JP6005863B2 - 液体洗浄剤組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、液体洗浄剤組成物に関する。
近年、高い抗酸化作用等の高い機能性に着目して、アスタキサンチン、リコピン、カロテン等のカロテノイドを含有する種々の組成物が、様々な用途で提案されている。
例えば、特開2004−331512号公報には、ヘマトコッカス属に属する緑藻と粗黒糖抽出物とを含有してなることを特徴とする化粧料組成物が提案されており、アスタキサンチン、粗黒砂糖の色素成分、防腐剤等を含有する乳液、又は、アスタキサンチン、ラウリル硫酸ナトリウム、3,4−ジメトキシフェニル−4’−O−D−グルコース等を含有するボディシャンプーなどが開示されている。
一方、一般にカロテノイドは安定性に劣る化合物であるため、カロテノイドの安定性を高めるための技術が提案されている。
例えば、特開2008−273888号公報には、変色又は光による褪色を長期にわたり抑制し、外観劣化を防止するための、カロテン及びその誘導体と、トコトリエノール又はトコフェロールと、ピロリン酸、エデト酸、グリコール酸等とを所定の比率で組み合わせた頭皮頭髪用組成物が開示されている。
また、特開2005−2175号公報には、アスタキサンチンの含有率の低下を抑えるための、開口部と、遮光性を有する容器と、該容器に収容されるアスタキサンチンを含有する石鹸又はリンスとを備えた容器入りアスタキサンチン含有液体石鹸及びリンスが開示されている。
しかしながら、液体洗浄剤組成物におけるカロテノイドの安定性としては、従来の技術では充分とはいえず、改善の余地がある。また、例えば、シャンプーは、浴室などの水回りで用いられることが多く、詰め替え用シャンプーの場合にはレフィルからボトルに詰め替えて用いるときに水が入ることがある。このため、液体洗浄剤組成物に対する衛生管理面での要求も高い。
また、液体洗浄剤組成物にカロテノイドを配合すると、カロテノイドの安定性が低下する場合があることがわかった。特に、液体洗浄剤組成物に配合されるアニオン性界面活性剤として一般的に用いられているラウリル硫酸塩等の界面活性剤をカロテノイドと共に用いた場合に、カロテノイドの安定性が低下傾向にあることが見出された。また、液体洗浄剤組成物には種々の成分が配合されており、水の混入を想定した場合の充分な防腐性を液体洗浄剤組成物に付与するには、他の成分との関係を考慮して防腐剤を選択する必要がある。一方、液体洗浄剤組成物には、化粧品等の他の用途と比較して界面活性剤が多量に配合される傾向がある。このため、一般的な防腐剤では、界面活性剤に可溶化され、充分な防腐性を発揮できない場合がある。
以上の点から、従来の液体洗浄剤組成物は、カロテノイドの安定性と防腐性とを共に高めるものではなかった。
従って、本発明は、カロテノイドの優れた安定性と液体洗浄剤組成物の良好な防腐性を共に有する液体洗浄剤組成物を提供することを目的とする。
発明者らは上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、カロテノイドと、安息香酸及びその塩から選択される少なくとも1種と、カルボン酸塩構造を有するアミノ酸系界面活性剤と、の組み合わせが、液体洗浄剤組成物におけるカロテノイドの安定性と防腐性とを共に満たすために特に有効であることを見出した。
本発明は以下のとおりである。
[1] 安息香酸及びその塩から選択される少なくとも1種と、カルボン酸塩構造を有するアミノ酸系界面活性剤と、カロテノイドと、を含む、液体洗浄剤組成物。
[2] pHが4.5〜7.5である[1]に記載の液体洗浄剤組成物
[3] カロテノイドが、アスタキサンチン及びリコピンからなる群より選択される少なくとも1つである[1]又は[2]に記載の液体洗浄剤組成物。
[4] 安息香酸及びその塩から選択される少なくとも1種の含有量が、組成物全体の質量に対し0.01質量%〜1.0質量%である[1]〜[3]のいずれか1に記載の液体洗浄剤組成物。
[5] カルボン酸塩構造を有するアミノ酸系界面活性剤の含有量が、組成物全体の質量に対し3質量%〜20質量%である[1]〜[4]のいずれか1に記載の液体洗浄剤組成物。
[6] カルボン酸塩構造を有するアミノ酸系界面活性剤が、アラニン骨格を有するアミノ酸系界面活性剤、サルコシン骨格を有するアミノ酸系界面活性剤及びグルタミン酸骨格を有するアミノ酸系界面活性剤からなる群より選択される少なくとも1つである[1]〜[5]のいずれか1に記載の液体洗浄剤組成物。
[7] 更にクエン酸を含有する[1]〜[6]のいずれか1に記載の液体洗浄剤組成物。
[8] 更にトコフェロール化合物を含有する[1]〜[7]のいずれか1に記載の液体洗浄剤組成物。
[9] 頭皮頭髪用液体洗浄剤組成物である[1]〜[8]のいずれか1に記載の液体洗浄剤組成物。
本発明によれば、カロテノイドの優れた安定性と液体洗浄剤組成物の良好な防腐性を共に有する液体洗浄剤組成物を提供することができる。
本発明の液体洗浄剤組成物は、安息香酸及びその塩から選択される少なくとも1種と、カルボン酸塩構造を有するアミノ酸系界面活性剤と、カロテノイドと、を含む、液体洗浄剤組成物である。
本発明の液体洗浄剤組成物は、カロテノイドに、安息香酸及びその塩から選択される少なくとも1種と、カルボン酸塩構造を有するアミノ酸系界面活性剤とを組み合わせることで、カロテノイドの安定性を飛躍的に向上させ、かつ、良好な防腐性も有する。この効果を発明者らが見出し、本発明を完成した。
本明細書において「工程」との語は、独立した工程だけではなく、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の所期の目的が達成されれば、本用語に含まれる。
また本明細書において「〜」を用いて示された数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値および最大値として含む範囲を示す。
さらに本明細書において組成物中の各成分の量は、組成物中に各成分に該当する物質が複数存在する場合、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数の物質の合計量を意味する。
以下、本発明について説明する。
<カロテノイド>
本発明の液体洗浄剤組成物は、カロテノイドを含有する。カロテノイドは天然の抗酸化成分であり、例えば、活性酸素を消去することができ、脂質の酸化を抑制することができる。本発明の液体洗浄剤組成物はカロテノイドを含有するので、活性酸素の消去作用及び脂質の酸化抑制作用により、頭皮の炎症抑制、頭皮臭の発生の抑制などの効果が期待できる。
カロテノイドは、黄色から赤のテルペノイド類の色素であり、植物類、藻類、及びバクテリアに由来するものを、その例として挙げることができる。また、カロテノイドは、天然由来のものに限定されず、常法に従って得られるものであればいずれのものであってもよい。
本発明におけるカロテノイドとして、具体的には、リコピン、α−カロテン、β−カロテン、γ−カロテン、δ−カロテン、アクチニオエリスロール、ビキシン、カンタキサンチン、カプソルビン、β−8’−アポ−カロテナール(アポカロテナール)、β−12’−アポ−カロテナール、キサントフィル(例えば、アスタキサンチン、フコキサンチン、ルテイン、ゼアキサンチン、カプサンチン、β−クリプトキサンチン、ビオラキサンチン等)、及びこれらのヒドロキシ又はカルボキシ誘導体が挙げられる。これらのカロテノイドは、単独で又は2種以上を組み合わせて使用してもよい。なかでも、脂質の酸化抑制作用の観点から、活性酸素除去効果を有するカロテノイドであることが好ましい。このようなカロテノイドとしては、アスタキサンチン、リコピン、β−カロテン等であることが好ましく、アスタキサンチン及びリコピンからなる群より選択される少なくとも1つであることがより好ましく、アスタキサンチンが特に好ましい。
アスタキサンチンは、アスタキサンチン及びアスタキサンチンのエステル等の誘導体からなる群より選択される少なくとも一方を包含する。本発明では特に断らない限り、これらを総称して「アスタキサンチン」とする。
アスタキサンチンは、アスタキサンチンを含有する天然物から分離又は抽出したものであるアスタキサンチン含有オイルとして、液体洗浄剤組成物に含まれていてもよい。アスタキサンチンは、天然物からの分離又は抽出したものを、必要に応じて適宜精製したものでもよい。また、アスタキサンチンは、合成品であってもよい。
アスタキサンチンを組成物に含有させる場合の方法には、エタノール等の溶剤又は油剤に溶解して添加する方法と、可溶化剤等により可溶化させて添加する方法とがある。また、アスタキサンチンが溶解するオイルに溶解させて乳化した後、液体洗浄剤組成物に添加する方法がある。
アスタキサンチンは、植物類、藻類、甲殻類及びバクテリア等の天然物のものの他、常法に従って得られるものであれば、いずれのものも使用することができる。
天然物であるアスタキサンチンとしては、例えば、赤色酵母ファフィア、ヘマトコッカス藻、海洋性細菌、オキアミ等が挙げられる。また、その培養物からの抽出物等を挙げることができ、ヘマトコッカス藻から抽出されるもの(ヘマトコッカス藻抽出物ともいう。)、及び、オキアミ由来の色素が、品質又は生産性の点から特に好ましい。
アスタキサンチンとしては、広く市販されているヘマトコッカス藻抽出物又はオキアミ抽出物を用いてもよい。ヘマトコッカス藻抽出物としては、例えば、武田紙器(株)製のASTOTS−S、ASTOTS−2.5 O、ASTOTS−5 O、ASTOTS−10 O等、富士化学工業(株)製のアスタリールオイル50F、アスタリールオイル5F等、東洋酵素化学(株)製のBioAstin SCE7等として入手できる。オキアミ抽出物としては、イタノ冷凍株式会社製のアスタックスST等が入手できる。
本発明に使用できるヘマトコッカス藻抽出物又はオキアミ抽出物中のアスタキサチンの色素純分としての含有量は、組成物製造時の取り扱いの観点から、好ましくは0.001質量%〜50質量%が好ましく、より好ましくは0.01質量%〜25質量%である。
これらのカロテノイドは1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。カロテノイドの液体洗浄剤組成物における総含有量としては、カロテノイドの含有に期待される効果を得る観点から、0.000001質量%〜5質量%が好ましく、0.00005質量%〜0.5質量%がより好ましく、0.0001質量%〜0.05質量%が更に好ましい。0.000001質量%であれば、活性酸素除去効果を充分に得られる傾向があり、使用時の外観の観点で、5質量%以下であることが好ましい。
リコピン(lycopene)は、化学式C4056(分子量536.87)で表されるカロテノイドであり、カロテノイドの一種であるカロテン類に属し、474nm(アセトン)に吸収極大を示す赤色色素である。
リコピンには、分子中央の共役二重結合のcis−、trans−の異性体も存在し、例えば、全trans体、9−cis体、13−cis体等が挙げられるが、本発明においては、これらのいずれであってもよい。
リコピンはそれを含有する天然物から分離又は抽出されたリコピン含有オイル又はリコピン含有ペーストとして、本発明の組成物に含まれていてもよい。
リコピンは、天然においてはトマト、柿、スイカ、ピンクグレープフルーツ等に含まれており、リコピン含有オイルはこれらの天然物から分離又は抽出されたものであってもよい。製品での形態は、オイルタイプ、乳化液タイプ、ペーストタイプ、粉末タイプの4種類が知られている。
また、本発明で用いられるリコピンは、天然物からの抽出物でもよく、天然物からの抽出物を必要に応じて更に適宜精製したものでもよく、また、合成品であってもよい。
本発明におけるリコピンの特に好ましい形態の一つとしては、トマトパルプから抽出された脂溶性抽出物が挙げられる。トマトパルプから抽出された脂溶性抽出物は、液体洗浄剤組成物中における安定性、品質、生産性の点から特に好ましい。
ここで、トマトパルプから抽出された脂溶性抽出物とは、トマトを粉砕して得られた粉砕物を遠心分離して得られたパルプ状の固形物から、油性溶剤を用いて抽出された抽出物を意味する。
脂溶性抽出物であるリコピンとしては、リコピン含有オイル又はペーストとして広く市販されているトマト抽出物を用いることができる。リコピン含有オイル又はペーストとしては、例えば、サンブライト(株)より販売されているLyc−O−Mato 15%、Lyc−O−Mato 6%、協和発酵工業(株)より販売されているリコピン18等が挙げられる。
本発明の液体洗浄剤組成物におけるリコピンの含有量は、剤型によって異なるが、一般に組成物の全質量に対して、0.00001質量%〜5質量%であることが好ましく、0.00005質量%〜0.5質量%であることがより好ましく、0.0001質量%〜0.05質量%であることが更に好ましい。
<安息香酸、安息香酸塩>
本発明の液体洗浄剤組成物は、安息香酸及びその塩から選択される少なくとも1種(以下、「安息香酸又はその塩」と称する場合がある)を含む。安息香酸又はその塩は、適度な親水性及び防腐性を有し、界面活性剤、特にアミノ酸系界面活性剤の存在下において充分な防腐性が期待できる。また、安息香酸又はその塩は、カルボン酸塩構造を有するアミノ酸系界面活性剤と組み合わせても、カロテノイドの安定性を損わずに、防腐性を維持することができる。
安息香酸塩としては、安息香酸の無機塩及び有機塩を挙げることができ、防腐性の観点で無機塩が好ましい。安息香酸の無機塩としては、安息香酸ナトリウム、安息香酸カリウム、安息香酸アルミニウム等が挙げられる。安息香酸の有機塩としては、安息香酸アンモニウム、安息香酸トリエチルアミン等が挙げられる。安息香酸塩としては、防腐性の観点で、無機塩が好ましく、なかでも、安息香酸ナトリウムを用いることが好ましい。
安息香酸又はその塩は1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。安息香酸又はその塩の液体洗浄剤組成物における総含有量は、防腐性維持の観点から、0.01質量%〜1.0質量%であることが好ましく、0.03質量%〜0.7質量%であることがより好ましく、0.05質量%〜0.5質量%であることが最も好ましい。
<カルボン酸塩構造を有するアミノ酸系界面活性剤>
本発明の液体洗浄剤組成物は、カルボン酸塩構造を有するアミノ酸系界面活性剤を含む。カルボン酸塩構造を有するアミノ酸系界面活性剤は、液体洗浄剤組成物に含有されるアニオン性界面活性剤のなかでも、カロテノイドの安定性を損なわずに、キメの細かい泡を形成することができる。
カルボン酸塩構造を有するアミノ酸系界面活性剤における「カルボン酸塩構造を有する」とは、化合物が少なくとも1つのカルボキシ基を有し、少なくとも1つのカルボキシ基が塩を形成していることを意味する。カルボン酸塩構造を有するアミノ酸系界面活性剤におけるアミノ酸骨格(アミノ酸に由来する部分構造)としては特に制限はなく、アラニン骨格、サルコシン骨格、グルタミン酸骨格、グリシン骨格等を挙げることができる。また、アミノ酸骨格としては、より具体的には、N−アシルアミノ酸骨格であることが、洗浄性の観点で好ましい。N−アシルアミノ酸の骨格としては、N−アシルグルタミン酸、N−アシル−DL−アラニン、N−アシル−N−メチル−β−アラニン、N−アシルサルコシン、N−アシルグリシン等のアミノ酸に由来する骨格を例示することができる。
N−アシルアミノ酸骨格に含まれるアシル基の炭素数は、特に限定されるものではないが、炭素数8〜20のアシル基が好ましい。このようなアシル基を有するものであれば、いずれのN−アシルアミノ酸骨格であってもよい。
対塩基としては特に制限はなく、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、マグネシウム(Mg)、モノエタノールアミン(MEA)、ジエタノールアミン(DEA)、トリエタノールアミン(TEA)等が挙げられ、洗浄性と安全性の点で、ナトリウム、カリウム、トリエタノールアミン等が好ましい。
カルボン酸塩構造を有するアミノ酸系界面活性剤としては、N−ラウロイルグルタミン酸、ミリストイルグルタミン酸、N−パルミトイルグルタミン酸、又はココイルグルタミン酸のナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、モノエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩等のグルタミン酸骨格を有するアミノ酸系界面活性剤;N−ラウロイル−N−エチルグリシン、又はN−ラウロイル−N−イソプロピルグリシンのナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、モノエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩等のグリシン骨格を有するアミノ酸系界面活性剤;N−ラウロイルサルコシン、N−ミリストイルサルコシン、N−パルミトイルサルコシン、又はココイルサルコシンのナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、モノエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩等のサルコシン骨格を有するアミノ酸系界面活性剤;N−ラウロイル−N−メチル−β−アラニン、N−ラウロイル−N−エチル−β−アラニン、N−ミリストイル−β−アラニン、N−パルミトイル−β−アラニン又はココイルアラニンのナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、モノエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩等のアラニン骨格を有するアミノ酸系界面活性剤を挙げることができる。
カルボン酸塩構造を有するアミノ酸系界面活性剤としては、これらの中でも、カロテノイドの安定性の観点で、アラニン骨格を有するアミノ酸系界面活性剤、サルコシン骨格を有するアミノ酸系界面活性剤及びグルタミン酸骨格を有するアミノ酸系界面活性剤からなる群より選択される少なくとも1つであることが好ましい。カロテノイドの安定性及び泡立ちの観点から、アラニン骨格を有するアミノ酸系界面活性剤及びサルコシン骨格を有するアミノ酸系界面活性剤からなる群より選択される少なくとも1つであることが最も好ましい。
アラニン骨格を有するアミノ酸系界面活性剤としては、具体的には、ココイルアラニンNa、ココイルアラニントリエタノールアミン、ココイルメチルアラニンNa、ココイルメチルアラニンTEA、ミリストイルメチルアラニンNa、ラウロイルメチルアラニンK、ラウロイルメチルアラニンNa、ラウロイルメチルアラニンTEA等が挙げられ、なかでも、ココイルアラニンNa、ココイルアラニンTEA、ココイルメチルアラニンNa、ココイルメチルアラニンTEA、ラウロイルメチルアラニンNa、ラウロイルメチルアラニンTEAが好ましい。
サルコシン骨格を有するアミノ酸系界面活性剤としては、具体的には、ココイルサルコシンK、ココイルサルコシンNa、ココイルサルコシンTEA、パルミトイルサルコシンNa、パルミトイルサルコシンK、パルミトイルサルコシンTEA,ミリストイルサルコシンNa、ミリストイルサルコシンK、ミリストイルサルコシンTEA、ラウロイルサルコシンK、ラウロイルサルコシンNa、ラウロイルサルコシンTEA、ステアロイルサルコシンK、ステアロイルサルコシンNa、ステアロイルサルコシンTEA等が挙げられ、なかでも、ココイルサルコシンNa、ココイルサルコシンTEA、ラウロイルサルコシンNa、ラウロイルサルコシンTEAが好ましい。
カルボン酸塩構造を有するアミノ酸系界面活性剤は、1種単独又は2種以上を組み合わせて用いることができる。カルボン酸塩構造を有するアミノ酸系界面活性剤の液体洗浄剤組成物における総含有量は、洗浄性、安全性及びカロテノイドの安定性の観点から、3質量%〜20質量%であることが好ましく、4質量%〜17質量%であることがより好ましく、5質量%〜15質量%であることが最も好ましい。
<その他の成分>
液体洗浄剤組成物は、カロテノイド、安息香酸又はその塩、及びカルボン酸塩構造を有するアミノ酸系界面活性剤以外の任意の成分を、必要に応じて含むことができる。
[界面活性剤]
液体洗浄剤組成物は、カルボン酸塩構造を有するアミノ酸系界面活性剤以外の他の界面活性剤を含むことができる。他の界面活性剤としては、アニオン性界面活性剤、ベタイン等の両性界面活性剤、非イオン性界面活性剤などを挙げることができる。
液体洗浄剤組成物における上述した他の界面活性剤は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
液体洗浄剤組成物が他の界面活性剤として他のアニオン性界面活性剤を含む場合、他のアニオン性界面活性剤の含有量は、液体洗浄剤組成物全質量に対して0.0001質量%〜20質量%とすることができ、0.001質量%〜15質量%とすることが好ましい。また、他のアニオン性界面活性剤の含有量は、アニオン性界面活性剤全体の質量の0.0001質量%〜70質量%とすることができ、0.001質量%〜60質量%とすることが好ましい。
液体洗浄剤組成物における界面活性剤全体の含有量は、組成物全体の質量の5質量%〜40質量%とすることができ、7質量%〜30質量%とすることが好ましい。
他のアニオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム(ラウレス硫酸ナトリウム)、ポリオキシレンラウリルエーテル硫酸アンモニウム、ポリオキシレンラウリルエーテル硫酸トリエタノールアミン等のポリオキシレンラウリルエーテル硫酸塩;ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミン等のアルキル硫酸塩;テトラデセンスルホン酸ナトリウム、テトラデセンスルホン酸カリウム等のα−オレフィンスルホン酸塩;N−ラウロイルイセチオン酸ナトリウム、N−ラウロイルイセチオン酸カリウム等のアシルイセチオン酸塩;N−ヤシ油脂肪酸メチルタウリンナトリウム、N−ラウロイルメチルタウリンナトリウム、N−ヤシ油脂肪酸メチルタウリンカリウム、ラウロイル加水分解シルクナトリウム等のN−アシルポリペプチド塩;スルホコハク酸ナトリウム等のスルホコハク酸;ポリエチレングリコール(PEG)ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド硫酸ナトリウムなどが挙げられる。
両性界面活性剤としては、例えば、オクチルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン、ヤシ油脂肪酸アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ミリスチルジメチルアミノ酢酸ベタイン、セチルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリン酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリルジヒドロキシエチルアミノ酢酸ベタイン、セチルジヒドロキシエチルアミノ酢酸ベタイン等の酢酸ベタイン型界面活性剤;N−ヤシ油脂肪酸アシル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルエチレンジアミンナトリウム、N−ヤシ油脂肪酸アシル−N−カルボキシメトキシエチル−N−カルボキシメチルエチレンジアミン二ナトリウム等のイミダゾリン型界面活性剤が挙げられる。また、両性界面活性剤としては、ラウリルアミノジ酢酸ナトリウム等も挙げられる。
他の界面活性剤として使用可能な非イオン性界面活性剤としては、例えば、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンプロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンフィトスタノールエーテル、ポリオキシエチレンフィトステロールエーテル、ポリオキシエチレンコレスタノールエーテル、ポリオキシエチレンコレステリルエーテル、ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン、ポリオキシアルキレン/アルキル共変性オルガノポリシロキサン、ラウリン酸ジエタノールアミド(ラウラミドDEA)、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ヤシ油脂肪酸ノモエタノールアミド、ポリオキシエチレンヤシ油脂肪酸ノモエタノールアミド、ラウリン酸モノイソプロパノールアミド、ヤシ油脂肪酸モノイソプロパノールアミド、ポルオキシプロピレンヤシ油脂肪酸モノイソプロパノールアミド、アルカノールアミド、糖エーテル、糖アミド等が挙げられる。
カルボン酸塩構造を有するアニオン性界面活性剤と組み合わせる他の界面活性剤としては、洗浄性の点で、他のアニオン性界面活性剤及び両性界面活性剤からなる群より選択される少なくとも1つが好ましい。カルボン酸塩構造を有するアニオン性界面活性剤と組み合わせることが好ましい他の界面活性剤としては、なかでも、ポリエチレングリコール(PEG)ヤシ油脂肪酸物エタノールアミド硫酸ナトリウム等の他のアニオン性界面活性剤;ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン等の両性界面活性剤を挙げることができる。
[防腐剤]
液体洗浄剤組成物は、安息香酸又はその塩以外の防腐剤を含むことができる。安息香酸又はその塩と組み合わせて使用可能な他の防腐剤としては、例えば、パラベン、エチルパラベン、メチルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベン、ソルビン酸カリウム、ソルビン酸ナトリウム、ソルビン酸、デヒドロ酢酸ナトリウム、過酸化水素、ギ酸、ギ酸エチル、ジ亜塩素酸ナトリウム、プロピオン酸、プロピオン酸ナトリウム、プロピオン酸カルシウム、ペクチン分解物、ポリリジン、フェノール、イソプロピルメチルフェノール、オルトフェニルフェノール、フェノキシエタノール、レゾルシン、ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)、チモール、チラム、ティートリー油、ヒノキチオールなどが挙げられる。
他の防腐剤は1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
液体洗浄剤組成物が他の防腐剤を含む場合、防腐剤の防腐力によって、配合量を決定することができる。
[抗酸化剤]
液体洗浄剤組成物は、カロテノイドの安定性向上という観点から、抗酸化剤を含むことができる。
抗酸化剤としては、例えば、アスコルビン酸化合物、ジブチルヒドロキシトルエン、トコフェロール化合物等が挙げられる。カロテノイドの安定向上の観点から、抗酸化剤としては、トコフェロール化合物であることが好ましい。
アスコルビン酸化合物としては、例えば、アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸マグネシウム、アスコルビン酸硫酸マグネシウム、アスコルビン酸硫酸ナトリウム、アスコルビン酸リン酸マグネシウム、アスコルビン酸リン酸ナトリウム、アスコルビン酸グルコシド、アスコルビン酸パルミテートが挙げられる。
トコフェロール化合物としては、例えば、トコフェロール及びその誘導体からなる化合物群、並びにトコトリエノール及びその誘導体からなる化合物群から選ばれるものを挙げられる。これらのトコフェロール化合物は単独で用いても、複数併用して用いてもよい。また、トコフェロール化合物としては、トコフェロール及びその誘導体からなる化合物群とトコトリエノール及びその誘導体からなる化合物群からそれぞれ選択されたものを組み合わせて使用してもよい。
トコフェロール及びその誘導体からなる化合物群としては、例えば、トコフェロール及びトコフェロールのカルボン酸エステルが挙げられ、具体的には、dl−α−トコフェロール、dl−β−トコフェロール、dl−γ−トコフェロール、dl−δ−トコフェロール、酢酸dl−α−トコフェロール、ニコチン酸−dl−α−トコフェロール、リノール酸−dl−α−トコフェロール、コハク酸dl−α−トコフェロール等が含まれる。これらの内で、dl−α−トコフェロール、dl−β−トコフェロール、dl−γ−トコフェロール、dl−δ−トコフェロール、及び、これらの混合物(ミックストコフェロール)がより好ましい。また、トコフェロールのカルボン酸エステルとしては、これらの酢酸エステルが好ましく用いられる。
トコトリエノール及びその誘導体からなる化合物群としては、例えば、トコトリエノール及びトコトリエノールのカルボン酸エステルが挙げられ、具体的には、α−トコトリエノール、β−トコトリエノール、γ−トコトリエノール、δ−トコトリエノール等が含まれる。また、トコトリエノールのカルボン酸エステルとしては、これらの酢酸エステルが好ましく用いられる。
抗酸化剤は1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
液体洗浄剤組成物剤における抗酸化剤の総含有量としては、カロテノイドの安定性の観点から、組成物全体に対して0.0001質量%〜5質量%で配合することができ、好ましくは0.001質量%〜3質量%とすることができる。
[pH調整剤]
液体洗浄剤組成物は、更にpH調整剤を含むことができる。
pH調整剤としては、例えば、乳酸、クエン酸、グリコール酸、コハク酸、酒石酸、リンゴ酸、炭酸カリウム、トリエタノールアミン、モノエタノールアミン等の有機酸又はその塩、塩酸、過塩素酸、炭酸、リン酸等の無機酸とその塩、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素アンモニウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどを挙げることができる。カロテノイドの安定性とpH調整の観点から、pH調整剤としては、クエン酸及びクエン酸塩であることが好ましく、クエン酸であることがより好ましい。pH調整剤は1種単独又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
[パール剤]
液体洗浄剤組成物には、更にパール光沢を付与するため、分散質であるパール粒子として、グリコール脂肪酸エステルを含むことができる。
グリコール脂肪酸エステルとしては、例えば、炭素数14〜22の脂肪酸とエチレングリコールとのモノエステル又はジエステル、炭素数14〜22の脂肪酸とトリエチレングリコールとのモノエステル又はジエステル等が挙げられ、具体的には、エチレングリコールモノステアレート(ステアリン酸グリコール)、エチレングリコールジステアレート(ジステアリン酸グリコール)、エチレングリコールパルミテート(パルミチン酸グリコール)等が挙げられる。これらの中でも炭素数14〜22の脂肪酸とエチレングリコールとのモノエステル及びジエステルが、優れたパール状外観を与えることから特に好ましい。なお、ジエステルにおいては、結合している脂肪酸が対称構造又は非対称構造のいずれも使用することができる。パール状外観の観点から、パール剤としては、エチレングリコールジステアレート(ジステアリン酸グリコール)が好ましい。
グリコール脂肪酸エステルは、液体洗浄剤組成物中で微小粒子の状態で存在することによって、液体洗浄剤組成物にパール状の色艶又は光沢を与える。グリコール脂肪酸エステルの微粒子化の方法としては、液状混合物又は適当な化合物にグリコール脂肪酸エステルを添加後、グリコール脂肪酸エステルの融点以上に加温し、一旦グリコール脂肪酸エステルを溶解又は融解させ、しかる後、全体を冷却してグリコール脂肪酸エステル微粒子の1μm〜50μm程度の結晶を析出させる方法があるが、これに限らない。
パール剤は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
液体洗浄剤組成物におけるパール剤の総含有量は、液体洗浄剤組成物の全質量に対して、好ましくは0.01質量%〜10質量%であり、より好ましくは0.1質量%〜10質量%であり、更に好ましくは0.5質量%〜5質量%であり、最も好ましくは、1.0質量%〜3.0質量%である。
[増粘剤又はゲル化剤]
液体洗浄剤組成物は、増粘剤又はゲル化剤を含むことができる。
増粘剤又はゲル化剤としては、例えば、グアーガム、ローカストビーンガム、クィーンスシード、カラギーナン、ガラクタン、アラビアガム、タラガム、タマリンド、ファーセレラン、カラヤガム、トロロアオイ、キャラガム、トラガントガム、ペクチン、ペクチン酸及びナトリウム塩等の塩、アルギン酸及びナトリウム塩等の塩、マンナン;コメ、トウモロコシ、バレイショ、コムギ等のデンプン;キサンタンガム、デキストラン、サクシノグルカン、カードラン、ヒアルロン酸及びその塩、ザンサンガム、プルラン、ジェランガム、キチン、キトサン、寒天、カッソウエキス、コンドロイチン硫酸塩、カゼイン、コラーゲン、メチル化コラーゲン、加水分解コラーゲン、水溶性コラーゲン、ゼラチン等の分子量5000超のタンパク質、アルブミン;メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース及びそのナトリウム等の塩、メチルヒドロキシプロピルセルロース、セルロース硫酸ナトリウム、ジアルキルジメチルアンモニウム硫酸セルロース、結晶セルロース、セルロース末等のセルロース及びその誘導体;可溶性デンプン、カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン、メチルデンプン等のデンプン系高分子、塩化ヒドロキシプロピルトリモニウムデンプン、オクテニルコハク酸トウモロコシデンプンアルミニウム等のデンプン誘導体;アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル等アルギン酸誘導体;ポリビニルピドリドン(PVP)、ポリビニルアルコール(PVA)、ビニルピドリドン/ビニルアルコール共重合体、ポリビニルメチルエーテル;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリオキシエチレン/ポリオキシプロピレン共重合体;(メタクリロイルオキシエチルカルボキシベタイン/メタクリル酸アルキル)コポリマー、(アクリレーツ/アクリル酸ステアリル/メタクリル酸エチルアミンオキシド)コポリマー等の両性メタクリル酸エステル共重合体;(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー、(アクリル酸アルキル/ジアセトンアクリルアミド)コポリマー、(アクリル酸アルキル/ジアセトンアクリルアミド)コポリマーAMP;ポリ酢酸ビニル部分けん化物、マレイン酸共重合体;ビニルピロリドン/メタクリル酸ジアルキルアミノアルキル共重合体;アクリル樹脂アルカノールアミン;ポリエステル、水分散性ポリエステル;ポリアクリルアミド;ポリアクリル酸エチル等のポリアクリル酸エステル共重合体、カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸及びそのナトリウム塩等の塩、アクリル酸/メタアクリル酸エステル共重合体;アクリル酸/メタアクリル酸アルキル共重合体;ポリクオタニウム−10等のカチオン化セルロース、ポリクオタニウム−7等のジアリルジメチルアンモニウムクロリド/アクリルアミド共重合体、ポリクオタニウム−22等のアクリル酸/ジアリルジメチルアンモニウムクロリド共重合体、ポリクオタニウム−39等のアクリル酸/ジアリルジメチルアンモニウムクロリド/アクリルアミド共重合体、アクリル酸/カチオン化メタアクリル酸エステル共重合体、アクリル酸/カチオン化メタアクリル酸アミド共重合体、ポリクオタニウム−47等のアクリル酸/アクリル酸メチル/塩化メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウム共重合体、塩化メタクリル酸コリンエステル重合体;カチオン化オリゴ糖、カチオン化デキストラン、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド等のカチオン化多糖類;ポリエチレンイミン;カチオンポリマー;ポリクオタニウム−51等の2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンの重合体及びメタクリル酸ブチル共重合体等との共重合体;アクリル樹脂エマルジョン、ポリアクリル酸エチルエマルジョン、ポリアクリルアルキルエステルエマルジョン、ポリ酢酸ビニル樹脂エマルジョン、天然ゴムラテックス、合成ラテックス等の高分子エマルジョン;ニトロセルロース;ポリウレタン類及び各種共重合体;各種シリコーン類;アクリル−シリコーングラフト共重合体等のシリコーン系各種共重合体;各種フッ素系高分子;12−ヒドロキシステアリン酸及びその塩;パルミチン酸デキストリン、ミリスチン酸デキストリン等のデキストリン脂肪酸エステル;無水ケイ酸、煙霧状シリカ(超微粒子無水ケイ酸)、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ケイ酸ナトリウムマグネシウム、金属石鹸、ジアルキルリン酸金属塩、ベントナイト、ヘクトライト、有機変性粘土鉱物、ショ糖脂肪酸エステル、フラクトオリゴ糖脂肪酸エステルが好ましいものとして挙げられる。
[粉体]
液体洗浄剤組成物は、粉体を含むことができる。
粉体としては、通常の液体洗浄剤組成物に使用されるものであれば、その形状(球状、針状、板状等)又は粒子径(煙霧状、微粒子、顔料級等)、粒子構造(多孔質、無孔質等)を問わず、いずれのものも使用することができる。粉体は、複合化した粉体、又は、油剤、シリコーン、フッ素化合物等で表面処理を行なった粉体でもよい。
例えば、無機粉体としては、酸化マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、タルク、合成雲母、マイカ、カオリン、セリサイト、白雲母、合成雲母、金雲母、紅雲母、黒雲母、リチア雲母、ケイ酸、無水ケイ酸、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、ヒドロキシアパタイト、バーミキュライト、ハイジライト、モンモリロナイト、ゼオライト、セラミックスパウダー、第二リン酸カルシウム、アルミナ、水酸化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ボロン等;有機粉体としては、ポリアミドパウダー、ポリエステルパウダー、ポリエチレンパウダー、ポリプロピレンパウダー、ポリスチレンパウダー、ポリウレタンパウダー、ベンゾグアナミンパウダー、ポリメチルベンゾグアナミンパウダー、テトラフルオロエチレンパウダー、ポリメチルメタクリレートパウダー、セルロースパウダー、シルクパウダー、ナイロンパウダー、12ナイロンパウダー、6ナイロンパウダー、スチレン/アクリル酸共重合体パウダー、ジビニルベンゼン/スチレン共重合体パウダー、ビニル樹脂パウダー、尿素樹脂パウダー、フェノール樹脂パウダー、フッ素樹脂パウダー、ケイ素樹脂パウダー、アクリル樹脂パウダー、メラミン樹脂パウダー、エポキシ樹脂パウダー、ポリカーボネイト樹脂パウダー、微結晶繊維パウダー、ラウロイルリジン等を挙げることができる。
有色顔料としては、酸化鉄、水酸化鉄、チタン酸鉄等の無機赤色顔料、γ−酸化鉄等の無機褐色系顔料、黄酸化鉄、黄土等の無機黄色系顔料、黒酸化鉄、カーボンブラック等の無機黒色顔料、マンガンバイオレット、コバルトバイオレット等の無機紫色顔料、水酸化クロム、酸化クロム、酸化コバルト、チタン酸コバルト等の無機緑色顔料、紺青、群青等の無機青色系顔料、タール系色素をレーキ化したもの、天然色素をレーキ化したもの、及びこれらの粉体を複合化した複合粉体等;パール顔料としては、酸化チタン被覆雲母、酸化チタン被覆マイカ、オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆タルク、魚鱗箔、酸化チタン被覆着色雲母等;金属粉末顔料としては、アルミニウムパウダー、カッパーパウダー、ステンレスパウダー等;タール色素としては、赤色3号、赤色102号、赤色104号、赤色105号、赤色106号、赤色201号、赤色202号、赤色203号、赤色204号、赤色205号、赤色206号、赤色207号、赤色208号、赤色213号、赤色214号、赤色215号、赤色216、赤色217、赤色218、赤色219、赤色220号、赤色221、赤色223、赤色225、赤色226号、赤色227号、赤色228号、赤色230号、赤色230(1)、赤色231号、赤色232号、赤色3号、赤色40号、赤色401号、赤色404号、赤色405号、赤色501号、赤色502号、赤色503号、赤色504号、赤色505号、赤色506号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、黄色204号、黄色401号、青色1号、青色2号、青色201号、青色404号、緑色3号、緑色201号、緑色204号、緑色205号、橙色201号、橙色203号、橙色204号、橙色206号、橙色207号等;天然色素としては、カルミン酸、ラッカイン酸、カルサミン、ブラジリン、クロシンなどが挙げられる。
[水]
液体洗浄剤組成物は、上記必須及び任意の成分の他に、水を配合することが好ましい。
水としては、例えば、精製水、温泉水、深層水、植物の水蒸気、蒸留水等を挙げることができ、これらを必要に応じて1種又は2種以上を適宜選択して用いることができる。水の液体洗浄剤組成物における含有量は、特に限定されず、適宜、他の成分量に応じて配合することができる。液体洗浄剤組成物における水の含有量は、例えば、50質量%〜90質量%であることが好ましく、60質量%〜87質量%であることがより好ましく、65質量%〜85質量%であることが更に好ましい。
[その他]
液体洗浄剤組成物には、上記成分の他、液体洗浄剤組成物に通常用いられる添加成分を、その形態に応じて適宜含有させることができる。
その他の添加成分としては、例えば、グリセリン、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、1,2−ペンタンジオール、2−メチル−2,4ペンタンジオール等の多価アルコールソルビトール、マンニトール、マルチトール、ラクトース、マルトトリイトール、キシリトールなどの糖アルコール;チアミン等のビタミンB1化合物;リボフラビン等のビタミンB2化合物;ニコチン酸、ニコチン酸アミド等のビタミンB3化合物;ナイアシン、パントテン酸、パントテニルエチルエーテル等のビタミンB5化合物、ピリドキシン等のビタミンB6化合物、ビオチン等のビタミンB7化合物、コバラミン等のビタミンB12化合物、葉酸等のビタミンB群;γ−オリザノール、オロチン酸、グルクロノラクトン、グルクロン酸アミド、ヨクイニンなどの水溶性ビタミン化合物;グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、スレオニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、シスチン、メチオニン、リジン、ヒドロキシリジン、アルギニン、ヒスチジン、フェニルアラニン、チロシン、トリプトファン、プロリン、ヒドロキシプロリン、アセチルヒドロキシプロリン、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(フィトステリル/2−オクチルドデシル)、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(コレステリル/ベヘニル/オクチルドデシル)、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(コレステリル/オクチルドデシル)、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(フィトステリル/ベヘニル/2−オクチルドデシル)、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(2−オクチルドデシル)等のアミノ酸及びそれらの誘導体;フラボノイド類(カテキン、アントシアニン、フラボン、イソフラボン、フラバン、フラバノン、ルチン)、フェノール酸化合物(クロロゲン酸、エラグ酸、没食子酸、没食子酸プロピル等)、リグナン化合物、クルクミン化合物、クマリン化合物、プテロスチルベン等を含むヒドロキシスチルベン;セラミド及びその誘導体;18−メチルエイコサン酸等;ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルセリン、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジルイノシトール、スフィンゴリン脂質、又はこれらの類似物、大豆レシチン、卵黄レシチン、又はこれらの水素添加物等のリン脂質及びその誘導体などを挙げることができる。これらの添加成分は、その機能に基づいて、例えば、機能性成分、賦形剤、粘度調整剤、ラジカル捕捉剤等として、液体洗浄剤組成物に含まれてもよい。
その他、液体洗浄剤組成物には、油剤、色素、染毛剤、芳香剤、柔軟剤、保湿剤、紫外線吸収剤、活性酸素除去剤、育毛剤、植物等の抽出エキス等を加えることができる。
植物等の抽出エキスとしては、センブリエキス、ニンジンエキス等、育毛効果を有するエキスを配合することが好ましい。
<pH>
液体洗浄剤組成物のpHは、例えば、4.5〜7.5とすることができる。
液体洗浄剤組成物のpHが上記範囲内であれば、カロテノイドの安定性を確保しやすい傾向がある。液体洗浄剤組成物のpHが7.5以下であれば、安息香酸又はその塩の防腐性が期待できる。液体洗浄剤組成物のpHとしては、カロテノイドの安定性及び防腐性の両立の観点から、4.5〜7.0であることが好ましく、4.5〜6.5であることより好ましく、5.0〜6.5であることが更に好ましい。液体洗浄剤組成物のpHが5.0又はそれ以上となるに従って、カロテノイドの安定性がより高まる傾向があり、pH7.0又はそれ以下となるに従って、安息香酸又はその塩の防腐性がより高まる傾向がある。
<製造方法>
液体洗浄剤組成物は、上述した各成分を常法に従って配合することにより得ることができる。具体的には、各成分を組み合わせ、必要に応じて加温下で、攪拌混合して各成分を溶解又は分散させ、適温まで冷却することにより得ることができる。
<用途>
液体洗浄剤組成物は、カロテノイド及び他の成分による効果の発揮が期待される洗浄剤用途に好ましく用いることができる。例えば、液体洗浄剤組成物は、シャンプー等の頭皮頭髪用洗浄剤組成物、洗顔料、ボディソープ、ハンドソープ等の身体用洗浄剤組成物等として好ましく用いられる。液体洗浄剤組成物は、これらの中でも、頭皮頭髪用洗浄剤組成物として用いられることが特に好ましい。
以下、本発明を実施例にて詳細に説明する。しかしながら、本発明は実施例に何ら限定されるものではない。
[実施例1〜13、比較例1〜5]
表1及び表2に記載の各成分を、水中にて組み合わせて80℃にて攪拌混合し、室温まで冷却して、表1及び表2に記載の最終含有量(質量%)及びpHの各液体洗浄剤組成物を調製した。
なお、表1及び表2における空欄は、未配合であることを意味する。また、アニオン性界面活性剤における「スルホン酸塩」とは、スルホン酸塩構造を有するアニオン性界面活性剤であって、化合物中のスルホニル基が塩を形成しているアニオン性界面活性剤であることを意味する。
得られた実施例1〜実施例13及び比較例1〜比較例5の各液体洗浄剤組成物の一部をそれぞれ評価用試料とし、以下の評価に用いた。それぞれの評価結果を表1及び表2に示す。
(1)カロテノイド安定性
各液体洗浄剤組成物を50℃の環境下におき、試験開始前と、4週間保存した後におけるカロテノイド量を比較し、カロテノイドの残存率を求めた。
カロテノイド量の測定には、UV分光光度計(透過測定、1cmセル使用)を使用した。液体洗浄剤組成物に2倍量(質量比)の水を添加して希釈し、フィルターにて不要物を除去し、測定用試料を調製した。カロテノイドのみの色変化を評価するためにカットフィルタを使用し、400nm〜500nmの吸光度を測定し、それぞれのカロテノイドの初期ピークトップの波長を用いて、カロテノイド量とした。初期(試験開始直後)のカロテノイド量を100%としたときの、50℃4週間(W)保存後のカロテノイド量を、カロテノイドの残存率とし、以下の指標に基づき評価した。残存率が70%以上であれば、カロテノイドの安定性が認められると評価できる。
A:カロテノイドの残存率が85%以上
B:カロテノイドの残存率が70%以上85%未満
C:カロテノイドの残存率が70%未満
(2)防腐性
防腐性能は、「日本薬局方 第十五改正」(2006年)中、「28.保存効力試験法」に従い評価した。
評価には真菌を2種、即ち、Aspergillus niger ATCC16404(黒色麹菌クロカビ)、Candida albicans ATCC 10231(酵母)、を用いた。
保存効力試験法は、多回投与容器中に充填された製剤自体又は製剤に添加された保存剤の効力を微生物学的に評価する方法である。本試験法では、製剤に試験の対象となる真菌2種類を混合した後に、接種し、混合し、経時的に試験菌の消長を追跡することにより、保存力を評価する。評価用試料は、各液体洗浄剤組成物に全質量に対して30質量%となる量の水を添加して調製した。評価用試料1mLあたり10個の生菌数となるように真菌を接種した。液体洗浄剤組成物の防腐性の評価は、「28.保存効力試験」におけるカテゴリーI製剤の試験手順に従い、真菌の生菌数に基づいて以下のように評価した。評点3以上で防腐性を有すると評価できる。
A:2週間で、生菌数が10個以下である。
B:2週間で、生菌数が10個を超え、10個以下である。
C:2週間で、生菌数が接種時とほぼ変化がない。
(3)泡立ち特性
女性10名に、各液体洗浄剤組成物を1週間連続使用してもらい、「洗髪中の泡立ち」及び「洗髪中の泡のキメ」の各項目について、評点「5」を最もよいとする5段階での評価を得た。得られた評点の平均点を各項目毎に算出し、以下の判定基準に従って判定した。B以上で泡立ち特性が良好と評価した。
A:4以上
B:3以上
C:3未満
Figure 0006005863

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表1及び表2に示されるように、実施例1〜実施例13の液体洗浄剤組成物では、防腐性とカロテノイド安定性が両立し、加えて、泡立ち特性も良好又は満足できるものあった。特に、液体洗浄剤組成物のpHが6.0である実施例1〜7と10〜13は、防腐性とカロテノイドの安定性の両立の観点で極めて良好であった。
一方、比較例1のラウレス硫酸Naを使用した液体洗浄剤組成物、及び比較例2のオレフィンスルホン酸Naを使用した液体洗浄剤組成物では、実施例の液体洗浄剤組成物と比較して、カロテノイドの安定性が悪かった。また、安息香酸Naを配合していない比較例3、安息香酸又はその塩以外の防腐剤を用いた比較例4及び比較例5の液体洗浄剤組成物では、実施例の液体洗浄剤組成物と比較して防腐性が悪く、カロテノイドの安定性と防腐性の両立の点で劣っていた。
従って、本発明によれば、カロテノイドの優れた安定性と液体洗浄剤組成物の良好な防腐性を共に有する液体洗浄剤組成物を提供することができる。
[実施例14]
本発明の液体洗浄剤組成物を用いて、以下処方に従ってシャンプーを調製した(pH6.0)。以下の数値は、処方の全質量に対する質量%を意味する。
<組成> (質量%)
・ココイルアラニンTEA 5.0
・ココイルサルコシンナトリウム 5.0
・PEG−3ヤシ脂肪酸アミドMEA硫酸ナトリウム 2.0
・ラウラミドDEA 3.0
・コカミドプロピルベタイン 4.0
・ジステアリン酸グリコール 2.0
・1,3−ブチレングリコール 2.0
・グリセリン 0.5
・トコフェロール 0.1
・セラミド2 0.0001
・コレステロール 0.001
・グリチルレチン酸 0.001
・水溶性コラーゲン 0.001
・アスタキサンチン 0.001
・ヒアルロン酸ナトリウム 0.01
・センブリエキス 0.001
・オタネニンジン根エキス 0.001
・グリチルレチン酸ジカリウム 0.01
・ポリクオタニウム−10 1.0
・塩化ナトリウム 0.1
・ラウロイルサルコシンイソプロピル 0.01
・オレイルアルコール 0.01
・デシルテトラデカノール 0.01
・ラウロイルグルタミン酸
ジ(フィトステリル/オクチルドデシル) 0.01
・イソステアリン酸ポリグリセリル−10 0.01
・レシチン 0.01
・トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル 0.01
・ミリスチン酸ポリグリセリル−10 0.01
・アルキル(C12,14)オキシヒドロキシ
プロピルアルギニン塩酸塩 0.01
・ダマスクバラ花油 適量
・クエン酸ナトリウム 適量
・クエン酸 0.5
・安息香酸ナトリウム 0.3
・メチルパラベン 0.1
・ブチルカルバミン酸ヨウ化プロピニル 0.0001
・水 残量
実施例14で調製したシャンプーは、アスタキサンチンの安定性及び良好な防腐性を有し、更に泡立ち特性も良好であった。
2013年8月2日に出願された日本国特許出願2013−161740の開示は参照により本明細書に取り込まれる。
本明細書に記載された全ての文献、特許出願、及び技術規格は、個々の文献、特許出願、及び技術規格が参照により取り込まれることが具体的かつ個々に記された場合と同程度に、本明細書中に参照により取り込まれる。

Claims (9)

  1. 安息香酸及びその塩から選択される少なくとも1種と、カルボン酸塩構造を有するアミノ酸系界面活性剤と、カロテノイドと、を含む、液体洗浄剤組成物。
  2. pHが4.5〜7.5である請求項1記載の液体洗浄剤組成物。
  3. カロテノイドが、アスタキサンチン及びリコピンからなる群より選択される少なくとも1つである請求項1又は請求項2記載の液体洗浄剤組成物。
  4. 安息香酸及びその塩から選択される少なくとも1種の含有量が、組成物全体の質量に対し0.01質量%〜1.0質量%である請求項1〜請求項3のいずれか1項記載の液体洗浄剤組成物。
  5. カルボン酸塩構造を有するアミノ酸系界面活性剤の含有量が、組成物全体の質量に対し3質量%〜20質量%である請求項1〜請求項4のいずれか1項記載の液体洗浄剤組成物。
  6. カルボン酸塩構造を有するアミノ酸系界面活性剤が、アラニン骨格を有するアミノ酸系界面活性剤、サルコシン骨格を有するアミノ酸系界面活性剤及びグルタミン酸骨格を有するアミノ酸系界面活性剤からなる群より選択される少なくとも1つである請求項1〜請求項5のいずれか1項記載の液体洗浄剤組成物。
  7. 更にクエン酸を含有する請求項1〜請求項6のいずれか1項記載の液体洗浄剤組成物。
  8. 更にトコフェロール化合物を含有する請求項1〜請求項7のいずれか1項記載の液体洗浄剤組成物。
  9. 頭皮頭髪用液体洗浄剤組成物である請求項1〜請求項8のいずれか1項記載の液体洗浄剤組成物。
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