JP2012083096A - グロープラグ及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 グロープラグ後方の外部端子の取り付け穴に、リード用軸部材の後端部を挿入し、外部端子の外周面を加締めることで固定する構成のもので、外部端子の表面に形成されたメッキ層にメッキ切れや剥離などの損傷を発生させず、しかも、加締め工程に用いる金型の寿命延長を図る。
【解決手段】 外部端子70の加締め予定部位78の横断面が多角形の外周面を、円に近づくように丸加締めした加締め部79とし、外部端子70をリード用軸部材50の後端部55に固定した。多角形から丸加締めした構成のため、外部端子70表面のメッキ層にメッキ切れ等が発生しにくいし、円を角加締めするものでないから、加締め用の金型が特定位置のみ摩耗することを防止できるため、その寿命延長が図られる。
【選択図】 図4

Description

本発明は、ディーゼルエンジンなどの始動促進用に、エンジンの燃焼室などに取り付けられるグロープラグ及びその製造方法に関する。
グロープラグは従来より各種の構造のものが知られている(例えば、特許文献1、2参照)。図10は、その一例を示したものであり、このグロープラグ801は、通電することによって発熱するヒータ素子11が、円筒状をなす本体(以下、単に本体とも言う)31内の先端から突出するように固定されている。そして、このヒータ素子11が備える電極のうちの一方は、この本体31等を介してエンジンヘッド(図示せず)に接地されるように構成されており、他方は、ヒータ素子11の後方に、本体31内において絶縁を保持して配置された棒状の金属製のリード用軸部材51に電気的に接続されている。そして、このリード用軸部材(以下、単に軸部材とも言う)51の後端には、電力供給用のリード線のソケット端子との接続用に、外部端子(ピン端子)70が本体31の後端から突出する形で固定されている。
このような外部端子70は、先端の中央に開口する取り付け穴72を有しており、グロープラグの組立工程の最終段階で、この取り付け穴72にリード用軸部材51の後端部55を内挿した上で、その取り付け穴72の回りの外周面のうちの先後方向の一部(加締め予定部位)を、その外周面の横断面が円から多角形(例えば、図10の拡大図中に示した略正方形)のカシメ部(加締め部)80となるようにカシメを行い、これを軸部材51に固定していた。なお、本明細書において、実施形態例であるグロープラグ101、及びそれを構成する外部端子70等の各構成部材(部品)等に関して先端というときは、図10におけるグロープラグ801等の各部の下方の端をいい、逆に後端とは同図における上方の端をいう。
ところで、上記したような外部端子(端子部材)70は、強度や変形容易性などから、例えば、一般構造用圧延鋼材で形成されていた。このため、その部品としての成形、加工後は、酸化防止のため、また前記のソケット端子との電気接続を助けるために、表面にメッキ層(例えば、スズ(Sn)、ニッケル(Ni)メッキ、及び銀(Ag)メッキ等のメッキ層)が形成されるのが普通である。他方、上記したようなカシメ部80を得るには、図11の左図に示したように、成形部(成形面)553,563が、略90度で開くV字形をなす加締め刃を持つ一対の金型551,561を用い、図示しない加締め前仕掛品(グロープラグ組付け体)における外部端子70のカシメ予定部位を、図11の右図に示したように挟み付け、その横断面が円から多角形状(例えば正方形状)のカシメ部80となるように加締める(かしめる)ことになる。
特開2002−260827号公報 特開平09−300028号公報
上記したように外部端子70を挟み付けてそのカシメ予定部位を、横断面が円から多角形になるような加締め(以下、「角加締め」ともいう)を行うと、加締め後のカシメ部80をなす多角形の角(コーナ)80cをなす部位のメッキ層に亀裂や破断(メッキ切れ)が生じたり、剥離が生じることがあるといった問題があった。このようなメッキ切れや剥離(メッキ損傷部)があると、そのメッキ損傷部を起点として酸化(腐食)を招くことになる。そして、これが進むと、グロープラグとしての使用過程で、外部端子70に被せられた相手方端子(リード線のソケット端子)との導通不良を招くおそれがあり、電気的信頼性に課題があった。なお、このようなメッキ切れや剥離は次のようにして発生する。というのは、上記のような角加締めによる場合には、加締め工程で外部端子70のカシメ部80の外周面のうち、加締め後において正方形の角80cをなす部位には、その際の変形に伴い周方向に沿って引張応力が大きく作用し、大きな伸び変形を起こす。このとき、その伸び変形にメッキ層が追随できないことから、メッキ切れ等が発生する。すなわち、角加締めではその角80cの部位のメッキ層に大きな引張り応力が作用する、ということが、その発生原因と考えられる。
また、リード用軸部材は、ステンレス鋼材(SUS430,SUS410など)製や、炭素鋼などの鉄鋼材製とされることが多いが、近時はグロープラグ(全体)の軽量化の要請から、アルミニウム又はアルミニウム合金(アルミニウムを主成分とする合金)などの軽合金製(以下、「アルミニウム製」ともいう)のものが用いられることがある。一方、このようなアルミニウム製のリード用軸部材は、鉄鋼材製のものに比べると強度や剛性が低い。このため、アルミニウム製のリード用軸部材に、上記したように加締めによって外部端子を固定する場合には信頼性の高い固定が得られにくい。すなわち、外部端子を大きい力で圧縮して加締め、加締め力(固定力)を高めようとしても、低強度材からなるアルミニウム製のリード用軸部材が容易に変形してしまうため、強固な固定が得られないという課題がある。
また、上記したように角加締めする場合には、それに使用する金型551,561は寿命が短いといった問題もあった。理由は次のようである。このような角加締めによる場合、その加締め当初(金型の衝突開始時)に、金型551,561の成形部(V字形の成形面)553,563が外部端子70と強く衝突する位置は、その加締め予定部位(横断面)が円形を成しているため、必然的に略一定となる(図11の左図参照)。すなわち、金型におけるその当初衝突位置が局所的に強い衝撃を受け続けるため、早期に大きく摩耗してしまい、その寿命を短くするのである。
本発明は、従来のグロープラグにおける上記した問題点に鑑みてなされたもので、上記したように、外部端子を軸部材の後端部に加締めによって固定する場合において、外部端子の表面に形成されたメッキ層にメッキ切れや剥離などの損傷を発生させることがなく、また、リード用軸部材に、アルミニウム製のような低強度なものを用いるとしても、外部端子との信頼性の高い強固な固定が得られ、しかも、加締め工程に用いる金型の寿命延長が図られる、グロープラグ及びその製造方法を提供することを目的とする。
請求項1に記載の本発明は、通電することにより発熱するヒータ素子が、筒状をなす本体の先端又は先端寄り部位に配置され、該ヒータ素子の電極の一方が、前記本体の内側であって該ヒータ素子より後方に配置された金属製のリード用軸部材に電気的に接続され、該リード用軸部材の後端部が、メッキ層が形成された外部端子の先端側に開口する取り付け穴内に挿入され、しかも、該外部端子が加締められることによって前記リード用軸部材の後端部に固定されてなる構成を有するグロープラグにおいて、
前記外部端子の外周面が、横断面において加締め工程前の多角形から、円に近づくように加締められて該外部端子が前記リード用軸部材の後端部に固定されていることを特徴する。
なお、本発明における「多角形」は、数学や図学における正多角形、正多角形ではないが多角形であるものの他、辺が直線又は曲線からなっているが複数の角(コーナー)を備えた形、さらには、それらの角に、傾斜面取り(又は、アール面取り)等が付けられて丸められているものなどをも含む広範な概念を意味するものである。
請求項2に記載の本発明は、通電することにより発熱するヒータ素子が、筒状をなす本体の先端又は先端寄り部位に配置され、該ヒータ素子の電極の一方が、前記本体の内側であって該ヒータ素子より後方に配置された金属製のリード用軸部材に電気的に接続され、該リード用軸部材の後端部が、外部端子の先端側に開口する取り付け穴内に挿入され、しかも、該外部端子が前記リード用軸部材の後端部に固定されてなる構成を有するグロープラグであって、
前記外部端子の前記取り付け穴に、前記リード用軸部材の後端部を挿入した後、該外部端子を加締めることによって、該外部端子を前記リード用軸部材の後端部に固定する加締め工程を含んでいるグロープラグの製造方法において、
この加締め工程前における前記外部端子の加締め予定部位の外周面を横断面が多角形としておき、
前記加締め工程において、
前記加締め予定部位の外周面を、横断面が加締め工程前の多角形から円に近づくように加締めることを特徴とする。
請求項3に記載の本発明は、前記加締め工程において使用する金型が、型閉じしたときの成形部が円をなすように形成された2つ割りの金型であり、前記外部端子の前記加締め予定部位の外周面を、横断面において奇数の角を持つ多角形としておくことを特徴とする請求項2に記載のグロープラグの製造方法である。
請求項4に記載の本発明は、前記外部端子の前記加締め予定部位であって、自身の取り付け穴に挿入されている前記リード用軸部材の後端部と軸線方向で重なる部位のうち、その重なる部位における先後の中央又は中央寄り部位が、他の部位より大径の大径部をなすように形成されていることを特徴とする請求項2又は3のいずれか1項に記載のグロープラグの製造方法である。
請求項5に記載の本発明は、前記加締め工程に使用される金型における、前記加締め予定部位の外周面を加締める成形部を、
該成形部における先後の中央又は中央寄り部位に頂部を有するように、前記加締め予定部位の外周面に向けて凸となすように形成したことを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載のグロープラグの製造方法である。
請求項6に記載の本発明は、前記加締め工程に使用される金型における、前記加締め予定部位の外周面を加締める成形部を、
前記外部端子の前記加締め予定部位であって、自身の取り付け穴に挿入されている前記リード用軸部材の後端部と軸線方向で重なる部位のうち、その重なる部位における先後の中央又は中央寄り部位に対向することになる部位において頂部を有するように、前記加締め予定部位の外周面に向けて凸となすように形成したことを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載のグロープラグの製造方法である。
本発明のグロープラグにおいては、その外部端子は、加締められている部位の外周面が、加締め工程前の横断面の多角形から、円(円形)に近づくように加締められて該リード用軸部材の後端部に固定されている。すなわち、本発明では、従来のような角加締めではなく、その加締め工程前における加締め予定部位の外周面の横断面が、四角、又は六角などの多角形であったものを、加締め工程でその角を潰して円に近づくように加締める、丸加締めとするものである。(以下、「角加締め」と区別するため、円に近づくように加締めることを、「丸加締め」とも言う。)このような丸加締めでは、従来の角加締めのように、横断面を、円から角を有する多角形に変形するものとは異なり、加締め工程及び加締め後においては、局所的(局部的)に周方向に大きな引張り応力が作用することはない。このため、外部端子の表面に形成されていたメッキ層に、従来のようにメッキ切れや剥離が生じることを有効に防止できる。
すなわち、本発明では横断面を多角形から円形に近づける丸加締めをすることで、外部端子を軸部材に固定するものであるから、その加締め工程では、当初の外周面における角は、その角度を大きくするように変形する。したがって、その角の表面には周方向において大きな引張り応力が作用することはないから、従来の角加締めに比べると、メッキ層のメッキ切れや剥離を生じにくい。一方、当初の多角形の角(コーナ)相互間の表面に沿う周方向の部位には、円弧状に膨らみ出る変形を起こすために引張り応力が作用することにはなるものの、角加締めによるような角とはならないから、メッキ層にメッキ切れや剥離を発生させることはない。なお、外部端子を丸加締めをするには、その横断面における外周面が加締め工程前においても円形であるものを、型閉じしたときの成形部がその円の外周面とは異なる曲率(半径)の円をなすように形成された金型を用いることによっても、行うことができる。しかし、このような場合には、その外周面に接する成形部の面積が大きくなるために面圧がかかり難くいし、加締め後の横断面形状がなりゆき任せとなるため、加締め後の横断面形状のコントロールがし難いという問題がある。これに対して、本発明では、加締め工程前の横断面が多角形であることから、こうした問題もない。
なお、本発明によれば、前記リード用軸部材が、アルミニウム又はアルミニウム合金製である場合でも、高い固定力が得られる。というのは、このようなアルミニウム製のリード用軸部材は鉄鋼材製のものより低強度、低剛性のために変形しやすい。したがって、同軸部材の後端部にアウトサートされている外部端子を従来のように角加締めする場合には、アルミニウム製のリード用軸部材の変形容易性に基づき、同軸部材の後端部も比較的大きく変形するため、高い固定力が得られない。すなわち、同軸部材の後端部を円柱形としておき、外部端子を角加締めすると、同軸部材の後端部も角加締めに倣うように横断面が角形になるように大きく変形する。これに対して、本発明では、外部端子が丸加締めされるものであるから、リード用軸部材の後端部が、当初、円柱形であるとしても、加締め後のその後端部の横断面自体には角加締めにおけるような大きな変形を生じない。すなわち、本発明によれば、角加締めされる場合よりも、丸加締めされる分、リード用軸部材の後端部の横断面の変形を抑えることができるので、リード用軸部材に、アルミニウム製のような低強度材を用いるとしても、角加締めされる場合よりも高い固定力が得られる。
また、本発明では、丸加締めされてなるものであるから、加締めに用いる金型(加締め用の刃)は、型閉じした際の成形部(成形内面)が、円をなすものを使用するのが普通であるが、これに限定されるものではなく、円に近い楕円であっても良い。他方、加締め工程前の外部端子の加締め予定部位の外周面の横断面は多角形である。したがって、その角(コーナ)が、加締め工程において金型の成形部(成形内面)に衝突する位置は、従来のように一定位置とならないように制御することができる。すなわち、本発明では、外部端子における加締め予定部位の外周面の多角形における角が、金型の円弧をなす成形部おける特定部位(一定位置)に衝突しないようにして加締めることができる。このため、本発明では、角加締めによる場合と異なり、その特定部位(一定位置)のみが局所的に、早く大きく摩耗したり、損傷するのを防止できるため、加締めに用いる金型の寿命の延長が図られる。
なお、本発明の製法で使用する金型は、加締め後において円に近づく加締め(丸加締め)が得られるものであればよく、したがって、金型(ダイス)の割り数(加締め刃(爪)の数)は2つ割りのもの(2方向から締付けることで加締める構成の金型)とすることに限定されるものではない。ただし、本発明では、丸加締めによるものであるから、2つ割りの金型でも安定した加締めが得られる。そして、そのように2つ割りの金型を用いる場合は、請求項3に記載の本発明のように、前記外部端子の加締め予定部位の外周面を、横断面において奇数の角を持つ多角形(例えば5角形)としておくとよい。すなわち、多角形とする際には、通常、正多角形をベースとした多角形となるが、この場合においその角の数が奇数であれば、型閉じ面に、2つの角が同時に位置することがなくなるし、1つの角が型閉じ面に位置することを避けるように制御するだけで、安定した丸加締めが得られるためである。
また、前記加締め工程に使用する金型における成形部(型閉じ面側のうち加締めに預かる成形部である成形面)は、前記加締め予定部位の先後において、リード用軸部材の軸線に平行又は略平行に形成されたものが使用されるのが普通である。このため、請求項4に記載の発明のように、前記外部端子の前記加締め予定部位を形成しておくと、上記加締め工程においては、容易に、その大径部に局所的に大きな荷重をかけることができる。このような作用により、本発明では、その大径部において加締めによる変形量(圧縮量)を他より大きくできる。すなわち、リード用軸部材と外部端子との加締めによる固定力を局所的に高める作用が得られるため、両者の電気的接続の安定を高めることができる。なお、前記外部端子の前記加締め予定部位であって、自身の取り付け穴に挿入されている前記リード用軸部材の後端部と軸線方向(長手方向)で重なる部位は、その部位の先後の各端に向かうに従い、該大径部から次第に(緩やかに)径が小さくなるようにするとよい。このようにしておくことで、前記外部端子の前記加締め予定部位の外周面の急激な形状変化が避けられるため、その表面のメッキの切れ等の問題回避にも有効なためである。なお、上記発明における「先後の中央又は中央寄り部位」における「中央寄り部位」は、その先後の各端から中央に寄っている部位であればよい。
請求項5又は請求項6に記載の本発明のように、金型の成形部を形成しておくことで、前記したのと同様の効果が得られる。このように形成しておくことで、前記外部端子の前記加締め予定部位の外周面が、自身の取り付け穴に挿入されている前記リード用軸部材の軸線と平行である場合でも、前記したのと同様の効果が容易に得られるためである。すなわち、本発明のように凸となすように形成しておくことで、該金型を型閉じした際における成形部(軸線に垂直な断面で円又はこれに近い形状)における内径が、前記中央又は中央寄り部位において、その先後方向における各端側よりも小径の小径部となる。このため、前記加締め予定部位のうち、この小径部が対向する部位には加締めによる荷重を局所的に大きくかけることができる。なお、該成形部を、上記したように凸となすように形成するときは、その頂部から成形部における先後の各端に向かうに従い緩やかに低くなる(型閉じしたときの成形部の内径が大きくなる)ようにするのが、加締め予定部位の外周面(表面)のメッキの切れ等の問題回避のために好ましい。
さらに、軸部材は、その横断面の形状、大きさは長さ方向において同じでないものでもよい。しかも、軸部材は、その外周面(特に外部端子が嵌められる後端寄り部位)に、軸線方向(長手方向)に沿って延びる溝(凹部)、又はその軸線に垂直な仮想平面回りに溝を有するものであってもよい。また、この場合、後端寄り部位に螺旋状の溝又はネジ山を設けてもよい。さらに、このようにネジ(オスねじ)を設ける場合には、後述するように、外部端子の取り付け穴を、このネジが螺合するネジ穴とし、これにねじ込むものとしてもよい。本発明において、リード用軸部材の後端部を、外部端子の先端側に開口する取り付け穴内に挿入する手段には、ねじ込み方式による挿入も含まれる。
本発明を具体化した実施形態のグロープラグ(完成品)の正面縦断面図、及びその外部端子を含む本発明の要部の拡大図。 図1のグロープラグの製造(組立て)工程を説明する図。 図1のグロープラグの製造(組立て)の最終工程である加締め工程で、加締め用の金型で外部端子を加締める際の説明図。 左図は、図3のS−S線断面の説明用拡大図であり、右図は型閉じして丸加締めした後の図。 図4において、加締め予定部位の多角形が正方形である外部端子の場合の加締め工程を説明する図。 4つ割りの加締め用の金型を用いて丸加締めする場合の説明図。 本発明の製造方法の改良例であって、加締め用の金型で外部端子を加締める前のグロープラグ(加締め前仕掛品)の要部の半断面図。 図7において加締め終えた後のグロープラグの要部の半断面図。 図7、図8に示した製造方法の変形例の、加締め用の金型で外部端子を加締める前のグロープラグ(加締め前仕掛品)の要部の半断面図。 従来のグロープラグの正面半断面図、及び外部端子を含む本発明の要部の拡大図。 従来のグロープラグにおける外部端子の加締め工程を説明する横断面図。
本発明を具体化した一実施形態例について、図面を参照しながら説明する。まず、グロープラグの構成について図1に基づいて説明する。本形態において製造されるグロープラグ101は、通電することにより発熱する軸状のセラミックヒータ素子11と、これをその先端(図示下端)を突出させて内側に締り嵌め状態で固定(固着)してなるステンレス鋼製の金属製筒状体21と、この後端の大径部22の後方(図示上端)に同軸状にて外嵌されて溶接されたステンレス鋼製の円筒状の本体31等から、次のように構成されている。
すなわち、ヒータ素子11は、軸線G方向において同径をなす丸棒状に形成されており、図1及び図2−A中に破線で示したように、絶縁基体(例えば窒化珪素質セラミック)12中に設けられたU字形の抵抗発熱体13の両端部において後方に延びる中継用導体14に連なるように形成された電極16,17を、ヒータ素子11の後端寄り部位において先後にずれた位置で外周面(側面)に露出させている。このうち一方(先端側)の電極(接地側電極)16は、金属製筒状体21の内周面に押付けられて電気的に接続されている。また、他方の後方において露出する電極17は、ヒータ素子11の後方に、本体31と絶縁が保持されて同軸状に内挿、配置された金属製のリード用軸部材(丸棒)51の先端と電気的に接続されている。ただし、本例ではヒータ素子11の後端部に外嵌めされたステンレス鋼製の中継パイプ61の後端内に、軸部材51の先端が嵌め込まれており、後方の電極17は、この中継パイプ61の先端寄り部位の内周面に押付けられ、この中継パイプ61を介して軸部材51に電気的に接続されている。
そして、このリード用軸部材51の後端部55は、本体31の後端から突出されており、その突出する後端部55には、図示しない外部接続用のリード線のソケット端子との接続用に、外部端子70が本体31の後方に突出する形で固定されている。ただし、この外部端子70は、後端側に横断面が円をなすピン端子71と同軸でその先端側に、中央に開口する横断面円形の取り付け穴72を有する筒状部75を有している。そして、この取り付け穴72にリード用軸部材51の後端部55を隙間嵌めで内挿した上で、その取り付け穴72に対応する筒状部75の外周面を加締めることで、外部端子70は軸部材51に固定されている。
なお、外部端子70における筒状部75は、図1の拡大図に示したように、先端に大径の円フランジ部76を有すると共に、後端(ピン端子71の先端寄り部位)にソケット端子(キャップ)の抜け止め用円形大径部77を有しており、本例では、この円フランジ部76と抜け止め用円形大径部77の中間の括れている部位が、丸加締めされて加締め部79をなしている。そして、その加締め部79として加締められる前の部位は、図2、図3に示したように、外周面の横断面が多角形(例えば、5角形)をなしており、この部位が加締め予定部位78とされている(図2、図3中の断面図参照)。すなわち、このような外部端子70の加締め部79は、加締め後は、図1の拡大図中に示したように、横断面が円に近い形状を呈している。そして、このような外部端子70は、加締め前から、すなわち、組立てられる前の部品の状態において、図示はしないが表面にメッキ層(例えば、銅メッキ層、及び仕上げメッキ層として錫メッキ層)が形成されたものである。
なお、本体31の後端寄り部位の内周面には拡径部35が設けられており、この拡径部35の内周面と、リード用軸部材51の外周面との間に、リング状のパッキン81、及びリング状の絶縁部材91が配置され、軸部材51を本体31の後端において絶縁を保持して固定する構成を有している。また、本例では、本体31の中間部位の外周面に、グロープラグ101をエンジンにねじ込み方式で取り付けるためのネジ部37が形成されており、後端寄り部位の外周面には、そのねじ込み用の多角形部(例えば、六角ボルトの頭部状部位)39を備えている。
さて次に、上記構成のグロープラグ101の組立て手順について、図2〜図4に基づいて説明する。図2の左図(A)に示したように、ヒータ素子11の後端に中継パイプ61を圧入により外嵌すると共に、ヒータ素子11の中間部位に金属製筒状体21を圧入により外嵌し、さらに、中継パイプ61の後端に軸部材51の先端を圧入して素子側中間体を組付けておく(図2の左図(A))。次に、図2の中間図(B)に示したように、前記素子側中間体の後方から本体31を軸部材51に外嵌め状にし、本体31の先端を金属製筒状体21の後端に嵌合し、その嵌合部位を溶接して本体付き組付け体とする。そして、図2の右図(C)に示したように、この組付け体において本体31の後端から突出する軸部材51の後端部55に対し、先端側からリング状のパッキン81、リング状の絶縁部材91を嵌め込む。最後に、外周面が5角形をなす加締め予定部位78を有する外部端子70の取り付け穴に、軸部材51の後端部55が内挿されるように組付け、加締め前仕掛品100を得る。
次に、この加締め前仕掛品100を加締め工程に回し、図3、図4に示したように、加締め用のプレス装置(図示せず)に取付けられた2つ割り(一対)の加締め刃を有する金型(ダイス)501,502にて、その外部端子70における加締め予定部位78の外周面を挟み付けるようにし、図4の右図に示したようにプレスして加締める。こうすることで、加締め予定部位78はその外周面が、図4の左図に示した横断面五角形から、図4の右図に示したように円に近づくように丸加締めされて加締め部79をなし、外部端子70は軸部材51の後端部55に固定される。なお、図4に示したような2つ割り(一対)の金型501,502は、例えば、それぞれ半円状の成形部503,505を有しており、型閉じしたとき、この両成形部503,505で、加締め予定部位78を圧縮して塑性変形させ、略円をなすように形成されている。
すなわち、このような加締め工程により、メッキ付きの外部端子70における加締め前に多角形(略五角形)であった加締め予定部位78の5つの角は、その角度を大きくするように変形すると共に、角相互間は外方に膨らみ出るように(凸となす曲線状となるように)変形し、金型501、502の成形部503,505である円(円弧)に近づくように塑性変形し、いびつな円断面となる。なお、本例において、外部端子70における加締め予定部位78の外周面は、加締め前において五角形であるとしているが、図3、図4に示したように、その五角形は各角に面取りが付けられたものである。
このように本形態では、外部端子70の外周面の横断面を、五角形から円に近づくように丸加締めするものであるから、その加締め工程で、当初、五角形であったその各角(コーナ)は、その角度を大きくするように変形するから、そのコーナの表面には周方向において大きな引張り応力は発生しない。したがって、そのコーナにおけるメッキ層にメッキ切れや剥離を生じることが防止される。また、当初の五角形の角相互間の表面に沿う周方向の部位には周方向に引張り応力が作用するものの、その部位は円弧状に膨らみ出る変形に止まるため、メッキ層にメッキ切れや剥離を発生させることもない。
すなわち、本形態では外部端子70を、加締め工程前に横断面が五角形であったものを円形に近づくように丸加締めしたものであり、したがって、表面のメッキ層にメッキ切れや剥離が発生することを低減ないし防止できるから、従来の製法にて製造されるグロープラグのように、メッキの損傷に基づく外部端子70の腐食やその進行防止が図られる。よって、外部端子70と、これに被せられる電力供給用のリード線のソケット端子との電気的接続の信頼性が高められる。
しかも、加締め前仕掛品100における外部端子70の加締め予定部位78が五角形であることから理解されるが、これを金型501、502に配置する際には、軸線回りに適宜に回転させ、五角形の角が金型501,502における半円状の成形部503,505の任意の位置にくるように調節できる。すなわち、従来のように、横断面が円から、四角等の多角形に角加締めする場合のように、加締め当初(最初)において、金型の成形部(V字形の成形面)に外部端子が強く衝突する位置が同じとならないため、金型の寿命低下の防止も図られる。
なお、加締め性や強度、さらにはコスト面から、外部端子70は、一般構造用圧延鋼材等のカシメに適した鋼材製とされる。一方、リード用軸部材51には、軽量化等の要請からアルミニウム又はアルミニウム合金製のような低強度材が使用されることもある。このような低強度材を軸部材に用いる場合には、その後端部を外部端子の取り付け穴に単に内挿して、その外周面を加締めるだけでは強固な固定を得ることは困難である。こうした場合には、外部端子の取り付け穴をネジ穴とするか、軸部材の後端部の外周面にネジ山やローレットを設けるなど、外部端子の取り付け穴の内周面と、軸部材の後端部の外周面とのうち、少なくともいずれか一方に凹凸を設けるとよい。このようにすることで、外部端子を加締めたとき、これら凹凸の一方が、他方に食込む形となるから、その分、強固な固定が得られる。
とくに、リード用軸部材に、アルミニウム又はアルミニウム合金製のような低強度材を用いるような場合には、この後端部の外周面にネジを形成すると共に、外部端子の取り付け穴をこのネジに螺合するネジ穴とし、このネジ穴にリード用軸部材の後端部(オスネジ)をねじ込んでから、ネジを潰すように外部端子を加締めるとよい。本発明では、軸部材の材質にかかわらず、このようなねじ込み方式により、取り付け穴に軸部材を挿入する場合にも、上記したのと同様の効果が得られることは明らかであるが、このような場合には、その組立て過程でねじ込みを要することから組み立て作業が面倒となる。しかし、本発明では、加締め予定部位の多角形を利用して回螺することで、そのねじ込み作業の簡易、迅速化も図られるため、軸部材にアルミニウム又はアルミニウム合金製のものを用いる場合のその挿入工程の簡易化も図られる。
また、上記のアルミニウム又はアルミニウム合金製などに材料を変更することにより軽量化されたリード用軸部材、或いは、材料をアルミニウム等へ変更することなく、後端部の表面に凹凸を設けるなどして構造的に軽量化を実現したリード用軸部材を用いることもできる。ただし、このように構造的に軽量化を実現したリード用軸部材は、概して外部からの力(本発明においては加締め加工によりリード用軸部材にかかる圧縮力)によって変形を受け易い。したがって、このような軸部材は、部品として低強度であると言い得る。こうした懸念に対しては、リード用軸部材の後端部(少なくとも加締め加工において変形を受けるその後端部の部位)には、ネジ山、ローレット等の凹凸を設けることなく、単なる円柱形状とすることが好ましい。このようにしておくことで、部品として低強度であるとしても、ネジ部の谷(谷部)やローレットの凹部が起点となるリード用軸部材の損傷の発生確率を低減することが可能となるためである。
さらに、上記において「部品として低強度」であるか否かの判断手法の一例としては、例えばビッカース硬さ(JIS Z2244(1988))に規定される硬さの測定方法が挙げられる。この方法で測定し、測定値が、HV200以下となるものをリード用軸部材として用いる場合には、本発明は一層奏功し得る。なお、本発明において用いられるべき、アルミニウム製のリード用軸部材のビッカース硬さは、HV110である。
上記もしたように、リード用軸部材をアルミニウム製として従来のように外部端子を角加締めすると、同軸部材の後端部も角加締めに倣うように横断面が角形になるように大きく変形するため、強固な固定が得られない。これに対して、本発明では、外部端子が丸加締めされるものであるから、リード用軸部材の後端部が、当初、円柱形であるとしても、加締め後のその後端部の横断面自体には角加締めにおけるような大きな変形を生じない。このため、リード用軸部材にアルミニウム製のような低強度材を用いるとしても、角加締めされる場合よりも高い固定力が得られる。ただし、より強固な固定力を得るためには、上記したように、同軸部材の後端部にネジを設けると共に、外部端子の取り付け穴にもネジを設けてねじ込み方式とした上で加締めるのが好ましい。
なお、上記例では、2つ割りとした金型501,502を用い、外部端子70の加締め予定部位78における横断面の外周面を五角形とした場合で説明したが、本発明でにおける多角形は当然のことながら五角形に限定されるものでなく、適宜の数の角を有する多角形とすることができる。例えば、図5に示したように、外部端子70の加締め予定部位78における横断面の外周面を正方形とした場合でも、同様の2つ割りとした金型501,502を用い、図5の右図に示したように、これで加締め予定部位78を圧縮することで、上記例と同様に丸加締めすることができる。一方、上記例のように、2つ割りとした金型501,502を用い、外部端子70の加締め予定部位78における横断面の外周面を五角形のような奇数の角を持つ多角形(正多角形)とした場合には、そのうちの2つの角が型閉じ面の両側に位置する危険性がなくなる。そして、1つの角が型閉じ面に位置しないように調節するだけで、均等な丸加締めが得られるため、容易に好ましい丸加締めを得ることができるという効果もある。
また、本発明の加締め工程に用いる金型は、2つ割りのものに限定されるものでもない。例えば、図6に示したように、外部端子70の加締め予定部位78の横断面が正方形であり、4つの角が等角度間隔にあるものである場合には、4つ割りの金型511〜514として、各金型511〜514が90度間隔で放射状方向に移動するように配置したプレス装置を用いることとしてもよい。このように、各金型511〜514を放射状に移動して加締める場合には、その各角を効果的に、しかもより均等に潰す形で加締めることができるため、一層円に近い丸加締めを得ることができる。
本発明では、加締め予定部位の外周面が、横断面が多角形から円に近づくように加締めるのであるから、角の数の奇数、偶数に関係なく、加締め工程前の多角形はその角(コーナ)の数が少ないほど、加締め後においていびつな円になりがちである。したがって、より円に近い丸加締めを得たいような場合には、外部端子の加締め予定部位の横断面をなるべく多くの角を持つ多角形(5〜10角形)としておくのが好ましい。また、加締めに使用する金型は、2つ割りのものに限られることなく、加締め予定部位の横断面の多角形に応じて、適宜の割り数の金型を用いればよい。なお、本発明において、外部端子の加締め予定部位の多角形は、いずれも正多角形に限定されるものでもなく、また、各金型も均等に分割したものに限定されるものでないことは明らかである。
そして、本発明において、加締め(加締め工程)に使用する金型は、その割り数に関係なく、型閉じしたときの成形部が円をなすように形成されたものが使用されるのが普通であるが、本発明では、加締め予定部位の外周面が、横断面が多角形から円に近づくように加締めることができればよい。したがって、型閉じ状態において成形部が正確な円をなすように形成されているものである必要はない。
さて次に、本発明のグロープラグの製造方法の改良例とでも言うべき実施例について、図7、及び図8に基づいて説明する。ただし、本例では、図1〜図4に基づいて説明したグロープラグの製造方法(上記製造方法)と、外部端子70における加締め前における加締め予定部位78の形状、構造のみが異なるのみである。このため、この相違点のみについて説明し、同一の部位には同一の符号を付すに止める。
上記製造方法では、外部端子70における加締め予定部位78は、外周面の横断面が先後方向において同一寸法(径)の多角形(五角形)をなしているものを前提としている。これに対して本例では、図7の加締め前仕掛品100に示されるように、その外部端子70における加締め予定部位78は、その先後方向(図7の左右方向)の中央又は中央寄り部位が、他の部位より大径の大径部T1をなすように形成されている。なお、図7では、この大径の程度は誇張して示されている。すなわち、詳しくは、外部端子70の加締め予定部位78(金型501,502の幅W1を含む部位)であって、自身の取り付け穴72に挿入されているリード用軸部材51の後端部55と軸線G方向で重なる部位(図7では金型501,502の幅W1)のうち、その重なる部位W1の先後の中央又は中央寄り部位が、他の部位より大径の大径部T1をなすように形成されている。そして、加締め予定部位78の外径は、この大径部T1より加締め予定部位78の先後(図7の左右)の各端に向かうに従い緩やかな勾配で径(外径)が小さくなるように、図示では軸線Gを通る平断面において円弧状に形成されている。これにより、加締められる前の加締め予定部位78は、図1〜図4の製法において説明したそれと同様に、その外周面が横断面において、多角形をなしているが、図7に示したように、加締め予定部位78における先後の中央又は中央寄り部位が相対的に大径部T1をなし、他の部位(各端寄り部位)より太くなるように形成されている。
しかして、このような加締め前仕掛品100は、図に示したように、加締め用のプレス装置(図示せず)に取付けられた2つ割り(一対)の加締め刃を有する金型(ダイス)501,502にて、その幅W1方向の中央(中央寄り部位)が、加締め予定部位78における中央又は中央寄り部位の大径部T1に位置するようにして、その加締め予定部位78の外周面を挟み付けるように配置する。ただし、金型(ダイス)501,502における成形部503、505の先後方向(W1方向)は、軸線Gと平行とされている。そして、図8に示したように、この金型(ダイス)501,502にて、加締め予定部位78をプレスして加締める。こうすることで、加締め予定部位78はその外周面が、上記した図4の左図に示した横断面五角形から、図4の右図に示したように円に近づくように丸加締めされて加締め部79をなし、外部端子70は軸部材51の後端部55に固定される。ただし、本例では、外部端子70の加締め予定部位78のうち、リード用軸部材51の後端部55と軸線G方向で重なる部位(W1の部位)の先後の中央又は中央寄り部位が、他の部位より大径の大径部T1をなすように形成されている。このため、このような加締め工程においては、加締め予定部位78の外周面は、その中央又は中央寄り部位の大径部T1において最大の圧縮力を受けて加締められることから、図8に示したように大径部T1の近傍は、金型501、502の成形部503,505に倣って先後には軸線Gと平行になる。
すなわち、本例では、その大径部T1に、加締めによる荷重を局所的に大きくかけることができるため、ここに他より大きな変形を与えることができる。これにより、リード用軸部材51と外部端子70との加締めによる固定力をこの部位(加締め前の大径部T1)において局所的に著しく高めることができるから、両者の電気的接続の安定が得られる。また、本例では、上記したように、大径部T1より加締め予定部位78の先後の各端に向かうに従い緩やかな勾配で径(外径)が小さくなるように形成されているため、その表面のメッキの切れ等の問題回避にも有効とされている。なお、本例でも、加締められた部位の横断面は、図4の右図に示したのと同様の構成を有している。すなわち、2つ割り(一対)の金型501,502は、その横断面では、例えば、それぞれ半円状の成形部503,505を有しており、型閉じしたとき、この両成形部503,505で、加締め予定部位78を圧縮して塑性変形させ、略円をなすように形成される。
なお、本例では、金型(ダイス)501,502における成形部503、505が、先後方向において軸線Gと平行とされているものとしたが、図7中、破線で示したように、成形部503、505を、その先後(幅W1方向)の中央又は中央寄り部位に頂部T2を有するように、加締め予定部位78の外周面に凸となすように形成しておいてもよい。このようにしておけば、加締め予定部位78の外周面の中央又は中央寄り部位の大径部T1の近傍を集中的に、より強い力で加締めることができる。なお、このように金型(ダイス)501,502における成形部503、505を、その先後における中央又は中央寄り部位に頂部T2を有するように凸となすように形成する場合も、その凸部は成形部503、505の先後の各端に向かうに従い緩やかな勾配で、すなわち、型閉じしたときの成形部の内径が緩やかに大きくなるように変化させるのが好ましい。
前記したことから理解されるが、加締め予定部位78の外周面の一部に、加締めによる荷重を局所的に大きくかけるためには、図9に示したように、外部端子70における加締め予定部位78は、外周面の横断面が先後方向において同一寸法(径)の多角形(五角形)であってもよい。すなわち、図9に示したように、金型501,502の成形部503,505を前記したように、その先後における中央又は中央寄り部位に頂部T2を有するように凸となすように形成するだけでもよい。ただし、この場合には、図9に示したように、外部端子70の加締め予定部位78であって、自身の取り付け穴72に挿入されているリード用軸部材51の後端部55と軸線G方向で重なる部位のうち、その重なる部位における先後の中央又は中央寄り部位に対向することになる部位において頂部T2を有するように、金型501,502における成形部503,505を、加締め予定部位78の外周面に向けて凸となすように形成するのが好ましい。このような状態で加締めることで、加締め予定部位78の外周面のうち、成形部503,505における頂部T2に対応する部位は局所的に強い力で加締められる。
なお、本発明において外部端子に設定される加締め予定部位の位置や、その部位の先後の寸法は、加締めにり外部端子が軸部材に固定されるべき強度等の要請に応じて適宜に設定すればよい。また、本発明が具体化されるグロープラグは、ヒータ素子がセラミックヒータなるものに限定されるものでなく、本発明の構成を有するものであるかぎり、各種のグロープラグに広く適用できる。
11 ヒータ素子
31 本体
51 リード用軸部材
55 リード用軸部材の後端部
70 外部端子
72 取り付け穴
78 加締め予定部位
79 加締め部
101 グロープラグ
501,502,511〜514 金型
503,505 成形部
T1 大径部
T2 頂部

Claims (6)

  1. 通電することにより発熱するヒータ素子が、筒状をなす本体の先端又は先端寄り部位に配置され、該ヒータ素子の電極の一方が、前記本体の内側であって該ヒータ素子より後方に配置された金属製のリード用軸部材に電気的に接続され、該リード用軸部材の後端部が、メッキ層が形成された外部端子の先端側に開口する取り付け穴内に挿入され、しかも、該外部端子が加締められることによって前記リード用軸部材の後端部に固定されてなる構成を有するグロープラグにおいて、
    前記外部端子の外周面が、横断面において加締め工程前の多角形から、円に近づくように加締められて該外部端子が前記リード用軸部材の後端部に固定されていることを特徴するグロープラグ。
  2. 通電することにより発熱するヒータ素子が、筒状をなす本体の先端又は先端寄り部位に配置され、該ヒータ素子の電極の一方が、前記本体の内側であって該ヒータ素子より後方に配置された金属製のリード用軸部材に電気的に接続され、該リード用軸部材の後端部が、外部端子の先端側に開口する取り付け穴内に挿入され、しかも、該外部端子が前記リード用軸部材の後端部に固定されてなる構成を有するグロープラグであって、
    前記外部端子の前記取り付け穴に、前記リード用軸部材の後端部を挿入した後、該外部端子を加締めることによって、該外部端子を前記リード用軸部材の後端部に固定する加締め工程を含んでいるグロープラグの製造方法において、
    この加締め工程前における前記外部端子の加締め予定部位の外周面を横断面が多角形としておき、
    前記加締め工程において、
    前記加締め予定部位の外周面を、横断面が加締め工程前の多角形から円に近づくように加締めることを特徴とするグロープラグの製造方法。
  3. 前記加締め工程において使用する金型が、型閉じしたときの成形部が円をなすように形成された2つ割りの金型であり、前記外部端子の前記加締め予定部位の外周面を、横断面において奇数の角を持つ多角形としておくことを特徴とする請求項2に記載のグロープラグの製造方法。
  4. 前記外部端子の前記加締め予定部位であって、自身の取り付け穴に挿入されている前記リード用軸部材の後端部と軸線方向で重なる部位のうち、その重なる部位における先後の中央又は中央寄り部位が、他の部位より大径の大径部をなすように形成されていることを特徴とする請求項2又は3のいずれか1項に記載のグロープラグの製造方法。
  5. 前記加締め工程に使用される金型における、前記加締め予定部位の外周面を加締める成形部を、
    該成形部における先後の中央又は中央寄り部位に頂部を有するように、前記加締め予定部位の外周面に向けて凸となすように形成したことを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載のグロープラグの製造方法。
  6. 前記加締め工程に使用される金型における、前記加締め予定部位の外周面を加締める成形部を、
    前記外部端子の前記加締め予定部位であって、自身の取り付け穴に挿入されている前記リード用軸部材の後端部と軸線方向で重なる部位のうち、その重なる部位における先後の中央又は中央寄り部位に対向することになる部位において頂部を有するように、前記加締め予定部位の外周面に向けて凸となすように形成したことを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載のグロープラグの製造方法。
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