JP6038704B2 - ベイトフィッシュホルダー - Google Patents
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Description
冷凍あるいは解凍されたキビナゴが用いられる場合、その身が非常に脆いので、ベイトフィッシュホルダーへ素早く装着することが求められる。しかも、魚の摂餌行為が活発になる時間帯である「地合」は、一般に短時間である。したがって、身崩れしたキビナゴを前記ベイトフィッシュホルダーから取り外して新たなキビナゴを装着するのは、迅速さが求められる。
また、前記釣針における軸と同じ方向に向けた突起部が、前記道糸係止部に設けられる。前記突起部には、複数の道糸係止孔を前記軸と平行に配置し、かぎ型餌刺針を前記釣針の軸に対して回動自在に取り付けられている。前記係止手段は、前記軸の錘側端部に孔を設け、この孔に係止具を係止する。
しかも、釣針が、釣糸を結んだ錘から一時的に離れるので、一方では、釣糸を結んだ錘が手元から離れないように押さえて神経を使いつつ、他方では、前記釣針の軸にベイトフィッシュを取り付ける作業をする必要がある。
第一の発明は、釣糸を取り付けるアイ(21)を備えたシンカーヘッド(20)と、 ベイトフィッシュ(80)を支持する軸部(31)の一端を前記シンカーヘッド(20)に固定し、前記軸部(31)の他端側に所定方向へ湾曲した曲がり部(32)を備えた釣針部(30)と、 ベイトフィッシュ(80)の長手方向の内部へ刺し込む中央針部(40)と、 前記シンカーヘッド(20)に一端を固定するとともに、ベイトフィッシュ(80)の一の側方から突き刺すための第一側方針部(54)を他端側に備えた第一アーム(50)と、 前記シンカーヘッド(20)に一端を固定するとともに、ベイトフィッシュ(80)の他の側方から突き刺すための第二側方針部(64)を他端側に備えた第二アーム(60)と、 を備えたベイトフィッシュホルダー(10)に係る。
可動自在である前記第一アーム(50)または前記第二アーム(60)の少なくとも一方は、前記ベイトフィッシュ(80)に近接する方向へ付勢する付勢手段(52,62)と、その付勢手段(52,62)の付勢力に抗する外力を加えた場合に前記ベイトフィッシュ(80)に近接した状態から離反させる押圧部(51,61)とを備える。
この付勢手段(52,62)は、スプリング形状をなす部位や部材のほか、第一アーム(50)または第二アーム(60)を弾性変形する部材で形成する場合を含む。そして、釣り人の指で挟む程度の力で開く程度の付勢力を備える。
前記第一アーム(50)および前記第二アーム(60)の少なくとも一方は、前記釣針部(30)の軸部(31)に載置されたベイトフィッシュ(80)を挟むことおよび離すことが可能であるように可動自在に形成した。
「シンカーヘッド(20)」とは、鉛、亜鉛合金、タングステンなどの金属からなる“錘”であり、釣糸(11)を取り付けるアイ (21)が一体的に備えられている。
「ベイトフィッシュ(80)」とは、魚の釣餌のことであり、魚や海老などを模して製造された疑似餌も含む。例えば太刀魚釣りでは、生餌としてのキビナゴが典型的なベイトフィッシュである。
「軸部(31)」において、「ベイトフィッシュ(80)を支持する」とは、自重で変形するベイトフィッシュ(80)を接触して支える、という趣旨である。
ベイトフィッシュ(80)を装着する際、以下のような手順を踏む。
まず、可動自在である第一アーム(50)あるいは第二アーム(60)を可動させて、ベイトフィッシュ(80)の装着位置から離反する方向へ移動させて開く。 そして、前記ベイトフィッシュ(80)を中央針部(40)へ刺し込む。
次に、可動させた第一アーム(50)あるいは第二アーム(60)を前記ベイトフィッシュ(80)へ接近する方向へ移動する。第一側方針部(54)および第二側方針部(64)が前記ベイトフィッシュ(80)の両側面に突き刺さる。
その状態でベイトフィッシュ(80)の両側を、第一アーム(50)の第一側方針部(54)および第二アーム(60)の第二側方針部(64)で固定するので、ベイトフィッシュ(80)の装着状態が安定する。 しかも、ベイトフィッシュ(80)におけるシンカーヘッド(20)と反対側(通常は、尾の側)が拘束されていないので水中で動くため、餌としてのリアル感を出しやすい。
また、第一側方針部(54)と第二側方針部(64)は、互いに向き合っており、中央針部(40)は第一側方針部(54)と第二側方針部(64)の間に位置しているので、尖鋭な針部が外側へ突出しない状態となるので、安全性が向上する。
可動自在である第一アーム(50)または第二アーム(60)の少なくとも一方が、ベイトフィッシュ(80)の装着位置に近接する方向へ常時付勢している。つまり、ベイトフィッシュホルダー(10)を使わない時は、第一側方針部(54)および第二側方針部(64)が閉じられており、安全に寄与する。
ベイトフィッシュ(80)を装着する時は、可動自在である第一アーム(50)あるいは第二アーム(60)を、釣り人の手で付勢手段(52,62)の付勢力に抗する外力を加えれば開かせることができる。ベイトフィッシュ(80)を中央針部(40)へ刺し込んでから手を離すと、前記可動させた第一アーム(50)あるいは第二アーム(60)が前記ベイトフィッシュ(80)へ接近する方向へ移動し、ベイトフィッシュ(80)の装着を完了させることができる。
第一の発明は、以下のようなバリエーションを提供することもできる。
すなわち、前記第一側方針部(54)は、前記ベイトフィッシュ(80)の一方側の目(81)を突き刺す位置に針(55)を備え、前記第二側方針部(64)は、前記ベイトフィッシュ(80)の他方側の目(81)を突き刺す位置に針(65)を備える。
ベイトフィッシュ(80)が冷凍されたものであっても、ベイトフィッシュ(80)の目(81)を突き刺す場合には、固定する動作において小さな力で済むので、その箇所に針(55,65)を配置することは合理的で効果的である。 また、針(55,65)の先端の位置が中央針部(40)を超えた位置に達するような長さの針(55,65)とすると、ベイトフィッシュ(80)を強固に固定できる。
なお、ベイトフィッシュ(80)の目(81)を刺す針に加え、腹部(82)側を刺すことができる位置にも別の針を備えておくことが、より好ましい。固定されるべきベイトフィッシュ(80)を安定させることに寄与するからである。 この「別の針」については、ベイトフィッシュ(80)を中心として対称な位置へ設ける例を、後述する実施形態にて開示するが、非対称な位置へ設けることとしても良い。
第一の発明は、以下のようなバリエーションを提供することもできる。
すなわち、前記第一アーム(50)を可動自在とするとともに前記第二アーム(60)を固定し、前記第一アーム(50)の第一側方針部(54)を、前記第二アーム(60)の第二側方針部(64)より長く形成することとしてもよい。
第一アーム(50)が片持ちで開く。この時、第二アーム(60)の第二側方針部(64)が短い針であるので、ベイトフィッシュ(80)を装着し易い。一方、第一アーム(50)が閉じる時、第一側方針部(54)が長い針であるので、ベイトフィッシュ(80)に対して深く突き刺すことができる。その結果、ベイトフィッシュ(80)の装着状態が安定する。
第一の発明は、以下のようなバリエーションを提供することもできる。
すなわち、前記第一側方針部(54)および前記第二側方針部(64)は、多数の短小針からなることとしてよい。
第一側方針部(54)および第二側方針部(64)が短小針であるので、刺し込みが浅くなるが、ベイトフィッシュ(80)に対して刺し込み易くなる。多数の短小針とすることで、ベイトフィッシュ(80)の装着状態が安定する。
第一の発明は、以下のようなバリエーションを提供することもできる。
すなわち、前記第一側方針部(54)および前記第二側方針部(64)は、前記ベイトフィッシュ(80)に対して、そのベイトフィッシュ(80)の幅方向へ複数列に並べた複数の針としてよい。
第一側方針部(54)および第二側方針部(64)の針の数が多く、広い範囲を刺すこととなるので、大きなベイトフィッシュ(80)を装着することができる。
第一の発明は、以下のようなバリエーションを提供することもできる。
すなわち、ベイトフィッシュ(80)を挟んだ前記第一アーム(50)および前記第二アーム(60)が、前記ベイトフィッシュ(80)から離反しないように押さえるゆるみ止めリング(70)を、前記第一アーム(50)および前記第二アーム(60)の外側にかかる位置と外れる位置の間を移動自在に配置することができる。
ゆるみ止めリング(70)は、ベイトフィッシュ(80)を装着する際には邪魔にならず、ベイトフィッシュ(80)を装着完了後に、第一アーム(50)および第二アーム(60)の外側にかかる位置へ移動できる。したがって、ゆるみ止めリング(70)によって、第一アーム(50)および第二アーム(60)がベイトフィッシュ(80)から離反しないように確実に押さえることができる。
図1および図2に示す第一の実施形態に係るベイトフィッシュホルダー10は、太刀魚釣りに用いる仕掛けとして説明する。ベイトフィッシュとしては、キビナゴを採用する。ベイトフィッシュホルダー10は、図1および図2に示すように、シンカーヘッド20と、釣針部30と、中央針部40と、第一アーム50と、第二アーム60とを備えている。以下、本実施形態では、ベイトフィッシュは、「キビナゴ80」として記載する。
前記曲がり部32の先端は、釣餌としてのキビナゴ80を食べようとした太刀魚に刺さる釣針33であり、返し34を設けている。
本実施形態では、前記第一アーム50は、ステンレス製の金属製の線材であり、その一端をシンカーヘッド20に固定する。一方、その他端側は、後述する第二アーム60との間でキビナゴ80を挟み込むように近接させ、かつ挟んだ状態から離すことが可能であるように可動自在に形成している。第一アーム50は弾性(バネ性)を有しており、第一アーム50の他端側が前記第二アーム60に向けて常時、接近している状態である。
本実施形態では、前記第二アーム60は、ステンレス製の金属製の線材であり、その一端をシンカーヘッド20に固定する。一方、その他端側は、前記第一アーム50との間でキビナゴ80を挟み込むように近接し、かつ離反可能に可動自在に形成している。第二アーム60は弾性(バネ性)を有しており、第二アーム60の他端側が前記第一アーム50に向けて常時、接近している状態である。
キビナゴ80の尾は、針55の軸方向と平行に動きやすい状態で固定されることとなる。この場合、本願に係るベイトフィッシュホルダー10を水中で踊らせると、キビナゴ80の尾が、生きている場合と同様の動きをしやすい。
ベイトフィッシュホルダー10は、図2(a)に示すように、釣餌(ベイトフィッシュ)であるキビナゴ80を、簡単な操作で容易に装着することができる。
例えば、ベイトフィッシュホルダー10を手のひらに載せて、例えば親指と人差し指の力で、図2(b)の矢印で示すように、第一アーム50の第一の押圧部51と、第二アーム60の第二の押圧部61とを挟むようにして押圧する。すると、バネ52およびバネ62の付勢力に抗して、第一アーム50の第一の押えアーム部53および第二アーム60の第二の押えアーム部63が、図2(b)の矢印で示すように、互いに離反する方向に移動する。つまり、キビナゴ80を装着できるように開く。なお、釣針部30の曲がり部32は手のひらで受け止められるので、安全である。
したがって、第一側方針部54の針55,55がキビナゴ80の右側面の目81と腹部82に突き刺さり、第二側方針部64の針65,65がキビナゴ80の左側面の目81と腹部82に突き刺さる。以上で、ベイトフィッシュホルダー10へキビナゴ80を装着する作業が完了する。
(1)第一の押圧部51と第二の押圧部61を二つの指で挟むように押圧し、第一の押えアーム部53と第二の押えアーム部63を開く。
(2)キビナゴ80を中央針部40へ刺し込む。
(3)第一の押圧部51と第二の押圧部61から二つの指を離す。第一の押えアーム部53と第二の押えアーム部63が閉じて、第一側方針部54の針55,55および第二側方針部64の針65,65が、キビナゴ80の両側面の目81,81と腹部82,82に突き刺さる。
例えば、第一の実施形態では、第一アーム50と第二アーム60は、両方がキビナゴ80の装着位置に近接しかつ離反可能に可動自在である。しかし、第一アーム50と第二アーム60のいずれか一方を固定して他方を可動自在としても、本願発明の趣旨は達成できる。
第二の実施形態では、図3(a)に示すように、第一アーム50が可動自在であり、第二アーム60が固定である。図1に示した第一の実施形態に係るベイトフィッシュホルダー10と異なる点としては、第二アーム60はバネ62を無くすことで、固定としている。しかも、固定側の第二アーム60では、第二側方針部64の針65を短い針とし、可動側の第一アーム50では、第一側方針部54の針55を前記第二側方針部64の針65より長い針とする。
次いで、図3(b)の二点鎖線で示すように、キビナゴ80を中央針部40へ刺し込む。この時、固定側の第二アーム60における第二側方針部64の針65が短い針であるので、キビナゴ80を装着し易い。しかも、中央針部40および第二アーム60がある程度撓むので、キビナゴ80を装着し易い。
これにより、短小針であるので刺し込みが浅くなるが、キビナゴ80に対して刺し込み易くなる。多数の短小針とすることで、キビナゴ80の装着状態が安定する。
第四の実施形態における第一側方針部54は、前後方向で二列(つまり、装着するキビナゴ80に対して縦方向で二列)に並べた複数の針55,55,55・・・,とすることができる。第二側方針部64は、前後方向で二列に並べた複数の針65,65,65・・・,とすることができる。これによって、大きなキビナゴ80も装着することができる。
第五の実施形態は、ベイトフィッシュホルダー10に対してキビナゴ80を挟んだ第一アーム50および第二アーム60が、前記キビナゴ80から離反しないように押さえるため、ゆるみ止めリング70を配置したものである。なお、ゆるみ止めリング70は、円形状あるいはその他の形状でも良い。
図6(a)に示すように、図1のベイトフィッシュホルダー10において、前記ゆるみ止めリング70は、第一の押えアーム部53および第二の押えアーム部63の外側にかかる位置と外れる位置の間を移動自在に配置している。さらに、前記ゆるみ止めリング70が第一アーム50および第二アーム60から外れないように、リングストッパ部71を設けている。
第一の上方ストッパ部71aは、第一アーム50における第一の押圧部51の上方側で外側に突出している。第二の上方ストッパ部71bは、第二アーム60における第二の押圧部61の上方側で外側に突出している。
第一の下方ストッパ部71cは、第一アーム50の第一の押えアーム部53の任意位置で外側に突出している。第二の下方ストッパ部71dは、第二アーム60における第二の押えアーム部63の任意位置で外側に突出している。
キビナゴ80をベイトフィッシュホルダー10に装着する時、前記ゆるみ止めリング70は、図6(a)に示すように、第一の上方ストッパ部71aおよび第二の上方ストッパ部71bへ突き当てた位置にあるので、邪魔にならない。
キビナゴ80が所定の位置にきたら、第一の押圧部51と第二の押圧部61から二つの指を離す。図6(c)に示すように、第一の押えアーム部53と第二の押えアーム部63が閉じて、第一側方針部54の針55,55および第二側方針部64の針65,65がキビナゴ80の両側面の目81,81と腹部82,82に突き刺さる。
20; シンカーヘッド 21; アイ
30; 釣針部 31; 軸部
32; 曲がり部 33; 釣針
34; 返し
40; 中央針部 41; 返し
50; 第一アーム 51; 第一の押圧部
52; バネ(付勢手段) 53; 第一の押えアーム部
54; 第一側方針部 55; 針
60; 第二アーム 61; 第二の押圧部
62; バネ(付勢手段) 63; 第二の押えアーム部
64; 第二側方針部 65; 針
70; ゆるみ止めリング 71; リングストッパ部
71a;第一の上方ストッパ部 71b;第二の上方ストッパ部
71c;第一の下方ストッパ部 71d;第二の下方ストッパ部
80; キビナゴ(ベイトフィッシュ) 81; 目
82; 腹部
Claims (5)
- 釣糸を取り付けるアイを備えたシンカーヘッドと、
ベイトフィッシュを支持する軸部の一端を前記シンカーヘッドに固定し、前記軸部の他端側に所定方向へ湾曲した曲がり部を備えた釣針部と、
ベイトフィッシュの長手方向の内部へ刺し込む中央針部と、
前記シンカーヘッドに一端を固定するとともに、ベイトフィッシュの一の側方から突き刺すための第一側方針部を他端側に備えた第一アームと、
前記シンカーヘッドに一端を固定するとともに、ベイトフィッシュの他の側方から突き刺すための第二側方針部を他端側に備えた第二アームと、を備えたベイトフィッシュホルダーであって、
可動自在である前記第一アームまたは前記第二アームの少なくとも一方は、前記ベイトフィッシュに近接する方向へ付勢する付勢手段と、
その付勢手段の付勢力に抗する外力を加えた場合に前記ベイトフィッシュに近接した状態から離反させる押圧部と、を備え、
前記第一アームおよび前記第二アームの少なくとも一方は、前記釣針部の軸部に載置されたベイトフィッシュを挟むことおよび離すことが可能であるように可動自在に形成したベイトフィッシュホルダー。 - 前記第一側方針部は、前記ベイトフィッシュの一方側の目を突き刺す位置に針を備え、
前記第二側方針部は、前記ベイトフィッシュの他方側の目を突き刺す位置に針を備えた請求項1に記載のベイトフィッシュホルダー。 - 前記第一アームを可動自在とするとともに前記第二アームを固定し、前記第一アームの第一側方針部を、前記第二アームの第二側方針部より長く形成した請求項1または請求項2のいずれかに記載のベイトフィッシュホルダー。
- 前記第一側方針部および前記第二側方針部は、多数の短小針からなる請求項1から請求項3のいずれかに記載のベイトフィッシュホルダー。
- 前記第一側方針部および前記第二側方針部は、前記ベイトフィッシュに対して、そのベイトフィッシュの幅方向へ複数列に並べた複数の針とした請求項1から請求項4のいずれか一つに記載のベイトフィッシュホルダー。_
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KR102530484B1 (ko) | 2020-11-06 | 2023-05-09 | 함성국 | 집게형 낚시바늘 |
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JP2014193131A (ja) | 2014-10-09 |
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