JP6011325B2 - アクチュエータ、セル基板複合体、セル基板複合体の製造方法及びアクチュエータの製造方法 - Google Patents

アクチュエータ、セル基板複合体、セル基板複合体の製造方法及びアクチュエータの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、アクチュエータ、セル基板複合体、セル基板複合体の製造方法及びアクチュエータの製造方法に関する。
従来、圧電体素子を用いたアクチュエータが用いられている。圧電体素子は、電圧が印加されることによって変形し、また、外力を受けて歪みが生じることにより、電圧を発生する。
層状の圧電体素子を有するアクチュエータは、電圧が印加されることにより、厚さが変化して、厚さ方向への駆動力を生じる。
一方、層状の圧電体素子を有するアクチュエータは、圧電体層の厚さ方向に外力を受けることにより発生した電圧を利用して、感圧式のセンサとして用いることができる。
ところで、携帯端末等のタッチパネルには、静電気感知式のセンサが用いられている。この静電気感知式のセンサは、濡れた手で接触した場合には、接触されたことを感知できない場合がある。また、静電気感知式のセンサを用いたタッチパネルは、それ自体ではパネルを駆動することはできない。
特開平7−193290号公報 特表2005−507323号公報
一方、圧電体素子を有するアクチュエータをタッチパネルに応用した場合には、濡れた手で接触した場合にも接触を感知することができる。また、接触されたアクチュエータを駆動することにより、接触されたパネルの部分を駆動して振動させることもできる。
圧電体素子を有するアクチュエータをタッチパネルに応用する場合には、厚さの薄い圧電体素子を多層に積層してアクチュエータが形成され得る。
また、各圧電体層の対向する両面には、圧電体層に電圧を印加するための電極層が配置される。
このような厚さの薄い圧電体素子が多層に積層されたアクチュエータを製造する際には、厚さ方向に積層される各圧電体層に対して、対向する両面を覆うように各電極層を形成することが困難であった。
本明細書では、厚さ方向に層状に積層される各圧電体層に対して、対向する両面を覆うように各電極層が配置されるアクチュエータを提案することを目的とする。
また、本明細書では、上述したアクチュエータを形成するセル基板複合体を提案することを目的とする。
また、本明細書では、厚さ方向に層状に積層される各圧電体層に対して、対向する両面を覆うように各電極層が配置されるアクチュエータの製造方法を提案することを目的とする。
更に、本明細書では、上述したアクチュエータを製造する際に用いられ得るセル基板複合体の製造方法を提案することを目的とする。
本明細書に開示するアクチュエータの一形態によれば、柱状の中空部の周りに配置されて2重螺旋を形成する第1空間及び第2空間と、上記第1空間と接する第1電極層と、上記第2空間と接する第2電極層と、これらの層に挟まれる第1圧電体層とを有し、上記第1空間と上記第2空間との間の一方の境界を形成する螺旋状の第1セルと、上記第1空間と接する第3電極層と、上記第2空間と接する第4電極層と、これらの層に挟まれる第2圧電体層とを有し、上記第1空間と上記第2空間との間の他方の境界を形成する螺旋状の第2セルと、上記第1空間に配置され、弾性を有し、上記第1電極層と上記第3電極層とを電気的に接続する第1リブ層と、上記第2空間に配置され、弾性を有し、上記第2電極層と上記第4電極層とを電気的に接続する第2リブ層と、を備える。
また、本明細書に開示するセル基板複合体の一形態によれば、第2セル電極層と、上記第2セル電極層上に形成された第1セル圧電体層と、上記第1セル圧電体層上に形成された第1セル電極層と、を有する可撓性の第1基板本体と、上記第1基板本体の中央に形成された第1貫通孔と、上記第1基板本体の端縁から上記第1貫通孔へ延びる第1スリットと、上記第1スリットを挟んで対向する第1端面及び第2端面と、上記第1基板本体上に閉じた領域を形成するように配置され、上記第1スリットの位置で途切れる第1リブと、を有する第1セル基板と、第3セル電極層と、上記第3セル電極層上に形成された第2セル圧電体層と、上記第2セル圧電体層上に形成された第4セル電極層と、を有する可撓性の第2基板本体と、上記第2基板本体の中央に形成された第2貫通孔と、上記第2基板本体の端縁から上記第2貫通孔へ延びる第2スリットと、上記第2スリットを挟んで対向する第1端面及び第2端面と、上記第2基板本体上に閉じた領域を形成するように配置され、上記第2スリットの位置で途切れる第2リブと、を有する第2セル基板と、を備え、上記第1セル基板及び上記第2セル基板それぞれは、上記第1端面側の端部と上記第2端面側の端部とが、これらの面方向において互いに反対の向きにずらされており、上記第1セル基板の上記第1端面側の端部を、上記第2セル基板の上側に重ねて、上記第2セル電極層と上記第4セル電極層とを対向させ、且つ、上記第1セル基板の上記第2端面側の端部を、上記第2セル基板の下側に重ねて、上記第1セル電極層と上記第3セル電極層とを対向させ、上記第2セル基板の上記第1端面側の端部を、上記第1セル基板の上側に重ねて、上記第3セル電極層と上記第1セル電極層とを対向させ、且つ、上記第2セル基板の上記第2端面側の端部を、上記第1セル基板の下側に重ねて、上記第2セル電極層と上記第4セル電極層とを対向させて、上記第1セル基板と上記第2セル基板とが、上記第1貫通孔と上記第2貫通孔とを揃えて重ね合わされて中央貫通孔が形成され、上記第1リブは、上記第1セル電極層と上記第3セル電極層とを電気的に接続し、且つ、上記第2リブは、上記第2セル電極層と上記第4セル電極層とを電気的に接続する。
また、本明細書に開示するアクチュエータの一形態によれば、上記セル基板複合体を複数備え、一の上記セル基板複合体における上記第1セル基板の上記第1端面と、別の一の上記セル基板複合体における上記第1セル基板の上記第2端面とが接合され、上記一のセル基板複合体における上記第2セル基板の上記第1端面と、上記別の一のセル基板複合体における上記第2セル基板の上記第2端面とが接合され、上記一のセル基板複合体における上記第2セル基板の上記第2リブは、重ね合わされている上記別の一のセル基板複合体の下面の第2セル電極層と電気的に接続され、上記一のセル基板複合体における上記第1セル基板の上記第1リブは、重ね合わされている上記別の一のセル基板複合体の下面の第3セル電極層と電気的に接続され、複数の上記セル基板複合体が、互いの上記中央貫通孔を揃えて重ね合わされている。
また、本明細書に開示するセル基板複合体の製造方法の一形態によれば、第2セル電極層と、上記第2セル電極層上に形成された第1セル圧電体層と、上記第1セル圧電体層上に形成された第1セル電極層と、を有する可撓性の第1基板本体と、上記第1基板本体の中央に形成された第1セル貫通孔と、上記第1基板本体の端縁から上記第1貫通孔へ延びる第1スリットと、上記第1スリットを挟んで対向する第1端面及び第2端面と、上記第1基板本体上に閉じた領域を形成するように配置され、上記第1スリットの位置で途切れる第1リブと、を有する第1セル基板と、第3セル電極層と、上記第3セル電極層上に形成された第2セル圧電体層と、上記第2セル圧電体層上に形成された第4セル電極層と、を有する可撓性の第2基板本体と、上記第2基板本体の中央に形成された第2貫通孔と、上記第2基板本体の端縁から上記第2貫通孔へ延びる第2スリットと、上記第2スリットを挟んで対向する第1端面及び第2端面と、上記第2基板本体上に閉じた領域を形成するように配置され、上記第2スリットの位置で途切れる第2リブと、を有する第2セル基板と、を用いてセル基板複合体を製造する方法であって、上記第1セル基板及び上記第2セル基板それぞれにおける上記第1端面側の端部と上記第2端面側の端部とを、これらの面方向において互いに反対の向きにずらして切り込み部を形成し、上記第1セル基板の切り込み部と上記第2セル基板の切り込み部とを互いに差し込み、上記第1セル基板の上記第1端面側の端部を、上記第2セル基板の上側に重ね、且つ、上記第1セル基板の上記第2端面側の端部を、上記第2セル基板の下側に重ね、上記第2セル基板の上記第1端面側の端部を、上記第1セル基板の上側に重ね、且つ、上記第2セル基板の上記第2端面側の端部を、上記第1セル基板の下側に重ねて、上記第1セル基板と上記第2セル基板とを、上記第1貫通孔と上記第2貫通孔とを揃えて重ね合わし、上記第2セル基板の上記第2リブを、重ね合わされている上記第1セル基板の下面を形成する上記第2セル電極層と接合し、且つ、上記第1セル基板の上記第1リブを、重ね合わされている上記第2セル基板の下面を形成する上記第3セル電極層と接合し、上記第1貫通孔と上記第2貫通孔とを揃えて中央貫通孔を形成する。
更に、本明細書に開示するアクチュエータの製造方法の一形態によれば、上記セル基板複合体を複数用いてアクチュエータを製造する方法であって、一の上記セル基板複合体における上記第1セル基板の上記第1端面と、別の一の上記セル基板複合体における上記第1セル基板の上記第2端面とを接合し、且つ、上記一のセル基板複合体における上記第2セル基板の上記第1端面と、上記別の一のセル基板複合体における上記第2セル基板の上記第2端面とを接合し、且つ、上記一のセル基板複合体における上記第2セル基板の上記第2リブを、重ね合わされている上記別の一のセル基板複合体の下面を形成する上記第2セル電極層と接合し、且つ、上記一のセル基板複合体における上記第1セル基板の上記第1リブを、重ね合わされている上記別の一のセル基板複合体の下面を形成する上記第3セル電極層と接合して、複数の上記セル基板複合体を、互いの上記中央貫通孔を揃えて重ね合わす。
本明細書に開示するアクチュエータの一形態によれば、厚さ方向に層状に積層される各圧電体層に対して、対向する両面を覆うように各電極層が配置される。
また、本明細書に開示するセル基板複合体の一形態によれば、セル基板複合体を用いて、上述したアクチュエータが形成される。
また、本明細書に開示するセル基板複合体の製造方法の一形態によれば、上述したアクチュエータを形成するセル基板複合体が得られる。
更に、本明細書に開示するアクチュエータの製造方法の一形態によれば、厚さ方向に層状に積層される各圧電体層に対して、対向する両面を覆うように各電極層が配置されるアクチュエータを容易に製造できる。
本発明の目的及び効果は、特に請求項において指摘される構成要素及び組み合わせを用いることによって認識され且つ得られるだろう。
前述の一般的な説明及び後述の詳細な説明の両方は、例示的及び説明的なものであり、特許請求の範囲に記載されている本発明を制限するものではない。
本明細書に開示するアクチュエータの第1実施形態を示す斜視図である。 図1に示すアクチュエータのX1−X1線断面図である。 図1に示すアクチュエータの駆動された状態を示す図である。 図1に示すアクチュエータを形成する第1セル基板を示す斜視図である。 図4に示す第1セル基板の平面図である。 図5のX2−X2線断面図である。 図1に示すアクチュエータを形成する第2セル基板を示す斜視図である。 図7に示す第2セル基板の平面図である。 図8のX3−X3線断面図である。 本明細書に開示するアクチュエータの製造方法の第1実施形態の製造工程(その1)を示す図である。 本明細書に開示するアクチュエータの製造方法の第1実施形態の製造工程(その2)を示す図である。 本明細書に開示するアクチュエータの製造方法の第1実施形態の製造工程(その3)を示す図である。 本明細書に開示するアクチュエータの第1実施形態の変形例を示す図である。 本明細書に開示するアクチュエータの第2実施形態を示す斜視図である。 図14に示すアクチュエータのY1−Y1線断面図である。 図14に示すアクチュエータの駆動された状態を示す図である。 図14に示すアクチュエータを形成する第2セル基板を示す斜視図である。 図14に示す第2セル基板の平面図である。 図18のY2−Y2線断面図である。 本明細書に開示するアクチュエータの製造方法の第2実施形態の製造工程(その1)を示す図である。 本明細書に開示するアクチュエータの製造方法の第2実施形態の製造工程(その2)を示す図である。 本明細書に開示するアクチュエータの製造方法の第2実施形態の製造工程(その3)を示す図である。 本明細書に開示するアクチュエータの製造方法の第3実施形態の製造工程(その1)を示す図である。 本明細書に開示するアクチュエータの製造方法の第3実施形態の製造工程(その2)を示す図である。 本明細書に開示するアクチュエータの製造方法の第3実施形態の製造工程(その3)を示す図である。 本明細書に開示するアクチュエータの製造方法の第3実施形態の製造工程(その4)を示す図である。 本明細書に開示するアクチュエータの製造方法の第3実施形態の製造工程の変形例を示す図である。
以下、本明細書で開示するアクチュエータの好ましい実施形態を、図を参照して説明する。但し、本発明の技術範囲はそれらの実施形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された発明とその均等物に及ぶものである。
図1は、本明細書に開示するアクチュエータの第1実施形態を示す斜視図である。図2は、図1に示すアクチュエータのX1−X1線断面図である。図3は、図1に示すアクチュエータの駆動された状態を示す図である。
本実施形態のアクチュエータ10は、柱状の中空部11の周りに配置されて2重螺旋を形成する第1空間12及び第2空間13を備える。
第1空間12は、図2の実線の矢印に示すように、アクチュエータ10の内部に形成された螺旋状の空間である。同様に、第2空間13は、図2の鎖線の矢印に示すように、アクチュエータ10の内部に形成された螺旋状の空間である。第1空間12及び第2空間13それぞれは、独立した空間である。
第1空間12及び第2空間13それぞれは、アクチュエータ10の下方から上方に向かって螺旋状に延びている。
また、アクチュエータ10は、第1空間12と第2空間13との間の一方の境界を形成する螺旋状の第1セル14と、第1空間12と第2空間13との間の他方の境界を形成する螺旋状の第2セル15と、を備える。
第1セル14は、アクチュエータ10の下方から上方に向かって、螺旋状に延びている。第1セル14は、アクチュエータ10の上方に第1端面27を有し、下方に第2端面28を有する。
第1セル14は、弾性及び導電性を有し第1空間12と接する第1電極層14aと、弾性及び導電性を有し第2空間13と接する第2電極層14bと、これらの層に挟まれる第1圧電体層14cとを有する。第1圧電体層14cは、圧電特性を有する。第1セル14は、第1空間12と第2空間13との間の一方の境界を形成する。
アクチュエータ10の下方から上方に向かって螺旋状に延びる第1セル14は、その略全体に亘って、第1空間12と第2空間13とに挟まれている。
第2セル15は、弾性及び導電性を有し第1空間12と接する第3電極層15aと、弾性及び導電性を有し第2空間13と接する第4電極層15bと、これらの層に挟まれる第2圧電体層15cとを有する。第2圧電体層15cは、圧電特性を有する。第2セル15は、第1空間12と第2空間13との間の他方の境界を形成する。
第2セル15は、アクチュエータ10の下方から上方に向かって、螺旋状に延びている。第2セル15は、アクチュエータ10の上方に第1端面37を有し、下方に第2端面(図示せず)を有する。
アクチュエータ10の下方から上方に向かって螺旋状に延びる第2セル15は、その略全体に亘って、第1空間12と第2空間13とに挟まれている。
第1セル14の第1電極層14aと第2セル15の第3電極層15aとは第1空間12を挟んで対向している。また、第1セル14の第2電極層14bと第2セル15の第4電極層15bとは第2空間13を挟んで対向している。
このように、アクチュエータ10では、螺旋形状を有する2つの空間と圧電体層を有する2つのセルとが一体に形成されている。
また、アクチュエータ10は、第1空間12に配置され、導電性及び弾性を有し、第1電極層14aと第3電極層15aとを接合すると共に電気的に接続する、第1内側リブ層16aと、第1内側リブ層16aと間隔をあけて配置される第1外側リブ層17aとを有する。第1内側リブ層16aは、第1空間12と中空部11との間の境界を形成する。第1外側リブ層17aは、第1空間12と外部との間の境界を形成する。
第1内側リブ層16aは、アクチュエータ10の下方から上方に向かって、中空部11の周りを螺旋状に延びている。第1外側リブ層17aは、アクチュエータ10の下方から上方に向かって、第1空間12の周りを螺旋状に延びている。
第1内側リブ層16a及び第1外側リブ層17aは、第1電極層14a及び第3電極層15aを介して、電気的に接続する。
第1空間12は、電気的に接続された第1内側リブ層16a及び第1外側リブ層17a及び第1電極層14a及び第3電極層15aに囲まれている。電気的に接続された第1内側リブ層16a及び第1外側リブ層17a及び第1電極層14a及び第3電極層15aは、アクチュエータ10の第1電極E1を形成する。第1電極E1は、第1圧電体層14c及び第2圧電体層15cに対して、同じ極性の電圧を印加する。第1内側リブ層16a及び第1外側リブ層17a及び第1電極層14a及び第3電極層15aは、一体に形成されていても良い。
また、アクチュエータ10は、第2空間13に配置され、導電性及び弾性を有し、第2電極層14bと第4電極層15bとを接合すると共に電気的に接続する、第2内側リブ層16bと、第2内側リブ層16bと間隔をあけて配置される第2外側リブ層17bとを有する。第2内側リブ層16bは、第2空間13と中空部11との間の境界を形成する。第2外側リブ層17bは、第2空間13と外部との間の境界を形成する。
第2内側リブ層16bは、アクチュエータ10の下方から上方に向かって、中空部11の周りを螺旋状に延びている。第2外側リブ層17bは、アクチュエータ10の下方から上方に向かって、第2空間13の周りを螺旋状に延びている。
第2内側リブ層16b及び第2外側リブ層17bは、第2電極層14b及び第4電極層15bを介して、電気的に接続する。
第2空間13は、電気的に接続された第2内側リブ層16b及び第2外側リブ層17b及び第2電極層14b及び第4電極層15bに囲まれている。第2内側リブ層16b及び第2外側リブ層17b及び第2電極層14b及び第4電極層15bは、アクチュエータ10の第2電極E2を形成する。第2電極E2は、第1圧電体層14c及び第2圧電体層15cに対して、第1電極E1とは異なる極性の電圧を印加する。第2内側リブ層16b及び第2外側リブ層17b及び第2電極層14b及び第4電極層15bは、一体に形成されていても良い。
また、アクチュエータ10では、第1セル14及び第2セル15それぞれは可撓性を有する。詳しくは後述するが、第1セル14及び第2セル15それぞれは、可撓性を有する複数のセル基板が、撓んだ状態で、互いに組み合わされ接合されて、螺旋状の構造が形成されている。このようにして、アクチュエータ10は全体として可撓性を有することになる。
アクチュエータ10を駆動する場合には、第1電極E1に一方の極性の電圧を印加し、且つ第2電極E2に他方の極性の電圧を印加する。第1圧電体層14c及び第2圧電体層15cは、第1電極E1及び第2電極E2を用いて電圧を印加されて、厚さ方向に変位が生じるように駆動される。
図3に示すように、電圧を印加された第1電極層14a及び第2電極層14bに挟まれた第1圧電体層14cは、面と平行な方向に収縮し且つ面と垂直な方向に拡大する。また、電圧を印加された第3電極層15a及び第4電極層15bに挟まれた第2圧電体層15cは、面と平行な方向に収縮し且つ面と垂直な方向に拡大する。
また、第1圧電体層14c及び第2圧電体層15cに印加する電圧の向きを反対にすることにより、各圧電体層を、面と平行な方向に拡大し且つ面と垂直な方向に収縮させることもできる。
図3に示すように、上下から力を受ける第1内側リブ層16a、第1外側リブ層17a、第2内側リブ層16b又は第2外側リブ層17bは、弾性により撓む場合がある。撓んだ各リブ層は、電極層への電圧の印加を停止することにより、圧電体層の変形が元に戻るのと共に、弾性により形状が復元する。
アクチュエータ10が、上下の方向から外力を受けた場合には、各圧電体層の厚さ方向の歪み量に応じて電圧を発生する。発生した電圧は、第1電極E1及び第2電極2から取り出される。アクチュエータ10は、発生した電圧を用いて、感圧型センサとしても機能する。
図1〜図3に示すアクチュエータ10は、図4〜図9に示す可撓性を有する複数の第1セル基板20及び第2セル基板30が撓んだ状態で互いに組み合わされて形成されている。
まず、第1セル基板20及び第2セル基板30について説明した上で、次に、これらのセル基板を用いたアクチュエータ10の好ましい製造方法の一実施形態について説明する。
はじめに、第1セル基板20を、図4〜図6を参照して以下に説明する。
図4は、図1に示すアクチュエータを形成する第1セル基板を示す斜視図である。図5は、図4に示す第1セル基板の平面図である。図6は、図5のX2−X2線断面図である。
第1セル基板20は、弾性及び導電性を有する第2セル電極層21と、第2セル電極層21上に形成された第1セル圧電体層22と、第1セル圧電体層22上に形成された弾性及び導電性を有する第1セル電極層23と、を有する可撓性の第1基板本体24を有する。
また、第1セル基板20は、第1基板本体24の中央に形成された第1貫通孔25と、第1基板本体24の端縁から第1貫通孔25へ延びる第1スリット26と、を有する。
また、第1セル基板20は、第1スリット26を挟んで対向する第1端面27及び第2端面28を有する。
更に、第1セル基板20は、第1基板本体24上に環状の閉じた領域を形成するように配置され、第1スリット26の位置で途切れる第1内側リブ29aを有する。第1内側リブ29aは、第1貫通孔25の周囲に形成される。第1内側リブ29aは、弾性及び導電性を有する。
また、第1セル基板20は、第1内側リブ29aと間隔をあけて、第1基板本体24上に環状の閉じた領域を形成するように配置され、第1スリット26の位置で途切れる第1外側リブ29bを有する。第1外側リブ29bは、第1基板本体24上の周縁に形成される。第1外側リブ29bは、弾性及び導電性を有する。
第1セル電極層23及び第1内側リブ29a及び第1外側リブ29bは、一体に形成されていても良い。
第1セル14の第1電極層14aは、複数の第1セル電極層23が接合して形成される。第1セル14の第2電極層14bは、複数の第2セル電極層21が接合して形成される。第1セル14の第1圧電体層14cは、複数の第1セル圧電体層22が接合して形成される。また、第1内側リブ層16aは、複数の第1内側リブ29aが接合して形成される。第1外側リブ層17aは、複数の第1外側リブ29bが接合して形成される。
次に、第2セル基板30を、図7〜図9を参照して以下に説明する。
図7は、図1に示すアクチュエータを形成する第2セル基板を示す斜視図である。図8は、図7に示す第2セル基板の平面図である。図9は、図8のX3−X3線断面図である。
第2セル基板30は、弾性及び導電性を有する第3セル電極層31と、第3セル電極層31上に形成された第2セル圧電体層32と、第2セル圧電体層32上に形成された弾性及び導電性を有する第4セル電極層33と、を有する可撓性の第2基板本体34を有する。
また、第2セル基板30は、第2基板本体34の中央に形成された第2貫通孔35と、第2基板本体34の端縁から第2貫通孔35へ延びる第2スリット36と、を有する。
また、第2セル基板30は、第2スリット36を挟んで対向する第1端面37及び第2端面38を有する。
更に、第2セル基板30は、第2基板本体34上に環状の閉じた領域を形成するように配置され、第2スリット36の位置で途切れる第2内側リブ39aを有する。第2内側リブ39aは、第2貫通孔35の周囲に形成される。第2内側リブ39aは、弾性及び導電性を有する。
また、第2セル基板30は、第2内側リブ39aと間隔をあけて、第2基板本体34上に環状の閉じた領域を形成するように配置され、第2スリット36の位置で途切れる第2外側リブ39bを有する。第2外側リブ39bは、第2基板本体34上の周縁に形成される。第2外側リブ39bは、弾性及び導電性を有する。
第4セル電極層33及び第2内側リブ39a及び第2外側リブ39bは、一体に形成されていても良い。
第2セル15の第4電極層15bは、複数の第4セル電極層33が接合して形成される。第2セル15の第3電極層15aは、複数の第3セル電極層31が接合して形成される。第2セル15の第2圧電体層15cは、複数の第2セル圧電体層32が接合して形成される。また、第2内側リブ層16bは、複数の第2内側リブ39aが接合して形成される。第2外側リブ層17bは、複数の第2外側リブ39bが接合して形成される。
本実施形態では、第1基板本体24及び第2基板本体34の形状は同じである。本実施形態では、第1基板本体24及び第2基板本体34は、正方形状を有しているが、第1基板本体24及び第2基板本体34の形状は、円形等の他の形状であっても良い。
また、本実施形態では、第1貫通孔25及び第2貫通孔35の形状は同じである。本実施形態では、第1貫通孔25及び第2貫通孔35は、円形状を有しているが、第1貫通孔25及び第2貫通孔35の形状は、矩形等の他の形状であっても良い。
また、本実施形態では、第1スリット26及び第2スリット36は、同じ幅を有する切れ込みである。なお、第1スリット26及び第2スリット36は、幅のない切れ込みであっても良い。
第1内側リブ29aの形成材料としては、Ag又はAgPd合金又はPt又はAuの粒子を焼結したものを用いることができる。また、第1内側リブ29aの形成材料としては、Ag又はCuの薄い板等を用いることができる。更に、第1内側リブ29aの形成材料としては、導電性を有する樹脂を用いることができる。第1内側リブ29aの形成材料として、例えば、回路基板の導電層を形成する材料を用いると、回路基板を製造する技術を用いて第1内側リブ29aを形成することができる。
第1外側リブ29b、第1セル電極層23、第2セル電極層21、第2内側リブ39a、第2外側リブ39b、第3セル電極層31又は第4セル電極層33の形成材料として、第1内側リブ29aと同様の材料を用いることができる。
第1セル圧電体層22又は第2セル圧電体層32の形成材料としては、圧電特性を有する誘電体を用いることができる。具体的には、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、ニッケル酸ニオブ酸鉛(PNN)、ランタン添加チタン酸ジルコン酸鉛(PLZT)、窒化アルミニウム(AlN)等を用いることができる。
第1セル基板20及び第2セル基板30は、同じ形成材料を用いても良いし、異なる形成材料を用いても良い。
上述した第1セル基板20及び第2セル基板30を形成する技術としては、回路基板又は半導体装置等の従来の製造技術を用いることができるので、第1セル基板20及び第2セル基板30を安価に大量に生産することが可能である。
次に、上述したアクチュエータの製造方法の第1実施形態を、図面を参照して、以下に説明する。
まず、図10に示すように、上述した第1セル基板20及び第2セル基板30が形成される。
第1基板本体24は、第2セル電極層21と、第1セル圧電体層22と、第1セル電極層23とが積層されて形成される。
第1基板本体24の寸法は、例えば、厚さが2mmであり、一辺の長さが50mmの正方形とすることができる。
そして、第1基板本体24に第1貫通孔25及び第1スリット26が形成される。
第1貫通孔25は、例えば、直径を20mmの円形とすることができる。第1スリット26の寸法は、例えば、幅を1mmとすることができる。
そして、第1貫通孔25の周囲に第1内側リブ29aが形成され、第1基板本体24上の周縁に第1外側リブ29bが形成されて、第1セル基板20が形成される。
第1内側リブ29a及び第1外側リブ29bは、例えば、メタルマスク印刷機を用いて、Agペーストが第1基板本体24上に印刷して形成される。外周シール部29の寸法は、例えば、高さを500μm、幅を1mmとすることができる。
第1セル基板20と同様にして、第2セル基板30が形成される。
次に、図11に示すように、第1セル基板20及び第2セル基板30を用いて、セル基板複合体40aが形成される。
具体的には、図10に示すように、第1セル基板20及び第2セル基板30それぞれにおける第1端面側の端部27a、37aと第2端面側の端部28a、38aとを、これら端面の面方向において互いに反対の向きにずらして切り込み部20a、30aが形成される。そして、第1セル基板20及び第2セル基板30が撓んだ状態で、第1セル基板20の切り込み部20aと第2セル基板30の切り込み部30aとが互いに差し込まれる。
そして、第1セル基板20の第1端面側の端部27aが、第2セル基板30の上側に重ねられ、且つ、第1セル基板20の第2端面側の端部28aが、第2セル基板30の下側に重ねられる。
更に、第2セル基板30の第1端面側の端部37aが、第1セル基板20の上側に重ねられ、且つ、第2セル基板30の第2端面側の端部38aが、第1セル基板20の下側に重ねられる。そして、第1セル基板20と第2セル基板30とが、第1貫通孔25と第2貫通孔35とを揃えて重ね合わされる。
そして、第1セル基板20と第2セル基板30とを、第1貫通孔25と第2貫通孔35とを揃えて重ね合わす際には、以下に述べる部位同士が接合される。即ち、第2セル基板30の第2内側リブ39aが、重ね合わされている第1セル基板20の下面を形成する第2セル電極層21と、第1貫通孔25の周囲の部分で接合される。また、第2セル基板30の第2外側リブ39bが、重ね合わされている第1セル基板20の下面を形成する第2セル電極層21の周囲の部分と接合される。また、第1セル基板20の第1内側リブ29aが、重ね合わされている第2セル基板30の下面を形成する第3セル電極層31と、第2貫通孔35の周囲の部分で接合される。更に、第1セル基板20の第1外側リブ29bが、重ね合わされている第2セル基板30の下面を形成する第3セル電極層31の周囲の部分と接合される。その結果、第1貫通孔25と第1内側リブ29aと第2内側リブ39aと第2貫通孔35とによって中央貫通孔41が形成される。このようにして、セル基板複合体40aが形成される。
図11に示すセル基板複合体40aでは、第1セル基板20の第1セル電極層23と第2セル基板30の第3セル電極層31とが、間隔を空けて対向している。また、第1セル基板20の第2セル電極層21と第2セル基板30の第4セル電極層33とが、間隔を空けて対向している。
各内側リブ及び外側リブと、これらのリブと接合される各セル電極層との接合は、例えば、図11に示すように、第1セル基板20と第2セル基板30とが組み合わされた状態で、上下から加圧し且つ加熱することによって行われる。この加圧及び加熱処理は、例えば、等圧プレス機を用いて、所定の温度で、圧力2MPa、時間30分の条件で行うことができる。各内側リブ及び外側リブと各セル電極層とは、電気的にも接続される。
本実施形態では、上述したセル基板複合体が4つ形成された。
次に、図12に示すように、4つのセル基板複合体40a、40b、40c、40dを用いて、アクチュエータ10が形成される。
具体的には、一のセル基板複合体40aにおける第1セル基板20の第1端面27と、別の一のセル基板複合体40bにおける第1セル基板20の第2端面28とが、熱硬化性で電気絶縁性の接着剤が塗布されて接合される。これと同時に、一のセル基板複合体40aにおける第1セル基板20の第1内側リブ29aが、重ね合わされている別の一のセル基板複合体40bにおける第1セル基板20の第1内側リブ29aと、熱硬化性で電気導電性の接着剤が塗布されて接合される。同様に、一のセル基板複合体40aにおける第1セル基板20の第1外側リブ29bが、重ね合わされている別の一のセル基板複合体40bにおける第1セル基板20の第1外側リブ29bと、熱硬化性で電気導電性の接着剤が塗布されて接合される。
また、一のセル基板複合体40aにおける第2セル基板30の第1端面37と、別の一のセル基板複合体40bにおける第2セル基板30の第2端面38(図示せず)とが、熱硬化性の電気絶縁性の接着剤が塗布されて接合される。これと同時に、一のセル基板複合体40aにおける第2セル基板30の第2内側リブ39aが、重ね合わされている別の一のセル基板複合体40bにおける第2セル基板30の第2内側リブ39aと、熱硬化性で電気導電性の接着剤が塗布されて接合される。同様に、一のセル基板複合体40aにおける第2セル基板30の第2外側リブ39bが、重ね合わされている別の一のセル基板複合体40bにおける第2セル基板30の第2外側リブ39bと、熱硬化性で電気導電性の接着剤が塗布されて接合される。
また、一のセル基板複合体40aにおける第2セル基板30の第2内側リブ39aが、重ね合わされている別の一のセル基板複合体40bの下面を形成する第2セル電極層21と、中央貫通孔41の周囲の部分で、熱硬化性で電気導電性の接着剤が塗布されて接合される。
また、一のセル基板複合体40aにおける第2セル基板30の第2外側リブ39bが、重ね合わされている別の一のセル基板複合体40bの下面を形成する第2セル電極層21と、第2セル電極層21の周縁の部分で、熱硬化性で電気導電性の接着剤が塗布されて接合される。
また、一のセル基板複合体40aにおける第1セル基板20の第1内側リブ29aが、重ね合わされている別の一のセル基板複合体40bの下面を形成する第3セル電極層31と、中央貫通孔41の周囲の部分で、熱硬化性で電気導電性の接着剤が塗布されて接合される。
また、一のセル基板複合体40aにおける第1セル基板20の第1外側リブ29bが、重ね合わされている別の一のセル基板複合体40bの下面を形成する第3セル電極層31と、第3セル電極層31の周縁の部分で、熱硬化性で電気導電性の接着剤が塗布されて接合される。
同様にして、セル基板複合体40bとセル基板複合体40cとセル基板複合体40dとが接合されて、図1及び図2に示すアクチュエータ10が形成される。
そして、4つのセル基板複合体40a、40b、40c、40dが、互いの中央貫通孔41を揃えて重ね合わされる。
各内側リブ及び外側リブと、対向する各セル電極層との接合方法としては、例えば、上述したセル基板複合体の形成に用いた加圧及び加熱処理を用いることができる。
このようにして、4つの第1セル基板20が接合して、第1セル14が形成される。同様に、4つの第2セル基板30が接合して、第2セル15が形成される。また、第1セル14及び第2セル15を境界とする第1空間12及び第2空間13が形成される。
また、上記加圧及び加熱処理によって、異なるセル基板複合体における第1内側リブ29a同士が電気的に接合して第1内側リブ層16aが形成され、第1外側リブ29b同士が電気的に接合して第1外側リブ層17aが形成される。同様に、異なるセル基板複合体における第2内側リブ39a同士が電気的に接合して第2内側リブ層16bが形成され、第2外側リブ39b同士が電気的に接合して第2外側リブ層17bが形成される。
更にまた、4つの中央貫通孔41が重なって中空部11が形成される。
なお、セル基板複合体の形成時には加圧及び加熱処理を行わないで、セル基板複合体同士を接合する際の加圧及び加熱処理の際に、セル基板複合体における接合部位の接合をまとめて行っても良い。
上述した本実施形態のアクチュエータによれば、厚さ方向に層状に積層される各圧電体層に対して、対向する両面を覆うように各電極層が配置されたアクチュエータが得られる。
また、本実施形態のアクチュエータによれば、各圧電体層の両面全体が対向する電極層で覆われているので、圧電体層には電圧が印加されない部分がないため、変位量が拡大する。このように、圧電体層には電圧が印加されない部分がないので、アクチュエータの駆動時には、圧電体層の全体が変形するため、変形しない部分の存在により発生する内部応力によって圧電体層が破断するおそれが低減する。
更に、本実施形態のアクチュエータによれば、各電極層への個別の配線を設けることが不要なので、製造が容易であり、また配線不良も生じにくい。
更にまた、上述した本実施形態のアクチュエータの製造方法によれば、可撓性を有する第1セル基板20及び第2セル基板30を用いてアクチュエータ10が形成されるので、製造が容易である。また、アクチュエータ10の製造方法は、平板状の第1セル基板20及び第2セル基板30を主に扱う製造工程を有するので、工程の自動化が容易に行える。更に、本実施形態のアクチュエータの製造方法によれば、回路基板又は半導体装置の製造技術を使用することにより、小型のアクチュエータを大量に容易に製造できる。
また、上述した実施形態では、4つのセル基板複合体を積層して、アクチュエータが形成されたが、セル基板複合体の積層数は、求められる圧電特性に応じて適宜設定され得る。また、セル基板複合体を形成する第1セル基板20及び第2セル基板30の寸法は、求められる圧電特性に応じて適宜設定され得る。
次に、上述した第1実施形態のアクチュエータの変形例を、図面を参照して、以下に説明する。
図13は、本明細書に開示するアクチュエータの第1実施形態の変形例を示す図である。
本変型例のアクチュエータでは、第1電極層14a及び第2電極層14bの長手方向の両側縁側の部分S1が、第1圧電体層14cとは接合されていない。同様に、第3電極層15a及び第4電極層15bの長手方向の両側縁側の部分S2が、第2圧電体層15cとは接合されていない。
本変型例のアクチュエータでは、電圧が印加されて駆動された場合、第1圧電体層14cの変形に伴って、部分S1が、第1圧電体層14cとは離間して、第1電極層14a及び第2電極層14bが変形する。同様に、部分S2が、第2圧電体層15cとは離間して、第3電極層15a及び第4電極層15bが変形する。
従って、本変型例のアクチュエータは、各圧電体層の面方向に対して垂直な方向の変位量を増加できる。
撓んだ各電極層は、電極層への電圧の印加を停止することにより、圧電体層の変形が元に戻るのと共に、弾性により形状が復元する。
次に、上述したアクチュエータの第2実施形態を、図14〜図19を参照しながら以下に説明する。第2実施形態について特に説明しない点については、上述の第1実施形態に関して詳述した説明が適宜適用される。また、同一の構成要素には同一の符号を付してある。
図14は、本明細書に開示するアクチュエータの第2実施形態を示す斜視図である。図15は、図14に示すアクチュエータのY1−Y1線断面図である。図16は、図14に示すアクチュエータの駆動された状態を示す図である。
本実施形態のアクチュエータ10の第2空間13には、第2空間13を、中空部11側の領域と外部側の領域とに分離する中央リブ層18が配置される点が、上述した第1実施形態のアクチュエータとは異なっている。
中央リブ層18は、アクチュエータ10の下方から上方に向かって、第2空間13内において螺旋状に延びている。
中央リブ層18は、第2電極層14b及び第4電極層15bを接合すると共に電気的に接続する。中央リブ層18及び第2電極層14b及び第4電極層15bは、アクチュエータ10の第2電極E2を形成する。
第2電極層14b及び第4電極層15bは、それらの層の幅方向の中央において中央リブ層18によって接合されることが好ましい。ここで、第2電極層14b及び第4電極層15bの幅方向は、各層が螺旋状に延びる長手方向と直交する方向である。第2電極層14b及び第4電極層15bそれぞれは、長手方向の両側部が、上述した第1実施形態のようにリブ層とは接合されていない。
アクチュエータ10を駆動する場合には、第1電極E1に一方の極性の電圧を印加し、且つ第2電極E2に他方の極性の電圧を印加する。
図16に示すように、第1圧電体層14c及び第2圧電体層15cは、第1電極E1及び第2電極E2を用いて電圧を印加されて、厚さ方向に変位が生じるように駆動される。
第2電極層14b及び第4電極層15bそれぞれは、長手方向の両側部が第2空間13内において、第1実施形態のアクチュエータよりも大きく変形可能である。
従って、第2電極層14bの長手方向の両側部は、第1圧電体層14cの変形に伴って、第1実施形態のアクチュエータよりも、圧電体層の面方向と垂直な方向に更に大きく変形可能である。
同様に、第4電極層15bの長手方向の両側部は、第2圧電体層15cの変形に伴って、第1実施形態のアクチュエータよりも、圧電体層の面方向と垂直な方向に更に大きく変形可能である。
上述した本実施形態のアクチュエータ10によれば、第2電極層14b及び第4電極層15bそれぞれは、長手方向の両側部が第2空間13内において、大きく変形できるので、圧電体層の面方向と垂直な方向に更に大きく変形可能である。
なお、図16では、説明を分かり易くするために、電圧の印加された各圧電体層が湾曲するように変形した状態が強調されて示されている。
本実施形態の図14〜図16に示すアクチュエータ10も、上述した第1実施形態と同様に、可撓性を有する複数の2つのセル基板が撓んだ状態で互いに組み合わされて形成されているが、第2セル基板の構造が、第1実施形態とは異なる。そこで、本実施形態の第2セル基板について、図面を参照して、以下に説明する。
図17は、図14に示すアクチュエータを形成する第2セル基板を示す斜視図である。図18は、図14に示す第2セル基板の平面図である。図19は、図18のY2−Y2線断面図である。
第2セル基板50は、弾性及び導電性を有する第3セル電極層31と、第3セル電極層31上に形成された第2セル圧電体層32と、第2セル圧電体層32上に形成された弾性及び導電性を有する第4セル電極層33と、を有する可撓性の第2基板本体34を有する。
また、第2セル基板50は、第2基板本体34の中央に形成された第2貫通孔35と、第2基板本体34の端縁から第2貫通孔35へ延びる第2スリット36と、を有する。
また、第2セル基板50は、第2スリット36を挟んで対向する第1端面37及び第2端面38を有する。
更に、第2セル基板50は、第2基板本体34上に環状の閉じた領域を形成するように配置され、第2スリット36の位置で途切れる中央リブ59を有する。中央リブ59は、第2貫通孔35と第2基板本体34の周縁との間に形成される。中央リブ59は、弾性及び導電性を有する。中央リブ59は、第2貫通孔35と第2基板本体34の周縁との間の中央に配置されることが、アクチュエータ10の変位量を拡大する観点から好ましい。
第4セル電極層33及び中央リブ59は、一体に形成されていても良い。
第2セル15の第4電極層15bは、複数の第4セル電極層33が接合して形成される。第2セル15の第3電極層15aは、複数の第3セル電極層31が接合して形成される。第2セル15の第2圧電体層15cは、複数の第2セル圧電体層32が接合して形成される。また、中央リブ層18は、複数の中央リブ59が接合して形成される。
セル基板複合体が形成される際には、第2セル基板30の中央リブ59が、重ね合わされている第1セル基板20の下面を形成する第2セル電極層21と、第2貫通孔35と第2セル電極層21の周縁との間の部分で接合される。
また、複数のセル基板複合体40a、40bを用いて、アクチュエータ10が形成される際には、一のセル基板複合体40aにおける第2セル基板30の中央リブ59が、重ね合わされている別の一のセル基板複合体40bにおける第2セル基板30の中央リブ59と、熱硬化性で電気導電性の接着剤が塗布されて接合される。
また、一のセル基板複合体40aにおける第2セル基板30の中央リブ59が、重ね合わされている別の一のセル基板複合体40bの下面を形成する第2セル電極層21と、中央貫通孔41と第2セル電極層21の周縁との間の部分で、熱硬化性で電気導電性の接着剤が塗布されて接合される。
次に、上述したアクチュエータの製造方法の他の実施形態を、図20〜図27を参照しながら以下に説明する。製造方法の他の実施形態について特に説明しない点については、上述の製造方法の第1実施形態に関して詳述した説明が適宜適用される。また、同一の構成要素には同一の符号を付してある。
本明細書に開示するアクチュエータの製造方法の第2実施形態を、図20〜図22を参照して、以下に説明する。
まず、図20(A)に示すように、複数のセル基板が連続して配置されたセル基板連続体60a、60bが形成される。セル基板連続体60aは、上述した第1実施形態のアクチュエータの製造方法において説明したセル基板20が3つ連続した構造を有する。セル基板20同士は、スリット26の方向を揃えて、隣接する第1外側リブ29b同士が接合されている。セル基板連続体60bは、スリットの位置が異なる他は、セル基板連続体60aと同様に、第2セル基板30が3つ連続した構造を有する。
次に、図20(B)及び図20(C)に示すように、セル基板連続体60a及びセル基板連続体60bは、撓まされてスリット26,36において切り込み部が形成され、互いに対応する切り込み部同士が差し込まれて、セル基板連続複合体61aが形成される。このセル基板連続複合体61aは、図11に示すセル基板複合体が3つ並べられて隣接する第1外側リブ層同士及び第2外側リブ層同士が結合された構造を有する。
ここで、セル基板連続複合体は3つ形成される。
次に、図21に示すように、3つのセル基板連続複合体61a、61b、61cが、螺旋の方向に接合されて、アクチュエータ連続体70が形成される。
次に、図22に示すように、アクチュエータ連続体70が、第1外側リブ層及び第2外側リブ層を分離する切断線L(図21参照)で切断されて、個々のアクチュエータ10a、10b、10cが得られる。
上述した本実施形態のアクチュエータの製造方法によれば、より多くのアクチュエータを同時に形成することができる。
次に、本明細書に開示するアクチュエータの製造方法の第3実施形態を、図23〜図26を参照して、以下に説明する。
まず、図23に示すように、複数のセル基板が2次元のアレイ状に連続して配置されたセル基板連続体80a、80bが形成される。セル基板連続体80aは、上述した第1実施形態のアクチュエータの製造方法において説明したセル基板20が2次元のアレイ状に連続して配置された構造を有する。セル基板20同士は、スリット26の方向を揃えて、隣接する第1外側リブ29b同士が接合されている。また、セル基板連続体80aの端縁まで延びているスリット以外は、隣接するスリット同士が接続している。セル基板連続体80bは、スリットの位置が異なる他は、セル基板連続体80aと同様に、第2セル基板30が2次元のアレイ状に連続して配置された構造を有する。
次に、図24に示すように、セル基板連続体60a及びセル基板連続体60bは、撓まされてスリット26,36において切り込み部が形成され、互いに対応する切り込み部同士が差し込まれて、セル基板連続複合体81aが形成される。このセル基板連続複合体81aは、図11に示すセル基板複合体が2次元のアレイ状に並べられて隣接する第1外側リブ層同士及び第2外側リブ層同士が結合された構造を有する。
ここで、セル基板連続複合体は3つ形成される。
次に、図25に示すように、3つのセル基板連続複合体81a、81b、81cが、螺旋の方向に接合されて、アクチュエータ連続体90が形成される。
次に、図26に示すように、アクチュエータ連続体90が、第1外側リブ層及び第2外側リブ層を分離する切断線Lで切断されて、個々のアクチュエータ10が得られる。
上述した本実施形態のアクチュエータの製造方法によれば、更に多くのアクチュエータを同時に形成することができる。
次に、上述したアクチュエータの製造方法の第3実施形態の変形例を、図面を参照して、以下に説明する。
図27は、本明細書に開示するアクチュエータの製造方法の第3実施形態の製造工程の変形例を示す図である。
本変型例でも、セル基板連続体80aは、複数のセル基板が2次元のアレイ状に連続して配置されて形成される。セル基板連続体80aは、上述した第1実施形態のアクチュエータの製造方法において説明したセル基板20が2次元のアレイ状に連続した構造を有する。
スリット26の方向を揃えて配置されたセル基板20では、隣接する第1外側リブ29b同士が、分離溝82により分離されている点が、上述した第3実施形態とは異なる。図示しないが、セル基板連続体80bも、隣接する第2外側リブ39b同士は、分離溝により分離されている。
本変型例では、隣接する第1外側リブ29b同士又は第2外側リブ39b同士が、分離溝により分離されており、電気的に絶縁されている。このようなセル基板連続体80a、80bを用いて形成されたアクチュエータ連続体90(図25参照)では、分離溝を介して接合された個々のアクチュエータを、独立して駆動することができる。
従って、本変型例では、アクチュエータ連続体90を形成した後に、アクチュエータ連続体90を個々のアクチュエータに切断せずに用いても良い。例えば、本変型例により製造されたアクチュエータ連続体90を、タッチパネルとして用いることができる。
本発明では、上述した実施形態のアクチュエータ、セル基板複合体、セル基板複合体の製造方法及びアクチュエータの製造方法は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更が可能である。また、一の実施形態が有する構成要件は、他の実施形態にも適宜適用することができる。
例えば、上述した実施形態では、2つの空間と、2つの空間の境界を形成する2つのセルとを有するアクチュエータが示されていたが、アクチュエータは、2つ以上の空間と、各空間の境界を形成する2つ以上のセルとを有していても良い。具体的には、アクチュエータは、2N(Nは1以上の正の整数)個の空間と、各空間の境界を形成する2N個のセルとを有していても良い。
また、アクチュエータは、2N+1(Nは1以上の正の整数)個の空間と、各空間の境界を形成する2N+1個のセルとを有していても良い。この場合、2N個のセルは、電気的に回路を形成するように接続されて、1個のセルは、他のセルとは電気的に接続されなくても良い。
また、上述したアクチュエータの第1実施形態及び第2実施形態では、第1空間12には、第1内側リブ層16a及び第1外側リブ層17aが配置されていたが、第1空間12には、何れか一方のリブ層が配置されていれば良い。
また、上述したアクチュエータの第1実施形態では、第2空間13には、第2内側リブ層16b及び第2外側リブ層17bが配置されていたが、第2空間13には、何れか一方のリブ層が配置されていれば良い。
また、上述したアクチュエータの第1実施形態及び第2実施形態では、第1内側リブ層16a及び第1外側リブ層17aは、螺旋の形状を有していたが、第1内側リブ層16a又は第1外側リブ層17aは、螺旋の形状を有していなくても良い。
更に、上述したアクチュエータの第1実施形態では、第2内側リブ層16b及び第2外側リブ層17bは、螺旋の形状を有していたが、第2内側リブ層16b又は第2外側リブ層17bは、螺旋の形状を有していなくても良い。
更にまた、上述したアクチュエータの第2実施形態では、中央層18は、螺旋の形状を有していたが、中央層18は、螺旋の形状を有していなくても良い。
ここで述べられた全ての例及び条件付きの言葉は、読者が、発明者によって寄与された発明及び概念を技術を深めて理解することを助けるための教育的な目的を意図する。ここで述べられた全ての例及び条件付きの言葉は、そのような具体的に述べられた例及び条件に限定されることなく解釈されるべきである。また、明細書のそのような例示の機構は、本発明の優越性及び劣等性を示すこととは関係しない。本発明の実施形態は詳細に説明されているが、その様々な変更、置き換え又は修正が本発明の精神及び範囲を逸脱しない限り行われ得ることが理解されるべきである。
10 アクチュエータ
11 中空部
12 第1空間
13 第2空間
14 第1セル
14a 第1電極層
14b 第2電極層
14c 第1圧電体層
15 第2セル
15a 第3電極層
15b 第4電極層
15c 第2圧電体層
16a 第1内側リブ層(第1リブ層)
16b 第2内側リブ層(第2リブ層)
17a 第1外側リブ層(第1リブ層)
17b 第2外側リブ層(第2リブ層)
18 中央リブ層(第2リブ層)
20 第1セル基板
20a 切り込み部
21 第2セル電極層
22 第1セル圧電体層
23 第1セル電極層
24 第1基板本体
25 第1貫通孔
26 第1スリット
27 第1端面
27a 第1端面側の端部
28 第2端面
28a 第2端面側の端部
29a 第1内側リブ
29b 第1外側リブ
30 第2セル基板
30a 切り込み部
31 第3セル電極層
32 第2セル圧電体層
33 第4セル電極層
34 第2基板本体
35 第2貫通孔
36 第2スリット
37 第1端面
37a 第1端面側の端部
38 第2端面
38a 第2端面側の端部
39a 第2内側リブ
39b 第2外側リブ
40a、40b、40c、40d セル基板複合体
41 中央貫通孔
50 第2セル基板
59 中央リブ
60a、60b セル基板連続体
61a、61b、61c セル基板連続複合体
70 アクチュエータ連続体
80a、80b 基板連続体
81a、81b、81c セル基板連続複合体
82 分離溝
90 アクチュエータ連続体

Claims (8)

  1. 柱状の中空部の周りに配置されて2重螺旋を形成する第1空間及び第2空間と、
    前記第1空間と接する第1電極層と、前記第2空間と接する第2電極層と、これらの層に挟まれる第1圧電体層とを有し、前記第1空間と前記第2空間との間の一方の境界を形成する螺旋状の第1セルと、
    前記第1空間と接する第3電極層と、前記第2空間と接する第4電極層と、これらの層に挟まれる第2圧電体層とを有し、前記第1空間と前記第2空間との間の他方の境界を形成する螺旋状の第2セルと、
    前記第1空間に配置され、弾性を有し、前記第1電極層と前記第3電極層とを電気的に接続する第1リブ層と、
    前記第2空間に配置され、弾性を有し、前記第2電極層と前記第4電極層とを電気的に接続する第2リブ層と、
    を備え
    前記第1電極層及び前記第2電極層の両側縁側の部分は、前記第1圧電体層とは接合されておらず、前記第3電極層及び前記第4電極層の両側縁側の部分は、前記第2圧電体層とは接合されていないアクチュエータ。
  2. 前記第1リブ層は、前記第1空間と前記中空部との間の境界又は前記第1空間と外部との間の境界を形成する請求項1に記載のアクチュエータ。
  3. 前記第2リブ層は、前記第2空間と前記中空部との間の境界又は前記第2空間と外部との境界を形成する請求項2に記載のアクチュエータ。
  4. 前記第2リブ層は、前記第2空間を、前記中空部側の領域と外部側の領域とに分離する請求項2に記載のアクチュエータ。
  5. 第2セル電極層と、前記第2セル電極層上に形成された第1セル圧電体層と、前記第1セル圧電体層上に形成された第1セル電極層と、を有する可撓性の第1基板本体と、
    前記第1基板本体の中央に形成された第1貫通孔と、
    前記第1基板本体の端縁から前記第1貫通孔へ延びる第1スリットと、
    前記第1スリットを挟んで対向する第1端面及び第2端面と、
    前記第1基板本体上に閉じた領域を形成するように配置され、前記第1スリットの位置で途切れる第1リブと、を有する第1セル基板であって、前記第1セル電極層及び前記第2セル電極層の外縁側の部分及び前記第1貫通孔の周りの内縁側の部分は、前記第1セル圧電体層とは接合されていない第1セル基板と、
    第3セル電極層と、前記第3セル電極層上に形成された第2セル圧電体層と、前記第2セル圧電体層上に形成された第4セル電極層と、を有する可撓性の第2基板本体と、
    前記第2基板本体の中央に形成された第2貫通孔と、
    前記第2基板本体の端縁から前記第2貫通孔へ延びる第2スリットと、
    前記第2スリットを挟んで対向する第1端面及び第2端面と、
    前記第2基板本体上に閉じた領域を形成するように配置され、前記第2スリットの位置で途切れる第2リブと、を有する第2セル基板であって、前記第3セル電極層及び前記第4セル電極層の外縁側の部分及び前記第2貫通孔の周りの内縁側の部分は、前記第2セル圧電体層とは接合されていない第2セル基板と、
    を備え、
    前記第1セル基板及び前記第2セル基板それぞれは、前記第1端面側の端部と前記第2端面側の端部とが、これらの面方向において互いに反対の向きにずらされており、
    前記第1セル基板の前記第1端面側の端部を、前記第2セル基板の上側に重ねて、前記第2セル電極層と前記第4セル電極層とを対向させ、且つ、前記第1セル基板の前記第2端面側の端部を、前記第2セル基板の下側に重ねて、前記第1セル電極層と前記第3セル電極層とを対向させ、
    前記第2セル基板の前記第1端面側の端部を、前記第1セル基板の上側に重ねて、前記第3セル電極層と前記第1セル電極層とを対向させ、且つ、前記第2セル基板の前記第2端面側の端部を、前記第1セル基板の下側に重ねて、前記第2セル電極層と前記第4セル電極層とを対向させて、
    前記第1セル基板と前記第2セル基板とが、前記第1貫通孔と前記第2貫通孔とを揃えて重ね合わされて中央貫通孔が形成され、
    前記第1リブは、前記第1セル電極層と前記第3セル電極層とを電気的に接続し、且つ、前記第2リブは、前記第2セル電極層と前記第4セル電極層とを電気的に接続する、セル基板複合体。
  6. 請求項に記載のセル基板複合体を複数備え、
    一の前記セル基板複合体における前記第1セル基板の前記第1端面と、別の一の前記セル基板複合体における前記第1セル基板の前記第2端面とが接合され、
    前記一のセル基板複合体における前記第2セル基板の前記第1端面と、前記別の一のセル基板複合体における前記第2セル基板の前記第2端面とが接合され、
    前記一のセル基板複合体における前記第2セル基板の前記第2リブは、重ね合わされている前記別の一のセル基板複合体の下面の第2セル電極層と電気的に接続され、
    前記一のセル基板複合体における前記第1セル基板の前記第1リブは、重ね合わされている前記別の一のセル基板複合体の下面の第3セル電極層と電気的に接続され、
    複数の前記セル基板複合体が、互いの前記中央貫通孔を揃えて重ね合わされている、アクチュエータ。
  7. 第2セル電極層と、前記第2セル電極層上に形成された第1セル圧電体層と、前記第1セル圧電体層上に形成された第1セル電極層と、を有する可撓性の第1基板本体と、
    前記第1基板本体の中央に形成された第1貫通孔と、
    前記第1基板本体の端縁から前記第1貫通孔へ延びる第1スリットと、
    前記第1スリットを挟んで対向する第1端面及び第2端面と、
    前記第1基板本体上に閉じた領域を形成するように配置され、前記第1スリットの位置で途切れる第1リブと、を有する第1セル基板であって、前記第1セル電極層及び前記第2セル電極層の外縁側の部分及び前記第1貫通孔の周りの内縁側の部分は、前記第1セル圧電体層とは接合されていない第1セル基板と、
    第3セル電極層と、前記第3セル電極層上に形成された第2セル圧電体層と、前記第2セル圧電体層上に形成された第4セル電極層と、を有する可撓性の第2基板本体と、
    前記第2基板本体の中央に形成された第2貫通孔と、
    前記第2基板本体の端縁から前記第2貫通孔へ延びる第2スリット、
    前記第2スリットを挟んで対向する第1端面及び第2端面と、
    前記第2基板本体上に閉じた領域を形成するように配置され、前記第2スリットの位置で途切れる第2リブと、を有する第2セル基板であって、前記第3セル電極層及び前記第4セル電極層の外縁側の部分及び前記第2貫通孔の周りの内縁側の部分は、前記第2セル圧電体層とは接合されていない第2セル基板と、
    を用いてセル基板複合体を製造する方法であって、
    前記第1セル基板及び前記第2セル基板それぞれにおける前記第1端面側の端部と前記第2端面側の端部とを、これらの面方向において互いに反対の向きにずらして切り込み部を形成し、
    前記第1セル基板の切り込み部と前記第2セル基板の切り込み部とを互いに差し込み、
    前記第1セル基板の前記第1端面側の端部を、前記第2セル基板の上側に重ね、且つ、前記第1セル基板の前記第2端面側の端部を、前記第2セル基板の下側に重ね、前記第2セル基板の前記第1端面側の端部を、前記第1セル基板の上側に重ね、且つ、前記第2セル基板の前記第2端面側の端部を、前記第1セル基板の下側に重ねて、前記第1セル基板と前記第2セル基板とを、前記第1貫通孔と前記第2貫通孔とを揃えて重ね合わし、
    前記第2セル基板の前記第2リブを、重ね合わされている前記第1セル基板の下面を形成する前記第2セル電極層と接合し、且つ、前記第1セル基板の前記第1リブを、重ね合わされている前記第2セル基板の下面を形成する前記第3セル電極層と接合し、前記第1貫通孔と前記第2貫通孔とを揃えて中央貫通孔を形成する、セル基板複合体の製造方法。
  8. 請求項に記載のセル基板複合体を複数用いてアクチュエータを製造する方法であって、
    一の前記セル基板複合体における前記第1セル基板の前記第1端面と、別の一の前記セル基板複合体における前記第1セル基板の前記第2端面とを接合し、且つ、
    前記一のセル基板複合体における前記第2セル基板の前記第1端面と、前記別の一のセル基板複合体における前記第2セル基板の前記第2端面とを接合し、且つ、
    前記一のセル基板複合体における前記第2セル基板の前記第2リブを、重ね合わされている前記別の一のセル基板複合体の下面を形成する前記第2セル電極層と接合し、且つ、
    前記一のセル基板複合体における前記第1セル基板の前記第1リブを、重ね合わされている前記別の一のセル基板複合体の下面を形成する前記第3セル電極層と接合して、
    複数の前記セル基板複合体を、互いの前記中央貫通孔を揃えて重ね合わす、アクチュエータの製造方法。
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