JP3150027B2 - プラズマ発生装置及びこのプラズマ発生装置を用いたプラズマ処理装置 - Google Patents

プラズマ発生装置及びこのプラズマ発生装置を用いたプラズマ処理装置

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JP3150027B2
JP3150027B2 JP07671794A JP7671794A JP3150027B2 JP 3150027 B2 JP3150027 B2 JP 3150027B2 JP 07671794 A JP07671794 A JP 07671794A JP 7671794 A JP7671794 A JP 7671794A JP 3150027 B2 JP3150027 B2 JP 3150027B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プラズマ発生装置及び
このプラズマ発生装置を用いたプラズマ処理装置に関す
る。
【0002】
【従来技術】絶縁シールドにより仕切られた空間の外側
に、平面状の一つのコイルを配置して、無線周波数電源
を結合することで、プラズマを生成する技術が、特開平
3−79025号公報(第1の従来例)「磁気結合され
た平面状のプラズマを生成するための装置並びにこのプ
ラズマで物品を処理する方法及び装置」に開示されてい
る。
【0003】又、無線周波数を渦巻状又は螺旋状の誘導
コイルに印加して、プラズマを処理室内に生起して、前
記プラズマを双極磁場により前記処理室内に閉じ込める
技術が、EUROPEAN PATENT APPLI
CATION,PUBLICATION NUMBER
0,379,828(第2の従来例)「RADIOF
REQUENCY INDUCTION/MULTIP
OLE PLASMA PROCESSING TOO
L」に開示されている。
【0004】又、液晶ディスプレイ基板の構造断面図
と、アモルファス・シリコン層に薄膜トランジスタ(t
hin film transistor:TFT)を
形成した構造と、このTFTの形成工程が、刊行物「フ
ラットパネル・ディスプレイ」日経エレクトロニクス、
日経マイクロデバイス編 1991年発行の80ページ
乃至96ページに開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記第1及び第2の従
来例を、図9を用いて説明する。図9は、従来例のプラ
ズマ源を用いた処理装置の縦断面図である。プラズマ源
となる平面状に形成された単一の渦巻型コイル301
は、高周波電源302から高周波を印加し、石英窓30
7を介して、前記単一の渦巻型コイル301に対向配置
された半導体ウエハ303をプラズマ処理する。この半
導体ウエハ303はチャンバー304内に設けられると
ともに、所定の処理ガスが処理ガス入口305より導入
され、前記チャンバー304内は所定の真空度になる様
に排気口306より図示しない真空ポンプにより真空排
気されている。
【0006】以上の様に構成された従来例のプラズマ源
を用いた処理装置を成膜に用いた場合に、前記半導体ウ
エハ303上の成膜の膜厚分布を図10に示す。図10
には、横軸に半導体ウエハ303の被処理面の位置が示
されており、縦軸には、前記半導体ウエハ303上に成
膜された膜厚分布が示されている。
【0007】半導体ウエハ303の中央部308の付近
において、膜厚が薄くなり、周縁部309の付近におい
て膜厚が相対的に厚く分布するドーナツ現象が示されて
いる。半導体ウエハの径が6インチ・サイズである時に
は、中央付近の比較的均一な膜厚分布を使えた処理装置
において、半導体ウエハの径が8インチから今後導入さ
れる量産用半導体ウエハ径が12インチとなれば、これ
ら大面積の半導体ウエハ全面にわたって面内均一な成膜
のできるプラズマ源を備えたプラズマ処理装置が求めら
れている。又、液晶ディスプレイ基板のサイズが、50
0mm×500mmサイズから、更に大型の660mm
×660mmサイズと大面積になるのに対応して、これ
ら大面積のLCD用基板全面にわたって面内均一性の高
いプラズマ処理の可能なプラズマ源を備えたプラズマ処
理装置が求められている。
【0008】
【問題を解決するための手段】本発明の第1項のプラズ
マ処理装置によれば,誘電体を介して各々気密に分離さ
れる気密室と処理室とを有する導体からなる処理容器
と,前記処理室内に設けられた第1の電極と,前記誘電
体を介して,前記第1の電極と対向するように前記気密
室内に配置された1以上のコイルからなる第2の電極
と,前記処理室内に処理ガスを供給する処理ガス供給手
段と,前記第1の電極と前記第2の電極との間に高周波
を印加し,プラズマを生成する少なくとも1つの高周波
電源と,前記1以上のコイルに供給される高周波の各位
相を,異なる位相に設定することが可能な位相設定手段
と,前記気密室と前記処理室とを個別に排気して前記気
密室と前記処理室との差圧を調整することが可能な排気
手段と,を具備したことを特徴とする。第2項のプラズ
マ処理装置によれば,誘電体を介して各々気密に分離さ
れる気密室と処理室とを有する導体からなる処理容器
と,前記処理室内に設けられた第1の電極と,前記誘電
体を介して,前記第1の電極と対向するように前記気密
室内に配置された1以上のコイルからなる第2の電極
と,前記処理室内に処理ガスを供給する処理ガス供給手
段と,前記第1の電極に高周波を印加する高周波電源
と,前記1以上のコイルからなる第2の電極に高周波を
印加する高周波電源と,前記気密室内の1以上のコイル
からなる第2の電極又は前記誘電体を温調する温調手段
と,からなることを特徴とする。第3項のように前記気
密室内に配置された1以上のコイルからなる第2の電極
は,前記温調手段により冷却されることを特徴とする。
項のプラズマ処理装置によれば,気密な処理室内に
設けられた第1の電極と,この第1の電極に対向配置さ
れた1以上のコイルからなる第2の電極と,この第2の
電極全体の最外周に設けられ,前記1以上のコイルを囲
んだ少なくとも1つのコイルからなる第3の電極と,前
記処理室内に処理ガスを供給する処理ガス供給手段と,
前記第1の電極と前記第2の電極との間に高周波を印加
し,プラズマを生成させる少なくとも1つの高周波電源
とを具備したことを特徴とする。第項のように誘電体
を介して各々気密に分離される気密室と処理室とを有す
る導体からなる処理容器と,前記処理室内に設けられた
載置台と,前記載置台に設けられた第1の電極と,前記
誘電体を介して,前記載置台と対向するように前記気密
室内に配置された1以上のコイルからなる第2の電極
と,前記処理室内に処理ガスを供給する処理ガス供給手
段と,前記第1の電極と前記第2の電極との間に高周波
を印加し,前記処理室内にプラズマを生成する高周波供
給手段と,前記載置台に設けられ,前記載置台上に載置
される基板を所定の温度に設定する温度調整手段と,前
記気密室と前記処理室とを個別に排気して前記気密室と
前記処理室との差圧を調整することが可能な排気手段
と,を具備することを特徴とする。第項のように前記
処理室の壁面の一部はクオーツ又はガラスからなる誘電
体により形成され,この誘電体を挟んで前記基板に対向
配置された前記第2の電極が前記処理室外に設けられる
ことを特徴とする。第項のように前記第2の電極は,
前記高周波供給源より供給される高周波による発熱を冷
却する冷却ガスが供給される冷却ガス供給口の設けられ
た気密室内に配置されることを特徴とする。第項の
うに前記気密室内の圧力と前記処理室内の圧力との圧力
差を,所定値以内に圧力を調整する圧力調整手段が設け
られていることを特徴とする。第項のように前記第2
の電極における前記高周波供給源より供給される高周波
による発熱を冷却する冷媒を供給する冷媒供給手段が,
前記第2の電極の近傍に設けられていることを特徴とす
る。第10項のように少なくとも2つの絶縁された電極
間に高周波電力を印加してプラズマを発生するプラズマ
発生装置であって前記プラズマ発生装置は,誘電体を
介して各々気密に分離される気密室と処理室とを有する
導体からなる処理容器内で使用されると共に,前記少な
くとも一の電極略同一平面上に設けられ,かつ各々絶
縁された1以上のコイルにより構成され,各コイルに印
加される高周波電力の位相が異なることを特徴とする。
第11項のように少なくとも2つの絶縁された電極間に
無線周波数を印加してプラズマを生成し,基板を処理す
るプラズマ処理装置において,前記少なくとも一つの電
極を前記基板に対向配置され,同一平面に各々絶縁され
1以上の渦巻状コイルにより構成し,各々隣り合うコ
イルの渦巻の巻く方向を逆方向にしたことを特徴とす
る。第12項のように少なくとも2つの絶縁された電極
間に無線周波数を印加してプラズマを生成し,基板を処
理するプラズマ処理装置において,前記少なくとも一つ
の電極を前記基板に対向配置され,各々絶縁された1以
上の渦巻状コイルにより構成し,この渦巻状コイルの少
なくとも一つは,渦巻の外周側より内周側を他方の電極
より遠ざけることを特徴とする。
【作用】本発明のプラズマ発生装置によれば,広い面積
にわたってプラズマを生成させることが出来る。更に,
前記プラズマ発生装置を用いたプラズマ処理装置によれ
ば,被処理基板の面積が広くなっても,前記プラズマに
よる均一な処理を前記被処理基板に対して行なうことも
出来る。
【0009】
【実施例】本発明のプラズマ発生装置を、プラズマ成膜
装置に適用した第1の実施例を説明する。図1は、本発
明の第一実施例のプラズマ成膜装置の構造を示す断面図
である。このプラズマ成膜装置は、被処理基板1とし
て、例えはカラー液晶ディスプレイの製造工程における
ガラス基板上に、プラズマにより、例えばTFT(Th
in−Film−Transistor)用アモルファ
スシリコン膜を成膜する。
【0010】次に、この成膜装置の構成を説明する。前
記被処理基板1は、気密な処理容器10内の載置台2上
の予め定められた位置にも位置合わせして保持されてい
る。この載置台2には、前記被処理基板1のプラズマ・
プロセス中の温度を、所定の温度に設定する温度調整手
段3が設けられている。この温度調整手段3は、例えば
被処理基板1を300〜350℃に加熱して、TFT用
アモルファスシリコン膜を成膜する際には、例えばセラ
ミックの板状体に電気抵抗体をCVDコーティングに得
られるセラミックヒータが用いられる。
【0011】前記温度調整手段3による被処理基板1の
温度設定は、成膜速度及び膜質(ボイドが少なく、電気
的伝達速度が大きい程良質と言える)に影響するので、
温度制御は精度の高さを要求される。したがって、被処
理基板1の裏面側近傍の載置台2に設けられた温度測定
手段4、例えば熱電対により被処理基板1の温度が、載
置台2を介して計測され、この計測値は前記熱電対によ
り電圧出力として温度モニター5に伝達される。この温
度モニター5は前記計測値と予め定められた基準値とを
比較して得られた差分値を、前記温度調整手段の温度設
定信号として、温度制御コントローラ6に伝達する。こ
の温度制御コントローラ6は、前記温度設定信号に基づ
いて温度調整手段に、前記被処理基板1を所定温度に設
定する指令を伝達することにより、被処理基板1を所定
の温度に設定する。
【0012】前記載置台2に設けられた温度調整手段4
は、被処理基板1の裏面近傍に複数設けることにより、
大きな基板サイズ、例えば650mm×650mmの基
板の中心部、外周部の温度の差をモニターし、広い面積
に亘って所望の温度に設定することが出来る。
【0013】更に載置台2には、第1の電極7が設けら
れている。この第1の電極は下部電極とも呼ばれてい
る。この下部電極7には、高周波、例えば数百kHz乃
至数十MHzの高周波が、高周波源8よりマッチング回
路9を介して印加される。この高周波により被処理基板
1の被処理面に対向して形成されるプロセスガスのプラ
ズマによりイオンを引き込み、成膜速度を早め、又膜質
を良くする。下部電極7は、絶縁体8を介して、電気的
に処理容器10と絶縁されて、前記処理容器の底部壁面
に設置されている。
【0014】処理容器10は、アルミニウムにより形成
され、内壁を陽極酸化によるアルマイト処理されること
により、真空中での壁面からの汚染を防止し、真空引き
可能な気密な処理室11を形成している。この処理室1
1は、被処理基板1が、LCD用の650mm×650
mmのサイズのガラス基板であれば、容積が40l〜8
0lとなり、排気口12を介して第1の排気手段13に
より、真空排気され、例えばプロセスガスを導入する前
のベース圧力で10-6〜10-8Torrの高真空を形成
することが、可能な様に気密に設けられている。前記第
1の排気手段13は、排気口13につながる、例えば2
段のポンプにより構成されている。1段目はターボ分子
ポンプ14であり、2段目はドライポンプ15であり、
これらのポンプが直列につながれ、処理室11を高真空
に排気する様に設けられている。
【0015】載置台2の上に略水平に保持された被処理
体1の被処理面に対向してシャワーヘッド16が設けら
れている。このシャワーヘッド16は材質、例えば石英
のような誘電体あるいは単結晶シリコン、多結晶シリコ
ン、アモルファスシリコンの様な半導体により形成され
ている。この材質は、このシャワーヘッド16と、前記
被処理体1との間に生成されるプラズマを生起する電磁
場を乱すことが少なくなり、プラズマを安定させる様に
構成されている。このシャワーヘッド16により、供給
されるプロセスガスは、前記被処理基板1の被処理面に
対向部に設けられたシャワーヘッド16の多孔質の細か
な穴あるいは、略等間隔に開口した複数の孔を介して、
前記被処理基板1の被処理面に面内均一に供給される様
に構成されている。この孔の大きさはプラズマが反応ガ
ス供給源方向に発生するのを防止する大きさが望まし
い。
【0016】シャワーヘッド16は、プロセスガス供給
口17を介してマスフローコントローラ18に接続さ
れ、更に、各々に設けられた開閉弁19を介して、少な
くとも1つのプロセスガス供給手段20及びクリーニン
グ用ClF3 ガス供給手段21に接続されることによ
り、プロセスガス、例えばSF6 とクリーニングガスと
が、共通のカズ供給口17を経由して、前記処理室11
に供給される様に構成されている。このクリーニング用
ClF3 ガス供給手段21より供給されるClF3ガス
は、プラズマレスでシャワーヘッド16より処理室11
に供給されることにより、プロセス終了後の処理室内の
クリーニングを行なうことができる。これにより、成膜
プロセスにより付着した膜や生成した反応生成物その他
ゴミを気化して前記排気口12を介して前記排気手段1
3により、処理室外へ排出される。
【0017】更に被処理基板1の被処理面に対向して処
理容器10の壁面の一部を構成する誘電体である石英窓
22が設けられる。この石英窓22により、前記処理室
11は隔離され、更に前記処理室11に隣接し、前記石
英窓22をその一部の壁面とする気密室23が設けられ
ている。この気密室23の内部には、前記石英窓22の
上にセラミック製台座24が設置され、これらセラミッ
ク製台座24の材質、例えばCu、Ag、Au、Al又
はこれら合金からなるコイルはパイプにして冷媒が流れ
るようにしてもよい。上部凹部により支持されて無線周
波数、例えば13.56MHzの高周波の印加される導
電体、例えばCu、Alにより形成された第2の電極2
5が設けられている。この第2の電極25は、複数のコ
イルにより、例えば図2に示すように構成されている。
これら複数のコイル25の製造方法は、例えば1mm〜
5mmの厚さの銅板を5mm〜10mm巾の渦巻型のコ
イルを打ち抜き加工(プレス加工)により打ち抜いて、
コイルを製造する方法がある。又、外径が例えば5m
m、内径が例えば2mmの銅製パイプを渦巻型に曲げて
製造することが出来る。更に芯の詰まった外径5mm〜
10mmの銅棒を渦巻型に曲げてコイルを製造すること
が出来る。コイル25の材質に、銅を用いる効果は、電
気的良導体で、加工変形しやすく、平面状の渦巻の形状
や、コイルの外周と内周との渦巻に、段差をつける加工
が容易な点が優れている。又、他の好適なコイルの材質
として金、アルミ、銅などやこれらの合金を用いること
もできる。これらの複数コイル25には、各々には高周
波源26より出力された高周波が位相シフト回路27に
より位相調整された後に印加されている。図1に示す実
施例においては、単一の高周波電源26より分岐して第
2の電極(コイル)25、第3の電極(コイル)50へ
高周波が印加されているが、各々のコイルに対応して個
々に高周波電源を設けても良い。これらの位相調整され
た高周波は、マッチング回路43を介して複数のコイル
25に印加され、前記処理室11内においてプラズマを
生成する。これらの複数コイル25は、前記載置台2に
設けられた下部電極7との間でプラズマを生成するのみ
ならず、前記複数のコイル間における位相差により更
に、前記処理室11内において、高い密度のプラズマを
生成する。これらの複数のコイル25は、各々電流の向
きが逆方向であるか、又は電界が逆方向になるように高
周波が印加されると、コイル25間に形成される電界は
打ち消されて位相が異なる場合に比較して、少ないプラ
ズマしか生起することができない。更に、各々のコイル
に流れる電流が同じ方向か、コイルにより生じる電界が
同じ方向であれば同相の高周波で良い。更に、コイル2
5にそれぞれ印加する高周波の位相の角度を、個別に変
えることにより、生起するプラズマ密度と、分布とを調
整することが出来るので、より広い面積にわたって均一
なプラズマを生成することが出来る。
【0018】前記複数のコイル25は、高周波の印加に
よりジュール熱を発生し温度上昇するが、前記気密室2
3内に設けられ、前記複数のコイル25に対応して設け
られたシャワーヘッド40より供給される温度調整され
た気体、例えば窒素ガスにより冷却される。
【0019】前記シャワーヘッド40に供給される温調
された窒素ガスは、液体窒素28より供給される気化し
た窒素を、温度調整手段29により所定の温度に温調さ
れた後にマスフローコントローラ30を介して開閉弁に
接続され、更に気体供給口41へと供給されている。
【0020】前記気密室23は、排気口24を介して第
2の排気手段60により真空排気されている。前記処理
室11の圧力が決まれば、前記気密室23と前記処理室
11とのそれぞれの内部の圧力は、差圧が所定の圧力範
囲となる様に、気密室23内の圧力を第2の排気手段6
0の排気量をコントロールすることで達成する差圧コン
トローラ26が設けられている。
【0021】以上の様に構成された第1実施例のプラズ
マ成膜装置の動作について、次に説明する。図示されな
い搬送手段により、処理容器10の外部より図示されな
い処理容器10の側壁に設けられたゲートバルブを介し
て搬入された被処理基板1、例えばLCD基板は、載置
台2の上に略水平に載置され、図示されない基板の保持
手段、例えば静電チャックやメカクランプにより、載置
台2の上に保持される載置台2の上に保持された被処理
基板1は、温度調整手段3によりプロセス温度、例えば
300℃〜500℃の所定の温度に加熱される。
【0022】プロセスガス供給20より供給されるプロ
セスガスは、開閉弁19を介してマスフローコントロー
ラにより、所定の流量がシャワーヘッド16により、処
理室11内の前記被処理基板1の対向領域に均一に供給
される。
【0023】第1の電極を構成する複数のコイル25に
は、高周波源26により高周波が各々のコイルに対応し
た位相シフト回路27を経由して印加されている。前記
位相シフト回路は、隣り合うコイル同士の位相を、例え
ば120度ずらすことにより、処理室11内に生起され
るプラズマの分布を変更することができる。
【0024】高周波の印加された複数のコイルにより、
処理室11内にプラズマが形成され、このプラズマによ
り前記被処理基板1の被処理面がアモルファス・シリコ
ンにより成膜される。前記プラズマは、イオン、電子、
活性種の集合体であり、この中のイオンが載置台2の下
部電極7に引き込まれて電位が除々に上昇するのを防ぐ
ために、下部電極7には高周波、例えば数百KHz乃至
数十MHzが印加され、常に所定の電位を下部電極7に
与える作用をする。この働きにより、被処理体1上に形
成される成膜の成膜速度を一定に保ち、均一な膜質を作
ることが可能となる。
【0025】更に、処理室11内の真空度は、排気手段
13により調整され、前記バックプレッシャーの10-7
〜10-8Torrの真空度が、前記プロセスガスの処理
室11内への導入により10-3〜10-4Torrの真空
度に変わった状態で一定の圧力を保つ様に制御されてい
る。
【0026】被処理基板1のサイズが大きくなるととも
に、被処理面上に生起されるプラズマのサイズも大きく
することが求められ、複数のコイルの分布領域も広がっ
てゆく。
【0027】前記複数のコイル25に高周波が印加され
ることにより発生するジュール熱は、高周波が13.5
6MHz、電力200Wを最外周の径6インチのCu製
コイル単体において180°〜250°の温度上昇を示
すので、この温度が直接石英窓22に伝わり、マイクロ
クラック等のヒビ割れの原因となることを防止する為
に、前記複数のコイルは、熱伝導の良くない素材であ
り、かつコイルより発生する電磁波をみだすことの少な
いセラミック等の材質により形成されたセラミック製台
座の上に設けられている。
【0028】被処理基板1が、例えば650mm×65
0mmの液晶基板の場合には、複数のコイルと前記液晶
基板との間に位置する石英窓22のサイズも700mm
×700mm厚さ45mmとなる。この様なサイズの石
英窓の両側の圧力差が大きくなると破損の原因となるの
で、複数のコイル25の設けられた気密な気密室23内
の圧力を前記処理室11の圧力との差圧が一定値以内に
設定することが求められる。
【0029】気密室23の圧力は、気体供給口より供給
される気体、例えば不活性なN2 ガス流量がマスフロー
コントローラ30により一定に保たれれば、排気口24
により排気する排気手段25の制御により決めることが
出来る。したがって、前記第1の排気手段13と前記第
2の排気手段との制御を差圧コントローラ26により行
なうことにより、石英窓22の両面に加わる圧力差を小
さくすることができる。この第1の実施例の様に、枚葉
式成膜装置において、処理室11内の圧力がプロセスを
枚葉ごとに変化する装置においては、特に圧力変化から
の石英窓22の保護が重要な課題である。
【0030】以上の様に、本願発明の第1の実施例のプ
ラズマ装置は動作する。次に、前記第1の実施例のプラ
ズマ装置における主要部である第2の電極25と第3の
電極50について、図2、図3、図5に概念図を示して
説明を行なう。
【0031】図2は、気密室23内における第2の電極
と第3の電極の配置を概念的に示した斜視図である。こ
の実施例において第2の電極は、前記被処理基板1に対
向した略平面内に4つのコイルとして形成されている。
4つのコイルはそれぞれ第1のコイル101、第2のコ
イル102、第3のコイル103、第4のコイル104
により独立して設けられ、各々隣り合うコイル同士の渦
巻きの巻く方向を逆方向に設定され、被処理基板が長方
向の液晶基板の場合には、各々四角な渦巻き形をしてい
る。
【0032】これら4つのコイル101、102、10
3、104により、単一のコイルによりプラズマを生起
した場合に比較して、より広い面積にわたって均一なプ
ラズマを生起することができる。隣り合うコイルの渦巻
きの方向を逆にすることにより、電流が同方向の為、隣
り合う電界が打ち消し合うようなHigh Densi
tyなプラズマを生じる事ができる。被処理基板1の形
状・サイズに応じて、前記第2の電極を構成する渦巻状
コイルの各々のサイズと個数並びに被処理面全体に対応
するコイルの総数を決める。
【0033】隣り合うコイルに同方向の電流を流し、互
いに電界を弱め合っている。
【0034】この第5のコイルの目的は、第2の電極を
構成する4つのコイル101、102、103、104
の最外周に対応して形成される処理室11内のプラズマ
が4つのコイル101、102、103、104の内側
に対応して形成される処理室11のプラズマよりもプラ
ズマ密度が低くなり、被処理基板1上に形成される成膜
の膜厚が、被処理基板1の中央部よりも周縁部において
比較的薄くなる、すなわち成膜速度がおそくなることを
防止することにある。
【0035】図3は、以上述べた図2における第2の電
極と第3の電極を構成するコイルの縦断面図と、これら
の電極位置に対応した被処理基板1の基板の中心10
6、基板の端部107における膜厚分布を概念的に示し
た図である。
【0036】図3に示された膜厚のカーブは、第2の電
極を構成した第1のコイル101、第2のコイル103
に対応した被処理基板上で膜厚が厚くなり、仮に第3の
電極を構成する第5のコイル105が設けられなけれ
ば、被処理基板の周縁部にあたる端部107において膜
厚が薄くなっている。第3の電極を構成する第5のコイ
ル105の一端は、図3において第2の電極を構成する
第1のコイル101、第2のコイルと略同一面内に設け
られているが、必ずしもこれに限定されるものでない。
前記第2の電極の最外周において、前記同一面内に垂直
する方向に位置をずらすことにより、被処理体の周縁部
の膜厚を中央部の膜厚と面内均一性を得ることは、本願
発明の趣旨にそうものである。
【0037】又、第2の電極、第3の電極を構成する各
々のコイルの渦巻きの巻き数は、1ターン以上の任意の
ターン数の中から、被処理基板のサイズ・プロセス条件
を考慮して選ぶことが出来る。これらの電極を構成する
電極の材質は、良導体であるCu、Ag、Au、Al等
の金属あるいはこれらの金属合金で形成することが出来
る。又、個々の渦巻き形状も円形、長方形、多角形等の
形状あるいは、これらの組み合わせで形成することが出
来る。
【0038】以上の様に構成され動作するプラズマ成膜
装置の主要部である第2電極25と第3の電極50につ
いて、660mm×660mmの液晶基板用ガラス基板
にpoly−SiのTFT(Thin−Film−Tr
ansistor)を形成するプロセスにおいて、ゲー
ト酸化膜を形成した後、ゲート電極を形成する工程に、
上記プラズマ成膜装置を使用する際のパラメータ又はa
−Si TFTでa−Si:H,SiNxの成膜を行
う。
【0039】図2における第2の電極を構成する4つの
コイル101、102、103、104には、各々1K
W、13.56MHzの高周波が、隣り合う各コイル逆
方向電流であれば、各々位相を90度ずらして印加さ
れ、更に第3の電極を構成する第5のコイル105には
2KW、13.56MHzの高周波が印加される。この
位相を90度ずらすことにより、4つのコイル101、
102、103、104は、隣り合ういずれのコイルに
対しても同じ90度位置の異なる高周波が印加され、こ
れらのコイルにより形成される電磁場によるプラズマ密
度をすべてのコイルが同相の場合に比べてより均一に高
めることができる。又、各隣り合うコイル同士が同じ向
きの電流であれば、電界が打ち消し合いを生じない為各
々の位相をずらす必要が無い。全体として6KWの電力
が印加され、処理室11にプラズマが生起され、前記ゲ
ート酸化膜が前記ガラス基板のゲート電極上に成膜され
る。poly−SiのTFTを形成するプロセス及びそ
の構造については、「フラットパネルディスプレイ’9
1」のページ80乃至95において詳細述べられてい
る。
【0040】次に、前記第1の実施例のプラズマ装置に
おける主要部である気密室23の構造を、図4に縦断図
を示して説明する。又、図5に図4で示した第2の電極
の支持構造を図示して説明する。石英窓22は、処理室
11と気密室23とを隔離して設けられ、被処理基板1
よりも大きい面積を持っている。例えば、被処理基板1
が660mm×660mmの液晶基板の場合には、75
0mm×750mmの面積と厚さ30mm〜50mmと
なる。この石英窓22は、両側の圧力差が常に加えられ
ているので、圧力差をモニターして両側の圧力が一定値
以下の差圧となるように、気密室23の側において、温
調された気体供給口27より導入されるガス流量に応じ
て、排気口24より排気手段25が排出する量を制御す
ることで、前記差圧を制御している。
【0041】第2の電極25を構成するコイルは、印加
される高周波によりジュール熱で発熱し、直接前記石英
窓22の上に載置すると、石英窓22の破損の原因とな
るので、熱伝導率の低い材質、例えばセラミック製台座
24を介して設置されている。しかし、前記ジュール熱
による第2の電極25の発熱は、コイル自体の熱変形
と、このことによる処理室11内のプラズマ分布を被処
理基板1を枚葉処理を繰り返すに従って異なる分布とす
る。
【0042】この様な第2の電極(コイル)25の熱変
形を防止する為に、気密室23内の第2電極に対向した
位置に温調された気体を、前記第2の電極に対して吹き
かけるシャワーヘッド26が設けられ、第2の電極の温
度調整が行なわれている。前記第2の電極がジュール熱
により加熱され、180°〜250°に温度上昇し、前
記石英窓22の上で熱膨張するので、前記セラミック製
台座25は図5に示される様に、前記第2の電極(コイ
ル)25の一部を支持し、台座25と台座25の間は、
前記第2の電極(コイル)25をブリッジし、前記熱膨
張に対応して発生する第2の電極(コイル)25の位置
ずれは、前記ブリッジの間に限定される様に、各セラミ
ック製台座25は位置固定されている。。
【0043】次の本願発明の第2の実施例であるプラズ
マ成膜装置を、前記第1の実施例との相違部分である気
密室23の構造を、図6及び図7に示して説明する。第
1の実施例と同じ部品には、同一番号を付け説明を省略
する。
【0044】気密室23を構成する石英窓22に載置さ
れたセラミック製台座24は、図7に示される様に、第
2の電極25を構成するコイルを支持する溝部202が
設けられ、前記コイルにそって、第2の電極全体を下方
より支持する渦巻状形状となっている。
【0045】前記第2の電極(コイル)25の下方に、
前記コイルに対向した前記セラミック製台座4内の中空
部に温調された流体の流れる流体通路203が形成され
ている。この流体通路203に供給され、循環する温調
された流体は、気密室23外に設けられた流体供給源2
04より供給される流体が、温調手段205を介して配
管206を経由して供給されている。前記流体の温度
は、前記第2の電極25の発熱温度と、石英窓22の両
面における温度とを考慮して決定される。好ましい流体
としては、気体を用いる場合はN2 ガス、液体を用いる
場合にはクーラントが良い。これらを各々所定温度に温
調手段205により設定された後、流体の通路201を
循環させられることに、前記第2の電極25を冷却して
熱変形を防止し、この第2の電極25により形成される
処理室11内のプラズマを長時間安定させることができ
る。
【0046】以上本願発明の一実施例として、プラズマ
成膜装置について説明したが、プラズマを均一に発生す
る手段であれば何れでもよく、スパッタ、プラズマエッ
チング、プラズマアッシャーなど、何れでも通用できる
ことは言うまでもない。さらに、被処理基板として、液
晶ディスプレイ用基板を用いるガラス基板、クオーツ基
板のみならず、半導体ウエハ等を対象にプラズマ処理を
行なうことが出来ることは言うまでもないことである。
【0047】次に、本発明の第3の実施例について、図
8を用いて説明する。この第3の実施例は、第1の実施
例における第2電極の構造が異なるので、発明の主要部
に限って説明する。図8は、第2電極を構成する複数の
アンテナの斜視図である。図8において、第2電極は4
つのコイル401、402、403、404から構成さ
れている。
【0048】これら4つのコイルは、図示しない処理容
器内の被処理基板に対向して設けられている。これら4
つのコイルの渦巻きの巻く方向は、隣り合うコイル同士
で互いに逆方向に巻かれている。第1の実施例における
第2電極を構成する複数のコイルが、同一平面上に設け
られていたのに対し、第3の実施例のコイル401、4
02、403、404は、各々渦巻きの外周部からその
渦の中心部に向かって、被処理基板から少しずつ遠ざか
る方向、すなわち図8においては上方に盛り上がってい
る。これは、各渦巻きの中心部に対応した被処理基板付
近のプラズマ生成密度が各渦巻きの外周部に対応した被
処理基板付近よりも高くなり、これに伴なって処理速度
が高くなり、面内均一性が失われるのを防止することに
目的がある。
【0049】例えば、プラズマ処理としてプラズマ成膜
を、前記複数のコイルを用いて実施し、被処理基板上で
前記コイルのいずれかにおいて、均一性がとれなくな
る、例えば成膜分布が前記コイルの中心部に対応した基
板上でコイルの周縁部に対応した基板上よりも3%厚く
なっていた場合に際して、その対応したコイルの形状を
前記被処理基板から遠ざかる方向に変えることにより、
均一性の補正を取り、より高い面内均一を達成すること
ができる。より具体的コイルの形状を変える手法として
は、図5に示されたセラミック製台座の高さを渦巻きの
中央部で高くすることにより達成される。
【0050】更に図8において、コイル401に対応し
た被処理基板のプラズマ処理が、他のコイル402、4
03、404に比較して差がある場合には、コイル40
1の位置を前記被処理基板に対して近づけたり、逆に遠
ざけることで調整し、被処理基板のプラズマ処理の面内
均一性を高めることが出来る。例えばコイル401に対
応したプラズマ処理速度が、他のコイル402、40
3、404よりも早い場合には、コイル401を被処理
基板よりも遠ざけ、逆に遅い場合には近づける。このコ
イル全体の位置調整の手法としては、図7に示されたセ
ラミック製台座24全体の高さを調整することで達成す
ることが出来る。
【0051】以上、複数のコイル間でプラズマ処理結果
の面内均一性の調整方法と、個々のコイル内での調整方
法について述べたが、必要に応じてコイルの巻き数を増
やして、プラズマ処理速度を早くすることが出来るのは
言うまでもない。
【0052】
【発明の効果】本発明のプラズマ発生装置によれば、広
い面積にわたってプラズマを生成させることが出来る。
更に、前記プラズマ発生装置を用いたプラズマ処理装置
によれば、被処理基板の面積が広くなっても、前記プラ
ズマによる均一な処理を、前記被処理基板に対して行な
うことも出来る。本発明の第1項によれば、第2の電極
を構成する複数のコイルの位相差で、第1電極と第2電
極との間に生成されるプラズマを高密度化し、被処理基
板の処理速度を向上させることが出来る。本発明の第2
項によれば、第2電極を構成する複数のコイルの最外周
部で、プラズマ生成が少なくなることを、第3の電極に
より補うので、第2電極の中央部と外周部とに各々対向
したプラズマ処理速度を、より均一化することが出来
る。本発明の第3項によれば、プラズマ処理中の基板の
温度に依存する処理を、制御することのできるプラズマ
処理装置を提供できる。本発明の第4項のプラズマ成膜
装置によれば、成膜処理される基板に対向配置された第
2の電極が、複数のコイルからなりガラス又はクオーツ
からなる誘電体を壁面の一部とする処理室外が設けられ
ているので、前記コイルに高周波が印加されて形成され
る電磁波が、前記誘電体にさえぎられることなく、均一
なプラズマ成膜処理の行なうことのできるプラズマを生
成することのできるプラズマ成膜装置を提供できる。本
発明の第5項のプラズマ成膜装置によれば、前記第2の
電極から生じる発熱は、冷却ガスにより冷却されるの
で、前記発熱によりアンテナが変形してプラズマ分布が
変わることや、前記発熱によりクオーツ又はガラスから
なる誘電体がヒビ割れ等の破損をすることを防止するこ
とができるプラズマ成膜装置を提供できる。本発明の第
6項のプラズマ成膜装置によれば、前記第2の電極を冷
却する冷却ガスの供給される気密室と、前記処理室との
圧力差を所定の値より小さくすることができるので、両
方の部屋の間に設けられている誘電体に加える圧力を小
さくすることができる。このことにより、成膜される基
板のサイズが大きくなることにより、前記基板に対向配
置された誘電体を大きく構成しても、破損することのな
いプラズマ成膜装置を提供できる。本発明の第7項のプ
ラズマ成膜装置によれば、前記第2の電極を構成するア
ンテナの発熱を、冷媒により冷却することが出来るの
で、発熱によりアンテナが変形してプラズマ分布が変わ
り、成膜の均一性がそこなわれることがなく、又、前記
発熱によりガラス又はクオーツからなる誘電体がヒビ割
れたり、破損したりすることのないプラズマ成膜装置を
提供できる。本発明の第8項によれば、位相の異なる複
数のコイルの間で形成される電磁場により、同相の複数
のコイルより密度の高いプラズマを生成することができ
る。本発明の第9項によれば、複数の渦巻状コイルが形
成する電磁場が、隣り合うコイルの渦巻の巻き方が同一
方向の場合に比較して生成されるプラズマによる基板の
処理に際し、より均一性の高い処理を行なうことが出来
る。本発明の第10項によれば、複数のコイルの少なく
とも一つに対応した基板の処理面の処理の均一性を高め
ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるプラズマ処理装置を示
す縦断面図である。
【図2】本発明の第1の実施例であるプラズマ処理装置
の複数のコイルの分布を示す概念図である。
【図3】図2における複数のコイルの分布と、被処理基
板上の成膜の膜厚の関係を示す概念図である。
【図4】本発明の第1の実施例であるプラズマ処理装置
の主要部を示す縦断面図である。
【図5】図4における主要部の斜視図である。
【図6】本発明の第2の実施例であるプラズマ処理装置
の主要部を示す縦断面図である。
【図7】図6における主要部の斜視図である。
【図8】本発明の第3の実施例であるプラズマ処理装置
の主要部を示す斜視図である。
【図9】従来例のプラズマ成膜装置の縦断面図である。
【図10】図8に示したプラズマ成膜装置による成膜膜
厚分布図である。 符号の説明】 1 被処理基板 7 第1の電極 10 処理容器 11 処理室 13 第1の排気手段 22 石英窓 24 セラミック製台座 25 第2の電極 26 差圧コントローラ 50 第3の電極 60 第2の排気手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−122397(JP,A) 特開 平6−267903(JP,A) 特開 平6−280029(JP,A) 特開 平7−245195(JP,A) 特開 平7−288196(JP,A) 特開 平2−235332(JP,A) 特開 平6−111996(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/205 H01L 21/302 H01L 21/31 C23C 14/00 C23C 16/00 H05H 1/46

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 誘電体を介して各々気密に分離される気
    密室と処理室とを有する導体からなる処理容器と,前記
    処理室内に設けられた第1の電極と,前記誘電体を介し
    て,前記第1の電極と対向するように前記気密室内に配
    置された1以上のコイルからなる第2の電極と,前記処
    理室内に処理ガスを供給する処理ガス供給手段と,前記
    第1の電極と前記第2の電極との間に高周波を印加し,
    プラズマを生成する少なくとも1つの高周波電源と,前
    1以上のコイルに供給される高周波の各位相を,異な
    る位相に設定することが可能な位相設定手段と,前記気
    密室と前記処理室とを個別に排気して前記気密室と前記
    処理室との差圧を調整することが可能な排気手段と,
    具備したことを特徴とするプラズマ処理装置。
  2. 【請求項2】 誘電体を介して各々気密に分離される気
    密室と処理室とを有する導体からなる処理容器と,前記
    処理室内に設けられた第1の電極と,前記誘電体を介し
    て,前記第1の電極と対向するように前記気密室内に配
    置された1以上のコイルからなる第2の電極と,前記処
    理室内に処理ガスを供給する処理ガス供給手段と,前記
    第1の電極に高周波を印加する高周波電源と,前記1以
    上のコイルからなる第2の電極に高周波を印加する高周
    波電源と,前記気密室内の1以上のコイルからなる第2
    の電極又は前記誘電体を温調する温調手段と,からなる
    ことを特徴とするプラズマ処理装置。
  3. 【請求項3】 前記気密室内に配置された1以上のコイ
    ルからなる第2の電極は,前記温調手段により冷却され
    ることを特徴とする請求項2に記載のプラズマ処理装
    置。
  4. 【請求項4】 気密な処理室内に設けられた第1の電極
    と,この第1の電極に対向配置された1以上のコイルか
    らなる第2の電極と,この第2の電極全体の最外周に設
    けられ,前記1以上のコイルを囲んだ少なくとも1つの
    コイルからなる第3の電極と,前記処理室内に処理ガス
    を供給する処理ガス供給手段と,前記第1の電極と前記
    第2の電極との間に高周波を印加し,プラズマを生成さ
    せる少なくとも1つの高周波電源とを具備したことを特
    徴とするプラズマ処理装置。
  5. 【請求項5】 誘電体を介して各々気密に分離される気
    密室と処理室とを有する導体からなる処理容器と,前記
    処理室内に設けられた載置台と,前記載置台に設けられ
    た第1の電極と,前記誘電体を介して,前記載置台と対
    するように前記気密室内に配置された1以上のコイル
    からなる第2の電極と,前記処理室内に処理ガスを供給
    する処理ガス供給手段と,前記第1の電極と前記第2の
    電極との間に高周波を印加し,前記処理室内にプラズマ
    を生成する高周波供給手段と,前記載置台に設けられ,
    前記載置台上に載置される基板を所定の温度に設定する
    温度調整手段と,前記気密室と前記処理室とを個別に排
    気して前記気密室と前記処理室との差圧を調整すること
    が可能な排気手段と,を具備することを特徴とするプラ
    ズマ処理装置。
  6. 【請求項6】 前記処理室の壁面の一部はクオーツ又は
    ガラスからなる誘電体により形成され,この誘電体を挟
    んで前記基板に対向配置された前記第2の電極が前記処
    理室外に設けられることを特徴とする請求項4項に記載
    のプラズマ処理装置。
  7. 【請求項7】 前記第2の電極は,前記高周波供給源よ
    り供給される高周波による発熱を冷却する冷却ガスが供
    給される冷却ガス供給口の設けられた気密室内に配置さ
    れることを特徴とする請求項6に記載のプラズマ処理装
    置。
  8. 【請求項8】 前記気密室内の圧力と前記処理室内の圧
    力との圧力差を,所定値以内に圧力を調整する圧力調整
    手段が設けられていることを特徴とする請求項7に記載
    のプラズマ処理装置。
  9. 【請求項9】 前記第2の電極における前記高周波供給
    源より供給される高周波による発熱を冷却する冷媒を供
    給する冷媒供給手段が,前記第2の電極の近傍に設けら
    れていることを特徴とする請求項6に記載のプラズマ処
    理装置。
  10. 【請求項10】 少なくとも2つの絶縁された電極間に
    高周波電力を印加してプラズマを発生するプラズマ発生
    装置であって前記プラズマ発生装置は,誘電体を介し
    て各々気密に分離される気密室と処理室とを有する導体
    からなる処理容器内で使用されると共に,前記少なくと
    も一の電極略同一平面上に設けられ,かつ各々絶縁さ
    れた1以上のコイルにより構成され,各コイルに印加さ
    れる高周波電力の位相が異なることを特徴とするプラズ
    マ発生装置。
  11. 【請求項11】 少なくとも2つの絶縁された電極間に
    無線周波数を印加してプラズマを生成し,基板を処理す
    るプラズマ処理装置において,前記少なくとも一つの電
    極を前記基板に対向配置され,同一平面に各々絶縁され
    1以上の渦巻状コイルにより構成し,各々隣り合うコ
    イルの渦巻の巻く方向を逆方向にしたことを特徴とする
    プラズマ処理装置。
  12. 【請求項12】 少なくとも2つの絶縁された電極間に
    無線周波数を印加してプラズマを生成し,基板を処理す
    るプラズマ処理装置において,前記少なくとも一つの電
    極を前記基板に対向配置され,各々絶縁された1以上の
    渦巻状コイルにより構成し,この渦巻状コイルの少なく
    とも一つは,渦巻の外周側より内周側を他方の電極より
    遠ざけることを特徴とするプラズマ処理装置。
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