JP6053281B2 - 電子レンジ加熱用袋 - Google Patents

電子レンジ加熱用袋 Download PDF

Info

Publication number
JP6053281B2
JP6053281B2 JP2011288676A JP2011288676A JP6053281B2 JP 6053281 B2 JP6053281 B2 JP 6053281B2 JP 2011288676 A JP2011288676 A JP 2011288676A JP 2011288676 A JP2011288676 A JP 2011288676A JP 6053281 B2 JP6053281 B2 JP 6053281B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bag
layer
film
seal portion
edge
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2011288676A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013136403A (ja
Inventor
明子 河本
明子 河本
知喜 三島
知喜 三島
伊藤 克伸
克伸 伊藤
浩之 西川
浩之 西川
関口 朋伸
朋伸 関口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TOYO ALMINIUM KABUSHIKI KAISHA
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
TOYO ALMINIUM KABUSHIKI KAISHA
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TOYO ALMINIUM KABUSHIKI KAISHA, Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical TOYO ALMINIUM KABUSHIKI KAISHA
Priority to JP2011288676A priority Critical patent/JP6053281B2/ja
Priority to KR1020120154759A priority patent/KR20130076764A/ko
Publication of JP2013136403A publication Critical patent/JP2013136403A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6053281B2 publication Critical patent/JP6053281B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65DCONTAINERS FOR STORAGE OR TRANSPORT OF ARTICLES OR MATERIALS, e.g. BAGS, BARRELS, BOTTLES, BOXES, CANS, CARTONS, CRATES, DRUMS, JARS, TANKS, HOPPERS, FORWARDING CONTAINERS; ACCESSORIES, CLOSURES, OR FITTINGS THEREFOR; PACKAGING ELEMENTS; PACKAGES
    • B65D81/00Containers, packaging elements, or packages, for contents presenting particular transport or storage problems, or adapted to be used for non-packaging purposes after removal of contents
    • B65D81/34Containers, packaging elements, or packages, for contents presenting particular transport or storage problems, or adapted to be used for non-packaging purposes after removal of contents for packaging foodstuffs or other articles intended to be cooked or heated within the package
    • B65D81/3446Containers, packaging elements, or packages, for contents presenting particular transport or storage problems, or adapted to be used for non-packaging purposes after removal of contents for packaging foodstuffs or other articles intended to be cooked or heated within the package specially adapted to be heated by microwaves
    • B65D81/3461Flexible containers, e.g. bags, pouches, envelopes
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B32LAYERED PRODUCTS
    • B32BLAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
    • B32B15/00Layered products comprising a layer of metal
    • B32B15/04Layered products comprising a layer of metal comprising metal as the main or only constituent of a layer, which is next to another layer of the same or of a different material
    • B32B15/08Layered products comprising a layer of metal comprising metal as the main or only constituent of a layer, which is next to another layer of the same or of a different material of synthetic resin
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B32LAYERED PRODUCTS
    • B32BLAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
    • B32B15/00Layered products comprising a layer of metal
    • B32B15/20Layered products comprising a layer of metal comprising aluminium or copper
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B32LAYERED PRODUCTS
    • B32BLAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
    • B32B2311/00Metals, their alloys or their compounds
    • B32B2311/24Aluminium
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65DCONTAINERS FOR STORAGE OR TRANSPORT OF ARTICLES OR MATERIALS, e.g. BAGS, BARRELS, BOTTLES, BOXES, CANS, CARTONS, CRATES, DRUMS, JARS, TANKS, HOPPERS, FORWARDING CONTAINERS; ACCESSORIES, CLOSURES, OR FITTINGS THEREFOR; PACKAGING ELEMENTS; PACKAGES
    • B65D2581/00Containers, packaging elements, or packages, for contents presenting particular transport or storage problems, or adapted to be used for non-packaging purposes after removal of contents
    • B65D2581/34Containers, packaging elements, or packages, for contents presenting particular transport or storage problems, or adapted to be used for non-packaging purposes after removal of contents for packaging foodstuffs or other articles intended to be cooked or heated within
    • B65D2581/3437Containers, packaging elements, or packages, for contents presenting particular transport or storage problems, or adapted to be used for non-packaging purposes after removal of contents for packaging foodstuffs or other articles intended to be cooked or heated within specially adapted to be heated by microwaves
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65DCONTAINERS FOR STORAGE OR TRANSPORT OF ARTICLES OR MATERIALS, e.g. BAGS, BARRELS, BOTTLES, BOXES, CANS, CARTONS, CRATES, DRUMS, JARS, TANKS, HOPPERS, FORWARDING CONTAINERS; ACCESSORIES, CLOSURES, OR FITTINGS THEREFOR; PACKAGING ELEMENTS; PACKAGES
    • B65D65/00Wrappers or flexible covers; Packaging materials of special type or form
    • B65D65/38Packaging materials of special type or form
    • B65D65/40Applications of laminates for particular packaging purposes

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Food Science & Technology (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Package Specialized In Special Use (AREA)
  • Bag Frames (AREA)

Description

本発明は、電子レンジ加熱用袋に関し、更に詳しくは、電子レンジでの加熱時の過加熱や過熱ムラを防止することができる自立性の電子レンジ加熱用袋に関するものである。
従来から、調理済み或いは半調理済み等の食品を、樹脂フィルム製の自立性袋に充填収納し、飲食前に電子レンジにより加熱調理する方式の包装食品が数多く市販化されている。
しかしながら、このような包装食品の電子レンジでの加熱は、適温への均一な加熱が難しく、特に内容物の液面(上端面)と袋の内面とが接触する部分に熱が集中する傾向がある。
したがって、包装食品全体を適温まで加熱しようとすると、内容物の上端面と袋の内面との接触部において局部的な過加熱が生じ、内容物の品質低下や、樹脂フィルム成分の溶出が起こる。
この問題に対し、特許文献1及び2では、内容物の成分を調製することにより、過加熱を防ぐことが行われている。しかしながら、これは、食品の味覚に影響を及ぼすため好ましくない。
また、特許文献3及び4では、マイクロ波を集める機能を有する材質の突起物を配置することにより、過加熱を防ぐことが行われている。しかしながら、これは、樹脂フィルムのみからなる自立性袋への適用は困難である。
さらに、電子レンジでの局部的な過加熱は、食品の燃焼につながる可能性があり、非常に危険である。
この問題に対し、特許文献5では、電子レンジに過加熱を検知する手段を設けることにより、危険を回避することが行われている。
特開2000−71号公報 特開2008−188007号公報 特開平6−189715号公報 特開平7−23721号公報 特開平6−104080号公報
本発明は、上記の問題を解決し、内容物の成分を調製することなく、また樹脂フィルム以外の構成を設ける必要なしに、電子レンジでの局部的な過加熱や過熱ムラ、及びそれによる内容物の品質低下や樹脂フィルム成分の溶出を防ぐことができる自立性の電子レンジ加熱用袋を提供することを目的とする。
本発明者らは、種々研究の結果、前後2面の壁面フィルムの左右両側の端縁部をヒートシールしてサイドシール部を設けることにより形成される胴部と、前記前後2面の壁面フィルムの下部の間に、底面フィルムを内側に折り返して挿入し、周縁部をガゼット形状のシールパターンでヒートシールしてボトムシール部を設けることにより形成される底部と
、からなる電子レンジ加熱用袋であって、前記前後2面の壁面フィルムは、基材層と、中間層と、最内層となるシーラント層とを有する積層フィルムからなり、前記中間層は、アルミニウムエッチング技法により部分的に設けたアルミニウム層からなり、該アルミニウム層の端縁部は、壁面フィルムの端面に露出しないように、基材層及びシーラント層の端縁部よりも内側に後退させており、且つ、その左右端縁部は、サイドシール部中に埋め込まれており、且つ、その上端縁部は、充填された内容物の上端面が位置することとなる高さよりも高くなるように設け、且つ、その下端縁部は、内容物の上端面が位置することとなる高さよりも低くなるように設けることを特徴とする、上記電子レンジ加熱用袋が、上記目的を達成することを見出した。
そして、本発明は、以下の点を特徴とする。
1.前後2面の壁面フィルムの左右両側の端縁部をヒートシールしてサイドシール部を設けることにより形成される胴部と、前記前後2面の壁面フィルムの下部の間に、底面フィルムを内側に折り返して挿入し、周縁部をガゼット形状のシールパターンでヒートシールしてボトムシール部を設けることにより形成される底部と、からなる電子レンジ加熱用袋であって、前記前後2面の壁面フィルムは、基材層と、中間層と、最内層となるシーラント層とを有する積層フィルムからなり、前記中間層は、アルミニウムエッチング技法により部分的に設けたアルミニウム層からなり、該アルミニウム層の端縁部は、壁面フィルムの端面に露出しないように、基材層及びシーラント層の端縁部よりも内側に後退させており、且つ、その左右端縁部は、サイドシール部中に埋め込まれており、且つ、その上端縁部は、充填された内容物の上端面が位置することとなる高さよりも高くなるように設け、且つ、その下端縁部は、内容物の上端面が位置することとなる高さよりも低くなるように設けることを特徴とする、上記電子レンジ加熱用袋。
2.前記アルミニウム層の上端縁部が、内容物の充填後に壁面フィルムの上部に設けられるトップシール部中に埋め込まれることを特徴とする、上記1に記載の電子レンジ加熱用袋。
3.シール部のシール強度が、23℃で23N/15mm〜100N/15mm、90℃で5N/15mm〜25N/15mmの範囲にあることを特徴とする、上記1または2に記載の電子レンジ加熱用袋。
4.充填された内容物の上端面が位置することとなる高さよりも高い位置に、蒸気を排出するための易蒸通手段を設け、且つ、該易蒸通手段及びその周囲には、アルミニウム層が存在しないことを特徴とする、上記1〜3に記載の電子レンジ加熱用袋。
5.易蒸通手段が、サイドシール部またはトップシール部と連結してまたは独立して形成されたポイントシール部、該ポイントシール部の内側に形成された未シール部、及び該未シール部内に形成された少なくとも1個の切欠または切込からなることを特徴とする、上記4に記載の電子レンジ加熱用袋。
6.袋の中心部からポイントシール部までの最短距離が、該袋の中心部からサイドシール部、ボトムシール部及びトップシール部のいずれかの内縁までの最短距離より短いことを特徴とする、上記5に記載の電子レンジ加熱用袋。
7.ボイル殺菌処理またはレトルト殺菌処理に耐え得るレトルト殺菌処理用包装袋であることを特徴とする、上記1〜6のいずれかに記載の電子レンジ加熱用袋。
8.アルミニウム層の周縁は、直線及び曲線で構成され、角がないことを特徴とする、上記1〜7のいずれかに記載の電子レンジ加熱用袋。
本発明の電子レンジ加熱用袋は、基材層及びシーラント層を有する積層フィルムを壁面フィルム及び底面フィルムとして用いてなる、自立性袋である。そして、壁面フィルムは、基材層とシーラント層との間に中間層としてアルミニウム層を、内容物の上端面と接する位置に有する。
したがって、本発明の電子レンジ加熱用袋は、そのまま電子レンジに入れて内容物を加熱することができ、その際に、内容物の上端面付近は、アルミニウム層がマイクロ波を遮断しているため、この部分で局部的に起き易い過加熱や突沸を防ぐことができる。また、局部的に高温となることがないため、樹脂フィルムのシーラント成分等が内容物中に溶出することもない。
さらに、このアルミニウム層の上下左右の端縁部は、壁面フィルムの端面に露出しないように、シーラント層及び基材層の端縁部よりも内側に後退させてある。したがって、電子レンジ加熱時のスパークの発生を防ぐことができる。
また、サイドシール部の内縁と内容物の上端面との接触部は、特に熱が集中し易い部分であるが、本発明の電子レンジ加熱用袋において、アルミニウム層の左右の端縁部は、袋のサイドシール部中に埋め込まれているため、この部分においても、過加熱や突沸及びシーラント成分の溶出を防ぐことができる。
本発明の電子レンジ加熱用袋において、アルミニウム層は、アルミニウムエッチング技法により積層される。これにより、基材層上の目的の位置への正確な積層が可能であり、また、スパークの原因となるひげ・バリの発生を防ぐことができる。
本発明の電子レンジ加熱用袋の構成を説明するための模式図である。 本発明の電子レンジ加熱用袋の胴部を構成する積層フィルムの層構成の一例を示す概略的断面図である。 本発明の電子レンジ加熱用袋の胴部を構成する積層フィルムの層構成の一例を示す概略的断面図である。 本発明の電子レンジ加熱用袋の底部を構成する積層フィルムの層構成の一例を示す概略的断面図である。 本発明の電子レンジ加熱用袋の一例を示す模式図である。 本発明の電子レンジ加熱用袋の一例を示す模式図である。 本発明の電子レンジ加熱用袋の一例を示す模式図である。 本発明の電子レンジ加熱用袋における易蒸通手段を構成するポイントシール部の形状を示す図である。 本発明の電子レンジ加熱用袋における易蒸通手段を構成する切欠または切込の形状を示す図である。 ポイントシール部を設ける位置を説明するための模式図である。
本発明について以下に詳しく説明する。
<1>本発明の電子レンジ加熱用袋の構成
図1は、本発明の電子レンジ加熱用袋の構成を説明するための模式図である。
本発明の自立性の電子レンジ加熱用袋は、図1に示すように、前面1a及び後面1bの壁面フィルム(2枚)と、この壁面フィルムの下部の間に、逆V字状に折り畳まれて挿入される、底面フィルム3(1枚)とから構成される。上記の壁面フィルム及び底面フィルムのサイズは、包装用途に応じて任意の大きさであってよい。
図2は、本発明の電子レンジ加熱用袋の胴部を構成する積層フィルムの層構成の一例を示す概略的断面図である。この積層フィルムは、少なくとも、樹脂フィルムからなる基材層4、シーラント層5、及びこれらの間に部分的に設けられたアルミニウム層2を有する。
図3は、本発明の電子レンジ加熱用袋の胴部を構成する積層フィルムの層構成の別の一例を示す概略的断面図である。図3に示されるように、必要に応じて、アルミニウム層2と基材層4との間、またはアルミニウム層2とシーラント層5との間に、バリアフィルム層18等を有してもよい。
図4は、本発明の電子レンジ加熱用袋の底部を構成する積層フィルムの層構成の一例を示す概略的断面図である。この積層フィルムは、少なくとも、樹脂フィルムからなる基材層4及びシーラント層5を有する。適宜必要に応じて、バリアフィルム層18等の更なる層を有してもよい。
図5は、本発明の電子レンジ加熱用袋の一例を示す模式図である。本発明の電子レンジ加熱用袋20は、図5に示すように、シーラント層が内側になるように重ね合せた前面1a及び後面1bの2枚の壁面フィルムの下部の間に、シーラント層が内側になるように逆V字状に折り畳まれた底面フィルム3を挿入し、トップシール部8を残して周縁部をヒートシールし、サイドシール部6及びボトムシール部7を形成して袋体を構成するものである。本発明において、ボトムシール部7は、自立性を付与するガゼット形状のシールパターンでヒートシールして形成される。
本発明の電子レンジ加熱用袋20において、アルミニウム層2の上下左右端縁部2a、2b、2c及び2dは、壁面フィルム1の端面に露出しないように、基材層4及びシーラント層5の端縁部よりも内側に後退させてある。また、左右端縁部2c及び2dは、サイドシール部6中に埋め込まれている。また、上端縁部2aは、自立性袋を静置した際に、充填された内容物の液面(上端面)が位置することとなる高さ9よりも高い位置に位置し、下端縁部2bは、該高さ9よりも低い位置に位置する。
さらに、適宜必要に応じて、袋の開封を補助するためのノッチ10や、左右端縁部にわたる切込線等を設けてもよい。
図6は、本発明の電子レンジ加熱用袋の別の一例を示す模式図である。本発明の電子レンジ加熱用袋30において、アルミニウム層2の上端縁部2aは、トップシール部8中に埋め込まれる高さに位置する。これにより、スパークの発生をより確実に防ぐことができる。すなわち、内容物を充填した袋内において、下方には内容物が存在し、上方には空間、すなわち空気の相が存在する。電子レンジ加熱時に、この空気の相中を電子が移動すると、その付近に存在するアルミニウム層のスパークを引き起こすことがある。しかしながら、アルミニウム層2の上端縁部2aを図6に示すようにトップシール部8中に埋め込むことにより、アルミニウム層に覆われた部分での空気の相中の電子の移動が起きない。したがって、スパークの発生をより確実に防ぐことができる。
図7は、本発明の電子レンジ加熱用袋の別の一例を示す模式図である。本発明の電子レンジ加熱用袋40において、内容物の上端面が位置することとなる高さ9よりも高い位置に、加熱時に発生する蒸気を袋外に排出するための易蒸通手段11が設けられる。ここで、アルミニウム層2は、易蒸通手段11及びその周囲には存在しない。
易蒸通手段11は、任意の形状であってよく、例えば、図7に示されるように、サイドシール部6と連結してコの字形状に形成されたポイントシール部12と、該ポイントシール部内に設けられる未接着部(または弱接着部またはパターン状接着部)13と、少なくとも1個の切欠部(または切込部)14とからなる。ポイントシール部12を、サイドシール部6と連結して設けることにより、サイドシール部6とポイントシール部12とを一体で生産性良くシール加工することができる。
図示しないが、ポイントシール部12をトップシール部8と連結して設けることによっても、上記と同様の効果が得られる。
また、図示しないが、ポイントシール部12は、サイドシール部またはトップシール部とは独立して、円形状等の任意の形状に形成することもできる。
図8は、易蒸通手段11を構成するポイントシール部12の形状の一例を示す図である。図8(a)〜(c)に示すように、易蒸通手段11を構成するポイントシール部12は、サイドシール部6またはトップシール部8と連結して、コの字形状、台形状または三角形状等に形成することができる。ここで、ポイントシール部12の袋の中心部よりの下端に、突き出た突端15を設けることにより、シール部の剥離後退が確実かつスムーズに進み易くなる。
また、ポイントシール部12で囲まれる未シール部13を形成することによって、確実かつ安定で速やかな蒸気抜きを行うことができる。
また、易蒸通手段11の別の形状としては、図8(d)に示すように、ポイントシール部12に囲まれた未シール部13と、サイドシール部6に設けた未シール部16とを連通させてなる構成とすることもできる。これにより、切込みや切欠を形成する工程が不要となり、また、サイドシール部6やトップシール部8とポイントシール部12とを一体で生産性良くシール加工できるという利点を有する。
図9は、未シール部内に形成する切欠または切込の形状を示す図である。
切欠14または切込17を形成することによって、袋内に充満した蒸気を剥離したポイントシール部12のシール剥離部分から未シール部13内に設けた切欠14または切込17を通って袋外へ放散し、袋の内圧を低下して、破裂を回避することができる。
切欠14または切込17の形状は、図9に示すように、十字形、I字形、U字形等の切込17や、円形、三角形、四角形等の切欠14であってよい。また、これらは、1個またはそれ以上設けてもよい。また、胴部を構成する2枚の壁面フィルムに貫通するように設けても、片面だけに設けてもよい。切欠14または切込17は、レーザー加工や打ち抜き等で形成することができる。
図10は、ポイントシール部を設ける位置を説明するための模式図である。
特に、ポイントシール部12を設ける位置は、内容物の上端面が位置することとなる高さ9よりも高い位置であって、蒸気が袋外に排出される任意の位置であってよいが、図10に示すように、袋の中心部からポイントシール部までの最短距離r3が、該袋の中心部からサイドシール部6、ボトムシール部7及びトップシール部8のいずれかの内縁までの最短距離r1よりも短くなるような位置に設けることが好ましい。これにより、包装袋の破袋による内容物の漏れを防ぐことができる。
<2>電子レンジ加熱用袋を形成する積層フィルム
本発明の電子レンジ加熱用袋の壁面を形成する積層フィルムは、少なくとも、基材層、アルミニウム層及びシーラント層を有する。また、本発明の電子レンジ加熱用袋の底面を形成する積層フィルムは、少なくとも、基材層及びシーラント層を有する。
また、これらの積層フィルムは、適宜必要に応じて、印刷層、バリア層等の更なる層を有してもよい。
基材層
本発明の電子レンジ加熱用袋の壁面または底面を形成する積層フィルムにおいて、基材層としては、耐熱性を有し、電子レンジで加熱または加熱調理される食品用包材として一般に使用されている任意の樹脂フィルムを使用することができる。例えば、延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、シリカ蒸着延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、アルミナ蒸着延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、延伸ナイロンフィルム、シリカ蒸着延伸ナイロンフィルム、アルミナ蒸着延伸ナイロンフィルム、延伸ポリプロピレンフィルム、ポリビニルアルコールコート延伸ポリプロピレンフィルム、ナイロン6/メタキシリレンジアミンナイロン6共押共延伸フィルムまたはポリプロピレン/エチレン−ビニルアルコール共重合体共押共延伸フィルム等のいずれか、またはこれらの2以上のフィルムを積層した複合フィルムであってもよい。2軸延伸PETフィルムが、耐熱性、引っ張り強度、その他総合的な性能に優れ、また、中間層となるアルミニウム層を保護し、スパークの発生を効果的に防止できるため、特に好ましい。
これらの基材層は単層でも多層(積層)でもよく、融点150℃以上の耐熱性を有し、厚みは10μm〜50μm、好ましくは10μm〜30μm程度のものが好ましい。
アルミニウム層
本発明の電子レンジ加熱用袋において、過加熱が起こり易い内容物の上端面と接する部分に、マイクロ波を透過しないアルミニウム層が配置される。これにより、電子レンジ加熱時の過加熱及び加熱ムラの発生を防ぎ、シーラント成分等が内容物中に溶出するのを防ぐことができる。
アルミニウム層の上下左右端縁部は、基材層、シーラント層等によって被覆されており、外部からは分離されているため、電子レンジ加熱時にスパークの発生が防がれる。
また、その左右端縁部は、サイドシール部中に埋め込まれている。
また、その上端縁部は、内容物の上端面が位置することとなる高さよりも高い位置に位置し、且つ、その下端縁部は、内容物の上端面が位置することとなる高さよりも低い位置に位置する。上下端縁部の位置は、これらの要件を満たす範囲であれば、いかなる位置にあってもよく、内容物の性質や、所望の電子レンジ加熱速度等に応じて、適宜に設定することができる。特に、上端縁部をトップシール部中に埋め込んでもよく、これにより、電子レンジ加熱時に、袋内の空気の相中を電子が移動するのを防ぐことができ、したがって、スパークの発生をより確実に防ぐことが可能になる。
例えば、内容物が小粒の固形物を含み、これが飛散する可能性がある場合には、アルミニウム層を広範囲に設け、逆に、加熱の際に、飛散が少なく、加熱した際の液高さに変動が少ない場合等は、アルミニウム層を狭い範囲に設けることができる。
また、アルミニウム層の下端縁部を、上記の要件を満たす範囲で、高い位置に設けることにより、加熱速度は速くなり、逆に、低い位置に設けることにより、加熱速度は遅くなる。下端縁部がボトムシール部中に埋め込まれていると、電子レンジの電磁波が内容物に届かないため、内容物の加熱は進まない。
本発明において、上記アルミニウム層は、アルミニウムエッチング技法により積層される。すなわち、基材層等の積層面に、アルミニウム薄膜を設け、次いで、その上に、所定のパターンを有するレジスト層を印刷する。次いで、このレジスト層をマスクとして用いて、不要部のアルミニウム薄膜をエッチングで除去し、その後、必要に応じてレジスト層を剥離することにより、基材層の端面よりも内側に位置する端面を有するアルミニウム層を形成することができる。
この方法を用いることにより、基材層上の所望の位置に正確に均一な厚みのアルミニウム層を積層することができ、さらに、スパークの原因となるヒゲ・バリの発生を防ぐことができる。
レジスト層及びアルミニウム層は、図4に示すように、周縁が直線及び曲線で構成され、隅角部を丸めて角がないように設けることが好ましい。このように、周縁に尖鋭部がないことにより、スパークの発生の防止効果が一層高まる。
アルミニウム薄膜は、アルミニウム箔をドライラミネートすることにより、または、アルミニウム蒸着により、設けることができる。
アルミニウム層の厚さは、特に限定する必要は無いが、積層体の用途に応じ、バリア性、折り曲げ適性、コスト適性等を勘案して選定すれば良い。アルミニウム箔をドライラミネートする場合は、200μm程度まで厚くすることができ、また、蒸着によりアルミニウム層を形成する場合は、5nm程度まで薄くすることもできる。
アルミニウム箔のドライラミネートのためには、接着強度及び耐熱性に優れる任意の接着剤、例えばウレタン系接着剤、ビニル系接着剤、アクリル系接着剤、エポキシ系接着剤等のラミネート用接着剤を用いることができる。接着剤の塗布量は、接着剤の厚さが乾燥皮膜として0.1g/m2〜10g/m2、より好ましくは0.1g/m2〜5g/m2となるように適宜設定すればよい。必要に応じて、基材層側にアンカーコート剤等の表面処理剤を予め塗布したり、コロナ処理等の前処理を施したりしてもよい。
レジスト層は、エッチング液に対して耐性である任意のレジスト組成物を、例えば、ロトグラビア印刷、ウェブ印刷、オフセット印刷またはスクリーン印刷などの任意の公知の印刷方法によってアルミニウム薄膜上に印刷することにより設けられる。
レジスト層はまた、フォトレジスト組成物を用いて、慣用のフォトリソグラフィー法により設けることもできる。
エッチングは、レジスト組成物で覆われていない領域のアルミニウム薄膜を、適当なエッチング液、例えば塩化第二鉄、塩化第二銅等の金属塩化物水溶液、塩酸、リン酸等の無機酸、または苛性ソーダ等の無機アルカリ水溶液等で溶解し、除去することにより行われる。レジスト層の厚さは、特に限定されず、使用目的に応じて当業者が適宜に決定することができる。
シーラント層
本発明の電子レンジ加熱用袋の壁面または底面を形成する積層フィルムにおいて、シーラント層を形成する樹脂としては、電子レンジで加熱または加熱調理される食品用包材として一般に使用される任意の熱接着性樹脂を使用することができる。
シーラント層間のシール強度は、輸送や保管時に加わる圧力や衝撃によって剥離することがないように、常温(23℃)で23N/15mm以上のシール強度(試験片の幅:15mm)を有していることが好ましい。
本発明の電子レンジ加熱用袋にポイントシール部等からなる易蒸通手段を設ける場合、ポイントシール部のシール強度は、内容物の加熱または加熱調理に必要な熱量及び蒸気量に応じて異なるが、例えば、90℃以上の温度で5N/15mm〜25N/15mmであることが好ましい。90℃でのシール強度が小さ過ぎると、内部の蒸気圧力が十分に高まる前に、蒸気が袋外へ排出されるため、内容物の加熱または加熱調理が不十分となる。逆にシール強度が大き過ぎると、シール後退がスムーズに起きず、自動開封が速やかで確実に達成されないことから、破袋する恐れがある。
蒸気を袋外に速やかに排出させて包装体の破袋を防ぐために、ポイントシール部のシール強度は、他の部分のシール強度よりも弱く設定してもよい。
しかしながら、図9に示すように、袋の中心部からポイントシール部までの最短距離r3が、該袋の中心部から周縁シール部のいずれかの内縁までの最短距離r1よりも短くなるような位置にポイントシール部を設けることにより、ポイントシール部と他の部分とのシール強度が同じであっても、包装袋の破袋を防ぐことができる。
易蒸通手段部とサイドシール部、ボトムシール部とを連結して、一体でシール加工する場合、これらの部分のシール強度は、23℃で23N/15mm〜100N/15mm、90℃で5N/15mm〜25N/15mmの範囲であることが好ましい。
このようなシール強度を達成する熱接着性樹脂としては、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、プロピレン−エチレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−メチルアクリレート共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−メチルメタクリレート共重合体またはアイオノマー等が挙げられる。プロピレン−エチレンブロック共重合体樹脂を主成分とする樹脂組成物からなるものを使用することが特に好ましい。
シーラント層は、これらの熱接着性樹脂を、基材層またはアルミニウム層等の積層面上へ、押出ラミネート法により形成することができる。また、予め、Tダイ法またはインフレーション法等によりフィルムとして成膜し、その後、他層の積層面とドライラミネートあるいはサンドイッチラミネート法等により積層しても良い。
シーラント層の厚さは、10μm〜100μm程度が好ましく、40μm〜70μmがより好ましい。
ドライラミネート用接着剤としては、ウレタン系接着剤、ビニル系接着剤、アクリル系接着剤、エポキシ系接着剤等を用いることができる。その塗布量は、接着剤の厚さが乾燥皮膜として0.1g/m2〜10g/m2、より好ましくは1g/m2〜5g/m2となるように適宜設定すればよい。
また、サンドイッチラミネート用接着性樹脂としては、任意の熱可塑性樹脂を用いることができる。また、その層厚としては、好ましくは10〜30μm程度である。
<3>製袋
本発明の電子レンジ加熱用袋は、上述の積層フィルムを使用して、胴部を、前後2面の壁面フィルムの左右両側の端縁部をヒートシールしてサイドシール部を設けることにより形成し、さらに場合により、壁面フィルムの少なくとも片側にサイドシール部と独立してまたは連結して易蒸通手段を形成し、更に、底部を、底面フィルムを内側に折り返してなるガゼット形状のシールパターンでヒートシールしてボトムシール部を設けることにより形成することにより、製造することができる。
次に、内容物を充填後に上端部をヒートシールして、トップシール部を設けることにより、密封された包装体を製造することができる。
なお、袋のサイドシール部の縁にノッチを形成しておくことが好ましい。
<4>易蒸通手段
本発明の一態様において、易蒸通手段は、例えば、サイドシール部またはトップシール部と連結したポイントシール部、該ポイントシール部内の未接着部、及び、少なくとも1個の切欠または切込からなってよい。
また別の一態様において、易蒸通手段は、サイドシール部またはトップシール部と連結したポイントシール部、該ポイントシール部内の未接着部、及び該未接着部に連通し、サイドシール部またはトップシール部に設けられた未シール部からなってよい。
また別の一態様において、易蒸通手段は、サイドシール部またはトップシール部と独立して形成されたポイントシール部、該ポイントシール部内の未接着部、及び、少なくとも1個の切欠または切込からなってよい。
ポイントシール部12のシール幅は、加熱による内圧でスムーズにシール剥離できることから、好ましくは2mm〜5mmである。
また、サイドシール部6、ボトムシール部7及びトップシール部8のシール幅は、内容物の重量等に応じて任意の幅であってよく、例えば6mm〜20mm程度であってよい。
<5>ボイル殺菌処理、レトルト殺菌処理
本発明の電子レンジ加熱用袋は、ボイル殺菌処理またはレトルト殺菌処理に耐え得るレトルト殺菌処理用包装体として用いることもできる。
ボイル殺菌処理またはレトルト殺菌処理の方法としては、例えば、通常のレトルト釜を使用し、95℃〜135℃位、好ましくは120℃前後、1〜4kgf/cm2・G、好ましくは2.1kgf/cm2・G前後、5分〜120分間位、好ましくは30分間前後で加熱加圧処理する方法、あるいは、90〜100℃、好ましくは90℃前後、5分〜20分間位、好ましくは10分間前後でボイル処理する方法等により行うことができる。これにより、内容物を加熱殺菌あるいは加熱殺菌調理等を行うことができる。
<6>用途
本発明の電子レンジ加熱用袋に充填される内容物は、固体状及び液状のいずれであってもよい。例えば、冷凍しゅうまい等の固形食品、カレー、スープ、醤油、ソ−ス、出し汁、香辛料、料理用酒類、果汁類、水等の各種の流動性食品、飲食品を充填包装することができる。
また、本発明の電子レンジ加熱用袋は、自立可能であるため、自立させた状態のまま電子レンジで所定時間加熱調理することができ、内容物の充填適性に優れ、さらに、店頭での陳列効果にも優れる。
次に本発明について、実施例を挙げて具体的に説明する。
[実施例1]
ポリエステルフィルム(ユニチカ製、エンブレットPET、厚さ16μm)の一方の面に、2液硬化型ウレタン系接着剤を介してアルミニウム箔(7μm)をドライラミネートし、アルミニウム薄膜を設けた。
次いで、このアルミニウム薄膜上の所定の位置に、レジスト組成物をグラビア印刷して、レジスト層(1〜2μm)を形成した。
このレジスト層をマスクとして用いて、アルミニウム薄膜をエッチング溶液(塩化第二鉄)中でエッチングすることにより、隅丸の略長方形状(98mm×132mm)のアルミニウム層を形成した。
レジスト層を除去水洗し乾燥後、アルミニウム層上に、2液硬化型ウレタン系接着剤を介してバリアフィルム(大日本印刷(株)製IB−PET−RB、厚さ12μm)をドライラミネートし、さらに同接着剤を介して、無延伸ポリプロピレンフィルム(東レフィルム加工製トレファンNO ZK93FM、厚さ60μm)をドライラミネートし、壁面フィルムを構成する積層フィルムを製造した。
また、上記と同じポリエステルフィルムの一方の面に、2液硬化型ウレタン系接着剤を介してバリアフィルム及び無延伸ポリプロピレンフィルムをこの順にドライラミネートし、底面フィルムを構成する積層フィルムを製造した。
上記で得られた壁面フィルム用積層フィルムを、適当な位置で、155mm×147mmの長方形状にカットし、壁面フィルム2枚を用意した。この壁面フィルムにおいて、略長方形状のアルミニウム層の上端縁部及び左右端縁部は、壁面フィルムの上端縁部及び左右端縁部からそれぞれ7mm内側に位置し、下端縁部は、壁面フィルムの下端縁部から50mm内側に位置する。
また、上記で得られた底面フィルム用積層フィルムを、80mm×147mmの長方形状にカットし、底面フィルム1枚を用意した。
これらの壁面フィルム2枚及び底面フィルム1枚を用いて、左右端縁部をシール幅10mmでヒートシールし、また、底部を丸底型のシールパターンでヒートシールし、スタンディングパウチ形状の本発明の電子レンジ加熱用袋を作製した。ヒートシールは、ヒートシーラー(テスター産業製)を用いて、温度205℃、圧力2kg/cm2、時間2秒の条件で行った。
得られた加熱用袋中に、香辛料及び油分を多く含むカレー180gを充填し、上端縁部をシール幅10mmでヒートシールして密封した。これを、蒸気式レトルト殺菌釜を用いて、圧力2.1kg/cm2、温度120℃で20分の条件でレトルト殺菌処理し、レトルト殺菌処理済の包装製品を作製した。この包装製品において、アルミニウム層の上端縁部及び左右端縁部は、それぞれトップシール部及びサイドシール部中に埋め込まれている。また、包装製品を静置したときに、カレーの上端面は、アルミニウム層の下端縁部よりも高い位置に位置する。
[実施例2]
実施例1と同様にして、本発明の電子レンジ加熱用袋を作製した。ただし、図6に示すように、袋の片側に易蒸通手段(縦25mm×横15mm、シール幅3mm、切欠の直径8mm)を設け、その周囲にはアルミニウム層が存在しないようにエッチングを行った。
得られた本発明の電子レンジ加熱用袋中に、香辛料及び油分を多く含むカレー180gを充填し、上端縁部をシール幅10mmでヒートシールして密封した。これを、実施例1と同様にレトルト殺菌処理し、レトルト殺菌処理済の包装製品を作製した。
[比較例1]
壁面フィルムがアルミニウム層を有しない以外は、実施例2と同様にして、電子レンジ加熱用袋を作製し、カレーを充填し、密封後、レトルト殺菌処理し、レトルト殺菌処理済の包装製品を作製した。
[比較例2]
実施例2と同様にして、電子レンジ加熱用袋を作製し、カレーを充填し、密封後、レトルト殺菌処理し、レトルト殺菌処理済の包装製品を作製した。
ただし、壁面フィルムにおいて、アルミニウム層は、サイズが90mm×105mmであり、その上端縁部は、壁面フィルムの上端縁部から30mm内側に位置し、左右端縁部は、壁面フィルムの左右端縁部からそれぞれ11mm内側に位置し、下端縁部は、壁面フィルムの下端縁部から50mm内側に位置し、したがって、アルミニウム層の端縁部はいずれも、シール部中に埋め込まれていない。
[評価]
レトルト適性
実施例1、2及び比較例1、2の電子レンジ加熱用袋について、下記のデ−タを測定した。
(1)レトルト後外観変化
120℃×30分レトルト処理後の外観変化を観察した。
(2)落下強度
上記方法にて作製したレトルト殺菌処理済の包装製品を、3℃で1週間保存後、高さ120cmからコンクリート面に、水平および鉛直方向に1回ずつ(計2回)落下させ、袋の破損および内容物の漏れの有無を確認した。
(3)突き刺し強度(N)
上記方法にて作製したレトルト殺菌処理済の包装製品を、測定温度25℃で、カトーテック製KES−G5ハンディー圧縮試験器を用いて、針先端の曲率半径0.5mm、突き刺し速度50mm/minの条件で、袋の外側から内側に向かって突き刺し試験を行い、最大突き刺し荷重を突き刺し強度(N)とした。
実施例1、実施例2及び比較例2の電子レンジ加熱用袋については、壁面フィルムにおいて、アルミニウム層の存在しない部分の突き刺し強度を測定した。
(4)シール強度
レトルト処理後、シール部分をサンプル幅15mmに切り取り、引張り試験機(島津製作所製)でJIS−Z1707に準じた試験方法(引張速度:300mm±20mm/分、剥離角度:90°)で、23℃及び90℃でのシール強度を測定した。
結果を表1に示す。
電子レンジ適性
実施例1、2及び比較例1、2の電子レンジ加熱用袋をそれぞれ10袋ずつ用意し、電子レンジ内で加熱後に蒸気抜けが始まる時間、電子レンジ加熱による内容物の風味変化、及び、電子レンジ加熱後の外観を調べ、評価した。電子レンジによる加熱は、いずれも、2分間行った。
結果を表2に示す。
実施例1〜2の電子レンジ加熱用袋は、10袋全てにおいて、電子レンジ加熱後も、内容物の風味及び袋の外観に変化はなかった。これに対し、比較例1の電子レンジ加熱用袋は、2分間加熱後には、内容物の水分が蒸発し、乾燥していた。また、10袋中6袋で、内容物の上端面と袋の内面とが接触する部分でこげが生じ、シーラントの溶解が起こり、風味が変化していた。また、比較例2の電子レンジ加熱用袋は、10袋中4袋で、サイドシール部の内縁と内容物の上端面との接触部で、こげが生じ、シーラントの溶解が起こり、風味が変化していた。
1 壁面フィルム
1a 壁面フィルム(前面)
1b 壁面フィルム(後面)
2 アルミニウム層
2a アルミニウム層の上端縁部
2b アルミニウム層の下端縁部
2c アルミニウム層の左端縁部
2d アルミニウム層の右端縁部
3 底面フィルム
4 基材層
5 シーラント層
6 サイドシール部
7 ボトムシール部
8 トップシール部
9 内容物の上端面が位置することとなる高さ
10 ノッチ
11 易蒸通手段
12 ポイントシール部
13、16 未シール部
14 切欠
15 突端
17 切込
18 バリアフィルム層
20 電子レンジ加熱用袋
30 電子レンジ加熱用袋
40 電子レンジ加熱用袋

Claims (7)

  1. 前後2面の壁面フィルムの左右両側の端縁部がヒートシールされたサイドシール部を有する胴部と、
    前記前後2面の壁面フィルムの下部の間に、底面フィルムが内側に折り返して挿入され、周縁部をガゼット形状のシールパターンでヒートシールされたボトムシール部を有する底部と、からなる電子レンジ加熱用袋であって、
    前記前後2面の壁面フィルムは、基材層と、中間層と、最内層となるシーラント層とを有する積層フィルムからなり、
    前記中間層は、部分的エッチングアルミニウム層であり、
    該アルミニウム層の端縁部は、壁面フィルムの端面に露出しないように、基材層及びシーラント層の端縁部よりも内側に後退されており、且つ、その左右端縁部は、サイドシール部中に埋め込まれており、且つ、その上端縁部は、充填された内容物の上端面が位置することとなる高さよりも高くなるように設けられており、且つ、その下端縁部は、内容物の上端面が位置することとなる高さよりも低くなるように設けられており、
    さらに、前記アルミニウム層の上端縁部が、内容物の充填後に壁面フィルムの上部に設けられたトップシール部中に埋め込まれていることを特徴とする、
    上記電子レンジ加熱用袋。
  2. シール部のシール強度が、23℃で23N/15mm〜100N/15mm、90℃で5N/15mm〜25N/15mmの範囲にあることを特徴とする、請求項1に記載の電子レンジ加熱用袋。
  3. 充填された内容物の上端面が位置することとなる高さよりも高い位置に、蒸気を排出するための易蒸通手段が設けられ、且つ、該易蒸通手段及びその周囲には、アルミニウム層が存在しないことを特徴とする、請求項1または2に記載の電子レンジ加熱用袋。
  4. 易蒸通手段が、サイドシール部またはトップシール部と連結してまたは独立して形成さ
    れたポイントシール部、該ポイントシール部の内側に形成された未シール部、及び該未シール部内に形成された少なくとも1個の切欠または切込からなることを特徴とする、請求項3に記載の電子レンジ加熱用袋。
  5. 袋の中心部からポイントシール部までの最短距離が、該袋の中心部からサイドシール部、ボトムシール部及びトップシール部のいずれかの内縁までの最短距離より短いことを特徴とする、請求項4に記載の電子レンジ加熱用袋。
  6. ボイル殺菌処理またはレトルト殺菌処理に耐え得るレトルト殺菌処理用包装袋であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の電子レンジ加熱用袋。
  7. アルミニウム層の周縁は、直線及び曲線で構成され、角がないことを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の電子レンジ加熱用袋。
JP2011288676A 2011-12-28 2011-12-28 電子レンジ加熱用袋 Active JP6053281B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011288676A JP6053281B2 (ja) 2011-12-28 2011-12-28 電子レンジ加熱用袋
KR1020120154759A KR20130076764A (ko) 2011-12-28 2012-12-27 전자레인지 가열용 봉지

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011288676A JP6053281B2 (ja) 2011-12-28 2011-12-28 電子レンジ加熱用袋

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013136403A JP2013136403A (ja) 2013-07-11
JP6053281B2 true JP6053281B2 (ja) 2016-12-27

Family

ID=48912524

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011288676A Active JP6053281B2 (ja) 2011-12-28 2011-12-28 電子レンジ加熱用袋

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP6053281B2 (ja)
KR (1) KR20130076764A (ja)

Families Citing this family (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015040058A (ja) * 2013-08-22 2015-03-02 凸版印刷株式会社 フレキシブル包装体
CN105905435B (zh) 2013-01-25 2019-07-30 凸版印刷株式会社 柔性包装体
JP6221986B2 (ja) * 2013-11-20 2017-11-01 大日本印刷株式会社 パウチ
US11535426B2 (en) 2017-08-31 2022-12-27 Dai Nippon Printing Co., Ltd. Bag
KR102158869B1 (ko) * 2017-12-29 2020-09-22 조원길 전자레인지용 필름
JP2019131290A (ja) * 2018-01-31 2019-08-08 大日本印刷株式会社
JP7077658B2 (ja) * 2018-02-27 2022-05-31 大日本印刷株式会社 電子レンジ加熱用の包装袋及び包装食品
JP7133139B2 (ja) * 2018-02-28 2022-09-08 大日本印刷株式会社 積層体及び該積層体で構成される袋
JP2019151342A (ja) * 2018-02-28 2019-09-12 大日本印刷株式会社
JP7133138B2 (ja) * 2018-02-28 2022-09-08 大日本印刷株式会社 積層体及び該積層体で構成される袋
JP2022075970A (ja) * 2018-03-20 2022-05-18 大日本印刷株式会社 袋及び袋の製造方法
JP2020015534A (ja) * 2018-07-27 2020-01-30 大日本印刷株式会社 包装食品とその製造方法
JP6521412B2 (ja) * 2018-10-25 2019-05-29 大日本印刷株式会社 パウチ
JP2020079120A (ja) * 2020-02-26 2020-05-28 凸版印刷株式会社 包装体

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02114680U (ja) * 1989-03-01 1990-09-13
JPH0665278U (ja) * 1993-02-19 1994-09-13 東洋アルミニウム株式会社 電子レンジ用包装袋
JP2007191199A (ja) * 2006-01-20 2007-08-02 Dainippon Printing Co Ltd 電子レンジ用包装袋

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013136403A (ja) 2013-07-11
KR20130076764A (ko) 2013-07-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6053281B2 (ja) 電子レンジ加熱用袋
JP6365302B2 (ja) 積層フィルムおよび包装容器
JP2007191199A (ja) 電子レンジ用包装袋
WO2012161211A1 (ja) 電子レンジ調理用包装袋
JP2007137472A (ja) 電子レンジ用包装袋
US20060269174A1 (en) Easy open pouch with energy activation
JP5140921B2 (ja) 電子レンジ用包装袋
JP4508723B2 (ja) 電子レンジ加熱用包装袋
JP4647945B2 (ja) 電子レンジ用米飯包装体およびその製造方法
JP2007331816A (ja) 電子レンジ加熱用包装袋及びその製造方法
JP2008110763A (ja) 食品包装用フィルムおよびこれを用いた電子レンジ加熱用包装袋
JP2017206301A (ja) 蒸気抜きパウチ
JP4614334B2 (ja) 自立性電子レンジ用包装容器およびその包装体
JP2005306426A (ja) 電子レンジ加熱用包装袋
JP4770496B2 (ja) 蒸気抜き機能を有する包装袋
JP4826279B2 (ja) 電子レンジ用包装袋
JP2004017449A (ja) 紙容器用積層体およびそれを用いた紙容器
JP2012056596A (ja) 電子レンジ用包装袋
WO2015002058A1 (ja) 包装材料、包装袋、包装容器及び包装体
JP4232246B2 (ja) 包装袋
JP2017165480A (ja) テトラ型パウチ
JP2017171361A (ja) 包装袋
JP6657816B2 (ja) 包装体
JP2002053184A (ja) 電子レンジ用包装材料およびそれを用いた包装体
JP2014031189A (ja) 電子レンジ用紙カップの製造方法および製造された電子レンジ用紙カップおよびそれを用いた紙容器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20141106

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150716

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150728

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150925

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160308

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160502

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20161101

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20161129

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6053281

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250