JP5999974B2 - スクロール圧縮機 - Google Patents

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この発明は、例えば冷凍機や空気調和機に用いられるスクロール圧縮機に関するものである。
従来より、バランサを備えたスクロール圧縮機が存在している。バランサは、偏心して回転運動する圧縮機構部に発生するアンバランスを相殺するための部材であり、主軸の上端やロータの端面に取り付けられている。この種のバランサを備えた従来のスクロール圧縮機では、密閉容器内に吸入された、潤滑油を含む冷媒がバランサの回転により撹拌され、潤滑油がミスト化して冷媒と共に圧縮室に吸入され、圧縮機外へ排出される、いわゆる油上がりが発生していた。
このような油上がりの問題を解決する技術として、バランサを、下方を開放したバランサカバーで覆うようにした圧縮機がある(例えば、特許文献1参照)。
特開2011−127438号公報(第6頁、図1)
特許文献1の圧縮機では、密閉容器内に吸入された潤滑油を含む冷媒の、潤滑油がミスト化して冷媒と共に圧縮室に吸入される量を低減する点において一定の効果が見られるものの、バランサカバーの下方が開放されているため、潤滑油がロータの上部に漏れ落ち、ロータの回転によって油が舞い上がる。このため、油上がりを低減する上で更なる改善が必要であった。
この発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、運転時のバランサによる潤滑油の攪拌を抑え、油上がりを抑制することが可能なスクロール圧縮機を得ることを目的とする。
この発明に係るスクロール圧縮機は、電動機構と、揺動スクロール及び固定スクロールを噛み合わせて形成した圧縮室にて冷媒を圧縮する圧縮機構と、上下方向に延びるように設置され、圧縮機構が電動機構よりも上部側に位置するようにして電動機構と圧縮機構とを連結し、電動機構の回転力を圧縮機構に伝達する主軸と、電動機構と圧縮機構との間に設けられ、圧縮機構を密閉容器に固定する第1フレームと、主軸と共に回転し、圧縮機構における偏心回転運動に伴うアンバランスを平衡させるための第1バランサと、電動機構、圧縮機構、主軸、第1フレーム及び第1バランサを収容し、底部に油溜めが形成された密閉容器とを備え、第1フレームと電動機構との間に油分離空間を形成しており、油分離空間に冷媒が吸入されるように吸入管が密閉容器に取り付けられ、第1フレームは、主軸方向に2つに分割された圧縮機構側の第1分割フレーム及び電動機構側の第2分割フレームと、第1分割フレームと第2分割フレームの少なくとも一方の分割面に形成された凹部によって形成され、吸入管の開口端から圧縮機構に至る吸入流路から隔離されたバランサ室と、バランサ室内に溜まった潤滑油を油溜めに導くための排油機構とを有し、バランサ室内に第1バランサが配置されており、第2分割フレームにおいて主軸を挿通する貫通孔の内周面に、上方に向かう螺旋状の螺旋溝が電動機構の回転方向と同一方向回りに設けられているものである。
この発明によれば、運転時のバランサによる潤滑油の攪拌を抑え、油上がりを抑制することが可能である。
この発明の実施の形態1に係るスクロール圧縮機の縦断面図である。 図1の要部の構成を示す拡大断面図である。 図1の第1フレームの拡大斜視図である。 図1の第2バランサの配置位置の説明図である。 この発明の実施の形態2に係るスクロール圧縮機の要部拡大断面図である。 この発明の実施の形態3に係るスクロール圧縮機の要部拡大断面図である。 油分離空間比率と油上がり比率との関係をプロットした特性図である。 この発明の実施の形態4に係るスクロール圧縮機を吸入管部分で切断した模式断面図である。 この発明の実施の形態5に係るスクロール圧縮機の要部斜視図である。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係るスクロール圧縮機の縦断面図である。図2は、図1の要部の構成を示す拡大断面図である。図3は、図1の第1フレームの拡大斜視図である。図4は、図1の第2バランサの配置位置の説明図で、図1の第2バランサを含む周辺部を抽出して示した斜視図である。図1〜図4では、スクロール圧縮機1が縦置型スクロール圧縮機である場合を例に示している。図1〜図4及び後述の図において、同一の符号を付したものは、同一の又はこれに相当するものであり、これは明細書の全文において共通している。更に、明細書全文に表れている構成要素の形態は、あくまで例示であってこれらの記載に限定されるものではない。
スクロール圧縮機1は、電動機構10と、外部より冷媒を吸入して圧縮する圧縮機構20と、この電動機構10と圧縮機構20とを連結し、電動機構10の発生する回転力を圧縮機構20に伝達する主軸30とを有し、これらが密閉容器40内に収容された構成を有している。そして、密閉容器40の下部には、潤滑油42を貯留する油溜め41が設けられている。油溜め41に貯留された潤滑油42は、主軸30の下端に設けた給油機構43により主軸30内を通って主軸30及び圧縮機構20の各摺動部に供給される。
密閉容器40の側面には、冷媒を吸入するための吸入管44が設けられ、密閉容器40の上面には圧縮した冷媒を吐出するための吐出管45が設けられている。
電動機構10は、ステータ11と、このステータ11の内部で回転し得るように支持されたロータ12とを備えている。ロータ12は主軸30に固定され、ステータ11への通電が開始することにより回転駆動し、主軸30を回転させるようになっている。密閉容器40内には、電動機構10を挟んで対向するように第1フレーム60及び第2フレーム70が密閉容器40に固定して設けられており、第1フレーム60及び第2フレーム70に主軸30が支持されている。この支持構造については改めて説明する。
圧縮機構20は、固定スクロール21と揺動スクロール22とを備えており、互いの対向面のそれぞれに形成された渦巻歯が摺動可能に噛み合わされて、冷媒を圧縮する圧縮室を構成している。固定スクロール21は、第1フレーム60にボルト等(図示せず)によって固定されている。揺動スクロール22は、揺動軸受け22aを介して主軸30からの駆動力が伝達され、固定スクロール21に対して揺動運動(偏心回転運動)できるようになっている。
主軸30は、上部に偏心部30aが形成されている。この偏心部30aは揺動スクロール22に軸受け70aを介して接続されており、ロータ12の回転に伴って主軸30が回転すると、揺動スクロール22が揺動するようになっている。
主軸30の上部及びロータ12の下部には、圧縮機構20の後述の揺動スクロール22による偏心回転運動に伴うアンバランスを平衡させるための第1バランサ31及び第2バランサ32が設けられている。第1バランサ31の配置位置については改めて説明する。第2バランサ32は、図4に示すようにロータ12にリベット33で固定されており、ステータ11の下端の内壁内に収まるように配置されている。
第1フレーム60は、圧縮機構20と電動機構10との間に設けられ、圧縮機構20を密閉容器40に固定するものであり、揺動スクロール22を揺動自在に支持している。第1フレーム60の外周と密閉容器40の内周との間には隙間80aが形成されており、密閉容器40における吸入管44の開口端44aから隙間80aを介して圧縮機構20に連通する吸入流路80が形成されている。
第1フレーム60は、主軸方向に2つに分割されて圧縮機構20側の第1分割フレーム61と電動機構10側の第2分割フレーム62とにより構成されている。第1分割フレーム61には、圧縮機構20に連通する吸入ポート64(図3参照)が開口されており、この吸入ポート64を介して冷媒が圧縮機構20内に吸入されるようになっている。
密閉容器40内は、上部側が高圧空間、下部側が低圧空間となっており、低圧空間内に電動機構10が配置されている。第1フレーム60の電動機構10側の面は平面状に構成されており、低圧空間内において電動機構10との間には略リング状の空間81が形成されている。そして、この空間81に冷媒が吸入されるように吸入管44が密閉容器40に取り付けられている。空間81は、以下に説明するが、冷媒から油を分離する空間として作用することから、以下では油分離空間81と呼ぶことにする。
また、第1分割フレーム61と第2分割フレーム62との間には、第1バランサ31が収納されるバランサ室63が形成されている。バランサ室63は、第1分割フレーム61と第2分割フレーム62の少なくとも一方の分割面(図1では両方の分割面)に形成された凹部によって形成されている。このバランサ室63に第1バランサ31を配置することにより、第1バランサ31を、密閉容器40に取り付けた吸入管44の開口端44aから圧縮機構20に至る吸入流路80から隔離している。
このように第1バランサ31を第1フレーム60内に完全に収納し、第1バランサ31の回転が、吸入流路80及び油分離空間81における、密閉容器内に吸入された潤滑油を含む冷媒に影響を及ぼさない構造としている。これにより、油分離空間81における潤滑油42がミスト化して冷媒と共に圧縮室に吸入される量を低減して油上がりを抑制するようにしている。
また、第1分割フレーム61には、バランサ室63内に溜まった潤滑油42を油溜め41に返油するための排油機構90が設けられている。排油機構90は、第1分割フレーム61を半径方向に貫通する排油孔91と、排油孔91に一端が接続され、他端が油溜め41に向かって延びる排油パイプ92とを備えている。排油パイプ92は、密閉容器40の内周面を沿うように形成され、油分離空間81に流入する冷媒に対して障害物とならないように配置されている。なお、ここでは排油機構90を第1分割フレーム61側に設けたが、第2フレーム側に設けてもよい。また、排油孔91はバランサ室63に溜まった潤滑油42による第1バランサ31の撹拌ロスを削減する観点から、バランサ室63の下方に設けることが好ましい。
第1分割フレーム61は、中心部に主軸30を挿通する貫通孔を有し、貫通孔に設けた軸受け60aを介して主軸30を支持している。また、第2分割フレーム62は、中心部に主軸30を挿通する貫通孔65(図2参照)と、貫通孔65のバランサ室63側の開口面に設けられ、主軸30を軸方向に支持する軸受け60bとを有し、軸受け60bにより主軸30を支持している。
また、主軸30の電動機構10側の端部(図1の下端部)は、第2フレーム70の中心部に設けた軸受け70aにより支持されている。よって、主軸30は、第1フレーム60に設けた軸受け60a、60bと、第2フレーム70に設けた軸受け70aとにより上下の両端部で回転自在に支持されている。
次に動作について説明する。図1及び図2中の矢印は冷媒ガスの流れを示している。
冷媒ガスは吸入管44から密閉容器40内の油分離空間81に流入する。油分離空間81に流入した冷媒は、吸入流路80を通り、第1フレーム60の吸入ポート64から圧縮機構20の圧縮室に流入される。そして、圧縮機構20にて圧縮された後、吐出ポート46から吐出管45を経て密閉容器40の外へ吐出される。第1バランサ31の収納空間に溜まった潤滑油42は排油機構90によって密閉容器40底部の油溜め41に返油される。
(作用効果)
このように動作する圧縮機において、第1バランサ31が第1フレーム60内に収納されているため、運転時に油分離空間81に吸入された冷媒ガスが第1バランサ31によって攪拌されることがなく、油上がりを抑制することができる。
また、吸入管44の開口端44aが油分離空間81に面しており、油の粒子を含んだ冷媒が、絞られた通路(吸入管44)から大きな空間(密閉容器40内)へ開放されることにより、冷媒ガス流は減速し、油の粒子が自重で落下し、高い油分離効果を得ることができる。
また、バランサ室63内に溜まった潤滑油42は、排油機構90により油溜め41に導かれるため、油分離空間81に漏れ落ちる潤滑油量を抑制でき、油上がりの抑制に効果的に作用する。
また、主軸30を、第1フレーム60の軸受け60a、60bと、ステータ11下方に配置された第2フレーム70の軸受け70aとにより上下の両端部で支持した両持ち構造としたため、ロータ12の振れが抑制される。よって、スクロール圧縮機1の回転数が、運転条件によるが、例えば回転数14000rpm以上の高速になっても、安定した回転を得ることができる。
実施の形態2.
実施の形態2は、実施の形態1よりも更に油上がりの抑制向上を図ったものである。以下では、実施の形態2が、実施の形態1と異なる部分を中心に説明する。
図5は、この発明の実施の形態2に係るスクロール圧縮機の要部拡大断面図である。
実施の形態2のスクロール圧縮機1は、第2分割フレーム62の貫通孔65の内周面に、上方に向かう螺旋溝66を電動機構10の回転方向と同一方向回りに設けた構成を有する。すなわち、ロータ12が右回転の場合は右上がりの螺旋溝となり、左回転の場合は左上がりの螺旋溝となる。
この螺旋溝66の作用は以下の通りである。バランサ室63内の潤滑油42は、主軸30と第2分割フレーム62の貫通孔65との間の隙間から油分離空間81に漏れ落ちようとする。このとき、この隙間に流入した潤滑油42は、主軸30の遠心力により第2分割フレーム62側へ飛ばされて螺旋溝66に入り、更に主軸30の回転による冷媒の流れにより螺旋溝66に沿って上方に移動する。これにより、主軸30と第2分割フレーム62の貫通孔65との間の隙間から、潤滑油42が油分離空間81に漏れ落ちることを抑えることができ、油上がりの抑制効果が得られる。
このように実施の形態2によれば、実施の形態1と同様の作用効果が得られると共に、螺旋溝66を設けたことにより、更なる油上がりの抑制効果を得ることができる。
実施の形態3.
実施の形態3は、油分離空間81の設計により油上がりの抑制向上を図ったものである。以下では、実施の形態3が実施の形態1と異なる部分を中心に説明する。
図6は、この発明の実施の形態3に係るスクロール圧縮機の要部拡大断面図である。
吸入管44の開口端44aより密閉容器40に流入した冷媒は、上述したようにリング状に形成された油分離空間81で減速するので、冷媒回路(図示せず)内を冷媒と共に循環してきた潤滑油42が自重で落下し、これにより油分離する。このような冷媒ガス流の減速による油滴落下の油分離は、油分離空間比率に応じてその効果が増減する。油分離空間比率は、次式で表される。次式のD、R、Hは図6に示したD、R、Hに対応している。
油分離空間比率=(D/R)×H
ここで、
D:密閉容器40の内径
R:主軸30の半径方向において、主軸30の中心から吸入流路80までの寸法
H:第2分割フレーム62の下端からステータ11の上端までの寸法
図7は、油分離空間比率と油上がり比率との関係をプロットした特性図である。従来構造(油分離空間比率が100)の油上がり比率を1としている。
図7に示すように、油分離空間比率が上昇するにつれ、油上がり比率が低下する。油分離空間比率を150以上とすると、油上がり比率を従来の80%以下に抑制する効果が得られる。よって、油分離空間比率を150以上確保する設計とする。
このように実施の形態3によれば、実施の形態1と同様の作用効果が得られると共に、油分離空間比率を150以上確保することにより、油上がり比率を従来の80%以下に抑制する効果が得られる。
実施の形態4.
実施の形態4は、吸入管44の密閉容器40に対する貫通方向の向きを工夫して更なる油上がりの抑制効果を図ったものである。以下では、実施の形態4が、実施の形態1と異なる部分を中心に説明する。
図8は、この発明の実施の形態4に係るスクロール圧縮機を吸入管部分で切断した模式断面図である。
実施の形態4のスクロール圧縮機1は、吸入管44の軸線の向きを図8に示すように、ロータ12の接線方向としたものである。このようにすることで、油分離空間81内で旋回流が形成され、冷媒ガスよりも密度の大きな油滴を、密閉容器40内面に付着させて分離することができる。このような遠心分離効果を併せて用いることにより、更に油分離効果の高いスクロール圧縮機1を得ることが可能となる。
このように実施の形態4によれば、実施の形態1と同様の作用効果が得られると共に、更に油分離効果の高いスクロール圧縮機1を得ることが可能となる。
実施の形態5.
実施の形態5は、組立性の向上を図ったものである。以下では、実施の形態5が、実施の形態1と異なる部分を中心に説明する。
図9は、この発明の実施の形態5に係るスクロール圧縮機の要部斜視図である。
この実施の形態5のスクロール圧縮機1は、第2分割フレーム62の第1分割フレーム61への取り付けを容易にするため、第2分割フレーム62を、貫通孔65を中心として分割フレーム62aと分割フレーム62bとに分割したものである。分割フレーム62aと分割フレーム62bの互いの対向面には、位置決めピン67及び位置決めピン67が嵌合する凹部(図示せず)が設けられ、位置決め容易に両者を組み立てることが可能となっている。
ここでまず、第2分割フレーム62を分割しない構造の場合の組立手順を説明する。組立手順は以下の通りである。
(1)主軸30の偏心部30aを基準にして主軸30を固定し、第1バランサ31の偏心部で位相調整をしながら、加熱した第1バランサ31を主軸30に焼嵌めする。
(2)上記(1)の組立品を冷却する。
(3)軸受け60bを第1バランサ31と反対側(図9の下側)から主軸30に通す。
(4)同様に第1バランサ31を下側から第2分割フレーム62を主軸30に通す。
(5)主軸30の偏心部30a、或いは第1バランサ31の偏心部を基準にして、上記(4)の組立品を固定し、第2バランサ32が下端に取り付けられたロータ12を、同様に下側から主軸30に通し、ロータ12の偏心部で位相調整をしながらロータ12を焼嵌めする。
(6)冷却してロータ組立品が完成。
この組立手順においては、主軸30にロータ12を焼嵌めする時、第1バランサ31との間に第1バランサ31より外径の大きな第2分割フレーム62が存在している状態で位相調整をする必要がある。よって、上記(5)の作業では位相調整が難しくなる。また、上記(5)の作業後、第2分割フレーム62が保持する熱によりロータ組立品の温度は高くなり、また冷め難い。
これに対し、第2分割フレーム62を分割した構造とした場合には、上記(4)の作業を省いて上記(6)の作業後に第2分割フレーム62を取り付ける。第2分割フレーム62の第1分割フレーム61への取り付けは、まず、分割フレーム62a、62bで主軸30を挟み、分割フレーム62a、62b同士を位置決めピン67で仮固定する。そして、分割フレーム62a、62bの外周部に形成した複数の取付孔68のそれぞれに、ネジ69を通して第1分割フレーム61にネジ留めする。以上のようにして分割フレーム62a、62bを第1分割フレーム61に取り付ける。
以上説明したように、第2分割フレーム62を分割した場合、上記(6)の作業後に第2分割フレーム62を取り付けることが可能になるため、上記(5)の作業での位相調整が容易となる。また、上記(5)の作業後、ロータ完成品の温度が冷め易く、時間短縮となり、組立負荷の軽減の効果も得られる。
このように、実施の形態5によれば、実施の形態1と同様の作用効果を得られると共に、組立性の向上を図ることができる。
また、軸受け60bも第2分割フレーム62と同様に2分割するようにしてもよい。この場合、焼嵌め時に高温加熱されたロータ12の熱による主軸30の高温化の影響を、軸受け60bが受けないため、軸受け60bを保護するための温度管理を省くことができる。
上記実施の形態1〜5では、スクロール圧縮機が縦置型である場合を例に説明したが、横置型としてもよい。
なお、上述した実施の形態1〜5においてそれぞれ別の実施の形態として説明したが、実施の形態1〜5の全てを組み合わせたスクロール圧縮機としてもよく、また、各実施の形態を適宜組み合わせたスクロール圧縮機としてもよい。これにより、それぞれの効果を備えたスクロール圧縮機を得ることができる。
1 スクロール圧縮機、10 電動機構、11 ステータ、12 ロータ、20 圧縮機構、21 固定スクロール、22 揺動スクロール、22a 揺動軸受け、30 主軸、30a 偏心部、31 第1バランサ、32 第2バランサ、33 リベット、40 密閉容器、41 油溜め、42 潤滑油、43 給油機構、44 吸入管、44a 開口端、45 吐出管、46 吐出ポート、60 第1フレーム、60a 軸受け、60b 軸受け、61 第1分割フレーム、62 第2分割フレーム、62a 分割フレーム、62b 分割フレーム、63 バランサ室、64 吸入ポート、65 貫通孔、66 螺旋溝、67 ピン、68 取付孔、69 ネジ、70 第2フレーム、70a 軸受け、80 吸入流路、80a 隙間、81 油分離空間、90 排油機構、91 排油孔、92 排油パイプ。

Claims (10)

  1. 電動機構と、
    揺動スクロール及び固定スクロールを噛み合わせて形成した圧縮室にて冷媒を圧縮する圧縮機構と、
    上下方向に延びるように設置され、前記圧縮機構が前記電動機構よりも上部側に位置するようにして前記電動機構と前記圧縮機構とを連結し、前記電動機構の回転力を前記圧縮機構に伝達する主軸と、
    前記電動機構と前記圧縮機構との間に設けられ、前記圧縮機構を密閉容器に固定する第1フレームと、
    前記主軸と共に回転し、前記圧縮機構における偏心回転運動に伴うアンバランスを平衡させるための第1バランサと、
    前記電動機構、前記圧縮機構、前記主軸、前記第1フレーム及び前記第1バランサを収容し、底部に油溜めが形成された密閉容器と
    を備え、
    前記第1フレームと前記電動機構との間に油分離空間を形成しており、前記油分離空間に冷媒が吸入されるように吸入管が前記密閉容器に取り付けられ、
    前記第1フレームは、
    前記主軸方向に2つに分割された前記圧縮機構側の第1分割フレーム及び前記電動機構側の第2分割フレームと、
    前記第1分割フレームと前記第2分割フレームの少なくとも一方の分割面に形成された凹部によって形成され、前記吸入管の開口端から前記圧縮機構に至る吸入流路から隔離されたバランサ室と、
    前記バランサ室内に溜まった潤滑油を前記油溜めに導くための排油機構とを有し、
    前記バランサ室内に前記第1バランサが配置されており、
    前記第2分割フレームにおいて前記主軸を挿通する貫通孔の内周面に、上方に向かう螺旋状の螺旋溝が前記電動機構の回転方向と同一方向回りに設けられていることを特徴とするスクロール圧縮機。
  2. 前記第2分割フレームを前記主軸を中心として分割した構成としたことを特徴とする請求項記載のスクロール圧縮機。
  3. 電動機構と、
    揺動スクロール及び固定スクロールを噛み合わせて形成した圧縮室にて冷媒を圧縮する圧縮機構と、
    前記電動機構と前記圧縮機構とを連結し、前記電動機構の回転力を前記圧縮機構に伝達する主軸と、
    前記電動機構と前記圧縮機構との間に設けられ、前記圧縮機構を密閉容器に固定する第1フレームと、
    前記主軸と共に回転し、前記圧縮機構における偏心回転運動に伴うアンバランスを平衡させるための第1バランサと、
    前記電動機構、前記圧縮機構、前記主軸、前記第1フレーム及び前記第1バランサを収容し、底部に油溜めが形成された密閉容器と
    を備え、
    前記第1フレームと前記電動機構との間に油分離空間を形成しており、前記油分離空間に冷媒が吸入されるように吸入管が前記密閉容器に取り付けられ、
    前記第1フレームは、
    前記主軸方向に2つに分割された前記圧縮機構側の第1分割フレーム及び前記電動機構側の第2分割フレームと、
    前記第1分割フレームと前記第2分割フレームの少なくとも一方の分割面に形成された凹部によって形成され、前記吸入管の開口端から前記圧縮機構に至る吸入流路から隔離されたバランサ室と、
    前記バランサ室内に溜まった潤滑油を前記油溜めに導くための排油機構とを有し、
    前記バランサ室内に前記第1バランサが配置されており、
    前記第2分割フレームが前記主軸を中心として分割されていることを特徴とするスクロール圧縮機。
  4. 前記第1フレームの前記電動機構側の面が平面状に構成され、前記油分離空間が略リング状に形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項の何れか一項に記載のスクロール圧縮機。
  5. 電動機構と、
    揺動スクロール及び固定スクロールを噛み合わせて形成した圧縮室にて冷媒を圧縮する圧縮機構と、
    前記電動機構と前記圧縮機構とを連結し、前記電動機構の回転力を前記圧縮機構に伝達する主軸と、
    前記電動機構と前記圧縮機構との間に設けられ、前記圧縮機構を密閉容器に固定する第1フレームと、
    前記主軸と共に回転し、前記圧縮機構における偏心回転運動に伴うアンバランスを平衡させるための第1バランサと、
    前記電動機構、前記圧縮機構、前記主軸、前記第1フレーム及び前記第1バランサを収容し、底部に油溜めが形成された密閉容器と
    を備え、
    前記第1フレームと前記電動機構との間に油分離空間を形成しており、前記油分離空間に冷媒が吸入されるように吸入管が前記密閉容器に取り付けられ、
    前記第1フレームは、前記吸入管の開口端から前記圧縮機構に至る吸入流路から隔離されたバランサ室と、
    前記バランサ室内に溜まった潤滑油を前記油溜めに導くための排油機構とを有し、
    前記バランサ室内に前記第1バランサが配置されており、
    前記第1フレームの前記電動機構側の面が平面状に構成され、前記油分離空間が略リング状に形成されていることを特徴とするスクロール圧縮機。
  6. 前記吸入流路が、前記第1フレームの外周と前記密閉容器の内周との間に設けた隙間により形成されており、
    前記油分離空間を、次式で求められる油分離空間比率で150以上としたことを特徴とする請求項記載のスクロール圧縮機。

    油分離空間比率=(D/R)×H
    ここで、
    D:密閉容器の内径
    R:主軸の半径方向において、主軸の中心から吸入流路までの寸法
    H:フレームと電動機構のステータとの間の主軸方向の寸法
  7. 前記第1フレームは、前記主軸方向に2つに分割されて前記圧縮機構側の第1分割フレームと前記電動機構側の第2分割フレームとにより構成され、前記第1分割フレームと前記第2分割フレームの少なくとも一方の分割面に形成された凹部によって前記バランサ室が形成されていることを特徴とする請求項又は請求項記載のスクロール圧縮機。
  8. 前記排油機構は、前記バランサ室の内外を連通させる排油孔と、前記排油孔に取り付けられ、前記バランサ室内に溜まった潤滑油を前記油溜め側に導く排油パイプとを有することを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れか一項に記載のスクロール圧縮機。
  9. 前記吸入管の前記密閉容器への取り付け部分の軸線の向きを、前記電動機構のロータの接線方向としたことを特徴とする請求項1乃至請求項の何れか一項に記載のスクロール圧縮機。
  10. 前記電動機構の前記圧縮機構と反対側の端部に第2バランサを設け、前記主軸において前記第2バランサ側の端部を、前記密閉容器に固定した第2フレームで支持して、前記主軸の両端を支持した両持ち構造としたことを特徴とする請求項1乃至請求項の何れか一項に記載のスクロール圧縮機。
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