JP5993220B2 - 金属製ワイヤ接合方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ワイヤに引掛り部材を塑性変形により固定させる金属製ワイヤ接合方法に関する。
従来、ワイヤに引掛り部材を固定する技術として、ワイヤを引掛り部材に挿入し、この引掛り部材を外周面側から内側に塑性変形させてワイヤに圧着固定させる技術が知られている。例えば、特許文献1(特開2001−157661号公報)には、ワイヤを縮径させないように引掛り部材(止め部材)の硬度を、ワイヤの硬度よりも低い軟質ものを採用し、この引掛り部材を外周面側から内側に塑性変形させて圧着固定する技術が開示されている。
この文献に開示されている技術によれば、ワイヤを縮径させることなく引掛り部材を固着させることができるため、ワイヤの強度が低下せず、低荷重が繰返し負荷された際の耐性(以下、「疲労限度回数」と称する)を向上させることができる。
特開2001−157661号公報
上述した文献に開示されている技術では、引掛り部材として軟質の部材を用いているので、引掛り部材自体の強度が低く、繰返荷重を受けた場合、引掛りとして作用する部位が損傷を受け易く、引掛り部材が開いてワイヤへの圧縮力が低下し易くなる不都合がある。
軟質の引掛り部材で高強度を長期的に安定させるためには、引掛り部材の長さをある程度長くし、しかも、肉厚を厚くすればよいが、形状が大型化してしまい、限られたスペースに使用することが困難となり、汎用性が低下してしまう問題がある。
本発明は、上記事情に鑑み、限られたスペースであっても、高強度、且つ、繰返荷重に強く、高い汎用性を得ることのできる金属製ワイヤ接合方法を提供することを目的とする。
本発明は、金属製のワイヤに引掛り部材を固定する金属製ワイヤ接合方法において、貫通孔を有する金属製の第1引掛り部材と、他の貫通孔を有し、前記第1引掛り部材とは材質の異なる金属製の第2引掛り部材と、前記第1、第2引掛り部材の前記各貫通孔に挿入される前記ワイヤと、を有し、前記第1、第2引掛り部材は、互いに隣接された状態で外周面側から内側に塑性変形させて前記ワイヤに固定する
本発明によれば、互いに材質の異なる金属製の第1引掛り部材と第2引掛り部材の貫通孔に金属製のワイヤを挿通した後、この両引掛り部材を互いに接合させた状態で外周面側から内側に塑性変形させて金属製のワイヤに固定するようにしたので、第1引掛り部材と第2引掛り部材とが塑性変形して金属製のワイヤに固定される際の貫通孔と金属製のワイヤとの変形が第1引掛り部材と第2引掛り部材とで相違し、材質に応じた変形となることにより、金属製のワイヤと第1引掛り部材及び第2引掛り部材との間の荷重方向の耐性が相違し、例えば、一方の引掛り部材は繰返荷重に対する耐性を高くし、他方の引掛り部材は引張荷重に対する耐性を高くすることで、高強度、且つ、繰返荷重に強い接合構造を、限られたスペースで実現することができ、高い汎用性を得ることができる。
第1実施形態による引掛り部材を金属製のワイヤに固定した状態の側面図 同、引掛り部材の母材である円筒状部材を金属製のワイヤに挿入した状態の断面側面図 同、図2のIII-III断面図 同、他の態様による円筒状部材の図2相当の断面側面図 同、別の態様による円筒状部材の図2相当の断面側面図 同、更に他の態様による円筒状部材の図2相当の断面側面図 同、円筒状部材をかしめダイスで塑性変形させる状態の断面側面図 同、円筒状部材をかしめダイスで塑性変形させる状態の断面正面図 同、(a)は図7のIX-IX断面図、(b)は図7のIX'-IX'断面図 同、他の態様によるかしめダイスの正面図 同、(a)は図10のかしめダイスにより第1引掛り部材を形成する状態の図9(a)相当の断面図、(b)は図10のかしめダイスにより第1引掛り部材を形成する状態の図9(b)相当の断面図 同、別の態様によるかしめダイスの正面図 同、(a)は図12のかしめダイスにより第1引掛り部材を形成する状態の図9(a)相当の断面図、(b)は図12のかしめダイスにより第1引掛り部材を形成する状態の図9(b)相当の断面図 同、更に他の態様によるかしめダイスの正面図 同、(a)は図14のかしめダイスにより第1引掛り部材を形成する状態の図9(a)相当の断面図、(b)は図14のかしめダイスにより第1引掛り部材を形成する状態の図9(b)相当の断面図 第2実施形態による円筒状部材の断面側面図 同、円筒状部材を塑性変形させる状態の断面側面図 第3実施形態による円筒状部材をワイヤに挿入した状態の断面側面図 同、円筒状部材を塑性変形させる状態の断面側面図 第4実施形態を示し、ワイヤに引掛り部材を固定した接合構造を適用する内視鏡の概略構成図
以下、図面に基づいて本発明の一実施形態を説明する。
[第1実施形態]
図1〜図15に本発明の第1実施形態を示す。図1に示すように、金属製のワイヤ1の端部に、第1引掛り部材3と第2引掛り部材4とが互いに隙間なく隣接された状態で固定されている。ワイヤ1は単線、撚り線、若しくは編み線で形成されている。又、各引掛り部材3,4は、母材である第1、第2円筒状部材3’,4’を外圧により塑性変形させて形成したものである。図3に示すように、この両円筒状部材3’,4’は同一の外形断面を有しており、この各円筒状部材3’,4’の軸芯に、ワイヤ1を挿通する貫通孔3a,4aが穿設されている。
又、ワイヤ1、各円筒状部材3’,4’の硬度の関係は、ワイヤ1の素材の硬度をH0、第1円筒状部材3’の硬度をH1、第2円筒状部材4’の硬度をH2とすると、H1<H0≦H2の関係に設定されている。本実施形態では、この硬度の関係を各部材の材質で設定している。すなわち、金属製のワイヤ1の素材をステンレス、若しくは剛材とした場合、第1円筒状部材3’の金属材質を、それよりも硬度の低いアルミ合金、若しくは銅合金とし、更に、第2円筒状部材4’の金属材質をステンレス、鋼材、チタン、チタン合金の何れかとしている。
更に、図2に示すように第1、第2円筒状部材3’,4’の長さL1,L2は、本実施形態では1mmに設定されている。但し、この長さL1.L2は、要求されるワイヤ1との間の疲労限度回数、及び引張強度に応じて最適な値に調整される。
又、第1、第2円筒状部材3’,4’の態様としては、図2に示すような、単純な円筒形であっても良いが、後述するように、両円筒状部材3’,4’は互いに隙間なく隣接させた状態で同時に塑性変形させているため、互いに芯出しされた状態でワイヤ1に挿通させるようにしたほうが加工精度を高めることができる。
両円筒状部材3’,4’を芯出しした状態で位置決めする態様としては種々のものが考えられる。以下、図4〜図6に、上述した図2に示す実施例以外の態様を例示する。
図4に示す態様は、第1円筒状部材3’の第2円筒状部材4’と接触する面に凸部3bを貫通孔3aと同軸上に形成し、これに対向する第2円筒状部材4’の面に、凸部3bに嵌合する凹部4bを、貫通孔4aと同軸上に形成したものである。第1円筒状部材3’の凸部3bを第2円筒状部材4’の凹部4bに嵌合させることで、両貫通孔3a,4bが同軸上に位置決めされるため、両貫通孔3a,4aを芯出しする必要がなく、位置決めが容易になる。
又、図5に示す態様は、第1円筒状部材3’の第2円筒状部材4’と接触する面をテーパ凸部3cとし、このテーパ凸部3cに対向する第2円筒状部材4’の面に、テーパ凸部3cに嵌合するテーパ凹部4cを形成したものである。第1円筒状部材3’と第2円筒状部材4’とがテーパ凸部3cとテーパ凹部4cとに沿って接合されるため装着が容易となる。又、この状態で、両円筒状部材3’,4’を同時に塑性変形させると、テーパ凸部3cとテーパ凹部4cとの接合部は、その肉厚が相対的に変化しているため、見かけ上の硬度が第1円筒状部材3’から第2円筒状部材4’へ移行するに従い連続的に変化させることができる。
又、図6に示す態様は、第1円筒状部材3’の第2円筒状部材4’と接触する面の貫通孔3aと同軸上に雄ねじ部3dを形成し、これに対向する第2円筒状部材4’の面の貫通孔4aと同軸上に、雄ねじ部3dに螺合する雌ねじ部4dを形成したものである。第1円筒状部材3’の雄ねじ部3dと第2円筒状部材4’の雌ねじ部4dとを螺合させることで、両円筒状部材3’,4’を芯出しした状態で締結さされているため、より高い加工精度を得ることができる。尚、同図に示すように、雄ねじ部3dと雌ねじ部4dとが螺合されている部位は、見かけ上の硬度が変化するため、本実施形態では、第1円筒状部材3’と第2円筒状部材4’とを結合した際の全体の長さを三等分し、第1円筒状部材3’の本体部の長さをLaとした場合、雄ねじ部3dと雌ねじ部4dとの螺合部分の長さをLa、第2円筒状部材4’の長さを2Laに設定している。
上述した以外にも、両円筒状部材3’,4’を芯出しした状態で位置決めする態様は考えられる。すなわち、塑性変形が可能な形状であれば、上述した態様に限定されることはない。尚、以下においては、便宜的に図4に示す態様の第1、第2円筒状部材3’,4’を用いて説明する。
上述した第1、第2円筒状部材3’,4’は、かしめダイス11によって塑性変形される。図7、図8に示すように、かしめダイス11は、一対の型ダイスである上型ダイス15と下型ダイス16とを有し、この両型ダイス15,15の成型面15a,16aにて、互いに隣接された状態の第1、第2円筒状部材3’,4’を押圧し、この各円筒状部材3’,4’を外周面側から内側に塑性変形させる。図8に示す上下型ダイス15,16の成型面15a,16aは平坦であるため、この成型面15a,16aで両円筒状部材3’,4’を押圧すると、図9に示すように、両円筒状部材3’,4’が略扁平状に押し潰されて、貫通孔3a,4aに挿通されているワイヤ1にかしめ接合されて固定される。
次に、金属製のワイヤ1に第1、第2引掛り部材3,4を固定する手順について説明する。先ず、図2、図3に示すように第1引掛り部材3と第2引掛り部材4の母材である第1円筒状部材3’と第2円筒状部材4’に穿設されている貫通孔3a,4aにワイヤ1を挿入する。
次いで、かしめダイス11の上型ダイス15と下型ダイス16との対向面に形成されている成型面15a,16a間に、ワイヤ1が挿通されている第1円筒状部材3’と第2円筒状部材4’とを隣接させた状態で臨ませる。その際、ワイヤ1から繰返荷重F0(図7参照)を受ける側が第1円筒状部材3’となるように配置する。
その後、この上下型ダイス15,16の成型面15a,16aで互いに隙間なく隣接する両円筒状部材3’,4’を外周面に圧縮力P(図8参照)を印加する。すると、この両円筒状部材3’,4’が扁平状に塑性変形されて、第1引掛り部材3と第2引掛り部材4とが形成される。又、この両引掛り部材3,4が形成される過程で、各挿通孔3a,4aが縮径し、ワイヤ1に対して圧縮力を付与してかしめ接合させ、図9に示すように、各円筒状部材3’,4’をワイヤ1に固定させる。
ところで、第1円筒状部材3’の硬度H1はワイヤ1の硬度H0よりも低く設定され(H1<H0)、又、第2円筒状部材4’の硬度H2はワイヤ1の硬度H0と同じか、それよりも高く設定されている(H0≦H2)。従って、上下型ダイス15,16が両円筒状部材3’,4に対して同一の圧縮力Pを印加した場合であっても、ワイヤ1と各円筒状部材3’,4’との硬度差により、貫通孔3a,4aのワイヤ1に対する接合(かしめ)の態様が異なる。
すなわち、ワイヤ1よりも軟質の第1円筒状部材3’を塑性変形させて形成した第1引掛り部材3は、貫通孔3aがワイヤ1に対して軟質状態でかしめられる。その結果、ワイヤ1に作用する繰返荷重F0(図7参照)に対する耐性(疲労耐性)が高くなる。一方、第2円筒状部材4’を塑性変形させて形成した第2引掛り部材4は、貫通孔4aがワイヤ1に対して硬質状態でかしめられる。その結果、ワイヤ1の軸方向に作用する引張荷重F1(図7参照)に対する耐性(引張耐性)が高くなる。
上述した軟質状態でのかしめとは、図9(a)に示すように、第1円筒状部材3’がワイヤ1よりも軟質であるため、貫通孔3aが軸芯方向に向かって変形する傾向が強く現れるかしめ接合であり、このかしめ接合では、貫通孔3aはワイヤ1の円形断面を大きく変形させること無く、その外周面にほぼ倣った状態で変形すると推測される。
一方、上述した硬質状態でのかしめとは、図9(b)に示すように、第2円筒状部材4’の硬度がワイヤ1と同じか、それよりも硬質であるため、貫通孔4aは圧縮力Pの加圧方向に変形する傾向が強く現れるかしめ接合であり、このかしめ接合では、貫通孔4aがワイヤ1を略扁平状に潰すように変形すると推測される。
このように、本実施形態では、ワイヤ1に対してかしめ接合する引掛り部材を、ワイヤ1よりも軟質の第1引掛り部材3と、ワイヤ1の硬度と同じか、それよりも硬質の第2引掛り部材4とで構成し、互いに隙間なく隣接させた状態で塑性変形させたので、軟質状態でかしめ接合された第1引掛り部材3は高い疲労耐性が得られ、第2引掛り部材4は高い引張耐性をえることができる。更に、第1引掛り部材3をワイヤ1から繰返荷重を受ける側に配置したので、ワイヤ1と第1引掛り部材3との間の疲労限度回数、及びワイヤ1と第2引掛り部材4との間の引張強度を高く設定することができる。
その結果、限られたスペースであっても、高強度、且つ、繰返荷重に強い接合構造を得ることができ、高い汎用性を得ることができる。
ところで、上述したかしめダイス11は平坦な成型面15a,16aで第1円筒状部材3’と第2円筒状部材4’を塑性変形させているが、本実施形態で採用するかしめダイスはこれに限定されるものではない。
例えば、図10、図11に示すようなかしめダイス21であっても良い。このかしめダイス21を構成する上下型ダイス25,26の成型面25a,26aはV型溝に形成されており、この成型面25a,26aで、図2に示すような第1円筒状部材3’と第2円筒状部材4’を押圧して、塑性変形させると、図11に示すように、略ひし形断面の第1引掛り部材23と第2引掛り部材24とが形成される。
第1引掛り部材23の硬度はワイヤ1よりも軟質であるため、図11(a)に示すように、貫通孔23aはワイヤ1に軟質状態でかしめ接合される。一方、第2引掛り部材24の硬度はワイヤ1と同一、或いは、それよりも硬質であるため、図11(b)に示すように、硬質状態でかしめ接合される。尚、軟質状態でのかしめ接合、及び硬質状態でのかしめ接合の作用効果については、既述したのでここでの説明は省略する。
一方、図12、図13に示すかしめダイス31は、上下型ダイス35,36を接合させることで、六角形となる成型面35a,36aを有している。従って、この成型面35a,36aで第1円筒状部材3’と第2円筒状部材4’とを押圧して塑性変形させると、図13に示すように、六角形断面の第1引掛り部材33と第2引掛り部材34とが形成される。
第1引掛り部材33の硬度はワイヤ1よりも軟質であるため、図13(a)に示すように、貫通孔33aはワイヤ1に軟質状態でかしめ接合される。一方、第2引掛り部材34の硬度はワイヤ1と同一、或いは、それよりも硬質であるため、図13(b)に示すように、硬質状態でかしめ接合される。尚、軟質状態でのかしめ接合、及び硬質状態でのかしめ接合の作用効果については、既述したのでここでの説明は省略する。
又、図14、図15に示すかしめダイス41は、上下型ダイス45,46を接合させることで、楕円形となる成型面45a,46aを有している。従って、この成型面45a,46aで第1円筒状部材3’と第2円筒状部材4’とを押圧して塑性変形させると、図15に示すように、楕円形断面の第1引掛り部材43と第2引掛り部材44とが形成される。
第1引掛り部材43の硬度はワイヤ1よりも軟質であるため、図15(a)に示すように、貫通孔43aはワイヤ1に軟質状態でかしめ接合される。一方、第2引掛り部材44の硬度はワイヤ1と同一、或いは、それよりも硬質であるため、図15(b)に示すように、硬質状態でかしめ接合される。又、軟質状態でのかしめ接合、及び硬質状態でのかしめ接合の作用効果については、既述したのでここでの説明は省略する。
尚、上述した各かしめダイス11,21,31,41は例示であり、第1円筒状部材3’と第2円筒状部材4’に対して外周面側から内側に塑性変形させるように圧縮力Pを加えることができるものであれば、成型面の形状は特に限定されるものではない。
[第2実施形態]
図16、図17に本発明の第2実施形態を示す。本実施形態は上述した第1実施形態の変形例である。尚、第1実施形態と同一の構成部品には同一の符号を付して説明を簡略化する。
上述した第1実施形態では、ワイヤ1の軸方向に対して繰返荷重F0、及び引張荷重F1が一方向から入力される場合は有効であるが、双方向から入力される場合は、疲労耐性の低い第2引掛り部材4側から繰返荷重F0が入力されてしまう。本実施形態は、ワイヤ1に対して繰返荷重F0が双方向から入力された場合であっても、高い疲労耐性を確保できるようにしたものである。
本実施形態で採用する第1、第2引掛り部材53,54の母材は、ワイヤ1に対して中央に配置する第2円筒状部材4’と、この第2円筒状部材4’の両側に隣接した状態で配置する2つの第1円筒状部材3’とで構成されている。尚、ワイヤ1、各円筒状部材3’,4’の材質、形状は、第1実施形態と同一である。更に、この各円筒状部材3’,4’を塑性変形させるかしめダイスの成型面の形状は、上述した第1実施形態のかしめダイス11(21,31,41)と同一であり、従って、このかしめダイス11(21,31,41)によって塑性変形されて形成される第1引掛り部材53、第2引掛り部材54の形状は、上述した第1実施形態の第1引掛り部材3(23,33,43)、第2引掛り部材4(24,34,44)と同一である。
ワイヤ1に各引掛り部材53,54,53を固定するに際しては、図17に示すように、ワイヤ1に対し、中央に第2引掛り部材54の母材である第2円筒状部材4'を挿通し、その両側に第1引掛り部材53の母材である第1円筒状部材3'を挿通し、この両第1円筒状部材3'で第2円筒状部材4'を挟み込むように配置して互いを隣接させる。
そして、ワイヤ1に対し、各円筒状部材3',4',3'を、かしめダイス11(21,31,41)を用いて外周面側から内側に圧縮力Pを印加して塑性変形させ、第1、第2、第1引掛り部材53,54,53を形成する。すると、第1引掛り部材53はワイヤ1に対して軟質状態でかしめ接合されて固定され、第2引掛り部材54はワイヤ1に対して硬質状態でかしめ接合されて固定される。従って、第1引掛り部材53は高い疲労耐性が得られ、この第1引掛り部材53間に挟まれている第2引掛り部材54は高い引張耐性が得られる。
その結果、本実施形態によれば、上述した第1実施形態の効果に加え、ワイヤ1の軸方向に、双方向から繰返荷重F0が印加されても高い疲労耐性を得ることができる。
[第3実施形態]
図18,図19に本発明の第3実施形態を示す。本実施形態に示す第1引掛り部材57、第2引掛り部材58は、その母材である第1円筒状部材57’と第2円筒状部材58’との接合面59の全周、若しくは複数箇所を、溶接(例えばレーザ溶接)或いは接着剤を用いて固着させて一体化したものである。尚、第1円筒状部材57’、第2円筒状部材58’の材質は、上述した第1実施形態の第1円筒状部材3’、第2円筒状部材4’と同一である。
本実施形態では、第1円筒状部材57’と第2円筒状部材58'とが予め固着されているため、ワイヤ1に挿入し、かしめダイス11(21,31,41)を用いて塑性変形させるに際し、両円筒状部材57’,58’を、治具などを用いて接合させておく必要がなく、作業性が良い。
又、この両円筒状部材57’,58’を塑性変形させて形成された第1引掛り部材57、第2引掛り部材58は、その接合面59が固着されているため、隙間が生じにくく、高強度となり、高い疲労耐性をより安定して得ることができる。
尚、本実施形態は、上述した第2実施形態のように、第2円筒状部材58’の両側に第1円筒状部材57’を配置する構造にも適用することができる。この場合、第2円筒状部材58’の両面に各第1円筒状部材57’を、溶接或いは接着剤を用いて固着させる。
[第4実施形態]
図20に本発明の第4実施形態を示す。本実施形態は、内視鏡100に、上述した第1〜第3実施形態に示す第1引掛り部材3(23,33,43,53,57)、第2引掛り部材4(24,34,44,54,58)を適用したにものである。図20には内視鏡100の全体構成が、操作部101から挿入部可撓管102を外した状態で示されている。尚、図中には説明を容易にするために、第1実施形態の第1、第2引掛り部材3,4を代表として表示する。
内視鏡100は操作者が手で保持して操作する操作部101を有し、この操作部101に挿入部可撓管102が連結されている。そして、操作部101に設けられた湾曲操作ノブ103を操作することで、挿入部可撓管102の先端に設けられた湾曲部104が湾曲動作される。
湾曲操作ノブ103から湾曲部104への力の伝達の手段としてチェーン105及びワイヤ106が用いられている。チェーン105は、湾曲操作ノブ103に連結されており、ワイヤ106は湾曲部に連結されている。このチェーン105とワイヤ106との連結部材の一部として、第1引掛り部材3(23,33,43,53,57)、第2引掛り部材4(24,34,44,54,58)が用いられている。
すなわち、チェーン105とワイヤ106とは、ワイヤ106の後端に、かしめ接合により固定された第1引掛り部材3(23,33,43,53,57)、第2引掛り部材4(24,34,44,54,58)が、チェーン105の先端に形成されている被当て部105aに当て着けられて連設される。この場合、挿入部可撓管102側から繰返荷重がワイヤ106を介して第1引掛り部材3(23,33,43,53,57)、第2引掛り部材4(24,34,44,54,58)に伝達されるため、第1引掛り部材3(23,33,43,53,57)を挿入部可撓管102側に配置する。
上述した第1〜第3実施形態に示す第1引掛り部材3(23,33,43,53,57)、第2引掛り部材4(24,34,44,54,58)を、内視鏡100のワイヤ106に、かしめ接合させることで、第1〜第3実施形態の効果に加えて、接合品質を安定させることができる。しかも、平易な接合技術であるため内視鏡100の製品機能の安定化と製造コストの削減を実現することができる。
尚、本発明は、上述した実施形態に限るものではなく、例えば、上述した各実施形態では、かしめダイス11(21,31,41)を用いて第1引掛り部材3(23,33,43,53,57)、第2引掛り部材4(24,34,44,54,58)を形成しているが、スウェージング加工により、かしめ接合させるようにしても良い。
1…ワイヤ、
3,23,33,43,53,57…第1引掛り部材、
3’,57’…第1円筒状部材、
3a,4a,33a,43a…貫通孔、
4,24,34,44,54,58…第2引掛り部材、
4’,58’…第2円筒状部材、
11,21,31,43…かしめダイス、
15,25,35,45…上型ダイス、
15a,16a,25a,26a,35a,36a,45a,46a…成型面、
16,26,36,46…下型ダイス、
F0…繰返荷重、
F1…引張荷重、
H0…硬度、
H1…硬度、
H2…硬度、
P…圧縮力

Claims (4)

  1. 金属製のワイヤに引掛り部材を固定する金属製ワイヤ接合方法において、
    貫通孔を有する金属製の第1引掛り部材と、
    他の貫通孔を有し、前記第1引掛り部材とは材質の異なる金属製の第2引掛り部材と、
    前記第1、第2引掛り部材の前記各貫通孔に挿入される前記ワイヤと、を有し、
    前記第1、第2引掛り部材は、互いに隣接された状態で外周面側から内側に塑性変形させて前記ワイヤに固定することを特徴とする金属製ワイヤ接合方法
  2. 前記第1引掛り部材と前記第2引掛り部材とが固着された状態で前記ワイヤに挿通されていることを特徴とする請求項1記載の金属製ワイヤ接合方法
  3. 前記ワイヤの素材の硬度をH0、前記第1引掛り部材の硬度をH1、前記第2引掛り部材の硬度をH2とした場合、H1<H0≦H2の関係を有していることを特徴とする請求項1或いは2記載の金属製ワイヤ接合方法
  4. 前記第2引掛り部材が2つの前記第1引掛り部材の間に配置されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の金属製ワイヤ接合方法
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