JP5993167B2 - シリコーンゴムスポンジ体用の組成物、スポンジ体およびスポンジ体の製造方法 - Google Patents

シリコーンゴムスポンジ体用の組成物、スポンジ体およびスポンジ体の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5993167B2
JP5993167B2 JP2012054812A JP2012054812A JP5993167B2 JP 5993167 B2 JP5993167 B2 JP 5993167B2 JP 2012054812 A JP2012054812 A JP 2012054812A JP 2012054812 A JP2012054812 A JP 2012054812A JP 5993167 B2 JP5993167 B2 JP 5993167B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
silicone rubber
composition
water
sponge body
rubber sponge
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2012054812A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013189496A (ja
Inventor
誠 澤田
誠 澤田
安由 岡本
安由 岡本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fukoku Co Ltd
Original Assignee
Fukoku Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fukoku Co Ltd filed Critical Fukoku Co Ltd
Priority to JP2012054812A priority Critical patent/JP5993167B2/ja
Publication of JP2013189496A publication Critical patent/JP2013189496A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5993167B2 publication Critical patent/JP5993167B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Fixing For Electrophotography (AREA)
  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)

Description

本発明は、シリコーンゴムスポンジ組成物およびこれにより成形されるスポンジ体の技術に関し、特に水発泡スポンジに導電性を付与するために有効な技術である。
画像形成装置の定着部に使用されるローラとして、シリコーンゴムスポンジ層を備えた加圧ローラが知られている。この加圧ローラにおいて、圧縮永久歪みを小さくするためには、スポンジ層を微小セルからなる連続気泡を有する構造とする必要がある。この構造の形成が容易なことから、スポンジの発泡方法としては、水発泡が採用されている(例えば、特許文献1および2参照)。
一方、加圧ローラにおいては、トナー定着性向上などの観点から、導電性を備えていることが好ましい。シリコーンゴムに導電性を付与する方法としては、導電性付与剤として広く使用されていることから、カーボンブラックを添加する方法が考えられる(例えば、特許文献3参照)。
特開2002−114860号公報 特開2004−70159号公報 特開平10−217357号公報
しかしながら、カーボンブラックは、シリコーンゴムよりも水との親和性が高く、単に水と混ぜたのでは水側へ移動してしまい、シリコーンゴムとなじみにくい。このため、スポンジ体を成形すると、水発泡後(水分蒸発後)に水側へ移動したカーボンブラックがスポンジ体から脱落し、安定した水発泡シリコーンゴムスポンジを得ることができなかった。また、カーボンブラックの脱落は、使用時に環境汚染を招くことにもなる。
一方、ガス発泡では、水を使用しないので、カーボンブラックによる導電性付与は可能であるが、スポンジ層を微小セルからなる連続気泡を有する構造とすることが困難である。
したがって、水発泡シリコーンゴムスポンジにおいて、カーボンブラックの表面を疎水化処理し、水よりもシリコーンゴムとの親和性を高めることにより、カーボンブラックの水側への移行を阻止することが望まれていた。
本発明の目的は、水発泡によるカーボンブラックの脱落のない安定した導電性を有するシリコーンゴムスポンジ組成物およびスポンジ体を提供することにある。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
すなわち、以下の方法により測定した抽出液の光透過率の値が10%以上であるカーボンブラック含有の導電性シリコーンゴムスポンジ組成物である。抽出液の光透過率は、1%の界面活性剤を添加した蒸留水100gに対して、測定する組成物10gを混合し、振とう機にて、1時間攪拌を行い、静置1分後の上澄み液を10mm角セルに採取し、分光光度計にて光透過率を測定することによりもとめられる。
また、上記シリコーンゴムスポンジ組成物により成形されたスポンジ体である。
シリコーンゴムスポンジ組成物は、(a)分子鎖(主鎖)両末端がアルケニル基で封鎖され、かつ分子鎖側鎖にアルケニル基を有していてもよいポリオルガノシロキサン100質量部、(b)ケイ素原子と結合した水素原子を1分子中に2個以上有するポリオルガノシロキサンであって、ケイ素原子と結合した水素原子のモル数が(a)成分中のアルケニル基1モル当たり0.4〜20となる量、(c)(c−1)水、(c−2)水と無機系増粘剤からなる混合物、(c−3)水を吸収した吸水樹脂、または(c−4)水溶性ポリマーを含む水10〜250質量部、(d)乳化剤0.1〜15質量部、(e)ヒドロシリル化反応触媒、(f)カーボンブラック1〜40質量部、ならびに(g)(g−1)炭素数6〜20が連続した基を側鎖に有するケイ素化合物または(g−2)炭素数6〜500を主鎖に有する炭化水素油0.1〜10質量部、を含むことが好ましい。
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以下のとおりである。
すなわち、シリコーンゴムスポンジ組成物は、所定の方法により測定した抽出液の光透過率の値が10%以上となるように疎水化処理されているので、水発泡によるカーボンブラックの脱落のない安定した導電性を有するシリコーンゴムスポンジ組成物およびスポンジ体を提供することができる。
本発明のスポンジ体を備えた定着ロールを有する画像形成装置の一例を示す説明図である。 本発明のスポンジ体を備えた定着ロールを有する画像形成装置の他の一例を示す説明図である。
本発明のシリコーンゴムスポンジ組成物は、透明度の指標としての以下の方法により測定した抽出液の光透過率の値が10%以上である。ここで、抽出液の光透過率とは、1重量%のHLB10.5の界面活性剤(花王製エマルゲン106)を添加した蒸留水100g(即ち、蒸留水99gに1gの界面活性剤添加した溶液100g)に対して、測定する組成物10gを混合し、振とう機にて、1時間攪拌を行い、静置1分後の上澄み液を10mm角セルに採取し、分光光度計(日立ハイテク製U-3900)にて、660nmの波長での光透過率を測定した数値を表す。
光透過率の値が10%未満であると、カーボンブラックの疎水化処理が十分でなく、カーボンブラックが水側へ移動しやすく、シリコーンゴムとなじみにくい。一方、光透過率の上限に関しては、光透過率が10%以上であれば、光透過率が高くても本発明の目的は達成できるため、光透過率の上限は特に規定しない。
光透過率の値は、シリコーンゴムスポンジ組成物に導電性を効果的に付与できる観点からは、20%以上であることが好ましく、30%以上であることがより好ましい。
光透過率の値がこのような範囲内にあるシリコーンゴムスポンジ組成物としては、例えば、以下の成分を含むシリコーンゴムスポンジ組成物が挙げられる。
すなわち、(a)分子鎖(主鎖)両末端がアルケニル基で封鎖され、かつ分子鎖側鎖にアルケニル基を有していてもよいポリオルガノシロキサン、(b)ケイ素原子と結合した水素原子を1分子中に2個以上有するポリオルガノシロキサン、(c)(c−1)水、(c−2)水と無機系増粘剤からなる混合物、(c−3)水を吸収した吸水樹脂、または(c−4)水溶性ポリマーを含む水、(d)乳化剤0.1〜15質量部、(e)ヒドロシリル化反応触媒、(f)カーボンブラック、ならびに(g)(g−1)炭素数6〜20が連続した基を側鎖に有するケイ素化合物または(g−2)炭素数6〜500を主鎖に有する炭化水素油である。
なお、シリコーンゴムスポンジ組成物としては、光透過率の値が上述の範囲にあれば、(a)〜(g)の成分を含む組成物に限られないが、これらのうち(a)、(b)および(e)はシリコーンゴムを構成するために、(c)および(d)は水発泡のために、必須の成分である。
(a)成分としては、直鎖状および分岐状のいずれのシロキサン骨格を有していてもよいし、その混合物であってもよい。ただし、組成物に優れたゴム弾性と機械的性質を付与できるとともに、合成がしやすい観点からは、主鎖がジオルガノシロキサン単位の繰り返しからなり、分子鎖両末端がアルケニルジオルガノシロキシ基で封鎖された、実質的に直鎖状のポリジオルガノシロキサンであることが好ましい。
(a)成分のアルケニル基としては、例えば、ビニル基、アリル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基、イソブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基等が挙げられる。(a)成分中のケイ素原子に結合したアルケニル基以外の有機基としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、ハロゲン置換アルキル基等の、通常は炭素数1〜10、好ましくは炭素数1〜8の置換または無置換の1価の炭化水素基が挙げられる。アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等が挙げられる。シクロアルキル基としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。アリール基としては、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等が挙げられる。アラルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基等が挙げられる。ハロゲン置換アルキル基としては、3,3,3−トリフロロプロピル基、3−クロロプロピル基等が挙げられる。
(a)成分の分子鎖側鎖のアルケニル基の含有量は、分子鎖における全有機基の1モル%以下であることが好ましい。1モル%を超えると、成形したスポンジ体の伸びが低下してゴム強度を確保できないことがある。
(a)成分の平均重合度、つまり分子中のケイ素原子の平均数は、通常は30〜10000の範囲である。重合度が30未満であると硬化によって得られたスポンジ体の機械的性質が十分でないことがあり、10000を超えると未硬化状態における取扱いが困難なことがある。
(b)成分は、本発明のシリコーンゴムスポンジ組成物の架橋剤として機能する。(b)成分において、ケイ素原子に結合した水素原子は、末端シロキサン単位やポリマー鎖中のシロキサン単位の一方または双方に位置することができる。このポリオルガノシロキサンは、直鎖状のシロキサンポリマーであることが好ましく、RHSiO2/2単位やRXSiO1/2単位の一方または双方を含み、RSiO2/2単位を任意に含む。ここで、Rは(a)成分におけるアルケニル基以外の有機基と同様の炭素数1〜10、好ましくは炭素数1〜8の置換または無置換の一価炭化水素基を表し、Xは水素原子またはRを表す。
(b)成分中に存在するケイ素原子に結合した水素原子(つまりSiH基)のモル数の合計量は、(a)成分中のアルケニル基1個当たり0.4〜20個であることが好ましく、0.4〜5.0個であることがより好ましい。したがって、(a)成分100質量部に対する(b)成分の相対量は、この関係が維持されるように、例えば、1〜1000質量部の範囲で適宜決定されることが好ましい。なお、本発明のシリコーンゴムスポンジ組成物から成形されるスポンジ体の圧縮永久歪みが改善されることから、水素原子(つまりSiH基)の合計量は、(a)成分中のアルケニル基1個当たり、0.8〜5個であることが好ましく、1.0〜3個であることがより好ましい。
(c)成分は、本発明のシリコーンゴムスポンジ組成物を架橋・硬化して得られるシリコーンゴムを微小セルからなる連続気泡を有する形状、つまりシリコーンゴムスポンジとするための成分である。(c)成分中、(c−1)成分である水としては、清浄であれば特に制限はなく、例えば、水道水、井戸水、イオン交換水、蒸留水等が挙げられる。
(c−2)成分の水と無機系増粘剤からなる混合物は、(c−1)成分で例示した水と、無機系増粘剤との混合物である。無機系増粘剤は、(c)成分の(a)成分中への分散を容易にし、(a)成分中で(c)成分の分散状態を安定させるために配合される。この無機系増粘剤としては、天然物または合成物のいずれであってもよく、例えば、粘土鉱物を主成分とするベントナイト等の天然または合成のスメクタイトクレーや、このスメクタイトクレーとポリアクリル酸等のアニオン性ポリマーなどとからなる親水性複合物が挙げられる。ベントナイトの主成分の粘土鉱物としては、例えば、モンモリロナイト、ヘクトライト、サポナイト、ソーコナイト、バイデライト、ノントロナイト等が挙げられる。
これらの中でも、水に分散させた際の粘度の上昇が大きく、(d)成分の乳化剤の使用量を少なくできるものが好ましい。そのような無機増粘剤としては、例えば、ベントナイト(モンモリロナイト)、ヘクトライトクレー、サポナイトクレー等のスメクタイトクレーが好適に挙げられる。この好適なスメクタイトクレーの市販品としては、水熱合成品として、例えば、スメクトン(登録商標)(クニミネ工業社製)、ルーセンタイト(登録商標)(コープケミカル社製)等が挙げられる。また、天然精製品として、クニピア(登録商標)(クニミネ工業社製)、ベンゲル(登録商標)(ホージュン社製)、ベントン(登録商標)(エレメンティス社製)、ビーガム(登録商標)(バンダービルト社製)等が挙げられる。これらのスメクタイトクレーのpHは、シリコーンゴムスポンジの耐熱性を維持する観点から、5.0〜9.0であることが好ましい。
(c−3)成分は、(c−1)成分で例示した水を吸水した吸水樹脂である。この吸水樹脂は、水を吸収して膨潤した状態で配合され、水をシリコーンゴムスポンジ組成物の系中に均一に細かく分散させるために有効である。この吸水樹脂としては、例えば、(メタ)アクリル酸またはそのアルカリ金属塩の重合体、(メタ)アクリル酸とそのアルカリ金属塩との相互の共重合体や架橋体、デンプン・(メタ)アクリル酸グラフト共重合体またはそのアルカリ金属塩等が挙げられる。
(c−4)成分は、(c−1)成分で例示した水に水溶性ポリマーを含む成分である。この水溶性ポリマーとしては、例えば、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、カルボキシレートのナトリウム塩、カルボキシメチルセルロースのナトリウム塩、メチルセルロース、セルロースエーテル、ヒドロキシエチルセルロース、変性デンプン、ポリビニルアルコール、ポリアクリレートもしくはポリメタクリレートのナトリウム塩等が挙げられる。これらの中でも、水に溶解した際の粘性が高いもの程、好ましい。
(c)成分の配合量は、(a)成分100質量部に対して10〜250質量部であり、20〜200質量部が好ましく、40〜150質量部がより好ましい。
(d)成分の乳化剤としては、アニオン系、カチオン系、両性イオン系、およびノニオン系のいずれであってもよく、特に制限はない。ノニオン系界面活性剤としては、例えば、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、スクロース脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリプロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロック共重合体、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド等が挙げられる。また、ポリシロキサン・ポリオキシエチレングラフト共重合体のようなポリオルガニシロキサンからなるノニオン系界面活性剤も挙げられる。カチオン系界面活性剤としては、例えば、脂肪族アミン塩、第4級アンモニウム塩、アルキルピリジウム塩等が挙げられる。アニオン系界面活性剤としては、例えば、高級脂肪酸塩、高級アルコール硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ポリエチレングリコール硫酸エステル塩等が挙げられる。両性イオン系界面活性剤としては、例えば、カルボキシベタイン型、グリシン型等が挙げられる。これらの乳化剤は、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。これらの乳化剤の中でも、(e)成分を触媒とするヒドロシリル化反応に影響が少ないことからノニオン系界面活性剤が好ましい。
(d)成分の乳化剤のHLB値(2種以上を併用する際には、その重量平均HLB値)は、1以上10以下が好ましく、1.5以上6未満がより好ましく、3.5以上6未満が特に好ましい。(d)成分の配合量は、(a)成分100質量部に対して0.1〜15質量部であり、0.2〜3質量部が好ましい。
(e)成分のヒドロシリル化反応触媒としては、例えば、白金系触媒、パラジウム系触媒、ロジウム系触媒から選択される少なくとも1種の触媒であることが好ましい。白金系触媒としては、例えば、塩化白金酸、アルコール変性塩化白金酸、塩化白金酸とオレフィン類、ビニルシロキサンまたはアセチレン化合物との配位化合物、これらを熱可塑性樹脂中に分散させた粉末状白金系触媒等が挙げられる。パラジウム系触媒やロジウム系触媒としては、例えば、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、クロロトリス(トリフェニルホスフィン)ロジウム等が挙げられる。これらの中でも、白金系触媒が好ましい。(e)成分の配合量は、触媒としての有効量(いわゆる触媒量)であればよく、例えば、(a)成分と(b)成分との合計量に対して触媒の量が、金属元素分として、質量換算で0.01〜500ppm程度であり、0.1〜100ppm程度が好ましい。
(f)成分のカーボンブラックは、シリコーンスポンジゴムに導電性を付与するための成分である。カーボンブラックとしては、例えば、アセチレンブラック、ファーネスブラック、サーマルブラック、チャンネルブラック等が挙げられる。(f)成分の配合量は、(a)成分100質量部に対して1〜40質量部である。
(g)成分は、(f)成分のカーボンブラックが水よりもシリコーンになじむようにするための成分(疎水化処理剤)である。(g)成分中、(g−1)成分の炭素数6〜20が連続した基を側鎖に有するケイ素化合物としては、この条件を満たした通常知られるケイ素化合物であれば、特に制限はなく、例えば、ジフェニルシロキサン、メチルフェニルシロキサン、側鎖長鎖アルキルシロキサン、末端長鎖アルキルシロキサン、末端長鎖アルキルアラルキルシロキサン、フェニルトリエトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシランなどが挙げられる。
カーボンブラックの水との疎水化を促しやすいことからは、連続する炭素数は6〜20の範囲で長い程、好ましい。連続する炭素数が6未満であると疎水化が十分でなくなり、20を超えると側鎖が長くなりすぎて化合物の製造が困難になる。これらのケイ素化合物の中でも、連続する炭素数が多くなくても、つまり製造が容易でありながら、カーボンブラックとのなじみがよいことから、例えば、フェニルシリコン等の側鎖にフェニル基を有するケイ素化合物が好ましい。なお、フェニル基は主鎖末端に有していてもよい。
また、(g−2)炭素数6〜500を主鎖に有する炭化水素油としても、この条件を満たした通常知られる炭化水素油であれば、特に制限はなく、例えば、パラフィン、ブタジエン、イソブレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンプロピレン共重合体などが挙げられる。
これらの炭化水素油の中でも、カーボンブラックとのなじみがよいことから、例えば、水酸基末端液状ポリオレフィン等の側鎖および/または主鎖末端に水酸基とビニル基の一方または双方を有する炭化水素油が好ましい。また、カーボンブラックとの親和性がさらに向上することから、例えば、ポリブタジエンやポリイソプレン等の主鎖に二重結合を有する炭化水素油がより好ましい。
(g)成分の粘度は、25℃において、通常、30〜1,000,000mPa・sである。30mPa・s未満であると成分が揮発することがあり、1,000,000mPa・sを超えると液体の混合が困難になることがある。(d)成分の配合量は、(a)成分100質量部に対して0.1〜10質量部であり、0.2〜5質量部が好ましい。0.1質量部未満であると(g)成分を配合したことによる疎水性効果が十分でなく、10質量部を超えるとスポンジ体成形時に硬度が十分でない。
このように、本発明のシリコーンゴムスポンジ組成物は、(g)成分を含むことにより、成形されるスポンジ体において、カーボンブラックにより導電性が付与される。連続気泡を有する構造のスポンジ体とするには、通常、水発泡を採用することが要請されるが、カーボンブラックが親水性であることからシリコーンとなじまず、カーボンブラックにより導電性を付与することは極めて困難であった。そこで、(g)成分により、カーボンブラックが、少なくとも水よりはシリコーンになじむような状態とすることで、得られるスポンジ体におけるカーボンブラックの脱落を防止し、水発泡による連続気泡を有するスポンジ体にもカーボンブラックによる導電性付与を可能としたのである。また、カーボンブラックの脱落を防止することで、スポンジ体の使用時に環境を清浄に保つこともできる。
本発明のシリコーンゴムスポンジ組成物には、通常シリコーンゴムに添加される添加剤を、必要に応じて適宜加えることができる。そのような添加剤としては、シリカ、酸化チタン、石英、珪藻土、アスベスト、アルミノケイ酸、酸化鉄、酸化亜鉛、炭酸カルシウム等の補強を伴ってもよい充填剤が挙げられる。また、添加剤として、周知の顔料、耐熱剤、難燃剤、内部離型剤、可塑剤、防腐剤等を加えてもよい。
本発明のシリコーンゴムスポンジ組成物は、上述の(a)〜(g)成分および必要に応じて添加される添加剤を、通常使用される混練手段にて均一に混合することにより製造することができる。混練手段としては、(c)成分および(d)成分を(a)成分に十分に分散させることができれば特に制限はなく、例えば、ホモミキサー、パドルミキサー、ホモディスパー、コロイドミル、真空混合撹拌ミキサー、スタティックミキサー、ダイナミックミキサー等が挙げられる。
次に、本発明のシリコーンゴムスポンジ組成物から、スポンジ体を成形する方法について説明する。まず、本発明のシリコーンゴムスポンジ組成物を成型用の金型のキャビティに注入する。次いで、加圧下で100℃未満、好ましくは50〜90℃の温度に保持してシリコーンゴム成形体を成形する。このシリコーンゴム成形体は未だ含水状態であるので、これを金型から取り出し、120〜250℃で加熱して水を除去する。これにより、均一で微小なセルからなる連続気泡を有するスポンジ体を得ることができる。また、スポンジ体は、本発明のシリコーンゴムスポンジ組成物をノズルからロッド状に吐出し、例えば、80〜100℃の熱水中に導入して硬化させた後、得られた硬化物を熱風乾燥することにより、ひも状に作製してもよい。さらに、本発明のシリコーンゴムスポンジ組成物を樹脂フィルム等の剥離性基材上にコーティングし、例えば、50〜120℃に加熱して硬化させた後に熱風乾燥して水を除去するか、加熱により水を除去しつつ硬化させた後に、剥離性基材を除去してシート状のスポンジ体を形成してもよい。コーティングは、剥離性基材の代わりに合成繊維やガラスクロス上に、同様に行ってもよい。
また、本発明のシリコーンゴムスポンジ組成物を用いて、金属表面に、例えば、軸体に接着した形でスポンジロールを製造する場合には、予め金属表面にプライマーを塗布し、温度100〜300℃で1分以上の焼付を行う。その後に、軸体に対し、シリコーンゴムスポンジ組成物を塗布、巻付け、充填または射出して、成形、硬化および発泡を行うことができる。
本発明のシリコーンゴムスポンジ組成物により成形されたスポンジ体は、均一で微小なセルからなる連続気泡を有することから、画像形成装置の定着部において、弾性層として好適に使用することができる。定着部としては、ロールおよびベルトのいずれであってもよい。例えば、上述のスポンジロールを製造した場合には、これを弾性層として使用することができる。
弾性層として形成されたスポンジ体の厚さは、画像形成装置において得られる画像の精細性に優れる観点から100〜400μmが好ましく、省スペース化を図る観点から100〜200μmがより好ましい。100μm未満とすることは現状では技術的に困難であり、400μmを超えることはスペースコストの面から好ましくない。
弾性層の連続気泡の割合(%)は、耐圧縮永久ひずみ性の観点から、50%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましく、95%以上であることが特に好ましい。弾性層の連続気泡の割合は、例えば、弾性層をシート状に形成して水中で6.2〜7.2kPaの減圧下で55〜65秒保持した後、弾性層を大気圧に戻した際の空隙に対する吸水率を、連続気泡の割合として測定することができる。
弾性層の外周には、必要に応じてフッ素樹脂層を被覆してもよい。この場合、フッ素樹脂層は、フッ素樹脂コーティング材やフッ素樹脂チューブ等により形成される。フッ素樹脂コーティング材としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン樹脂(PTFE)のラテックス、ダイエルラテックス(登録商標)(ダイキン工業社製、フッ素ラテックス)等が挙げられる。フッ素樹脂チューブとしては、例えば、PTFE、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体樹脂(PFA)、フッ化エチレン−ポリプロピレン共重合体樹脂(FEP)、ポリフッ化ビニリデン樹脂(PVDF)、ポリフッ化ビニル樹脂等が挙げられる。
本発明のシリコーンゴムスポンジ組成物により成形されたスポンジ体が、弾性層として使用される定着部を有する画像形成装置としては、公知の装置であれば特に制限はない。以下に、代表的な例を2つ説明する。
図1は、本発明のスポンジ体を備えた定着ロールを有する画像形成装置の一例を示す説明図である。図1に示すように、画像形成装置10は、感光体11が回転軸11aを中心として矢印a方向に回転するように設けられており、まず、この感光体11が帯電ロール12により一様に帯電される。次に、露光ユニット13により、形成する画像に対応する像の露光光が感光体11に露光され、静電潜像が感光体11表面に形成される。
つづいて、現像ロール14が現像ブレード15により摩擦帯電され、現像ロール14にトナー貯蔵器16内のトナー17が付着する。このトナー17は、現像ロール14により、感光体11表面の静電潜像に搬送され、静電潜像はトナー像に変換される。
トナー像は、給紙ロール18により矢印b方向に移送され、転写ロール19を介して紙20上に転写された後、定着部21により紙20上に定着されて画像が形成される。ここで、定着部21は、加熱ローラ21aと加圧ローラ21bとからなっているが、これらのいずれの側のローラを、本発明のスポンジ体を備えた定着ローラとしてもよい。また、加熱ローラおよび加圧ローラとは別に定着ロールを設けてベルトにより加熱ローラあるいが加圧ローラと繋げてもよいし、加熱ローラと加圧ローラの位置を逆にしてもよい。
画像形成後は、クリーナー22により感光体11表面の転写残像や残存トナーが除去され、除電ランプ23により感光体11を除電し、次の帯電に備えられる。
なお、画像形成装置10は、現像ロール14および現像ブレード15の代わりに、例えばロータリー式の現像装置などを用いて、イエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)、黒(K)のトナーによるカラー印刷ができるようにしてもよい。
図2は、本発明のスポンジ体を備えた定着ロールを有する画像形成装置の他の一例を示す説明図である。図2に示すように、画像形成装置30は、感光ベルト31および中間転写ベルト32を備えている。
感光ベルト31は、図示の例では3個の張架ロール31a〜31cにより架け渡されており、これらのうちの一つが図示しない駆動源に接続されて駆動ロールとなっている。同様に、中間転写ベルト32も3個の張架ロール32a〜32cにより架け渡されており、感光ベルト31の張架ロール31bと中間転写ベルト32の張架ロール32cとが係合するようになっている。
画像形成装置30では、まず、感光ベルト31を矢印c方向に回動させて、帯電ロール33により感光ベルト31を感光させた後、露光ユニット34からの書き込み光により感光ベルト31上に静電潜像を形成する。つづいて、イエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)、黒(K)のトナーをそれぞれ備えた現像装置35a〜35dのうち、現像装置35aによりイエロー(Y)のトナーで静電潜像を現像し、形成されたトナー像を、矢印d方向に回動させた中間転写ベルト32に転写する。
ここまでの動作を、現像装置35a〜35dを順次矢印e方向に移動させることにより、マゼンダ(M)、シアン(C)、黒(K)でも繰り返し、中間転写ベルト32上に全てのトナー像を形成した後、中間転写ベルト32の張架ロール32bと転写ロール36とにより、矢印f方向に搬送された紙37にトナー像を転写する。
その後は、画像形成装置10と同様に、定着部38により紙37上にトナーを定着し、画像を形成するとともに、クリーナー39および除電ランプ40により感光ベルト31上のクリーニングおよび除電が行われて、次の帯電に備えられる。なお、定着部38は、定着部21と同様に、加熱ローラ38aと加圧ローラ38bとからなり、いずれを定着ローラとしてもよい。また、画像形成装置30は、黒(K)のトナーを備えた現像装置のみとして、単色印刷用の画像形成装置としてもよい。
さらに、本発明のスポンジ体を備えた定着ロールは、イエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)、黒(K)の4色それぞれ専用に露光ユニット、感光体、現像装置を備えたタンデム方式の画像形成装置に使用することもできる。
以下、本発明を実施例に基づいてより具体的に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定されない。
以下の実施例で用いた上記(a)〜(g)にかかる具体的成分を表1に示す。表1に示すように、本実施例においては、(a)成分、即ち、分子鎖(主鎖)両末端がアルケニル基で封鎖され、かつ分子鎖側鎖にアルケニル基を有していてもよいポリオルガノシロキサンとして、末端にビニルジメチルシリル基を有し、側鎖がメチル基からなるシリコーンオイルであって、その粘度が10000mPa・sの化合物(材料)を用いた。当該化合物の構造を以下の(化1)に示す。
Figure 0005993167
また、本実施例においては、(b)成分、即ち、ケイ素原子と結合した水素原子を1分子中に2個以上有するポリオルガノシロキサンとして、末端にトリメチルシリル基を有し、その50モル%がメチルハイドロジェンシロキシ単位で、残りがジメチルシロキシ単位からなる直鎖状のシリコーンオイルであって、その粘度が20mPa・sの化合物(材料)を用いた。当該化合物の構造を以下の(化2)に示す。
Figure 0005993167
また、本実施例においては、(c)成分の1つである(c−1)水として、蒸留水を用いた。また、(c)成分の1つである(c−2)水と無機系増粘剤からなる混合物として、合成スメクタイトを分散した水溶液であって、合成スメクタイトの割合が2重量%で、その粘度が8000mPa・sの水溶液を用いた。さらに、(c)成分の1つである(c−3)水を吸収した吸水樹脂として、水を吸水したノニオン系吸水樹脂であって、吸水樹脂の重量に対して15倍の水を吸水し、平均粒子径が200μmのノニオン系吸水樹脂を用いた。また、(c)成分の1つである(c−4)水溶性ポリマーを含む水として、アルギン酸エステルを溶解した水溶液であって、アルギン酸エステルの割合が2重量%で、その粘度が20000mPa・sの水溶液を用いた。
また、本実施例においては、(d)成分、即ち、乳化剤として、HLB10.5の界面活性剤を用いた。
また、本実施例においては、(e)成分、即ち、ヒドロシリル化反応触媒として、白金原子をビニルシロキサンで配位させた硬化触媒であって、白金量が1重量%の硬化触媒を用いた。
また、本実施例においては、(f)成分、即ち、カーボンブラックとして、アセチレンブラックを用いた。
また、本実施例においては、(g)成分の1つである(g−1)成分である炭素数6〜20が連続した基を側鎖に有するケイ素化合物として、末端にトリメチルシリル基を有するジフェニルジメチル共重合シリコーンオイルであって、その重合度が200の化合物(材料)を用いた。当該化合物の構造を以下の(化3)に示す。以下のo+pは200であり、o:pは30:70である。また、PHは、フェニル基を示す。
Figure 0005993167
また、本実施例においては、(g)成分の1つである(g−2)成分である炭素数6〜500を主鎖に有する炭化水素油として、以下の2種の化合物(材料)を用いた。
1種目の化合物として、末端に水酸基を有するポリイソプレン水素添加化合物を用いた。当該化合物を(g−2−1)で示す。また、この化合物の構造を以下の(化4)に示す。また、用いた化合物の炭素数は約200である。
Figure 0005993167
また、2種目の化合物として、末端に水酸基を有するポリブタジエンを用いた。当該化合物を(g−2−2)で示す。また、この化合物の構造を以下の(化5)に示す。また、用いた化合物の炭素数は約200である。
Figure 0005993167
(実施例1)
(a)、(b)、(d)〜(f)成分、(c−3)成分および(g−1)成分として表1に記載の成分を表2に記載の配合量(質量部)で万能混練機に投入し、(c−3)成分および(d)成分を(a)成分に分散させながら、25℃で均一になるまで混合して本発明のシリコーンゴムスポンジ組成物を得た。得られたシリコーンゴムスポンジ組成物について、1重量%のHLB10.5の界面活性剤(花王製エマルゲン106)を添加した蒸留水100gに対して、測定する組成物10gを混合し、振とう機にて、1時間攪拌を行い、静置1分後の上澄み液を10mm角セルに採取し、分光光度計(日立ハイテク製U-3900)にて、660nmの波長での光透過率を測定した。結果を表5に示す。なお、HLB(Hydrophile-Lipophile Balance;親水親油バランス)は、界面活性剤の水と油(水に不溶性の有機化合物)への親和性の程度を表す値である。
次に、得られたシリコーンゴムスポンジ組成物から以下のようにしてスポンジロールを作製した。接着プライマーとして、モメンティブパフォーマンスマテリアルズジャパン製XP81−405(A)(B)を芯金に塗布し、風乾後、150℃で1時間加熱した。このようにしてプライマーを焼き付けた芯金を金型に装填した。次いで、シリコーンゴムスポンジ組成物を充填し、温度80℃で30分保持することにより、シリコーンゴムスポンジ組成物を硬化させ、ゴム状弾性体とした。さらに、温度250℃で4時間加熱することにより、水分を除去し、μmオーダーの均一で微小なセルからなる連続気泡を有する、スポンジ状に硬化した外径32mmのスポンジ体を得た。このスポンジ体をロール用表面研磨機にて、表面研磨を行い、外径30mm、ゴム厚8mmのスポンジロールを得た。
得られたスポンジロールについて、スポンジロール表面におけるカーボンの脱落の有無を目視にて判断した。また、スポンジロール表面と芯金との間に直流電流を印加し、両者間の電位差を調べることにより導電性(Ω・cm)を測定した。なお、カーボンの脱落の有無は、脱落がない場合には触れた際にカーボンが殆ど付着しないのに対し、脱落がある場合には、手や紙など接触したものにカーボンブラックが付着し黒く変色するので、目視によっても判断が容易であった。いずれも結果を表5に示す。
(実施例2)
実施例1において、(g−1)成分の配合量を表2に示すように変更した以外は同様にして、シリコーンゴムスポンジ組成物を調製するとともに、これを成形したスポンジ体によりスポンジロールを作製した。シリコーンゴムスポンジ組成物を水とともに攪拌した後の水の上澄み液の光透過率とスポンジロールのカーボンの脱落の有無および導電性を測定した。結果を表5に示す。
(実施例3)
実施例1で説明した(a)、(b)、(d)〜(f)成分、(c−3)成分および(g−1)成分に、さらに、シリカ(添加剤)を表2に示す配合量で加えた以外は同様にして、シリコーンゴムスポンジ組成物を調製するとともに、これを成形したスポンジ体によりスポンジロールを作製した。シリコーンゴムスポンジ組成物を水とともに攪拌した後の水の上澄み液の光透過率とスポンジロールのカーボンの脱落の有無および導電性を測定した。結果を表5に示す。
(実施例4)
実施例3において、(g−1)成分の配合量を表2に示すように変更した以外は同様にして、シリコーンゴムスポンジ組成物を調製するとともに、これを成形したスポンジ体によりスポンジロールを作製した。シリコーンゴムスポンジ組成物を水とともに攪拌した後の水の上澄み液の光透過率とスポンジロールのカーボンの脱落の有無および導電性を測定した。結果を表5に示す。
(実施例5)
実施例1において、(g−1)成分を同じ配合量の(g−2)成分に代え、この(g−2)成分として表1に記載の(g−2−1)成分を用いた以外は同様にして、シリコーンゴムスポンジ組成物を調製するとともに、これを成形したスポンジ体によりスポンジロールを作製した。シリコーンゴムスポンジ組成物を水とともに攪拌した後の水の上澄み液の光透過率とスポンジロールのカーボンの脱落の有無および導電性を測定した。結果を表5に示す。
(実施例6)
実施例5において、(g−2)成分として表1に記載の(g−2−2)成分を用いた以外は同様にして、シリコーンゴムスポンジ組成物を調製するとともに、これを成形したスポンジ体によりスポンジロールを作製した。シリコーンゴムスポンジ組成物を水とともに攪拌した後の水の上澄み液の光透過率とスポンジロールのカーボンの脱落の有無および導電性を測定した。結果を表5に示す。
(実施例7)
実施例1において、(c)成分の(c−3)成分を同じ配合量の(c−1)成分に代えた以外は同様にして、シリコーンゴムスポンジ組成物を調製するとともに、これを成形したスポンジ体によりスポンジロールを作製した。シリコーンゴムスポンジ組成物を水とともに攪拌した後の水の上澄み液の光透過率とスポンジロールのカーボンの脱落の有無および導電性を測定した。結果を表6に示す。
(実施例8)
実施例1において、(c)成分の(c−3)成分を同じ配合量の(c−2)成分に代えた以外は同様にして、シリコーンゴムスポンジ組成物を調製するとともに、これを成形したスポンジ体によりスポンジロールを作製した。シリコーンゴムスポンジ組成物を水とともに攪拌した後の水の上澄み液の光透過率とスポンジロールのカーボンの脱落の有無および導電性を測定した。結果を表6に示す。
(実施例9)
実施例1において、(c)成分の(c−3)成分を同じ配合量の(c−4)成分に代えた以外は同様にして、シリコーンゴムスポンジ組成物を調製するとともに、これを成形したスポンジ体によりスポンジロールを作製した。シリコーンゴムスポンジ組成物を水とともに攪拌した後の水の上澄み液の光透過率とスポンジロールのカーボンの脱落の有無および導電性を測定した。結果を表6に示す。
(実施例10)
(h)成分である、ケイ素原子と結合した水素原子を1分子中に2個以上有するポリオルガノシロキサンとして、末端にトリメチルシリル基を有し、その50モル%がメチルハイドロジェンシロキシ単位で、残りがジメチルシロキシ単位からなる直鎖状のシリコーンオイルである上記(化2)に示す化合物を用いた。その粘度は20mPa・sである。
この実施例10においては、(f)成分と(h)成分を表4に記載の配合量(質量部)でヘンシェルミキサーで混合した後に、200℃の乾燥機にて、1時間加熱処理を行った。このように、(f)成分であるカーボンブラックに予め疎水化処理を施した。この(h)成分は、(b)成分と同じ物質である。
次いで、(a)、(b)、(c−1)、(d)、(e)および疎水化処理を施した(f)成分を表4に記載の配合量(質量部)で万能混練機に投入し、(c−3)成分および(d)成分を(a)成分に分散させながら、25℃で均一になるまで混合してシリコーンゴムスポンジ組成物を調製するとともに、これを成形したスポンジ体によりスポンジロールを作製した。シリコーンゴムスポンジ組成物を水とともに攪拌した後の水の上澄み液の光透過率とスポンジロールのカーボンの脱落の有無および導電性を測定した。結果を表6に示す。
(比較例1)
実施例1において、表3に示すように(g−1)成分を加えなかった以外は同様にして、シリコーンゴムスポンジ組成物を調製するとともに、これを成形したスポンジ体によりスポンジロールを作製した。シリコーンゴムスポンジ組成物を水とともに攪拌した後の水の上澄み液の光透過率とスポンジロールのカーボンの脱落の有無を測定した。結果を表6に示す。なお、本例では、スポンジロールに柔軟性がなく、実用に適さないことが明らかであったため、導電性は測定しなかった。
(比較例2)
実施例3において、表3に示すように(g−1)成分を加えなかった以外は同様にして、シリコーンゴムスポンジ組成物を調製するとともに、これを成形したスポンジ体によりスポンジロールを作製した。シリコーンゴムスポンジ組成物を水とともに攪拌した後の水の上澄み液の光透過率とスポンジロールのカーボンの脱落の有無を測定した。結果を表6に示す。なお、本例も、スポンジロールに柔軟性がなく、実用に適さないことが明らかであったため、導電性は測定しなかった。
Figure 0005993167
Figure 0005993167
Figure 0005993167
Figure 0005993167
Figure 0005993167
Figure 0005993167
表5および表6に示す実施例1〜9と比較例1、2との対比から、組成物を水とともに攪拌した後の水の上澄み液の光透過率の値が10%以上の透明度の高い本発明のシリコーンゴムスポンジ組成物より得られたスポンジ体は、カーボンの脱落がなく、導電性が良好であり、カーボンブラックにより導電性を付与できることがわかった。また、カーボンの脱落がないことから、使用時に環境を清浄に保つことに資すると考えられる。
また、表6に示す実施例10の結果から、予め疎水化処理を施した後、シリコーンゴムスポンジ組成物を調製した場合においても、組成物を水とともに攪拌した後の水の上澄み液の光透過率の値が10%以上であり、得られたスポンジ体は、カーボンの脱落がなく、導電性が良好であることがわかった。
このように、(a)成分に非相溶であり、カーボンブラックになじみのよい成分を用いてカーボンブラックの表面処理を行うことにより、導電性が良好で、カーボンの脱落がないスポンジ体を得られることがわかった。特に(a)成分としてジメチルシリコーンのような側鎖にメチル基(CH−)を有する化合物を用いる場合には、メチル基以外の有機基を有しており、有機基として、長鎖炭化水素基やベンゼン環を有するアルキル基、ビニル基やアリール基などの基を有する有機ケイ素化合物を疎水化処理剤((g)成分または(h)成分)として用いることで、(a)成分に非相溶であり、カーボンブラックへのなじみを良好とすることができる。中でもフェニル基は、最もカーボンブラックとのなじみが良好であり、疎水化処理剤((g)成分または(h)成分)として用いて好適である。
また、有機ケイ素化合物でなければ、(a)成分(特に、ジメチルシリコーン)との相溶性が悪いため、カーボンブラックになじみのよい成分を選択すればよい。さらに、ジメチルシリコーンと相溶性がよいものでも、反応性のあるものは疎水化処理剤((g)成分または(h)成分)として用いることができる。例えば、混合中に熱処理を行うなどして、反応によりカーボンブラックの表面に硬化皮膜を形成することで疎水化処理が可能となる。このような材料としては、ケイ素に結合した水素基を有するハイドロジェンシロキサンやアルコキ基や水酸基を有するシランやシロキサンなどが挙げられる。
本発明は、水発泡のシリコーンゴムスポンジ組成物およびこれにより成形されるスポンジ体の分野で有効に利用することができる。
10 画像形成装置
11 感光体
11a 回転軸
12 帯電ロール
13 露光ユニット
14 現像ロール
15 現像ブレード
16 トナー貯蔵器
17 トナー
18 給紙ロール
19 転写ロール
20 紙
21 定着部
21a 加熱ローラ
21b 加圧ローラ
22 クリーナー
23 除電ランプ
30 画像形成装置
31 感光ベルト
31a 張架ロール
31b 張架ロール
31c 張架ロール
32a 張架ロール
32b 張架ロール
32c 張架ロール
33 帯電ロール
34 露光ユニット
35a 現像装置
35b 現像装置
35c 現像装置
36 転写ロール
37 紙
38 定着部
38a 加熱ローラ
38b 加圧ローラ
39 クリーナー
40 除電ランプ

Claims (10)

  1. 抽出液の光透過率の値が10%以上であるカーボンブラック含有の導電性シリコーンゴムスポンジ体用の組成物であり、
    前記抽出液の光透過率は、1%の界面活性剤を添加した蒸留水100gに対して、前記導電性シリコーンゴムスポンジ体用の組成物10gを混合し、振とう機にて、24時間攪拌を行い、静置1分後の上澄み液を10mm角セルに採取し、分光光度計にて光透過率を測定したものであるシリコーンゴムスポンジ体用の組成物であって、
    ポリオルガノシロキサンと、水と、炭素数6〜20が連続した基を側鎖に有するケイ素化合物または炭素数6〜500を主鎖に有する炭化水素油と、を含み、常温で液状である、
    ことを特徴とするシリコーンゴムスポンジ体用の組成物。
  2. 請求項1に記載のシリコーンゴムスポンジ体用の組成物において、
    (a)分子鎖両末端がアルケニル基で封鎖され、かつ分子鎖側鎖にアルケニル基を有していてもよいポリオルガノシロキサン100質量部、
    (b)ケイ素原子と結合した水素原子を1分子中に2個以上有するポリオルガノシロキサンであって、ケイ素原子と結合した水素原子のモル数が(a)成分中のアルケニル基1モル当たり0.4〜20となる量、
    (c)(c−1)水、(c−2)水と無機系増粘剤からなる混合物、(c−3)水を吸収した吸水樹脂、または(c−4)水溶性ポリマーを含む水10〜250質量部、
    (d)乳化剤0.1〜15質量部、
    (e)ヒドロシリル化反応触媒、
    (f)カーボンブラック1〜40質量部、ならびに
    (g)(g−1)炭素数6〜20が連続した基を側鎖に有するケイ素化合物または(g−2)炭素数6〜500を主鎖に有する炭化水素油0.1〜10質量部、
    を含むことを特徴とするシリコーンゴムスポンジ体用の組成物。
  3. 請求項2に記載のシリコーンゴムスポンジ体用の組成物において、(g−1)成分の前記側鎖の炭素数が連続した基はフェニル基であることを特徴とするシリコーンゴムスポンジ体用の組成物。
  4. 請求項2に記載のシリコーンゴムスポンジ体用の組成物において、(g−2)成分は、水酸基および/またはビニル基を有する炭化水素油を含むことを特徴とするシリコーンゴムスポンジ体用の組成物。
  5. 請求項4に記載のシリコーンゴムスポンジ体用の組成物において、(g−2)成分の前記主鎖は、炭素二重結合を有することを特徴とするシリコーンゴムスポンジ体用の組成物。
  6. 請求項2〜5のいずれか1項に記載のシリコーンゴムスポンジ体用の組成物において、(g)成分として、25℃における粘度が30〜1,000,000mPa・sの化合物を含むことを特徴とするシリコーンゴムスポンジ体用の組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のシリコーンゴムスポンジ体用の組成物により成形されたことを特徴とするスポンジ体。
  8. 請求項7に記載のスポンジ体において、画像形成装置の定着部に使用されることを特徴とするスポンジ体。
  9. カーボンブラック含有の導電性シリコーンゴムスポンジ体用の組成物であって、
    ポリオルガノシロキサンと、水と、炭素数6〜20が連続した基を側鎖に有するケイ素化合物または炭素数6〜500を主鎖に有する炭化水素油と、を含み、常温で液状である、
    前記電性シリコーンゴムスポンジ体用の組成物10gと、1%の界面活性剤を添加した蒸留水100gとを混合し、振とう機にて、24時間攪拌を行い、静置1分後の上澄み液を10mm角セルに採取し、分光光度計にて光透過率を測定し、前記上澄み液の光透過率の値が10%以上である導電性シリコーンゴムスポンジ体用の組成物を準備する工程、
    前記電性シリコーンゴムスポンジ体用の組成物からシリコーンゴム成形体を成形する工程、
    前記シリコーンゴム成形体から水分を除去することによりスポンジ体とする工程、
    を有しすることを特徴とするスポンジ体の製造方法。
  10. 請求項9に記載のシリコーンゴムスポンジ体用の組成物は、
    (a)分子鎖両末端がアルケニル基で封鎖され、かつ分子鎖側鎖にアルケニル基を有していてもよいポリオルガノシロキサン100質量部、
    (b)ケイ素原子と結合した水素原子を1分子中に2個以上有するポリオルガノシロキサンであって、ケイ素原子と結合した水素原子のモル数が(a)成分中のアルケニル基1モル当たり0.4〜20となる量、
    (c)(c−1)水、(c−2)水と無機系増粘剤からなる混合物、(c−3)水を吸収した吸水樹脂、または(c−4)水溶性ポリマーを含む水10〜250質量部、
    (d)乳化剤0.1〜15質量部、
    (e)ヒドロシリル化反応触媒、
    (f)カーボンブラック1〜40質量部、ならびに
    (g)(g−1)炭素数6〜20が連続した基を側鎖に有するケイ素化合物または(g−2)炭素数6〜500を主鎖に有する炭化水素油0.1〜10質量部、を含むことを特徴とするスポンジ体の製造方法。
JP2012054812A 2012-03-12 2012-03-12 シリコーンゴムスポンジ体用の組成物、スポンジ体およびスポンジ体の製造方法 Expired - Fee Related JP5993167B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012054812A JP5993167B2 (ja) 2012-03-12 2012-03-12 シリコーンゴムスポンジ体用の組成物、スポンジ体およびスポンジ体の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012054812A JP5993167B2 (ja) 2012-03-12 2012-03-12 シリコーンゴムスポンジ体用の組成物、スポンジ体およびスポンジ体の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013189496A JP2013189496A (ja) 2013-09-26
JP5993167B2 true JP5993167B2 (ja) 2016-09-14

Family

ID=49390110

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012054812A Expired - Fee Related JP5993167B2 (ja) 2012-03-12 2012-03-12 シリコーンゴムスポンジ体用の組成物、スポンジ体およびスポンジ体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5993167B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016031516A (ja) * 2014-07-30 2016-03-07 キヤノン株式会社 定着装置
JP6916739B2 (ja) * 2015-12-25 2021-08-11 日東電工株式会社 シリコーン発泡シートおよびその製造方法
WO2019049605A1 (ja) * 2017-09-06 2019-03-14 シンジーテック株式会社 感圧性エラストマー多孔質体
JP6453967B1 (ja) * 2017-09-28 2019-01-16 日東電工株式会社 仮固定シート
US11981786B2 (en) 2018-02-01 2024-05-14 Dow Toray Co., Ltd. Sponge-forming silicone rubber composition and silicone rubber sponge
JP2020052315A (ja) * 2018-09-28 2020-04-02 住友理工株式会社 定着部材
JP7311129B2 (ja) * 2019-04-02 2023-07-19 学校法人東京薬科大学 連続気孔を持つシリコーン多孔質体の製造方法

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3500927B2 (ja) * 1997-05-23 2004-02-23 信越化学工業株式会社 半導電性シリコーンゴム組成物及び半導電性シリコーンゴムロール
JP2001261962A (ja) * 2000-03-22 2001-09-26 Shin Etsu Chem Co Ltd 導電性シリコーンゴム発泡組成物
JP2003176412A (ja) * 2001-09-21 2003-06-24 Dow Corning Toray Silicone Co Ltd 導電性シリコーンゴムスポンジ形成性組成物、導電性シリコーンゴムスポンジおよびそれらの製造方法
JP3712380B2 (ja) * 2001-11-27 2005-11-02 ジーイー東芝シリコーン株式会社 ポリオルガノシロキサン発泡材、その製造方法および発泡体
JP5137470B2 (ja) * 2006-06-13 2013-02-06 キヤノン株式会社 現像ローラーとその製造方法、電子写真プロセスカートリッジ及び電子写真装置
JP5057036B2 (ja) * 2007-03-01 2012-10-24 信越化学工業株式会社 導電性シリコーンゴムスポンジ組成物及び導電性シリコーンゴムスポンジの製造方法
JP2008297456A (ja) * 2007-05-31 2008-12-11 Yokohama Rubber Co Ltd:The タイヤサイドウォール用ゴム組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013189496A (ja) 2013-09-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5993167B2 (ja) シリコーンゴムスポンジ体用の組成物、スポンジ体およびスポンジ体の製造方法
JP5577250B2 (ja) 多成分型スポンジ形成性液状シリコーンゴム組成物およびシリコーンゴムスポンジの製造方法
JP6047345B2 (ja) 導電性スポンジ形成性液状シリコーンゴム組成物の製造方法、導電性シリコーンゴムスポンジおよびその製造方法
JP5524451B2 (ja) スポンジ形成性液状シリコーンゴム組成物およびシリコーンゴムスポンジ
JP5872964B2 (ja) 導電性室温硬化型フルオロシリコーンゴム組成物
CN104371326B (zh) 一种液体硅橡胶组合物的制备方法
US11401422B2 (en) Liquid silicone rubber composition
EP3259307B1 (en) Sponge-formable silicone rubber composition and silicone rubber sponge
JP5209049B2 (ja) シリコーンゴムスポンジ成形品の製造方法
EP3259308B1 (en) Sponge-formable silicone rubber composition and silicone rubber sponge
JP5351768B2 (ja) 熱硬化性シリコーンゴムコンパウンド組成物
JP2001040214A5 (ja)
TWI726025B (zh) 海綿形成性液狀聚矽氧橡膠組合物及聚矽氧橡膠海綿
CN1572835A (zh) 辊筒用橡胶组合物及使用该组合物的离子导电性橡胶辊筒
JP2005062534A (ja) 定着ローラ用シリコーンゴムスポンジ形成性組成物、定着ローラ及びその製造方法
JP2011168728A (ja) シリコーンゴムスポンジの製造方法
JP4280714B2 (ja) 防汚用シリコーンワニス、前記ワニスの基材への塗布方法及びこうして処理された基材
WO2024063070A1 (ja) 多液型スポンジ形成性シリコーンゴム組成物
JP2023091888A (ja) 付加硬化型液状シリコーンゴム組成物及び電子写真式画像形成部材
JPH09279033A (ja) 弾性体ロール及びその製造方法
JP2001006432A (ja) 金属酸化物系導電性微粉末、その製造方法、および導電性ポリマー組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20141217

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150708

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150714

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150914

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160223

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160425

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160726

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160819

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5993167

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees