JP6010713B1 - ビアテイスト飲料 - Google Patents
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(A)難消化性デキストリン、
(B) カラメルI及びカラメルIVから選ばれる少なくとも1種、及び、
(C)無機酸、カルボン酸及びそれらの塩から選択される少なくとも1種の酸味料、
を含有し、
エタノールが1質量%未満である、ホップ含有ビアテイスト飲料を提供するものである。
本発明は、コクが良好でありながら雑味の改善されたビアテイスト飲料に関する。
成分(A)として市販品を用いることも可能であり、例えば、パインファイバー、ファイバーソル2(以上、商品名、松谷化学工業社製)、プロミター85(商品名、Tate&Lyle社製)等を挙げることができる。中でも、ファイバーソル2が好ましい。
抽出操作後、必要により固液分離して得られた液を、そのままホップエキスとして用いてもよいが、そこに含まれる溶剤の少なくとも一部を除去した濃縮物、あるいは減圧乾燥、凍結乾燥等により乾燥させた乾燥物等を用いてもよい。また、市販のホップエキスを用いることもできる。
本発明のビアテイスト飲料中の成分(E)の含有量は、雑味の改善の観点から、0.0001質量%以上が好ましく、0.0005質量%以上がより好ましく、0.0008質量%以上が更に好ましく、0.001質量%以上が殊更に好ましく、そして0.5質量%以下が好ましく、0.1質量%以下がより好ましく、0.05質量%以下が更に好ましく、0.01質量%以下が殊更に好ましい。成分(E)の含有量の範囲としては、本発明のビアテイスト飲料中に、好ましくは0.0001〜0.5質量%であり、より好ましくは0.0005〜0.1質量%であり、更に好ましくは0.0008〜0.05質量%、殊更に好ましくは0.001〜0.01質量%である。
0.05<(b−a)/b<0.48 ・・・(3)
0.1<(b−a)/b<0.45 ・・・(4)
0.13<(b−a)/b<0.4 ・・・(5)
また、容器の種類に応じて加熱殺菌法を適宜選択することも可能であり、例えば、金属缶、瓶のように、飲料を容器に充填後、容器ごと加熱殺菌(例えば60〜140℃、1〜60分)できる場合にあってはレトルト殺菌や充填後殺菌法(パストリゼーション)を採用することができる。充填後殺菌法(パストリゼーション)の場合、例えば65℃で1〜60分間、好ましくは65℃で5〜30分間、更に好ましくは65℃で10〜20分間で加熱殺菌することができる。
また、PETボトルのようにレトルト殺菌できないものについては、飲料をあらかじめ上記と同等の殺菌条件(例えば65〜140℃で0.1秒〜30分間、好ましくは70〜125℃で1秒〜25分間、更に好ましくは75〜120℃で10秒〜20分間)で加熱殺菌し、無菌環境下で殺菌処理した容器に充填するアセプティック充填や、ホットパック充填等を採用することができる。
(1)定量法
試料約1gを精密に量り(Sp)、0.08mol/Lリン酸緩衝液(pH6.0)を加え50mLにする。これに熱安定性α−アミラーゼ(ターマミル120L:ノボザイムズ社)0.1mLを加え、沸騰水浴中に入れ、30分間振とうする。放冷後、0.275mol/L水酸化ナトリウム溶液10mLでpHを7.5±0.1に調整した。たんぱく分解酵素溶液(プロテアーゼP-5380:シグマ社)0.1mLを加え、60℃で振とうしながら30分間反応させる。放冷後、0.325mol/L塩酸10mLで、pHを4.3±0.3に調整する。次いで、アミログルコシダーゼ(アミログルコシダーゼA-9913:シグマ社)0.1mLを加え、60℃で振とうしながら30分間反応させる。以上の酵素処理を終了後、直ちに沸騰水浴中で10分間加熱した後冷却し、10W/V%グリセリン溶液(内部標準物質)3mLを加え水で100mLとし酵素処理液とする。
酵素処理液50mLをイオン交換樹脂〔アンバーライトIRA-67(OH型,オルガノ社):アンバーライト200CT(H型,オルガノ社)=1:1(容量比)〕50mLを充填したカラム(ガラス管、φ20mm×300mm)に通液速度50mL/hrで通液し、更に水を通して流出液の全量を約200mLとする。この溶液をロータリーエバポレーターで濃縮し、全量を水で10mLとした後、孔径0.45μmのメンブレンフィルターで濾過し、検液とした。検液20μLにつきHPLCにより、検液のグリセリン及び食物繊維画分のピーク面積値を測定し、次式により食物繊維成分含量を求める。
〔式中、X1は食物繊維成分のピーク面積を示し、Y1はグリセリンのピーク面積を示し、f1はグリセリンとブドウ糖のピーク感度補正係数(0.82)を示し、Z1は内部標準グリセリン重量(mg)を示し、Spは秤取試料重量(mg)を示す。〕
・検出器 :示差屈折計
・カラム充填剤:TSKgel G2500PWXL
・カラム管 :φ7.8mm×300mm
・カラム温度:80℃
・移動相 :水
・流速 :0.5mL/min
・注入量 :20μL
試料2.5gを正確に量り、水に溶かして200mLとする。この液10mLを正確に量り、0.04mol/Lヨウ素溶液10mLと、0.04mol/L水酸化ナトリウム溶液15mLを加えて20分間暗所に放置する。次に、2mol/L塩酸を5mL加えて混和した後、0.04mol/Lチオ硫酸ナトリウム溶液で滴定する。滴定の終点近くで液が微黄色になったら、澱粉指示薬2滴を加えて滴定を継続し、液の色が消失した時点を滴定の終点とする。別に空試験を行う。次式によりデキストロース当量(DE)を求める。
〔式中、cは滴定値(mL)を示し、dはブランク値(mL)を示し、fはチオ硫酸ナトリウム溶液のファクター値を示し、Aは試料の秤取量(mg)を示し、Bは試料の水分値(%)を示す。〕
第8版食品添加物公定書(厚生労働省)に記載されているカラメルIVの純度試験(4)に準じて測定を行った。具体的には、30gの海砂を秤量皿に量り入れ、その合計質量(Ws)を精密に量った。カラメル色素1.5〜2.0g(Wc)を精密に量り、少量の水を加えてよくかき混ぜ、水浴上で乾固するまで加熱し、恒量になるまで60℃で5時間減圧乾燥し、その質量(Wf)を精密に量り、次式により固形物含量を算出した。
[固形物量]=(Wf−Ws)/Wc×100(%)
BCOJビール分析法 6.2.2α酸、β酸−HPLC法−に準じて分析した。
分析用異動相;
・A液 :メタノール/水/85質量%リン酸/10質量%水酸化テトラエチルアンモニウム=755mL/2255mL/17g/29.5g (pH3〜3.1)
・B液 :メタノール
・C液 :メタノール/水/10質量%水酸化テトラエチルアンモニウム/42.5質量%リン酸=465mL/135mL/17.7g/適量 (pH4.85)
・検出 :
0−13分 254nm(イソα酸)
13.1−22分 326nm(α酸)
・試料量: 10.0μL
・流速 : 1.5mL/min
・カラム温度: 50℃
・移動相のタイムプログラム:
0−8min A液
8.01min C液
8.02−23minグラジェント 0−50容量%B液、100−50容量%C液
23.01−28min 50容量%B液、50容量%C液
28.01 A液
酸味料の測定方法は、イオンクロマトグラフィーを用いて行う。
塩化物イオンの測定方法は、出典JIS K 0102-2008 35.3の方法に準じて、イオンクロマトグラフを用いて飲料中の塩化物イオンを定量する。測定の際の飲料濃度は、適宜希釈して測定を行うことができる。
分析機器は高速液体クロマトグラフ(形式LC−20AT、島津製作所製)を使用する装置の構成ユニットの名称・型番は次の通りである。
・検出器:紫外可視吸光光度計、SPD−10V(島津製作所製)
・カラム:Senshupak Silica-1100-N,φ4.6mm×100mm(センシュー科学製)
・移動相:酢酸エチル、ヘキサン、酢酸及び水の混液(60:40:5:0.05)
・流量:1.5mL/min
・カラムオーブン設定温度:35℃
・波長:495nm
エタノールの分析は、次に示すガスクロマトグラフ法にしたがって行う。
分析機器は、GC-14B(島津製作所社製)を使用する。
分析機器の装置構成は次の通りである。
・検出器 :FID
・カラム :Gaskuropack55、80〜100mesh、φ3.2mm×3.1m
・温度 :試料注入口及び検出機250℃、カラム130℃
・ガス圧力:ヘリウム(キャリアガス)140kPa、水素60kPa、空気50kPa
・注入量 :2μL
検体5gを量りとり、これに水を加えて25mLに定容する。その溶液をディスクろ過し、試料溶液とする。調製した試料溶液をガスクロマトグラフ分析に供する。
「最新・ソフトドリンクス(最新・ソフトドリンクス編集委員会、株式会社光琳、平成15年9月30日発行)」の第VI編 3−1−2ガス内圧力の検査に記載の方法を用いた。具体的には、以下のとおりである。
1)測定前に製品を恒温槽にて20℃まで温め、液温を均一にした。
2)ガスボリュームを測定機にかけ、スニフト(スニフトバルブを開放し、大気圧までゲージを戻す)を行った。スニフト操作を行うことによりヘッドスペース中のエアーを抜いた。
3)次に激しく振動させゲージ圧が一定値を示したら、その値を読み、製品の温度を測定し、表(スニフト用ガスボリュームチャート)よりガスボリュームを求めた。
試料の20℃における糖用屈折計示度(Brix)を、糖度計(Atago RX-5000(Atago社製))を用いて測定した。なお、ビアテイスト飲料中に炭酸ガスが含まれる場合には、ビアテイスト飲料約100mLを300mLのビーカーに量り取り、スターラーピースを入れてスターラーで激しく20分間攪拌して、炭酸ガスを取り除いた後、温度調整をして測定した。
pHメータ(HORIBA コンパクトpHメータ、堀場製作所製)を用いて、20℃に温度調整をして測定した。なお、炭酸ガスを含有する場合は、検体約100mLを300mLのビーカーに量り取り、ビーカー内にスターラーピースを入れ、スターラーで20分間攪拌して炭酸ガスを取り除いた後、20℃に温度調整をして測定した。
各ビアテイスト飲料の「コク」及び「雑味」について、3名の専門パネルが比較例1のビアテイスト飲料の「コク」の評点を2及び「雑味」の評点を「1」として5段階で評価した。具体的な評価基準は以下のとおりであり、協議により最終評点を決定した。
評点5:コクが強い
4:コクがやや強い
3:コクがある
2:コクがやや弱い
1:コクが弱い
評点5:雑味がない
4:雑味がほとんどない
3:雑味がわずかにある
2:雑味がややある
1:雑味がある
表1に示す各成分をイオン交換水に混合溶解した。次に、4℃に冷却したGV=3.3v/vの炭酸水で全量350gとし、350mL用アルミ缶に充填しパストリゼーションにて加熱殺菌した。殺菌条件は、65℃、20分で行った。得られたビアテイスト飲料の分析結果、官能評価の結果を表1に併せて示す。
Claims (12)
- 次の成分(A)〜(C);
(A)難消化性デキストリン、
(B)カラメルIV、及び、
(C)無機酸、カルボン酸及びそれらの塩から選択される少なくとも1種の酸味料
を含有し、エタノールが1質量%未満である、ホップ含有ビアテイスト飲料であって、
下記の(1)又は(2)の要件を満たす、ホップ含有ビアテイスト飲料。
(1)成分(C)の含有量が0.005〜0.0290質量%である。
(2)更に、成分(E)としてデヒドロアスコルビン酸を0.0001〜0.01質量%含有する。 - 成分(A)の含有量と、当該ビアテイスト飲料のBrixとが下記式(1)の関係を満たす、請求項1に記載のビアテイスト飲料。
0.01<(b−a)/b<0.7 ・・・(1)
〔式(1)中、aは当該ビアテイスト飲料中の成分(A)の含有量(質量%)を示し、bは当該ビアテイスト飲料のBrix(%)を示す。〕 - 成分(A)と成分(E)との質量比[(E)/(A)]が0.00005〜0.05である、請求項1又は2に記載のビアテイスト飲料。
- 成分(A)の含有量が0.3〜2質量%である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のビアテイスト飲料。
- 更に成分(H)として炭酸ガスを含み、成分(H)の含有量がガス容量比で1〜3.0v/vである、請求項1〜4のいずれか1項に記載のビアテイスト飲料。
- 成分(D1)としてα酸及びイソα酸から選択される少なくとも1種を含有する、請求項1〜5のいずれか1項に記載のビアテイスト飲料。
- 成分(D1)の含有量が0.0000005〜0.0005質量%である、請求項6記載のビアテイスト飲料。
- 成分(D1)と成分(E)との質量比[(E)/(D1)]が1〜5000である、請求項6又は7に記載のビアテイスト飲料。
- pHが1.8〜4.5である、請求項1〜8のいずれか1項に記載のビアテイスト飲料。
- 非発酵ビアテイスト飲料である、請求項1〜9のいずれか1項に記載のビアテイスト飲料。
- 成分(B)の含有量が固形分換算で0.0005〜5質量%である、請求項1〜10のいずれか1項に記載のビアテイスト飲料。
- 成分(A)と成分(B)との質量比[(B)/(A)]が0.0001〜0.5である、請求項1〜11のいずれか1項に記載のビアテイスト飲料。
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