JP2009126963A - 難燃性塩化ビニル樹脂組成物及び難燃性塩化ビニル樹脂被覆電線 - Google Patents

難燃性塩化ビニル樹脂組成物及び難燃性塩化ビニル樹脂被覆電線 Download PDF

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Abstract

【課題】非鉛系の塩化ビニル樹脂組成物でありながら、耐熱性、難燃性、高温時の金属接触に対する耐性(金属接触時の熱安定性)、及び体積抵抗率を保持することができる難燃性塩化ビニル樹脂組成物及び難燃性塩化ビニル樹脂被覆電線を提供する。
【解決手段】塩化ビニル樹脂100重量部と、可塑剤40〜60重量部と、非鉛安定剤3〜10重量部と、難燃剤30〜80重量部とからなる難燃性塩化ビニル樹脂組成物であって、難燃剤が、ほう酸塩と、多価アルコール類と、脂肪酸で表面処理された珪酸アルミニウムとを合計で10〜40重量部、金属水酸化物を10〜40重量部、及び三酸化アンチモンを10〜40重量部含ませた。
【選択図】なし

Description

本発明は、例えば電線被覆材料として用いる難燃性塩化ビニル樹脂組成物と、それを被覆材料として用いた難燃性塩化ビニル樹脂被覆電線に関するものである。
塩化ビニル樹脂組成物は、電気、機械特性に加えて難燃性に優れるため、電線の被覆材料(電線シース材)として使用されている。塩化ビニル樹脂組成物の難燃性を向上させるため、塩化ビニル樹脂に三酸化アンチモン、金属水酸化物、亜鉛系難燃剤などの難燃剤が混合して用いられている。また、環境や衛生に配慮する点から、塩化ビニル樹脂に鉛を含まない非鉛系の熱安定剤が添加されているものがある。
なお、本発明に係る難燃性塩化ビニル樹脂組成物の先行技術文献情報としては、次のものがある。
特開平11−43568号公報 特開平3−126748号公報
しかしながら、従来の塩化ビニル樹脂組成物は、金属水酸化物や亜鉛系難燃剤を使用することにより、耐熱性、着色性、及び体積抵抗率(体積抵抗値)の低下がみられ、また、高温時の金属接触により急激な樹脂劣化が促進されることから、非鉛安定剤(特にカルシウム−亜鉛系安定剤)の使用が困難な状況にあった。
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、非鉛系の塩化ビニル樹脂組成物でありながら、耐熱性、難燃性、高温時の金属接触に対する耐性(金属接触時の熱安定性)、及び体積抵抗率を保持することができる難燃性塩化ビニル樹脂組成物及び難燃性塩化ビニル樹脂被覆電線を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、塩化ビニル樹脂100重量部と、可塑剤40〜60重量部と、非鉛安定剤3〜10重量部と、難燃剤30〜80重量部とからなる難燃性塩化ビニル樹脂組成物であって、上記難燃剤が、ほう酸塩と、多価アルコール類と、脂肪酸で表面処理された珪酸アルミニウムとを合計で10〜40重量部、金属水酸化物を10〜40重量部、及び三酸化アンチモンを10〜40重量部含む難燃性塩化ビニル樹脂組成物である。
請求項2の発明は、上記難燃剤が、上記多価アルコール類を0.1〜5重量部、及び上記脂肪酸で表面処理された珪酸アルミニウムを0.1〜3重量部含む請求項1記載の難燃性塩化ビニル樹脂組成物である。
請求項3の発明は、上記多価アルコール類が、ジペンタエリスリトールである請求項1または2記載の難燃性塩化ビニル樹脂組成物である。
請求項4の発明は、請求項1〜3いずれかに記載の難燃性塩化ビニル樹脂組成物を被覆材料として用いた難燃性塩化ビニル樹脂被覆電線である。
本発明によれば、非鉛系難燃性樹脂組成物の耐熱性、難燃性、高温時の金属接触に対する耐性、及び体積抵抗率を改善することができるという優れた効果を発揮する。
以下、本発明の好適な一実施形態を説明する。
本実施の形態に係る難燃性塩化ビニル樹脂組成物は、塩化ビニル樹脂100重量部と、可塑剤と、非鉛安定剤と、難燃剤とからなり、難燃剤が、ほう酸亜鉛と、多価アルコール類と、脂肪酸で表面処理された珪酸アルミニウムとを合計で10〜40重量部、金属水酸化物を10〜40重量部、及び三酸化アンチモンを10〜40重量部含むものである。
以下、本実施形態の難燃性塩化ビニル樹脂組成物を構成する上記の材料についてそれぞれ詳述する。
塩化ビニル樹脂は、CHCHClで表される基を有するポリマであり、塩化ビニル単独の重合体である。塩化ビニル樹脂の数平均重合度は、700〜4000であり、好ましくは、1000〜2000であるのがよい。
非鉛安定剤としては、バリウム−亜鉛系安定剤、カルシウム−亜鉛系安定剤が挙げられるが、環境配慮の点からカルシウム−亜鉛系安定剤が好ましい。カルシウム−亜鉛系安定剤は、脱塩酸捕捉を目的としたハイドロタルサイトを主成分とするもので、他に、塩化水素を捕捉、長鎖ポリエンの抑制に効果がある金属石鹸類、不安定Clの置換に効果のあるβジケトン化合物、酸化防止剤、初期着色防止剤及び加工助剤から構成される。
非鉛安定剤の添加量は、3〜10重量部とするのが好ましく、より好ましくは、4〜8重量部とするのがよい。添加量が3重量部未満であると、耐熱性、高温時の金属接触による耐性が不十分であり、添加量が10重量部を超えると、成形加工に支障を来す他、浸水ブルーム、浸水後の体積抵抗率の低下を招く可能性がある。
非鉛安定剤の組成比は、ハイドロタルサイトが非鉛安定剤に対して50wt%以上、金属石鹸類が15〜25wt%内にあることが望ましい。また、初期着色防止剤として使用するジペンタエリスリトール等の多価アルコール類の添加量は、難燃剤であるほう酸亜鉛と物理的に混合する添加量との和が難燃性塩化ビニル樹脂組成物中に1wt%以下とするのが望ましい。なぜなら、多価アルコール類の過剰添加(ほう酸亜鉛との和が1wt%を超える)は、長時間成形時におこるプレートアウトや体積抵抗率低下の原因となるからである。
可塑剤としては、DOP(ジオクチルフタレート)、n−DOP(ジ−n−オクチルフタレート)、DINP(ジイソノニルフタレート)、DIDP(ジイソデシルフタレート)、混合アルキルフタレート等のフタル酸エステル、トリオクチルトリメリテート、n−トリオクチルトリメリテート、トリイソデシルトリメリテート、トリオクチルピロメリテート等の芳香族カルボン酸エステル系、ポリエステル系と一次可塑剤として用い、これに耐寒性等の物性を補うためにDOA(アジピン酸ジオクチル)、DIDA(アジピン酸ジイソデシル)、DOZ(アゼライン酸ビス(2−エチルヘキシル))、DOS(セバシン酸ジオクチル)等の脂肪酸二塩基性エステル系を使用してもよく、耐熱性を考慮して、エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油等を二次可塑剤として使用してもよい。
可塑剤の添加量は、塩化ビニル樹脂100重量部に対し、40〜60重量部が好ましい。添加量が40重量部未満では、柔軟性が得られないとともに、必要な耐寒性能が得られない。添加量が60重量部を超えると、難燃剤の添加量に対して可塑剤の添加量が多すぎ、必要な耐油性能や体積抵抗率が得られない。
難燃剤は、アンチモン化合物(三酸化アンチモン)と、ほう酸亜鉛混合物と、金属水和物とを含む。ほう酸亜鉛混合物は、ホウ酸亜鉛と、多価アルコール類と、脂肪酸で表面処理された珪酸アルミニウムとからなる。
難燃剤を構成する各材料のうち、主に、アンチモン化合物は、燃焼時に不燃性のオキシシライド化合物をつくり、炭化促進効果と比重の重いガスによる窒息効果とをもたらし、ほう酸亜鉛は、燃焼時に炭化層を形成することで防炎効果を呈し、金属水和物は、燃焼物の燃焼温度を下げる。
ほう酸亜鉛は、単品で使用すると、塩化ビニル樹脂の脱塩酸に伴い、塩化亜鉛が生成し、この塩化亜鉛が脱塩酸を促進する触媒となるため、急激に塩化ビニル樹脂が劣化する亜鉛焼け現象を引き起こす。亜鉛焼け現象を抑えるために、多価アルコール系安定剤(多価アルコール類)を添加することが知られており、多価アルコール分子中にある複数の水酸基が塩化亜鉛をキレートすることより不活性化することが知られている。多価アルコール系安定剤としては、ジペンタエリスリトールが好ましく、他に、ペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリペンタエリスリトール、マンニトール、ソルビトール、ポリビニルアルコールなどの多価アルコールそのもの、樹脂との相溶性をよくするために多価アルコールを2塩基酸で部分エステル化したものなどが挙げられる。
しかし、多価アルコール類は、耐水性に乏しいため、上述したように、プレートアウトや体積抵抗率の低下を招く。体積抵抗率の低下を防ぐためには焼成クレーの添加が考えられるが、体積抵抗率低下の防止を呈するためには焼成クレーは5重量部程度添加する必要がある。しかし、5重量部前後の焼成クレーの添加は難燃性塩化ビニル樹脂組成物の耐油性や耐寒性を悪くしてしまう。
そこで、本実施形態の難燃性塩化ビニル樹脂組成物は、脂肪酸で表面処理した珪酸アルミニウムを添加することにより、添加量が微量(0.1〜3重量部)でも体積抵抗率の低下を防止することができる。すなわち、脂肪酸表面処理された珪酸アルミニウムを添加することにより、耐油性や耐寒性を悪化させることなく、プレートアウトや体積抵抗率低下を防止することができる。
珪酸アルミニウムの表面処理に用いる脂肪酸としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、モンタン酸、メリシン酸などの直鎖飽和脂肪酸;セトレイン酸、ソルビン酸などの不飽和脂肪酸;安息香酸、フェニル酢酸などの芳香族カルボン酸などが挙げられる。特に、パルミチン酸やステアリン酸は、表面処理の熱安定性や揺変性の点で優れており、好ましい。
金属水和物は、分子内に結晶水を有する金属水酸化物であり、このような金属水和物としては、水酸化物アルミニウムや水酸化マグネシウムが挙げられる。水酸化マグネシウムは、塩化ビニル樹脂の脱塩酸に伴う塩化マグネシウムの生成による着色が懸念されるため、黒色以外のものには適用が困難となる。よって、金属水和物は着色度が少ない水酸化アルミニウムであるのが好ましい。
難燃剤を構成する三酸化アンチモン、ほう酸亜鉛混合物及び金属水和物の各添加量はそれぞれ10〜40重量部とする。添加量が10重量部未満では難燃性に劣り、40重量部を超えると耐老化性、耐油性、体積抵抗率、金属接触時の熱安定性などの物性が悪化する。さらに、三酸化アンチモンとほう酸亜鉛混合物と金属水和物の合計が30〜80重量部であるのが好ましい。さらに、ほう酸混合物において、多価アルコール類の添加量は0.1〜0.5重量部、脂肪酸で表面処理された珪酸アルミニウムの添加量は0.1〜3重量部であるのが好ましい。
本実施形態の難燃性塩化ビニル樹脂組成物は、塩化ビニル樹脂100重量部と、ほう酸亜鉛混合物、金属水和物及び三酸化アンチモンをそれぞれ10〜40重量部を含む難燃剤と、可塑剤と非鉛安定剤とで構成されることにより、非鉛系難燃性樹脂組成物でありながら、耐熱性、難燃性、高温時の金属接触に対する耐性、及び体積抵抗率を改善することができる。
そして、塩化ビニル樹脂100重量部に対して、可塑剤を40〜60重量部、非鉛安定剤を3〜10重量部、難燃剤を30〜80重量部とするにより、さらには、多価アルコール類を0.1〜0.5重量部、脂肪酸により表面処理された珪酸アルミニウムを0.1〜3重量部とすることにより、上記の耐熱性、難燃性、高温時の金属接触に対する耐性及び体積抵抗率の改善が顕著になると共に、耐老化性、耐油性、耐寒性等の物性をも改善することができる。
本実施形態の難燃性塩化ビニル樹脂組成物は、電線やケーブル等の被覆材料に用いることができる。よって、本実施形態の難燃性塩化ビニル樹脂組成物を被覆材料として用いた難燃性塩化ビニル樹脂被覆電線は、電線の被覆材料(シース材)が非鉛系の難燃性樹脂組成物でありながら、耐熱性、難燃性、高温時の金属接触に対する耐性、及び体積抵抗率を改善することができる。
次に、本発明の実施の形態について、実施例に基づいて説明するが、本発明の実施の形態はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例及び比較例において使用される各材料は以下の通りである。
塩化ビニル樹脂:平均重合度1300、新第一塩ビ社製
可塑剤:DINP(ジイソノニルフタレート)、Jプラス社製
カルシウム−亜鉛系非鉛安定剤:水沢化学社製
三酸化アンチモン
水酸化マグネシウム:協和化学社製
水酸化アルミニウム:昭和電工社製
ほう酸亜鉛:堺化学社製
ジペンタエリスリトール:味の素ファインテクノ社製
脂肪酸処理珪酸アルミニウム:水沢化学社製
各材料を所定の組成比にてそれぞれヘンシェルミキサーで混合し、ドライアップさせた後、冷却し、以下の混練条件にて混練、シート出しした。
機器と投入量:6インチロール、ロール投入量400g
条件:ロール温度160℃、ギャップ1mmにて、混練し、全量が巻きついた後、適度に切り返しをしながら、5分ほど混練し、1mm厚にシート出しした。
そのシートを80tプレス機により、以下の条件で、規定厚のシートとした。
プレス温度:180℃、予熱3分、加圧(100kgf/cm(=9.8×10Pa))2分、冷却5分。
得られたシート(塩化ビニル樹脂組成物)について以下の評価を行った。
(1)引張試験、老化試験、耐油試験、耐寒性、酸素指数、熱安定性
試験規格はJISK6723をベースに行った。
閾値は、電線用シース材として充分な機能を持たせた値を設定し、規格を裕度をもって満足するものを○、規格に対し裕度のないものを△、規格を割るものを×とした。
(2)金属接触時の熱安定性
フェロ板、ステンレス板、真鍮板、鉄板を準備し、各板上に4cm×2cm×1mm厚のシートを載せ、200℃に加熱後、60分後及び90分後の金属接触によるシートの状態を確認した。その評価は、塑性を維持し劣化の見られないものを○、塑性は維持しているが若干変色が見られるものを△、変色及び発泡し劣化が見られるものを×とする。
(3)70℃浸温水後の体積抵抗率
蒸留水を70℃に加温し、加温されている蒸留水に体積抵抗率測定用シートを1週間及び3週間浸漬し、それぞれ浸漬後の体積抵抗率の変化を測定した。その評価は、体積抵抗率が1×1013μΩ・cm以上であるものを○とした。
(4)プレス銅変色試験
厚さ1mmのシートを作製し、そのシートの上に銅条をのせ、条件170℃×60分及び190℃×30分、80tプレス機にて加圧(100kgf/cm(=9.8×10Pa))し、接触面の銅変色及び塩化ビニル樹脂側の変色度合いを観察した。その評価は、変色がないものを○、微変色で許容範囲のものを△、変色しているものを×とした。
(5)浸水ブルーム試験
2.5cm角、1mm厚のシートを70℃水道水中に浸漬し、1日後及び3日後、シートの表面に脂肪酸金属塩がブルーミングしてこないか確認した。
表1に、難燃剤量、可塑剤量を固定し、塩化ビニル樹脂の重合度及びカルシウム−亜鉛系非鉛安定剤の量を異ならせた実施例及び比較例の実験結果を示す。
Figure 2009126963
(実施例1〜4)
実施例1は、重合度1300の塩化ビニル樹脂を100重量部、カルシウム−亜鉛系非鉛安定剤を8.4重量部とし、その他の材料を表1記載の配合量でシートを作製した。
実施例2は、実施例1においてカルシウム−亜鉛系非鉛安定剤を9重量部に変更したものである。実施例3は、実施例1においてカルシウム−亜鉛系非鉛安定剤を7重量部に変更したものである。実施例4は、重合度1700の塩化ビニル樹脂を100重量部、カルシウム−亜鉛系非鉛安定剤を7重量部とし、その他は実施例1と同じ条件で作製したものである。
実施例1〜4は、いずれも上記試験(1)〜(5)において、良好な結果が得られている。
(比較例1〜3)
これに対して、比較例1は、重合度1300の塩化ビニル樹脂100重量部、カルシウム−亜鉛系非鉛安定剤を2.9重量部としたものであり、比較例2は、重合度1700の塩化ビニル樹脂100重量部、カルシウム−亜鉛系非鉛安定剤を2.9重量部としたものであり、比較例3は、重合度1300の塩化ビニル樹脂100重量部、カルシウム−亜鉛系安定剤を11重量部としたものである。
比較例1及び比較例2は、老化特性や熱安定性、耐高温時の金属接触性(金属接触時の熱安定性)、プレス銅変色性において不合格であった。これは、ほう酸亜鉛を処方したことで、規定の温度における塩化ビニル樹脂の脱塩酸捕捉及び塩化亜鉛が引き起こす塩化ビニル樹脂の劣化促進を止めるための、カルシウム−亜鉛系非鉛安定剤量が不足していたためと推定する。比較例3は、非鉛安定剤の添加量が10重量部を超えるため浸水ブルームが良好でない。
表2に、塩化ビニル樹脂、難燃剤量、安定剤量を固定し、可塑剤の量を異ならせた実施例及び比較例の実験結果を示す。
Figure 2009126963
(実施例5〜7)
実施例5では、可塑剤であるDINPを52重量部とし、実施例6では、DINPを55重量部とし、実施例7ではDINPを45重量部、三酸化アンチモンを18重量部とした。
実施例5〜7は、いずれも上記試験(1)〜(5)において、良好な結果が得られている。
(比較例4、5)
これに対して、比較例4ではDINPを70重量部とし、比較例5ではDINPを35重量部とした。DINPが実施例に対して70重量部に増量した比較例4は、耐油特性、酸素指数、体積抵抗率において不合格であった。これは、軟質塩化ビニル樹脂を高難燃化するために、3種の難燃剤を高充填化したことと、可塑剤量が多いため、難燃性能と体積抵抗率に影響したものと推定する。また、可塑剤を35重量部に減量した比較例5は、耐寒性、200℃真鍮接触性他で不合格であった。これは可塑剤減量から耐寒性の低下と熱安定性のバランス(不安定)が影響している。
表3に、塩化ビニル樹脂、可塑剤量、非鉛安定剤を固定し、難燃剤の種類及び量を異ならせた実施例8,9及び比較例6,7の実験結果を示す。
Figure 2009126963
(実施例8、9)
実施例8は、実施例3において三酸化アンチモンを35重量部に増量すると共に水酸化アルミニウム及びほう酸亜鉛をそれぞれ12重量部に減量したものである。実施例9は、実施例8において水酸化アルミニウムを10重量部に減量すると共にほう酸亜鉛を18重量部に微増させたものである。実施例8、9はいずれも上記試験(1)〜(5)において、良好な結果が得られている。
(比較例6、7)
これに対し、比較例6は、難燃剤三酸化アンチモン、水酸化アルミニウム、ほう酸亜鉛とも各々9重量部に減量したものである。比較例6は、各試験において良好な結果が得られた項目が多いものの、特に重要な難燃性において不合格となっている。比較例7は、難燃剤三酸化アンチモンを50重量部、水酸化アルミニウムを20重量部、ほう酸亜鉛を20重量部にそれぞれ増量したものである。比較例7は、難燃性については合格であったが、他の物性(老化性、耐油性、体積抵抗率、金属接触時の熱安定性など)が不合格であった。難燃剤の添加量が少なすぎると難燃性がよくなく、難燃剤の量が多いと(三酸化アンチモン、水酸化アルミニウム、及びほう酸亜鉛混合物の合計が80重量部を超えると)他の物性が低下することが裏付けられる。
表4に、多価アルコール類であるジペンタエリスリトールの量、脂肪酸処理珪酸アルミニウム量を異ならせた実施例5、10、11、ジペンタエリスリトールを添加していない比較例8、及び脂肪酸処理珪酸アルミニウムを添加していない比較例9の実験結果を示す。
Figure 2009126963
(実施例10、11)
実施例10は、実施例8において脂肪酸処理珪酸アルミニウムを2.5重量部に増量したものであり、実施例11は、実施例8においてジペンタエリスリトールを2.0重量部に増量したものである。実施例10、11はいずれも上記試験(1)〜(5)において、良好な試験結果が得られている。
(比較例8、9)
これに対し、ジペンタエリスリトールを添加していない比較例8は、老化特性、耐高温金属接触性及びプレス銅変色性において不合格であった。また、脂肪酸処理珪酸アルミニウムを添加していない比較例9は、耐油性及び耐寒性において不合格であった。表面処理された珪酸アルミニウムを用いていない場合、難燃剤と塩化ビニル樹脂との界面の親和性が劣り、耐油性及び耐寒性等の物性を低下させたものと予測される。
ここで、表5に、実施例5と、実施例5において難燃剤を水酸化アルミニウムを水酸化マグネシウムに変えた実施例12の実験結果を示す。
Figure 2009126963
(実施例12)
実施例12は、ほとんどの試験で良好であるものの、プレス銅変色試験で樹脂側が茶褐色に変色し、70℃浸水ブルーム試験にて白色析出物が発生し不合格であった。塩化ビニル樹脂中にマグネシウム化合物を配合して加熱すると、その色相は590nm付近に主波長を有することから褐色を呈色する。よって、色物への展開は、困難を極めるため通常は使用しないことが多い。また、70℃浸水ブルーム試験にて、白色析出物が析出した原因としては、水酸化マグネシウムの表面処理物の影響が考えられる。一般に、水酸化マグネシウムはその粘性のある粉体性質から脂肪酸系の表面処理剤が2〜3%添加されている。
以上、実施例5と実施例12との比較から、金属水和物として水酸化アルミニウムを用いるのが好ましいことがわかる。

Claims (4)

  1. 塩化ビニル樹脂100重量部と、可塑剤40〜60重量部と、非鉛安定剤3〜10重量部と、難燃剤30〜80重量部とからなる難燃性塩化ビニル樹脂組成物であって、上記難燃剤が、ほう酸塩と、多価アルコール類と、脂肪酸で表面処理された珪酸アルミニウムとを合計で10〜40重量部、金属水酸化物を10〜40重量部、及び三酸化アンチモンを10〜40重量部含むことを特徴とする難燃性塩化ビニル樹脂組成物。
  2. 上記難燃剤は、上記多価アルコール類を0.1〜5重量部、及び上記脂肪酸で表面処理された珪酸アルミニウムを0.1〜3重量部含む請求項1記載の難燃性塩化ビニル樹脂組成物。
  3. 上記多価アルコール類が、ジペンタエリスリトールである請求項1または2記載の難燃性塩化ビニル樹脂組成物。
  4. 請求項1〜3いずれかに記載の難燃性塩化ビニル樹脂組成物を被覆材料として用いたことを特徴とする難燃性塩化ビニル樹脂被覆電線。
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