JP6025768B2 - 貴金属量算出装置および貴金属量算出方法 - Google Patents

貴金属量算出装置および貴金属量算出方法 Download PDF

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本発明は貴金属量算出装置および貴金属量算出方法に関し、特に、使用済み家電製品などから回収される電子基板に含まれる貴金属量の算出装置および算出方法に関するものである。
家電製品および情報機器などには電子基板が搭載されており、電子基板には半導体素子などを収納する電子部品が搭載されている。電子部品には相対重量比として小さくない量の金、銀、白金などの貴金属が用いられており、電子基板において電子部品間の通電は銅箔によりなされ、電子基板自身と外部との接触による導通を確保すべき個所には金めっきが形成されている。このように電子基板には貴金属および銅が相当量含まれており、そのために廃棄された電子基板は「都市鉱山」と呼ばれ、天然資源に乏しい我が国においては貴重な資源供給源として積極的な回収および再資源化が期待されている。またそのために、電子基板は有用資源として売買対象ともなっている。
ところが現実には、電子部品が多数搭載された電子基板全体に含まれる貴金属の種類と量とを算出するという技術は、過去には必要性もなく検討されてこなかったと考えられる。このためこれまで電子基板が適正価格で売買されない場合が数多く存在していた。仮に電子基板自身が実際に含有する貴金属の種類と量、および銅の量を簡便に算出することができれば、簡便に適正価格での売買が可能となり、結果的に電子基板中の貴金属等の国内循環量の増大および省資源化につながることが期待される。
一方で、電子基板の製造時点において設計された通りに部品が搭載されているかを検討する方法および装置は、たとえば特許文献1にて考案されている。特許文献1のプリント基板検査装置はX線透視機構と光学カメラとを備え、X線透過画像と光学画像と比較・照合することにより、プリント基板の一方および他方の主表面のそれぞれの上における電子部品の配置態様を判定することができる。X線透過画像は、その濃い部分の位置と濃淡の分布とから、主に電子部品のはんだ付け状態の良否を判定でき、これによりプリント基板上に設計されたどおりに部品が搭載されかつ仕様通りにはんだ付けされているかを判定することができる。
また特許文献2においては、装置にあらかじめ蓄えられたデータベースを用いた実装部品検査方法が開示されている。具体的には、当該装置には検査に必要な教示情報として、検査しようとする実装部品と性能が同一の部品、および当該実装部品と性能が同じであるが外観または基板上の実装形態が異なる複数種類の部品についての個別の大きさおよび形状などの検査情報(データベース)が蓄えられている。検査しようとする実装部品の撮影画像から、それが教示情報のうちのいずれの部品であるかを判別したうえで、当該部品の検査に必要とされる検査情報に基づいて当該部品の実装品質が検査される。
さらに特許文献3においては、回路基板に形成された配線パターンの欠陥等の異常を検査する方法が開示されている。具体的には、当該検査装置は、被検査配線の近傍に配置される高電位の電極板と、被検査配線と容量結合する金属板とを備えている。被検査配線に電磁波を照射すると光電子が放出されるが、被検査配線の短絡および断線の有無によって電極板と金属板との間の電気容量が変化するため容量に蓄えられる電荷の量が変化する。この電荷量を測定することにより、被検査配線の配線の良否を非破壊で高精度に検査する。
特開平2−31144号公報 特開平9−152317号公報 特開2002−372562号公報
特許文献1〜3はいずれも、電子基板に含有される貴金属のトータル量を求める技術ではなく、これらは電子基板全体に含まれる貴金属の種類と量とを算出する要請に応えることはできない。
たとえば特許文献1によれば電子基板に含有される貴金属の配置に関する情報を得ることはできるが、その貴金属の量を求めることはできない。また特許文献2においては電子基板に搭載される電子部品に含まれる貴金属の量を求めることは可能であるが、たとえば電子基板のうち電子部品が搭載されない領域に形成された銅の配線パターンの量を算出することはできない。また特許文献2においては電子基板の端面に形成された金めっきの量を算出することもできない。このため特許文献2を用いても電子基板全体に含まれる貴金属および銅の量を算出することはできない。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、使用済み家電製品および情報機器等から回収される電子基板全体に含まれる貴金属および銅の量を非破壊で算出可能な貴金属量算出装置および貴金属量算出方法を提供することである。
本発明の貴金属量算出装置は、X線センサ部材と、光学センサ部材と、電磁波センサ部材と、演算判定部とを備えている。X線センサ部材は、測定対象物にX線を照射して得られるX線透視像を供給可能である。光学センサ部材は、測定対象物の一方の主表面および他方の主表面の双方の光学画像を供給可能である。電磁波センサ部材は、電磁波を測定対象物に照射して得られる反射強度分布像を供給可能である。演算判定部は、X線透視像と光学画像と反射強度分布像とに基づき測定対象物に含まれる貴金属の量を算出する。演算判定部は、X線透視像および光学画像に基づいて、測定対象物に搭載される部品の種類を特定するためのデータベースを含む。
本発明の貴金属量算出方法は、以下の工程を備えている。
まず測定対象物にX線を照射して得られるX線透視像と、測定対象物の一方の主表面および他方の主表面の双方の光学画像と、電磁波を測定対象物に照射して得られる反射強度分布像とが得られる。X線透視像および光学画像を、測定対象物に含まれる部品の種類を特定するためのデータベースと対比することにより、データベースにおける部品の情報の有無が判断される。部品の情報の有無の判断においてデータベースに部品の情報が有ると判断された場合にはデータベースを基に部品に含まれる貴金属の種類および量が出力される。X線透視像および光学画像を用いて測定対象物における銅配線パターンの量が算出される。X線透視像、光学画像および反射強度分布像を用いて測定対象物に形成された金めっきの量が算出される。
本発明によれば、X線透視像と光学画像と反射強度分布像とを用いて、測定対象物を破壊することなく短時間に、より実際に回収することが期待できる量に近い量の、測定対象物に含まれる貴金属等の量を算出することができる。
本発明の実施の形態1における貴金属量算出装置の構成の概略図である。 図1に示す電子基板の構成を示す概略平面図である。 図2のIII−III線に沿う概略断面図である。 本発明の実施の形態1における貴金属量算出方法を示すフローチャートである。 貴金属量算出装置がX線透視像と光学画像とを用いて測定対象物を認識するシステムを説明するフローチャートである。 本発明の実施の形態2における貴金属量算出装置の構成の概略図である。
以下、本発明の実施の形態について図に基づいて説明する。
(実施の形態1)
まず本実施の形態の貴金属量算出装置について図1を用いて説明する。図1を参照して、本実施の形態における電子基板に含まれる貴金属および銅の量を算出する貴金属量算出装置100は、X線源1と、X線カメラ2と、光学カメラ3と、紫色光レーザ4と、紫色光カメラ5とを主に有している。
X線源1は、測定対象物としての電子基板6に含まれる貴金属および銅の量を計測するために電子基板6にX線を照射可能なX線センサ部材の一部である。X線は電子基板6を透過してその下側に配置されたX線カメラ2に入射される。X線カメラ2はX線源1が電子基板6に照射したX線を受けてX線透視像を撮影し、演算判定部7に当該X線透視像を供給可能な、X線センサ部材の一部である。
電子基板6はその主表面の端部の一部が基板保持治具8に押さえつけられることにより基板保持治具8に保持される。すなわち電子基板6は基板本体60の一方の主表面60Aおよびその反対側の他方の主表面60Bが基板保持治具8の一部に覆われることなく、電子基板6の主表面が露出された状態を保つように基板保持治具8により保持される。
図2を参照して、電子基板6は基板本体60をベースとするたとえば矩形の平板形状の部材であり、たとえば一方の主表面60A上に、電子部品61(部品)が載置されている。電子部品61は部品本体61Aとリード61Bと、半導体チップ61Cとワイヤ61Dとを有している。部品本体61Aはたとえば箱状の形状を有しており、部品本体61Aの内部にたとえば半導体チップ61Cが収納されている。
半導体チップ61Cはたとえばシリコンからなり、MOS(Metal Oxide Semiconductor)トランジスタなどの半導体素子が組み込まれることにより集積回路が形成されている。また部品本体61Aの内部と外部とを電気的に接続するために部品本体61Aの内部から外部まで延びるようにリード61Bが形成されている。リード61Bは通常は銅により形成されており、たとえば図示されないはんだにより基板本体60の主表面60Aと接続されている。なおリード61Bは銅からなる本体の表面が金めっきで覆われた構成を有している場合もある。半導体チップ61Cに形成された半導体素子と電子部品61の外部とは、半導体チップ61Cに形成されたたとえばパッド電極とリード61Bとを接続するたとえば金の細線であるワイヤ61D(金ワイヤ)により、互いに電気的に接続されている。
電子基板6上の電子部品61の外側においては、たとえば1つの電子部品61のリード61Bとこれに隣接する他の電子部品61のリード61Bとが、銅配線パターン62により互いに電気的に接続されている。またたとえば一方の主表面60A上に配置されたコンデンサ、コイル、抵抗などの1つの受動素子63Aと他の受動素子63Bとが、銅配線パターン62により互いに電気的に接続されている。ここで銅配線パターン62は銅の薄膜により構成される配線パターンである。
図3を参照して、銅配線パターン62は、基板本体60上において、主表面60Aと主表面60Bとを結ぶ方向に関して2層以上が積層された、いわゆる多層配線構造を有していることが多い。たとえば下層の銅配線パターン62と上層の銅配線パターン62との間にはエポキシ樹脂などからなる層間絶縁層64が形成されることにより両者が互いに電気的に絶縁されることが一般的である。
また電子基板6の主表面60A上には図示されないコネクタピンにより外部との電気的接続を可能とする部材であるコネクタ65が搭載されてもよい。このコネクタピンは、コネクタ65の内部と外部との良好な電気的接続を可能とするため、その表面に金めっきが施されていることが多い。また電子基板6にはその端面に、当該端面を別のコネクタに挿入することにより別のコネクタと電気的に接続することが可能なコネクタ端子66が形成されていることもある。コネクタ端子66は、電子基板6の端面に金などの貴金属のめっきが施された構成を有している。
なお図2に示されないが、電子基板6は、一方の主表面60A上に加え、他方の主表面60B上にも、図2と同様の構成が形成されている場合もある。
再度図1および図2を参照して、電子基板6の一方の主表面60A(たとえば図1の上側の主表面)側の、電子基板6と平面視において重なる位置に、電子基板6と互いに間隔をあけて、X線源1が配置される。電子基板6の他方の主表面60B(たとえば図1の下側の主表面)側の、電子基板6と平面視において重なる位置(を含むよう)に、電子基板6と互いに間隔をあけて、X線カメラ2が配置される。すなわちたとえば図1に示すように電子基板6は、その上側の主表面60Aが鉛直上方向を向き、その下側の主表面60Bが鉛直下方向を向くように配置される。X線源1から図1の下側に配置された電子基板6を照射して電子基板6の下側に達するX線が、電子基板6の下側において到達可能な位置に、X線カメラ2は配置されている。なおX線カメラ2は、電子基板6よりも平面視における面積が大きくてもよく、電子基板6の全体に照射されたX線を受けることにより、電子基板6に接続された演算判定部7にX線透視像のデータを送信可能であることが好ましい。
光学カメラ3は、電子基板6の一方の主表面60A側(上側)と他方の主表面60B側(下側)との双方に1台ずつ配置されており、電子基板6の一方の主表面60A上および他方の主表面60B上のそれぞれにおける貴金属、電子部品61および銅配線パターン62などの配置の光学画像を撮影および供給可能な光学センサ部材である。光学カメラ3による光学画像は、光学カメラ3に接続された演算判定部7に供給される。
具体的には、光源から電子基板6に照射された光が電子基板6の表面にて反射され光学カメラ3に到達することにより、光学カメラ3が光学画像を撮像する。なお図1においては、光学画像を得るための光源については、図を簡略化する観点から省略されている。
紫色光レーザ4は電磁波を電子基板6に照射し、電子基板6にて反射された当該電磁波から反射強度分布像を得るための電磁波センサ部材の一部である。ここで電磁波とは、特に波長が400nm前後の紫色の単色光である可視レーザ光を意味する。紫色光レーザ4は特に電子基板6の端面に形成されたコネクタ端子66などの金めっきの量を計測する。このため紫色光レーザ4は、電子基板6の端面およびその周辺の領域を含む、電子基板6の表面全体を照射可能な位置に配置されている。
紫色光カメラ5は、紫色光レーザ4が放つ紫色の可視レーザ光を選択的に透過するフィルタを有し、電子基板6にて反射された電磁波による反射強度分布像を供給可能な電磁波センサ部材の一部である。これにより紫色光カメラ5は、紫色の可視レーザ光を検出して電子基板6の端面に形成された金めっきの有無およびその面積などの情報を含む電磁波像を、紫色光カメラ5に接続された演算判定部7に送信する。紫色光レーザ4および紫色光カメラ5は、光学カメラ3と同様に、たとえば電子基板6の一方の主表面側(上側)と他方の主表面側(下側)との双方に1台ずつ配置されている。
以上より、貴金属量算出装置100においては、1台のX線カメラ2と、2台の光学カメラ3と、2台の紫色光カメラ5との合計5台による画像データが撮影され、それらのデータが演算判定部7に送られる。
貴金属量算出装置100においてはX線源1からのX線の外部への漏えいを抑制するための遮蔽を行なう観点から、X線源1および図示されない光学画像用の光源については、電子基板6の真上に、電子基板6に対して鉛直方向の位置に配置されることが好ましい。また光学カメラ3および電磁波センサ部材(紫色光レーザ4および紫色光カメラ5)は、電子基板6とX線源1とを結ぶ鉛直方向に延びる直線上以外の位置に配置されることが好ましい。特に電磁波センサ部材(紫色光レーザ4および紫色光カメラ5)は、電子基板6に対して当該電磁波をいわゆる直入射することが可能な位置に配置されることが好ましい。
演算判定部7は、X線カメラ2から得られるX線透視像と、光学カメラ3から得られる光学画像と、紫色光カメラ5から得られる反射強度分布像とに基づき、電子基板6に含まれる貴金属および銅の量を算出するための装置である。
演算判定部7には、電子基板6に搭載される多数の様々な種類の電子部品61のうち、特に主要な種類の電子部品61に関する情報のデータベースが搭載されている。データベースは、X線透視像および光学画像に基づいて、電子基板6に搭載される部品の種類を特定するためのものである。
データベースには、当該電子部品61に含まれる貴金属の種類と量とに関する情報が含まれている。つまり演算判定部7は、データベースを用いることにより、電子基板6に搭載される部品(電子部品61)の種類を特定することができ、そのデータベースにより、電子基板6に搭載される部品(電子部品61)に含まれる貴金属の種類および量が出力可能となっている。
データベースに情報が搭載されるような主要な電子部品61については、そこから回収することが期待される貴金属の種類と量とがわかっている。このため当該主要な電子部品61については、その買値が既に設定されている。そこで主要な電子部品61についてはX線透視像と光学画像とのデータおよび当該電子部品61のその他の特徴を示す情報があらかじめデータベースとして作成されたものが、演算判定部7に記憶される。
電子部品61のX線透視像および光学画像をデータベースと照合し、両者が合致すれば、電子部品61の種類すなわちたとえば型番が特定できる。この場合、電子部品61に含まれる金ワイヤの量などを算出しなくても、自動的に電子部品に含まれる貴金属の種類および量を求めることができる。
また演算判定部7は、X線カメラ2から得られるX線透視像と、光学カメラ3から得られる光学画像とを分析することにより、電子基板6の特に電子部品61が配置される領域以外の領域に配置される銅配線パターン62の量を算出可能である。ここで銅配線パターン62の量とは銅配線パターン62の質量を示し、その量の単位はたとえばgで表される。
たとえばX線カメラ2による透視像のみを用いれば、外観上視認不可能な電子基板6の内部についても透過光により画像の出力が可能となるが、電子基板6の一方の主表面側のパターン62と他方の主表面側のパターン62と、パターン62以外の貴金属(めっきなど)の形成部との画像が互いに重なり合い正確な画像の情報が得られない可能性がある。またX線透視像にはパターン62以外のたとえば電子部品61のケースによる像が重なる可能性もあり、その場合はいっそう画像の情報の精度が低下する可能性がある。一方、たとえば電子基板6の一方および他方の主表面60A,60B側における光学カメラ3による光学画像のみを用いれば、電子基板6の一方の主表面側のパターンと他方の主表面側のパターンとに区別してそれぞれの観察像を出力可能であるが、外観上視認不可能な電子基板6の内部についての情報を得ることができない。
本実施の形態はこのようにX線透視像と光学画像とのいずれかのみを用いた場合にそれぞれ起こり得る問題を解消すべく、X線透視像と光学画像とを組み合わせて検証することが可能な構成としている。これにより、電子基板6の主表面60A,60B上および電子基板6の内部の双方の情報を正確に得ることができる。
また演算判定部7は、紫色光カメラ5から得られる電磁波による反射強度分布像を分析することにより、電子基板6の端面に形成されたコネクタ端子66などによる金めっきの量を算出可能である。
電子基板6の端面に形成された金めっきは、その厚みがせいぜい0.1μm程度と非常に薄いため、X線透視像によりその存在の情報を得ることが困難である。しかしこの電子基板6の端面に形成されたコネクタ端子66などとしての金めっきは回収価値が高く、電子基板6の買値の設定時に考慮が必要な重要な部分であるため、この部分を無視することは好ましくない。そこで紫色光カメラ5から得られる反射強度分布像により、コネクタ端子66の形成される端面において金が形成される領域と金が形成されない(たとえば銅が形成される)領域とを求めることができる。この結果と、X線透視像と光学画像とを照合することにより、コネクタ端子66としての金めっきの量を算出することが可能となる。
さらに演算判定部7は、電子部品61に取り付けられ外部との電気信号の入出力を行なうリード61Bの本数を検出し、リードの本数から電子部品61内に存在するワイヤ61Dの数を求めることができる。ワイヤ61Dの本数から、電子部品61内に存在するワイヤ61Dによる金の量を求めることができる。
X線透視像と光学画像とを組み合わせて分析すれば、リード61Bの本数が読み取れる。ここで上記のデータベースが存在するような主要な電子部品61であるか、データベースが存在しない電子部品61であるかにかかわらず、個々のリード61Bは部品本体61A内において1本のワイヤ61Dにより半導体チップ61Cと電気的に接続されている。つまりリード61Bの本数と部品本体61A内のワイヤ61Dの本数とは等しいため、リード61Bの本数がわかれば、部品本体61A内に存在するワイヤ61Dの本数がわかる。またこのワイヤ61Dはそのサイズが一意的にほぼ決まっているため、その本数がわかれば、部品本体61A内のワイヤ61Dによる金の量が算出できる。このようにすれば当該電子部品61から回収可能な金の量が算出できる。
以下、一部上記の貴金属量算出装置100の説明と内容が重複する箇所もあるが、図4のフローチャートを用いて、本実施の形態における電子基板6に含まれる貴金属および銅の量を算出する方法(貴金属量算出方法)について説明する。
まず図1の基板保持治具8により、測定対象物としての電子基板6が保持される。ここではたとえば矩形の平面形状を有する電子基板6の各辺の端面のうち、金めっきによるコネクタ端子66(図2参照)が形成されない端面を保持するように、基板保持治具8に電子基板6が固定されることが好ましい。
次に図4を参照して、X線透視像と光学画像と反射強度分布像とが検出される(S00)。具体的には、貴金属量算出装置100(図1参照)のX線源1からX線が電子基板6に照射され、X線カメラ2が受光するX線透視像が演算判定部7に送られる。同様に、2台の光学カメラ3が電子基板6の一方の主表面60A側と他方の主表面60B側との双方の光学画像を撮像し、その光学画像が演算判定部7に送られる。さらに、2台の紫色光レーザ4から電子基板6に照射され電子基板6において反射される紫色レーザ光が紫色光カメラ5に受光されることにより反射強度分布像が演算判定部7に送られる。これにより演算判定部7は、電子基板6のX線透視像と光学画像と反射強度分布像とを得ることができる。
次に、工程(S00)で検出されたX線透視像と光学画像とにより、電子基板6に搭載される電子部品61の情報のデータベースが演算判定部7に記憶されているか否かが判断される(S10)。ここでは電子基板6の主表面60A,60Bがいくつかの領域に分割され、それぞれの領域における(S00)で検出されたX線透視像および光学画像のデータが、演算判定部7に記憶された電子部品61のデータベースと逐次対比される。
たとえばデータベースに、ある型番Aの電子部品61に含まれる貴金属(たとえば金)のワイヤおよび銅製のリードなどの外観形状の情報、ならびに貴金属の材質および量などの分析情報が記憶されているとする。この場合、実際に電子基板6のX線透視像および光学画像の分析により得られる、電子基板6に搭載される電子部品61の外観形状および貴金属の量などの情報と、上記の型番Aのデータベースの情報とが合致すれば、電子基板6には型番Aの電子部品61が搭載されていることがわかり、それにより電子部品61に含まれる貴金属の種類および量が自動的に算出される。
またX線透視像および光学画像のデータにより、電子基板6における電子部品61の配置および大きさなどについても判定される。
図5を参照して、X線源1から照射され、電子基板6を透過してX線カメラ2に達するX線透視像は、デジタル化されることにより第1の画像メモリ手段として演算判定部7内に記憶される。また通常の光源から照射された光が電子基板6にて反射された光により2台の光学カメラ3が受ける光学画像のデータは、デジタル化されることにより第2の画像メモリ手段として演算判定部7内に記憶される。演算判定部7内にはさらに第1の画像特徴量抽出手段と第2の画像特徴量抽出手段とを含んでいる。第1の画像特徴量抽出手段は、第1の画像メモリ手段に格納されたX線透視像のデータの信号に基づき画像特徴量を抽出する領域である。第2の画像特徴量抽出手段は、第2の画像メモリ手段に格納された光学画像のデータの信号に基づき画像特徴量を抽出する領域である。
また演算判定部7内には画像比較・照合手段を有し、ここでは第1の画像特徴量抽出手段からのX線透視像のデータに基づく画像特徴量と第2の画像特徴量抽出手段からの光学画像のデータに基づく画像特徴量とを相互に比較・照合する領域である。
さらに演算判定部7内には画像認識手段を有している。画像認識手段は画像比較・照合手段からの比較・照合結果に基づき撮像された画像データについて電子基板6の主表面60A,60B上および電子基板6内の貴金属などの配置を判定することができる。たとえば電子基板6の主表面60A,60B上において銅配線パターン62が形成される領域と形成されない領域との間でのX線透過率の差を数値解析したデータと、光学画像による銅配線パターン62の有無のデータとを比較照合すれば、主表面60A,60B上の各領域での銅配線パターン62の有無およびその厚みの分布が求められる。
再度図4を参照して、工程(S20)に示すように、仮にデータベースと、電子部品61のX線透視像と光学画像とが照合された結果、電子部品61のデータベースが有ると判断された場合には、当該データベースを基に電子部品61に含まれる貴金属の種類および量が出力される。これにより電子基板6に搭載される電子部品61に含まれる貴金属の種類および量が演算判定部7内から出力される。
また工程(S20)において、仮にデータベースと、電子部品61のX線透視像と光学画像とが照合された結果、電子部品61のデータベースが無いと判断された場合には、工程(S00)で演算判定部7にて検出されたX線透視像および光学画像のデータから、電子部品61に含まれるリード61Bの本数が算出される。そのリード61Bの本数から電子部品61に含まれる金で形成されたワイヤ61Dの本数およびその金の量が求められる。これは当該電子部品61から最低限回収することが期待できる金の量である。
ここで用いられる個々のワイヤ61Dは、ほぼその太さ(断面積)および長さが一定であるため、個々のワイヤ61Dに含まれる金の量はほぼ一定である。すなわち個々のワイヤ61Dは、たとえばその延在方向に交差する断面の直径が20μmで長さが0.1mmとなっている。この場合、金の密度を19.3g/cm3とすれば、1本のワイヤ61Dに含まれる金の量は約0.6μgとなる。これにリード61Bの本数を乗じることにより、ワイヤ61Dによる金の量が求められる。
なお近年の電子部品61の中には、たとえばいわゆるBGA(Ball Grid Array)型パッケージのように、外観からはリード61Bの数がわからないものが多い。この場合においても本実施の形態においては、X線透視像と光学画像とを組み合わせることにより、部品本体61A内のリード61Bの情報を得ることができる。
次に、工程(S00)で検出されたX線透視像および光学画像を用いて、電子基板6の電子部品61が搭載される領域以外の領域(非部品部)に配置される銅配線パターン62の量が算出される(S30)。具体的には、電子基板6の主表面60A,60Bがいくつかの領域に分割された各領域における銅配線パターン62の有無に起因するX線透過率の分布図が、演算判定部7内にて検出される。この分布図と光学画像のデータとを対比することにより、形成される銅配線パターン62の面積および厚みが求められ、銅配線パターン62による銅の量が求められる。
具体的には、工程(S00)において検出された電子基板6のX線透視像および光学画像、ならびに図4のフローチャートに示すシステムを用いて、X線透視像と光学画像とを組み合わせて比較・照合等を行なうことにより、主表面60A,60Bにおける銅配線パターン62の面積が求められる。またX線透過率のデータから銅配線パターン62の厚みが求められる。
X線源1が一般的なタングステン製X線源である場合、そこから放出されるX線が電子基板6の銅配線パターン62に照射されれば、その透過率は、以下の表1のように厚みに応じて変化する。なお表1におけるX線透過率(%)は、たとえば電子基板6の主表面60A,60B上の、電子部品61、銅配線パターン62、受動素子63A,63Bおよびコネクタ65のいずれも形成されない領域において電子基板6の基板本体60のみを透過するX線の透過率を100%と仮定して、銅配線パターン62が形成される領域におけるX線透過率を規格化したものである。次の表1は銅配線パターン62の厚みと、当該銅配線パターン62に対するX線の透過率を示したものである。なおX線としてはエネルギの値が59.3keVのタングステンのKα線が用いられている。
Figure 0006025768
表1に示すように、銅配線パターン62の厚みに応じてX線透過率が低下することを利用すれば、銅配線パターン62の厚みを求めることができる。ここで銅配線パターン62の厚みとは、単一の銅配線パターン62の厚みのみならず、たとえば図3に示す複数の銅配線パターン62の積層された領域において、層間絶縁層64を挟んで鉛直方向に2つ以上の銅配線パターン62をX線が透過する場合におけるそれら2つ以上の銅配線パターン62の厚みの和をも意味する。
なお電子基板6には、たとえば主表面60Aから主表面60Bまで基板本体60内を貫通する貫通孔内にも銅が形成されているが、上記の規格化されたX線透過率を分析する方法により、この貫通孔内の銅以外の電子基板6に含まれる銅を検出することができる。ただし貫通孔内の銅の量は図2および図3に示す(たとえばいわゆる多層配線構造を構成する)銅配線パターン62の銅の量に比べて非常に少ないため、通孔内の銅は検出せず無視したとしても、算出される最低限の銅の回収期待量は実際に電子基板6に含まれる銅のトータル量と大差がない。このため銅配線パターン62に含まれる銅の量を求めれば、実際に電子基板6に含まれる銅のトータル量に近い銅の回収期待量を算出することができる。
電子基板6を構成する部材のうち、特に電子部品61内においてはワイヤなどの金(貴金属)の回収価値が高いとされるため、ワイヤなどの貴金属の量を算出することにより最低限の回収期待量が求められる。これに対して電子基板6の電子部品61の外側においてはとりわけ銅配線パターン62を構成する銅の回収価値が高いとされる。このため銅配線パターン62の量が算出される。
次に、X線透視像と光学画像とを用いて、電子基板6に搭載されるコネクタ65に含まれる金めっき量が算出される(S40)。具体的には、電子基板6が外部と電気的に接続する手段としてのコネクタ65のピンの表面に形成される金めっきの量が、コネクタ65に含まれる金の量として算出される。
コネクタ65のピンの表面には、接触抵抗をなるべく小さくしてかつ長期的に高い信頼性を確保する目的で、金めっきが施されている。電子基板6においてコネクタ65の金めっきの回収価値は高いため、この金めっきの含まれる量を求めることは重要である。工程(S00)において検出された電子基板6のX線透視像および光学画像、ならびに図4のフローチャートに示すシステムを用いて、コネクタ65自身が配置されているか否かの判定、およびコネクタ65が配置される場合にはコネクタ65に含まれるピンの本数および寸法が求められる。その結果を基に、コネクタ65に含まれるたとえば金めっきの量が求められることから、コネクタ65のピンからの金の回収期待量を見積もることができる。
次に、X線透視像、光学画像および反射強度分布像を用いて電子基板6に形成された金めっきの量が算出される(S50)。具体的には、たとえば図2のコネクタ端子66のように基板本体60の端面に形成されたたとえば金および銅の薄膜のそれぞれの量は、基板本体60の端面の各領域における、紫色光レーザ4からの電磁波(紫色光)の反射率の分布を示す反射強度分布像と、工程(S00)において検出された電子基板6のX線透視像および光学画像とを対比することにより求められる。
具体的には、金と銅とでは、見た目の色が異なることからもわかるように、一般的な光の反射率が大きく異なっている。次の表2は金および銅を含む各種金属材料に対する光の反射率(%)を、光の波長ごとに示したものである。
Figure 0006025768
表2に示すように、波長が700nmの赤色光および波長が1000nmの赤外光においては、金に対する反射率と銅に対する反射率との差は小さい。しかし特に波長が400nmの紫色光において金の反射率が銅の反射率よりも10%近く低い。このため、可視光反射成分のうち400nm付近の光の、コネクタ端子66が形成される端面における反射率の分布(反射強度分布像)を調べれば、当該端面のどの領域に金めっきが施されており、当該端面のどの領域に金めっきが施されず銅パターンが露出しているかがわかる。すなわち当該端面における金と銅との形成領域を明確に区別することができる。この結果と、工程(S00)において検出された電子基板6のX線透視像および光学画像との対比結果から、コネクタ端子66が形成される端面における金と銅とのそれぞれの面積が求められる。
なお上記においては波長が400nm付近の紫色光を用いて金と銅との面積分布を求めているが、金に対する反射率と銅に対する反射率とが大きく異なる(たとえば5%以上異なる)他の種類の電磁波を用いてもよい。この場合においても波長が400nm付近の紫色光を用いた場合と同様の効果を得ることができ、コネクタ端子66の金めっき部の面積および厚みからその量を求めることができる。
以上に示す工程(S30)、工程(S40)および工程(S50)についてはその順序は不問である。
金は高価であるため、非常に高級な電子基板6を除き、通常の電子基板6においては金はワイヤ61Dと、コネクタ65のピンの金めっきと、コネクタ端子66の金めっき形成領域以外にはほとんど用いられない。このため以上の工程により、電子基板6から期待される貴金属(特に金)の回収量を高精度に算出することができる。
次に、本実施の形態の作用効果について説明する。
本実施の形態においては、演算判定部7が、X線透視像と光学画像との組み合わせにより、電子基板6に配置される電子部品61がデータベースに記憶される主要部品であるか否かを判断することができる。そして仮に電子部品61がデータベースに記憶される種類のものであれば、データベースの情報から即座に当該電子部品61に含まれる貴金属の種類および量を出力することができる。ここで出力される電子部品61に含まれる貴金属の量とは、金ワイヤに限らず、電子部品61内に含まれるすべての部材による貴金属の総量である。このため、極めて短時間で電子部品61から回収することが期待できる貴金属の種類および量(に関する極めて信頼性の高い数値)を出力することができる。
また電子基板6に、データベースに情報が記憶されない電子部品61が含まれる場合においては、X線透視像と光学画像との組み合わせにより、電子部品61に含まれるリード61Bの本数を基に金ワイヤの量を求めることができる。このためデータベースが無い場合においても少なくとも、非破壊かつ短時間で金ワイヤの回収期待量を算出することができる。この場合は金ワイヤの量のみが近似的に求められるため実際に電子部品61に含まれる貴金属の総量と多少の誤差が生じる可能性はあるが、上記のように金が用いられる部材は限られるため、上記方法においても実際に含まれる貴金属量に対して大きく乖離した数値が出力されることはない。
また電子基板6のうち電子部品61が搭載されない非部品部の銅配線パターン62については、X線透視像と光学画像との組み合わせと、X線の透過率とを用いてその量を求めることができる。このため電子基板6に含まれる銅の最低限の回収期待量についても非破壊かつ短時間で算出することができる。
さらにコネクタ65に含まれる金の量についても、上記と同様にX線透視像と光学画像との組み合わせにより、非破壊かつ短時間で算出することができる。
電子基板6の端面のコネクタ端子66に形成された金めっきの量のように、X線透視像および光学画像だけでは算出することが難しい領域の金の量については、X線透視像および光学画像に加え、紫色光などの電磁波を当該端面に照射することによる反射強度分布像を用いることにより求められる。本実施の形態においてはこのような従来算出が難しかった領域の金の量も算出可能となるため、電子基板6に含まれる貴金属の量を、より実際に回収することが期待できる貴金属の量に近い量として算出することができる。算出される貴金属の量(回収期待量)の値の信頼性を高くすることができる。
以上の装置構成および方法により、本実施の形態においては、電子基板6の全体から回収が期待される金と銅とを主体とする金属量が非破壊かつ短時間で算出できる。このため、市場で回収される使用済み電子基板の付加価値を、作業者の経験等に拠らずに定量的に判定することができる。
本実施の形態においては、計測の最初にX線透視像、光学画像および反射強度分布像を得るだけで、以降に求める上記の各領域に含まれる貴金属および銅の量がすべて求められる。つまり算出を行なおうとする領域ごとにその都度X線透視像などを検出し直す必要が無く、終始一貫して同一のデータを流用することができる。このことから、より高効率に短時間で算出の作業を行なうことができる。
本実施の形態においては、光学カメラ3、紫色光レーザ4および紫色光カメラ5が電子基板6の一方および他方の主表面60A,60B側の双方に配置される。このため、1台のX線カメラ2と、2台の光学カメラ3と、2台の紫色光カメラ5との合計5台を駆使して短時間に所望の算出処理を行なうことができる。
(実施の形態2)
図6を参照して、本実施の形態の貴金属量算出装置200においては、光学センサ部材としての光学カメラ3、ならびに電磁波センサ部材としての紫色光レーザ4および紫色光カメラ5は、電子基板6の一方の主表面60A側(上側)のみに配置されている。なお光学カメラ3、紫色光レーザ4および紫色光カメラ5は電子基板6の他方の主表面60B側(下側)のみに配置されてもよい。
本実施の形態においても電子基板6は実施の形態1と同様に基板保持治具8に固定されている。ただし本実施の形態においては、基板保持治具8には回転用部材9が取り付けられている。すなわち本実施の形態においては基板保持治具8は、ここに固定される電子基板6の一方の主表面60Aおよび他方の主表面60Bのそれぞれが、一方の主表面60A側および他方の主表面60B側の双方を向くことが可能となるよう回転可能である。
電子基板6は一般的に、その一方の主表面60A側および他方の主表面60B側のそれぞれに配される部品(電子部品61など)は均等ではなく、それらの重量も異なっている。このため、本実施の形態において電子基板6を回転させる場合には、重量バランスの違いによって電子基板6が固定位置から移動したり落下したりすることが無いように、基板保持治具8は十分な強度で電子基板6を固定することが好ましい。
なお、これ以外の本実施の形態の貴金属量算出装置200の構成は、実施の形態1の構成とほぼ同じであるため同一の要素については同一の符号を付し、その説明は繰り返さない。
本実施の形態によれば、光学画像および反射強度分布像が、電子基板6の一方の主表面60A側または他方の主表面60B側のいずれかのみから得られる。このため、貴金属量算出装置100の簡素化が可能になる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 X線源、2 X線カメラ、3 光学カメラ、4 紫色光レーザ、5 紫色光カメラ、6 電子基板、7 演算判定部、8 基板保持治具、9 回転用部材、60A 一方の主表面、60B 他方の主表面、61 電子部品、61A 部品本体、61B リード、61C 半導体チップ、61D ワイヤ、62 銅配線パターン、63A,63B 受動素子、64 層間絶縁層、65 コネクタ、66 コネクタ端子、100,200 貴金属量算出装置。

Claims (12)

  1. 測定対象物にX線を照射して得られるX線透視像を供給可能なX線センサ部材と、
    前記測定対象物の一方の主表面および他方の主表面の双方の光学画像を供給可能な光学センサ部材と、
    電磁波を前記測定対象物に照射して得られる反射強度分布像を供給可能な電磁波センサ部材と、
    前記X線透視像と前記光学画像と前記反射強度分布像とに基づき前記測定対象物に含まれる貴金属の量を算出する演算判定部とを備え、
    前記演算判定部は、前記X線透視像および前記光学画像に基づいて、前記測定対象物に搭載される部品の種類を特定するためのデータベースを含む、貴金属量算出装置。
  2. 前記光学センサ部材および電磁波センサ部材は前記測定対象物の一方または他方の主表面側のいずれかのみに配置され、
    前記測定対象物は治具に固定され、
    前記治具は、前記測定対象物の一方の主表面および他方の主表面のそれぞれが前記一方および他方の主表面側の双方を向くことが可能となるよう回転可能である、請求項1に記載の貴金属量算出装置。
  3. 前記光学センサ部材および電磁波センサ部材は前記測定対象物の一方および他方の主表面側の双方に配置される、請求項1に記載の貴金属量算出装置。
  4. 前記電磁波は紫色単色光である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の貴金属量算出装置。
  5. 前記演算判定部は、前記データベースを用いて前記部品に含まれる貴金属の種類および量を出力可能であり、
    前記演算判定部は、前記X線透視像および前記光学画像を分析することにより前記測定対象物に配置される銅配線パターンの量を算出可能である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の貴金属量算出装置。
  6. 前記演算判定部は、前記部品に取り付けられるリードの本数を検出し、前記リードの本数から前記部品内に含まれる金ワイヤの量を算出可能である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の貴金属量算出装置。
  7. 前記演算判定部は、前記反射強度分布像を分析することにより前記測定対象物の端面に形成された金めっきの量を算出可能である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の貴金属量算出装置。
  8. 測定対象物に含まれる貴金属の量を算出する貴金属量算出方法であって、
    前記測定対象物にX線を照射して得られるX線透視像と、前記測定対象物の一方の主表面および他方の主表面の双方の光学画像と、電磁波を前記測定対象物に照射して得られる反射強度分布像とを得る工程と、
    前記X線透視像および前記光学画像を、前記測定対象物に含まれる部品の種類を特定するためのデータベースと対比することにより、前記データベースにおける前記部品の情報の有無を判断する工程と、
    前記部品の情報の有無を判断する工程において前記データベースに前記部品の情報が有ると判断された場合には前記データベースを基に前記部品に含まれる貴金属の種類および量を出力する工程と、
    前記X線透視像および前記光学画像を用いて前記測定対象物における銅配線パターンの量を算出する工程と、
    前記X線透視像、前記光学画像および前記反射強度分布像を用いて前記測定対象物に形成された金めっきの量を算出する工程とを備える、貴金属量算出方法。
  9. 前記部品の情報の有無を判断する工程において前記データベースに前記部品の情報が無いと判断された場合には前記X線透視像および前記反射強度分布像を基に前記部品に含まれるリードの本数を算出することにより前記部品内の金ワイヤの量を算出する、請求項8に記載の貴金属量算出方法。
  10. 前記銅配線パターンの量を算出する工程は、前記X線透視像および前記光学画像を用いて前記銅配線パターンの面積を算出する工程と、X線透過率を表す前記X線透視像を用いて前記銅配線パターンの厚みを算出する工程とを含む、請求項8または9に記載の貴金属量算出方法。
  11. 前記金めっきの量を算出する工程においては、前記測定対象物の端面における前記電磁波の反射率による前記反射強度分布像と前記X線透視像と前記光学画像とを対比することにより、前記端面において前記金めっきが形成された金めっき形成領域の検出および前記金めっき形成領域の面積を算出する、請求項8〜10のいずれか1項に記載の貴金属量算出方法。
  12. 前記X線透視像および前記光学画像を用いて前記測定対象物に搭載されるコネクタに含まれる金の量を算出する工程をさらに備える、請求項8〜11のいずれか1項に記載の貴金属量算出方法。
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