JP6224524B2 - 含有資源量推定装置、含有資源量推定方法、およびプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、含有資源量推定装置、含有資源量推定方法およびプログラムに関し、例えば、リサイクル時に、基板に実装されている各電子部品の含有資源量を推定するための含有資源量推定装置および含有資源量推定方法に関する。
近年、電子機器は更なる高機能化の実現を目指し、電子部品や当該電子部品等を実装する基板には多種の希少金属(以下、「レアメタル」とも称する。)や貴金属等が含まれている。希少金属は他の元素と合金を作り、これまでにない性能や機能を持たせることが可能となることが特徴であり、家庭用品や産業機械、ハイテク分野に至るまで欠かすことができない重要な資源である。しかし、希少金属は、地球上の存在量が少なく、または存在量が多くても経済的・技術的に抽出が困難であったり、地域的な偏在性が顕著であったりする等の理由により、希少金属の確保するために電子機器や電子基板から希少金属・貴金属をリサイクルする技術が重要である。
一般に、リサイクル資源から必要成分と不純物成分とを適切に分離するための分離プロセスを決定するためには、リサイクル資源内に含まれる必要成分と不純物成分とを予め把握しておく必要がある。例えば、電子機器や基板から希少金属や貴金属等を適切にリサイクルするためには、電子機器および基板中に存在する金属の種類や含有量、存在位置等を把握する必要がある。
電子機器や基板に存在する金属の種類等を分析するための従来技術として、例えば、下記の特許文献1および非特許文献1に開示がある。特許文献1には、電子部品や電子機器にRFID(Radio Frequency Identification)チップを取り付け、RFIDチップと通信を行うことにより、レアメタルの情報を入手する方法が開示されている。また、非特許文献1には、誘導結合プラズマ(以下、「IPC:Inductively Coupled Plasma」と称する。)発光分光分析およびICP質量分析を用いて、使用済みパソコン中のレアメタル等の存在量等を分析する方法が開示されている。
特開2009−116640号公報
貴田昌子、白波瀬朋子、川口光夫、「使用済みパソコン中のレアメタル等の存在量と金属分析」、廃棄物資源循環学会誌、VOL.20,No.2,pp.59−69,2009.
しかしながら、上記特許文献1および上記非特許文献1に記載された方法によって、電子部品が実装された基板および各電子部品の資源量を推定する場合、下記に示すような問題がある。
上記特許文献1に記載された方法は、電子機器や基板の組成情報を取得するために、全ての電子部品や基板にRFIDチップを埋め込まなければならないため、RFIDチップの搭載コストが非常に大きくなるという問題がある。また、上記特許文献1に記載された方法では、RFIDチップを埋め込んだ電子機器等が社会一般に普及するまでの長い間、RFIDチップが埋め込まれていない電子機器等の含有資源量を分析することはできない。
上記非特許文献1に記載された方法によって、電子部品が実装された基板の資源量を推定する場合、電子部品が実装された状態の基板を粉砕してからICP分析や蛍光X線分析を実施するので、基板全体の含有資源量を推定することはできても、どの化学成分が、どの電子部品等に、どの程度含まれていたかを知ることはできない。別の方法として、基板に実装されている電子部品毎に上記非特許文献1に記載された方法によって分析を行う方法も考えられるが、この方法では、化学分析を行う回数が非常に多くなるため、手間やコストの面で現実的ではない。
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、基板に実装されている各電子部品の含有資源量を簡便且つ低コストに推定することにある。
本発明に係る含有資源量推定装置(100)は、電子部品(A〜F)が実装された異なる複数の基板(1〜8)の含有資源量のデータ(400)を記憶する含有資源量記憶部(104)と、前記複数の基板の夫々に実装されている電子部品の種別毎の個数を示す個数データ(401)が外部から入力され、入力された前記個数データと前記含有資源量記憶部に記憶された前記含有資源量のデータとに基づいて回帰分析を行うことにより、基板の含有資源量を目的変数とし、電子部品の種別毎の個数を説明変数としたモデル関数を推定する推定部(105)と、前記推定部によって推定されたモデル関数の偏回帰係数に基づいて、前記複数の基板に実装された電子部品の1個当たりの含有資源量を算出する含有資源量算出部(106)とを有することを特徴とする。
上記含有資源量推定装置において、前記複数の基板の電子部品が実装されている実装面の画像を取得する画像取得部(101)と、複数種類の電子部品のテンプレート画像を記憶するテンプレート画像記憶部(102)と、前記画像取得部が取得した画像と前記テンプレート画像とを比較することにより、前記複数の基板に実装されている電子部品の種別および個数を基板毎に識別し、識別結果に基づいて前記個数データを生成する識別部(103)とを更に有し、前記推定部は、前記識別部によって生成された前記個数データが入力されてもよい。
本発明に係る別の含有資源量推定装置(200)は、電子部品(G〜L)が実装された異なる複数の基板(9〜16)の含有資源量のデータ(500)を記憶する含有資源量記憶部(204)と、前記複数の基板の夫々に実装されている電子部品の種別毎のサイズを示すサイズデータ(501)が外部から入力され、入力された前記サイズデータと、前記含有資源量記憶部に記憶された前記基板の含有資源量のデータとに基づいて回帰分析を行うことにより、基板の含有資源量を目的変数とし、電子部品の種別毎のサイズを説明変数としたモデル関数を推定する推定部(205)と、前記推定部によって推定されたモデル関数の偏回帰係数に基づいて、前記複数の基板に実装された電子部品の単位サイズ当たりの含有資源量を算出する含有資源量算出部(206)とを有し、前記サイズデータは、前記複数の基板の夫々に実装されている電子部品の種別毎の総面積、または前記複数の基板の夫々に実装されている電子部品の種別毎の総外周長であることを特徴とする。
上記含有資源量推定装置において、前記複数の基板の電子部品が実装されている実装面の画像を取得する画像取得部(101)と、複数種類の電子部品のテンプレート画像を記憶するテンプレート画像記憶部(102)と、前記画像取得部が取得した画像と前記テンプレート画像とを比較することにより、前記複数の基板に実装されている電子部品の種別、個数、および大きさを基板毎に識別し、識別結果に基づいて前記サイズデータを生成する識別部(203)とを更に有し、前記推定部は、前記識別部によって生成された前記サイズデータが入力されてもよい。
本発明に係る含有資源量推定方法は、推定部および含有資源量算出部を有する含有資源量推定装置が、基板に実装されている電子部品の含有資源量を推定するための含有資源量推定方法であって、前記推定部が、複数の基板の夫々に実装されている電子部品の種別毎の個数を示す個数データ(401)と、前記複数の基板毎の含有資源量のデータ(400)とに基づいて回帰分析を行うことにより、基板の含有資源量を目的変数とし、電子部品の種別毎の個数を説明変数としたモデル関数を推定する第1ステップ(S105)と、前記含有資源量算出部が、前記第1ステップにおいて推定されたモデル関数の偏回帰係数に基づいて、前記複数の基板に実装された電子部品の1個当たりの含有資源量を算出する第2ステップ(S106)と、を含むことを特徴とする。
上記含有資源量推定方法において、前記含有資源量推定装置は、画像取得部および識別部を更に有し、前記画像取得部が、前記複数の基板の電子部品が実装されている実装面の画像を取得する第3ステップ(S101)と、前記識別部が、前記第3ステップにおいて取得した画像と複数種類の電子部品のテンプレート画像とを比較することにより、前記複数の基板に実装されている電子部品の種別および個数を基板毎に識別し、識別結果に基づいて前記個数データを生成する第4ステップ(S102〜S103)とを更に含み、前記第1ステップは、前記第4ステップにおいて生成された前記個数データと、記憶部から読み出した前記複数の基板毎の含有資源量のデータとに基づいて、前記回帰分析を行うステップを含んでもよい。
本発明に係る別の含有資源量推定方法は、推定部および含有資源量算出部を有する含有資源量推定装置が、基板に実装されている電子部品の含有資源量を推定するための含有資源量推定方法であって、前記推定部が、複数の基板の夫々に実装されている電子部品の種別毎のサイズを示すサイズデータ(501)と、前記複数の基板毎の含有資源量のデータ(500)とに基づいて回帰分析を行うことにより、基板の含有資源量を目的変数とし、電子部品の種別毎の大きさを説明変数としたモデル関数を推定する第1ステップ(S204)と、前記含有資源量算出部が、前記第1ステップにおいて推定されたモデル関数の偏回帰係数に基づいて、前記複数の基板に実装された電子部品の単位サイズ当たりの含有資源量を算出する第2ステップ(S205)と、を含み、前記サイズデータは、前記複数の基板の夫々に実装されている電子部品の種別毎の総面積、または前記複数の基板の夫々に実装されている電子部品の種別毎の総外周長であることを特徴とする。
本発明に係るプログラムは、コンピュータに、上記の含有資源量推定方法における各ステップを実行させるためのプログラムであることを特徴とする。
なお、上記説明において括弧を付した参照符号は、図面において当該参照符号が付された構成要素の概念に含まれるものを例示するに過ぎない。
本発明によれば、基板に実装されている電子部品の含有資源量を簡便且つ低コストに推定することが可能となる。
図1は、本発明の実施の形態1に係る含有資源量推定装置の構成を示す図である。 図2は、基板の実装面の一例を示す図である。 図3は、含有資源量記憶部104に記憶される含有資源量のデータ400の一例を示す図である。 図4は、識別部103によって生成される個数データ401の一例を示す図である。 図5は、実施の形態1に係る含有資源量推定装置100による含有資源量の推定結果の一例を示す図である。 図6は、含有資源量推定装置100の比較例1として、化学分析による含有資源量の分析結果の一例を示す図である。 図7は、含有資源量推定装置100による処理手順の一例を示す図である。 図8は、本発明の実施の形態2に係る含有資源量推定装置の構成を示す図である。 図9は、含有資源量記憶部204に記憶される含有資源量のデータ500の一例を示す図である。 図10は、識別部203によって生成されるサイズデータ501の一例を示す図である。 図11は、実施の形態2に係る含有資源量推定装置200による含有資源量の推定結果の一例を示す図である。 図12は、含有資源量推定装置200の比較例2として、化学分析による含有資源量の分析結果の一例を示す図である。 図13は、含有資源量推定装置200による処理手順の一例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
≪実施の形態1≫
図1は、本発明の実施の形態1に係る含有資源量推定装置の構成を示す図である。
含有資源量推定装置100は、携帯端末、パーソナルコンピュータ、および家電製品等の電子機器に含まれる基板に実装されている電子部品に含まれている希少金属や貴金属等の含有量を推定するための装置である。含有資源量推定装置100は、例えば、電子部品等が実装されたプリント基板等から希少金属や貴金属等をリサイクルする際に利用される。
ここで、「基板」には、例えばガラスエポキシ基板やフレキシブル基板等の各種のプリント基板のみならず、電子部品を実装することが可能な各種の部材も含まれる。また、「電子部品」には、抵抗、コンデンサ、コイルおよびダイオード等のディスクリート部品のみならず、半導体集積回路(ICチップ)やコネクタ、ソケット等の部品も含まれる。
また、「含有資源量」とは、基板や電子部品に含まれている各種の資源(例えば、希少金属や貴金属等の化学成分)の含有量を言う。例えば、「電子部品が実装された基板の含有資源量」とは、基板単体の含有資源量と、基板に実装されている各種電子部品の含有資源量との合計量を言う。
具体的に、含有資源量推定装置100は、画像取得部101、テンプレート画像記憶部102、識別部103、含有資源量記憶部104、推定部105、および含有資源量算出部106を備える。
ここで、含有資源量推定装置100は、コンピュータによって実現される。具体的には、画像取得部101、識別部103、推定部105、および含有資源量算出部106は、例えばCPUやDSP等のプロセッサが含有資源量推定装置100内に設けられた図示されないROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、およびフラッシュメモリ等の記憶装置に格納されたプログラムに従って各種のデータ処理を実行することによって、実現される。なお、コンピュータ(ロセッサ)を含有資源量推定装置100として機能させるための上記プログラムは、記録媒体に記録することも、ネットワークを通して提供することも可能である。
画像取得部101は、含有資源量を推定したい電子部品が実装された異なる複数の基板の画像を取得する。ここで、基板の画像とは、基板における電子部品が実装された実装面が写された画像であり、例えば実装されている電子部品等が判別可能な程度の解像度を有している。
図2は、基板の実装面の一例を示す図である。
同図には、複数種類の電子部品A〜Fが実装された基板1の実装面が例示されている。画像取得部101は、図2に示されるような基板の実装面が撮影された画像のデータDINを入力する。例えば、電子部品A〜Fの含有資源量を推定したい場合には、それら電子部品A〜Fを実装している異なる複数の基板を準備し、夫々の基板の実装面を撮影した画像のデータを画像取得部101に入力する。
画像取得部101による画像の取得方法としては、例えば、含有資源量推定装置100内にカメラ等の撮像装置を設け、その撮像装置によって基板の実装面を撮影し、撮影した画像のデータを画像取得部101に入力することにより画像を取得する方法が挙げられる。また、別の方法としては、予め、含有資源量推定装置100とは別個に設けた撮像装置によって基板の実装面を撮影しておき、その撮影した画像のデータを記録した記録媒体(外部メモリやCD−ROM等)を介して画像取得部101が画像を取得する方法や、予め撮影した基板の画像のデータを有線または無線の通信ネットワークを介して含有資源量推定装置100が受信し、受信した画像のデータを画像取得部101に入力することにより画像を取得する方法等が挙げられる。
テンプレート画像記憶部102は、各種電子部品のテンプレート画像のデータを記憶する。テンプレート画像記憶部102は、例えば、含有資源量推定装置100内に設けられた書き換え可能な不揮発性の記憶装置(例えば、フラッシュメモリ等)における所定の記憶領域によって実現することができる。ここで、電子部品のテンプレート画像には、例えば、広く流通している抵抗素子、コンデンサ、コイル、半導体集積回路、およびコネクタ等の代表的な電子部品の外形を写した画像が含まれる。上記テンプレート画像のデータは、電子部品の種別毎にデータベース化され、予めテンプレート画像記憶部102に記憶されている。
含有資源量記憶部104は、電子部品が実装された異なる複数の基板の含有資源量のデータ400を記憶する。含有資源量記憶部104は、例えば、含有資源量推定装置100内に設けられた書き換え可能な不揮発性の記憶装置(例えば、フラッシュメモリ等)における所定の記憶領域によって実現することができる。
図3は、含有資源量記憶部104に記憶される含有資源量のデータ400の一例を示す図である。同図には、一例として、基板1〜8の含有資源量のデータが示されている。基板1〜8には、電子部品A〜Fが実装されており、実装されている電子部品A〜Fの個数は基板毎に相違している。
同図に示されるように、含有資源量記憶部104には、基板全体(基板および実装されている電子部品)に含まれるAu(金),Ag(銀),Cu(銅),Pt(白金)等の貴金属およびPd(パラジウム)、In(インジウム)等の希少金属等の含有量が、基板毎にデータベース化されて予め記憶されている。例えば、予め、含有資源量を推定したい電子部品A〜Fを実装している異なる複数の基板1〜8を準備し、電子部品が実装された状態の基板1〜8を夫々粉砕し、ICP発光分光分析、ICP質量分析、および蛍光X線分析等を行うことにより、基板毎の含有資源量を分析する。そして、その分析結果を含有資源量のデータ400として含有資源量記憶部104に記憶しておく。
識別部103は、画像取得部101が取得した各基板の画像と上記テンプレート画像とを比較することによって、各基板に実装されている電子部品の種別および個数を基板毎に識別し、識別結果に基づいて個数データ401を生成する。ここで、個数データ401とは、各基板に実装された電子部品の種別毎の個数を示すデータである。
具体的に、識別部103は、先ず、画像取得部101が取得した基板の画像から、その基板に実装されている電子部品の画像を検出する。次に、識別部103は、検出した電子部品の画像とテンプレート画像記憶部103のデータベース内のテンプレート画像とを照合する。具体的には、検出した電子部品の画像と一致または類似するテンプレート画像をテンプレート画像記憶部103のデータベースから検索する。検索の結果、上記電子部品の画像と一致または類似するテンプレート画像が存在する場合には、上記電子部品が一致または類似したテンプレート画像に係る電子部品であると判定する。識別部103は、上記の検索および判定の処理を、各基板における全ての電子部品に対して行うことにより、夫々の基板に実装されている電子部品の種類および個数を識別し、個数データ401を生成する。
図4は、識別部103によって生成される個数データの一例を示す図である。
同図には、識別部103が上記基板1〜8の実装面の画像に基づいて各基板に実装されている電子部品A〜Fの個数を識別することによって生成した個数データ401が示されている。例えば、図4に示されるデータ401_1は、基板1に、電子部品Aが1個、電子部品Bが2個、電子部品Cが4個、電子部品Dが3個、電子部品Eが2個、電子部品Fが6個、実装されていることを表している。
推定部105は、識別部103によって生成された個数データ401を入力するとともに、入力した個数データ401と、含有資源量記憶部104に記憶された含有資源量のデータ400とに基づいて回帰分析を行うことにより、基板の含有資源量を目的変数Yとし、電子部品の種別毎の個数を説明変数Xとしたモデル関数を推定する。
具体的に、推定部105は、先ず、個数データ401および含有資源量のデータ400から、基板に実装されている各電子部品の個数を入力データとし、その基板に含まれる特定の金属に係る含有資源量を出力データとして入出力データ対を基板毎に選択する。例えば、図3および図4の場合、推定部105は、基板1に実装されている電子部品A〜Fの個数401_1を入力データとし、基板1に含まれるAuの含有資源量400_1を出力データとした入出力データ対と、基板2に実装された電子部品A〜Fの個数401_2を入力データとし、基板2に含まれるAuの含有資源量400_2を出力データとした入出力データ対と、・・・、基板8に実装されている電子部品A〜Fの個数401_8を入力データとし、基板1に含まれるAuの含有資源量400_8を出力データとした入出力データ対を夫々選択する。そして、推定部105は、選択した基板毎の入出力データ対を用いて重回帰分析を行うことにより、モデル関数を推定する。
下記式(1)〜(6)に、推定部105によって推定したモデル関数の一例を示す。下記式(1)〜(6)は、上述した図3および図4に示した含有資源量のデータ400および個数データ401に基づいて推定した化学物質毎のモデル関数である。ここで、XA〜XFは、電子部品A〜Fの夫々の個数を夫々表し、YAu,YAg,YCu,YPt,YPd,YInは、一つの基板に含まれるAu,Ag,Cu,Pt,Pd,およびInの含有量を夫々表している。
Figure 0006224524
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含有資源量算出部106は、推定部105によって推定されたモデル関数の偏回帰係数(説明変数Xの係数)に基づいて、電子部品の1個当たりの含有資源量を算出し、算出結果DOUTを出力する。
例えば、基板に含まれるAuの含有資源量を表す上記式(1)において、変数XAの係数が“99.2”であることから、1個の電子部品Aに“99.2mg”のAuが含有されていると推定できる。同様に、式(1)におけるXB〜XFの係数から、1個の電子部品Bに“0.5mg”のAuが含有され、1個の電子部品Cに“20.8mg”のAuが含有され、1個の電子部品Dに“54.5mg”のAuが含有され、1個の電子部品Eに“72.6mg”のAuが含有され、1個の電子部品Fに“57.3mg”のAuが含有されていると推定できる。Ag、Cu、Pt等の他の化学成分についても同様に、式(2)〜(6)におけるXA〜XFの係数から電子部品1個当たりの含有資源量を推定することができる。
そこで、含有資源量算出部106は、推定部105によって推定されたモデル関数の偏回帰係数(説明変数Xの係数)を電子部品の1個当たりの含有資源量として出力する。なお、電子部品1個あたりの含有資源量がマイナスであることはないが、基板の含有資源量の化学分析時における誤差等の影響により重回帰分析時の偏回帰係数がマイナスになる場合がある(例えば上記式(2)を参照)。この場合には、例えば、マイナス値の偏回帰係数を含有資源量としてそのまま出力しても良いし、含有資源量を“0(ゼロ)”として出力しても良い。
なお、含有資源量算出部106による含有資源量の算出結果DOUTは、例えば、記憶装置(図示せず)に記憶された後、ユーザ等の要求に応じて、液晶ディスプレイ等の表示装置(図示せず)に表示されたり、通信ネットワークを介して送信されたりする。
図5に、実施の形態1に係る含有資源量推定装置100による電子部品の含有資源量の推定結果の一例を示す。また、図6に、比較例1として、化学分析による含有資源量の分析結果を示す。
図5に示される推定結果は、図3に示した含有資源量のデータ400と図4に示した個数データ401に基づいて推定した上記式(1)〜(6)のモデル関数から、上記電子部品A〜Fの1個当たりの含有資源量を推定したものである。また、図6に示される分析結果は、各電子部品A〜Fに対して湿式分解処理を行った後、ICP発光分光分析およびICP質量分析を行ったものである。なお、上記湿式分解処理では、第1段階として王水を用い、残渣はメタほう酸リチウムでアルカリ溶解し、硝酸で加温溶解している。
図5および図6から理解されるように、Cu(銅)を除く化学成分については、含有資源量推定装置100による含有資源量の推定結果と化学分析による分析結果との間に大きな違いはない。Cuに関して推定結果と化学分析結果に大きな差が生じた原因は以下のように考えることができる。すなわち、基板の含有資源量のデータベースを作成する際に、基板ごと粉砕して化学分析を行った分析結果を用いているので、含有資源量記憶部104に記憶されている含有資源量には、基板に実装されている電子部品の含有資源量のみならず、基板自体の含有資源量(基板の配線材料(Cu))も含まれていることが原因であると考えられる。
したがって、含有資源量推定装置100によれば、基板自体に多く含まれる金属以外の金属について、各電子部品の含有資源量を高精度に推定することが可能となる。
次に、含有資源量推定装置100による処理手順について説明する。
図7は、含有資源量推定装置100による処理手順の一例を示す図である。
先ず、含有資源量推定装置100は、含有資源量を推定したい電子部品が実装された複数の基板の画像のデータを画像取得部101に入力する(S101)。例えば、前述したように、含有資源量推定装置100内に設けられた撮像装置によって基板の実装面を撮影し、撮影した実装面の画像のデータを画像取得部101に入力する。
次に、含有資源量推定装置100は、識別部103によって、ステップS101において入力した各基板の画像に含まれる電子部品の画像と、上記テンプレート画像とを比較する(S102)。次に、含有資源量推定装置100は、識別部103によって、ステップS102の比較結果に基づいて各電子部品の種別および個数を基板毎に識別し、識別結果に基づいて個数データ401を生成する(S103)。
次に、含有資源量推定装置100は、推定部105によって、ステップS103において生成された個数データ401と、含有資源量記憶部104から読み出した含有資源量のデータ400とに基づいて、上述した重回帰分析を行うことにより、モデル関数を推定する(S104)。次に、含有資源量推定装置100は、含有資源量算出部106によって、ステップS104において推定したモデル関数から、上述した方法により各電子部品の1個当たりの含有資源量を推定する(S105)。
以上、本発明に係る含有資源量推定装置100によれば、各基板に実装されている電子部品に係る個数データと、予め分析等を行うことによって得た複数の基板の含有資源量のデータとに基づいて重回帰分析を行うことによってモデル関数を推定し、推定したモデル関数の偏回帰係数に基づいて各電子部品の資源含有量を算出するので、電子部品1個当たりの含有資源量を推定することが可能となる。これによれば、電子部品毎に化学分析を行う従来の分析方法に比べて簡便且つ低コストに、電子部品毎の含有資源量を推定することができ、希少金属や貴金属類等の適切なリサイクルの推進に寄与することが可能となる。
また、実施の形態1に係る含有資源量推定装置100によれば、各基板の実装面の画像とテンプレート画像とを照合することにより、各基板に実装されている電子部品の種別および個数を識別して個数データを生成するので、例えば分析者自らが目視で基板上の電子部品等の種別や個数を確認する必要がなく、更なる簡便化および低コスト化を図ることができる。
≪実施の形態2≫
図8は、実施の形態2に係る含有資源量推定装置200の構成を示す図である。
同図に示される含有資源量推定装置200は、各基板に実装されている電子部品の種別および個数に加えて電子部品の大きさを識別し、その識別結果に基づいて各電子部品の単位サイズ当たりの含有資源量を推定する点において、実施の形態1に係る含有資源量推定装置100と相違し、その他の点は含有資源量推定装置100と同様である。なお、含有資源量推定装置200において、含有資源量推定装置100と同一の構成要素には同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
具体的に、含有資源量推定装置200は、画像取得部101、テンプレート画像記憶部102、識別部203、含有資源量記憶部204、推定部205、含有資源量算出部206を備える。
ここで、含有資源量推定装置200はコンピュータによって実現される。例えば識別部203、推定部205、および含有資源量算出部206は、画像取得部101等と同様に、プロセッサが含有資源量推定装置100内に設けられた図示されないROMやRAM等の記憶装置に格納されたプログラムに従って各種のデータ処理を実行することによって、実現される。なお、コンピュータ(プロセッサ)を含有資源量推定装置200として機能させるための上記プログラムは、記録媒体に記録することも、ネットワークを通して提供することも可能である。
含有資源量記憶部204は、実施の形態1に係る含有資源量記憶部104と同様に、電子部品が実装された複数種類の基板の含有資源量のデータを記憶する。
図9は、含有資源量記憶部104に記憶される各種基板の含有資源量のデータ500の一例を示す図である。同図には、一例として、基板9〜16の含有資源量のデータが示されている。基板9〜16には、電子部品G〜Lが実装されており、実装されている電子部品G〜Lの個数は基板毎に相違している。
同図に示されるように、含有資源量記憶部204には、実施の形態1に係る含有資源量記憶部104と同様に、基板全体(基板および実装されている電子部品)に含まれる貴金属および希少金属等の含有量が、基板毎にデータベース化されて予め記憶されている。
識別部203は、上述した識別部103と同様に、画像取得部101に入力された各基板の画像と上記テンプレート画像とを比較することによって、各基板に実装されている電子部品の種別および個数を識別する。更に、識別部203は、画像取得部101に入力された各基板の画像に含まれる電子部品の画像に基づいて当該電子部品の大きさを識別し、夫々の基板に実装されている電子部品の種別毎のサイズを示すサイズデータ501を生成する。
ここで、電子部品の種別毎のサイズ(大きさ)とは、例えば電子部品の面積であり、サイズデータ501には、電子部品の種別毎の総面積を示すデータが含まれる。面積とは、例えば、基板に実装されている電子部品を実装面に垂直な方向から見たときの電子部品の表面積である。また、電子部品の種別毎の総面積とは、基板に実装されている同一種類の電子部品の夫々の面積の総和であり、例えば、基板1に電子部品Aが5個実装されている場合には、5つの電子部品Aの夫々の面積を加算した値が、基板1における電子部品Aの総面積となる。
識別部203による電子部品の面積の識別は、例えば画素数(ピクセル数)に基づいて行われる。例えば、画像取得部101が取得した画像中に、長さが既知の部分が撮影されていれば、その部分の画素数から、単位ピクセル当たりの長さ(例えばmm)がわかる。そこで、識別部203は、単位ピクセル当たりの長さと電子部品の画像の画素数とに基づいて各電子部品の1個当たりの面積を算出し、算出した夫々の電子部品の面積を電子部品の種別毎に加算することによって、サイズデータ501を生成する。
図10に、識別部203によって生成されるサイズデータの一例を示す。
同図には、一例として、識別部203が異なる複数の基板9〜16の画像から各基板に実装されている電子部品G〜Lの総面積を識別することによって生成したサイズデータ501が示されている。例えば、図10に示されるデータ501_1は、基板9に実装されている電子部品Gの総面積が20cm2、電子部品Hの総面積が30cm2、電子部品Iの総面積が25cm2、電子部品Jの総面積が15cm2、電子部品Kの総面積が10cm2、電子部品Lの総面積が5cm2、であることを表している。
推定部205は、識別部203によって生成されたサイズデータ501を入力するとともに、入力したサイズデータ501と、含有資源量記憶部204に記憶された含有資源量のデータ500とに基づいて回帰分析を行うことにより、基板の含有資源量を目的変数Yとし、電子部品の種別毎の総面積を説明変数Xとしたモデル関数を推定する。
具体的に、推定部205は、先ず、サイズデータ501および含有資源量のデータ500から、基板に実装されている電子部品の種別毎の総面積を入力データとし、基板に含まれる特定の金属に係る含有資源量を出力データとして、入出力データ対を基板毎に選択する。例えば、図9および図10の場合、推定部205は、基板9に実装された電子部品G〜L毎の総面積501_1を入力データとし、基板9のAuの含有資源量500_1を出力データとした入出力データ対と、基板10に実装された電子部品G〜L毎の総面積501_2を入力データとし、基板10のAuの含有資源量500_2を出力データとした入出力データ対と、・・・、基板16に実装された電子部品G〜L毎の総面積501_8を入力データとし、基板16のAuの含有資源量500_8を出力データとした入出力データ対を夫々選択する。そして、推定部205は、選択した基板毎の入出力データ対を用いて重回帰分析を行うことにより、モデル関数を推定する。
下記式(7)〜(12)に、推定部205によって推定したモデル関数の一例を示す。下記式(7)〜(12)は、上述した図9および図10に示した含有資源量のデータ500および個数データ501に基づいて推定した化学物質毎のモデル関数である。ここで、XG〜XLは、電子部品G〜Lの総面積を夫々表し、YAu,YAg,YCu,YPt,YPd,YInは、一つの基板に含まれるAu,Ag,Cu,Pt,Pd,およびInの含有資源量を夫々表している。
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含有資源量算出部206は、推定部205によって推定されたモデル関数の偏回帰係数(説明変数Xの係数)に基づいて、電子部品の単位サイズ(単位面積)当たりの含有資源量を算出し、算出結果DOUT2を出力する。
例えば、基板に含まれるAuの含有資源量を表す上記式(7)において、変数XAの係数が“6.8”であることから、電子部品Gに“6.8mg/cm2”のAuが含有されていると推定できる。同様に、式(7)におけるXH〜XLの係数から、電子部品Hに“0.2mg/cm2”のAuが含有され、電子部品Iに“2.0mg/cm2”のAuが含有され、電子部品Jに“9.0mg/cm2”のAuが含有され、電子部品Kに“18.7mg/cm2”のAuが含有され、電子部品Lに“4.9mg/cm2”のAuが含有されていると推定できる。Ag、Cu、Pt等の他の化学成分についても同様に、式(8)〜(12)におけるXG〜XLの係数から電子部品の単位サイズ(単位面積)当たりの含有資源量を推定することができる。
そこで、含有資源量算出部206は、推定部205によって推定されたモデル関数の偏回帰係数(説明変数Xの係数)を電子部品の単位サイズ当たりの含有資源量として出力する。なお、電子部品の単位面積当たりの含有資源量がマイナスであることはないが、基板の含有資源量の化学分析時における誤差等の影響により重回帰分析時の偏回帰係数がマイナスになる場合がある(例えば上記式(8)を参照)。この場合には、実施の形態1に係る含有資源量算出部106と同様に、含有資源量算出部206は、マイナス値の偏回帰係数を含有資源量としてそのまま出力しても良いし、含有資源量を“0(ゼロ)”として出力しても良い。
なお、含有資源量算出部206による含有資源量の算出結果DOUT2は、例えば、記憶装置(図示せず)に記憶された後、ユーザ等の要求に応じて、液晶ディスプレイ等の表示装置(図示せず)に表示されたり、通信ネットワークを介して送信されたりする。
図11に、実施の形態2に係る含有資源量推定装置200による電子部品の含有資源量の推定結果の一例を示す。また、図12に、比較例2として、化学分析による含有資源量の分析結果を示す。
図11に示される推定結果は、上述の電子部品G〜Lについて、図9に示した含有資源量のデータ500と図10に示した個数データ501に基づいて推定した上記式(7)〜(12)のモデル関数から、電子部品G〜Lの1個当たりの含有資源量を推定したものである。また、図12に示される分析結果は、各電子部品G〜Lに対して湿式分解処理を行った後、ICP発光分光分析およびICP質量分析を行ったものである。なお、上記湿式分解処理では、第1段階として王水を用い、残渣はメタほう酸リチウムでアルカリ溶解し、硝酸で加温溶解している。
図11および図12から理解されるように、Cu(銅)を除く化学成分については、含有資源量推定装置200による含有資源量の推定結果と化学分析による分析結果との間に大きな違いはない。Cuに関して推定結果と化学分析結果に大きな差があるのは、前述の実施の形態1に係る含有資源量推定装置100と同様に、含有資源量記憶部204に記憶されている含有資源量には、基板に実装されている電子部品の含有資源量のみならず、基板自体の含有資源量も含まれていることが原因であると考えられる。
したがって、含有資源量推定装置200によれば、基板自体に多く含まれる金属以外の金属について、各電子部品の含有資源量を高精度に推定することが可能となる。
次に、含有資源量推定装置200による処理手順について説明する。
図13は、含有資源量推定装置200による処理手順の一例を示す図である。
先ず、含有資源量推定装置200は、前述の含有資源量推定装置100と同様に、含有資源量を推定したい電子部品が実装された複数の基板の画像を画像取得部101によって取得し、取得した画像と上記テンプレート画像とを比較する(S101〜S102)。次に、含有資源量推定装置200は、識別部203によって、各基板に実装されている電子部品の種別、個数および大きさ(面積)を基板毎に識別し、識別結果に基づいてサイズデータ501を生成する(S203)。
次に、含有資源量推定装置200は、推定部205によって、ステップS203において生成されたサイズデータ501と、含有資源量記憶部204から読み出した含有資源量のデータ500とに基づいて、上述した重回帰分析を行うことにより、モデル関数を推定する(S204)。次に、含有資源量推定装置200は、含有資源量算出部206によって、ステップS204において推定したモデル関数から、上述した方法により各電子部品の単位サイズ当たりの含有資源量を推定する(S205)。
以上、本発明に係る含有資源量推定装置200によれば、各基板に実装されている電子部品の種別毎の総面積に係るサイズデータと、予め分析等を行うことによって得た複数の基板の含有資源量のデータとに基づいて重回帰分析を行うことによってモデル関数を推定し、推定したモデル関数の偏回帰係数に基づいて各電子部品の資源含有量を算出するので、電子部品の単位外周長当たりの含有資源量を推定することが可能となる。これによれば、電子部品毎に化学分析を行う従来の分析方法に比べて簡便且つ低コストに、電子部品毎の含有資源量を推定することができ、希少金属や貴金属類等の適切なリサイクルの推進に寄与することが可能となる。
また、実施の形態2において、電子部品の種別毎のサイズとして、面積の代わりに外周長を用いることも可能である。ここで、電子部品の外周長とは、例えば基板に実装されている電子部品を実装面に垂直な方向から見たときの電子部品の周長である。
一般に、電子部品としての半導体集積回路(ICチップ)の多くは、外部パッケージの外部端子(リード)と半導体基板上の電極(パッド)とが金(Au)から成るボンディングワイヤーによって接続されているため、半導体集積回路のパッケージの外周長が長いほど、ボンディングワイヤーの本数が多くなり、半導体集積回路の含有資源量が多くなる傾向がある。そのため、含有資源量を推定する電子部品の種類によっては、電子部品の面積の代わりに外周長を考慮することにより、電子部品の含有資源量の推定精度が向上する場合がある。
そこで、実施の形態2において、含有資源量推定装置200が、電子部品の外周長を識別することによって電子部品の種別毎の総外周長を示すサイズデータ501を生成し、そのサイズデータ501を用いて電子部品の単位外周長当たりの含有資源量を推定するようにしてもよい。ここで、電子部品の種別毎の総外周長とは、基板に実装されている同一種類の電子部品の夫々の外周長の総和であり、例えば、基板1に電子部品Aが5個実装されている場合には、5つの電子部品Aの夫々の外周長を加算した値が、基板1における電子部品Aの総外周長となる。
具体的には、含有資源量推定装置200において、識別部203が、画像取得部101に入力された各基板の画像に含まれる電子部品の画像に基づいて電子部品の外周長を識別し、識別した電子部品の種別毎の総外周長を示すサイズデータ501を生成する。なお、外周長は、面積と同様に、画像の画素数(ピクセル数)に基づいて識別される。次に、推定部205が、識別部203によって生成されたサイズデータ501を入力するとともに、入力したサイズデータ501と、含有資源量記憶部204に記憶された含有資源量のデータ500とに基づいて回帰分析を行うことにより、基板の含有資源量を目的変数Yとし、電子部品の種別毎の総外周長を説明変数Xとしたモデル関数を推定する。そして、含有資源量算出部206は、推定部205によって推定されたモデル関数の偏回帰係数を電子部品の単位外周長当たりの含有資源量として出力する。これによれば、電子部品の含有資源量として、単位外周長当たりの含有資源量を推定することが可能となる。
以上、本発明者らによってなされた発明を実施の形態に基づいて具体的に説明したが、本発明はそれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは言うまでもない。
例えば、実施の形態1および2において、電子部品が基板の片面に実装されている場合(例えば図2参照)を例示したが、例えば基板の両面に電子部品が実装されている場合には、基板の両面を撮影した画像のデータを画像取得部101に入力すればよい。
また、実施の形態1および2において、識別部103、203が、画像取得部101に入力した基板の画像のデータに基づいて電子部品等の種別、個数、およびサイズを識別し、個数データ401またはサイズデータ501を生成する場合を例示したが、これに限られない。例えば、ユーザ等が電子部品の種別や個数、面積、外周長等の情報をキーボード等の外部入力装置を介して含有資源量推定装置100、200に入力することにより、個数データ401やサイズデータ501を生成するようにしてもよい。この場合、含有資源量推定部100、200は、画像取得部101、テンプレート画像記憶部102、および識別部103、203を有さずに、外部から入力された個数データ401またはサイズデータ501を推定部105、205に直接入力するようにしてもよい。
100、200…含有資源量推定装置、101…画像取得部、102…テンプレート画像記憶部、103、203…識別部、104、204…含有資源量記憶部、105、205…推定部、106、206…含有資源量算出部、400、500…各基板の含有資源量のデータ、401…個数データ、501…サイズデータ、1〜16…基板、A〜L…電子部品、DIN…各基板の画像のデータ、DOUT1、2…含有資源量の算出結果。

Claims (8)

  1. 電子部品が実装された異なる複数の基板の含有資源量のデータを記憶する含有資源量記憶部と、
    前記複数の基板の夫々に実装されている電子部品の種別毎の個数を示す個数データが外部から入力され、入力された前記個数データと前記含有資源量記憶部に記憶された前記含有資源量のデータとに基づいて回帰分析を行うことにより、基板の含有資源量を目的変数とし、電子部品の種別毎の個数を説明変数としたモデル関数を推定する推定部と、
    前記推定部によって推定されたモデル関数の偏回帰係数に基づいて、前記複数の基板に実装された電子部品の1個当たりの含有資源量を算出する含有資源量算出部とを有する
    ことを特徴とする含有資源量推定装置。
  2. 請求項1に記載の含有資源量推定装置において、
    前記複数の基板の電子部品が実装されている実装面の画像を取得する画像取得部と、
    複数種類の電子部品のテンプレート画像を記憶するテンプレート画像記憶部と、
    前記画像取得部が取得した画像と前記テンプレート画像とを比較することにより、前記複数の基板に実装されている電子部品の種別および個数を基板毎に識別し、識別結果に基づいて前記個数データを生成する識別部とを更に有し、
    前記推定部は、前記識別部によって生成された前記個数データが入力される
    ことを特徴とする含有資源量推定装置。
  3. 電子部品が実装された異なる複数の基板の含有資源量のデータを記憶する含有資源量記憶部と、
    前記複数の基板の夫々に実装されている電子部品の種別毎のサイズを示すサイズデータが外部から入力され、入力された前記サイズデータと前記含有資源量記憶部に記憶された前記基板の含有資源量のデータとに基づいて回帰分析を行うことにより、基板の含有資源量を目的変数とし、電子部品の種別毎のサイズを説明変数としたモデル関数を推定する推定部と、
    前記推定部によって推定されたモデル関数の偏回帰係数に基づいて、前記複数の基板に実装された電子部品の単位サイズ当たりの含有資源量を算出する含有資源量算出部とを有し、
    前記サイズデータは、前記複数の基板の夫々に実装されている電子部品の種別毎の総面積、または前記複数の基板の夫々に実装されている電子部品の種別毎の総外周長である
    ことを特徴とする含有資源量推定装置。
  4. 請求項3に記載の含有資源量推定装置において、
    前記複数の基板の電子部品が実装されている実装面の画像を取得する画像取得部と、
    複数種類の電子部品のテンプレート画像を記憶するテンプレート画像記憶部と、
    前記画像取得部が取得した画像と前記テンプレート画像とを比較することにより、前記複数の基板に実装されている電子部品の種別、個数、および大きさを基板毎に識別し、識別結果に基づいて前記サイズデータを生成する識別部とを更に有し、
    前記推定部は、前記識別部によって生成された前記サイズデータが入力される
    ことを特徴とする含有資源量推定装置。
  5. 推定部および含有資源量算出部を有する含有資源量推定装置が、基板に実装されている電子部品の含有資源量を推定するための含有資源量推定方法であって、
    前記推定部が、複数の基板の夫々に実装されている電子部品の種別毎の個数を示す個数データと、前記複数の基板毎の含有資源量のデータとに基づいて回帰分析を行うことにより、基板の含有資源量を目的変数とし、電子部品の種別毎の個数を説明変数としたモデル関数を推定する第1ステップと、
    前記含有資源量算出部が、前記第1ステップにおいて推定されたモデル関数の偏回帰係数に基づいて、前記複数の基板に実装された電子部品の1個当たりの含有資源量を算出する第2ステップと、を含む
    ことを特徴とする含有資源量推定方法。
  6. 請求項5に記載の含有資源量推定方法において、
    前記含有資源量推定装置は、画像取得部および識別部を更に有し、
    前記画像取得部が、前記複数の基板の電子部品が実装されている実装面の画像を取得する第3ステップと、
    前記識別部が、前記第3ステップにおいて取得した画像と複数種類の電子部品のテンプレート画像とを比較することにより、前記複数の基板に実装されている電子部品の種別および個数を基板毎に識別し、識別結果に基づいて前記個数データを生成する第4ステップと、を更に含み、
    前記第1ステップは、前記第4ステップにおいて生成された前記個数データと、記憶部から読み出した前記複数の基板毎の含有資源量のデータとに基づいて、前記回帰分析を行うステップを含む
    ことを特徴とする含有資源量推定方法。
  7. 推定部および含有資源量算出部を有する含有資源量推定装置が、基板に実装されている電子部品の含有資源量を推定するための含有資源量推定方法であって、
    前記推定部が、複数の基板の夫々に実装されている電子部品の種別毎のサイズを示すサイズデータと、前記複数の基板毎の含有資源量のデータとに基づいて回帰分析を行うことにより、基板の含有資源量を目的変数とし、電子部品の種別毎の大きさを説明変数としたモデル関数を推定する第1ステップと、
    前記含有資源量算出部が、前記第1ステップにおいて推定されたモデル関数の偏回帰係数に基づいて、前記複数の基板に実装された電子部品の単位サイズ当たりの含有資源量を算出する第2ステップと、を含み、
    前記サイズデータは、前記複数の基板の夫々に実装されている電子部品の種別毎の総面積、または前記複数の基板の夫々に実装されている電子部品の種別毎の総外周長である
    ことを特徴とする含有資源量推定方法。
  8. コンピュータに、請求項5乃至7の何れか一項に記載の含有資源量推定方法における各ステップを実行させるためのプログラム。
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