JP5981999B2 - 単純化された有機発光素子及びその製造方法 - Google Patents

単純化された有機発光素子及びその製造方法 Download PDF

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Description

有機発光素子及びその製造方法に関する。
有機発光素子(organiclight emitting device)は、自発光型素子であって、視野角が広くて、コントラストに優れていると共に、応答時間が速く、輝度、駆動電圧及び応答速度特性に優れていて、多色化が可能であるという長所を有している。
一般的な有機発光素子は、アノード及びカソードと、前記アノードとカソードとの間に介在された有機層とを含むことができる。前記有機層は、電子注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層及びカソードなどを含むことができる。前記アノードとカソードとの間に電圧を印加すれば、アノードから注入された正孔は、正孔輸送層を経由して発光層に移動し、カソードから注入された電子は、電子輸送層を経由して発光層に移動する。前記正孔及び電子のようなキャリアは、発光層領域で再結合し、エキシトン(exciton)を生成し、このエキシトンが励起状態から基底状態に変わりながら光が生成される。
有機発光素子は、今までの素子の効率と寿命を増加させるために、正孔注入層、正孔輸送層及び電子輸送層などの補助層(あるいはバッファー層)を次第に増やす方向に発展されて来た。これにより、素子の製造に必要な材料及び工程費用が次第に増加して来て、これを解決することが有機発光素子において大きいイシューとなっている。
前記有機発光素子の補助層を薄膜で形成するか、または除去すれば、発光層と電極(例えば、アノードまたはカソード)との間の距離が減少するようになり、その結果、発光層でエキシトン消滅(excitonquenching)現象が発生するようになる。すなわち、前記正孔注入層、正孔輸送層及び電子輸送層などの補助層は、発光層でエキシトン消滅現象を防止する役目をもすることができる。
したがって、正孔注入層、正孔輸送層及び電子輸送層などの補助層を除去し、素子構造を単純化しながらも、エキシトン消滅現象を最小化することは、高品位の有機発光素子製作のための重要な課題である。
本発明の目的は、高効率を有しながらも構造が単純化され、製造費用が節減された有機発光素子を提供することにある。
一態様によれば、アノード、第1A面(surface1A)及び前記第1A面に対向する第2A面を有する伝導性高分子層、第1B面及び前記第1B面に対向する第2B面を有する低分子発光層及びカソードが順に積層されていて、
前記アノードの一面は、前記伝導性高分子層の第1A面と互いに接触し、前記伝導性高分子層の第2A面は、前記低分子発光層の第1B面と互いに接触し、前記低分子発光層の第2B面は、前記カソードの一面と互いに接触し、
前記伝導性高分子層は、1×10−7S/cm以上0.1S/cm未満の伝導度を有する伝導性高分子及び低−表面エネルギー物質(materialhaving low surface energy)を含む単一層であり、前記第2A面の低−表面エネルギー物質の濃度が前記第1A面の低−表面エネルギー物質の濃度より大きく、前記第2A面のLUMO(lowunoccupied molecular orbital)エネルギーレベルの絶対値(absolutevalue)は、前記低分子発光層のLUMOエネルギーレベルの絶対値より小さく、前記第2A面は、エキシトン消滅(exitonquenching)防止の役目をし、
前記低分子発光層は、低分子発光物質を含み、前記低分子発光物質の電子移動度は、前記低分子発光物質の正孔移動度と同一であるかまたは大きい、有機発光素子が提供される。
前記有機発光素子において、前記第1A面のHOMO(highoccupied molecular orbital)エネルギーレベルの絶対値(すなわち、イオン化ポテンシャル、ionizationpotential)は、前記アノードの仕事関数より大きいことができる。
前記有機発光素子において、前記第2A面のHOMOエネルギーレベルの絶対値は、前記低分子発光層のHOMOエネルギーレベルの絶対値より大きいことができる。
前記有機発光素子の駆動時に、前記伝導性高分子層と前記低分子発光層との間の界面でエキシトン形成領域が形成されることができる。
前記有機発光素子において、前記低−表面エネルギー物質の濃度は、前記第1A面から前記第2A面に向ける方向に沿って漸進的に増加することができる。
前記低−表面エネルギー物質は、少なくとも1つのFを含むフッ化物質であることができる。
前記伝導性高分子は、ポリチオフェン、ポリアニリン、ポリピロール、ポリ(パラ−フェニレン)、ポリフルオレン、ポリ(3、4−エチレンジオキクシチオフェン)、セルフ−ドーピング伝導性高分子及びこれらの誘導体のうち1種以上を含むことができる。前記伝導性高分子は、スルホン化されたポリスチレンのような高分子酸をさらに含むことができる。
前記第2A面のイオン化ポテンシャルは、5.0eV〜6.5eVの範囲で選択されることができる。
前記低分子発光層は、ホストとドーパントを含み、前記ホストは、電子輸送性低分子を含むことができる。
前記カソードは、電子注入層及び金属−含有層を含み、前記電子注入層は、前記低分子発光層の第2B面と接触することができる。
他の態様によれば、基板上にアノードを形成する段階と;前記アノード上に伝導性高分子、前記低−表面エネルギー物質及び溶媒を含む伝導性高分子層形成用組成物を提供及び熱処理し、伝導性高分子層を形成する段階と;前記伝導性高分子層上に低分子発光層を形成する段階と;前記低分子発光層上にカソードを形成する段階;とを含む、前記有機発光素子の製造方法が提供される。
前記伝導性高分子層形成用組成物に含まれた溶媒は、極性溶媒であり、前記極性溶媒は、水、アルコール、エチレングリコール、グリセロール、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)及びアセトンのうち1種以上であることができる。
前記低分子発光層形成段階を真空蒸着法及び溶液工程法を利用して行うことができる。
前記有機発光素子は、高効率を有しながらも、単純化された構造を有するので、製造費用が節減されることができる。
図1は、前記有機発光素子の一具現例の断面を概略的に説明した図である。 図2は、前記有機発光素子の層間エネルギーレベルの絶対値を示す図である。 図3は、評価例1の伝導性高分子層5のスパッタ時間別分子分布を示す図である。 図4aは、評価例1の伝導性高分子層2〜5及び高分子層Aをそれぞれ含むサンプルの光発光(PL)スペクトルである。 図4bは、評価例1の伝導性高分子層2〜5及び高分子層Aをそれぞれ含むサンプルの光発光(PL)スペクトルである。 図5は、評価例1の伝導性高分子層1〜5及び高分子層Aをそれぞれ含むサンプルのPL寿命を示す図である。 図6aは、比較例1〜4及び実施例5の有機発光素子の発光効率を示す図である。 図6bは、比較例1〜4及び実施例5の有機発光素子の発光効率を示す図である。 図6cは、比較例1〜4及び実施例5の有機発光素子の発光効率を示す図である。 図6dは、比較例1〜4及び実施例5の有機発光素子の発光効率を示す図である。
以下、添付の図面を参照して本発明の好ましい実施例を詳しく説明する。
図1は、一具現例による有機発光素子100の一具現例を概略的に示す図である。有機発光素子100は、正孔注入電極であるアノード120、伝導性高分子層130、低分子発光層150及び電子注入電極であるカソード170を順に具備する。前記有機発光素子100のアノード120とカソード170との間に電圧を印加すれば、アノード120から注入された正孔は、伝導性高分子層130を経由して発光層150に移動し、カソード170から注入された電子は、低分子発光層150に移動し、前記正孔と電子は、前記伝導性高分子層130と低分子発光層150との間で再組合し、エキシトン(exciton)を生成し、このエキシトンが励起状態から基底状態に変わりながら光が生成される。
前記伝導性高分子層130は、第1A面(surface1A)141と、前記第1A面141に対向する第2A面145とを含み、前記低分子発光層150は、第1B面145と、前記第1B面145に対向する第2B面147とを含む。
前記アノード120の一面は、前記伝導性高分子層130の第1A面141と互いに接触し、前記伝導性高分子層130の第2A面145は、前記低分子発光層150の第1B面145と互いに接触し、前記低分子発光層150の第2B面147は、前記カソード170の一面と互いに接触する。したがって、前記第2A面と前記第1B面は、同一の参照番号145で表示されている。
図1には示されていないが、前記アノード130は、基板上に形成されていてもよい。前記基板として、通常的な半導体工程で使用される基板が使用されることができる。例えば、前記基板は、ガラス、サファイア、シリコン、シリコン酸化物、金属ホイル(metal foil、例えば、銅ホイル及びアルミニウムホイル)、及びsteel基板(例えば、ステンレススチール(stainless steel)など)、金属酸化物、高分子基板(polymersubstrate)及びこれらのうち2以上の組合を含むことができる。前記金属酸化物の例としては、アルミニウム酸化物、モリブデン酸化物、インジウム酸化物、錫酸化物、インジウム錫酸化物、及びバナジウム酸化物などを挙げることができ、前記高分子基板の例としては、カプトンホイル(Kaptonfoil)、ポリエーテルスルホン(PES、Polyethersulfone)、ポリアクリレート(PAR、Polyacrylate)、ポリエーテルイミド(PEI、Polyetherimide)、ポリエチレンナフタレート(PEN、Polyethylene naphthalate)、ポリエチレンテレフタレート(PET、Polyethyleneterephthalate)、ポリフェニレンスルフィド(PPS、Polyphenylenesulfide)、ポリアリレート(Polyallylate)、ポリイミド(Polyimide)、ポリカーボネートPC、セルローストリアセテート(TAC)、アセチルプロピオニルセルロース(CAP、Celluloseacetate propionate)などを挙げることができるが、これに限定されるものではない。
前記アノード120は、前記基板の上部にアノード形成用物質を蒸着法またはスパッタリング法などを利用して提供することによって形成されることができる。前記アノード120は、正孔注入が容易になるように比較的高い仕事関数を有する物質の中から選択されることができる。前記アノード120は、反射型電極または透過型電極であることができる。前記アノード形成用物質としては、透明で且つ伝導性に優れた酸化インジウム錫(ITO)、酸化インジウム亜鉛(IZO)、酸化錫(SnO2)、酸化亜鉛(ZnO)、金属酸化物/金属/金属酸化物多重層、グラフェン(graphene)及びカーボンナノチューブ(carbon nano tube)などを利用することができる。または、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、Ag、Ag/ITO、Ag/IZO、アルミニウム−リチウム(Al−Li)、カルシウム(Ca)、マグネシウム−インジウム(Mg−In)、マグネシウム−銀(Mg−Ag)などを利用すれば、前記アノード120を反射型電極として形成することもできる。前記アノード120を互いに異なる2種の物質を含むことができる。例えば、前記アノード120を互いに異なる2種の物質を含む2層構造で形成することができるなど多様な変形例が可能である。
前記伝導性高分子層130は、1×10−7S/cm以上0.1S/cm未満の伝導度を有する伝導性高分子及び低−表面エネルギー物質(material havinglow surface energy)を含む単一層である。前記伝導性高分子層130の第2A面145の低−表面エネルギー物質の濃度は、前記伝導性高分子層130の第1A面141の低−表面エネルギー物質の濃度より大きい。前記第2A面145のHOMOエネルギーレベルの絶対値、すなわちイオン化ポテンシャルは、5.0eV以上、例えば、5.0eV〜6.5eVであることができる。
本明細書において「低−表面エネルギー物質」というのは、低い表面エネルギー(surface energy)を有する膜を形成することができる物質であって、具体的には、前記伝導性高分子より低い表面エネルギーを有する物質を示す。前記低−表面エネルギー物質と前記伝導性高分子を混合した組成物では、前記低−表面エネルギー物質と前記伝導性高分子の表面エネルギーの差によって相分離が生じ、低−表面エネルギー物質が上部相(phase)を構成し、伝導性高分子が下部相を構成するようになる。前記低−表面エネルギー物質は、少なくとも1つのFを含む物質であって、前記伝導性高分子の疎水性より大きい疎水性を有することができる。また、前記低−表面エネルギー物質は、前記伝導性高分子の仕事関数より大きい仕事関数を提供することができる物質であることができる。例えば、前記低−表面エネルギー物質は、前記低−表面エネルギー物質よりなる薄膜が、30mN/m以下の表面エネルギーを有し、100nm厚さで10−1S/cm〜10−15S/cmの伝導度を有するようにする物質であることができる。また、前記低−表面エネルギー物質を含む伝導性高分子組成物を利用して製造された薄膜が、30mN/m以下の表面エネルギーを有し、100nm厚さで1×10−7S/cm〜0.1S/cm未満伝導度を有するようにする物質であることができる。
したがって、前記伝導性高分子と前記低−表面エネルギー物質を含む伝導性高分子層形成用組成物を含む膜をアノード120上に形成すれば、前記低−表面エネルギー物質の低い表面エネルギーに起因して、伝導性高分子と前記低−表面エネルギー物質は、均一に(homogeneous)混合されない。代わりに、前記低−表面エネルギー物質の濃度は、前記第1A面141から前記第2A面145に向ける方向に沿って漸進的に増加する傾斜を有し、相対的に前記伝導性高分子の濃度は、前記第2A面145から前記第1A面141に向ける方向に沿って漸進的に増加する傾斜を有するように、伝導性高分子と低−表面エネルギー物質が分布することができる。その後、アノード120上に形成された前記伝導性高分子と前記低−表面エネルギー物質を含む伝導性高分子層形成用組成物を含む膜をベーキングすることによって、成膜工程を完成すれば、低−表面エネルギー物質の濃度が第1A面141から第2A面145に向ける方向に沿って漸進的に増加する伝導性高分子層130を形成することができる。
前記伝導性高分子層130は、ただ一度の溶液成膜工程(solutionfilm-forming process)を通じて伝導性高分子と低−表面エネルギー物質の自己−配列(self-organization)により形成されるので、伝導性高分子層と低−表面エネルギー物質層が区分されない単一層(single layer)の形態を有する。
図2は、有機発光素子100のアノード120、伝導性高分子層130及び低分子発光層150の間のエネルギーレベルを概略的に示す図である。
伝導性高分子層130及び低分子発光層150のHOMO及び/またはLUMO値は、真空準位(vacuum level)より下方に存在し、負数(negative number)で表現されるが、正数(positive number)で表現されるアノード120の仕事関数Xとともに比較するために、図2には、伝導性高分子層130及び低分子発光層105のHOMO及びLUMO値の絶対値(absolute number)を表記した。
低−表面エネルギー物質の濃度は、伝導性高分子層130の第1A面141から第2A面145に向ける方向に沿って漸進的に増加する。したがって、伝導性高分子層130の第1A面141のHOMOエネルギーレベルの絶対値Yは、第2A面145のHOMOエネルギーレベルの絶対値Yより小さく、第1A面141のLUMOエネルギーレベルの絶対値Yは、第2A面145のLUMOエネルギーレベルの絶対値Yより大きい。
前記伝導性高分子層130の第2A面145のLUMO(low unoccupied molecular orbital)エネルギーレベルの絶対値Yは、前記低分子発光層のLUMOエネルギーレベルの絶対値Zより小さいことがある。したがって、カソード170から注入され、低分子発光層150に伝達された電子は、伝導性高分子層130に実質的に伝達されないことがある。したがって、前記伝導性高分子層130は、電子防止層EBLの役目を行うことができる。
一方、前記伝導性高分子層130の第1A面141のHOMOエネルギーレベルの絶対値Yは、前記アノード120の仕事関数Xより大きいことができる。また、前記伝導性高分子層130の第2A面145のHOMOエネルギーレベルの絶対値Y3は、前記低分子発光層150のHOMOエネルギーレベルの絶対値Zより大きいことができる。したがって、アノード120から伝導性高分子層130への正孔注入及び伝導性高分子層130から低分子発光層150への正孔伝達は、円滑に行われることができる。
その結果、正孔と電子が再組合し、エキシトンが形成されるエキシトン形成領域160は、伝導性高分子層130と低分子発光層150との間に形成されることができる。これにより、前記有機発光素子100は、優れた発光効率を有することができる。
前記伝導性高分子層130の第2A面145には、前記伝導性高分子の代わりに、前記低−表面エネルギー物質が相対的に多量存在するので、前記第2A面145は、エキシトン形成領域160で形成されたエキシトンが伝導性高分子層130に含まれた伝導性高分子に起因して消滅(quenching)されることを実質的に防止することができる。これにより、前記有機発光素子100は、優れた発光効率を有することができる。
前記低−表面エネルギー物質は、極性溶媒に対して、90%以上の溶解度、例えば、95%以上の溶解度を有する物質であることができる。前記低−表面エネルギー物質は、平均粒径が10nm以下のナノ粒子の形態で前記極性溶媒に分散されることができる。前記極性溶媒の例としては、水、アルコール(メタノール、エタノール、n−プロパノール、2−プロパノール、n−ブタノールなど)、エチレングリコール、グリセロール、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、アセトンなどを挙げることができるが、これに限定されるものではない。
前記低−表面エネルギー物質は、少なくとも1つのFを含む物質であることができる。例えば、前記低−表面エネルギー物質は、少なくとも1つのFを含むフッ化高分子またはフッ化オリゴマーであることができる。
一具現例によれば、前記低−表面エネルギー物質は、下記化学式1〜3のうちいずれか1つの繰り返し単位を有するフッ化高分子であることができる:
〈化学式1〉
前記化学式1において、
aは、0〜10,000,000の数であり、
bは、1〜10,000,000の数であり、
は、−[O−C(R)(R)−C(R)(R)]−[OCFCF−R、−COOHまたは−O−R−Rであり、
前記R、R、R及びRは、互いに独立的に、−F、−CF、−CHFまたは−CHFであり、
前記c及びdは、互いに独立的に、0〜20の数であり、
前記Rは、−(CF−(zは、1〜50の整数)または−(CFCFO)−CFCF−(zは1〜50の整数)であり、
前記R及びRは、互いに独立的に、−SOM、−POまたは−COMであり、
前記Mは、Na、K、Li、H、CH(CHNH (wは、0〜50の整数)、NH 、NH 、NHCF 、CHO、COH、CHOH、CH(CHCHO(wは、0〜50の整数)を示す。
〈化学式2〉
前記化学式2において、
は、水素、置換または非置換されたC−C60アリール基または−COOHであり、
は、水素または置換または非置換されたC−C20アルキル基であり、
は、−O−(CF−SOM、−O−(CF−PO、−O−(CF)r−COM、または−CO−NH−(CH−(CF−CFであり、
前記r、s及びtは、互いに独立的に、0〜20の数であり、
前記Mは、Na、K、Li、H、CH(CHNH (wは、0〜50の整数)、NH 、NH 、NHSOCF 、CHO、COH、CHOH、CH(CHCHO(wは、0〜50の整数)を示す。
〈化学式3〉
前記化学式3において、
m及びnは、0≦m<10,000,000、0<n≦10,000,000であり、
x及びyは、それぞれ独立的に0〜20の数であり、
Yは、−SOM、−POまたは−COMであり、
前記Mは、Na、K、Li、H、CH(CHNH (wは、0〜50の整数)、NH 、NH 、NHSOCF 、CHO、COH、CHOH、CH(CHCHO(wは、0〜50の整数)を示す。
例えば、前記低−表面エネルギー物質は、前記化学式1で表示される繰り返し単位を含むフッ化高分子であることができるが、これに限定されるものではない。
例えば、前記低−表面エネルギー物質は、前記化学式1で表示される繰り返し単位を含むフッ化高分子であって、aは、100〜10000の数であり、bは、50〜1000の数であり、Qは、−[O−C(R)(R)−C(R)(R)]−[OCFCF−Rであるフッ化高分子であることができる。
例えば、前記低−表面エネルギー物質は、前記化学式1で表示される繰り返し単位を含むフッ化高分子であって、aは、100〜10000の数であり、bは、50〜1000の数であり、Qは、−[O−C(R)(R)−C(R)(R)]−[OCFCF−Rであるフッ化高分子であり、且つ前記cは、1〜3の数であり、R、R及びRは、−Fであり、Rは、−CFであり、dは、1〜3の数であり、Rは、−SOMであることができるが、これに限定されるものではない。
一方、前記低−表面エネルギー物質は、下記化学式10で表示されるフッ化シラン系物質であることができる。
〈化学式10〉
前記化学式10において、
Xは、末端基であり、
は、ペルフルオロポリエーテルアルコール、ポリイソシアネート及びイソシアネート反応性−非フッ素化モノマーの縮合反応から収得したフッ化モノマーから由来する単位またはフルオル化C−C20アルキレン基を示し、
は、非フッ素化モノマーから由来する単位を示し、
は、−Si(Y)(Y)(Y)で表示されるシリル基を有する単位を示し、
前記Y、Y及びYは、互いに独立的に、ハロゲン原子、置換または非置換されたC−C20アルキル基、置換または非置換されたC−C30アリール基または加水分解性置換基を示し、前記Y、Y及びYのうち少なくとも1つは、前記加水分解性置換基であり、
Gは、鎖伝達剤(chain transferagent)の残基を含む1価有機グループであり、
nは、1〜100の数であり、
mは、0〜100の数であり、
rは、0〜100の数であり、
n+m+rは、少なくとも2であり、
pは、0〜10の数である。
例えば、前記Xは、ハロゲン原子であることができ、前記Mは、フルオル化C−C10アルキレン基であることができ、Mは、C−C10アルキレン基であることができ、前記Y、Y及びYは、互いに独立的に、ハロゲン原子(Br、Cl、Fなど)であることができ、pは、0であることができる。例えば、前記化学式10で表示されるフッ化シラン系物質は、CFCHCHSiClであることができるが、これに限定されるものではない。
前記化学式10で表示されるフッ化シラン系物質に対する詳細な説明は、米国特許第7728098に記述されており、これは、参照され、本明細書に統合される。
前記伝導性高分子は、0.1S/cm以上、例えば、1S/cm以上の高伝導性を有する伝導性高分子であることができる。
例えば、前記伝導性高分子は、ポリチオフェン、ポリアニリン、ポリピロール、ポリスチレン、スルホン化されたポリスチレン、ポリ(3、4−エチレンジオキシチオフェン)、セルフ−ドーピング伝導性高分子、これらの誘導体またはこれらのうち2以上の組合を含むことができる。前記誘導体は、各種スルホン酸などをさらに含むことができることを意味することができる。
例えば、前記伝導性高分子は、Pani:DBSA(Polyaniline/Dodecylbenzenesulfonic acid:ポリアニリン/ドデシルベンゼンスルホン酸、下記化学式参照)、PEDOT:PSS(Poly(3、4-ethylenedioxythiophene)/Poly(4-styrenesulfonate):(ポリ(3、4−エチレンジオキシチオフェン)/ポリ(4−スチレンスルホン酸)、下記化学式参照)、Pani:CSA(Polyaniline/Camphorsulfonicacid:(ポリアニリン/カンファースルホン酸)またはPANI:PSS(Polyaniline)/Poly(4-styrenesulfonate):(ポリアニリン)/ポリ(4−スチレンスルホン酸)などを含むことができるが、これに限定されるものではない。

Pani:DBSA

PEDOT:PSS
前記Rは、HまたはC1−C10アルキル基であることができる。
前記セルフ−ドーピング伝導性高分子は、重合度10〜10,000,000を有することができ、下記化学式13で表示される繰り返し単位を有することができる:
〈化学式13〉
前記化学式13で、0<m<10000000、0<n<10000000、0≦a≦20、0≦b≦20であり、
、R、R、R’、R’、R’及びR’のうち少なくとも1つは、イオン基を含んでおり、A、B、A’、B’は、それぞれ独立的に、C、Si、Ge、Sn、またはPbから選択され、
、R、R、R’、R’、R’及びR’は、それぞれ独立的に水素、ハロゲン、ニトロ基、置換または非置換されたアミノ基、シアノ基、置換または非置換されたC−C30アルキル基、置換または非置換されたC−C30アルコキシ基、置換または非置換されたC−C30アリール基、置換または非置換されたC−C30のアリールアルキル基、置換または非置換されたC−C30のアリールオキシ基、置換または非置換されたC−C30のヘテロアリール基、置換または非置換されたC−C30のヘテロアリールアルキル基、置換または非置換されたC−C0のヘテロアリールオキシ基、置換または非置換されたC−C30のシクロアルキル基、置換または非置換されたC−C30のヘテロシクロアルキル基、置換または非置換されたC−C30アルキルエステル基、及び置換またはC−C30の非置換されたアリールエステル基よりなる群から選択され、前記化学式中の炭素に、選択的に水素またはハロゲン元素が結合し、
は、共役系伝導性高分子鎖よりなり、
X及びX’は、それぞれ独立的に単純結合、O、S、置換または非置換されたC−C30アルキレン基、置換または非置換されたC1−C30ヘテロアルキレン基、置換または非置換されたC−C30アリレン基、置換または非置換されたC−C30のアリルアルキレン基、置換または非置換されたC−C30のヘテロアリレン基、置換または非置換されたC−C30のヘテロアリールアルキレン基、置換または非置換されたC−C20のシクロアルキレン基、及び置換または非置換されたC−C30のヘテロシクロアルキレン基アリールエステル基よりなる群から選択され、前記化学式中の炭素に、選択的に水素またはハロゲン元素が結合することができる。
例えば、前記イオン基がPO 2−、SO 、COO、I、CHCOOよりなる群で選択された陰イオン基と、Na、K、Li、Mg+2、Zn+2、Al+3の中から選択された金属イオン、H、NH 、CH(−CH−)(nは1〜50の自然数)の中から選択された有機イオンよりなる群から選択され、前記陰イオン基と対を成す陽イオン基とを含むことができる。
例えば、前記化学式13のセルフ−ドーピング伝導性高分子で、R、R、R、R’1、R’、R’及びR’のうちそれぞれ少なくとも1つ以上は、フッ素であるか、フッ素で置換された基であることができるが、これに限定されるものではない。
本明細書において非置換されたアルキル基の具体的な例としては、直鎖型または分岐型であって、メチル、エチル、プロピル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、iso−アミル、ヘキシルなどを挙げることができ、前記アルキル基に含まれている1つ以上の水素原子は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、置換または非置換されたアミノ基(−NH、−NH(R)、−N(R’)(R”)、R’とR”は、互いに独立的に炭素数1〜10のアルキル基である)、アミジノ基、ヒドラジン、またはヒドラゾン基、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基、C−C20のアルキル基、C−C20のハロゲン化されたアルキル基、C−C20のアルケニル基、C−C20のアルキニル基、C−C20のヘテロアルキル基、C−C20のアリール基、C−C20のアリールアルキル基、C−C20のヘテロアリール基、またはC−C20のヘテロアリールアルキル基で置換されることができる。
本明細書において、ヘテロアルキル基は、前記アルキル基の主鎖中の炭素原子のうち1つ以上、好ましくは、1〜5個の炭素原子が酸素原子、硫黄原子、窒素原子、リン原子などのようなヘテロ原子で置換されたものを意味する。
本明細書において、アリール基は、1つ以上の芳香族環を含む炭素環式芳香族システムを意味し、前記環は、ペンダント方法で一緒に付着されるかまたは融合(fused)されることができる。アリール基の具体的な例としては、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチルなどのような芳香族グループを挙げることができ、前記アリール基のうち1つ以上の水素原子は、前記アルキル基の場合と同様の置換基で置換可能である。
本明細書において、ヘテロアリール基は、N、O、PまたはSの中から選択された1、2または3個のヘテロ原子を含み、残りの環原子がCである環原子数5〜30の環芳香族システムを意味し、前記環は、ペンダント方法で一緒に付着されるかまたは融合(fused)されることができる。そして、前記ヘテロアリール基のうち1つ以上の水素原子は、前記アルキル基の場合と同様の置換基で置換可能である。
本明細書において、アルコキシ基は、ラジカル−O−アルキルを言い、この際、アルキルは、上記で定義された通りである。具体的な例としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソブチルオキシ、sec−ブチルオキシ、ペンチルオキシ、iso−アミルオキシ、ヘキシルオキシなどを挙げることができ、前記アルコキシ基のうち1つ以上の水素原子は、前記アルキル基の場合と同様の置換基で置換可能である。
本発明において使用される置換基であるヘテロアルコキシ基は、1個以上のヘテロ原子、例えば酸素、硫黄または窒素がアルキル鎖内に存在することができるということを除外すれば、本質的に前記アルコキシの意味を有し、例えばCHCHOCHCHO−、COCHCHOCHCHO−及びCHO(CHCHO)Hなどである。
本明細書において、アリールアルキル基は、前記定義されたようなアリール基で水素原子中の一部が低級アルキル、例えばメチル、エチル、プロピルなどのようなラジカルで置換されたものを意味する。例えば、ベンジル、フェニルエチルなどがある。前記アリールアルキル基のうち1つ以上の水素原子は、前記アルキル基の場合と同様の置換基で置換可能である。
本明細書において、ヘテロアリールアルキル基は、ヘテロアリール基の水素原子の一部が低級アルキル基で置換されたものを意味し、ヘテロアリールアルキル基のうちヘテロアリールに対する定義は、前述した通りである。前記ヘテロアリールアルキル基のうち1つ以上の水素原子は、前記アルキル基の場合と同様の置換基で置換可能である。
本明細書において、アリールオキシ基は、ラジカル−O−アリールを言い、この際、アリールは、上記で定義された通りである。具体的な例として、フェノキシ、ナフトキシ、アントラセニルオキシ、フェナントレニルオキシ、フルオレニルオキシ、インデニルオキシなどがあり、アリールオキシ基のうち1つ以上の水素原子は、前記アルキル基の場合と同様の置換基で置換可能である。
本明細書において、ヘテロアリールオキシ基は、ラジカル−O−ヘテロアリールを言い、この際、ヘテロアリールは、上記で定義された通りである。
本明細書において、ヘテロアリールオキシ基の具体的な例として、ベンジルオキシ、フェニルエチルオキシ基などがあり、ヘテロアリールオキシ基のうち1つ以上の水素原子は、前記アルキル基の場合と同様の置換基で置換可能である。
本明細書において、シクロアルキル基は、炭素原子数5〜30の1価モノサイクリックシステムを意味する。前記シクロアルキル基のうち少なくとも1つ以上の水素原子は、前記アルキル基の場合と同様の置換基で置換可能である。
本明細書において、ヘテロシクロアルキル基は、N、O、PまたはSの中から選択された1、2または3個のヘテロ原子を含み、残りの環原子がCである環原子数5〜30の1価モノサイクリックシステムを意味する。前記シクロアルキル基のうち1つ以上の水素原子は、前記アルキル基の場合と同様の置換基で置換可能である。
本明細書において、アルキルエステル基は、アルキル基とエステル基が結合されている作用基を意味し、この際、アルキル基は、前記定義された通りである。
本明細書において、ヘテロアルキルエステル基は、ヘテロアルキル基とエステル基が結合されている作用基を意味し、前記ヘテロアルキル基は、前記定義された通りである。
本明細書において、アリールエステル基は、アリール基とエステル基が結合されている作用基を意味し、この際、アリール基は、前記定義された通りである。
本明細書において、ヘテロアリールエステル基は、ヘテロアリール基とエステル基が結合されている作用基を意味し、この際、ヘテロアリール基は、前記定義された通りである。
本発明で使用されるアミノ基は、−NH、−NH(R)または−N(R’)(R”)を意味し、R’とR”は、互いに独立的に炭素数1〜10のアルキル基である。
本明細書において、ハロゲンは、フッ素、塩素、ブロム、ヨード、またはアスタチンであり、これらのうちフッ素が特に好ましい。
前記伝導性高分子層130において低−表面エネルギー物質の全体濃度は、前記伝導性高分子100重量部当たり10重量部〜500重量部、例えば、20重量部〜400重量部であることができるが、これに限定されるものではない。前記低−表面エネルギー物質の含量が前述したような範囲を満足する場合、伝導性高分子層130は、前述したような低−表面エネルギー物質の濃度勾配を有することができ、高発光効率の有機発光素子を具現することができる。
前記伝導性高分子層130の厚さは、2nm〜300nm、例えば、5nm〜100nmであることがある。前記伝導性高分子層130の厚さが、前述したような範囲を満足する場合、エネルギーレベル勾配、高い表面イオン化ポテンシャルY、及び高い発光効率特性を達成することができる。
前記低分子発光層150は、低分子発光物質を含むことができる。前記低分子発光物質の電子移動度は、前記低分子発光物質の正孔移動度と同一であるか、または大きくなることができる。
前記有機発光素子100は、図2に示されたように、X<Y<Yの関係を有することができるので、正孔は、アノード120から低分子発光層150に速く多量伝達されることができる。一方、前記有機発光素子100は、図2に示されたように、Y<Zの関係を有することができるので、カソード170から低分子発光層150への電子注入は、遅延されることができる。したがって、電子移動度が正孔移動度と同一であるか、または大きい低分子発光物質を低分子発光層150に使用しても、伝導性高分子層130への電子伝達が遅延され、伝導性高分子層130と低分子発光層150との間の界面で電子が蓄積されるようになり、正孔と電子が再組合され、エキシトンが形成されるエキシトン形成領域160が伝導性高分子層130と低分子発光層150との間に効果的に形成されることができる。その結果、前記有機発光素子100は、高発光効率を有することができる。
前記低分子発光層150の厚さは10nm〜100nm、例えば、10nm〜60nmであることがある。前記低分子発光層150の厚さが前記範囲を満足する場合、駆動電圧上昇なしに優れた発光特性を得ることができる。
前記低分子発光層150は、ホストとドーパントを含むことができる。前記ホストは、両極性輸送(ambipolar transport)物質及び電子輸送性物質のうち1種以上を含むことができる。
前記両極性輸送物質は、正孔輸送能力及び電子輸送能力を同時に有する公知の物質の中から任意に選択されることができる。例えば、前記両極性輸送物質は、ter(9、9−ジアリルフルオレン)誘導体(例えば、2、7−ビス[9、9−ジ(4−メチルフェニル)−フルオレン−2−イル]−9、9−ジ(4−メチルフェニル)フルオリン(2、7-bis[9、9-di(4-methylphenyl)]-fluoren-2-yl]-9、9-di(4-methylphenyl)fluorine:TDAF)、2、7−ビス(9、9−スピロビフルオレン−2−イル)−9、9−スピロビフルオレン(2、7-bis(9、9-spirobifluoren-2-yl)-9、9-spirobifluorene):BDAF)]、9、10−ジ(ナフト−2−イル)アントラセン(9、10-di(naphth-2-yl)anthracene:ADN)、2−tert−ブチル−9、10−ビス−(ベータ−ナフチル)−アントラセン(2-tert-butyl-9、10-bis-(β-naphthyl)-anthracene:TBADN)、2、6−ジ(t−ブチル)−9、10−ジ(2−ナフチル)アントラセン(2、6-di(t-butyl)-9、10-di(2-naphthyl)anthracene:2TBADN)、2、6−ジ(t−ブチル)−9、10−ジ−[6−(t−ブチル)(2−ナフチル)]アントラセン(2、6-di(t-butyl)-9、10-di-[6-(t-butyl)(2-naphthyl)]anthracene:3TBADN)、2−メチル−9、10−ビス(ナフタレン−2−イル)アントラセン(2-methyl-9、10-bis(naphthalen-2-yl)anthracene:MADN)、ターフルオレン(terfluorene:E3)などを例示することができるが、これに限定されるものではない。
前記電子輸送性物質は、同一電界下で電子移動度が正孔移動度より大きい物質であることができる。例えば、前記電子輸送性物質は、有機発光素子の電子輸送層及び/または電子注入層材料の中から選択されることができる。前記電子輸送性物質は、トリス(8−ヒドロキシキノリン)アルミニウム(tris(8-hydroxyquinoline)aluminum:Alq)、2、2’、2”−(ベンゼン−1、3、5−トリイル)−トリス(1−フェニル−1H−ベンズイミダゾール)((2、2’、2”-(benzene-1、3、5-triyl)-tris(1-phenyl-1H-benzimidazole:TPBI)、2、9−ジメチル−4、7−ジフェニル−1、10−フェナントロリン(2、9-dimethyl-4、7-diphenyl-1、10-phenanthroline:BCP)、4、7−ジフェニル−1、10−フェナントロリン(4、7-diphenyl-1、10-phenanthroline:Bphen)、ビス(2−メチル−8−キノリノラート)−4−(フェニルフェノラト)アルミニウム(Bis(2-methyl-8-quinolinolate)-4-(phenylphenolato)aluminium:Balq)、1、3−ビス[2−(2、2’−ビピリジン−6−イル)−1、3、4−オキサジアゾ−5−イル]ベンゼン(1、3-bis[2-(2、2’-bipyridine-6-yl)-1、3、4-oxadiazo-5-yl]benzene:Bpy−OXD)、6、6’−ビス[5−(ビフェニル−4−イル)−1、3、4−オキサジアゾ−2−イル]−2、2’−ビピリジル(6、6’-bis[5-(biphenyl-4-yl)-1、3、4-oxadiazo-2-yl]-2、2’-bipyridyl:BP−OXD−Bpy)、3−(4−ビフェニル)−4−(フェニル−5−tert−ブチルフェニル−1、2、4−トリアゾール(3-(4-biphenyl)-4-phenyl-5-tert-butylphenyl-1、2、4-triazole:TAZ)、4−(ナフタレン−1−イル)−3、5−ジフェニル−4H−1、2、4−トリアゾール(4-(naphthalen-1-yl)-3、5-diphenyl-4H-1、2、4-triazole:NTAZ)、2、9−ビス(ナフタレン−2−イル)−4、7−ジフェニル−1、10−フェナントロリン(2、9-bis(naphthalen-2-yl)-4、7-diphenyl-1、10-phenanthroline:NBphen)、トリス(2、4、6−トリメチル−3−(ピリジン−3−イル)フェニル)ボラン(Tris(2、4、6-trimethyl-3-(pyridin-3-yl)phenyl)borane:3TPYMB)、フェニル−ジピレニルホスフィンオキシド(Phenyl-dipyrenylphosphine oxide:POPy2)、3、3’、5、5’−テトラ[(m−ピリジル)−フェン−3−イル]ビフェニル(3、3’、5、5’-tetra[(m-pyridyl)-phen-3-yl]biphenyl:BP4mPy)、1、3、5−トリ[(3−ピリジル)−フェン−3−イル]ベンゼン(1、3、5-tri[(3-pyridyl)-phen-3-yl]benzene:TmPyPB)、1、3−ビス[3、5−ジ(ピリジン−3−イル)フェニル]ベンゼン(1、3-bis[3、5-di(pyridin-3-yl)phenyl]benzene:BmPyPhB)、ビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]キノリナト)ベリリウム(Bis(10-hydroxybenzo[h]quinolinato)beryllium:Bepq)、ビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]キノリナト)ベリリウム(bis(10-hydroxybenzo[h]quinolinato)-beryllium:Bebq)、ジフェニルビス(4−ピリジン−3−イル)フェニル)シラン(Diphenylbis(4-pyridin-3-yl)phenyl)silane:DPPS)及び1、3、5−トリ(p−ピリド−3−イル−フェニル)ベンゼン(1、3、5-tri(p-pyrid-3-yl-phenyl)benzene:TpPyPB)を例示することができるが、これに限定されるものではない。

〈Alq

〈TDAF〉

〈BDAF〉

〈TPBI〉

〈PBD〉

〈BCP〉

〈Bphen〉

〈Balq〉

〈Bpy−OXD〉

〈BP−OXD−Bpy〉

〈TAZ〉

〈NTAZ〉

〈NBphen〉

〈3TPYMB〉

〈POPy2〉

〈BP4mPy〉

〈TmPyPB〉

〈BmPyPhB〉

〈Bepq2〉

〈Bebq2〉

〈DPPS〉

〈TpPyPB〉
前記低分子発光層150のホストは、前述したような両極性輸送物質及び電子輸送性物質のうち1種以上以外に、正孔輸送性物質をさらに含むことができる。
前記正孔輸送性物質は、同一電界下の正孔移動度が電子移動度より大きい物質であることができる。例えば、前記正孔輸送性物質は、有機発光素子の正孔注入層または正孔輸送層材料であることができる。例えば、前記正孔輸送性物質は、1、3−ビス(カルバゾール−9−イル)ベンゼン(1、3-bis(carbazol-9-yl)benzene:MCP)、1、3、5−トリス(カルバゾール−9−イル)ベンゼン(1、3、5-tris(carbazol-9-yl)benzene:TCP)、4、4’、4”−トリス(カルバゾール−9−イル)トリフェニルアミン(4、4’、4”-tris(carbazol-9-yl)triphenylamine:TcTa)、4、4’−ビス(カルバゾール−9−イル)ビフェニル(4、4’-bis(carbazol-9-yl)biphenyl:CBP)、N、N’−ビス(ナフタレン−1−イル)−N、N’−ビス(フェニル)ベンジジン(N、N’-bis(naphthalen-1-yl)-N、N’-bis(phenyl)-benzidine:NPB)、N、N’−ビス(ナフタレン−2−イル)−N、N’−ビス(フェニル)−ベンジジン(N、N’-bis(naphthalen-2-yl)-N、N’-bis(phenyl)-benzidine:β−NPB)、N、N’−ビス(ナフタレン−1−イル)−N、N’−ビス(フェニル)−2、2’−ジメチルベンジジン(N、N’-bis(naphthalen-1-yl)-N、N’-bis(phenyl)-2、2’-dimethylbenzidine:α−NPD)、ジ−[4、−(N、N−ジトリル−アミノ)−フェニル]シクロヘキサン(Di-[4-(N、N-ditolyl-amino)-phenyl]cyclohexane:TAPC)、N、N、N’、N”−テトラ−ナフタレン−2−イル−ベンジジン(N、N、N’、N”-tetra-naphthalen-2-yl-benzidine:β−TNB)及びN4、N4、N4’、N4’-tetra(biphenyl-4-yl)biphenyl-4、4’-diamine(TPD15)などを例示することができ、これに限定されるものではない。

〈NPB〉

〈MCP〉

〈TCP〉

〈TcTa〉

〈CBP〉

〈β−NPB〉

〈α−NPD〉

〈TAPC〉

〈β−TNB〉

〈TPD15〉
前記低分子発光層150のドーパントとしては、赤色、緑色及び青色ドーパントのうち1種以上を使用することができる。
前記低分子発光層150の赤色ドーパントとして、ルブレン(5、6、11、12−テトラフェニルナフタセン)、Pt(II)octaethylporphine(PtOEP)、Tris(1-phenylisoquinoline)iridium(III)(Ir(piq)3)、Bis(1-phenylisoquinoline)(acetylacetonate)iridium(III)Ir(piq)2(acac))、Btp2Ir(acac)、5、6、11、12-tetraphenylnaphthacene(Rubrene)などを利用することができるが、これに限定されるものではない。
前記低分子発光層150の緑色ドーパントとして、Tris(2-phenylpyridine)(iridium)(III)(Ir(ppy)3)、Bis(2-phenylpyridine)(acetylacetonate)iridium(III)Ir(ppy)2(acac))、Ir(mpyp)、C545T(10−(2−ベンゾアアゾイル)−1、1、7、7−テトラメチル−2、3、6、7−テトラヒドロ−1H、5H、11H−[1]ベンゾピラノ[6、7、8−ij]キノリジン−11−オン、下記化学式参照)などを利用することができるが、これに限定されるものではない。
C545T
一方、低分子発光層150の青色ドーパントとして、Bis(3、5-difluoro-2-(2-pyridyl)phenyl-(2-carboxypyridyl)iridium(III)(FIrPic)、FIrpic、(Fppy)Ir(tmd)、Ir(dfppz)、ter−フルオレン(fluorene)、4、4’−ビス[4−(ジ−p−トリルアミノ)−スチリル]ビフェニル(DPAVBi)、2、5、8、11−テトラ−tert−ブチルペリレン(TBP)などを利用することができるが、これに限定されるものではない。
前記低分子発光層150は、前記赤色、緑色及び青色ドーパントのうち1種を含んで赤色光、緑色光及び青色光をそれぞれ具現するか、前記赤色、緑色及び青色ドーパントのうち2種以上を含んで、白色光を具現することができるなど多様な変形例が可能である。
前記ドーパントは、前記低分子発光層150のうち一部の領域にのみドーピングされることができる。例えば、低分子発光層150の全体厚さが70nmである場合、低分子発光層150のうち伝導性高分子層130と接触した界面、すなわち低分子発光層150のうち第1B面145から20nm以内の20nm厚さの領域には、ホスト及びドーパントが存在し、残りの50nm厚さの領域には、ドーパントなしにホストだけが存在することができる。または、低分子発光層150の全体厚さが70nmの場合、低分子発光層150のうち伝導性高分子層130と接触した界面、すなわち、低分子発光層150のうち第1B面145から10nm以内の10nm厚さの領域には、ドーパントなしにホストだけが存在することができ、第1B面140から10nm〜30nm離れた20nm厚さの領域には、ホスト及びドーパントが存在することができ、残りの40nm厚さの領域には、ドーパントなしにホストだけが存在することができるなど、多様な変形例が可能である。
本発明での前記発光層は、真空蒸着及び溶液工程によって製造されることができる。真空蒸着は、通常、熱蒸着法を使用して、溶液工程は、スピンコーティング(spin-coating)、インクジェットプリンティング(ink-jetprinting)、ノズルプリンティング(nozzle printing)、スプレイコーティング法(spray coating)、スクリーンプリンティング(screen printing)、ドクターブレードコーティング法(doctor blade coating)、グラビアプリンティング(gravureprinting)及びオフセットプリンティング(offset printing)法が使用されることができる。
前記カソード170は、金属、合金、電気伝導性化合物及びこれらの組合を使用することができる。具体的な例としては、リチウム(Li)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、アルミニウム−リチウム(Al−Li)、カルシウム(Ca)、マグネシウム−インジウム(Mg−In)、マグネシウム−銀(Mg−Ag)、グラフェン(graphene)、カーボンナノチューブ(carbon nanotube)及び伝導性高分子などを挙げることができる。また、前面発光素子を得るために、ITO、IZOなどを使用することもできる。
前記カソード170は、単一層または多層構造を有することができる。例えば、前記カソード170は、電子注入層及び金属−含有層を含むことができる。例えば、前記電子注入層は、電子注入を促進する物質として、公知の電子注入材料である、LiF、NaCl、CsF、LiO、BaO、BaF、Liq(リチウムキノレート)などを使用することができる。前記金属−含有層は、単一金属層であるか、2種以上の金属を含むか、金属酸化物を含むことができる。前記金属−含有層としては、リチウム(Li)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、アルミニウム−リチウム(Al−Li)、カルシウム(Ca)、マグネシウム−インジウム(Mg−In)、マグネシウム−銀(Mg−Ag)などを使用することができるが、これに限定されるものではない。
前記カソード170が電子注入層及び金属−含有層を含む場合、前記低分子発光層150の第2B面147は、前記カソード170の電子注入層の一面と接触することができる。前記電子注入層の厚さは、約0.1nm〜10nm、例えば、0.5nm〜5nmであることができる。前記電子注入層の厚さが前述したような範囲を満足する場合、実質的な駆動電圧上昇なしに満足できる程度の電子注入特性を得ることができる。
前記有機発光素子100の製造方法の一具現例を説明すれば、下記の通りである。
まず、基板上にアノード120を形成する。前記アノード120の形成用物質は、前述したものを参照する。前記アノード120は、蒸着法、スパッタリング法など多様な方法を利用して形成することができる。
次いで、前記アノード120上に前述したような伝導性高分子層130を形成する。前記伝導性高分子層130は、アノード120上に前記伝導性高分子、低−表面エネルギー物質及び溶媒を含む伝導性高分子層形成用組成物を提供した後、これを熱処理することによって、形成することができる。
前記伝導性高分子層形成用組成物のうち伝導性高分子及び低−表面エネルギー物質に対する説明は、前述したものを参照する。
前記伝導性高分子層形成用組成物のうち溶媒は、前記伝導性高分子及び低−表面エネルギー物質と混和性があり、加熱などによって除去が容易い溶媒であることができる。前記溶媒は、極性溶媒であることができ、例えば、水、アルコール(メタノール、エタノール、n−プロパノール、2−プロパノール、n−ブタノールなど)、極性有機溶媒(例えば、エチレンクリコール(ethylene glycol)、グリセロール(glycerol)、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルサルポキシド(DMSO)など)またはこれらのうち2以上の組合であることができる。
前記溶媒は、互いに異なる2以上の物質の混合物であることができる。または、前記溶媒は、前記極性有機溶媒を含むことができる。例えば、前記溶媒は、極性有機溶媒であるか、水とアルコールの混合物であるか、水と極性有機溶媒の混合物であるか、アルコールと極性有機溶媒の混合物であるか、または水、アルコール及び極性有機溶媒の混合物であることができるなど、多様な変形が可能である。
前記極性有機溶媒の例としては、前述したように、エチレングリコール、グリセロール、DMF、DMSO及びこれらのうち2以上の組合を挙げることができるが、これに限定されるものではない。
前記極性有機溶媒は、前記伝導性高分子層形成用組成物に含まれた伝導性高分子の凝集(aggregation)及び結晶化(crystallization)を向上させることができ、前記伝導性高分子層形成用組成物及び前記組成物から製造される伝導性高分子層130の伝導度を調節または向上させることができる。
前記溶媒が極性有機溶媒を含む場合、前記極性有機溶媒の含量は、前記伝導性高分子層形成用組成物100重量%当たり1重量%〜30重量%であることができるが、これに限定されるものではない。
前記伝導性高分子層130は、例えば、伝導性高分子−含有層及び低−表面エネルギー物質層を個別的に形成するものではなく、前述したような伝導性高分子、低−表面エネルギー物質及び溶媒を含む伝導性高分子層形成用組成物を前記アノード120上に提供した後、これを熱処理する1回の成膜工程によって形成されることができるところ(伝導性高分子と低−表面エネルギー物質の表面エネルギーの差に起因して、各物質が自己−配列され、それぞれの濃度勾配を形成するので)、製作工程が簡単である。したがって、前記伝導性高分子層130は、製造費用を節減することができる溶液工程を利用して形成されることができるところ、有機発光素子100の製造費節減及び大面積製作に寄与することができる。
前記低分子発光層150は、真空蒸着法、キャスト法、ラングミュア・ブロジェット(LB)法、スピンコーティング(spin-coating)、インクジェットプリンティング(ink-jet printing)、ノズルプリンティング(nozzle printing)、スプレイコーティング法(spray coating)、スクリーンプリンティング(screen printing)、ドクターブレードコーティング法(doctor blade coating)、グラビアプリンティング(gravureprinting)及びオフセットプリンティング(offset printing)などのような公知された多様な方法のうち任意に選択された方法によって形成されることができる。例えば、前記低分子発光層150は、真空蒸着法を利用して形成されることができる。この際、真空蒸着法を選択する場合、蒸着条件は、目的化合物、目的にする層の構造及び熱的特性などによって異なるが、例えば、100〜500℃の蒸着温度範囲、10−10〜10−3torrの真空度範囲、0.01〜100Å/secの蒸着速度範囲内で選択されることができる。一方、スピンコーティング法を選択する場合、コーティング条件は、目的化合物、目的する層の構造及び熱的特性によって異なるが、2000rpm〜5000rpmのコーティング速度範囲、80℃〜200℃の熱処理温度(コーティング後、溶媒除去のための熱処理温度)範囲内で選択されることができる。
前記低分子発光層150に含まれることができる低分子発光物質に対する詳細な説明は、前述したものを参照する。
次いで、前記低分子発光層150の上部にカソード170を形成する。前記カソード170形成用物質は、前述したものを参照する。
前記有機発光素子100は、下記のような長所を有することができる:
(1)前記有機 発光素子100は、前述したような伝導性高分子層130を具備することによって、X<Y<Yの関係(図2参照)を満足し、YからYに漸進的にイオン化ポテンシャルが増加するところ、正孔輸送層を形成しなくても、アノード120から低分子発光層150への正孔注入が効果的に行われることができる。
(2)前記有機発光素子100は、前述したような伝導性高分子層130を具備することによって、Y<Zの関係(図2参照)を満足することができるところ、カソード170から注入され、低分子発光層150に注入された電子が伝導性高分子層130に輸送されることが防止されることができる。これにより、界面で電子が蓄積されるようになり、正孔と電子が再組合するエキシトン形成領域は、伝導性高分子層130と低分子発光層150との間に形成されることができ、その結果、伝導性高分子層130のうち低−表面エネルギー物質の濃度が相対的に高い第2A面145がエキシトン消滅を防止するバッファー層の役目をするようになり、伝導性高分子層130と低分子発光層150との間に電子防止層(electronblocking layer)を形成しなくても、高発光効率を有することができる。
(3)前記有機発光素子100は、前述したような伝導性高分子層130を具備することによって、X<Y<Yの関係(図2参照)を満足し、正孔注入が円滑に発光層に行われ、Y<Zの関係(図2参照)を満足し、電子が伝導性高分子層130に伝達される前に界面で良好に蓄積されているところ、低分子発光層150に電子移動度が正孔移動度と同一であるか、または大きい低分子発光物質を採用することができる。その結果、低分子発光層150とカソード170との間に電子輸送層を形成しなくても、高い発光効率を有することができる。
(4)前記有機発光素子100の伝導性高分子層130は、1回の溶液工程でも形成されることができる単一層であり、前記有機発光素子100は、別途の正孔輸送層、電子輸送層などがなくても、高発光効率を有することができるので、前記有機発光素子100の構造は、単純化されることができる。したがって、前記有機発光素子100の製造費用が節減されることができ、大面積の有機発光素子の量産に有利である。
以上、前記有機発光素子を図1及び図2を参照して説明したが、これに限定されるものではない。
本発明は、図面に示された実施例を参照として説明されたが、これは、例示的なものに過ぎず、当該技術分における通常の知識を有する者ならこれから多様な変形及び均等な他の実施例が可能であるという点を理解することができる。したがって、本発明の真正な技術的保護範囲は、添付の特許請求範囲の技術的思想によって定められなければならない。
(実施例)
評価例1:伝導性高分子層評価
〈伝導性高分子層形成〉
伝導性ポリ(3、4−エチレンジオキシチオフェン):ポリ(スチレンスルホネート)(PEDOT:PSS)溶液(Heraeus社のClevios(登録商標)AI4083/PEDOT 1重量部当たりPSSの含量は、6重量部である/1×10−3S/cmの伝導度を有する)及び下記高分子100の溶液(水とアルコールの混合物(水:アルコール=4.5:5.5(v/v))に高分子100が5重量%に分散している、Aldrich社製品)を含む伝導性高分子層形成用組成物(100重量%)を準備した。ここで、前記PEDOT:PSS溶液と前記高分子100の溶液の混合比は、PEDOT 1重量部当たり高分子100の含量(固形粉基準)が1.6重量部になるように調節した。
〈高分子100〉

(前記高分子100において、x=1300、y=200、z=1である)
前記伝導性高分子層形成用組成物をガラス基板上にスピンコーティングした後、10分間200℃で熱処理し、50nm厚さの伝導性高分子層1を形成した。
次いで、前記PEDOT:PSS溶液と高分子100の溶液の混合比を、PEDOT 1重量部当たり前記高分子100の含量が3.2重量部、6.3重量部、12.7重量部及び25.4重量部になるように調節した後、伝導性高分子層を形成したという点を除いて、前記伝導性高分子層1の製造方法と同一の方法を利用してガラス基板上に伝導性高分子層2、3、4及び5(前記伝導性高分子層のうちガラス基板と接触する表面が第1A面であり、前記第1A面に対向する表面が第2A面である)をそれぞれ製作した。
一方、比較のために、前記高分子100を使用しないという点を除いて、前記伝導性高分子層1の製造方法と同一の方法を利用して、高分子層Aを形成した。
〈分子分布評価〉
前記伝導性高分子層5の表面(すなわち第2A面)分子分布を調べるために、伝導性高分子層5に対してX線光電子スペクトロスコピ(XPS、製造社はVG Scientific)であり、モデル名は、ESCALAB 220iXLである)を評価し、その結果を図3に示す。図3は、伝導性高分子層5のスパッタ時間別(すなわち伝導性高分子層5の深さ別)XPSスペクトルである。伝導性高分子層5に対するXPSスペクトルのうちPEDOT(164.5eV)ピーク、PSS及びPSSH(168.4及び168.9eV)ピーク(S2p)及び高分子100に対するピーク(CF、F1s)を分析し、各モイエティの濃度を評価した。
図3によれば、伝導性高分子層5の第2A面(スパッタタイム=0秒)で伝導性高分子層5の第1A面に向ける方向に沿って、高分子100の濃度を示すCF3モイエティの濃度は、実質的に減少し、PEDOTの濃度は、実質的に増加することが分かる。したがって、伝導性高分子層5のうちPEDOT:PSS及び高分子100の濃度は、伝導性高分子層4の深さによって変化する勾配を有することを確認することができる。
〈仕事関数評価〉
前記伝導性高分子層1〜5及び高分子層Aに対して、空気のうち測定紫外線光電子スペクトロスコピ(ultravioletphotoelectron spectroscopy in air)、製造社はRiken Keikiであり、モデル名は、AC2である)を利用してイオン化ポテンシャルを評価し、その結果を表1に示す。
(画像取り込み)
前記伝導性高分子層1〜5のイオン化ポテンシャル数値は、図2のYに対応する。
〈伝導性高分子層上に形成された低分子発光層の光発光(PL)強度特性評価〉
前記伝導性高分子層1の上部(すなわち伝導性高分子層1の第2面)にBebq及びC545T(重量比は98:2である)を共蒸着し、50nmの発光層を形成し、ガラス基板/伝導性高分子層1(50nm)/発光層(5nm)の構造を有するサンプル1(50nm)を製作した。
前記伝導性高分子層1の代わりに、伝導性高分子層2〜5及び高分子層Aを採用したという点を除いて、前記サンプル1(50nm)の製作方法と同一の方法を利用して、サンプル2(50nm)、サンプル3(50nm)、サンプル4(50nm)、サンプル5(50nm)及びサンプルA(50nm)をそれぞれ製作した。
前記サンプル2(50nm)〜サンプル5(50nm)及びサンプルA(50nm)の光発光(PL)スペクトルをキセノン(Xenon)ランプが装着されているISC PC1スペクトロフロロメーター(Spectrofluorometer)を利用して評価し、その結果を図4Aに示す。
図4Aによれば、伝導性高分子層2〜5をそれぞれ具備したサンプル2(50nm)〜サンプル5(50nm)のPL強度は、サンプルA(50nm)のPL強度より優れていることを確認することができるところ、サンプル2(50nm)〜サンプル5(50nm)は、サンプルA(50nm)より優れたエキシトン消滅防止能力(blocking ofexciton quenching)を有することが分かる。
発光層の厚さを10nmに変更したという点を除いて、前記サンプル1(50nm)〜サンプル5(50nm)及びサンプルA(50nm)の製造方法と同一の方法を利用して、サンプル1(10nm)〜サンプル5(10nm)及びサンプルA(10nm)を製造し、サンプル2(10nm)〜サンプル5(10nm)及びサンプルA(10nm)のPLスペクトルを前述したものによって評価し、その結果を図4Bに示す。
図4Bによれば、伝導性高分子層2〜5をそれぞれ具備したサンプル2(10nm)〜サンプル5(10nm)のPL強度は、サンプルA(10nm)のPL強度より優れていることを確認することができるところ、サンプル2(10nm)〜サンプル5(10nm)は、サンプルA10nmより優れたエキシトン消滅防止能力を有することが分かる。
〈PL寿命特性評価〉
前記サンプル1(50nm)〜サンプル5(50nm)及びサンプルA(50nm)のPL寿命をTime-Correlated SinglePhoton Counting(TCSPC)実験を利用して評価し、その結果を図5に示す。
図5から、伝導性高分子層1〜5上にそれぞれ低分子発光層を具備したサンプル1(50nm)〜サンプル5(50nm)は、サンプルA(50nm)より優れたPL寿命特性を有することを確認することができる。また、伝導性高分子層のうち前記高分子100の含量が増加するほどPL寿命が増加することを確認することができるところ、これから、伝導性高分子層を採用することによって、低分子発光層のエキシトン消滅現象が減少することを確認することができる。
実施例1
コーニング社(Corning)の15Ω/cm(1200Å)ITOガラス基板を用意し、2mm角のサイズにカットし、ITO表面を15分間UV−オゾン処理した。前記ITOアノード上に前記評価例1に記載したものと同一の方法を利用して伝導性高分子層1を形成した後、前記伝導性高分子層1の上部にBebq及びC545T(重量比は98:2である)を共蒸着し、70nmの発光層を形成した。その後、Liq及びAlを順に蒸着し、1nmのLiq層及び130nmのAl層を順に形成することによって、Li/Alカソードを形成し、有機発光素子(ITOアノード/伝導性高分子層1(50nm)/発光層(70nm)/Liq(1nm)/Alカソード)を製作した。
実施例2
伝導性高分子層1の代わりに、伝導性高分子層2を形成したという点を除いて、前記実施例1と同一の方法を利用して、有機発光素子(ITOアノード/伝導性高分子層2(50nm)/発光層(70nm)/Liq(1nm)/Alカソード)を製作した。
実施例3
伝導性高分子層1の代わりに、伝導性高分子層3を形成したという点を除いて、前記実施例1と同一の方法を利用して、有機発光素子(ITOアノード/伝導性高分子層3(50nm)/発光層(70nm)/Liq(1nm)/Alカソード)を製作した。
実施例4
伝導性高分子層1の代わりに、伝導性高分子層4を形成したという点を除いて、前記実施例1と同一の方法を利用して、有機発光素子(ITOアノード/伝導性高分子層4(50nm)/発光層(70nm)/Liq(1nm)/Alカソード)を製作した。
実施例5
伝導性高分子層1の代わりに、伝導性高分子層5を形成したという点を除いて、前記実施例1と同一の方法を利用して、有機発光素子(ITOアノード/伝導性高分子層5(50nm)/発光層(70nm)/Liq(1nm)/Alカソード)を製作した。
比較例1
伝導性高分子層1の代わりに、ITOアノード上にNPBを蒸着し、20nm厚さのNPB層を形成したという点を除いて、前記実施例1と同一の方法を利用して有機発光素子(ITOアノード/NPB層(20nm)/発光層(70nm)/Liq(1nm)/Alカソード)を製作した。
比較例2
伝導性高分子層1を形成しないという点を除いて、前記実施例1と同一の方法を利用して有機発光素子(ITOアノード/発光層(70nm)/Liq(1nm)/Alカソード)を製作した。
比較例3
伝導性高分子層1の代わりに、ITOアノード上に2−TNATA(4、4’、4”−Tris(N-(2-naphthyl)-N-phenyl-amino)-triphenylamine)を蒸着し、50nm厚さの2−TNATA層を形成したという点を除いて、前記実施例1と同一の方法を利用して有機発光素子(ITOアノード/2−TNATA層(50nm)/発光層(70nm)/Liq(1nm)/Alカソード)を製作した。
比較例4
伝導性高分子層1の代わりに、前記評価例1に記載したものと同一の方法で高分子層Aを形成したという点を除いて、前記実施例1と同一の方法を利用して有機発光素子(ITOアノード/伝導性高分子層A(50nm)/発光層(70nm)/Liq(1nm)/Alカソード)を製作した。
評価例2:素子評価
実施例5及び比較例1〜4の有機発光素子の発光効率をKeithley 236 source測定機器及びMinolta CS 2000スペクトロラジオメーターを利用して評価し、その結果を図6A(比較例1及び2)、図6B(比較例3)、図6C(比較例4)及び図6D(実施例5)に示す。
図6A〜図6Dから実施例5の有機発光素子は、比較例1〜4の有機発光素子より優れた発光効率を有することを確認することができる。
120:アノード
130:伝導性高分子層
150:発光層
170:カソード

Claims (14)

  1. アノード、第1A面(surface 1A)及び前記第1A面に対向する第2A面を有する伝導性高分子層、第1B面及び前記第1B面に対向する第2B面を有する低分子発光層及びカソードが順に積層されていて;
    前記アノードの一面は、前記伝導性高分子層の第1A面と互いに接触し、前記伝導性高分子層の第2A面は、前記低分子発光層の第1B面と互いに接触し、
    前記低分子発光層の第2B面は、前記カソードの一面と互いに接触し;
    前記伝導性高分子層は、1×10−7S/cm以上0.1S/cm未満の伝導度を有する伝導性高分子及び前記伝導性高分子よりも低い表面エネルギーを有する低−表面エネルギー物質(material having low surface energy)を含む単一層であり、前記第2A面の低−表面エネルギー物質の濃度が前記第1A面の低−表面エネルギー物質の濃度より大きく、前記第2A面のLUMO(low unoccupied molecular orbital)エネルギーレベルの絶対値が前記低分子発光層のLUMOエネルギーレベルの絶対値より小さく、前記第2A面は、エキシトン消滅(exiton quenching)防止の役目をし;
    前記低分子発光層は、低分子発光物質を含み、前記低分子発光物質が電子輸送性物質であるホストとドーパントを含み、前記低分子発光物質の電子移動度は、前記低分子発光物質の正孔移動度よりも大きく、前記低分子発光層のうち前記伝導性高分子層と接触した界面に隣接する領域には、前記ホスト及び前記ドーパントが存在し、前記低分子発光層のうち他の領域には、前記ドーパントが存在せずに前記ホストのみが存在する、有機発光素子。
  2. 前記第1A面のHOMO(high occupied molecular orbital)エネルギーレベルの絶対値が前記アノードの仕事関数より大きい、請求項1に記載の有機発光素子。
  3. 前記第2A面のHOMO(high occupied molecular orbital)エネルギーレベルの絶対値が前記低分子発光層のHOMOエネルギーレベルより大きい、請求項1に記載の有機発光素子。
  4. 駆動時に、前記伝導性高分子層と前記低分子発光層との間の界面でエキシトン形成領域が形成される、請求項1に記載の有機発光素子。
  5. 前記低−表面エネルギー物質の濃度が前記第1A面から前記第2A面に向ける方向に沿って漸進的に増加する、請求項1に記載の有機発光素子。
  6. 前記低−表面エネルギー物質は、少なくとも1つのFを含むフッ化物質である、請求項1に記載の有機発光素子。
  7. 前記低−表面エネルギー物質は、
    〈化学式1〉
    前記化学式1において、
    aは、0〜10,000,000の数であり;
    bは、1〜10,000,000の数であり;
    は、−[O−C(R)(R)−C(R)(R)]−[OCFCF−R、−COOHまたは−O−R−Rであり;
    前記R、R、R及びRは、互いに独立的に、−F、−CF、−CHFまたは−CHFであり;
    前記c及びdは、互いに独立的に、0〜20の数であり;
    前記Rは、−(CF−(zは、1〜50の整数)または−(CFCFO)−CFCF−(zは1〜50の整数)であり;
    前記R及びRは、互いに独立的に、−SOM、−POまたは−COMであり;
    前記Mは、Na、K、Li、H、CH(CHNH (wは、0〜50の整数)、
    NH 、NH 、NHSOCF 、CHO、COH、CHOH、CH(CHCHO(wは、0〜50の整数)を示す;
    〈化学式2〉
    前記化学式2において、
    は、水素、置換または非置換されたC−C60アリール基または−COOHであり;
    は、水素または置換または非置換されたC−C20アルキル基であり;
    は、−O−(CF−SOM、−O−(CF−PO、−O−(CF−COM、または−CO−NH−(CH−(CF−CFであり、
    前記r、s及びtは、互いに独立的に、0〜20の数であり;
    前記Mは、Na、K、Li、H、CH(CHNH (wは、0〜50の整数)、
    NH 、NH 、NHSOCF 、CHO、COH、CHOH、CH(CHCHO(wは、0〜50の整数)を示す;
    〈化学式3〉
    前記化学式3において、
    m及びnは、0≦m<10,000,000、0<n≦10,000,000であり;
    x及びyは、それぞれ独立的に0〜20の数であり;
    Yは、−SOM、−POまたは−COMであり;
    前記Mは、Na、K、Li、H、CH(CHNH (wは、0〜50の整数)、
    NH 、NH 、NHSOCF 、CHO、COH、CHOH、CH(CHCHO(wは、0〜50の整数)を示す;
    前記化学式1〜3のうちいずれか1つの繰り返し単位を有するフッ化高分子である、請求項1に記載の有機発光素子。
  8. 前記伝導性高分子は、ポリチオフェン、ポリアニリン、ポリピロール、ポリ(パラ−フェニレン)、ポリフルオレン、ポリ(3、4−エチレンジオキシチオフェン)、セルフ−ドーピング伝導性高分子及びこれらの誘導体のうち1種以上を含む、請求項1に記載の有機発光素子。
  9. 前記第2A面のイオン化ポテンシャルが5.0eV〜6.5eVの範囲で選択される、請求項1に記載の有機発光素子。
  10. 前記カソードが電子注入層及び金属−含有層を含有し、前記電子注入層が前記低分子発光層の第2B面と接触する、請求項1に記載の有機発光素子。
  11. 基板上にアノードを形成する段階と;
    前記アノード上に伝導性高分子、前記低−表面エネルギー物質及び溶媒を含む伝導性高分子層形成用組成物を提供及び熱処理し、伝導性高分子層を形成する段階と;
    前記伝導性高分子層上に低分子発光層を形成する段階と;
    前記低分子発光層上にカソードを形成する段階と;
    を含む、請求項1に記載の有機発光素子の製造方法。
  12. 前記伝導性高分子層形成用組成物に含まれた溶媒が極性溶媒であり、前記極性溶媒は、水、アルコール、エチレングリコール、グリセロール、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)及びアセトンのうち1種以上である、請求項11に記載の有機発光素子の製造方法。
  13. 前記低分子発光層形成段階を、真空蒸着法を利用して行う、請求項11に記載の有機発光素子の製造方法。
  14. 前記低分子発光層形成段階をキャスト法、LB法、スピンコーティング、インクジェットプリンティング、ノズルプリンティング、スプレイコーティング法、スクリーンプリンティング、ドクターブレードコーティング法、グラビアプリンティング及びオフセットプリンティングを利用して行う、請求項11に記載の有機発光素子の製造方法。
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