JP6030513B2 - 配線基板の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、樹脂絶縁層と、樹脂絶縁層上に形成された配線層とを備える配線基板の製造方法に関する。
半導体チップを配線基板に実装する技術としてフリップチップ接続が知られている(例えば、特許文献1参照)。フリップチップ接続では、半導体チップの裏面にアレイ状に配置された接続パッドと、配線基板の表面にアレイ状に配置された接続パッドとを半田バンプにより電気的に接続している。
特開平7−58114号公報
特許文献1に開示される発明では、半導体チップ側に半田バンプを形成しているが、配線基板側に半田バンプを形成する場合もある。そして、近年では、この接続パッドの狭ピッチ化が進んでいる。このため、接続パッド上に形成される半田バンプの高さに対する要求が厳しくなっており、半田バンプの高さばらつきに対する許容範囲が小さくなっている。この結果、半田バンプの高さばらつきにより、配線基板が不良とされるケースが増えている。
本発明は、上記の事情に対処してなされたものであり、バンプの高さばらつきによる不良を低減できる配線基板の製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成すべく、本発明の配線基板の製造方法は、絶縁層及び配線層がそれぞれ1層以上積層され、配線基板となる製品領域が平面視で複数配列されてなる積層体と、前記製品領域ごとに前記積層体上に形成された接続パッドとを有する積層構造体を形成する工程と、前記接続パッド表面を含む前記積層体上に第1の導体層を形成する工程と、前記第1の導体層上に樹脂層を積層する工程と、前記樹脂層の前記接続パッドに対応する位置に開口を形成する工程と、前記開口内の前記第1の導体層上に第2の導体層を形成する工程と、前記樹脂層を除去する工程と、複数の前記製品領域のうち少なくとも1つの製品領域内における前記第2の導体層の高さを計測する工程と、計測された前記第2の導体層の高さが閾値未満である場合、前記第1の導体層を選択的に食刻する第1の薬液を用いて前記第1の導体層のうち前記樹脂層の除去により露出する部分と前記第2の導体層の外縁側の直下に位置する部分のエッチングを行い、前記第2の導体層の高さが閾値以上である場合、前記第1の導体層及び前記第2の導体層を食刻する第2の薬液を用いて前記第1の導体層のうち前記樹脂層の除去により露出する部分と前記第2の導体層の一部のエッチングを行う工程と、前記第2の導体層を加熱溶融することにより前記接続パッド上にバンプを形成する工程と、をこの順に有することを特徴とする。
本発明の配線基板の製造方法によれば、第2の導体層の高さが閾値未満である場合、第1の導体層を選択的に食刻する第1の薬液を用いて第1の導体層のうち樹脂層の除去により露出する部分と第2の導体層の外縁側の直下に位置する部分のエッチングを行い、第2の導体層の高さが閾値以上である場合、第1の導体層及び第2の導体層を食刻する第2の薬液を用いて第1の導体層のうち樹脂層の除去により露出する部分と第2の導体層の一部のエッチングを行っている。このため、第2の導体層を形成した後で、第2の導体層を加熱溶融して形成されるバンプの高さを調整することができる。この結果、従来では、不良となっていた配線基板も良品とすることができ、製品歩留まりが向上する。
本発明の一態様においては、第1の導体層は、銅(Cu)を主成分とし、第2の導体層は、錫(Sn)を含有している。このため、第1の導体層の融点が第2の導体層の融点よりも高く、バンプを形成する工程において第2の導体層だけを選択的に溶融させることができる。それゆえ、計測された第2の導体層の高さに応じて、第1の導体層のエッチング領域を制御することにより、バンプの高さを容易に調整することができる。
以上説明したように、本発明によれば、バンプの高さばらつきによる不良を低減できる配線基板の製造方法を提供することができる。
実施形態に係る配線基板となる多数個取り用配線基板の平面図及び断面図である。 実施形態に係る配線基板の製造方法を説明する断面図である。 実施形態に係る配線基板の製造方法を説明する断面図である。 実施形態に係る配線基板の製造方法を説明する断面図である。 実施形態に係る配線基板の製造方法を説明する断面図である。 実施形態に係る配線基板の製造方法を説明する断面図である。 実施形態に係る配線基板の製造方法を説明する断面図である。 実施形態に係る配線基板の製造方法を説明する断面図である。 実施形態に係る配線基板の製造方法を説明する断面図である。 実施形態に係る配線基板の製造方法を説明する断面図である。 実施形態に係る配線基板の製造方法を説明する断面図である。 実施形態に係る配線基板の製造方法を説明する断面図である。 実施形態に係る配線基板の製造方法を説明する断面図である。 実施形態に係る配線基板の製造方法を説明する断面図である。 実施形態に係る配線基板の製造方法を説明する断面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。以下に説明する実施形態に係る配線基板は、あくまでも例示であって、配線層と樹脂絶縁層とをそれぞれ少なくとも1層有する配線基板であれば特に限定されるものではない。例えば、コア基板を有しない配線基板であってもよい。なお、以下の説明では、半導体チップが接続される側を表面側とし、マザーボードやソケット等(以下、マザーボード等と称する)が接続される側を裏面側として説明する。
(実施形態)
図1は、実施形態に係る多数個取り用配線基板100の構成図である。図1(a)は、多数個取り用配線基板100の表面側の平面図、図1(b)は、図1(a)の線分I−Iにおける一部断面図である。以下、図1を参照して、多数個取り用配線基板100の構成について説明する。図1(b)では、縁Eの図示を省略している。
(多数個取り用配線基板100の構成)
図1(a)に示すように、多数個取り用配線基板100は、配線基板となる製品領域200が平面視で複数配列されてなる。図1(a)では、3つの製品領域200が配列された多数個取り用配線基板100を示したが、製品領域200の配列数は、任意であり3つに限られない。また、多数個取り用配線基板100の周囲には、ハンドリング用の縁Eが設けられている。
図1(b)に示すように、多数個取り用配線基板100は、コア基板2と、コア基板2の表面側に積層されるビルドアップ層L1(表面側)と、半導体チップ(不図示)との接続端子である金属端子パッド10(接続パッド)と、ビルドアップ層L1に積層され金属端子パッド10の一部を露出する開口8aが形成されたソルダーレジスト層8と、開口8aから露出した金属端子パッド10表面に形成された金属めっき層10a(第1の導体層)と、金属めっき層10a上に形成された半田バンプB1と、コア基板2の裏面側に積層されるビルドアップ層L2(裏面側)と、マザーボード等(不図示)との接続端子である金属端子パッド17(接続パッド)と、ビルドアップ層L2に積層され、金属端子パッド17の一部を露出する開口18aが形成されたソルダーレジスト層18と、開口18aから露出した金属端子パッド17表面に形成された金属めっき層17aと、金属めっき層17a上に形成された半田バンプB2とを備える。
コア基板2は、耐熱性樹脂板(たとえばビスマレイミド−トリアジン樹脂板)や、繊維強化樹脂板(たとえばガラス繊維強化エポキシ樹脂)等で構成された板状の樹脂製基板である。コア基板2の表面及び裏面には、コア配線層M1,M11がそれぞれ形成されている。また、コア基板2には、ドリル等により穿設されたスルーホール12が形成され、その内壁面にはコア配線層M1,M11を互いに導通させるスルーホール導体30が形成されている。さらに、スルーホール導体30内は、エポキシ樹脂等の樹脂製穴埋め材31により充填されている。
(表面側の構成)
コア配線層M1の上層には、熱硬化性樹脂組成物6を熱硬化させて構成された第1のビア層(樹脂絶縁層)V1が形成されている。さらに、その表面には金属配線7aを有する第1の配線層M2が無電解銅めっき及び電解銅めっきにより形成されている。なお、コア配線層M1と第1の配線層M2とは、それぞれビア34により層間接続がなされている。同様に、第1の配線層M2の上層には、熱硬化性樹脂組成物6を用いた第2のビア層(樹脂絶縁層)V2が形成されている。
第2のビア層V2上には、金属端子パッド10を有する第2の配線層M3が無電解銅めっき及び電解銅めっきにより形成されている。第1の配線層M2と第2の配線層M3とは、ビア34により層間接続がなされている。ビア34は、ビアホール34aとその内周面に設けられたビア導体34bと、底面側にてビア導体34bと導通するように設けられたビアパッド34cと、ビアパッド34cと反対側にてビア導体34bの開口周縁から外向きに張り出すビアランド34dとを有する。
以上のように、コア基板2の第1の主面MP1上には、コア配線層M1、第1のビア層V1、第1の配線層M2、第2のビア層V2及び第2の配線層M3が順次に積層された第1のビルドアップ層L1が形成されている。また、第1の主表面CP1上には複数の金属端子パッド10が形成されている。金属端子パッド10は、半田バンプB1を介して半導体素子をフリップチップ接続するための接続パッドであり、半導体素子搭載領域に形成されている。
さらに、第1の主表面CP1上には開口8aを有するソルダーレジスト層8が形成されており、開口8aから露出した金属端子パッド10上には、無電解銅めっきによって形成した金属めっき層10aが形成されている。また、金属めっき層10a上には、半田バンプB1が形成されている。多数個取り用配線基板100から製品領域200を切り出して得られる配線基板に半導体チップ(不図示)を実装する際には、半田バンプB1をリフローすることで半導体チップの接続端子と、接続パッドである金属端子パッド10とが電気的に接続される。
(裏面側の構成)
コア配線層M11の上層には、熱硬化性樹脂組成物6にて構成された第1のビア層(樹脂絶縁層)V11が形成されている。さらに、その表面にはそれぞれ金属配線7bを有する第1の配線層M12が無電解銅めっき及び電解銅めっきにより形成されている。なお、コア配線層M11と第1の配線層M12とは、ビア34により層間接続がなされている。同様に、第1の配線層M12の上層には、熱硬化性樹脂組成物6を用いた第2のビア層(樹脂絶縁層)V12が形成されている。
第2のビア層V12上には、金属端子パッド17を有する第2の配線層M13が形成されている。第1の配線層M12及び第2の配線層M13は、ビア34により層間接続がなされている。ビア34は、ビアホール34aとその内周面に設けられたビア導体34bと、底面側にてビア導体34bと導通するように設けられたビアパッド34cと、ビアパッド34cと反対側にてビア導体34bの開口周縁から外向きに張り出すビアランド34dとを有している。
以上のように、コア基板2の第2の主面MP2上においては、コア配線層M11、第1のビア層V11、第1の配線層M12、第2のビア層V12及び第2の配線層M13が順次に積層された第2のビルドアップ層L2が形成されている。また、第2の主表面CP2上には、複数の金属端子パッド17が形成されている。
金属端子パッド17は、多数個取り用配線基板100から製品領域200を切り出して得られる配線基板をマザーボードに接続するための裏面ランド(LGAパッド)として利用されるものであって、製品領域200の略中心部を除く外周領域に形成され、前記略中心部を囲むようにして矩形状に配列されている。
第2の主表面CP2上には、開口18aを有するソルダーレジスト層18が形成されており、開口18aに露出した金属端子パッド17上には金属めっき層17aが形成されている。また、金属めっき層17a上には、半田バンプB2が形成されている。なお、金属めっき層17aを形成することなく、金属端子パッド17が直接開口18aに対して露出するようにしてもよい。
なお、この実施形態では、ビア34をコンフォーマルビアとしている。しかし、ビア34を他の構成のビア、例えば、フィルドビアとしてもよい。また、半田バンプB2は、必ずしも必要ではなく、なくても構わない。
(配線基板の製造方法)
図2〜図15は、実施形態に係る配線基板の製造方法を示す断面図である。以下、図2〜図15を参照して、配線基板の製造方法について説明する。
(コア基板工程:図2〜図3)
板状の樹脂製基板であるコア基板2を準備する。また、コア基板2に対してドリルを用いて孔あけ加工を行い、スルーホール12となる貫通孔を所定位置にあらかじめ形成しておく(図2参照)。なお、スルーホール12形成工程の後、加工部分のスミアを除去するデスミア処理を行うことが望ましい。
次に、従来公知の手法に従って無電解銅めっき及び電解銅めっきを行うことでスルーホール12の内壁にスルーホール導体30を形成し、コア基板の両面に銅めっき層を形成する。その後、スルーホール導体30内をエポキシ樹脂等の樹脂穴埋め材31で充填し、さらに、コア基板の両面に形成された銅めっき層を所望の形状にエッチングしてコア基板の表面及び裏面にコア配線層M1,M11をそれぞれ形成し、コア基板2を得る(図3参照)。
(ビルドアップ工程:図4〜図9)
コア基板2の表面及び裏面に、第1のビア層V1,V11となるエポキシ樹脂を主成分とする熱硬化性樹脂組成物6をそれぞれ重ね合わせて配置し、従来周知のレーザー加工装置を用いてレーザー照射を行い、第1のビア層V1,V11にビアホール34aをそれぞれ形成する(図4参照)。
続いて、無電解銅めっきによりビアホール34aの内壁を含む熱硬化性樹脂組成物6上に無電解銅めっき層C1,C11を形成した後、プリント配線板用感光性フィルムDF(以下、ドライフィルムDFと記載する)を熱硬化性樹脂組成物6上に形成された無電解銅めっき層C1,C11上にラミネートして、露光・現像を行い、ドライフィルムDFに所定のパターンの開口A1を形成する(図5参照)。
その後、このドライフィルムDFをマスクとして、電解銅めっきを行い、ドライフィルムDFの開口A1から露出した無電解銅めっき層C1,C11上に電解銅めっき層C2,C12を形成し、無電解銅めっき層C1,C11及び電解銅めっき層C2,C12からなる第1の配線層M2,M12を形成する。また、この際に、ビア導体34b、ビアパッド34c及びビアランド34dからなるビア34も形成される(図6参照)。
次に、ドライフィルムDFを剥離した後、ドライフィルムDF下に存在していた無電解銅めっき層C1,C11をウェットエッチング(ソフトエッチング)により除去する(図7参照)。なお、上記図5〜図7では、説明のために、無電解銅めっき層C1,C11と電解銅めっき層C2,C12とを分けて図示しているが、以下の図8からは、無電解銅めっき層C1、C11と電解銅めっき層C2,C12とを分けずに一体として図示する。
次に、配線層M2,M12上に、第2のビア層V2,V12となるエポキシ樹脂を主成分とする熱硬化性樹脂組成物6をそれぞれ重ね合わせて配置する。次に、従来周知のレーザー加工装置を用いてレーザー照射を行い、第2のビア層V2,V12にビアホール34aをそれぞれ形成する(図8参照)。
続いて、配線層M2,M12を形成した時と同様にして、ビアホール34aが形成された第2のビア層V2,V12に、配線層M3,M13をそれぞれ形成する(図9参照)。
(ソルダーレジスト層工程:図10)
配線層M3,M13の表面に、それぞれフィルム状のソルダーレジスト層8,18をプレスして積層する。積層したフィルム状のソルダーレジスト層8,18を露光・現像して、ソルダーレジスト層8,18に、各々金属端子パッド10,17を露出する開口8a,18aを形成する(図10参照)。
(めっき工程:図11〜図13)
次いで、無電解めっきによって開口8a,18aに露出した金属端子パッド10,17を含むソルダーレジスト層8,18上に銅めっき層10a(第1の導体層),17aを形成する(図11参照)。
次に、銅めっき層10a,17aの表面に、ドライフィルムDF(樹脂層)をラミネートして、露光・現像を行い、金属端子パッド10,17上の銅めっき層10a,17aを露出する開口A2を形成する(図12参照)。
次に、電解半田めっきを行い、金属端子パッド10,17が露出する開口A2内に、半田バンプB1,B2となる半田めっき層P1(第2の導体層),P2を形成した後、ドライフィルムDF(樹脂層)を剥離する(図13参照)。
(測定工程:図14)
次に、半田めっき層P1(第2の導体層)の高さTを測定する。なお、半田めっき層P1の高さT1は、複数の製品領域200のうち少なくとも1つの製品領域200内における半田めっき層P1高さTを計測すればよい(図14参照)。なお、図14では、半田めっき層P1の高さTの基準を半田めっき層P1の底面S1としているが、どこを基準とするかは任意である。例えば、多数個取り用配線基板100の裏面を基準としてもよい。
(エッチング工程:図15)
次に、測定した半田めっき層P1(第2の導体層)の高さTに応じてエッチングを行う。半田めっき層P1の高さTが閾値未満である場合、銅めっき層10a(第1の導体層)を選択的にエッチング(食刻)する第1の薬液(例えば、メック社製のSF−5420)を用いて銅めっき層10aのうちドライフィルムDFの剥離(除去)により露出する部分と、半田めっき層P1の外縁側の直下に位置する部分のエッチングを行う(図15(a)参照)。
半田めっき層P1の外縁側の直下に位置する部分までエッチングを行うことで、後述のリフローにより銅めっき層10a上に形成される半田バンプB1の底面積(銅めっき層10aとの接触面積)が小さくなる。また、第1の薬液は、銅めっき層10aを選択的にエッチングするので、半田めっき層P1はエッチングされない。このため、半田めっき層P1をリフローすることにより形成される半田バンプB1の高さが高くなる。
一方、半田めっき層P1の高さTが閾値以上である場合、銅めっき層10a(第1の導体層)及び半田めっき層P1(第2の導体層)をエッチングする第2の薬液(例えば、JCU社製のSAC−700W3C)を用いて銅めっき層10aのうちドライフィルムDFの剥離(除去)により露出する部分と半田めっき層P1の一部のエッチングを行う(図15(b)参照)。
第2の薬液は、銅めっき層10a(第1の導体層)だけでなく半田めっき層P1(第2の導体層)までエッチングする。このため、エッチングにより半田めっき層P1の体積が小さくなる。この結果、半田めっき層P1をリフローすることにより形成される半田バンプB1の高さが低くなる。
なお、図15(a),図15(b)では、銅めっき層10a及び半田めっき層P1を拡大断面図で示した。また、エッチング前の銅めっき層10aのアウトライン(輪郭)を鎖線で示し、エッチング前の半田めっき層P1のアウトライン(輪郭)を一点鎖線で示した。
(リフロー工程:図1)
次に、半田めっき層P1,P2を加熱溶融(リフロー)することにより、金属端子パッド10(接続パッド),17上に半田バンプB1,B2を形成して多数個取り用配線基板100を得る(図1参照)。
このようにして作製された多数個取り用配線基板100から各製品領域200を切り出すことにより多数個取り用配線基板100から複数の配線基板が得られる。
以上のように、実施形態に係る配線基板の製造方法は、半田めっき層P1(第2の導体層)の高さTが閾値未満である場合、銅めっき層10a(第1の導体層)を選択的にエッチング(食刻)する第1の薬液を用いて銅めっき層10aのうちドライフィルムDF(樹脂層)の除去により露出する部分と半田めっき層P1の外縁側の直下に位置する部分のエッチングを行っている。このため、半田めっき層P1をリフローすることにより形成される半田バンプB1の高さを高くすることができる。
また、半田めっき層P1の高さTが閾値以上である場合、銅めっき層10a及び半田めっき層P1をエッチングする第2の薬液を用いて半田めっき層P1のうちドライフィルムDFの除去により露出する部分と銅めっき層10aの一部のエッチングを行っている。このため、半田めっき層P1をリフローすることにより形成される半田バンプB1の高さを低くすることができる。
この結果、半田めっき層P1を形成した後で、半田めっき層P1をリフロー(加熱溶融)して形成されるバンプB1の高さを調整することができるので製品歩留まりが向上する。
また、銅めっき層10a(第1の導体層)は、銅(Cu)を主成分とし、半田めっき層P1(第2の導体層)は、錫(Sn)を含有している。このため、銅めっき層10aの融点が半田めっき層P1の融点よりも高く、バンプB1を形成する工程において半田めっき層P1だけを選択的に溶融させることができる。それゆえ、計測された半田めっき層P1の高さTに応じて、銅めっき層10aのエッチング領域を制御することにより、バンプB1の高さを容易に調整することができる。
なお、上記説明では、半導体チップが実装される表面側の半田めっき層P1の高さTを測定している。しかし、半田めっき層P1と同様に、マザーボード等と接続される裏面側の半田めっき層P2(第2の導体層)の高さを計測し、半田めっき層P2の高さが閾値未満である場合、銅めっき層17a(第1の導体層)を選択的にエッチングする第1の薬液を用い、半田めっき層P2の高さが閾値以上である場合、銅めっき層17a及び半田めっき層P2を選択的にエッチングする第2の薬液を用いるようにしてもよい。
この場合も、半田めっき層P1と同様に、半田めっき層P2を形成した後で、半田めっき層P2をリフロー(加熱溶融)して形成されるバンプB2の高さを調整することができるので製品歩留まりが向上する。
(その他の実施形態)
以上、本発明を、具体例を挙げながら詳細に説明してきたが、本発明は上記内容に限定されるものではなく、本発明の範疇を逸脱しない限りにおいてあらゆる変形や変更が可能である。
上記実施形態では、電解半田めっきにより第2の導体層を形成する形態について説明したが、第2の導体層の材料は、第1の導体層よりも融点が低い材料であれば特に限定されず、電解スズめっきにより第2の導体層を形成してもよい。
2…コア基板
6…熱硬化性樹脂組成物
7a,7b…金属配線
8,18…ソルダーレジスト層
8a,18a…開口
10,17…金属端子パッド
10a,17a…金属めっき層
12…スルーホール
30…スルーホール導体
31…樹脂製穴埋め材
34…ビア
34a…ビアホール
34b…ビア導体
34c…ビアパッド
34d…ビアランド
100…多数個取り用配線基板
200…製品領域
B1,B2…半田バンプ
DF…ドライフィルム
L1…ビルドアップ層
L2…ビルドアップ層
M1〜M3,M11〜M13…コア配線層
MP1,MP2…主面
S1…底面
V1,V2,V11,V12…ビア層

Claims (2)

  1. 絶縁層及び配線層がそれぞれ1層以上積層され、配線基板となる製品領域が平面視で複数配列されてなる積層体と、前記製品領域ごとに前記積層体上に形成された接続パッドとを有する積層構造体を形成する工程と、
    前記接続パッド表面を含む前記積層体上に第1の導体層を形成する工程と、
    前記第1の導体層上に樹脂層を積層する工程と、
    前記樹脂層の前記接続パッドに対応する位置に開口を形成する工程と、
    前記開口内の前記第1の導体層上に第2の導体層を形成する工程と、
    前記樹脂層を除去する工程と、
    複数の前記製品領域のうち少なくとも1つの製品領域内における前記第2の導体層の高さを計測する工程と、
    計測された前記第2の導体層の高さが閾値未満である場合、前記第1の導体層を選択的に食刻する第1の薬液を用いて前記第1の導体層のうち前記樹脂層の除去により露出する部分と前記第2の導体層の外縁側の直下に位置する部分のエッチングを行い、前記第2の導体層の高さが閾値以上である場合、前記第1の導体層及び前記第2の導体層を食刻する第2の薬液を用いて前記第1の導体層のうち前記樹脂層の除去により露出する部分と前記第2の導体層の一部のエッチングを行う工程と、
    前記第2の導体層を加熱溶融することにより前記接続パッド上にバンプを形成する工程と、
    をこの順に有することを特徴とする配線基板の製造方法。
  2. 前記第1の導体層は、銅(Cu)を主成分とし、前記第2の導体層は、錫(Sn)を含有することを特徴とする請求項1に記載の配線基板の製造方法。
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