JP6022285B2 - 標本収納装置、標本収納方法、及び標本検査システム - Google Patents

標本収納装置、標本収納方法、及び標本検査システム Download PDF

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Description

本発明は、標本撮像装置等によって検査済みの標本を収納具に収納する標本収納装置、標本収納方法、及びこれを備えた標本検査システムに関する。
従来、スライドガラスに血液等の検体を塗末し染色処理等を行って作製した標本を、顕微鏡とカメラとで撮像する撮像装置が知られている。この撮像装置によって撮像された画像は、自動的な細胞分類や、使用者の手動による細胞分類のために使用される。
例えば、下記特許文献1には、標本の作製から検査(分析)までの一連の動作を行う標本画像撮像システムが開示されている。この標本画像撮像システムは、標本作製装置によって血液の標本を作製し、この標本を標本搬送装置によって標本撮像装置(血液像分析装置)に搬送し、標本撮像装置において標本の撮像を行った後、当該標本を所定のマガジンに回収する。このマガジンは、水平の姿勢にした標本を上下方向に並べて収納することができる複数の収納スペースを備えている。
特開2008−139117号公報
特許文献1記載の標本撮像装置は、分析状況を表示するCRT等の表示部を備えており、この表示部には、マガジン内における標本の収納スペースと、その収納スペースに収納された標本のID(検体番号)と、その標本の撮像状態とが対応づけられた状態で表示される。例えば、ある標本の撮像が適切に行われなかった場合には、その標本を収納している収納スペースに対応する項目として、その標本の検体番号の表示と、撮像状態としての「エラー」の表示とが行われる。したがって、ユーザーは、表示部を見ることによって、マガジン内のどの収納スペースにエラーとなった標本が収納されているかを把握することができる。
しかし、エラーとなった標本を再検査する場合、表示部を確認しながらマガジン内の所定の収納スペースから標本を取り出さなければならないので、取り出し作業が繁雑になるという欠点があった。また、マガジン内には、どのような撮像状態であるかに関わらず上位の収納スペースから順番に標本が収納されるので、エラーとなった標本と正常に撮像された標本とが混在した状態となる。そのため、表示部を見ながらエラーとなった標本を取り出そうとしても、誤って正常な標本を取り出してしまう可能性が高くなる。
本発明は、以上のような事情に鑑み、収納具に収納された特定の標本を容易に識別することができる、標本収納装置、標本収納方法、及び標本検査システムを提供することを目的とする。
(1)本発明の第1の観点による標本収納装置は、
複数の標本プレート一列に並列させて収納可能な収納具に検査済みの標本プレートを収納するための標本収納装置であって、
前記収納具に標本プレートを収納する標本収納部と、
前記標本収納部の動作を制御する制御部と、を備えており、
前記制御部は、検査結果に関する所定の条件を満たす特定の標本プレートの収納スペースを含む領域と、他の標本プレートの収納スペースを含む領域とを1つの収納具内で分けることによって、前記特定の標本プレートを前記他の標本プレートと区別して前記収納具に収納するように、前記標本収納部を制御することを特徴とする。
このような構成によって、使用者は、収納具に収納された特定の標本プレートを容易に識別することができる。
また、前記制御部は、前記特定の標本プレートの収納スペースを含む領域と、前記他の標本プレートの収納スペースを含む領域とを1つの収納具内で分けることによって、前記特定の標本プレートを前記他の標本プレートと区別して前記収納具に収納するように前記標本収納部を制御するので、収納具内における特定の標本プレートの識別をより容易に行うことができる。
)上記()の構成において、前記特定の標本プレートの収納スペースを含む領域と、前記他の標本プレートの収納スペースを含む領域とが、前記標本プレートの並列方向の一方側と他方側とに分けて設定されていることが好ましい。
このような構成によって、収納具内における特定の標本プレートの識別をさらに容易に行うことができる。
)上記(1)の構成において、前記制御部は、前記収納具内の予め設定された特定の収納スペースに、前記特定の標本プレートを収納するように前記標本収納部を制御してもよい。
このような構成によって、特定の収納スペースを把握している使用者は、収納具に収納された特定の標本プレートを容易に識別することができる。
)上記()の構成において、前記特定の収納スペースが、前記収納具における前記標本プレートの並列方向の端部側に設定されていることが好ましい。
このような構成によって、収納具に収納された特定の標本プレートをより容易に識別することができる。
)上記()()の構成において、前記特定の標本プレートの収納スペースが、他の標本プレートの収納スペースよりも少なく設定されていてもよい。
通常、再検査等が必要となる特定の標本プレートは、他の標本プレート(正常な標本プレート)よりも少なくなるため、予め特定の標本プレートの収納スペースを、他の標本プレートの収納スペースよりも少なく設定しておくことで、より多くの標本プレートを収納具に収納することができる。
)上記()〜()の構成において、前記特定の標本プレートを収納するための収納スペースを含む領域と、前記他の標本プレートを収納するための収納スペースを含む領域との間には、標本プレートが収納されない収納スペースが設けられることが好ましい。
このような構成によって、標本プレートが収納されない収納スペースを目印(仕切り)として、収納具内の特定の標本プレートを容易に識別することができる。
)上記()の構成において、前記収納具における前記標本プレートの並列方向の一端側から前記特定の標本プレートが順次収納され、同他端側から前記他の標本プレートが順次収納され、前記特定の標本プレートの収納スペースを含む領域と、前記他の標本プレートの収納スペースを含む領域との間には、標本プレートが収納されない所定数の収納スペースが設けられてもよい。
このような構成によって、標本プレートが収納されていない収納スペースを目印(仕切り)として、特定の標本プレートを容易に識別することができる。さらに、標本プレートが収納されない所定数の収納スペース以外は、全て特定の標本プレート及び他の標本プレートの収納のために有効に利用することができる。
)上記(1)〜()の構成において、前記標本収納部は、前記収納具を所定の標本収納位置に移動させる収納具移動機構と、
前記標本プレートを前記標本収納位置に移動させる標本移動機構と、を備えていることが好ましい。
)上記()の構成において、前記標本移動機構は、前記標本プレートの保持と開放とを切り替えて行う保持部を含んでおり、
前記制御部は、前記標本プレートを保持した前記保持部を前記標本収納位置の上方に移動し、その後、前記保持部を下降させることによって前記標本収納位置にある前記収納具に前記標本プレートを収納し、前記保持部を開放させることが好ましい。
このような構成によって、保持部を上下方向に移動させる動作で収納具に好適に標本プレートを収納することができる。
10)上記(1)〜()の構成において、前記制御部は、前記標本プレートの検査結果に関する前記所定の条件を満たすか否かを判定する機能を有していてもよい。
この場合、標本収納装置の制御部によって、検査結果に基づいて所定の条件を満たすか否かを判定し、その判定結果に応じて標本プレートの収納スペースを選択することができる。
11)また、前記特定の標本プレートは、再検査が必要な標本プレートであってもよい。
12)また、標本収納装置は、表示部と、前記所定の規則に基づく特定の標本プレートと他の標本プレートとの収納スペースの配置を前記表示部に表示させる表示制御手段とを備えることが好ましい。
これによって、使用者は表示部を見ることによって、収納具に収納された特定の標本プレートをより確実に識別することができる。
13)本発明の第の観点による標本収納方法は、複数の標本プレート一列に並列させて収納可能な収納具に検査済みの標本プレートを収納するための標本収納装置における標本収納方法であって、
検査済みの標本プレートを受け取り、
受け取った標本プレートが、検査結果に関する所定の条件を満たす特定の標本プレートであるか否かに関する情報を受け取り、
検査結果に関する所定の条件を満たす特定の標本プレートの収納スペースを含む領域と、他の標本プレートの収納スペースを含む領域とを1つの収納具内で分けることによって、前記特定の標本プレートを他の標本プレートと区別して前記収納具に自動的に収納する。
このような構成によって、使用者は、収納具に収納された特定の標本を容易に識別することができる。
14)本発明の第の観点による標本検査システムは、
標本プレートの標本に対して検査を行う標本検査装置と、
複数の標本プレート一列に並列させて収納可能な収納具に検査済みの標本プレートを収納するための標本収納装置と、を含む標本検査システムであって、
前記標本検査装置は、
前記標本プレートの標本を検査する検査部と、
前記検査部による検査結果に関する情報を送信する送信部と、を備えており、
前記標本収納装置は、
前記検査結果に関する情報を受信する受信部と、
前記収納具に標本プレートを収納する標本収納部と、
前記標本収納部の動作を制御する制御部と、を備えており、
前記制御部は、検査結果に関する所定の条件を満たす特定の標本プレートの収納スペースを含む領域と、他の標本プレートの収納スペースを含む領域とを1つの収納具内で分けることによって、前記特定の標本プレートを前記他の標本プレートと区別して前記収納具に収納するように、前記標本収納部を制御することを特徴とする。
このような構成によって、使用者は、収納具に収納された特定の標本プレートを容易に識別することができる。
なお、検査部から送信される検査結果に関する情報とは、検査結果そのものであってもよいし、その検査結果に関する所定の条件を満たすか否かの情報であってもよい。前者の場合は、標本収納装置において前記所定の条件を満たすか否かの判定を行うようにしてもよい。
本発明によれば、収納具に収納された特定の標本を容易に識別することができる。
本発明の実施の形態における標本検査システムを示す全体構成図である。 標本プレートとカセットの斜視図である。 標本搬送装置におけるカセット移動機構(横移動部)の動作を示す正面説明図である。 標本搬送装置における上下移動機構を示す概略側面図である。 把持爪の開閉動作を説明する概略底面図である。 水平移動機構を示す平面説明図である。 図6のVII−VII矢視断面図である。 図6のVIII−VIII矢視断面図である。 水平移動機構の動作を示す平面説明図である。 水平移動機構の動作を示す平面説明図である。 ラックの側面図である。 ラックの平面図である。 ラック下部の下部を示す正面図である。 図12のXIV−XIV矢視断面図である。 ラック移動機構を側方から見た断面説明図である。 ラック移動機構を正面から見た断面説明図である。 ラック移動機構を正面から見た断面説明図である。 ラック移動機構の横移動部の動作を説明する概略平面図である。 ラック移動機構の横移動部の動作を説明する概略平面図である。 ラック移動機構の横移動部の動作を説明する概略平面図である。 ラック移動機構の縦移動部(後退状態)を示す側面説明図である。 ラック移動機構の縦移動部(前進状態)を示す側面説明図である。 縦移動部の動作を説明する概略側面図である。 ラックに標本を収納する際の収納規則の一例を示す説明図である。 ラックに標本を収納する際の収納手順を示すフローチャートである。 ラックに標本を収納する際の他の収納手順を示すフローチャートである。 ラックに標本を収納する際の収納規則の他の例を示す説明図である。 ラックに標本を収納する際の収納手順を示すフローチャートである。 本発明の他の実施の形態におけるラックを示す概略平面図である。
以下、本発明の標本検査システムの実施の形態を図面を参照して説明する。
[標本検査システムの概略構成]
図1は、本発明の一実施の形態に係る標本検査システムを示す全体構成図である。
本実施の形態の標本検査システム1は、標本作製装置2、標本搬送装置3、及び標本撮像装置(標本検査装置)4から構成されており、血液等の検体の標本の作製から標本の撮像(検査、分析)までの一連の動作を自動的に行うシステムとされている。
なお、本明細書においては、図1に示すX方向を左右方向、Y方向を前後方向、Z方向を上下方向として説明する。また、図1においては下側を前側とし、上側を後側としており、標本作製装置2が標本検査システム1の右側部に配置され、標本撮像装置4が左側部に配置され、標本作製装置2と標本撮像装置4との左右間に標本搬送装置3が配置されている。標本搬送装置3は、その一部が標本撮像装置4の前側にオーバーラップして配置されている。また、本明細書においては、左右方向と言う意味で「横」と記載することがあり、前後方向という意味で「縦」と記載することがある。
標本作製装置2は、検体である血液をスライドガラス上に塗抹し、乾燥や染色等の処理を施すことによって標本プレート(以下、単に「標本」ともいう)10を作製するものである。図2は、標本プレート10とカセット11の斜視図である。標本プレート10は、ガラス等の長方形状の板材からなり、その中央部10aに検体が塗抹される。また、標本プレート10の上部には、検体情報(検体番号、日付、受付番号、氏名、検体の情報を示すバーコード等)10bが印刷される。
また、作製された標本プレート10は、カセット11に収納された状態で、次の標本搬送装置3に供給される。標本作製装置2の左側の後部には、標本搬送装置3に標本プレート10入りのカセット11を供給するカセット供給部2aが設けられている。また、標本作製装置2における各機構部の動作は制御部2bによって制御される。制御部2bは、CPUや記憶部等を備え、通信部2cを介して他の機器と通信可能に接続される。
標本プレート10を収納するカセット11は、正面視で略T字状に形成された扁平なケースとされている。カセット11の上端部中央には、標本プレート10を挿入するための挿入口11aが形成されている。この挿入口11aに挿入された標本プレート10は、その上部の検体情報10bが外部に露出するようにカセット11から突出する。また、カセット11の上部には、左右両側に突出するように鍔部11bが形成されている。
標本搬送装置3は、標本作製装置2から受け取った標本プレート10(カセット11)を、隣接する標本撮像装置4に搬送する機能を有する。具体的には、カセット11から標本プレート10を取り出し、所定の経路を経て標本撮像装置4に標本プレート10を搬送する。また、標本搬送装置3は、標本撮像装置4において撮像が終了した後の標本プレート10を回収し、所定の収納具(回収箱)12に収納する機能(標本収納装置としての機能)をも有している。標本搬送装置3における各機構部(後述する標本収納装置20、標本移動機構21〜23等)の動作は制御部3bによって制御される。この制御部3bは、CPUや記憶部等を備え、標本作製装置2の制御部2bと通信部3c,2cを介して接続されており、相互に連携した動作を行うために情報の送受信が可能となっている。この標本搬送装置3の詳細な説明については後述する。
標本撮像装置4は、標本搬送装置3から受け取った標本プレート10を撮像部4aに搬送し、この撮像部4aにおいて検体の撮像を行う。撮像された画像データは制御部4bに送信される。制御部4bは、CPUや記憶部等を備えており、画像データをもとに細胞の特徴抽出処理や識別分類処理等の所定の処理を実行する。したがって、撮像部4a及び制御部4bは、本発明における検査部を構成する。撮像した画像データや分析結果は、表示モニター4dに表示したり、図示しないプリンタ等を介して出力したりすることができる。また、制御部4bは、標本搬送装置3の制御部3bと通信部4c,3cを介して接続されており、相互に連携した動作を行うために情報の送受信が可能となっている。なお、標本撮像装置4の制御部4bは、分析に関わる処理を行う部分が、パーソナルコンピュータ等の単独の制御装置により構成されていてもよい。
[標本搬送装置3の構成]
次に、標本搬送装置3について詳細に説明する。
図1に示されるように、本実施の形態の標本搬送装置3は、標本移動機構21〜23と、標本収納装置20とに大別される。さらに標本移動機構は、カセット移動機構21と、上下移動機構22と、水平移動機構23とから構成されている。
また、標本収納装置20は、ラック移動機構24と、ラック貯留部75とから構成されている。
そして、標本プレート10は、標本移動機構21〜23によって標本撮像装置4にまで搬送され、標本撮像装置4に引き渡される。また、標本撮像装置4において撮像が終了した後の標本プレート10は、水平移動機構23、上下移動機構22、及びラック移動機構24によって、所定のラック12(収納具)に収納され、その後、ラック12ごと標本搬送装置3から回収可能な状態とされる。なお、標本収納装置20のラック移動機構24と、標本移動機構21〜23とによって、本発明の標本収納部が構成されている。
[カセット移動機構21の構成]
カセット移動機構21は、標本作製装置2のカセット供給部2aから供給された標本プレート10入りのカセット11を受け入れて貯留する標本受入部26と、標本プレート10を取り出したカセット11を回収するカセット回収部27と、カセット11を左右方向に移動させる横移動部28とを有している。
標本受入部26は、標本プレート10入りのカセット11を前後方向に多数並べた状態で収納することができる。標本受入部26には、例えば90個のカセット11を収容することができる。標本受入部26は、前後方向に延びるベルトコンベア(縦移動部)26aを左右一対備えている。カセット11は、左右のベルトコンベア26a上に鍔部11b(図2参照)を載せることによって保持され、このベルトコンベア26aを回送させることによって前方へ移動する。
カセット回収部27は、標本受入部26の左側に隣接して配置され、標本プレート10が抜き取られたカセット11を前後方向に多数並べた状態で収納することができる。カセット回収部27には、例えば標本受入部26と同数の90個のカセット11を収納することができる。また、カセット回収部27は、前後方向に延びるベルトコンベア(縦移動部)27aを左右一対備えている。カセット11は、左右のベルトコンベア27a上に鍔部11b(図2参照)を載せることによって保持され、ベルトコンベア27aを回送させることによって後方へ移動する。
横移動部28は、標本受入部26及びカセット回収部27の前端部に設けられている。そして、横移動部28は、標本受入部26の前端にあるカセット11を保持して左右方向に移動させる。この左右方向の移動の過程で、カセット11から標本プレート10が取り出され、空になったカセット11がカセット回収部27に回収されるようになっている。
具体的には、図3に示されるように、横移動部28は、標本受入部26の前端にあるカセット11を取り出して保持し、左方向(矢印x1)に搬送する(図3(a)参照)。そしてカセット11は、カセット移動機構21の前端部の左側に設定された所定の標本受け渡し位置Wに位置付けられる。この標本受け渡し位置Wでは、後述する上下移動機構22の把持部31が上方(上段位置H)で待機している。把持部31は、下方(矢印z1)の中段位置Mへ移動して標本プレート10を把持し、その後、上方(矢印z2)へ戻ることによって標本プレート10をカセット11から抜き取る(図3(b),(c)参照)。
横移動部28は、標本プレート10が抜き取られたカセット11を右方向(矢印x2)に移動し、カセット回収部27の前端部に位置付け、カセット回収部27の前端部にカセット11を受け渡す。カセット回収部27は、受け渡された空のカセット11をベルトコンベア27aによって後方へ移動し、次の受入まで待機する。また、横移動部28は、再び標本受入部26から次のカセット11を受け取り、上記の動作を繰り返し行う。
本実施の形態のカセット移動機構21は、標本受入部26、横移動部28、カセット回収部27のいずれにおいてもカセット11を起立させた姿勢のまま移動させている。そのため、カセット11の姿勢を変更させるような複雑な機構を必要とせず、構造の簡素化を図ることができる。
なお、横移動部28によってカセット11を保持する形態としては、カセット11の下面や鍔部11bを下から支持する形態や、カセット11をクランプ部材等によって挟持する形態、吸盤等によって吸着する形態等の種々の形態を採用することができる。また、保持したカセット11を左右方向に移動させるには、ベルトコンベアやチェーン等の巻掛搬送機構や、流体圧シリンダ等の伸縮動作機構等を採用することができる。
[上下移動機構22の構成]
図4は、標本搬送装置3における上下移動機構22を示す概略側面図である。
上下移動機構22は、標本プレート10を把持する把持部(保持部)31と、この把持部31を上下昇降させる上下移動部32とを有している。把持部31は、前後一対の把持爪33と、この把持爪33を前後に開閉させる開閉機構34とを備えている。そして、把持爪33を前後に開閉させることによって標本プレート10の把持(保持)と開放とを行うことが可能となっている。また、把持部31は、上下移動機構22の支持フレーム35によって上下方向に移動可能に支持されている。支持フレーム35は、上下方向に延びるとともに、把持部31の上下移動を案内するガイドレール36を備えている。
図5は、把持爪33の開閉動作を説明する概略底面図であり、図5(a)は把持爪33が閉じた状態、図5(b)は把持爪33が開いた状態を示している。一方の把持爪33には、左右に並べて設けられた2つの突起33aが設けられている。また、他方の把持爪33には、2つの突起33aの間に相当する位置に1つの突起33bが設けられている。そして、把持爪33は、3つの突起33a,33bによって3点で標本プレート10を挟み、把持するようになっている。これらの突起33a,33bは、ゴム等の弾性材料により形成される。または、一方の把持爪33の突起33aは、円すい形状に形成され、他方の把持爪33の突起は直方体又は立方体形状に形成されている。突起33aを円すい形状にすることで標本プレート10に対する接触面積を小さくし、把持圧を高めることができる。
開閉機構34は、駆動モータ37と、この駆動モータ37の出力軸37aに連結された操作棒38と、この操作棒38の各端部にピン38aを介して連結された一対の操作部材39と、引っ張りコイルバネからなる付勢部材40と、を備えている。駆動モータ37は、把持部31の固定フレーム41に固定されている。操作部材39は、それぞれ一対の把持爪33に連結され、把持爪33とともに前後方向に移動可能な状態で固定フレーム41に支持されている。また、操作部材39には左右方向に長い長孔39aが形成され、この長孔39aにピン38aが係合している。付勢部材40は、前側の把持爪33及び操作部材39を後方へ付勢し、後側の把持爪33と操作部材39とを前方へ付勢する。
したがって、一対の把持爪33は、付勢部材40によって互いに接近する方向へ付勢され、この付勢力によって標本プレート10を把持可能となっている。また、駆動モータ37によって操作棒38を回動させると、一対の把持爪33及び操作部材39が相互に離れる方向に移動し、一対の把持爪33を開放することができる。このように付勢部材40の付勢力によって標本プレート10を把持することにより、標本プレート10を把持している最中に駆動モータ37への通電が途絶えたとしても標本プレート10を落下させることなく把持し続けることができる。
図4に示されるように、上下移動部32は、上下方向に延びるベルトコンベアからなり、このベルトコンベア32は、支持フレーム35に設けられた上下一対のプーリ43と、両プーリ43に巻き掛けられたベルト44と、一方のプーリ43を回転駆動する駆動モータ45とを備えている。ベルト44には、把持部31が連結されている。そして、駆動モータ45によってベルト44を回送させることで把持部31を上下方向に移動させることができる。なお、上下移動部32は、ベルトコンベアに限らず、チェーン搬送機構や流体圧シリンダ等の伸縮動作機構等の他の構成を採用することもできる。
上下移動機構22は、把持部31によって把持した標本プレート10を、前述の標本受け渡し位置Wで上下方向に移動し、当該標本プレート10を上段位置H、中段位置M、及び下段位置Lの少なくとも3つの高さに位置付ける。前述のカセット移動機構21は、中段位置Mに配置されており、カセット移動機構21によって搬送されるカセット11内の標本プレート10を把持部31で把持した状態で上段位置Hに移動させることで当該標本プレート10をカセット11から抜き取るようになっている。また、後で説明する水平移動機構23は下段位置Lに配置され、標本収納装置20は中段位置Mに配置されており、上下移動機構22は、これらの機構23、装置20との間でも標本プレート10の受け渡しが可能となっている。
以上のように、上下移動機構22は、標本受け渡し位置Wにおいて標本プレート10を上下方向に移動させるだけで前後左右には移動させない。したがって、カセット11からの標本プレート10の取り出しや、後述する水平移動機構23に対する標本プレート10の受け渡し、ラック移動機構24によって搬送されるラック12への標本プレート10の引き渡しは、全て標本プレート10の上下移動によって行われる。そのため、上下移動機構22の構成を簡素化することができるとともに、保護されていない(覆われていない)状態の標本プレート10の移動距離(移動範囲)を可及的に短くすることが可能となっている。
[水平移動機構23の構成]
図1に示されるように、水平移動機構23は、標本受け渡し位置Wと、標本撮像装置4の標本受渡部4eとの間で標本プレート10を左右方向に移動させるものである。
水平移動機構23は、標本受け渡し位置Wにおいて把持部31から標本プレート10を受け取って標本撮像装置4の標本受渡部4e(図1参照)へ向けて左方向へ移動させ、撮像済みの標本プレート10を標本受渡部4eから受け取って標本受け渡し位置Wに向けて右方向へ移動させる搬送ユニット50を備えている。
図6は、水平移動機構23の搬送ユニット50を示す平面図、図7は、図6のVII−VII矢視断面図、図8は、図6のVIII−VIII矢視断面図であって、標本プレート10の位置決め機構の作用を示す説明図である。
搬送ユニット50は、基台51と、搬送ケース52と、横移動部53とを有している。基台51は、標本搬送装置3の装置フレームによって図1に示される標本受け渡し位置Wと標本撮像装置4における標本受渡部4eとの間を左右方向に移動可能に支持されている。横移動部53は、ベルトコンベアからなり、左右一対のプーリ54に巻き掛けられたベルト55と、一方のプーリ54を駆動する駆動モータ56等からなる。また、基台51の上部には左右一対の支持片51aが設けられ、この支持片51aに左右方向の軸心を有する支軸57が架設されている。
搬送ケース52は、第1壁部材58と、第2壁部材59と、仕切り部材60とを有している。第1壁部材58は、図7及び図8に示されるように、断面コの字状に屈曲されており、左右の側壁部58a,58bと、上壁部58cとを有している。一方、第2壁部材59は、上壁部58cの下方で対向する下壁部59aを有している。下壁部59aの左右中央には仕切り部材60が設けられている。また、第1壁部材58の前端部には、下方に屈曲する底壁部58dが設けられている。したがって、搬送ケース52には、第1壁部材58、第2壁部材59、及び仕切り部材60によって囲まれるとともに、後方に開放した2つのスペース61,62が左右に並べて形成されている。これらのスペースは、標本プレート10を収容可能な収容部を構成している。
搬送ケース52に形成された収容部61,62は、撮像前の標本プレート10を収容する第1収容部61と、撮像済みの標本プレート10を収容する第2収容部62とからなっている。また、標本プレート10は、第1、第2収容部61,62に収容されることによって、検体塗抹10a部分を含む大部分が搬送ケース52に覆われ、検体情報10bを印刷した部分が搬送ケース52から突出した状態となる。また、図6に示されるように、第2壁部材59における側壁部58a,58b及び上壁部58cと、底壁部58dとの境界部分には、切り欠き63が形成されている。この切り欠き63は、後述するようにイマージョンオイル等の付着物を滴下させるための開口部として機能する。
搬送ケース52の第1壁部材58と第2壁部材59とは左右方向に相対移動可能に連結されている。このため、図8(a)に示されるように、第1収容部61の左右幅w1が小さく、第2収容部62の左右幅w2が大きい状態と、図8(b)に示されるように、第1収容部61の左右幅が大きく、第2収容部62の左右幅が小さい状態とに寸法調整が可能である。そして、第1,第2収容部61,62の左右幅w1,w2が小さい状態では、標本プレート10と、左右側壁部58a,58b及び仕切り部材60との間の隙間が小さくなり、標本プレート10の左右方向のがたつきが抑制される。また、第1,第2収容部61,62の左右幅w1,w2が広い状態では、標本プレート10と左右側壁部58a,58b及び仕切り部材60との間の隙間が大きくなり、各収容部61,62に対する標本プレート10の挿入が容易になる。なお、第1,第2収容部61,62の左右幅w1,w2の調整方法については後述する。
図6及び図7に示されるように、第1壁部材58における左右側壁部58a,58bの下端部には、左右方向に延びる脚部材64が架設されている。また、第2壁部材59の左右両側には前方に延びる連結腕59bが設けられている。連結腕59bの先端部は、支軸57に回動自在に連結されている。したがって、搬送ケース52は、支軸57を中心として上下(前後)に揺動可能であり、この揺動によって、第1,第2収容部61,62の開口を後方に向けた水平姿勢(基準姿勢)と、当該開口を上方に向けた起立姿勢とに姿勢変更可能である。
また、搬送ユニット50の搬送ケース52は、姿勢変更機構65によって姿勢変更される。この姿勢変更機構65は、標本受け渡し位置Wに位置している搬送ユニット50の搬送ケース52の下側に挿入される操作バー65aと、この操作バー65aを上下に移動させる駆動部65b(図9参照)とを備えている。駆動部65bは、駆動モータとリンク部材等から構成することができる。そして、駆動部65bによって操作バー65aを移動させると、搬送ケース52が支軸57を支点に上下に揺動し、水平姿勢と起立姿勢とのいずれかの姿勢をとる。なお、支軸57にはねじりコイルバネからなる付勢部材66が装着されており、この付勢部材66によって搬送ケース52は下方へ揺動する方向(水平姿勢となる方向)へ付勢されている。また、図7に示されるように、基台51の後部には磁石(吸着部材)67aを備えた支持部67が設けられており、搬送ケース52が水平姿勢となると、第1壁部材58に連結された脚部材64が支持部67上に載置され、磁石67aに吸着される。これにより、搬送ケース52が振動等によって浮き上がらないように水平姿勢に保持される。
図3を参照して説明したように、上下移動機構22によってカセット11から抜き取られた標本プレート10は、把持部31に把持された状態で標本受け渡し位置Wの上段位置Hに位置している。そして、図4に示されるように、当該標本プレート10は、標本受け渡し位置Wの下段位置Lにある搬送ユニット50の搬送ケース52に受け渡される。このとき、搬送ケース52は、姿勢変更機構65によって起立姿勢とされ、標本プレート10は、把持部31が下降することによって搬送ケース52の第1収容部61に挿入される。
図9及び図10は、水平移動機構23の動作を説明する概略平面図である。
図9に示されるように、標本受け渡し位置Wにおいて搬送ユニット50の搬送ケース52に標本プレート10が挿入され、搬送ケース52が姿勢変更機構65によって水平姿勢に姿勢変更されると、横移動部53(図6参照)が作動して搬送ケース52を左方向(矢印x4)へ移動させる。これにより、搬送ケース52は、標本撮像装置4の標本受渡部4eに位置付けられる(図9(a)参照)。
標本撮像装置4は、標本プレート10を移動させるための搬送部4fを備えており、この搬送部4fが、標本受渡部4eまで移動した搬送ケース52から標本プレート10を取り出す(図9(b)参照)。取り出された標本プレート10は、搬送部4fによって撮像部4a(図1参照)にまで搬送され、この撮像部4aにおいて検体の画像が撮像され、分析に供される。撮像済み(検査済み)の標本プレート10は、搬送部4fによって標本受渡部4eに戻され、待機している搬送ケース52に戻される。
このとき、撮像済みの標本プレート10は、搬送ケース52の第2収容部62に挿入される(図9(c)参照)。そして、搬送ケース52は、右方向(矢印x6)に搬送され(図10(a)参照)、再びに標本受け渡し位置Wに位置付けられる。その後、搬送ユニット50の搬送ケース52が姿勢変更機構65によって水平姿勢から起立姿勢に姿勢変更される(図9(b)参照)。
なお、前述した水平移動機構23の動作において、標本撮像装置4に搬送した標本プレート10に対し分析が行われている間に、次に分析を行う標本プレート10が上下移動機構22に供給されている場合には、搬送ケース52は標本受渡部4eから標本受け渡し位置Wに移動し、次に分析を行う標本プレート10を搬送ケース52の第1収容部61に収容する。続いて、横移動部53の動作により搬送ケース52を標本撮像装置4の標本受渡部4eに位置付け、搬送部4fは次に分析を行う標本プレート10を第1収容部61から取り出す。そして、前回搬送され標本撮像装置4による撮像が完了した標本プレート10を、搬送ケース52の第2収容部62に収容する。このように水平移動機構23を動作させることにより、次に撮像を行う標本プレート10を搬送ケース52から取り出す動作および撮像済みの標本プレート10を搬送ケース52に戻す動作は、標本受渡部4eにおいて併せて行われることとなる。これにより、効率的な標本プレート10の搬送が可能となり、標本搬送装置3および標本検査システム1の処理能力を向上させることができる。
以上のように標本搬送装置3の水平移動機構23は、カセット11から取り出した標本プレート10を搬送ケース52内に収容した状態で標本撮像装置4まで搬送する。そのため、カセット11から取り出した標本プレート10は搬送ケース52に覆われた状態となり、搬送中のゴミ等の付着が防止される。また、水平移動機構23の搬送ケース52は、撮像前の標本プレート10を収容する第1収容部61と、撮像済みの標本プレート10を収容する第2収容部62とを別個に備えている。そのため、撮像中に標本プレート10に付着したイマージョンオイル等の液体は、第2収容部62内に付着することはあっても第1収容部61に付着することはない。そのため、撮像前の標本プレート10に前記液体が付着するのを防止することができる。
また、搬送ケース52の底壁部58dには開口部(切り欠き63;図6参照)が形成されているので、撮像済みの標本プレート10を標本受け渡し位置Wに搬送し、搬送ケース52を起立状態としたときに、標本プレート10に付着した液体は開口部を介して下方に滴下し、搬送ケース52外へ排出される。また、図7、図9、及び図10に示されるように、標本受け渡し位置Wの下部には、液体受けトレー68が設けられており、搬送ケース52から滴下した液体を受けることによって、当該液体が標本搬送装置3内の他の部品等に付着するのを防止することができる。なお、液体受けトレー68は、標本搬送装置3の装置フレームから着脱することが可能であり、取り外すことによって液体受けトレー68上に貯留された液体を容易に廃棄し、液体受けトレー68を容易に洗浄することができる。また、図9及び図10に示されるように、搬送ケース52の移動経路の下方には、液体受け板69が設けられており、移動中の搬送ケース52から滴下した液体を液体受け板69によって受けることができるようになっている。
搬送ケース52は、2枚の標本プレート10を左右に並べた状態で収容することができるので、その構造を可及的に小型化することができる。また、搬送ケース52が水平姿勢とされた場合には、各収容部61,62内に収容される標本プレート10の高さを同一とすることができ、標本撮像装置4の搬送部4fによる撮像前及び撮像済みの標本プレート10の受け渡し高さを一定にすることができる。さらに、搬送ケース52が起立姿勢とされた場合には、各収容部61,62内に収容される標本プレート10の前後位置を同一とすることができるので、上下移動機構22の把持部31による標本受け渡しの前後位置を一定とすることができる。
図4に示されるように、上下移動機構22によって搬送ケース52の第1収容部61に標本プレート10が挿入されるとき、第1収容部61の左右幅は広い状態(図8(b)参照)とされる。そのため、第1収容部61に対して標本プレート10を衝突させることなく余裕を持って挿入することができる。しかしながら、その状態のまま搬送ケース52を標本撮像装置4にまで搬送すると、第1収容部61内で標本プレート10ががたつき、その後の標本プレート10の受け渡しに支障が生じる可能性がある。そのため、本実施の形態では、図9(a)に示されるように、標本プレート10を標本撮像装置4に搬送する前に、一旦、搬送ケース52を右方向(矢印x3)に移動させ、搬送ケース52を装置フレームの壁71に当接させる。より詳しくは、図8(a)に示されるように、脚部材64を壁71に当接させることで、第2壁部材59に相対して第1壁部材58を同図における右側に移動させる。これにより第1収容部61の左右幅w1を小さくし、標本プレート10のがたつきを無くすことができる。このとき、第2収容部62の左右幅w2は相対的に大きくなる。
逆に、撮像済みの標本プレート10は、標本撮像装置4の標本受渡部4eにおいて搬送部4fによって搬送ユニット50における第2収容部62に挿入される。このとき、第2収容部62の左右幅w2が大きい状態とされるので、当該第2収容部62に対して撮像済みの標本プレート10を衝突させることなく余裕を持って挿入することができる。しかし、そのまま撮像済み10の標本プレート10を標本受け渡し位置Wにまで搬送すると標本プレート10にがたつきが生じる可能性がある。そのため、本実施の形態では、当該標本プレート10を標本受け渡し位置Wに搬送する前に、一旦、図10(a)に示す左方向(矢印x5方向)に搬送ケース52を移動させ、装置フレームの壁72に当接させる。より詳しくは、図8(b)に示されるように、脚部材64を壁72に当接させることで、第2壁部材59に相対して第1壁部材58を同図における左側に移動させる。これにより、第2収容部62の左右幅w2を小さくし、標本プレート10のがたつきをなくすことができる。
[標本収納装置20の構成]
標本収納装置20(ラック移動機構24,貯留部75)は、上述のように水平移動機構23によって標本受け渡し位置Wに搬送された撮像済みの標本プレート10を所定のラック12に収納するためのものである。ラック12は、図11〜図14に示されるように、平面視で長方形状の底壁13aと、この底壁13aの各辺から上方に立ち上がる4つの側壁13b,13cとを有しており、上方が開口した形状とされている。そして、このラック12の内部には、合計12枚の標本プレート10を収納することができる。具体的に、このラック12は、複数の標本プレート10を略垂直に起立した姿勢で、底壁13aの長手方向に沿って並べて収納することができる。
ラック12の内部には、標本プレート10を収納するための収納スペースが前後方向に複数設けられている。具体的には、ラック12の左右側壁13bの内側には、上下方向に延びる凹溝(支持部)14が前後に複数形成されている。この凹溝14に標本プレート10の両側部を嵌合させることによって、標本プレート10が起立した姿勢に支持されるとともに、複数の標本プレート10が、相互に接触することなく間隔をあけた状態で収納される。また、凹溝14は、上方ほど幅が広くなるように形成されている。そのため、標本プレート10を凹溝14に嵌合させるときに、凹溝14間の突出部分に標本プレート10が衝突しにくくなり、標本プレート10を凹溝14の下側まで挿入することによってがたつきを抑制することができる。
また、標本プレート10は立てた状態で収納されるので、撮像の際に付着したイマージョンオイル等の液体は下方に流れ、ラック12の底壁13aに溜められる。そのため、当該液体が外部にこぼれ出たり、ラック12の移動領域等を汚したりすることがない。また、左右側壁13bの下端辺には、凹部13dが形成され、この凹部13dによって、後述する貯留部75の底板80に対する接触面積が減少している。そのため、ラック12が底板80上を滑って移動する際の抵抗が低減される。
ラック12の前後側壁13cの上端部には、下方に屈曲するフック部15が形成されている。また、ラック12は、図12の平面視において、前後中心線O1を通る垂直面に関して面対称に形成され、左右中心線O2を通る垂直面に関して面対称に形成されている。言い換えると、平面視におけるラック12の中央線Cに関して回転対称(2回対称)に形成されている。したがって、標本搬送装置3の貯留部75に対してラック12をセットするときには、前後方向の向きを気にすることなくセットすることが可能となっている。
また、図13に示されるように、ラック12の前後側壁13cにおける下端部の左右両側には凹部17が形成されている。そして、左右両側の凹部17の間の部分は、後述する貯留部75内の所定位置(取り出し回収位置R)にラック12が存在するか否かを検出するためのセンサ(検知部)によって検知される被検知部16とされている。
図1に示されるように、標本収納装置20は、複数のラック12を左右方向に並べて貯留することができる貯留部75と、貯留部75の内外においてラック12を水平方向に移動させるラック移動機構24とを有している。また、ラック移動機構24は、ラック12を左右方向に移動させる横移動部76(図15参照)と、貯留部75内の所定位置Rからラック12を前後方向に移動させる縦移動部77とを有している。貯留部75は、標本受け渡し位置Wの前側に配置され、縦移動部77は、標本受け渡し位置Wを前後に横切るように設けられる。
図15は、ラック移動機構24を側方から見た断面説明図、図16及び図17は、ラック移動機構24を正面から見た断面説明図である。
貯留部75は、平面視で左右方向に長い長方形状に形成された底板80と、底板の4辺から立ち上がる前後板81,82、左右板83とを有している。そして、底板80上に複数のラック12を載置することによってこれらを貯留することができる。そして、本実施の形態の貯留部75は、左右方向の中央部に、ラック12の取り出し回収位置Rが設定されている。この取り出し回収位置Rにおいて、貯留部75からラック12が取り出され、ラック12に対して標本プレート10が収納される。また、標本プレート10の収納が完了したラック12は、再び取り出し回収位置Rに戻される。
また、貯留部75における取り出し回収位置Rの右側には、標本プレート10を収納していない空のラック12を貯留する前段貯留部75Aが設けられ、取り出し回収位置Rの左側には、使用済みの標本プレート10を収納したラック12を貯留する後段貯留部75Bが設けられている。
図16に示されるように、貯留部75の後板82は、前段貯留部75Aと後段貯留部75Bの部分のみに形成され、取り出し回収位置Rには設けられていない。そのため、取り出し回収位置Rに配置されたラック12は後方へ引き出すことができる。また、図15に示されるように、後板82の上端部には、前段貯留部75A及び後段貯留部75Bに収納されたラック12の後側のフック部15が係合されるようになっている。これにより、貯留部75A,75B内のラック12の左右方向の転倒が防止される。したがって、ラック12に形成されたフック部15や、貯留部75A,75Bの後板82は、ラック12の転倒を防止する転倒防止手段として機能としている。
横移動部76は、貯留部75内のラック12を右から左へ移動させるように構成されている。すなわち、横移動部76は、前段貯留部75Aから取り出し回収位置Rを経て後段貯留部75Bにラック12を移動させる。より具体的には、横移動部76は、前段貯留部75Aに収納された複数のラック12のうち最も右側(搬送方向後部側)のものに係合するプッシャー部材85と、このプッシャー部材85を左右方向に移動させる駆動部86とを有している。
プッシャー部材85は、図15に示されるように、前後一対設けられており、それぞれラック12の前端部及び後端部に係合可能である。前後一対のプッシャー部材85は、貯留部75の下方において連結部材87により連結されており、この連結部材87は、左右方向に延びるガイドレール88によって、左右方向の移動が案内されている。
図16及び図17に示されるように、駆動部86は、ベルトコンベアにより構成されている。具体的には、左右一対のプーリ86aと、両プーリ86aに巻き掛けられたベルト86bと、一方のプーリ86aを駆動する駆動モータ86cとを有している。ベルト86bには連結部材87が連結されている。
そして、駆動モータ86cの作動によってベルト86bを回送させると、連結部材87を介してプッシャー部材85が左右方向に移動する。そして、プッシャー部材85を最も右側のラック12に係合させて、左方向に移動させることで、貯留部75上の全てのラック12を左方向に移動させることができる。なお、図16に示されるように、プッシャー部材85は、前段貯留部75Aの右端部が初期位置とされ、この初期位置から左方向に移動することによってラック12を移動させる。
横移動部76によって、取り出し回収位置Rに移動したラック12は、後述する縦移動部77によって貯留部75上から取り出されるが、この際に、取り出し回収位置R以外に存在するラック12が、誤って取り出し回収位置Rに侵入しないようにその移動を阻止するストッパ機構(移動阻止機構)78が設けられている。
このストッパ機構78は、図16及び図17に示されるように、取り出し回収位置Rの左右両側において、貯留部75の底板80上に突出してラック12に作用する移動阻止部材90と、この移動阻止部材90が底板80上から突出する作用状態と、底板80の下方に退避する非作用状態とに切り替える切替部91とを備えている。図15に示されるように、移動阻止部材90は、取り出し回収位置Rの左右それぞれにおいて前後に2つ設けられている。
移動阻止部材90は、それぞれ底板80の下方において前後方向の支軸90a回りに回動可能に取り付けられている。そして、左右に対向する移動阻止部材90同士は、リンク部材90bによって連結され、連動して揺動するようになっている。具体的には、左右の移動阻止部材90は、互いに近づく方向へ揺動することによって底板80上から退避し、互いに離れる方向へ揺動することによって底板80上に突出する。
切替部91は、右側の移動阻止部材90の下端部に一端が連結された駆動リンク91aと、この駆動リンク91aの他端に一端部が連結された連動リンク91bとを備えている。連動リンク91bは、中央部が前後方向の支軸91c回りに回動可能に取り付けられ、上端部に駆動リンク91aが連結されている。また、連動リンク91bの下端部には、横移動部76の連結部材87とともに移動する係合部材87aが係合している。また、連動リンク91bは、図示しない付勢部材によって時計方向へ付勢されている。
したがって、ストッパ機構78は、横移動部76の動作に連動して動作する。具体的には、図16に示されるように、プッシャー部材85が右端の初期位置にあるときは、係合部材87aが連動リンク91bに係合し、移動阻止部材90が底板80から突出した作用状態となる。この状態では、前段貯留部75A及び後段貯留部75Bにあるラック12は、取り出し回収位置Rに侵入できない。また、プッシャー部材85が初期位置にあるので、ラック12が取り出し回収位置Rに移動することもない。
そして、図17に示されるように、プッシャー部材85が初期位置から左方向に移動して、ラック12を押動しようとすると、係合部材87aが連動リンク91bから外れ、駆動リンク91aを介して移動阻止部材90が非作用状態となる。したがって、プッシャー部材85によって押されたラック12は、移動阻止部材90に妨げられることなく貯留部75内を移動することができる。
このようにストッパ機構78(移動阻止部材90)は、横移動部76と連動して動作し、横移動部76の駆動部86と同一の駆動部によって駆動される。したがって、これらを別々の駆動部によって駆動する場合に比べて構造の簡素化を図ることができる。
図21は、ラック移動機構24の縦移動部77(後退状態)を示す側面説明図、図22は、ラック移動機構24の縦移動部77(前進状態)を示す側面説明図である。
縦移動部77は、横移動部76によって、取り出し回収位置Rにあるラック12を後方へ移動させることで貯留部75から取り出し、当該ラック12を標本プレート10の収納位置(前述の標本受け渡し位置W)に移動させ、標本プレート10を収納した後のラック12を再び貯留部75に戻す機能を有している。
縦移動部77は、ラック12を支持する支持部92と、支持部92を前後方向に移動させる駆動部94とを有している。支持部92は、ラック12の後側のフック部15に係合する係合爪93と、係合爪93に係合されたラック12の姿勢を保持する姿勢保持具95と、係合爪93及び姿勢保持具95を前端に取り付けた移動部材96とを備えている。
移動部材96は、前後方向に長く形成された長尺の部材であり、ガイド部97によって前後方向に移動可能に支持されている。
駆動部94は、ベルトコンベアからなり、前後一対のプーリ94aと、両プーリ94aに巻き掛けられたベルト94bと、一方のプーリ94aを駆動する駆動モータ94cとを備えている。ベルト94bには、移動部材96の後端部が連結されている。したがって、駆動モータ94cの作動によって移動部材96を介して係合爪93及び姿勢保持具95を前後方向に移動させることができる。なお、図21に示される係合爪93の位置は、最も後退した初期位置とされる。
係合爪93は、ラック12の後側のフック部15に係合することによってラック12を持ち上げた状態で支持している。また、係合爪93をフック部15に係合させただけであると、ラック12の前部側が下方に傾くので、姿勢保持具95をラック12の後側壁13cに当接させることによってラック12の姿勢を水平に保持している。姿勢保持具95は、ラック12に当接する保持具本体95aと、移動部材96上に左右方向の支軸95b回りに揺動可能に設けられた操作部材95cとを備えている。操作部材95cは、係合爪93との間に架設された引っ張りコイルバネよりなる付勢部材95dによって、前方へ揺動するように付勢されている。
図22は、縦移動部77によって係合爪93及び姿勢保持具95を最も前方に進出させた状態を示している。このとき、係合爪93は、貯留部75の後板82の上端部と左右方向に並ぶ位置に配置される。したがって、横移動部76によって取り出し回収位置Rにラック12が移動すると、その後側のフック部15が自動的に係合爪93に係合する。また、姿勢保持具95の操作部材95cは、貯留部75の後上側に設けられた当接部98に当接し、後方へ揺動した状態となっている。これにより、姿勢保持具95の保持具本体95aは、ラック12の横移動を妨げないようにラック12の後側壁13cから後退した状態となっている。また、移動部材96の前端部下面には、ローラ96aが取り付けられており、このローラ96aは、貯留部75の後下側に設けられた支持台99上に載置される。これにより、移動部材96の前端部が支持され、係合爪93が適正な上下方向の位置に位置付けられる。
図18〜図20は、ラック移動機構24の横移動部76の動作を説明する概略平面図である。
図18(a)は、前段貯留部75Aに5個の空のラック12が貯留された状態を示している。前段貯留部75Aにラック12があるか否かは、センサ100によって検出することができる。このセンサ100は、前段貯留部75Aを斜めに通過する光軸を有する一対の投受光器により構成されている。また、横移動部76のプッシャー部材85は、右端の初期位置に配置されている。また、後段貯留部75Bにラック12があるか否かは、センサ102によって検出することができる。このセンサ102は、後段貯留部75Bの左端に設けられた反射型の投受光器により構成されている。そして、後段貯留部75Bの左端にまでラック12が搬送された場合、すなわち、後段貯留部75Bが満杯の状態になった場合、左端のラック12によって反射された光信号がセンサ102によって受光され、後段貯留部75Bが満杯になったことを検知する。
図18(b)において、プッシャー部材85が左方向に移動すると、前段貯留部75A内の全てのラック12が左方向に押される。そして、最も左側のラック12が取り出し回収位置Rに位置付けられると、プッシャー部材85の動作が停止する。このとき、取り出し回収位置Rに位置付けられたラック12のフック部15(図22参照)は、同位置Rで待機している縦移動部77の係合爪93に係合する。
取り出し回収位置Rにラック12が位置付けられたか否かはセンサ101によって検出することができる。センサ101は、図15に示されるように、貯留部75の前板81と底板80とに形成された孔81a,80aを通過する光軸101aを有する一対の投受光器からなる。そして、このセンサ101は、ラック12の前側壁13cの下端部に形成された被検知部16によって光軸101aが遮られることによって、取り出し回収位置Rにラック12が位置付けられたことを検出することができる。すなわち、図13に示されるように、センサ101の光軸101aが、左右に並ぶラック12の凹部17の範囲A(非検知領域)にあるときは、ラック12の存在が検出されず、被検知部16の範囲B(検知領域)にあるときは、ラック12の存在が検出される。このように複数のラック12を左右に並べたとき検知領域Bと非検知領域Aとが交互に配置されるので、各ラック12を確実にセンサ101によって検知することができる。
その後、図18(c)に示されるように、縦移動部77の係合爪93が後方へ移動することによって、取り出し回収位置Rからラック12が取り出される。そして、取り出されたラック12には撮像済みの標本プレート10が順次収納される。この動作の詳細については後述する。
図19(a)に示されるように、プッシャー部材85が右方向に移動し、初期位置に位置付けられると、移動阻止部材90が貯留部75の底板80上に突出する。これによって、前段貯留部75Aに残っているラック12が取り出し回収位置Rに侵入してしまうのを防止することができる。そして、図19(b)に示されるように、標本プレート10を収納した後のラック12が縦移動部77によって前進し、取り出し回収位置Rに戻されるとき、プッシャー部材85が少し左方向に移動し、移動阻止部材90が底板80の下方に退避する。本実施の形態において、移動阻止部材90が底板80上に突出しているときには、縦移動部77は、ラックの取り出し回収位置Rへの移動を行なわない。
図19(a)において、移動阻止部材90が底板80上に突出したとき、前段貯留部75Aのラック12は、若干右方向に押し戻される。これは、図16及び図17に示されるように、右側の移動阻止部材90が底板80から突出するとき、右方向への移動を伴うからである。このように前段貯留部75Aのラック12を右方向に押し戻すことで、取り出し回収位置Rのスペースをより広く確保し、標本プレート10を収納した後のラック12が取り出し回収位置Rに戻ってきたときに、貯留部75内の他のラック12に干渉するのを防止することができる。
次いで、図19(c)に示されるように、初期位置にあったプッシャー部材85がさらに左方向に移動し、前段貯留部75Aにある4個の空のラック12と、取り出し回収位置Rにある標本プレート10を収納したラック12と全て左方向に移動させる。そして、空のラック12が取り出し回収位置Rに位置付けられると、プッシャー部材85が動作を停止し、図20(a)に示されるように、当該ラック12が縦移動部77によって後方へ取り出される。
その後、図20(b)に示されるように、プッシャー部材85が初期位置に戻ると、再び移動阻止部材90が底板80上に突出する。このとき、標本プレート10を収納したラック12は、移動阻止部材90によって若干左方向へ押され、空のラック12は、移動阻止部材90によって若干右方向へ押し戻されるので、取り出し回収位置Rのスペースを広く確保することができる。
次に、撮像済みの標本プレート10をラック12に収納する動作について説明する。
図23は、ラック移動機構24の縦移動部77の動作を説明する概略側面図である。図23(a)において、貯留部75の取り出し回収位置Rから取り出されたラック12は、縦移動部77の係合爪93を初期位置まで後退することによって、標本受け渡し位置Wよりも後側に位置している。そして、前述したように、上下移動機構22が撮像済みの標本プレート10を水平移動機構23における搬送ケース52から取り出し(図10(b)参照)、標本受け渡し位置Wの上段位置Hまで搬送すると、ラック移動機構24の縦移動部77がラック12を前進させ(矢印y1)、把持部31の下方(標本収納位置)に位置付ける。
図12に示されるように、ラック12には、前後方向の複数箇所に標本プレート10の収納スペースが設けられているので、縦移動部77は、標本プレート10を挿入すべき所定の収納スペースを標本プレート10の下方に合わせるようにラック12を前進させる。
次いで、図23(b)に示されるように、上下移動機構22における把持部31を下降させ、標本プレート10をラック12内に挿入する。
その後、図23(c)に示されるように、把持部31の把持爪33を開放した状態で把持部31を上昇させる。ラック12に対して続けて標本プレート10を収納する場合には、縦移動部77によってラック12を後方に移動し(矢印y2)、ラック12に対する標本プレート10の収納が終了した場合には、縦移動部77によってラック12をさらに前進させ(矢印y3)、当該ラック12を貯留部75における取り出し回収位置Rに戻す。
当該ラック12を貯留部75に戻した場合、図19(c)及び図20(a)に示されるように、新たな空のラック12を貯留部75から取り出し、再び図23(a)以降の動作を繰り返し行う。
本実施の形態のラック移動機構24は、ラック12の長手方向(標本プレート10の並列方向)を前後方向に向けた状態で、複数のラック12を貯留部75内に左右方向に並べてセットし、同貯留部75内でラック12を左右方向に搬送している。そのため、ラック12の長手方向を左右方向に向けた場合に比べて、ラック移動機構24の貯留部75を左右方向にコンパクトに構成することができ、横移動部76によるラック12の左右方向の搬送距離も短くすることができる。
また、ラック移動機構24は、貯留部75に対するラック12の取り出し回収方向と、ラック12における標本プレート10の並列方向とを一致させているので、貯留部75に対してラック12を取り出し回収する動作と、ラック12の各収納スペースを標本プレート10の待機位置に合わせる動作とを一方向の動きで行うことができ、これによってラック移動機構24の構成を簡素化することができる。
本実施の形態の標本収納装置20は、空のラック12を貯留するための前段貯留部75Aと、撮像済みの標本プレート10を収納したラック12を貯留するための後段貯留部75Bとを標本搬送装置3の前部側(標本移動機構21〜23よりも前方)に備えているので、使用者は、前段貯留部75Aに対するラック12の供給と、後段貯留部75Bからのラック12の取り出しとを標本搬送装置3の前側の一箇所において行うことができ、これらの作業の作業性を向上させることができる。
また、本実施の形態の標本検査システム1は、標本作製装置2と標本撮像装置4との間に標本搬送装置3が設けられており、標本作製装置2により作製した標本プレート10は、標本撮像装置4に直接供給されるのではなく、標本搬送装置3を介して供給される。また、撮像済みの標本プレート10は、標本撮像装置4において回収されるのではなく標本搬送装置3においてラック12に回収される。そのため、標本撮像装置4には、標本作製装置2から標本プレート10を受け取るための構造や、撮像済みの標本プレート10を回収するための構造を備えなくても、標本搬送装置3に対する標本の受渡部4eを備えていればよい。そのため、構造の簡素化及び小型化を図ることができる。また、標本作製装置2にとっても、標本撮像装置4まで標本プレート10を搬送する機構を備える必要がないので、構造を簡素化及び小型化を図ることができる。また、標本搬送装置3は、使用済みのカセット11や撮像済みの標本プレート10の回収を行うことができるので、使用者は、使用済みのカセット11及び撮像済みの標本プレート10を標本搬送装置3のみから取り出して処理をすればよく、当該処理の作業性を向上させることができる。
なお、本実施の形態の標本搬送装置3は、検査結果(測定結果)に関する所定の条件を満たす標本(「特定標本」)と、当該条件を満たさない他の標本(「通常標本」)とを、互いに区別可能な状態でラック12に収納する。そのための収納方法について、以下に詳述する。
[ラック12に対する標本プレート10の収納規則]
本実施の形態の標本搬送装置3は、例えば再検査が必要な特定の標本プレート10(「特定標本」)については、あとから容易にラック12から取り出して再検査を実施することができるように、他の標本プレート10(「通常標本」)とは区別してラック12に収納するように構成されている。このような収納方法を実現するために、標本搬送装置3は、所定の収納規則に基づいてラック12へ標本プレート10を収納する。
図24は、ラックに対する標本の収納規則の一例を示す説明図である。
図24に示されるラック12には、凹溝14によって標本プレート10の収納スペースが合計12箇所に形成されている。そして、各収納スペースには、標本搬送装置3の貯留部75にセットされたときの前側から順に(1)〜(12)の番号が設定されている。そして、このラック12に対して、(1)〜(10)を通常標本用の収納スペースとし、(11)及び(12)を特定標本用の収納スペースとする収納規則が適用されている。したがって、このラック12には、2枚までの特定標本が通常標本と振り分けて収納されることになる。
標本撮像装置4は、標本の画像データから血液中の細胞を分類し、細胞ごとに計数を行う。そして、計数の結果に何らかの異常が見られたときに、その標本を再検査が必要な「特定標本」と判定する。例えば、細分類できないような細胞が所定の閾値以上あった場合、通常は血液中に見られない細胞(骨髄球、後骨髄球、赤芽球等)が所定の閾値以上あった場合、異常細胞(巨大血小板、破損血球等)が所定の閾値以上あった場合には、その標本を再検査が必要な特定標本と判定する。その判定結果は、通信部4c,3cを介して標本搬送装置3の制御部3bに送信され、標本搬送装置3の制御部3bは、その判定結果に基づいてラック12における特定の収納スペースに特定標本を収納するように各機構部20〜23を動作制御する。
特定標本の判定の条件となる細胞の種類や数についてはユーザーやサービスマン等が適宜設定することができ、その設定内容は制御部4bの記憶部に記憶される。また、ラック12における特定標本用の収納スペースの配置についてもユーザーやサービスマン等が任意に設定することができ、その設定内容は、制御部3bの記憶部に記憶される。特定標本用の収納スペースの配置を設定する方法としては、例えば、特定標本用に設定しようとする複数の収納スペースのうち、最も前側の収納スペースの番号を標本搬送装置3に入力することによって、当該収納スペース以降を特定標本用に設定する方法を採用することができる。この場合、図24に示す例では、例えばユーザー等が(8)番の収納スペースを入力したときは、(8)〜(12)番の収納スペースが特定標本用に設定されることになる。
次に、標本の検査結果に基づいてラック12に標本プレート10を収納する手順について説明する。図25は、同手順を示すフローチャートである。なお、図25において、「i」は、収納スペースを選択する処理に使用される整数型の変数であって特定標本の数を示すもの、「n」は、収納スペースを選択する処理に使用される整数型の変数であって通常標本の数を示すもの、「Z」は、ラック12内の収納スペースの総数(図24の例では「12」)、「A」は、特定標本用の収納スペースの先頭の番号(図24の例では「11」)である。
まず、標本撮像装置4の制御部4bは、測定指示がなされたか否かを常に判断しており(ステップS1)、当該測定指示がなされると、標本搬送装置3に問い合わせを行い、撮像の対象となる標本プレート10があるか否かを判断する(ステップS2)。制御部4bは、当該標本プレート10がない場合は処理を終了し、ある場合は処理をステップS3に進める。
撮像の対象となる標本プレート10がある場合、当該標本プレート10は標本搬送装置3から標本撮像装置4に搬送され、標本撮像装置4の撮像部4aにおいて撮像される。制御部4bは、撮像された画像データから細胞の特徴抽出処理や識別分類処理(計数処理)等を含む測定(検査)を実施する(ステップS3)。
次いで、制御部4bは、当該標本プレート10における細胞の計数結果から、再検査が必要な特定標本か否かを判定する(ステップS4)。この判定は、上述したように所定の細胞が所定の閾値以上あるか否かにより行われる。そして、制御部4bは、その判定結果を標本搬送装置3に送信し(ステップS5)、ステップS2に処理を戻す。また、撮像後の標本プレート10は、前述したとおりに標本搬送装置3に戻される。
一方、標本搬送装置3の制御部3bは、電源の投入に伴って初期化動作を行う(ステップS101)。この初期化動作には、変数i,nを0にリセットする処理も含まれる。
次いで、制御部3bは、ラック12に収納する標本があるか否か(標本撮像装置4から撮像済みの標本プレート10が戻ってきたか否か)を判断する(ステップS102)。そして、制御部3bは、収納する標本プレート10がないと判断した場合は処理を終了し、収納する標本プレート10があると判断した場合には、当該標本プレート10についての判定結果(ステップS5で送信された判定結果)を受信するまで待機する(ステップS103)。
次いで、制御部3bは、受信した判定結果により標本撮像装置4から戻ってきた標本プレート10が特定標本であるか否かを判断する(ステップS104)。当該標本プレート10が特定標本である場合には、ステップS105に処理を進め、特定標本でない場合にはステップS108に処理を進める。
ステップS105において、制御部3bは、変数iを1インクリメントし、さらに、ステップS106において、この変数iがi=Z−A+2の条件を満たすか否かを判断する。この判断は、変数iが、ラック12に設定された特定標本用の収納スペースの最大数(図24の例では2個)を超えるか否かを判断するものである。当該条件が満たされない場合、ステップS107において、制御部3bは、変数iを用いて選択した収納スペースに特定標本を収納する。具体的には、制御部3bは、第A+(i−1)番目の収納スペースを選択する。図24に示されるラック12の場合、A=11であるので、最初のS107の処理(i=1)では、(11)番の収納スペースが選択されることになる。2回目のS107の処理(i=2)の場合、(12)番の収納スペースが選択されることになる。なお、「A」は、前述したように最も前側の特定標本用の収納スペースの番号であり、ユーザーやサービスマンが適宜設定することができる。特定標本の収納後、制御部3bは、処理をステップS102に戻す。
一方、ステップS106において、i=Z−A+2の条件を満たす場合、すなわち、変数iの値が、特定標本用の収納スペースの数よりも大きくなった場合、既にラック12には、特定標本用の収納スペースが空いていないことになるので、制御部3bは、ラック12を新たなものに入れ替える(ステップS111)。そして、入れ替えたラック12における第A番の収納スペース(特定標本用の先頭の収納スペース)に、特定標本を収納する(ステップS112)。その後、ステップS113において、変数iに「1」を代入し、変数nは「0」にリセットし、処理をステップS102に戻す。変数iに1を代入するのは、新たなラック12の特定標本用の収納スペースには、ステップS112で1つの特定標本が収納されるからであり、変数nを0にリセットするのは、新たなラック12の通常標本用の収納スペースには通常標本が収納されていないからである。
ステップS104において、標本撮像装置4から搬送されてきた標本プレート10が特定標本ではなく通常標本であった場合、ステップS108において、制御部3bは、変数nを1インクリメントし、さらに、ステップS109において、この変数nがn=Aの条件を満たすか否かを判断する。この判断は、変数nが、ラック12に設定された通常標本用の収納スペースの最大数(図24の例では10個)を超えるか否かを判定するものである。
当該条件が満たされない場合、ステップS110において、変数nを用いて選択した収納スペースに通常標本を収納する。具体的には、制御部3bは、第n番の収納スペースを選択して通常標本を収納する。図24に示されるラック12の場合、最初のステップS110の処理(n=1)では、(1)番の収納スペースが選択され、2回目のステップS110の処理(n=2)では、(2)番の収納スペースが選択されることになる。通常標本の収納後、制御部3bは、処理をステップS102に戻す。
一方、ステップS109において、n=Aの条件を満たす場合、すなわち、変数nの値が、通常標本用の収納スペースの最大数よりも大きくなった場合、既にラック12には、通常標本用の収納スペースが空いていないことになるので、制御部3bは、ラック12を新たなものに入れ替える(ステップS114)。そして、入れ替えたラック12における第1番の収納スペース(通常標本用の先頭の収納スペース)に、通常標本を収納する(ステップS115)。その後、ステップS116において、変数iを「0」にリセットし、変数nに「1」を代入し、処理をステップS102に戻す。変数iを0にリセットするのは、新たなラック12の特定標本用の収納スペースには特定標本は収納されていないからであり、変数nに1を代入するのは、新たなラック12の通常標本用の収納スペースには、ステップS115で1つの通常標本が収納されるからである。
以上のように、本実施の形態では、ラック12に対して特定標本が通常標本と区別したかたちで収納される。そのため、再検査を行う場合には、ユーザーは、ラック12内の複数の標本プレート10から容易に特定標本を識別して取り出すことができ、誤って通常標本を取り出してしまうのを防止することができる。また、特定標本用の収納スペースは、ラック12の後部側の領域に配置され、通常標本用の収納スペースはラック12の前部側の領域に配置されているので、特定標本と通常標本とを間違えることなく確実に識別することができる。
なお、ラック12における特定標本用の収納スペースと通常標本用の収納スペースとをより確実にユーザーに把握させるため、標本撮像装置4の表示モニター(表示部)4dや、標本搬送装置3の表示部(図示省略)に、例えば、図24に示されるような特定標本用の収納スペースと通常標本用の収納スペースとを図で示した画像を表示してもよい。このような画像を表示部に表示すれば、特定標本用の収納スペースの配置(収納規則)を知らないユーザーであっても表示部を一目見れば特定標本用の収納スペースを容易に把握することができ、ラック12から間違えることなく特定標本を取り出し、再検査に供することができる。なお、表示部への表示は標本撮像装置4の制御部4bや標本搬送装置3の制御部3bの処理により実行することができる。
[収納手順の変形例]
図26は、ラックに標本を収納する際の他の収納手順を示すフローチャートである。
図25を参照して説明した収納手順では、標本撮像装置4の制御部4bが、標本画像データから細胞の計数データを求める測定を行い、さらに計数データから特定標本であるか否かの判定を行っていた。本変形例では、標本撮像装置4の制御部4bは、細胞の計数データを求める測定までを行い、特定標本であるか否かの判定は標本搬送装置3の制御部3bにおいて行うようにしたものである。
図26において、標本撮像装置4におけるステップS21〜S23の処理は、図25におけるステップS1〜S3の処理と同じであるため、詳細な説明は省略する。そして、標本撮像装置4の制御部4bは、S23において求められた測定結果、すなわち、細胞の計数データを標本搬送装置3に送信する(ステップS24)。
標本搬送装置3におけるステップS121、S122の処理は、図25におけるステップS101、S102の処理と同じであるため、詳細な説明は省略する。そして、標本搬送装置3の制御部3bは、ステップS123において、標本撮像装置4から測定結果を受信するまで待機する。そして、測定結果を受信した場合には、細胞の計数データと所定の閾値とを比較し、特定標本であるか否かの判定、すなわち、図25において標本撮像装置4のステップS4で行われていた判定を、制御部3bが実行する(ステップS124)。
特定標本であるか否かの判定が行われた後のステップS125〜ステップS136の処理は、図25に示されるステップS105〜S116の処理と同一であるため、詳細な説明は省略する。
[収納規則の変形例]
図27は、ラック12に標本を収納する際の収納規則の他の例を示す説明図である。
図24に示される例では、ラック12における特定の収納スペース(11)、(12)が特定標本用として設定されていたが、図27に示される例では、特定標本用の収納スペースの数は特定せず、ラック12に対する特定標本及び通常標本の収納方向(収納順序)と、特定標本と通常標本との間における、標本が収納されない収納スペース(未収納領域)の数とが設定される。
具体的には、通常標本は、ラック12の前側(収納スペース(1))から後方へ向けて順番に収納され、特定標本は、ラック12の後側(収納スペース(12))から前方へ向けて順番に収納される。また、未収納領域として2つの収納スペースが設定されている。したがって、通常標本と特定標本とを順次収納していった結果、両者の間に2つの未収納領域ができた時点で、ラック12は満杯になり、新たなラック12に入れ替えられる。
このような収納規則を採用することによって次のような利点がある。
すなわち、図24に示されるように、ラック12における特定の収納スペース(11)、(12)を特定標本用として設定する収納規則を採用した場合、特定標本と通常標本との一方の収納スペースに空きがあったとしても、他方の収納スペースが満杯になってしまうと、新たなラック12に入れ替える必要が生じる。したがって、ラック12内の収納スペースが有効に利用されなくなる可能性がある。
これに対して、図27に示される収納規則を採用した場合、未収納領域における収納スペースは無駄になるものの、その他の収納スペースは、標本収納のために必ず使用される。したがって、ラック12内のできるだけ多くの収納スペースを有効に利用することができる。
また、図27に示される収納規則を採用した場合、未収納領域を目印(仕切り)として、特定標本と通常標本とを容易に識別することができ、特定標本と通常標本とを間違って取り出してしまうことをより確実に防止することができる。
図28は、本変形例におけるラック12への標本の収納手順を示すフローチャートである。なお、図28において、「i」、「n」、「Z」は、図25で示したものと同様であり、「B」は、未収納領域として使用される収納スペースの数である。例えば、図27に示される例では、B=2となる。
図28において、標本撮像装置4におけるステップS41〜S45の処理は、図25におけるステップS1〜S5の処理と同一であるため、詳細な説明は省略する。
また、標本搬送装置3におけるステップS141〜S144の処理は、図25におけるステップS101〜S104の処理と同一であるため、詳細な説明は省略する。
そして、ステップS144において、制御部3bが、標本撮像装置4から搬送されてきた標本プレート10が特定標本であると判断した場合、制御部3bは、変数iを1インクリメントし(ステップS145)、第Z+1−i番の収納スペースを選択してその特定標本を収納する。図27に示されるラック12の場合、Z=12であるので、最初のステップS146の処理(i=1)の場合では、(12)番の収納スペースが選択され、2回目のステップS146の処理(i=2)の場合では、(11)番の収納スペースが選択されることになる。
一方、ステップS144において、制御部3bが、当該標本プレート10が特定標本ではない通常標本であると判断した場合、ステップS147において、nを1インクリメントし、第n番の収納スペースを選択してその通常標本を収納する。図27に示されるラック12の場合、最初のステップS148の処理(n=1)では、(1)番の収納スペースが選択され、2回目のステップS148の処理(n=2)では、(2)番の収納スペースが選択されることになる。
その後、ステップS149において、制御部3bは、Z−(i+n)=Bの条件を満たすか否かを判断する。この判断は、ラック12の収納スペースの総数Zと、特定標本及び通常標本の合計数(i+n)との差が、未収納領域の収納スペースの数Bと同一になったか否かを判断するものである。この条件を満たした場合、ラック12は未収納領域を除いて満杯になったことになるので、制御部3bは、ステップS150において、ラック12を新たなものに入れ替え、ステップS151において、変数i及びnを0にリセットし、処理をステップS142に戻す。ステップS149の条件が満たされない場合、ラック12はまだ満杯となっていないので、そのまま処理をステップS142に戻す。
[ラック12のその他の実施の形態]
図29は、ラック12の他の実施の形態を示す概略平面図である。
このラック12は、複数の標本プレート10が前後方向に並列されている点では、上記実施の形態のラック12と同様であるが、前後に隣接するものが左右逆方向に偏倚して収納されている。このようなラック12を用いる場合には、特定標本と通常標本とを左右に振り分けて収納する収納規則を適用することが可能となる。
本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で適宜変更可能である。
例えば、本発明は、標本撮像装置4の内部でラック12に標本を収納する、従来タイプ(例えば、特許文献1)の標本収納装置に対しても適用することができる。
また、図24に示されるように、特定の収納スペースを特定標本用として設定する場合において、特定標本用の収納スペースと通常標本用の収納スペースとの間には、標本を収納しない1つ以上の収納スペースが設定されていてもよい。また、特定の収納スペースを特定標本用として設定する場合、標本プレート10の並列方向の端部ではなく、中央部に特定の収納スペースを設定することもできる。
また、上記実施の形態では、1つのラック12内に特定標本用の収納スペースと通常標本用の収納スペースとを設けたが、特定標本用のラック12と通常標本用のラック12とをあらかじめ設定しておき、特定標本及び通常標本をそれぞれのラックに区別して収納してもよい。
また、上記実施の形態では、特定標本と通常標本との2種類の標本を区別してラック12に収納しているが、3種類以上の標本を区別して(振り分けて)収納してもよい。
また、上記実施の形態では、細胞の種類や数について所定の条件を満たすものを特定標本としていたが、これに限定されるものではなく、撮像エラーとなった標本、例えば、全く測定ができないもの、血球がみつからないもの、染色不良のもの等を特定標本とすることもできる。
ラック移動機構24において、貯留部75における1箇所に取り出し回収位置Rが設定されているが、取り出し位置と回収位置とを別個に設けていてもよい。また、貯留部75におけるラック12の貯留数も適宜変更することができる。
また、標本搬送装置3に対する標本プレート10の供給は、標本作製装置2からだけでなく、標本受入部26に対して人手によって行うこともできる。
また、検査対象の試料は血液に限らず、尿や、子宮頸部から採取した試料などであってもよい。
1 :標本検査システム
2 :標本作製装置
3 :標本搬送装置
3b :制御部
3c :通信部
4 :標本撮像装置
4a :撮像部
4b :制御部
4c :通信部
4d :表示モニター(表示部)
10 :標本プレート
12 :ラック
20 :標本収納装置
21 :カセット移動機構
22 :上下移動機構
23 :水平移動機構
24 :ラック移動機構

Claims (14)

  1. 複数の標本プレート一列に並列させて収納可能な収納具に検査済みの標本プレートを収納するための標本収納装置であって、
    前記収納具に標本プレートを収納する標本収納部と、
    前記標本収納部の動作を制御する制御部と、を備えており、
    前記制御部は、検査結果に関する所定の条件を満たす特定の標本プレートの収納スペースを含む領域と、他の標本プレートの収納スペースを含む領域とを1つの収納具内で分けることによって、前記特定の標本プレートを前記他の標本プレートと区別して前記収納具に収納するように、前記標本収納部を制御する、標本収納装置。
  2. 前記特定の標本プレートの収納スペースを含む領域と、前記他の標本プレートの収納スペースを含む領域とが、前記標本プレートの並列方向の一方側と他方側とに分けて設定される、請求項1記載の標本収納装置。
  3. 前記制御部は、前記収納具内の予め設定された特定の収納スペースに、前記特定の標本プレートを収納するように前記標本収納部を制御する、請求項1又は2に記載の標本収納装置。
  4. 前記特定の収納スペースが、前記収納具における前記標本プレートの並列方向の端部側に設定されている、請求項に記載の標本収納装置。
  5. 前記特定の標本プレートの収納スペースが、他の標本プレートの収納スペースよりも少なく設定されている、請求項3又は4に記載の標本収納装置。
  6. 前記特定の標本プレートを収納するための収納スペースを含む領域と、前記他の標本プレートを収納するための収納スペースを含む領域との間には、標本プレートが収納されない収納スペースが設けられる、請求項1〜5のいずれか1項に記載の標本収納装置。
  7. 前記収納具における前記標本プレートの並列方向の一端側から前記特定の標本プレートが順次収納され、同他端側から前記他の標本プレートが順次収納され、前記特定の標本プレートの収納スペースを含む領域と、前記他の標本プレートの収納スペースを含む領域との間には、標本プレートが収納されない所定数の収納スペースが設けられる、請求項に記載の標本収納装置。
  8. 前記標本収納部は、前記収納具を所定の標本収納位置に移動させる収納具移動機構と、
    前記標本プレートを前記標本収納位置に移動させる標本移動機構と、を備えている、請求項1〜7のいずれか1項に記載の標本収納装置。
  9. 前記標本移動機構は、前記標本プレートの保持と開放とを切り替えて行う保持部を含んでおり、
    前記制御部は、前記標本プレートを保持した前記保持部を前記標本収納位置の上方に移動し、その後、前記保持部を下降させることによって前記標本収納位置にある前記収納具に前記標本プレートを収納し、前記保持部を開放させる、請求項に記載の標本収納装置。
  10. 前記制御部は、前記標本プレートの検査結果に関する前記所定の条件を満たすか否かを判定する機能を有する、請求項1〜9のいずれか1項に記載の標本収納装置。
  11. 前記特定の標本プレートは、再検査が必要な標本プレートである、請求項1〜10のいずれか1項に記載の標本収納装置。
  12. 表示部と、所定の規則に基づく特定の標本プレートと他の標本プレートとの収納スペースの配置を前記表示部に表示させる表示制御手段とをさらに備えている、請求項1〜11のいずれか1項に記載の標本収納装置。
  13. 複数の標本プレートを一列に並列させて収納可能な収納具に検査済みの標本プレートを収納するための標本収納装置における標本収納方法であって、
    検査済みの標本プレートを受け取り、
    受け取った標本プレートが、検査結果に関する所定の条件を満たす特定の標本プレートであるか否かに関する情報を受け取り、
    検査結果に関する所定の条件を満たす特定の標本プレートの収納スペースを含む領域と、他の標本プレートの収納スペースを含む領域とを1つの収納具内で分けることによって、前記特定の標本プレートを他の標本プレートと区別して前記収納具に自動的に収納する、標本収納方法
  14. 標本プレートの標本に対して検査を行う標本検査装置と、
    複数の標本プレートを一列に並列させて収納可能な収納具に検査済みの標本プレートを収納するための標本収納装置と、を含む標本検査システムであって、
    前記標本検査装置は、
    前記標本プレートの標本を検査する検査部と、
    前記検査部による検査結果に関する情報を送信する送信部と、を備えており、
    前記標本収納装置は、
    前記検査結果に関する情報を受信する受信部と、
    前記収納具に標本プレートを収納する標本収納部と、
    前記標本収納部の動作を制御する制御部と、を備えており、
    前記制御部は、検査結果に関する所定の条件を満たす特定の標本プレートの収納スペースを含む領域と、他の標本プレートの収納スペースを含む領域とを1つの収納具内で分けることによって、前記特定の標本プレートを前記他の標本プレートと区別して前記収納具に収納するように、前記標本収納部を制御する、標本検査システム
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