下の基準で評価した。
A(良):300mm/秒以上で板厚を貫通した
B(可):100mm/秒以上300mm/秒未満で板厚を貫通した
C(劣):100mm/秒で板厚を貫通できなかった
前記レーザ溶接における溶接性を、掃引速度と板厚の貫通状態から、以下の基準で評価した。
A(良):300mm/秒以上で板厚を貫通した
B(可):100mm/秒以上300mm/秒未満で板厚を貫通した
C(劣):100mm/秒で板厚を貫通できなかった
これらの結果をまとめて、下記表1に示す。
なお、上記表1に記載の光沢剤としては、アミン−アルデヒド系光沢剤を使用した。
上記表1から、本発明の試料101〜106はいずれも、Sn(220)面のピーク強度/Sn(101)面のピーク強度{Sn(220)/Sn(101)}が1以上であり、溶接性に優れ、レーザ溶接の効率が高いことがわかった。
一方、比較例の試料10aと10bでは、Sn(220)面のピーク強度/Sn(101)面のピーク強度{Sn(220)/Sn(101)}が1未満であり、いずれも溶接性に劣るものであった。
これに加えて、本発明の試料101〜106はいずれも、比較の試料10a、10bと比較して、レーザ溶接の溶接速度が速く溶接性が向上されたことに加えて、ブローホールや割れの発生がなく、溶接部の強度(溶接強度)が溶接前の基材と遜色がない高い機械強度を保持するかあるいは強度が向上し、溶接部の板厚が非溶接部の板厚から変化してしまうことがなく、これらの欠陥を防ぐことができたことを確認した。
一方、比較例の試料10aと10bでは、Sn(220)面のピーク強度/Sn(101)面のピーク強度{Sn(220)/Sn(101)}が1未満であり、いずれも溶接性に劣るものであった。
これに加えて、本発明の試料101〜106はいずれも、比較の試料10a、10bと比較して、レーザ溶接の溶接速度が速く溶接性が向上されたことに加えて、ブローホールや割れの発生がなく、溶接部の強度(溶接強度)が溶接前の基材と遜色がない高い機械強度を保持するかあるいは強度が向上し、溶接部の板厚が非溶接部の板厚から変化してしまうことがなく、これらの欠陥を防ぐことができたことを確認した。
1 管体端子
5 銅合金板材
10 接続構造体(終端接続構造体)
20 ボックス部
30 かしめ部
30a 管体かしめ部
30b 第一の強かしめ部
30c 第二の強かしめ部
30S 打ち抜き端面(端面)
31 電線挿入口
32 端子の基材
33 かしめ部の内壁面
34a,34b 電線係止溝
35 圧着部
36 突き合わせ部
40 トランジション部
50 溶接部
60 電線
61 絶縁被覆
62 導体
63 導体群
64 芯線(裸線導体)
FL ファイバレーザ溶接装置
L レーザ光
5 銅合金板材
10 接続構造体(終端接続構造体)
20 ボックス部
30 かしめ部
30a 管体かしめ部
30b 第一の強かしめ部
30c 第二の強かしめ部
30S 打ち抜き端面(端面)
31 電線挿入口
32 端子の基材
33 かしめ部の内壁面
34a,34b 電線係止溝
35 圧着部
36 突き合わせ部
40 トランジション部
50 溶接部
60 電線
61 絶縁被覆
62 導体
63 導体群
64 芯線(裸線導体)
FL ファイバレーザ溶接装置
L レーザ光
Claims (12)
- 電線と圧着接合する管体かしめ部を有する端子の製造方法であって、
湾曲されて前記管体かしめ部を形成する管展開部を備えた銅または銅合金製基材からなる端子材を用意し、
スズ層またはスズ合金層を、前記管展開部上に最表層として形成し、
前記管展開部を湾曲させて互いに突き合わせて管体に成形し、
突き合わせた部分を近赤外線レーザ光照射によるレーザ溶接によって接合して前記管体かしめ部を形成する
各工程をこの順に有してなり、
前記最表層のスズ層またはスズ合金層において、X線回折チャートにおけるスズの(220)面のピーク強度とスズの(101)面のピーク強度との比{スズの(220)面のピーク強度/スズの(101)面のピーク強度}が、1以上である、端子の製造方法。 - 前記最表層のスズ層またはスズ合金層を前記管展開部の前記レーザ溶接される側の表面に形成する請求項1に記載の端子の製造方法。
- 前記最表層のスズ層またはスズ合金層を前記管展開部の前記レーザ溶接される領域に形成する請求項1または2に記載の端子の製造方法。
- 前記最表層のスズ層またはスズ合金層を前記管展開部の前記レーザ溶接される管展開部の端面に形成する請求項1〜3のいずれか1項に記載の端子の製造方法。
- 電線と圧着接合する管体かしめ部となる管展開部を備えた銅または銅合金製基材からなる端子材であって、スズ層またはスズ合金層を、前記管展開部上に最表層として有してなり、
前記最表層のスズ層またはスズ合金層において、X線回折チャートにおけるスズの(220)面のピーク強度とスズの(101)面のピーク強度との比{スズの(220)面のピーク強度/スズの(101)面のピーク強度}が、1以上である、端子材。 - 前記最表層のスズ層またはスズ合金層を、前記管展開部のレーザ溶接のレーザ光照射側に有する請求項5に記載の端子材。
- 前記最表層のスズ層またはスズ合金層を、前記管展開部における前記レーザ溶接領域の表面に有する請求項5または6に記載の端子材。
- 前記最表層のスズ層またはスズ合金層を、前記管展開部のレーザ溶接される管展開部の端面に有してなる請求項5〜7のいずれか1項に記載の端子材。
- 請求項5〜8のいずれか1項に記載の端子材の管体かしめ部となる管展開部が湾曲されて展開端部同士が互いに突き合わせた部分がレーザ溶接で接合されてなる端子。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の端子の製造方法で作製された端子と、アルミニウムまたはアルミニウム合金電線とを、前記端子の管体かしめ部において圧着接続する電線の終端接続構造体の製造方法であって、
前記管体かしめ部内に前記アルミニウムまたはアルミニウム合金電線を挿入し、前記管体かしめ部をかしめて、該アルミニウムまたはアルミニウム合金電線を前記管体かしめ部内に圧着接続する、電線の終端接続構造体の製造方法。 - 請求項9に記載の端子と、アルミニウムまたはアルミニウム合金電線とを、前記端子の管体かしめ部において圧着接続した電線の終端接続構造体。
- 銅または銅合金からなる基材上に、スズ層またはスズ合金層を最表層として有し、前記最表層のスズ層またはスズ合金層において、X線回折チャートにおけるスズの(220)面のピーク強度とスズの(101)面のピーク強度との比{スズの(220)面のピーク強度/スズの(101)面のピーク強度}が、1以上である、端子用銅または銅合金板材。
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