JP6008385B2 - クロロシラン類の製造方法及び製造装置 - Google Patents

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本発明は、多結晶シリコンの製造原料などに用いられるクロロシラン類の製造方法及び製造装置に関し、より詳しくは、金属シリコンの塩化反応を用いたクロロシラン類の製造方法及び製造装置に関する。
半導体デバイスの素材であるシリコン単結晶の製造原料である高純度の多結晶シリコンは、工業的にはトリクロロシラン(SiHCl3 )等のクロロシラン類を原料としてシーメンス法により製造されている。その製造原料であるクロロシラン類は、金属シリコン(M−Si)、四塩化珪素(SiCl4 )及び水素ガス(H2 )の3種、或いは金属シリコン及び塩化水素(HClガス)の2種を原料として、塩化反応炉、通常は流動層方式の塩化反応炉にて製造されている。細かい粒子状の金属シリコンは、塩化反応炉近くの投入容器に一時的に貯留され、ここから必要量が原料投入管を通って塩化反応炉内に投入される。
このようなクロロシラン類の製造系統では、特許文献1に記載されているように、損傷が進んだ部品の交換や低下した性能の回復などのために定期補修が行われており、塩化反応炉では損傷箇所の補修、交換等が行われている。この定期補修は、系統全体の運転を中断して行われるために大きな経済的損失を伴う。このため、定期補修の間隔を出来るだけ延長することが求められており、それに伴って塩化反応炉の耐久性が高められ、連続稼働時間も長くなってきている。
しかしながら、定期補修の間隔が以前に比べて長くなったとはいえ、定期補修が必要不可欠の作業であることに変わりはなく、今もなお決められた期間毎に確実に実施されている。そして、この定期補修では、基幹設備である塩化反応炉の補修等は勿論のこと、付帯設備である金属シリコンの投入配管(原料投入管)の交換も合わせて行われている。すなわち、原料投入管の出口付近(塩化反応炉に近い箇所)において内面腐蝕の進んでいることが定期補修毎に確認されており、これが理由で原料投入管は定期補修毎に交換されているのである。
更にいうならば、これまでの定期補修の結果から、金属シリコンの投入配管(原料投入管)の腐蝕が設備安全面でのリスクに繋がる懸念のあることが判明しており、その結果、原料投入管の補修時期が設備系統全体の定期補修の間隔を支配する要因の一つになり、定期補修の間隔を延長する障害の一つになっているのである。金属シリコンの投入配管(原料投入管)は、付帯設備ではあるものの、基幹設備である塩化反応炉に直結しているため、塩化反応炉と同等の高度の耐腐蝕設計がなされているが、それにもかかわらず腐蝕が進み、定期補修の間隔を支配する一因子となる理由は不明であった。
一方、金属シリコンの投入配管(原料投入管)が、定期補修の間隔を支配する要因の一つとなっているとはいえ、その間隔が長くなってきているのは前述したとおりである。定期補修の間隔が長くなると、塩化反応炉の連続稼働時間も長くなり、そうなってくると稼働中に原料投入管が突発的に閉塞するトラブルがまれに発生することが分かってきた。稼働中に原料投入管が閉塞したときは、直ちに塩化反応炉を停止させ、原料投入管を交換しなければならない。定期補修の間隔を短縮し塩化反応炉の連続稼働時間を短くすれば閉塞の危険性は低減されるが、それでは前述したとおり稼働中止に伴う経済的損失が嵩むことになり、閉塞についても腐蝕と同様に有効な解決策はなかった。
特開2010−202420号公報
本発明の目的は、原料投入管の腐蝕を抑制することにより定期補修の間隔を長くでき、それでもなお、塩化反応炉の稼働中における突発的な管閉塞事故を確実に防止することができるクロロシラン類の製造方法及び製造装置を提供することにある。
塩化反応炉へ金属シリコンを投入する原料投入管の腐蝕については、これまでは、その腐蝕箇所が塩化反応炉に近く、強度の腐蝕環境に曝されているため、止むを得ないこととして放置されてきた。しかしながら、本発明者はこの配管腐蝕が定期修理の間隔を支配する一つの因子になっていることに気付いて以来、腐蝕対策について調査検討を進めてきたが、有効な対策を見付けることができないでいた。
原料投入管の腐蝕進行部に対して塩化反応炉を凌ぐ高度の耐腐蝕構造を採用すれば腐蝕の問題は解決されるかもしれないが、そのような高度の耐腐蝕構造は大幅なコストアップを招くので有効な対策とはいえない。しかも、そのようして定期修理の間隔を延ばした場合は、連続稼働期間が長くなり、それに連れて突発的な管閉塞の危険性が逆に増すことになるので、この点からも耐腐蝕構造の強化、高度化は有効な対策とはいえない。すなわち、原料投入管の耐腐蝕性強化は腐蝕防止に有効であっても、その結果として閉塞頻度を高めるので抜本的な問題解決にはならないのである。
このような状況に鑑み、本発明者は原料投入管に特有の炉近傍における腐蝕を抑制するためには、原料投入管の耐腐蝕性強化に因らない別方面からの対策が必要であるとの考えを持ち続けていた。そして、本発明者は以前から原料投入管の腐蝕とは別に、塩化反応炉に投入される細かい粒子状の金属シリコンの性状が塩化反応炉内での反応性に与える影響を多方面から調査研究しており、その一環として、クロロシラン類製造用の塩化反応炉に通じる投入容器、すなわち金属シリコンを塩化反応炉へ投入する前に一時的に貯留する投入容器の内部へ乾燥ガスを注入して、投入容器内の湿度を低下させる試みを実施したところ、塩化反応炉での反応性に然したる変化は認められなかったが、塩化反応炉と投入容器を繋ぐ原料投入管で問題となっていた炉付近での腐蝕及び突発的な閉塞の両方の防止について、明確な有効性があることを見出した。
本発明のクロロシラン類の製造方法は、かかる知見を基礎として完成されたものであり、金属シリコンを塩化反応炉へ投入して炉内で塩化するクロロシラン類の製造方法において、塩化反応炉へ投入する前の金属シリコンを、露点が−20℃以下の雰囲気中に保持し、しかる後に当該金属シリコンを前記塩化反応炉へ投入することを骨子とする。ここで、塩化反応炉は、流動層方式であって、且つ粒状の金属シリコンが炉側面から投入されると共に、ガス状の四塩化珪素及び水素ガス、或いは塩化水素ガスが炉底から注入され、当該反応炉内で生成されたクロロシラン類が塔頂から排出される方式である。
本発明のクロロシラン類の製造方法において、塩化反応炉へ投入する前の金属シリコンを露点が−20℃以下の雰囲気中に保持する手法としては、文字どおり、予め露点が−20℃以下に管理された雰囲気中に当該金属シリコンを投入し保持する受動的方法があるが、それよりも、塩化反応炉へ投入する前の金属シリコンを、当該金属シリコンの雰囲気露点が−20℃以下となるまで乾燥処理する積極法の方が、主に効率の点から好ましい。
また、本発明のクロロシラン類の製造装置は、金属シリコンを塩化してクロロシラン類を製造する塩化反応炉と、塩化反応炉に投入する前の金属シリコンを一時的に収容して乾燥処理する乾燥容器とを具備することを骨子とする。ここで、塩化反応炉は、流動層方式であって、且つ粒状の金属シリコンが炉側面から投入されると共に、ガス状の四塩化珪素及び水素ガス、或いは塩化水素ガスが炉底から注入され、当該反応炉内で生成されたクロロシラン類が塔頂から排出される方式である。また乾燥容器は、容器外から導入される乾燥ガスにより容器内の金属シリコンを乾燥処理する通ガス型のものが、構造が簡易で好ましい。
クロロシラン類の製造原料として使用される金属シリコンは、細かい上に、流動性の非常に良いサラサラの粒子状であり、しかも密封状態で使用者に納入されるため、それ自体に問題があるとは本発明者も考えていなかった。しかし、そのクロロシラン類に対する乾燥処理が原料投入管の炉付近での腐蝕及び突発的な閉塞の防止に有効であることが事実ならば、投入原料である粒子状の金属シリコンが水分を伴っており、その水分が原料投入管の炉に近い箇所で塩化反応炉からの塩化物(四塩化硅素及びクロロシラン類)と反応することにより、HClが発生し、これが原料投入管の出口付近における内面腐蝕を進行させること、更には、その反応により派生するSiO2 のために、原料投入管の出口付近の内面に付着物が堆積することが、原料投入管で問題となる炉付近での腐蝕及び閉塞の原因であったと推定される。
前記積極法における「金属シリコンの雰囲気露点」とは、塩化反応炉へ投入される前の金属シリコンが貯留される容器内の露点のことであり、その容器については新設、既設を問わないので、投入容器を乾燥容器として併用することも可能であるが、投入容器は投入ホッパーを兼ねていることが多く、乾燥処理時間の管理が容易でないため、投入容器の上流側に専用の乾燥容器を新設するのが、塩化反応炉での操業に影響を与える危険性がなく好ましい。
「金属シリコンの雰囲気露点」を−20℃以下にする方法としては次の二つが代表的である。第1は、乾燥容器内に金属シリコンを一定量収容した状態で、容器底部から乾燥ガスを注入し容器上部から排出させることにより、容器内の金属シリコン中に乾燥ガスを流通させると共に、乾燥容器からの排出ガスの露点を監視し、その露点が−20℃以下になるまで、この通ガス操作を続ける方法である。
第2は、乾燥容器内に金属シリコンを一定量収容した状態で、容器底部から乾燥ガスを注入し容器上部から排出させることにより、容器内の金属シリコン中に乾燥ガスを流通させると共に、この間の容器内の露点変化を容器内に設置した露点計により監視し、その露点が−20℃以下になるまで、この通ガス操作を続ける方法である。
両者を比較した場合、第1の方法のほうが、乾燥容器内の全体の露点を正確に反映する。この点から第1の方法が、より好ましいといえる。いずれの方法を採用しても、塩化反応炉へ投入する前の金属シリコンが、露点が−20℃以下の雰囲気を経由して前記塩化反応炉へ投入されることになる。
雰囲気露点(第1の方法で露点管理する場合は、乾燥終了時の排ガス露点)は、低いほど原料投入管で問題となる炉付近での腐蝕及び閉塞が効果的に防止されるが、低すぎると乾燥時間の長さや乾燥ガスの使用量増加が問題となる。この観点から、露点雰囲気は−20〜−60℃が望ましく、−25〜−50℃が更に望ましく、−30〜−45℃が特に望ましい。
雰囲気露点の管理に使用する乾燥ガスの露点(容器注入時の露点)は、高すぎると所定の効果を得るまでの時間がかかり、仮に時間をかけても所定の効果の得られないことがある。反対に低すぎると、乾燥ガスの露点引き下げに要するコストが嵩む。これらの観点から、この乾燥ガスの露点は−20〜−80℃が望ましく、−25〜−70℃が更に望ましく、−30〜−60℃が特に望ましい。
乾燥ガスを乾燥容器へ注入する方法としては、乾燥ガスを容器内へ定速度で注入し、これに伴って容器内のガスを自然排出させる通ガスによる自然置換が簡単であり、後述する実施例でも採用されているが、減圧置換、加圧置換、減圧置換+加圧置換といった強制置換でもよく、いずれの置換法でも原料投入管の炉付近での腐蝕及び閉塞の抑制に関して同様の効果を得ることができる。乾燥容器で金属シリコンの乾燥に使用した後のガスは、凝縮器などに通して除湿し、循環使用することも可能である。
本発明のクロロシラン類の製造方法及び製造装置に使用される乾燥ガスの種類は問わないが、低露点のガスが安価に得られる窒素ガスが経済性の点から望ましく、加熱ガスを使用することにより乾燥処理を促進でき、処理時間の短縮を図ることができる。
塩化反応炉の方式は問わないが、流動層方式が、採用例が多く、原料投入管の炉付近での腐蝕及び閉塞の抑制に関する効果も大きいので、本発明の対象としては好ましい。
本発明のクロロシラン類の製造方法は、塩化反応炉へ投入する前の金属シリコンを、露点が−20℃以下の雰囲気を経由して前記塩化反応炉へ投入するという簡易な手法により、原料投入管の反応炉付近における腐蝕及び閉塞の両方を抑制することにより、定期補修の確実な間隔延長を可能にし、これにより操業コストの低減に大きな効果を発揮する。
また、本発明のクロロシラン類の製造装置は、金属シリコンを塩化してクロロシラン類を製造する塩化反応炉に対して、塩化反応炉に投入する前の金属シリコンを乾燥処理する乾燥容器を組み合わせることにより、原料投入管の反応炉付近における腐蝕及び閉塞の両方を抑制することにより、定期補修の確実な間隔延長を可能にし、これにより操業コストの低減に大きな効果を発揮する。
本発明の一実施形態を示すクロロシラン類の製造装置の構成図である。
以下に、本発明の実施形態をクロロシラン類の製造方法及び製造装置について説明する。
本実施形態のクロロシラン類の製造装置は、図1に示すように、流動層方式の塩化反応炉1と、製造原料の一つである粒状の金属シリコンを投入前に一時的に貯留して投入量の管理を行う計量ホッパー兼用の投入容器2と、投入容器2の上流側に設けられた乾燥容器3と、乾燥容器3へ供給する乾燥ガスの加熱を行う加熱器としての熱交換器4とを備えている。
塩化反応炉1内へは、投入容器2内の粒状の金属シリコン(M−Si)が原料投入管5を経由して炉側面から投入されると共に、他の原料であるガス状の四塩化珪素(SiCl4 )及び水素ガス(H2 )、或いは塩化水素(HClガス)のみが炉底から注入される。これにより塩化反応炉1内の中段部に金属シリコンの流動層6が形成され、その流動層中で金属シリコンの塩化反応が進むことによりトリクロロシラン(SiHCl3 )を主体とするクロロシラン類が生成される。
このとき、粒状の金属シリコンは、投入容器2へ送られる前に乾燥容器3に一時的に貯留され、乾燥処理を受ける。この乾燥処理のために、熱交換器4でスチームと熱交換されて加熱された乾燥ガス(ここでは窒素ガス)が乾燥容器3に供給される。具体的には、熱交換器4から導出された例えば露点が−50℃程度の加熱窒素ガスが乾燥ガスとして乾燥容器3の底部から容器内に一定速度で導入され、容器内の粒状の金属シリコン中を通過してこれを乾燥させた後、乾燥容器3の頂部から容器外へ自然排出される。
乾燥容器3内の金属シリコンの乾燥度をチェックするために、乾燥容器3からのガス排出管に露点計7が設けられている。
こうして乾燥容器3で所定の乾燥処理を受けた粒状の金属シリコンが、必要に応じて投入容器2に補充投入され、その結果として乾燥処理を受けた金属シリコンが投入容器2から原料投入管5を経由して塩化反応炉1へ投入される。
乾燥処理を受けた金属シリコンが塩化反応炉1へ投入されることにより、原料投入管5の炉付近での腐蝕及び閉塞が抑制されることは前述したとおりである。また、塩化反応炉1で生成されたクロロシラン類は、塔頂から図示されない蒸留系に送られ、ここで精製されて多結晶シリコンの製造原料として使用される。
金属シリコンの塩化反応によるクロロシラン類の製造方法において、金属シリコンを事前に乾燥処理することの有効性を、図1に示すクロロシラン類の製造装置を用いて調査した。その結果を以下に述べる。
実施例1として、定期補修から次の定期補修までの所定期間、乾燥ガスとして露点が−50℃の窒素ガス(20℃)を熱交換器でスチームにより100℃に加熱し、これを乾燥容器に流通させた。乾燥容器の容積は1.5m3 であり、金属シリコンの収容量(投入量)は1000kgとした。また、乾燥容器への乾燥ガスの供給量は30m3 とした。
乾燥ガスの流通開始当初は、乾燥容器から排出される窒素ガスの露点は高かったが、時間経過と共に排出ガスの露点が下がり、その露点が−30℃になった時点で乾燥容器への乾燥ガスの流通を停止した。そして、この乾燥処理を受けた金属シリコンを投入容器を経由して塩化反応炉へ投入し、所定期間、連続操業を行った。
実施例2として、乾燥ガスとして露点が−50℃の窒素ガス(20℃)を加熱せずに乾燥容器に流通させた。これ以外は実施例1と同じである。
実施例3として、乾燥ガスとして露点が−50℃の窒素ガス(20℃)を加熱せずに乾燥容器に流通させた。また、乾燥容器における乾燥停止時期を乾燥容器からの排出ガスの露点が−20℃となった時点とした。これら以外は実施例1と同じである。
比較例1として、乾燥ガスとして露点が−50℃の窒素ガス(20℃)を加熱せずに乾燥容器に流通させると共に、乾燥停止時期を乾燥容器からの排出ガスの露点が−10℃となった時点とした。これら以外は実施例1と同じである。
比較例2として、定期修理から次の定期修理までの間、金属シリコンを事前に乾燥させずに投入容器から塩化反応炉へ投入した。
所定期間の連続操業の後、操業を停止して定期補修を行った。定期補修では原料投入管を新しいものと交換し、取り外した原料投入管の「腐蝕速度」及び「閉塞頻度」を次の方法で評価した。「腐蝕速度」は、腐蝕部分で最も肉厚が薄くなった部分の厚みを測定し、元の厚みとの差を減肉量として、その減肉量を運転日数で除した運転1日あたりの減肉量である。そして、比較例2における「腐蝕速度」を100としたときの比率で各例における「腐蝕速度を評価した。
「閉塞頻度」については、表1に示した基準に照らして評価を行った。各例における金属シリコンの乾燥の有無、乾燥の程度と「腐蝕速度」及び「閉塞頻度」を表2に示す。
Figure 0006008385
Figure 0006008385
表2から分かるように、塩化反応炉に投入する金属シリコンの事前乾燥は、原料投入管の炉付近における腐蝕及び閉塞の抑制に効果的である。したがって、この事前乾燥の採用により、定期補修の間隔延長を阻害していた1因子が取り除かれ、その期間延長、これによる運転コスト低減を期待できる。
1 塩化反応炉
2 投入容器
3 乾燥容器
4 熱交換器(加熱器)
5 原料投入管
6 流動層
7 露点計

Claims (4)

  1. 金属シリコンを塩化反応炉へ投入して炉内で塩化するクロロシラン類の製造方法において、
    前記塩化反応炉が流動層方式であって、且つ粒状の金属シリコンが炉側面から投入されると共に、ガス状の四塩化珪素及び水素ガス、或いは塩化水素ガスが炉底から注入され、当該反応炉内で生成されたクロロシラン類が塔頂から排出される方式であり、
    当該塩化反応炉に投入する前の金属シリコンを乾燥容器に収容し、当該乾燥容器内に露点が−20℃以下の乾燥ガスを注入することにより、前記金属シリコンを露点が−20℃以下の雰囲気中に保持して、当該金属シリコンの雰囲気露点が−20℃以下となるまで乾燥処理し、しかる後に当該金属シリコンを塩化反応炉へ投入するクロロシラン類の製造方法。
  2. 請求項1に記載のクロロシラン類の製造方法において、前記乾燥ガスを加熱してから前記乾燥容器に注入するクロロシラン類の製造方法。
  3. 金属シリコンを塩化してクロロシラン類を製造する塩化反応炉と、塩化反応炉に投入する前の金属シリコンを一時的に収容して乾燥処理する乾燥容器とを具備し、
    前記塩化反応炉は流動層方式であって、且つ粒状の金属シリコンが炉側面から投入されると共に、ガス状の四塩化珪素及び水素ガス、或いは塩化水素ガスが炉底から注入され、当該反応炉内で生成されたクロロシラン類が塔頂から排出される方式であり、
    前記乾燥容器は、容器外から導入される乾燥ガスにより容器内の金属シリコンを乾燥処理するクロロシラン類の製造装置。
  4. 請求項3に記載のクロロシラン類の製造装置において、乾燥容器に導入される乾燥ガスを事前に加熱する加熱器を具備するクロロシラン類の製造装置。
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