JP6007787B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真方式が採用される画像形成装置に関する。
電子写真方式の画像形成装置として、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナーに対応する感光体ドラムをそれぞれ支持する複数のプロセスカートリッジを備える画像形成装置が知られている。
このような画像形成装置としては、例えば、画像形成装置本体と、複数のプロセスカートリッジを一体的に保持し、画像形成装置本体に対して着脱可能な像形成ユニットと、像形成ユニットの下方に配置され、複数のプロセスカートリッジと対向するシート搬送ベルトと、シート搬送ベルトに付着したトナーを除去するベルトクリーニング装置と、像形成ユニットに設けられ、シート搬送ベルト上からベルトクリーニング装置によって除去された廃トナーを収容する廃トナー収容箱と、画像形成装置本体に固定され、ベルトクリーニング装置から排出された廃トナーを廃トナー収容箱へ搬送するベルト廃トナー搬送管とを備える画像形成装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
そして、そのような画像形成装置では、ベルト廃トナー搬送管と廃トナー収容箱とが切り離し可能であり、像形成ユニットが画像形成装置本体から引き出されるときに、ベルト廃トナー搬送管と廃トナー収容箱とが切り離され、像形成ユニットが画像形成装置本体に装着されるときに、ベルト廃トナー搬送管と廃トナー収容箱とが連結される。
特開2010−8472号公報
しかるに、特許文献1に記載の画像形成装置では、像形成ユニットが画像形成装置本体に装着されるときに、像形成ユニットが、水平方向に移動された後、斜め下方へ移動される。これにより、像形成ユニットの底部で下方に露出している感光体ドラムが、シート搬送ベルトに当接される。
つまり、像形成ユニットは、画像形成装置本体に装着されるように水平方向に移動されるとともに、感光体ドラムとシート搬送ベルトとが当接するように斜め下方へ移動される。そして、廃トナー収容箱は、像形成ユニットが斜め下方に移動するときに、ベルト廃トナー搬送管に連結される。
そのため、像形成ユニットの画像形成装置本体に対する装着作業時において、感光体ドラムとシート搬送ベルトとが摺擦することを抑制できる一方、像形成ユニットが斜め下方に移動して、廃トナー収容箱がベルト廃トナー搬送管と連結されるので、廃トナー収容箱とベルト廃トナー搬送管とを確実に連結するには、廃トナー収容箱とベルト廃トナー搬送管との高度な相対的な位置精度が要求される。
その結果、各部材の寸法交差などに起因して、像形成ユニットの画像形成装置本体に対する装着時に、廃トナー収容箱とベルト廃トナー搬送管との相対的な位置精度を確保することができず、ベルトクリーニング装置から廃トナー収容箱に、廃トナーを搬送することが困難となる場合がある。また、像形成ユニットの画像形成装置本体に対する装着時に、連結部が破損するおそれもある。
そこで、本発明の目的は、支持部材が内部位置と外部位置とに移動するときに、複数の感光体とベルトとが摺擦することを抑制できながら、ベルトクリーニングユニットにより回収された廃トナーを、ベルトクリーニングユニットから廃トナー収容器に確実に搬送できる画像形成装置を提供することにある。
(1)上記目的を達成するために、本発明の画像形成装置は、カートリッジ内に収容されたトナーを用いて感光体上に画像を形成するための画像形成装置であって、装置本体と、ベルト、および、ベルトに付着した廃トナーを回収するように構成されているベルトクリーニングユニットを備えるベルトユニットと、ベルトクリーニングユニットによって回収された廃トナーを収容するように構成されている廃トナー収容器と、ベルトクリーニングユニットによって回収された廃トナーを、ベルトクリーニングユニットから廃トナー収容器に搬送するように構成される搬送部材と、カートリッジおよび廃トナー収容器を支持するための支持部材であって、装置本体内の内部位置と、装置本体外の外部位置との間を移動するように構成されている支持部材とを備える。
支持部材は、内部位置において、感光体がベルトに接触している接触位置と、感光体がベルトから離間している離間位置との間を移動するように構成されている。
搬送部材は、支持部材の接触位置と離間位置との移動に追従して移動し、支持部材が内部位置から外部位置に移動されたときに、廃トナー収容器との連結が解除されるように構成されている。
このような構成によれば、支持部材が内部位置に配置された状態において、接触位置と離間位置とに移動可能であるので、支持部材を、複数の感光体とベルトとが離間した状態で、内部位置と外部位置とに移動させることができる。具体的には、支持部材を内部位置から外部位置に移動させる場合、支持部材を離間位置に配置した後、内部位置から外部位置に移動させることができる。また、支持部材を外部位置から内部位置に移動させる場合、複数の感光体とベルトとが離間した状態で、支持部材を外部位置から内部位置に移動させた後、支持部材を離間位置から接触位置に移動させることができる。
そのため、支持部材を内部位置と外部位置とに移動させるときに、複数の感光体とベルトとが摺擦することを抑制でき、支持部材の内部位置と外部位置との円滑な移動を確保することができる。
また、支持部材を、外部位置から内部位置に移動させた後、離間位置から接触位置に移動させると、搬送部材が支持部材の接触位置と離間位置との移動に追従して移動する。そのため、廃トナー収容器と搬送部材との相対的な位置精度の向上を図ることができ、搬送部材が、ベルトクリーニングユニットにより回収された廃トナーを、ベルトクリーニングユニットから廃トナー収容器に確実に搬送することができる。また、支持部材を内部位置に移動させるときに、搬送部材と廃トナー収容器とを円滑に連結することができ、搬送部材と廃トナー収容器との連結部分が破損することを抑制できる。
従って、本発明の画像形成装置によれば、支持部材が内部位置と外部位置とに移動するときに、複数の感光体とベルトとが摺擦することを抑制できながら、ベルトクリーニングユニットにより回収された廃トナーを、ベルトクリーニングユニットから廃トナー収容器に確実に搬送できる。
(2)また、搬送部材は、支持部材が内部位置に配置された状態において、廃トナー収容器と連結されるように構成されていてもよい。また、搬送部材は、支持部材が接触位置にあるときに配置される第1位置と、支持部材が離間位置にあるときに配置される第2位置とに、廃トナー収容器と連結された状態で移動するように構成されていてもよい。
このような構成によれば、支持部材が内部位置に配置された状態において、搬送部材と廃トナー収容器とが連結される。そして、支持部材が接触位置と離間位置とに移動すると、搬送部材が、廃トナー収容器と連結された状態で、第1位置と第2位置とに移動する。
そのため、支持部材を、複数の感光体とベルトとが離間した状態で、外部位置から内部位置に移動させ、搬送部材と廃トナー収容器とを連結させた後、支持部材を離間位置から接触位置に移動させることができる。その結果、支持部材が外部位置から内部位置に移動されるときに、複数の感光ドラムとベルトとが摺擦することを抑制できながら、搬送部材と廃トナー収容器との確実な連結を確保することができる。これにより、搬送部材が、ベルトクリーニングユニットにより回収された廃トナーを、ベルトクリーニングユニットから廃トナー収容器により一層確実に搬送することができる。
また、このような構成によれば、搬送部材と廃トナー収容器とを連結させた状態で支持部材を離間位置から接触位置に移動させるので、支持部材の移動に起因して搬送部材と廃トナー収容器との連結部分が破損することを、抑制できる。
さらに、詳細に説明すると、支持部材を接触位置に移動させるときには、感光体を装置本体に対して位置決めする必要がある。そのため、支持部材を、外部位置から内部位置に移動させた後、外部位置から内部位置への移動方向に対して垂直方向に移動させて、感光体をベルトに対して接触させるとともに感光体を装置本体に対して位置決めする。
しかし、支持部材を接触位置に移動させるときに搬送部材と廃トナー収容器とを連結すると、感光体の装置本体に対する位置決めと、搬送部材と廃トナー収容器との連結とを同時に実現する必要がある。そのため、感光体の装置本体に対する位置決め精度と、廃トナー収容器の搬送部材に対する位置決め精度とが両立できない場合には、搬送部材と廃トナー収容器とを円滑に連結することができず、支持部材の接触位置への移動に起因して搬送部材と廃トナー収容器との連結部分が破損するおそれがある。
対して、本発明の画像形成装置では、搬送部材と廃トナー収容器とを連結させた状態で支持部材を離間位置から接触位置に移動させるので、支持部材の接触位置への移動に起因して搬送部材と廃トナー収容器との連結部分が破損することを、抑制できる。
(3)また、搬送部材は、第1位置と第2位置とに回動可能に構成されていてもよい。
このような構成によれば、搬送部材が第1位置と第2位置とに回動するので、搬送部材の第1位置と第2位置との円滑な移動を確保することができ、ひいては、支持部材の接触位置と離間位置との移動の円滑化を図ることができる。
(4)また、装置本体には、支持部材が内部位置と外部位置とに移動するときに、支持部材の通過を許容する開口部が形成され、かつ、開口部を開放する開放位置と、開口部を閉鎖する閉鎖位置とに移動可能に構成される開閉部材と、開閉部材の閉鎖位置から開放位置への移動に伴って、支持部材を接触位置から離間位置に移動させ、開閉部材の開放位置から閉鎖位置への移動に伴って、支持部材を離間位置から接触位置に移動させるように構成される連動機構とが設けられていてもよい。
このような構成によれば、支持部材を内部位置と外部位置とに移動させるために、開閉部材を閉鎖位置から開放位置に移動させれば、連動機構により、支持部材が接触位置から離間位置に移動される。
そのため、開閉部材および支持部材のそれぞれを独立して移動させる場合と比較して、支持部材を接触位置から離間位置へ移動させる作業の効率化を図ることができる。また、開閉部材が開放位置に配置された状態において、連動機構により、支持部材が離間位置に配置されるので、支持部材を装置本体から引き出すときに、複数の感光ドラムとベルトとを確実に離間させることができる。
従って、支持部材の内部位置から外部位置への移動作業の効率化を図ることができながら、複数の感光ドラムとベルトとが摺動することを確実に抑制できる。
また、開閉部材の開閉動作に支持部材の離間位置から接触位置への移動を連動させると、離間位置から接触位置への移動時に支持部材が振動するおそれがある。この場合、支持部材を接触位置に移動させるときに搬送部材と廃トナー収容器とを連結するように構成すると、感光体の装置本体に対する位置決め精度と、廃トナー収容器の搬送部材に対する位置決め精度との両立が困難となり、搬送部材と廃トナー収容器とを円滑に連結することが困難となるおそれがある。
対して、本発明の画像形成装置では、搬送部材と廃トナー収容器とを連結させた状態で支持部材を離間位置から接触位置に移動させるので、搬送部材と廃トナー収容器とを円滑に連結することができる。
(5)また、感光体は、支持部材の内部位置と外部位置とへの移動方向に沿って複数設けられてもよい。この場合、廃トナー収容器は、複数の感光体の中で支持部材の内部位置から外部位置への移動方向における最も上流側に位置する感光体に隣接して配置されていてもよい。
このような構成によれば、簡易な構成で、支持部材の内部位置から外部位置への移動によって、搬送部材と廃トナー収容器とを連結解除できるとともに、支持部材の外部位置から内部位置への移動によって、搬送部材と廃トナー収容器とを連結できる。
(6)また、ベルトクリーニングユニットは、支持部材の内部位置から外部位置への移動方向において、廃トナー収容器の上流側に配置されていてもよい。
このような構成によれば、ベルトクリーニングユニットが支持部材の移動の邪魔になることを、抑制できる。
本発明の画像形成装置では、支持部材が内部位置と外部位置とに移動するときに、感光体とベルトとが摺擦することを抑制できながら、ベルトクリーニングユニットにより回収された廃トナーを、ベルトクリーニングユニットから廃トナー収容器に確実に搬送できる。
図1は、本発明の画像形成装置の一実施形態であるプリンタの左側断面図であって、フロントカバーが閉鎖位置にあり、プロセスユニットが内部位置にある状態を示す。 図2は、図1に示すプリンタの左側断面図であって、フロントカバーが開放位置にあり、プロセスユニットが内部位置にある状態を示す。 図3は、図1に示すプリンタの左側断面図であって、フロントカバーが開放位置にあり、プロセスユニットが外部位置にある状態を示す。 図4は、図3に示すプロセスユニットおよび連動機構の右側面図を示す。 図5は、図4に示すベルトクリーナー右側面図であって、(a)は、廃トナー搬送ユニットが第1位置にある状態を示し、(b)は、廃トナー搬送ユニットが第2位置にある状態を示す。
1.プリンタの全体構成
画像形成装置の一例としてのプリンタ1は、図1に示すように、横置きタイプの中間転写型カラープリンタである。プリンタ1は、装置本体の一例としての本体ケーシング2と、本体ケーシング2の上側に設けられ、原稿の画像情報を読み取るフラットベッドスキャナ3とを一体的に備える複合機である。
(1)本体ケーシング
本体ケーシング2は、側面視略矩形状の略ボックス形状に形成されており、その一方側壁には、後述するプロセスユニット21の通過を許容する開口部4が形成されている。
なお、以下の説明において、プリンタ1に関し、方向について言及する場合には、プリンタ1を水平に載置した状態を基準とする。具体的には、図1中に矢印で示すように、開口部4が形成される側、すなわち紙面右側を前側とし、その反対側、すなわち紙面左側を後側とする。また、プリンタ1を前側から見たときを左右の基準とし、図1の紙面手前側を左側とし、紙面奥側を右側とする。また、前後方向および左右方向のそれぞれが水平方向であり、上下方向が鉛直方向である。
本体ケーシング2には、その前端部において、開閉部材の一例としてのフロントカバー5が設けられている。フロントカバー5は、上下方向に延びる略平板形状に形成され、その下端部を支点として、開口部4を閉鎖する閉鎖位置と、図2に示すように、開口部4を開放する開放位置とに回動可能に設けられている。なお、以下の説明では、フロントカバー5が、図1に示すように、閉鎖位置にあるときを基準として説明する。
フロントカバー5には、手差し開口6が形成され、かつ、手差しトレイ7が設けられている。手差し開口6は、フロントカバー5の下端部において、前後方向に貫通形成されており、記録媒体の一例としての用紙Sの通過を許容する左右方向長さを有している。手差しトレイ7は、フロントカバー5の前側に配置され、上下方向に延びる略平板形状に形成されている。
また、手差しトレイ7は、その下端部を支点として、上下方向に延び、手差し開口6を閉鎖する閉位置と、閉位置から左側面視時計回りに約45°傾倒して、手差し開口6を開放する開位置とに開閉自在に設けられている。なお、図1においては、閉位置に配置される手差しトレイ7を実線にて示し、開位置に配置される手差しトレイ7を仮想線にて示す。
そして、開位置に配置された状態の手差しトレイ7の上面には、図1において仮想線で示すように、用紙Sがスタック可能である。なお、開位置に配置される手差しトレイ7の下端部は、手差し開口6を介して、本体ケーシング2内に配置され、後述する手差給紙ローラ17の前下側に配置される。
(2)給紙部
また、プリンタ1は、本体ケーシング2内において、用紙Sを給紙するための給紙部8と、給紙された用紙Sに画像を形成するための画像形成部9とを備えている。
給紙部8は、本体ケーシング2内の底部に着脱自在に装着される給紙トレイ10と、給紙トレイ10の後上側に配置される第1給紙ユニット15と、第1給紙ユニット15の前側に配置される第2給紙ユニット16とを備えている。
給紙トレイ10は、上方に向かって開放され、その内部に用紙Sを収容している。
第1給紙ユニット15は、給紙トレイ10の後端部上側に配置されるピックアップローラ11と、ピックアップローラ11の後側に配置される給紙ローラ12と、給紙ローラ12の下側に対向配置される給紙パッド13と、給紙ローラ12の後上方に配置される1対のレジストローラ14とを備えている。
第2給紙ユニット16は、給紙トレイ10の前端部上側かつ手差し開口6の後側に配置される手差給紙ローラ17と、手差給紙ローラ17の下側に対向配置される分離パッド18と、手差給紙ローラ17とピックアップローラ11との間において、前後方向に延びる手差搬送パス19とを備えている。
(2−1)給紙動作
そして、給紙トレイ10に収容されている用紙Sは、ピックアップローラ11の回転により、給紙ローラ12と給紙パッド13との間に送られ、給紙ローラ12の回転により1枚ずつ捌かれる。その後、捌かれた用紙Sは、1対のレジストローラ14の回転により、所定のタイミングで、後述する中間転写ベルト29と二次転写ローラ25との間に供給される。
また、開位置にある手差しトレイ7上にスタックされる用紙Sは、手差しトレイ7の傾斜に沿って移動され、手差し開口6を介して、手差給紙ローラ17と分離パッド18との間に供給される。そして、手差給紙ローラ17と分離パッド18との間に供給された用紙Sは、手差給紙ローラ17の回転により1枚ずつ捌かれた後、手差搬送パス19に搬送されて、ピックアップローラ11に到達する。ピックアップローラ11に到達した用紙Sは、上記と同様に、ピックアップローラ11、給紙ローラ12、および、1対のレジストローラ14の回転により、後述する中間転写ベルト29と二次転写ローラ25との間に供給される。
(3)画像形成部
画像形成部9は、スキャナユニット20と、支持部材の一例としてのプロセスユニット21と、転写ユニット22と、定着ユニット23とを備えている。
(3−1)スキャナユニット
スキャナユニット20は、本体ケーシング2内の上端部に配置されている。スキャナユニット20は、実線で示すように、後述する複数の感光ドラム47のそれぞれに向けて、画像データに基づくレーザービームを出射し、後述する感光ドラム47を露光する。
(3−2)プロセスユニット
プロセスユニット21は、スキャナユニット20の下側に配置されており、詳しくは後述するが、本体ケーシング2内に収容される内部位置と、図3に示すように、内部位置から本体ケーシング2外に引き出される外部位置とに移動可能である。なお、以下の説明では、プロセスユニット21が、図1に示すように、内部位置にあるときを基準として説明する。
プロセスユニット21は、ドロワフレーム45と、複数のプロセスカートリッジ46とを備えている。
ドロワフレーム45は、上下に開放された平面視略矩形枠形状に形成されている。
複数のプロセスカートリッジ46は、ドロワフレーム45に離脱可能に装着されており、複数色、具体的には、ブラック、イエロー、マゼンタおよびシアンのそれぞれに対応して設けられている。また、複数のプロセスカートリッジ46は、後側から前側に向かって、ブラックプロセスカートリッジ46K、イエロープロセスカートリッジ46Y、マゼンタプロセスカートリッジ46M、シアンプロセスカートリッジ46Cの順に、並列配置されている。
各プロセスカートリッジ46は、感光体の一例としての感光ドラム47と、感光ドラム47にトナーを供給するトナー供給部48と、感光ドラム47からトナーを回収するトナー回収部49と、感光ドラム47を帯電させる帯電ローラ53とを備えている。つまり、プロセスユニット21は、複数の感光ドラム47を支持している。
感光ドラム47は、左右方向に延びる略円筒形状に形成されており、各プロセスカートリッジ46の下端部において、下側から露出されるように回転可能に設けられている。そのため、感光ドラム47は、本体ケーシング2内において、前後方向に互いに間隔を隔てて並列配置されている。
トナー供給部48は、プロセスカートリッジ46の後側部分に設けられ、上下方向に延びる略ボックス形状に形成されている。トナー供給部48は、その下側部分において、現像ローラ50と、供給ローラ51と、層厚規制ブレード52とを備えている。
現像ローラ50は、左右方向に延びる略円柱形状に形成され、トナー供給部48内の下端部において、前側から露出されるように回転可能に設けられている。そして、現像ローラ50は、感光ドラム47に対して後側から接触している。
供給ローラ51は、左右方向に延びる略円柱形状に形成され、現像ローラ50の後側に回転可能に設けられ、現像ローラ50に対して後側から接触している。
層厚規制ブレード52は、上下方向に延びる略平板形状に形成され、その下端部が現像ローラ50に後側から接触するように、トナー供給部48に固定されている。
そして、トナー供給部48には、供給ローラ51の上側において、トナーが収容されている。
トナー回収部49は、プロセスカートリッジ46の前側部分に設けられ、上下方向に延びる略ボックス形状に形成されている。また、トナー回収部49には、感光ドラム47と前後方向に対向する部分に、開口79が貫通形成されている。また、トナー回収部49は、ドラムクリーニングブレード54を備えている。
ドラムクリーニングブレード54は、上下方向に延びる略平板形状に形成されており、その下端部が感光ドラム47の周面に前側から接触するように、開口79の上側周端部に固定されている。
また、ドラムクリーニングブレード54は、詳しくは後述するが、感光ドラム47の周面に残存した転写残トナーを掻き取る。そして、トナー回収部49には、ドラムクリーニングブレード54によって掻き取られた転写残トナーが収容される。
帯電ローラ53は、左右方向に延びる略円柱形状に形成され、トナー回収部49の前側において回転可能に設けられている。そして、帯電ローラ53は、感光ドラム47に対して前上側から接触している。
また、プロセスカートリッジ46には、その上端部から、トナー供給部48とトナー回収部49との間を通過して、感光ドラム47に臨むように、スキャナユニット20からのレーザビームを通過させる通過開口55が形成されている。
(3−3)転写ユニット
転写ユニット22は、プロセスユニット21の下方に配置され、ベルトユニット24と二次転写ローラ25とを備えている。
ベルトユニット24は、複数の感光ドラム47のそれぞれに下側から対向するように、前後方向に沿って配置され、駆動ローラ26と、第1従動ローラ27と、第2従動ローラ28と、ベルトの一例としての中間転写ベルト29と、複数の一次転写ローラ30と、ベルトクリーナー31とを備えている。
駆動ローラ26および第1従動ローラ27は、前後方向に互いに間隔を隔てて対向配置されている。第2従動ローラ28は、駆動ローラ26に対して、前下方に間隔を隔てて配置されている。
中間転写ベルト29は、その上側部分が複数の感光ドラム47と上下方向に対向するように、複数の感光ドラム47の下側に配置され、駆動ローラ26、第1従動ローラ27および第2従動ローラ28の周りに掛け渡されている。
また、中間転写ベルト29は、駆動ローラ26の駆動と、第1従動ローラ27および第2従動ローラ28の従動とにより、感光ドラム47と接触する上側部分が後側から前側に向かって移動するように、周回移動される。
複数の一次転写ローラ30のそれぞれは、対応する感光ドラム47と、中間転写ベルト29を挟んで上下方向に対向するように、対応する感光ドラム47の下側に配置されている。
ベルトクリーナー31は、中間転写ベルト29の後端部の上側であって、プロセスユニット21の後側に配置されている。ベルトクリーナー31は、詳しくは後述するが、中間転写ベルト29上に付着した廃トナーを回収する。
二次転写ローラ25は、駆動ローラ26と、中間転写ベルト29を挟んで対向するように、駆動ローラ26の後下方に配置されている。
(3−4)定着ユニット
定着ユニット23は、二次転写ローラ25の上方に配置されている。定着ユニット23は、加熱ローラ32と、加熱ローラ32に対して後側から圧接される加圧ローラ33とを備えている。
(4)画像形成動作
(4−1)現像動作
トナー供給部48内のトナーは、供給ローラ51の回転によって、供給ローラ51と現像ローラ50との間で摩擦帯電されながら、現像ローラ50に供給される。現像ローラ50に供給されたトナーは、現像ローラ50の回転に伴って、層厚規制ブレード52によって厚さが規制され、一定厚さの薄層として現像ローラ50の表面に担持される。
一方、感光ドラム47の表面は、帯電ローラ53により一様に帯電された後、スキャナユニット20によって露光される。これにより、感光ドラム47の表面には、画像データに基づく静電潜像が形成される。
そして、現像ローラ50に担持されるトナーが感光ドラム47の表面上の静電潜像に供給されることにより、感光ドラム47の表面にトナー像が担持される。
(4−2)転写・定着動作
感光ドラム47の表面に担持されたトナー像は、後側から前側に移動される中間転写ベルト29の上側部分に順次一次転写される。これにより、中間転写ベルト29上にカラー画像が形成される。中間転写ベルト29上に形成されたカラー画像は、中間転写ベルト29が二次転写ローラ25との対向位置を通過するときに、給紙部8から供給される用紙Sに二次転写される。
用紙Sに転写されたカラー画像は、定着ユニット23において、用紙Sが加熱ローラ32と加圧ローラ33との間を通過するときに、加熱および加圧されることによって用紙Sに熱定着される。
(4−3)排紙動作
そして、カラー画像が定着された用紙Sは、排紙ローラ34によって、本体ケーシング2の上面に形成される排紙トレイ35上に排紙される。
(5)フラットベッドスキャナ
フラットベッドスキャナ3は、排紙トレイ35の上方に設けられている。フラットベッドスキャナ3では、原稿が、押えカバー36とガラス面37との間に配置された後、CCDセンサ38がスライドすることにより、原稿の画像情報が読み取られる。そして、プリンタ1では、読み取られた原稿の画像情報に基づいて、画像形成部9において、上記したように、用紙Sに画像を形成することができる。
2.本体ケーシングの詳細
(1)連動機構
本体ケーシング2内には、図2および図3に示すように、フロントカバー5とプロセスユニット21とを連動させる左右1対の連動機構65が設けられている。また、本体ケーシング2には、図4に示すように、その左右両側壁のそれぞれに、後述するドロワ支持部68を案内する前後1対の支持部ガイド溝66が形成されている。
左右1対の連動機構65は、左右方向に互いに間隔を隔てて対向配置されており、各連動機構65は、プロセスユニット21をスライド移動可能に支持するドロワ支持部68と、ドロワ支持部68とフロントカバー5とを連結する連結部材69とを備えている。
なお、本実施形態では、1対の連動機構65に関する構成のそれぞれが、左右対称となる形状および配置にて設けられている。そのため、以下の連動機構65の説明では、1対の連動機構65のうち、右側の連動機構65を取り上げて、その構成について説明し、左側の連動機構65の説明を省略する。
ドロワ支持部68は、プロセスユニット21に対して、左右方向外側に配置されている。また、ドロワ支持部68は、前後方向に延びる側面視略矩形状の略平板形状に形成されており、その前後方向長さは、図1に示すように、プロセスユニット21の前後方向長さよりも長く形成されている。
また、ドロワ支持部68には、図3に示すように、ドロワフレーム45の被ガイド部61を案内するドロワガイド溝70と、図5(a)および図5(b)に示すように、後述する搬送連結部94の突出部100を案内するクリーナーガイド溝80とが形成されている。
ドロワガイド溝70は、図3に示すように、ドロワ支持部68の左右方向内側面における上側部分に形成され、ドロワ支持部68の左右方向内側面から左右方向外方に向かって凹み、ドロワ支持部68の全体にわたって前後方向に延びる凹溝として形成されている。
クリーナーガイド溝80は、図5(a)および図5(b)に示すように、ドロワガイド溝70の後端部の下側に間隔を隔てて形成され、ドロワ支持部68の左右方向内側面から左右方向外方に向かって凹み、前後方向に延びる凹溝として形成されている。
また、ドロワ支持部68には、図4に示すように、前後1対の支持部ガイド溝66のそれぞれに挿入される前後1対のガイドボス71と、後述する第2接続部77に挿入される嵌合ボス75とが設けられている。
1対のガイドボス71は、ドロワ支持部68の左右方向外側面の上側部分において、前後方向に互いに間隔を隔てて対向配置されており、具体的には、ドロワ支持部68の前上端部と、後上端部とに1つずつ設けられている。ガイドボス71は、ドロワ支持部68の左右方向外側面から左右方向外方に向かって突出する略円柱形状に形成されている。
嵌合ボス75は、ドロワ支持部68の左右方向外側面における前下端部に設けられており、ドロワ支持部68の左右方向外側面から左右方向外方に向かって突出する略円柱形状に形成されている。
連結部材69は、ドロワ支持部68に対して前下側に配置されており、第1連結部72と、第2連結部73とを備えている。
第1連結部72は、略杆形状に形成され、その一端部がフロントカバー5に揺動可能に接続されている。また、第1連結部72の他端部には、第1接続部74が一体的に設けられている。第1接続部74は、側面視略円形状の略平板形状に形成されている。
第2連結部73は、略杆形状に形成され、その一端部に接続ボス76が、その他端部に第2接続部77が、それぞれ一体的に設けられている。
接続ボス76は、第2連結部73の一端部から、右方に向かって突出する略円柱形状に形成されており、第1連結部72の第1接続部74に相対回転可能に挿入されている。
第2接続部77は、前下方と後上方とを結ぶ方向に延びる側面視略楕円形状の略平板形状に形成されている。第2接続部77には、ドロワ支持部68の嵌合ボス75が相対回転可能に挿入されている。これにより、ドロワ支持部68は、連結部材69を介してフロントカバー5に連結されている。
1対の支持部ガイド溝66は、本体ケーシング2の左右方向内側面から左右方向外方に向かって凹む凹溝に形成され、前上方と後下方とを結ぶ方向に延びる側面視湾曲形状に形成されている。
また、ドロワ支持部68は、前側のガイドボス71が前側の支持部ガイド溝66に相対移動可能に嵌合するとともに、後側のガイドボス71が後側の支持部ガイド溝66に相対移動可能に嵌合することにより、本体ケーシング2の側壁に支持されている。
そして、図1に示すように、フロントカバー5が閉鎖位置に配置された状態では、連結部材69は、接続ボス76を支点として、上方に向かって開放される側面視略V字状に折り畳まれ、ドロワ支持部68は、図示しないが、各ガイドボス71が対応する支持部ガイド溝66の後下端部に配置され、相対的に下側に位置する下降位置に配置される。
また、図4に示すように、フロントカバー5が開放位置に配置された状態では、連結部材69は、前下方と後上方とを結ぶ方向に延び、ドロワ支持部68は、各ガイドボス71が対応する支持部ガイド溝66の前上端部に配置され、相対的に上側に位置する上昇位置に配置される。
3.プロセスユニットの詳細
(1)ドロワフレーム
プロセスユニット21は、上記したように、ドロワフレーム45を備えている。
ドロワフレーム45は、図1および図4に示すように、左右方向に互いに間隔を隔てて対向配置される1対のドロワ側壁59と、1対のドロワ側壁59の前端部間を連結するドロワ前壁63と、1対のドロワ側壁59の後端部間を連結するドロワ後壁64とを備えている。
ドロワ側壁59は、図4に示すように、前後方向に延びる側面視略矩形状の略平板形状に形成され、その左右方向外側面には、被ガイド部61が設けられている。被ガイド部61は、ドロワ側壁59の左右方向外側面における上下方向略中央部分から、左右方向外方に向かって突出し、ドロワ側壁59の全体にわたって前後方向に延びる略杆状に形成されている。
ドロワ前壁63は、図1に示すように、左右方向に延びる正面視略矩形状の略平板形状に形成され、その前面に、把持部60が設けられている。把持部60は、ドロワ前壁63の前面における上端部から前方に向かって延びた後、屈曲して下方に向かって延びる側面視略L字状に形成されている。
ドロワ後壁64は、左右方向に延びる背面視略矩形状の略平板形状に形成され、その下端部には、挿通口62が前後方向に貫通形成されている。挿通口62は、背面視略円形状に形成され、その穴径が、後述する搬送部側シャッタ103の外径よりも大径に形成されている。
(2)ブラックプロセスカートリッジ
ブラックプロセスカートリッジ46Kには、その後側において、廃トナー収容器の一例としての廃トナー収容部56が設けられている。つまり、廃トナー収容部56は、プロセスユニット21に設けられている。
廃トナー収容部56は、上下方向に延びる側面視略矩形状の略ボックス形状に形成されている。また、廃トナー収容部56には、挿通穴40が形成されるとともに、連結受入部57が設けられている。
挿通穴40は、廃トナー収容部56の後壁の下端部において、背面視略円形状に貫通形成されている。また、挿通穴40の穴径は、後述する挿入部99の外径よりも大径、かつ、後述する搬送部側シャッタ103の外径よりも小径に形成されている。
連結受入部57は、廃トナー収容部56内に配置されており、挿通穴40の周端部から前方に向かって延び、前端部が閉鎖された略円筒形状に形成されている。
また、連結受入部57には、受入口58が形成されている。受入口58は、連結受入部57の下側部分における後端部において、上下方向に貫通形成されている。
また、連結受入部57は、収容部側シャッタ41を備えている。収容部側シャッタ41は、前後方向に延び、後端部が閉鎖された略円筒形状に形成され、連結受入部57内に収容されている。そして、収容部側シャッタ41は、図3に示すように、連結受入部57の前端部に配置され、受入口58を閉鎖する閉位置と、図1に示すように、連結受入部57の後端部に配置され、受入口58を開放する開位置とにスライド移動可能に設けられている。また、収容部側シャッタ41の後端部と連結受入部57の前端部との間には、圧縮ばね42が介在されており、収容部側シャッタ41は、圧縮ばね42によって、常には、後方に向かって付勢されている。
そして、ブラックプロセスカートリッジ46Kは、ドロワフレーム45内における後端部に装着されている。ブラックプロセスカートリッジ46Kがドロワフレーム45に装着された状態において、廃トナー収容部56の挿通穴40とドロワ後壁64の挿通口62とは、前後方向に対向し、互いに連通している。
(3)プロセスユニットとドロワ支持部との連動
そして、プロセスユニット21は、図4に示すように、被ガイド部61が対応するドロワガイド溝70に嵌合されることにより、ドロワ支持部68に前後方向にスライド移動可能に支持されている。
プロセスユニット21は、図1に示すように、フロントカバー5が閉鎖位置に配置され、ドロワ支持部68が下降位置に配置された状態において、複数の感光ドラム47が中間転写ベルト29に上側から接触する接触位置に配置される。
また、プロセスユニット21は、図2に示すように、フロントカバー5が開放位置に配置され、ドロワ支持部68が上昇位置に配置された状態において、複数の感光ドラム47と中間転写ベルト29とが上下方向に離間する離間位置に配置される。つまり、プロセスユニット21は、内部位置に配置された状態において、接触位置と離間位置とに移動可能である。
4.ベルトクリーナの詳細
(1)廃トナー回収ユニットおよび廃トナー搬送ユニット
ベルトクリーナー31は、図1に示すように、ベルトクリーニングユニットの一例としての廃トナー回収ユニット85と、搬送部材の一例としての廃トナー搬送ユニット86と、スクリュー91とを備えている。
廃トナー回収ユニット85は、ベルトクリーナー31の後側部分であって、駆動ローラ26との間に中間転写ベルト29を挟むように、駆動ローラ26の上側に配置されている。廃トナー回収ユニット85は、ユニットフレーム87と、ブラシローラ88と、クリーニングブレード89とを備えている。
ユニットフレーム87は、前後方向に延びる側面視略楕円形状に形成され、左右方向に延びる中空形状に形成されている。また、ユニットフレーム87の左右両端部は、図5(a)および図5(b)に示すように、閉鎖されている。
ユニットフレーム87には、図示しない第1嵌合筒と、図1に示すように、露出開口90とが形成されている。図示しない第1嵌合筒は、ユニットフレーム87内に連通するように、ユニットフレーム87の右側壁の前側部分から右側へ延びる略円筒形状に形成されている。露出開口90は、ユニットフレーム87の下端部における後側部分において、上下方向に貫通形成され、左右方向に延びるように形成されている。
ブラシローラ88は、左右方向に延びるように形成され、ユニットフレーム87内における後側部分に収容されている。ブラシローラ88は、その左右両端部がユニットフレーム87の左右両側壁に回転可能に支持されることにより、ユニットフレーム87に支持されている。
クリーニングブレード89は、前後左右に延びる略平板形状に形成され、その後端部が中間転写ベルト29と接触するように、その前端部が、ユニットフレーム87の露出開口90の前側周端部に固定されている。これにより、駆動ローラ26に巻回されている中間転写ベルト29は、クリーニングブレード89の後端部と駆動ローラ26とに挟まれている。
スクリュー91は、ユニットフレーム87の前側部分の内側において、ブラシローラ88の前側に配置されている。スクリュー91は、左右方向に延びるオーガスクリューである。
そして、廃トナー回収ユニット85は、本体ケーシング2に固定されている。
廃トナー搬送ユニット86は、ベルトクリーナー31の前側部分であって、左右両側のドロワ支持部68間に配置されている。廃トナー搬送ユニット86は、搬送パイプ部93と、搬送連結部94と、スクリュー105とを備えている。
搬送パイプ部93は、図5(a)および図5(b)に示すように、ユニットフレーム87および後述する挿入部99に対して、右側に配置されている。搬送パイプ部93は、略パイプ状に形成されており、その前後両端部が左方に向かって屈曲する平面視略コ字状に形成されている。具体的には、搬送パイプ部93は、図1に示すように、第1嵌合部95と、途中部96と、第2嵌合部97とから一体的に形成されている。
第1嵌合部95は、搬送パイプ部93の後端部であって、左右方向に延びるように形成されている。そして、第1嵌合部95は、ユニットフレーム87内に連通されるように、図示しない第1嵌合筒に、その径方向外側から相対回転可能に嵌合されている。なお、第1嵌合部95の内径は、図示しない第1嵌合筒の外径と略同径に形成されている。
途中部96は、第1嵌合部95の右端部から屈曲して、前方に向かって延びるように形成されている。
第2嵌合部97は、搬送パイプ部93の前端部であって、途中部96の前端部から屈曲して、左方に向かって延びるように形成されている。
搬送連結部94は、本体部98と、挿入部99とを一体的に備えている。
本体部98は、上下方向に延びる側面視略矩形状に形成され、左右方向に延びる略角柱形状に形成されている。また、本体部98の左右両端面には、図5(a)および図5(b)に示すように、クリーナーガイド溝80に案内される突出部100が一体的に設けられている。
突出部100は、本体部98の左右両端面のそれぞれにおける略中央部分から、左右方向外方に向かって突出するように形成され、前後方向に延びる側面視略楕円形状に形成されている。
挿入部99は、図1に示すように、前後方向に延び、前後両端部が閉鎖された略円筒形状に形成されている。また、挿入部99は、前後方向に投影したときにドロワフレーム45の挿通口62と重なるように配置され、本体部98を前後方向に貫通して設けられている。
また、挿入部99には、図示しない第2嵌合筒と、排出口102とが形成されている。図示しない第2嵌合筒は、挿入部99の後端部に連続して右側へ延びる略円筒形状に形成されている。また、図示しない第2嵌合筒には、搬送パイプ部93の第2嵌合部97が、その径方向外側から相対回転可能に嵌合されており、搬送パイプ部93と挿入部99との内部空間が連通されている。なお、図示しない第2嵌合筒の外径は、図示しない第2嵌合部97の内径と略同径に形成されている。
また、排出口102は、挿入部99の前端部における下側部分において、上下方向に貫通形成されている。
また、本体部98における挿入部99の周縁部には、ばね収容溝101が形成されている。ばね収容溝101は、本体部98の前面から、後方に向かって凹むように形成されている。
また、挿入部99は、搬送部側シャッタ103を備えている。搬送部側シャッタ103は、前後方向に延びる略円筒形状に形成され、挿入部99に径方向外側から嵌合している。そして、搬送部側シャッタ103は、図3に示すように、排出口102を閉鎖するように挿入部99の前端部に配置される閉位置と、図1に示すように、排出口102を開放するように、挿入部99の前後方向略中央部分に配置される開位置とにスライド移動可能に設けられている。
そして、搬送部側シャッタ103の後端部とばね収容溝101の前面との間には、圧縮ばね104が介在されており、搬送部側シャッタ103は、圧縮ばね104によって、常には、前方に向かって付勢されている。
スクリュー105は、搬送パイプ部93および挿入部99の内部に収容されており、略コイルばね形状に形成されている。
そして、搬送連結部94は、図5に示すように、本体部98の各突出部100が、対応するクリーナーガイド溝80に嵌合されることにより、左右両側のドロワ支持部68に前後方向にスライド移動可能に支持されている。
(2)廃トナー収容部と廃トナー搬送ユニットとの連動
そして、廃トナー搬送ユニット86は、図5(a)に示すように、プロセスユニット21が接触位置に配置されている状態において、搬送連結部94の各突出部100が対応するクリーナーガイド溝80の前端部に配置される第1位置に配置される。
廃トナー搬送ユニット86が第1位置に配置された状態において、搬送連結部94の挿入部99は、図1に示すように、排出口102と受入口58とが上下方向に対向するように、連結受入部57内に挿入される。
また、収容部側シャッタ41は、挿入部99の前端部に接触され、圧縮ばね42の付勢力に抗して、開位置に配置され、搬送部側シャッタ103は、挿通穴40周端部に接触され、圧縮ばね104の付勢力に抗して、開位置に配置される。
また、廃トナー搬送ユニット86は、図5(b)に示すように、プロセスユニット21が離間位置に配置されている状態において、搬送連結部94の各突出部100が対応するクリーナーガイド溝80の後端部に配置される第2位置に配置される。
廃トナー搬送ユニット86が第2位置に配置された状態において、搬送連結部94の挿入部99は、図2に示すように、排出口102の前側部分と受入口58の後側部分とが上下方向に対向するように、連結受入部57内に挿入される。つまり、廃トナー搬送ユニット86が、第1位置および第2位置のいずれの位置に配置されている場合も、連結受入部57と挿入部99とは連結されている。
5.本体ケーシングに対するプロセスユニットの引出および収容動作
次に、本体ケーシング2に対するプロセスユニット21の引出および収容動作について説明する。
プリンタ1では、図1に示すように、画像形成動作時において、フロントカバー5が閉鎖位置に配置され、プロセスユニット21が接触位置に配置されている。
(1)プロセスユニットの本体ケーシングからの引出動作
そこで、プロセスユニット21を本体ケーシング2から引き出すには、まず、図1および図2に示すように、フロントカバー5を、閉鎖位置から開放位置に向かって、左側面視時計回りに回動させる。
そうすると、フロントカバー5の移動に伴って、連結部材69の第2接続部77が、嵌合ボス75を前下方に向かって引っ張る。これにより、ドロワ支持部68は、嵌合ボス75を介して、連結部材69により前下方に向かって引っ張られる。そうすると、ドロワ支持部68は、各ガイドボス71が対応する支持部ガイド溝66に案内されることにより、下降位置から前上方に向かってスライド移動される。このとき、プロセスユニット21は、ドロワ支持部68の移動により、接触位置から前上方に向かって移動される。
そして、図4に示すように、フロントカバー5が開放位置に到達すると、各ガイドボス71が対応する支持部ガイド溝66の前端縁に後側から当接し、ドロワ支持部68のそれ以上の移動が規制される。
これにより、ドロワ支持部68は、下降位置から上昇位置に移動され、プロセスユニット21は、接触位置から離間位置に移動される。つまり、連動機構65は、フロントカバー5の閉鎖位置から開放位置への移動に伴って、プロセスユニット21を接触位置から離間位置に移動させる。
また、ドロワ支持部68が下降位置から上昇位置に移動されるとき、搬送連結部94は、図2および図5(b)に示すように、ドロワ支持部68の移動に伴って上方に向かって移動され、搬送パイプ部93の第2嵌合部97は、搬送連結部94の移動に伴って上方に向かって移動される。
そうすると、搬送パイプ部93が、第1嵌合部95を支点として、右側面視時計回りに回動され、廃トナー搬送ユニット86が、第1位置から第2位置に回動される。
このとき、挿入部99の前端部は、図2に示すように、連結受入部57に挿入された状態が維持されており、排出口102の前側半分と受入口58の後側半分とが、上下方向に対向され、互いに連通されている。
次いで、ドロワフレーム45の把持部60を把持して、内部位置にあるプロセスユニット21を前側に向かって引き出す。
そうすると、図4に示すように、ドロワフレーム45の被ガイド部61が、対応するドロワガイド溝70にガイドされて、プロセスユニット21が、内部位置から前方に向かって移動される。
そうすると、挿入部99が、図3に示すように、連結受入部57から離脱される。つまり、プロセスユニット21が、内部位置から外部位置に向かって移動されると、挿入部99と連結受入部57との連結が解除される。
このとき、挿入部99の前端部と収容部側シャッタ41の後端部との接触が解除されるとともに、搬送部側シャッタ103と挿通穴40の周端部との接触が解除される。これにより、収容部側シャッタ41は、圧縮ばね42の付勢力により、開位置から閉位置に移動される。また、搬送部側シャッタ103は、圧縮ばね104の付勢力により、開位置から閉位置に移動される。
そして、プロセスユニット21をさらに前方に向かって引き出すと、プロセスユニット21が、開口部4を通過して、本体ケーシング2外に引き出される。
これにより、プロセスユニット21は、すべてのプロセスカートリッジ46が上側から露出される外部位置に配置される。
以上により、プロセスユニット21の内部位置から外部位置への移動が完了する。
プリンタ1では、例えば、プロセスカートリッジ46を交換する場合、プロセスユニット21が外部位置に配置された状態において、プロセスカートリッジ46がドロワフレーム45に対して着脱される。
具体的には、プロセスカートリッジ46をドロワフレーム45から離脱させるには、図3において仮想線で示すように、プロセスカートリッジ46をドロワフレーム45から上側へ引き抜いて離脱させる。また、プロセスカートリッジ46をドロワフレーム45に装着するには、プロセスカートリッジ46をドロワフレーム45に上側から挿入して装着する。
(2)プロセスユニットの本体ケーシングに対する収容動作
外部位置にあるプロセスユニット21を、本体ケーシング2に収容するには、上記した引出動作と逆の手順に操作する。
具体的には、ドロワフレーム45の把持部60を把持して、プロセスユニット21を後方に向かって押し込む。そうすると、プロセスユニット21は、ドロワフレーム45の被ガイド部61が対応するドロワガイド溝70にガイドされることにより、外部位置から内部位置に向かって後方に移動される。
このとき、プロセスユニット21は、図2に示すように、ドロワ支持部68が上昇位置に配置されているので、複数の感光ドラム47と中間転写ベルト29とが上下方向に離間した状態で、後方に向かって移動される。
そして、プロセスユニット21が内部位置に到達すると、ドロワフレーム45の挿通口62に、挿入部99の前端部および搬送部側シャッタ103が挿入され、さらに、廃トナー収容部56の連結受入部57に、挿入部99の前端部が挿入される。これにより、挿入部99と連結受入部57とが連結される。
このとき、廃トナー収容部56の挿通穴40の周端部は、搬送部側シャッタ103の前端部に前側から当接し、収容部側シャッタ41の後端部は、挿入部99の前端部に前側から当接する。
これにより、搬送部側シャッタ103は、挿通穴40の周端部に後方に向かって押圧され、圧縮ばね104の付勢力に抗して、閉位置から後方に向かって移動される。一方、収容部側シャッタ41は、挿入部99の前端部に前方に向かって押圧され、圧縮ばね42の付勢力に抗して、閉位置から前方に向かって移動される。
次いで、フロントカバー5を、開放位置から閉鎖位置に向かって移動させる。
このとき、連結部材69は、図1に示すように、上方に向かって開放される側面視略V字状となるように、接続ボス76を支点として屈曲する。
そうすると、ドロワ支持部68は、連結部材69による引っ張りが解除されて、プロセスユニット21の自重により、各ガイドボス71が対応する支持部ガイド溝66に案内されながら、上昇位置から後下方に向かってスライドされる。
そして、各ガイドボス71が対応する支持部ガイド溝66の後端縁に前側から当接すると、ドロワ支持部68のそれ以上の移動が規制され、ドロワ支持部68が下降位置に配置される。つまり、ドロワ支持部68は、フロントカバー5の開放位置から閉鎖位置への移動に連動して、上昇位置から下降位置へ移動される。
このとき、ドロワ支持部68に支持されるプロセスユニット21は、ドロワ支持部68の上昇位置から下降位置への移動に伴って、離間位置から接触位置に移動される。つまり、連動機構65は、フロントカバー5の開放位置から閉鎖位置への移動に伴って、プロセスユニット21を離間位置から接触位置に移動させる。
また、ドロワ支持部68が上昇位置から下降位置に移動されるときに、図1および図5(b)に示すように、搬送連結部94および第2嵌合部97が、ドロワ支持部68の移動に伴って、下方に向かって移動される。そうすると、搬送パイプ部93は、第1嵌合部95を支点として、右側面視反時計回りに回動され、廃トナー搬送ユニット86が、第2位置から第1位置に回動される。つまり、廃トナー搬送ユニット86は、挿入部99と連結受入部57とが連結された状態で、プロセスユニット21の接触位置と離間位置との移動に追従して、第2位置と第1位置とに回動する。
これにより、挿入部99が、図1に示すように、連結受入部57に対して、さらに前方に向かって進出し、排出口102と受入口58とが上下方向に対向され、互いに連通される。
このとき、搬送部側シャッタ103は、挿通穴40の周端部にさらに後方に向かって押圧されることにより、圧縮ばね104の付勢力に抗して、さらに後方に向かって移動され、開位置に配置される。収容部側シャッタ41は、挿入部99の前端部にさらに前方に向かって押圧されることにより、圧縮ばね42の付勢力に抗して、さらに前方に向かって移動され、開位置に配置される。
以上により、プロセスユニット21の本体ケーシング2に対する収容が完了する。
6.廃トナーの回収動作(クリーニング動作)
プリンタ1では、画像形成動作が開始されると、図1に示すように、本体ケーシング2内の図示しない駆動源からの駆動力により、廃トナー回収ユニット85のブラシローラ88、スクリュー91、および、廃トナー搬送ユニット86のスクリュー105が回転する。
そして、プリンタ1の画像形成動作において、上記したように、複数の感光ドラム47の表面に担持されたトナー像は、後側から前側へ移動される中間転写ベルト29の上側部分に順次一次転写される。中間転写ベルト29に一次転写された後、各感光ドラム47の表面には、転写残トナーなどの廃トナーが用紙Sに転写されずに残存している。
感光ドラム47が回転すると、感光ドラム47の廃トナーが、ドラムクリーニングブレード54により掻き取られ、開口79を介して、トナー回収部49内に落下し、収容される。
次いで、中間転写ベルト29に形成されたカラー画像は、上記したように、中間転写ベルト29が二次転写ローラ25との対向位置を通過する間に、給紙部8から供給される用紙Sに二次転写される。
用紙Sにカラー画像が二次転写された後、中間転写ベルト29の上には、廃トナーが付着している。そのような廃トナーには、例えば、用紙Sに転写されずに、中間転写ベルト29上に残存した転写残トナーや、用紙Sが、中間転写ベルト29と二次転写ローラ25との対向位置を通過するときに、中間転写ベルト29に付着される紙粉などが含まれる。
そのような廃トナーは、中間転写ベルト29の周回移動により、廃トナーがクリーニングブレード89に対向すると、廃トナーは、クリーニングブレード89により掻き取られ、露出開口90を介して、ユニットフレーム87内に回収される。これにより、中間転写ベルト29上から廃トナーが除去される。
その後、回収された廃トナーは、ブラシローラ88の回転によって前側へ搬送された後、スクリュー91の回転によってユニットフレーム87内を右方に向かって搬送され、搬送パイプ部93の第1嵌合部95に送られる。
第1嵌合部95内に送られた廃トナーは、スクリュー105の回転により、第1嵌合部95から途中部96を経て第2嵌合部97へと搬送される。そして、第2嵌合部97内に搬送された廃トナーは、さらに、スクリュー105の回転により、第2嵌合部97から挿入部99内に搬送され、挿入部99内を前方に向かって搬送される。
そして、挿入部99内の廃トナーは、挿入部99の前端部に到達すると、重力により、排出口102から、受入口58を介して、廃トナー収容部56内に落下し、収容される。つまり、廃トナー搬送ユニット86は、廃トナー回収ユニット85により回収した廃トナーを、廃トナー回収ユニット85から廃トナー収容部56に搬送する。
以上によって、プリンタ1のクリーニング動作が完了する。
7.作用効果
(1)プリンタ1では、図1および図2に示すように、プロセスユニット21が内部位置に配置された状態において、接触位置と離間位置とに移動可能である。そのため、図2〜4に示すように、プロセスユニット21を、複数の感光ドラム47と中間転写ベルト29とが離間した状態で、内部位置と外部位置とに移動させることができる。
具体的には、プロセスユニット21を内部位置から外部位置に移動させる場合、図2に示すように、プロセスユニット21を離間位置に配置した後、図3に示すように、内部位置から外部位置に移動させることができる。また、プロセスユニット21を外部位置から内部位置に移動させる場合、複数の感光ドラム47と中間転写ベルト29とが離間した状態で、プロセスユニット21を外部位置から内部位置に移動させた後、図1に示すように、プロセスユニット21を離間位置から接触位置に移動させることができる。
そのため、図1〜図3に示すように、プロセスユニット21を内部位置と外部位置とに移動させるときに、複数の感光ドラム47と中間転写ベルト29とが摺擦することを抑制でき、プロセスユニット21の内部位置と外部位置との円滑な移動を確保することができる。また、プロセスユニット21を外部位置から内部位置へ直線的に移動させるときに、廃トナー収容部56と廃トナー搬送ユニット86とを円滑に連結することができ、廃トナー収容部56と廃トナー搬送ユニット86との連結部分、具体的には、廃トナー搬送ユニット86の挿入部99や、廃トナー収容部56の連結受入部57が破損することを抑制できる。
また、プロセスユニット21を、図1および図2に示すように、外部位置から内部位置に移動させた後、離間位置から接触位置に移動させると、廃トナー搬送ユニット86がプロセスユニット21の接触位置と離間位置との移動に追従して移動する。
そのため、廃トナー収容部56と廃トナー搬送ユニット86との相対的な位置精度の向上を図ることができ、廃トナー搬送ユニット86が、廃トナー回収ユニット85により回収された廃トナーを、廃トナー回収ユニット85から廃トナー収容部56に確実に搬送することができる。
従って、プリンタ1によれば、プロセスユニット21が内部位置と外部位置とに移動するときに、複数の感光ドラム47と中間転写ベルト29とが摺擦することを抑制できながら、廃トナー回収ユニット85により回収された廃トナーを、廃トナー回収ユニット85から廃トナー収容部56に確実に搬送できる。
(2)また、廃トナー搬送ユニット86の挿入部99は、図1および図2に示すように、プロセスユニット21が内部位置に配置された状態において、廃トナー収容部56の連結受入部57と、常に連結されている。そして、プロセスユニット21が、接触位置と離間位置とに移動すると、廃トナー搬送ユニット86は、挿入部99と連結受入部57とが連結された状態で、第1位置と第2位置とに移動する。
そのため、プロセスユニット21を、図1〜図3に示すように、複数の感光ドラム47と中間転写ベルト29とが離間した状態で、外部位置から内部位置に前後方向に沿って移動させ、挿入部99と連結受入部57とを連結させた後、プロセスユニット21を離間位置から接触位置に移動させることができる。
その結果、プロセスユニット21が外部位置から内部位置に移動されるときに、複数の感光ドラム47と中間転写ベルト29とが摺擦することを抑制できながら、廃トナー搬送ユニット86の挿入部99と廃トナー収容部56の連結受入部57との確実な連結を確保することができる。これにより、廃トナー搬送ユニット86が、廃トナー回収ユニット85により回収された廃トナーを、廃トナー回収ユニット85から廃トナー収容部56により一層確実に搬送することができる。
また、このプリンタ1では、図1および図2に示すように、廃トナー搬送ユニット86と廃トナー収容部56とを連結させた状態でプロセスユニット21を離間位置から接触位置に移動させるので、プロセスユニット21の移動に起因して廃トナー搬送ユニット86の挿入部99や廃トナー収容部56の連結受入部57が破損することを、抑制できる。
さらに、詳細に説明すると、プロセスユニット21を接触位置に移動させるときには、感光ドラム47を本体ケーシング2に対して位置決めする必要がある。そのため、プロセスユニット21を、外部位置から内部位置に移動させた後、上方から下方に移動させて、感光ドラム47を中間転写ベルト29に対して接触させるとともに感光ドラム47を本体ケーシング2に対して位置決めする。
しかし、プロセスユニット21を接触位置に移動させるときに廃トナー搬送ユニット86と廃トナー収容部56とを連結すると、感光ドラム47の本体ケーシング2に対する位置決めと、廃トナー搬送ユニット86と廃トナー収容部56との連結とを同時に実現する必要がある。そのため、感光ドラム47の本体ケーシング2に対する位置決め精度と、廃トナー収容部56の廃トナー搬送ユニット86に対する位置決め精度とが両立できない場合には、廃トナー搬送ユニット86と廃トナー収容部56とを円滑に連結することができず、プロセスユニット21の接触位置への移動に起因して廃トナー搬送ユニット86の挿入部99や廃トナー収容部56の連結受入部57が破損するおそれがある。
対して、このプリンタ1では、廃トナー搬送ユニット86と廃トナー収容部56とを連結させた状態でプロセスユニット21を離間位置から接触位置に移動させるので、プロセスユニット21の接触位置への移動に起因して廃トナー搬送ユニット86の挿入部99や廃トナー収容部56の連結受入部57が破損することを、抑制できる。
(3)また、廃トナー搬送ユニット86は、図5(a)および図5(b)に示すように、第1嵌合部95を支点として、第1位置と第2位置とに回動可能である。そのため、廃トナー搬送ユニット86の第1位置と第2位置との円滑な移動を確保することができ、ひいては、図1および図2に示すように、プロセスユニット21の接触位置と離間位置との移動の円滑化を図ることができる。
(4)プリンタ1では、図1および図2に示すように、フロントカバー5を閉鎖位置から開放位置に移動させれば、連動機構65により、プロセスユニット21が接触位置から離間位置に移動される。
そのため、フロントカバー5およびプロセスユニット21のそれぞれを独立して移動させる場合と比較して、プロセスユニット21を接触位置から離間位置へ移動させる作業の効率化を図ることができる。
また、フロントカバー5が、図2に示すように、開放位置に配置された状態において、連動機構65により、プロセスユニット21が離間位置に配置されるので、プロセスユニット21を、図3に示すように、本体ケーシング2から引き出すときに、複数の感光ドラム47と中間転写ベルト29とを確実に離間させることができる。
従って、プロセスユニット21の内部位置から外部位置への移動作業の効率化を図ることができながら、複数の感光ドラム47と中間転写ベルト29とが摺動することを確実に抑制できる。
また、フロントカバー5の開閉動作にプロセスユニット21の離間位置から接触位置への移動を連動させると、離間位置から接触位置への移動時にプロセスユニット21が振動するおそれがある。この場合、プロセスユニット21を接触位置に移動させるときに廃トナー搬送ユニット86と廃トナー収容部56とを連結するように構成すると、感光ドラム47の本体ケーシング2に対する位置決め精度と、廃トナー収容部56の廃トナー搬送ユニット86に対する位置決め精度との両立が困難となり、廃トナー搬送ユニット86と廃トナー収容部56とを円滑に連結することが困難となるおそれがある。
対して、このプリンタ1では、廃トナー搬送ユニット86と廃トナー収容部56とを連結させた状態でプロセスユニット21を離間位置から接触位置に移動させるので、廃トナー搬送ユニット86と廃トナー収容部56とを円滑に連結することができる。
(5)また、このプリンタ1によれば、図1に示すように、廃トナー収容部56は、最後方のブラックプロセスカートリッジ46Kに隣接して配置されている。
そのため、簡易な構成で、プロセスユニット21の内部位置から外部位置への移動によって、廃トナー搬送ユニット86と廃トナー収容部56とを連結解除できるとともに、プロセスユニット21の外部位置から内部位置への移動によって、廃トナー搬送ユニット86と廃トナー収容部56とを連結できる。
(6)また、このプリンタ1によれば、図1に示すように、廃トナー回収ユニット85は、廃トナー収容部56の後側に配置されている。
そのため、廃トナー回収ユニット85がプロセスユニット21の移動の邪魔になることを、抑制できる。
8.変形例
上記したプリンタ1は、本発明の画像形成装置の一実施形態であり、本発明は、上記した実施形態に限定されない。
本発明の画像形成装置は、上記した中間転写方式のカラープリンタの他、ダイレクト方式のタンデム型カラープリンタとして構成することもできる。
プリンタ1をタンデム型カラープリンタとして構成する場合には、プリンタ1は、中間転写ベルト29に代えて、ベルトの一例としての用紙搬送ベルトを備える。この場合、用紙Sは、給紙部8および用紙搬送ベルトにより、感光ドラム47と転写ローラ30との間に搬送され、用紙Sには、感光ドラム47と転写ローラ30との間を通過するときに、感光ドラム47からのトナー像が転写され、画像が形成される。
また、プリンタ1では、平面視略コ字状に形成される搬送パイプ部93により、ユニットフレーム87と挿入部99とが連結されているが、これに限定されず、搬送パイプ部93を弾性変形可能なチューブ状に形成し、チューブ状の搬送パイプ部93により、ユニットフレーム87と挿入部99とを連結することもできる。
これらによっても、上記した実施形態と同様の作用効果を奏することができる。なお、
上記した実施形態および変形例は、適宜組み合わせることができる。
1 プリンタ1
2 本体ケーシング
4 開口部
5 フロントカバー
21 プロセスユニット
29 中間転写ベルト
47 感光ドラム
56 廃トナー収容部
65 連動機構
85 廃トナー回収ユニット
86 廃トナー搬送ユニット

Claims (6)

  1. カートリッジ内に収容されたトナーを用いて感光体上に画像を形成するための画像形成装置において、
    装置本体と、
    ベルト、および、前記ベルトに付着した廃トナーを回収するように構成されているベルトクリーニングユニットを備えるベルトユニットと、
    前記ベルトクリーニングユニットによって回収された廃トナーを収容するように構成されている廃トナー収容器と、
    前記ベルトクリーニングユニットによって回収された廃トナーを、前記ベルトクリーニングユニットから前記廃トナー収容器に搬送するように構成される搬送部材と、
    前記カートリッジおよび前記廃トナー収容器を支持するための支持部材であって、前記装置本体内の内部位置と、前記装置本体外の外部位置との間を移動するように構成されている支持部材と、
    を備え、
    前記支持部材は、前記内部位置において、
    前記感光体が前記ベルトに接触している接触位置と、
    前記感光体が前記ベルトから離間している離間位置と
    の間を移動するように構成され、
    前記搬送部材は、前記支持部材の前記接触位置と前記離間位置との移動に追従して移動し、前記支持部材が前記内部位置から前記外部位置に移動されたときに、前記廃トナー収容器との連結が解除されるように構成されていることを特徴とする、画像形成装置。
  2. 前記搬送部材は、
    前記支持部材が前記内部位置に配置された状態において、前記廃トナー収容器と連結されるように構成され、
    前記支持部材が前記接触位置にあるときに配置される第1位置と、前記支持部材が前記離間位置にあるときに配置される第2位置とに、前記廃トナー収容器と連結された状態で移動するように構成されていることを特徴とする、請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記搬送部材は、
    前記第1位置と前記第2位置とに回動可能に構成されていることを特徴とする、請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記装置本体には、
    前記支持部材が前記内部位置と前記外部位置とに移動するときに、前記支持部材の通過を許容する開口部が形成され、かつ、
    前記開口部を開放する開放位置と、前記開口部を閉鎖する閉鎖位置とに移動可能に構成される開閉部材と、
    前記開閉部材の前記閉鎖位置から前記開放位置への移動に伴って、前記支持部材を前記接触位置から前記離間位置に移動させ、前記開閉部材の前記開放位置から前記閉鎖位置への移動に伴って、前記支持部材を前記離間位置から前記接触位置に移動させるように構成される連動機構とが設けられていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  5. 前記感光体は、前記支持部材の前記内部位置と前記外部位置とへの移動方向に沿って複数設けられ、
    前記廃トナー収容器は、前記複数の感光体の中で前記支持部材の前記内部位置から前記外部位置への移動方向における最も上流側に位置する前記感光体に隣接して配置されていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  6. 前記ベルトクリーニングユニットは、前記支持部材の前記内部位置から前記外部位置への移動方向において、前記廃トナー収容器の上流側に配置されていることを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
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