JP6066696B2 - スクロール流体機械 - Google Patents

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Description

本発明は、スクロール圧縮機及びスクロールポンプなどのスクロール流体機械に関するものである。
従来より、スクロール流体機械として、底部に油溜が形成された密閉容器内に、揺動スクロール及び固定スクロールを互いに噛み合わせて形成した圧縮室を有する圧縮機構と、圧縮機構を密閉容器に固定するフレームと、フレームに設けられた主軸受に回転自在に軸支された主軸と、主軸と共に回転して圧縮機構における偏心回転運動に伴うアンバランスを平衡させるためのバランサとを備えたスクロール圧縮機がある。
この種のスクロール圧縮機では、油溜に貯留された潤滑油を、主軸の回転によるポンプ作用により汲み上げ、主軸受及び圧縮機構の各摺動部に供給してこれらを潤滑している。そして、これらを潤滑後の潤滑油は、下方に流れ落ちて油溜に戻るが、その途中で、主軸と共に回転しているバランサに接触すると、潤滑油が飛沫化する。このように潤滑油が飛沫化すると、密閉容器内を流動する冷媒によって巻き上げられ、冷媒と共に圧縮室に吸入されて圧縮機外に排出される、いわゆる油上がりを起こす可能性がある。特に、高速運転時には密閉容器内の潤滑油が多く圧縮機外に排出されて、油溜の潤滑油が枯渇する恐れがある。
油溜の潤滑油が枯渇すると、主軸受及び圧縮機構の各摺動部を潤滑できずに焼付き損傷事故が発生する。また、圧縮機外に排出された潤滑油を回収するために、吐出管下流にオイルセパレータを設けると、圧縮機のコストが高騰する。
以上の問題を解決する発明として、従来より、バランサの外周を囲むようにして中空のバランサカバーを配置し、その内周面にバランサを上から覆うように、主軸受及び圧縮機構の各摺動部を潤滑後の潤滑油を受け止める油受部を設けたスクロール圧縮機がある(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1における油受部は、バランサカバーの内周面から突出して、その先端部が主軸の外周に位置するように構成されている。そして、この油受部に受け止められた潤滑油は、バランサカバーの側面に接続した排油パイプを通じて、圧縮機底部の油溜に返油するようにしている。このように、特許文献1では、バランサカバーの内周面に設けた油受部の先端を、主軸受の下方まで延長し、圧縮機構の各摺動部から漏れ出た潤滑油だけでなく、主軸受から漏れ出た潤滑油も油受部で受け止めることで、潤滑油がバランサに接触することによる油上がりを防止するようにしている。
特開平10−47269号公報(第4頁、図4)
特許文献1の圧縮機は、主軸受から漏れ出た潤滑油をバランサカバーに設けた油受部で直接、受け止める構造である。このため、油受部の先端部の先端面で囲まれる軸孔を、平面的に見て主軸受よりも内側に位置する構成とする必要がある。つまり、油受部の先端部の先端面で囲まれる軸孔と主軸受とが互いに寸法的制約を受ける。具体的には、主軸受の内径を大きくするか、又は油受部の先端部の先端面で囲まれる軸孔の内径を小さくする必要がある。
主軸受の内径を大きくした場合には、主軸受の摺動速度が大きくなるため、主軸受で発生する摺動損失が大きくなる。また、油受部の先端部の先端面で囲まれる軸孔の内径を小さくする場合は、つまりは主軸の軸径を小さくすることに繋がるため、主軸の軸径を小さくした部分の強度低下を招く。つまり、特許文献1の構造では、主軸受から漏れ出た潤滑油をバランサに接触させない構造として油上がりを抑制するあたり、主軸受径の大型化又は主軸の強度低下を招く不都合があった。
本発明はこのような点に鑑みなされたもので、主軸受径の大型化及び主軸の強度低下を招くことなく、主軸受から漏れ出た潤滑油のバランサへの接触を防止し、油上がりを抑制することが可能なスクロール流体機械を提供することを目的とする。
本発明に係るスクロール流体機械は、底部に油溜が形成された密閉容器と、密閉容器内に収容された電動機構と、密閉容器内に収容され、揺動スクロール及び固定スクロールを噛み合わせて形成した圧縮室にて冷媒を圧縮する圧縮機構と、電動機構と圧縮機構との間に設けられ、圧縮機構を密閉容器に固定するフレームと、フレームに設けられた主軸受に回転自在に軸支され、電動機構の発生する回転力を圧縮機構に伝達する上下方向に延びる主軸と、フレームと電動機構との間に配置され、主軸と共に回転して圧縮機構における偏心回転運動に伴うアンバランスを平衡させるためのバランサと、バランサの外周を囲む中空部、及びバランサの上方を覆うように中空部の内周面から内方に突出し、その先端部が主軸の外周に位置するように形成されて主軸受を潤滑した潤滑油を受け止める油受部、が一体に形成されたバランサカバーと、油受部で受け止められた潤滑油を油溜に返油する排油パイプとを備え、主軸又は主軸の外周に嵌められて主軸の傾きを吸収するスリーブにおいて、主軸受とバランサカバーの油受部との間の外周部分に、平面的に見て油受部の先端部を覆うように外方に突出した環状つば部を設け、環状つば部の上面を、外方に向うに連れて下方に傾斜するテーパ面としたものである。
本発明によれば、主軸又は主軸と共に回転する構造部分において、主軸受とバランサカバーの油受部との間の外周部分に、平面的に見て油受部の先端部を覆うように外方に突出した環状つば部を設け、環状つば部の上面を、外方に向うに連れて下方に傾斜するテーパ面としたので、主軸受から漏れ出た潤滑油を、環状つば部のテーパ面で受け止めて油受部に導くことができる。よって、主軸受径の大型化及び主軸の強度低下を招くことなく、主軸受から漏れ出た潤滑油をバランサに接触させないようにすることができ、その結果、油上がりを抑制することが可能である。
本発明の実施の形態1に係るスクロール流体機械の縦断面図である。 本発明の実施の形態1に係るスクロール流体機械の変形例1の縦断面図である。 本発明の実施の形態1に係るスクロール流体機械の変形例2の縦断面図である。 本発明の実施の形態2に係るスクロール流体機械の要部縦断面図である。 本発明の実施の形態3に係るスクロール流体機械の要部縦断面図である。 図5のスクロール流体機械における組立行程の一部の説明図である。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係るスクロール流体機械の縦断面図である。図1及び後述の図において、同一の符号を付したものは、同一の又はこれに相当するものであり、これは明細書の全文において共通している。更に、明細書全文に表れている構成要素の形態は、あくまで例示であってこれらの記載に限定されるものではない。
スクロール流体機械は、電動機構10、外部より冷媒を吸入して圧縮する圧縮機構20、電動機構10の発生する回転力を圧縮機構20に伝達する上下方向に延びる主軸30等を有し、これらが密閉容器40内に収容された構成を有している。密閉容器40内には更に、圧縮機構20を密閉容器40に固定するフレーム60が電動機構10と圧縮機構20との間に設けられている。そして、密閉容器40の下部には、潤滑油を貯留する油溜41が設けられている。油溜41に貯留された潤滑油は、主軸30の下端に設けた給油機構42により主軸30内の縦穴30aを経由して主軸受60a及び圧縮機構20の各摺動部に供給される。
密閉容器40の側面には、冷媒を吸入するための吸入管43が設けられ、密閉容器40の上面には圧縮した冷媒を吐出するための吐出管44が設けられている。
電動機構10は、ステータ11と、このステータ11の内部で回転し得るように支持されたロータ12とを備えている。ロータ12は主軸30に固定され、ステータ11への通電が開始することにより回転駆動し、主軸30を回転させるようになっている。主軸30は、フレーム60の中心部に設けられた主軸受60aと、電動機構10の下方で密閉容器40に固定されたサブフレームの中心部に設けられた副軸受70aにより、上下の両端部で回転自在に軸支されている。
圧縮機構20は、固定スクロール21と揺動スクロール22とを備えており、互いの対向面のそれぞれに形成された渦巻歯が摺動可能に噛み合わされて、冷媒を圧縮する圧縮室を構成している。固定スクロール21は、フレーム60にボルト等(図示せず)によって固定されている。揺動スクロール22の略中央部には揺動軸受22aが設けられている。この揺動軸受22aには、主軸30に形成された偏心部30bが挿入されており、揺動スクロール22は、主軸30の回転に伴い、固定スクロール21に対して揺動運動(偏心回転運動)する。また、揺動スクロール22の下方には、揺動スクロール22の自転を防止するオルダムリング23が配置されている。
固定スクロール21には、圧縮された冷媒を圧縮室から吐出する吐出口21aが形成され、吐出口21aを覆うように吐出チャンバ24及びマフラー25が設けられている。
主軸30の上部及びロータ12の下部には、揺動スクロール22による偏心回転運動に伴うアンバランスを平衡させるための第1バランサ31及び第2バランサ32が設けられている。第1バランサ31は、圧縮機構20と電動機構10との間に配置されている。また、第2バランサ32は、ロータ12の下面に固定されている。
また、主軸30の外周には、主軸30と共に回転し、主軸30の傾きを吸収するスリーブ61が嵌められており、スリーブ61の外周に主軸受60aが設けられている。また、フレーム60には、上下に貫通する排油穴62が形成されており、排油穴62の下端には、排油穴62からの潤滑油を油溜41に導く排油パイプ63が接続されている。
スクロール流体機械には更に、主軸受60aを潤滑して下方に漏れ出た潤滑油が、回転する第1バランサ31によって飛散して冷媒と共に圧縮室に流入するのを防止するバランサカバー80を備えている。バランサカバー80は、第1バランサ31の外周を囲む中空部81と、主軸受60aから漏れ出た潤滑油を受け止める油受部82とが一体に形成された構成を有している。油受部82は、ドーナツ状の板部材で構成され、第1バランサ31の上方を覆うように、バランサカバー80の内周面から内方に突出し、その先端部が主軸30の外周に位置するように構成されている。このように第1バランサ31の上方を覆うように油受部82を設けることで、主軸受60aから漏れ出た潤滑油が、回転する第1バランサ31に接触して飛沫化し、冷媒と共に圧縮室に吸入されて圧縮機外に排出されることを防止することができる。
油受部82は、受け取った潤滑油を排油パイプ83に導きやすいように、外方に向かうに連れて下方に傾斜して設けられている。また、バランサカバー80には、油受部82で受け止められた潤滑油を油溜41に排出する排油パイプ83が接続されている。
バランサカバー80は、例えば板金部材で形成され、フレーム60の下面にネジ固定されている。バランサカバー80のフレーム60への固定構造は任意であり、本例では、バランサカバー80の中空部81の上端部に、内方に延びる取付部84を設け、取付部84をフレーム60の下面にネジ固定するようにしている。しかし、取付部84を設けず、中空部81をフレーム60の外周面にネジ固定する構造としてもよい。
そして、本例の特徴的な構成として、主軸30において、主軸受60aとバランサカバー80の油受部82との間の外周部分に、外方に突出する環状つば部90を形成している。そして、環状つば部90の上面は、外方に向うに連れて下方に傾斜するテーパ面91となっている。また、環状つば部90は、平面的に見て油受部82の先端部を覆うように構成されており、主軸受60aを潤滑して下方に漏れ出た潤滑油を、上面のテーパ面91で受け取り、バランサカバー80の油受部82に導くようにしている。
油受部82の傾斜は、水平から例えば25°、環状つば部90のテーパ面91の傾斜は、水平から例えば30°前後で構成されており、この角度が、機能性、省スペース性の観点から最適である。すなわち、油受部82で受けた潤滑油を効率良く下方に流すには、角度が大きい方が良い。しかし、角度が大きすぎると、油受部82の軸方向に占める大きさが大きくなり、部品が大型化する上、コスト高となる。よって、潤滑油の流動性の確保と大型化の抑制との兼ね合いから油受部82の傾斜及び環状つば部90のテーパ面91の傾斜のそれぞれの角度を決めると、上記角度が最適である。
次に、スクロール流体機械の動作を説明する。
電動機構10に電力が供給されて主軸30が回転すると、揺動スクロール22がオルダムリング(図示せず)により自転を規制されて揺動運動する。圧縮機構20の圧縮室には、吸入管43から密閉容器40内に吸入されたガス冷媒が流入する。ガス冷媒が流入した圧縮室は、揺動スクロール22の揺動運動に伴い、外周部から中心方向に移動しながら容積を減じ、冷媒ガスを圧縮する。そして、圧縮された冷媒ガスは、固定スクロール21に設けた吐出口21bから圧縮室外へ吐出され、吐出管44から密閉容器40外へ排出される。
次に、以上のように動作するスクロール流体機械における潤滑油の流れについて説明する。
電動機構10に電力が供給されて主軸30が回転すると、主軸30の下端に設けた給油機構42により油溜41に貯留された潤滑油が汲み上げられ、主軸30内の縦穴30aを通って主軸受60a及び圧縮機構20の各摺動部に供給される。主軸受60aに供給されて主軸受60aを潤滑した潤滑油は、主軸受60aから漏れ出て主軸30の環状つば部90に流れ落ち、その上面のテーパ面91によって下方に案内されて油受部82で受け止められ、排油パイプ83から油溜41へと導かれる。また、圧縮機構20の各摺動部に供給された潤滑油は、フレーム60に設けた排油穴62から排油パイプ63を通って油溜41に導かれる。
このように、主軸受60a及び圧縮機構20の各摺動部に供給された潤滑油は、第1バランサ31によって攪拌されることなく油溜41に導かれるため、油上がりを抑制することができる。
以上説明したように、本実施の形態1では、主軸30において、主軸受60aとバランサカバー80の油受部82との間の外周部分に、平面的に見て油受部82の先端部を覆うように外方に突出した環状つば部90を形成し、その上面を、外方に向うに連れて下方に傾斜するテーパ面91とした。この構造によれば、従来のように油受部の軸孔の内径及び主軸の軸径の寸法的制約を受けることなく、主軸受60aを潤滑した潤滑油を第1バランサ31に接触させることなく油溜41まで導くことが可能である。
よって、主軸受径の大型化及び主軸30の強度低下という不都合を招くことなく、油上がりの抑制が可能である。その結果、圧縮機外に持ち出される潤滑油の量を減らすことができ、潤滑油の枯渇による圧縮機の故障を抑制できる。
また、油受部82は、外方に向うに連れて下方に傾斜するようにして設けられているため、排油パイプ83側に潤滑油が流され、排油効率を高めることができる。
なお、本発明のスクロール流体機械は、図1に示した構造に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で例えば以下のように種々変形実施可能である。
(変形例1)
図1では、環状つば部90を主軸30に設けた構成を示したが、図2に示すようにスリーブ61に環状つば部64を設けてもよい。この場合も同様の作用効果を得ることができる。
(変形例2)
図1では、バランサカバー80の油受部82を、バランサカバー80の内周面に対して傾斜を持たせた構成としたが、傾斜を持たせず、図3に示す油受部82aとしてもよい。油受部82aは、主軸30が挿通する中心開口を有する板状の平面部85と平面部85の中心開口から主軸30の外周に沿って上方に延びる円筒部86とから構成されており、平面部85の外周部がバランサカバー80の中空部81の内周面に略垂直に固定されている。
バランサカバー80内に油受部82aを固定する際には、例えば溶接等で行われることから、図3の油受部82aのようにバランサカバー80の中空部81の内周面に略直角に設ける構造の方が、図1の油受部82のように傾斜して設ける場合に比べて成形性を改善することができる。
実施の形態2.
実施の形態1のバランサカバー80の油受部82では、主軸受60aから漏れ出た潤滑油を受け止めるようにしていたが、実施の形態2では更に、圧縮機構20の各摺動部を潤滑した潤滑油も油受部82で受け止めるようにしたものである。以下、実施の形態2が実施の形態1と異なる部分を中心に説明する。なお、実施の形態1と同様の構成部分について適用される変形例は、本実施の形態2についても同様に適用される。
図4は、本発明の実施の形態2に係るスクロール流体機械の要部縦断面図である。
実施の形態2のスクロール流体機械は、フレーム60に設けた排油穴62から排出された潤滑油がバランサカバー80A内に流入するように、平面的に見て排油穴62がバランサカバー80Aの中空部81の内側に位置するようにバランサカバー80Aが構成されている。そして、バランサカバー80Aの上面においてフレーム60の排油穴62と対向する部分には、排油穴62と連通する連通穴87が形成されている。このように、バランサカバー80Aが圧縮機構20の各摺動部を潤滑した潤滑油も受け止める構造としたことに伴い、実施の形態2のスクロール流体機械では、実施の形態1の排油パイプ63が削除されている。
このように構成した実施の形態2は、実施の形態1と同様の効果が得られると共に、以下の効果が得られる。すなわち、本実施の形態2のスクロール流体機械では、主軸受60aを潤滑した潤滑油とフレーム60の排油穴62から排出された潤滑油との両方を油受部82で受け止めて、排油パイプ83からまとめて排油する。よって、実施の形態2は、実施の形態1で2本必要であった排油パイプの本数を1本に削減することができる。
実施の形態3.
実施の形態3は、組立性の改善を図った構造に関するものである。以下、実施の形態3が実施の形態1と異なる部分を中心に説明する。なお、実施の形態1と同様の構成部分について適用される変形例は、本実施の形態3についても同様に適用される。
図5は、本発明の実施の形態3に係るスクロール流体機械の要部縦断面図である。
実施の形態1の油受部82は、全体が板金製であったが、実施の形態3の油受部82bは、主軸30側の先端部が、ゴム等の軟質素材で構成された軟質部88となっている。このように油受部82bの先端部を軟質部88としたことで、主軸30、フレーム60、バランサカバー80及びロータ12を密閉容器40内に組み込むにあたり、組立作業性を改善することができる。この点について、まず比較のため、油受部82における主軸30側の先端部が軟質素材で構成されていない場合の組立順について説明する。そして、実施の形態3の組立順について説明する。なお、ここでは主要部の組立順について説明し、その他の組立順については省略する。
図1のように油受部82の主軸30側の先端部が軟質素材で構成されていない場合は、まず、主軸30にバランサカバー80を下から通す。主軸30には環状つば部90が形成されているため、バランサカバー80を仮に主軸30の上側から通すと、油受部82の主軸30側の先端部が環状つば部90で引っかかる。このため、主軸30の下側からバランサカバー80を挿入する。そして、加熱した第1バランサ31を下側から主軸30に通して主軸30に焼嵌めする。そして、下面に第2バランサ32が取り付けられたロータ12を、同様に下側から主軸30に通して焼嵌めする。
その後、上からフレーム60を主軸30に通し、フレーム60の下面とバランサカバー80とをネジ固定し、これら全体を一体化する。なお、密閉容器40は、図1に示すように上下方向に3つに分割された分割体を接合して構成されており、続いて、上記の一体化された構造体を、中央の分割体内に挿入して固定する。
図6は、図5のスクロール流体機械における組立行程の一部の説明図である。
本実施の形態3の場合には、まず、図6(a)に示すように、フレーム60にバランサカバー80をネジ固定(図示せず)する。そして、図6(a)の構造体を、密閉容器40を構成する中央の分割体内に入れてその分割体にフレーム60を固定する。
一方、図6には示していないが、上記と同様に第1バランサ31と、第2バランサ32が下面に取り付けられたロータ12とを主軸30に焼嵌めする。このように第1バランサ31、ロータ12及び第2バランサ32を焼き嵌め済の主軸30を、図6(b)に示すように、図6(a)の構造体の中心開口に下から挿入する。このとき、油受部82bの先端に設けた軟質部88が変形することで、環状つば部90が油受部82bの中心開口を通り抜けることが可能であり、図6(c)に示すように、主軸30の挿入が完了する。
このように、実施の形態3によれば、実施の形態1と同様の効果が得られると共に、油受部82bの先端部を軟質部88としたことで、油受部82の中心開口を環状つば部90が通り抜けることが可能になる。このため、主軸30に第1バランサ31、ロータ12及び第2バランサ32を焼き嵌める行程と、フレーム60とバランサカバー80とを互いに固定する行程とを別々に行うことが可能になり、組立性を大きく改善することができる。
なお、上述した実施の形態1〜3においてそれぞれ別の実施の形態として説明したが、実施の形態1〜3の全てを組み合わせたスクロール流体機械としてもよく、また、各実施の形態を適宜組み合わせたスクロール流体機械としてもよい。これにより、それぞれの効果を備えたスクロール流体機械を得ることができる。
10 電動機構、11 ステータ、12 ロータ、20 圧縮機構、21 固定スクロール、21a 吐出口、21b 吐出口、22 揺動スクロール、22a 揺動軸受、23 オルダムリング、24 吐出チャンバ、25 マフラー、30 主軸、30a 縦穴、30b 偏心部、31 第1バランサ、32 第2バランサ、40 密閉容器、41 油溜、42 給油機構、43 吸入管、44 吐出管、60 フレーム、60a 主軸受、61 スリーブ、62 排油穴、63 排油パイプ、64 環状つば部、70 サブフレーム、70a 副軸受、80 バランサカバー、80A バランサカバー、81 中空部、82 油受部、82a 油受部、82b 油受部、83 排油パイプ、84 取付部、85 平面部、86 円筒部、87 連通穴、88 軟質部、90 環状つば部、91 テーパ面。

Claims (7)

  1. 底部に油溜が形成された密閉容器と、
    前記密閉容器内に収容された電動機構と、
    前記密閉容器内に収容され、揺動スクロール及び固定スクロールを噛み合わせて形成した圧縮室にて冷媒を圧縮する圧縮機構と、
    前記電動機構と前記圧縮機構との間に設けられ、前記圧縮機構を前記密閉容器に固定するフレームと、
    前記フレームに設けられた主軸受に回転自在に軸支され、前記電動機構の発生する回転力を前記圧縮機構に伝達する上下方向に延びる主軸と、
    前記フレームと前記電動機構との間に配置され、前記主軸と共に回転して前記圧縮機構における偏心回転運動に伴うアンバランスを平衡させるためのバランサと、
    前記バランサの外周を囲む中空部、及び前記バランサの上方を覆うように前記中空部の内周面から内方に突出し、その先端部が前記主軸の外周に位置するように形成されて前記主軸受を潤滑した潤滑油を受け止める油受部、が一体に形成されたバランサカバーと、
    前記油受部で受け止められた潤滑油を前記油溜に返油する排油パイプとを備え、
    前記主軸又は前記主軸の外周に嵌められて前記主軸の傾きを吸収するスリーブにおいて、前記主軸受と前記バランサカバーの前記油受部との間の外周部分に、平面的に見て前記油受部の前記先端部を覆うように外方に突出した環状つば部を設け、前記環状つば部の上面を、外方に向うに連れて下方に傾斜するテーパ面とした
    ことを特徴とするスクロール流体機械。
  2. 前記油受部の前記先端部を、軟質素材で構成した軟質部としたことを特徴とする請求項記載のスクロール流体機械。
  3. 前記油受部は、前記主軸が挿通する中心開口を有する板部材で構成され、前記主軸側から外方に向かうに連れて下方に傾斜するように前記バランサカバーの前記中空部の内周面に傾斜して固定されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のスクロール流体機械。
  4. 前記油受部は、前記主軸が挿通する中心開口を有する板部材で構成された平面部と前記平面部の前記中心開口から前記主軸の外周に沿って上方に延びる円筒部とから構成され、前記平面部の外周部が前記中空部の内周面に略垂直に固定されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のスクロール流体機械。
  5. 底部に油溜が形成された密閉容器と、
    前記密閉容器内に収容された電動機構と、
    前記密閉容器内に収容され、揺動スクロール及び固定スクロールを噛み合わせて形成した圧縮室にて冷媒を圧縮する圧縮機構と、
    前記電動機構と前記圧縮機構との間に設けられ、前記圧縮機構を前記密閉容器に固定するフレームと、
    前記フレームに設けられた主軸受に回転自在に軸支され、前記電動機構の発生する回転力を前記圧縮機構に伝達する上下方向に延びる主軸と、
    前記フレームと前記電動機構との間に配置され、前記主軸と共に回転して前記圧縮機構における偏心回転運動に伴うアンバランスを平衡させるためのバランサと、
    前記バランサの外周を囲む中空部、及び前記バランサの上方を覆うように前記中空部の内周面から内方に突出し、その先端部が前記主軸の外周に位置するように形成されて前記主軸受を潤滑した潤滑油を受け止める油受部、が一体に形成されたバランサカバーと、
    前記油受部で受け止められた潤滑油を前記油溜に返油する排油パイプとを備え、
    前記主軸又は前記主軸と共に回転する構造部分において、前記主軸受と前記バランサカバーの前記油受部との間の外周部分に、平面的に見て前記油受部の前記先端部を覆うように外方に突出した環状つば部を設け、前記環状つば部の上面を、外方に向うに連れて下方に傾斜するテーパ面とし
    前記油受部の前記先端部を、軟質素材で構成した軟質部とした
    ことを特徴とするスクロール流体機械。
  6. 底部に油溜が形成された密閉容器と、
    前記密閉容器内に収容された電動機構と、
    前記密閉容器内に収容され、揺動スクロール及び固定スクロールを噛み合わせて形成した圧縮室にて冷媒を圧縮する圧縮機構と、
    前記電動機構と前記圧縮機構との間に設けられ、前記圧縮機構を前記密閉容器に固定するフレームと、
    前記フレームに設けられた主軸受に回転自在に軸支され、前記電動機構の発生する回転力を前記圧縮機構に伝達する上下方向に延びる主軸と、
    前記フレームと前記電動機構との間に配置され、前記主軸と共に回転して前記圧縮機構における偏心回転運動に伴うアンバランスを平衡させるためのバランサと、
    前記バランサの外周を囲む中空部、及び前記バランサの上方を覆うように前記中空部の内周面から内方に突出し、その先端部が前記主軸の外周に位置するように形成されて前記主軸受を潤滑した潤滑油を受け止める油受部、が一体に形成されたバランサカバーと、
    前記油受部で受け止められた潤滑油を前記油溜に返油する排油パイプとを備え、
    前記主軸又は前記主軸と共に回転する構造部分において、前記主軸受と前記バランサカバーの前記油受部との間の外周部分に、平面的に見て前記油受部の前記先端部を覆うように外方に突出した環状つば部を設け、前記環状つば部の上面を、外方に向うに連れて下方に傾斜するテーパ面とし
    前記油受部は、前記主軸が挿通する中心開口を有する板部材で構成され、前記主軸側から外方に向かうに連れて下方に傾斜するように前記バランサカバーの前記中空部の内周面に傾斜して固定されていることを特徴とするスクロール流体機械。
  7. 前記フレームは、前記圧縮機構の各摺動部を潤滑した潤滑油を前記フレーム外に排油する上下に貫通する排油穴を有し、前記排油穴から排出された潤滑油が前記バランサカバー内に流入するように、平面的に見て前記排油穴が前記バランサカバーの前記中空部の内側に位置するように前記バランサカバーが構成され、前記排油穴からの潤滑油も前記油受部で受け止めて前記排油パイプから前記油溜に返油することを特徴とする請求項1〜請求項6の何れか一項に記載のスクロール流体機械。
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