JP6041230B2 - テスト画像出力装置 - Google Patents
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Description
特許文献2は、少ない枚数の記録材を用いて、かつ、パッチ画像を読み取って得られる濃度の、主走査方向に関連する位置に応じた歪みの影響を低減する画像形成装置を開示する。
特許文献3は、転写における濃度ムラを適切に補正しつつ、階調補正テーブルの作成に要する処理量を抑え、ACCを高精度化させる画像処理装置を開示する。
特許文献4は、コントローラ部においても独自の画像処理を行うことができる画像処理装置を開示する。
前記記録媒体上で前記第1の領域とは前記副走査方向と交差する主走査方向において異なる第2の領域に配置され、前記第2の領域内で前記第1のパッチ群と同じ前記1つの色材で形成されると共に網点濃度の異なる複数のパッチが二次元配置されることにより構成される第2のパッチ群と、
を含むテスト画像を出力するテスト画像出力装置であって、
前記第1のパッチ群における各網点濃度を有する各パッチの濃淡の並び順は、前記第2のパッチ群における前記濃淡の並び順と異なるものであることを特徴とするテスト画像出力装置である。
請求項5に係る本発明は、前記第1の領域と前記第2の領域との形および大きさが、同じであることを特徴とする請求項1に記載のテスト画像出力装置である。
請求項6に係る本発明は、前記テスト画像で、前記第1のパッチ群と前記第2のパッチ群が配置されていない第3の領域に、前記第1のパッチ群と前記第2のパッチ群を形成している色材以外の色材で形成される、網点濃度の異なる複数のパッチが二次元配置される第3のパッチ群が配置されていることを特徴とする請求項1に記載のテスト画像出力装置である。
請求項7に係る本発明は、前記第1、第2および第3のパッチ群に含まれるすべての前記複数のパッチが、それぞれシアン、マゼンタ、イエロー、黒のうちのいずれかの色材で形成されることを特徴とする請求項6に記載のテスト画像出力装置である。
図1は、タンデム型の画像形成装置10の構成を例示する図である。
図1に示すように、画像形成装置10は、画像処理装置2、通信装置13、画像形成ユニット14、中間転写ベルト16、用紙トレイ17、用紙搬送路18、及び定着器19を有する。
なお、本例の画像形成装置10は、ネットワークを介して接続されたコンピュータ端末から受信した画像データを印刷するプリンタ機能のみを有するが、これに限定されるものではなく、スキャナとしての機能、複写機としての機能、及び、ファクシミリとしての機能をさらに有してもよい。
画像処理装置2は、演算装置、メモリ、及びASICなどが設けられたコントローラであり、画像形成装置10の他の構成を制御する。通信装置13は、ネットワークを介して、コンピュータ端末と通信を行う。
なお、本例において、画像読取ユニット12により読み取られた原稿の色材反射光像は、例えば、赤(R)、緑(G)、青(B)の3色の原稿反射率データであり、画像処理装置2による画像処理によって、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の4色の原稿色材階調データに変換される。
中間転写ベルト16は、中間転写体として図中矢印Aの方向に回動し、これら4つの画像形成ユニット14K、14Y、14M、14Cは、画像処理装置2から入力された画像データに基づいて各色のトナー像を順次形成し、これら複数のトナー像が互いに重ね合わせられるタイミングで中間転写ベルト16に転写(一次転写)する。
なお、各画像形成ユニット14K、14Y、14M、14Cの色の順序は、黒(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の順に限定されるものではなく、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の順序など、その順序は任意である。
なお、記録用紙の排出部に画像読取ユニット12を設けることにより、使用者が排出された記録用紙を画像読取ユニット12にセットすることなく、画像読取ユニット12が、排出された記録用紙に形成された画像を読み取るようにしてもよい。
図1に示すように、画像処理装置2は、通信装置13を介して、コンピュータ端末から画像データを受信すると、受信した画像データに対して、色変換処理、濃度補正処理及びハーフトーン処理などを施して、画像形成ユニット14に出力する。
また、画像処理装置2は、必要に応じて、キャリブレーションに用いるテスト画像(一次チャート、二次チャート)のデータを生成し、生成されたテスト画像データ(一次チャートデータ、二次チャートデータ)を画像形成ユニット14に出力する。
画像形成ユニット14Kは、画像処理装置2から入力された画像データに応じてレーザ光を走査する光走査装置140Kと、この光走査装置140Kにより走査されたレーザ光により静電潜像が形成される像形成装置150Kとを有する。
像形成装置150Kは、矢印Aの方向に沿って予め定められた回転速度で回転する像担持体としての感光体ドラム152Kと、この感光体ドラム152Kの表面を一様に帯電する帯電手段としての一次帯電用のスコロトロン154Kと、感光体ドラム152K上に形成された静電潜像を現像する現像器156Kと、クリーニング装置158Kとから構成されている。感光体ドラム152Kは、スコロトロン154Kにより一様に帯電され、光走査装置140Kにより照射されたレーザ光LB(K)により静電潜像を形成される。感光体ドラム152Kに形成された静電潜像は、現像器156Kにより黒色(K)のトナーで現像され、中間転写ベルト16に転写される。なお、トナー像の転写工程の後に感光体ドラム152Kに付着している残留トナー及び紙粉等は、クリーニング装置158Kによって除去される。
他の画像形成ユニット14Y、14M及び14Cも、上記と同様に、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の各色のトナー像を形成し、形成された各色のトナー像を中間転写ベルト16に転写する。
また、中間転写ベルト16には、各画像形成ユニット14K、14Y、14M、14Cに対向する位置にそれぞれ第1の一次転写ロール162K、第2の一次転写ロール162Y、第3の一次転写ロール162M及び第4の一次転写ロール162Cが配設され、感光体ドラム152K、152Y、152M、152C上に形成された各色のトナー像は、これらの一次転写ロール162により中間転写ベルト16上に多重に転写される。なお、中間転写ベルト16に付着した残留トナーは、二次転写位置の下流に設けられたベルト用クリーニング装置189のクリーニングブレード又はブラシにより除去される。
また、用紙搬送路18上の二次転写位置には、バックアップロール168に圧接する二次転写ロール185が配設されており、中間転写ベルト16上に多重に転写された各色のトナー像は、この二次転写ロール185による圧接力及び静電気力で記録用紙上に二次転写される。各色のトナー像が転写された記録用紙は、第1の搬送ベルト186及び第2の搬送ベルト187によって定着器19へと搬送される。
定着器19は、上記各色のトナー像が転写された記録用紙に対して加熱処理及び加圧処理を施すことにより、トナーを記録用紙に溶融固着させる。
図2に示すように、画像処理装置2は、CPU等の演算部262及びメモリ等の記憶部264などを含む制御装置260と、通信装置270と、記録装置272と、ユーザインターフェース装置(UI装置)280とから構成される。
つまり、画像処理装置2は、情報処理および他の処理装置又は端末との通信が可能なコンピュータとしてのハードウェア構成部分を有している。
また、以下の各図において、実質的に同じ構成部分および処理には同じ番号が付される。
UI装置280は、LCD(Liquid Crystal Display)表示装置あるいはCRT(Cathode Ray Tube)表示装置等の表示装置およびキーボード・タッチパネルなどを含む。
図3は、画像処理装置2にインストールされ画像処理装置2により実行される画像処理プログラム30を示すブロック・ダイアグラムである。
画像処理プログラム30は、たとえば、記憶媒体等を介して画像処理装置2に供給され、記憶部264に記憶され、画像処理装置2にインストールされたOS(図示せず)上で、画像処理装置2のハードウェア資源を具体的に利用して実行される。
また、本例では、プログラムの全機能構成がソフトウェアとして画像処理装置2にインストールされているが、これに限定されるものではなく、例えば、プログラムの一部がASICなどのハードウェアで実現されてもよい。
なお、画像処理装置2にインストールされるプログラムは、CD−ROMなどの記憶媒体に記録され、この記憶媒体を介して画像処理装置2にインストールされてもよいし、データ信号の形式で配信され、画像処理装置2にインストールされてもよい。
一次チャート処理部32は、図4を用いて後述する一次チャートに関する処理を行い、一次チャートデータ生成部322、一次チャート情報記憶部324、一次チャート印刷制御部326、一次チャート読取情報受付部328、一次チャート色変換部330、一次状態表示部332、一次むら判定部334、一次むら補正部336、一次測定濃度代表値決定部340、及び補正要否判定部342から構成される。
二次チャート処理部36は、図8を用いて後述する二次チャートに関する処理を行い、二次チャートデータ生成部362、二次チャート情報記憶部364、二次チャート印刷制御部366、二次チャート読取情報受付部368、二次チャート色変換部370、二次状態表示部372、二次むら判定部374、二次むら補正部376、二次測定濃度代表値決定部380、及び補正LUT(Look up Table)算出部382から構成される。
なお、一次チャート及び二次チャートは、画像データを記録媒体に形成する際に、濃度を補正するために使用されるテスト画像(キャリブレーションチャート)である。
また、本実施形態においては、一次チャート(一次テスト画像)が測定された後、補正LUT(補正テーブル)が算出されないで、二次チャート(二次テスト画像)が印刷され、この二次チャートを使用して、補正LUTが算出される。
条件情報は、使用者が所望する、記録媒体に形成される画像の色に対する補正(キャリブレーション)に関する条件を示し、指定色と、指定領域と、指定カバレッジとを含む。
ここで、カバレッジとは、網点面積率又は網点濃度のことであって、ハーフトーン処理の際に、印刷対象の画像データにおいて濃度が濃い箇所についてはカバレッジを高くし、濃度が薄い箇所についてはカバレッジを低くして、記録媒体に画像が形成される。
一次チャートデータは、位置情報と、その位置情報が示す位置における色情報(CMYK)と、カバレッジとを含む。
ここで、カバレッジは、後述するように、c1〜c8(c1<c2<・・・<c8)のどれかの値をとる。
一次チャートデータ生成部322は、一次チャート情報記憶部324から一次チャートデータを読み出して、一次チャート印刷制御部326に対して出力する。
図4(A)は、一次チャートの全体構成を例示する図である。
一次チャートは、記録媒体において例えば4×4に分割され、各分割領域に、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、黒(K)で形成されたパッチ集合(パッチ群)C(1)〜(4)、M(1)〜(4)、Y(1)〜(4)、及び、K(1)〜(4)が配置されている。
なお、本実施例においては、一次チャートは4×4に分割されるとしたが、任意のN×M(N,Mは1以上の整数。但し、N及びMが常に同じ数であるとは限らない)に分割されるようにしてもよい(後述する二次チャートについても同様)。
各色のパッチ集合は、横方向(主走査方向)の位置1〜4のそれぞれに1つずつ配置されている。さらに、各色のパッチ集合は、縦方向の位置が横位置1〜4においてそれぞれ異なるように配置されている。
例えば、パッチ集合C(1)は(横位置1,縦位置1)に配置され、パッチ集合C(2)は(横位置2,縦位置2)に配置され、パッチ集合C(3)は(横位置3,縦位置3)に配置され、パッチ集合C(4)は(横位置4,縦位置4)に配置されている。
このように、各色のパッチ集合が各横位置及び各縦位置それぞれに散らばって配置されることによって、面内むらの影響が特定の色のパッチ集合のみに及ぼされることが、軽減される。
各パッチは、それぞれ異なるカバレッジ(網点濃度、網点面積率)c1〜c8(c1<c2<・・・<c8)で形成されている。
例えば、c1=0%(白)、c2=20%、c3=40%、c4=50%、c5=60%、c6=70%、c7=80%、c8=100%(ベタ、最大濃度)である。
また、図4(B)に示すように、各パッチのカバレッジの配置は、横位置ごと(パッチ集合ごと)に異なっている。
例えば、図4(B)に例示するように、パッチ集合C(1)においては、左上のパッチe1のカバレッジはc1であるが、パッチ集合C(2)においては、左上のパッチe1のカバレッジはc5である。
このように、各パッチ集合内において各カバレッジのパッチの配置が異なるように配置されることによって、面内むらの影響が特定のカバレッジのパッチのみに及ぼされることが、軽減される。
一方、条件受付部310が使用者からカバレッジの指定を受け付けた場合には、その指定されたカバレッジの値を、必ず、c1〜c8のどれかに設定するようにしてもよい。
なお、パッチのカバレッジは、CMYKの全色において同じであってもよいし、CMYKの色ごとに異なるようにしてもよい。
この場合、条件受付部310において、パッチのカバレッジをCMYKの全色において同じとするか、CMYKの色ごとに異なるようにするかを指定するようにしてもよい。
また、パッチのカバレッジをCMYKの全色において同じとする場合は、c1〜c8は規定値であってもよく、CMYKの色ごとに異なるようにする場合は、使用者がc1〜c8の値をそれぞれ何%にするかを指定してもよい。
但し、後述する最大濃度補正のため、全色において、c8=100%としてもよい。
このように、一次チャートは、各領域別に設けられているわけではなく、各横位置1〜4それぞれに、CMYK各色及び各カバレッジc1〜c8で形成されたパッチが配置されるので、1枚の一次チャート内において、面内むらの影響が軽減されている。
一次チャート読取情報受付部328は、記録媒体に形成された一次チャートを画像読取ユニット12が読み取ることによって得られた一次チャート読取情報を受け付け、一次チャート色変換部330に対して出力する。
一次チャート読取情報は、画素毎に、赤(R)、緑(G)、青(B)それぞれの画素値(輝度、明度、濃度等)が示されている。
一次チャート測定データは、位置情報と、その位置情報が示す位置の色情報(CMYK)と、濃度値(測定濃度値)とを含む。
言い換えれば、一次チャート色変換部330は、一次チャート読取情報から、一次チャートに形成された各パッチに対応する測定濃度値を算出する。
さらに、一次チャート色変換部330は、一次チャート測定データを一次状態表示部332に対して出力する。
図5は、一次チャート濃度状態画面を例示する図である。一次チャート濃度状態画面は、CMYKの色ごとに別画面として表示される。
図5に例示するように、一次チャート濃度状態画面において、CMYKの色ごとに、横位置1〜4と、各横位置に配置された一次チャートの各パッチ集合内の、パッチのカバレッジc1〜c8にそれぞれ対応する測定濃度値との関係が示されている。
測定濃度値(及び後述する目標濃度値)は、例えば0〜1023の値をとり、濃度値が1023のときに最大濃度(ベタ濃度)となる。
さらに、一次状態表示部332は、カバレッジc1〜c8ごとに、横位置1〜4と対応する濃度値(測定濃度値)との関係をプロットする。
例えば、図5における「c1に対応する測定濃度値」のA点は、横位置1のパッチ集合においてカバレッジがc1であるパッチを読み取った測定濃度値を示す。
具体的には、一次むら判定部334は、各カバレッジc1〜c8それぞれにおける、測定濃度値の最大値と最小値との差を算出し、その差が予め定められた閾値α以上である場合に、そのカバレッジにおいて許容範囲以上の面内むらが発生していると判定する。
これに替えて、一次むら判定部334は、各カバレッジc1〜c8それぞれにおける、測定濃度値の標準偏差を算出し、その標準偏差が予め定められた閾値以上である場合に、そのカバレッジにおいて許容範囲以上の面内むらが発生していると判定してもよい(後述する二次むら判定部374においても同様)。
さらに、一次むら判定部334は、一次チャート濃度状態画面において、許容範囲以上の面内むらが発生していると判定したカバレッジについては「NG」を表示させ、許容範囲以上の面内むらが発生していないと判定したカバレッジについては「OK」を表示させる。
なお、測定濃度値の最大値と最小値との差が閾値αより小さい場合であっても、そのカバレッジにおいて面内むらが全くないわけではない。閾値α以上である場合は、一次チャートについての処理及び後述する二次チャートについての処理において、面内むらの影響を受けてしまうため、以降のむら補正処理を行う(二次チャート処理部36においても同様)。
図6は、面内むら警告画面を例示する図である。
面内むら警告画面には、面内むらが発生したカバレッジが表示されている。
さらに、面内むら警告画面には、さらに処理を続けるか否かを使用者に判断させる「YES」ボタン及び「NO」ボタンが表示されており、使用者が「YES」ボタンを押下した場合は、一次むら補正部336による処理がなされ、使用者が「NO」ボタンを押下した場合は、処理が終了する。
具体的には、一次むら補正部336は、例えば、光走査装置140から走査されるレーザ光による感光体ドラム152の露光量を調整することによって、むら補正処理を行う。
さらに、一次むら補正部336は、必要に応じて、最大濃度補正処理を行ってもよい。
なお、むら補正を行った場合は、再度、一次チャート処理部32は、一次チャートを生成して、生成された一次チャートを読み取って、一次チャート測定データを生成してもよい。
この場合、一次測定濃度代表値決定部340は、再度生成された一次チャート測定データについて処理を行う。
具体的には、条件受付部310において、使用者から、指定領域を受け付けていない場合、一次測定濃度代表値決定部340は、各カバレッジc1〜c8それぞれについて、測定濃度の平均値を、代表値と決定する。
例えば、図5の例において、一次測定濃度代表値決定部340は、カバレッジc1について、横位置1〜4の測定濃度の平均値を算出し、算出された平均値を、カバレッジc1の代表値と決定する。
さらに、一次測定濃度代表値決定部340は、カバレッジc2〜c8それぞれについても同様に、横位置1〜4の測定濃度の平均値を算出し、算出された平均値を、カバレッジc2〜c8それぞれの代表値と決定する。
例えば、使用者が「横位置4」を指定した場合、図5の例において、一次測定濃度代表値決定部340は、カバレッジc1について、横位置4の測定濃度を、カバレッジc1の代表値と決定する。
さらに、一次測定濃度代表値決定部340は、カバレッジc2〜c8それぞれについても同様に、横位置4の測定濃度を、カバレッジc2〜c8それぞれの代表値と決定する。
なお、一次測定濃度代表値決定部340は、測定濃度の平均値を代表値と決定するとしたが、例えば測定濃度の中央値を代表値と決定してもよい(後述する二次測定濃度代表値決定部380についても同様)。
図7は、目標濃度値と測定濃度代表値との差分を示すグラフを例示する図である。
図7において、目標濃度値は破線で、測定濃度代表値は実線で示されている。
CMYK各色の各カバレッジc1〜c8それぞれに対して、目標濃度値が設定されており、この目標濃度値が、各カバレッジと対応されて、一次チャート情報記憶部324に記憶されている。
この目標濃度値は、0〜100%のカバレッジそれぞれについて、例えば1%ごとに設定されていてもよいが、予め定められた値(条件受付部310にて指定カバレッジを受け付けなかった場合のカバレッジ)についてのみ設定されていてもよい。
この場合、条件受付部310にて受け付けた指定カバレッジに対して目標濃度値が設定されていなかったときは、補正要否判定部342が、設定されている隣接データ(目標濃度値)を用いて直線補間することによって算出するようにしてもよい。
さらに、補正要否判定部342は、その差分ΔDenが閾値βを越えているか否かを判断し、ΔDen>βである場合には、そのカバレッジについては、濃度補正が必要であると判定する。
例えば、図7の例については、シアン(C)のカバレッジc5(例えば60%)の測定濃度代表値D5と目標濃度値d5との差分ΔDen5が閾値βを越えている場合には、補正要否判定部342は、「シアン(C)のカバレッジc5(60%)は濃度補正が必要」と判定する。
さらに、補正要否判定部342は、判定結果を、二次チャートデータ生成部362に対して出力する。
本実施形態においては、各カバレッジの代表値を用いて濃度補正の要否が判定されるので、二次チャートの生成の際に、面内むらの影響が軽減される。
さらに、指定領域の測定濃度を代表値とすることによって、指定領域の濃度について補正が必要であった場合に、その指定領域の濃度が優先的に補正される。
二次チャート情報記憶部364は、二次チャートデータ生成部362によって生成された二次チャートデータを記憶する。
二次チャートデータは、位置情報と、その位置情報が示す位置の色情報(CMYK)と、カバレッジ(C1〜C32)とを含む。
図8(A)は、二次チャートの全体構成を例示する図である。
二次チャートは、記録媒体において例えば4×4に分割され、各分割領域に、1つの色で形成されたパッチ集合P(11)〜P(44)が配置されている。
ここで、一次チャートは、CMYK全ての色で形成されたパッチ集合が配置されているのに対し、二次チャートは、ある一色(例えばシアン(C))のみで形成されたパッチ集合が配置されている。
例えば、補正要否判定部342によって「シアン(C)のカバレッジc5(60%)は濃度補正が必要」と判定された場合、二次チャートデータ生成部362は、シアン(C)のみで形成されたパッチ集合が配置された二次チャートを生成する。
なお、条件受付部310において色が指定されていた場合には、二次チャートデータ生成部362は、その指定色で形成された二次チャートも生成する。
具体的には、一次チャートと同様に、二次チャートにおいても、各パッチ集合内は、例えば8個のパッチに分割されている。
図8(A),(B)に示すように、パッチ集合P(11),P(22),P(33),P(44)は、カバレッジC25〜C32でそれぞれ形成された8個のパッチを含む。
また、図8(A),(B)に示すように、パッチ集合P(12),P(23),P(34),P(41)は、カバレッジC17〜C24でそれぞれ形成された8個のパッチを含む。
また、図8(A),(B)に示すように、パッチ集合P(13),P(24),P(31),P(42)は、カバレッジC9〜C16でそれぞれ形成された8個のパッチを含む。
また、図8(A),(B)に示すように、パッチ集合P(14),P(21),P(32),P(43)は、カバレッジC1〜C8でそれぞれ形成された8個のパッチを含む。
例えば、図8(B)に例示するように、パッチ集合P(11)においては、左上のパッチE1のカバレッジはC32であるが、パッチ集合P(11)においては、左上のパッチE1のカバレッジはC25である。
具体的には、二次チャートデータ生成部362は、補正要否判定部342による判定結果において濃度補正が必要とされたカバレッジの近傍(例えばそのカバレッジの上下10%などといった範囲)については、それ以外のカバレッジよりも、小さい間隔でカバレッジを割り当てるようにする。
例えば、「シアン(C)のカバレッジc5(60%)は濃度補正が必要」と判定された場合、シアン(C)の二次チャートを作成するとき、二次チャートデータ生成部362は、例えば、パッチ集合P(12),P(23),P(34),P(41)のパッチについて、C17=57%、C18=58%、C19=59%、C20=60%、C21=61%、C22=62%、C23=63%、C24=64%といったように、1%ごとにカバレッジを決定する。
例えば、パッチ集合P(11),P(22),P(33),P(44)のパッチについて、C25=65%、C26=67%、C27=80%、C28=82%、C29=85%、C30=87%、C31=90%、C32=100%と決定される。
また、例えば、パッチ集合P(13),P(24),P(31),P(42)のパッチについて、C9=37%、C10=40%、C11=42%、C12=45%、C13=47%、C14=50%、C15=52%、C16=55%と決定される。
また、例えば、パッチ集合P(14),P(21),P(32),P(43)のパッチについて、C1=0%、C2=5%、C3=10%、C4=15%、C5=20%、C6=25%、C7=30%、C8=35%と決定される。
例えば、濃度補正が必要とされたカバレッジの値が5%である場合は、0%〜20%の範囲で細かく設定するようにしてもよい。
また、条件受付部310においてカバレッジが指定された場合、二次チャートデータ生成部362は、指定カバレッジの近傍についても、細かくカバレッジを設定して二次チャートデータを生成してもよい。
また、このように、二次チャートは、各領域別に設けられているわけではなく、各横位置1〜4それぞれに、各カバレッジC1〜32で形成されたパッチが配置されるので、1枚の二次チャート内において、面内むらの影響が軽減されている。
二次チャート読取情報受付部368は、記録媒体に形成された二次チャートを画像読取ユニット12が読み取ることによって得られた二次チャート読取情報を受け付け、二次チャート色変換部370に対して出力する。
二次チャート色変換部370は、赤(R)、緑(G)、青(B)で示された画素値を、変換テーブル(色変換プロファイル)を用いて、CMYKそれぞれの濃度値(階調値)に変換し、二次チャート測定データを生成し、二次状態表示部372に対して出力する。
二次チャート測定データは、位置情報と、その位置情報が示す位置の色情報(CMYK)と、濃度値(測定濃度値)とを含む。
言い換えれば、二次チャート色変換部370は、二次チャート読取情報から、二次チャートに形成された各パッチに対応する測定濃度値を算出する。
図9は、二次チャート濃度状態画面を例示する図である。二次チャート濃度状態画面は、CMYKの色ごとに別々に表示される。
図9に例示するように、二次チャート濃度状態画面において、CMYKの色ごとに、横位置1〜4と、各横位置に配置された二次チャートの各パッチ集合内の、パッチのカバレッジC1〜C32にそれぞれ対応する測定濃度値との関係が示されている。
二次状態表示部372(図3)は、二次チャートデータの位置情報及び色情報と、二次チャート測定データの位置情報及び色情報とをそれぞれ照合して、CMYKの色ごとに、一次チャートデータに示された各カバレッジC1〜C32に対応する濃度値(測定濃度値)を判断する。
さらに、二次状態表示部372は、カバレッジC1〜C32ごとに、横位置1〜4と対応する濃度値(測定濃度値)との関係をプロットする。
具体的には、二次むら判定部374は、各カバレッジC1〜C32それぞれにおける、測定濃度値の最大値と最小値との差を算出し、その差が予め定められた閾値α以上である場合に、そのカバレッジにおいて許容範囲以上の面内むらが発生していると判定する。
さらに、二次むら判定部374は、二次チャート濃度状態画面において、許容範囲以上の面内むらが発生していると判定したカバレッジについては「NG」を表示させ、許容範囲以上の面内むらが発生していないと判定したカバレッジについては「OK」を表示させる。
また、二次むら判定部374は、一次むら判定部334と同様に、面内むら警告画面を、UI装置280に表示させる。
二次むら補正部376は、一次むら補正部336と同様に、面内むら警告画面において、使用者が「YES」ボタンを押下した場合に、むら補正処理を行う。
具体的には、条件受付部310において、使用者から、指定領域を受け付けていない場合、二次測定濃度代表値決定部380は、各カバレッジC1〜C32それぞれについて、測定濃度の平均値を、代表値と決定する。
例えば、図9の例において、二次測定濃度代表値決定部380は、カバレッジC1について、横位置1〜4の測定濃度の平均値を算出し、算出された平均値を、カバレッジC1の代表値と決定する。
さらに、二次測定濃度代表値決定部380は、カバレッジC2〜C32それぞれについても同様に、横位置1〜4の測定濃度の平均値を算出し、算出された平均値を、カバレッジC2〜C32それぞれの代表値と決定する。
例えば、使用者が「横位置4」を指定した場合、図9の例において、二次測定濃度代表値決定部380は、カバレッジC1について、横位置4の測定濃度を、カバレッジC1の代表値と決定する。
さらに、二次測定濃度代表値決定部380は、カバレッジC2〜C32それぞれについても同様に、横位置4の測定濃度を、カバレッジC2〜C32それぞれの代表値と決定する。
具体的には、補正LUT算出部382は、図10に例示する図のように、補正LUTを算出する。
図10は、補正LUTの算出を説明する図であり、(A)は目標濃度値と測定濃度代表値との差分を示すグラフを例示し、(B)は補正カーブを例示する図である。図10(A)において、目標濃度値は破線で、測定濃度代表値は実線で示されている。
CMYK各色の各カバレッジC1〜C32それぞれに対して、目標濃度値が設定されており、この目標濃度値が、各カバレッジと対応されて、二次チャート情報記憶部364(又は一次チャート情報記憶部324)に記憶されている。
このとき、一次チャートが印刷されるタイミングと二次チャートが印刷されるタイミングとが異なるので、ジョブ間濃度差を考慮してもよい。
補正LUT算出部382は、図10(A)に示された目標濃度値と測定濃度代表値との差分を算出し、目標濃度値を入力濃度値とした場合に、算出された差分が補正された出力濃度値となるように、図10(B)で示された補正カーブ(を描くLUT)を生成する。
なお、カバレッジC1〜C32に対応する目標濃度値の間の点については、例えば線形補間等で補間することによって演算がなされてもよい。
本実施形態においては、各カバレッジの代表値を用いて濃度が補正されるので、面内むらの影響が軽減されつつ濃度が補正される。
さらに、指定領域の測定濃度を代表値とすることによって、指定領域の濃度について補正が必要であった場合に、その指定領域の濃度が優先的に補正される。
色変換部402は、受け付けた画像データの赤(R)、緑(G)、青(B)で示された画素値を、変換テーブル(色変換プロファイル)を用いて、CMYKそれぞれの濃度値(階調値)に変換する。
補正処理部404は、変換された濃度値を入力濃度値として、補正LUT算出部382によって生成された補正カーブから、出力濃度値を算出する。
印刷制御部410は、算出された出力濃度値に対してハーフトーン処理を行い、さらに、濃度補正され、ハーフトーン処理を施された画像データを記録媒体に印刷するように、画像形成ユニット14を制御する。
図11は、画像処理システム100を示す図である。
画像形成装置10A、画像読取装置12A、コンピュータ端末102及び画像処理装置2Aは、ネットワークを介して接続されている。
画像読取装置12Aは、図1に示した画像読取ユニット12と実質的に同様の構成を有している。なお、画像読取装置12Aは、例えば、画像形成装置10Aの内部に取り付けられたインラインセンサー、又は、外部測色器等を含んでもよい。
コンピュータ端末102は、画像データを画像処理装置2Aに送信する。
また、画像処理装置2Aは、図3に示した画像処理プログラム30を実行する。
画像処理装置2Aは、コンピュータ端末102から受信した画像データに対して必要な処理を施して、画像形成装置10Aに対して送信する。
画像形成装置10Aは、画像処理装置2Aから受信した画像データを記録媒体に形成する。
画像処理装置2Aは、一次チャート及び二次チャートを、画像形成装置10Aに形成させ、形成された一次チャート及び二次チャートを画像読取装置12Aが読み取って、得られた読取データを画像処理装置2Aに送信して、画像処理装置2Aがその読取データを処理するようにしてもよい。
また、一次チャートにおけるカバレッジはc1〜c8の8個の値としたが、パッチの数の増減に合わせて、適宜、変更可能である。
同様に、二次チャートにおけるカバレッジはC1〜C32の32個の値としたが、色の数、パッチ集合の数及びパッチの数の増減に合わせて、適宜、変更可能である。
言い換えれば、各領域(横位置)において、各パッチが、その色及びカバレッジに関係なく、ランダムに配置されるようにしてもよい。
つまり、一次チャートの場合、各領域それぞれにおいて、全ての色(CMYK)及び全てのカバレッジ(c1〜c8)のパッチが配置されていれば、各領域内のパッチの配置は、ランダムであってもよい。
また、二次チャートの場合、各領域それぞれにおいて、全てのカバレッジ(C1〜C32)のパッチが配置されていれば、各領域内のパッチの配置は、ランダムであってもよい。
例えば、一次チャートにおいて、あるパッチの色がシアンであってカバレッジがc=1(0%)である場合、そのパッチに隣接するパッチの色がマゼンタであってカバレッジがc=8(100%)であってもよい。
また、例えば、二次チャートにおいて、あるパッチのカバレッジがC=1(0%)である場合、そのパッチに隣接するパッチのカバレッジがC=32(100%)であってもよい。
この場合、上述した画像処理プログラム30において横位置ごとにされた処理が、縦位置ごとになされてもよい。
例えば、一次状態表示部332(及び二次状態表示部372)は、縦位置と、各縦位置に配置された一次チャート(または二次チャート)の各パッチ集合内の、パッチのカバレッジにそれぞれ対応する測定濃度値との関係を表示させるようにしてもよい。
また、例えば、一次測定濃度代表値決定部340(及び二次測定濃度代表値決定部380)は、各カバレッジそれぞれについて、指定された縦位置における測定濃度を、代表値と決定してもよい。
2・・・画像処理装置,
30・・・画像処理プログラム,
310・・・条件受付部,
32・・・一次チャート処理部,
322・・・一次チャートデータ生成部,
324・・・一次チャート情報記憶部,
326・・・一次チャート印刷制御部,
328・・・一次チャート読取情報受付部,
330・・・一次チャート色変換部,
332・・・一次状態表示部,
334・・・一次むら判定部,
336・・・一次むら補正部,
340・・・一次測定濃度代表値決定部,
342・・・補正要否判定部,
36・・・二次チャート処理部,
362・・・二次チャートデータ生成部,
364・・・二次チャート情報記憶部,
366・・・二次チャート印刷制御部,
368・・・二次チャート読取情報受付部,
370・・・二次チャート色変換部,
372・・・二次状態表示部,
374・・・二次むら判定部,
376・・・二次むら補正部,
380・・・二次測定濃度代表値決定部,
382・・・補正LUT算出部,
400・・・画像データ受付部,
402・・・色変換部,
404・・・補正処理部,
410・・・印刷制御部,
Claims (7)
- 副走査方向に移動する記録媒体上の第1の領域に配置され、前記第1の領域内で1つの色材で形成されると共に網点濃度の異なる複数のパッチが二次元配置されることにより構成される第1のパッチ群と、
前記記録媒体上で前記第1の領域とは前記副走査方向と交差する主走査方向において異なる第2の領域に配置され、前記第2の領域内で前記第1のパッチ群と同じ前記1つの色材で形成されると共に網点濃度の異なる複数のパッチが二次元配置されることにより構成される第2のパッチ群と、
を含むテスト画像を出力するテスト画像出力装置であって、
前記第1のパッチ群における各網点濃度を有する各パッチの濃淡の並び順は、前記第2のパッチ群における前記濃淡の並び順と異なるものであることを特徴とするテスト画像出力装置。 - 前記テスト画像は、画像形成に用いられる複数の色材それぞれについて、前記第1のパッチ群および前記第2のパッチ群が配置されていることを特徴とする請求項1記載のテスト画像出力装置。
- 前記テスト画像は、同じ色材のパッチ群同士が主走査方向又は副走査方向において隣り合わないように配置されていることを特徴とする請求項2記載のテスト画像出力装置。
- 前記テスト画像は、前記第1のパッチ群および前記第2のパッチ群における各網点濃度を有する各パッチの濃淡の並び順が、主走査方向および副走査方向においてそれぞれ異なることを特徴とする請求項1記載のテスト画像出力装置。
- 前記第1の領域と前記第2の領域との形および大きさは、同じであることを特徴とする請求項1に記載のテスト画像出力装置。
- 前記テスト画像で、前記第1のパッチ群と前記第2のパッチ群が配置されていない第3の領域に、前記第1のパッチ群と前記第2のパッチ群を形成している色材以外の色材で形成される、網点濃度の異なる複数のパッチが二次元配置される第3のパッチ群が配置されていることを特徴とする請求項1に記載のテスト画像出力装置。
- 前記第1、第2および第3のパッチ群に含まれるすべての前記複数のパッチが、それぞれシアン、マゼンタ、イエロー、黒のうちのいずれかの色材で形成されることを特徴とする請求項6に記載のテスト画像出力装置。
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