JP3150058B2 - プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法 - Google Patents

プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法

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JP3150058B2
JP3150058B2 JP34440895A JP34440895A JP3150058B2 JP 3150058 B2 JP3150058 B2 JP 3150058B2 JP 34440895 A JP34440895 A JP 34440895A JP 34440895 A JP34440895 A JP 34440895A JP 3150058 B2 JP3150058 B2 JP 3150058B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はプラズマ処理装置及
びプラズマ処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、被処理体、例えば半導体ウエ
ハ(以下、「ウエハ」という)などを処理室内において
プラズマ処理するための装置として、高周波(RF)を
用いた平行平板形のプラズマ処理装置が広く採用されて
おり、いずれか一方の電極又は両方の電極に高周波を印
加することにより、両電極間にプラズマを発生させ、こ
のプラズマと被処理体との間の自己バイアス電位差によ
り、被処理体の処理面にプラズマ流を入射させ、例えば
エッチング処理を行うように構成されている。
【0003】しかしながら、前記の平行平板型プラズマ
処理装置の如き従来型のプラズマ処理装置では、半導体
デバイスの超高集積化に伴って要求されるサブミクロン
単位、さらにサブハーフミクロン単位の超微細加工を実
施することは困難である。すなわち、かかるプロセスを
プラズマ処理装置により実施するためには、低圧雰囲気
において、高密度のプラズマを高い精度で制御すること
が重要であり、しかもそのプラズマは大口径ウエハにも
対応できるように、大面積で高均一なものであることが
必要である。また電極を用いたプラズマ処理装置では、
プラズマ発生時に電極自体が重金属汚染の発生源となっ
てしまい、特に超微細加工が要求される場合には問題と
なっていた。
【0004】このような技術的要求に対して、マグネト
ロンプラズマを用いたエッチングや成膜手段があるが、
ダメージ等の点で改善の余地がある。そこでダメージレ
スの新しいプラズマソースを確立するべく、これまでに
も多くのアプローチが様々な角度からなされてきてお
り、例えば欧州特許公開明細書第379828号には、
高周波アンテナを用いる高周波誘導プラズマ発生装置が
開示されている。この高周波誘導プラズマ発生装置は、
ウエハ載置台と対向する処理室の一面を石英ガラスなど
の絶縁体で構成して、その外壁面にたとえば渦巻きコイ
ルからなる高周波アンテナを取り付け、この高周波アン
テナに高周波電力を印加することにより処理室内に高周
波電磁場を形成し、この電磁場空間内を流れる電子を処
理ガスの中性粒子に衝突させてガスを電離させ、プラズ
マを生成するように構成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記のよう
な高周波誘導方式のプラズマ処理装置を用いてプラズマ
処理を行う場合には、処理室を内部に形成する処理容器
内で誘起されるプラズマ密度が、特に半径方向に対して
不均一になりやすい。従ってサブハーフミクロンもの超
高精度のプラズマ処理を行う場合には、処理容器内に高
密度で均一、かつ再現性のあるプラズマを立てる必要が
あることから、高周波誘導方式のプラズマ処理装置にお
いて、処理容器内のプラズマ密度を高い精度で均一化す
る技術の確立が急務とされている。
【0006】本発明は従来の高周波誘導方式のプラズマ
処理装置の有する前記のような問題点に鑑みてなされた
ものであり、その目的とするところは、高周波誘導プラ
ズマ処理装置を用いた場合であっても、高密度、高均一
でかつ再現性の高いプラズマを高精度で制御することが
可能であり、例えばエッチング処理に用いた場合に反応
速度の均一化に寄与し、被処理体の中心部と周辺部とを
比較してみても、反応速度に差がないプラズマ処理を行
う、新規かつ改良されたプラズマ処理装置及びプラズマ
処理方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】(手段) 前記目的を達成するため、請求項1によれば、高周波ア
ンテナに高周波電力を印加することにより処理室内に誘
導プラズマを励起して、前記処理室内の被処理体に対し
て処理を施す如く構成されたプラズマ処理装置であっ
て、前記処理室を形成する処理容器の天板部に絶縁材が
設けられ,前記絶縁材の中心部分に,前記高周波アンテ
ナとは絶縁して設けられた接地電極を具備してなること
を特徴とするプラズマ処理装置が提供される。なお本発
明でいうところの「絶縁」とは、積極的に絶縁材を介し
て絶縁状態を実現する場合のみならず、単に高周波アン
テナと接地電極とを距離を離して配置して絶縁状態を実
現する場合を含むものである。
【0008】また請求項2によれば、前記接地電極を高
周波アンテナの中心部分に具備したことを特徴とするプ
ラズマ処理装置が提供される。
【0009】さらに請求項3によれば、高周波アンテナ
に高周波電力を印加することにより処理室内に誘導プラ
ズマを励起して、前記処理室内に配置された被処理体に
対して処理を施す如く構成されたプラズマ処理装置であ
って、前記高周波アンテナを構成する誘導部材が、単一
の渦巻き状、コイル状、あるいはループ状のアンテナの
うちの少なくとも一つを有しており、前記高周波アンテ
ナ中心部分に、前記高周波アンテナとは絶縁された接地
電極を具備してなることを特徴とするプラズマ処理装置
が提供される。
【0010】前記した請求項1、2、3のプラズマ処理
装置において、請求項4に記載したように、可変負荷回
路装置を介して接地電極を接地するようにしてもよい。
【0011】請求項5によれば、高周波アンテナに高周
波電力を印加することにより処理室内に誘導プラズマを
励起して、前記処理室内の被処理体に対して処理を施す
如く構成されたプラズマ処理装置であって、前記被処理
体と対向する前記高周波アンテナの中心部分に、この高
周波アンテナとは絶縁された接地電極を備え、さらにこ
の接地電極には、前記処理の際に処理室外から処理室内
に導入すべき処理ガスの流路及び供給口が形成され、前
記処理ガスは前記供給口を通じて処理室内に導入される
如く構成されたことを特徴とする、プラズマ処理装置が
提供される。
【0012】また請求項6によれば、高周波アンテナに
高周波電力を印加することにより処理室内に誘導プラズ
マを励起して、前記処理室内の被処理体に対して処理を
施す如く構成されたプラズマ処理装置であって、前記被
処理体と対向する前記高周波アンテナの中心部分に、こ
の高周波アンテナとは絶縁された接地電極を備え、さら
にこの接地電極における処理室内に面する部分は、処理
室内壁と面一となるように設定され、さらにまた前記処
理の際に処理室外から処理室内に導入すべき処理ガスの
流路及び供給口が、前記接地電極に形成され、前記処理
ガスは前記供給口を通じて処理室内に導入される如く構
成されたことを特徴とする、プラズマ処理装置が提供さ
れる。
【0013】かかるような請求項5、6のプラズマ処理
装置において、請求項7に記載したように、供給口を複
数形成するようにしてもよい。
【0014】さらに請求項8に記載したように、請求項
5、6、7に記載したプラズマ処理装置において、前記
処理ガスの処理室外から前記流路への導入経路を、接地
電極とは独立して接地するように構成してもよい。
【0015】また請求項9に記載したように、請求項
5、6、7、8に記載したプラズマ処理装置における接
地電極を、可変負荷回路装置を介して接地するように構
成してもよい。
【0016】そして請求項10によれば、請求項5、
6、7、8又は9に記載のプラズマ処理装置において、
供給口とは別に、処理室側部からも処理室内に処理ガス
を供給する第2の処理ガス供給口を備えたことを特徴と
する、プラズマ処理装置が提供される。
【0017】一方請求項11によれば、処理室の外部に
絶縁体を介して配置された高周波アンテナに高周波電力
を印加することにより、前記処理室内に誘導プラズマを
励起して、処理室内の被処理体に対して所定のプラズマ
処理を施すにあたり、前記絶縁体に接地電極を設けるこ
とによって反応速度を制御することを特徴とする、プラ
ズマ処理方法が提供される。
【0018】請求項12によれば、処理室の外部に絶縁
体を介して配置された高周波アンテナに高周波電力を印
加することにより、前記処理室内に誘導プラズマを励起
して、処理室内の被処理体に対して所定のプラズマ処理
を施すにあたり、前記高周波アンテナの中心部分の前記
絶縁体に接地電極を設けることによって、反応速度を制
御することを特徴とする、プラズマ処理方法が提供され
る。
【0019】さらに請求項13によれば、処理室の外部
に絶縁体を介して配置された高周波アンテナに高周波電
力を印加することにより、前記処理室内に誘導プラズマ
を励起して、処理室内の被処理体に対して所定のプラズ
マ処理を施すにあたり、前記高周波アンテナを構成する
誘導部材が、単一の渦巻き状、コイル状、あるいはルー
プ状をなしており、前記高周波アンテナ中心部分に位置
する前記絶縁体に接地電極を設けることによって、反応
速度を制御することを特徴とする、プラズマ処理方法が
提供される。
【0020】そして請求項14によれば、処理室の外部
に絶縁体を介して配置された高周波アンテナに高周波電
力を印加することにより前記処理室内に誘導プラズマを
励起して、処理室内の被処理体に対して所定のプラズマ
処理を施すにあたり、前記高周波アンテナの中心部分に
位置する前記絶縁体に接地電極を設け、さらにこの接地
電極には、前記処理の際に処理室外から処理室内に導入
すべき処理ガスの流路及び供給口を設け、さらに前記供
給口とは別に処理室側部からも処理室内に処理ガスを供
給する第2の供給口を設け、前記供給口及び第2の供給
口からの処理ガスの流量比を変化させることによって、
前記被処理体に対する処理の均一性を制御することを特
徴とする、プラズマ処理方法が提供される。
【0021】(作用)本発明によれば、高周波アンテナ
と絶縁された接地電極を有しているので、被処理体に対
してバイアス電圧を印加した場合、バイアス電界の強度
分布を改善させて、これを均一にすることができる。特
に請求項2では、前記接地電極が高周波アンテナの中心
部分に設けられているので、プラズマの生成に影響を与
えることなく、中心部分のバイアス電界を強くすること
ができ、誘導プラズマ方式の処理装置において一般的に
被処理体の周辺部の反応が高くなる傾向を是正できる。
また請求項4では、可変負荷回路装置を介して接地電極
が接地されているので、バイアス電界の強度分布を任意
に変化させることができる。
【0022】請求項5によれば、前記処理の際に処理室
外から処理室内に導入すべき処理ガスの流路及び供給口
が、高周波アンテナの中心部分に位置する接地電極に形
成され、処理ガスはこの供給口を通じて処理室内に導入
されるので、被処理体上での処理ガスの流れを、中心部
から周辺部へと方向づけることが可能になっている。従
って被処理体に対して均一な処理を実施することができ
る。また高周波アンテナの中心部分は、プラズマの生成
自体に直接影響のないエリアであるから、前記均一な処
理を妨げることはない。しかも既述したように、接地電
極の存在によってバイアス電界の強度分布を改善させ
て、これを均一にすることができるので、この点からも
処理の均一性の向上が図られている。
【0023】請求項6によれば、接地電極における処理
室内に面する部分が、処理室内壁と面一となるように設
定されているので、プラズマの生成、分布に影響を与え
ないので、請求項5よりもさらに処理の均一性の向上を
図ることが可能である。
【0024】請求項7に記載したように、供給口を複数
形成した場合には、より一層ガスの流れを均等にするこ
とができる。
【0025】請求項8のように、処理室外から接地電極
の流路への処理ガスの導入経路を、接地電極とは独立し
て接地すれば、例えばアルミニウムやステンレス鋼など
の管路によって前記導入経路を構成しても、高周波アン
テナに印加する高周波の影響を受けにくくなり、生成し
たプラズマ、バイアス電界はより安定したものとなり、
一層安定した均一な処理を実施することができる。
【0026】請求項9に記載したように、可変負荷回路
装置、例えば可変抵抗を介して接地電極を接地するよう
に構成すれば、バイアス電界分布を任意に調整すること
が可能になる。
【0027】請求項10に記載したように、接地電極の
供給口とは別に、処理室側部からも処理室内に処理ガス
を供給する第2の処理ガス供給口を設ければ、双方から
処理ガスを処理室内に導入することができ、例えばガス
の流れに不均一な点が発生する場合に、これを補償して
均一なものとすることができる。
【0028】請求項11〜13のプラズマ処理方法によ
れば、接地電極を設けることによって反応速度を制御す
るので、均一なプラズマ処理を実施することが可能であ
る。
【0029】そして請求項14のプラズマ処理方法によ
れば、接地電極に設けた供給口と、処理室側部からも処
理室内に処理ガスを供給する第2の供給口からの処理ガ
スの流量比を変化させることによって、前記被処理体に
対する処理の均一性を制御するので、広範でかつ微細な
均一性の制御を実施することができる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下に添付図面を参照しながら本
発明に基づいて構成されたプラズマ処理装置の好適な実
施形態について説明すると、図1に示すプラズマエッチ
ング装置1は、導電性材料、例えばアルミニウムなどか
らなる円筒あるいは矩形の角筒状に成形された処理容器
2を有しており、所定のエッチング処理は、この処理容
器2内に形成される処理室2a内で行われる。
【0031】前記処理容器2は接地されており、さらに
その底部にはセラミックなどの絶縁板3を介して、被処
理体、例えば半導体ウエハWを載置するための略円柱状
の載置台4が設けられている。また載置台4の前記ウエ
ハWの載置面とほぼ対向する処理容器2の天板部には、
例えば石英ガラスやセラミックからなる絶縁材5が気密
に設けられており、この絶縁材5の外壁面には導体、例
えば銅板、アルミニウム、ステンレスなどを渦巻き状、
コイル状、あるいはループ状に形成した高周波アンテナ
6が配置されている。このアンテナ6はプラズマを発生
するためのアンテナ作用を呈する機能が有ればよく、周
波数が高くなると1ターンでも良い。
【0032】この高周波アンテナ6の両端子、即ち端子
6aおよび端子6b間には、図2にも示すように、それ
ぞれの端子6a、6bがマッチング回路8を介してプラ
ズマ生成用の高周波電源7に接続されている。したがっ
て、マッチング回路8によって電流の値を調整すること
により、アンテナ6を流れる電流の大きさに応じた交番
電界、即ちプラズマ密度を調整することが可能となって
いる。
【0033】前記載置台4は、アルミニウムなどにより
円柱状に成形されたサセプタ支持台4aと、この上にボ
ルト4bなどにより着脱自在に設けられたアルミニウム
などよりなるサセプタ4cとによって主に構成されてい
る。このようにサセプタ4cを着脱自在に構成すること
により、メンテナンスなどを容易に実施することができ
る。
【0034】前記サセプタ支持台4aには、温度調節手
段、例えば冷却ジャケット11が設けられており、この
ジャケット11には例えば液体窒素などの冷媒が冷媒源
12より冷媒導入管13を介して導入される。そして冷
却ジャケット11内を循環した際の熱交換作用により気
化した液体窒素は、冷媒排出管14より処理容器2外へ
排出される。かかる構成により、例えば−196℃の液
体窒素の冷熱が冷却ジャケット11からサセプタ4cを
介して半導体ウエハWにまで伝熱され、その処理面を所
望する温度まで冷却することが可能である。
【0035】また略円柱形状に成形された前記サセプタ
4c上面のウエハ載置部には、静電チャック15がウエ
ハ面積と略同面積で形成されている。この静電チャック
15は、例えば2枚の高分子ポリイミドフィルム間に銅
箔などの導電膜16を絶縁状態で挟み込むことにより形
成され、この導電膜16はリード線により可変直流高圧
電源17に接続されている。したがってこの導電膜16
に高電圧を印加することによって、前記静電チャック1
5の上面に、半導体ウエハWをクーロン力によって吸着
保持することが可能なように構成されている。
【0036】さらに前記静電チャック15と冷却ジャケ
ット11との間のサセプタ4c下部には、温調用ヒータ
18が設けられており、この温調用ヒータ18へ電力源
19から供給される電力を調整することにより、前記冷
却ジャケット11からの冷熱の伝導を制御して、半導体
ウエハWの被処理面の温度調節を行うことができるよう
に構成されている。
【0037】前記サセプタ支持台4aおよびサセプタ4
cには、これらを貫通してHeなどの熱伝達ガス(バッ
ククーリングガス)を、ガス源20から半導体ウエハW
の裏面やサセプタ4cを構成する各部材の接合部などに
供給するための、ガス流路21が形成されている。また
前記サセプタ4cの上端周縁部には、半導体ウエハWを
囲むように環状のフォーカスリング22が配置されてい
る。このフォーカスリング22は反応性イオンを引き寄
せない高抵抗体、例えばセラミックや石英ガラスなどか
らなり、反応性イオンを内側の半導体ウエハWにだけ効
果的に入射せしめるように作用する。
【0038】さらに前記サセプタ4cには、マッチング
用コンデンサ23を介して高周波電源24が接続されて
おり、処理時には例えば2MHzの高周波電力をサセプ
タ4cに印加することにより、プラズマとの間にバイア
ス電位を生じさせプラズマ流を被処理体の処理面に効果
的に引き寄せることが可能である。
【0039】一方前出処理容器2の絶縁材5には、前記
高周波アンテナ6の中心部分に、この絶縁材5を気密に
貫通する、導電体あるいは半導体よりなる接地電極31
が設けられている。この接地電極31の材質としては、
例えば処理容器2を構成する材質と同じアルミニウムを
用いることができるが、その他に、半導体ウエハWと同
じ材質であるSi単結晶や、さらにはSiC、あるいは
Cを用いれば、重金属汚染を防止することができる。
【0040】そしてこの接地電極31は、可変負荷回路
装置32を直列に介して接地されている。この可変負荷
回路装置32は、その負荷を調整することによって、接
地電極31の電位を制御することが可能になっており、
これによって半導体ウエハWの中央部に生じるバイアス
電界の強度を調整し、周辺部の電界強度と同等に調整す
ることができる。従って、処理容器2内に生じるプラズ
マのバイアスの電界を均一に制御することができるよう
になっている。
【0041】なお接地電極31の大きさは、被処理体で
ある半導体ウエハWが8インチの場合、接地電極31の
直径は80mm程度に設定されている。この接地電極31
の大きさは、処理内容等、必要に応じて適宜選択され、
例えば被処理体よりも大きい接地電極を設けてもよい。
そしてこの接地電極31の下面31aは、前記絶縁材5
の表面と面一になるように成形されている。
【0042】前記接地電極31の内部には、処理ガスの
供給流路33が垂直に形成されており、この供給流路3
3の出口、即ち処理室2a側の開口部が供給口33aを
構成し、一方前記供給流路33の入口、即ち処理容器2
外方側の開口部が導入口33bを構成している。そして
前記導入口33bには、導電性の第1供給管34が接続
され、さらにこの第1供給管34には、絶縁部材35を
介して第2供給管36が接続されている。この第2供給
管36は接地されている。このように絶縁部材35を介
することによって、第1供給管34が受ける高周波の影
響を遮断することができ、接地電極31の作用効果を安
定したものとすることが可能である。
【0043】そして前記第2供給管36は、バルブ3
7、38、マスフローコントローラ39、40を介し
て、処理ガス供給源41、42に接続されている。本実
施形態においては、処理ガス供給源41からはC48
スが、処理ガス供給源42からはH2ガスがそれぞれ供
給されるように構成されている。
【0044】一方前記サセプタ4cの上方における処理
容器2の側面には、石英ガラスまたはセラミックスなど
からなるガス供給管43が取り付けられている。このガ
ス供給管43も、バルブ44、45、マスフローコント
ローラ46、47を介して、前出処理ガス供給源41、
42に接続されている。
【0045】また、前記処理容器2の底部には排気管5
1が接続されて、この処理容器2内の雰囲気を、図3に
示したように、真空排気弁73を介して、真空ポンプ5
2により排出し得るように構成されており、処理室2a
の雰囲気を任意の減圧度にまで真空引きすることが可能
である。
【0046】次に、前記のように構成されたプラズマエ
ッチング装置1の制御系の構成について説明する。前記
処理容器2の一方の側壁には石英ガラスなどの透明な材
料から構成される透過窓53が取り付けられており、処
理室2a内の光を光学系装置54を介して光学センサ5
5に送り、処理室2a内から発生する発光スペクトルに
関する信号を制御器56に送ることができるように構成
されている。また前記処理容器2には処理室内の圧力な
どの諸条件の変化を検出するためのセンサ57も取り付
けられており、処理室2a内の圧力に関する信号を前記
制御器56に送ることができるように構成されている。
【0047】前記制御器56は、これらの光学センサ5
5、センサ57からのフィードバック信号あるいは予め
設定された設定値に基づいて、プラズマ発生用の高周波
電源7、可変負荷回路装置32、バイアス用の高周波電
源24、冷媒源12、温調用の電源19、バッククーリ
ング用のガス源20などに送り、例えば本発明に即して
言えば接地電極31の電位を可変制御することにより、
反応速度を可変に制御して、装置の動作環境を最適に調
整することが可能である。さらに前記制御器56は、処
理ガス用のマスフローコントローラ39、40、46、
47も制御するように構成されており、接地電極32の
供給口33aと、ガス供給管43からの処理ガスの流量
も調節自在となっている。
【0048】次にプラズマエッチング装置1の周辺機
器、装置を図3に基づいて説明すると、図示のように、
プラズマエッチング装置1の処理容器2の一方の側壁に
は、開閉自在に設けられたゲートバルブ61を介して隣
接するロードロック室62が接続されている。このロー
ドロック室62には、例えばアルミニウム製のアームを
導電性テフロンによりコーティングして静電対策が施さ
れた搬送アームなどから構成された搬送装置63が設け
られている。また前記ロードロック室62には、底面に
設けられた排気口より排気管64が接続され、真空排気
弁65を介して前出真空ポンプ52によって真空引きが
可能なように構成されている。
【0049】前記ロードロック室62の側壁には、開閉
自在に設けられたゲートバルブ66を介して隣接するカ
セット室67が接続されている。このカセット室67に
は、カセット68を載置する載置台69が設けられてお
り、このカセット68は、例えば被処理体である半導体
ウエハW25枚を1つのロットとして収納することがで
きるように構成されている。また前記カセット室67に
は、底面に設けられた排気口より排気管70が接続さ
れ、真空排気弁71を介して前出真空ポンプ52により
室内を真空引きが可能なように構成されている。また前
記カセット室67の他方の側壁は、開閉自在に設けられ
たゲートバルブ72を介して大気に接するように構成さ
れている。
【0050】次に前記のように構成されたプラズマエッ
チング装置1の動作について説明する。まず大気との間
に設けられたゲートバルブ72を開口して、被処理体で
ある半導体ウエハWを収納したカセット68が図示しな
い搬送ロボットにより、カセット室67の載置台69の
上に載置され、前記ゲートバルブ72が閉鎖される。そ
してカセット室67に接続された真空排気弁71が開口
して、真空ポンプ52により、このカセット室67が所
定の真空雰囲気、例えば1×10-1Torrにまで真空
引きされる。
【0051】ついで、ロードロック室62とカセット室
67の間のゲートバルブ66が開放して、搬送装置63
により半導体ウエハWが前記カセット室67に載置され
たカセット68から取り出され、前記ロードロック室6
2へと搬送され、ゲートバルブ66が閉鎖される。つい
でロードロック室62に接続された真空排気弁65が開
放して、真空ポンプ52により前記ロードロック室62
が所定の真空雰囲気、例えば1×10-3Torrにまで
真空引きされる。
【0052】ついで、ロードロック室62と処理容器2
との間のゲートバルブ61が開放して、前記搬送装置6
3により半導体ウエハWがこの処理容器2の処理室2a
内へと搬送され、サセプタ4c上の図示しないプッシャ
ーピンに受け渡され、前記搬送装置63がロードロック
室62に待避した後、ゲートバルブ61が閉鎖される。
その後、静電チャック15に高圧直流電圧を印加し、前
記プッシャーピンを下げて半導体ウエハWをこの静電チ
ャック15上に載置することにより、半導体ウエハWが
サセプタ4c上に載置固定される。この間前記処理容器
2内は、真空排気弁73を開放することにより、真空ポ
ンプ44によって所定の真空雰囲気、例えば1×10-5
Torrに排気されている。
【0053】さらに、半導体ウエハWの裏面および載置
台4の各接合部に伝熱用のバッククーリング用ガスを供
給しながら、冷却ジャケット11から冷熱を供給し、半
導体ウエハWの処理面を所望の温度にまで冷却する。し
かる後、処理室2a上部の接地電極31の供給口33
a、及び処理室2a上方側部のガス供給管43を介して
48、H2の各ガスをそれぞれ所定の流量処理室2a
内に導入する。そしてダミーウエハを用いて予め求めら
れた最適なエッチング速度を得るために最適な圧力雰囲
気に到達したことが、センサ57により検出された後、
高周波電源7からマッチング回路8を介して高周波アン
テナ6に、例えば13.56MHzの高周波電力が印加
することにより処理室2a内にプラズマを励起し、さら
に載置台4に高周波電源24によってバイアス電位をか
けることにより、半導体ウエハWに対してエッチング処
理が施される。なおその際に、処理室2aの内壁を50
℃〜100℃、好ましくは60℃〜80℃に加熱するこ
とにより、処理容器2の内壁への反応生成物の付着を防
止することができる。
【0054】そしてエッチング処理時には、処理容器2
内の環境を監視している光学センサ55、センサ57か
らのフィードバック信号、あるいは予め設定された値に
基づいて、制御器56から高周波電源7、マッチング回
路8、あるいは可変負荷回路装置装置10、バイアス電
位用の高周波電源24に制御信号が送られて、高周波ア
ンテナ6の電位が制御され、あるいは接地電極31の電
位が制御されて、処理容器2内のプラズマが高密度かつ
均一な状態に保持され、最適な処理条件に保持される。
なお制御器56により所定のエッチングが終了したと判
断されると、高周波エネルギーの印加が停止されるとと
もに処理ガスの供給も停止され、プラズマ処理動作が終
了する。
【0055】前記エッチング処理においては、高周波ア
ンテナ6の中心部分、即ち半導体ウエハWの中央部に対
向した箇所に、接地電極31が設けられているので、中
央部のバイアス電界が強化され、周辺部と同等の電界が
得られる。従って、まずこの点から、エッチング処理の
均一性の向上が図られている。
【0056】しかもこの接地電極31には、処理ガスの
供給流路33が形成され、処理ガスは、この供給流路3
3から供給口33aを通じて処理室2a内に導入され
て、半導体ウエハW上に吐出されている。処理ガスは半
導体ウエハWの中心から周辺方向へと方向づけられ、そ
の結果半導体ウエハW上を均一に流れる。それゆえ本実
施形態においては、ガスの流れの均一性の点からも、エ
ッチング処理の均一性の向上が図られている。
【0057】さらにまた本実施形態においては、処理室
2a内の側部上方に位置するガス供給管43からも処理
ガスを導入することが可能になっているので、より微細
なガス流の整序が可能であり、なお一層エッチング処理
の均一性の向上を実現することができる。
【0058】従って、本実施形態にかかるエッチング装
置1によれば、以上の各点から、エッチング処理の均一
性の向上が図られており、例えば従来この種の誘導プラ
ズマ方式の装置においてみられた、半導体ウエハWの周
辺部の方に偏ってエッチングレートが高くなっていたこ
とを大幅に改善でき、歩留まりの向上を図ることが可能
になっている。
【0059】なお前記実施形態では、処理室2a内の側
部上方にもガス供給管43を設けていたが、もちろんそ
のようなガス供給管43から処理ガスを供給しなくと
も、接地電極31に設けた供給流路33の供給口33a
からの処理ガスの導入のみによっても、従来より大幅に
ガス流の均一性を実現して、処理の均一性を向上させる
ことが可能である。
【0060】前記実施形態においては、かかる供給流路
33の供給口33aを単一のものとして構成したが、も
ちろんいわゆるシャワーヘッドの形態に構成してもよ
い。図4は、そのようなシャワーヘッドの形態を採用し
た接地電極を用いた他の実施形態にかかるプラズマエッ
チング装置81の要部の断面を模式的に示しており、こ
のプラズマエッチング装置81の処理容器82の天板部
分にも、絶縁材83が気密に設けられ、プラズマ励起用
の高周波アンテナ84が、この絶縁材83の上面に配置
されている。
【0061】そして前記高周波アンテナ84の中心部分
における前記絶縁材83には、接地電極85が気密に貫
設されている。この接地電極85は、可変負荷回路装置
を介さず直接GNDに接続されており、またその内部に
は中空部86が形成され、さらに当該中空部86の下側
には、この中空部86と通ずる複数の供給口87が、例
えば放射状、同心円状に形成されている。また前記中空
部86の上側には、この中空部86に通ずる供給流路8
8が形成されており、当該供給流路88の上面は、導入
口88aを構成している。
【0062】前記導入口88aには、導電性の第1供給
管89が接続され、さらにこの第1供給管89には、絶
縁部材90を介して、導電性を有する第2供給管91が
接続され、この第2供給管91は接地されている。そし
て第2供給管91は、メインバルブ92を介し、さらに
バルブ93、94、マスフローコントローラ95、96
を介して、処理ガス供給源97、98に接続されてい
る。
【0063】このプラズマエッチング装置81の要部は
以上のように構成されており、前出第1実施形態にかか
るプラズマエッチング装置1と同様、接地電極85の存
在によって、バイアス電界の中央部が強化され、それに
よって被処理体である半導体ウエハWの中央部のエッチ
ングレートも改善され、全体としてエッチングの面内均
一性の向上が図れる。
【0064】しかも処理ガス供給源97、98から処理
容器82内に導入される処理ガスは、前記接地電極85
に形成した多数の供給口87から、対向配置されている
半導体ウエハWの被処理面に均一に供給されるので、半
導体ウエハW上のガスの流れが方向付けられ、その結果
ガスの流れが均一化される。従って、かかる点からもエ
ッチング処理は均一化は大きく向上している。なお前記
した供給口87は、全て同一径である必要はなく、例え
ば中心部分がもっとも大きく、周縁部に近い程、その径
が小さくなるように設定してもよい。さらに供給口87
の分布を、被処理面よりも大きく分布するように設ける
ことにより、均一なガス供給を図ることができる。
【0065】ところで、均一なプラズマ処理を得るため
には、処理容器内に発生させるプラズマが偏りなくかつ
安定したものであることが重要である。この点に鑑み、
図5に示したプラズマエッチング装置101において
は、電場のプラズマへの影響を抑えるため、高周波アン
テナ6と処理容器2の上部にある絶縁材との間に静電シ
ールド材102を設けた構成を有している。なお図5に
おいて、前出実施形態ににかかるプラズマエッチング装
置1の各構成部材と同一の番号、符号で引用される部材
は、それぞれ同一の部材構成を示している。
【0066】即ちこの記静電シールド材102は、図6
に示した形態を有しており、同形同大の16枚のシール
ド板102a〜102pが、隙間、例えばスリット10
3を隔てて放射状に集合して構成されている。各シール
ド板102a〜102pは、例えば処理容器2と同一材
質からなる、例えば表面が酸化処理されたアルミニウム
材からなり、処理容器2の内径と接地電極31の径に対
応した2つの弧と、その両端を結ぶ直線(弦)によって
囲まれた形態を有している。このような形態を有するシ
ールド板102a〜102pは、例えば薄い円板の中心
に接地電極31の径に対応した円形の孔を穿設し、直径
に対応した線でこの円板を16分割することによって容
易に製作できる。なお前記スリット103の幅は、1mm
程度に設定してある。
【0067】各シールド板102a〜102pは、いず
れも処理容器2と同電位となるように接地されており、
絶縁材5の上に載置されているが、高周波アンテナ6と
は絶縁されている。なお各シールド板102a〜102
pは絶縁材5の内部に封入した構造であってもよい。そ
の場合には、高周波アンテナ6は、そのまま絶縁材5の
上に載置できる。また各シールド板102a〜102p
は絶縁材5の上面に凹部を形成してこの凹部内に収納し
た構造であってもよく、例えばプリント基板として絶縁
材5と一体に構成してもよい。
【0068】以上の構成にかかる静電シールド部材10
2を採用したプラズマエッチング装置101によれば、
外部からの電場の影響を静電シールド部材102で遮断
できる。しかも各シールド板102a〜102pの間に
は、スリット103が介在しているので、静電シールド
部材102にうず電流が発生することを防止できる。そ
の結果、処理容器2内に発生するプラズマは偏りや、ね
じれがなく、良好でかつ安定したものとなる。従って、
ウエハWに対するエッチング特性もより均一化され、歩
留まりが向上する。
【0069】前記静電シールド部材102における各シ
ールド板102a〜102pは、円板を偶数等分割した
形態ものであったが、もちろん奇数等分割したものでも
よい。また各シールド板102a〜102pの大きさ、
即ち中心角の大きさも、条件に応じて任意に設定でき
る。
【0070】前記静電シールド部材102においては、
各シールド板102a〜102pの間を隔てるスリット
103のみが存在していたが、各シールド板102a〜
102p自体にも、図7に示したような、サブスリット
104を形成した静電シールド材102’を用いてもよ
い。このサブスリット104は、各シールド板102a
〜102pの外側の弧の部分から中心方向へと形成した
ものであり、中途で途切れた形態を有している。このよ
うなサブスリット104を、各シールド板102a〜1
02pに形成すれば、さらにプラズマを安定させて均一
なものとすることができる。
【0071】また前記プラズマエッチング装置101に
おいては、静電シールド材102は、処理容器2の外側
であって、高周波アンテナ6と絶縁材5との間に設置し
たが、これに代えて、図8に示したプラズマエッチング
装置111ように、処理容器82の内側に設けてもよ
い。即ちこのプラズマエッチング装置111は、図4に
示したプラズマエッチング装置81において、絶縁材8
3の下面に、前出静電シールド材102を設けたもので
ある。但し、プラズマに曝されることに鑑み、各シール
ド板102a〜102pは、Si(シリコン)で構成し
た。このように処理容器82の内側に静電シールド材1
02を設けても、プラズマに対する電場の影響を遮断す
ると共に、うず電流の発生を防止して、プラズマの偏
り、ねじれを防止して、安定した均一なプラズマを発生
させることが可能であり、ウエハWに対するエッチング
特性の均一性が向上するものである。
【0072】以上本発明の好適な実施形態について、プ
ラズマエッチング装置を例に挙げて説明したが、本発明
はかかる実施形態に限定されることなく、プラズマCV
D装置、プラズマアッシング装置、プラズマスパッタ装
置などの他のプラズマ処理装置にも適用することが可能
であり、被処理体についても半導体ウエハに限らずLC
D基板その他の被処理体にも適用することが可能であ
る。
【0073】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、誘
導プラズマ方式のプラズマ処理装置において、接地電極
を設けて電界の強度分布を変化させることができるの
で、反応速度の均一化に寄与して、均一な処理を被処理
体に施すことが可能である。例えばエッチング処理に用
いた場合に、中心部のエッチングレートの落ち込みを是
正して、被処理体の中心と周辺でエッチングレートが変
わらないエッチング処理を実施することができる。また
特に請求項2では、前記接地電極が高周波アンテナの中
心部分に設けられているので、プラズマの生成自体に影
響を与えず、中心部分のバイアス電界を強くすることが
でき、被処理体の中心部の反応速度を高めることができ
る。また請求項4では、バイアス電界を任意にかつ連続
して変化させることができるので、所望の電界強度分布
を実現することが容易である。
【0074】請求項5によれば、被処理体上での処理ガ
スの流れを、例えば中心部から周辺部へと方向づけるこ
とが可能であり、被処理体に対して均一な処理を実施す
ることができる。しかもバイアス電界の強度分布を改善
させて、これを均一にすることができるので、この点か
らも処理の均一性の向上が図ることができる。
【0075】請求項6によれば、プラズマの生成、分布
に影響を与えないので、請求項5よりもさらに処理の均
一性の向上を図ることが可能である。請求項7によれ
ば、複数の供給口から処理ガスが処理室内に導入される
ので、より一層ガスの流れの均一化を図って処理を均一
にすることが可能である。請求項8によれば、生成した
プラズマ、バイアス電界がより安定したものとなるの
で、一層安定した均一な処理を実施することができる。
【0076】請求項9によれば、バイアス電界分布を任
意に調整することができるので、より精細な処理の微調
整が可能となる。請求項10によれば、上方及び側方か
らの2つの方向から処理室内に処理ガスを導入すること
ができるので、たとえガスの流れに不均一な点が発生し
ても、これを補償して均一なものとすることができる。
【0077】請求項11〜13のプラズマ処理方法によ
れば、接地電極を設けることによって反応速度を制御す
るので、均一なプラズマ処理を実施することが可能であ
り、また請求項14によれば、広範でかつ微細な均一性
の制御を実施することが可能となっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態にかかるプラズマエッチング
装置の断面を示した説明図である。
【図2】図1のプラズマエッチング装置の概観を示す斜
視図である。
【図3】周辺装置を含めた図1のプラズマエッチング装
置の様子を示す説明図である。
【図4】他の実施形態にかかるプラズマエッチング装置
における接地電極付近の様子を示す断面説明図である。
【図5】図1のプラズマエッチング装置の外側に静電シ
ールド材を設けたプラズマエッチング装置の断面を示し
た説明図である。
【図6】図5のプラズマエッチング装置における静電シ
ールド材の斜視図である。
【図7】シールド材にサブスリットを有する静電シール
ド材の斜視図である。
【図8】図4のプラズマエッチング装置の内側に静電シ
ールド材を設けたプラズマエッチング装置の接地電極付
近の様子を示す断面説明図である。
【符号の説明】
1 プラズマエッチング装置 2 処理容器 2a 処理室 4 載置台 5 絶縁材 6 高周波アンテナ 7、24 高周波電源 24 高周波電源 31 接地電極 32 可変負荷回路装置 33 供給流路 33a 供給口 35 絶縁部材 41、42 処理ガス供給源 43 ガス供給管 W 半導体ウエハ

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高周波アンテナに高周波電力を印加する
    ことにより処理室内に誘導プラズマを励起して、前記処
    理室内の被処理体に対して処理を施す如く構成されたプ
    ラズマ処理装置であって、前記処理室を形成する処理容器の天板部に絶縁材が設け
    られ, 前記絶縁材の中心部分に, 前記高周波アンテナとは絶縁
    して設けられた接地電極を具備してなることを特徴とす
    るプラズマ処理装置。
  2. 【請求項2】 高周波アンテナに高周波電力を印加する
    ことにより処理室内に誘導プラズマを励起して、前記処
    理室内の被処理体に対して処理を施す如く構成されたプ
    ラズマ処理装置であって、 前記高周波アンテナの中心部分に、この高周波アンテナ
    とは絶縁された接地電極を具備してなることを特徴とす
    るプラズマ処理装置。
  3. 【請求項3】 高周波アンテナに高周波電力を印加する
    ことにより処理室内に誘導プラズマを励起して、前記処
    理室内に配置された被処理体に対して処理を施す如く構
    成されたプラズマ処理装置であって、 前記高周波アンテナを構成する誘導部材が、単一の渦巻
    き状、コイル状、あるいはループ状のアンテナのうちの
    少なくとも一つを有しており、前記高周波アンテナ中心
    部分に、前記高周波アンテナとは絶縁された接地電極を
    具備してなることを特徴とするプラズマ処理装置。
  4. 【請求項4】 前記接地電極は、可変負荷回路装置を介
    して接地されていることを特徴とする、請求項1、2又
    は3に記載のプラズマ処理装置。
  5. 【請求項5】 高周波アンテナに高周波電力を印加する
    ことにより処理室内に誘導プラズマを励起して、前記処
    理室内の被処理体に対して処理を施す如く構成されたプ
    ラズマ処理装置であって、 前記被処理体と対向する前記高周波アンテナの中心部分
    に、この高周波アンテナとは絶縁された接地電極を備
    え、さらにこの接地電極には、前記処理の際に処理室外
    から処理室内に導入すべき処理ガスの流路及び供給口が
    形成され、前記処理ガスは前記供給口を通じて処理室内
    に導入される如く構成されたことを特徴とする、プラズ
    マ処理装置。
  6. 【請求項6】 高周波アンテナに高周波電力を印加する
    ことにより処理室内に誘導プラズマを励起して、前記処
    理室内の被処理体に対して処理を施す如く構成されたプ
    ラズマ処理装置であって、 前記被処理体と対向する前記高周波アンテナの中心部分
    に、この高周波アンテナとは絶縁された接地電極を備
    え、さらにこの接地電極における処理室内に面する部分
    は、処理室内壁と面一となるように設定され、さらにま
    た前記処理の際に処理室外から処理室内に導入すべき処
    理ガスの流路及び供給口が、前記接地電極に形成され、
    前記処理ガスは前記供給口を通じて処理室内に導入され
    る如く構成されたことを特徴とする、プラズマ処理装
    置。
  7. 【請求項7】 前記供給口は、複数形成されていること
    を特徴とする、請求項5又は6に記載のプラズマ処理装
    置。
  8. 【請求項8】 前記処理ガスの処理室外から前記流路へ
    の導入経路は、接地電極とは独立して接地されているこ
    とを特徴とする、請求項5、6又は7に記載のプラズマ
    処理装置。
  9. 【請求項9】 前記接地電極は、可変負荷回路装置を介
    して接地されていることを特徴とする、請求項5、6、
    7又は8に記載のプラズマ処理装置。
  10. 【請求項10】 前記供給口とは別に、処理室側部から
    も処理室内に処理ガスを供給する第2の処理ガス供給口
    を備えたことを特徴とする、請求項5、6、7、8又は
    9に記載のプラズマ処理装置。
  11. 【請求項11】 処理室の外部に絶縁体を介して配置さ
    れた高周波アンテナに高周波電力を印加することによ
    り、前記処理室内に誘導プラズマを励起して、処理室内
    の被処理体に対して所定のプラズマ処理を施すにあた
    り、 前記絶縁体に接地電極を設けることによって、反応速度
    を制御することを特徴とする、プラズマ処理方法。
  12. 【請求項12】 処理室の外部に絶縁体を介して配置さ
    れた高周波アンテナに高周波電力を印加することによ
    り、前記処理室内に誘導プラズマを励起して、処理室内
    の被処理体に対して所定のプラズマ処理を施すにあた
    り、 前記高周波アンテナの中心部分の前記絶縁体に接地電極
    を設けることによって、反応速度を制御することを特徴
    とする、プラズマ処理方法。
  13. 【請求項13】 処理室の外部に絶縁体を介して配置さ
    れた高周波アンテナに高周波電力を印加することによ
    り、前記処理室内に誘導プラズマを励起して、処理室内
    の被処理体に対して所定のプラズマ処理を施すにあた
    り、 前記高周波アンテナを構成する誘導部材が、単一の渦巻
    き状、コイル状、あるいはループ状をなしており、前記
    高周波アンテナ中心部分に位置する前記絶縁体に接地電
    極を設けることによって、反応速度を制御することを特
    徴とする、プラズマ処理方法。
  14. 【請求項14】 処理室の外部に絶縁体を介して配置さ
    れた高周波アンテナに高周波電力を印加することにより
    前記処理室内に誘導プラズマを励起して、処理室内の被
    処理体に対して所定のプラズマ処理を施すにあたり、 前記高周波アンテナの中心部分に位置する前記絶縁体に
    接地電極を設け、さらにこの接地電極には、前記処理の
    際に処理室外から処理室内に導入すべき処理ガスの流路
    及び供給口を設け、さらに前記供給口とは別に処理室側
    部からも処理室内に処理ガスを供給する第2の供給口を
    設け、前記供給口及び第2の供給口からの処理ガスの流
    量比を変化させることによって、前記被処理体に対する
    処理の均一性を制御することを特徴とする、プラズマ処
    理方法。
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