JP6035587B2 - ガラス用研磨剤組成物 - Google Patents
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Description
いずれのガラス基板も、その要求品質は若干異なるものの、その表面が高い平滑性や平坦性を有することが要求されている。
かかるガラス基板表面における高い平滑性及び平坦性を達成するために、ガラス用研磨剤組成物が用いられている。
ガラス用研磨剤組成物として、種々の物質を研磨剤として配合したものが知られている。例えば、二酸化ジルコニウムを研磨剤として配合したもの(特許文献1、2、9、10及び11)、酸化チタニウムを研磨剤として配合したもの(特許文献3)や、セリウムとジルコニウムとを含む複合酸化物を研磨剤として配合したもの(特許文献4〜8)が知られている。
更に、研磨剤の構成材料であるセリウムの入手は輸入に依存せざるを得ない状況下、輸出国の供給制限により入手が困難となってきており、酸化セリウムを研磨剤の主成分として用いない研磨剤組成物に対する高いニーズも存在する。
すなわち、本発明は、下記の(1)〜(15)に関するものである。
(1)(a)比表面積が3.0〜14.0m2/gであり、かつ、二酸化ケイ素含量が0.005〜0.450質量%である二酸化ジルコニウムの粒子、
(b)アルミナゾル、シリカゾル、ジルコニアゾル、チタニアゾル、酸化錫ゾル、アルミナ・シリカ複合ゾル、酸化セリウムゾル及び結晶セルロースゾルからなる群より選ばれる少なくとも1種の物質、及び
(c)水
を含むことを特徴とする、ガラス用研磨剤組成物。
(2)(a)が、湿式法により製造された二酸化ジルコニウムである、前記(1)に記載のガラス用研磨剤組成物。
(3)(a)が、バデライト系二酸化ジルコニウムから湿式法により製造された二酸化ジルコニウムである、前記(2)に記載のガラス用研磨剤組成物。
(4)(b)のアルミナゾルが、
硫酸アルミニウムとアンモニア又はアミン系化合物とを反応させて得られる非晶質の水酸化アルミニウムのゾル、又は、
ベーマイトを1価の酸と反応させて得られるベーマイトゾルである、前記(1)〜(3)のいずれかに記載のガラス用研磨剤組成物。
(5)更に、(d)ポリカルボン酸塩及びその重合体、ナフタレンスルフォン酸塩及びその縮合体、ヘキサメタリン酸塩、ピロリン酸塩、トリポリリン酸塩、酸性メタリン酸塩、酸性ピロリン酸塩、第二リン酸塩並びに結晶セルロースからなる群より選ばれる少なくとも1種の分散剤を含む、前記(1)〜(4)のいずれかに記載のガラス用研磨剤組成物。
(6)(d)が、ポリカルボン酸塩及びヘキサメタリン酸塩からなる群より選ばれる少なくとも1種である、前記(5)に記載のガラス用研磨剤組成物。
(7)更に、(e)研磨補助材を含む、前記(1)〜(6)のいずれかに記載のガラス用研磨剤組成物。
(8)(e)が、酸化セリウムである、前記(7)に記載のガラス用研磨剤組成物。
(9)ガラス用研磨剤組成物のpHが3〜10である、前記(1)〜(7)のいずれかに記載のガラス用研磨剤組成物。
(10)ガラス用研磨剤組成物のpHが4〜10である、前記(9)に記載のガラス用研磨剤組成物。
(11)更に、(f)ラジカル発生剤を含む、前記(1)〜(8)のいずれかに記載のガラス用研磨剤組成物。
(12)ガラス用研磨剤組成物のpHが3〜7である、前記(11)に記載のガラス用研磨剤組成物。
(13)磁気ディスク用ガラスの研磨剤組成物である、前記(1)〜(12)のいずれかに記載のガラス用研磨剤組成物。
(14)二酸化ジルコニウムの粒子の平均粒径が0.4〜1.3μmである、前記(1)〜(13)のいずれかに記載のガラス用研磨剤組成物。
(15)前記(1)〜(14)のいずれかに記載の研磨剤組成物を用いてガラスを研磨する工程を含む、ガラスの研磨方法。
(a)比表面積が3.0〜14.0m2/gであり、かつ、二酸化ケイ素含量が0.005〜0.450質量%である二酸化ジルコニウムの粒子、
(b)アルミナゾル、シリカゾル、ジルコニアゾル、チタニアゾル、酸化錫ゾル、アルミナ・シリカ複合ゾル、酸化セリウムゾル及びコロイダルグレードの結晶セルロースからなる群より選ばれる少なくとも1種、及び
(c)水
を含むことを特徴とする。
バデライト系二酸化ジルコニウムは、天然のジルコニウム鉱石を精製して得られる材料である。
乾式処理(乾式法)とは、二酸化ジルコニウム材料を高温処理して二酸化ケイ素を昇華除去する処理である。
湿式処理(湿式法)とは、二酸化ジルコニウム材料を選鉱し、アルカリ分(例えば、水酸化ナトリウム)で不純物シリカを溶出し、更に鉱酸(例えば、硫酸や塩酸)で加水分解して水酸化ジルコニウムにし、次いで焼成する処理である。
上記の研磨特性により、湿式処理により製造された二酸化ジルコニウム(湿式ジルコニア)、特にバデライト系二酸化ジルコニウムを湿式処理したものは、磁気ディスク用ガラス基板の研磨剤組成物に好適に用いることができる。
乾式処理により製造された二酸化ジルコニウム(乾式ジルコニア)は、メカニカルな研磨力が強いので、石英、水晶や光学レンズ(眼鏡レンズ等)などの硬質ガラスの研磨剤組成物に好適に用いることができる。
比表面積は、BET法に従って測定することができる。
二酸化ケイ素含量は、二酸化ジルコニウム中の二酸化ケイ素濃度を変えて作成した検量線を用いる、蛍光X線分析による定量分析法(以下、蛍光X線分析ともいう)に従って測定することができる。
平均粒径は、レーザー回折散乱法に従って測定することができる。
本発明は特定の理論に限定されるものではないが、沈降防止作用及び再分散作用は、(b)成分が研磨剤組成物の粘度を上げ、かつ、(a)成分(砥粒)間に入り込むことで得られると考えられる。
研磨剤組成物中で(a)成分が充分に分散していると、(a)成分とガラス基板(被研磨物)との接触面及び接触点が多くなり、更に研磨パッドにおける(a)成分の保持性が高まるので、研磨速度が向上すると考えられる。
また、(b)成分の一部(ジルコニアゾル、チタニアゾル、酸化セリウムゾル)はそれ自体が研磨剤として作用し、研磨速度の向上に寄与すると考えられる。
なお、上記の沈降防止作用及び再分散作用は、研磨剤組成物の保存安定性やハンドリング性の向上(例えば、研磨剤組成物の輸送時の安定性、研磨剤組成物を研磨機へ移送する際のハンドリング性の向上、研磨機内で沈降防止等)をもたらす。
更に(b)成分は、研磨時の付着物のガラス基板への付着やスクラッチを減少させ、かつ、研磨時に基板表面に(a)成分による過剰な力がかかることを防止して、研磨後のカラス基板の平滑性及び平坦性を向上させる。
(b)成分は、アルミナゾル、シリカゾル、ジルコニアゾル、チタニアゾル、酸化錫ゾル、アルミナ・シリカ複合ゾル、酸化セリウムゾル及び結晶セルロースゾルからなる群より選ばれる少なくとも1種である。
アルミナゾルは、それ自体公知物質であり、市場において容易に入手可能であるか、又は、製造可能である。
本発明では、1種類のアルミナゾルを単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
シリカゾルは、それ自体公知物質であり、市場において容易に入手可能であるか、又は、製造可能である。
本発明では、1種類のシリカゾルを単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
平均粒子径が60〜90nmのジルコニアゾルが、研磨速度向上の観点から好ましい。平均粒径は、動的光散乱法に従って測定することができる。
ジルコニアゾルは、それ自体公知物質であり、市場において容易に入手可能であるか、又は、製造可能である。
本発明では、1種類のジルコニアゾルを単独で用いてもよく、2種類以上の異なる種類のゾルを組み合わせて使用してもよい。
チタニアゾルは、それ自体公知物質であり、市場において容易に入手可能であるか、又は、製造可能である。
本発明では、1種類のチタニアゾルを単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
酸化錫ゾルは、それ自体公知物質であり、市場において容易に入手可能であるか、又は、製造可能である。
本発明では、1種類の酸化錫ゾルを単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
アルミナ・シリカ複合ゾルは、それ自体公知物質であり、市場において容易に入手可能であるか、又は、製造可能である。
本発明では、1種類のアルミナ・シリカ複合ゾルを単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
酸化セリウムゾルは、それ自体公知物質であり、市場において容易に入手可能であるか、又は、製造可能である。
本発明では、1種類の酸化セリウムゾルを単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
結晶セルロースゾルは、それ自体公知物質であり、市場において容易に入手可能であるか、又は、製造可能である。具体例としては、旭化成ケミカルズ社製品の結晶セルロース「セオラス」のゾルグレード(例えば、セオラスRCタイプ)が挙げられる。
本発明では、1種類の結晶セルロースゾルを単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
上記のゾルの中ではアルミナゾル又はジルコニアゾルの単独使用又はその併用が好ましく、アルミナゾルの単独使用が特に好ましい。
ポリカルボン酸塩及びその重合体は、それ自体公知物質であり、市場において容易に入手可能であるか、又は、製造可能である。
本発明では、1種類のポリカルボン酸塩及びその重合体を単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
ナフタレンスルフォン酸塩及びその縮合体は、それ自体公知物質であり、市場において容易に入手可能であるか、又は、製造可能である。
本発明では、1種類のナフタレンスルフォン酸塩及びその縮合体を単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
ヘキサメタリン酸塩は、それ自体公知物質であり、市場において容易に入手可能であるか、又は、製造可能である。
本発明では、1種類のヘキサメタリン酸塩を単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
ピロリン酸塩は、それ自体公知物質であり、市場において容易に入手可能であるか、又は、製造可能である。
本発明では、1種類のピロリン酸塩を単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
トリポリリン酸塩は、それ自体公知物質であり、市場において容易に入手可能であるか、又は、製造可能である。
本発明では、1種類のトリポリリン酸塩を単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
酸性メタリン酸塩は、それ自体公知物質であり、市場において容易に入手可能であるか、又は、製造可能である。
本発明では、1種類の酸性メタリン酸塩を単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
酸性ピロリン酸塩は、それ自体公知物質であり、市場において容易に入手可能であるか、又は、製造可能である。
本発明では、1種類の酸性ピロリン酸塩を単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
第二リン酸塩は、それ自体公知物質であり、市場において容易に入手可能であるか、又は、製造可能である。
本発明では、1種類の第二リン酸塩を単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
結晶セルロースは、それ自体公知物質であり、市場において容易に入手可能であるか、又は、製造可能である。
本発明では、1種類の結晶セルロースを単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
上記の分散剤の中ではヘキサメタリン酸塩又はポリカルボン酸塩の単独使用が好ましい。
ジルコンサンドとしては、ジルコンやジルコンフラワー等が挙げられる。
二酸化ケイ素としては、湿式合成シリカ、乾式合成シリカ(ヒュームドシリカ)や、コロイダルシリカ等が挙げられる。
酸化鉄としては、酸化鉄(III)Fe2O3や、三四酸化鉄Fe3O4(FeO・Fe2O3)等が挙げられる。
酸化マンガンとしては、二酸化マンガン(MnO2)、二三酸化マンガン(Mn2O3)や、三四酸化マンガン(Mn3O4)等が挙げられる。
酸化チタンとしては、酸化チタン(TiO2)や、二三酸化チタン(Ti2O3)等が挙げられる。
酸化アルミニウムとしては、ベーマイトアルミナ、バイヤー法で生成する水酸化アルミニウムを假焼して得られる酸化アルミニウムや、乾式合成アルミナ(ヒュームドアルミナ)、アルキルアルミニウムの加水分解等によって得られる高純度アルミナ等が挙げられる。
酸化セリウムとしては、酸化セリウム、酸化希土セリウム(セリウム以外の希土類元素を含む酸化セリウム)や、高純度酸化セリウム等が挙げられる。
上記の研磨補助材の中では酸化セリウム(特に、酸化希土セリウム)、酸化マンガン(特に二酸化マンガン)又は二酸化ケイ素(特にヒュームドシリカ)の単独使用が好ましく、酸化セリウム(特に、酸化希土セリウム)の単独使用が特に好ましい。
平均粒径は、動的光散乱法に従って測定することができる。
(1)過酸化水素と、2価の鉄塩及び/又は1価の銅塩との組合せ
(2)過酸塩
(3)過硫酸塩と、亜硫酸塩及び/又は次亜硫酸塩との組合せ
(4)ハロゲン化塩及び/又はオキソハロゲン酸塩
(5)水溶性アゾ化合物
(6)有機過酸化物
(1)の1価の銅塩としては、塩化銅、亜酸化銅、臭化銅、沃化銅や、酢酸銅等が挙げられる。1価の銅塩は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
(3)の亜硫酸塩としては、亜硫酸アンモニウム、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、亜硫酸水素アンモニウム、亜硫酸水素ナトリウムや、亜硫酸水素カリウム等が挙げられる。亜硫酸塩は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
(3)の次亜硫酸塩としては、次亜硫酸アンモニウム、次亜硫酸ナトリウムや、次亜硫酸カリウム等が挙げられる。次亜硫酸塩は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
(4)のオキソハロゲン酸塩としては、オキソ塩素酸塩(例えば、次亜塩素酸ナトリウム)、オキソ臭素酸塩(例えば、亜臭素酸ナトリウム)やオキソ沃素酸塩(例えば、次亜沃素酸ナトリウムや過沃素酸カリウム)等が挙げられる。オキソハロゲン酸塩は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
上記のラジカル発生剤の中では過酸塩の単独使用が好ましく、過硫酸アンモニウムの単独使用が特に好ましい。
なお、(f)成分のラジカル発生剤を配合する場合には、本発明のガラス用研磨剤組成物のpHは、好ましくは3〜7、より好ましくは3〜6、特に好ましくは4〜6である。pHが3〜7であると、ラジカル発生剤から持続的にラジカルを発生させ、かつ、生じたラジカルの分解を抑制して、ラジカル発生剤の効果をより向上させることができる。
有機酸としては、上述の物質の他に、有機酸系キレート化合物である有機ホスホン酸系キレート化合物(例えば、ヒドロキシジホスホン酸(HEDP)やその塩)、有機カルボン酸キレート化合物(例えば、エチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)やその塩)や、アミン系キレート化合物(例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンの混合品)等が挙げられる。
有機酸系キレート化合物は、pH調節作用に加えて、研磨時にガラス内に発生する金属イオンや、研磨屑や研磨砥粒等の研磨表面の付着物を補足する作用を有し、これら付着物のガラス基板への付着を防止し、洗浄を容易にするので好ましい。
また、有機酸及びその塩並びに無機酸及びその塩には、pH調整作用のほかにケミカル研磨作用もある。
ガラス基板を構成するガラスに特に制限なく、研磨が必要なあらゆるガラスに本発明のガラス用研磨剤組成物を適用することができる。
特に、本発明のガラス用研磨剤組成物は、ハードディスクに使用される磁気ディスク用ガラス基板、LCDや太陽電池等に使用されるフラットパネルガラス基板、電子部品の製造工程で用いられるフォトマスク用ガラス基板や、光学レンズ用ガラス基板の研磨に好適に使用することができる。
本発明のガラス用研磨剤組成物は、当該技術分野で一般的に用いられている研磨方法に適用してガラス基板を研磨することができる。
(a)成分(二酸化ジルコニウムの粒子)として、バデライト系二酸化ジルコニウム原材料ZB350(美濃顔料化学株式会社製)を湿式処理して得た湿式ジルコニアであるZB480(美濃顔料化学株式会社製)を更に所定の粒度まで媒体攪拌ミルで処理した粉砕品を用いた。ZB480の粉砕品は、12.7m2/gの比表面積(測定法:BET法)と、0.360質量%の二酸化ケイ素含量(測定法:蛍光X線分析法)と、0.6μmの平均粒径(測定法:島津製作所製のSALD2000Jを用いたレーザー回折散乱法)とを有していた。
(b)成分として、特開2002−20732号公報に記載の方法に従い、硫酸アルミニウムとアンモニアとを反応させて得た非晶質の水酸化アルミニウムのゾル(アルミナゾル)を用いた。
(c)成分(水)として、イオン交換水を用いた。
(d)成分(分散剤)として、ヘキサメタリン酸塩であるヘキサメタリン酸ナトリウム(米山化学)を用いた。
(e)成分(研磨補助材)として、酸化希土セリウム(昭和電工)を用いた。酸化セリウムの平均粒径は1.7μm(測定法:レーザー回折散乱法)であった。
実施例1のガラス用研磨剤組成物の組成は以下の通りであった。
(a)成分(二酸化ジルコニウムの粒子)として、バデライト系二酸化ジルコニウム原材料ZB350(美濃顔料化学株式会社製)を湿式処理して得た湿式ジルコニアであるZB480(美濃顔料化学株式会社製)を用いた。ZB480は、9.6m2/gの比表面積(測定法:BET法)と、0.380質量%の二酸化ケイ素含量(測定法:蛍光X線分析法)と、1.2μmの平均粒径(測定法:島津製作所製のSALD2000Jを用いたレーザー回折散乱法)とを有していた。
(b)成分として、特開2002−20732号公報に記載の方法に従い、硫酸アルミニウムとアンモニアとを反応させて得た非晶質の水酸化アルミニウムのゾル(アルミナゾル)を用いた。
(c)成分(水)としてイオン交換水を用いた。
(d)成分(分散剤)として、ヘキサメタリン酸塩であるヘキサメタリン酸ナトリウム(米山化学)を用いた。
(e)成分(研磨補助材)として、酸化希土セリウム(昭和電工)を用いた。酸化セリウムの平均粒径は1.7μm(測定法:レーザー回折散乱法)であった。
実施例2のガラス用研磨剤組成物の組成は以下の通りであった。
(a)成分(二酸化ジルコニウムの粒子)として、湿式処理により製造された二酸化ジルコニウムであるYND−ZR(永大化学株式会社製)を用いた。YND−ZRは、6.9m2/gの比表面積(測定法:BET法)と、0.008質量%の二酸化ケイ素含量(測定法:蛍光X線分析法)と、0.6μmの平均粒径(測定法:島津製作所製のSALD2000Jを用いたレーザー回折散乱法)とを有していた。
(b)成分として、ベーマイト(サソール製ベーマイト(CAアルミナ))と硝酸とを反応させて得た硝酸ベーマイトゾル(アルミナゾル)を用いた。
更に(b)成分として、ジルコニアゾル(ZSL−10A(第一稀元素化学工業株式会社))を用いた。このジルコニアゾルは、結晶性ゾル(平均粒子径:70〜90nm。マイクロトラック社製UPAを用いた動的光散乱法(レーザードプラー式動的光散乱法)により測定)であった。
(c)成分(水)として、イオン交換水を用いた。
(d)成分(分散剤)として、ポリカルボン酸塩であるポリアクリル酸アンモニウム(東亜合成)を用いた。
実施例3のガラス用研磨剤組成物の組成は以下の通りであった。
(a)成分(二酸化ジルコニウムの粒子)として、湿式処理により製造された二酸化ジルコニウムであるYND−ZR(永大化学株式会社製)を用いた。YND−ZRは、5.1m2/gの比表面積(測定法:BET法)と、0.008質量%の二酸化ケイ素含量(測定法:蛍光X線分析法)と、1.2μmの平均粒径(測定法:島津製作所製のSALD2000Jを用いたレーザー回折散乱法)とを有していた。
(b)成分として、ベーマイト(サソール製ベーマイト(CAアルミナ))と硝酸とを反応させて得た硝酸ベーマイトゾルを用いた。
更に(b)成分として、ジルコニアゾル(ZSL−10A(第一稀元素化学工業株式会社))を用いた。このジルコニアゾルは、結晶性ゾル(平均粒子径:70〜90nm。動的光散乱法により測定)であった。
(c)成分(水)として、蒸留水を用いた。
(d)成分(分散剤)として、ポリカルボン酸塩であるポリアクリル酸アンモニウム(東亜合成)を用いた。
実施例4のガラス用研磨剤組成物の組成は以下の通りであった。
(a)成分(二酸化ジルコニウムの粒子)として、バデライト系二酸化ジルコニウム原材料ZB350(美濃顔料化学株式会社製)を湿式処理して得た湿式ジルコニアであるZB480(美濃顔料化学株式会社製)を用いた。ZB480は、12.7m2/gの比表面積(測定法:BET法)と、0.340質量%の二酸化ケイ素含量(測定法:蛍光X線分析法)と、0.6μmの平均粒径(測定法:島津製作所製のSALD200Jを用いたレーザー回折散乱法)とを有していた。
(b)成分として、特開2002−20732号公報に記載の方法に従い、硫酸アルミニウムとアンモニアとを反応させて得た非晶質の水酸化アルミニウムのゾル(アルミナゾル)を用いた。
(c)成分(水)としてイオン交換水を用いた。
実施例5のガラス用研磨剤組成物の組成は以下の通りであった。
(a)成分(二酸化ジルコニウムの粒子)として、湿式処理により製造された二酸化ジルコニウムであるYND−ZR(永大化学株式会社製)を用いた。YND−ZRは、5.1m2/gの比表面積(測定法:BET法)と、0.009質量%の二酸化ケイ素含量(測定法:蛍光X線分析法)と、1.2μmの平均粒径(測定法:島津製作所製のSALD2000Jを用いたレーザー回折散乱法)とを有していた。
(b)成分として、特開2002−20732号公報に記載の方法に従い、硫酸アルミニウムとアンモニアとを反応させて得た非晶質の水酸化アルミニウムのゾル(アルミナゾル)を用いた。
更に(b)成分として、ジルコニアゾルZSL−20N(第一稀元素化学工業株式会社)を用いた。このジルコニアゾルは、結晶性ゾル(平均粒子径:60〜80nm。動的光散乱法により測定)であった。
(c)成分(水)として蒸留水を用いた。
実施例6のガラス用研磨剤組成物の組成は以下の通りであった。
(a)成分(二酸化ジルコニウムの粒子)として、湿式処理により製造された二酸化ジルコニウムであるYND−ZR(永大化学株式会社製)を用いた。YND−ZRは、6.9m2/gの比表面積(測定法:BET法)と、0.008質量%の二酸化ケイ素含量(測定法:蛍光X線分析法)と、0.6μmの平均粒径(測定法:島津製作所製のSALD2000Jを用いたレーザー回折散乱法)とを有していた。
(b)成分として、ベーマイト(サソール製ベーマイト(CAアルミナ))と硝酸とを反応させて得た硝酸ベーマイトゾルを用いた。
更に(b)成分として、ジルコニアゾル(ZSL−10A(第一稀元素化学工業株式会社))を用いた。このジルコニアゾルは、結晶性ゾル(平均粒子径:70〜90nm。動的光散乱法により測定)であった。
(c)成分(水)として、蒸留水を用いた。
(d)成分(分散剤)として、ヘキサメタリン酸塩であるヘキサメタリン酸ナトリウム(米山化学)を用いた。
(e)成分(研磨補助材)として、ヒュームドシリカ・アエロジル50(日本アエロジル)を用いた。アエロジルの凝結状態における平均粒径は0.18μm(測定法:マイクロトラック社製UPAを用いた動的光散乱法(レーザードプラー式動的光散乱法))であり、比表面積は50m2/g(測定法:BET法)であった。
実施例7のガラス用研磨剤組成物の組成は以下の通りであった。
(a)成分(二酸化ジルコニウムの粒子)として、バデライト系二酸化ジルコニウム原材料ZB350(美濃顔料化学株式会社製)を湿式処理して得た湿式ジルコニアであるZB480(美濃顔料化学株式会社製)を用いた。ZB480は、12.7m2/gの比表面積(測定法:BET法)と、0.360質量%の二酸化ケイ素含量(測定法:蛍光X線分析法)と、0.6μmの平均粒径(測定法:島津製作所製のSALD2000Jを用いたレーザー回折散乱法)とを有していた。
(b)成分として、特開2002−20732号公報に記載の方法に従い、硫酸アルミニウムとアンモニアとを反応させて得た非晶質の水酸化アルミニウムのゾル(アルミナゾル)を用いた。
(c)成分(水)として、イオン交換水を用いた。
(d)成分(分散剤)として、ヘキサメタリン酸塩であるヘキサメタリン酸ナトリウム(米山化学)を用いた。
(e)成分(研磨補助材)として、二酸化マンガン(MnO2)を用いた。二酸化マンガンの平均粒径は1.2μm(測定法:レーザー回折散乱法)であった。
実施例8のガラス用研磨剤組成物の組成は以下の通りであった。
(a)成分(二酸化ジルコニウムの粒子)として、湿式処理により製造された二酸化ジルコニウムであるYND−ZR(永大化学株式会社製)を用いた。YND−ZRは、6.9m2/gの比表面積(測定法:BET法)と、0.009質量%の二酸化ケイ素含量(測定法:蛍光X線分析法)と、0.6μmの平均粒径(測定法:島津製作所製のSALD2000Jを用いたレーザー回折散乱法)とを有していた。
(b)成分として、ベーマイト(サソール製ベーマイト(CAアルミナ))と硝酸とを反応させて得た硝酸ベーマイトゾルを用いた。
更に(b)成分として、ジルコニアゾル(ZSL−10A(第一稀元素化学工業株式会社))を用いた。このジルコニアゾルは、結晶性ゾル(平均粒子径:70〜90nm。動的光散乱法により測定)であった。
(c)成分(水)として、蒸留水を用いた。
(d)成分(分散剤)として、ヘキサメタリン酸塩であるヘキサメタリン酸ナトリウム(米山化学)を用いた。
(e)成分(研磨補助材)として、酸化希土セリウム(昭和電工)を用いた。酸化セリウムの平均粒径は1.7μm(測定法:レーザー回折散乱法)であった。
実施例9のガラス用研磨剤組成物の組成は以下の通りであった。
(a)成分(二酸化ジルコニウムの粒子)として、バデライト系二酸化ジルコニウム原材料ZB350(美濃顔料化学株式会社製)を湿式処理して得た湿式ジルコニアであるZB480(美濃顔料化学株式会社製)を用いた。ZB480は、12.7m2/gの比表面積(測定法:BET法)と、0.360質量%の二酸化ケイ素含量(測定法:蛍光X線分析法)と、0.6μmの平均粒径(測定法:島津製作所製のSALD2000Jを用いたレーザー回折散乱法)とを有していた。
(b)成分として、特開2002−20732号公報に記載の方法に従い、硫酸アルミニウムとアンモニアとを反応させて得た非晶質の水酸化アルミニウムのゾル(アルミナゾル)を用いた。
(c)成分(水)として、イオン交換水を用いた。
(d)成分(分散剤)として、ヘキサメタリン酸塩であるヘキサメタリン酸ナトリウム(米山化学)を用いた。
(e)成分(研磨補助材)として、酸化希土セリウム(昭和電工)を用いた。酸化セリウムの平均粒径は1.7μm(測定法:レーザー回折散乱法)であった。
実施例10のガラス用研磨剤組成物の組成は以下の通りであった。
(a)成分(二酸化ジルコニウムの粒子)として、バデライト系二酸化ジルコニウム原材料ZB350(美濃顔料化学株式会社製)を湿式処理して得た湿式ジルコニアであるZB480(美濃顔料化学株式会社製)を用いた。ZB480は、9.6m2/gの比表面積(測定法:BET法)と、0.380質量%の二酸化ケイ素含量(測定法:蛍光X線分析法)と、1.2μmの平均粒径(測定法:島津製作所製のSALD2000Jを用いたレーザー回折散乱法)とを有していた。
(b)成分として、特開2002−20732号公報に記載の方法に従い、硫酸アルミニウムとアンモニアとを反応させて得た非晶質の水酸化アルミニウムのゾル(アルミナゾル)を用いた。
(c)成分(水)として、イオン交換水を用いた。
(d)成分(分散剤)として、ヘキサメタリン酸塩であるヘキサメタリン酸ナトリウム(米山化学)を用いた。
(f)成分(ラジカル発生剤)として、過硫酸アンモニウム(別名ペルオキソ硫酸アンモニウム)(試薬1級)を用いた。
実施例11のガラス用研磨剤組成物の組成は以下の通りであった。
(a)成分(二酸化ジルコニウムの粒子)として、湿式処理により製造された二酸化ジルコニウムであるYND−ZR(永大化学株式会社製)を用いた。YND−ZRは、5.1m2/gの比表面積(測定法:BET法)と、0.008質量%の二酸化ケイ素含量(測定法:蛍光X線分析法)と、0.6μmの平均粒径(測定法:島津製作所製のSALD2000Jを用いたレーザー回折散乱法)とを有していた。
(b)成分として、結晶セルロースをCMC-Naでゾル化した結晶セルロースゾルを用いた。
(c)成分(水)として、イオン交換水を用いた。
(d)成分(分散剤)として、ポリカルボン酸塩であるポリアクリル酸アンモニウム(東亜合成)を用いた。
実施例12のガラス用研磨剤組成物の組成は以下の通りであった。
(a)成分(二酸化ジルコニウムの粒子)として、バデライト系二酸化ジルコニウム原材料ZB350(美濃顔料化学株式会社製)を湿式処理して得た湿式ジルコニアであるZB480(美濃顔料化学株式会社製)を更に所定の粒度まで媒体攪拌ミルで処理した粉砕品を用いた。ZB480の粉砕品は、12.7m2/gの比表面積(測定法:BET法)と、0.360質量%の二酸化ケイ素含量(測定法:蛍光X線分析法)と、0.6μmの平均粒径(測定法:島津製作所製のSALD2000Jを用いたレーザー回折散乱法)とを有していた。
(b)成分として、ジルコニアゾル(ZSL−20N(第一稀元素化学工業株式会社))を用いた。このジルコニアゾルは、結晶性ゾル(平均粒径:60〜80nm。動的光散乱法により測定)であった。
(c)成分(水)として、イオン交換水を用いた。
(d)成分(分散剤)として、ヘキサメタリン酸塩であるヘキサメタリン酸ナトリウム(米山化学)を用いた。
実施例13のガラス用研磨剤組成物の組成は以下の通りであった。
(a)成分(二酸化ジルコニウムの粒子)として、バデライト系二酸化ジルコニウム原材料ZB350(美濃顔料化学株式会社製)の焼成品(電気炉(1200℃)での焼成)を所定の粒度までポットミルと媒体攪拌ミルで処理した粉砕品を用いた。ZB350の焼成・粉砕品は、2.6m2/gの比表面積(測定法:BET法)と、0.350質量%の二酸化ケイ素含量(測定法:蛍光X線分析法)と、1.2μmの平均粒径(測定法:レーザー回折散乱法)とを有していた。
(b)成分として、特開2002−20732号公報に記載の方法に従い、硫酸アルミニウムとアンモニアとを反応させて得た非晶質の水酸化アルミニウムのゾル(アルミナゾル)を用いた。
(c)成分(水)として、イオン交換水を用いた。
比較例1のガラス用研磨剤組成物の組成は以下の通りであった。
(a)成分(二酸化ジルコニウムの粒子)として、乾式ジルコニアCC−10(永大化学製、非晶質、未安定化)を更に所定の粒度まで媒体攪拌ミルで処理した粉砕品を用いた。CC−10粉砕品は、1.8m2/gの比表面積(測定法:BET法)と、0.600質量%の二酸化ケイ素含量(測定法:蛍光X線分析法)と、1.2μmの平均粒径(測定法:レーザー回折散乱法)とを有していた。
(b)成分として、特開2002−20732号公報に記載の方法に従い、硫酸アルミニウムとアンモニアとを反応させて得た非晶質の水酸化アルミニウムのゾル(アルミナゾル)を用いた。
(c)成分(水)として、イオン交換水を用いた。
比較例2のガラス用研磨剤組成物の組成は以下の通りであった。
(a)成分(二酸化ジルコニウムの粒子)として、バデライト系二酸化ジルコニウム原材料ZB350(美濃顔料化学株式会社製)を湿式処理して得た湿式ジルコニアであるZB480(美濃顔料化学株式会社製)を用いた。ZB480は、12.7m2/gの比表面積(測定法:BET法)と、0.380質量%の二酸化ケイ素含量(測定法:蛍光X線分析法)と、0.6μmの平均粒径(測定法:島津製作所製のSALD2000Jを用いたレーザー回折散乱法)とを有していた。
(c)成分(水)として、イオン交換水を用いた。
比較例3のガラス用研磨剤組成物の組成は以下の通りであった。
(a)成分(二酸化ジルコニウムの粒子)として、湿式処理により製造された二酸化ジルコニウムであるYND−ZR(永大化学株式会社製)を用いた。YND−ZRは、6.9m2/gの比表面積(測定法:BET法)と、0.009質量%の二酸化ケイ素含量(測定法:蛍光X線分析法)と、0.6μmの平均粒径(測定法:島津製作所製のSALD2000Jを用いたレーザー回折散乱法)とを有していた。
(c)成分(水)として、イオン交換水を用いた。
比較例4のガラス用研磨剤組成物の組成は以下の通りであった。
(a)成分(二酸化ジルコニウムの粒子)として、乾式ジルコニアCC−10(永大化学製、非晶質、未安定化)を更に所定の粒度まで媒体攪拌ミルで処理した粉砕品を用いた。CC−10粉砕品は、1.8m2/gの比表面積(測定法:BET法)と、0.600質量%の二酸化ケイ素含量(測定法:蛍光X線分析法)と、1.2μmの平均粒径(測定法:レーザー回折散乱法)とを有していた。
(c)成分(水)として、イオン交換水を用いた。
比較例5のガラス用研磨剤組成物の組成は以下の通りであった。
研磨条件
研磨機:スピ−ドファム製6B両面研磨機
研磨パッド:セリア含浸タイプ
定盤回転数:下45rpm、上15rpm
荷重:150g/cm2
研磨時間:30min
研磨液供給量:30ml/min循環
研磨ワーク:φ2.5in磁気ディスク用ガラス基板(強化ガラス)×3P
ガラス基板を研磨し、洗浄し、乾燥した後、下記の評価を行った。
研磨速度を下記の計算式に基づいて算出した。
研磨速度[μm/Hr]=(ガラス基板の研磨前重量−同研磨後重量)[g]÷ガラス基板の研磨面積[31.65cm2]÷ガラス基板の密度[2.46g/cm3]÷研磨時間[15min]×10000×60
研磨速度の評価は、酸化セリウム10質量%液を上記の研磨条件で用いて得られた研磨速度(0.605μm/Hr)を基準(100%)とする相対評価であった。
評価点
5点:対照の85%以上
4点:対照の80%以上〜85%未満
3点:対照の70%以上〜80%未満
2点:対照の60%以上〜70%未満
1点:対照の60%未満
4点以上を、研磨速度が優れていると判断した。
原子間力顕微鏡AFM(SIIテクノロジー製SPA-500型)を用いてのガラス基板の表面粗度Raを指標として、平滑性を測定した。測定条件は、非接触モード、スキャンレート:1.0Hz、及び、視野:10μmであった。平滑性の評価は、下記の基準に従って行った。
評価点
5点:Ra値が2.5Å未満
4点:Ra値が2.5Å以上〜3.Å未満
3点:Ra値が3.0Å以上〜4.0Å未満
2点:Ra値が4.0Å以上〜5.0Å未満
1点:Ra値が5.0Å以上
4点以上を、平滑性が優れていると判断した。
Zygo製NewView2000Wを用いて、ガラス基板の平坦度(Wa)をカットオフ値0.08〜0.45Åで測定した。平坦性の評価は、下記の基準に従って行った。
評価点
5点:Wa値が1.5Å未満
4点:Wa値が1.5Å以上〜1.7Å未満
3点:Wa値が1.7Å以上〜1.9Å未満
2点:Wa値が1.9Å以上〜2.0Å未満
1点:Wa値が2.0Å以上
4点以上を、平坦性が優れていると判断した。
付着物の数は、田中機販製MICRO-MAX4100の輝点の数として評価した。
スクラッチの数は、光学微分干渉顕微鏡(ニコン製)を用い、倍率×200倍で調査した。
付着物の評価点
5点:付着物数が5以下
4点:付着物数が6〜10
3点:付着物数が11〜15
2点:付着物数が15〜20
1点:付着物数が20以上
スクラッチの評価点
5点:スクラッチ数が1以下
4点:スクラッチ数が2〜3
3点:スクラッチ数が4〜5
2点:スクラッチ数が6〜9
1点:スクラッチ数が10以上
各研磨組成物を100mL比色管に入れて2時間、1昼夜(24時間)、2昼夜(48時間)静置した後、その性状を下記の基準に従い目視評価した。
評価基準
○:2昼夜静置後でも底面に沈降物はあるものの、上層表面まで濁って透明層がない
△:1昼夜経過すると底面に沈降し、沈降層上面は透明部分と濁った不透明部分に分かれる。
×:静置後2時間以内に底面に沈降し、沈降層上面はすべて透明になる。
○又は△を、分散性が優れていると判断した。
各研磨剤組成物を200mLの蓋付沈降管に入れ、管底部に沈降物が生じるまで静置した。沈降物が生じている管を、上下逆さまに10回転倒を繰り返した後に、管底部における沈降物の有無を目視評価した。評価した各研磨剤組成物を1週間静置した後、同様の目視評価手順を行った。
評価基準
○:静置直後及び1週間静置後のいずれでも沈降物がみられなかった。
×:静置直後又は1週間静置後のいずれかにおいて沈降物がみられた。
○を、再分散性が優れていると判断した。
Claims (12)
- (a)比表面積が3.0〜14.0m2/gであり、かつ、二酸化ケイ素含量が0.005〜0.450質量%である二酸化ジルコニウムの粒子、
(b)アルミナゾル、ジルコニアゾル、チタニアゾル、酸化錫ゾル、酸化セリウムゾル及び結晶セルロースゾルからなる群より選ばれる少なくとも1種の物質、及び
(c)水
を含むことを特徴とする、ガラス用研磨剤組成物。 - 更に、(d)ポリカルボン酸塩及びその重合体、ナフタレンスルフォン酸塩及びその縮合体、ヘキサメタリン酸塩、ピロリン酸塩、トリポリリン酸塩、酸性メタリン酸塩、酸性ピロリン酸塩、第二リン酸塩並びに結晶セルロースからなる群より選ばれる少なくとも1種の分散剤を含む、請求項1に記載のガラス用研磨剤組成物。
- (d)が、ポリカルボン酸塩及びヘキサメタリン酸塩からなる群より選ばれる少なくとも1種である、請求項2に記載のガラス用研磨剤組成物。
- 更に、(e)研磨補助材を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載のガラス用研磨剤組成物。
- (e)が、酸化セリウムである、請求項4に記載のガラス用研磨剤組成物。
- ガラス用研磨剤組成物のpHが3〜10である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のガラス用研磨剤組成物。
- ガラス用研磨剤組成物のpHが4〜10である、請求項6に記載のガラス用研磨剤組成物。
- 更に、(f)ラジカル発生剤を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載のガラス用研磨剤組成物。
- ガラス用研磨剤組成物のpHが3〜7である、請求項8に記載のガラス用研磨剤組成物。
- 磁気ディスク用ガラスの研磨剤組成物である、請求項1〜9のいずれか1項に記載のガラス用研磨剤組成物。
- 二酸化ジルコニウムの粒子の平均粒径が0.4〜1.3μmである、請求項1〜10のいずれか1項に記載のガラス用研磨剤組成物。
- 請求項1〜11のいずれか1項に記載の研磨剤組成物を用いてガラスを研磨する工程を含む、ガラスの研磨方法。
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