JP2001157661A - 内視鏡用操作ワイヤの連結構造 - Google Patents

内視鏡用操作ワイヤの連結構造

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JP2001157661A
JP2001157661A JP34273599A JP34273599A JP2001157661A JP 2001157661 A JP2001157661 A JP 2001157661A JP 34273599 A JP34273599 A JP 34273599A JP 34273599 A JP34273599 A JP 34273599A JP 2001157661 A JP2001157661 A JP 2001157661A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】操作ワイヤと相手方連結部材とを、簡単かつ確
実な作業により安定した強度で固着連結することができ
る内視鏡用操作ワイヤの連結構造を提供すること。 【解決手段】複数の素線２ａを撚り合わせて形成された
撚り線からなる操作ワイヤ２の端部を相手方連結部材７
に形成された孔内に差し込み、相手方連結部材７を外周
面側から内側に塑性変形させて操作ワイヤ２に圧着固定
して連結した内視鏡用操作ワイヤの連結構造において、
相手方連結部材７の少なくとも操作ワイヤ２に被嵌され
た部分を、操作ワイヤ２より軟質の材料により形成し
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】この発明は内視鏡用操作ワイ
ヤの連結構造に関する。
【０００２】
【従来の技術】内視鏡の操作ワイヤとしては、一般に、
曲がり癖がつき難いように複数の金属細線からなる素線
を撚り合わせて形成された撚り線が用いられており、そ
の端部が相手方連結部材に形成された孔に差し込まれ
て、銀ロー付けや半田付け等によって固着連結されてい
る。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】銀ロー付けによる固着
の場合、双方の固着部分を６００℃程度まで加熱する必
要がある。そこで加熱具としては小さなバーナー等が用
いられるが、加熱される側の熱容量の関係から、操作ワ
イヤが相手方連結部材に差し込まれている部分より操作
ワイヤ単独部分の方が温度が高くなり易い。
【０００４】そのため、固着が必要な部分にはローが回
り難い反面、固着部に隣接する操作ワイヤ単独部分にロ
ーが流れ出して硬質部分の長さが設計値以上になってし
まったり、操作ワイヤが酸化して強度上の問題が発生す
る場合がある。
【０００５】また、半田付けによる固着の場合には、も
ともと固着強度が低いうえに、固着作業の際に用いられ
るフラックスが少しでも残っていると、後になって半田
の固着強度が低下して外れてしまうことがあるので、固
着後のフラックス洗浄が非常に面倒である。
【０００６】そこで、操作ワイヤの端部を相手方連結部
材に形成された孔内に差し込み、かしめ加工によって相
手方連結部材を外周面側から内側に塑性変形させて操作
ワイヤに圧着固定して連結することが考えられる。
【０００７】しかし単純にそのようにすると、例えば図
１４に示されるように、相手方連結部材６０を塑性変形
させる力により、その内側の操作ワイヤ５０の各単線５
１も塑性変形して潰され、その部分の径が細くなって強
度が低下して、使用中に切断し易くなってしまう。
【０００８】そこで本発明は、操作ワイヤと相手方連結
部材とを、簡単かつ確実な作業により安定した強度で固
着連結することができる内視鏡用操作ワイヤの連結構造
を提供することを目的とする。
【０００９】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の内視鏡用操作ワイヤの連結構造は、複数の
素線を撚り合わせて形成された撚り線からなる操作ワイ
ヤの端部を相手方連結部材に形成された孔内に差し込
み、相手方連結部材を外周面側から内側に塑性変形させ
て操作ワイヤに圧着固定して連結した内視鏡用操作ワイ
ヤの連結構造において、相手方連結部材の少なくとも操
作ワイヤに被嵌された部分を、操作ワイヤより軟質の材
料により形成したものである。
【００１０】なお、圧着固定部が、軸線方向に間隔をあ
けて複数箇所に設けられていてもよく、相手方連結部材
に形成された孔とその中に差し込まれた操作ワイヤとの
間に、操作ワイヤより軟質の材料により形成された筒状
部材が挟み込まれていてもよい。
【００１１】また、操作ワイヤが、内視鏡用処置具に用
いられていてもよく、内視鏡の湾曲操作ワイヤであって
もよい。
【００１２】
【発明の実施の形態】図面を参照して本発明の実施の形
態を説明する。図２は、内視鏡用の処置具の一つである
内視鏡用生検鉗子を示しており、図示されていない内視
鏡の処置具挿通チャンネルに挿脱される可撓性のシース
１内には、ステンレス鋼線の撚り線からなる操作ワイヤ
２が軸線方向に進退自在に全長にわたって配置されてい
る。
【００１３】そして、シース１の基端に連結された操作
部１０において操作部材であるスライダー１１を進退操
作することにより、シース１の先端に取り付けられた一
対の鉗子カップ３が操作ワイヤ２を介して開閉駆動され
る。
【００１４】図１は、生検鉗子の先端部分を示してお
り、シース１の先端に固着連結された先端支持本体４に
は先側に開口するスリ割り４ａが形成されていて、その
スリ割り４ａを横断するように配置された支持ピン５
に、一対の鉗子カップ３が開閉自在に支持されている。
【００１５】スリ割り４ａ内には、鉗子カップ３を開閉
動作させるためのリンク機構６が配置されており、リン
ク機構６の後端にピン連結された連結部材７（相手方連
結部材）に、操作ワイヤ２の先端が連結固定されてい
る。
【００１６】操作ワイヤ２は、複数の細いステンレス鋼
線からなる素線を撚り合わせたいわゆる撚り線によって
形成されている。図３は３本の素線２ａを撚り合わせた
１×３のもの、図４は７本の素線２ａを撚り合わせた１
×７もの、図５は７本の素線２ａが撚り合わされたもの
をさらに７本撚り合わせた７×７のもの（図示は一部省
略してある）であり、これらのうちのいずれか、又はそ
の他の撚り線を用いてもよい。
【００１７】図１に戻って、相手方連結部材である連結
部材７は、操作ワイヤ２の素材であるステンレス鋼より
軟質の（即ち、低硬度の）素材である例えば銅合金又は
金合金等によって形成されており、円筒状に形成された
後半部分の孔に操作ワイヤ２の先端部分が差し込まれて
いる。
【００１８】そして、その部分の外側から、連結部材７
がかしめ加工により縮径する状態に塑性変形されて操作
ワイヤ２に食い込んでおり（かしめ部Ｘ）、それによっ
て連結部材７が操作ワイヤ２に圧着固定されて連結され
ている。
【００１９】このように、連結部材７を操作ワイヤ２よ
り軟質の素材により形成してかしめ加工を行うと、操作
ワイヤ２が塑性変形しない力で連結部材７を塑性変形さ
せることができ、連結部における操作ワイヤ２の強度を
低下させないで連結することができる。
【００２０】そのようなかしめ加工は、例えば図６に示
されるように、あい対向して配置された一対のかしめ加
工具４１，４２の間に連結部材７を配置して、プレス等
により連結部材７が塑性変形し操作ワイヤ２は塑性変形
しない力で矢印Ａ方向に連結部材７を挟み付け、連結部
材７を軸線周りに（矢印Ｂ方向に）適宜回転させて複数
回それを行えばよい。
【００２１】このようなかしめ加工を行うと、連結部材
７が塑性変形して操作ワイヤ２の各素線２ａの間の隙間
にめり込むが、素線２ａは変形せず元の形状を保つの
で、操作ワイヤ２の強度が低下しない。なお、連結部材
７は、少なくとも操作ワイヤ２に被嵌される部分だけが
操作ワイヤ２より軟質の素材で形成されていればよい。
【００２２】また、図７に示されるように、連結部材７
と操作ワイヤ２との間に、操作ワイヤ２より軟質の素材
で形成されたスリーブ８を介在させて連結部材７の外側
からかしめ加工を行えば、操作ワイヤ２の素線２ａを塑
性変形させることなく連結部材７と共にスリーブ８が塑
性変形し、図１に示される場合と同様に操作ワイヤ２の
端部を連結部材７に強固に連結することができる。
【００２３】上述の実施の形態においては、内視鏡用生
検鉗子の操作ワイヤ２の先端側に本発明が適用された場
合を示したが、図８に示されるように、生検鉗子の操作
部１０において、操作ワイヤ２の基端部側の連結固定に
本発明を適用してもよい。
【００２４】図９は、その連結固定部分の状態を示して
おり、銀ロー付け等によって止め部材２ｃが端部に固着
された細長いパイプ２ｄ内に操作ワイヤ２を通して、パ
イプ２ｄを複数のかしめ部Ｘで縮径状態に塑性変形させ
たものである。パイプ２ｄは操作ワイヤ２の素材より軟
質の素材によって形成されており、操作ワイヤ２の素線
２ａは塑性変形していない。
【００２５】操作ワイヤ２の基端部側をこのように構成
して、図８に示されるように、手動ネジ１３でスライダ
ー１１に対して締めつけ固定すれば、手動ネジ１３を緩
めることにより操作ワイヤ２をスライダー１１から取り
外すことができる。なお、操作ワイヤ２をスライダー１
１その他の部品に対して直接連結固定してもよく、かし
め部Ｘは一か所でもよい。
【００２６】このような構成は、生検鉗子に限らず、シ
ース１と操作部１０とを分離自在にした各種の内視鏡用
処置具に有効であり、本発明はこの実施の形態に限らず
各種の内視鏡用処置具に適用することができる。
【００２７】また、本発明を内視鏡本体に適用すること
も非常に有用である。図１０は、内視鏡の挿入部の先端
部分に設けられた湾曲部３０を示している。湾曲部３０
は、複数の（５〜１５個程度）の節輪３１をリベットで
回動自在に連結して構成され、図示されていない対物光
学系等を内蔵した先端部本体４０が最先端の節輪３１ａ
に連結されている。
【００２８】そして、先端に止め部材２ｃが固定された
操作ワイヤ２が、最先端の節輪３１ａの内面に突設され
た絞り孔３１ｂに通されて後方に引き通されており、挿
入部の基端に連結された操作部（図示せず）から操作ワ
イヤ２を牽引操作することにより、湾曲部３０が屈曲す
る。
【００２９】図１１は、操作ワイヤ２より軟質の素材に
よって円筒状に形成された止め部材２ｃが操作ワイヤ２
の先端にかしめ固定された状態を示しており、止め部材
２ｃの全長に対してかしめ加工が施されている。
【００３０】なお、例えば図１２に示されるように、止
め部材２ｃが球状であってもよく、図１３に示されるよ
うに、球状の止め部材２ｃと操作ワイヤ２との間に操作
ワイヤ２より軟質の素材からなるパイプ２ｃ′を介在さ
せてもよい。
【００３１】
【発明の効果】本発明によれば、相手方連結部材の少な
くとも操作ワイヤに被嵌された部分を操作ワイヤより軟
質の材料により形成して、相手方連結部材を外周面側か
ら内側に塑性変形させて操作ワイヤに圧着固定して連結
したことにより、操作ワイヤの素線を塑性変形させるこ
となく相手方連結部材を塑性変形させて連結させること
ができるので、操作ワイヤと相手方連結部材とを、操作
ワイヤの素線の径を細めてしまうことなく、簡単かつ確
実な作業により安定した強度で固着連結することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の第１の実施の形態の内視鏡用処置具の
先端部分の側面部分断面図である。
【図２】本発明の第１の実施の形態の内視鏡用処置具の
全体構成を示す側面図である。
【図３】操作ワイヤに用いられる１×３本持ちの撚り線
の正面断面を含む側面図である。
【図４】操作ワイヤに用いられる１×７本持ちの撚り線
の正面断面を含む側面図である。
【図５】操作ワイヤに用いられる７×７本持ちの撚り線
の正面断面を含む側面図である。
【図６】本発明の第１の実施の形態のかしめ加工の状態
を示す正面断面図である。
【図７】本発明の第２の実施の形態の内視鏡用処置具の
先端部分の側面部分断面図である。
【図８】本発明の第３の実施の形態の内視鏡用処置具の
操作部側の側面部分断面図である。
【図９】本発明の第３の実施の形態の内視鏡用処置具の
操作ワイヤ連結部の側面断面図である。
【図１０】本発明の第４の実施の形態の内視鏡の湾曲部
の側面断面図である。
【図１１】本発明の第４の実施の形態の内視鏡の湾曲部
に用いられる操作ワイヤ連結部の側面断面図である。
【図１２】本発明の第４の実施の形態の内視鏡の湾曲部
に用いられる操作ワイヤ連結部の他の例を示す側面断面
図である。
【図１３】本発明の第４の実施の形態の内視鏡の湾曲部
に用いられる操作ワイヤ連結部のさらに他の例を示す側
面断面図である。
【図１４】従来の内視鏡用操作ワイヤのかしめ連結部の
正面断面図である。
【符号の説明】
２ 操作ワイヤ ２ａ 素線 ２ｃ 止め部材（相手方連結部材） ２ｄ パイプ（相手方連結部材） ３ 鉗子カップ ７ 連結部材（相手方連結部材） １１ スライダー ３０ 湾曲部 Ｘ かしめ部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】複数の素線を撚り合わせて形成された撚り
    線からなる操作ワイヤの端部を相手方連結部材に形成さ
    れた孔内に差し込み、上記相手方連結部材を外周面側か
    ら内側に塑性変形させて上記操作ワイヤに圧着固定して
    連結した内視鏡用操作ワイヤの連結構造において、 上記相手方連結部材の少なくとも上記操作ワイヤに被嵌
    された部分を、上記操作ワイヤより軟質の材料により形
    成したことを特徴とする内視鏡用操作ワイヤの連結構
    造。
  2. 【請求項２】上記圧着固定部が、軸線方向に間隔をあけ
    て複数箇所に設けられている請求項１記載の内視鏡用操
    作ワイヤの連結構造。
  3. 【請求項３】上記相手方連結部材に形成された孔とその
    中に差し込まれた上記操作ワイヤとの間に、上記操作ワ
    イヤより軟質の材料により形成された筒状部材が挟み込
    まれている請求項１又は２記載の内視鏡用操作ワイヤの
    連結構造。
  4. 【請求項４】上記操作ワイヤが、内視鏡用処置具に用い
    られている請求項１、２又は３記載の内視鏡用操作ワイ
    ヤの連結構造。
  5. 【請求項５】上記操作ワイヤが、内視鏡の湾曲操作ワイ
    ヤである請求項１、２又は３記載の内視鏡用操作ワイヤ
    の連結構造。
JP34273599A 1999-12-02 1999-12-02 内視鏡用操作ワイヤの連結構造 Withdrawn JP2001157661A (ja)

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