JP6015229B2 - 熱交換器 - Google Patents

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Description

本発明は、熱交換器に関する。
従来から、特許文献1(特開2011−099664号公報)に示すように、複数の扁平管を利用した熱交換器が利用されている。熱交換器は、主として、複数の扁平管と、ヘッダーとによって構成される。ヘッダーは、各扁平管の端部を接続させる部材である。複数の扁平管は、ヘッダーの側面に形成された孔に挿し込まれることによりヘッダーに接続される。ヘッダーは、接続された複数の扁平管に冷媒を分流する機能を有する。ヘッダーは、耐圧強度に対する肉厚および製造性の観点から、円管が利用されることが多い。
ところで、熱交換器の熱交換性能を向上させるために、例えば、従来よりも幅寸法の大きい扁平管を採用することが考えられる。しかし、従来よりも幅寸法の大きい扁平管をヘッダーに接続させる場合、ヘッダーに挿し込まれる扁平管の量が制限されるため、ヘッダー内の冷媒の流速(ヘッダー内流速)の制御が困難である。
そこで、本発明の課題は、ヘッダー内流速の制御を可能にする熱交換器を提供することにある。
本発明の第1の観点に係る熱交換器は、複数の扁平管と、ヘッダーとを備える。複数の扁平管は、水平方向に沿って延びる。ヘッダーは、鉛直方向に沿って延び、各扁平管の端部が接続されて、各扁平管に二相冷媒を分流させる。ヘッダーは、第1円管部材と、第2円管部材とを有する。第1円管部材は、各扁平管の端部が接続される。第2円管部材は、第1円管部材の内径よりも小さな外径を有し、第1円管部材の内部空間で、鉛直方向に沿って延びる。
この熱交換器は、第1円管部材の内径よりも小さな外径を有する第2円管部材が、第1円管部材の内部空間に延びている。扁平管の端部は、第1円管部材に接続されている。これにより、ヘッダー内で冷媒が自由に通過する流路(自由通過流路)の断面積を小さくし、流速を上げることができる。
本発明の第2の観点に係る熱交換器は、第1の観点に係る熱交換器であって、ヘッダーは、誘導流路をさらに有する。誘導流路は、第1円管部材の内周面と、第2円管部材の外周面とによって形成される空間であって、二相冷媒を上方に向かって誘導する。ヘッダーは、誘導流路を流れた二相冷媒を複数の扁平管に分流する。
この熱交換器では、二相冷媒が、第1円管部材の内周面と、第2円管部材の外周面とによって形成される空間を流れて上方に誘導される。二相冷媒は、その後、複数の扁平管に分流される。これにより、第1円管部材の断面積に占める第2円管部材の断面積を大きくすることで、自由通過流路(誘導流路)の断面積を小さくすることができる。
本発明の第3の観点に係る熱交換器は、第1の観点に係る熱交換器であって、第2円管部材は、誘導流路と、複数の誘導孔とを有する。誘導流路は、第2円管部材の内部で二相冷媒を上方に向かって誘導する。複数の誘導孔は、第2円管部材の延びる方向に沿って配置されるように形成されている。ヘッダーは、形成空間をさらに有する。形成空間は、第1円管部材の内周面と、第2円管部材の外周面とによって形成される空間である。ヘッダーは、誘導流路を流れる二相冷媒を、複数の誘導孔から形成空間に噴出させた後、複数の扁平管に分流される。
この熱交換器では、二相冷媒が、第2円管部材の内部で上方に向かって誘導される。二相冷媒は、第2円管部材に形成された誘導孔から、第1円管部材の内周面と、第2円管部材の外周面とによって形成された空間に噴出される。二相冷媒は、その後、複数の扁平管に分流される。これにより、第2円管部材の断面積を小さくすることで、自由通過流路(誘導流路)の断面積を小さくすることができる。
本発明に係る第4の観点に係る熱交換器は、第2または第3の観点に係る熱交換器であって、扁平管の幅寸法は、第1円管部材の内径の80%を超える。
この熱交換器では、扁平管の幅寸法が、第1円管部材の内径の80%を超える。これにより、熱交換能力を向上させることができる。
本発明に係る第5の観点に係る熱交換器は、第2から第4の観点のいずれかに係る熱交換器であって、二相冷媒は、R32冷媒である。
この熱交換器では、R32冷媒を用いた場合であっても、二相冷媒をヘッダーの上方まで流すことができる。
本発明の第1観点に係る熱交換器では、ヘッダー内で冷媒が自由に通過する流路(自由通過流路)の断面積を小さくし、流速を上げることができる。
本発明の第2観点に係る熱交換器では、第1円管部材の断面積に占める第2円管部材の断面積を大きくすることで、自由通過流路(誘導流路)の断面積を小さくすることができる。
本発明の第3観点に係る熱交換器では、第2円管部材の断面積を小さくすることで、自由通過流路(誘導流路)の断面積を小さくすることができる。
本発明の第4観点に係る熱交換器では、熱交換能力を向上させることができる。
本発明の第5観点に係る熱交換器では、R32冷媒を用いた場合であっても、二相冷媒をヘッダーの上方まで流すことができる。
本発明の一実施形態に係る熱交換器の概略斜視図である。 冷媒回路に組み込まれた熱交換器の例を示す図である。 伝熱フィンの構成を示す部分拡大図である。 熱交換器の冷媒パスを示す図である。 第2ヘッダー内部の構成および第2ヘッダー内第4小空間から第2ヘッダー内第3小空間への冷媒の流れを示す図である。 第2ヘッダー内部の構成と、第2ヘッダー内第5小空間から第2ヘッダー内第2小空間への冷媒の流れおよび第2ヘッダー内第6小空間から第2ヘッダー内第1小空間への冷媒の流れとを示す図である。 第2ヘッダーの概略斜視図である。 図4のI−I断面のうち、第2ヘッダーの断面図である。 変形例Aの熱交換器に関する第2ヘッダーの断面図である。 変形例Bに係る熱交換器の冷媒パスを示す図である。 変形例Bに係る第2ヘッダー内部の構成および第2ヘッダー内第4小空間から第2ヘッダー内第3小空間への冷媒の流れを示す図である。 変形例Bに係る第2ヘッダー内部の構成と、第2ヘッダー内第5小空間から第2ヘッダー内第2小空間への冷媒の流れおよび第2ヘッダー内第6小空間から第2ヘッダー内第1小空間への冷媒の流れとを示す図である。 変形例Bに係る第2ヘッダーの概略斜視図である。 図10のII−II断面のうち、第2ヘッダーの断面図である。 変形例Cの熱交換器に関する第2ヘッダーの断面図である。
以下、本発明に係る熱交換器10の実施形態について、図面に基づいて説明する。本実施形態に係る熱交換器10は、冷媒−空気熱交換器である。特に、本実施形態に係る熱交換器10は、冷媒回路を循環する冷媒としてR32の単独冷媒を使用する。なお、以下の実施形態は、本発明の1つの具体例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
(1)全体構成
図1は、本発明の一実施形態に係る熱交換器10の概略斜視図である。熱交換器10は、積層型熱交換器である。熱交換器10は、空気を加熱源として、冷媒の蒸発器として機能する。
図2に、冷凍装置の冷媒回路に組み込まれた熱交換器10の例を示す。図示しない別の利用側熱交換器から送られる高圧の液冷媒は、膨張弁33で減圧されて低圧の気液二相冷媒となる。気液二相冷媒は、分流器29によって各細管57,58,59に分流されて、その後、熱交換器10に送られる。
熱交換器10は、図1に示されるように、主として、扁平多穴管(扁平管)11と、伝熱フィン12と、ヘッダー13,14とを有している。以下、各部の構成について詳細に説明する。
(2)各部の構成
(2−1)扁平多穴管
扁平多穴管11は、アルミニウムまたはアルミニウム合金などの金属素材を用いて、押し出し成形等により製造される。
扁平多穴管11は、伝熱面となる平面部と、冷媒が流れる複数の内部流路11a(図3参照)とを有する。平面部は、長尺かつ幅広である。平面部の幅寸法は、約25mmである。平面部は、内部流路11aの上下に位置する。各扁平多穴管11は、平面部を上下に向けた状態で、後述するヘッダー13,14に接続される。
平面部は、幅方向の第1端部が、空気の流れ方向に対して上流側に位置し、第1端部の反対側の端部(第2端部)が、空気の流れ方向に対して下流側に位置するように配置される(図1および図3参照)。
内部流路11aは、扁平多穴管11の長手方向を貫通する。すなわち、内部流路11aは、平面部の長手方向に延びる。内部流路11aは、扁平多穴管11の幅方向に複数並ぶように形成される。本実施形態では、図4に示すように、扁平多穴管11が、15個の内部流路11aを有する。
複数の扁平多穴管11は、ヘッダー13,14の間で、上下方向に間隔をあけて複数段配列されている。一の扁平多穴管11と他の扁平多穴管11との間に形成された空間が、空気が流れる通風空間となる。
(2−2)伝熱フィン
図3に、伝熱フィン12の構成を示す部分拡大図を示す。伝熱フィン12は、アルミニウム製またはアルミニウム合金製のフィンである。伝熱フィン12は、扁平多穴管11に接している。伝熱フィン12には、伝熱フィン12の幅方向に沿って細長く延びる複数の切り欠き12aが形成されている。各切り欠き12aは、扁平多穴管11の平面部が水平面に対して平行に差し込まれるように、伝熱フィン12に形成されている。切り欠き12aの形状は、扁平多穴管11の断面の外形にほぼ一致している。
(2−3)ヘッダー
ヘッダー13,14は、扁平多穴管11を支持する機能と、冷媒を扁平多穴管11の内部流路11aに導く機能と、内部流路11aから出た冷媒を集合させる機能とを有する管部材である。ここでは、図4における紙面左側のヘッダーを第1ヘッダー13と呼び、紙面右側のヘッダーを第2ヘッダー14と呼ぶ。
第1ヘッダー13は、図4に示すように、主として、外側部材31と、平板13a〜13cとからなる。一方、第2ヘッダー14は、図4から図6に示すように、主として、外側部材41と、平板14a〜14eと、仕切り部材42とからなる。以下、外側部材31,41と、平板13a〜13c,14a〜14eと、仕切り部材(第2円管部材)42とについて詳細に説明する。
(2−3−1)外側部材
外側部材31,41は、上下方向に延びる円管状の部材である。外側部材31,41は、アルミニウム製またはアルミニウム合金製である。外側部材31,41は、ヘッダー13,14の外形を構成する。外側部材31,41は、複数の連続する小空間131〜134,141〜146を有する。複数の小空間131〜134,141〜146は、それぞれ、上下方向に延びる空間である。複数の小空間131〜134,141〜146は、外側部材31,41と後述する平板13a〜13c,14a〜14eとによって形成される。より具体的に、複数の小空間131〜134,141〜146は、外側部材31,41の内周面(内壁)と、平板13a〜13c,14a〜14eの面とによって形成される空間である。外側部材31,41の内径d1は、扁平多穴管11の幅寸法と同程度の寸法であり、約25mm〜約27mmである(図8参照)。外側部材31,41の厚み寸法t1は、約3mm〜約4mmである(図8参照)。
外側部材31,41は、複数の扁平多穴管11の長手方向先端を接合するための複数の接合部分31a,41aを有する(図4および図7参照)。複数の接合部分31a,41aは、外側部材の長手方向に沿って複数形成されている。具体的に、各接合部分31a,41aは、扁平多穴管11の先端部を挿し込むことが可能なように形成された幅広の挿し込み孔である(図7参照)。挿し込み孔31a,41aは、外側部材41の外面から内面に貫通するように形成されている。挿し込み孔31a,41aに対し、ヘッダー13,14が延びる方向に交差するように扁平多穴管11が挿入される(図4〜図6参照)。扁平多穴管11の先端部が挿し込み孔31a,41aに挿し込まれることで、ヘッダー13,14と扁平多穴管11とが接続される。さらにロウ付け等によってヘッダー13,14に扁平多穴管11が接合される。
図2および図4に示すように、外側部材31,41は、上下端が閉じられている。第1ヘッダー13を構成する外側部材(第1ヘッダー外側部材)31は、上部に、冷媒配管71が接合される。また、第1ヘッダー外側部材31は、下部に、分流器29から延びる細管57,58,59が接続されている。一方、第2ヘッダー14を構成する外側部材(第2ヘッダー外側部材)41には、第2ヘッダー14の下方空間に送り込まれた冷媒を第2ヘッダー14の上方空間に送り込むための連絡配管54,55が接合される。
(2−3−2)平板
平板13a〜13c,14a〜14eは、図4〜図6に示すように、外側部材31,41の内部で縦に延びる空間を上下に仕切る部材である。言い換えると、平板13a〜13c,14a〜14eは、外側部材31,41の内部空間を横切るように配置されている。具体的に、平板13a〜13c,14a〜14eは、外側部材31,41が延びる方向に対して直交する方向に配置されロウ付けされている。
詳細には、平板13a〜13cは、第1ヘッダー外側部材31の内部に、上下方向に並ぶ複数の小空間131〜134を形成する。より詳細には、平板13a〜13cは、第1ヘッダー外側部材31の内部空間のうち下方空間を仕切ることによって、複数の小空間131〜134を形成する部材である。詳細には、図4に示すように、平板13aは、下から7段目の扁平多穴管11と下から6段目の扁平多穴管11との間の位置に設けられる。平板13bは、下から5段目の扁平多穴管11と下から4段目の扁平多穴管11との間の位置に設けられる。平板13cは、下から3段目の扁平多穴管11と下から2段目の扁平多穴管11との間の位置に設けられる。本実施形態では、平板13a〜13cによって、第1ヘッダー外側部材31の内部には、4つの小空間131〜134が形成される。ここで、4つの小空間131〜134を、上方から順番に、第1ヘッダー内第1小空間131、第1ヘッダー内第2小空間132、第1ヘッダー内第3小空間133、および第1ヘッダー内第4小空間134とよぶ。
第1ヘッダー内第1小空間131は、上から1段目から23段目までの23の扁平多穴管11と冷媒配管71とを連通させる空間である。第1ヘッダー内第2小空間132は、上から24段目および25段目の2つの扁平多穴管11と細管57とを連通させる空間である。第1ヘッダー内第3小空間133は、上から26段目および27段目の2つの扁平多穴管11と細管58とを連通させる空間である。第1ヘッダー内第4小空間134は、上から28段目および29段目の2つの扁平多穴管11と細管59とを連通させる空間である。
一方、平板14a〜14eは、第2ヘッダー外側部材41の内部で上下方向に並ぶ複数の小空間141〜146を形成する。詳細には、図4に示すように、平板14aは、上から8段目の扁平多穴管11と上から9段目の扁平多穴管11との間の位置に設けられる。平板14bは、上から15段目の扁平多穴管11と上から16段目の扁平多穴管11との間の位置に設けられる。平板14cは、上から23段目の扁平多穴管11と上から24段目の扁平多穴管11との間の位置に設けられる。平板14dは、上から25段目の扁平多穴管11と上から26段目の扁平多穴管11との間の位置に設けられる。平板14eは、上から27段目の扁平多穴管11と上から28段目の扁平多穴管11との間の位置に設けられる。本実施形態では、平板14a〜14eによって、第2ヘッダー外側部材41の内部には、6つの小空間141〜146が形成される。ここで、6つの小空間141〜146を、上から順番に、第2ヘッダー内第1小空間141、第2ヘッダー内第2小空間142、第2ヘッダー内第3小空間143、第2ヘッダー内第4小空間144、第2ヘッダー内第5小空間145、および第2ヘッダー内第6小空間146とよぶ。
第2ヘッダー内第1小空間141は、上から1段目から8段目までの8つの扁平多穴管11と連絡配管54とを連通させる空間である。第2ヘッダー内第2小空間142は、上から9段目から15段目までの7つの扁平多穴管11と連絡配管55とを連通させる空間である。第2ヘッダー内第5小空間145は、上から26段目および27段目の2つの扁平多穴管11と、連絡配管55とを連通させる空間である。第2ヘッダー内第6小空間146は、上から28段目および29段目の2つの扁平多穴管11と、連絡配管54とを連通させる空間である。
なお、平板14cは、扁平多穴管11に近い位置に連通孔が形成されている。連通孔は、第2ヘッダー内第3小空間143と、第2ヘッダー内第4小空間144とを連通させる孔である。すなわち、第2ヘッダー内第3小空間143と、第2ヘッダー内第4小空間144とは、平板14cに形成された孔を介して連通する(図5参照)。
(2−3−3)仕切り部材
仕切り部材42は、第2ヘッダー外側部材41が有する内部空間のうち、冷媒が自由に通過する流路(自由通過流路)44の断面積を小さくするために用いられる部材である。ここで、断面積とは、第2ヘッダー14が延びる方向に対して直交する方向に切断した横断面の面積である。本実施形態では、特に、上下方向に延びる自由通過流路を、扁平多穴管11と仕切り部材42とが存在する高さ位置で切断した部分の面積を自由通過流路の断面積とよぶ。より具体的には、自由通過流路44の断面積は、図8に示す断面図のうち、仕切り部材42の外周面と、外側部材41の内周面と、扁平多穴管11の端面とによって囲まれる部分から、仕切り部材42を除いた部分(点でハッチングした部分)である。
仕切り部材42は、図4〜図8に示すように、外側部材41の内部空間で、鉛直方向に沿って延びる円管状の部材である。すなわち、仕切り部材42は、垂直方向に沿って延び、軸c1周りに湾曲する外周面を有する(図7参照)。仕切り部材42の下端部は、図4に示すように、連絡配管54,55の外壁、もしくは、平板14cの上に載置された状態でロウ付けされている。
仕切り部材42は、外側部材41の内部空間のうち、扁平多穴管11の端面から離れた位置に配置される。仕切り部材42によって、外側部材41の内部空間に、仕切り部材42の外周面(外壁)と外側部材41の内周面(内壁)とによって囲われた空間(形成空間)44が形成される。本実施形態では、冷媒は形成空間44を流れる。すなわち、当該形成空間44は、自由通過流路44となる。冷媒は、自由通過流路44を通って上方へと誘導される。すなわち、自由通過流路44は、冷媒を上方に誘導する流路(誘導流路)44である。
仕切り部材42は、アルミニウム製またはアルミニウム合金製である。図8に示すように、仕切り部材42は、外側部材41の内径d1よりも小さな外径d2を有する。仕切り部材42の外径d2は、ヘッダー14内の冷媒(自由通過流路44を流れる冷媒)が、小空間141〜143の上方まで流れるような流速となるように設計される。具体的に、仕切り部材42の外径d2は、扁平多穴管11が第2ヘッダー14の中点Xまたは中点Xの近傍まで挿し込まれている状態で、第2ヘッダー外側部材41の内周面によって形成される内部空間を、約半分程度に狭めるように設計される。
より具体的に、仕切り部材42の外径d2は、外側部材41の内径d1の半径d1′よりも小さく、半径d1′の1/2の寸法よりも大きい(1/2×d1′<d2<d1′)。本実施形態では、仕切り部材42の外径d2は、約6mm〜約13mmである。仕切り部材の厚み寸法t2は、約1mm〜2mmである。
(2−4)冷媒の流れ
膨張弁33で減圧されて低圧となった冷媒は、上述したように、分流器29によって各細管57,58,59に分流されて、その後、第1ヘッダー13の下3つの内部空間132,133,134に送られる(図2および図4参照)。具体的には、細管57に分流された冷媒は、第1ヘッダー内第2小空間132へと流れ込み、細管58に分流された冷媒は、第1ヘッダー内第3小空間133へ流れ込み、細管59に分流された冷媒は、第1ヘッダー内第4小空間134へと流れ込む。
第1ヘッダー内第2小空間132に流れ込んだ冷媒は、扁平多穴管11の内部流路11aに吸い込まれて第2ヘッダー内第4小空間144に流れ込む。第2ヘッダー内第4小空間144に流れ込んだ冷媒(気液二相冷媒)は、その後、図5に示すように、平板14cに形成された連通孔を通って第2ヘッダー内第3小空間143へと流れ込む。第2ヘッダー内第3小空間143へと流れ込んだ冷媒は、その後、外側部材41の内壁と仕切り部材42の内壁とによって囲われた空間(形成空間)44を通って上方へ向けて流れると共に、複数の扁平多穴管11に分流される。具体的に、形成空間44を上方に向けて流れる冷媒は、扁平多穴管11の内部流路11aに吸い込まれる(図5の矢印参照)。扁平多穴管11の内部流路11aに吸い込まれた冷媒は、その後、第1ヘッダー内第1小空間131に流れ込んで集合する。
また、第1ヘッダー内第3小空間133に流れ込んだ冷媒は、扁平多穴管11の内部流路11aに吸い込まれて第2ヘッダー内第5小空間145に流れ込む。第2ヘッダー内第5小空間145に流れ込んだ冷媒(気液二相冷媒)は、その後、連絡配管55を通って第2ヘッダー内第2小空間142に流れ込む(図6参照)。第2ヘッダー内第2小空間142に流れ込んだ冷媒は、形成空間44を通って上方に向けて流れると共に、複数の扁平多穴管11に分流される。具体的に、形成空間44を上方に向けて流れる冷媒は、扁平多穴管11の内部流路11aに吸い込まれる(図6の矢印参照)。扁平多穴管11の内部流路11aに吸い込まれた冷媒は、その後、第1ヘッダー内第1小空間131に流れ込んで集合する。
第1ヘッダー内第4小空間134に流れ込んだ冷媒は、扁平多穴管11の内部流路11aに吸い込まれて第2ヘッダー内第6小空間146に流れ込む。第2ヘッダー内第6小空間146に流れ込んだ冷媒(気液二相冷媒)は、その後、連絡配管54を通って第2ヘッダー内第1小空間141に流れ込む(図6参照)。第2ヘッダー内第1小空間141に流れ込んだ冷媒は、第2ヘッダー内第2小空間142に流れ込んだ冷媒と同様、形成空間44を通って上方に向けて流れると共に、複数の扁平多穴管11に分流される。具体的に、形成空間44を上方に向けて流れる冷媒は、扁平多穴管11の内部流路11aに吸い込まれる(図6の矢印参照)。扁平多穴管11の内部流路11aに吸い込まれた冷媒は、その後、第1ヘッダー内第1小空間131に流れ込んで集合する。
第1ヘッダー内第1小空間131に流れ込んで集合した冷媒は、高圧のガス冷媒となって冷媒配管71を介して図示しない圧縮機に流れる。
(3)特徴
(3−1)
上記実施形態では、冷媒の蒸発器として機能する熱交換器10が、外側部材(第1円管部材)41と、仕切り部材(第2円管部材)42とからなる第2ヘッダー14を備える。仕切り部材42は、外側部材41の内径d1よりも小さな外径d2を有し、外側部材41の内部空間で、鉛直方向に沿って延びる。
近年、空調機(特に、業務用空調機)に扁平多穴管を利用した熱交換器が利用されるようになってきた。また、熱交換器のコンパクト化や低コスト化を実現するため、従来の扁平多穴管よりも幅寸法の大きい扁平多穴管の利用の要望が高まった。ところで、熱交換器の熱交換能力を上げるためには、ヘッダーに接続されている全ての扁平多穴管に適量の冷媒を送る必要がある。上記実施形態に係る熱交換器には、冷媒としてR32が用いられている。R32冷媒は、液密度とガス密度との比が大きいため、ヘッダーの上端付近に接続されている扁平多穴管に十分な量の冷媒を流すためには、ヘッダー内の冷媒の流速を上げる必要がある。ヘッダー内を流れる冷媒の流速は、冷媒循環量と、自由通過流路の断面積とによって求められる(ヘッダー内の冷媒の流速=冷媒循環量/自由通過流路の断面積)。ここで、自由通過流路とは、ヘッダー内で冷媒が自由に通過する流路である。また、自由通過流路の断面積とは、特に、扁平多穴管が挿し込まれたヘッダーの部分の断面積を意味する。すなわち、扁平多穴管が挿し込まれたヘッダーの部分の断面積は、ヘッダーに挿し込む扁平多穴管の量(挿し込み量)に応じて変化する。したがって、従来は、ヘッダーに挿し込む扁平多穴管の量を増やしてヘッダー内の冷媒の流速を上げていた。
しかし、従来と同じ内径を有するヘッダーに対して幅寸法の大きい扁平多穴管を接続させた場合、扁平多穴管をヘッダーの奥行き方向に動かすことが困難であり、自由通過流路の断面積を制御することが困難である。一方、従来と同様に扁平多穴管の挿し込み量を変動可能にするために、ヘッダーの内径を大きく設計すると、コンパクト化や低コスト化を実現することができない。
そこで、上記実施形態に係る熱交換器10では、ヘッダー14が外側部材41と仕切り部材42とからなり、仕切り部材42によって、ヘッダー内で冷媒が自由に通過する流路(自由通過流路)の断面積を小さくしている。これにより、例えば、幅寸法の大きい扁平多穴管11をヘッダーに挿し込む場合であっても、冷媒の流速を適宜調整することができる。
(3−2)
上記実施形態に係る熱交換器10では、二相冷媒が、外側部材41の内周面および仕切り部材42の外周面によって形成される空間(誘導流路)44を通って上方に向かって誘導される。ヘッダー14は、誘導流路44を流れた冷媒を複数の扁平管11に分流する。これにより、外側部材41の断面積に占める仕切り部材42の断面積を大きくすることで、自由通過流路(誘導流路)44の断面積を小さくすることができる。
(3−3)
上記実施形態に係る熱交換器10は、外側部材41の内径の80%を超える幅寸法を有する扁平多穴管11を備える。熱交換器10は、扁平多穴管11の幅方向が、空気の流れ方向に一致するように配置されるため、熱交換器10の熱交換能力を向上させることができる。
(4)変形例
(4−1)変形例A
上記実施形態では、外側部材41によって形成される内部空間に配置する仕切り部材42として、外径d2が約6mm〜約13mmの一つの円筒部材を用いた。ここで、上記実施形態に記載の仕切り部材42に代えて、仕切り部材42よりも小さい外径d2′を有する仕切り部材52を複数用いてもよい。具体的に、図9に示すように、外側部材41の内部空間に、複数の仕切り部材52を配置する。複数の仕切り部材52は、互いの間に隙間が形成されないように並べて配置される。より具体的に、各仕切り部材52は、部分的に、外側部材41の内壁および他の仕切り部材52と接触するように配置される。これにより、図9に示すように、複数の仕切り部材52の外壁と外側部材41の内壁とよって形成空間44が形成される。二相冷媒は、この形成空間44を通って上方へと流れる。ここでは、図9に示す断面図のうち、仕切り部材52の外周面と、外側部材41の内周面と、扁平多穴管11の端面とによって囲まれる部分から、仕切り部材42および仕切り部材42と外側部材41の内周面によって囲まれる部分を除いた部分(点でハッチングした部分)が、自由通過流路44の断面積となる。このような構成を用いた場合には、上記実施形態に係る熱交換器100と比較して、自由通過流路44の断面積をより細かく制御することができる。
(4−2)変形例B
上記実施形態に係る熱交換器10は、外側部材41によって形成される内部空間に仕切り部材42を配置し、外側部材41の内周面(内壁)と仕切り部材42の外周面(外壁)との間に形成される空間44で冷媒を誘導した。
ここで、熱交換器は、冷媒が仕切り部材42の内部空間を上方向に誘導されるように構成されていてもよい。以下、上記実施形態と異なる態様を有する構成について具体的に説明する。
図10に、変形例Bに係る熱交換器100の冷媒パスを示す。熱交換器100は、上記実施形態に係る熱交換器10と同様、図2に示すような、冷凍装置の冷媒回路に組み込まれている。熱交換器100は、上記実施形態に係る第2ヘッダー14に代えて、第2ヘッダー16を備える。
(4−2−1)第2ヘッダー
第2ヘッダー16は、図10から図12に示すように、主として、外側部材61と、平板16a〜16eと、仕切り部材62a〜62cとからなる。
外側部材61は、複数の扁平多穴管11の長手方向先端を接合するための複数の接合部分61aを有する(図13参照)。複数の接合部分61aは、外側部材61の長手方向に沿って複数形成されている。接合部分61aは、上記実施形態に係る接合部分41aと同様の構成を有する。なお、外側部材61のその他の構成も、上記実施形態に係る外側部材41の構成と同様であるので、説明は省略する。
平板16a〜16eは、第2ヘッダー外側部材61の内部に、上下方向に連続する複数の小空間161〜166を形成する。各平板16a〜16eは、上記実施形態に係る平板14a〜14eに対応する位置に設けられる。本実施形態では、平板16a〜16eによって、第2ヘッダー外側部材61の内部に、6つの小空間161〜166が形成される。ここで、6つの小空間161〜166を、上から順番に、第2ヘッダー内第1小空間161、第2ヘッダー内第2小空間162、第2ヘッダー内第3小空間163、第2ヘッダー内第4小空間164、第2ヘッダー内第5小空間165、および第2ヘッダー内第6小空間166とよぶ。
第2ヘッダー内第1小空間161は、上から1段目から8段目までの8つの扁平多穴管11と連絡配管54とを連通させる空間である。第2ヘッダー内第2小空間162は、上から9段目から15段目までの7つの扁平多穴管11と連絡配管55とを連通させる空間である。第2ヘッダー内第5小空間165は、上から26段目および27段目の2つの扁平多穴管11と、連絡配管55とを連通させる空間である。第2ヘッダー内第6小空間166は、上から28段目および29段目の2つの扁平多穴管11と、連絡配管54とを連通させる空間である。
なお、平板16cは、扁平多穴管11から遠い位置に連通孔が形成されている。また、連通孔には、仕切り部材62aの下端部が挿し込まれる。連通孔は、第2ヘッダー内第3小空間163と、第2ヘッダー内第4小空間164とを連通させる孔である。すなわち、第2ヘッダー内第3小空間163と、第2ヘッダー内第4小空間164とは、平板16cに形成された連通孔を介して連通する(図11参照)。
(4−2−2)仕切り部材
仕切り部材62a〜62cもまた、第2ヘッダー外側部材61が有する内部空間のうち、冷媒が自由に通過する流路(自由通過流路)64の断面積を小さくするために用いられる部材である。ここで、断面積とは、第2ヘッダー16が延びる方向に対して直交する方向に切断した面(横断面)の面積であり、自由通過流路64の断面積とは、仕切り部材62a〜62cの内部空間の断面積である。より具体的には、自由通過流路64の断面積とは、図14のうち、点でハッチングした部分である。
図10〜図12に示すように、仕切り部材62a〜62cもまた、外側部材61の内部空間のうち、扁平多穴管11の端面から離れた位置に配置され、鉛直方向に沿って延びる円管状の部材である。
仕切り部材62a〜62cは、連続面63aを有する。連続面63aは、図13に示すように、中心軸c1周りに湾曲し、水平面に対して鉛直方向に連続して延びる面である。すなわち、連続面63aは、仕切り部材62a〜62cの内周面および外周面を構成する。連続面63aは、外側部材61の内部空間の高さ寸法と同程度の寸法を有する。したがって、連続面63aは、外側部材61の内部で連続する空間を、連続面63aに囲われる空間と、連続面63aの外側の空間とに仕切る。
具体的に、連続面63aは、外側部材61内部に連続する空間を、縦に延びる2つの空間に仕切る。2つの空間には、二相冷媒を上方に誘導する誘導空間64と、二相冷媒を扁平多穴管11に分配する分配空間65とが含まれる。誘導空間64は、2つの空間のうち、扁平多穴管11から遠い位置に形成された空間である。誘導空間64は、冷媒が自由に通過する流路(自由通過流路)である。言い換えると、誘導空間64は、冷媒が上方へと誘導される誘導流路である。誘導空間64は、仕切り部材62a〜62cの内周面(内壁)、すなわち、連続面63aによって囲まれる空間である。一方、分配空間65は、2つの空間のうち、扁平多穴管11に隣接する領域を含む空間である。分配空間65は、仕切り部材62a〜62cの外周面(外壁)と外側部材61の内周面(内壁)とによって形成される空間(形成空間)である。言い換えると、分配空間65は、連続面63aと外側部材61の内壁とによって囲まれる空間である。
仕切り部材62a,62bの下端部は、連絡配管54,55の上端部と接合される。すなわち、仕切り部材62a,62bの下端部は、連絡配管54,55を通って送られた冷媒が仕切り部材62a,62bの内部空間64に流れ込むように、連絡配管54,55の上端部と連結されている。また、仕切り部材62cの下端部は、平板16cに形成された孔に挿し込まれた状態でロウ付けされている。すなわち、仕切り部材62cの下端部は、第2ヘッダー内第4小空間164で集合した冷媒を、第2ヘッダー内第3小空間163へと誘導するように、平板16cに形成された孔に挿し込まれている。
仕切り部材62a〜62cは、複数の誘導孔63bを有する。複数の誘導孔63bは、仕切り部材62a〜62cの長手方向に沿って配置されるように連続面63aに形成されている。誘導孔63bは、誘導空間64と分配空間65とを連通させる。誘導孔63bは、分配空間65において空気の流れ方向上流側に向けて冷媒が噴き出されるように、仕切り部材62a〜62cの連続面63aのうち、空気の流れ方向上流側に形成されている。
仕切り部材62a〜62cもまた、上記実施形態に係る仕切り部材42と同様、アルミニウム製またはアルミニウム合金製である。仕切り部材62a〜62cは、図14に示すように、外側部材61の内径d1よりも小さな外径d2を有する。仕切り部材62a〜62cの外径d2は、ヘッダー16内の冷媒が、小空間161〜163の上方まで流れるような流速となるように設計される。仕切り部材62a〜62cの外径d2は、約6mm〜約13mmである。仕切り部材の厚み寸法t2は、約1mm〜約2mmである。
(4−2−3)冷媒の流れ
膨張弁33で減圧されて低圧となった冷媒は、上記実施形態に係る熱交換器と同様、分流器29によって各細管57,58,59に分流されて、その後、第1ヘッダー13の下3つの内部空間132,133,134に送られる(図2および図10参照)。
第1ヘッダー内第2小空間132に流れ込んだ冷媒は、扁平多穴管11の内部流路11aに吸い込まれて第2ヘッダー内第4小空間164に流れ込む。第2ヘッダー内第4小空間164に流れ込んだ冷媒(気液二相冷媒)は、その後、図11に示すように、平板16cに挿し込まれた仕切り部材62cの内部空間64に吸い込まれ、第2ヘッダー内第3小空間143へと流れ込む。第2ヘッダー内第3小空間143へと流れ込んだ冷媒は、上方へ向けて流れると共に、誘導孔63bから分配空間(形成空間)65に向けて噴き出される。このとき、冷媒は、扁平多穴管11の風上側端部に近い位置に向けて噴き出される。分配空間65に噴き出された冷媒は、噴き出された高さ位置の近傍に配置された扁平多穴管11の内部流路11aに吸い込まれる(図11の矢印参照)。扁平多穴管11の内部流路11aに吸い込まれた冷媒は、その後、第1ヘッダー内第1小空間131に流れ込んで集合する。
また、第1ヘッダー内第3小空間133に流れ込んだ冷媒は、扁平多穴管11の内部流路11aに吸い込まれて第2ヘッダー内第5小空間165に流れ込む。第2ヘッダー内第5小空間165に流れ込んだ冷媒(気液二相冷媒)は、その後、連絡配管55を通って第2ヘッダー内第2小空間162に配置された仕切り部材62bに流れ込む(図12参照)。第2ヘッダー内第2小空間162の仕切り部材62bに流れ込んだ冷媒は、上方へ向けて流れると共に、誘導孔63bから分配空間65に向けて噴き出される。ここでも、冷媒は、扁平多穴管11の風上側端部に近い位置に向けて噴き出される。分配空間65に噴き出された冷媒は、噴き出された高さ位置の近傍に配置された扁平多穴管11の内部流路11aに吸い込まれる(図12の矢印参照)。扁平多穴管11の内部流路11aに吸い込まれた冷媒は、その後、第1ヘッダー内第1小空間131に流れ込んで集合する。
第1ヘッダー内第4小空間134に流れ込んだ冷媒は、扁平多穴管11の内部流路11aに吸い込まれて第2ヘッダー内第6小空間166に流れ込む。第2ヘッダー内第6小空間166に流れ込んだ冷媒(気液二相冷媒)は、その後、連絡配管54を通って第2ヘッダー内第1小空間161に配置された仕切り部材62bに流れ込む(図12参照)。第2ヘッダー内第2小空間162の仕切り部材62aに流れ込んだ冷媒は、第2ヘッダー内第2小空間162の仕切り部材62bに流れ込んだ冷媒と同様、上方へ向けて流れると共に、誘導孔63bから分配空間65に向けて噴き出される。ここでも、冷媒は、扁平多穴管11の風上側端部に近い位置に向けて噴き出される。分配空間65に噴き出された冷媒は、噴き出された高さ位置の近傍に配置された扁平多穴管11の内部流路11aに吸い込まれる(図12の矢印参照)。扁平多穴管11の内部流路11aに吸い込まれた冷媒は、その後、第1ヘッダー内第1小空間131に流れ込んで集合する。
第1ヘッダー内第1小空間131に流れ込んで集合した冷媒は、高圧のガス冷媒となって冷媒配管71を介して図示しない圧縮機に流れる。
(4−2−4)特徴
上記実施形態に係る熱交換器100は、仕切り部材62a〜62cの内部空間が冷媒を上方へと誘導する誘導流路(誘導空間)64となる。また、仕切り部材62a〜62cに誘導孔63bを形成し、誘導流路64を流れる冷媒が誘導孔63bから、分配空間65に噴き出される。誘導孔63bから分配空間65に噴き出された冷媒は、噴き出し位置の近傍に配置された扁平多穴管11に分流される。接合部分61aを有する外側部材61とは別の、仕切り部材62a〜62cの内部空間64を冷媒が流れるため、外側部材61の内径に関係なく、自由通過流路(誘導流路)64の断面積を小さくすることができる。これにより、幅寸法の大きい扁平多穴管11を外側部材61に接続した場合であっても、ヘッダー内を流れる冷媒の流速を調整することが可能になる。
また、誘導孔63bが、空気の流れ方向上流側に向けて冷媒が噴き出されるように、仕切り部材62a〜62cの外壁のうち、空気の流れ方向上流側に形成されている。幅寸法の大きい扁平多穴管11を用いた場合、扁平多穴管11は、空気の流れ方向上流側と空気の流れ方向下流側とで、熱交換の負荷が大きく異なる。そのため、誘導孔63bを空気の流れ方向上流側の外壁に形成し、空気の流れ方向上流側から冷媒を吹き出すことにより、熱交換器100の熱交換効率を向上させることができる。
(4−3)変形例C
変形例Bに係る熱交換器100は、仕切り部材62a〜62cに複数の誘導孔63bが形成されており、誘導空間(誘導流路)64を流れる冷媒は、複数の誘導孔63bから分配空間65に噴き出された。また、複数の誘導孔63bは、分配空間65において空気の流れ方向上流側に向けて冷媒が噴き出されるように、仕切り部材62a〜62cの連続面63aのうち、空気の流れ方向上流側の部分に形成されていた。ここで、誘導孔63bは、仕切り部材62a〜62cの連続面63aのうち、空気の流れ方向上流側に加えて、空気の流れ方向下流側にも形成されてもよい。このとき、空気の流れ方向上流側の連続面63aの部分に形成された誘導孔63bの径が、空気の流れ方向下流側の連続面63aの部分に形成された誘導孔63bの径よりも大きいことが好ましい。これにより、扁平多穴管11の空気の流れ方向上流側の内部流路11aに多くの冷媒を送ることができる。
幅寸法の大きい扁平多穴管11では、扁平多穴管11は、空気の流れ方向上流側と空気の流れ方向下流側とで熱交換の負荷が大きく異なる。そのため、空気の流れ方向下流側の連続面63aの部分に形成された誘導孔63bよりも、空気の流れ方向上流側の連続面63aの部分に形成された誘導孔63bから噴き出される冷媒の量を多くすることにより、熱交換器100の熱交換効率を一層向上させることができる。
(4−4)変形例D
上記実施形態に係る熱交換器10は、扁平多穴管11の断面の形状にほぼ一致した切り欠き12aを有し、扁平多穴管11の平面部が水平面に対して平行に差し込まれて用いられる伝熱フィン12を備えた(図4参照)。ここで、伝熱フィンは、上記実施形態で用いた伝熱フィンに代えて、波形フィンであってもよい。波形フィンは、板状素材が扁平多穴管11の長手方向に沿って波形に折り曲げられることによって構成されたフィンである。波形フィンは、山折りの部分が扁平多穴管11の平面部の下面にロウ付け等によって接合され、谷折りの部分が扁平多穴管11の平面部の上面にロウ付け等によって接合される。
10,100 熱交換器(室外熱交換器)
11 扁平多穴管(扁平管)
12 伝熱フィン
13 第1ヘッダー(ヘッダー)
13a〜13c 平板
14,16 第2ヘッダー(ヘッダー)
14a〜14e,16a〜16e 平板
31 外側部材、第1ヘッダー外側部材
41 外側部材、第2ヘッダー外側部材(第1円管部材)
42,52 仕切り部材(第2円管部材)
44 自由通過流路(誘導流路)(形成空間)
61 外側部材、第2ヘッダー外側部材(第1円管部材)
62a〜62c 仕切り部材(第2円管部材)
63a 連続面
63b 誘導孔
64 誘導空間、自由通過流路(誘導流路)
65 分配空間(形成空間)
131〜134,141〜146,161〜166 小空間
特開2011−099664号公報

Claims (6)

  1. 水平方向に沿って延びる複数の扁平管(11)と、
    鉛直方向に沿って延び、各扁平管の端部が接続されて、前記各扁平管に二相冷媒を分流させるヘッダー(14,16)と、
    を備え、
    前記ヘッダーは、
    前記各扁平管の端部が接続される第1円管部材(41,61)と、
    前記第1円管部材の内径よりも小さな外径を有し、前記第1円管部材の内部空間で、鉛直方向に沿って延び、前記鉛直方向に延びる接触部において前記第1円管部材の内壁と接触する第2円管部材(42,52,62a〜62c)と
    前記第1円管部材の前記内部空間に設けられ、前記第1円管部材の前記内部空間の断面積よりも小さな断面積を有し、前記二相冷媒を上方に向かって誘導する誘導流路(44,64)と、
    を有する、
    熱交換器。
  2. 前記誘導流路(44)は、前記第1円管部材の内周面と、前記第2円管部材(42)の外周面とによって形成される空間であり、
    前記ヘッダーは、前記誘導流路を流れた前記二相冷媒を前記複数の扁平管に分流する、
    請求項1に記載の熱交換器。
  3. 前記誘導流路(64)は、前記第2円管部材の内部空間であり、
    前記第2円管部材(62a〜62c)は、前記第2円管部材の延びる方向に沿って配置されるように形成された複数の誘導孔(63b)を有し、
    前記ヘッダーは、
    前記第1円管部材の内周面と、前記第2円管部材の外周面とによって形成される形成空間(65)
    をさらに有し、
    前記ヘッダーは、前記誘導流路を流れる前記二相冷媒を、前記複数の誘導孔から前記形成空間に噴出させた後、前記複数の扁平管に分流る、
    請求項1に記載の熱交換器。
  4. 前記扁平管の幅寸法は、前記第1円管部材の内径の80%を超える、
    請求項1から3のいずれかに記載の熱交換器。
  5. 前記二相冷媒は、R32冷媒である、
    請求項から4のいずれかに記載の熱交換器。
  6. 前記複数の扁平管の幅は25mm以上である、
    請求項1から5のいずれかに記載の熱交換器。
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