JP6461530B2 - 難燃塩化ビニル系樹脂組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、塩化ビニル系樹脂組成物に関する。更に詳しくは、難燃塩化ビニル系樹脂組成物、及び該樹脂組成物を含む電線、ケーブル、チューブ、パッキン又はテープに関する。
塩化ビニル系樹脂組成物、特に塩化ビニル系樹脂にアンチモン系難燃剤、ハロゲン系難燃剤、金属水酸化物、亜鉛系難燃剤、及び燐系難燃剤などの難燃剤が配合された難燃塩化ビニル系樹脂組成物は、電気特性及び機械特性に加えて難燃性に優れるため、電線やケーブルの被覆材料として多用されている。
近年、世間での環境問題の高まりから、電線やケーブルの被覆材についても、フタル酸系可塑剤を主成分としない塩化ビニル系樹脂組成物の要求が高まってきている。
そこで本発明者は、「1,2−シクロヘキサンジカルボン酸若しくはその無水物と、炭素数9の分岐鎖のアルコールを必須成分とする炭素数4〜13の脂肪族一価混合アルコールとをエステル化反応して得られる1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジエステルであって、前記脂肪族一価混合アルコール中の炭素数9の分岐鎖のアルコールの含有率が70〜97重量%であり、炭素数9の分岐鎖のアルコール以外のアルコールの含有率が3〜30重量%であることを特徴とする1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジエステルを含む塩化ビニル系樹脂用可塑剤。」(特許文献1)を用いることを考えた。しかし、本発明者が試験したところ、可塑剤として特許文献1の可塑剤を用いた難燃塩化ビニル系樹脂組成物は、成形時に目ヤニが出易く、耐ブリードアウト性が不十分という問題のあることが分かった。
特開2001−207002号公報
本発明の課題は、成形時の目ヤニが少なく、難燃性、柔軟性、引張特性、及び耐ブリードアウト性に優れ、そのため高難燃性、かつ取り回し性に優れた電線、ケーブル、チューブ、パッキン及びテープなどの成形品を得ることのできる難燃塩化ビニル系樹脂組成物を提供することにある。
本発明者は、鋭意研究した結果、特定の可塑剤を含む塩化ビニル系樹脂組成物により、上記課題を達成できることを見出した。
すなわち、本発明は、
成分(a)塩化ビニル系樹脂 100質量部;
成分(b)casNo.28553−12−0のフタル酸ジイソノニルエステルを水素添加して得られるシス異性体90〜100モル%、トランス異性体10〜0モル%のシクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸ジ(イソノニル)エステル 15〜150質量部;及び
成分(c)難燃剤 1〜150質量部;
を含む難燃塩化ビニル系樹脂組成物である。
第2の発明は、第1の発明に記載の樹脂組成物を含む電線、ケーブル、チューブ、パッキン、又はテープである。
第3の発明は、UL1581規格のVW−1燃焼試験に適合することを特徴とする第2の発明に記載の電線、又はケーブルである。
本発明の難燃塩化ビニル系樹脂組成物は、成形時の目ヤニが少なく、難燃性、柔軟性、及び耐ブリードアウト性に優れている。そのため本発明の難燃塩化ビニル系樹脂組成物を用いて、高難燃性、かつ取り回し性に優れた電線、ケーブル、チューブ、パッキン、及びテープなどの成形品を得ることができる。
成分(a)「塩化ビニル樹脂」:
本発明の成分(a)として用いる塩化ビニル系樹脂は、−CH−CHCl−で表される基を有する全ての重合体を指し、塩化ビニルの単独重合体;塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル・(メタ)アクリル酸共重合体、塩化ビニル・(メタ)アクリル酸メチル共重合体、塩化ビニル・(メタ)アクリル酸エチル共重合体、塩化ビニル・マレイン酸エステル共重合体、塩化ビニル・エチレン共重合体、塩化ビニル・プロピレン共重合体、塩化ビニル・スチレン共重合体、塩化ビニル・イソブチレン共重合体、塩化ビニル・塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル・スチレン・無水マレイン酸三元共重合体、塩化ビニル・スチレン・アクリロニトリル三元共重合体、塩化ビニル・ブタジエン共重合体、塩化ビニル・イソプレン共重合体、塩化ビニル・塩素化プロピレン共重合体、塩化ビニル・塩化ビニリデン・酢酸ビニル三元共重合体、塩化ビニル・アクリロニトリル共重合体、塩化ビニル・各種ビニルエーテル共重合体等の塩化ビニルと塩化ビニルと共重合可能な他のモノマーとの共重合体;後塩素化ビニル共重合体等の塩化ビニル単独重合体や塩化ビニル系共重合体を改質したもの;さらには塩素化ポリエチレン等の構造上塩化ビニル樹脂と類似の塩素化ポリオレフィンを包含する。
上記成分(a)は、目ヤニ、耐ブリードアウト性、及び引張特性の観点から、数平均重合度が、好ましくは300〜7000、より好ましくは1000〜2500である。
上記成分(a)としては、これらの塩化ビニル系樹脂の1種又は2種以上の混合物を用いることができる。
成分(b)「casNo.28553−12−0のフタル酸ジイソノニルエステルを水素添加して得られるシス異性体90〜100モル%、トランス異性体10〜0モル%のシクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸ジ(イソノニル)エステル」:
本発明の塩化ビニル系樹脂組成物は、成分(b)casNo.28553−12−0のフタル酸ジイソノニルエステル(以下、DINPと略すことがある。)を水素添加して得られるシス異性体90〜100モル%、トランス異性体10〜0モル%のシクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸ジ(イソノニル)エステルを含む。上記成分(b)が、DINPを水素添加して得られるものであるため、本発明の樹脂組成物は、成形時の目ヤニが少なく、耐ブリードアウト性及び難燃性に優れる。
上記DINPとしては、特に制限されず、公知の方法で合成されたDINPを用いることができる。
上記成分(b)は、シス異性体90〜100モル%と、トランス異性体10〜0モル%との混和物である。そのため成形時の目ヤニが少なく、耐ブリードアウト性及び難燃性に優れる。好ましくは、シス異性体95〜100モル%と、トランス異性体5〜0モル%との混和物である。ここでシス異性体とトランス異性体との和は100モル%である。
上記シス異性体と、トランス異性体との混和物は、DINPを公知の方法(例えば、特表2013−513477号公報に記載された技術。)で水素添加することにより得ることができる。
上記成分(b)のシス異性体とトランス異性体との比率は、プロトンの核磁気共鳴スペクトル(以下、H−NMRと略すことがある。)により求めることができる。ジアルキルヘキサヒドロフタレートのメチンのプロトンは2.5〜3.0ppmにシグナルが現れ、該シグナルのうち2.7〜3.0ppmはシス異性体に、2.5〜2.7ppmはトランス異性体に帰属される。従って、シス異性体の比率は2.5〜3.0ppmの積分面積に対する2.7〜3.0ppmの積分面積として、トランス異性体の比率は2.5〜3.0ppmの積分面積に対する2.5〜2.7ppmの積分面積として、求めることができる。H−NMRの測定は、例えば、特表2005−504119号公報などを参照して行うことができる。また株式会社三井化学分析センターなどに測定を依頼して行うこともできる。
上記成分(b)の配合量は、目ヤニ、難燃性、柔軟性、及び耐ブリードアウト性の観点から、成分(a)100質量部に対して、成分(b)15〜150質量部、好ましくは20〜120質量部である。
本発明の樹脂組成物には、本発明の目的に反しない限度において、上記成分(b)以外の可塑剤、例えば、シス異性体とトランス異性体との比が規定範囲外のシクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸ジ(イソノニル)エステル、casNo.68515−48−0のフタル酸ジイソノニルエステルを水素添加して得られるシクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸ジ(イソノニル)エステル、フタル酸エステル、トリメリット酸エステル、脂肪酸2塩基性エステル、リン酸エステル、エポキシ系可塑剤、及びポリエステル系可塑剤を1種又は2種以上含ませてもよい。
成分(c)難燃剤:
上記成分(c)としては、特に制限されず、任意の難燃剤を、好ましくは塩化ビニル系樹脂及びその樹脂組成物に通常用いられる難燃剤を用いることができる。
上記成分(c)としては、例えば、アンチモン系難燃剤、ハロゲン系難燃剤、金属水酸化物、亜鉛系難燃剤、燐系難燃剤、及び含窒素化合物系難燃剤などをあげることができる。
上記アンチモン系難燃剤としては、例えば、三酸化二アンチモン、五酸化二アンチモン、三塩化アンチモン、硼酸アンチモン、及びモリブテン酸アンチモンなどをあげることができる。
上記ハロゲン系難燃剤としては、例えば、1、2−ビス(ペンタブロモフェニル)エタン、ペンタブロモジフェニルエーテル、オクタブロモジフェニルエーテル、デカブロモジフェニルエーテル、テトラブロモビスフェノールA、ヘキサブロモシクロドデカン、ビス(テトラブロモフタルイミド)エタン、ポリ(ジブロモプロピルエーテル)、テトラブロモビスフェノールAカーボネートオリゴマー、テトラブロモビスフェノールエポキシオリゴマー、テトラブロモビスフェノールA−ビス(ジブロモプロピルエーテル)、臭素化ポリスチレン、及びヘキサブロモベンゼンなどの臭素系難燃剤;塩素化パラフィン、塩素化ポリフェニル、及びパークロルペンタシクロデカンなどの塩素系難燃剤;などをあげることができる。
上記金属水酸化物としては、例えば、水酸化アルミニウム、及び水酸化マグネシウムなどをあげることができる。
上記亜鉛系難燃剤としては、例えば、錫酸亜鉛、及び硼酸亜鉛などをあげることができる。
上記燐系難燃剤としては、例えば、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリブトキシエチルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリネオペンチルホスフェート、トリ(2−エチルヘキシル)ホスフェート、トリ(ブチル化フェニル)ホスフェート、トリ(イソプロピル化フェニル)ホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、t-ブチルジフェニルホスフェートなどの有機燐酸エステル系難燃剤;1種又は2種以上の有機燐酸エステルの2分子又は3分子以上が縮合した化合物を主成分とする縮合有機燐酸エステル系難燃剤;有機燐酸エステル又は縮合有機燐酸エステルの1つ又は2つ以上の水素原子が臭素原子に置換された化合物、例えばトリス(トリブロモネオペンチル)ホスフェートなどの臭素化有機燐酸エステル系難燃剤;有機燐酸エステル又は縮合有機燐酸エステルの1つ又は2つ以上の水素原子が塩素原子に置換された化合物、例えばトリス(2,3−ジクロロプロピル)ホスフェートなどの塩素化有機燐酸エステル系難燃剤;ポリ燐酸アンモニウム系難燃剤;及び赤燐などの無機燐系難燃剤;などをあげることができる。
上記含窒素化合物系難燃剤としては、例えば、メラミンシアヌレート、トリス(2−ビドロシキエチル)イソシアヌレート、及びトリス(2,3−エポキシプロピル)イソシアヌレートなどのシアヌレート系難燃剤;トリアジン系難燃剤;及びグアニジン系難燃剤などをあげることができる。
上記成分(c)としては、これらの1種以上を用いることができる。
上記成分(c)の配合量は、目ヤニ、難燃性、柔軟性、及び耐ブリードアウト性の観点から、成分(a)100質量部に対して、成分(b)1〜150質量部、好ましくは2〜120質量部である。
本発明の樹脂組成物には、塩化ビニル系樹脂及びその樹脂組成物に通常用いられる安定剤を、更に含ませることができる。上記安定剤としては、例えば、有機スズ化合物系、バリウム−亜鉛系、カルシウム−亜鉛系、及び鉛系の安定剤などをあげることができる。これらの中で、環境問題の観点から、有機スズ化合物系、バリウム−亜鉛系、及びカルシウム−亜鉛系の安定剤が好ましい。安定剤としては、これらの1種、又は2種以上の混合物を用いることができる。安定剤の配合量は、上記成分(a)100質量部に対して、0.1〜10質量部が好ましい。
本発明の樹脂組成物には、各種金属セッケン、脂肪酸、及びポリエチレンワックスなどの滑剤を、更に含ませることができる。滑剤の配合量は、上記成分(a)100質量部に対して、0.1〜10質量部が好ましい。
本発明の樹脂組成物には、本発明の目的に反しない限度において、所望により、塩化ビニル系樹脂及びその樹脂組成物に通常用いられる各種添加剤(例えば、熱安定剤、充填剤、滑剤、発泡剤、顔料、紫外線吸収剤など。)や各種充填材(例えば、炭酸カルシウム、クレー、タルクなど。)を更に含ませることができる。
本発明の樹脂組成物は、上記成分(a)、上記成分(b)、及び所望に応じて用いる任意成分を、任意の溶融混練機(例えば、単軸押出機、二軸押出機、ロール、ミキサー、及び各種のニーダーなど。)を使用して溶融混練することにより得ることができる。好ましくは加圧ニーダーを用い、樹脂温度150〜180℃で溶融混練することにより得ることができる。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
使用した原材料
成分(a):
(a−1)数平均重合度P=1050の塩化ビニル単独重合体。
(a−2)数平均重合度P=1400の塩化ビニル単独重合体。
(a−3)数平均重合度P=1700の塩化ビニル単独重合体。
(a−4)数平均重合度P=2000の塩化ビニル単独重合体。
(a−5)数平均重合度P=2500の塩化ビニル単独重合体。
成分(b):
(b−1)DINPを水素添加して得られるシス異性体92モル%、トランス異性体8モル%のジイソノニルシクロヘキサン−1,2−ジカルボキシレート可塑剤。
(b−2)DINPを水素添加して得られるシス異性体100モル%、トランス異性体0モル%のジイソノニルシクロヘキサン−1,2−ジカルボキシレート可塑剤。
比較成分(b’):
(b’−1)DINPを水素添加して得られるシス異性体85モル%、トランス異性体15モル%のジイソノニルシクロヘキサン−1,2−ジカルボキシレート可塑剤。
(b’−2)casNo.68515−48−0のフタル酸ジイソノニルエステルを水素添加して得られるシス異性体95モル%、トランス異性体5モル%のジイソノニルシクロヘキサン−1,2−ジカルボキシレート可塑剤。
成分(c):
成分(c−1)昭和電工株式会社の水酸化アルミニウム「ハイジライトH42M(商品名)」。
成分(c−2)協和化学工業株式会社の脂肪酸処理水酸化マグネシウム「キスマ5B(商品名)」。
成分(c−3)堺化学工業株式会社の硼酸亜鉛「HA−1(商品名)」。
成分(c−4)日本精鉱株式会社の三酸化二アンチモン「PATOX-M(商品名)」。
任意成分(d):
(d−1)株式会社ADEKAのジオクチル錫メルカプト系安定剤「アデカスタブ465(商品名)」。
(d−2)株式会社ADEKAのバリウム−亜鉛系複合安定性。
(d−3)三井化学株式会社のポリエチレンワックス系滑剤「ハイワックス4202E(商品名)」。
試験方法
(1)ケーブル成形時の目ヤニ:
撚線機を使用し、導体サイズAWG20のULスタイル1015対応の電線を3本撚り合せ、その外側にシールドテープを、テープシールド層の内径(直径)が6.0mmになるように巻き付け、更にその外側に編組機を使用して、編組シールド層を設けた。更に編組シールド層の外側に、φ65mmの電線押出成形機を使用し、難燃塩化ビニル系樹脂組成物を0.8mm厚で被覆するケーブル成形を4時間連続で行った。ダイ出口を目視観察し、以下の基準で評価した。
〇:4時間経過後も目ヤニなし。
△:1時間経過前は目ヤニなし。1時間経過後4時間経過前に目ヤニが認められるようになる。
×:1時間経過前に目ヤニが認められるようになる。
(2)耐ブリードアウト性:
上記(1)で得たケーブルを、温度70℃、相対湿度95%の環境下に7日間曝した後、ケーブルの表面を目視観察し、以下の基準で評価した。
〇:試験前と変化なし。
△:試験前と比較してケーブル表面に若干の曇り感がある。しかしブリードアウトは認められない。
×:ケーブル表面にブリードアウトが認められる。
(3)難燃性試験:
上記(1)で得たケーブルについて、UL1581規格のVW−1燃焼試験を行なった。
○:合格。
×:不合格。
(4)硬度:
JIS K7215:1986に準拠し、試験片として6mm厚プレスシートを用い、デュロメーター硬さ(タイプA)の15秒値又はデュロメーター硬さ(タイプD)の5秒値を測定した。表にはデュロメーター硬さ(タイプA)の15秒値が60度なら60A、デュロメーター硬さ(タイプD)の5秒値が45度なら45Dのように記載した。
(5)引張強度、及び引張伸び:
JIS K6723−1995に準拠し、1.0mm厚みのプレスシートから打ち抜いたダンベル2号形試験片を用い、引張速度200mm/分で測定した
実施例1〜10、比較例1、2
表1又は2に示す量(質量部)の成分を、加圧ニーダーを使用して排出時樹脂温度160℃の条件で溶融混練し、難燃塩化ビニル系樹脂組成物を得た。上記(1)〜(5)の評価を行った。結果を表1又は2に示す。
(6)UL絶縁電線成形時の目ヤニ:
難燃塩化ビニル系樹脂組成物を用い、φ40mmの電線押出成形機を使用し、導体サイズAWG26のULスタイル1007対応の電線を、4時間連続で成形した。ダイ出口を目視観察し、以下の基準で評価した。
〇:4時間経過後も目ヤニなし。
△:1時間経過前は目ヤニなし。1時間経過後4時間経過前に目ヤニが認められるようになる。
×:1時間経過前に目ヤニが認められるようになる。
(7)耐ブリードアウト性2:
上記(6)で得た電線を用いたこと以外は、上記(2)と同様に評価した。
(8)難燃性試験2:
上記(6)で得た電線について、UL1581規格のVW−1燃焼試験を行なった。
○:合格。
×:不合格。
実施例11〜13
表3に示す量(質量部)の成分を、加圧ニーダーを使用して排出時樹脂温度160℃の条件で溶融混練し、難燃塩化ビニル系樹脂組成物を得た。上記(4)〜(8)の評価を行った。結果を表3に示す。
(9)チューブ成形時の目ヤニ:
難燃塩化ビニル系樹脂組成物を用い、φ40mmの押出チューブ成形機を使用し、スパイラルダイ出口の樹脂温度170℃、冷却水温度15℃、引取速度10m/分、及び真空水槽の真空度−7.0KPaの条件で、内径2.1mm、外径3.3mmのチューブを、4時間連続で押出成形した。ダイ出口を目視観察し、以下の基準で評価した。
〇:4時間経過後も目ヤニなし。
△:1時間経過前は目ヤニなし。1時間経過後4時間経過前に目ヤニが認められるようになる。
×:1時間経過前に目ヤニが認められるようになる。
(10)耐ブリードアウト性3:
上記(9)で得たチューブを用いたこと以外は、上記(2)と同様に評価した。
実施例14、15、比較例3、4
表3に示す量(質量部)の成分を、加圧ニーダーを使用して排出時樹脂温度160℃の条件で溶融混練し、難燃塩化ビニル系樹脂組成物を得た。上記(4)、(5)、(9)、(10)の評価を行った。結果を表3に示す。
本発明の難燃塩化ビニル系樹脂組成物は、成形時の目ヤニが少なく、柔軟性、引張特性、及び耐ブリードアウト性に優れている。そのため高難燃性、かつ取り回し性に優れたケーブルや電線を得ることができた。また取り回し性に優れたチューブを得ることができた。
一方、成分(b)の替わりに、シス/トランス比が規定範囲外の可塑剤を用いた比較例1及び3、成分(b)(DINP(casNo.28553−12−0のフタル酸ジイソノニルエステル)を水素添加して得た可塑剤)の替わりに、casNo.68515−48−0のフタル酸ジイソノニルエステルを水素添加して得た可塑剤を用いた比較例2及び4は、成形時に目ヤニが発生し、耐ブリードアウト性も不十分であった。

Claims (8)

  1. 成分(a)塩化ビニル系樹脂 100質量部;
    成分(b)casNo.28553−12−0のフタル酸ジイソノニルエステルを水素添加して得られるシス異性体90〜100モル%、トランス異性体10〜0モル%のシクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸ジ(イソノニル)エステル 15〜150質量部;及び
    成分(c)難燃剤 1〜150質量部;
    を含む難燃塩化ビニル系樹脂組成物。
  2. 電線、又はケーブル用である請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 請求項1又は2に記載の樹脂組成物を含む電線、又はケーブル。
  4. UL1581規格のVW−1燃焼試験に適合することを特徴とする請求項3に記載の電線、又はケーブル。
  5. チューブ用である請求項1に記載の樹脂組成物。
  6. 請求項1又は5に記載の樹脂組成物を含むチューブ。
  7. 請求項1に記載の樹脂組成物を含むパッキン。
  8. 請求項1に記載の樹脂組成物を含むテープ。
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