JPH09322753A - アルコール含有飲料及びその製造方法 - Google Patents

アルコール含有飲料及びその製造方法

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JPH09322753A
JPH09322753A JP15913496A JP15913496A JPH09322753A JP H09322753 A JPH09322753 A JP H09322753A JP 15913496 A JP15913496 A JP 15913496A JP 15913496 A JP15913496 A JP 15913496A JP H09322753 A JPH09322753 A JP H09322753A
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rakan fruit
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秀喜 松田
Fusao Kimizuka
房夫 君塚
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 羅漢果源を用いた、良好な風味を有する新規
なアルコール含有飲料及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 羅漢果源、及び少なくとも1種以上の羅
漢果以外の果物又はその成分を含有するアルコール含有
飲料。羅漢果源、及び少なくとも1種以上の羅漢果以外
の果物又はその成分を含有させるアルコール含有飲料の
製造方法。羅漢果源の例としては、羅漢果の生果実、乾
燥果実、生果実エキス又は乾燥果実エキスが挙げられ
る。他の果実としては特に梅が好適である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規で良好な風味を
有するアルコール含有飲料及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】羅漢果は、中国の最南端に位置する広西
省桂林地区周辺で栽培されている植物〔ウリ科の多年性
草木、学名:モモルデイカ・グロスベノリ・スウイング
ル(Momordicae Grosvenori Swingle)〕の果実で、この
果実を天日で乾燥させ、更に加熱乾燥して得られる生薬
は広西地区では解熱、潤肺、去たん、咳止等の民間薬と
して用いられている。また乾燥果実は強い甘味を呈する
ことから、そのエキスは甘味料等として食品へ用いられ
ている。甘味成分としては、ブドウ糖、果糖以外に砂糖
の300倍の甘味を持つテルペン配糖体(モグロシド)
が含まれていることが知られており、この配糖体は腸か
らは吸収されないのでカロリーはほとんどないことが知
られている。したがって、羅漢果及びそのエキスは低カ
ロリー甘味料としても有用であると期待されている。し
かし、羅漢果の乾燥果実及び乾燥果実エキスは強い褐色
を呈し、加熱臭が有り、渋味もあることから飲料、食品
への利用は制限されている。また、生果実は青臭みがあ
りこれも飲料、食品への利用は制限されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一般に、アルコール含
有飲料の中で特に梅酒に代表されるリキュール又は果実
混和酒は、原酒、糖質及び果実を適当な容器に入れ、容
器を密閉した後1〜4ヶ月間熟成を行う等の方法により
製造されている。しかし、通常のリキュール又は果実混
和酒においては多量の糖質を含んでおり現在の低カロリ
ー志向のニーズを満足させるものではない。従来、羅漢
果は低カロリー天然甘味成分を含み、また、漢方薬とし
ての効果も期待できるにも係わらず、アルコール含有飲
料を製造する際、羅漢果生果実由来の青臭みや羅漢果乾
燥果実由来の加熱臭により、嗜好性の高いアルコール含
有飲料を得ることができなかった。そこで、本発明の目
的は、良好な風味を有する新規なアルコール含有飲料及
びその製造方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明を概説すると、第
1の発明は、羅漢果源、及び少なくとも1種以上の羅漢
果以外の果実又はその成分を含有することを特徴とする
アルコール含有飲料に関する。第2の発明は、羅漢果
源、及び少なくとも1種以上の羅漢果以外の果実又はそ
の成分を含有させることを特徴とするアルコール含有飲
料の製造方法に関する。
【0005】本発明者らは、羅漢果を含む良好な風味を
有するアルコール含有飲料を製造するに当り、羅漢果特
有の青臭みや加熱臭を低減するための方法について鋭意
検討を行った。その結果、羅漢果源、及び少なくとも1
種以上の羅漢果以外の果実又はその成分を組合せアルコ
ール中で熟成することで従来にない新規な味覚と風味を
有する品質となり、羅漢果特有の青臭みや加熱臭を無く
しうることを見出して本発明を完成するに至った。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体的に説明す
る。本発明に用いる羅漢果源は、生、乾燥果実等の加工
品、それらのエキス等形状を問わないが、便宜上から羅
漢果生果実、羅漢果乾燥果実、羅漢果生果実エキス又は
羅漢果乾燥果実エキスの中から選択された少なくとも1
種以上を使用することができる。羅漢果は収穫直後の生
果実であっても乾燥果実と同様に強い甘味度を有する。
また、エキスに関して、乾燥果実からは常法により得る
ことができ、更に、生果実からの羅漢果エキス及びその
製造方法(特願平8−67515号)により、乾燥果実
由来のエキスと同等の甘味度を有し、しかも淡色透明な
濃縮エキスを得ることができる。
【0007】本発明でいう羅漢果以外の果実及びその成
分は、一般的にリキュールや果実混和酒の製造に用いら
れている果実であり果実独特の芳香や酸度があればよ
く、その生果実、乾燥果実やエキスが使用でき、その形
態に特に限定はない。羅漢果以外の果実成分としては果
実独特の芳香や酸度があればよく、芳香成分としてエス
テル類、アルデヒド類、アルコール類、テルペン類、フ
ラボノイド類があり、酸成分としてはリンゴ酸、クエン
酸、酒石酸、コハク酸、乳酸、酢酸等が挙げられる。な
お、羅漢果以外の果実のエキスとしては、その搾汁液及
びそのろ過液、温水抽出液及びその濃縮液、アルコール
抽出液及びその濃縮液が挙げられ、その単独又は2種以
上を用いることができる。羅漢果以外の果実として例え
ば、核果を形成する果実(梅、あんず、すもも、もも、
ゆすらうめ、さくらんぼ)、柑橘類(温州みかん、夏み
かん、きんかん、オレンジ、レモン、ゆず、かぼす、グ
レープフルーツ、だいだい)、その他(りんご、梨、い
ちご、かりん、まるめろ、びわ、いちじく、グミ、こけ
もも、ざくろ、さるなし、キウイフルーツ、パイナップ
ル、ぼけ)等が挙げられる。これら果実の中でも核果を
形成する果実が好ましく、特に梅は本発明の羅漢果以外
の果実として適している。本発明のアルコール含有飲料
を製造する際に羅漢果以外の果実を用いる方法は、果実
をそのまま入れてもよいし、果実に傷をつける又は、果
実をクラッシュする等いかなる形状にして用いても良
い。
【0008】本発明のアルコール含有飲料を製造する際
に用いる原酒は、一般的にリキュールや果実混和酒の製
造に用いられている原酒を使用することができる。すな
わち、蒸留酒では例えば焼酎、ウイスキー、ブランデー
等、醸造酒では例えば清酒、老酒、果実酒、みりん等が
使用できる。更に醸造用アルコール等を用いることがで
きる。
【0009】本発明のアルコール含有飲料を製造する際
に用いる糖質は、一般的にリキュールや果実混和酒の製
造に用いられている糖質を使用することができる。すな
わち、ぶどう糖、果糖、グラニュー糖、果糖ぶどう糖液
糖、ぶどう糖果糖液糖、蔗糖液糖、氷砂糖、黒糖、蜂蜜
等が使用できる。
【0010】本発明のアルコール含有飲料を製造する
際、味覚調整としての補酸には、クエン酸、リンゴ酸、
酒石酸、りん酸等食品添加物として使用可能な酸味料が
使用できる。更に本発明のアルコール含有飲料に独特の
風味を有するアロエや独特の強い芳香を有する生姜、ハ
ッカ、バニラ等や上記羅漢果以外の果実由来の香料等を
添加することも可能である。
【0011】本発明のアルコール含有飲料の製造におけ
る原料配合順序は羅漢果源と羅漢果以外の果実及び糖質
を混合した後原酒を加えても良いし、羅漢果源、又は羅
漢果以外の果実に原酒を入れその後それぞれ羅漢果以外
の果実又は羅漢果源を入れても良い。その熟成の方法は
特に限定はない。例えば、通常の浸漬やかくはんして抽
出する等がある。すなわち、果実成分の抽出や抽出され
る成分間の反応が円滑に行われること、また、生果実の
酵素による酵素反応が促進されればいかなる方法も用い
ることができる。
【0012】本発明で得られるアルコール含有飲料のア
ルコール含量は0.1v/v%以上、好ましくは1v/
v%以上、更に好ましくは果実成分の抽出及び嗜好の点
から4〜35v/v%である。
【0013】また、本発明のアルコール含有飲料は必要
に応じて炭酸ガスを含有させ発泡性を持たせることがで
きる。含有量は、20℃においてゲージ圧0.1kg/cm
2 以上、好ましくは、20℃において、0.15kg/cm
2 以上である。
【0014】これらの知見を基に、本発明の一例を更に
詳しく説明する。ここで、本発明に使用する羅漢果生果
実は収穫後1〜2週間追熟したものを用い、羅漢果エキ
スは本発明者らにより開発されている方法(特願平8−
67515号)により羅漢果生果実から得られるものを
用いる。羅漢果以外の果実として例えば青梅の生果実又
は冷凍保存品を用いる。羅漢果生果実及び/又は羅漢果
生果実エキスと、青梅、糖質、原酒の混合割合は特に限
定されないが、好ましい配合割合は、羅漢果生果実50
〜200重量部又は羅漢果生果実エキス5〜20重量部
に対して青梅500〜1500重量部、糖質0〜150
重量部、原酒(アルコール分20〜50v/v%)10
00〜2000重量部を用いる。上記、材料の混合物を
密閉できる容器に入れて、時々かくはんしながら冷暗所
で静置して1〜4ヶ月間抽出・熟成するが、抽出・熟成
期間は果実の種類や嗜好により適宜調整でき、この範囲
に限定されるものではない。
【0015】一方、羅漢果乾燥果実及び/又は羅漢果乾
燥果実エキスについても、羅漢果以外の果実として例え
ば青梅の生果実又は冷凍保存品を用い具体的に説明す
る。ここで、羅漢果乾燥果実は収穫後1〜2週間追熟し
た後、加熱乾燥したものを用い、羅漢果乾燥果実エキス
は乾燥果実を常法により熱水抽出したものを用いる。羅
漢果乾燥果実及び/又は羅漢果乾燥果実エキスと、青
梅、糖質、原酒の混合割合は特に限定されないが、好ま
しい配合割合は、羅漢果乾燥果実10〜30重量部又は
羅漢果乾燥果実エキス1〜5重量部に対して青梅500
〜1500重量部、糖質0〜150重量部、原酒(アル
コール分2.0〜50v/v%)1000〜2000重
量部を用いる。上記、材料の混合物を密閉できる容器に
入れて、時々かくはんしながら冷暗所で静置して1〜4
ヶ月間抽出・熟成するが、抽出・熟成期間は前記同様こ
の範囲に限定されるものではない。
【0016】本発明により得られる新規なアルコール含
有飲料は飲用に供する場合そのまま飲むことも可能であ
りまた、イオン交換水や天然水等で適当に希釈しても良
い。更には、炭酸水で割る又は炭酸ガスで加圧しカーボ
ーネーションを行うことにより炭酸ガスを含有させても
よい。
【0017】本発明により得られる新規なアルコール含
有飲料を保存する場合には該アルコール含有飲料自体が
高アルコール濃度である場合は無殺菌で保存可能であ
る。しかし、アルコール濃度が低い場合やイオン交換水
や天然水等で希釈した場合は腐敗する可能性があるため
プレートヒーター等を用いて殺菌し、缶、瓶、PET、
紙容器等にいわゆるホットパック又は無菌充てんするこ
とが可能であるし、充てん後にいわゆるパストライゼー
ションにより殺菌することも可能である。
【0018】本発明により得られるアルコール含有飲料
はいずれも羅漢果の青臭み、加熱臭が無く、従来の羅漢
果以外の果実を用いる飲料とは異なった新規な風味で、
羅漢果以外の果実の清涼感、爽快感を合せ持つ口当り、
味馴れの良い飲料であり、官能検査を行ったところ良好
な結果を得た。
【0019】
【実施例】以下に実施例をもって本発明を更に具体的に
説明するが、これらに限定されるものではない。
【0020】実施例1 羅漢果生果実の青臭み及び風
味に対する浸漬された生果実の効果 ガラス容器に、氷砂糖150g、ホワイトリカー(アル
コール濃度35v/v%)1.8リットルを混合し、一
様になった後、羅漢果生果実150g、及びそれぞれ青
梅、あんず、いちご、りんご、夏みかんより選択した生
果実1kgを加えた。蓋をして、時々かくはんしながら冷
暗所で静置し、2ヶ月抽出・熟成した。得られた浸出液
を20メッシュ及び150メッシュのふるいを用いてろ
過を行った。ろ液:イオン交換水=1:4の割合で希釈
し官能検査に供した。同様に、対照として羅漢果以外の
果実を用いない羅漢果生果実単独を使用したアルコール
含有飲料を調製した。官能検査は20名のパネラーによ
り5段階評価法(5良、1悪)で行い、平均値で表1に
結果を示した。
【0021】
【表1】
【0022】表1より、羅漢果以外の生果実を羅漢果生
果実と組合せることで、羅漢果生果実由来の青臭みは著
しく低減され、特に青梅、あんず等で顕著な効果が見ら
れた。また、味馴れの点でも優れ、羅漢果以外の果実の
清涼感、爽快感を合せ持つ口当りの良い飲みやすい新規
な風味に仕上った。調製したもののうち青梅と組合せた
アルコール含有飲料の分析値を表2に示した。
【0023】
【表2】 表2 羅漢果生果実と青梅を組合せたアルコール含有飲料の分析値 ────────────────────────────────── アルコール(v/v%) 18.6 エキス分(w/v%) 5.1 クエン酸酸度(w/v%) 0.96 ブリックス度 14.6 pH 3.6 ──────────────────────────────────
【0024】なお、本実施例で調製したアルコール含有
飲料は羅漢果乾燥果実を用いない青梅、あんず、いち
ご、りんご、夏みかんをそれぞれ単独に用いたアルコー
ル含有飲料とも異なった新規な風味であった。
【0025】実施例2 羅漢果生果実エキスの青臭み
及び風味に対する浸漬された生果実の効果 実施例1と同様な方法で羅漢果源として羅漢果生果実エ
キスを用いアルコール含有飲料を調製し、同様に対照を
調製した。官能検査は20名のパネラーにより5段階評
価法(5良、1悪)で行い、平均値で表3に結果を示し
た。
【0026】
【表3】
【0027】表3より、羅漢果以外の生果実を羅漢果生
果実エキスと組合せることで、羅漢果生果実由来の青臭
みは著しく低減され、特に青梅、あんず等で顕著な効果
が見られた。また、味馴れの点でも優れ、羅漢果以外の
果実の清涼感、爽快感を合せ持つ口当りの良い飲みやす
い新規な風味に仕上った。調製したもののうち青梅と組
合せたアルコール含有飲料の分析値を表4に示した。
【0028】
【表4】 表4 羅漢果生果実エキスと青梅を組合せたアルコール含有飲料の分析値 ─────────────────────────────────── アルコール(v/v%) 19.6 エキス分(w/v%) 6.2 クエン酸酸度(w/v%) 1.00 ブリックス度 15.0 pH 3.5 ───────────────────────────────────
【0029】なお、本実施例で調製したアルコール含有
飲料は羅漢果乾燥果実を用いない青梅、あんず、いち
ご、りんご、夏みかんをそれぞれ単独に用いたアルコー
ル含有飲料とも異なった新規な風味であった。
【0030】実施例3 羅漢果乾燥果実の加熱臭及び
風味に対する浸漬された生果実の効果 実施例1と同様な方法で羅漢果源として羅漢果乾燥果実
を用いアルコール含有飲料を調製し、同様に対照を調製
した。官能検査は20名のパネラーにより5段階評価法
(5良、1悪)で行い、平均値で表5に結果を示した。
【0031】
【表5】
【0032】表5より、羅漢果以外の生果実を羅漢果乾
燥果実と組合せることで、羅漢果乾燥果実由来の加熱臭
は著しく低減され、特に青梅、あんず等で顕著な効果が
見られた。また、味馴れの点でも優れ、羅漢果以外の果
実の清涼感、爽快感を合せ持つ口当りの良い飲みやすい
新規な風味に仕上った。調製したもののうち青梅と組合
せたアルコール含有飲料の分析値を表6に示した。
【0033】
【表6】 表6 羅漢果乾燥果実と青梅を組合せたアルコール含有飲料の分析値 ─────────────────────────────────── アルコール(v/v%) 18.4 エキス分(w/v%) 6.0 クエン酸酸度(w/v%) 1.01 ブリックス度 14.5 pH 3.6 ───────────────────────────────────
【0034】なお、本実施例で調製したアルコール含有
飲料は羅漢果乾燥果実を用いない青梅、あんず、いち
ご、りんご、夏みかんをそれぞれ単独に用いたアルコー
ル含有飲料とも異なった新規な風味であった。
【0035】実施例4 羅漢果乾燥果実エキスの加熱
臭及び風味に対する浸漬された生果実の効果 実施例1と同様な方法で羅漢果源として羅漢果乾燥果実
エキスを用いアルコール含有飲料を調製し、同様に対照
を調製した。官能検査は20名のパネラーにより5段階
評価法(5良、1悪)で行い、平均値で表7に結果を示
した。
【0036】
【表7】
【0037】表7より、羅漢果以外の生果実を羅漢果乾
燥果実エキスと組合せることで、羅漢果乾燥果実由来の
加熱臭は著しく低減され、特に青梅、あんず等で顕著な
効果が見られた。また、味馴れの点でも優れ、羅漢果以
外の果実の清涼感、爽快感を合せ持つ口当りの良い飲み
やすい新規な風味に仕上った。調製したもののうち青梅
と組合せたアルコール含有飲料の分析値を表8に示し
た。
【0038】
【表8】 表8 羅漢果乾燥果実エキスと青梅を組合せたアルコール含有飲料の分析値 ─────────────────────────────────── アルコール(v/v%) 16.4 エキス分(w/v%) 5.8 クエン酸酸度(w/v%) 1.16 ブリックス度 14.8 pH 3.5 ───────────────────────────────────
【0039】なお、本実施例で調製したアルコール含有
飲料は羅漢果乾燥果実を用いない青梅、あんず、いち
ご、りんご、夏みかんをそれぞれ単独に用いたアルコー
ル含有飲料とも異なった新規な風味であった。
【0040】実施例5 羅漢果生果実エキスを用いた
低濃度アルコール含有飲料 ステンレス製タンクに、氷砂糖15kg、ホワイトリカ
ー(アルコール濃度35v/v%)180リットルを混
合し、均一かくはん後、羅漢果生果実エキス1.5k
g、青梅100kgを加えた。蓋をして、時々かくはん
しながら冷暗所で静置し、2ヶ月抽出・熟成を行った。
その後、抽出液を20メッシュ及び150メッシュのふ
るいでろ過し、130リットルの抽出液を得た。この抽
出液を適宜イオン交換水により希釈しアルコール濃度を
0.5%とした。更に、ブリックス度12.0、クエン
酸酸度0.20(w/v%)となるように、氷砂糖及び
クエン酸を添加した。これをプレートヒーターを用いて
95℃で殺菌を行い200ml容のガラス瓶に充てん、
打栓後1分間転倒殺菌を行い、その後に5℃まで冷却し
た。本実施例により得られる新規なアルコール含有飲料
は羅漢果の青臭みがなくなり、従来の羅漢果以外の果実
を用いる飲料とは異なった新規な風味で、羅漢果以外の
果実の清涼感、爽快感を合せ持つ口当り、味馴れの良い
飲料であった。
【0041】
【表9】 表9 羅漢果生果実と青梅を組合せたアルコール含有飲料の分析値 ────────────────────────────────── アルコール(v/v%) 0.5 エキス分(w/v%) 11.6 クエン酸酸度(w/v%) 0.20 ブリックス度 12.0 pH 2.8 ──────────────────────────────────
【0042】実施例6 羅漢果生果実エキスを用いた
低濃度アルコール含有炭酸飲料 ステンレス製タンクに、氷砂糖15kg、ホワイトリカ
ー(アルコール濃度35v/v%)180リットルを混
合し、均一かくはん後、羅漢果生果実エキス1.5k
g、青梅15kgを加えた。蓋をして、時々かくはんし
ながら冷暗所で静置し、2ヶ月抽出・熟成を行った。そ
の後、抽出液を20メッシュ及び150メッシュのふる
いでろ過し、130リットルの抽出液を得た。この抽出
液を適宜イオン交換水により希釈しアルコール濃度を
8.0%とした。更に、ブリックス度20.0、クエン
酸酸度0.30(w/v%)となるように、氷砂糖及び
クエン酸を添加した。得られたアルコール含有飲料と同
容量の炭酸水を混合し、200ml容のガラス瓶に充て
ん、打栓後65℃温水中で15分間殺菌を行い、その後
に5℃まで冷却した。本実施例により得られる新規なア
ルコール含有飲料は羅漢果の青臭みがなくなり、従来の
羅漢果以外の果実を用いる飲料とは異なった新規な風味
で、羅漢果以外の果実と炭酸により得られる清涼感、爽
快感を合せ持つ口当り、味馴れの良い飲料であった。
【0043】
【表10】 表10 実施例で得られたアルコール含有飲料の分析値 ────────────────────────────────── アルコール(v/v%) 4.0 エキス分(w/v%) 8.7 クエン酸酸度(w/v%) 0.15 ブリックス度 10.0 pH 3.3 ──────────────────────────────────
【0044】
【発明の効果】本発明によれば羅漢果源を用いたアルコ
ール含有飲料において少なくとも1種以上の羅漢果以外
の果実又はその成分を同時に含有させることにより良好
な風味を有するアルコール含有飲料を調製することが可
能となる。すなわち、羅漢果源、及び羅漢果以外の果実
の成分を容易に摂取できまた、羅漢果以外の果実の爽快
感、清涼感を同時に賞味することが可能である。しか
も、羅漢果独特の生果実由来の青臭みや乾燥果実由来の
加熱臭は、羅漢果以外の果実を用いることにより顕著に
低減される。更に、羅漢果源を甘味料の一部として使用
することにより当該飲料を低カロリー化することが可能
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森田 日出夫 滋賀県大津市瀬田3丁目4番1号 寳酒造 株式会社中央研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 羅漢果源、及び少なくとも1種以上の羅
    漢果以外の果実又はその成分を含有することを特徴とす
    るアルコール含有飲料。
  2. 【請求項2】 羅漢果源として生果実、乾燥果実、生果
    実エキス又は乾燥果実エキスの中から選択された少なく
    とも1種以上の果実又はその成分を含有することを特徴
    とする請求項1記載のアルコール含有飲料。
  3. 【請求項3】 羅漢果以外の果実が梅であることを特徴
    とする請求項1記載のアルコール含有飲料。
  4. 【請求項4】 羅漢果源、及び少なくとも1種以上の羅
    漢果以外の果実又はその成分を含有させることを特徴と
    する請求項1、2又は3記載のアルコール含有飲料の製
    造方法。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112617147A (zh) * 2020-12-08 2021-04-09 江西海富生物工程有限公司 一种罗汉果浓缩汁及其制备方法
WO2021106715A1 (ja) * 2019-11-29 2021-06-03 アサヒグループホールディングス株式会社 柑橘香味炭酸アルコール飲料

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