JP6040140B2 - 有機エレクトロルミネッセンスデバイス - Google Patents

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Description

本発明は、有機エレクトロルミネッセンスデバイス(OLED:Organic Light Emitting Device)に関する。
有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ等の有機エレクトロルミネッセンスデバイスの作製においては、耐湿性等の耐環境性能が低いことから、外気等の周辺環境から保護することが重要となる。特に、基板に樹脂フィルムを用いた場合には、水分の透過性が問題となり、防湿膜としての無機材料を主成分とするバリア膜を形成することが必要となる。例えば、特許文献1では、一酸化珪素(SiO)の薄膜を樹脂フィルムに設けることにより、耐透気性、耐透湿性を改善する方法が開示されている。
しかしながら、樹脂フィルム上に成膜された無機材料性の薄膜の耐透気性、耐透湿性を高めるため、その膜厚を厚くすると、樹脂フィルムが曲げられたときに亀裂が入りやすくなる。このため、特許文献2では、バリア膜に比較して応力の小さい応力緩和膜を設けることにより、フィルム、バリア膜の応力を緩和する方法が開示されている。
特公昭53−12953号公報 特開2003−86356号公報
しかしながら、バリア膜には、極微小なピンホール欠陥や、製造直後は欠陥として認識出来ないが実使用中に欠陥として顕在化してしまうようなものが存在する。このような潜在的な欠陥は検査工程で完全に取り除くことは困難である。このため、潜在する欠陥の顕在化を抑止し、信頼性の高い有機エレクトロルミネッセンスデバイスを提供することが求められている。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、信頼性の高い有機エレクトロルミネッセンスデバイスを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の有機エレクトロルミネッセンスデバイスは、
可撓性の基材、または、該基材上に形成された少なくとも一層の有機樹脂膜に接するように形成された、少なくとも一層の無機バリア膜と、
前記無機バリア膜上に形成され、陽極、有機発光層を含む有機層、及び、陰極を含む、少なくとも一つの有機エレクトロルミネッセンス素子と、
可撓性の封止フィルムと封止膜との少なくとも一方を有し、前記少なくとも一つの有機エレクトロルミネッセンス素子を外気から遮蔽する封止部と、を備え、
前記無機バリア膜は、外部圧縮応力がかけられた状態を維持するように、凹状に変形させた状態で保持されている、ことを特徴とする。
前記少なくとも一つの有機エレクトロルミネッセンス素子または前記封止膜と、前記可撓性の封止フィルムとの間に、液体状、ゲル状または可撓性を有する固体状の乾燥機能を有する層を備える、ことが好ましい。
本発明によれば、信頼性の高い有機エレクトロルミネッセンスデバイスを提供することができる。
本発明の有機エレクトロルミネッセンスデバイスの一例を示す図である。 有機エレクトロルミネッセンスデバイスの撓んだ状態を説明するための図である。 実施例1の有機EL素子を示す図である。
以下、本発明の有機エレクトロルミネッセンスデバイス(有機ELデバイス)について、図面を参照しつつ説明する。図1は、本発明の有機ELデバイスの一例を示す図である。
図1に示すように、有機ELデバイス1は、基材2と、有機樹脂膜3と、無機バリア膜4と、有機EL素子5と、封止膜6と、接着材7と、封止フィルム8と、を備えている。
基材2としては、可撓性の樹脂フィルムを用いることが好ましく、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリカーボネート(PC)、ナイロン、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリスルホン(PSF)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリアリレート(PAR)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリイミドから選ばれた1種または複数種からなる樹脂フィルムが用いられる。
有機樹脂膜3は、基材2上に形成され、一層または複数の層からなる。なお、有機樹脂膜3を基材2上に形成しなくてもよい。有機樹脂膜3としては、アクリル樹脂、シクロオレフィン樹脂、ポリイミド樹脂、シリコーン樹脂などが用いられる。
有機樹脂膜3の厚さは、0.5μm〜100μmであることが好ましい。0.5μmより薄いと有機樹脂膜3表面の平坦化性能が不足し、100μmより厚いと乾燥時間が長く掛かったり、乾燥ムラが発生したりしやすいためである。
無機バリア膜4は、有機樹脂膜3に直接接するように、有機樹脂膜3上に形成されている。無機バリア膜4は、一層または複数の層からなる。無機バリア膜としては、その防湿性能のみならず、入手性、経済性の面から、SiOの他、SiON(窒化酸化ケイ素)、SiNx(窒化ケイ素)、Al(酸化アルミ:アルミナ)などが用いられる。
無機バリア膜4の膜厚は、0.5μm〜10μmであることが好ましい。0.5μmより薄いと欠陥密度が高くなり、10μmより厚いと無機バリア膜4自体の剛性が高すぎるうえに、やや脆くなるためクラックが発生しやすくなるおそれがあるためである。
また、無機バリア膜4は、プラズマCVD法により形成することが好ましい。プラズマCVD法により形成された無機バリア膜4は、欠陥も少ない上に、非常に水蒸気を透過しにくく、1×10−5g/m・day以下の水蒸気透過率のバリア性能を示すためである。
なお、有機樹脂膜3と無機バリア膜4との密着性(付着性)は非常に重要であり、成膜条件や、成膜前の清浄化条件等の前処理条件を考慮する必要がある。密着力が不十分だと、有機樹脂膜3と無機バリア膜4との界面が起因の欠陥が発生しやすくなるとともに、工程中の熱などによる応力変化により、この界面から無機バリア膜4が剥がれるおそれがある。
ここで、無機バリア膜4は、圧縮応力がかけられた状態を維持するように、その形成面が保持されている。従来、無機バリア膜4に応力が発生すると、例えば、特許文献2に記載されているように、その応力を緩和する手段が設けられ、その形成面が平面となるようにする。しかし、本発明では、積極的に、無機バリア膜4に圧縮応力がかけられた状態を維持するように、その形成面が保持されている。これは、無機バリア膜4のような無機材料膜は、圧縮応力に対する破壊強度が高く、引っ張り応力に対する破壊強度が低い。このため、無機バリア膜4が変形しても圧縮応力が残るため無機バリア膜4が欠陥を発生しにくくなり、無機バリア膜4の欠陥による水分の浸入からダークスポットが新たに発生しにくく、長期に渡って良好な表示品位を保つことが可能となる。この結果、無機バリア膜4に適切な圧縮応力をかけて無機バリア膜4の潜在的欠陥、外部応力に変形による無機バリア膜4の欠陥を防止し、信頼性を向上させている。このような適切な圧縮応力は、1×10dyn/cm〜5×1010dyn/cmである。
例えば、有機樹脂膜3上に無機バリア膜4を形成すると、基材2との熱膨張係数の差、成膜時の加熱によるフィルムの熱収縮、内部応力(成膜方法、膜組成、不純物、膜密度、結晶性、イオンの打ち込み、基材−薄膜界面自由エネルギー)等の理由により、図2(a)に示すように、無機バリア膜4を凸にするような圧縮応力が働く。例えば、プラズマCVD法(温度:120〜170℃)で有機樹脂膜3上にSiON膜を積層すると、基材2が収縮と熱緩和を起こし、無機バリア膜4を形成後に室温に戻したときには、無機バリア膜4側が凸になるような圧縮応力が働く。このような無機バリア膜4を形成した基材2を用いて有機ELデバイスを製作すると、基材2は無機バリア膜4の圧縮応力を緩和しようと、無機バリア膜4側に凸になるように変形する。この凸に変形した基材2を用いて、図2(b)及び図2(c)に示すように、その曲率半径が大きくなるように設置、もしくは平面となるように設置、さらには凹に変形するように有機ELデバイス1を設置する。すなわち、無機バリア膜4は、外部より力を掛けることなしに放置した自由放置状態と比べ、その形成面がより凹面となるように保持される。これにより、無機バリア膜4は、圧縮応力がかけられた状態を維持するように、その形成面が保持されている。
有機EL素子5は、基材2の耐熱温度を超えない限り、通常の有機EL素子の製造工程において所望の構造、形状の有機EL素子5を一つまたは複数個形成することができる。有機EL素子5は、電極層や配線層を無機バリア膜4上に直接形成することができ、その後の層間絶縁膜や有機EL素子作製工程も温度以外の大きな違いなく形成することができる。例えば、白色発光有機EL素子を利用することで白色発光有機ELデバイスとすることができ、また、タンデム型有機EL素子を用いることでさらに効率に優れた有機ELデバイスとすることもできる。
有機EL素子5は、少なくとも陽極51と、有機発光層を含む有機層52と、陰極53と、を含む、少なくとも一つの有機EL素子が形成されている。
陽極51は、図示しない外部電源に接続されて有機層52に正孔を提供する機能を有する。陽極51は、透明な材料から形成されており、比較的仕事関数の大きい金属、合金または電気電導性化合物を電極物質として使用することが好ましい。陽極51に使用する電極物質としては、例えば、金、白金、銀、銅、コバルト、ニッケル、パラジウム、バナジウム、タングステン、酸化錫、酸化亜鉛、ITO(インジウム・ティン・オキサイド)、IZO(インジウム・ジンク・オキサイド)、ポリチオフェン、ポリピロールなどが挙げられる。これらの電極物質は、単独で使用してもよく、複数併用してもよい。
有機層52は、有機発光層を含んでいる。有機発光層は、正孔(ホール)および電子の注入機能、それらの輸送機能、正孔と電子の再結合により励起子を生成させる機能(発光機能)を有する化合物を含有する層である。有機発光層に用いられる材料としては、クマリン誘導体、キナクリドン、ルブレン、スチリル系色素、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム等のキノリノール環を持つ有機材料、もしくはキノリノール環を持つ有機材料が配位した有機金属錯体などのキノリン誘導体、テトラフェニルブタジエン、アントラセン誘導体、ナフタセン誘導体、ペリレン、コロネン、12−フタロペリノン誘導体、フェニルアントラセン誘導体、テトラアリールエテン誘導体、フルオランテン誘導体、アセナフトフルオランテン誘導体、テトラフェニルジアミノビフェニル誘導体(TPD)、トリアリールアミン誘導体、などの芳香族アミン化合物などが挙げられる。有機層52は、必要に応じて正孔輸送層、正孔注入層、電子輸送層および、または電子注入層を含んでもよい。
陰極53は、図示しない外部電源に接続されて有機層52に電子を提供する。陰極53は、比較的仕事関数の小さい金属、合金または電気電導性化合物を電極物質として使用することが好ましい。陰極53に使用する電極物質としては、例えば、リチウム、リチウム−インジウム合金、ナトリウム、カルシウム、マグネシウム、マグネシウム−銀合金、マグネシウム−インジウム合金、インジウム、ルテニウム、チタニウム、マンガン、イットリウム、アルミニウム、アルミニウム−リチウム合金、アルミニウム−カルシウム合金、アルミニウム−マグネシウム合金、グラファイト薄膜等が挙げられる。これらの電極物質は、単独で使用してもよく、あるいは複数併用してもよい。
封止膜6は、有機ELデバイス1に一般的に用いられる封止膜を適用することができ、例えば、酸化ケイ素膜、窒化酸化ケイ素膜、窒化ケイ素膜、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム等の無機層や、有機層が挙げられる。これらの膜は、1種単独で形成してもよく、2種以上を積層してもよい。封止膜6は、低い透湿性及び高い電気絶縁性を有する点から、CVD法やPVD法によって成膜されたセラミック膜を用いることが好ましい。
接着材7は、封止膜6と封止フィルム8とを接着する。接着材7は、有機ELデバイスに一般的に用いられる接着剤、特に、硬化型接着剤により構成されていることが好ましい。封止フィルム8を用いることにより封止膜6単体に比較して、水分、酸素等の侵入を効果的に防ぐことができるためである。硬化型接着剤としては、熱硬化型接着剤、光硬化型接着剤などがあり、例えば、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂などが用いられる。
封止フィルム8は、有機ELデバイス1に一般的に用いられる可撓性の封止フィルムを適用することができ、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリカーボネート(PC)、ナイロン、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリスルホン(PSF)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリアリレート(PAR)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリイミドから選ばれた1種または複数種からなる樹脂フィルムが挙げられる。封止フィルム8は、1種単独で形成してもよく、2種以上を積層してもよい。また、封止フィルム8上に、さらに無機バリア膜4を形成してもよい。これらの場合、有機ELデバイス1の耐透気性、耐透湿性をさらに高めることができる。なお、有機EL素子5を外気から遮蔽できるのであれば、封止膜6と封止フィルム8とのいずれか一方を設けなくともよい。
有機EL素子5または封止膜6と封止フィルム8との間に、液体状、ゲル状または可撓性を有する固体状の乾燥機能を有する層を有することが好ましい。
このように構成された有機ELデバイス1では、無機バリア膜4が圧縮応力がかけられた状態を維持するように保持されていることから、無機バリア膜4に圧縮応力がかかり、無機バリア膜4からダークスポットが新たに発生しにくい。この結果、有機ELデバイス1は、全使用環境温度域において、長期に渡って良好な表示品位を保つことが可能となる。
これは、基材2の無機バリア膜4が凸になるように曲がる状態(この力を掛けないときの有機ELデバイス1の湾曲状態を、自由放置状態とする)となり、成膜した無機バリア膜4の応力がトータルで圧縮応力になっていることで起こり、その圧縮応力を緩和しようと凸に曲がっている。このため、本発明では、緩和されている無機バリア膜4に使用中の環境で常に適切な圧縮応力が掛かるように、有機ELデバイス1を設置した。これは、実際の使用温度領域での自由放置状態に対して、無機バリア膜4側から見て凸の曲率を大きくする、または平面にする、または凹にするように設置する。すなわち、無機バリア膜4は、外部より力を掛けることなしに放置した自由放置状態と比べ、その形成面がより凹面となるように保持される。このとき、無機バリア膜4には、自由放置状態と比べて大きな圧縮応力が掛かる。また、逆に、有機ELデバイス1の設置形状で適切な応力が掛かるように、各薄膜形成時の応力を設計・決定してもよい。これにより、無機バリア膜4の潜在的欠陥、外部応力で起こる変形による無機バリア膜4の欠陥を防止し、信頼性が向上する。
以下、本発明の具体的な実施例を示し、本発明をさらに詳細に説明する。
(実施例1)
まず、基材2としてのPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムを準備し、これを微粘着シートと貼り合わせ、さらにガラス基板に仮固定した。次に、このPETフィルム表面に有機樹脂膜3としてのアクリル樹脂を塗布、硬化させ、その表面を清浄化した。続いて、スパッタ法により100℃で樹脂膜上に無機バリア膜4を構成するSiO(酸化ケイ素)を成膜した。さらに、プラズマCVD法で無機バリア膜4を構成するSiONまたはSiNxを積層した。このときの温度は120〜170℃とした。
ガラス基板上に仮固定されている基材2には、例えば、以下のような工程が施されて、図3に示すような多数個の有機EL素子(ディスプレイパネル)が面付け形成される。
まず、陽極51としての透明導電膜であるITOをスパッタ法により約1500Å成膜した。次に、ITOをフォトリソグラフィーの手法により、レジストパターンを形成後に不要部分をエッチング除去し、レジストを剥離し、ITOを所望の電極パターンとする。続いて、ITOの上に後で形成されるスペーサーをのせるための絶縁膜層10としてのポリイミド層を形成する。
ポリイミドには非感光性の材料を選び、5%程度の濃度にN−methyl pyrrolidone(NMP)やγ−ブチロラクトンで希釈したものをスピンコート法で塗布し、145℃で1時間プリベークした。そして、ポジレジストを塗布し、パターニングした後、レジストの現像液であるtetra methyl ammonium hydride(TMAH)の約2.38%水溶液で、露光されたレジスト部分を引き続き除去した。最後に、エタノールでレジストのみを除去することにより、所望のポリイミド層を形成し、後に使用される薬液に侵されないように約350℃で完全に硬化(キュア)させた。
次に、スペーサー膜の成膜を行った。スペーサー膜の材料としてはSOGや樹脂膜などを用いた。ポリイミドをスペーサー膜として選択した場合、ポリイミドの濃度を15%に調整したものを膜厚2μmとなるようにスピン・コートし、145℃で1時間プリベークし、スペーサー膜を形成した。このようにしてスペーサー膜を形成したあと、引続き、ポジレジストを塗布する。このようにポジレジストを塗布し、所望のフォト・パターンを形成するため露光し、現像して、笠状(一般的にはオーバーハング体)の感光性樹脂を形成する。ポジレジストの現像時に露出してくるポリイミドのスペーサー膜もやはり現像液でポジレジストに引き続き除去され、スペーサ11が形成される。それから有機層52として、下記の化学構造式に示すN、N′−ビス(m−メチルフェニル)−N、N′−ジフェニル−1、1′−ビフェニル−4、4′−ジアミン(N、N′−bis(m−methyl phenyl)−N、N′−diphenyl−1、1′−biphenyl−4、4′−diamine(TPD)を、発光層兼電子輸送層として、トリス(8−ヒドロキシキノリン)アルミニウム(Alq3)を、陰極53としてMg/Ag合金(重量比10:1)を、それぞれ真空を破らずに連続して蒸着し、図3に示す有機EL素子を形成した。
その上に封止膜6を積層し、さらに外周部に接着材7を塗布し、中央に液状乾燥剤を塗布した封止フィルム8を貼り付けた。その後、有機EL素子(ディスプレイパネル)が形成された基材2をガラス基板から剥離してパネル個片に分断し、ICが実装されたフレキシブルプリント回路基板(FPC)を実装することにより、有機ELデバイス1が完成した。
完成した有機ELデバイス1では、無機バリア膜4が圧縮応力がかけられた状態を維持するように保持されていることを確認した。このように、無機バリア膜4に圧縮応力がかかっているので、無機バリア膜4からダークスポットが新たに発生しにくくなる。このため、形成された有機ELデバイス1は、全使用環境温度域において、長期に渡って良好な表示品位を保つことができることを確認した。
(実施例2)
実施例2ではフィルムカラー有機ELデバイスディスプレイを作製する例を示す。
まず、基材2としてのPEN(ポリエチレンナフタレート)フィルムを準備し、これを微粘着シートと貼り合わせ、さらにガラス基板に仮固定した。なお、PENフィルムはPETフィルムと比較してやや高価であるが、耐熱性に優れ、水蒸気透過性も低いというこの用途用に高い性能を持つため、製造工程の条件をより柔軟に決定することができ、好ましい。
次に、このPENフィルム表面に、液晶ディスプレイと同様にブラックマトリクスやカラーフィルターをパターン形成する。続いて、カラーフィルターの上に、オーバーコートを兼ねた有機樹脂膜3としてのシクロオレフィン樹脂を塗布、熱硬化させ、その表面を清浄化した。次に、プラズマCVD法で無機バリア膜4を構成するSiONを150〜180℃で積層した。SiON膜は、SiNx膜と比べて光透過率が高く、特に可視光短波長側での透過率に優れる。この温度でSiON成膜することにより、PENフィルムも収縮と熱緩和を起こし、成膜後室温に戻したときには、概ね無機バリア膜4は圧縮応力を有するようになった。
次に、ガラス基板上に仮固定されている基材2に、実施例1と同様の工程により、実施例1と同様の多数個の有機EL素子(ディスプレイパネル)を面付け形成する。
その上に封止膜6を積層し、さらに周辺部に接着材7を塗布し、中央に液状乾燥剤を塗布した封止フィルム8を貼り付けた。その後、有機EL素子(ディスプレイパネル)が形成された基材2をガラス基板から剥離して個片に分断し、ICが実装されたフレキシブルプリント回路基板(FPC)を実装することにより、有機ELデバイス1が完成した。なお、ICは直接PENフィルム上に形成された配線に実装してもよい。カラー有機ELディスプレイモジュールは、タッチパネルを形成または貼り付けた湾曲した透明カバーに光学透明両面テープや光学透明樹脂でフィルムカラー有機ELディスプレイモジュールを貼り付け、さらにその上に保護樹脂を塗布してディスプレイ部品モジュールを作製した。
完成した有機ELデバイス1では、無機バリア膜4が圧縮応力がかけられた状態を維持するように、その形成面が保持されていることを確認した。このように、無機バリア膜4に圧縮応力がかかっているので、無機バリア膜4からダークスポットが新たに発生しにくくなる。このため、形成された有機ELデバイス1は、全使用環境温度域において、長期に渡って良好な表示品位を保つことができることを確認した。
1 有機ELデバイス
2 基材
3 有機樹脂膜
4 無機バリア膜
5 有機EL素子
6 封止膜
7 接着材
8 封止フィルム
51 陽極
52 有機層
53 陰極

Claims (2)

  1. 可撓性の基材、または、該基材上に形成された少なくとも一層の有機樹脂膜に接するように形成された、少なくとも一層の無機バリア膜と、
    前記無機バリア膜上に形成され、陽極、有機発光層を含む有機層、及び、陰極を含む、少なくとも一つの有機エレクトロルミネッセンス素子と、
    可撓性の封止フィルムと封止膜との少なくとも一方を有し、前記少なくとも一つの有機エレクトロルミネッセンス素子を外気から遮蔽する封止部と、を備え、
    前記無機バリア膜は、外部圧縮応力がかけられた状態を維持するように、凹状に変形させた状態で保持されている、ことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンスデバイス。
  2. 前記少なくとも一つの有機エレクトロルミネッセンス素子または前記封止膜と、前記可撓性の封止フィルムとの間に、液体状、ゲル状または可撓性を有する固体状の乾燥機能を有する層を備える、ことを特徴とする請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンスデバイス。
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