JP5999497B2 - 照明器具、照明装置および発光モジュール - Google Patents

照明器具、照明装置および発光モジュール Download PDF

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Description

本発明は、LED(Light Emitting Diode)等の発光素子を利用した照明器具、照明装置および発光モジュールに関し、特に、そのような照明器具において照明光の光特性を改善する技術に関する。
従来から、青色LEDが発光する青色光の一部を、波長変換部材により黄色光に変換して、青色光と黄色光との混色により白色光を得るタイプの白色光源が実用化されており、そのような白色光源を用いた種々の照明器具が製品化されている。
しかしながら、上記白色光源を用いた照明器具の照明光はモノの見え方が良好でない傾向にある。これは白色光源の照明光に赤色成分が不足しているからであり、赤色成分の不足によりモノの見え方が良好でなくなるのである。
そこで、白色光源と赤色光源とを組み合わせることで、白色光源の白色光に赤色光源の赤色光を加え、これによって赤色成分を補って、照明光によるモノの見え方を向上させることが提案されている(特許文献1)。
新編色彩科学ハンドブック[第3版]日本色彩学会編
特開2012−64888号公報
しかしながら、実際に白色光源と赤色光源とを組み合わせた照明器具を製造し点灯させてみたところ、赤色光源に赤色LEDが用いられている場合は、点灯状況に応じて照明光によるモノの見え方が変化する現象が確認された。すなわち、白色光源と赤色光源とを単に組み合わせただけでは、様々な点灯状況においてモノの見え方を良好に維持することは困難であることがわかった。
本発明は、上記した課題に鑑み、点灯状況に左右されず照明光によるモノの見え方を良好に維持することができる照明器具、照明装置および発光モジュールを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る照明器具、照明装置および発光モジュールは、白色光源と、複数の赤色発光素子と、前記白色光源および前記各赤色発光素子の光出力をそれぞれ個別に制御可能な回路ユニットとを備えた照明器具、照明装置および発光モジュールであって、前記回路ユニットは、前記複数の赤色発光素子全体の光出力が前記白色光源の光出力に応じた強度となるよう、前記複数の赤色発光素子の点灯個数を制御することを特徴とする。
なお、本願において、白色、赤色、青色、黄色など光の色を特定する表現は、国際照明委員会(CIE)で規定されているような厳密なものではなく(例えば、国際照明委員会は、赤色の波長を700nm、青色の波長を435.8nm、黄色の波長を546.1nmと規定している。)、光の波長領域をおおよその範囲で特定するものに過ぎない。したがって、光の波長領域を厳密に特定する必要がある場合は、数値範囲を用いて波長領域を特定している。
本発明の一態様に係る照明器具、照明装置および発光モジュールは、複数の赤色発光素子全体の光出力が前記白色光源の光出力に応じた強度となるよう、前記複数の赤色発光素子の点灯個数を制御する回路ユニットを備えるため、赤色光のピーク波長のシフトを小さく抑えることができ、安定した目立ち指数FCIの照明光を得ることができる。
赤色光のピーク波長と目立ち指数FCIとの関係を説明するための図 電流量が増加すると赤色光のピーク波長が長波長側にシフトすることを説明するための図 本発明の一態様に係る照明器具を示す断面図 本発明の一態様に係る照明装置を示す斜視図 本発明の一態様に係る照明装置を示す分解斜視図 本発明の一態様に係る発光モジュールを示す図 本発明の一態様に係る発光モジュールにおける光源の配置を説明するための模式図 本発明の一態様に係る発光モジュールと回路ユニットとの接続状態を説明するための配線図 本発明の一態様に係る赤色発光素子電流量決定処理の動作を説明したフローチャート 本発明の一態様に係る赤色発光素子電流量決定処理の作用効果を説明するための概念図 変形例に係る赤色発光素子電流量決定処理の動作を説明したフローチャート 変形例に係る赤色発光素子電流量決定処理の作用効果を説明するための概念図 変形例1に係る発光モジュールを示す図 変形例2に係る発光モジュールを示す図 変形例3に係る発光モジュールを示す図 変形例4に係る発光モジュールを示す図 変形例5に係る発光モジュールを示す図 変形例6に係る発光モジュールを示す図 変形例7に係る発光モジュールを示す図 変形例8に係る照明装置を示す図 変形例9に係る照明装置を示す図 変形例10に係る照明装置を示す断面図
<本発明に至った経緯>
照明器具の照明光によるモノの見え方を評価する指標の一つとして、目立ち指数FCIというものがある(非特許文献1)。この目立ち指数FCIが高ければ、照明対象を色鮮やかに演色し空間を明るく感じさせる照明光であるとの評価を受ける。
しかしながら、目立ち指数FCIの高い照明光を得ることは容易ではなく、特に、青色光と黄色光との混色により白色光を得るタイプの白色光源を用いた照明器具の照明光は目立ち指数FCIが低くなる傾向にある。これは白色光源の照明光に赤色成分が不足しているからであり、赤色成分の不足により目立ち指数FCIが低くなるのである。
発明者が、白色光源と赤色発光素子とを組み合わせた照明器具を実際に製造し、点灯させて、確認したところ、点灯状況に応じて照明光の目立ち指数FCIが変化することがわかった。これでは、ある点灯状況において高い目立ち指数FCIが得られていたとしても、点灯状況が変われば目立ち指数FCIが低下するおそれがある。そこで、発明者は、点灯状況に左右されず安定した目立ち指数FCIの照明光を得ることができる照明器具の開発に着手した。そして、以下の実験結果から、目立ち指数FCIの変化は、赤色光のピーク波長のシフトが原因であるとの知見を得た。さらに、赤色光のピーク波長のシフトは、赤色発光素子に流す電流量の変化により生じることを突き止めた。
第1の実験では、白色光源と赤色発光素子とを組み合わせた従来の照明器具を製造し、その照明器具を第1の点灯状況と第2の点灯状況とで点灯させて、それぞれの照明光の発光スペクトルを測定した。第1の点灯状況と第2の点灯状況とでは、赤色発光素子の温度が45℃高く、赤色発光素子に流れる電流量が60mA多い。図1に示す結果のように、点灯状況の変更により、赤色光のピーク波長は長波長側に10nmシフトし、目立ち指数FCIは「123」から「134」に変化した。この結果から、赤色光のピーク波長がシフトすると目立ち指数FCIが変化することがわかった。
次に、第2の実験では、赤色発光素子の温度を70℃に保ちながら、赤色発光素子に20mA、40mA、60mAの電流を流し、それぞれの電流量における赤色光の発光スペクトルを測定した。そうすると、図2に示すように、電流量が20mAのときのピーク波長は663nmであったが、電流量が40mAのときのピーク波長は664nmであり、電流量が60mAのときのピーク波長は666nmであった。すなわち、電流量が40mA増加すると、ピーク波長は長波長側に3nmシフトした。この結果から、赤色発光素子へ流す電流量の変化により赤色光の発光ピークがシフトすることがわかった。
以上のように、赤色発光素子に流れる電流量が変化すると赤色光のピーク波長がシフトし、赤色光のピーク波長がシフトすると目立ち指数FCIが変化する。ところが、従来の照明器具は、電流量の変化により目立ち指数FCIが変化することを想定しておらず、ある電流量でのみ高い目立ち指数FCIが得られるよう、白色光源と赤色発光素子との組み合わせが最適化されているに過ぎなかった。したがって、赤色発光素子に流れる電流量が変化すると、赤色光のピーク波長がシフトして、白色光源と赤色発光素子との組み合わせにミスマッチが生じ、目立ち指数FCIが低下する不具合が生じていた。
このような不具合を解消するために、発明者は、赤色光のピーク波長のシフトを抑える方法について考えた。そして、個々の赤色発光素子が発する赤色光のピーク波長のシフトを抑えようとするのではなく、複数の赤色発光素子全体から得られる合成赤色光のピーク波長のシフトを抑えるとの着想に至った。その着想を具体化することによって、個々の赤色発光素子の赤色光のピーク波長がシフトすることについては止められないながらも、複数の赤色発光素子全体から得られる合成赤色光のピーク波長のシフトについては小さく抑えることに成功した。これによって、点灯状況に左右されず安定した目立ち指数FCIの照明光が得られる照明器具を実現できた。
具体的には、本発明の一態様に係る照明器具は、複数の赤色発光素子全体の光出力が白色光源の光出力に応じた強度となるよう、前記複数の赤色発光素子の点灯個数を制御する回路ユニットを備える。このような構成とすれば、照明光の調光比が小さい場合は、一部の赤色発光素子を点灯させないでおき、残りの点灯させる赤色発光素子だけでその調光比に必要な光出力をかせぐことができる。そうすると、点灯させる赤色発光素子の光出力は、点灯させない赤色発光素子の光出力を賄うために増加する。これにより、赤色光のピーク波長は長波長側にシフトする。様々な調光比において赤色光のピーク波長が長波長側にシフトすることになるため、結果的に、赤色光のピーク波長は長波長側の波長領域に収束する。このようにして、赤色光のピーク波長のシフトを小さく抑えることができる。そうすると、前記波長領域の赤色光との組み合わせにおいて最適な目立ち指数FCIが得られるように、白色光源の白色光を調整しておけば、安定した目立ち指数FCIの照明光を得ることができる。
<照明器具>
以下、本発明の一態様に係る照明器具、照明装置および発光モジュールについて、図面を参照しながら説明する。なお、各図面における部材の縮尺は実際のものとは異なる。
図3は、本発明の一態様に係る照明器具を示す断面図である。図3に示すように、本発明の一態様に係る照明器具1は、例えば、天井2に埋め込むようにして取り付けられるダウンライトであって、器具3、回路ユニット4、調光ユニット5、および、照明装置6を備える。
器具3は、例えば、金属製であって、ランプ収容部3a、回路収容部3bおよび外鍔部3cを有する。ランプ収容部3aは、例えば有底円筒状であって、内部に照明装置6が着脱自在に取り付けられる。回路収容部3bは、例えばランプ収容部3aの底側に延設されており、内部に回路ユニット4が収容されている。外鍔部3cは、例えば円環状であって、ランプ収容部3aの開口部から外方へ向けて延設されている。器具3は、ランプ収容部3aおよび回路収容部3bが天井2に貫設された埋込穴2aに埋め込まれ、外鍔部3cが天井2の下面2bにおける埋込穴2aの周部に当接された状態で、例えば取付ねじ(不図示)によって天井2に取り付けられる。
回路ユニット4は、照明装置6を点灯させるためのものであって、照明装置6と電気的に接続される電源線4aを有し、当該電源線4aの先端には照明装置6のリード線71のコネクタ72と着脱自在に接続されるコネクタ4bが取り付けられている。
調光ユニット5は、ユーザーが照明装置6の照明光の輝度を調整するためのものであって、回路ユニット4と電気的に接続されており、ユーザーの操作を受けて調光信号を回路ユニット4に出力する。
<照明装置>
図4は、本発明の一態様に係る照明装置を示す斜視図である。図5は、本発明の一態様に係る照明装置を示す分解斜視図である。図4および図5に示すように、照明装置6は、例えば、発光モジュール10、ベース20、ホルダ30、化粧カバー40、カバー50、カバー押え部材60、および、配線部材70等を備えるランプユニットである。
(発光モジュール)
図6は、本発明の一態様に係る発光モジュールを示す図であって、(a)は平面図、(b)は右側面図、(c)は正面図である。図6に示すように、発光モジュール10は、基板11、複数の白色用発光素子12、複数の波長変換部材13、複数の赤色発光素子14a〜14d、複数の封止部材15a〜15d、複数の端子部16a〜16b,17a〜17e、および、複数の配線18,19a〜19dを備える。
基板11は、例えば、方形板状であって、セラミック基板や熱伝導樹脂等からなる絶縁層とアルミ板等からなる金属層との2層構造を有する。基板11の上面11aには、白色用発光素子12および赤色発光素子14a〜14dが実装されている。
各白色用発光素子12は、例えば、ピーク波長が450nm以上470nm以下の青色光を出射する青色発光素子である。また、各白色用発光素子12は、例えば、LEDであって、基板11の上面11aにCOB(Chip on Board)技術を用いてフェイスアップ実装されている。なお、本発明に係る白色用発光素子は、ピーク波長が450nm以上470nm以下の青色光を出射する青色発光素子に限定されず、それ以外の波長の青色光を出射する青色発光素子であっても良いし、紫外光を出射する発光素子であっても良い。また、本発明に係る白色用発光素子は、例えば、LD(レーザダイオード)や、EL素子(エレクトリックルミネッセンス素子)であっても良い。
各波長変換部材13は、例えば、平面視正方形の直方体形状であって、各白色用発光素子12を個別に封止している。各波長変換部材13は、例えば、波長変換材料が混入された透光性材料で形成されており、白色用発光素子12の青色光を、ピーク波長が535nm以上555nm以下且つ半値幅が50nm以上70nm以下の黄色光に波長変換する。波長変換材料としては、例えば、サイアロン構造を有する酸窒化物蛍光体、酸窒化物蛍光体、硫化物蛍光体、シリケート系蛍光体、および、それら蛍光体のうちの2種類以上を混合した混合物等を用いることができる。透光性材料としては、例えばシリコーン樹脂、エポキシ樹脂、フッソ樹脂、シリコーン・エポキシのハイブリッド樹脂、ユリア樹脂等を用いることができる。なお、各波長変換部材13の透光性材料には、拡散材が混入されていても良い。
各白色光源Wは、1つの白色用発光素子12と、その白色用発光素子12を封止している波長変換部材13とで構成されており、白色用発光素子12から出射される青色光とその青色光の一部が波長変換部材13で波長変換されてなる黄色光との混色により白色光を発する。各白色光源Wの形状は、各波長変換部材13の形状に依存した直方体形状である。
各赤色発光素子14a〜14dは、例えば、ピーク波長が615nm以上640nm以下の赤色光を出射する赤色発光素子である。また、各赤色発光素子14a〜14dは、例えば、LEDであって、基板11の上面11aにCOB技術を用いてフェイスアップ実装されている。なお、各赤色発光素子14a〜14dは、ピーク波長が615nm以上640nm以下の赤色光を出射する赤色発光素子に限定されない。但し、後述するλ1が620nm以上626nm以下であることが好ましく、λ2が623nm以上630nm以下であることが好ましい。また、赤色発光素子14a〜14dに後述する閾値Th以下の電流を流した場合に得られる赤色光のピーク波長の変動幅は、5nm以下であることが好ましい。すなわち、λ1とλ2との差は5nm以下であることが好ましい。さらに、本発明に係る赤色発光素子は、例えば、LDや、EL素子であっても良い。
各封止部材15a〜15dは、例えば、平面視正方形の直方体形状であって、各赤色発光素子14a〜14dを個別に封止しており、波長変換材料が混入されていない透光性材料で形成され、透明である。透光性材料としては、例えばシリコーン樹脂、エポキシ樹脂、フッソ樹脂、シリコーン・エポキシのハイブリッド樹脂、ユリア樹脂等を用いることができる。なお、各封止部材15a〜15dの透光性材料には、拡散材が混入されていても良い。
赤色光源R1〜R4は、1つの赤色発光素子14a〜14dと、その赤色発光素子14a〜14dを封止している封止部材15a〜15dとで構成されている。赤色光源R1〜R4は、第1の赤色光源R1と、第2の赤色光源R2と、第3の赤色光源R3と、第4の赤色光源R4との4種類にグループ分けされているが、構造はどれも同じである。各赤色光源R1〜R4からは、各赤色発光素子14a〜14dの赤色光が波長変換されることなくそのまま発せられる。各赤色光源R1〜R4の形状は、封止部材15a〜15dの形状に依存した直方体形状である。
図7は、本発明の一態様に係る発光モジュールにおける光源の配置を説明するための模式図である。なお、各光源W,R1〜R4の配置を理解し易いように、同じ種類のものには同じ模様を付し、異なる種類のものには異なる模様を付している。
図7に示すように、白色光源Wは、例えば5列5行でマトリクス状に配置されている。一方、赤色光源R1〜R4は、例えば24個がマトリクス状、且つ、白色光源Wに対して千鳥状に配置されている。赤色光源R1〜R4は、各種類6個ずつ存在し、同じ種類の赤色光源R1〜R4が隣り合わないように配置されている。
端子部16a〜16b,17a〜17eは、基板11に形成された導体パターンにより構成されており、図6に示すように、基板11の上面11aにおける周縁部に配置されている。端子部16aおよび端子部16bは、白色用発光素子12への給電用として機能している。端子部17aおよび端子部17eは、第1の赤色発光素子14aへの給電用として機能している。端子部17bおよび端子部17eは、第2の赤色発光素子14bへの給電用として機能している。端子部17cおよび端子部17eは、第3の赤色発光素子14cへの給電用として機能している。端子部17dおよび端子部17eは、第4の赤色発光素子14dへの給電用として機能している。
図8は、本発明の一態様に係る発光モジュールと回路ユニットとの接続状態を説明するための配線図である。図8に示すように、基板11には、導体パターンにより構成される配線18,19a〜19dが形成されている。配線18は、25個の白色用発光素子12を5直5並で所謂直並列接続しており、さらにそれら白色用発光素子12と端子部16a〜16bとを接続している。配線19aは、6個の第1の赤色発光素子14aを直列接続しており、さらにそれら第1の赤色発光素子14aと端子部17a,17eとを接続している。配線19bは、6個の第2の赤色発光素子14bを直列接続しており、さらにそれら第2の赤色発光素子14bと端子部17b,17eとを接続している。配線19cは、6個の第3の赤色発光素子14cを直列接続しており、さらにそれら第3の赤色発光素子14cと端子部17c,17eとを接続している。配線19dは、6個の第4の赤色発光素子14dを直列接続しており、さらにそれら第4の赤色発光素子14dと端子部17d,17eとを接続している。また、各端子部16a〜16b,17a〜17dは、それぞれリード線71により回路ユニット4の点灯回路部4cと接続されている。
以上のような電気的接続構成により、白色用発光素子12、第1の赤色発光素子14a、第2の赤色発光素子14b、第3の赤色発光素子14cおよび第4の赤色発光素子14dには、種類ごと独立して系統で電流を流すことが可能である。各種類の光源W,R1〜R4に流す電流量は、後述する電流量決定処理により決められる。各光源W,R1〜R4に流す電流量をそれぞれ個別に調整することで、それら各光源W,R1〜R4の光出力は個別に制御される。なお、各光源W,R1〜R4の電流量と光出力は概ね比例する。
(ベース)
図5に戻って、ベース20は、例えば、アルミダイキャスト製の円板状であって、上面側の中央に搭載部21を有し、当該搭載部21に発光モジュール10が搭載されている。また、ベース20の上面側には、搭載部21を挟んだ両側に、ホルダ30固定用の組立ねじ35を螺合するためのねじ孔22が設けられている。ベース20の周部には、挿通孔23、ボス孔24および切欠部25が設けられている。それら挿通孔23、ボス孔24および切欠部25の役割については後述する。
(ホルダ)
ホルダ30は、例えば、有底円筒状であって、円板状の押え板部31と、当該押え板部31の周縁からベース20側に延設された円筒状の周壁部32とを有する。押え板部31で発光モジュール10を搭載部21に押えつけることによって、発光モジュール10はベース20に固定されている。
押え板部31の中央には、発光モジュール10の各光源W,R1〜R4を露出させるための窓孔33が形成されている。また、押え板部31の周部には、発光モジュール10に接続されたリード線71がホルダ30に干渉するのを防止するための開口部34が、窓孔33と連通した状態で形成されている。さらに、ホルダ30の押え板部31の周部には、ベース20のねじ孔22に対応する位置に、組立ねじ35を挿通するための挿通孔36が貫設されている。
ホルダ30をベース20に取り付ける際には、まず、各光源W,R1〜R4がホルダ30の窓孔33から露出する状態で、ベース20とホルダ30とで発光モジュール10の基板11を挟持する。次に、組立ねじ35を、ホルダ30の押え板部31の上方からねじ挿通孔36に挿通し、ベース20のねじ孔22に螺合させることによって、ホルダ30をベース20に取り付ける。
(化粧カバー)
化粧カバー40は、例えば、白色不透明の樹脂等の非透光性材料からなる円環状であって、ホルダ30とカバー50との間に配置されており、開口部34から露出したリード線71や組立ねじ35等を覆い隠している。化粧カバー40の中央には、各光源W,R1〜R4を露出させるための窓孔41が形成されている。
(カバー)
カバー50は、例えば、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ガラス等の透光性材料により形成されており、各光源W,R1〜R4から出射された光はカバー50を透過して照明装置6の外部へ取り出される。当該カバー50は、各光源W,R1〜R4を覆うドーム状であってレンズ機能を有する本体部51と、当該本体部51の周縁部から外方へ延設された外鍔部52とを有し、当該外鍔部52がベース20に固定されている。
(カバー押え部材)
カバー押え部材60は、例えば、アルミニウム等の金属や白色不透明の樹脂のような非透光性材料からなり、カバー50の本体部51から出射される光を妨げないように円環板状になっている。カバー50の外鍔部52は、カバー押え部材60とベース20とで挟持され固定されている。
カバー押え部材60の下面側には、ベース20側へ突出する円柱状のボス部61が設けられている。また、カバー50の外鍔部52には、ボス部61に対応する位置にボス部61を避けるための半円状の切欠部53が形成されている。さらに、ベース20の周縁部には、ボス部61に対応する位置にボス部61を挿通するためのボス孔24が形成されている。カバー押え部材60をベース20に固定する際は、カバー押え部材60のボス部61をベース20のボス孔24に挿通させ、ベース20の下側からボス部61の先端部にレーザ光を照射して、先端部をボス孔24から抜けない形状に塑性変形させる。これにより、カバー押え部材60がベース20に固定される。
カバー50の外鍔部52、および、カバー押え部材60の周縁部には、ベース20の挿通孔23に対応する位置にそれぞれ半円状の切欠部54,62が形成されており、挿通孔23に挿通させる取付ねじ(不図示)がカバー押え部材60やカバー50に当たらないようになっている。
(配線部材)
配線部材70は、発光モジュール10と電気的に接続された一組のリード線71を有し、それらリード線71の発光モジュール10に接続された側とは反対側の端部にはコネクタ72が取り付けられている。発光モジュール10に接続された配線部材70のリード線71は、ベース20の切欠部25を介して照明装置6の外部へ導出される。
<点灯制御>
(回路構成)
図8に示すように、回路ユニット4は、点灯回路部4c、調光比検出回路部4d、および、制御回路部4eを含む点灯回路をユニット化したものであって、外部の商用交流電源(不図示)と電気的に接続されており、商用交流電源から入力される電流を発光モジュール10に供給する。そして、光源W,R1〜R4を種類ごとに、すなわち白色光源W、第1の赤色光源R1、第2の赤色光源R2、第3の赤色光源R3、第4の赤色光源R4を別々に点灯制御する。
点灯回路部4cは、AC/DCコンバータ(図示せず)を備える回路で構成され、25個の白色用発光素子12のグループ、6個の第1の赤色発光素子14aのグループ、6個の第2の赤色発光素子14bのグループ、6個の第3の赤色発光素子14cのグループ、6個の第4の赤色発光素子14dの5つグループに、それぞれグループごと別々に電力を供給する。具体的には、制御回路部4eからの指示に基づいて、商用交流電源からの交流電圧を、AC/DCコンバータを用いてそれぞれのグループの発光素子12,14a〜14dに適した直流電圧に変換し、それら各発光素子12,14a〜14dに適した直流電圧を順電圧として各発光素子12,14a〜14dに印加する。なお、AC/DCコンバータとしては、例えばダイオードブリッジ等が用いられる。
調光比検出回路部4dは、調光ユニット5から出力された調光信号を取得する。ユーザーの操作等を受けて、調光ユニット5からは調光信号が調光比検出回路部4dへ出力される。調光信号には、調光比の情報が含まれている。調光比は、全点灯(100%の光出力で点灯)時の照明光の明るさに対する相対的な明るさを示す比率である。ユーザーは、調光ユニット5を操作することにより、照明光を望みの比率の明るさを指示可能である。調光比の情報は、調光比検出回路部4dから制御回路部4eに出力される。
制御回路部4eは、マイクロプロセッサとメモリとを備えている。制御回路部4eは、マイクロプロセッサを用いて、調光比検出回路部4dから入力された調光比を実現するために、白色用発光素子12、第1の赤色発光素子14a、第2の赤色発光素子14b、第3の赤色発光素子14c、第4の赤色発光素子14dの各光出力を制御する。この制御には、赤色発光素子14a〜14dの光出力を「0」にするかしないか、すなわち、赤色発光素子14a〜14dを点灯させないか点灯させるかの制御も含まれる。
制御回路部4eは、具体的には、後述する電流量決定処理を行うことによって、その調光比を実現するための各発光素子12,14a〜14dに流す電流量をそれぞれ決定する。各発光素子12,14a〜14dの光出力は、各発光素子12,14a〜14dに流す電流量により制御される。各発光素子12,14a〜14dに電流量決定処理で決定したそれぞれの電流量が流れるように、グループ毎にデューティ比を設定して、各発光素子12,14a〜14dをPWM制御する。
(電流量決定処理)
図9は、電流量決定処理の動作を説明したフローチャートである。図9に示す、本実施の形態に係る電流量決定処理は、照明器具1の点灯中において、調光比検出回路部4dから制御回路部4eに調光比の情報が出力されると実行される。なお、電流量決定処理は、照明器具1の点灯中において常時或いは随時或いは定期的に行う構成であっても良い。
まず、調光比検出回路部4dから制御回路部4eに調光比の情報が出力されると、制御回路部4eは、調光比に基づいて、各白色光源W(白色用発光素子12)に流す電流量の総和値である白色総和値を決定する(ステップS1)。さらに、制御回路部4eは、調光比に基づいて、各赤色光源R1〜R4(赤色発光素子14a〜14d)に流す電流量の総和値である赤色総和値Toを決定する(ステップS2)。具体的には、例えば、制御回路部4eのメモリには、種々の調光比を実現するための白色総和値および赤色総和値Toを示した対応表が格納されており、その対応表を参照ながら、ユーザーの求める調光比に対応した白色総和値および赤色総和値Toを決定する。対応表における赤色総和値Toと白色総和値との関係は、複数の赤色光源R1〜R4全体の光出力が白色光源Wの光出力に応じた強度になるよう設定されている。
なお、調光比とは、各白色光源Wから出射される白色光と、各赤色光源R1〜R4から出射される赤色光との合成により得られる照明光について、その光出力の強度を示すものであって、全点灯時の照明光の光出力を100%として相対的に定まる。本実施の形態では、照明光の光出力を100%にしたいときは、白色光源W全体の光出力を100%とすると共に、赤色光源R1〜R4全体の光出力も100%とする。各白色光源Wの光出力は、どれも同じになるように制御されるため、各白色光源Wの光出力はいずれも100%とする。一方、赤色光源R1〜R4の光出力は、グループごとに制御され、同じグループ内においては同じであるが、グループが異なれば同じとは限らず、赤色光源R1〜R4全体として100%に調整される。なお、本実施の形態では、調光比の制御において、白色光源W全体の光出力のパーセンテージと赤色光源R1〜R4全体の光出力のパーセンテージとは同じ値となるように調整されるが、両光源の光出力のパーセンテージは必ずしも同じでなくても良い。
次に、制御回路部4eは、赤色総和値Toが閾値Th以下か否かを判定する(ステップS3)。赤色総和値Toが閾値Th以下の場合(ステップS3で「YES」)、制御回路部4eは、各第1の赤色発光素子14aに流す電流量の総和値である第1赤色総和値を赤色総和値Toに決定する(ステップS4)。6個の第1の赤色発光素子14aは直列接続されており、各第1の赤色発光素子14aに流れる電流量は同じである。したがって、第1赤色総和値を赤色総和値Toにした場合、各第1の赤色発光素子14aに流れる電流量は、赤色総和値Toの6分の1である。
一方、第2〜第4の赤色発光素子14b〜14dに流す電流量を「0」に決定する(ステップS4)。すなわち、第2〜第4の赤色発光素子14b〜14dには電流を流さない。したがって第2〜第4の赤色発光素子14b〜14dは点灯しない。
赤色総和値Toが閾値Thを超える場合(ステップS3で「NO」)、制御回路部4eは、赤色総和値Toと閾値Thとの差D1を算出する(ステップS5)。さらに、制御回路部4eは、差D1が閾値Th以下か否かを判定する(ステップS6)。
差D1が閾値Th以下の場合(ステップS6で「YES」)、制御回路部4eは、第1赤色総和値を閾値Thに決定する(ステップS7)。第1赤色総和値を閾値Thにした場合、各第1の赤色発光素子14aに流れる電流量は、閾値Thの6分の1である。また、制御回路部4eは、各第2の赤色発光素子14bに流す電流量の総和値である第2赤色総和値を差D1に決定する(ステップS7)。第2赤色総和値を差D1にした場合、各第2の赤色発光素子14bに流れる電流量は、差D1の6分の1である。また、第3〜第4の赤色発光素子14c〜14dに流す電流量を「0」に決定する(ステップS7)。すなわち、第3〜第4の赤色発光素子14c〜14dを点灯させない。
差D1が閾値Thを超える場合(ステップS6で「NO」)、制御回路部4eは、差D1と閾値Thとの差D2を算出する(ステップS8)。さらに、制御回路部4eは、差D2が閾値Th以下か否かを判定する(ステップS9)。
差D2が閾値Th以下の場合(ステップS9で「YES」)、制御回路部4eは、第1〜第2赤色総和値をそれぞれ閾値Thに決定する(ステップS10)。第1〜第2赤色総和値をそれぞれ閾値Thにする場合、各第1〜第2の赤色発光素子14a〜14bに流れる電流量は、閾値Thの6分の1である。また、制御回路部4eは、各第3の赤色発光素子14cに流す電流量の総和値である第3赤色総和値を差D2に決定する(ステップS10)。第3赤色総和値を差D2にした場合、各第3の赤色発光素子14cに流れる電流量は、差D2の6分の1である。また、第4の赤色発光素子14dに流す電流量は「0」を決定する(ステップS10)。すなわち、第4の赤色発光素子14dを点灯させない。
差D2が閾値Thを超える場合(ステップS9で「NO」)、制御回路部4eは、差D2と閾値Thとの差D3を算出する(ステップS11)。制御回路部4eは、第1〜第3赤色総和値をそれぞれ閾値Thに決定する(ステップS12)。第1〜第3赤色総和値をそれぞれ閾値Thにした場合、各第1〜第3の赤色発光素子14a〜14cに流れる電流量は、閾値Thの6分の1である。また、制御回路部4eは、各第4の赤色発光素子14dに流す電流量の総和値である第4赤色総和値を差D3に決定する(ステップS12)。第4赤色総和値を差D3にした場合、各第4の赤色発光素子14dに流れる電流量は、差D3の6分の1である。
図10は、本発明の一態様に係る赤色発光素子電流量決定処理の作用効果を説明するための概念図である。図10に示すように、赤色総和値Toと閾値Thとが等しい場合、各第1の赤色発光素子14aには100%(赤色発光素子14a〜14dを全点灯させるときの電流量)の電流が流れる。このとき、各赤色発光素子14aの光出力は100%(赤色発光素子14a〜14dが全点灯しているときの強度)である。一方、第2〜第4の赤色発光素子14b〜14dの電流量は0%であり、光出力は0%である。
各赤色発光素子14a〜14dについて、電流量が100%の時の赤色光のピーク波長をλ2とし、電流量が限りなく0%に近い時の赤色光のピーク波長をλ1とすると、赤色総和値Toと閾値Thとが等しい場合、各第1の赤色発光素子14a(第1の赤色光源R1)の赤色光のピーク波長はλ2になる。そうすると、第1の赤色発光素子14a全体から得られる第1赤色光のピーク波長もλ2になる。一方、点灯していない第2〜第4の赤色発光素子14b〜14d(第2〜第4の赤色光源R2〜R4)からは赤色光が得られない。したがって、第1〜第4の赤色発光素子14a〜14d全体から得られる全体赤色光のピーク波長もλ2になる。
赤色総和値Toが閾値Thを2倍した値(Th×2)と等しい場合、各第1の赤色発光素子14aの電流量は100%である。また、各第2の赤色発光素子14bの電流量も100%である。そして、各第1〜第2の赤色発光素子14a〜14bの光出力は100%である。一方、第3〜第4の赤色発光素子14c〜14dの電流量は0%である(光出力も0%)。そうすると、各第1〜第2の赤色発光素子14a〜14bから得られる赤色光のピーク波長はそれぞれλ2となり、第1赤色光と、第2の赤色発光素子14b全体から得られる第2赤色光とを合成した赤色光のピーク波長もλ2となる。一方、点灯していない第3〜第4の赤色発光素子14c〜14dからは赤色光が得られない。したがって、全体赤色光のピーク波長もλ2になる。
赤色総和値Toが閾値Thを3倍した値(Th×3)と等しい場合、各第1〜第3の赤色発光素子14a〜14cの電流量は100%である。このとき、各第1〜第3の赤色発光素子14a〜14cの光出力は100%である。一方、第4の赤色発光素子14dの電流量は0%である(光出力も0%)。そうすると、各第1〜第3の赤色発光素子14a〜14cから得られる赤色光のピーク波長はそれぞれλ2となり、第1赤色光と、第2赤色光と、第3の赤色発光素子14c全体から得られる第3赤色光とを合成した赤色光のピーク波長もλ2となる。一方、点灯していない第4の赤色発光素子14dからは赤色光が得られない。したがって、全体赤色光のピーク波長もλ2になる。
赤色総和値Toが閾値Thを4倍した値(Th×4)と等しい場合、各第1〜第4の赤色発光素子14a〜14dの電流量は100%である。このとき、各第1〜第4の赤色発光素子14a〜14dの光出力は100%である。これは、すなわち、第1〜第4の赤色発光素子14a〜14d全てを全点灯した場合である。この場合、各第1〜第4の赤色発光素子14a〜14dから得られる赤色光のピーク波長はそれぞれλ2となり、第1赤色光と、第2赤色光と、第3赤色光と、第4の赤色発光素子14d全体から得られる第4赤色光とを合成した赤色光、すなわち全体赤色光のピーク波長もλ2になる。
以上のように、本実施の形態では、赤色総和値Toを閾値Thで除する除算により得られる整数の商と同じ種類数の赤色発光素子14a〜14dに、閾値Thの電流が流れる。したがって、赤色総和値Toが閾値Thの1倍と等しい場合、2倍と等しい場合、3倍と等しい場合、4倍と等しい場合は、全体赤色光のピーク波長がλ2になる。
さらに、本実施の形態では、閾値Thの電流を流す赤色発光素子以外の赤色発光素子の一つに、前記除算にて整数の商を得た余りと等しい電流量の電流が流れる。具体的には、閾値Thの1倍を超え2倍未満の場合は、第2の赤色発光素子14bに差D1の電流が流れる。閾値Thの2倍を超え3倍未満の場合は、第3の赤色発光素子14cに差D2の電流が流れる。閾値Thの3倍を超え4倍未満の場合は、第3の赤色発光素子14dに差D3の電流が流れる。そして、赤色総和値Toが、閾値Thの1倍を超え2倍未満の場合、閾値Thの2倍を超え3倍未満の場合、閾値Thの3倍を超え4倍未満の場合のいずれにおいても、図10のグラフに示す実施例1のように、全体赤色光のピーク波長はλ2付近の波長領域に収束する。
例えば、赤色総和値Toが閾値Thの1倍を超え2倍未満の場合、第1の赤色発光素子14aは100%の電流量で点灯しているため、第1赤色光のピーク波長は常にλ2であり、光出力は常に100%である。一方、第2の赤色発光素子14bは、差D1の電流量で点灯しているため、すなわち閾値Th未満の電流量で点灯しているため、第2赤色光のピーク波長は常にλ2よりも小さく、光出力は常に100%未満である。
ここで、差D1が限りなく小さければ光出力も小さいため、第2赤色光のピーク波長がλ2より小さいλ1であっても全体赤色光に及ぼす影響は少なく、第1赤色光と第2赤色光とを合成した赤色光のピーク波長は、λ2から大きくずれることはない。一方、差D1が増加すると、第2赤色光の光出力も増加するため、第2赤色光が全体赤色光に及ぼす影響が強まる反面、第2赤色光のピーク波長がλ2に近い値となるため、結局は、全体赤色光のピーク波長はλ2から大きくずれることはない。
したがって、赤色総和値Toが閾値Thの1倍を超え2倍未満の場合は、全体赤色光のピーク波長がλ2付近の波長領域に収束する。同様のことは、赤色総和値Toが閾値Thの2倍を超え3倍未満の場合、および、赤色総和値Toが閾値Thの3倍を超え4倍未満の場合にも当てはまり、そのような場合も、全体赤色光のピーク波長はλ2付近の波長領域に収束する。
以上のことから、赤色総和値Toが閾値Thの1倍以上4倍以下の場合は、全体赤色光のピーク波長がλ2付近の波長領域に収束することになる。したがって、λ2付近の波長領域の赤色光との組み合わせにおいて最適な目立ち指数FCIが得られるように、白色光源Wの白色光を調整しておけば、赤色総和値Toが閾値Thの1倍以上4倍以下の場合において、所望の目立ち指数FCIに維持することができる。
これに対して、例えば図10に示す比較例のように、第1〜第4の赤色発光素子14a〜14dの電流量を全て同じように制御した場合、第1〜第4の赤色発光素子14a〜14d全ての赤色光のピーク波長が同じようにシフトする。そうすると、全体赤色光のピーク波長も、各第1〜第4の赤色発光素子14a〜14dの赤色光のピーク波長と同じように大きくシフトすることになる。すなわち、全体赤色光のピーク波長を特定の波長領域に収束させることができない。したがって、白色光源Wの白色光をどの波長領域の赤色光に合わせたとしても、安定した目立ち指数FCIは得られない。
[変形例]
以下に、本発明に係る照明器具、照明装置および発光モジュールの変形例について説明する。
(電流量決定処理)
本発明に係る電流量決定処理は、複数の赤色発光素子全体の光出力が白色光源の光出力に応じた強度となるよう、前記複数の赤色発光素子の点灯個数を制御すれば良い。すなわち、複数の赤色発光素子を全点灯させる場合を除いて、複数の赤色発光素子のいずれかが点灯していないような制御を行うものであれば良く、少なくとも、複数の赤色発光素子を全て点灯させる場合と、一部を点灯させない場合の2通りがあれば良い。このような構成であれば、点灯させない赤色発光素子のぶんの光出力を、点灯させる赤色発光素子で補うことになるため、点灯させる赤色発光素子の光出力が増加するぶんだけ赤色発光素子の波長ピークが長波長側にシフトし、全体赤色光の波長ピークも長波長側の波長領域に収束する。したがって、安定した目立ち指数FCIを得やすくなる。
図11は、変形例に係る赤色発光素子電流量決定処理の動作を説明したフローチャートである。図12は、変形例に係る赤色発光素子電流量決定処理の作用効果を説明するための概念図である。
上記実施の形態に係る電流量決定処理では、赤色総和値Toが閾値Thを超えた場合は、赤色総和値Toの大きさに応じて、第1の赤色発光素子以外の赤色発光素子の点灯個数を適宜変更した。しかしながら、図11に示す電流量決定処理では、第1の赤色発光素子以外の赤色発光素子の点灯個数は、赤色総和値Toが閾値Thを超えた場合は常に同じである。
具体的には、赤色総和値Toが閾値Th以下の場合、上記実施の形態に係る電流量決定処理と同じようにステップS1〜ステップS4を実行するため、第2〜第4の赤色発光素子14a〜14dは点灯しない。一方で、赤色総和値Toが閾値Thを超えた場合、第2〜第4の赤色発光素子14a〜14dを常に点灯する。さらに、第2〜第4の赤色発光素子14a〜14dの電流量は、異なる種類の赤色発光素子14a〜14d間においても同じ値で変動するように制御する。すなわち、赤色総和値Toと閾値Thとの差D1を算出した後(ステップS5)、その差D1を第2〜第4の赤色発光素子14a〜14dに均等に振り分けて、第2〜第4の赤色発光素子14b〜14dの電流量を、それぞれ差D1の3分の1の値に決定する。
このような電流量決定処理とした場合、図12に示すように、赤色総和値Toが閾値Thと等しい場合および赤色総和値Toが閾値Thの4倍である場合以外では、全体赤色光のピーク波長がλ2になることはない。それでも、全体赤色光のピーク波長はλ2付近の波長領域に収束する。しかも、赤色総和値Toが閾値Thを超えた場合は、第2〜第4の赤色発光素子14b〜14dが全て点灯することになるため、赤色発光素子14a〜14d全体の点灯個数は比較的多くなり、色むらは低減される。
また、上記実施の形態に係る電流量決定処理において、赤色総和値Toが閾値Thの1倍を超え2倍未満の場合に、差D1の大きさにかかわらず第2の赤色発光素子14bを一切点灯させない処理を行っても良い。さらに、赤色総和値Toが閾値Thの2倍を超え3倍未満の場合に、差D2の大きさにかかわらず第3の赤色発光素子14cを一切点灯させない処理を行っても良い。さらに、赤色総和値Toが閾値Thの3倍を超え4倍未満の場合に、差D3の大きさにかかわらず第4の赤色発光素子14dを一切点灯させない処理を行っても良い。これらの処理を行えば、より安定した目立ち指数FCIを得ることができる。例えば、上記3つの処理を全て行えば、全体赤色光の波長ピークを常にλ2に維持することができるため、安定した目立ち指数FCIを得ることができる。また、3つの処理のうちの一部の処理を行うだけでも、全体赤色光の波長ピークをよりλ2に収束させることができる。
(発光モジュール)
本発明に係る発光モジュールは、上記実施形態に係る発光モジュール10に限定されない。以下に本発明に係る発光モジュールの変形例を、特に光源の数や形状や配置のバリエーションについて説明する。なお、既に説明した部材と同じ部材が使用されている場合は、その部材と同じ符号を付して説明を簡略若しくは省略している。
例えば、上記実施の形態に係る発光モジュール10では、白色光源Wが25個に対して、第1〜第4の赤色光源R1〜R4はそれぞれ6個であったが、白色光源Wに対する各種類の赤色光源R1〜R4の個数はこれに限定されず、任意である。
図13は、変形例1に係る発光モジュールを示す図であって、(a)は平面図、(b)は右側面図、(c)は正面図である。例えば、図13に示す変形例1に係る発光モジュール110では、第1〜第4の赤色光源R1〜R4がそれぞれ白色光源Wと同じ個数存在する。そして、各光源W,R1〜R4を1つずつ計5個を1組として、それが21組マトリクス状に配置されている。このように、各種類の赤色光源R1〜R4の個数を増やすことで、赤色光の輝度むらを低減させることができる。
発光モジュール110では、各組において、白色光源Wの周囲に各赤色光源R1〜R4が白色光源Wを取り囲むようにして配置されている。また、図示していないが、各赤色光源R1〜R4が1つの赤色発光素子とその赤色発光素子を封止する1つの封止部材とで構成されているのに対して、各白色光源Wは、2つの白色用発光素子とそれら白色用発光素子を封止する1つの波長変換部材とで構成されている。そして、各赤色光源R1〜R4は平面視方形であるが、白色光源Wは平面視矩形であり赤色光源R1〜R4を2つ並べた大きさである。このような構成として、白色光源W一つあたりの光出力を赤色光源R1〜R4一つあたりの光出力よりも大きくすれば、赤色光源R1〜R4に対する白色光源Wの光出力を増加させることができる。
上記実施の形態に係る発光モジュール10では、赤色光源が4種類であったが、赤色光源の種類は4種類に限定されず、任意である。
図14は、変形例2に係る発光モジュールを示す図であって、(a)は平面図、(b)は右側面図、(c)は正面図である。例えば、図14に示す変形例2に係る発光モジュール210では、赤色光源R1〜R3の種類が3種類である。そして、1個の白色光源Wと3個の赤色光源R1〜R3の計4個を1組として、それが19組マトリクス状に配置されている。このように、赤色光源R1〜R3の種類を減らすことで、赤色光源R1〜R3全体の個数を減らすことができる。
なお、赤色光源R1〜R3が3種類の場合は、図9に示す電流量決定処理において、ステップS8の後はステップS10が実行され、ステップS9は省略される。また、ステップS4、ステップS7およびステップS10において、第4の赤色光源R4に関する決定は行わない。
図15は、変形例3に係る発光モジュールを示す図であって、(a)は平面図、(b)は右側面図、(c)は正面図である。例えば、図15に示す変形例3に係る発光モジュール310では、赤色光源R1〜R2の種類が2種類である。そして、1個の白色光源Wと2個の赤色光源R1〜R2の計3個を1組として、それが19組マトリクス状に配置されている。このように、赤色光源R1〜R2の種類をさらに減らすことで、赤色光源R1〜R3全体の個数をさらに減らすことができる。
前記1組の光源W,R1〜R2における組内の配置は、白色光源Wを挟んで第1の赤色光源R1と第2の赤色光源R2とが行方向に並べられているものと、白色光源Wを挟んで第1の赤色光源R1と第2の赤色光源R2とが列方向に並べられているものがある。このような配置とすることによって、赤色光の輝度むらを低減することができる。
なお、赤色光源R1〜R2が2種類の場合は、図9に示す電流量決定処理において、ステップS5の後はステップS7が実行され、ステップS6は省略される。また、ステップS4およびステップS7において、第3〜第4の赤色光源R3〜R4に関する決定は行わない。
上記実施の形態に係る発光モジュール10では、光源W,R1〜R4の形状がドット状であったが、本発明に係る光源の形状は任意である。すなわち、ドット状に限定されず、ブロック状であっても良いし、直線や曲線の線状であっても良い。さらに、ドット状、ブロック状、線状等が組み合わされた形状であっても良い。
図16は、変形例4に係る発光モジュールを示す図であって、(a)は平面図、(b)は右側面図、(c)は正面図である。例えば、図16に示す変形例4に係る発光モジュール410では、各白色光源Wおよび各赤色光源Rの形状が、ブロック状の一種である直方体であり、それらがマトリックス状に並べて配置されている。そして、白色光源Wと赤色光源Rとは、同じ色の光源同士が隣り合わないように千鳥状に配置されている。
白色光源Wは、直線状に1列に並べて配置された複数の白色用発光素子12と、それら白色用発光素子12を封止する1つの波長変換部材413とで構成されている。赤色光源Rは、直線状に1列に並べて配置された複数の赤色発光素子14a〜14dと、それら赤色発光素子14a〜14dを封止する1つの封止部材415とで構成されている。具体的には、例えば、1つの赤色光源Rは、R1〜R4にグループ分けされる4種類の第1〜第4の赤色発光素子14a〜14dをそれぞれ2個ずつ合計8個有する。それら第1〜第4の赤色発光素子14a〜14dは、第1、第1、第2、第2、第3、第4、第4、第4の順で1列に配置されている。
このように、波長変換部材413や封止部材415に複数の発光素子12,14a〜14dが封止されていても良く、各光源を構成する発光素子の数は任意である。また、1つの波長変換部材413や封止部材415に、種類の異なる発光素子12,14a〜14dが封止されていて良い。これらにより、波長変換部材413や封止部材415の数を減らすことができる。
図17は、変形例5に係る発光モジュールを示す図であって、(a)は平面図、(b)は右側面図、(c)は正面図である。例えば、図17に示す変形例5に係る発光モジュール510では、各白色光源Wおよび各赤色光源Rの形状が、線状の一種である直線状であり、平行に並べて配置されている。また、白色光源Wと赤色光源Rとは、同じ色の光源同士が隣り合わないように交互に配置されている。
白色光源Wは、直線状に1列に並べて配置された複数の白色用発光素子12と、それら白色用発光素子12を封止する1つの波長変換部材513とで構成されている。赤色光源Rは、直線状に1列に並べて配置された複数の赤色発光素子14a〜14dと、それら赤色発光素子14a〜14dを封止する1つの長尺状の封止部材515とで構成されている。具体的には、例えば、1つの赤色光源Rは、R1〜R4のいずれかのグループに属する4種類の第1〜第4の赤色発光素子14a〜14dをそれぞれ4個ずつ合計16個有する。それら第1〜第4の赤色発光素子14a〜14dは、第1、第2、第3、第4の順の繰り返しで1列に配置されている。
波長変換部材513および封止部材515は、例えば、それぞれ長尺状の部材であって、長手方向と直交する仮想面で切断した断面の形状は略半楕円形である(図17(b)参照)。また、波長変換部材513および封止部材515の長手方向両端部はR形状(具体的には略四半球形)になっており、平面視における長手方向両端部の形状は図17(a)に示すように略半円形である。なお、波長変換部材513および封止部材515の形状はこのようなものに限定されず任意であって、例えば直方体形状であっても良い。また、波長変換部材513および封止部材515は、透光性材料からなる連結部により連結されていても良い。
図18は、変形例6に係る発光モジュールを示す図であって、(a)は平面図、(b)は右側面図、(c)は正面図である。図18に示す変形例6に係る発光モジュール610では、各光源W,Rが環状の一種である方形環状であって、それらは環の中心が一致するように交互に配置されている。白色光源Wは、環状に配置された複数の白色用発光素子12と、それら白色用発光素子12を封止する1つの方形環状の波長変換部材613とで構成されている。また、赤色光源Rは、環状に配置された複数の赤色発光素子14a〜14dと、それら赤色発光素子14a〜14dを封止する1つの方形環状の封止部材615とで構成されている。各赤色光源Rでは、第1〜第4の赤色発光素子14a〜14dは、第1、第2、第3、第4の順の繰り返しで1列に配置されている。
このように、光源W,Rを環状にすることで、環の中心を中心として360度全方向に対して色むらのない照明光を発することができる。
図19は、変形例7に係る発光モジュールを示す図であって、(a)は平面図、(b)は右側面図、(c)は正面図である。図19に示す変形例7に係る発光モジュール710では、円形板状の基板711の上面711aに、SMD(Surface Mount Device)型の光源W,R1〜R4が配置されている。各光源W,R1〜R4は、基板711の上方から見た平面視において略正方形のドット状である。白色光源Wは、1つの白色用発光素子712と、その白色用発光素子712を封止する波長変換部材713とで構成されている。赤色光源R1〜R4は、1つの赤色発光素子714a〜714dと、その赤色発光素子714a〜714dを封止する封止部材715a〜715dとで構成されている。白色光源Wと赤色光源R1〜R4とは、隣り合わないように千鳥状に配置されている。これにより、白色光と赤色光とが均一に混ざり易く、色むらが低減される。
端子部716a,716b,717a〜717eは、基板711に形成された導体パターンにより構成されており、基板711の上面711aにおける周縁部に配置されている。端子部716aおよび端子部716bは、白色用発光素子712への給電用として機能している。端子部717aおよび端子部717eは、第1の赤色発光素子714aへの給電用として機能している。端子部717bおよび端子部717eは、第2の赤色発光素子714bへの給電用として機能している。端子部717cおよび端子部717eは、第3の赤色発光素子714cへの給電用として機能している。端子部717dおよび端子部717eは、第4の赤色発光素子714dへの給電用として機能している。
その他の変形例として、赤色光源は、種類によって赤色発光素子の個数が異なっていても良い。また、発光モジュールには、白色および赤色以外の色の光源が含まれていても良い。また、白色光源は白色LEDに限定されず、赤色光を補う必要のある光源であれば良く、例えば赤色蛍光体を含まない蛍光体層を利用した蛍光灯であっても良い。
(照明装置)
本発明に係る照明装置は、上記実施形態に係る照明装置6に限定されない。
例えば、上記実施の形態は、本発明に係る照明装置をダウンライト用のランプユニットに応用する形態であったが、照明装置の形態は上記実施の形態に限定されない。例えば、以下に説明するような直管形蛍光灯などの代替として期待される直管形LEDランプや、LED電球に応用しても良い。直管形LEDランプとは、電極コイルを用いた従来の一般直管蛍光灯と略同形のLEDランプをいう。LED電球とは、従来の白熱電球と略同形のLEDランプをいう。
図20は、変形例8に係る照明装置を示す図である。図20に示すように、照明装置800は、長尺筒状の筐体801と、筐体801内に配置された基台802と、基台802に搭載された白色光源Wおよび赤色光源Rと、筐体801の両端部に取り付けられた一対の口金803,804とを備える。
筐体801は、両端部に開口を有する長尺筒状であって、白色光源W、赤色光源Rおよび基台802が収容されている。筐体801の材質は特に限定されるものではないが、透光性材料であることが好ましく、透光性材料としては、例えばプラスチックのような樹脂やガラス等が挙げられる。なお、筐体801の横断面形状は特に限定されず、円環状であっても良いし、多角形の環状であっても良い。
基台802は、両端が一対の口金803,804の近傍にまで延びた長尺板状であって、その長手方向の長さは、筐体801の長手方向の長さと略同等である。基台802は、白色光源Wおよび赤色光源Rの熱を放熱するためのヒートシンクとして機能することが好ましく、そのためには金属等の高熱伝導性材料によって形成されていることが好ましい。
白色光源Wおよび赤色光源Rは、1つずつ存在し、それぞれが基台802の長手方向に沿った長尺状であり、間隔を空けながら並行に並べて配置されている。白色光源Wは、基台802の長手方向に沿って直線状に1列に配置された複数の白色用発光素子812と、それら白色用発光素子812を封止する長尺状の波長変換部材813とで構成される。赤色光源Rは、基台802の長手方向に沿って直線状に1列に配置された複数の赤色発光素子814a〜814dと、それら赤色発光素子814a〜814dを封止する長尺状の封止部材815とで構成される。白色光源Wおよび赤色光源Rは、変形例4〜6に係る白色光源Wおよび赤色光源Rと同様の機能を有する。照明装置800は、上記実施の形態と同様の電流量決定処理を行うことで、点灯状況に左右されず安定した目立ち指数FCIの照明光を発することができる。
一対の口金803,804は、照明器具(不図示)のソケットに取り付けられる。照明装置800を照明器具に取り付けた状態において、一対の口金803,804を介して白色光源Wおよび赤色光源Rへの給電が行われる。また、白色光源Wおよび赤色光源Rで生じた熱が、基台802および一対の口金803,804を介して照明器具に伝わる。
図21は、変形例9に係る照明装置を示す図である。図21に示すように、照明装置900は、変形例8と同様の筐体801、基台802および一対の口金803,804とを備え、基台802には、複数の白色光源Wおよび赤色光源R1〜R4が搭載されている。
本変形例に係る白色光源Wおよび赤色光源R1〜R4は、いずれもSMD型である。各白色光源Wは、1つの白色用発光素子912と、その白色用発光素子912を封止する1つの波長変換部材913とで構成される。各赤色光源R1〜R4は、1つの赤色発光素子914a〜914dと、その赤色発光素子914a〜914dを封止する1つの封止部材915とで構成される。白色光源Wは、基台802の長手方向に沿って直線状に1列に間隔を空けて配置されている。また、赤色光源R1〜R4も、基台802の長手方向に沿って直線状に1列に間隔を空けて配置されており、同じ種類の赤色光源R1〜R4が隣り合わないように、第1、第2、第3、第4の順の繰り返しで1列に配置されている。白色光源Wおよび赤色光源R1〜R4は、変形例7に係る白色光源Wおよび赤色光源R1〜R4と同様の機能を有する。照明装置900は、上記実施の形態と同様の電流量決定処理を白色光源Wおよび赤色光源R1〜R4に対して行うことで、点灯状況に左右されず安定した目立ち指数FCIの照明光を発することができる。
図22は、変形例10に係る照明装置を示す断面図である。図22に示すように、変形例10に係る照明装置1000は、発光モジュール10、ホルダ1020、回路ユニット1030、回路ケース1040、口金1050、グローブ1060、および、筐体1070を主な構成とするLED電球である。
発光モジュール10は、上記実施の形態に係る発光モジュール10と同じものであって、図6に示すように、基板11、複数の白色用発光素子12、複数の波長変換部材13、複数の赤色発光素子14a〜14d、複数の封止部材15a〜15dを備える。白色用発光素子12および波長変換部材13で白色光源Wが構成されており、赤色発光素子14a〜14dおよび封止部材15a〜15dで赤色光源R1〜R4が構成されている。
ホルダ1020は、モジュール保持部1021と回路保持部1022とを備える。モジュール保持部1021は、発光モジュール10を筐体1070に取り付けるための略円板状の部材であって、アルミニウムなどの良熱伝導性材料からなり、その材料特性により、発光モジュール10からの熱を筐体1070へ熱を伝導する熱伝導部材としても機能する。回路保持部1022は、例えば合成樹脂で形成された略円形皿状であって、ねじ1023によってモジュール保持部1021に固定されている。回路保持部1022の外周には回路ケース1040に係合させるための係合爪1024が設けられている。
回路ユニット1030は、回路基板1031と当該回路基板1031に実装された複数個の電子部品1032とからなり、前記回路基板1031が回路保持部1022に固定された状態で筐体1070内に収納されており、発光モジュール10と電気的に接続されている。回路ユニット1030は、上記実施の形態に係る回路ユニット4に相当し、点灯回路部4c、調光比検出回路部4d、および制御回路部4eを有する点灯回路をユニット化したものである。照明装置1000は、回路ユニット1030によって上記実施の形態と同様の電流量決定処理を白色光源Wおよび赤色光源R1〜R4に対して行うことで、点灯状況に左右されず安定した目立ち指数FCIの照明光を発することができる。
回路ケース1040は、回路ユニット1030を内包した状態で回路保持部1022に取り付けられている。回路ケース1040には、回路保持部1022の係合爪1024と係合する係合孔1041が設けられており、前記係合爪1024を前記係合孔1041に係合させることにより、回路保持部1022に回路ケース1040が取り付けられている。
口金1050は、JIS(日本工業規格)で規定された口金、例えばE型口金の規格に適合する口金であり、一般白熱電球用のソケット(不図示)に装着するために使用される。口金1050は、筒状胴部とも称されるシェル1051と円形皿状をしたアイレット1052とを有し、回路ケース1040に取り付けられている。シェル1051とアイレット1052とは、ガラス材料からなる絶縁体部1053を介して一体となっている。シェル1051は、回路ユニット1030の一方の給電線1033と電気的に接続されており、アイレット1052は、回路ユニット1030の他方の給電線1034と電気的に接続されている。
グローブ1060は、略ドーム状であって、発光モジュール10を覆うようにして、その開口端部1061が接着剤1062により筐体1070およびモジュール保持部1021に固定されている。
筐体1070は、例えば円筒状であって、一方の開口側に発光モジュール10が配置され、他方の開口側に口金1050が配置されている。当該筐体1070は、発光モジュール10からの熱を放散させる放熱部材(ヒートシンク)として機能させるために、熱伝導性の良い材料、例えばアルミニウムを基材として形成されている。
(照明器具)
本発明に係る照明器具は、上記実施形態に係る照明器具1に限定されない。
例えば、上記実施の形態では、発光モジュールが照明装置の一部として照明器具に組み込まれていたが、発光モジュールは、照明装置の一部としてではなく、それ単体として照明装置を介さずに、照明器具に直接組み込まれていても良い。また、変形例8〜10に係る照明装置を備える照明器具であっても良い。
(回路ユニット)
上記実施の形態では、点灯回路部4c、調光比検出回路部4d、および制御回路部4eを含む点灯回路をユニット化したもの全てが、回路ユニット4として照明装置6の外部に設けられていたが、回路ユニットは、その全てまたは一部が照明装置の一部として照明装置に内蔵されていても良い。すなわち、点灯回路部、調光比検出回路部、および制御回路部の全てが照明装置に内蔵されていても良いし、それら3つの部のうちの1つまたは2つの部だけが照明装置に内蔵されていても良い。また、回路ユニットは、その全てまたは一部が発光モジュールの一部であっても良く、例えば発光モジュールの基板上に作り込まれていても良い。すなわち、点灯回路部、調光比検出回路部、および制御回路部の全てが発光モジュールの一部であっても良いし、それら3つの部のうちの1つまたは2つの部だけが発光モジュールの一部であっても良い。
(その他)
以上、本発明の構成を、上記実施の形態および変形例に基づいて説明したが、本発明は上記実施の形態およびその変形例に限られない。例えば、上記実施形態およびその変形例の部分的な構成を、適宜組み合わせてなる構成であっても良い。また、上記実施の形態に記載した材料、数値等は好ましいものを例示しているだけであり、それに限定されることはない。さらに、本発明の技術的思想の範囲を逸脱しない範囲で、構成に適宜変更を加えることは可能である。本発明は、照明用途全般に広く利用可能である。
1 照明器具
6,800,900,1000 照明装置
4,1030 回路ユニット
10,110,210,310,410,510,610,710 発光モジュール
12,712 白色用発光素子
13,413,513,613,713 波長変換部材
14a〜14d,714a〜714d 赤色発光素子
R,R1〜R4 赤色光源
W 白色光源

Claims (10)

  1. 白色光源と、複数の赤色発光素子と、前記白色光源および前記各赤色発光素子の光出力をそれぞれ個別に制御可能な回路ユニットとを備えた照明器具であって、
    前記回路ユニットは、前記白色光源および前記各赤色発光素子に流す電流量をそれぞれ個別に制御することによりそれらの光出力を個別に制御するものであって、
    前記白色光源に流す電流量との関係から、前記各赤色発光素子に流す電流量の総和としての総和値を決定し、
    前記総和値が閾値以下の場合は、前記複数の赤色発光素子のうち一の赤色発光素子のみに前記総和値の電流を流すと共に、他の前記赤色発光素子には電流を流さず、
    前記総和値が前記閾値を超える場合は、前記一の赤色発光素子に前記閾値の電流を流すと共に、他の前記赤色発光素子それぞれに流す電流量の総和を、前記総和値と前記閾値との差分値と等しくする
    ことを特徴とする照明器具。
  2. 前記回路ユニットは、前記各赤色発光素子それぞれに流す電流量を、前記閾値以下の範囲内で調整する
    ことを特徴とする請求項に記載の照明器具
  3. 前記回路ユニットは、前記総和値を閾値で除する除算により得られる整数の商と同じ個数の前記赤色発光素子に前記閾値の電流を流す
    ことを特徴とする請求項1または2記載の照明器具。
  4. 前記回路ユニットは、さらに、前記閾値の電流を流す赤色発光素子以外の赤色発光素子の一つに、前記計算にて整数の商を得た余りと等しい電流量の電流を流す
    ことを特徴とする請求項記載の照明器具。
  5. 前記各赤色発光素子に前記閾値以下の電流を流した場合に得られる赤色光のピーク波長の変動幅は、5nm以下である
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の照明器具。
  6. 前記複数の赤色発光素子のそれぞれは、前記閾値以下の電流を流した場合に得られる赤色光のピーク波長が、620nm以上626nm以下である
    ことを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の照明器具。
  7. 前記白色光源は、白色用発光素子と、当該白色用発光素子の光を波長変換する波長変換部材とを有し、変換前の光と変換後の光との混色により得られる白色光を発する
    ことを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の照明器具。
  8. 前記白色用発光素子の光のピーク波長は、450以上470nm以下である
    ことを特徴とする請求項に記載の照明器具。
  9. 白色光源と、複数の赤色発光素子と、前記白色光源および前記各赤色発光素子の光出力をそれぞれ個別に制御可能な回路ユニットとを備えた照明器具であって、
    前記回路ユニットは、前記複数の赤色発光素子全体の光出力が前記白色光源の光出力に応じた強度となるよう、前記複数の赤色発光素子の点灯個数を制御する
    ことを特徴とする照明装置。
  10. 白色光源と、複数の赤色発光素子と、前記白色光源および前記各赤色発光素子の光出力をそれぞれ個別に制御可能な回路ユニットとを備えた照明器具であって、
    前記回路ユニットは、前記複数の赤色発光素子全体の光出力が前記白色光源の光出力に応じた強度となるよう、前記複数の赤色発光素子の点灯個数を制御する
    ことを特徴とする発光モジュール。
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