JP6025707B2 - 癌を治療する方法 - Google Patents

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Description

関連出願に対する相互参照
本出願は、2010年4月6日に提出された米国特許仮出願第61/321,370号の利益を主張し、その開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
本発明は、腫瘍又はその他の代謝性障害を持つ動物を治療するための組成物及び方法に関する。特に、ここで開示される主題は、腫瘍によって及び他の代謝性障害によって放出されるエキソソームを、単離し、精製する方法に関する。次いで、電気穿孔処理を用いて、エキソソームからの1以上のタンパク質、又は、タンパク質もしくはポリペプチドをコードするヌクレオチドの配列を、たとえば樹状細胞のような抗原提示細胞又はT細胞のような他の免疫細胞に挿入すること、及びその抗原提示細胞又は他の免疫細胞を動物に投与して免疫応答を高めることに関する。
癌は、細胞の増殖、分化及び細胞の生存を正常に統御する制御の破綻が原因で生じる疾患の一部類である。悪性転換を受けている細胞は正常な増殖制御を逃れ、周辺の組織を侵襲し、最終的には生体の他の部位に移動して二次的腫瘍を定着させる。癌療法には通常、(固形腫瘍のための)外科手術とその後の細胞傷害性薬剤又は放射線の単独又は併用での療法が関与し、癌細胞を殺傷する。癌を検出し、治療することにおいて現在探求されていることの一つは、増殖している癌細胞を特異的に攻撃し、生命に必要な正常細胞を救うために、液性及び細胞性の免疫系を活性化させることによって癌細胞を殺傷するための組織化した尽力を備えるように、生体の免疫系を教化する方法を見出すことである。
癌を治療するために提案された方法の1つは、たとえば、樹状細胞のような抗原提示細胞を教化することである。樹状細胞は動物の免疫系の一部を形成する免疫細胞である。その主な機能は、抗原物質を処理し、表面上でそれを免疫系の他の細胞に提示して、抗原提示細胞として機能することである。それらは、自然免疫と獲得免疫との間のメッセンジャーとして作用する。樹状細胞は血中にて未成熟な状態で少量存在する。いったん活性化されると、それらはリンパ系組織に移動し、そこでTリンパ球及びBリンパ球と相互作用して適応免疫応答を開始し、形成する。樹状細胞は動物から単離し、精製することができる。
癌を治療するために提案された別の方法は、細胞性免疫の活性化に必要とされる免疫応答の一部であるTリンパ球を直接教化することである。
癌を治療する戦略の1つは、フロー電気穿孔処理を用いて、増殖している悪性腫瘍の遺伝的内容を樹状細胞に挿入することであった。フロー電気穿孔処理の応用の1つは、患者にて増殖している腫瘍から取り出した悪性細胞を入手し、それ(又はその溶解内容物)を樹状細胞に挿入するためにこの技術を用いることである。これによって、樹状細胞が教化され、その樹状細胞をドナーに戻した場合、細胞性及び液性双方の免疫応答が悪性細胞を攻撃するよう備えられる。このプロセスの限界は、ドナーの樹状細胞に電気穿孔処理で挿入される悪性細胞の入手可能性である。これには癌性組織の生検が必要とされ、生検のための外科処置の固有の問題、すなわち、関連性のある悪性組織試料を生検が含有することを保証できないという問題が伴い、多数の種類の癌が生検には向かない。
以前の研究によって、癌細胞は、エキソソームと呼ばれる、遺伝情報の小さな小胞を、増殖している腫瘍から放出することが示されている。正常状態及び病的状態のもとで細胞によって分泌されるエキソソームは、タンパク質、DNA、及びmRNAやmiRNAを含む機能的RNAを含有し、それは、細胞から細胞に行き来することができ、レシピエントの細胞のタンパク質産生に影響を及ぼす。腫瘍のエキソソームは正常細胞から放出されるエキソソームとは識別可能である。それらは、癌患者において、より豊富に存在し、腫瘍の増殖の増大、血管新生、及び免疫監視からの逃避に重要な役割を有する(Nilsson et al., Br J Cancer (2009) 100: 1603-1607)。エキソソームの中に含有される遺伝物質及びタンパク質は、その悪性供給源細胞の生物学的指紋である。
従って、動物自身の免疫系を癌細胞に向けさせることによって癌を治療するために使用する、新規の組成物及び方法について、当該技術分野でニーズが存在する。
本発明は、腫瘍によって及び他の代謝性障害によって放出されるエキソソームを単離し、精製し、次いで電気穿孔処理を用いてエキソソーム物質を樹状細胞、Tリンパ球又はその他の関連する免疫細胞に挿入する方法に関する。遺伝情報及びタンパク質情報のこの環境は、樹状細胞、Tリンパ球又はその他の関連する免疫細胞によって処理され、それらが悪性疾患に対する(また同様に、代謝性障害に対する)、細胞性及び液性双方の応答を備えることを可能にする。活性化された免疫系は逸脱細胞を攻撃し、無能にし、恒常性及び健康への復帰を可能にすることが認識される。
本発明は、癌及び/又は腫瘍のような、しかし、これらに限定されない、増殖性疾患を治療するために有用な方法及び組成物に関する。さらに詳しくは、本発明は、1以上の抗原提示細胞を含む有効量の組成物を動物に投与することを含む、動物において腫瘍を治療する方法を含み、その際、1以上の抗原提示細胞は、腫瘍に由来する1以上のエキソソーム(以後、「腫瘍エキソソーム」)と共に電気穿孔処理される。好まれる実施形態では、抗原提示細胞は樹状細胞である。
別の好まれる実施形態は、1以上のTリンパ球を含む有効量の組成物を投与することによって動物にて腫瘍を治療する方法を含み、その際、1以上のTリンパ球は、腫瘍に由来する1以上のエキソソームと共に電気穿孔処理される。Tリンパ球又は「T細胞」は、細胞介在性免疫で機能する白血球の一群である。細胞介在性免疫又は「細胞介在性免疫応答」は、標的細胞の近傍に接近したTリンパ球のようなリンパ球によって提供される免疫防御を指す。細胞介在性免疫応答はまた、特異的な抗原に応答したリンパ球の活性化も含む。
本明細書、及び添付の特許請求の範囲で使用されるとき、単数形態「a」、「an」及び「the」は、文脈が明らかに別に指示しない限り、複数の参照を含む。従って、たとえば、「化合物」への参照は1以上のそのような化合物への参照であり、当業者に既知のその同等物などを含む。
用語「動物」はヒトを含み、さらに詳しくは哺乳類を含む。
本明細書で使用されるとき、「抗原提示細胞」又は「APC」は、抗原を操作し、リンパ球又は別の免疫細胞にそれを提示する能力を有する細胞を意味する。抗原提示細胞の例には、マクロファージ、ランゲルハンス-樹状細胞、濾胞性樹状細胞、B細胞、単球、線維芽細胞及び線維細胞が挙げられるが、これらに限定されない。本明細書で使用されるとき、エピトープを提示するために「改変された」とは、天然の方法又は組換え法によって、エピトープを提示するように操作されている抗原提示細胞を指す。たとえば、少なくとも1つの腫瘍エキソソームと共に抗原提示細胞を電気穿孔処理して、腫瘍のポリペプチドを発現するように抗原提示細胞を改変することによって、抗原提示細胞を改変することができる。
用語「治療すること(treating)」、「治療する(treat)」又は「治療すること(to treat)」は、本明細書で使用されるとき、疾患又は腫瘍の予防、軽減、部分的なもしくは完全な緩和又は治癒を意味する。癌を治療することは、本明細書で使用されるとき、癌性細胞の増殖、脱分化、もしくは拡散、又はその組合せを、軽減することを含み得る。これには、白血病、脳腫瘍、前立腺癌、肝臓癌、卵巣癌、胃癌、結腸直腸癌、咽頭癌、乳癌、皮膚癌、黒色腫、肺癌、肉腫、子宮頸癌、精巣癌、膀胱癌、内分泌癌、子宮内膜癌、食道癌、神経膠腫、リンパ腫、神経芽細胞腫、骨肉腫、膵臓癌、下垂体癌、腎臓癌、鼻咽頭癌等を含むが、これらに限定されない、様々な組織の癌及び様々なステージの癌が含まれる。本発明に従って癌を治療することには、腫瘍サイズの低減、腫瘍増殖の軽減、及び腫瘍転移の軽減が含まれる。本明細書で使用されるとき、用語「腫瘍」は異常な組織の塊を指し、良性及び悪性双方の塊が含まれる。
用語「腫瘍エキソソーム」は、腫瘍のポリペプチド、腫瘍のDNA及び/又は腫瘍のRNAを含有するエキソソームを指し、プロスタソームを含むが、これに限定されない、特定の種類の癌に由来するエキソソームを含む。細胞膜の断片が自然に陥入し、細胞に取り込まれるときに、エキソソームが細胞内で創られる。内部移行した断片はさらに小さな小胞に分解され、その後細胞から放出される。後者の段階は、多数の小さな小胞を含有する後期エンドソームが細胞膜と融合し、細胞からの小胞の放出を始動した際に生じる。小胞(いったん放出されると「エキソソーム」と呼ばれる)は、リガンド、すなわち、元々の細胞膜と共通するポリペプチドが埋め込まれた脂質ラフトから成る。正常な状態及び病的状態のもとで細胞によって分泌されるエキソソームは、タンパク質、DNA、及びmRNAやmiRNAを含む機能的RNA分子を含有し、それは細胞から細胞へと行き来することができ、レシピエントの細胞のタンパク質産生に影響を及ぼす。このRNAを「エキソソームシャトルRNA」又は「エキソソームRNA」と呼ぶ。
エキソソームは動物由来の生体試料又は組織試料から得られてもよい。好まれる実施形態では、腫瘍エキソソームは、血液試料、尿試料、及び腫瘍腹水試料を含むがこれらに限定されない生体試料から単離される。エキソソームは、遠心分離法、限外濾過法、又はエキソソームの表面に発現されるタンパク質(たとえば、EGF受容体、ICAM−1、VEGF又はLMP1(エプステインバーウイルス潜在膜タンパク質1))を認識するアフィニティクロマトグラフィ法によって動物試料から単離されてもよい。アフィニティクロマトグラフィ法は、エキソソームの外部に局在することが示されている、以前特定されたエキソソーム生体マーカーに結合する抗体又はその他の物質を採用してもよい。エキソソーム生体マーカーのリストは以下の参考文献:Nilssonら、British Journal of Cancer、100(10):1603−7(2009);及びSkogら、Nature Cell Biology、10(12)1−7(2008)に見出すことができる。当該技術分野で既知の方法、たとえば、米国特許出願第12/695,910号、Gastparら、Cancer Research,65(12):5238−5248、Simpsonら、Expert Review Proteomics,6(3):267−283(2009)、Cabyら、Exosomal−like vesicles are present in human blood plasma,Int.Immunol.17(7)879−887(2005)によって教示された方法によってエキソソームを精製してもよい。これ及び本明細書で参照する文書はすべて、その全体が参照によって本明細書に組み込まれる。
一実施形態では、癌細胞によって放出された又はエキソサイトーシスされたエキソソームを、たとえば樹状細胞のような抗原提示細胞にトランスフェクトする。エキソソーム又はエキソソームの内容物を抗原提示細胞に挿入するためにどのようなトランスフェクション方法を用いてもよい。一実施形態では、電気穿孔処理が、エキソソーム又はエキソソームの内容物を抗原提示細胞に挿入するために使用されるトランスフェクション方法である。任意の抗原提示細胞が本方法での使用に企図され、それは自己細胞であってもよいし、又は同種細胞であってもよい。当業者は電気穿孔処理の方法に精通している。
電気穿孔処理は、たとえば、フロー電気穿孔処理又は静的電気穿孔処理であってもよい。従って、用語「トランスフェクトされる」は、本明細書で使用されるとき、電気穿孔処理されることを包含する。たとえば、樹状細胞のような抗原提示細胞(又は後述するようにTリンパ球)内への腫瘍エキソソームの電気穿孔処理は、腫瘍特異的な方式で、またおそらくは腫瘍転移特異的な方式で、これらの細胞の抗原刺激をもたらす。腫瘍エキソソームは、癌及び/又は腫瘍の転移に関与する腫瘍RNA及び腫瘍タンパク質の事前濃縮された小包として役立つので、樹状細胞、Tリンパ球又はその他の免疫細胞を抗原刺激するために腫瘍エキソソームを使用することは、これらの細胞を抗原刺激する他の方法に対して有利な点を提供する。従って、腫瘍エキソソームと共に電気穿孔処理された細胞は、癌又は腫瘍の拡散及び/又は増殖に関与する抗原/タンパク質を、より多く提示し、又は、より多く認識するように活性化され、その結果、これらの抗原/タンパク質に対する増強された免疫応答、及び、癌又は腫瘍のさらに良好な治療をもたらすはずである。
一実施形態では、抗原提示細胞を電気穿孔処理する方法は、双方とも参照によって本明細書に組み込まれる米国特許出願第20030073238号又はVan Meirvenneら、Cancer Gene Therapy、9:787−797(2002)に記載されたような電気穿孔装置の使用を含む。電気穿孔処理のための方法及び装置はまた、たとえば、公開されたPCT出願WO03/018751及びWO2004/031353;米国特許出願第10/781,440号、同第10/080,272号及び同第10/675,592号;並びに米国特許第5,720,921号、同第6,074,605号、同第6,090,617号、同第6,773,669号、同第6,090,617号、同第6,485,961号、同第6,617,154号、同第5,612,207にも記載されており、そのすべては参照によって本明細書に組み込まれる。フロー電気穿孔処理で使用するための別の装置は、米国特許公開公報20080138877及び米国特許出第6,773,669号に記載されており、そのすべてが参照によって本明細書に組み込まれる。
用語「腫瘍エキソソーム」は無傷の腫瘍エキソソーム及び断片化された腫瘍エキソソームの双方を含むことが理解されるべきである。この点で、用語「無傷」は、丸ごとの、完全な、又は損傷されていないエキソソームを含むが、これらに限定されない。用語「断片化された」は、分解された、分割された、又は解離されたエキソソームを含むが、これらに限定されない。電気穿孔処理自体がエキソソームを破壊し、断片化されたエキソソームを生じることがあり得る。本明細書で使用されるとき、「腫瘍エキソソーム溶解物」は、断片化されたエキソソーム及び断片化前の腫瘍エキソソーム内部の物質を含む。腫瘍エキソソーム内部の物質には、腫瘍RNA、腫瘍DNA及び腫瘍タンパク質が含まれる。本明細書で使用されるとき、用語「腫瘍RNA」は腫瘍エキソソームに由来するRNAを指すことが理解されるべきである。また本明細書で使用されるとき、用語「腫瘍DNA」は腫瘍エキソソームに由来するDNAを指し、用語「腫瘍タンパク質」は腫瘍エキソソームに由来するタンパク質又はペプチドを指す。
従って、本発明は、抗原提示細胞、Tリンパ球又はその他の免疫細胞の中へのエキソソーム全体の電気穿孔処理、抗原提示細胞、Tリンパ球又はその他の免疫細胞の中へのエキソソームの断片の電気穿孔処理、抗原提示細胞、Tリンパ球又はその他の免疫細胞の中への腫瘍エキソソーム溶解物の電気穿孔処理、並びに、抗原提示細胞、Tリンパ球又はその他の免疫細胞の中への増幅した腫瘍RNA及び/又は増幅した腫瘍DNAの電気穿孔処理を含む。一部の実施形態では、腫瘍エキソソーム溶解物に由来するRNAを単離し、逆転写し、増幅した後に、腫瘍エキソソーム溶解物と再び組み合せ、腫瘍溶解物/腫瘍DNAの混合物を創る。次いで腫瘍溶解物/腫瘍DNAの混合物を電気穿孔処理で樹状細胞、T細胞又はその他の免疫細胞に入れる。他の実施形態では、電気穿孔処理に先立って、腫瘍エキソソーム溶解物に由来するRNAを単離し、逆転写し、増幅し、腫瘍タンパク質に翻訳する。これらの実施形態では、腫瘍タンパク質を腫瘍エキソソーム溶解物と再び組み合わせて腫瘍溶解物/腫瘍タンパク質の混合物を創り、その混合物を電気穿孔処理で樹状細胞、T細胞又はその他の免疫細胞に入れる。
従って、本発明は、1以上の抗原提示細胞を含む有効量の組成物を動物に投与することを含む、腫瘍を持つ動物を治療する方法を含み、ここで、1以上の抗原提示細胞は1以上の腫瘍エキソソーム又は腫瘍エキソソーム溶解物と共に電気穿孔処理される。好まれる実施形態では、電気穿孔処理される抗原提示細胞は、電気穿孔処理後に、腫瘍RNA、腫瘍DNA、腫瘍タンパク質、又はそれらの組合せを含む。さらに好まれる実施形態では、抗原提示細胞及び腫瘍エキソソーム又は腫瘍エキソソーム溶解物は、治療されるべき動物に由来する。
本発明はさらに、1以上のTリンパ球を含む有効量の組成物を動物に投与することを含む、腫瘍を持つ動物を治療する方法を含み、ここで、1以上のTリンパ球は1以上の腫瘍エキソソーム又は腫瘍エキソソーム溶解物と共に電気穿孔処理される。好まれる実施形態では、電気穿孔処理されるTリンパ球は、電気穿孔処理後に、腫瘍RNA、腫瘍DNA、腫瘍タンパク質、又はそれらの組合せを含む。さらに好まれる実施形態では、Tリンパ球及び腫瘍エキソソーム又は腫瘍エキソソーム溶解物は、治療されるべき動物に由来する。
1以上のTリンパ球を含む有効量の組成物を動物に投与することによって動物において腫瘍を治療する方法も提供され、ここで、1以上のTリンパ球は腫瘍ポリペプチドをコードする腫瘍RNAを含む1以上の腫瘍エキソソームと共に電気穿孔処理される。「腫瘍ポリペプチド」は以下でさらに詳細に定義される。好まれる実施形態では、腫瘍ポリペプチドは、動物における腫瘍と関連すると考えられ、又はそのことが示されている。本発明はさらに、1以上の抗原提示細胞を含む有効量の組成物を動物に投与することを含む、動物における腫瘍を治療する方法を含み、ここで、1以上の抗原提示細胞は腫瘍ポリペプチドをコードする腫瘍RNAを含む1以上の腫瘍エキソソームと共に電気穿孔処理される。好まれる実施形態では、腫瘍ポリペプチドは、動物における腫瘍と関連すると考えられ、又はそのことが示されている。
特定の実施形態では、樹状細胞(「DC」ともいう)が好ましい種類の抗原提示細胞である。挿入されたエキソソームの入手源である細胞に対して免疫応答を向けさせるエピトープを、樹状細胞が提示するような方法で、樹状細胞を改変し、形質転換し、又は変化させる。従って、本発明はさらに、1以上の樹状細胞を含む有効量の組成物を動物に投与することを含む、動物における腫瘍を治療する方法を含み、ここで、1以上の樹状細胞は1以上の腫瘍エキソソーム又は腫瘍エキソソーム溶解物と共に電気穿孔処理される。
樹状細胞は、抗原物質を処理し、表面上でその抗原物質を免疫系の他の細胞に提示するように機能する。樹状細胞は、樹状細胞になる前駆細胞を誘導することによって得ることもできる。樹状細胞は、多数の非リンパ系組織で見られるが、輸入リンパ管又は血流を介してリンパ系臓器のT依存性領域に移動することができる。非リンパ系臓器では、樹状細胞としてはランゲルハンス細胞及び腸管樹状細胞が挙げられる。リンパ及び血液では、樹状細胞としてはそれぞれ、輸入リンパヴェール細胞及び血液樹状細胞が挙げられる。リンパ系臓器では、樹状細胞としてはリンパ系樹状細胞及び指状嵌入樹状細胞が挙げられる。樹状細胞は、末梢血、骨髄、腫瘍浸潤細胞、腫瘍周辺組織浸潤細胞、リンパ節、脾臓、皮膚、臍帯血又はその他の好適な組織又は体液から得られてもよい。
樹状細胞は「未成熟」及び「成熟」細胞として好都合に分類され、それによって、よく特徴付けられた2つの表現型の間で簡単に識別することが可能である。しかしながら、この命名法は、分化において考え得る中間段階をすべて排除するように解釈されるべきではない。未成熟樹状細胞は、抗原の取込みと処理の高い能力を持つ抗原提示細胞として特徴付けられ、それは、Fcy受容体、マンノース受容体及びDEC−205マーカーの高い発現と相関する。「未成熟樹状細胞」はまた、T細胞又はB細胞の応答を引き出すことが可能である状態に成熟していない樹状細胞も指す。いったん樹状細胞が提示可能な抗原と接触すると、それは「成熟樹状細胞」に活性化される。
一実施形態では、成熟樹状細胞がエキソソームと共に電気穿孔処理される。この好まれる実施形態は、成熟樹状細胞の固有の抗原取込み限界を回避する。成熟樹状細胞は、Fcy受容体、マンノース受容体及びDEC−205マーカーの発現が低いが、たとえば、クラスI及びクラスIIのNMCのようなT細胞活性化に関与する細胞表面分子、接着分子(たとえば、CD54及びCD11)及び共刺激分子(たとえば、CD40、CD80及びCD86)の発現が高いことによって典型的に特徴付けられる。それらは抗原提示が効率的であることによって特徴付けられる。末梢血から回収した単球の培養に、たとえば、GM−CSF、IL−4、IL−13及び/又はTNFαのようなサイトカインの組合せを加えることによって、樹状細胞を生体外で分化させてもよい。或いは、GM−CSF、IL−3、TNFα、CD40リガンド、LPS、flt3リガンド及び/又は樹状細胞の成熟及び増殖を誘導するその他の化合物の組合せを培養培地に加えることによって、末梢血、臍帯血又は骨髄から回収したCD34陽性細胞を樹状細胞に分化させてもよい。
従って、本明細書で使用されるとき、用語「樹状細胞」には、ランゲルハンス樹状細胞、腸管樹状細胞、濾胞性樹状細胞、輸入リンパ系ヴェール樹状細胞、血液樹状細胞、リンパ系樹状細胞、指状嵌入樹状細胞、成熟樹状細胞及び未成熟樹状細胞が含まれるが、これらに限定されない。
好まれる実施形態では、樹状細胞は、本明細書で記載されるような治療又は投与を受ける動物から単離される。本発明は、動物から1以上の未成熟樹状細胞を単離し、次いで1以上の未成熟樹状細胞を1)1以上の腫瘍エキソソーム又は腫瘍エキソソーム溶解物と共に電気穿孔処理し、2)in vitroで成熟させ、3)動物に投与する、動物において腫瘍を治療する方法及び動物において免疫応答を高める方法を包含する。本発明はさらに、動物から1以上の未成熟樹状細胞を単離し、次いで1以上の未成熟樹状細胞を、1)1以上の腫瘍エキソソーム又は腫瘍エキソソーム溶解物と共に電気穿孔処理し、2)動物に投与する、動物において腫瘍を治療する方法及び動物において免疫応答を高める方法を包含する。これらの実施形態では、樹状細胞は、in vivoで成熟させるために、特定の位置で動物に投与され得る(その全体が参照によって本明細書に取り込まれる米国特許第7,785,583号を参照)。本発明はその上さらに、動物から1以上の成熟樹状細胞を単離し、1)in vitroで成熟させ、2)1以上の腫瘍エキソソーム又は腫瘍エキソソーム溶解物と共に電気穿孔処理し、3)動物に投与する、動物において腫瘍を治療する方法及び動物において免疫応答を高める方法を包含する。本発明は一層さらに、動物から1以上の成熟樹状細胞を単離し、1)1以上の腫瘍エキソソーム又は腫瘍エキソソーム溶解物と共に電気穿孔処理し、2)動物に投与する、動物において腫瘍を治療する方法及び動物において免疫応答を高める方法を包含する。
特定の実施形態では、本発明は、動物において腫瘍に対する免疫応答を引き出す方法及び組成物を提供する。たとえば、1以上の腫瘍エキソソームと共に電気穿孔処理された抗原提示細胞を、免疫賦活組成物又は細胞性ワクチンとして動物に投与してもよい。特定の実施形態では、癌細胞から得られた1以上の腫瘍エキソソームと共に電気穿孔処理された抗原提示細胞を免疫賦活組成物又はワクチンとして動物に投与する。
特定の実施形態では、本発明は、上述の癌及び/又は腫瘍の細胞に対する免疫応答を高めるための方法及び組成物を提供する。好まれる実施形態では、動物において腫瘍又は癌に対する免疫応答を高めることは、動物における腫瘍ポリペプチド又は癌ポリペプチドに対する免疫応答を高めることによって達成される。従って、本発明は、電気穿孔処理された1以上の抗原提示細胞又は電気穿孔処理された1以上のTリンパ球を含む有効量の組成物を動物に投与することを含む、動物において腫瘍に対する免疫応答を高める方法を提供し、ここで、電気穿孔処理される1以上の抗原提示細胞又はTリンパ球は、1以上の腫瘍エキソソーム又は腫瘍エキソソーム溶解物と共に電気穿孔処理される。好まれる実施形態では、電気穿孔処理される抗原提示細胞又はTリンパ球は、電気穿孔処理後に、腫瘍RNA、腫瘍DNA、腫瘍タンパク質又はそれらの組合せを含む。さらに好まれる実施形態では、抗原提示細胞又はTリンパ球及び腫瘍エキソソーム又は腫瘍エキソソーム溶解物は、治療されるべき動物に由来する。
他の又はさらに好まれる実施形態では、抗原提示細胞は樹状細胞である。従って、本発明は、電気穿孔処理された1以上の樹状細胞を含む有効量の組成物を動物に投与することを含む、動物において腫瘍に対する免疫応答を高める方法を提供し、その際、電気穿孔処理される1以上の樹状細胞は、1以上の腫瘍エキソソーム又は腫瘍エキソソーム溶解物と共に電気穿孔処理される。好まれる実施形態では、電気穿孔処理される樹状細胞は、電気穿孔処理後に腫瘍RNAを含む。さらに好まれる実施形態では、樹状細胞及び腫瘍エキソソーム又は腫瘍エキソソーム溶解物は、治療されるべき動物に由来する。
他の実施形態では、電気穿孔処理された1以上の抗原提示細胞を含む有効量の組成物を動物に投与することを含む、動物において1以上の腫瘍ポリペプチドに対する免疫応答を高める方法が提供され、ここで、1以上の抗原提示細胞は、1以上の腫瘍エキソソーム又は腫瘍エキソソーム溶解物と共に電気穿孔処理される。好まれる実施形態では、電気穿孔処理される抗原提示細胞は樹状細胞であり、電気穿孔処理後に腫瘍RNAを含む。さらに好まれる実施形態では、樹状細胞及び腫瘍エキソソーム又は腫瘍エキソソーム溶解物は、治療されるべき動物に由来する。一層さらに好まれる実施形態では、腫瘍ポリペプチドは、動物における腫瘍に由来すると考えられ、又はそのことが示されている。
本明細書で使用されるとき、「免疫応答」は、抗原を認識する生体防御反応として定義され、その反応は、B細胞、T細胞、ナチュラルキラー細胞(NK細胞)、樹状細胞、マクロファージ、単球、顆粒球、好中球、好酸球及び好塩基球を含むがこれらに限定されない、免疫エフェクター細胞又はそれらの組合せの作用もしくは活性化を介して達成され得る。用語「抗原」は、免疫応答を誘導するウイルス、真菌、細菌、病原体、腫瘍及び自己反応性細胞を含むがこれらに限定されない物質に由来する、ペプチド又は脂質を指す。本明細書で使用されるとき、用語「ポリペプチド」は、サイズ及び機能に関わりなく、アミノ酸又はアミノ酸類似体のポリマーを指す。
腫瘍ポリペプチドに対する免疫応答を高めることには、免疫エフェクター細胞による腫瘍ポリペプチドの一部又は断片の認識又は提示が含まれる。そのように認識された腫瘍ポリペプチドの一部は、連続的な又は非連続的な一連のアミノ酸の鎖であり得る。本明細書で使用されるとき、用語「腫瘍ポリペプチド」は、腫瘍細胞では非腫瘍細胞と比べて発現量が増加するポリペプチドを含む、腫瘍の存在又は腫瘍の増殖と関連するポリペプチドを指す。一部の実施形態では、腫瘍ポリペプチドは腫瘍細胞に発現されるが、非腫瘍細胞では発現されない。研究者らは、癌患者からのエキソソームは診断目的に有用である癌の生体マーカーを含有することを報告している(その全体が参照によって本明細書に取り込まれるNilsson et al, British Journal of Cancer 100(10): 1603-7 (2009);及びSkog et al, Nature Cell Biology 10(12) 1-7 (2008)を参照のこと)。従って、用語「腫瘍ポリペプチド」は、以前解明されたそのようなエキソソームの生体マーカーをすべて含む。
本明細書で使用されるとき、「活性化」又は「活性化すること」は、B細胞、T細胞又は任意の免疫エフェクター細胞を刺激して増殖及び/又は分化させることを指す。従って、たとえば、「活性化されたB細胞」は、増殖する及び/又は分化するようにシグナルを受けたB細胞を指す。また、たとえば、「活性化されたT細胞」は、増殖する及び/又は分化するようにシグナルを受けたT細胞を指す。これは、通常休止しているナイーブB細胞とは対照的である。当業者は活性化されたB細胞を特定する方法に精通している。方法の1つは活性化B細胞の増殖を単に観察することである。他のアプローチには、活性化B細胞で上方調節される共刺激分子(たとえば、CD80、CD86)又は接着分子(たとえば、ICAM−1)のような1以上の分子の発現を評価することが挙げられる。他のエフェクター細胞の類似の解析を行って、本発明の方法を介したそれらの活性化を判定することができる。
本発明の特定の態様では、動物からB細胞の集団を得る。当該技術分野で既知のいずれの方法によって前記細胞を得てもよい。好まれる実施形態では、細胞は被験者の末梢血から得られる。特定の実施形態では、被験者は白血病を有する。
組合せ治療
いくつかの態様によれば、これらのトランスフェクトされた癌及び/又は腫瘍細胞を用いての治療と、癌の治療に効果的な他の剤又は方法とを組み合わすことが所望され得る。「抗癌」剤は、例えば、癌細胞を殺害すること、癌細胞にアポトーシスを誘発すること、癌の増殖速度を低めること、転移の発生率もしくは数を低めること、腫瘍サイズを減じること、腫瘍増殖を阻害すること、腫瘍もしくは癌細胞への血液供給を低めること、癌細胞もしくは腫瘍に対する免疫応答を促進させること、癌の進行を妨げるかもしくは阻害すること、又は癌を有する被検者の寿命を増加させることにより、被検者中の癌に対して負の影響を及ぼすことができる。より一般的には、それらの他の組成物は、細胞を殺害するか又は細胞の増殖を阻害するために有効な、組み合わされた量で供給される。このプロセスは、細胞と発現コントラクト及び剤又は複数因子とを同時に接触させることを含み得る。これは、細胞と両剤を含む単一組成物もしくは医薬製剤とを接触させるか、又は、細胞と2種の別々の組成物又は製剤とを同時に接触させることにより達成され、ここで1つの組成物はトランスフェクトされた癌細胞を包含し、そして他の1つは第2剤を包含する。
化学療法剤及び放射線療法剤に対する腫瘍細胞耐性は、臨床腫瘍学における主要問題を提供する。現在の癌研究の1つの目標は、免疫療法と組み合わせることにより化学療法及び放射線療法の効能を改善させる方法を見出すことである。本発明によれば、電気穿孔処理された樹状細胞が、同様に、化学療法、放射線療法又は他の免疫療法介入と共に使用され得ることが企図される。
1.化学療法
癌療法は、化学及び放射線の両者に基づく処置との種々の組合せ療法を包含する。当業者は、利用可能な化学療法剤及び組合せの範囲に精通している。化学療法剤は、例えば、シスプラチン(CDDP)、カルボプラチン、プロカルバジン、メクロレタミン、シクロホスファミド、カンプトテシン、イホスファミド、メルファラン、クロラムブシル、ブスルファン、ニトロソウレア(nitrosurea)、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、ドキソルビシン、ブレオマイシン、プリコマイシン(plicomycin)、マイトマイシン、エトポシド(VP16)、タモキシフェン、ラロキシフェン、エストロゲン受容体結合剤、タキソール、ゲムシタビン、ナベルビン、ファルネシル−タンパク質トランスフェラーゼインヒビター、トランス白金、5−フルオロウラシル、ビンクリスチン、ビンブラスチン及びメトトレキセート、又はそれらのいずれかの類似体もしくは誘導異形体を包含する。
2.放射線療法
DNA損傷を引き起こす他の因子であって、広く使用されて来たものとしては、γ線、X線、及び腫瘍細胞への放射性同位体の誘導された送達が挙げられる。他の形のDNA損傷因子、例えばマイクロ波及びUV照射もまた企図される。それらのすべての因子は、おそらく、DNA、DNAの前駆体、DNAの複製及び修復、並びに染色体のアセンブリー及び維持に対して、広範囲の損傷をもたらす。X線についての用量範囲は、長期間(3〜4週)にわたって毎日50〜200レントゲンの用量とすることから、2000〜6000レントゲンの一回の用量とすることまで、変動する。放射性同位体の投与量範囲は様々であり、同位体の半減期、放射される放射線の強さ及び種類、並びに腫瘍細胞による摂取に依存する。
細胞に適用される場合、用語「接触される」及び「晒される」は、治療コンストラクト及び化学療法又は放射線療法剤が標的細胞に送達されるか、又は標的細胞と直接的に並置されるプロセスを記述するために、本明細書において使用される。細胞の殺害又は静止を達成するためには、両剤は、細胞を殺害するか又は細胞の分裂を阻止するために効果的な組み合わされた量で、細胞に送達される。
3.免疫療法
本発明の電気穿孔処理された樹状細胞は、他の形の免疫療法剤と組み合わせて投与され得る。免疫療法は一般的に、癌細胞を標的化しそして破壊する、免疫エフェクター細胞及び分子の使用に依存する。例えば、免疫エフェクターは、腫瘍細胞の表面上のあるマーカーに対して特異的な抗体であり得る。抗体は、単独で療法のエフェクターとして作用することができ、又は、細胞殺害を実際に達成させるよう他の細胞をリクルートすることができる。抗体はまた、薬物又は毒素(化学療法剤、放射性核種、リシンA鎖、コレラ毒素、百日咳毒素、等)に結合されて、単に標的化のための要素として作用することができる。あるいは、エフェクターは、腫瘍細胞標的と直接的に又は間接的に相互作用する表面分子を担持するリンパ球であり得る。種々のエフェクター細胞には、細胞毒性T細胞及びNK細胞が包含される。本発明の電気穿孔処理された樹状細胞はまた、リンパ球刺激剤(例えば、その全体が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第5,605,885号に記載されるように、内因性プロラクチン放出を刺激する、プロラクチン作動薬又はドーパミン拮抗薬が含まれるが、それらだけには限定されない)と組み合わせて投与され得る。
実施例1
生体サンプルからのエキソソームの精製
インフォームド・コンセントの後、動物からの癌細胞サンプル、例えば腫瘍生検、又は動物からの生体液サンプル、例えば血液、尿、リンパ液もしくは唾液から、サンプルを入手する。微小胞画分を分別遠心分離により調製する。最初に、細胞を、10Cで20分間、500gでペレット化して除去し、そして次に、さらなる細胞残骸を、10Cで20分間、16000gでの遠心分離により除去し、続いて0.45mmのフィルター装置(Millipore社)を通して濾過する。次に、濾液中の微小胞を、10Cで90分間、100,000gにて超遠心分離(Beckman Ti70ローター)によりペレット化する。電子顕微鏡研究のために、微小胞をさらに、20%と40%の蔗糖勾配での超遠心分離により精製し、そして次に、濾過されたリン酸緩衝液(PBS)により洗浄する。
腫瘍特異的エキソソーム又は腫瘍エキソソームを、エキソソームの表面上で発現されるタンパク質(例えば、EGF受容体、ICAM−1、VEGF、MAGE−1及び/又はLMP1(Epstein Barr Virus Latent Membrane Protein 1))を認識するアフィニティクロマトグラフィー技法を用いて、微小胞ペレットから単離する。
実施例2
腫瘍細胞エキソソームの精製及び樹状細胞のトランスフェクション
1−15継代での癌細胞を、微小胞を含まない培地(5%のdFBSを含むDMEM)において培養し、そして4×10個の細胞からのならし培地を48時間後に集める。微小胞を分別遠心分離法により精製する。手短には、癌細胞ならし培地を300gで10分間、遠心分離し、細胞混入物を除去する。上清液を16,500gで20分間さらに遠心分離し、そして0.22μmのフィルターを通して濾過する。微小胞を110,000gで70分間の超遠心分離によりペレット化する。微小胞ペレットを13mlのPBSにより洗浄し、再びペレット化し、そしてPBSに再懸濁する。DCタンパク質アッセイ(Bio-Rad社)を用いて、ミクロソームのタンパク質含有量について測定する。健常者対照及び癌患者からの血清ミクロソームを、PBSにより13mlに希釈し、そして遠心分離の前にフィルター滅菌する。
骨髄由来の樹状細胞を、Lutzらにより記述されたプロトコールに従って生成する。手短には、骨髄細胞を後脚から単離し、そして赤血球細胞溶解緩衝液により処理する。細胞を、10mlの完全培地(5%熱不活性化FCS、2mMグルタミン、50M 2−ME、100U/mlペニシリン、100g/mlストレプトマイシン及び20ng/mlのrmo GM−CSFにより補足されたDMEM)中2×10細胞にて、10cmの細菌用ペトリ皿(Falcon−Becton Dickinson社、Erembodegem、ベルギー)にプレートする。培養3日目に、20ng/mlのrmo GM−CSFを含む培養培地10mlを添加する。5日目、培地の50%を20ng/mlのrmo GM−CSFを含む培養培地により新たに置き換える。7日目、細胞をmRNA電気穿孔処理のために使用し、そして実験計画に従って、樹状細胞を、E.coli血清型O55:B5に由来する0.1g/mlの濃度のLPS(Sigma−Aldrich社、Bornem、ベルギー)を用いて、さらに成熟させる。
樹状細胞は、他の免疫細胞を刺激して分化させるか又は脱分化させることによっても製造することができる。
トランスフェクションの直前、樹状細胞をPBS(Invitrogen−Life Technologies社)により2度、洗浄し、そして1500rpmで10分間の遠心分離により、回収する。細胞をOpti−MEM (Invitrogen−Life Technologies社)に再懸濁し、20×10細胞/mlの最終濃度にする。続いて、200Lの細胞懸濁液を、0.4cmギャップ無菌使い捨て電気穿孔処理キュベットにおいて20gのmRNAと共に混合し、Easyject Plus 装置 (Equibio社、Kent、UK)により電気穿孔処理する。細胞を、150Fの電気容量及び6m秒のパルス時間と組み合わせた300Vの電圧パルスにより、トランスフェクトする。電気穿孔処理の後、細胞をすぐに、新鮮な完全培地に再懸濁し、そして7%COが補充された加湿雰囲気下で37℃でさらにインキュベートする。
実施例3
樹状細胞のフロー電気穿孔処理
癌を有する動物からの癌細胞又は生体液から入手されたエキソソームを、フロー電気穿孔処理システム、例えばその全体が参照により本明細書に組み込まれる米国特許公開公報第20030059945号に記載されるシステムにより、患者の自己細胞中に電気穿孔処理する。
樹状細胞を動物から採取する。未成熟又は成熟樹状細胞のいずれかを採取することができる。未成熟樹状細胞が採取される場合、樹状細胞を、電気穿孔処理の前又は後のいずれかにおいて成熟せしめることができる。電気穿孔処理のために、樹状細胞を、B&Kパルス緩衝液(125 mM のKC1、15 mMの NaCl、1.2 mMの MgCl、25 mM のHepes、3 mMのグルコース、pH 7.4)に再懸濁し、そしてフロー電気穿孔処理システム、例えばアメリカ特許公開公報第20030059945号に記載されるシステムを用いて、次のパルスパラメーターで、pTM7(100μg/ml)によりトランスフェクトする:2.1KV/cm、400ms、1.25秒間隔での4パルス及び0.1ml/秒のフロー。次に、樹状細胞を、パルス培地において20分間インキュベートし、その後ドナー動物に細胞を戻す。このフロー電気穿孔処理システムを用いた以前の研究では、細胞集団の約75%がトランスフェクトされ得ることが示されている。
実施例4
動物への樹状細胞の投与
実施例3の方法に従って電気穿孔処理された樹状細胞を、インビトロで成熟させた後に治療される動物に投与するか、又は電気穿孔処理に続いて直接、動物に投与する。樹状細胞が時前のインビトロ成熟を伴わないで投与される場合、米国特許第7,785,583号に記載されるようなin situ成熟化のための方法(投与経路を含む)が用いられ得る。
本発明の記載された態様に対する種々の改変及びバリエーションは、本発明の範囲及び趣旨から逸脱することなく、当業者には明らかであろう。本発明を特定の好ましい態様に関して記述して来たが、特許請求の範囲に記載される発明がそのような特定の態様に不当に制限されるべきではないことが理解されるべきである。実際、記載された本発明の実施例の、当業者には明らかな種々の改変は、本発明に含まれるものである。

Claims (13)

  1. 腫瘍を有する動物を治療するための組成物を調製する方法であって、1又は2以上の樹状細胞を1又は2以上の腫瘍エキソソームと共に電気穿孔処理することを含む、方法
  2. 前記1又は2以上の樹状細胞が前記動物に由来するものである、請求項1記載の方法
  3. 前記1又は2以上の腫瘍エキソソーム前記動物の生体サンプルから単離することをさらに含む、請求項1又は2記載の方法
  4. 前記生体サンプルが、血液サンプル、尿サンプル又は腫瘍腹水サンプルである、請求項3記載の方法
  5. 前記動物がヒトである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法
  6. 前記1又は2以上の樹状細胞が、電気穿孔処理後に、前記腫瘍エキソソームに由来するRNA、DNA、タンパク質又はそのいずれかの組合せを含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法
  7. 前記1又は2以上の樹状細胞に、有効量のプロラクチン作動薬又はドーパミン拮抗薬を加えることをさらに含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法
  8. 動物において腫瘍に存在する1又は2以上のポリペプチドに対する免疫応答を高めるための組成物を調製する方法であって、1又は2以上の樹状細胞を、前記1又は2以上のポリペプチドをコードするRNAを含む腫瘍エキソソームと共に電気穿孔処理することを含む、方法
  9. 前記1又は2以上の樹状細胞が前記動物に由来するものである、請求項8記載の方法
  10. 前記腫瘍エキソソーム前記動物の血液、尿又は腹水サンプルから単離することをさらに含む、請求項8又は9記載の方法
  11. 前記動物がヒトである、請求項8〜10のいずれか1項に記載の方法
  12. 腫瘍を有する動物を治療するための組成物を調製する方法であって、1又は2以上のTリンパ球を1又は2以上の腫瘍エキソソームと共に電気穿孔処理することを含む、方法
  13. 前記1又は2以上のTリンパ球、及び、前記1又は2以上の腫瘍エキソソームが、前記動物に由来するものである、請求項12記載の方法
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