JP5992589B1 - 熱膨張性塩化ビニル系樹脂製材料及び熱膨張性塩化ビニル系樹脂製材料の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
塩化ビニル系樹脂:100質量部、
熱膨張性黒鉛:50〜150質量部、
難燃材:50〜150質量部、
本発明の熱膨張性塩化ビニル系樹脂組成物を構成する塩化ビニル系樹脂には、(1)塩化ビニル単独重合体、或いは、(2)塩化ビニル及び塩化ビニルと共重合可能な不飽和結合を有する単量体の共重合体であって、且つ、塩化ビニルを50質量%以上含有する塩化ビニル系共重合体等が使用できる。
本発明の熱膨張性塩化ビニル系樹脂組成物には、塩化ビニル系樹脂の可塑剤を含有させることが好ましい。可塑剤としては、例えば、ビス(2−エチルヘキシル)フタレート、ジイソノニルフタレート、ジイソデシルフタレート、ジトリデシルフタレート、高級アルコールの混合フタル酸エステル等のフタル酸誘導体(特にはフタル酸エステル);トリス(2−エチルヘキシル)トリメリテート、トリ(n−オクチル)トリメリテート、トリイソオクチルトリメリテート等のトリメリット酸誘導体(特にはトリメリット酸エステル);ビス(2−エチルヘキシル)アジペート、ジイソノニルアジペート、ジイソデシルアジペート、高級アルコールの混合アジピン酸エステル等のアジピン酸誘導体(特にはアジピン酸エステル);ビス(2−エチルヘキシル)アゼレート、ジイソオクチルアゼレート、ジ−(n−ヘキシル)アゼレート等のアゼライン酸誘導体(特にはアゼライン酸エステル);ビス(2−エチルヘキシル)セバケート、ジイソオクチルセバケート等のセバシン酸誘導体(特にはセバシン酸エステル);フェノール系アルキルスルホン酸エステル等のスルホン酸誘導体(特にはスルホン酸エステル);エポキシ化大豆油、エポキシ化あまに油等のエポキシ誘導体(特にはエポキシ化エステル)等の可塑剤;アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、フタル酸等のジカルボン酸と、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール等の2価アルコールとの重合型エステルであるポリエステル系可塑剤等を使用することができる。これらの可塑剤の中でも、移行性、抽出性、ブリード性等の面から高分子量の可塑剤が好ましい。なお、可塑剤は、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。
本発明の熱膨張性塩化ビニル系樹脂組成物を構成する熱膨張性黒鉛は、例えば、熱膨張性シートとして、窓枠等の空間内に納めた場合に、火災時等の温度上昇によって該シートを膨張させるための発泡成分となるものである。熱膨張性黒鉛は、天然に産出される鱗片状黒鉛の層間に化合物を挿入して中和したもので、熱によって含有している化合物がガスを発生し、その結果、鱗片状の黒鉛が膨張する。
本発明の熱膨張性塩化ビニル系樹脂組成物は、難燃剤を含有してなる。難燃剤としては、例えば、リン化合物やアンチモン化合物が用いられているが、本発明では、リン化合物の中でも特にポリリン酸アンモニウムを用いることが好ましい。本発明者らの検討によれば、難燃材として、特にポリリン酸アンモニウムを用いると、例えば、コンマコート成形法を利用してある程度の厚みのある熱膨張性シートを得る場合において、その成形性に優れたものになる。また、熱膨張性シートが熱で発泡(膨張)して形成される膨張体は、より崩れのない、炎の圧力で容易には吹き飛ばない、形状保持性に優れたものとなる。本発明者らの検討によれば、これらの効果は、他のリン酸塩を用いた場合と比較して明らかに異なり、効果の点で優位性があった。本発明者らの検討によれば、上記のポリリン酸アンモニウムを用いたことによる効果の優位性は、本発明で規定した脱塩酸触媒との併用によって得られており、理由は定かではないが、これらの成分を併用したことによって有用な相乗効果が得られることを確認している。
(熱安定剤)
本発明の塩化ビニル系樹脂組成物を成形する際には、熱分解を抑制するために熱安定剤を添加することが好ましい。熱安定剤としては、例えば、Pb系或いはSn系や、Ba/Znの複合系或いはCa/Znの複合系等の、一般的に硬質塩化ビニル系樹脂に用いられるものを使用することができる。これら熱安定剤は、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。また、この熱安定剤を添加する場合の添加量は、塩化ビニル系樹脂100質量部に対して0.1〜10質量部程度であり、より好ましくは、0.5〜5質量部程度である。
また、本発明の熱膨張性塩化ビニル系樹脂組成物を用いて熱膨張性シートを形成する際の、成形性や物性を向上させるために、組成物中に、アクリル系の加工助剤、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、メタクリル酸メチル−ブタジエン−スチレン共重合体(MBS樹脂)、アクリル系ポリマー、塩素化ポリエチレン等の改質剤等を、本発明の効果を損なわない範囲で添加してもよい。
さらに、発泡性(膨張性)を増すために、補助発泡剤として、例えば、アゾジカルボンアミド等のアゾ化合物、4,4’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)等のヒドラジン化合物、N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン等のニトロソ化合物、炭酸水素ナトリウム等の重炭酸塩等を添加してもよい。
前記したように、本発明の熱膨張性塩化ビニル系樹脂組成物は、本発明で規定する「塩化ビニル系樹脂の脱塩酸触媒として機能する物質を特定量配合」させたことを特徴としている。先に、本発明を特徴づける脱塩酸触媒の作用・効果について説明したが、この脱塩酸触媒として機能する物質を用いたことで、本発明の熱膨張性塩化ビニル系樹脂組成物は、低温域から火炎及び煙の遮断機能を効果的に発揮し得、膨張後における膨張体が形状保持性及び機械的強度に優れるものになるものとなる。
本発明の熱膨張性塩化ビニル系樹脂組成物は、上記した本発明で必須とする成分、及び必要に応じて添加する任意成分を、例えば、ディゾルバーミキサー、ニーダーミキサー等の混練装置を用いて混練することにより得ることができる。混練は、混練装置内の組成物の温度が、20〜50℃となるように行うことが好ましい。その後に熱膨張性シートを成形する方法にもよるが、例えば、コンマコート成形法で熱膨張性シートを成形する場合であれば、熱膨張性塩化ビニル系樹脂組成物を好適なペースト状とすることを要するので、25℃における粘度が5000〜20000mPa・sec程度になるように調整することが好ましい。この組成物に溶剤を加えてペースト状にしてパテとしても利用できる。また、塩化ビニル系樹脂に親和性のある溶剤を適量使用して、塗料化し、塗料(被覆剤)としても用いられる。塩化ビニル系樹脂に親和性のある溶剤としては、例えば、テトラハイドロフランやトルエン等を挙げることができる。
本発明の熱膨張性塩化ビニル系樹脂組成物は、例えば、簡便なコンマコート成形法を利用することで、容易に熱膨張性シートを成形することができる。ペースト状の熱膨張性塩化ビニル系樹脂組成物を離型性のある基材(原紙)上にコートすることで、適宜な厚みのシートを容易に得ることができる。本発明の熱膨張性シートは、0.5mm〜2.0mm程度であることが好ましいが、本発明の熱膨張性塩化ビニル系樹脂組成物を用い、コンマコート成形法を適用することで容易に得られる。この際、押出成形やカレンダー成形で熱膨張性シートを作製する場合と異なり、樹脂組成物を熱と圧力とで溶融する必要がないので、これらの方法において生じていたシートを冷却した際の収縮の問題が抑制され、良好な状態の均一なシートが得られる。
本発明の熱膨張性シートは、上述の熱膨張性塩化ビニル系樹脂組成物をコンマコート成形することによって得られたものである。本発明の熱膨張性シートは、例えば、ガスバーナー等による炎、熱風等によって膨張温度(通常、180℃)以上に加熱することにより膨張する。熱によって膨張した膨張体は、それ自体で形状を保持することができるだけでなく、火炎と煙とを遮断するのに十分な機械的強度を有する。従って、本発明の熱膨張性シートを住宅、ビル等の建物の窓枠(例えば、サッシと壁との間)等に用いることで、火災等の際にも成形体は燃焼せずに窓ガラスを保持し、火炎が裏面に伝播することを防止することができる。本発明の熱膨張性シートは、その他、防火戸等の隙間等の耐火性が必要とされる用途又は防火に必要な場所に用いることができる。
・塩化ビニル系樹脂
塩化ビニル系樹脂には、平均重合度が1,650の、東ソー社製のリューロンペースト772A(商品名)を用いた。以下、PVCと略記する場合がある。
・可塑剤
塩化ビニル系樹脂の可塑剤であるフタル酸ジオクチル(新日本理化社製、サンソサイザーDOP(商品名))を用いた。以下、DOPと略記する場合がある。
・熱膨張性黒鉛
熱膨張性黒鉛には、膨張開始温度が180℃、平均粒径が180μmの三洋貿易社製のSYZR802(商品名)を用いた。
・難燃材
難燃材には、CBC社製のポリリン酸アンモニウム系化合物であるテラージュC−70(商品名)を用いた。
・熱安定剤
熱安定剤には、Zn/Caの複合系のものを使用した。具体的には、大協化成(株)製のLX−550を用いた。
以下のようにして、本発明で規定する脱塩酸触媒に該当する物質を選択した。表1に記載したPVC樹脂液の基準配合の中の添加物として、種々の物質をそれぞれに配合した樹脂液を試料Aとして用意し、加熱試験前に、その重さを測定した。
添加物の物質の種類を表3に示した、有機物、アミン、ラジカル発生剤、酸化剤等に替えた以外は検討例1と同様にして、試料Aについての加熱試験を行い、得られた結果を表3に示した。表3でも残量%に並べて括弧書きで重量減%を示した。なお、表3中のDABCOは、複素環式アミンである1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタンの略記である。表3に示したように、検討例2で検討した物質(添加物)は、いずれも本発明の効果をもたらすものではないことが確認された。このことから、低温域における塩化ビニル系樹脂の加熱では、酸化反応やラジカルによる架橋効果は、該樹脂の重量減に寄与していないと判断できる。
検討例1で行った本発明で規定する試料Aに対する加熱試験で、試料の重量減が25質量%以上であり、その中でも、残量%が極めて少ない(試料Aの重量減が大きい)ことを確認した、本発明を構成する脱塩酸触媒として有用な酸化亜鉛と金属亜鉛粉末と塩化亜鉛をそれぞれに用い、これらの添加量の範囲を下記の方法で決定した。表4に示したように、酸化亜鉛と金属亜鉛粉末と塩化亜鉛の添加量をそれぞれに変化させた本発明で規定する試料Bを用意し、検討例1と同様にして、用意した各試料Bについての加熱試験を行った。表4に、得られた結果を示した。表4においても、残量%に並べた括弧書きした値が重量減%であるが、その値が25%以上である範囲が、本発明で規定する各脱塩酸触媒の添加量となる。表中に実施例とできる量であるか否かを記載した。表4に示したように、脱塩酸触媒とする物質によって、本発明の顕著な効果が得られる添加範囲が異なることを確認した。しかし、いずれの物質の場合も、塩化ビニル系樹脂100質量部に対して10質量部程度の少ない添加で、本発明の顕著な効果が実現できることがわかった。また、表4に示されているように、脱塩酸触媒の添加によって得られる、低温域における塩化ビニル系樹脂の重量減の効果の発現は、添加量を必要以上に多くしても飽和することがわかった。
前述した表1の基本配合において、添加する物質を表5に示した種々のものにした試料Aについて、加熱温度を変化させた時の加熱後の残量%を表5に示した。残量%に並べた括弧書きが重量減%である
表6に示した配合品を試験管に5g採取し、試験管の上部にガス捕集の管を接続した栓をつけた。試験管を180℃15分間、次いで190℃15分間加熱をして発生したガスを捕集瓶中の水に吸収させた。NaOH水溶液で中和滴定を行い中和に要したNaOH量から発生したガス中の酸の量を検出した。ガスは、強い塩酸性の臭いを示した。PVCの分解に伴う脱塩酸と仮定したときの発生モル数とそれによる配合品中のPVCの減量を算出した。また、配合品中の他の成分が消失しないと仮定した時の残量%と、実測の残量%を表6中に示した。No.6−1の酸化亜鉛を添加した系は、No.6−2と6−3に示した添加物無し及び酸化Caを添加物とした系に比べて塩酸の発生が非常に大きいことが確認された。但し、減量の実測値は、それ以上の値になったので、脱塩酸に伴う減量以外に配合品中他の成分、恐らくは、可塑剤であるDOPの消失が生じていると判断される。同温度処理で酸化亜鉛を添加した系以外は減量が殆ど無いことから、脱塩酸によるPVCの構造変化で可塑剤の保留性が失われて大きな減量を生じたと考えられるが、この点については未確認である。なお、減量の数値が表2のNo17と異なるのは実験方法の差異に依るものである。即ち表2の実験はオープン状態であり、表6は試験管の上部をガス補修瓶に接続しているので、可塑剤の放出効果に差が出ると考えられる。
検討例1〜5で得られた知見に基づき、表7に示したように、膨張性黒鉛と難燃剤としてポリリン酸アンモニウムと、各種の添加物を配合して熱膨張性塩化ビニル系樹脂組成物をそれぞれ用意した。そして、用意した配合品を800℃まで加熱した時の発泡倍率と粘結力を測定し、得られた結果を表8に示した。
発泡倍率=試験後の膨張体の垂直高さ/試験前の厚み
粘結力=加熱試験後の膨張体を100φの円柱で押して、5mmまで圧縮する間に測定された最大抗力(kgf)
上記で本発明で規定する脱塩酸触媒に該当することが明らかとなった酸化亜鉛、金属亜鉛粉末、炭酸亜鉛を、塩化ビニル系樹脂100質量部に対して表9に示した質量部でそれぞれ配合した、表7に記載した配合の配合品を用意し、各配合品についての800℃加熱時の燃焼試験後の膨張体の発泡倍率と粘結力を表9に示した。表9中に、本発明の実施例に該当するものを示した。なお、表9中に示した残量%は、検討例−3で行った検討結果であり、この値に並べて括弧書きで記載した重量減%が25%以上である添加量の場合が本発明に使用可能になる。
表7に記載した配合で、添加物として、本発明で規定した脱塩酸触媒として機能する酸化亜鉛と、そのような機能がないことを確認した炭酸カルシウムとを選択し、それぞれの配合物を用意した。そして、この組成の配合物を、それぞれ100〜800℃まで加熱した。加熱は、グラフ中の測定点の温度で20分間維持するようにして行い、その時点における発泡倍率を順次測定して図示している。結果として、図1に示したように、本発明で規定する試料Aの重量減の効果が大きく、しかも燃焼試験後の膨張体が粘結力の有るものとなる酸化亜鉛も、それらの効果を示さない炭酸カルシウムもほぼ同じ曲線を示した。従って、発泡の挙動は、変わらないことが確認された。
Claims (10)
- 塩化ビニル系樹脂に、該樹脂用の可塑剤と、膨張開始温度が180〜240℃である膨張性黒鉛と難燃材と、更に前記膨張開始温度における前記塩化ビニル系樹脂の脱塩酸を促進するための脱塩酸触媒とを含有してなる、火焔初期の延焼防止のための熱膨張性塩化ビニル系樹脂製材料であり、
前記脱塩酸触媒は、前記塩化ビニル系樹脂として、平均重合度が400〜3,000の塩化ビニル系樹脂を52質量部、前記可塑剤として、フタル酸ジオクチルを42.8質量部に、脱塩酸触媒を5.2質量部添加してなる配合の試料Aを、180℃で15分、次いで190℃で15分加熱した際に、前記試料Aの重量減が25質量%以上となる物質であり、且つ、
該物質の前記塩化ビニル系樹脂100質量部に対しての添加量が、前記平均重合度が400〜3,000の塩化ビニル系樹脂を52質量部と、前記フタル酸ジオクチル42.8質量部に、更に前記平均重合度が400〜3,000の塩化ビニル系樹脂100質量部に対して所望となる量の脱塩酸触媒を添加した試料Bについて、180℃で15分、次いで190℃で15分加熱後に、前記試料Bの重量減が25質量%以上となる範囲内であり、
前記塩化ビニル系樹脂100質量部に、前記熱膨張性黒鉛を50〜150質量部の範囲で含み、
前記難燃材が、ポリリン酸アンモニウム系化合物であり、
更に、800℃で加熱して得られる膨張体の粘結力が0.8kgf以上であることを特徴とする熱膨張性塩化ビニル系樹脂製材料。 - 前記脱塩酸触媒が、金属亜鉛、酸化亜鉛、塩化亜鉛及び塩化鉄からなる群から選ばれる少なくともいずれかである請求項1に記載の熱膨張性塩化ビニル系樹脂材料。
- 更に熱安定剤を含む請求項1又は2に記載の熱膨張性塩化ビニル系樹脂製材料。
- 前記脱塩酸触媒が酸化亜鉛であって、その添加量が、塩化ビニル樹脂100に対して2.5質量%以上である請求項1に記載の熱膨張性塩化ビニル系樹脂製材料。
- 前記脱塩酸触媒が金属亜鉛粉末であって、その添加量が、塩化ビニル樹脂100に対して4.5質量%以上である請求項1に記載の熱膨張性塩化ビニル系樹脂製材料。
- 前記脱塩酸触媒が塩化亜鉛であって、その添加量が、塩化ビニル樹脂100に対して10.0質量%以上である請求項1に記載の熱膨張性塩化ビニル系樹脂製材料。
- その形状が、シート状であり、且つ、厚みが0.5mm〜2.0mmである請求項1〜6のいずれか1項に記載の熱膨張性塩化ビニル系樹脂製材料。
- 窓枠に設置するための請求項7に記載の熱膨張性塩化ビニル系樹脂製材料。
- その形状が、ペースト状又は塗料状である請求項1〜6のいずれか1項に記載の熱膨張性塩化ビニル系樹脂製材料。
- 火焔初期の延焼防止のための熱膨張性塩化ビニル系樹脂材料の製造方法であって、
前記塩化ビニル系樹脂100質量部に対して、膨張開始温度が180〜240℃である熱膨張性黒鉛を50〜150質量部の範囲で、難燃材であるポリリン酸アンモニウム系化合物を50〜150質量部の範囲でそれぞれ用い、更に前記膨張開始温度における、前記塩化ビニル系樹脂の脱塩酸を促進するための脱塩酸触媒と、前記塩化ビニル系樹脂の可塑剤とを用いて、これらを含有してなる熱膨張性塩化ビニル系樹脂製材料を製造する際に、
前記で使用する脱塩酸触媒を、前記塩化ビニル系樹脂として、平均重合度が400〜3,000の塩化ビニル系樹脂を52質量部、前記可塑剤として、フタル酸ジオクチルを42.8質量部に、脱塩酸触媒を5.2質量部添加してなる配合の試料Aを、180℃で15分、次いで190℃で15分加熱した際に、前記試料Aの重量減が25質量%以上となる物質から選択し、且つ、
前記選択した物質の前記塩化ビニル系樹脂100質量部に対しての添加量を、前記平均重合度が400〜3,000の塩化ビニル系樹脂を52質量部と、前記フタル酸ジオクチル42.8質量部に、更に前記塩化ビニル系樹脂100質量部に対して所望となる量の脱塩酸触媒を添加した試料Bについて、180℃で15分、次いで190℃で15分加熱後に、前記試料Bの重量減が25質量%以上となる範囲内となるように決定することを特徴とする熱膨張性塩化ビニル系樹脂製材料の製造方法。
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