JP2017171361A - 包装袋 - Google Patents
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Abstract
【課題】レトルト殺菌やボイル調理において包装袋が開口することがなく、電子レンジ調理において、開口による蒸気の排出が可能な包装袋を提供することを課題とする。【解決手段】プラスチックフィルムを基材とし、シーラント層を有する積層体からなる包装袋であって、包装袋の周縁部のヒートシール部に、マイクロ波で発熱する部分を有していることを特徴とする包装袋であり、マイクロ波で発熱する部分は、包装袋内側に向かって凹型に湾曲している周縁部のヒートシール部に設けてあることを特徴とする包装袋である。【選択図】図1
Description
本発明は、包装袋に関するものである。とくに電子レンジを用いて加熱することができ、包装袋のまま開封せずに食品を好適に加熱調理することが可能な包装袋に関するものである。
従来より、調理済みまたは半調理状態の食品を、常温、低温、あるいは冷凍保存可能に包装袋に収容し、開封せずに電子レンジで加熱して、調理することのできる、包装袋入りの食品が知られている。
包装袋を開封せずに電子レンジで加熱すると、包装容器内の水分は水蒸気となり、包装袋の体積が増加する。したがって、水蒸気が逃げられる隙間がないと破裂などのおそれがある。
一方、内容物が半調理状態の時には、単に加熱するだけではなく、発生した水蒸気による蒸らしなどが必要となる場合がある。この場合水蒸気が包装袋の外部に排出される機構を適切に設計する必要がある。
この問題を解決しようとして、特許文献1には包装袋の一部に脆弱部を設け、電子レンジによる加熱前には包装袋として内容物を密閉することができ、電子レンジの加熱時には、水蒸気の内圧の上昇によって、包装袋の一部に設けた脆弱部からの、水蒸気の排出が可能で、包装袋の破裂を防止することができるというものである。
また、特許文献2には、包装袋に通気性シール部を設けることによって、内圧上昇によるガスの放出をする提案がなされている。
いずれの提案においても、包装袋の一部に脆弱部を設け、加熱時の水蒸気による内圧の上昇で、包装袋の一部が破壊され、あるいはその通気性によって、蒸気の排出を行なうというものである。ところが、たとえば包装袋入りの食品をレトルト殺菌や、ボイル調理しようとすれば、包装袋内部では水蒸気の発生を伴い、包装袋内外が通気してしまったり、包装袋が開いてしまい、内容物が漏れ出たり、あるいは包装袋内に湯が滲入するおそれがある。
本発明はかかる状況に鑑みてなされたものであり、レトルト殺菌やボイル調理において包装袋が開口することがなく、電子レンジ調理において、開口による蒸気の排出が可能な包装袋を提供することを課題とする。
上記の課題を解決するための手段として、請求項1に記載の発明は、プラスチックフィルムを基材とし、シーラント層を有する積層体からなる包装袋であって、包装袋の周縁部
のヒートシール部に、マイクロ波で発熱する部分を有していることを特徴とする包装袋である。
のヒートシール部に、マイクロ波で発熱する部分を有していることを特徴とする包装袋である。
また、請求項2に記載の発明は、前記マイクロ波で発熱する部分は、包装袋内側に向かって凹型に湾曲している周縁部のヒートシール部に設けてあることを特徴とする、請求項1に記載の包装袋である。
また、請求項3に記載の発明は、前記マイクロ波で発熱する部分は、半径10mmの範囲内であることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の包装袋である。
また、請求項4に記載の発明は、前記マイクロ波で発熱する部分は、アルミペーストを含有するインキからなり、該インキのアルミペーストの配合量は、インキ固形分に対し1%以内であることを特徴とする、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の包装袋である。
本発明によれば、レトルト殺菌やボイル調理において包装袋が開口することがなく、電子レンジ調理において、マイクロ波で発熱する部分が選択的に加熱され、シール強度の低下を引き起こすことよって、開口による蒸気の排出が可能な包装袋を提供することが可能である。
とくに請求項2に記載の発明によれば、レトルト殺菌やボイル調理において包装袋が開口することがなく、電子レンジ調理において、マイクロ波で発熱する部分が選択的に加熱され、シール強度の低下を引き起こすことよって、より確実な開口による蒸気の排出が可能な包装袋を提供することが可能である。
とくに請求項3に記載の発明によれば、レトルト殺菌やボイル調理において包装袋が開口することがなく、電子レンジ調理において、マイクロ波で発熱する部分が選択的かつ適当な範囲で加熱され、シール強度の低下を引き起こすことよって、より確実な開口による蒸気の排出が可能な包装袋を提供することが可能である。
とくに請求項4に記載の発明によれば、レトルト殺菌やボイル調理において包装袋が開口することがなく、電子レンジ調理において、アルミニウムペーストインキ部分がスパークを引き起こすことなく、選択的に加熱され、シール強度の低下を引き起こすことよって、より確実な開口による蒸気の排出が可能な包装袋を提供することが可能である。
以下本発明を実施するための形態について、図1および図2を参照しながら詳しい説明を加える。ただし本発明はここに示す例にのみ限定されるものではない。本発明は請求項によって限定されるものである。
図1は本発明に係る包装袋の、一実施形態を説明するための、平面模式図である。この包装袋(100)は電子レンジによる加熱調理に使うことができるものである。
本発明は、プラスチックフィルムを基材とし、シーラント層を有する積層体からなる包
装袋(100)であって、積層体のシーラント層同士を対向させて重ね合わせ、周縁部をヒートシールして製袋されている。胴部は表側胴部(7)および裏側胴部(8)であって、包装内側はシーラント層である。したがって内容物はシーラント層に接して包装袋内部に密閉される。
装袋(100)であって、積層体のシーラント層同士を対向させて重ね合わせ、周縁部をヒートシールして製袋されている。胴部は表側胴部(7)および裏側胴部(8)であって、包装内側はシーラント層である。したがって内容物はシーラント層に接して包装袋内部に密閉される。
ここに示す例では、ヒートシールは、右側部ヒートシール部(3)、および左側部ヒートシール部(4)であり、底パーツ(6)もまたヒートシールによって表側胴部(7)および裏側胴部(8)とのヒートシールによって包装袋(100)の底面を形成している。したがってここに示す例は、自立型の包装容器である。
内容物は、包装袋の上部から充填される。その後上部ヒートシール部(5)をヒートシールして内容物は包装袋内に密閉される。
右側部ヒートシール部(3)には、アルミニウムペーストを含有するインキを用いた印刷部分(1)が設けてあり、この部分が電子レンジによる加熱調理においては、通蒸機構(2)となる。
ここに示す例では、この部分のヒートシール部は、包装袋(100)内側に向かって凹型に湾曲している形状である。凹型は、U字あるいはV字形に包装袋の内側に向かって切り欠いた形状であって、先端部(9)を有する。
本発明による包装袋(100)においては、アルミニウムペーストを含有するインキを用いた印刷部分(1)は、半径10mmの範囲内であることが好ましい。またアルミニウムペーストを含有するインキのアルミペーストの配合量は、インキ固形分に対し1%以内であることが好ましい。
一般にレトルト食品として、プラスチックフィルム基材とした包装袋に充填、密封された食品が数多く商品化されて、販売されているが、これらは通常充填後にボイル殺菌やレトルト殺菌と呼ばれる殺菌が行なわれる。
ボイル殺菌は、沸騰状態の熱水の中に一定時間費達すことによって殺菌を行なうものである。またレトルト殺菌は100℃を超える温度で、かつ内容物の色や風味を損なうことなく殺菌する方法も行なわれている。
一方、セミレトルト殺菌は105℃〜115℃の範囲の温度でたんぱく質の変性や退色を起こすことなく、風味を保ったままで長期保存を可能にしたものである。
また、一般的にはレトルト殺菌と呼ばれる120℃の殺菌が行なわれている。更に殺菌時間の短縮を目的として、130℃以上の温度で殺菌を行なうハイレトルト殺菌と呼ばれる方法が用いられることもある。
本発明は、ボイル調理のほか、このようなボイル殺菌やレトルト殺菌においても、包装袋が開口することがなく、電子レンジ調理において通蒸機構の開口による蒸気の排出が可能な、包装袋を提供することが可能である。
本発明において、周縁部のヒートシール部分は、ボイル調理やボイル殺菌、想定されるレトルト殺菌の温度環境下において、ヒートシール部分のシール強度が局所的に著しく低下することはない。そのため、それらの条件下では、破袋をひき起こすことなくしたがって通蒸も発生することがない。
その一方で、電子レンジによる高周波加熱においては、アルミニウムペーストを含有するインキで印刷した部分が、選択的に加熱されるため、その部分において局所的にヒートシール強度の低下が引き起こされる。
さらに内部の蒸気圧の上昇によって包装袋が膨張することによって、アルミニウムペーストを含有するインキで印刷したヒートシール部分が脆弱部となり、その部分が開口し通蒸機構として機能する。
アルミニウムペーストを含有するインキで印刷した部分は、たとえば図1に示した例のように、周縁部のヒートシール部が包装袋内側に向かって凹型湾曲部(2)の形状である場合には、包装袋(100)が内圧で膨らんだときに、他の部分に比べて、先端部(9)に応力が集中してより開口しやすくなる。これは包装袋(100)が、その中心から外側に向けて、球形に膨張しようとすることによるものである。
すなわち、この凹型湾曲部(2)は、ヒートシール部分と、アルミニウムペーストを含有するインキで印刷した部分(1)が重なっている状態であって、アルミニウムに対する高周波の作用による局所的温度上昇、およびそれによる局所的シール強度低下が起こるために、内圧が上昇して包装袋が膨張して、凹型湾曲部(2)が破袋、開口して通蒸機構として機能することを、より容易、かつより確実にするものである。
次に、本発明による包装袋を構成する特徴的な要素について、個々に詳細な説明を加える。
(アルミニウムペーストを含有するインキ)
本発明は、包装袋の周縁部のヒートシール部に、マイクロ波で発熱する部分を有していることを特徴とする。電子レンジ加熱調理においては、高周波加熱を利用しているために、たとえば金属であるアルミニウムが発熱体となる。
本発明は、包装袋の周縁部のヒートシール部に、マイクロ波で発熱する部分を有していることを特徴とする。電子レンジ加熱調理においては、高周波加熱を利用しているために、たとえば金属であるアルミニウムが発熱体となる。
発熱のための金属層として、プラスチックフィルムに対して金属の薄膜コーティングをしたものも、同様な効果を持つものと考えられるが、たとえば蒸着などの手法を用いる場合には装置が大掛かりであり、また工程も複雑なものとなる。これに対し、アルミニウムペーストを含有するインキを用いて印刷手法を用いる場合には、より簡便でまたコストにおいてより有利である。
われわれは、鋭意検討を重ねた結果、アルミニウムペーストを含有するインキのアルミペーストの配合量は、インキ固形分に対し1%以内であることが適当であることを見出した。
すなわち、この範囲の配合量であれば、高周波加熱によっても金属であるアルミニウムがスパークを起こすこともなく、また発熱によってヒートシール部分を選択的、かつ局所的にシール強度を低下させることの妨げにはならない。
アルミニウムペーストを含有するインキは、電子レンジ加熱調理においての通蒸機構部分に部分的に塗布、印刷するが、その印刷方法は特段の制約を設けるものではなく、既存、既知の印刷手法の中から、適宜選択することができる。
たとえば、グラビア印刷法、オフセット印刷法、フレキソ印刷法、グラビアオフセット印刷法、シルクスクリーン印刷法などを用いることが可能であって、とくにグラビア印刷法は、その精度と生産性において優れている。
また本発明に係る印刷の範囲について、われわれは鋭意検討を重ねた結果、アルミニウムペーストを含有するインキを用いた印刷部分は、半径10mmの範囲内であることが、より好適であることを見出した。すなわち、一般に商品化され市販されているレトルト食品の包装袋において、この範囲であれば通蒸機構として、適当に機能することを見出した。
通蒸機構は、包装袋(100)の周縁部のヒートシール部に、アルミニウムペーストを含有するインキを用いた印刷部分(1)を設けることによって構成されるが、印刷部分を有する周縁部のヒートシール部は、包装袋内側に向かって凹型湾曲部(2)となっている形状であれば、より好ましく機能させることが可能である。
この形状によって、電子レンジ加熱調理において包装袋(100)が内圧の上昇で膨らんだ際には、その膨張は包装袋(100)の中心から外側に放射状に、球形に膨張しようとするため、内側に凹型湾曲部(2)の、とくに最も凹んだ先端部分(9)に応力集中が発生して、その部分が破袋して通蒸機構となるためである。
(積層体)
本発明による包装袋は、プラスチックフィルムを基材として、シーラント層を有する積層体からなるが、図2は本発明に係る包装袋を構成する積層体の、層構成の一実施形態を説明するための部分断面模式図である。
本発明による包装袋は、プラスチックフィルムを基材として、シーラント層を有する積層体からなるが、図2は本発明に係る包装袋を構成する積層体の、層構成の一実施形態を説明するための部分断面模式図である。
ここに示す実施形態例においては、包装袋内側になる面にシーラント層(16)を配置してある。したがって、このシーラント層(16)を用いて包装袋を製袋した場合には、内容物はシーラント層(16)に接して包装袋に充填、収納される。
また、包装袋外側になる面にはガスバリアフィルム(13)を設けてあり、このガスバリアフィルム(13)はプラスチックフィルム(11)に無機化合物によるガスバリア層(12)を設けたものである。
また、包装袋外側になる面にはガスバリアフィルム(13)を設けてあり、このガスバリアフィルム(13)はプラスチックフィルム(11)に無機化合物によるガスバリア層(12)を設けたものである。
積層体(10)の層構成やその材料構成、厚さなどは、包装袋に対する要求品質に応じて適宜設計することができる。
積層体(10)を構成するプラスチックフィルム基材層(15)のプラスチックフィルムは、高分子樹脂組成物からなるフィルムであって、たとえばポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン等)、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等)、ポリアミド(ナイロンー6、ナイロンー66等)、ポリイミドなどが使用でき、用途に応じて適宜選択される。特にポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートをプラスチックフィルムとする場合は、フィルム強度と価格においてより好ましい。
ここに示す例では、積層体(10)の中間にプラスチックフィルム基材層(15)を配置してあり、積層体(10)全体の機械特性にも影響を与えることができる。この層にたとえば延伸ポリアミドフィルムを用いる場合には、積層体(10)に突き刺しに対する強靭性や、衝撃に対する強靭性を付与することができる。プラスチックフィルム基材層(15)は、接着剤層(14)を介して他の層と積層することができる。
シーラント層(16)は積層体の少なくとも一方の表面に配置され、2枚の積層体をシーラント層(16)同士が対向するように重ねて、加熱、加圧してヒートシールすることによって互いを接着させ、包装袋に製袋することを可能にする。
シーラント層(16)の材質としては、熱可塑性樹脂のうちポリオレフィン系樹脂が一
般的に使用され、具体的には、低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)、中密度ポリエチレン樹脂(MDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−αオレフィン共重合体、エチレン−メタアクリル酸樹脂共重合体などのエチレン系樹脂や、ポリエチレンとポリブテンのブレンド樹脂や、ホモポリプロピレン樹脂(PP)、プロピレン−エチレンランダム共重合体、プロピレン−エチレンブロック共重合体、プロピレン−αオレフィン共重合体などのポリプロピレン系樹脂等を使用することができる。
般的に使用され、具体的には、低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)、中密度ポリエチレン樹脂(MDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−αオレフィン共重合体、エチレン−メタアクリル酸樹脂共重合体などのエチレン系樹脂や、ポリエチレンとポリブテンのブレンド樹脂や、ホモポリプロピレン樹脂(PP)、プロピレン−エチレンランダム共重合体、プロピレン−エチレンブロック共重合体、プロピレン−αオレフィン共重合体などのポリプロピレン系樹脂等を使用することができる。
シーラント層(16)の形成には、押出機などを用いて溶融した樹脂を製膜して、積層体(10)上に層形成することができる。あるいは、あらかじめフィルムの状態に製膜してある材料を、ラミネートによって積層することによって、積層体(10)の表面にシーラント層を形成することも可能である。
(印刷層)
必要に応じて商品としてのイメージアップや、内容物についての必要な情報を、積層体(10)中の、包装袋外側から見える層に印刷によって設けることができる。
必要に応じて商品としてのイメージアップや、内容物についての必要な情報を、積層体(10)中の、包装袋外側から見える層に印刷によって設けることができる。
たとえば、図2に示す例では、積層体の層構成において、プラスチックフィルム(17)に印刷層(18)を設け、包装袋外側に接着剤層(14)を介して積層した例である。この配置であれば、プラスチックフィルム(17)に透明なものを用いれば、包装袋外側からは可視であり、印刷層(18)は包装袋外側に露出することなく、したがって耐摩擦性に優れ、外観においても優れた意匠性を得ることができる。
このとき用いることのできるプラスチックフィルムは、高分子樹脂組成物からなるフィルムであって、たとえばポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン等)、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等)、ポリアミド(ナイロンー6、ナイロンー66等)、ポリイミドなどが使用でき、要求品質や用途に応じて適宜選択することができる。
特にポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートを基材フィルムとする場合は、フィルム強度と価格においてより好ましい。
ここで印刷方法、および印刷インキには、とくに制約を設けるものではないが、既知の印刷方法、印刷インキの中からフィルムへの印刷適性、色調などの意匠性、密着性、食品容器としての安全性、またレトルト殺菌に対する耐性、などを考慮すれば適宜選択してよい。
たとえばグラビア印刷法、オフセット印刷法、グラビアオフセット印刷法、フレキソ印刷法、インクジェット印刷法などを用いることができる。中でもグラビア印刷法は、生産性や絵柄の高精細度において好ましく用いることができる。
また、内容物が食品の場合に、その保存性を向上させることなどを目的として、必要な場合には、積層体中(10)に着色フィルムなど紫外線を遮蔽する不透明層を設けることができる。あるいは、積層体(10)中にガスバリア層(12)を設けることができる。図6に示す例は、プラスチックフィルム層(11)の表面にガスバリア層(12)を設けてなるガスバリアフィルム(13)を用いた例である。
ガスバリアフィルム(13)に用いられるプラスチックフィルムは、高分子樹脂組成物からなるフィルムであって、たとえばポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン等)、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等)、ポリアミド(ナイロンー6、ナイロンー66等)、ポリイミドなどが使用でき、要求品質や用途に応じて適宜選択することができる。
特にポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートをプラスチックフィルム基材層(11)とする場合は、フィルム強度と価格においてより好ましい。
電子レンジによる加熱調理を前提とする場合には、ガスバリア層としてアルミニウム箔などの金属箔やアルミニウム蒸着層を用いることができない。しかし代わってプラスチックフィルム層(11)表面にガスバリア層(12)を設けたガスバリアフィルム(13)を用いることができる。
ガスバリアフィルム(13)の場合、ガスバリア層(12)は無機化合物の蒸着層、コーティング層で構成することができ、プラスチックフィルム層(11)にアンカーコートを設けた後、蒸着層、コーティング層を順次設ける。
ガスバリアフィルム(13)のアンカーコート層には、例えばウレタンアクリレートを用いることができる。アンカーコート層の形成には、樹脂を溶媒に溶解した塗料をグラビアコーティングなど印刷手法を応用したコーティング方法を用いるほか、一般に知られているコーティング方法を用いて塗膜を形成することができる。
蒸着層を形成する方法としては,SiOやAlOなどの無機化合物を真空蒸着法を用いて、アンカーコート層を設けた基材フィルム上にコーティングし、真空蒸着法による無機化合物層を形成することができる。蒸着層の厚みは15nm〜30nmが良い。
コーティング層を形成する方法としては、水溶性高分子と、(a)一種以上のアルコキシドまたはその加水分解物、または両者、あるいは(b)塩化錫の、少なくともいずれかひとつを含む水溶液あるいは水/アルコール混合水溶液を主剤とするコーティング剤をフィルム上に塗布し、加熱乾燥してコーティング法による無機化合物層を形成しコーティング層とすることができる。このときコーティング剤にはシランモノマーを添加しておくことによってアンカーコート層との密着の向上を図ることができる。
無機化合物層は真空蒸着法による塗膜のみでもガスバリア性を有するが、コーティング法による無機化合物層であるコーティング層を真空蒸着法による無機化合物層である蒸着層に重ねて形成し、ガスバリア層とすることができる。
これら2層の複合により、真空蒸着法による無機化合物層とコーティング法による無機化合物層との界面に両層の反応層を生じるか、或いはコーティング法による無機化合物層が真空蒸着法による無機化合物層に生じるピンホール、クラック、粒界などの欠陥あるいは微細孔を充填、補強することで、緻密構造が形成されるため、高いガスバリア性、耐湿性、耐水性を実現するとともに、変形に耐えられる可撓性を有するため、包装袋としての適性も具備することができる。
またガスバリア層(12)として、たとえばSiOを用いる場合にはその被膜は透明であるために、内容物を包装袋の外側から目で見ることが可能である。これらは、用途、要求品質によって適宜使い分けをすればよい。
またガスバリア層(12)として金属箔を用いていないことから、電子レンジによる加熱などに対する適性のほか、製品に対する金属探知機の使用に際しても支障をきたすことなく、包装袋を外側から押して使用した際などの、容器形状の復元性などにも利点を有する。
積層体(10)を構成する各層を積層する際には、接着剤層(14)を介して積層することができる。接着剤の材料としてはたとえば、ポリエステル−イソシアネート形樹脂、ウレタン樹脂、ポリエーテル系樹脂などを用いることができる。
また積層の方法については、ドライラミネーションあるいはノンソルベントラミネーションなどの方法を用いることができる。あるいは、熱可塑性樹脂を用いる場合には、押し出し機を用いてラミネート、あるいは層を形成することもできる。
本発明において、積層体の層構成は、シーラント層とプラスチックフィルム基材層を必須として、他の層構成は要求品質や用途によって材料を選択し、層構成を設計することができる。
たとえば、下記のような構成も可能である。
ポリエチレンテレフタレートフィルム/印刷層/ドライラミネーション/延伸ポリアミドフィルム(プラスチックフィルム基材層)/ドライラミネーション/無延伸ポリプロピレン樹脂フィルム(シーラント層)
ここで、シーラント層に用いる、無延伸ポリプロピレン樹脂フィルムは、レトルト耐性があるものが好ましい。
ポリエチレンテレフタレートフィルム/印刷層/ドライラミネーション/延伸ポリアミドフィルム(プラスチックフィルム基材層)/ドライラミネーション/無延伸ポリプロピレン樹脂フィルム(シーラント層)
ここで、シーラント層に用いる、無延伸ポリプロピレン樹脂フィルムは、レトルト耐性があるものが好ましい。
この構成において製造工程は、たとえば下記の順の工程とすることが可能である。
1.印刷
2.ドライラミネーション
3.ドライラミネーション
4.製袋
ここで、印刷は製袋後の通蒸機構部分にアルミペースト入りインキが重なるように配置する。またインキは、レトルト耐性があるものを選択することが望ましい。
1.印刷
2.ドライラミネーション
3.ドライラミネーション
4.製袋
ここで、印刷は製袋後の通蒸機構部分にアルミペースト入りインキが重なるように配置する。またインキは、レトルト耐性があるものを選択することが望ましい。
(底パーツ)
本発明に係る包装袋に関して、図1に示す例では、包装袋の底部には底パーツを有している。底パーツは、表側胴部および裏側胴部の間で、ヒートシールによって取りつけられており、底部を形成する。この場合底パーツを用いることによって、包装袋は下部がふくらみを持つことができ、自立型の包装袋とすることができる。
本発明に係る包装袋に関して、図1に示す例では、包装袋の底部には底パーツを有している。底パーツは、表側胴部および裏側胴部の間で、ヒートシールによって取りつけられており、底部を形成する。この場合底パーツを用いることによって、包装袋は下部がふくらみを持つことができ、自立型の包装袋とすることができる。
このような自立型の包装袋の場合、電子レンジ調理において、自立した状態で加熱調理することが可能であって、その際に内容物は主に容器の下半分に多くたまることになり、容器の上部において、通蒸機構を設けることにより、内部の蒸気を内容物に妨げられることなく容器外部へ排出することができるためより好都合である。
このように本発明によれば、レトルト殺菌やボイル調理において包装袋が開口することがなく、電子レンジ調理において、開口による蒸気の排出が可能な包装袋を提供することが可能である。
1・・・アルミニウムペーストを含有するインキを用いた印刷部分
2・・・凹型湾曲部
3・・・右側部ヒートシール部
4・・・左側部ヒートシール部
5・・・上部ヒートシール部
6・・・底パーツ
7・・・表側胴部
8・・・裏側胴部
9・・・先端部
10・・・積層体
11・・・プラスチックフィルム
12・・・ガスバリア層
13・・・ガスバリアフィルム
14・・・接着剤層
15・・・プラスチックフィルム基材層
16・・・シーラント層
17・・・プラスチックフィルム
18・・・印刷層
100・・・包装袋
2・・・凹型湾曲部
3・・・右側部ヒートシール部
4・・・左側部ヒートシール部
5・・・上部ヒートシール部
6・・・底パーツ
7・・・表側胴部
8・・・裏側胴部
9・・・先端部
10・・・積層体
11・・・プラスチックフィルム
12・・・ガスバリア層
13・・・ガスバリアフィルム
14・・・接着剤層
15・・・プラスチックフィルム基材層
16・・・シーラント層
17・・・プラスチックフィルム
18・・・印刷層
100・・・包装袋
Claims (4)
- プラスチックフィルムを基材とし、シーラント層を有する積層体からなる包装袋であって、
包装袋の周縁部のヒートシール部に、マイクロ波で発熱する部分を有していることを特徴とする包装袋。 - 前記マイクロ波で発熱する部分は、包装袋内側に向かって凹型に湾曲している周縁部のヒートシール部に設けてあることを特徴とする、請求項1に記載の包装袋。
- 前記マイクロ波で発熱する部分は、半径10mmの範囲内であることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の包装袋。
- 前記マイクロ波で発熱する部分は、アルミペーストを含有するインキからなり、該インキのアルミペーストの配合量は、インキ固形分に対し1%以内であることを特徴とする、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の包装袋。
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Cited By (2)
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JP2021066514A (ja) * | 2019-10-28 | 2021-04-30 | 大日本印刷株式会社 | パウチ |
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2016
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