JP6028570B2 - 紫外線遮蔽複合粒子とその製造方法及び紫外線遮蔽複合粒子含有分散液及び水系分散体及び油系分散体並びに化粧料 - Google Patents
紫外線遮蔽複合粒子とその製造方法及び紫外線遮蔽複合粒子含有分散液及び水系分散体及び油系分散体並びに化粧料 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6028570B2 JP6028570B2 JP2012554813A JP2012554813A JP6028570B2 JP 6028570 B2 JP6028570 B2 JP 6028570B2 JP 2012554813 A JP2012554813 A JP 2012554813A JP 2012554813 A JP2012554813 A JP 2012554813A JP 6028570 B2 JP6028570 B2 JP 6028570B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- mass
- ultraviolet shielding
- shielding composite
- composite particles
- dispersion
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Classifications
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K8/00—Cosmetics or similar toiletry preparations
- A61K8/02—Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by special physical form
- A61K8/0241—Containing particulates characterized by their shape and/or structure
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K8/00—Cosmetics or similar toiletry preparations
- A61K8/18—Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition
- A61K8/19—Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing inorganic ingredients
- A61K8/27—Zinc; Compounds thereof
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K8/00—Cosmetics or similar toiletry preparations
- A61K8/02—Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by special physical form
- A61K8/0241—Containing particulates characterized by their shape and/or structure
- A61K8/0283—Matrix particles
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K8/00—Cosmetics or similar toiletry preparations
- A61K8/18—Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition
- A61K8/19—Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing inorganic ingredients
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K8/00—Cosmetics or similar toiletry preparations
- A61K8/18—Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition
- A61K8/19—Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing inorganic ingredients
- A61K8/29—Titanium; Compounds thereof
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K8/00—Cosmetics or similar toiletry preparations
- A61K8/18—Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition
- A61K8/30—Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic compounds
- A61K8/33—Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic compounds containing oxygen
- A61K8/35—Ketones, e.g. benzophenone
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K8/00—Cosmetics or similar toiletry preparations
- A61K8/18—Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition
- A61K8/72—Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic macromolecular compounds
- A61K8/81—Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic macromolecular compounds obtained by reactions involving only carbon-to-carbon unsaturated bonds
- A61K8/8141—Compositions of homopolymers or copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by only one carboxyl radical, or of salts, anhydrides, esters, amides, imides or nitriles thereof; Compositions of derivatives of such polymers
- A61K8/8152—Homopolymers or copolymers of esters, e.g. (meth)acrylic acid esters; Compositions of derivatives of such polymers
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61Q—SPECIFIC USE OF COSMETICS OR SIMILAR TOILETRY PREPARATIONS
- A61Q17/00—Barrier preparations; Preparations brought into direct contact with the skin for affording protection against external influences, e.g. sunlight, X-rays or other harmful rays, corrosive materials, bacteria or insect stings
- A61Q17/04—Topical preparations for affording protection against sunlight or other radiation; Topical sun tanning preparations
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K2800/00—Properties of cosmetic compositions or active ingredients thereof or formulation aids used therein and process related aspects
- A61K2800/40—Chemical, physico-chemical or functional or structural properties of particular ingredients
- A61K2800/41—Particular ingredients further characterized by their size
- A61K2800/412—Microsized, i.e. having sizes between 0.1 and 100 microns
Landscapes
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Veterinary Medicine (AREA)
- Animal Behavior & Ethology (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Public Health (AREA)
- Birds (AREA)
- Epidemiology (AREA)
- Inorganic Chemistry (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Dermatology (AREA)
- Emergency Medicine (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Mathematical Physics (AREA)
- Cosmetics (AREA)
Description
無機系紫外線遮蔽剤と有機系紫外線吸収剤とは、それぞれの種類に応じて遮蔽することができる紫外線の波長が異なるので、これらを適宜組み合わせて化粧料を処方することが好ましい。
しかしながら、無機系紫外線遮蔽剤と有機系紫外線吸収剤とを併用すると、金属イオンの影響により有機系紫外線吸収剤が再結晶化して、化粧料の変質、変色、使用感の低下を引き起こすことから、無機系紫外線遮蔽剤と有機系紫外線吸収剤とを自由に混合して化粧料を処方することができないという問題点があった。
また、有機系紫外線吸収剤は、水に不溶なことから、その紫外線遮蔽機能を発揮させるためには特定の溶媒に溶かす必要があり、したがって、無機系紫外線遮蔽剤と有機系紫外線吸収剤とを混合して化粧料を処方する場合には、混合処方が難しく、特に水系化粧料を混合処方することが難しく、化粧料の処方の自由度が低下するという問題点があった。
前記有機系紫外線吸収剤は、ジベンゾイルメタン系化合物、ベンゾフェノン誘導体、パラアミノ安息香酸誘導体、メトキシ桂皮酸誘導体、サリチル酸誘導体の群から選択される1種または2種以上であることが好ましい。
また、樹脂中に、有機系紫外線吸収剤と平均粒子径が0.003μm以上かつ0.1μm以下の金属酸化物粒子とが複合化されているので、可視光線を吸収することなく、化粧料で重要視されている透明性を維持することができる。
なお、以下の実施の形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。
本実施形態の紫外線遮蔽複合粒子は、樹脂に有機系紫外線吸収剤と紫外線遮蔽能を有する金属酸化物粒子とを含有してなる平均粒子径が0.05μm以上かつ5μm以下の紫外線遮蔽複合粒子であって、前記金属酸化物粒子は、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化セリウム、酸化鉄の群から選択される1種または2種以上を含みかつ平均粒子径が0.003μm以上かつ0.1μm以下の粒子であり、前記紫外線遮蔽複合粒子における前記有機系紫外線吸収剤の含有率は0.1質量%以上かつ80質量%以下、前記金属酸化物粒子の含有率は1質量%以上かつ80質量%以下であり、前記金属酸化物粒子は前記紫外線遮蔽複合粒子中に分散してなる複合粒子である。
すなわち、紫外線遮蔽複合粒子中に分散した金属酸化物粒子が、この紫外線遮蔽複合粒子中に埋め込まれて内包状態となっている構造が好ましい。
さらに、この紫外線遮蔽複合粒子の表面は、樹脂及び有機系紫外線吸収剤により完全に覆われた状態で、この覆われた樹脂及び有機系紫外線吸収剤の表面には金属酸化物粒子が全く露出していない完全内包状態となっている構造が好ましい。
このような樹脂モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル樹脂、アクリルスチレン共重合体、アクリルアミド共重合体、アクリルエポキシ共重合体、アクリルウレタン共重合体、アクリルポリエステル共重合体、シリコンアクリル共重合体、酢酸ビニル樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂等のモノマーを用いることができる。これらの中でも(メタ)アクリル樹脂のモノマーが透明性に優れている点で好ましい。また、これらの樹脂モノマーのうち1種のみを単独で重合して用いてもよく、2種以上を組み合わせて重合して用いてもよい。
これらのモノマーは、1種のみを単独で重合してもよく、2種以上を組み合わせて重合してもよい。
このアルキルアルコキシジベンゾイルメタンは、下記の式(1)にて表される。
ここで、有機系紫外線吸収剤の複合粒子中における含有率が0.1質量%未満では、有機系紫外線吸収剤の量が少なすぎて、有機系紫外線吸収剤が有する紫外線遮蔽機能を十分に発現することができなくなり、その結果、紫外線遮蔽機能を十分に発現させようとすると、大量の複合粒子が必要となり、化粧料を作製する際の材料設計が極めて難しくなるので好ましくない。一方、含有率が80質量%を超えると、有機系紫外線吸収剤の量が複合粒子の量に対して相対的に高くなり、その結果、複合粒子中における有機系紫外線吸収剤の分散性が低下し、組成の均一性が損なわれるので、好ましくない。
金属酸化物粒子の平均粒子径が0.003μm未満では、結晶化度が低下して紫外線遮蔽機能を発現しなくなるので、好ましくない。一方、平均粒子径が0.1μmを超えると、粒子の可視光線に対する散乱係数が大きくなるために、透明性が著しく低下し、その結果、可視光線に対する光透過性が低下し、透明性が悪くなるので、好ましくない。
ここで、金属酸化物粒子の複合粒子中における含有率が1質量%未満では、金属酸化物粒子の量が少なすぎて、金属酸化物粒子が有する紫外線遮蔽機能を十分に発現することができなくなり、したがって、紫外線遮蔽機能を十分に発現させようとすると、大量の複合粒子が必要となり、化粧品を作製する際の材料設計が極めて難しくなるので、好ましくない。一方、含有率が80質量%を超えると、金属酸化物粒子の量が複合粒子に対して相対的に高くなり、その結果、複合粒子中における金属酸化物粒子の分散性が低下し、組成の均一性が損なわれるので、好ましくない。
各成分の合計が1.1質量%未満の場合は、紫外線遮蔽剤の量が少なすぎて紫外線遮蔽機能を十分に発現することができなくなり、一方、各成分の合計が80質量%を超えると、有機系紫外線吸収剤及び金属酸化物粒子の量が複合粒子に対して相対的に高くなり、その結果、複合粒子中における金属酸化物粒子の分散性が低下し、組成の均一性が損なわれるので、好ましくない。
例えば、酸化亜鉛は、n型の金属酸化物半導体であり、そのバンド構造におけるバンドギャップエネルギーEgは3.2eVである。そこで、この酸化亜鉛に、そのバンドギャップエネルギーEg以上のエネルギーを有する光が照射されると、電子がその光エネルギーを吸収して価電子帯から伝導帯へ励起される。酸化亜鉛の吸収端は380nm付近であるから、酸化亜鉛は、長波長紫外線(UVA)から中波長紫外線(UVB)の波長領域を吸収することができる。以上のことから、長波長紫外線(UVA)を遮蔽することができる有機系紫外線吸収剤や中波長紫外線(UVB)を遮蔽することができる有機系紫外線吸収剤と組み合わせて用いるのが好ましい。
これら酸化亜鉛及びジベンゾイルメタン系化合物を単純にモノマー中で混合した場合、後述する実施例1、2に示すように、紫外線遮蔽機能が400nm以下の波長領域から発現している。一方、これら酸化亜鉛及びジベンゾイルメタン系化合物を複合粒子にした場合、後述する実施例6、7に示すように、実施例1、2と比べて酸化亜鉛及びジベンゾイルメタン系化合物の絶対量が少ないにもかかわらず、紫外線遮蔽機能が410nm付近から発現している。
すなわち、複合粒子中を光が透過する場合、光は複合粒子中の金属酸化物粒子により散乱または反射されながら進むので、金属酸化物粒子を含まない樹脂粒子を透過する場合と比べてより長い距離を進むことになる。したがって、金属酸化物粒子と有機系紫外線吸収剤とを組み合わせて混合した場合、有機系紫外線吸収剤を単独で混合させた場合と比べて、複合粒子中の有機系紫外線吸収剤が光と接触する時間が長くなり、その吸収効果も高くなると考えられる。
さらに、金属酸化物粒子と有機系紫外線吸収剤とを樹脂中に分散させた複合粒子とすることで、平均粒子径が0.05μm以上かつ5μm以下という狭い領域内で金属酸化物粒子と有機系紫外線吸収剤とが近接することとなるので、金属酸化物による散乱および反射と有機系紫外線吸収剤による吸収とがより多く繰り返されることにより得られる効果であると考えられる。
ここで、金属酸化物粒子の複合粒子中における分散粒子径が0.1μmを超えると、複合粒子の可視光線に対する散乱係数が大きく、透明性が著しく低下することとなり、その結果、透明性が低下し、場合によっては失透する虞があるので、好ましくない。
ここで、複合粒子の平均粒子径が0.05μm未満では、平均粒子径が0.003μm以上かつ0.1μm以下の紫外線遮蔽能を有する金属酸化物粒子を、複合粒子の表面に露出することなく樹脂中に分散させることが困難になるから好ましくなく、一方、平均粒子径が5μmを超えると、化粧料として用いた場合に、肌における伸びや滑りが低下し、その結果、ざらつき感等が生じて肌触り等が悪化する等、使用感が悪化するので好ましくない。
なお、上記の測定方法により得られるD50の分散粒径は、走査型電子顕微鏡で紫外線遮蔽複合粒子を観察したときの樹脂粒子の一次粒子径とほぼ一致する。したがって、紫外線遮蔽複合粒子の平均粒子径として、紫外線遮蔽複合粒子の平均一次粒子径を測定してもよい。
このオルガノシロキサンとしては、ジアルキルアルコキシシラン化合物が挙げられ、中でも、オルガノポリシロキサン、あるいは、オルガノポリシロキサンをアルキル基、イソシアネート基、エポキシ基、アクリル基、アルキル珪素化合物の群から選択された1種または2種以上により変性した変性オルガノポリシロキサンが好適に用いられ、特に、ジメチルポリシロキサン(シリコーンオイル)、このジメチルポリシロキサン(シリコーンオイル)を変性した変性ジメチルポリシロキサン(変性シリコーンオイル)が好適に用いられる。
この複合粒子の表面をオルガノシロキサンにより処理することにより、この複合粒子の成分である金属酸化物の純水等の溶媒中への溶出を、さらに抑制することができる。
本実施形態の紫外線遮蔽複合粒子の製造方法としては、次の2つの方法がある。
(1)平均粒子径が0.003μm以上かつ0.1μm以下の紫外線遮蔽能を有する金属酸化物粒子を、この金属酸化物粒子に対して1質量%以上かつ50質量%以下の分散剤含有樹脂モノマー中に分散させて前記金属酸化物粒子を含有する樹脂モノマー分散液とし、次いで、この樹脂モノマー分散液に有機系紫外線吸収剤を0.1質量%以上かつ80質量%以下溶解させて前記金属酸化物粒子及び前記有機系紫外線吸収剤を含有する樹脂モノマー溶解液とし、次いで、この樹脂モノマー溶解液を、懸濁保護剤、シリコーン系消泡剤及び架橋剤を含む純水中に懸濁または乳化させて懸濁液または乳化液とし、次いで、この懸濁液または乳化液に重合開始剤を添加して懸濁重合または乳化重合を行い、紫外線遮蔽複合粒子を生成する方法。
まず、平均粒子径が0.003μm以上かつ0.1μm以下の紫外線遮蔽能を有する金属酸化物粒子を分散剤含有樹脂モノマー中に分散させ、金属酸化物粒子を含有する樹脂モノマー分散液とする。
分散剤としては、樹脂モノマーとの親和性に富み、疎水性の高いものがよい。すなわち、分散剤は金属酸化物を被覆することで樹脂モノマーに対する分散を促し、同時に金属酸化物の粒子は比較的に短時間のうちに、ほとんどが単分散状態となり、平均分散粒子径は0.003μm以上かつ0.1μm以下となる。
また、分散剤は金属酸化物粒子に疎水性を付与するので、金属酸化物粒子が重合体の外に出ず、水相に移行することなく樹脂中に取り込まれるのを助ける。
分散剤の金属酸化物粒子に対する添加率は、1質量%以上かつ50質量%以下が好ましい。添加率が1質量%未満では、金属酸化物粒子の表面を覆うには少なすぎて十分な金属酸化物粒子の分散状態を得ることができず、一方、50質量%を超えると、これ以上添加率を上げても、さらに分散性を改善することができず、分散剤が無駄になるからである。
分散時間としては、30分〜3時間程度が好ましいが、分散状態と製造コストとの兼ね合いで適切な時間を選べばよい。
以上により、金属酸化物粒子の平均分散粒子径が0.003μm以上かつ0.1μm以下の樹脂モノマー分散液を得ることができる。
溶解させる方法としては、特に限定されず、樹脂モノマー分散液と有機系紫外線吸収剤の相溶性を勘案して、適宜混合方法を選択すればよく、例えば、目視で固形分の沈殿が確認できなくなるまで混合すればよい。混合手段としては、例えば、マグネチックスターラー、撹拌機等を用いることができる。
懸濁保護剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル等の非イオン性界面活性剤、あるいはアルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルフェニル硫酸エステル塩等の陰イオン性界面活性剤等が挙げられ、これらの中でも、陰イオン性界面活性剤が好ましく、この陰イオン性界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩が好ましい。
懸濁保護剤の添加量は、上記の樹脂モノマー溶解液に対して0.1質量%以上かつ10質量%以下、より好ましくは、0.1質量%以上かつ2質量%以下である。
このシリコーン系消泡剤の添加量は、上記の樹脂モノマー溶解液に対して0.01質量%以上かつ5質量%以下が好ましく、より好ましくは、0.1質量%以上かつ1質量%以下である。
シリコーン系消泡剤は、上記の樹脂モノマー溶解液に対して0.01質量%以上かつ5質量%以下添加することにより、混合機、撹拌機、ホモミキサー、ホモジナイザー等の攪拌速度を大幅に上げることができ、複合粒子を50nm程度まで小さくすることができる。その結果、この複合粒子を化粧料等に配合した時に、より透明性にすぐれた、ざらつき感等がない使用感に優れた化粧料を提供することが可能である。また、混合機、撹拌機、ホモミキサー、ホモジナイザー等の攪拌速度を大幅に上げることができ、その結果、紫外線遮蔽複合粒子の製造効率を向上させることができるので、製造コストを大幅に削減することができる。
より具体的には、ジビニルベンゼン、ジビニルビフェニル、ジビニルナフタレン、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)テトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート等の(ポリ)アルキレングリコール系ジ(メタ)アクリレートが挙げられる。
これらの中でも特に(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレートが好ましい。
架橋剤の添加量は、上記の樹脂モノマー溶解液に対して0.1質量%以上かつ10質量%以下が好ましく、より好ましくは1質量%以上かつ10質量%以下である。
重合開始剤としては、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩、過酸化水素、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、t−ブチルハイドロパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド等の有機過酸化物、アゾビスジイソブチロニトリル、2,2−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジハイドロクロライド等のアゾ系開始剤等が挙げられるが、これらの中でも、過硫酸塩が好ましい。
重合開始剤の添加量は、上記の樹脂モノマー溶解液に対して0.01質量%以上かつ1質量%以下が好ましく、より好ましくは0.05質量%以上かつ0.5質量%以下である。
この重合開始温度は50〜80℃とするのが好ましい。そして、この温度を保持しながら重合させる時間としては、1〜5時間程度が好ましく、未反応の残留モノマーが最小となる時間および重合状態、製造コストとの兼ね合いで適当な時間を選べばよい。
その後、氷冷または自然冷却し、重合反応を停止させる。
アルコールは、純水に可溶なもので容易に洗い流せるものであればよく、例えば、エタノール、2−プロパノール等があげられ、特に2−プロパノールが好ましい。
洗浄方法は、残留モノマー等を除去できれば特に限定されないが、加圧ろ過、吸引ろ過、フィルタープレス、遠心分離、限外ろ過、デカンテーション等により洗浄する。例えば、2−プロパノールを用いて洗浄する場合には、2−プロパノール濃度計で1%以下、導電率計で20μS/cm以下になるまで行う。
解砕方法は、平均粒子径が0.05μm以上かつ5μm以下の各粒子を解砕することができる方法であれば特に限定されないが、ピンミル、ハンマーミル、ジェットミル、インペラーミル等が挙げられる。
以上、(1)の方法により、紫外線遮蔽複合粒子を生成することができる。
この紫外線遮蔽複合粒子は、解砕工程を経ることにより、乾燥により凝集した各粒子を解砕し、化粧料に使用した場合の使用感を向上させることができる。
まず、有機系紫外線吸収剤を、樹脂モノマーに0.1質量%以上かつ80質量%以下溶解させて有機系紫外線吸収剤を含有する樹脂モノマー溶解液とする。
有機系紫外線吸収剤及び樹脂モノマーについては、既に説明した有機系紫外線吸収剤及び樹脂モノマーが好適に用いられる。
金属酸化物粒子については、既に説明した金属酸化物粒子が好適に用いられる。
また、樹脂モノマー分散液中に、既に説明した分散剤を金属酸化物粒子に対して1質量%以上かつ50質量%以下含有させて分散させてもよい。
この樹脂モノマー分散液を懸濁液または乳化液する工程から、この懸濁液または乳化液に重合開始剤を添加して懸濁重合または乳化重合を行い、紫外線遮蔽複合粒子を生成する工程までは、上記の(1)の方法と全く同様であるから、説明を省略する。
以上、(2)の方法によっても、紫外線遮蔽複合粒子を生成することができる。
この紫外線遮蔽複合粒子は、解砕工程を経ることにより、乾燥により凝集した各粒子を解砕し、化粧料に使用した場合の使用感を向上させることができる。
本実施形態の紫外線遮蔽複合粒子含有分散液は、上記の紫外線遮蔽複合粒子を分散媒中に分散してなる分散液であり、紫外線遮蔽複合粒子の含有率は1質量%以上かつ80質量%以下、より好ましくは20質量%以上かつ70質量%以下、さらに好ましくは30質量%以上かつ60質量%以下である。
また、分散処理に要する時間は、紫外線遮蔽複合粒子が分散媒中に分散するのに十分な時間であればよく、特に制限はされない。
本実施形態の紫外線遮蔽複合粒子含有水系分散体は、上記の紫外線遮蔽複合粒子をアルコール類を含む分散媒中に分散してなる紫外線遮蔽複合粒子含有水系分散体であり、紫外線遮蔽複合粒子の含有率を1質量%以上かつ80質量%以下、より好ましくは20質量%以上かつ70質量%以下、さらに好ましくは30質量%以上かつ60質量%以下含有するとともに、アルコール類を5質量%以上かつ20質量%以下含有してなる水系分散体である。
特に、アルコール類の含有率を10質量%以上かつ20質量%以下とした場合には、紫外線遮蔽複合粒子の水系分散体における分散性及び経時安定性を向上させることができるので好ましい。
水溶性高分子は、分散剤及び粘度調整剤としての役割を有し、添加することにより紫外線遮蔽複合粒子の水系分散体における分散性及び経時安定性も向上する。
ここで、水系分散体が水溶性高分子を含む場合のアルコール類の含有率を5質量%以上かつ20質量%以下とした理由は、含有率が5質量%未満では、アルコール類の含有量が少なすぎてしまうために、水溶性高分子がアルコール類に均一に浸潤できずに水分にて不均一に膨潤することとなり、その結果、紫外線遮蔽複合粒子の分散性が低下して取扱いが困難となり、さらには水系分散体の経時安定性が低下するので、好ましくない。また、含有率が20質量%を超えると、水系分散体全体の粘性が高くなり、紫外線遮蔽複合粒子の分散安定性が低下するとともに、水系分散体の経時安定性も低下するので、好ましくない。
混合方法は特に限定されず、例えば、サンドミル、ジルコニアビーズを用いたビーズミル、ボールミル、ホモジナイザー等の分散機や混合機を用いて分散処理を施し、この紫外線遮蔽複合粒子を分散媒中に分散させることにより、得ることができる。
また、分散処理に要する時間は、紫外線遮蔽複合粒子が分散媒中に分散するのに十分な時間であればよく、特に制限はされない。
本実施形態の紫外線遮蔽複合粒子含有油系分散体は、上記の紫外線遮蔽複合粒子を、界面活性剤を含む油性成分中に分散してなる紫外線遮蔽複合粒子含有油系分散体であり、紫外線遮蔽複合粒子の含有率を1質量%以上かつ80質量%以下、より好ましくは20質量%以上かつ70質量%以下、さらに好ましくは30質量%以上かつ60質量%以下含有するとともに、紫外線遮蔽複合粒子に対して界面活性剤を1質量%以上かつ40質量%以下含有してなる油系分散体である。
ロウ類としては、ミツロウ、ゲイロウ、カルナウバワックス、キャンデリラワックス等が挙げられる。
高級アルコール類としては、ステアリルアルコール、セチルアルコール、ラウリルアルコール、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等が挙げられる。
上記シリコーン油類の中でも、分子量が20000以下の低分子量の鎖状シリコーンや、揮発性シリコーンは、表面張力が低いことから、肌に塗布した時になめらかにのび広がるので好ましい。また、これらのシリコーン油類はさらっとした感触を有するので、べたつき感や油っぽさが軽減され、さっぱりとした使用感の化粧料を得ることができるので好ましい。
ラノリン誘導体類としては、ラノリン、酢酸ラノリン、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラノリンアルコール等が挙げられる。
油性ゲル化剤類としては、蔗糖脂肪酸エステル、デンプン脂肪酸エステル、イソステアリン酸アルミニウム、1、2−ヒドロキシステアリン酸等が挙げられる。
上記油性成分の中でも、シリコーン油は、べたつき感や油っぽさを軽減し、さっぱりとした使用感が得られるので好ましい。
非イオン性界面活性剤としては、例えば、グリセリン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ポリグリセリン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、プロピレングリコール脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ソルビタン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ソルビトールの脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ポリアルキレングリコール脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、グリセリンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ラノリンのアルキレングリコール付加物、ポリオキシアルキレンアルキル共変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、例えば、カルボン酸型、硫酸エステル型、スルホン酸型、リン酸エステル型等が挙げられる。
ここで、油系分散体中の界面活性剤の含有率を1質量%以上かつ40質量%以下とした理由は、含有率が1質量%未満では、界面活性剤の含有量が少なすぎてしまうために、紫外線遮蔽複合粒子表面に均一に浸潤できず、その結果、紫外線遮蔽複合粒子の分散性が低下して取扱いが困難となり、さらには油系分散体の経時安定性が低下するので、好ましくない。また、含有率が40質量%を超えると、油系分散体全体の粘性が高くなり、紫外線遮蔽複合粒子の分散安定性が低下するとともに、油系分散体の経時安定性も低下し、べたつき感や油っぽさが増すので、好ましくない。
上記範囲で調整することにより、肌に塗り広げて塗布した場合に透明性を十分に確保することができる紫外線遮蔽複合粒子含有油系分散体が得られる。
また、分散処理に要する時間は、紫外線遮蔽複合粒子が分散媒中に分散するのに十分な時間であればよく、特に制限はされない。
本実施形態の化粧料は、上述した紫外線遮蔽複合粒子、紫外線遮蔽複合粒子含有分散液、紫外線遮蔽複合粒子含有水系分散体、紫外線遮蔽複合粒子含有油系分散体、の群から選択される1種または2種以上を、紫外線遮蔽複合粒子換算で1質量%以上かつ60質量%以下含有してなる化粧料であり、この紫外線遮蔽複合粒子を上記の範囲内で含有することにより、白化の虞もなく、透明感を十分に確保することができ、しかも、ざらつき感等が無く、使用感に優れたものとなる。
また、有機系紫外線吸収剤の皮膚への接触負担が軽減されるので、人体への安全性が高く、化粧料の品質を安定化させることができる。
また、複合粒子の平均粒子径を0.05μm以上かつ5μm以下としたので、化粧品に用いた場合においても、ざらつき感等がなく、使用感に優れている。
また、樹脂として(メタ)アクリル系樹脂を用いた場合には、より優れた透明性を維持することができる。
また、酸化亜鉛と、長波長紫外線(UVA)を遮蔽することができる有機系紫外線吸収剤と組み合わせて複合粒子を作製した場合には、これらを単独で混合した場合と比べて、長波長側から紫外線(UV)を遮蔽することができる。
また、化粧品以外の分野で用いる場合には、化粧品で重要視されているざらつき感や使用感等がさほど問題とされない場合も多く、分散剤や樹脂の選択の幅が広がり、塗料等の設計配合の自由度を高めることができる。
[実施例1]
(1)酸化亜鉛含有樹脂モノマー溶解液の作製及び評価
「樹脂モノマー分散液の作製」
酸化亜鉛微粒子(平均粒子径:0.02μm)200質量部、メタクリル酸メチル(MMA:樹脂モノマー)188質量部、リン酸エステル型界面活性剤(分散剤)12質量部を混合し、サンドミルを用いて2時間分散処理を行い、酸化亜鉛微粒子をメタクリル酸メチル(MMA)中に分散させた樹脂モノマー分散液を作製した。
次いで、この樹脂モノマー分散液9.5質量部にジベンゾイルメタン系化合物(アボベンゾン、パルソール(登録商標)1789)0.5質量部(5質量%)を加え、完全に溶解させて、酸化亜鉛含有樹脂モノマー溶解液を作製した。
この酸化亜鉛含有樹脂モノマー溶解液を2mg/cm2の量にて石英板に塗布し、分光透過率およびSPF値をSPFアナライザー UV−1000S(米国Labsphere社製)を用いて測定した。この分光透過率を図1に示す。また、この酸化亜鉛含有樹脂モノマー溶解液のSPF値は54.6であった。
「エマルジョンの作製」
上記の酸化亜鉛含有樹脂モノマー溶解液100質量部、純水234.5質量部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.5質量部、エチレングリコールジメタクリレート14.0質量部及びシリコーン系消泡剤1.0質量部を混合し、ホモジナイザーAM−7(日本精機製作所製)を用いて8000rpmで10分間攪拌し、エマルジョンを作製した。
上記のエマルジョン320.0質量部、純水79.856質量部及び過硫酸カリウム0.144質量部を混合し、攪拌機および温度計を備えた反応装置に移して窒素置換を1時間行った。
次いで、窒素置換後の反応溶液を65℃に昇温させ、この65℃にて3時間保持し、重合反応を行った。その後、氷冷して重合反応を停止させ、得られた重合体を2−プロパノール及び純水で洗浄した後、90℃にて乾燥させ、その後、ハンマーミルを用いて解砕し、アボベンゾンを5質量%含有する実施例1の紫外線遮蔽複合粒子(ZnO/5%Avobenzon/PMMA)を作製した。
上記の紫外線遮蔽複合粒子(ZnO/5%Avobenzon/PMMA)の分散粒子径を動的光散乱式粒度分布測定装置 LB−550(堀場製作所製)を用いて測定した。ここでは、紫外線遮蔽複合粒子(ZnO/5%Avobenzon/PMMA)5質量部を、ポリエーテル変性シリコーン(分散剤)10質量部とデカメチルシクロペンタシロキサン(環状シリコーン)85質量部を混合させた溶液に投入し、分散機を用いて分散させて紫外線遮蔽複合粒子(ZnO/5%Avobenzon/PMMA)含有分散液とし、この分散液の分散粒子径を測定し、その体積粒度分布及び累積体積粒度分布を算出した。
その結果、累積体積粒度分布が10体積%(D10)の粒子径は360.5nm、50体積%(D50)の粒子径は505.2nm、90体積%(D90)の粒子径は664.6nmであった。
TEM像より、この複合粒子は樹脂粒子中に金属酸化物粒子が内包されて、表面に露出していないことが観察された。また、金属酸化物粒子が樹脂粒子の表面に露出しているものは観察されなかった。
その結果、この紫外線遮蔽複合粒子に残留するメタクリル酸メチルモノマーは4.8ppmであった。
上記の紫外線遮蔽複合粒子(ZnO/5%Avobenzon/PMMA)20質量部(40質量%)、エタノール7.5質量部(15質量%)、純水22.5質量部(45質量%)を混合し、紫外線遮蔽複合粒子(ZnO/5%Avobenzon/PMMA)を40質量%含む実施例1の紫外線遮蔽複合粒子(ZnO/5%Avobenzon/PMMA)含有水系分散体を作製した。
カルボキシメチルセルロースナトリウム1.5質量部(3質量%)、エタノール6.25質量部(12.5質量%)、グリセリン2.5質量部(5質量%)を混合し、混合溶液を作製した。次いで、この混合溶液に、上記の紫外線遮蔽複合粒子(ZnO/5%Avobenzon/PMMA)含有水系分散体25.0質量部(50質量%)及び純水14.75質量部(29.5質量%)を混合し、70℃にて10分間、加熱の条件下で攪拌を行い、紫外線遮蔽複合粒子(ZnO/5%Avobenzon/PMMA)を20質量%含有した実施例1のモイスチャージェルを作製した。
また、このモイスチャージェルのSPF値を測定したところ、46.1であった。
また、このモイスチャージェルの粘度をB型粘度計(東機産業株式会社製)により測定したところ、5,000mPa・sであった。
また、このモイスチャージェルを肌に塗り広げたところ、透明であった。
樹脂モノマー分散液9質量部にジベンゾイルメタン系化合物(アボベンゾン、パルソール(登録商標)1789)1質量部(10質量%)を加えた他は実施例1と同様にして、実施例2の酸化亜鉛含有樹脂モノマー溶解液を作製した。
この酸化亜鉛含有樹脂モノマー溶解液の分光透過率及びSPF値を、実施例1と同様にして測定した。この酸化亜鉛含有樹脂モノマー溶解液の分光透過率を図1に示す。
また、この酸化亜鉛含有樹脂モノマー溶解液のSPF値は56.3であった。
得られたモイスチャージェルの分光透過率を図8に示す。
樹脂モノマー分散液9.9質量部にジベンゾイルメタン系化合物(アボベンゾン、パルソール(登録商標)1789)0.1質量部(1質量%)を加えた他は実施例1と同様にして、参考例1の酸化亜鉛含有樹脂モノマー溶解液を作製した。
この酸化亜鉛含有樹脂モノマー溶解液の分光透過率及びSPF値を、実施例1と同様にして測定した。この酸化亜鉛含有樹脂モノマー溶解液の分光透過率を図1に示す。
また、この酸化亜鉛含有樹脂モノマー溶解液のSPF値は49.9であった。
得られたモイスチャージェルの分光透過率を図8に示す。
樹脂モノマー分散液9.95質量部にジベンゾイルメタン系化合物(アボベンゾン、パルソール(登録商標)1789)0.05質量部(0.5質量%)を加えた他は実施例1と同様にして、参考例2の酸化亜鉛含有樹脂モノマー溶解液を作製した。
この酸化亜鉛含有樹脂モノマー溶解液の分光透過率及びSPF値を、実施例1と同様にして測定した。この酸化亜鉛含有樹脂モノマー溶解液の分光透過率を図1に示す。
また、この酸化亜鉛含有樹脂モノマー溶解液のSPF値は44.1であった。
得られたモイスチャージェルの分光透過率を図8に示す。
実施例1にて得られた紫外線遮蔽複合粒子(ZnO/5%Avobenzon/PMMA)含有水系分散体を12.5質量部(25質量%)、純水を27.25質量部(54.5質量%)とした他は実施例1と同様にして、紫外線遮蔽複合粒子(ZnO/5%Avobenzon/PMMA)を10質量%含有した実施例5のモイスチャージェルを作製した。
また、このモイスチャージェルのSPF値を実施例1と同様にして測定したところ、8.6であった。
また、このモイスチャージェルの粘度を実施例1と同様にして測定したところ、1,200mPa・sであった。
酸化亜鉛微粒子(平均粒子径:0.02μm)200質量部、メタクリル酸メチル(MMA:樹脂モノマー)188質量部、リン酸エステル型界面活性剤(分散剤)12質量部を混合し、サンドミルを用いて2時間分散処理を行い、酸化亜鉛微粒子をメタクリル酸メチル(MMA)中に分散させた樹脂モノマー分散液を作製した。
得られた樹脂モノマー分散液の分光透過率及びSPF値を、実施例1と同様にして測定した。この樹脂モノマー分散液の分光透過率を図1に示す。
また、この樹脂モノマー分散液のSPF値は41.7であった。
得られた紫外線遮蔽複合粒子(ZnO/PMMA)を実施例1と同様にして、残留モノマー(メタクリル酸メチルモノマー:MMA)の定量を行った。その結果、この紫外線遮蔽複合粒子(ZnO/PMMA)に残留するメタクリル酸メチルモノマーは10.2ppmであった。
次いで、この紫外線遮蔽複合粒子(ZnO/PMMA)含有水系分散体を用いて、実施例1と同様にして、紫外線遮蔽複合粒子(ZnO/PMMA)を20質量%含有した比較例1のモイスチャージェルを作製した。
また、このモイスチャージェルのSPF値を実施例1と同様にして測定したところ、33.1であった。
また、このモイスチャージェルの粘度を実施例1と同様にして測定したところ、12,400mPa・sであった。
比較例1の紫外線遮蔽複合粒子(ZnO/PMMA)含有水系分散体を用い、この紫外線遮蔽複合粒子(ZnO/PMMA)含有水系分散体を12.5質量部(25質量%)、純水を27.25質量部(54.5質量%)とした他は、実施例1と同様にして、紫外線遮蔽複合粒子(ZnO/PMMA)を10質量%含有した比較例2のモイスチャージェルを作製した。
また、このモイスチャージェルのSPF値を実施例1と同様にして測定したところ、10.3であった。
また、このモイスチャージェルの粘度を実施例1と同様にして測定したところ、4,800mPa・sであった。
また、実施例1、5の分光透過率と、実施例2、参考例1,2の分光透過率とを比較すると、酸化亜鉛及びアボベンゾンを複合粒子とすることにより、酸化亜鉛及びアボベンゾンを単に混合させた状態よりも、より長波長側の紫外線を遮蔽することができることが分かった。
[実施例6]
「酸化チタン含有樹脂モノマー溶解液の作製」
メタクリル酸メチル(MMA:樹脂モノマー)239.7質量部、ジベンゾイルメタン系化合物(アボベンゾン、パルソール(登録商標)1789)20.3質量部(7.8質量%)を加え、完全に溶解させて、アボベンゾンを7.8質量%含む樹脂モノマー溶解液を作製した。
次いで、酸化チタン微粒子(平均粒子径:0.02μm)120質量部、アボベンゾンを7.8質量%含む樹脂モノマー溶解液256質量部、リン酸エステル型界面活性剤(分散剤)24質量部を混合し、サンドミルを用いて3時間分散処理を行い、酸化チタン微粒子を、アボベンゾンを5質量%含む樹脂モノマー溶解液中に分散させた樹脂モノマー分散液を作製した。
上記の樹脂モノマー分散液100質量部、純水234.5質量部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.5質量部、エチレングリコールジメタクリレート14.0質量部及びシリコーン系消泡剤1.0質量部を混合し、ホモジナイザーAM−7(日本精機製作所製)を用いて8000rpmにて10分間攪拌し、エマルジョンを作製した。
上記のエマルジョン320.0質量部、純水79.856質量部及び過硫酸カリウム0.144質量部を混合し、攪拌機および温度計を備えた反応装置に移して窒素置換を1時間行った。
次いで、窒素置換後の反応溶液を加熱して65℃に昇温させ、この65℃にて3時間保持し、重合反応を行った。その後、氷冷して重合反応を停止させ、得られた重合体を2−プロパノール及び純水で洗浄した後、90℃にて乾燥させ、実施例6の紫外線遮蔽複合粒子(TiO2/5%Avobenzon/PMMA)を作製した。
酸化チタン微粒子(平均粒子径:0.02μm)120質量部、メタクリル酸メチル(MMA)256質量部、リン酸エステル型界面活性剤(分散剤)24質量部を混合し、サンドミルを用いて3時間分散処理を行い、酸化チタン微粒子をメタクリル酸メチル(MMA)中に分散させた樹脂モノマー分散液を作製した。
上記の樹脂モノマー分散液100質量部、純水234.5質量部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.5質量部、エチレングリコールジメタクリレート14.0質量部及びシリコーン系消泡剤1.0質量部を混合し、ホモジナイザーAM−7(日本精機製作所製)を用いて8000rpmにて10分間攪拌し、エマルジョンを作製した。
次いで、得られたエマルジョン320.0質量部、純水79.856質量部及び過硫酸カリウム0.144質量部を混合し、攪拌機および温度計を備えた反応装置に移して窒素置換を1時間行った。
次いで、窒素置換後の反応溶液を加熱して65℃に昇温させ、この65℃にて3時間保持し、重合反応を行った。その後、氷冷して重合反応を停止させ、得られた重合体を2−プロパノール及び純水で洗浄した後、90℃にて乾燥させ、比較例3の紫外線遮蔽複合粒子(TiO2/PMMA)を作製した。
[実施例7]
「紫外線遮蔽複合粒子含有油系分散体の作製」
実施例1にて得られた紫外線遮蔽複合粒子(ZnO/5%Avobenzon/PMMA)36質量部、デカメチルシクロペンタシロキサン(D5)SH245(東レ・ダウコーニング(株)社製)75質量部、ポリエーテル変性シリコーン9質量部を混合し、サンドミルを用いて2500回転にて3時間分散させ、紫外線遮蔽複合粒子(ZnO/5%Avobenzon/PMMA)を30質量%含む実施例7の紫外線遮蔽複合粒子(ZnO/5%Avobenzon/PMMA)含有油系分散体を作製した。
上記の紫外線遮蔽複合粒子(ZnO/5%Avobenzon/PMMA)含有油系分散体66.8質量部、成膜剤として直鎖型ポリエーテル変性シリコーン(信越化学工業社製 KF6028)9.6質量部、乳化剤として分岐型ポリエーテル変性シリコーン(信越化学工業社製 KF6017)10.4質量部を、予め純水8.2質量部及び1、3−ブタンジオール5.0質量部を混合した水溶液に投入し、乳鉢にて良く混合し、紫外線遮蔽複合粒子(ZnO/5%Avobenzon/PMMA)を20質量%含有する実施例7の簡易サンスクリーンを作製した。
得られた簡易サンスクリーンの分光透過率を、実施例1と同様にして測定した。この簡易サンスクリーンの分光透過率を図7、図13及び図18に示す。
実施例1にて得られた紫外線遮蔽複合粒子(ZnO/5%Avobenzon/PMMA)の替わりに、実施例6にて得られた紫外線遮蔽複合粒子(TiO2/5%Avobenzon/PMMA)を用いた他は実施例7と同様にして、紫外線遮蔽複合粒子(TiO2/5%Avobenzon/PMMA)を30質量%含む実施例8の紫外線遮蔽複合粒子(TiO2/5%Avobenzon/PMMA)含有油系分散体を作製した。
得られた簡易サンスクリーンの分光透過率を、実施例1と同様にして測定した。この簡易サンスクリーンの分光透過率を図7及び図14に示す。
実施例1にて得られた紫外線遮蔽複合粒子(ZnO/5%Avobenzon/PMMA)の替わりに、酸化亜鉛微粒子(ZnO,平均粒子径:0.02μm)を用いた他は実施例7と同様にして、酸化亜鉛微粒子を30質量%含む比較例4の酸化亜鉛微粒子含有油系分散体を作製した。
得られた簡易サンスクリーンの分光透過率を、実施例1と同様にして測定した。この簡易サンスクリーンの分光透過率を図7及び図13に示す。
実施例1にて得られた紫外線遮蔽複合粒子(ZnO/5%Avobenzon/PMMA)の替わりに、酸化チタン微粒子(TiO2,平均粒子径:0.02μm)を用いた他は実施例7と同様にして、酸化チタン微粒子を30質量%含む比較例5の酸化チタン微粒子含有油系分散体を作製した。
得られた簡易サンスクリーンの分光透過率を、実施例1と同様にして測定した。この簡易サンスクリーンの分光透過率を図7及び図14に示す。
実施例1にて得られた紫外線遮蔽複合粒子(ZnO/5%Avobenzon/PMMA)の替わりに、比較例1の紫外線遮蔽複合粒子(ZnO/PMMA)を用いた他は実施例7と同様にして、紫外線遮蔽複合粒子(ZnO/PMMA)を30質量%含む比較例6の紫外線遮蔽複合粒子(ZnO/PMMA)含有油系分散体を作製した。
得られた簡易サンスクリーンの分光透過率を、実施例1と同様にして測定した。この簡易サンスクリーンの分光透過率を図7に示す。
実施例1にて得られた紫外線遮蔽複合粒子(ZnO/5%Avobenzon/PMMA)の替わりに、比較例3の紫外線遮蔽複合粒子(TiO2/PMMA)を用いた他は実施例7と同様にして、紫外線遮蔽複合粒子(TiO2/PMMA)を30質量%含む比較例7の紫外線遮蔽複合粒子(TiO2/PMMA)含有油系分散体を作製した。
得られた簡易サンスクリーンの分光透過率を、実施例1と同様にして測定した。この簡易サンスクリーンの分光透過率を図7に示す。
ジベンゾイルメタン系化合物(アボベンゾン、パルソール(登録商標)1789)を1.5質量部、デカメチルシクロペンタシロキサン(D5)SH245(東レ・ダウコーニング(株)社製)を91質量部、ポリエーテル変性シリコーン7.5質量部を混合して、85℃で溶解させ、アボベンゾンを1.5質量%含む比較例8のアボベンゾン含有油系分散体を作製した。
得られた簡易サンスクリーンの分光透過率を、実施例1と同様にして測定した。この簡易サンスクリーンの分光透過率を図7に示す。
[実施例9]
「エマルジョンの作製」
実施例1にて得られた樹脂モノマー溶解液100質量部、純水234.9質量部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.1質量部、エチレングリコールジメタクリレート14.0質量部及びシリコーン系消泡剤1.0質量部を混合し、ホモジナイザーを用いて攪拌し、エマルジョンを作製した。
次いで、上記のエマルジョンを用い、実施例1と同様にして、紫外線遮蔽複合粒子(ZnO/5%Avobenzon/PMMA)を作製した。
この紫外線遮蔽複合粒子(ZnO/5%Avobenzon/PMMA)の透過型電子顕微鏡(TEM)像を図9に示す。
この紫外線遮蔽複合粒子は、金属酸化物微粒子が複合粒子中に内包されている樹脂粒子の他に、金属酸化物粒子が樹脂粒子の表面に露出した複合粒子や、金属酸化物粒子が一部樹脂に被覆されたような複合粒子も観察された。
次いで、上記の紫外線遮蔽複合粒子(ZnO/5%Avobenzon/PMMA)を用い、実施例7と同様にして、紫外線遮蔽複合粒子(ZnO/5%Avobenzon/PMMA)を30質量%含む紫外線遮蔽複合粒子(ZnO/5%Avobenzon/PMMA)含有油系分散体を作製した。
次いで、上記の紫外線遮蔽複合粒子(ZnO/5%Avobenzon/PMMA)含有油系分散体を用い、実施例7と同様にして、紫外線遮蔽複合粒子(ZnO/5%Avobenzon/PMMA)を20質量%含有する実施例9の簡易サンスクリーンを作製した。
得られた簡易サンスクリーンの分光透過率を、実施例1と同様にして測定した。この簡易サンスクリーンの分光透過率を図13に示す。
実施例1にて得られた樹脂モノマー溶解液100質量部、純水234.99質量部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.01質量部、エチレングリコールジメタクリレート14.0質量部及びシリコーン系消泡剤1.0質量部を混合し、ホモジナイザーを用いて攪拌し、エマルジョンを作製した。
この紫外線遮蔽複合粒子(ZnO/5%Avobenzon/PMMA)の透過型電子顕微鏡(TEM)像を図10に示す。
この紫外線遮蔽複合粒子は、金属酸化物微粒子が複合粒子中に内包されている樹脂粒子の他に、金属酸化物粒子が樹脂粒子の表面に露出した複合粒子や、金属酸化物粒子が一部樹脂に被覆されたような複合粒子や、樹脂に被覆されていない金属酸化物粒子そのものと思われる粒子も観察された。
得られた簡易サンスクリーンの分光透過率を、実施例1と同様にして測定した。この簡易サンスクリーンの分光透過率を図13に示す。
実施例6にて得られた酸化チタン微粒子を5質量%アボベンゾンの樹脂モノマー溶解液中に分散させた樹脂モノマー分散液100質量部、純水234.9質量部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.1質量部、エチレングリコールジメタクリレート14.0質量部及びシリコーン系消泡剤1.0質量部を混合し、ホモジナイザーを用いて攪拌し、エマルジョンを作製した。
得られた紫外線遮蔽複合粒子(TiO2/5%Avobenzon/PMMA)の透過型電子顕微鏡(TEM)像を図11に示す。
この紫外線遮蔽複合粒子は、金属酸化物微粒子が複合粒子中に内包されている樹脂粒子の他に、金属酸化物粒子が樹脂粒子の表面に露出した複合粒子や、金属酸化物粒子が一部樹脂に被覆されたような複合粒子も観察された。
得られた簡易サンスクリーンの分光透過率を、実施例1と同様にして測定した。この簡易サンスクリーンの分光透過率を図14に示す。
実施例6にて得られた酸化チタン微粒子を5質量%アボベンゾンの樹脂モノマー溶解液中に分散させた樹脂モノマー分散液100質量部、純水234.99質量部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.01質量部、エチレングリコールジメタクリレート14.0質量部及びシリコーン系消泡剤1.0質量部を混合し、ホモジナイザーを用いて攪拌し、エマルジョンを作製した。
得られた紫外線遮蔽複合粒子(TiO2/5%Avobenzon/PMMA)の透過型電子顕微鏡(TEM)像を図12に示す。
この紫外線遮蔽複合粒子は、金属酸化物微粒子が複合粒子中に内包されている樹脂粒子の他に、金属酸化物粒子が樹脂粒子の表面に露出した複合粒子や、金属酸化物粒子が一部被覆されたような複合粒子や、樹脂に被覆されていない金属酸化物粒子そのものと思われる粒子も観察された。
得られた簡易サンスクリーンの分光透過率を、実施例1と同様にして測定した。この簡易サンスクリーンの分光透過率を図14に示す。
[実施例13]
ホモジナイザーAM−7(日本精機製作所製)を用いて8000rpmで10分間攪拌する替わりに10000rpmで15分間攪拌した他は、実施例1と同様にして、エマルジョンを作製した。
次いで、上記のエマルジョンを用い、実施例1と同様にして、実施例13の紫外線遮蔽複合粒子(ZnO/5%Avobenzon/PMMA)を作製した。
この紫外線遮蔽複合粒子含有分散液の体積粒度分布及び累積体積粒度分布を図15に示す。
得られた簡易サンスクリーンの分光透過率を、実施例1と同様にして測定した。この簡易サンスクリーンの分光透過率を図18に示す。
ホモジナイザーAM−7(日本精機製作所製)を用いて8000rpmで10分間攪拌する替わりに5000rpmで10分間攪拌した他は、実施例1と同様にして、エマルジョンを作製した。
次いで、上記にて得られたエマルジョンを用い、実施例1と同様にして、実施例14の紫外線遮蔽複合粒子(ZnO/5%Avobenzon/PMMA)を作製した。
この紫外線遮蔽複合粒子(ZnO/5%Avobenzon/PMMA)の分散粒子径を実施例1と同様にして測定した結果、累積体積粒度分布が10体積%(D10)の粒子径は696.9nm、50体積%(D50)の粒子径は976.9nm、90体積%(D90)の粒子径は132.8nmであった。
この紫外線遮蔽複合粒子含有分散液の体積粒度分布及び累積体積粒度分布を図16に示す。
得られた簡易サンスクリーンの分光透過率を、実施例1と同様にして測定した。この簡易サンスクリーンの分光透過率を図18に示す。
ホモジナイザーAM−7(日本精機製作所製)を用いて8000rpmで10分間攪拌する替わりに3000rpmで5分間攪拌した他は、実施例1と同様にして、エマルジョンを作製した。
この紫外線遮蔽複合粒子(ZnO/5%Avobenzon/PMMA)の分散粒子径を実施例1と同様にして測定した結果、累積体積粒度分布が10体積%(D10)の粒子径は1396.0nm、50体積%(D50)の粒子径は1914.0nm、90体積%(D90)の粒子径は2526.5nmであった。
この紫外線遮蔽複合粒子含有分散液の体積粒度分布及び累積体積粒度分布を図17に示す。
得られた簡易サンスクリーンの分光透過率を、実施例1と同様にして測定した。この簡易サンスクリーンの分光透過率を図18に示す。
Claims (7)
- 樹脂に有機系紫外線吸収剤と紫外線遮蔽能を有する金属酸化物粒子とを含有してなる平均粒子径が0.05μm以上かつ0.9769μm以下の紫外線遮蔽複合粒子であって、
前記樹脂は(メタ)アクリル系樹脂であり、
前記有機系紫外線吸収剤は、358nm〜360nmの極大吸収を有するジベンゾイルメタン系化合物であり、
前記金属酸化物粒子は、酸化亜鉛、酸化チタンの群から選択される1種または2種以上を含みかつ平均粒子径が0.01μm以上かつ0.04μm以下の粒子であり、
前記紫外線遮蔽複合粒子における前記有機系紫外線吸収剤の含有率は0.1質量%以上かつ80質量%以下、前記金属酸化物粒子の含有率は20質量%以上かつ60質量%以下であり、
前記金属酸化物粒子は前記紫外線遮蔽複合粒子の表面にて露出することなく紫外線遮蔽複合粒子中に分散してなることを特徴とする紫外線遮蔽複合粒子。 - 平均粒子径が0.01μm以上かつ0.04μm以下の紫外線遮蔽能を有する金属酸化物粒子を、この金属酸化物粒子に対して1質量%以上かつ50質量%以下の分散剤含有樹脂モノマー中に分散させて前記金属酸化物粒子を含有する樹脂モノマー分散液とし、
次いで、この樹脂モノマー分散液に有機系紫外線吸収剤を0.1質量%以上かつ80質量%以下溶解させて前記金属酸化物粒子及び前記有機系紫外線吸収剤を含有する樹脂モノマー溶解液とし、次いで、この樹脂モノマー溶解液を、懸濁保護剤、シリコーン系消泡剤及び架橋剤を含む純水中に懸濁または乳化させて懸濁液または乳化液とし、次いで、この懸濁液または乳化液に重合開始剤を添加して懸濁重合または乳化重合を行い、前記金属酸化物粒子が表面に露出しておらず、平均粒子径が0.05μm以上かつ0.9769μm以下の紫外線遮蔽複合粒子を生成することを特徴とする紫外線遮蔽複合粒子の製造方法。 - 有機系紫外線吸収剤を樹脂モノマーに0.1質量%以上かつ80質量%以下溶解させて、前記有機系紫外線吸収剤を含有する樹脂モノマー溶解液とし、次いで、この樹脂モノマー溶解液に、平均粒子径が0.01μm以上かつ0.04μm以下の紫外線遮蔽能を有する金属酸化物粒子を1質量%以上かつ80質量%以下分散させて、前記金属酸化物粒子及び前記有機系紫外線吸収剤を含有する樹脂モノマー分散液とし、次いで、この樹脂モノマー分散液を、懸濁保護剤、シリコーン系消泡剤及び架橋剤を含む純水中に懸濁または乳化させて懸濁液または乳化液とし、次いで、この懸濁液または乳化液に重合開始剤を添加して懸濁重合または乳化重合を行い、前記金属酸化物粒子が表面に露出しておらず、平均粒子径が0.05μm以上かつ0.9769μm以下の紫外線遮蔽複合粒子を生成することを特徴とする紫外線遮蔽複合粒子の製造方法。
- 請求項1に記載の紫外線遮蔽複合粒子を分散媒中に分散してなる紫外線遮蔽複合粒子含有分散液であって、
前記紫外線遮蔽複合粒子の含有率は1質量%以上かつ80質量%以下であることを特徴とする紫外線遮蔽複合粒子含有分散液。 - 請求項1に記載の紫外線遮蔽複合粒子を、アルコール類を含む分散媒中に分散してなる紫外線遮蔽複合粒子含有水系分散体であって、
前記紫外線遮蔽複合粒子の含有率は1質量%以上かつ80質量%以下、前記アルコール類の含有率は5質量%以上かつ20質量%以下であることを特徴とする紫外線遮蔽複合粒子含有水系分散体。 - 請求項1に記載の紫外線遮蔽複合粒子を、界面活性剤を含む油性成分中に分散してなる紫外線遮蔽複合粒子含有油系分散体であって、
前記紫外線遮蔽複合粒子の含有率は1質量%以上かつ80質量%以下、前記油性成分の含有率は10質量%以上かつ90質量%以下、前記界面活性剤の含有率は1質量%以上かつ40質量%以下であることを特徴とする紫外線遮蔽複合粒子含有油系分散体。 - 請求項1に記載の紫外線遮蔽複合粒子、請求項4に記載の紫外線遮蔽複合粒子含有分散液、請求項5に記載の紫外線遮蔽複合粒子含有水系分散体、請求項6に記載の紫外線遮蔽複合粒子含有油系分散体、の群から選択される1種または2種以上を、前記紫外線遮蔽複合粒子換算で1質量%以上かつ60質量%以下含有してなることを特徴とする化粧料。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011012859 | 2011-01-25 | ||
JP2011012859 | 2011-01-25 | ||
PCT/JP2012/051517 WO2012102296A1 (ja) | 2011-01-25 | 2012-01-25 | 紫外線遮蔽複合粒子とその製造方法及び紫外線遮蔽複合粒子含有分散液及び水系分散体及び油系分散体並びに化粧料 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPWO2012102296A1 JPWO2012102296A1 (ja) | 2014-06-30 |
JP6028570B2 true JP6028570B2 (ja) | 2016-11-16 |
Family
ID=46580861
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012554813A Active JP6028570B2 (ja) | 2011-01-25 | 2012-01-25 | 紫外線遮蔽複合粒子とその製造方法及び紫外線遮蔽複合粒子含有分散液及び水系分散体及び油系分散体並びに化粧料 |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US9168208B2 (ja) |
JP (1) | JP6028570B2 (ja) |
WO (1) | WO2012102296A1 (ja) |
Families Citing this family (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6186704B2 (ja) * | 2012-11-16 | 2017-08-30 | 住友大阪セメント株式会社 | 紫外線遮蔽粒子と紫外線遮蔽分散液及び化粧料並びに紫外線遮蔽粒子の製造方法 |
WO2014185315A1 (ja) * | 2013-05-15 | 2014-11-20 | 富士フイルム株式会社 | 水中油型化粧料 |
JP6521627B2 (ja) | 2014-02-04 | 2019-05-29 | 三菱鉛筆株式会社 | 水性液体化粧料組成物 |
US9808413B2 (en) | 2014-05-12 | 2017-11-07 | Dainichiseika Color & Chemicals Mfg. Co., Ltd. | Resin beads, method for manufacturing resin beads and product containing resin beads |
EP3168240B1 (en) | 2014-07-09 | 2020-01-01 | Dainichiseika Color & Chemicals Mfg. Co., Ltd. | Use of a silicone compound for obtaining resin beads |
JP6582283B2 (ja) * | 2015-01-26 | 2019-10-02 | 宮崎県 | 油中ナノ粒子分散体の製造方法 |
SG11202002896SA (en) * | 2017-10-10 | 2020-04-29 | Panasonic Ip Man Co Ltd | Cosmetic Ink, Ink Jet Ink And Ink Cartridge Including The Same, And Method For Producing Cosmetic Sheet |
KR20200026516A (ko) * | 2018-09-03 | 2020-03-11 | 현대자동차주식회사 | 조명용 빛몰림 저감 광섬유 및 그 제조방법 |
CN113831605B (zh) * | 2021-09-13 | 2022-09-30 | 桂林理工大学 | 一种兼具紫外屏蔽与蓝光阻隔功能的淀粉基复合材料及其制备方法 |
Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH07291837A (ja) * | 1994-04-28 | 1995-11-07 | Soken Kagaku Kk | 化粧料用粒子およびその製造方法 |
JPH09208437A (ja) * | 1996-02-07 | 1997-08-12 | Sumitomo Osaka Cement Co Ltd | 化粧料 |
JPH09208927A (ja) * | 1996-02-07 | 1997-08-12 | Sumitomo Osaka Cement Co Ltd | 紫外線遮蔽性粉体、紫外線遮蔽性樹脂組成物、および紫外線遮蔽性樹脂成形体 |
JPH09208864A (ja) * | 1996-02-07 | 1997-08-12 | Sumitomo Osaka Cement Co Ltd | 紫外線遮蔽性塗料及び紫外線遮蔽膜付き加工品 |
JP2002256008A (ja) * | 2001-03-05 | 2002-09-11 | Shin Etsu Chem Co Ltd | 塩化ビニル系重合体の製造方法 |
JP2003238606A (ja) * | 2002-02-21 | 2003-08-27 | Tokuyama Sekisui Ind Corp | 塩化ビニル系樹脂の製造方法 |
Family Cites Families (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0893409B1 (en) * | 1994-06-06 | 2003-09-03 | Nippon Shokubai Co., Ltd. | Zinc oxide-based fine particles, process for producing the same, and use thereof |
JP3469641B2 (ja) | 1994-08-12 | 2003-11-25 | 住友大阪セメント株式会社 | 球状樹脂粉体およびその製造方法ならびに化粧料 |
JPH11189520A (ja) | 1997-12-25 | 1999-07-13 | Kao Corp | 紫外線防御組成物 |
CN1290911C (zh) * | 2002-06-05 | 2006-12-20 | 昭和电工株式会社 | 包含涂有二氧化硅的氧化锌的粉末,含有该粉末的有机聚合物组合物及其成型制品 |
JP4352169B2 (ja) * | 2002-11-20 | 2009-10-28 | 株式会社生産日本社 | 紫外線吸収剤および該紫外線吸収剤を含有する包装用資材 |
GB0526328D0 (en) * | 2005-12-23 | 2006-02-01 | Ici Plc | Particulate metal oxide |
JP2012121810A (ja) | 2009-02-26 | 2012-06-28 | Tayca Corp | 紫外線吸収能を有する有機系化合物複合粉体及びその製造方法並びにそれらを配合した化粧料 |
KR101708082B1 (ko) | 2009-09-15 | 2017-02-17 | 스미토모 오사카 세멘토 가부시키가이샤 | 금속 산화물 입자 내포 수지 분체와 이를 포함한 분산액 및 수계 분산체 및 금속 산화물 입자 내포 수지 분체의 제조 방법 및 화장료 |
CN102695493B (zh) * | 2009-11-06 | 2014-07-23 | 花王株式会社 | 水包油型乳化化妆品 |
CN102596160B (zh) * | 2009-11-06 | 2014-06-18 | 花王株式会社 | 乳化化妆品 |
-
2012
- 2012-01-25 WO PCT/JP2012/051517 patent/WO2012102296A1/ja active Application Filing
- 2012-01-25 JP JP2012554813A patent/JP6028570B2/ja active Active
- 2012-01-25 US US13/981,178 patent/US9168208B2/en active Active
Patent Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH07291837A (ja) * | 1994-04-28 | 1995-11-07 | Soken Kagaku Kk | 化粧料用粒子およびその製造方法 |
JPH09208437A (ja) * | 1996-02-07 | 1997-08-12 | Sumitomo Osaka Cement Co Ltd | 化粧料 |
JPH09208927A (ja) * | 1996-02-07 | 1997-08-12 | Sumitomo Osaka Cement Co Ltd | 紫外線遮蔽性粉体、紫外線遮蔽性樹脂組成物、および紫外線遮蔽性樹脂成形体 |
JPH09208864A (ja) * | 1996-02-07 | 1997-08-12 | Sumitomo Osaka Cement Co Ltd | 紫外線遮蔽性塗料及び紫外線遮蔽膜付き加工品 |
JP2002256008A (ja) * | 2001-03-05 | 2002-09-11 | Shin Etsu Chem Co Ltd | 塩化ビニル系重合体の製造方法 |
JP2003238606A (ja) * | 2002-02-21 | 2003-08-27 | Tokuyama Sekisui Ind Corp | 塩化ビニル系樹脂の製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US20140017288A1 (en) | 2014-01-16 |
WO2012102296A1 (ja) | 2012-08-02 |
US9168208B2 (en) | 2015-10-27 |
JPWO2012102296A1 (ja) | 2014-06-30 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6028570B2 (ja) | 紫外線遮蔽複合粒子とその製造方法及び紫外線遮蔽複合粒子含有分散液及び水系分散体及び油系分散体並びに化粧料 | |
JP6014184B2 (ja) | 乳化化粧料 | |
JP5834916B2 (ja) | 金属酸化物内包樹脂粉体とそれを含む分散液及び水系分散体及び金属酸化物内包樹脂粉体の製造方法並びに化粧料 | |
WO2012157757A1 (ja) | 紫外線遮蔽剤及びその製造方法、紫外線遮蔽剤含有分散液、並びに化粧料 | |
WO2010070867A1 (ja) | 酸化チタン分散体およびそれを配合した化粧料 | |
JP4683536B2 (ja) | 日焼け止め乳化化粧料 | |
JP6880013B2 (ja) | 乱層状窒化ホウ素を含むスキンケア組成物 | |
JP2007161708A (ja) | O/w乳化化粧料 | |
KR100835865B1 (ko) | 이산화티탄과 산화아연의 미세 유분산액 및 이를 함유하는외용제 조성물 | |
JP6462583B2 (ja) | テアニンを用いた表面処理粉体及びそれを含有する化粧料 | |
JP5895851B2 (ja) | 有機系紫外線吸収剤含有樹脂粒子の製造方法 | |
JP2004124045A (ja) | 複合ポリマー粒子及びその製法 | |
JP2013227266A (ja) | 紫外線遮蔽剤と紫外線遮蔽剤含有分散液及び化粧料並びに紫外線遮蔽剤の製造方法 | |
JP2013091658A (ja) | 化粧料、油系化粧料、水系化粧料、乳化系化粧料 | |
JP2005232068A (ja) | 油中水型乳化日焼け止め化粧料 | |
JP6186704B2 (ja) | 紫外線遮蔽粒子と紫外線遮蔽分散液及び化粧料並びに紫外線遮蔽粒子の製造方法 | |
JP5970956B2 (ja) | 紫外線遮蔽剤と紫外線遮蔽剤含有分散液及び化粧料並びに紫外線遮蔽剤の製造方法 | |
JP2021088532A (ja) | 紫外線防御化粧料の製造方法、及び紫外線防御化粧料 | |
JP2004277289A (ja) | 紫外線防御化粧料 | |
JP3847225B2 (ja) | 樹脂粒子の製造方法、樹脂粒子及び外用剤 | |
JP2012229168A (ja) | 紫外線遮断複合粉末 | |
WO2013031825A1 (ja) | 紫外線遮蔽ゲル状組成物及びその製造方法並びに化粧料 | |
JP2012240948A (ja) | 紫外線遮蔽剤とそれを含有する紫外線遮蔽剤含有分散液、及び化粧料 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20140911 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20151013 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20151214 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20160524 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20160725 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20160920 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20161003 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6028570 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |