JP6021365B2 - インプリント装置、それを用いた物品の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、インプリント装置、およびそれを用いた物品の製造方法に関する。
半導体デバイスやMEMSなどの微細化の要求が進み、従来のフォトリソグラフィー技術に加え、基板(ウエハ)上の樹脂を型(モールド)で成形し、樹脂のパターンを基板上に形成する微細加工技術が注目を集めている。この技術はインプリント技術とも呼ばれ、基板上に数ナノメートルオーダーの微細な構造体を形成することができる。例えば、インプリント技術の1つとして光硬化法がある。この光硬化法を採用したインプリント装置では、まず、基板上のパターン形成領域であるショットに樹脂(インプリント材、光硬化樹脂、紫外線硬化樹脂)を塗布する。次に、この樹脂をパターンが形成された型を用いて成形する。そして、光を照射して樹脂を硬化させたうえで引き離すことにより、樹脂のパターンが基板上に形成される。
このようなインプリント装置では、通常、基板上に存在する複数のショットごとに樹脂を塗布し、それぞれ1つのショットごとにパターン形成を繰り返す。これに対して、スループット向上の観点から、基板上の複数のショットに対して一括して樹脂を塗布し、それぞれ1つのショットに対するパターン形成を繰り返す場合もある。この場合、所望のショット上の樹脂に対して成形後に光を照射すると、光が樹脂と基板との界面で反射し、その反射光によって、所望のショット上の樹脂だけでなく、近隣のショット上の硬化を意図しない樹脂を硬化させてしまう可能性がある。そこで、このような意図しない樹脂の硬化を避けるために、特許文献1は、型に形成されているパターン部に光反射膜を備えることで所望のショット上の樹脂に対して効率良く硬化用の光を照射させる型(インプリント転写用基板)を開示している。さらに、この特許文献1では、別形態として、型は、その表面の一部に反射防止膜を備え、基板側からの反射光(散乱光)の多くを抑えることで意図しない樹脂の硬化を回避させることができる。
特開2010−258259号公報
しかしながら、特許文献1に示す型では、基板側で反射した光の散乱を抑えることはできるが型のパターン部にて光が反射する可能性が残る。パターン部で反射した光は、装置内部で反射して、硬化を意図しない樹脂を硬化させてしまう可能性がある。したがって、意図しない樹脂へ光が照射される可能性を排除するためには、さらなる改良が望まれる。
本発明は、このような状況を鑑みてなされたものであり、硬化を意図しない樹脂に対して樹脂を硬化させる光が照射されるのを抑えるのに有利なインプリント装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、基板上のインプリント材と型とを接触させた状態で光を照射することで、基板上にパターンを形成するインプリント装置であって、光を照射するための光照射部と、型を保持し、型を介して基板に向けて光照射部から照射された光が通過するように開口が形成された型保持部と、を備え、基板と型の少なくともいずれかを反射した反射光が入射し得る型保持部の表面のうち、前記型に対向する表面、または、前記型に接触する表面は、光照射部から照射された光に対する型の表面の反射率よりも低い反射率を有することを特徴とする。
本発明によれば、例えば、硬化を意図しない樹脂に対して樹脂を硬化させる光が照射されるのを抑えるのに有利なインプリント装置を提供することができる。
本発明の一実施形態に係るインプリント装置の構成を示す図である。 本発明の一実施形態に係るインプリント装置の構成を示す図である。 従来のインプリント装置における紫外線の入射光と反射光を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面などを参照して説明する。
まず、本発明の一実施形態に係るインプリント装置について説明する。図1は、本実施形態に係るインプリント装置1の構成を示す概略図である。インプリント装置1は、物品としての半導体デバイスなどのデバイスの製造に使用され、ウエハ上(基板上)に供給された樹脂をモールド(型)で成形し、ウエハ上にパターンを形成する装置である。ここでは、光の照射によって樹脂を硬化させる光硬化法を採用したインプリント装置1とする。また、以下の図においては、ウエハ上の樹脂に対して光を照射する照明系の光軸に平行にZ軸を取り、Z軸に垂直な平面内に互いに直交するX軸およびY軸を取っている。図1に示したようにインプリント装置のXYZ座標系を取っている。インプリント装置1は、まず、光照射部2と、モールド保持機構3と、ウエハステージ4と、塗布部5と、制御部6とを備える。
光照射部2は、モールド7とウエハ8上の樹脂(インプリント材)とを接触させた状態で紫外線10を照射し硬化させる。本実施形態では照射する光を紫外線とし、樹脂9は、紫外線硬化樹脂とする。光照射部2は、光源と、光学系とを含む。光源は、不図示であるが、紫外線(例えば、i線、g線)を発生する高圧水銀ランプと、発生した光を集光する楕円鏡とを含んでいてもよい。なお、光源としては、高圧水銀ランプに限らず、例えば、各種エキシマランプ、エキシマレーザーまたは発光ダイオードなどが採用可能である。光学系は、紫外線10をショット上の樹脂9に照射するためのレンズやアパーチャ、およびハーフミラーを含む。アパーチャは、画角制御や、外周遮光制御のために使用される。画角制御によれば、目標とするショットのみを照明することができ、外周遮光制御によれば、紫外線10がウエハ8の外形を超えて照射しないように紫外線10を制限することができる。なお、光学系は、モールド7を均一に照明するためにオプティカルインテグレータを含む構成としてもよい。アパーチャによって、照明する範囲が規定された紫外線10は、モールド7を介してウエハ8上の樹脂9に入射する。なお、光照射部2による紫外線10の照射領域(照射範囲)は、モールド7に形成されている後述のパターン部7aの表面積(領域)と同程度、またはその表面積(パターン部7aの領域)よりもわずかに大きいことが望ましい。これは、照射領域を必要最小限とすることで、照射に伴う熱に起因してモールド7またはウエハ8が膨張し、樹脂9に形成されるパターンに位置ズレや歪みが発生することを抑えるためである。また、樹脂9は、紫外線硬化樹脂であるため、樹脂9に照射する光の波長は、紫外線領域の波長であることが望ましいが、例えば、紫外線10の波長帯域である400nm以下であれば、他の検出系などとの波長干渉の影響から考えて好適である。また、樹脂を硬化させるために照射する光は、使用する光硬化樹脂の特性に応じて決めることができる。
モールド7は、外周形状が多角形(好適には、矩形または正方形)であり、ウエハ8に対する面には、例えば回路パターンなどの転写すべき微細な凹凸パターンが形成されたパターン部7aを含む。また、モールド7の材質は、紫外線10を透過させることが可能でかつ熱膨張率の低いことが望ましく、例えば石英とし得る。さらに、モールド7は、紫外線10が照射される面(パターン部7aが形成されていない面)に、平面形状が円形で、かつ、ある程度の深さのキャビティを有する場合もある。
モールド保持機構(型保持部)3は、モールド7を保持するモールドチャックを含むインプリントヘッド11と、インプリントヘッド11(モールド7)を移動させるモールド駆動機構12とを含む。モールド駆動機構12は、モールド7の位置を6軸に関して制御する位置決め機構と、モールド7をウエハ8上の樹脂9に押し付けたり、モールド7を硬化した樹脂9から分離したりする機構とを含んでもよい。ここで、6軸とは、インプリント装置のXYZ座標系におけるX軸、Y軸、Z軸およびそれらの各軸回りの回転である。さらに、インプリントヘッド11およびモールド駆動機構12は、モールド7の平面方向の中心部(内側)に、光照射部2から照射された紫外線10が、ウエハ8に向かい通過可能とする開口領域(開口)13を有する。このように、モールド保持機構3には、紫外線10が通過する開口領域13が設けられている。なお、モールド保持機構3には、図2に示すように、モールド7の側面に対して外力または変位を機械的に与えることによりモールド7(パターン部7a)の形状を補正する倍率補正機構30を含んでいてもよい。
本実施形態では、光照射部2から紫外線10が照射された際に、インプリントヘッド11および開口領域13において、モールド7自体、またはウエハ8側からの反射光(散乱光)が照射され得る領域に、反射防止部(光学部材)14が形成されている。この反射防止部14は、図1では、モールド7を囲うように太い実線で示されている。反射防止部14は、具体的には、インプリントヘッド11のウエハ8に対して空間的に連通する面(インプリントヘッド11がウエハ8に対向する面)に形成されている。また、インプリントヘッド11とモールド7との対向面(モールド保持面近傍)と、開口領域13内のモールド7を透過した反射光によって照射される可能性のある面との少なくとも一部または表面全域に形成されている。また、反射防止部14は、反射防止性能を有する部材、例えば反射防止膜とし得る。または、反射防止部14の表面は反射防止性能を有するような膜で表面処理し得る。反射防止部14は、インプリント装置を構成する部材と異なる部材を新たに設けてもよいし、インプリント装置を構成する部材の表面に膜を形成してもよい。モールド7の材質が石英の場合、紫外線10の波長を200〜400nmとすると、垂直入射でのモールド7の表面の反射率は3.6〜4.6%程度である。そのため、反射防止部14の反射率を3%以下にすることが望ましい。例えば、反射防止性能を得るような表面処理で考えると、紫外線10の波長帯域において1%以下の反射率を有する無電解黒色めっきが好適である。このように、樹脂を硬化させる光に対する型の表面の反射率よりも低い反射率を有する反射防止部を備えることで、効果的にインプリント装置内の反射を低減することができる。
ウエハ8は、例えば、単結晶シリコン基板やSOI(Silicon on Insulator)基板、またはガラス基板である。このウエハ8上の複数のショット(パターン形成領域)には、パターン部7aにより樹脂9のパターン(パターンを含む層)が成形される。パターン形成領域には、インプリント装置1に搬入される前に、前工程にて既にパターン(基板側パターン)が形成されていてもよい。
ウエハステージ4は、ウエハ8を真空吸着などにより引き付けて保持するウエハチャックと、ウエハチャック(ウエハ8)を移動させるステージ駆動機構とを含む。ステージ駆動機構は、ウエハチャックの位置をモールド駆動機構12と同様に6軸を制御することによってウエハ8の位置を制御する位置決め機構を含む。
塗布部5は、ウエハ8上のショットに対して樹脂9を塗布する。この塗布部5は、樹脂9を収容するタンクと、このタンクから供給路を通して供給される樹脂9をウエハ8に対して吐出する吐出口などを含む。
制御部6は、インプリント装置1の各構成要素の動作および調整などを制御し得る。制御部6は、例えばコンピュータなどで構成され、インプリント装置1の各構成要素に回線を介して接続され、プログラムなどにしたがって各構成要素の制御を実行し得る。本実施形態の制御部6は、塗布部5に対し、1回のパターン形成ごとに1つのショットに樹脂9の塗布させる場合に加え、予め複数のショットに一括して樹脂9を塗布させた後、パターン形成(押し付け動作など)を繰り返す制御を実行してもよい。なお、制御部6は、インプリント装置1の他の部分と一体で(共通の筐体内に)構成してもよいし、インプリント装置1の他の部分とは別体で(別の筐体内に)構成してもよい。
また、インプリント装置1は、アライメント計測系15を備える。このアライメント計測系15は、複数のアライメントスコープ(不図示)とアライメントスコープ駆動機構とを含む。アライメントスコープは、モールド7とウエハ8との位置合わせを行うために、モールド7上に形成されているアライメントマーク16と、モールド7を介し、ウエハ8に形成されているアライメントマーク17とを検出する。アライメントスコープ駆動機構は、複数のアライメントスコープを個別に可動とし、検出位置を変化させる。さらに、インプリント装置1は、モールド7を装置外部とモールド保持機構3との間で搬入出させるモールド搬送機構や、ウエハ8を装置外部とウエハステージ4との間で搬入出させる基板搬送機構などを含み得る。
次に、インプリント装置1によるインプリント処理について説明する。まず、制御部6は、基板搬送装置によりウエハステージ4にウエハ8を載置および固定させる。次に、制御部6は、ステージ駆動機構を駆動させてウエハ8の位置を適宜変更させつつ、アライメント計測系15により、ウエハ8上のアライメントマーク17を順次計測させ、ウエハ8の位置を高精度に検出する。そして、制御部6は、その検出結果から各転写座標を演算して、この演算結果に基づいて所定のショットごとにパターンを形成させる(ステップ・アンド・リピート)。ある1つのショットに対するパターン形成の流れとして、制御部6は、まず、ステージ駆動機構により、塗布部5の吐出口の直下にウエハ8上の塗布位置を位置決めさせる。その後、塗布部5は、ウエハ8上のショットに樹脂9を塗布する(塗布工程)。次に、制御部6は、ステージ駆動機構により、パターン部7a直下の押し付け位置にショットが位置するようにウエハ8を移動させ、位置決めさせる。次に、制御部6は、パターン部7aと、ショット上の基板側パターンとの位置合わせや、倍率補正機構30によるパターン部7aの倍率補正などを実施した後、モールド駆動機構12を駆動させ、ショット上の樹脂9とパターン部7aとを押し付ける(押型工程)。この押し付けにより、樹脂9は、パターン部7aの凹凸パターンに充填される。なお、制御部6は、押し付け完了の判断を、モールド保持機構3の内部に設置された不図示の荷重センサにより行う。この状態で、光照射部2は、モールド7の背面(上面)から紫外線10を所定時間照射して、モールド7を透過した紫外線10により樹脂9を硬化させる(硬化工程)。そして、樹脂9が硬化した後、制御部6は、モールド駆動機構12を再駆動させ、パターン部7aとウエハ8とを引き離す(離型工程)。これにより、ウエハ8上のショットの表面には、パターン部7aの凹凸パターンに倣った3次元形状の樹脂パターン(層)が形成される。このような一連のインプリント動作をウエハステージ4の駆動によりショットを変更しつつ複数回実施することで、インプリント装置1は、1枚のウエハ8上に複数の樹脂パターンを形成することができる。
ここで、上記インプリント処理の流れでは、制御部6は、1つのショットに対して樹脂9の塗布を行った後にそのショット上にパターンを形成する工程を、ウエハ8上に存在するショットの数だけ繰り返す。これに対して、制御部6が、塗布部5に対し、ウエハ8上の複数のショットに一括して樹脂9を塗布させ、それぞれ1つのショットに対するパターン形成を繰り返す場合もある。
制御部6が、光照射部2に対し、所望のショット上の樹脂9に対して成形後に紫外線10を照射させると、紫外線10がウエハ8と樹脂9との界面で反射する可能性がある。さらに、照射された紫外線10が、モールド7の背面で反射する可能性がある。図3は、従来のインプリント装置におけるウエハ8上の樹脂9を硬化させる際の紫外線10の入射光20と反射光21、21aとを示す概略図である。なお、図3では、説明の簡略化のために、本実施形態のインプリント装置1の構成と同一のものには同一の符号を付し、説明を省略する。光照射部2がウエハ8に向けて紫外線10を照射すると、紫外線10の入射光20は、ウエハ8に対して垂直に樹脂9に入射する。しかしながら、反射光21は、ウエハ8の表面形状により、そのまま垂直に反射せずに散乱を繰り返し、結果的に所望のショット上の樹脂9のみならず近隣のショット上にすでに塗布されている未硬化状態の樹脂9にまで到達する。さらに、入射光20の反射は、ウエハ8側だけで起こり得るものではなく、例えばモールド7に形成されているパターン部7aでも起こり得る。このパターン部7aで反射した反射光21aは、開口領域13内で散乱を繰り返し、この場合も最終的に近隣のショット上にすでに塗布されている未硬化状態の樹脂9にまで到達する。このように、反射光21、21aは、所望のショット上の樹脂9だけでなく、近隣のショット上の硬化を意図しない樹脂9まで硬化させてしまう可能性がある。この反射光21、21aが基板上を照射しないようにするため、型に光反射膜や反射防止膜を形成する場合がある。しかしながら、モールドは、樹脂との繰り返し接触により汚染してしまうため、任意の時点にてモールドを洗浄する必要がある。光反射膜や反射防止膜は、一般に洗浄に対する耐性が弱い。そのため、モールドの洗浄ごとに光反射膜や反射防止膜を再生させる必要がある。
そこで、本実施形態では、反射防止部14を、上記のような適切な位置に設置することで、近隣のショット上の硬化を意図しない樹脂9に反射光21、21aが照射されないようにする。これにより、ウエハ8側からやモールド7自体からの直接的な反射光21の反射を抑えるのみならず、モールド7の近傍で散乱を繰り返す間接的な反射光21aの反射も可能な限り抑えることができる。特に、インプリントヘッド11には、その構造からエッジ部が存在する。ここで、エッジ部は、ウエハステージ4から開口領域13を見たときに、開口領域13の形状を決めるインプリントヘッド11の角の部分を含む。エッジ部で反射する紫外線が、意図しない領域を照射する恐れがある。このエッジ部に対して反射防止部14を配置することは、実験結果から特に有効となり得る。
なお、反射防止部14は、上記の位置に限らず、以下のような部位に設置(形成)させることもあり得る。まず、アライメント計測系15は、上記のように、紫外線10が照射される際には紫外線10の光路上から退避するが、退避していても開口領域13内にある限り、モールド7(パターン部7a)からの反射光21aを受けて反射源となり得る。したがって、アライメント計測系15の表面の少なくとも一部に、反射防止部14と同等の反射防止部を設置することが望ましい。なお、図1では、アライメント計測系15を黒く塗りつぶして表記し、その表面に反射防止部14が設置されていることを示している。また、塗布部5の表面の少なくとも一部にも、反射防止部14と同等の反射防止部が設置されていてもよい。
ここで、図2は、図1に示すインプリント装置1に、倍率補正機構(形状補正機構)30と、少なくとも押し付け動作時にモールド7とウエハ8との間の隙間にガス(気体)を充填するガス供給ノズル(気体供給ノズル)31とを含む構成を示す概略図である。倍率補正機構30は、モールド7の側面から外力を負荷するために、モールド7に近設されている。ガス供給ノズル31は、不図示のガス供給部に接続され、例えば、樹脂9に対して拡散性や溶解性に優れたガスを供給することで、パターン部7aへの樹脂9の充填性を向上させるものである。このガス供給ノズル31も、モールド7に近設されている。すなわち、この倍率補正機構30およびガス供給ノズル31も、ウエハ8側からの反射光21を受けて反射源となり得る。したがって、倍率補正機構30、またはガス供給ノズル31の表面の少なくとも一部に、反射防止部14と同等の反射防止部を設置することが、望ましい。なお、図2では、倍率補正機構30およびガス供給ノズル31を黒く塗りつぶして表記し、その表面に反射防止部が設置されていることを示している。
このように、インプリント装置1は、上記のような位置(部位)に反射防止部14を設置するので、硬化工程時に、例えば、所望のショットに対して近隣のショット上の硬化を意図しない樹脂9に紫外線10が照射されることを低減することができる。また、ウエハ8などで反射した紫外線10(反射光21)が塗布部5の吐出口に残留した樹脂9を硬化させてしまうことで、後の塗布部5の動作に異常が生じることを防止することもできる。さらに、本実施形態では、モールド7自体には光反射膜や反射防止膜を形成させていないので、モールド7の洗浄後にその光反射膜や反射防止膜を再生させるという工程が不要となる。
以上のように、本実施形態によれば、硬化を意図しない樹脂に対して樹脂を硬化させる光が照射されるのを抑えるのに有利なインプリント装置を提供することができる。
なお、樹脂9を硬化させるための速度(硬化速度)は、樹脂9を硬化させる紫外線10の波長の強さと量(照射時間)で規定される。すなわち、照射する紫外線10の波長は、採用される樹脂9によって異なるため、反射防止部14の反射率は、その紫外線10の特定波長に対して低ければよい。そこで、採用する樹脂9の種類により、反射防止部14の材質や構造を変化させることも有効である。さらに、ここでは樹脂9を硬化させる光に紫外線を用いて説明したが、ウエハ8上に供給する樹脂9の種類に応じて適宜光の波長を決めればよい。
(物品の製造方法)
物品としてのデバイス(半導体集積回路素子、液晶表示素子等)の製造方法は、上述したインプリント装置を用いて基板(ウエハ、ガラスプレート、フィルム状基板)にパターンを形成する工程を含む。さらに、該製造方法は、パターンを形成された基板をエッチングする工程を含み得る。なお、パターンドメディア(記録媒体)や光学素子などの他の物品を製造する場合には、該製造方法は、エッチングの代わりにパターンを形成された基板を加工する他の処理を含み得る。本実施形態の物品の製造方法は、従来の方法に比べて、物品の性能・品質・生産性・生産コストの少なくとも1つにおいて有利である。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、これらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形および変更が可能である。
1 インプリント装置
2 光照射部
3 モールド保持機構
7 モールド
8 ウエハ
9 樹脂
13 開口領域

Claims (10)

  1. 基板上のインプリント材と型とを接触させた状態で光を照射することで、前記基板上にパターンを形成するインプリント装置であって、
    前記光を照射するための光照射部と、
    前記型を保持し、前記型を介して前記基板に向けて前記光照射部から照射された前記光が通過するように開口が形成された型保持部と、を備え、
    前記基板と前記型の少なくともいずれかで反射した反射光が入射し得る前記型保持部の表面のうち、前記型に対向する表面、または、前記型に接触する表面は、前記光照射部から照射された前記光に対する前記型の表面の反射率よりも低い反射率を有することを特徴とするインプリント装置。
  2. 前記型に対向する表面、または、前記型に接触する表面は、前記光照射部から照射された前記光に対する前記型の表面の反射率よりも低い反射率を有する光学部材を備えることを特徴とする請求項1に記載のインプリント装置。
  3. 前記光学部材は、前記型保持部の表面のうち、前記開口を形成する表面、および、前記型保持部が前記基板に対向する表面の領域の少なくともいずれかに設置されることを特徴とする請求項2に記載のインプリント装置。
  4. 前記光学部材は、前記基板に対向する表面の領域のうち、少なくとも前記型保持部に形成された前記開口のエッジ部に設置されることを特徴とする請求項2に記載のインプリント装置。
  5. 前記光学部材は、反射防止性能を有する部材であることを特徴とする請求項2ないし4のいずれか1項に記載のインプリント装置。
  6. 前記型保持部の表面のうち前記型と対向する表面は、前記光照射部から照射された前記光に対する前記型の表面の反射率よりも低い反射率となるような膜が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のインプリント装置。
  7. 前記光学部材の表面は、反射防止性能を有する膜であることを特徴とする請求項2ないし4のいずれか1項に記載のインプリント装置。
  8. 前記膜は、無電解黒色めっき処理された膜であることを特徴とする請求項6または7に記載のインプリント装置。
  9. 前記基板上に前記インプリント材を塗布する塗布部と、
    前記型の形状を補正する形状補正機構と、
    前記型と前記基板との間に気体を供給する気体供給ノズルと、の少なくともいずれかを備え、
    前記光学部材は、さらに、前記塗布部、前記形状補正機構、または前記気体供給ノズルのうちの表面の少なくとも一部に設置されることを特徴とする請求項2ないしのいずれか1項に記載のインプリント装置。
  10. 請求項1ないしのいずれか1項に記載のインプリント装置を用いて基板上にインプリント材のパターンを形成する工程と、
    前記工程で前記パターンを形成された基板を加工する工程と、
    を含むことを特徴とする物品の製造方法。
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