JP3527013B2 - グロープラグへのナット加締め装置 - Google Patents

グロープラグへのナット加締め装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ナットをグロープ
ラグ上に加締め固定するためのグロープラグへのナット
加締め装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ディーゼルエンジンは一般に低温時に始
動性が悪く、このためグロープラグを燃焼室に配設し、
これに電流を流してそのジュール熱で燃焼室を加熱して
始動性の向上を計っている。図2は、その際使用される
グロープラグ自体の構造とその電気的接続の仕方を概略
的に示している図である。同図において、3はグロープ
ラグの全体を示し、4はこのグロープラグ3に電気を流
すための導通用電極で、グロープレートと通常呼ばれて
いるものである。このグロープレート4の一端が図示さ
れていないバッテリーのプラス極に接続されている。5
はグロープラグ3をグロープレート4に固定するための
固定要素で、ワッシャ51、スプリングワッシャ52、
締めつけナット53から構成されている。
【0003】グロープラグ3は、シーズヒータ31と、
このシーズヒータ31を先端部において保持する金属製
プラグホルダ33と、シーズヒータ31および金属製プ
ラグホルダ33とを電気的に絶縁するナイロン製の絶縁
体32と、から構成されている。ナイロン製の絶縁体3
2は機械的強度が足りないので、普通、グロープラグ3
をグロープレートへ電気的接続する際には、この絶縁体
32の上に丸ナット2を載置し、この丸ナット2を座代
わりに利用して接続するようにしている。しかし、丸ナ
ット2を単にグロープラグ3の上へ載置しているだけで
は抜けてしまう可能性があるので、グロープラグ3に固
定する必要がある。その固定法として後述する加締め
が、通常行われている。
【0004】シーズヒータ31は、耐熱材であるステン
レススチール等でできた電極棒311と、電極棒311
の先端に設けられる発熱線313と、これらの電極棒3
11・発熱線313とを内部中央に収納する導電性・伝
熱性のよいシース315と、このシース315の内部に
充填されるマグネシア314と、から構成されている。
発熱線313は一方が電極棒311側に他方がシース3
15の最先端内側にそれぞれ電気的に接続されている。
マグネシア314は耐熱絶縁性粉末であり、電極棒31
1と発熱線313とがシース315に先端以外で接触す
ることのないようシース315の隙間に充填して、電極
棒311と発熱線313とをシース315の内部中央に
確実に固定するためのものであり、同時に発熱線313
からの熱をシース315側に伝える働きもするものであ
る。
【0005】電極棒311には、そのグロープレート取
り付け側に締めつけナット53と噛み合うネジ山311
1が切ってあり、その下方には丸ナット2が加締められ
たとき丸ナット2の内側と食い込み易くするための綾目
状ローレット3112が切ってある。
【0006】金属製プラグホルダ33には、上方外周部
に六角形状331が形成され、またその先端外周部には
ネジ山332が切ってあり、これらを用いてグロープラ
グ3を図示してないエンジンのシリンダヘッドの取り付
け孔に螺着固定されるようになっている。
【0007】このようなグロープラグに流れる電流の流
れは次のようになる。電流はバッテリーのプラス極から
グロープレート4を通って電極棒311の上端部から流
れ込み、電極棒311内を上方から下方へと流れ、発熱
線313内を通ってシース315の先端からシース31
5の中を上方へと流れ、金属製プラグホルダ33を流
れ、その外周部のネジ山332を介してエンジンのシリ
ンダヘッドへと移り、そしてシャーシーへと流れる。
【0008】また、発熱体313の抵抗加熱によるジュ
ール熱の流れは次のようになる。発熱体313からマグ
ネシア314を介してシース315に達し、そこから一
部は空中へ輻射し、吸入混合気を加熱する。このように
してグロープラグ3により吸入混合気を加熱して、始動
性の向上という冒頭に記載の目的が達成される。
【0009】図3は、この丸ナット2をグロープラグ3
上に加締めるために本願発明が使用するタイプの従来の
加締め装置の要部を示すものである。1は、加締め装置
の要部を示すもので、これには丸ナット2の外側側面に
食い込むことのできる強度を備えた加締め刃11が備わ
っており、その加締め刃11の中央付近には切欠部11
1が形成されている。この切欠部111の大きさは、丸
ナット2の外周側面が内側へ押圧されると加締め代(し
ろ)が形成されるような大きさに選んである。この加締
め装置の要部1を2個用い、グロープラグ3上に載置さ
れた丸ナット2をはさんでこれを両側に丸ナット面と同
じ高さに配置し、両側から白矢印方向にこれを押圧して
互いに突き合わせることにより、加締め刃11の切欠部
111が丸ナット2の外側側面を押圧し、その押圧され
た箇所だけ内部変形を起こして丸ナットの内側が電極棒
311の綾目状ローレット3112に食い込み、これに
よって加締めが行われることとなる。
【0010】加締め装置の要部1を押圧移動させる機構
については周知のアクチュエータを使用すればよく、機
械式・液圧式・空気式・電気式・電磁式アクチュエータ
のいずれかの方式で実現させてもよい。12で示したの
は加締め装置の要部1内に設けられたコイルスプリング
で、加締め後にこのコイルスプリング12の反発力で加
締め装置の要部1を元の非加締め位置まで戻す役目をし
ている。
【0011】図4は、図3の加締め装置の要部1の成す
加締め工程を平面図で図示したものである。図4の
(A)においては、中央の丸ナット2に向けて加締め刃
11が白矢印方向から押圧されて互いに両側から接近し
てくる段階を示しているが、まだ加締め刃11は丸ナッ
ト2の外周側面に接してはいない。図4の(B)におい
て、加締め刃11は初めて丸ナット2の外周側面に接す
る。しかし加締め刃11同士はまだ互いに接していない
のでなお丸ナット2に向けて加締め刃11は両側から進
んでゆくこととなり、ここから加締めが始まる。図4の
(C)において、加締め刃11同士はようやく当接して
進行がストップする。このとき、加締め刃11の切欠部
111の一部(図中のa)が丸ナット2の外周側面に食
い込んでいる。この食い込みにより、その近くの肉が丸
ナット2の中心へと押され、最終的に内側の肉が電極棒
311の綾目状ローレット3112(図2)に食い込
み、丸ナット2がグロープラグ3に堅固に固定されて加
締めが完了する。このように、加締め刃の切欠部111
の大きさは、加締め刃が互いに突き合わされた状態でそ
の突き合わせ中央部に位置する丸ナット2の外周側面が
加締め刃11の切欠部111によって内側へ押圧される
ような大きさに選んである。
【0012】さて、このような従来の加締めの場合にお
いて、そこで使用される丸ナット2はその外径が7.5
mmであり電極棒311に切ってあるネジ山3111は
M4であるアルミニウム製のものが用いられていた。し
かしながら、この外径7.5mmの丸ナット2では座部
が狭いためグロープラグ3の絶縁体32の上に載置して
も安定がよくないため傾斜しやすく、したがってこの上
にグロープレートが接続されてもそれとの接触面積が十
分にとれないことがあり、接触不良となり導通性に不安
があった。
【0013】また、エンジンへの組み付け時にグロープ
レート4を所定トルク以上に締め付けると、外径7.5
mmでは丸ナット2が接触面積が少ないため絶縁体32
に大きく食い込み、ナイロン製絶縁体32が破損して金
具内部に入り込む可能性があり、プラス極である丸ナッ
ト2がマイナス極である金属製プラグホルダ33とショ
ートするおそれがあった。
【0014】そこで、外径が7.5mmの丸ナットでは
なくて、外径が8.5mmというもっと大きな丸ナット
を使用してみたところ、このようにすると座部が広がり
安定がよくなるため、上記欠点である導通性の不安も解
消し、しかも丸ナット2と金属製プラグホルダ33とが
ショートするおそれもなくなった。ところが、丸ナット
の外径を7.5mmから8.5mmへ拡大させたことに
より当然のことながら丸ナットの肉厚が厚くなったた
め、従来と同じ程度のかしめ代では丸ナット2の外側変
形が内側まで届かず、加締めができなくなった。そこで
丸ナットのかしめ代を従来と比べてかなり大きくしたと
ころ、いったん丸ナット2に食い込んだ加締め刃11が
今度は丸ナット2から抜けなくなってしまうという事故
がしばしば生じた。
【0015】これを解決するものとして考えられたの
が、特開昭60−159519号公報に記載の発明であ
る。この発明によれば、そこで使用される丸ナット2の
形状は特異な形状をしており、丸ナット2がナットの軸
線方向中央部外周に環状溝を有するものである。このよ
うにすれば、丸ナット2をグロープラグ3の絶縁体32
の上に載置したとき丸ナット2の座部が大きくとれて安
定がよくなるので傾斜しにくくなりグロープレート4に
正しく接続されて導通性の不安は解消するし、また、絶
縁体32との接触面積が大きくなったことにより、グロ
ープレートを所定トルク以上に締め付けても絶縁体32
に大きく食い込むことがなくなり、したがって絶縁体3
2が破損せず、よって丸ナット2が金属製プラグホルダ
33とショートするおそれもなくなった。そして、加締
めには環状溝の肉の薄い部分を使用するので、従来と同
じ程度の押圧力で十分に丸ナット2の内側変形が生じ、
したがって丸ナットに食い込んだ加締め刃が抜けなくな
ってしまうという不都合も生じなくなった。
【0016】しかしながら上記特開昭60−15951
9号公報に記載の発明によれば、そこに使用される丸ナ
ットが特異形状のものであるため、工数がかかる欠点が
あった。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】本願発明は、上記欠点
をすべて解決するものである。すなわち、本願発明では
外径8.5mmの丸ナットを使用することができ、しか
も丸ナットに食い込んだ加締め刃が抜けなくなってしま
うという不都合も生じない加締め装置を提供することに
ある。したがって、このように外径8.5mmの丸ナッ
トを使用するので、特開昭60−159519号公報に
記載の発明のような丸ナットの特殊加工を必要とせず低
廉となり、また安定もよく、接触面積も広くなるので従
来の加締め装置のような丸ナットがプラグホルダとショ
ートするおそれもない。さらに、かしめ代を大きくすれ
ば、丸ナットの内側変形が十分に生じて加締め可能とな
り、それと同時に、加締め刃が抜けなくなる不都合も解
消される。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明によれば、グロープラグ上に載置された丸
ナットを両側から加締め刃2枚を互いに突き合わせて加
締めるグロープラグへのナット加締め装置において、該
加締め装置の加締め刃を刃の根元よりも刃先の方を厚く
した逆テーパの形状としたものである。また、具体的に
は、加締め刃の逆テーパ角度を水平面に対してほぼ2〜
10度としている。
【0019】さらに、加締め刃の逆テーパ角度が刃の上
下両面のうちの少なくとも一方に設けるようにしてい
る。そして、加締め刃2枚を互いに突き合わせた状態で
その突き合わせ中心に4角形又は6角形の加締め空間を
構成するようにしている。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態である図1に
従って説明する。図1の最上図は、グロープラグ3の絶
縁体32の上に載置された外径8.5mmの丸ナット2
が、この丸ナット2をはさんで両側に置かれた2個の加
締め刃11によって加締められる状態の要部断面を示し
ている。図1の(A)〜(C)は、図1におけるグロー
プラグ3の中心線から右側の丸ナット2と加締め刃11
との加締め状態を断面で示すもので、(A)は従来の加
締め刃11を用いた時のもの、(B)と(C)はそれぞ
れ本願発明の実施例1および2の加締め刃11を用いた
時のものである。
【0021】図1(A)の従来の形状の加締め刃11は
刃の断面が刃先と刃の根元で同じ幅となっている。すな
わち、加締め刃11の上下面はたがいに平行(平行加締
め刃)となっている。このような平行加締め刃11を用
いた場合、大きい押圧力で丸ナット2を加締めると、上
述のように丸ナット2に食い込んだ刃11が丸ナット2
から外れなくなってしまう不都合が生じた。
【0022】そこで、本発明の実施例である図1(B)
および(C)のような形状の加締め刃を用いたところ、
上記のような不都合が解消した。すなわち、図1(B)
および(C)に示した加締め刃11の形状は、両者共に
刃の断面で見て刃先が太くて刃の根元が細くなった逆テ
ーパ状に形成している点で共通しており、図1(B)は
上下の両面に逆テーパがつけられているのに対して、図
1(C)は片面しか(図では上側)逆テーパがつけられ
ていない点で、両者は異なっている。
【0023】図1(A)のような形状の加締め刃11だ
と丸ナット2から外れなくなり、これに対して図1
(B)および(C)のような形状の加締め刃11だと丸
ナット2から外れるという理由は、次のように考えられ
る。外径8.5mmの丸ナットを使っても加締め強度を
外径7.5mmの丸ナットの場合と同程度にするために
は加締め対辺と丸ナット外径との比(加締め対辺/丸ナ
ット外径)をほぼ同程度とすることが必要であり、した
がって例えばナットの外径が7.5mmに対しては対辺
が6.4mm以下で、外径が8.5mmに対しては対辺
が7.0mm以下であることが必要である。そのため加
締め代が大きくなり、加締め代が大きくなると図5のよ
うな反り現象が生じる。
【0024】すなわち、一般に、ある材質8を同図のよ
うなピストン形状の押圧棒9で白矢印の方向に押圧する
と、つぎのようになる。図5(A)はまだ押圧棒9が材
質8に接触していない段階であり、(B)で押圧棒9が
材質8に接触して、加締めが始まる。さらに(C)のよ
うに押圧棒9を押圧し続けると、押圧棒9は材質8内に
食い込むとともに、材質8の押圧棒9付近の肉が矢印方
向でしめす方向(すなわち押圧棒9側)に引きつられる
いわゆる反り現象が生じてくる。さらに(D)のように
白矢印の方向に押圧棒9の押圧を続けると、押圧棒9は
いっそう深く材質8内に食い込み、押圧棒9付近の材質
8の肉が矢印方向にますます大きく反ることとなる。以
上の反り現象は押圧棒9がピストン形状であるために視
認できるのであるが、押圧棒9がピストン形状でないズ
ン胴の形状のものであればこの反りが行えず反り力はそ
のままズン胴側面への強い圧着力に変わる。その結果、
押圧棒は材質の側面に圧着することとなると考えられ
る。
【0025】そこで、このようなズン胴の形状のものと
して、具体的に、実際の図1(A)・(B)・(C)の
ような形状の加締め刃を用いたとき、どのくらいの大き
さの圧着力が生じるのかを示したのが図6である。同図
において(A)は従来形状の平行加締め刃11(図1
(A))が用いられた場合、(B)は先細のテーパ加締
め刃11(実験例)が用いられた場合、(C)および
(D)は本願発明の第1および第2実施例である先太の
逆テーパ加締め刃11(図1(B)および(C))が用
いられた場合を示している。さて、図6(A)から分か
るように従来形状の平行加締め刃11が用いられると、
図6(A)のハッチング部分A、Aの面積が圧着力の大
きさとなり、平行加締め刃11の上下面に圧着されるこ
とになる。したがって、次に平行加締め刃11を白矢印
方向と逆向きに引き抜くとき、丸ナット2と刃11の上
下面との間のこの大きな圧着力により平行加締め刃11
が丸ナット2から外れなくなったものと考えられる。
【0026】そこで、実験的に、図6(B)のような刃
先の幅が狭く、刃の根元が太くなったテーパ付きの加締
め刃11(テーパ加締め刃)を用いて実験してみた。普
通に考えるとこのような槍形状のもののほうが抜けやす
いと考えられるのであるが、実際の実験結果は、逆に、
図6(A)の場合よりも一層外れにくくなってしまっ
た。その理由は上述と同じで、ハッチング部分B、Bの
面積が圧着力の大きさとなり、このハッチング部分B、
Bの面積は(A)のハッチングの部分A、Aの面積より
も増えているため図6(A)の場合よりも大きな圧着力
が生じ、したがってテーパ加締め刃11を白矢印方向と
逆向きに引き抜くとき、図6(A)の場合よりもさらに
大きな圧着力が刃11を丸ナット2から一層外さなくし
ていると考えられる。
【0027】そこで、以上の思考過程の結論として考え
られたのが、上述した図1(B)および(C)に示した
本願発明による加締め刃11である。図1(B)のよう
な逆テーパ加締め刃11を用いると加締めた後に丸ナッ
ト2から容易に外れるのは、上述と同じ理由からであ
る。すなわち、図6(C)で示すようにハッチングC、
Cの面積による圧着力がほとんど生じないから、次にこ
の逆テーパ加締め刃11を白矢印方向と逆向きに引き抜
くときにも圧着力がほとんどなく、また丸ナット2の材
質の持つ弾性で反りが容易に戻るためそれほど摩擦力が
大きくならないので、逆テーパ加締め刃11は丸ナット
2から容易に外れるものと考えられる。
【0028】また、図1(C)のような片面だけの逆テ
ーパ加締め刃11を用いると、圧着力はほとんど図6
(D)の片方のハッチング部分Dからのみ生じ、図6
(C)と比べると圧着力は大きくなるものの、従来の加
締め刃と比べるとそれでも半分程度と十分に小さいの
で、加締め刃は丸ナット2からこれでも難なく外れるこ
とができる。丸ナット2から容易に外れる理由は上述の
理由と同じである。なお、図1(C)の逆テーパ加締め
刃が図1(B)のそれと比べて優れている点は、逆テー
パ付け工程が片面だけでよいので、加締め刃を安く製造
できることにある。
【0029】図3の加締め装置の要部1を示す図におい
て、加締め刃11の刃先から根元にかけて引かれている
実線aが従来の上下平行な加締め刃であり、同図におい
て点線bで示しておいたのが本願発明による逆テーパの
形成された加締め刃である。
【0030】種々の実験の結果、図7に示すように加締
め刃11の逆テーパ角度は水平面に対してほぼ2〜10
度内で選ぶのがよいことが分かった。なぜならば、逆テ
ーパの角度を2度未満にすると、これは従来加締め刃に
きわめて接近することであり、したがって加締め刃が外
れなくなる不具合が起きる割合が高くなり、また逆に角
度が10度を超えると、加締め刃根元の強度が不足して
加締め刃自体が破損して、刃の交換頻度が高くなるから
である。
【0031】図8は2枚の加締め刃を互いに突き合わせ
ることによって突き合わせ中心にある丸ナットの外側側
面に形成される各種多角形空間を示している。これによ
ると、中心に形成される形状は、4角形又は6角形にす
るのがよい。その理由は、図8(A)のように3角形に
すると、加締め刃2枚の形状が互いに異なり代替が効か
ず、余分な設計・製造・保管を必要とするし、また加締
め刃2枚を互いに突き合わせたとき丸ナットに三方から
同時に接触・加締めすることが困難となるばかりか、加
締め箇所が少なく固着強度不足となる。そこで加締め代
を多くとるようにすると丸ナットの上面および下面が大
きく変形し、導通不良・絶縁体破損につながるからであ
る。5角形や7角形にすると、加締め刃2枚の形状が互
いに異なり代替が効かず、余分な設計・製造・保管を必
要とするし、また加締め刃2枚を互いに突き合わせたと
き丸ナットに五方から同時に接触・加締めすることが困
難となるからである。形状がそれ以上の8角形になる
と、図8(D)のように加締め代が少なくなって固着強
度が不足をするからである。
【0032】以上の実施例では、一貫して丸ナットにつ
いて説明してきたが、本願発明は丸ナットに限定される
必要はなく、その他の形状のナット、例えば太鼓型ナッ
ト等、についても適用可能であることは言うまでもな
い。
【0033】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、加締め刃
を断面で見て刃の根元よりも刃先の方が厚い逆テーパの
形状にしたので、座としての安定の良い外径8.5mm
のナットを使用しても、ナットに食い込んだ加締め刃が
抜けなくなってしまうという不都合は生じなくなった。
ここでは外径8.5mmのナットを用いているが、勿論
それより外径の大きいナットに対しても同様にして本願
発明は適用可能である。またナットを載置する絶縁体3
2に硬さの硬い材質のものを使用するなどのナットを傾
斜しにくくする工夫をすれば、外径が8.5mmより小
さいナットであっても勿論使用可能であり、その場合に
も本願発明の加締め装置は従来の加締め装置や特開昭6
0−159519号公報に記載の発明よりも良い効果を
発揮することは言うまでもない。これにより、歩留りが
従来の90%から99.9%へと飛躍的に向上した。
【図面の簡単な説明】
【図1】グロープラグの絶縁体上に載置された丸ナット
が加締め刃によって加締められる装置の要部と、そこで
用いられる従来(A)と本願発明(B)・(C)の加締
め刃の断面図。
【図2】グロープラグの断面図とその電気的接続の概略
図。
【図3】従来の丸ナット加締め装置の要部斜視図。
【図4】2組の加締め刃による加締め工程の説明図。
【図5】押圧棒による押圧現象の説明図。
【図6】従来と本願発明の加締め刃に生じる圧着力の大
きさを説明する図。
【図7】加締め刃の逆テーパ角度の説明図。
【図8】2組の加締め刃の形成する多角形加締め形状。
【符号の説明】
1 加締め装置 11 加締め刃 111 切欠部 12 コイルスプリング 2 丸ナット 3 グロープラグ 31 シーズヒータ 311 電極棒 3111 ネジ山 3112 綾目状ローレット 312 絶縁体 313 発熱線 314 マグネシア 315 シース 32 ナイロン製の絶縁体 33 金属製プラグホルダ 311 六角状ボルト 332 ネジ山 4 グロープレート 5 固定要素 51 ワッシャ 52 スプリングワッシャ 53 締めつけナット 8 材質 9 押圧棒
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B21D 39/00 F23Q 7/00 605

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】グロープラグ上に載置されたナットを両側
    から加締め刃を互いに突き合わせて加締めるグロープラ
    グへのナット加締め装置において、該加締め装置の加締
    め刃の厚みを刃の根元よりも刃先の方を厚くした逆テー
    パの形状としたことを特徴とする上記加締め装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載のグロープラグへのナット加
    締め装置において、前記加締め刃の逆テーパ角度を水平
    面に対してほぼ2〜10度としたことを特徴とする上記
    加締め装置。
  3. 【請求項3】請求項1又は2記載のグロープラグへのナ
    ット加締め装置において、前記加締め刃の逆テーパ角度
    を刃の上下両面の少なくとも一方に設けることを特徴と
    する上記加締め装置。
  4. 【請求項4】請求項1〜3記載のうちの1項記載のグロ
    ープラグへのナット加締め装置において、互いに突き合
    わせたとき加締め刃が該突き合わせ中心にあるナットの
    外側側面に4角形又は6角形の加締めを行なう空間を形
    成することを特徴とする上記加締め装置。
JP11916996A 1996-05-14 1996-05-14 グロープラグへのナット加締め装置 Expired - Fee Related JP3527013B2 (ja)

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