JP6014813B2 - 経皮吸収製剤および皮膚貼付用粘着シート - Google Patents

経皮吸収製剤および皮膚貼付用粘着シート Download PDF

Info

Publication number
JP6014813B2
JP6014813B2 JP2012531704A JP2012531704A JP6014813B2 JP 6014813 B2 JP6014813 B2 JP 6014813B2 JP 2012531704 A JP2012531704 A JP 2012531704A JP 2012531704 A JP2012531704 A JP 2012531704A JP 6014813 B2 JP6014813 B2 JP 6014813B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
styrene
hydrochloride
weight
adhesive layer
present
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012531704A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2012029325A1 (ja
Inventor
満児 赤澤
満児 赤澤
山崎 啓子
啓子 山崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
MedRx Co Ltd
KM Transderm Ltd
Original Assignee
MedRx Co Ltd
KM Transderm Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by MedRx Co Ltd, KM Transderm Ltd filed Critical MedRx Co Ltd
Publication of JPWO2012029325A1 publication Critical patent/JPWO2012029325A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6014813B2 publication Critical patent/JP6014813B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K9/00Medicinal preparations characterised by special physical form
    • A61K9/70Web, sheet or filament bases ; Films; Fibres of the matrix type containing drug
    • A61K9/7023Transdermal patches and similar drug-containing composite devices, e.g. cataplasms
    • A61K9/703Transdermal patches and similar drug-containing composite devices, e.g. cataplasms characterised by shape or structure; Details concerning release liner or backing; Refillable patches; User-activated patches
    • A61K9/7038Transdermal patches of the drug-in-adhesive type, i.e. comprising drug in the skin-adhesive layer
    • A61K9/7046Transdermal patches of the drug-in-adhesive type, i.e. comprising drug in the skin-adhesive layer the adhesive comprising macromolecular compounds
    • A61K9/7053Transdermal patches of the drug-in-adhesive type, i.e. comprising drug in the skin-adhesive layer the adhesive comprising macromolecular compounds obtained by reactions only involving carbon to carbon unsaturated bonds, e.g. polyvinyl, polyisobutylene, polystyrene
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61MDEVICES FOR INTRODUCING MEDIA INTO, OR ONTO, THE BODY; DEVICES FOR TRANSDUCING BODY MEDIA OR FOR TAKING MEDIA FROM THE BODY; DEVICES FOR PRODUCING OR ENDING SLEEP OR STUPOR
    • A61M35/00Devices for applying media, e.g. remedies, on the human body

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Dermatology (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Hematology (AREA)
  • Heart & Thoracic Surgery (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Anesthesiology (AREA)
  • Medicinal Preparation (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)

Description

本発明は十分な粘着性を有しながら皮膚刺激性の低い皮膚貼付用粘着シート、ならびに、皮膚刺激性が低く、かつ、薬物の放出性が改善された経皮吸収製剤に関する。
薬物を経皮吸収させようとする場合、薬物を粘着基剤等に配合して貼付剤化することが行なわれている。近年では、貼付剤中に多量の水を構成成分として含有するパップ剤よりも、より粘着性に優れたテープ剤が使用されることが多い。このテープ剤の粘着基剤としては、ゴム系、アクリル系、シリコン系等の親油性粘着基剤が使用される。中でもゴム系の粘着基剤は、他の粘着基剤に比較して添加剤の配合が容易であるため、広く用いられている。(特許文献1〜3)
しかし、ゴム系の粘着基剤を用いた経皮吸収製剤においても、充分な薬物の放出性が確保できない、あるいは経皮吸収製剤に通常添加されている粘着付与剤に起因する皮膚刺激が発生する等の問題が指摘されていた。
特開2001−302502号公報 特開平9−291028号公報 特開平10−316559号公報
「粘着製品の応用技術」125〜141頁、福沢敬司ら著、シーエムシー社、2000年刊
本発明の目的は、十分な粘着性を有しながら皮膚刺激性の低い皮膚貼付用粘着シート、さらには、低皮膚刺激性かつ十分な薬物の放出性を有する経皮吸収製剤提供することにある。
本発明者らは、前記課題の解決のため鋭意研究を重ねた結果、粘着基材として、熱可塑性エラストマーと該エラストマーに対して多量の流動パラフィンを用いることで、粘着付与剤を含有しなくても、十分な粘着性を有しつつ皮膚刺激性が低い皮膚貼付用粘着シートが得られることを見出した。更には、当該粘着シートに薬物又はその薬学的に許容し得る塩を含有させることで十分な経皮吸収性を有する経皮吸収製剤が得られ得られることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明の要旨は、以下の通りである。
(1)支持体上に粘着層が形成された皮膚貼付用粘着シートであって、前記粘着層は少なくとも熱可塑性エラストマー、及び、該エラストマー100重量部に対して300重量部を超える流動パラフィンを含み、かつ、粘着層中の粘着付与剤は10重量%以下であることを特徴とする皮膚貼付用粘着シート。
(2)粘着層中の流動パラフィン含量が60重量%以上である上記(1)に記載の皮膚貼付用粘着シート。
(3)熱可塑性エラストマーがスチレン系ブロック共重合体である上記(1)または(2)に記載の皮膚貼付用粘着シート。
(4)スチレン系ブロック共重合体が、スチレン−イソプレンースチレン共重合体である上記(3)に記載の皮膚貼付用粘着シート。
(5)粘着層中に粘着付与剤を含まない上記(1)〜(4)のいずれかに記載の皮膚貼付用粘着シート。
(6)上記(1)〜(5)のいずれかに記載の粘着シートの粘着層に、薬物またはその薬学的に許容し得る塩を含有せしめてなる経皮吸収製剤。
本発明の皮膚貼付用粘着シートは、皮膚に貼付した際に十分な粘着性を持ちつつ、皮膚刺激性が低い。また、本発明の経皮吸収製剤は、薬物の放出性も良好である。
本発明の実施例1に係る試験No.1と試験No.2、比較例1の貼付剤の経皮吸収性を比較して表した図である。 本発明の実施例2に係る、実施例2と比較例2(市販のリドカイン含有貼付剤:リドカイン60w/w%含有)、比較例3(市販のリドカイン含有貼付剤:リドカイン10w/w%含有)の貼付剤の経皮吸収性を比較して表した図である。
本発明の皮膚貼付用粘着シートならびに経皮吸収製剤は、支持体上に設けられた粘着層を有し、当該粘着層は少なくとも熱可塑性エラストマーと、該エラストマー100重量部に対して300重量部を超える流動パラフィンを含み、かつ、粘着層中の粘着付与剤は10重量%以下であることを特徴とする。
本発明の「熱可塑性エラストマー」とは、ハードセグメントとソフトセグメントを有する熱可塑性のエラストマーであり、ウレタン系、アクリル系、スチレン系、オレフィン系など、各種の熱可塑性エラストマーが挙げられる。このうち、本発明の目的である十分な粘着性と低皮膚刺激性の両立の観点から、スチレン系熱可塑性エラストマー、特に、スチレン系ブロック共重合体が好ましく用いられる。
具体的には、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、スチレン−イソプレンブロック共重合体、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−エチレン/ブチレンブロック共重合体、スチレン−エチレン/ブチレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−エチレン/プロピレンブロック共重合体、スチレン−エチレン/プロピレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−イソブチレンブロック共重合体、スチレン−イソブチレン−スチレンブロック共重合体などが挙げられる。これら、スチレン系ブロック共重合体は、1種のみ用いても、2種以上の組合せとして用いてもよい。
これらスチレン系ブロック共重合体のうち、十分な粘着性と低皮膚刺激性の両立のほか、皮膚貼付用としての入手性や取り扱い性の観点から、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−イソプレンブロック共重合体、およびこれらの混合物が特に好ましく用いられる。
本発明の「流動パラフィン」とは、公知の市販のものが使用可能であり、特に限定されるものではない。
前記の通り、本発明においては、熱可塑性エラストマー100重量部に対して、300重量部を超える流動パラフィンを配合する。当該比率を満足する限り、粘着層中の熱可塑性エラストマーおよび流動パラフィンの具体的な配合量は特に限定されないが、一般に、熱可塑性エラストマーが少なすぎると粘着剤として形状維持が困難となり、多すぎると十分な粘着性が得られない。一方、流動パラフィンは、少なすぎると十分な粘着性が得られず、多すぎると粘着剤としての形状維持が困難となる。
熱可塑性エラストマー含量の下限は通常5重量%であり、好ましくは8重量%、より好ましくは10重量%である。上限は通常25重量%であり、好ましくは20重量%である。流動パラフィン含量の下限は、通常60重量%、好ましくは65重量%、更に好ましくは70重量%、特に好ましくは75重量%である。上限は、通常95重量%、好ましくは90重量%である。
本発明の粘着シートにおいては、上記のような熱可塑性エラストマーと流動パラフィンの配合量を採用することにより、粘着付与剤を添加しなくとも、良好な粘着性を発揮することができる。ここでいう「粘着付与剤」とは、通常貼付剤の分野で汎用される粘着付与剤を表し、例えばロジン系樹脂、ポリテルペン樹脂、クマロン−インデン樹脂、石油系樹脂、テルペン−フェノール樹脂、脂環族飽和炭化水素樹脂等が挙げられる。
皮膚刺激性を低減する等の観点から、本発明では、粘着層中の粘着付与剤の含量は10重量%以下とする。好ましくは5重量%以下、より好ましくは2重量%以下、更に好ましくは1重量%以下であり、粘着付与剤を含まないのが最も好ましい。
本発明では、皮膚貼付用粘着シートの粘着層に、更に薬物またはその薬学的に許容し得る塩を含有させることで、経皮吸収製剤とすることができる。
本発明の「薬物又はその薬学的に許容し得る塩」とは、経皮吸収させるために使用される薬物とその塩を言い、特に限定されるものではない。例えば、アセトアミノフェン、フェナセチン、メフェナム酸、ジクロフェナクナトリウム、フルフェナム酸、アスピリン、サリチル酸ナトリウム、サリチル酸メチル、サリチル酸グリコール、アミノピリン、アルクロフェナク、イブプロフェン、ナプロキセン、フルルビプロフェン、ケトプロフェン、アンフェナクナトリウム、メピリゾール、インドメタシン、ピロキシカム、フェルビナク等の消炎鎮痛剤;ヒドロコルチゾン、トリアムシノロン、デキサメタゾン、プレドニゾロン等のステロイド系抗炎症剤;塩酸ジルチアゼム、四硝酸ペンタエリスリトール、硝酸イソソルビド、タラジピル、ニコランジル、ニトログリセリン、乳酸プレニラミン、モルシドミン、亜硝酸アルミ、塩酸トラゾリン、ニフェジピン等の血管拡張剤;塩酸プロカインアミド、塩酸リドカイン、塩酸プロプラノロール、塩酸アルプレノロール、アテノロール、ナドロール、酒石酸メトプロロール、アジマリン、ジソピラミド、塩酸メキシレチン等の不整脈用剤;塩酸エカラジン、インダパミド、塩酸クロニジン、塩酸ブニトロロール、塩酸ラベタロール、カプトプリル、酢酸グアナベンズ、メブタメート、硫酸ベタニジン等の血圧降下剤;クエン酸カルベタペンタン、クロペラスチン、タンニン酸オキセラジン、塩酸クロプチノール、塩酸クロフェダノール、塩酸ノスカピン、塩酸エフェドリン、塩酸イソプロテレノール、塩酸クロリプレナリン、塩酸メトキシフェナミン、塩酸プロカテロール、塩酸ツロブテロール、塩酸クレンプテロール、フマル酸ケトチフェン等の鎮該去痰剤;シクロフォスファミド、フルオロウラシル、デガフール、マイトマイシンC、塩酸プロカルバジン、ドキシフルリジン、ラニムスチン等の抗悪性腫瘍剤;アミノ安息香酸エチル、塩酸テトラカイン、塩酸ブロカイン、塩酸ジブカイン、塩酸オキシブプロカイン、塩酸プロピトカイン等の局所麻酔剤;プロピルチオウラシル、チアマゾール、酢酸メテロノン、エストラジオール、エストリオール、プロゲステロン等のホルモン剤;塩酸ジフェンヒドラミン、マレイン酸クロルフェニラミン、プロメタジン、塩酸ジプロヘプタジン、塩酸ジフェニルピラリン等の抗ヒスタミン剤;ワルファリンカリウム、塩酸チクロピジン等の血液凝固阻止剤;臭化メチルアトロピン、スコポラミン等の鎮痙剤;チオペンタールナトリウム、ペントバルビタールナトリウム等の全身麻酔剤;ブロムワレニル尿素、アモバルビタール、フェノバルビタール等の催眠・鎮痛剤;フェニトインナトリウム等の抗癲癇剤;塩酸メタンフェタミン等の興奮剤・覚醒剤;塩酸ジフェンドール、メシル酸ベタヒスチン等の鎮暈剤;塩酸クロルプロマジン、チオリダジン、メプロバメート、塩酸イミプラミン、クロルジアゼポキシド、ジアゼパム等の精神神経用剤;塩酸スキサメトニウム、塩酸エペリゾン等の骨格筋弛緩剤;臭化ネオスチグミン、塩化ベタネコール等の自律神経用剤;塩酸アマンタジン等の抗パーキンソン剤;ヒドロフルメチアジド、イソソルビド、フロセミド等の利尿剤;塩酸フェニレフリン等の血管収縮剤;臭化ロベリン、ジモルホラミン、塩酸ナロキソン等の呼吸促進剤;臭化グリコピロニウム、プログルミド、塩酸セトラキサート、シメチジン、スピゾフロン等の消化性潰瘍治療剤;ウルソデスオキシコール酸、オサルミド等の利胆剤;ヘキサミン、スパルティン、ジノプロスト、塩酸リトドリン等の泌尿生殖器及び肛門用剤;サリチル酸、シクロピロクスオラミン、塩酸コロコナゾール等の寄生性皮膚疾患用剤;尿素等の皮膚軟化剤;カルシトリオール、塩酸チアミン、リン酸リボフラピンナトリウム、塩酸ピリドキシン、ニコチン酸アミド、パンテノール、アスコルビン酸等のビタミン剤;塩化カルシウム、ヨウ化カリウム、ヨウ化ナトリウム等の無機質製剤;エタンシラート剤の止血剤;チオプロニン等の肝臓疾患用剤;シアナミド等の習慣性中毒用剤;コルヒチン、プロベネシド、スルフィンピラゾン等の通風治療剤;トルブタミド、クロルプロパミド、グリミジンナトリウム、グリプゾール、塩酸プホルミン、インスリン等の糖尿病用剤;ベンジルペニシリンカリウム、プロピシリンカリウム、クロキサシリンナトリウム、アンピシリンナトリウム、塩酸バカンピリシン、カルベニシリンナトリウム、セファロリジン、セフォキシチンナトリウム、エリスロマイシン、クロラムフェニコール、テトラサイクリン、硫酸カナマイシン、サイクロセリン等の抗生物質;イソシアニド、ピラジナミド、エチオナミド等の化学療法剤;塩酸モルヒネ、リン酸コディン、塩酸コカイン、塩酸ペチジン、クエン酸フェンタニル等の麻薬等が挙げられる。
本発明の皮膚貼付用粘着シート、および、経皮吸収製剤は、上記の構成からなる粘着層を支持体上に展延して構成される。
本発明の「支持体」とは、特に限定されるものではなく汎用のものが使用できる。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等の伸縮性又は非伸縮性の織布、不織布、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル等のフィルム、あるいはウレタン、ポリウレタン等の発泡性支持体が挙げられる。これらは、単独で使用されてもよく、複数種が積層されたものとして使用されてもよい。更に支持体に静電気が蓄積することを防止するため、並びに、粘着剤層との良好な投錨性のため、帯電防止剤を含む不織布又は織布を用いることができる。
また、本発明の経皮吸収製剤には、任意成分として、賦形剤、抗酸化剤、香料、着色料等を含有してもよい。
本発明に用いられる賦形剤としては、例えば、無水ケイ酸、軽質無水ケイ酸、含水ケイ酸等のケイ素化合物、エチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等のセルロース誘導体、ポリビニルアルコール等の水溶性高分子、乾燥水酸化アルミニウムゲル、含水ケイ酸アルミニウム等のアルミニウム化合物、カオリン、酸化チタン等が挙げられる。
本発明に用いられる抗酸化剤としては、例えば、ジブチルヒドロキシトルエン、アスコルビン酸、トコフェロール、トコフェロールエステル誘導体、ブチルヒドロキシアニソール、2−メルカプトベンズイミダゾールなどが挙げられる。
以下実施例及び比較例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)ジクロフェナクを含有する経皮吸収貼付剤の作製
以下の表1の組成(w/w%)になるように各試剤を秤取し、流動パラフィンにスチレン−イソプレン−スチレン共重合体を加え、約160℃で加熱溶解する。溶解液を100℃に冷却し、ジクロフェナク・ヒドロキシエチルピロリジン塩を溶解したプロピレングリコールを加えて混合攪拌し、粘着基剤を作製する。
該粘着基剤をシリコン処理したポリエステルフィルムに塗布し、1000g/mの量になるように調整する。その粘着基剤の表面にポリエステル製不織布をラミネートする。このものを所望の大きさに裁断して目的の経皮吸収貼付剤を得た。
Figure 0006014813
上記表1で作製された経皮吸収製剤の風合いおよび皮膚への粘着特性は良好であった。経皮吸収性も、図1に示されるように、同じ薬物含量の貼付剤であっても、本発明のNo.2と市販のジクロフェナク・ヒドロキシエチルピロリジン塩含有貼付剤である比較例1(ジクロフェナク・ヒドロキシエチルピロリジン塩1.3w/w%含有)を比較すると、本発明製剤(No.2)の方が経皮吸収性が優れていた。
(実施例2)リドカインを含有する経皮吸収貼付剤の作製
以下の表2の組成(w/w%)になるように各試剤を秤取し、流動パラフィンにスチレン−イソプレン−スチレン共重合体を加え、約160℃で加熱溶解する。溶解液を100℃に冷却し、リドカインを溶解したプロピレングリコールとポリエチレングリコール400の溶液を加えて混合攪拌し、粘着基剤を作製する。
該粘着基剤をシリコン処理したポリエステルフィルムに塗布し、1000g/mの量になるように調整する。その粘着基剤の表面にポリエステル製不織布をラミネートする。このものを所望の大きさに裁断して目的の経皮吸収貼付剤を得た。
Figure 0006014813
上記表2で作製された経皮吸収製剤は、実施例1の経皮吸収製剤と同様に風合いおよび皮膚への粘着特性は良好であった。
経皮吸収性に関して、市販のリドカイン含有貼付剤である比較例2(リドカイン60w/w%含有)、比較例3(リドカイン10w/w%含有)と本発明製剤(No.3)を比較すると、本発明製剤の方が、リドカイン5w/w%と低濃度であるに係らず、高濃度の比較例2および3よりも経皮吸収性が優れていることが分かった。
(比較例1)市販ジクロフェナク貼付剤
水及び水溶性高分子、多価アルコール等からなる水性基剤中に、ジクロフェナク・ヒドロキシエチルピロリジン塩1.3w/w%含有する貼付剤を用いた。基剤重量は、1000g/mであった。
(比較例2)市販リドカイン貼付剤A
アクリル酸・アクリル酸オクチルエステル共重合体にリドカインを60重量%含有する貼付剤を用いた。基剤重量は、19.6g/mであった。
(比較例3)市販リドカイン貼付剤B
スチレン−イソプレン−スチレン共重合体、脂環族飽和炭化水素樹脂、流動パラフィン等よりなる基剤にリドカインを10重量%含有する貼付剤を用いた。基剤重量は、110g/mであった。
(試験例1)貼付剤の経皮吸収性評価試験(A)
雄性Wister系ラット(5週令)の腹部抽出皮膚を縦型フランツ拡散セルに装着し、実施例1と比較例1の被験貼付剤を各々直径1.0cmの円形に打ち抜き、拡散セルのラット皮膚上に貼付した(n=3)。レセプター側には10%エタノール生理食塩水を用いて一定時間後にラット皮膚を透過する薬物量をHPLCにより定量した。
これらの結果を図1に示す。図1から明らかなように、本発明の経皮吸収製剤は水性基剤である比較例1に比べて経皮吸収性が約4倍優れていた。
(試験例2)貼付剤の経皮吸収性評価試験(B)
雄性Wister系ラット(5週令)の腹部抽出皮膚を縦型フランツ拡散セルに装着し、実施例2と比較例2、比較例3の被験貼付剤を各々直径1.77cmの円形に打ち抜き、拡散セルのラット皮膚上に貼付した(n=3)。レセプター側には10%エタノール生理食塩水を用いて一定時間後にラット皮膚を透過する薬物量をHPLCにより定量した。
これらの結果を図2に示す。図2から明らかなように、本発明の経皮吸収製剤は市販のリドカイン製品よりも、約6倍以上の優れた経皮吸収性を示した。
本発明の経皮吸収製剤は、皮膚に貼付した際の風合いと経皮吸収性に優れており、既存の経皮吸収製剤の性能改善、ならびに新たな経皮吸収製剤開発に利用できる可能性がある。

Claims (4)

  1. 織布又は不織布の支持体上に形成された粘着層に、
    薬物またはその薬学的に許容し得る塩を含有る経皮吸収製剤であって、
    a)上記粘着層に粘着付与剤を含まず、
    b)上記粘着層は少なくともスチレン−イソプレン−スチレン共重合体、及び、該共重合体100重量部に対して300重量部を超える流動パラフィンを含み、
    c)上記粘着層中の流動パラフィン含量が65〜90重量%であり、
    d)上記スチレン−イソプレン−スチレン共重合体の含量が8〜20重量%であり、
    e)十分な粘着性を有する
    ことを特徴とする経皮吸収製剤。
  2. 上記粘着層の厚さが1000g/m であることを特徴とする、請求項1に記載の経皮吸収製剤。
  3. 上記粘着層にプロピレングリコールを更に含有することを特徴とする、請求項1又は2に記載の経皮吸収製剤。
  4. 上記スチレン−イソプレン−スチレン共重合体の含量が、12重量%又は15重量%であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の経皮吸収製剤。
JP2012531704A 2010-09-03 2011-09-01 経皮吸収製剤および皮膚貼付用粘着シート Active JP6014813B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010198335 2010-09-03
JP2010198335 2010-09-03
PCT/JP2011/004922 WO2012029325A1 (ja) 2010-09-03 2011-09-01 経皮吸収製剤および皮膚貼付用粘着シート

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015172876A Division JP2016000752A (ja) 2010-09-03 2015-09-02 皮膚貼付用粘着シート

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2012029325A1 JPWO2012029325A1 (ja) 2013-10-28
JP6014813B2 true JP6014813B2 (ja) 2016-10-26

Family

ID=45772447

Family Applications (3)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012531704A Active JP6014813B2 (ja) 2010-09-03 2011-09-01 経皮吸収製剤および皮膚貼付用粘着シート
JP2015172876A Withdrawn JP2016000752A (ja) 2010-09-03 2015-09-02 皮膚貼付用粘着シート
JP2017205763A Withdrawn JP2018048173A (ja) 2010-09-03 2017-10-25 皮膚貼付用粘着シートの製造方法

Family Applications After (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015172876A Withdrawn JP2016000752A (ja) 2010-09-03 2015-09-02 皮膚貼付用粘着シート
JP2017205763A Withdrawn JP2018048173A (ja) 2010-09-03 2017-10-25 皮膚貼付用粘着シートの製造方法

Country Status (4)

Country Link
US (1) US20130226112A1 (ja)
EP (1) EP2614819A4 (ja)
JP (3) JP6014813B2 (ja)
WO (1) WO2012029325A1 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6014813B2 (ja) * 2010-09-03 2016-10-26 株式会社 ケイ・エム トランスダーム 経皮吸収製剤および皮膚貼付用粘着シート
US10758494B2 (en) * 2012-06-12 2020-09-01 KM Transderm Ltd. Rivastigmine-containing adhesive patch
US9895320B2 (en) 2012-09-28 2018-02-20 KM Transderm Ltd. Transdermal patch with different viscosity hydrocarbon oils in the drug layer and the adhesive layer
JP6427733B2 (ja) * 2013-06-12 2018-11-28 株式会社 ケイ・エム トランスダーム 皮膚貼付用粘着シートおよびそれを用いた経皮吸収製剤
WO2016088898A1 (ja) 2014-12-05 2016-06-09 株式会社 ケイ・エム トランスダーム 皮膚貼付用粘着シートおよびそれを用いた経皮吸収製剤
EP3299012A4 (en) * 2015-05-19 2018-12-26 MEDRx Co., Ltd. Transdermal liquid preparation
US11786480B2 (en) 2015-12-10 2023-10-17 KM Transderm Ltd. Transdermally absorbable preparation
JP7179212B1 (ja) 2022-05-02 2022-11-28 久光製薬株式会社 リドカイン含有貼付剤

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1993004677A1 (en) * 1991-08-30 1993-03-18 Hisamitsu Pharmaceutical Co., Inc. Anti-inflammatory analgesic plaster
WO2001078690A1 (fr) * 2000-04-18 2001-10-25 Hisamitsu Pharmaceutical Co., Inc. Piece contenant un agent anti-inflammatoire
JP2003319967A (ja) * 2002-05-02 2003-11-11 Daio Paper Corp 貼付シートまたはテープ
JP2004115774A (ja) * 2002-09-25 2004-04-15 Daio Paper Corp 貼付シートまたはテープ
JP2005162616A (ja) * 2003-11-28 2005-06-23 Daio Paper Corp メディカルシート
JP2007119405A (ja) * 2005-10-28 2007-05-17 Sansho Kaken Kk 皮膚貼付剤

Family Cites Families (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1116900C (zh) * 1993-05-19 2003-08-06 久光制药株式会社 溶剂及含有该溶剂的外用制剂
JPH09291028A (ja) 1996-04-26 1997-11-11 Sekisui Chem Co Ltd 貼付剤
JPH10147521A (ja) * 1996-09-18 1998-06-02 Yuutoku Yakuhin Kogyo Kk 持続性疼痛緩和用貼付剤
JPH10167956A (ja) * 1996-12-11 1998-06-23 Hisamitsu Pharmaceut Co Inc セロトニン受容体拮抗薬含有経皮投与製剤
JPH10316559A (ja) 1997-05-15 1998-12-02 Sekisui Chem Co Ltd 貼付剤
JP2002540984A (ja) * 1999-04-01 2002-12-03 ザ ダウ ケミカル カンパニー 多層構造体
ES2286028T3 (es) * 1999-07-27 2007-12-01 Hisamitsu Pharmaceutical Co. Inc. Parches para uso externo.
JP4625157B2 (ja) 2000-04-27 2011-02-02 ニプロパッチ株式会社 インドメタシン貼付剤
EP1857103B1 (en) * 2005-02-28 2018-10-24 Hisamitsu Pharmaceutical Co., Inc. Transdermally absorbable preparation
JP2006298894A (ja) * 2005-03-24 2006-11-02 Isp Japan Kk 貼付シート
JP5097359B2 (ja) * 2006-05-09 2012-12-12 久光製薬株式会社 ドネペジル経皮吸収型製剤
CN101442993B (zh) * 2006-08-04 2011-10-05 久光制药株式会社 贴剂
JP4590418B2 (ja) * 2007-01-25 2010-12-01 ニチバン株式会社 消炎鎮痛貼付剤
JP5248040B2 (ja) * 2007-05-25 2013-07-31 リードケミカル株式会社 5−メチル−1−フェニル−2−(1h)−ピリドン含有貼付剤
JP2009022730A (ja) * 2007-06-18 2009-02-05 Kyoritsu Yakuhin Kogyo Kk 貼付剤
CN101873859A (zh) * 2007-12-10 2010-10-27 考司美德制药株式会社 经皮吸收贴剂
US8382729B2 (en) * 2008-01-31 2013-02-26 Hisamitsu Pharmaceutical Co., Inc. Adhesive patch
US20130224262A1 (en) * 2010-09-03 2013-08-29 Medrx Co., Ltd. Transdermal preparation
JP6014813B2 (ja) * 2010-09-03 2016-10-26 株式会社 ケイ・エム トランスダーム 経皮吸収製剤および皮膚貼付用粘着シート
WO2013027681A1 (ja) * 2011-08-19 2013-02-28 株式会社 ケイ・エム トランスダーム 貼付剤
JP6089339B2 (ja) * 2011-09-08 2017-03-08 株式会社 ケイ・エム トランスダーム 経皮吸収製剤

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1993004677A1 (en) * 1991-08-30 1993-03-18 Hisamitsu Pharmaceutical Co., Inc. Anti-inflammatory analgesic plaster
WO2001078690A1 (fr) * 2000-04-18 2001-10-25 Hisamitsu Pharmaceutical Co., Inc. Piece contenant un agent anti-inflammatoire
JP2003319967A (ja) * 2002-05-02 2003-11-11 Daio Paper Corp 貼付シートまたはテープ
JP2004115774A (ja) * 2002-09-25 2004-04-15 Daio Paper Corp 貼付シートまたはテープ
JP2005162616A (ja) * 2003-11-28 2005-06-23 Daio Paper Corp メディカルシート
JP2007119405A (ja) * 2005-10-28 2007-05-17 Sansho Kaken Kk 皮膚貼付剤

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016000752A (ja) 2016-01-07
WO2012029325A1 (ja) 2012-03-08
JP2018048173A (ja) 2018-03-29
EP2614819A4 (en) 2014-04-23
JPWO2012029325A1 (ja) 2013-10-28
US20130226112A1 (en) 2013-08-29
EP2614819A1 (en) 2013-07-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6014813B2 (ja) 経皮吸収製剤および皮膚貼付用粘着シート
US20200214991A1 (en) Adhesive sheet for application to the skin, and percutaneous absorption preparation using same
EP3744349A1 (en) Adhesive sheet for attachment to skin
JP2021006565A (ja) 皮膚貼付用粘着シートおよびそれを用いた経皮吸収製剤
EP3391884B1 (en) Transdermally absorbable preparation
EP1925299B1 (en) Adhesive patch less irritative to skin
ES2887200T3 (es) Parche adhesivo
JP2015113339A (ja) 経皮吸収製剤および皮膚貼付用粘着シート
JPWO2012057220A1 (ja) 経皮吸収型製剤
JP5586888B2 (ja) 非含水貼付製剤
JP6512905B2 (ja) フェンタニル含有貼付剤
TWI626953B (zh) Percutaneous absorption preparation

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140826

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20140826

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150707

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150902

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20151006

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20151224

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20151222

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20151224

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20160407

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160531

R155 Notification before disposition of declining of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R155

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160804

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6014813

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250