JP6015382B2 - 積層フィルムならびに遮熱部材 - Google Patents
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熱可塑性樹脂をペレットなどの形態で用意する。ペレットは、必要に応じて、熱風中あるいは真空下で乾燥された後、別々の押出機に供給される。押出機内において、融点以上に加熱溶融された樹脂は、ギヤポンプ等で樹脂の押出量を均一化され、フィルター等を介して異物や変性した樹脂などを取り除かれる。これらの樹脂はダイにて目的の形状に成形された後、吐出される。そして、ダイから吐出された多層に積層されたシートは、キャスティングドラム等の冷却体上に押し出され、冷却固化され、キャスティングフィルムが得られる。この際、ワイヤー状、テープ状、針状あるいはナイフ状等の電極を用いて、静電気力によりキャスティングドラム等の冷却体に密着させ急冷固化させることが好ましい。また、スリット状、スポット状、面状の装置からエアーを吹き出してキャスティングドラム等の冷却体に密着させ急冷固化させたり、ニップロールにて冷却体に密着させ急冷固化させる方法も好ましい。
[物性の測定方法ならびに効果の評価方法]
特性値の評価方法ならびに効果の評価方法は次の通りである。
フィルムの層構成は、ミクロトームを用いて断面を切り出したサンプルについて、透過型電子顕微鏡(TEM)観察により求めた。すなわち、透過型電子顕微鏡H−7100FA型((株)日立製作所製)を用い、加速電圧75kVの条件でフィルムの断面を10000〜40000倍に拡大観察し、断面写真を撮影、層構成および各層厚みを測定した。尚、場合によっては、コントラストを高く得るために、公知のRuO4やOsO4などを使用した染色技術を用いた。
5cm×5cmで切り出したサンプルを日立製作所製 分光光度計(U−4100 Spectrophotomater)に付属の積分球を用いた基本構成で反射率測定を行った。反射率測定では、装置付属の酸化アルミニウムの副白板を基準として測定した。反射率測定では、サンプルの長手方向を上下方向にして、積分球の後ろに設置した。測定条件:スリットは2nm(可視)/自動制御(赤外)とし、ゲインは2と設定し、走査速度を600nm/分で測定し、方位角0度における反射率を得た。また、熱線吸収粒子を含有させたバインダー層を設けた場合には、光の入射面が熱線吸収粒子を含有したバインダー層とは反対面から入射して、反射率・透過率を測定する。また、日射反射率、日射透過率は、JIS A5759(2008)に従い算出した。
各熱可塑性樹脂のみからなるフィルムまたはシートを用いて、JIS K7142(1996)A法に従って測定した。得られた屈折率のうち、フィルム面上の直交する2方向の平均屈折率をもって、本願でいう面内平均屈折率とした。
測定液として、水、エチレングリコ−ル、ホルムアミド、及びヨウ化メチレンの4種類の液体を用い、協和界面化学(株)製接触角計CA−D型を用いて、各液体のフィルム表面に対する静的接触角を求めた。各々の液体について得られた接触角(θ)と測定液の表面張力の各成分を下式にそれぞれ代入し4つの式からなる連立方程式をγSd ,γSp,γShについて解いた。
但し、γS =γSd +γSp +γSh
γL =γLd +γLp +γLh
γS 、γSd 、γSp 、γSh はそれぞれフィルム表面の表面自由エネルギー、分散力成分、極性力成分、水素結合成分を、またγL 、γLd 、γLp、γLhは用いた測定液のそれぞれ表面自由エネルギー、分散力成分、極性力成分、水素結合成分を表わすものとる。ここで、用いた各液体の表面張力は、Panzer(J.Panzer,J.Colloid Interface Sci.,44,142(1973)によって提案された値を用いた。
合わせガラスを作製後、合わせガラスから200mm×50mmのサイズにカットしてサンプルとした。続いて、サンプルから熱線吸収層を設けていない側のガラスを取り除き、残されたサンプルの積層フィルム〜中間膜を150mm×25mmでカットし、カットした積層フィルム〜中間膜の端部より熱線吸収層側の中間膜と熱線吸収層との界面を剥離するように熱線吸収層を含む積層フィルムを20mm強制剥離した。その後、測定装置として、(株)東洋ボールドウィン製の万能型引張試験機UTM-4100を用いて、ガラスをベースに固定した上でチャックに強制剥離した積層フィルムの端部をつかみ、引っ張り速度100mm/分、90°剥離試験にて剥離強度を計測した(測定長130mm)。得られた剥離強度の引き剥がし荷重を測定した。
積層フィルムを5cm×5cmの寸法に切り出したものをサンプルとした。装置はヘイズメータ(スガ試験機製HGM−2DP(C光用))を用いて測定した。この場合のキャリブレーションは、サンプルを入れないブランク状態で実施した。
積層フィルムを5cm×5cmの寸法に切り出したものをサンプルとした。装置はThermo Fisher Scientific (株)製 AVATAR 360 FT−IRを用い、装置内を窒素パージして測定した。得られた測定結果について、波長2270cm−1と波長2970cm−1での強度の比較を実施した。
成形用フィルムの一部からサンプリングを行い、示差熱量分析(DSC)を用いてJIS−K−7122(1987年)に従って測定・算出した。なお、まず、はじめに1st Runで、25℃から290℃まで20℃/min.で昇温した後、290℃で5分間ホールドした後、25℃まで急冷した。またつづく2nd Runでは、25℃から290℃まで20℃/min.で昇温した。樹脂のガラス転移温度・融点は2nd Runにおける値を用いた。
装置:セイコー電子工業(株)製”ロボットDSC−RDC220”
データ解析”ディスクセッションSSC/5200”
サンプル質量:5mg。
まず、基材フィルムを以下のとおり作製した。
光学特性の異なる2種類の熱可塑性樹脂として、熱可塑性樹脂Aと熱可塑性樹脂Bを準備した。熱可塑性樹脂Aとして、固有粘度が0.65のポリエチレンテレフタレート(PET)を用いた。この熱可塑性樹脂Aは結晶性樹脂であり、フィルム化した後の面内平均屈折率は1.66、融点256℃であった。また熱可塑性樹脂Bとして全グリコール成分に対してスピログリコール25mol%、シクロヘキサンジカルボン酸30mol%共重合したエチレンテレフタレート(PE/SPG・T/CHDC)を用いた。なお、この熱可塑性樹脂Bの固有粘度は0.72の非晶性樹脂で、フィルム化した後の面内平均屈折率は1.55であった。準備した熱可塑性樹脂Aおよび熱可塑性樹脂Bをそれぞれ、2台の単軸押出機に投入し、280℃で溶融させて、混練した。次いで、それぞれ、FSSタイプのリーフディスクフィルタを5枚介した後、ギアポンプにて、フィルムの厚膜層を除いた光学厚みの比が熱可塑性樹脂A/熱可塑性樹脂B=1になるように計量しながら、スリット数301個のスリットプレートを2枚用いた構成である601層積層装置にて合流させて、厚み方向に交互に601層積層された積層体とした。積層体とする方法は、特開2007−307893号公報〔0053〕〜〔0056〕段の記載に従って行った。なお、A層同士を重ね合わせて形成する層があるため、スリットプレート内の間隙数は、602個となる。また、波長1200nm以下の反射帯域をポリマー多層積層とし、かつ波長900nm1200nm以下の平均反射率が70%以上とするために、以下の工程を経て得られた積層フィルムの層厚み分布が図1のごときになるように設計されたスリット設計されたものである。
得られたキャストフィルムを、75℃に設定したロール群で加熱した後、延伸区間長100mmの間で、フィルム両面からラジエーションヒーターにより急速加熱しながら、縦方向に3.3倍延伸し、その後一旦冷却した。つづいて、この一軸延伸フィルムの両面に空気中でコロナ放電処理を施し、基材フィルムの濡れ張力を55mN/mとし、その処理面に(ガラス転移温度が18℃のポリエステル樹脂)/(ガラス転移温度が82℃のポリエステル樹脂)/数平均粒子径100nmのシリカ粒子からなる積層形成膜塗液を塗布し、透明・易滑・易接着層を形成した。
この一軸延伸フィルムをテンターに導き、100℃の熱風で予熱後、110℃の温度で横方向に3.5倍延伸した。延伸したフィルムは、そのまま、テンター内で240℃の熱風にて熱処理を行い、続いて同温度条件で幅方向に2%の弛緩処理を、さらに100℃まで急冷した後に幅方向に5%の弛緩処理を施し、その後、巻き取った。得られたフィルムは、800〜1100nmに主となる反射帯域を備えていた。
続いて、熱線吸収層を形成するための塗材として、ポリエステル化合物100重量部に対してヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体からなるイソシアネート化合物を60重量部含んでおり、かつ固形部濃度を40%と調整した塗材を調整し、その塗材にさらにセシウム酸化タングステン粒子Cs0.33WO3の固形部濃度18.5%のスラリーを重量比3:5の割合で添加して熱線吸収層形成用の塗材とした。これらの塗材をワイヤーバーコーターにて片面にコーティングしたのち、120℃2分間乾燥させ、23℃65Rh%の雰囲気下で1週間エージングして熱線吸収層とした。得られた熱線吸収層の厚みは2.3μmであった。
得られた積層フィルムを用い、100mm×100mm×2mmの板ガラス2枚、厚み100mm×100mm×0.78mmのポリビニルブチラール2枚との間に積層フィルムを挟んだ上で、100℃真空条件下で20分間加熱圧着し、合わせガラスを作成した。
得られた合わせガラスは高い遮熱性能(日射反射率が高く、日射透過率が低い)を示すとともに優れた中間膜との密着性を備えたものであった。評価結果を表1に示す。
積層装置として、スリット数201個のスリットプレートを2枚用いた構成である401層積層装置を用いた以外は、実施例1と同様に積層フィルムならびに合わせガラスを得た。
得られた積層フィルムならびに合わせガラスは実施例1と同様の中間膜との密着性を備えているものの、遮熱性能は実施例1よりも若干劣るものであった。評価結果を表1に示す。
熱線吸収層を以下に示す方法で設けた以外は、実施例1と同様に積層フィルムならびに合わせガラスを得た。
熱線吸収層を形成するための塗材として、ポリエステル化合物100重量部に対してキシレンジイソシアネートのアダクト体からなるイソシアネート化合物を30重量部含んでおり、かつ固形部濃度を40%と調整した塗材を調整し、その塗材にさらにセシウム酸化タングステン粒子Cs0.33WO3の固形部濃度18.5%のスラリーを重量比3:5の割合で添加して熱線吸収層形成用の塗材とした。これらの塗材をワイヤーバーコーターにてコーティングしたのち、120℃2分間乾燥させ、23℃65Rh%の雰囲気下で1週間エージングして熱線吸収層とした。得られた熱線吸収層の厚みは2.3μmであった。
得られた積層フィルムならびに合わせガラスは高い遮熱性能を示すとともに優れた中間膜との密着性を備えたものであったが、中間膜との密着性について実施例1よりは劣るものであった。評価結果を表1に示す。
熱線吸収層を以下に示す方法で設けた以外は、実施例1と同様に積層フィルムならびに合わせガラスを得た。
熱線吸収層を形成するための塗材として、ポリエステル化合物100重量部に対してトリリンジイソシアネートのアダクト体からなるイソシアネート化合物を30重量部含んでおり、かつ固形部濃度を40%と調整した塗材を調整し、その塗材にさらにセシウム酸化タングステン粒子Cs0.33WO3の固形部濃度18.5%のスラリーを重量比3:5の割合で添加して熱線吸収層形成用の塗材とした。これらの塗材をワイヤーバーコーターにてコーティングしたのち、120℃2分間乾燥させ、23℃65Rh%の雰囲気下で1週間エージングして熱線吸収層とした。得られた熱線吸収層の厚みは2.3μmであった。
得られた積層フィルムならびに合わせガラスは高い遮熱性能を示すとともに優れた中間膜との密着性を備えたものであったが、中間膜との密着性について実施例1よりは劣るものであった。評価結果を表1に示す。
熱線吸収層を以下に示す方法で設けた以外は、実施例1と同様に積層フィルムならびに合わせガラスを得た。
熱線吸収層を形成するための塗材として、ポリエステル化合物100重量部に対してキシレンジイソシアネートのイソシアヌレート体からなるイソシアネート化合物を30重量部含んでおり、かつ固形部濃度を40%と調整した塗材を調整し、その塗材にさらにセシウム酸化タングステン粒子Cs0.33WO3の固形部濃度18.5%のスラリーを重量比3:5の割合で添加して熱線吸収層形成用の塗材とした。これらの塗材をワイヤーバーコーターにてコーティングしたのち、120℃2分間乾燥させ、23℃65Rh%の雰囲気下で1週間エージングして熱線吸収層とした。得られた熱線吸収層の厚みは2.3μmであった。
得られた積層フィルムならびに合わせガラスは高い遮熱性能を示すとともに優れた中間膜との密着性を備えたものであったが、中間膜との密着性について実施例1よりは劣るものであった。評価結果を表1に示す。
熱線吸収層を以下に示す方法で設けた以外は、実施例1と同様に積層フィルムならびに合わせガラスを得た。
熱線吸収層を形成するための塗材として、ビスフェノールA100重量部に対してヘキサメチレンジイソシアネートからなるイソシアネート化合物を150重量部含んでおり、かつ固形部濃度を40%と調整した塗材を調整し、その塗材にさらにセシウム酸化タングステン粒子Cs0.33WO3の固形部濃度18.5%のスラリーを重量比3:5の割合で添加して熱線吸収層形成用の塗材とした。これらの塗材をワイヤーバーコーターにてコーティングしたのち、120℃2分間乾燥させ、23℃65Rh%の雰囲気下で1週間エージングして熱線吸収層とした。得られた熱線吸収層の厚みは2.3μmであった。
得られた積層フィルムならびに合わせガラスは高い遮熱性能を示すとともに優れた中間膜との密着性を備えたものであったが、中間膜との密着性について実施例1よりは劣るものであった。評価結果を表1に示す。
熱線吸収層を以下に示す方法で設けた以外は、実施例1と同様に積層フィルムならびに合わせガラスを得た。
熱線吸収層を形成するための塗材として、熱線吸収層を形成するための塗材として、ポリエステル化合物100重量部に対してヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体からなるイソシアネート化合物を5重量部含んでおり、かつ固形部濃度を40%と調整した塗材を調整し、その塗材にさらにセシウム酸化タングステン粒子Cs0.33WO3の固形部濃度18.5%のスラリーを重量比3:5の割合で添加して熱線吸収層形成用の塗材とした。これらの塗材をワイヤーバーコーターにてコーティングしたのち、120℃2分間乾燥させ、23℃65Rh%の雰囲気下で1週間エージングして熱線吸収層とした。得られた熱線吸収層の厚みは2.3μmであった。
得られた積層フィルムならびに合わせガラスは高い遮熱性能を示すとともに優れた中間膜との密着性を備えたものであったが、中間膜との密着性について実施例1よりは劣るものであった。評価結果を表1に示す。
熱線吸収層を以下に示す方法で設けた以外は、実施例1と同様に積層フィルムならびに合わせガラスを得た。
熱線吸収層を形成するための塗材として、熱線吸収層を形成するための塗材として、ポリエステル化合物を固形部濃度を40%と調整した塗材を調整し、その塗材にさらにセシウム酸化タングステン粒子Cs0.33WO3の固形部濃度18.5%のスラリーを重量比3:5の割合で添加して熱線吸収層形成用の塗材とした。これらの塗材をワイヤーバーコーターにてコーティングしたのち、120℃2分間乾燥させ、23℃65Rh%の雰囲気下で1週間エージングして熱線吸収層とした。得られた熱線吸収層の厚みは2.3μmであった。
得られた積層フィルムならびに合わせガラスは高い遮熱性能を示すとともに優れた中間膜との密着性を備えたものであったが、中間膜との密着性について実施例1よりは劣るものであった。評価結果を表1に示す。
熱線吸収層を以下に示す方法で設けた以外は、実施例1と同様に積層フィルムならびに合わせガラスを得た。
熱線吸収層を形成するための塗材として、ポリエステル化合物100重量部に対してヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体からなるイソシアネート化合物を100重量部含んでおり、かつ固形部濃度を40%と調整した塗材を調整し、その塗材にさらにセシウム酸化タングステン粒子Cs0.33WO3の固形部濃度18.5%のスラリーを重量比3:5の割合で添加して熱線吸収層形成用の塗材とした。得られた熱線吸収層の厚みは2.3μmであった。
得られた積層フィルムならびに合わせガラスは高い遮熱性能を示すとともに優れた中間膜との密着性を備えたものであったが、中間膜との密着性について実施例1よりは劣るものであった。評価結果を表1に示す。
熱線吸収層を以下に示す方法で設けた以外は、実施例1と同様に積層フィルムならびに合わせガラスを得た。
熱線吸収層を形成するための塗材として、ビスフェノールA100重量部に対してヘキサメチレンジイソシアネートからなるイソシアネート化合物を100重量部含んでおり、かつ固形部濃度を40%と調整した塗材を調整し、その塗材にさらにセシウム酸化タングステン粒子Cs0.33WO3の固形部濃度18.5%のスラリーを重量比3:5の割合で添加して熱線吸収層形成用の塗材とした。これらの塗材をワイヤーバーコーターにてコーティングしたのち、120℃2分間乾燥させ、23℃65Rh%の雰囲気下で1週間エージングして熱線吸収層とした。得られた熱線吸収層の厚みは2.3μmであった。
得られた積層フィルムならびに合わせガラスは高い遮熱性能を示すとともに優れた中間膜との密着性を備えたものであったが、中間膜との密着性について実施例1よりは劣るものであった。評価結果を表1に示す。
熱線吸収層を以下に示す方法で設けた以外は、実施例1と同様に積層フィルムならびに合わせガラスを得た。
熱線吸収層を形成するための塗材として、ビスフェノールA100重量部に対してヘキサメチレンジイソシアネートからなるイソシアネート化合物を50重量部含んでおり、かつ固形部濃度を40%と調整した塗材を調整し、その塗材にさらにセシウム酸化タングステン粒子Cs0.33WO3の固形部濃度18.5%のスラリーを重量比3:5の割合で添加して熱線吸収層形成用の塗材とした。これらの塗材をワイヤーバーコーターにてコーティングしたのち、120℃2分間乾燥させ、23℃65Rh%の雰囲気下で1週間エージングして熱線吸収層とした。得られた熱線吸収層の厚みは2.3μmであった。
得られた積層フィルムならびに合わせガラスは高い遮熱性能を示すとともに優れた中間膜との密着性を備えたものであったが、中間膜との密着性について実施例1よりは劣るものであった。評価結果を表1に示す。
熱線吸収層を以下に示す方法で設けた以外は、実施例1と同様に積層フィルムならびに合わせガラスを得た。
熱線吸収層を形成するための塗材として、ビスフェノールA100重量部に対してヘキサメチレンジイソシアネートからなるイソシアネート化合物を200重量部含んでおり、かつ固形部濃度を40%と調整した塗材を調整し、その塗材にさらにセシウム酸化タングステン粒子Cs0.33WO3の固形部濃度18.5%のスラリーを重量比3:5の割合で添加して熱線吸収層形成用の塗材とした。これらの塗材をワイヤーバーコーターにてコーティングしたのち、120℃2分間乾燥させ、23℃65Rh%の雰囲気下で1週間エージングして熱線吸収層とした。得られた熱線吸収層の厚みは2.3μmであった。
得られた積層フィルムならびに合わせガラスは高い遮熱性能を示すとともに優れた中間膜との密着性を備えたものであったが、中間膜との密着性について実施例1よりは劣るものであった。評価結果を表1に示す。
熱線吸収層を以下に示す方法で設けた以外は、実施例1と同様に積層フィルムならびに合わせガラスを得た。
熱線吸収層を形成するための塗材として、ポリエステル化合物100重量部に対してヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体からなるイソシアネート化合物を60重量部含んでおり、かつ固形部濃度を40%と調整した塗材を調整し、その塗材にさらにセシウム酸化タングステン粒子Cs0.33WO3の固形部濃度18.5%のスラリーを重量比1:4の割合で添加して熱線吸収層形成用の塗材とした。これらの塗材をワイヤーバーコーターにてコーティングしたのち、120℃2分間乾燥させ、23℃65Rh%の雰囲気下で1週間エージングして熱線吸収層とした。得られた熱線吸収層の厚みは2.3μmであった。
得られた積層フィルムならびに合わせガラスは高い遮熱性能を示すとともに優れた中間膜との密着性を備えたものであったが、ヘイズが高いために厳しい透明性の求められる用途への適応は難しいものであった。評価結果を表1に示す。
熱可塑性樹脂Aとして、固有粘度が0.60のポリエチレンナフタレート(PEN)を用い、積層装置として、スリット数151個のスリットプレートを1枚用いた構成である151層積層装置を用いた以外は、実施例1と同様に積層フィルムならびに合わせガラスを得た。
得られた積層フィルムならびに合わせガラスは実施例1同様に高い遮熱性能を示すとともに優れた中間膜との密着性を備えたものであった。評価結果を表1に示す。
基材フィルムとして、熱可塑性樹脂Bとして熱可塑性樹脂と同一のPET樹脂を用いて、PET単層のフィルムを用いた以外は、実施例1と同様に積層フィルムならびに合わせガラスを得た。
得られた積層フィルムならびに合わせガラスは実施例1と同様の中間膜との密着性を備えているものの、遮熱性能は実施例1よりも大幅に劣るものであった。評価結果を表1に示す。
熱線吸収層を以下に示す方法で設けた以外は、実施例1と同様に積層フィルムならびに合わせガラスを得た。
熱線吸収層を形成するための塗材として、ポリエステル化合物100重量部に対してヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体からなるイソシアネート化合物を60重量部含んでおり、かつ固形部濃度を40%と調整した塗材を調整した。これらの塗材をワイヤーバーコーターにてコーティングしたのち、120℃2分間乾燥させ、23℃65Rh%の雰囲気下で1週間エージングして熱線吸収層とした。得られた熱線吸収層の厚みは2.3μmであった。
得られた積層フィルムならびに合わせガラスは実施例1と同様の中間膜との密着性を備えているものの、遮熱性能は実施例よりも大幅に劣るものであった。評価結果を表1に示す。
熱線吸収層を以下に示す方法で設けた以外は、実施例1と同様に積層フィルムならびに合わせガラスを得た。
熱線吸収層を形成するための塗材として、ポリエステル化合物100重量部に対してヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体からなるイソシアネート化合物を60重量部含んでおり、かつ固形部濃度を40%と調整した塗材を調整し、その塗材にさらにアンチモンドープ酸化錫の固形部濃度18.5%のスラリーを重量比3:5の割合で添加して熱線吸収層形成用の塗材とした。これらの塗材をワイヤーバーコーターにてコーティングしたのち、120℃2分間乾燥させ、23℃65Rh%の雰囲気下で1週間エージングして熱線吸収層とした。得られた熱線吸収層の厚みは2.3μmであった。
得られた積層フィルムならびに合わせガラスは実施例1と同様の中間膜との密着性を備えているものの、遮熱性能は実施例1よりも劣るものであった。評価結果を表1に示す。
熱線吸収層を以下に示す方法で設けた以外は、実施例1と同様に積層フィルムならびに合わせガラスを得た。
熱線吸収層を形成するための塗材として、紫外線硬化型アクリル化合物(固形部濃度40%)と調整した塗材を調整し、その塗材にさらにセシウム酸化タングステン粒子Cs0.33WO3の固形部濃度18.5%のスラリーを重量比3:5の割合で添加して熱線吸収層形成用の塗材とした。これらの塗材をワイヤーバーコーターにてコーティングしたのち、120℃2分間乾燥させ、UV処理して熱線吸収層とした。得られた熱線吸収層の厚みは2.3μmであった。
得られた積層フィルムならびに合わせガラスは実施例1と同様の遮熱性能を示すものの、中間膜との密着性は著しく低いものであった。評価結果を表1に示す。
熱線吸収層を以下に示す方法で設けた以外は、実施例1と同様に積層フィルムならびに合わせガラスを得た。
熱線吸収層を形成するための塗材として、ポリエステル化合物100重量部に対してヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体からなるイソシアネート化合物を150重量部含んでおり、かつ固形部濃度を40%と調整した塗材を調整し、その塗材にさらにセシウム酸化タングステン粒子Cs0.33WO3の固形部濃度18.5%のスラリーを重量比3:5の割合で添加して熱線吸収層形成用の塗材とした。得られた熱線吸収層の厚みは2.3μmであった。
得られた積層フィルムならびに合わせガラスは実施例1と同様の遮熱性能を示すものの、中間膜との密着性は著しく低いものであった。評価結果を表1に示す。
Claims (7)
- 合わせガラス用の積層フィルムであって、ポリビニルアルコール、ポリブチルビニラール、エチレン−ビニルアルコール共重合体のいずれかからなる中間膜と積層されて用いられ、前記積層フィルムが、異なる光学的性質を有する2種以上の熱可塑性樹脂が交互にそれぞれ50層以上積層された多層構造を有する基材フィルムと、前記基材フィルムの少なくともいずれかの面に積層された酸化タングステンを含む熱線吸収層とを含んでなり、前記熱線吸収層の表面自由エネルギーが35mN/m以上55mN/m以下であることを特徴とする積層フィルム。
- 前記熱線吸収層がイソシアネート基および/またはウレタン結合を含む樹脂を含有してなることを特徴とする請求項1に記載の積層フィルム。
- 前記熱線吸収層が、さらにポリエステルを含有する樹脂からなることを特徴とする請求項1または2に記載の積層フィルム。
- 前記熱線吸収層の表面において測定される赤外線反射率について、波長2270cm−1での反射率R2270と波長2970cm−1での反射率R2970の比 R2270/R2970 が0.5以上6以下であることを特徴とする請求項2に記載の積層フィルム。
- 前記積層フィルムの波長400〜700nmでの平均反射率が15%以下であって、かつ波長900〜1200nmでの平均反射率が70%以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の積層フィルム。
- ヘイズが3%以下であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の積層フィルム。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の積層フィルムの両面に、ポリビニルアルコール、ポリブチルビニラール、エチレン−ビニルアルコール共重合体のいずれかからなる中間膜と、ガラスとが組み合わされてなる遮熱部材。
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