JP6030384B2 - ポンプ制御装置 - Google Patents

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本発明は、複数台のモータポンプを駆動する複数のインバータ装置を備えたポンプ制御装置に関し、特に複数のインバータ装置のうちの1つがマスタ機として機能し、他のインバータ装置がスレーブ機として機能し、マスタ機が故障したときにスレーブ機がマスタ機として機能するポンプ制御装置に関する。
従来から、複数のインバータ装置を使用して複数のモータポンプ(電動機付ポンプ)を連携運転することが実施されている。このような連携運転を実現する方法としては、一般に、インバータ装置とは別の上位コントローラを使用して、複数のインバータ装置を交互運転や並列運転させる方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
図1は、このような上位コントローラを使用した自律分散給水制御システムを示す図である。図1に示すように、複数のモータポンプMP1〜MP5が給水配管3に設けられている。上位コントローラとしてのインターフェイス基板100は複数のインバータ装置101〜105に接続されている。より具体的には、各インバータ装置のポンプ制御部COM1〜COM5は第1の信号線C1を介してインターフェイス基板100に接続されており、各インバータ装置のインバータ部INV1〜INV5は第2の信号線C2を介して互いに接続されている。図1に示すように、5台のインバータ装置101〜105に対して、1台のインターフェイス基板100が設けられている。
インターフェイス基板100はマスタ機として機能し、ポンプ制御部COM1〜COM5はスレーブ機として機能する。すなわち、インターフェイス基板100は、複数のポンプ制御部COM1〜COM5の起動停止を指令し、ポンプ制御部COM1〜COM5は、インターフェイス基板100からの指令を受けて起動および停止する。ポンプ制御部COM1〜COM5は、吐出し側圧力センサDP1によって測定された吐出し圧力値に基づいて、対応するインバータ部INV1〜INV5を制御してモータポンプMP1〜MP5の吐出し圧力を制御する。
図2は、上位コントローラを使用せず、2台のインバータ装置201,202により対応する2台のモータポンプMP1,MP2を連携運転させるポンプの自動交互並列運転システムを示す図である。このシステムでは、2台のインバータ装置201,202が相互に直接接続されており、運転情報を相互に送信および受信することにより2台のモータポンプMP1,MP2を交互運転または並列運転させるようになっている。図1とは異なり、インバータ装置201,202はマスタ機またはスレーブ機としての役割は持たず、対応するモータポンプMP1,MP2を独立に制御するように構成されている。図2に示すように、第1のインバータ装置201には第1の吐出し側圧力センサDP1が接続されており、第2のインバータ装置202には第2の吐出し側圧力センサDP2が接続されている。これらインバータ装置201,202は、圧力センサDP1,DP2からの圧力測定値に基づいて対応するモータポンプMP1,MP2の運転を独立に制御する。このような制御システムは、多重制御システムと呼ばれている。
上位コントローラを使用しないポンプシステムの他の例として、図3に示すものも知られている。このポンプシステムでは、吸込側圧力センサSP1および吐出し側圧力センサDP1が2台のインバータ装置301,302に接続されている。吸込側圧力センサSP1の圧力測定値は2台のインバータ装置301,302の両方に送信され、同様に、吐出し側圧力センサDP1の圧力測定値は2台のインバータ装置301,302の両方に送信される。図2に示す運転システムと同様に、このポンプシステムも、2台のインバータ装置301,302が圧力センサSP1,DP1からの圧力測定値を監視しながら、対応するモータポンプMP1,MP2をそれぞれ独立に制御する多重制御システムである。
特開2009−228649号公報 特開平02−86974号公報 特開平10−227293号公報
しかしながら、上述した従来のポンプシステムには、次のような問題点がある。図1に示すポンプシステムでは、複数のインバータ装置101〜105を連携運転させるための上位コントローラ(インターフェイス基板)100が必要となり、コストが高くなる。また、上位コントローラ100が故障すると、すべてのインバータ装置101〜105の運転が不可能となる。
図2および図3に示すポンプシステムは上位コントローラを使用しないものであるが、図2のポンプシステムでは、各インバータ装置201,202は対応する圧力センサDP1,DP2からの圧力測定値に基づいて、対応するモータポンプMP1,MP2を独立に制御するため、インバータ装置を増設する際には、それに伴って圧力センサも増設しなければならず、コストが高くなる。図3に示す構成では、1つの圧力センサSP1またはDP1の圧力測定値が2台のインバータ装置301,302に共通して使用されているため、この圧力センサが故障した場合には、すべてのインバータ装置301,302の運転継続ができなくなる。
本発明は、上述した従来の問題点を解決するためになされたもので、低いコストでインバータ装置を容易に増設することができ、さらに圧力センサなどの状態量測定器が故障したときもポンプ運転を継続することができるポンプ制御装置を提供することを目的とする。
上述した目的を達成するために、本発明の一態様は、複数のモータポンプの運転を制御するポンプ制御装置であって、第1のインバータ装置および第2のインバータ装置と、前記第1のインバータ装置に接続され、流体の状態量を測定する第1の状態量測定器と、前記第2のインバータ装置に接続され、前記流体の前記状態量を測定する第2の状態量測定器とを備え、前記第1のインバータ装置は、前記第1の状態量測定器によって測定された前記状態量に基づいて前記複数のモータポンプの運転を制御するための制御信号を生成し、該制御信号を前記第2のインバータ装置に送信するマスタ機として機能し、前記第2のインバータ装置は、前記制御信号を受けて、該第2のインバータ装置に接続されたモータポンプを駆動するスレーブ機として機能し、前記第1のインバータ装置および前記第1の状態量測定器のうちの少なくとも1つに異常が発生したときは、前記第1のインバータ装置が前記第2のインバータ装置にマスタ機交代の指令を出し、前記第2のインバータ装置は、前記第2の状態量測定器によって測定された前記状態量に基づいて前記複数のモータポンプの運転を制御するための制御信号を生成し、該生成した制御信号を前記第1のインバータ装置に送信するマスタ機として機能する一方で、前記第1のインバータ装置は、前記第2のインバータ装置により生成された前記制御信号を受けて、該第1のインバータ装置に接続されたモータポンプを駆動するスレーブ機として機能することを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記第1のインバータ装置がマスタ機からスレーブ機に切り換わるとき、前記第1のインバータ装置は、マスタ機として必要な運転設定情報を前記第2のインバータ装置に送信することを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記第1のインバータ装置がマスタ機として必要な運転設定情報を前記第2のインバータ装置に送信できない場合、前記第2のインバータ装置が自ら新たにマスタ機として必要な運転設定情報を設定することを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記第1のインバータ装置および前記第1の状態量測定器のうちの少なくとも1つに異常が発生したときは、前記第2のインバータ装置は、スレーブ機からマスタ機に自動的に切り換わるとともに、前記第1のインバータ装置は、マスタ機からスレーブ機に自動的に切り換わることを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記第1のインバータ装置および前記第2のインバータ装置は、それぞれ、前記複数のモータポンプのうちの対応するモータポンプを駆動するドライバ部と、該ドライバ部の運転を制御するポンプ制御部とを備え、前記第1のインバータ装置の前記ドライバ部に異常が発生した場合には、該第1のインバータ装置はマスタ機としての機能を継続し、前記第1のインバータ装置で生成した前記制御信号を前記第2のインバータ装置に送信することを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記第1のインバータ装置および前記第2のインバータ装置は、それぞれスイッチを有し、前記スイッチの操作により、前記第1のインバータ装置および前記第2のインバータ装置は、単独運転機、マスタ機、またはスレーブ機のいずれかに設定されることを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記ポンプ制御装置は、前記第1の状態量測定器に接続された少なくとも1台のインバータ装置をさらに備え、前記少なくとも1台のインバータ装置は、マスタ機およびスレーブ機として機能することができるように構成されていることを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記第1のインバータ装置、前記第2のインバータ装置、および前記少なくとも1台のインバータ装置からなる複数のインバータ装置は、予め定められた順序でマスタ機として機能することを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記ポンプ制御装置は、前記第2の状態量測定器に接続された少なくとも1台のインバータ装置をさらに備え、前記少なくとも1台のインバータ装置は、マスタ機およびスレーブ機として機能することができるように構成されていることを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記第1のインバータ装置、前記第2のインバータ装置、および前記少なくとも1台のインバータ装置からなる複数のインバータ装置は、予め定められた順序でマスタ機として機能することを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記第1の状態量測定器および前記第2の状態量測定器のいずれにも接続されていない、スレーブ機としてのみ機能するインバータ装置をさらに備えたことを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記スレーブ機に異常が発生すると、前記マスタ機は、異常発生の表示、外部への警報出力、および異常発生の記録のうちの少なくとも1つを実行することを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記第1のインバータ装置および前記第2のインバータ装置は、それぞれ表示部を有しており、スレーブ機の運転情報を、マスタ機として機能している前記第1のインバータ装置または前記第2のインバータ装置の前記表示部に表示することを特徴とする。
本発明によれば、マスタ機およびスレーブ機として機能する第1のインバータ装置および第2のインバータ装置は、一重制御システムを構成する。すなわち、流体の状態量(例えば、吐出し側圧力、吸込側圧力など)の測定値に基づいてモータポンプの制御信号を生成するのはマスタ機であり、スレーブ機はその制御信号を受けて動作する。したがって、新たに状態量測定器を付加することなく、追加のインバータ装置をスレーブ機として容易に増設することができる。さらに、第1のインバータ装置および第2のインバータ装置は、マスタ機およびスレーブ機として動作しうる機能を備えているので、第1のインバータ装置またはこれに接続されている状態量測定器(例えば圧力センサ)が故障した場合には、第1のインバータ装置に代えて第2のインバータ装置がマスタ機として複数のモータポンプを制御することができる。
従来の自律分散給水制御システムを示す図である。 従来のポンプシステムの一例を示す図である。 従来のポンプシステムの他の例を示す図である。 本発明の一実施形態に係るポンプ制御装置を備えたポンプシステム示す図である。 第1および第2のインバータ装置を示す図である。 インバータ装置の表示操作部を示す図である。 ポンプ制御部の一例を示す図である。 ディップスイッチのONまたはOFFの状態と設定される号機番号との関係を示す図である。 ディップスイッチによりインバータ装置の号機番号が指定される工程を説明するフローチャートである。 状態量測定器が故障したときに一のインバータ装置がマスタ機からスレーブ機に切り換えられ、他のインバータ装置がスレーブ機からマスタ機に切り換えられた状態を示す図である。 第1のインバータ装置がマスタ機からスレーブ機に切り替わり、第2のインバータ装置がスレーブ機からマスタ機に切り換わる工程の流れを説明する図である。 3台のインバータ装置を備えたポンプ制御装置を示す図である。 5台のインバータ装置を備えたポンプ制御装置を示す図である。 図13に示すインバータ装置がサブマスタ機として機能する順序を示すテーブルである。 状態量測定器が故障したときに一のインバータ装置がマスタ機からスレーブ機に切り換えられ、他のインバータ装置がスレーブ機からマスタ機に切り換えられた状態を示す図である。 スレーブ機としてのみ機能しうるインバータ装置を含むポンプ制御装置を示す図である。 図16に示すインバータ装置がサブマスタ機として機能する順序を示すテーブルである。 第1および第2の吸込側圧力センサ、第1および第2の吐出し側圧力センサに加えて、第3の吸込側圧力センサおよび第3の吐出し側圧力センサが設けられた実施形態を示す図である。 図18に示すインバータ装置がサブマスタ機として機能する順序を示すテーブルである。 状態量測定器が故障したときに一のインバータ装置がマスタ機からスレーブ機に切り換えられ、他のインバータ装置がスレーブ機からマスタ機に切り換えられた状態を示す図である。 第1の状態量測定器として第1の吐出し側圧力センサのみを備え、第2の状態量測定器として第2の吐出し側圧力センサのみを備えた実施形態を示す図である。 図21に示すインバータ装置がサブマスタ機として機能する順序を示すテーブルである。 状態量測定器が故障したときに一のインバータ装置がマスタ機からスレーブ機に切り換えられ、他のインバータ装置がスレーブ機からマスタ機に切り換えられた状態を示す図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図4は、本発明の一実施形態に係るポンプ制御装置を備えたポンプシステム示す図である。図4に示すように、ポンプシステムは、複数台のモータポンプMP1,MP2と、これらモータポンプMP1,MP2の運転を制御するためのポンプ制御装置1とを備えている。モータポンプMP1,MP2は給水配管3に設けられている。
ポンプ制御装置1は、モータポンプMP1,MP2の電動機M1,M2に電力線W1,W2を介してそれぞれ接続された2台のインバータ装置VFD1,VFD2と、モータポンプMP1,MP2の吸込側圧力を測定する第1の吸込側圧力センサSP1および第2の吸込側圧力センサSP2と、モータポンプMP1,MP2の吐出し側圧力を測定する第1の吐出し側圧力センサDP1および第2の吐出し側圧力センサDP2とを備えている。
2台のインバータ装置VFD1,VFD2は信号線C1により互いに接続されている。第1の吸込側圧力センサSP1および第1の吐出し側圧力センサDP1は、第1のインバータ装置VFD1に接続され、第2の吸込側圧力センサSP2および第2の吐出し側圧力センサDP2は、第2のインバータ装置VFD2に接続されている。第1のインバータ装置VFD1と第1のモータポンプMP1とは、一体に組み付けられて1台のポンプ装置として構成されてもよい。同様に、第2のインバータ装置VFD2と第2のモータポンプMP2とは、一体に組み付けられて1台のポンプ装置として構成されてもよい。
吸込側圧力センサSP1,SP2および吐出し側圧力センサDP1,DP2は、モータポンプMP1,MP2によって移送される液体の状態量を測定する状態量測定器である。この例では、液体の状態量は、吸込側圧力および吐出し側圧力である。液体の状態量の他の例としては、液体の温度や流量が挙げられる。図4に示す例では、第1の吐出し側圧力センサDP1および第2の吐出し側圧力センサDP2は、それぞれ、液体の状態量である吐出し側圧力を測定する第1の状態量測定器および第2の状態量測定器である。同様に、第1の吸込側圧力センサSP1および第2の吸込側圧力センサSP2は、それぞれ、液体の他の状態量である吸込側圧力を測定する別の第1の状態量測定器および第2の状態量測定器である。
図5は、第1および第2のインバータ装置VFD1,VFD2を示す図である。インバータ装置VFD1,VFD2は同一の構成を有しているので、以下、第1のインバータ装置VFD1について説明する。インバータ装置VFD1は、電動機M1を駆動するドライバ部10と、ドライバ部10の出力電力を制御するポンプ制御部11と、各インバータ装置の運転情報を表示する表示操作部12とを備えている。ポンプ制御部11は、記憶部としてのメモリ11aを備えており、インバータ装置VFD1,VFD2の運転情報(ポンプ速度、電流値、電圧値、電力値、異常の発生など)をメモリ11aに記憶可能となっている。ポンプ制御部11とドライバ部10とは信号線S1で接続されている。表示操作部12はポンプ制御部11に接続されている。
ポンプ制御部11は第1の吸込側圧力センサSP1および第1の吐出し側圧力センサDP1から送られてくる圧力測定値に基づいてドライバ部10の運転を制御する。例えば、ポンプ制御部11は、吐出し側圧力センサDP1から送られてくる圧力測定値が所定の目標値に維持されるように吐出圧力一定制御を行う。ポンプ制御部11は、モータポンプMP1の速度指令、モータポンプMP1の始動指令および停止指令などの制御信号を信号線S1を介してドライバ部10に送り、ドライバ部10は、現在のモータポンプMP1の速度、電流値、電圧値等の各種運転情報を信号線S1を介してポンプ制御部11に送る。これらの運転情報は、表示操作部12に表示されるようになっている。
ドライバ部10は、その内部にIGBT(絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)などのスイッチング素子を備えたインバータ回路を有しており、ポンプ制御部11からの速度指令(周波数指令)に従った周波数を持つ電力を生成し、これを電力線W1を通じてモータポンプMP1の電動機M1に供給する。
第1の吸込側圧力センサSP1および第1の吐出し側圧力センサDP1は、第1のインバータ装置VFD1のポンプ制御部11に接続され、第2の吸込側圧力センサSP2および第2の吐出し側圧力センサDP2は、第2のインバータ装置VFD2のポンプ制御部11に接続されている。第2のインバータ装置VFD2でも、同様に、ポンプ制御部11は第2の吸込側圧力センサSP2および第2の吐出し側圧力センサDP2から送られてくる圧力測定値に基づいてドライバ部10の出力電力を制御する。
図6は表示操作部12を示す図である。図6に示すように、表示操作部12は、複数のスイッチ14a〜14dと、LEDから構成される表示部15とを備えている。表示部15には、上述したように、各種運転情報が表示されるようになっている。スイッチ14a〜14dは、インバータ装置の運転または停止を行ったり、インバータ装置の運転に関する情報や設定値の表示を切り替えたり、設定値の変更を行うためのスイッチとして使用される。さらに、表示操作部12は、複数のインバータ装置の号機番号を設定したり表示することもできる。なお、スイッチ14a〜14dと表示部15は、表示操作部12として一体ではなく、別々の部品として設けてもよい。
図7はポンプ制御部11の一例を示す図である。図7に示す符号16は、ディップスイッチを表している。この例では、8つのディップスイッチNo.1〜8がポンプ制御部11に設けられている。以下の説明では、これらディップスイッチNo.1〜8を総称してディップスイッチ16という。ディップスイッチ16は、号機番号を設定値として指定するためのスイッチとして上述の表示操作部12のスイッチ14a〜14dに代えて使用することができる。ディップスイッチ16を採用することにより回路基板に搭載することが容易になる。図7に示す符号17は、モータポンプの速度指令、モータポンプの始動指令および停止指令などの各種制御信号を生成する処理部としてのCPUを表している。
ディップスイッチNo.1〜8のすべてまたはそのうちのいくつかは、号機番号の設定に使用することができる。以下、ディップスイッチNo.1〜3を号機番号の設定に使用する例について説明する。ディップスイッチNo.1〜3のすべてがOFFである場合、そのインバータ装置は0号機である。この場合は、そのインバータ装置は単独で運転され、他のインバータ装置は起動されない。ディップスイッチNo.1またはディップスイッチNo.2のみがONである場合、そのインバータ装置は1または2号機に指定される。さらに、後述のようにインバータ装置が3台以上ある場合で、ディップスイッチNo.1およびディップスイッチNo.2がONである場合、そのインバータ装置は3号機に指定される。ディップスイッチNo.3がONである場合、そのインバータ装置は4号機に指定され、ディップスイッチNo.3および1がONである場合、そのインバータ装置は5号機に指定される。図8は、以上説明したディップスイッチのONまたはOFFの状態と設定される号機番号との関係を示す図である。
複数のインバータ装置のうちのいずれか1台はマスタ機として機能し、他のインバータ装置はすべてスレーブ機として機能する。通常は、最も小さい号機(通常は、1号機)のインバータ装置がマスタ機として選択される。マスタ機は、複数のモータポンプの運転およびポンプ制御装置全体の運転を制御する制御信号を生成し、その制御信号を信号線C1を通じてスレーブ機に送信する。スレーブ機は、マスタ機からの制御信号を受けて動作する。より具体的には、マスタ機は、吸込側圧力センサおよび吐出し側圧力センサからの圧力測定値に基づいて、吐出圧力一定制御や末端圧力一定制御などの所定のポンプ運転制御プログラムに従ってモータポンプの速度およびモータポンプの起動停止を決定し、スレーブ機は、マスタ機によって決定された指令に従ってモータポンプを駆動する。スレーブ機は、吸込側圧力センサおよび吐出し側圧力センサに接続されているが、これら圧力センサからの圧力測定値に基づいたポンプ運転制御は行わない。このように、本発明に係るポンプ制御装置は、マスタ機のみがポンプ制御を行い、スレーブ機はマスタ機の指令に従う一重制御システムである。このような一重制御システムは、新たな状態量測定器を付加することなく、追加のインバータ装置を容易に増設することが可能である。
マスタ機として選択されたインバータ装置のポンプ制御部11は、マスタ機およびスレーブ機を含むすべてのインバータ装置の運転情報(ポンプ速度、電流値、電圧値、電力値、異常の発生など)をメモリ11aに記録するようになっている。インバータ装置は、自身の故障またはそのインバータ装置に接続された状態量測定器の故障を検知することができるように構成されている。スレーブ機またはこれに接続された状態量測定器に異常が発生したことをスレーブ機が検知すると、その異常発生の情報がマスタ機に信号線を介して送信され、マスタ機のメモリ11aに記録される。マスタ機の操作表示部12は、そのメモリ11aに記録されているスレーブ機の各種運転情報を表示可能となっている。スレーブ機またはこれに接続された状態量測定器に異常が発生すると、マスタ機は、異常発生の表示、外部への警報出力、および異常発生の記録を実行する。
図9は、ポンプ制御部11に搭載するディップスイッチ16によりインバータ装置の号機番号が指定される工程を説明するフローチャートである。図9に示すように、ポンプ制御部11のCPU17は、ディップスイッチNo.1〜3の状態(ONまたはOFF)を読み出す。ディップスイッチNo.1〜3のすべてがOFFである場合は、そのインバータ装置は単独運転モードに設定され、そのインバータ装置は単独運転機として運転される。この場合、そのインバータ装置はマスタ機およびスレーブ機のいずれとしても機能しない。ディップスイッチNo.1〜3の少なくとも1つがONである場合は、そのインバータ装置は複数台運転モードに設定される。さらに、ディップスイッチNo.1〜3のON−OFFパターンに従ってそのインバータ装置の号機番号が決定される。決定された号機番号がマスタ機の番号である場合、そのインバータ装置は複数台運転時におけるマスタ機として機能する。通常、マスタ機は1号機である。一方、決定された号機番号がマスタ機の号機番号でない場合、そのインバータ装置は複数台運転時におけるスレーブ機として機能する。
図5に示す例では、第1のインバータ装置VFD1がマスタ機に指定され、第2のインバータ装置VFD2がスレーブ機に指定されている。もし、マスタ機として機能する第1のインバータ装置VFD1が故障した場合には、第1のインバータ装置VFD1はマスタ機からスレーブ機に自動的に切り換わるとともに、第2のインバータ装置VFD2はスレーブ機からマスタ機に自動的に切り換わる。この場合、マスタ機として機能する第2のインバータ装置VFD2は、吸込側圧力センサSP2および吐出し側圧力センサDP2から送られてくる圧力測定値に基づいて、吐出圧力一定制御または末端圧力一定制御などの所定のポンプ運転制御プログラムに従ってポンプ制御装置全体を制御するための制御信号を生成し、これをスレーブ機である第1のインバータ装置VFD1に信号線C1を通じて送信する。
さらに、図10に示すように、第1のインバータ装置VFD1自体は正常であるが、第1の吸込側圧力センサSP1および/または第1の吐出し側圧力センサDP1が故障した場合にも、第1のインバータ装置VFD1はマスタ機からスレーブ機に自動的に切り換わるとともに、第2のインバータ装置VFD2はスレーブ機からマスタ機に自動的に切り換わるようになっている。このように、インバータ装置および/または圧力センサ(状態量測定器)に異常が発生した場合には、別のインバータ装置がマスタ機として機能する。
図11は、第1のインバータ装置VFD1がマスタ機からスレーブ機に切り替わり、第2のインバータ装置VFD2がスレーブ機からマスタ機に切り換わる工程の流れを説明する図である。マスタ機として機能している第1のインバータ装置VFD1が、自身の故障または状態量測定器SP1またはDP1の故障を検出すると、第1のインバータ装置VFD1はサブマスタ機である第2のインバータ装置VFD2にマスタ機として動作するための必要な運転設定情報を送信する。この運転設定情報としては、目標圧力、各インバータの上下限速度、制御方式(例えば、圧力一定制御または推定末端圧一定制御など)、ポンプシステム全体としての運転状態、ポンプシステム全体の管理警報、全スレーブ機の設定及び運転情報、などが挙げられる。さらに、第1のインバータ装置VFD1が第2のインバータ装置VFD2に対してマスタ機交代の指令を出し、そして、第2のインバータ装置VFD2がマスタ機としての動作を開始し、第1のインバータ装置VFD1はスレーブ機として動作する。
一方、第1のインバータ装置VFD1がマスタ機としての必要なポンプ速度、電流値、電圧値、電力値、異常の発生などの運転設定情報を第2のインバータ装置VFD2に送信できない場合、第2のインバータ装置が自ら新たにマスタ機になるべき運転設定情報を設定してもよい。第2のインバータ装置VFD2が自ら運転設定情報の設定を行うべき場合としては、例えば、マスタ機から送信されるべき情報がないと判断したときである。
複数台運転時でのマスタ機の機能としては、次のようなものが挙げられる。
(a)複数のインバータ装置を連携運転するための各種設定値(目標圧力、速度(周波数)の上下限値など)の表示および変更
(b)スレーブ機の試運転実施
(c)スレーブ機の各種設定値の変更
(d)スレーブ機の運転情報(速度または周波数、電流値、電圧値、電力値など)の表示および運転記録値(累積運転時間、起動回数など)の表示
(e)マスタ機異常時の代替機指定、および代替機への切り替え
(f)マスタ機の全設定値をスレーブ機に移行
(g)全スレーブ機への運転指令
(h)ポンプシステム全体の警報管理
(i)ポンプシステム全体の運転および停止
(j)ポンプシステム全体の運転情報および警報の表示、出力
複数台運転時でのスレーブ機の機能としては、次のようなものが挙げられる。
(k)スレーブ機の緊急停止
(l)マスタ機からの運転指令受付
(m)マスタ機の異常発生時の代替機としての動作
上述したように、マスタ機として機能しているインバータ装置自身に異常が発生した場合、および/またはそのインバータ装置に接続されている圧力センサ(状態量測定器)に異常が発生した場合に、インバータ装置はマスタ機からスレーブ機に切り換わり、これに接続されたモータポンプを駆動する。このような切り換えの要因としては、次のようなものが挙げられる。
(1)状態量測定器からマスタ機として選択されたインバータ装置への測定値の送信停止、または測定値の異常
(2)マスタ機として選択されたインバータ装置の表示操作部12の故障
(3)マスタ機からスレーブ機への運転指令などの信号伝達遮断
(4)マスタ機として選択されたインバータ装置のポンプ制御部11または電源部(図示せず)の故障
(5)マスタ機として選択されたインバータ装置のCPUの故障
上記項目(4)に示すように、ドライバ部10のみに異常が発生した場合には、インバータ装置はそのままマスタ機としての機能を継続する。この場合は、そのインバータ装置は、これに接続されたモータポンプを駆動せず、スレーブ機として作動している他のインバータ装置に信号線を介して制御信号を送り、これらスレーブ機の運転を制御してこれに接続されたモータポンプを駆動するのみである。
図12は、3台のインバータ装置を備えたポンプ制御装置を示す図である。第3のインバータ装置VFD3は、上述した第1および第2のインバータ装置VFD1,VFD2と同じ構成を有している。第2の吸込側圧力センサSP2および第2の吐出し側圧力センサDP2は、第2のインバータ装置VFD2のポンプ制御部11のみならず、第3のインバータ装置VFD3のポンプ制御部11にも接続されている。
第1のインバータ装置VFD1と第2のインバータ装置VFD2は信号線C1を介して接続されており、第2のインバータ装置VFD2と第3のインバータ装置VFD3は信号線C2を介して接続されている。マスタ機である第1のインバータ装置VFD1は、第1の吸込側圧力センサSP1および第1の吐出し側圧力センサDP1からの圧力測定値に基づいて速度指令を含む制御信号を生成し、対応するモータポンプMP1を駆動する。さらに、第1のインバータ装置VFD1は制御信号を信号線C1,C2を通じて第2のインバータ装置VFD2および第3のインバータ装置VFD3に伝達する。第2および第3のインバータ装置VFD2,VFD3は、この制御信号を受けて、それぞれ対応するモータポンプMP2,MP3を駆動する。
インバータ装置は、状態量測定器としての吸込側圧力センサおよび吐出し側圧力センサに接続されている限り、マスタ機になりうる。言い換えれば、状態量測定器に接続されていないインバータ装置は、マスタ機にはなれず、スレーブ機としてのみ機能する。図12に示す例では、3台のインバータ装置VFD1,VFD2,VFD3は、いずれも吸込側圧力センサSP1,SP2および吐出し側圧力センサDP1,DP2に接続されている。したがって、第1乃至第3のインバータ装置VFD1,VFD2,VFD3はすべてマスタ機として機能することができる。
図12の例では、第1のインバータ装置VFD1がマスタ機として選択されている。第3のインバータ装置VFD3は、マスタ機として選択された第1のインバータ装置VFD1の代替機(以下、サブマスタ機という)として選択されている。さらに、第2のインバータ装置VFD2は、次のマスタ機として選択された第3のインバータ装置VFD3のサブマスタ機として選択されている。サブマスタ機は、マスタ機が正常である限りスレーブ機として機能するが、マスタ機が故障した場合は次のマスタ機として機能するインバータ装置である。第3のインバータ装置VFD3がマスタ機として機能する場合、第3のインバータ装置VFD3は、第2の吸込側圧力センサSP2および第2の吐出し側圧力センサDP2からの圧力測定値に基づいて速度指令などを含む制御信号を生成し、第3のインバータ装置VFD3に接続されたモータM3を駆動するとともに、生成された制御信号を第1のインバータ装置VFD1および第2のインバータ装置VFD2に信号線C1,C2を通じて送信する。この場合、第1のインバータ装置VFD1および第2のインバータ装置VFD2はスレーブ機として機能する。
マスタ機に接続されている圧力センサ(状態量測定器)が故障すると、そのインバータ装置は上記制御信号を生成することができなくなり、マスタ機として機能できなくなる。したがって、この場合も、サブマスタ機として指定されているインバータ装置がマスタ機に切り換わる。例えば、第1の吐出し側圧力センサDP1が故障した場合、第2の吐出し側圧力センサDP2に接続されている第3のインバータ装置VFD3がマスタ機となる。この場合も、第1のインバータ装置VFD1および第2のインバータ装置VFD2はスレーブ機として機能する。さらに、第3のインバータ装置VFD3自体に異常が発生した場合は、次に第2のインバータ装置VFD2がマスタ機として機能する。このように、複数のインバータ装置は、予め定められた順序に従ってマスタ機として機能する。例えば、予め割り振られた号機番号の小さい順にマスタ機として作動するようにすることができる。インバータ装置に接続された圧力センサ(状態量測定器)が故障した場合やインバータ装置自身が故障した場合は、そのインバータ装置はスレーブ機となる。このスレーブ機は、これに接続されたモータポンプを新たにマスタ機から生成された制御信号に基づいて駆動するので、スレーブ機となったインバータ装置はこれに接続された圧力センサの監視を行わない。
図13は、5台のインバータ装置を備えたポンプ制御装置を示す図である。この例では、第1および第2のインバータ装置VFD1,VFD2は、第1の吸込側圧力センサSP1および第1の吐出し側圧力センサDP1に接続され、第3乃至第5のインバータ装置VFD3,VFD4,VFD5は、第2の吸込側圧力センサSP2および第2の吐出し側圧力センサDP2に接続されている。第1乃至第5のインバータ装置VFD1〜VFD5は同じ構成を有し、信号線C1〜C4により直列に接続されている。
マスタ機として動作するインバータ装置の順序は予め定められており、現在のマスタ機またはこれに接続された状態量測定器に異常が発生すると、その順序に従ってインバータ装置が順次スレーブ機からマスタ機に切り換わる。図14は、図13に示すインバータ装置がサブマスタ機として機能する順序を示すテーブルである。第1のインバータ装置VFD1が最初のマスタ機に指定されている場合において、第5のインバータ装置VFD5、第2のインバータ装置VFD2、第3のインバータ装置VFD3、および第4のインバータ装置VFD4は、この順序でマスタ機に切り換わる。このようなインバータ装置の切り換え順序は、最初のマスタ機である第1のインバータ装置VFD1において表示操作部12を通じて設定される。
図13に示す例では、すべてのインバータ装置VFD1〜VFD5は吸込側圧力センサSP1,SP2および吐出し側圧力センサDP1,DP2に接続されているが、マスタ機としての第1のインバータ装置VFD1以外のインバータ装置VFD2〜VFD5は、これら圧力センサから送られてくる圧力測定値を使用しない。すなわち、流体の状態量である圧力測定値を監視し、これをポンプ制御に使用するのはマスタ機のみであり、スレーブ機は圧力測定値を監視しない。スレーブ機は、マスタ機から生成された制御信号に基づいて動作するからである。
図15に示すように、第1の吸込側圧力センサSP1が故障した場合、第5のインバータ装置VFD5がマスタ機として機能し、これと同時に第1のインバータ装置VFD1はマスタ機からスレーブ機に切り換わる。第5のインバータ装置VFD5は、第2の吸込側圧力センサSP2および第2の吐出し側圧力センサDP2からの圧力測定値を取り込み、これらの圧力測定値に基づいてモータポンプMP1〜MP5およびポンプ制御装置1全体を制御するための制御信号を生成し、これを第1乃至第4のインバータ装置VFD1〜VFD4に信号線C1〜C4を介して送信する。
図13に示す例では、すべてのインバータ装置は圧力センサに接続されているので、すべてのインバータ装置はマスタ機として機能することができる。これに対して、図16に示す例は、スレーブ機としてのみ機能しうるインバータ装置を含むポンプ制御装置を示している。図16に示すように、第3のインバータ装置VFD3は、吸込側圧力センサSP1,SP2および吐出し側圧力センサDP1,DP2のいずれにも接続されていない。このようなインバータ装置は、圧力測定値に基づいた制御信号を生成することができず、マスタ機としては機能できない。図16に示す第3のインバータ装置VFD3は、信号線C1〜C4により他のインバータ装置に接続されており、信号線C1〜C4を介してマスタ機から送られてくる制御信号に従って運転する。
図17は、図16に示すインバータ装置がサブマスタ機として機能する順序を示すテーブルである。第1のインバータ装置VFD1が最初のマスタ機に指定されている場合において、第5のインバータ装置VFD5、第2のインバータ装置VFD2、および第4のインバータ装置VFD4は、この順序でマスタ機に切り換わる。第3のインバータ装置VFD3は、スレーブ機としてのみ機能する。
図18は、第1および第2の吸込側圧力センサSP1,SP2、第1および第2の吐出し側圧力センサDP1,DP2に加えて、第3の吸込側圧力センサSP3および第3の吐出し側圧力センサDP3が設けられた実施形態を示す図である。第1のインバータ装置VFD1は、第1の吸込側圧力センサSP1および第1の吐出し側圧力センサDP1に接続され、第2および第3のインバータ装置VFD2,VFD3は、第3の吸込側圧力センサSP3および第3の吐出し側圧力センサDP3に接続され、第4および第5のインバータ装置VFD4,VFD5は、第2の吸込側圧力センサSP2および第2の吐出し側圧力センサDP2に接続されている。第1乃至第5のインバータ装置VFD1〜VFD5は同じ構成を有し、信号線C1〜C4により直列に接続されている。
第1のインバータ装置VFD1はマスタ機として設定され、第2のインバータ装置VFD2が次のマスタ機(サブマスタ機)として設定されている。図19は、図18に示すインバータ装置がサブマスタ機として機能する順序を示すテーブルである。第1のインバータ装置VFD1が最初のマスタ機に指定されている場合において、第2のインバータ装置VFD2、第5のインバータ装置VFD5、第3のインバータ装置VFD3、および第4のインバータ装置VFD4は、この順序でマスタ機に切り換わる。
図20に示すように、例えば、第1の吸込側圧力センサSP1が故障した場合、第2のインバータ装置VFD2がマスタ機に切り替わる。マスタ機としての第2のインバータ装置VFD2は、第3の吸込側圧力センサSP3および第3の吐出し側圧力センサDP3からの圧力測定値に基づいて制御信号を生成し、その制御信号をスレーブ機として動作している他のインバータ装置に送信する。
モータポンプMP1〜MP5の吸込側圧力を測定する必要がない場合には、吸込側圧力センサを省略することができる。図21は、第1の状態量測定器として第1の吐出し側圧力センサDP1のみを備え、第2の状態量測定器として第2の吐出し側圧力センサDP2のみを備えた実施形態を示す図である。図21に示すように、第1および第2のインバータ装置VFD1,VFD2は第1の吐出し側圧力センサDP1に接続され、第3乃至第5のインバータ装置VFD3〜VFD5は第2の吐出し側圧力センサDP2に接続されている。第1乃至第5のインバータ装置VFD1〜VFD5は同じ構成を有し、信号線C1〜C4により直列に接続されている。第1のインバータ装置VFD1がマスタ機であり、第5のインバータ装置VFD5がサブマスタ機として指定されている。
図22は、図21に示すインバータ装置がサブマスタ機として機能する順序を示すテーブルである。第1のインバータ装置VFD1が最初のマスタ機に指定されている場合において、第5のインバータ装置VFD5、第2のインバータ装置VFD2、第3のインバータ装置VFD3、および第4のインバータ装置VFD4は、この順序でマスタ機に切り換わる。
図23に示すように、第1の吐出し側圧力センサDP1が故障した場合、第5のインバータ装置VFD5がマスタ機として機能し、これと同時に第1のインバータ装置VFD1はマスタ機からスレーブ機に切り換わる。第5のインバータ装置VFD5は、第2の吐出し側圧力センサDP2からの圧力測定値を取り込み、その圧力測定値に基づいてモータポンプおよびポンプ制御装置全体を制御するための制御信号を生成し、対応するモータポンプMP5を運転するとともに、これを第1乃至第4のインバータ装置VFD4に信号線C1〜C4を介して送信する。
上述した各実施形態では、信号線を介した状態量の測定値のインバータ装置間での送受信は行われない。しかしながら、状態量測定器(例えば、吸込側圧力センサおよび/または吐出し側圧力センサ)の異常を検出するために、状態量の測定値を信号線を通じてインバータ装置間で送受信してもよい。例えば、図4に示す実施形態において、マスタ機として選択された第1のインバータ装置VFD1は、第1の吐出し側圧力センサDP1の圧力測定値と、信号線C1を通じて第2のインバータ装置VFD2から送られてきた第2の吐出し側圧力センサDP2の圧力測定値とを比較し、これら2つの圧力測定値が大きく異なっているときは(例えば、2つの圧力測定値間の差が所定のしきい値を上回っているときは)、第1の吐出し側圧力センサDP1または第2の吐出し側圧力センサDP2が故障していると判断するようにしてもよい。
上述した実施形態は、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が本発明を実施できることを目的として記載されたものである。上記実施形態の種々の変形例は、当業者であれば当然になしうることであり、本発明の技術的思想は他の実施形態にも適用しうる。したがって、本発明は、記載された実施形態に限定されることはなく、特許請求の範囲によって定義される技術的思想に従った最も広い範囲に解釈されるものである。
1 ポンプ制御装置
3 給水配管
10 ドライバ部
11 ポンプ制御部
11a メモリ(記憶部)
12 表示操作部
14a〜14d スイッチ
15 表示部
16 ディップスイッチ
17 CPU
VFD1〜VFD5 インバータ装置
C1〜C4 信号線
SP1,SP2,SP3 吸込側圧力センサ
DP1,DP2,DP3 吐出し側圧力センサ

Claims (13)

  1. 複数のモータポンプの運転を制御するポンプ制御装置であって、
    第1のインバータ装置および第2のインバータ装置と、
    前記第1のインバータ装置に接続され、流体の状態量を測定する第1の状態量測定器と、
    前記第2のインバータ装置に接続され、前記流体の前記状態量を測定する第2の状態量測定器とを備え、
    前記第1のインバータ装置は、前記第1の状態量測定器によって測定された前記状態量に基づいて前記複数のモータポンプの運転を制御するための制御信号を生成し、該制御信号を前記第2のインバータ装置に送信するマスタ機として機能し、
    前記第2のインバータ装置は、前記制御信号を受けて、該第2のインバータ装置に接続されたモータポンプを駆動するスレーブ機として機能し、
    前記第1のインバータ装置および前記第1の状態量測定器のうちの少なくとも1つに異常が発生したときは、前記第1のインバータ装置が前記第2のインバータ装置にマスタ機交代の指令を出し、
    前記第2のインバータ装置は、前記第2の状態量測定器によって測定された前記状態量に基づいて前記複数のモータポンプの運転を制御するための制御信号を生成し、該生成した制御信号を前記第1のインバータ装置に送信するマスタ機として機能する一方で、前記第1のインバータ装置は、前記第2のインバータ装置により生成された前記制御信号を受けて、該第1のインバータ装置に接続されたモータポンプを駆動するスレーブ機として機能することを特徴とするポンプ制御装置。
  2. 前記第1のインバータ装置がマスタ機からスレーブ機に切り換わるとき、前記第1のインバータ装置は、マスタ機として必要な運転設定情報を前記第2のインバータ装置に送信することを特徴とする請求項1に記載のポンプ制御装置。
  3. 前記第1のインバータ装置がマスタ機として必要な運転設定情報を前記第2のインバータ装置に送信できない場合、前記第2のインバータ装置が自ら新たにマスタ機として必要な運転設定情報を設定することを特徴とする請求項1に記載のポンプ制御装置。
  4. 前記第1のインバータ装置および前記第1の状態量測定器のうちの少なくとも1つに異常が発生したときは、前記第2のインバータ装置は、スレーブ機からマスタ機に自動的に切り換わるとともに、前記第1のインバータ装置は、マスタ機からスレーブ機に自動的に切り換わることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のポンプ制御装置。
  5. 前記第1のインバータ装置および前記第2のインバータ装置は、それぞれ、前記複数のモータポンプのうちの対応するモータポンプを駆動するドライバ部と、該ドライバ部の運転を制御するポンプ制御部とを備え、
    前記第1のインバータ装置の前記ドライバ部に異常が発生した場合には、該第1のインバータ装置はマスタ機としての機能を継続し、前記第1のインバータ装置で生成した前記制御信号を前記第2のインバータ装置に送信することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のポンプ制御装置。
  6. 前記第1のインバータ装置および前記第2のインバータ装置は、それぞれスイッチを有し、前記スイッチの操作により、前記第1のインバータ装置および前記第2のインバータ装置は、単独運転機、マスタ機、またはスレーブ機のいずれかに設定されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のポンプ制御装置。
  7. 前記ポンプ制御装置は、前記第1の状態量測定器に接続された少なくとも1台のインバータ装置をさらに備え、
    前記少なくとも1台のインバータ装置は、マスタ機およびスレーブ機として機能することができるように構成されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載のポンプ制御装置。
  8. 前記第1のインバータ装置、前記第2のインバータ装置、および前記少なくとも1台のインバータ装置からなる複数のインバータ装置は、予め定められた順序でマスタ機として機能することを特徴とする請求項7に記載のポンプ制御装置。
  9. 前記ポンプ制御装置は、前記第2の状態量測定器に接続された少なくとも1台のインバータ装置をさらに備え、
    前記少なくとも1台のインバータ装置は、マスタ機およびスレーブ機として機能することができるように構成されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載のポンプ制御装置。
  10. 前記第1のインバータ装置、前記第2のインバータ装置、および前記少なくとも1台のインバータ装置からなる複数のインバータ装置は、予め定められた順序でマスタ機として機能することを特徴とする請求項9に記載のポンプ制御装置。
  11. 前記第1の状態量測定器および前記第2の状態量測定器のいずれにも接続されていない、スレーブ機としてのみ機能するインバータ装置をさらに備えたことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか一項に記載のポンプ制御装置。
  12. 前記スレーブ機に異常が発生すると、前記マスタ機は、異常発生の表示、外部への警報出力、および異常発生の記録のうちの少なくとも1つを実行することを特徴とする請求項1乃至11のいずれか一項に記載のポンプ制御装置。
  13. 前記第1のインバータ装置および前記第2のインバータ装置は、それぞれ表示部を有しており、スレーブ機の運転情報を、マスタ機として機能している前記第1のインバータ装置または前記第2のインバータ装置の前記表示部に表示することを特徴とする請求項1乃至12のいずれか一項に記載のポンプ制御装置。
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