JP5978897B2 - 画像記録装置 - Google Patents

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Description

本発明は、主走査方向に移動しながらシートに画像を記録する記録ヘッドを備えた画像記録装置に関する。
従来より、記録ヘッドが主走査方向に移動しながらシートに画像を記録する画像記録装置が知られている。シートは搬送ローラの回転によって、記録ヘッドの下側を搬送される。記録ヘッドはキャリッジに搭載されている。キャリッジは、シートが搬送される向きと交差する主走査方向へ移動する。キャリッジが移動する過程において、記録ヘッドがシートに画像を記録する。
画像記録装置のなかには、搬送ローラに与えられたモータの回転駆動力を、さらに別の機構に対して伝達可能に構成されているものがある。また、回転駆動力の伝達先を、異なる複数の機構の間で選択的に切り替え可能に構成されたものがある。モータ数の削減のために、このような構成が採用されている。
一例として、キャリッジの移動に伴って駆動力の伝達先が切り替えられる構成が知られている。たとえば、特許文献1に記載された発明では、キャリッジの移動経路に設けられた当接部がキャリッジによって押されることで、用紙搬送モータの駆動力を伝達するギアの切り替えが行われる。
特開2006−82918号公報
上述されたように、キャリッジの移動に伴って用紙搬送モータの駆動力を伝達するギアが切り替えられる構成において、状況に応じて、ギアを切り替えることなくキャリッジを移動させたいという要請がある。たとえば、特許文献1に記載された発明では、キャリッジが待機位置にあるときに、用紙搬送モータの駆動力が記録ヘッドをメンテナンスするメンテナンスユニットの吸引ポンプ等を駆動するギアに繋げられる。しかしながら、キャリッジが待機位置にあるときにメンテナンスユニットを駆動しない場合には、用紙搬送モータの駆動力を吸引ポンプ等を駆動するギアに繋げる必要はない。むしろ、次にキャリッジ5が待機位置から画像記録領域へ移動する際に、ギアの切り替えが行われるため、画像記録を開始するまでの時間が長くなる。
本発明は、上述された問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、キャリッジの移動に伴って駆動力を伝達するギアが切り替えられる構成において、画像記録の動作に要する時間を短縮することができる画像記録装置を提供することにある。
(1) 本発明に係る画像記録装置は、シートが載置されるトレイと、上記トレイに載置されたシートを搬送路へ給送する給送ローラと、上記給送ローラによって給送されたシートを搬送向きへ搬送する搬送ローラと、記録ヘッドを搭載して上記搬送向きと交差する走査方向へ往復移動されるキャリッジと、上記搬送ローラを回転させるモータと、上記走査方向における上記キャリッジの移動範囲の一端側に設けられた駆動切替機構と、を備える。上記駆動切替機構は、軸方向が走査方向に沿った第1軸及び第2軸と、上記搬送ローラに設けられており、上記搬送ローラと一体に回転する第1ギアと、上記第1軸に回転可能に支持されており、上記第1ギアと噛合した状態で上記第1軸に沿って第1位置と当該第1位置よりも上記一端側の第2位置とに移動可能な第2ギアと、上記第2軸に回転可能に支持され且つ上記第1位置の上記第2ギアと噛合する第3ギアを有し、当該第3ギアから伝達された回転駆動力を上記給送ローラへ伝達する第1伝達部と、上記第2軸に回転可能に支持され且つ上記第2位置の上記第2ギアと噛合する第4ギアを有し、当該第4ギアから伝達された回転駆動力を被駆動機構へ伝達する第2伝達部と、上記キャリッジの移動範囲へ突出した突出部を有し、上記第2ギアより上記一端側において、上記第1軸に沿って移動可能に上記第1軸に設けられた移動部材と、上記第2ギアを上記一端側へ弾性的に付勢する第1付勢部材と、上記第1付勢部材より大きな付勢力によって、上記移動部材を上記他端側へ弾性的に付勢する第2付勢部材と、を有しており、上記第1ギアは、上記走査方向における上記第1位置と上記第2位置との間において、上記第2ギアが少なくとも上記走査方向に移動可能な範囲を設けて、径方向へ突出されたフランジを有する。
本構成では、第1付勢部材より第2付勢部材の付勢力が大きいため、平常時には、第2付勢部材が移動部材及び第2ギアを他端側へ押圧して、第2ギアは第1位置に位置している。一端側へ移動するキャリッジが第2付勢部材の付勢力を超えて移動部材の突出部を押すことで、移動部材が一端側へ移動される。これにより、他端側への押圧が解除された第2ギアは、第1付勢部材の付勢力によって一端側へ移動しようとする。
フランジは、第2ギアが少なくとも走査方向に移動可能な範囲を設けて突出されているため、フランジは、第2ギアの回転位相に応じて第2ギアと当接し、その移動を制止する。フランジが第2ギアを制止しない位置にある場合、第2ギアが第1位置から第2位置へ移動することで、第2ギアと第3ギアとの噛合が解除されて、第2ギアと第4ギアとが噛合する。一方、フランジが第2ギアを制止する位置にある場合、第2ギアの移動がフランジによって制止されるため、第2ギアは、第1位置において第3ギアと噛合した状態に維持される。
本構成では、キャリッジが一端側へと移動した後、被駆動機構を動作させる場合には第2ギアと第4ギアとを噛合させ、動作させない場合には第2ギアと第3ギアとが噛合した状態を維持することができる。第2ギアと第3ギアとが噛合した状態にある場合、次に給送ローラを回転させてシートを搬送するときに、ギアの切り替えの必要がないため、画像記録に要する時間を短縮することができる。
(2) 本発明に係る画像記録装置は、上記搬送ローラの回転位相が原点にあるときに第1信号を発する原点検知手段と、上記搬送ローラの回転量に基づく第2信号を発する回転量検知手段と、上記第1信号及び上記第2信号に基づいて上記モータを駆動させ、上記搬送ローラの回転量及び回転位相を制御する制御部と、をさらに備えていていもよい。
このような原点検知手段と回転量検知手段とによって、制御部が搬送ローラの回転量及び回転位相を制御してもよい。
(3) 上記制御部は、上記搬送ローラの回転位相を、上記フランジが上記第2ギアと当接する上記搬送ローラの回転位相の範囲である上記第1位相範囲として、上記キャリッジを上記一端側の停止位置へ移動させる第1移動制御と、上記搬送ローラの回転位相を、上記フランジが上記第2ギアと当接しない上記搬送ローラの回転位相の範囲である上記第2位相範囲として、上記キャリッジを上記停止位置へ、又は上記停止位置から離れる向きへ移動させた後、上記第2位相範囲内で上記搬送ローラの回転方向を複数回切り替えて上記搬送ローラを回転させる第2移動制御と、を実行してもよい。
キャリッジが、第1移動制御によって停止位置まで移動されたときには、第2ギアと第3ギアとが噛合した状態が維持される。第2移動制御によって停止位置まで移動されたときには、第2ギアと第3ギアとの噛合が解除され、第2ギアと第4ギアとが噛合する。第2移動制御によって停止位置から離れる向きへ移動されたときには、第2ギアと第4ギアとの噛合が解除され、第2ギアと第3ギアとが噛合する。また、第2移動制御の際、第2ギアと第3ギア又は第4ギアとの歯が互いに干渉することで、第2ギアが第3ギア又は第4ギアと噛合する位置まで移動しないことがある。本構成では、搬送ローラの回転方向を複数回切り替えて搬送ローラを回転させることで、歯の干渉を解消し、ギアの噛合が確実に行われる。
(4) 本発明に係る画像記録装置は、上記記録ヘッドに接離可能なキャップを有したキャッピング機構をさらに備えていてもよい。上記記録ヘッドは、ノズルからインクを吐出してシートに画像を記録し、上記キャッピング機構は、上記キャリッジが上記停止位置にあるときに、上記記録ヘッドを上記キャップによって被覆する。
キャリッジが停止位置にあるときに、記録ヘッドをキャップによって被覆することで、ノズルを保護し、インクの乾燥を防止することができる。
(5) 上記被駆動機構は、上記キャップと連通されており、上記第2伝達部から駆動伝達されて、上記キャップ内のインクを吸引するポンプを有していてもよい。
キャリッジが第2移動制御によって停止位置に移動された場合、第2ギアと第4ギアととが噛合するため、モータの回転駆動力が2伝達部を介してポンプへ伝達可能となっている。つまり、第2移動制御の後に、キャップ内のインクを吸引する動作を実行することで、記憶ヘッドのクリーニングを行うことができる。
(6) 本発明に係る画像記録装置は、上記第3ギアと上記第4ギアとの間で上記第2軸に回転可能に支持されており、上記第1位置と上記第2位置との間の第3位置にある上記第2ギアと噛合して回転する第5ギアをさらに備えていてもよい。上記第1ギアは、上記フランジとして、上記第1位置と上記第3位置との間に位置する第1のフランジと、上記第3位置と上記第2位置との間に位置する第2のフランジと、を有していてもよい。
本構成では、キャリッジが停止位置まで移動したときに第2ギアと噛合するギアを、搬送ローラの回転位相に応じて、第3ギア、第4ギア、又は第5ギアのいずれかに変更することができる。
(7) 上記フランジのうち、上記第1のフランジのみが突出された第1範囲と、上記第2のフランジのみが突出された第2範囲と、上記第1のフランジ又は上記第2のフランジのいずれも突出されていない第3範囲とが、上記第1ギアの周方向に沿って存在していてもよい。
本構成では、上記第1ギアの回転位相に応じて、各フランジが第2ギアの移動を制止するか否かが容易に変更される。
(8) 本発明に係る画像記録装置は、上記突出部が摺接する周縁を有し、当該周縁に形成された係止部によって上記突出部を上記走査方向に係止する保持枠をさらに備えていてもよい。
本構成では、突出部が係止部に係止されることで、キャリッジが突出部から離間された後も、第2ギアがいずれかのギアと噛合した状態を維持することができる。
本発明に係る画像記録装置によると、画像記録の動作に要する時間を短縮することができる。
図1は、本発明の実施形態に係る複合機10の斜視図である。 図2は、プリンタ部11の構成を示す模式図である。 図3は、記録部24の周辺を示す平面図である。 図4は、パージ機構46の断面図である。 図5は、プリンタ部11の機能ブロック図である。 図6は、駆動切替機構90の斜視図である。 図7は、駆動切替機構90の構成を示す模式図である。 図8は、駆動切替機構90の動作を示す模式図である。(A)は、キャリッジ28が画像記録領域E1に位置している状態を示している。(C)は、キャリッジ28が待機位置Psに位置し、移動ギア76がフランジ80に制止されて第1位置P1に位置している状態を示している。(E)は、キャリッジ28が待機位置Psに位置し、移動ギア76がフランジ80に制止されずに第2位置P2に位置している状態を示している。(B),(D),(F)は、(A),(C),(E)の状態における駆動切替機構90を右側から観察した状態をそれぞれ示している。 図9は、画像記録時に制御部130が実行する制御を示すフローチャートである。 図10は、実施形態の変形例1に係る駆動切替機構90の動作を示す模式図である。(A)は、キャリッジ28が画像記録領域E1に位置している状態を示している。(C)は、キャリッジ28が待機位置Psに位置し、移動ギア76がフランジ80aに制止されて第1位置P1に位置している状態を示している。(E)は、キャリッジ28が待機位置Psに位置し、移動ギア76がフランジ80bに制止されて第3位置P3に位置している状態を示している。(G)は、キャリッジ28が待機位置Psに位置し、移動ギア76がフランジ80a,80bに制止されずに第2位置P2に位置している状態を示している。(B),(D),(F),(H)は、(A),(C),(E),(G)の状態における駆動切替機構90を右側から観察した状態をそれぞれ示している。 図11は、実施形態の変形例4に係る駆動切替機構90の動作を示す模式図である。(A)は、キャリッジ28が画像記録領域E1に位置し、レバー83が第1係止部87に係止された状態を示している。(C)は、キャリッジ28が画像記録領域E1に位置し、レバー83が第2係止部88に係止された状態を示している。(B),(D)は、(A),(C)の状態における駆動切替機構90を右側から観察した状態をそれぞれ示している。 図12は、実施形態の変形例4に係る係止部材86及びレバー83を示している。(A)は、レバー83が第1係止部87に係止された状態を示している。(B)は、レバー83が、キャリッジ28の係合部89と係合した状態を示している。(C)は、レバー83が第2係止部88に係止された状態を示している。
以下、適宜図面を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、以下に説明される実施形態は本発明の一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で、本発明の実施形態を適宜変更できることは言うまでもない。複合機10は、図1に示す状態で設置されて使用される。本実施形態において、図1に矢印を付して示す3つの方向が、上下方向7、前後方向8、および左右方向9である。また、以下の説明においては、複合機10が使用可能に設置された状態(図1の状態)を基準として上下方向7が定義され、開口13が設けられている側を手前側(正面)として前後方向8が定義され、複合機10を手前側(正面)から見て左右方向9が定義される。
図1に示されるように、複合機10は、薄型の直方体に概ね形成されており、インクジェット記録方式のプリンタ部11を備えている。複合機10は、記録用紙21(図2)に画像を記録するプリント機能を有している。プリンタ部11は、正面に開口13が形成された筐体14を有し、各種サイズの記録用紙21を載置可能なトレイ20(図2)が、開口13から前後方向8に挿抜可能である。
[プリンタ部11の構成]
図2に示されるように、プリンタ部11は、給送部15や記録部24などを備えている。給送部15は、トレイ20に積載された記録用紙21をピックアップして給送する。記録部24は、給送部15によって給送された記録用紙21にインクを吐出して、記録用紙21に画像を記録する。
[給送部15]
図2に示されるように、給送部15は、給送ローラ25、給送アーム26及び駆動伝達機構27を備えている。駆動伝達機構27は、後述される第1伝達部98(図5)の一部をなすものであり、給送アーム26内で噛合された複数のギヤによって構成されている。搬送モータ44(図5,7、本発明のモータの一例)の駆動力が駆動伝達機構27を介して給送ローラ25に伝達されて、給送ローラ25が回転する。詳細については後述される。給送ローラ25は、記録用紙21を以下で説明する湾曲路42Aに供給する。
[搬送路42]
図2に示されるように、プリンタ部11の内部には、トレイ20の先端(後方側の端部)から記録部24を経て排紙保持部43に至る搬送路42が形成されている。搬送路42は、湾曲路42Aと、排紙路42Bとに区分される。湾曲路42Aは、トレイ20の先端から記録部24に至る間に形成される。排紙路42Bは、記録部24から排紙保持部43に至る間に形成される。
湾曲路42Aは、トレイ20に設けられた傾斜部22の上端付近から記録部24に亘って延設された湾曲状の通路である。トレイ20から給送される記録用紙21は、湾曲路42Aを搬送向き(図2において一点鎖線に付された矢印の向き)に沿って湾曲されて、前方へとUターンされる。Uターンされた記録用紙21は、記録部24の直下へ案内される。湾曲路42Aは、所定間隔を隔てて互いに対向する外側ガイド部材18と内側ガイド部材19とによって形成されている。なお、外側ガイド部材18及び内側ガイド部材19、更に後述する上側ガイド部材40及び下側ガイド部材41は、いずれも、左右方向9(図2の紙面垂直方向)へ延出されている。
排紙路42Bは、記録部24の直下から排紙保持部43に亘って延設された直線状の通路である。記録用紙21は、排紙路42Bを搬送向きに案内される。排紙路42Bは、記録部24が設けられている箇所においては、所定間隔を隔てて互いに対向する記録部24及びプラテン30によって形成されている。一方で、排紙路42Bは、記録部24が設けられていない箇所においては、上側ガイド部材40、下側ガイド部材41、拍車48、及び第2ローラ対36などによって形成されている。
[記録部24]
図2,3に示されるように、記録部24は、キャリッジ28、及びキャリッジ28に搭載された記録ヘッド29(図2)を有している。キャリッジ28は、第1フレーム51と第2フレーム52とに支持されている。第1フレーム51及び第2フレーム52は、左右方向9を長手方向とする略平板形状であり、それぞれが前後方向8に離間されて設けられている。キャリッジ28は、キャリッジ駆動モータ45(図5)から駆動伝達機構(不図示)を介して駆動力が伝達されて、記録ヘッド29と共に左右方向9に往復動する。その際、第1フレーム51及び第2フレーム52は、キャリッジ28が往復動するためのレールとして機能する。
記録ヘッド29のうち、プラテン30と対向する下側のノズル面53に複数のノズルが形成されている。各ノズルは、シアン、マゼンダ、イエロー、又はブラックのいずれかのインクを貯留するインクカートリッジ(不図示)とそれぞれ連通されている。
記録部24の下方であって搬送路42を挟んで記録部24と対向する位置には、記録用紙21を支持するためのプラテン30が設けられている。記録ヘッド29は、左右方向9への往復動過程において、インクカートリッジから供給されたインクを、プラテン30上を搬送される記録用紙21に吐出する。これにより、搬送路42を搬送される記録用紙21に画像が記録される。
図3に示されるように、キャリッジ28が移動する左右方向9の領域に、画像記録領域E1及び駆動切替領域E2が定義されている。駆動切替領域E2は、画像記録領域E1の右側に位置している。画像記録領域E1は、ノズルからインクを吐出して記録用紙21に画像を記録するときにキャリッジ28が移動する領域である。また、詳細は後述されるが、駆動切替領域E2は、搬送モータ44(図5,7)による回転駆動力の伝達先を切り替えるためにキャリッジ28が移動する領域である。駆動切替領域E2のうちキャリッジ28の移動経路の下側に、後述されるパージ機構46(本発明の被駆動機構の一例)及び駆動切替機構90が設けられている。駆動切替機構90は、パージ機構46の後方側に配置されており、図3では第1フレーム51によって隠れている。第1フレーム51に形成された孔58を通じて、駆動切替機構90のレバー83がキャリッジ28の移動経路まで延出されている。
キャリッジ28及び第2フレーム52には、光学式のリニアエンコーダ64(図3,5)が設けられている。リニアエンコーダ64は、左右方向9に沿って目盛りが形成された細長のエンコーダストリップ56(図3)と、エンコーダストリップ56の目盛りを読み取るリードヘッド57(図3)とを有している。エンコーダストリップ56は、第2フレーム52に取り付けられている。リードヘッド57は光センサを有しており、光センサがエンコーダストリップ56と対向する状態で、キャリッジ28に搭載されている。キャリッジ28の移動に伴って光センサがエンコーダストリップ56に沿って移動する。光センサとエンコーダストリップ56とが対向する位置に応じて、光センサの信号値が2段階に変化する。リードヘッド57は、光センサの出力をパルス信号として、後述される制御部130(図5)へ送る。このパルス信号の波数がキャリッジ28の移動距離を示している。
[搬送ローラ31、34]
図2に示されるように、記録部24の搬送向きの上流側には、第1搬送ローラ31(本発明の搬送ローラの一例)及びピンチローラ32を備える第1ローラ対33が設けられている。ピンチローラ32は、図示しないバネなどの弾性部材によって第1搬送ローラ31のローラ面に圧接されている。第1ローラ対33は、湾曲路42Aを給送されてきた記録用紙21を挟持してプラテン30上へ送る。
プラテン30よりも搬送向きの下流側に拍車48が設けられており、そのさらに下流側には、第2搬送ローラ34及び拍車35を備える第2ローラ対36が設けられている。拍車35は、図示しないバネなどの弾性部材によって第2搬送ローラ34のローラ面に圧接されている。記録部24を通過した記録用紙21は拍車48に上方から押さえられた状態で第2ローラ対36に送られる。第2ローラ対36は、記録部24で画像が記録された記録用紙21を挟持して搬送向き下流側の排紙保持部43に向けて搬送する。
第1搬送ローラ31及び第2搬送ローラ34は、搬送モータ44(図5,7)から回転駆動力が伝達されて回転する。詳細については後述される。
第1搬送ローラ31に、光学式のロータリエンコーダ66(図5,7、本発明の原点検知手段及び回転量検知手段の一例)が設けられている。図7に示されるように、ロータリエンコーダ66は、第1搬送ローラ31に外嵌されて一体に回転するディスク67と、ディスク67に対向して配置され、ディスク67の回転を読み取る光センサ68とを有している。ロータリエンコーダ66は、いわゆるインクリメンタル方式に構成されている。ディスク67の周方向に沿って等間隔にスリットが形成されている。第1搬送ローラ31の回転に伴って、スリットが光センサ68を通過する。スリットが通過するごとに光センサ68の信号レベルが2段階に変化する。ロータリエンコーダ66は、光センサの出力をパルス信号として、後述される制御部130(図5)へ送る。このパルス信号の波数が第1搬送ローラ31の回転量を示している。
また、ロータリエンコーダ66は、第1搬送ローラ31の回転位相が原点となったことに基づく信号を出力するように構成されている。原点を検出する方法として、たとえばディスク67のうち周方向の一カ所に原点を示すスリットが形成されていてもよい。原点を示すスリットは、等間隔に形成された他のスリットよりも径方向の内側又は外側に形成されている。そして、原点を示すスリットを読み取る専用の光センサがロータリエンコーダ66に設けられていてもよい。あるいは、ロータリエンコーダ66は、複数の光センサによって絶対的な回転位相を検出するいわゆるアブソリュート方式に構成されていてもよい。
[パージ機構46]
図4に示されるパージ機構46は、記録ヘッド29のノズル面53に形成されたノズルからインクと共に気泡や異物を吸引除去するパージ動作を実行するものである。図4に示されるように、パージ機構46は、記録ヘッド29のノズル面53を覆うキャップ47と、キャップ47に連通されて吸引を行うポンプ69(図5)と、キャップ47をノズル面53に接離させるためのリフトアップ機構55(本発明のキャッピング機構の一例)と、ポンプ69によって吸引されたインク等が流入する廃液タンク(不図示)などを備えている。
キャリッジ28が駆動切替領域E2の待機位置Ps(図8(C),(E)、本発明の停止位置の一例)へ移動すると、キャップ47は、リフトアップ機構55によりノズル面53(図2)に密着し、ノズルを覆うと共にノズル面53との間に密閉空間を形成する。また、キャップ47の底部から、この密閉空間をポンプ69と連通させるチューブなどが延出されている。
ポンプ69は、内壁面を備えたケーシング(不図示)と、この内壁面に沿って転動するローラ(不図示)とを有する。ポンプチューブ70が上記ローラと上記内壁面との間に配置される。ローラが駆動されることで、ポンプチューブ70が扱かれ、キャップ47とノズル面53との間に形成された密閉空間が負圧状態とされる。この内圧の低下によって、記録ヘッド29のノズル面53に形成されたノズルからインクと共に気泡や異物が吸引除去される。吸引除去されたインクや異物は、ポンプ69を介して廃液タンクへと送られる。なお、ポンプ69は、搬送モータ44(図5,7)の回転駆動力が伝達されることで動作する。詳細については後述される。
図4に示されるように、リフトアップ機構55は、左右一対の等長リンク65を備える。この等長リンク65が回動することで、ホルダ71が、図6(A)の位置と図6(B)の位置との間で移動する。ホルダ71は、鉛直上方へ突出された当接レバー72を備えている。キャリッジ28が待機位置Psへ移動する際、当接レバー72を右向きへ押圧することで、ホルダ71が図6(B)の位置に移動する。キャップ47は、ホルダ71が図6(B)の位置に移動することで、記録ヘッド29のノズル面53に密着する。また、キャリッジ28が待機位置Psから左向きへ移動すると、ホルダ71が図6(A)の位置に移動されることにより、キャップ47が記録ヘッド29から離間する。
[制御部130]
図5に示される制御部130は、複合機1の全体動作を制御するものである。制御部130は、CPU131、ROM132、RAM133、EEPROM134、ASIC135を主とするマイクロコンピュータとして構成されている。これらは内部バス137によって接続されている。
ROM132には、CPU131が複合機1の記録制御を含む各種動作を制御するためのプログラムなどが格納されている。RAM133は、CPU131が上記プログラムを実行する際に用いるデータや信号等を一時的に記録する記憶領域、或いはデータ処理の作業領域として使用される。EEPROM134には、電源オフ後も保持すべき設定やフラグ等が格納される。
ASIC135には、搬送モータ44、キャリッジ駆動モータ45、記録ヘッド29、リニアエンコーダ64、及びロータリエンコーダ66が電気的に接続されている。ASIC135には、各モータや記録ヘッド29を制御する駆動回路が組み込まれている。
また、ASIC135には、リニアエンコーダ64から出力されるパルス信号が入力される。制御部130は、リニアエンコーダ64からのパルス信号に基づいて、キャリッジ28の移動距離及び位置を算出し、算出した移動距離及び位置が目標とする移動距離及び位置に一致するようキャリッジ駆動モータ45を動作させる。
また、ASIC135には、ロータリエンコーダ66から出力される信号が入力される。この信号とは、第1搬送ローラ31の回転量を示すパルス信号、及び第1搬送ローラ31の回転位相が原点となったことに基づく信号である。制御部130は、これらの信号に基づいて、第1搬送ローラ31の回転量及び回転位相を算出し、算出した回転量及び回転位相が目標とする回転量及び回転位相に一致するよう搬送モータ44を回転させる。
[駆動切替機構90]
図5〜7に示される駆動切替機構90は、キャリッジ28の移動範囲の右端に設けられている。駆動切替機構90は、搬送モータ44からモータギア73(図7)及びローラギア74(図7)を介して第1搬送ローラ31へ伝達された回転駆動力を、さらに上述された給送ローラ25又はポンプ69へ選択的に伝達するものである。なお、図には示されないが、モータギア73は、ローラギア74の他に、第2搬送ローラ34(図2,5)へ回転駆動力を伝達するギアとも噛合している。つまり、第1搬送ローラ31及び第2搬送ローラ34は、共に搬送モータ44と連動して回転する。なお、搬送モータ44は、制御部130の制御に基づき、正転又は逆転する。ここで、搬送モータ44の正転とは、第1搬送ローラ31及び第2搬送ローラ34が記録用紙21を搬送向きへ搬送するときの回転の向きであり、逆転とは、正転と反対の回転の向きである。
図6,7に示されるように、駆動切替機構90は、フランジギア75(本発明の第1ギアの一例)、移動ギア76(本発明の第2ギアの一例)、及び被駆動ギア77,78(それぞれ、本発明の第3ギア及び第4ギアの一例)などの各種のギアと、移動ギア76を移動させてギア間の噛合状態を切り替える移動部材91などを有して構成される。
フランジギア75は、第1搬送ローラ31の右端に外嵌されて、第1搬送ローラ31と一体に回転する。フランジギア75は後述される他のギアと比較して左右方向9に幅広に構成されている。左右方向9におけるフランジギア75の中央から径方向の外側に板状のフランジ80が突出されている。ただし、図7(B)に示されるように、フランジ80は、フランジギア75の周方向に沿って円形に形成されているわけではなく、扇形状に形成されている。図7(B)の例では、フランジ80は、内角が180°の扇形状である。詳細は後述されるが、フランジ80は、フランジギア75の回転位相に応じて移動ギア76と当接し、その移動を制止するものである。つまり、フランジギア75が所定の回転位相の範囲にある場合にのみフランジ80が移動ギア76と当接する。フランジ80が形成する扇の内角は、所定の回転位相においてフランジ80が移動ギア76を通過させる程度の大きさである必要がある。
移動ギア76は、左右方向9を長手方向とする軸81に回転可能に支持されて、フランジギア75と噛合している。また、移動ギア76は、軸81に沿ってスライド自在とされている。これにより、移動ギア76は、フランジギア75との噛合を維持した状態で、第1位置P1(図8(A),(C))から第2位置P2(図8(E))までの範囲を移動可能である。なお、図7に示されるように、第1位置P1はフランジ80より左側の位置であり、第2位置P2はフランジ80より右側の位置である。
被駆動ギア77,78は、左右方向9を長手方向とする軸82に回転可能に支持されている。図8(A),(C)に示されるように、被駆動ギア77は、第1位置P1にある移動ギア76と噛合可能な位置にある。また、図8(E)に示されるように、被駆動ギア78は、第2位置P2にある移動ギア76と噛合可能な位置にある。被駆動ギア77は、給送ローラ25へ回転駆動力を伝達する第1伝達部98(図5)と繋がっている。また、被駆動ギア78は、ポンプ69のローラへ回転駆動力を伝達する第2伝達部99(図5)と繋がっている。第1伝達部98及び第2伝達部99は、複数のギアが噛合されて、回転駆動力を伝達可能に構成されている。
そのため、被駆動ギア77へ与えられた回転駆動力によって、給送ローラ25が回転し、被駆動ギア78へ与えられた回転駆動力によって、ポンプ69が駆動する。詳細には、搬送モータ44の逆転時に被駆動ギア77,78へ与えられた回転駆動力のみが、給送ローラ25及びポンプ69へ伝達されるように構成されている。すなわち、搬送モータ44の正転によっては、給送ローラ25は回転せず、ポンプ69は駆動されない。
なお、軸81,82は、両端を上述された筐体14の一部に支持されている。そして、軸81,82,移動ギア76,及び被駆動ギア77,78は、キャリッジ28の移動経路の下側に配設されている。
移動部材91は、移動ギア76の右側で軸81に外嵌されており、軸81に沿ってスライド自在とされている。移動部材91から上方へ向かって、レバー83(本発明の突出部の一例)が延出されている。レバー83の先端はキャリッジ28の移動経路に位置している。また、軸81には、第1コイルバネ84(本発明の第1付勢部材の一例)及び第2コイルバネ85(本発明の第2付勢部材の一例)がそれぞれ取り付けられている。第1コイルバネ84は、移動ギア76の左側で軸81によって挿通されており、移動ギア76を右向きに弾性付勢している。第2コイルバネ85は、移動部材91の右側で軸81によって挿通されており、移動ギア76を左向きに弾性付勢している。第2コイルバネ85の付勢力は、第1コイルバネ84の付勢力よりも大きくされている。したがって、平常時には第2コイルバネ85に付勢された移動部材91が移動ギア76を左向きへ押圧し、移動ギア76は、その押圧力によって移動範囲の左端の第1位置P1に位置している。
レバー83は、移動範囲の右端の待機位置Psへ移動するキャリッジ28に押されて、移動部材91を右向きへ移動させる。これに伴い、移動部材91による押圧を失った移動ギア76は、第1コイルバネ84の付勢力に基づき右向きへ移動しようとする。フランジ80が、移動部材91と当接する制止位置(図8(A)〜(D)の位置)にある場合、移動ギア76は、フランジ80に制止されるため、第2位置P2に移動することはない(図8(C)の状態)。一方、フランジ80が、移動部材91と当接しない非制止位置(図8(E),(F)の位置)にある場合、移動ギア76は、移動範囲の右端の第2位置P2まで移動する(図8(E)の状態)。また、フランジ80が非制止位置にあるときに、キャリッジ28が待機位置Psから左側へ移動すると、移動部材91は第2コイルバネ85の付勢力によって再び左側へ移動し、移動ギア76を押圧する。これにより、移動ギア76は、再び第1位置P1まで移動する。このように、キャリッジ28の移動に伴って、移動ギア76は第1位置P1から第2位置P2までの範囲を移動する。
また、枠状の係止部材86(本発明の保持枠の一例)が軸81の上方に設けられていている。レバー83は、係止部材86及び第1フレーム51の孔58(図3)を通してキャリッジ28の移動経路まで延出されている。移動部材91は、スプリングなどによって軸81に対して回動付勢されている。これによりレバー83が前方側に倒れ込んで、係止部材86の前方側の周縁と当接している。係止部材86は、左右方向9の所定の位置においてレバー83を係止するものである。係止部材86の前方側の周縁には、レバー83を係止して左側への移動を制止する第1係止部87が形成されている。レバー83が第1係止部87の右側の係止位置に係止されているとき、移動ギア76は、第2位置P2に位置する。係止部材86は、レバー83を係止することで、キャリッジ28がレバー83から離間された後も、移動ギア76を第2位置P2に維持するものである。たとえば、レバー83がキャリッジ28に押されて第1係止部87を右側へ越えることで、レバー83は第1係止部87に係止され、レバー83がキャリッジ28によって移動可能範囲の右端まで押されることで、係止が解除される。ただし、係止部材86は任意の構成であり、本発明に必須のものではない。
[画像記録の制御]
以下、記録用紙21に画像を記録するために制御部130が実行する制御が、図9のフローチャートを参照しながら以下に説明される。なお、以下のフローチャートにおいて、ステップS22,S23が本発明の第1移動制御の一例であり、ステップS24〜S26及びステップS28〜S30がそれぞれ本発明の第2移動制御の一例である。
搬送モータ44及びキャリッジ駆動モータ45が動作していないとき、制御部130は待機状態にあり、画像記録のジョブの発生を待機している(図8(C)の状態)。図8(C)に示されるように、プリンタ部11が待機状態にあるとき、キャリッジ28は待機位置Psに位置している。つまり、当接レバー72(図6)が右向きへ押されて、ホルダ71が図6(B)の位置に位置している。キャップ47(図6)は、記録ヘッド29のノズル面53に密着している。また、待機状態では、フランジ80が制止位置に位置するように、第1搬送ローラ31の回転位相が調整されている。移動ギア76は、フランジ80によって右向きの移動が制止されて、第1位置P1に位置している。つまり、移動ギア76は、被駆動ギア77と噛合している。
ユーザが複合機10と接続されたパーソナルコンピュータなどを操作して画像記録の操作を実行すると、パーソナルコンピュータにインストールされたデバイスドライバから、画像記録のジョブの実行を支持する命令が制御部130へ伝達される。プリンタ部11が待機状態にある場合、制御部130は、この命令に基づいて図9(A)のフローチャートに示される制御を実行する。
まず、制御部130は、キャリッジ駆動モータ45を駆動して、キャリッジ28を待機位置Psから左側へ向けて画像記録領域E1まで移動させる(ステップS11)。キャリッジ28が待機位置Psから離れるとき、当接レバー72に対する押圧が解除され、ホルダ71が図6(A)の位置に移動する。これにより、キャップ47が記録ヘッド29のノズル面53から離間し、キャリッジ28が移動可能となる。移動部材91は、第2コイルバネ85の付勢力によってレバー83がキャリッジ28と当接した状態に維持され、キャリッジ28と一体に移動する。移動部材91は、移動中に第1位置P1にある移動ギア76に右側から当接し、移動ギア76を押圧する。移動部材91及び移動ギア76はその位置より左へ移動できないが、キャリッジ28はさらに左向きへ移動するため、キャリッジ28とレバー83との当接が解除される(図8(A)の状態)。
制御部130は、搬送モータ44を逆転させる。移動ギア76と被駆動ギア77が噛合しているため、この回転駆動力は、第1搬送ローラ31及び駆動切替機構90を介して、給送ローラ25へ伝達される。なお、移動ギア76は移動部材91によって第1位置P1側に押圧されているため、第1搬送ローラ31の回転に伴ってフランジ80が非制止位置に移動しても、移動ギア76は第2位置P2側へ移動することはない。すなわち、移動ギア76と被駆動ギア77との噛合が維持される。給送ローラ25の回転に伴って、トレイ20に積載された一番上の記録用紙21がピックアップされ、湾曲路42Aに供給される(ステップS12)。
制御部130は、搬送向きにおける記録用紙21の下流端が第1ローラ対33の挟持位置に到達したときに、搬送モータ44の回転の向きを正転に切り替える。これにより、第1搬送ローラ31は記録用紙21を挟持して搬送向きへ搬送する(ステップS13)。このとき、搬送モータ44の回転の向きが正転となることにより、給送ローラ25への回転駆動力の伝達が停止される。記録用紙21は、第1ローラ対33の搬送力のみによって搬送される。なお、搬送向きにおける記録用紙21の下流端が第1ローラ対33の挟持位置に到達したと制御部130が判断するため、記録用紙21を検出するセンサが第1ローラ対33の周辺に設けられていてもよい。記録用紙21は、搬送向きにおける最初にインクが吐出される位置がノズル面53と対向するまで搬送されて停止される。
制御部130は、キャリッジ駆動モータ45を駆動して、画像記録領域E1においてキャリッジ28を左右方向9に移動させる。また、制御部130は、キャリッジ28の移動中に、ノズル面53に形成されたノズルから記録用紙21にインクを吐出して画像を記録する。これにより、記録用紙21のうち、前後方向8に配列されたノズルの幅に対応する領域に画像が記録される。続けて、制御部130は、第1ローラ対33を正転させて記録用紙21を所定の距離だけ搬送させた後、同様の制御を実行する。これにより、最初にインクが吐出された領域とは搬送向きの異なる領域にインクが吐出される。制御部130は、インクの吐出と記録用紙21の搬送及び停止とを交互に実行することで、記録用紙21のうち、インクの吐出が必要な全ての領域にインクの吐出を実行する(ステップS14)。
記録用紙21のうち、インクの吐出が必要な全ての領域にインクの吐出を実行したのち、制御部130は、搬送モータ44を正転させる。これにより、記録用紙21は、第1ローラ対33によって排紙路42Bを搬送される。搬送向きにおける記録用紙21の下流端が第2ローラ対36の挟持位置に到達したのち、記録用紙21は第2ローラ対36に挟持される。そして、記録用紙21は、第1ローラ対33及び第2ローラ対36によって搬送される。搬送向きにおける記録用紙21の上流端が第2ローラ対36を抜けて、記録用紙21が排紙保持部43(図2)に排紙される(ステップS15)。
続けて、制御部130は、画像記録のジョブが全て終了しているか否かを判断する。実行すべきジョブが残っていると判断した場合(ステップS16:No)、制御部130は、ステップS12以降の制御を再度実行する。全てのジョブが終了したと判断した場合(ステップS16:Yes)、制御部130は、後述される待機状態移行制御を実行する(ステップS17)。
待機状態移行制御(ステップS17)の詳細なフローが、図9(B)に示されている。待機状態移行制御は、画像記憶のジョブが完了したのち、プリンタ部11を待機状態へ移行させるために制御部130が実行する制御である。
まず、制御部130は、待機状態へ移行する前にパージ動作を実行するか否かを判断する(ステップS21)。この判断の基準は当業者によって任意に決定されるものである。一例として、制御部130は、最後にパージ動作が実行された後に経過した時間に基づいて、上記の判断を行ってもよい。そのために、制御部130は、時間をカウントするタイマを有していてもよい。あるいは、制御部130は、最後にパージ動作が実行されてからノズルが吐出したインクの総量に基づいて、上記の判断を行ってもよい。そのために、制御部130は、吐出したインクのドット数をカウントする変数をEEPROM134に記憶していてもよい。
パージ動作を実行しないと制御部130が判断した場合(ステップS21:No)、制御部130は、搬送モータ44を正転又は逆転させて、フランジ80が制止位置に位置するように第1搬送ローラ31の回転位相を調整する(ステップS22)。そのために、ROM132には、制止位置及び非制止位置に対応する第1搬送ローラ31の回転位相の範囲がそれぞれ記憶されていてもよい。制御部130は、ロータリエンコーダ66から発せられる信号に基づいて、第1搬送ローラ31の回転位相を算出する。そして、第1搬送ローラ31の回転位相が制止位置に対応する回転位相の範囲となるまで、第1搬送ローラ31を回転させる。これにより、フランジ80が制止位置に位置する(図8(A)の状態)。ここで、フランジ80の制止位置に対応する第1搬送ローラ31の回転位相の範囲が、本発明の第1位相範囲の一例であり、非制止位置に対応する第1搬送ローラ31の回転位相の範囲が、本発明の第2位相範囲の一例である。
制御部130は、キャリッジ駆動モータ45を駆動して、キャリッジ28を右向きへ待機位置Psまで移動させる(ステップS23)。この過程で、レバー83がキャリッジ28に押されて、移動部材91がキャリッジ28と共に右向きへ移動する。移動部材91による押圧を失った移動ギア76は、第1コイルバネ84の付勢力によって右向きへ移動しようとする。しかしながら、フランジ80によって右向きへの移動が制止されるため、移動ギア76は、第1位置P1において被駆動ギア77と噛合した状態に維持される(図8(C)の状態)。なお、制御部130が待機位置Psまで移動すると、当接レバー72(図6)が右向きへ押されて、ホルダ71が図6(B)の位置まで移動する。そして、キャップ47(図6)が記録ヘッド29のノズル面53に密着する。以上で、制御部130は、待機状態移行制御(ステップS17)を終了し、プリンタ部11が待機状態となる。
一方、パージ動作を実行すると制御部130が判断した場合(ステップS21:Yes)、制御部130は、搬送モータ44を正転又は逆転させて、フランジ80が非制止位置に位置するように第1搬送ローラ31の回転位相を調整する(ステップS24)。すなわち、第1搬送ローラ31の回転位相が非制止位置に対応する回転位相の範囲となるまで、第1搬送ローラ31を回転させる。
制御部130は、キャリッジ駆動モータ45を駆動して、キャリッジ28を右向きへ待機位置Psまで移動させる(ステップS25)。この過程で、レバー83がキャリッジ28に押されて、移動部材91がキャリッジ28と共に右向きへ移動する。移動部材91による押圧を失った移動ギア76は、第1コイルバネ84の付勢力によって右向きへ移動しようとする。フランジ80が非当接位置にあるため、移動ギア76は、フランジ80に制止されずに第2位置P2まで移動する(図8(E)の状態)。
ただし、第1コイルバネ84の付勢力によって移動しただけでは、移動ギア76が第2位置P2まで移動しないことがある。たとえば、移動ギア76及び被駆動ギア78の歯が互いに干渉する位置にある場合、移動ギア76と被駆動ギア78とが噛合せず、移動ギア76は第2位置P2まで移動しない。また、移動ギア76及び被駆動ギア78の歯が互いに干渉しない場合にも、移動ギア76と被駆動ギア78との摩擦によって、移動ギア76の移動が阻害されることがある。
移動ギア76と被駆動ギア78とを噛合させて移動ギア76を第2位置P2まで移動させるため、制御部130は、以下に説明するクック動作を実行する(ステップS26)。クック動作とは、微小な角度範囲で搬送モータ44の正転及び逆転を交互に切り替える動作である。これにより、搬送モータ44から駆動伝達される移動ギア76も、微小な角度範囲で回転の向きが交互に切り替えられる。クック動作によって移動ギア76の歯の位置が周方向にわずかにずれるため、上述された歯の干渉が解消される。また、回転の振動によって、移動ギア76が第2位置P2まで移動する。なお、クック動作は、上述された非制止位置に対応する回転位相の範囲で実行される。
続けて、制御部130は、搬送モータ44を逆転させる。移動ギア76と被駆動ギア78とが噛合しているため、この回転駆動力は、第1搬送ローラ31及び駆動切替機構90を介して、ポンプ69へ伝達される。ポンプ69が駆動されることで、上述されたパージ動作が実行される(ステップS27)。
パージ動作の後、制御部130は、搬送モータ44を正転又は逆転させて、フランジ80が非制止位置に位置するように第1搬送ローラ31の回転位相を調整する(ステップS28)。すなわち、ステップS24と同様にして、第1搬送ローラ31の回転位相が非制止位置に対応する回転位相の範囲となるまで、第1搬送ローラ31を回転させる(図8(E),(F)の状態)。
制御部130は、キャリッジ駆動モータ45を駆動して、キャリッジ28を待機位置Psから左側へ向けて画像記録領域E1まで移動させる(ステップS29)。移動部材91は、第2コイルバネ85の付勢力によってレバー83がキャリッジ28と当接した状態を維持しながら、キャリッジ28と一体に移動する。移動ギア76は、移動部材91に押圧されて左向きへ移動する。
制御部130は、上述されたクック動作を実行して、第1位置P1において移動ギア76と被駆動ギア77とを噛合させる(ステップS29)。
制御部130は、上述されたステップS22,S23の制御を実行する。つまり、フランジ80を制止位置としたのち、キャリッジ28を待機位置Psまで右向きへ移動させる。これにより、キャリッジ28、移動ギア76、及びフランジ80は、図8(C),(D)の状態となる。つまり、移動ギア76が第1位置P1において被駆動ギア77と噛合し、移動ギア76の第2位置P2側への移動がフランジ80によって制止される。以上で、制御部130は、待機状態移行制御(ステップS17)を終了し、プリンタ部11が待機状態となる。
[実施形態の作用効果]
本実施形態によると、フランジギア75の回転位相に応じて、移動ギア76の第2位置P2への移動がフランジ80によって制止される。このため、キャリッジ28を待機位置Psまで移動させたときに、制御部130は、移動ギア76と噛合するギアを選択的に切り替えることができる。すなわち、キャリッジ28を待機位置Psまで移動させた後にパージ動作を実行する場合にのみ、移動ギア76と噛合するギアを被駆動ギア78に切り替える制御が可能である。また、パージ動作を実行した後に、移動ギア76と噛合するギアを再び被駆動ギア77に切り替えて、キャリッジ28を待機位置Psに停止させることができる。待機状態において、移動ギア76と被駆動ギア77とが噛合した状態にしておくことにより、次の画像記録のジョブの発生時に、移動ギア76と噛合するギアを切り替える必要がない。特に、クック動作を実行する必要がないため、画像記録に要する時間を短縮することができる。
また、ロータリエンコーダ66は、第1搬送ローラ31の回転量に基づくパルス信号、及び第1搬送ローラ31の回転位相が原点となったことに基づく信号を発するため、制御部130は、第1搬送ローラ31の回転量及び回転位相を容易に算出することができる。
また、制御部130は、フランジ80の制止位置及び非制止位置に対応する第1搬送ローラ31の回転位相の範囲を記憶しているため、第1搬送ローラ31を回転させてフランジ80を制止位置又は非制止位置とすることが容易に行われる。
[変形例1]
上述された実施形態において、移動ギア76は、被駆動ギア77,78のいずれかと噛合可能なものであった。しかしながら、移動ギア76と噛合する被駆動ギアの数は2つに限られるものではなく、図10に示されるように3つであってもよい。
図10に示される変形例では、被駆動ギア77,78の間の距離が上述された実施形態のものより長い。そして、被駆動ギア77,78の間で、被駆動ギア79(本発明の第5ギアの一例)が、軸82に回転可能に支持されている。また、フランジギア75も、上述された実施形態のものより左右方向9に長い。フランジ80は、左右方向9に間隔をあけて2つが設けられている。被駆動ギア77,79の間にフランジ80a(本発明の第1のフランジの一例)が設けられ、被駆動ギア78,79の間にフランジ80b(本発明の第2のフランジの一例)が設けられている。移動ギア76は、第1位置P1(図10(A),(C))と第2位置P2(図10(G))との間の第3位置P3(図10(E))にあるときに、被駆動ギア79と噛合可能である。
図10(B),(D),(F),(H)に示されるように、フランジ80a,80bは、フランジギア75の周方向に位相をずらして突出されている(それぞれ、本発明の第1範囲及び第2範囲に対応)。また、フランジギア75の周方向には、フランジ80a,80bのいずれも突出されていない範囲が存在する(本発明の第3範囲に対応)。フランジ80a,80bは、フランジギア75の回転位相に応じてそれぞれ移動ギア76と当接し、その移動を制止するものである。フランジギア75が所定の回転位相の範囲にある場合にのみフランジ80a又はフランジ80bが移動ギア76と当接する。フランジ80a,80bが形成する扇の内角はそれぞれ120°未満であることが好適である。
フランジ80a,80bが図10(C),(D)の位置にあるときに、キャリッジ28が画像記録領域E1から待機位置Psまで移動されると、移動ギア76は、右側への移動中にフランジ80aによって制止される。これにより、移動ギア76は、第1位置P1において被駆動ギア77と噛合した状態に維持される(図10(C)の状態)。
また、フランジ80a,80bが図10(E),(F)の位置にあるときに、キャリッジ28が画像記録領域E1から待機位置Psまで移動されると、移動ギア76は、右側への移動中にフランジ80bによって制止される。これにより、移動ギア76は、第3位置P3において、被駆動ギア79と噛合した状態となる(図10(E)の状態)。
また、フランジ80a,80bが図10(G),(H)の位置にあるときに、キャリッジ28が画像記録領域E1から待機位置Psまで移動されると、移動ギア76は、いずれのフランジにも制止されない。これにより、移動ギア76は、第2位置P2まで移動し、被駆動ギア78と噛合した状態となる(図10(G)の状態)。
このように、図10に示される変形例では、キャリッジ28が待機位置Psにあるとき、移動ギア76は、被駆動ギア77,78,79のいずれかと噛合することが可能である。
[変形例2]
また、図には示されないが、上述された変形例1のプリンタ部11は、異なる種類の記録用紙21を積載する2つのトレイ20が挿抜されるものであってもよい。そして、トレイ20ごとに給送部15が設けられていてもよい。この場合、上述された被駆動ギア77,79は、互いに異なる給送ローラ25へ回転駆動力を伝達するように構成される。制御部130は、移動ギア76を被駆動ギア77,79のいずれかに噛合させた状態で搬送モータ44を駆動させることにより、いずれかのトレイ20から記録用紙21を選択的に給送する。また、被駆動ギア78は、上述された実施形態と同様に、ポンプ69へ回転駆動力を伝達するように構成されてもよい。
[変形例3]
上述された変形例2において、制御部130は、待機状態において、移動ギア76を第1位置P1(図10(C))に制止するか、又は第3位置P3(図10(E))に制止するかを判断してもよい。以下、詳細に説明される。画像記録の完了後に、一定の時間をおいて再び画像記録を実行する場合、ユーザは、2度の画像記録の操作において同じトレイ20のシートを使用する可能性が高い。つまり、2度目の画像記録における給送時にギアの切り替えが必要となる可能性を低減するためには、1度目の画像記録で記録用紙21の給送に駆動された被駆動ギアと移動ギア76との噛合を維持した方がよい。
そのため、制御部130は、被駆動ギア77を駆動して記録用紙21を給送した場合、画像記録後の待機状態移行制御において、移動ギア76を第1位置P1に制止させる。これにより、待機状態への移行後も移動ギア76と被駆動ギア77とが噛合した状態が維持される。また、制御部130は、被駆動ギア79を駆動して記録用紙21を給送した場合、画像記録後の待機状態移行制御において、移動ギア76を第3位置P3に制止させる。これにより、待機状態への移行後も移動ギア76と被駆動ギア79とが噛合した状態が維持される。このような方法によると、待機状態を挟んだ2度目の画像記録の実行時にギアの切り替えが必要となる可能性が低減される。
[変形例4]
図12に示されるように、本変形例では、係止部材86の前方側の周縁にレバー83を係止して左側への移動を制止する第1係止部87及び第2係止部88が形成されている。レバー83が第1係止部87の右側の係止位置に係止されているとき、移動ギア76は、第2位置P2に位置する(図11(A),図12(A)の状態)。同様に、レバー83が第2係止部88の右側の係止位置に係止されているとき、移動ギア76は、第3位置P3に位置する(図11(C),図12(C)の状態)。つまり、係止部材86は、レバー83を係止することで、キャリッジ28がレバー83から離間された後も、移動ギア76を第2位置P2又は第3位置P3に維持するものである。
キャリッジ28の右側の側面には、レバー83と係合して前方側へ倒れ込むことを制止する係合部89が形成されている。レバー83が係合部89と係合しているときには、レバー83は、係止部材86から離間される。つまり、レバー83は、第1係止部87及び第2係止部88によって係止されずに左右方向9に移動することができる。
図11(A)に示されるように、第2位置P2にある移動ギア76を第3位置P3まで移動させる際、制御部130は、キャリッジ28を右向きへ移動させる。キャリッジ28に押されたレバー83が係止部材86の傾斜縁93(図12)を摺動することで、レバー83が係合部89へと案内されて、係合部89と係合する。(図12(B)の状態)続けて、制御部130は、第1搬送ローラ31を回転させてフランジ80a,80bを図11(C),(D)の位置とする。制御部130は、その状態で、キャリッジ28を左向きへ画像記録領域E1まで移動させる。これにより、移動部材91及び移動ギア76がキャリッジ28と一体に移動する。
移動中に、移動ギア76がフランジ80aによって制止される。キャリッジ28はそのまま左向きへ移動するため、レバー83とキャリッジ28とが離間して係合が解除される。レバー83が前方側へ倒れ込み、第2係止部88に係止される(図11(C),図12(C)の状態)。このように、本変形例では、第2位置P2にある移動ギア76を第3位置P3まで移動させ、その位置に維持することが容易に行われる。
[その他の変形例]
上述された実施形態において、パージ機構46は必ずしも必須の構成ではない。パージ機構46を有さない構成の場合、被駆動ギア78は、ポンプ69とは異なる機構へ回転駆動力を伝達するように構成される。すなわち、本発明の被駆動機構は、パージ機構46に限定されるものではない。一例として、プリンタ部11は、記録用紙21に着弾せずにプラテン30に付着したインクをワイパーや空気噴射によって除去するインク回収機構を有していてもよい。そして、被駆動ギア78が回転されることで、このインク回収機構が駆動されてもよい。
また、制御部130は、キャリッジ28が画像記録のために往復動する際に、フランジ80を制止位置に位置させてもよい。そのような構成では、仮に省スペース化のためにキャリッジ28の移動可能範囲が短く設定されていても、画像記録のための往復動によってキャリッジ28がレバー83に当接して、ギアの噛合が切り替わってしまうことが防止される。
また、上述された実施形態において、パージ機構46及び駆動切替機構90は、キャリッジ28の移動範囲の右端に設けられていたが、左端に設けられていてもよい。
また、上述された実施形態において、搬送モータ44の逆転によって、給送ローラ25が回転し、ポンプ69が駆動されていたが、これは必ずしも必須の構成ではない。たとえば、搬送モータ44の正転によって、給送ローラ25が回転し、ポンプ69が駆動されてもよい。また、搬送モータ44の正転と逆転とによって、異なる機構へ回転駆動力が伝達されてもよい。一例として、プリンタ部11は、両面画像記録のために、画像記録後の記録用紙21を反転させた状態で再び記録部24へと搬送する反転搬送路を有していてもよい。このような構成において、移動ギア76と被駆動ギア77とが噛合した状態で搬送モータ44が正転することで給送ローラ25が回転し、逆転することで反転搬送路に設けられた追加の搬送ローラが回転されてもよい。
また、プリンタ部11の記録方式は、キャリッジ28の移動によって画像の記録を行うものであれば、インクジェット方式に限定されるものではない。たとえば、プリンタ部11は、ドットラインプリンタとして構成されていてもよい。
9・・・左右方向
20・・・トレイ
21・・・記録用紙
24・・・記録部
25・・・給送ローラ
31・・・第1搬送ローラ
42・・・搬送路
44・・・搬送モータ
46・・・パージ機構
75・・・フランジギア
76・・・移動ギア
77・・・被駆動ギア
78・・・被駆動ギア
80・・・フランジ
81・・・軸(第1軸)
82・・・軸(第2軸)
83・・・レバー(突出部)
84・・・第1コイルバネ
85・・・第2コイルバネ
90・・・駆動切替機構
91・・・移動部材
98・・・第1伝達部
99・・・第2伝達部
130・・・制御部
P1・・・第1位置
P2・・・第2位置
P3・・・第3位置
Ps・・・待機位置

Claims (8)

  1. シートが載置されるトレイと、
    上記トレイに載置されたシートを搬送路へ給送する給送ローラと、
    上記給送ローラによって給送されたシートを搬送向きへ搬送する搬送ローラと、
    記録ヘッドを搭載して上記搬送向きと交差する走査方向へ往復移動されるキャリッジと、
    上記搬送ローラを回転させるモータと、
    上記走査方向における上記キャリッジの移動範囲の一端側に設けられた駆動切替機構と、を備え、
    上記駆動切替機構は、
    軸方向が走査方向に沿った第1軸及び第2軸と、
    上記搬送ローラに設けられており、上記搬送ローラと一体に回転する第1ギアと、上記第1軸に回転可能に支持されており、上記第1ギアと噛合した状態で上記第1軸に沿って第1位置と当該第1位置よりも上記一端側の第2位置とに移動可能な第2ギアと、
    上記第2軸に回転可能に支持され且つ上記第1位置の上記第2ギアと噛合する第3ギアを有し、当該第3ギアから伝達された回転駆動力を上記給送ローラへ伝達する第1伝達部と、
    上記第2軸に回転可能に支持され且つ上記第2位置の上記第2ギアと噛合する第4ギアを有し、当該第4ギアから伝達された回転駆動力を被駆動機構へ伝達する第2伝達部と、
    上記キャリッジの移動範囲へ突出した突出部を有し、上記第2ギアより上記一端側において、上記第1軸に沿って移動可能に上記第1軸に設けられた移動部材と、
    上記第2ギアを上記一端側へ弾性的に付勢する第1付勢部材と、
    上記第1付勢部材より大きな付勢力によって、上記移動部材を上記他端側へ弾性的に付勢する第2付勢部材と、を有しており、
    上記第1ギアは、上記走査方向における上記第1位置と上記第2位置との間において、上記第2ギアが少なくとも上記走査方向に移動可能な範囲を設けて、径方向へ突出されたフランジを有する画像記録装置。
  2. 上記搬送ローラの回転位相が原点にあるときに第1信号を発する原点検知手段と、
    上記搬送ローラの回転量に基づく第2信号を発する回転量検知手段と、
    上記第1信号及び上記第2信号に基づいて上記モータを駆動させ、上記搬送ローラの回転量及び回転位相を制御する制御部と、をさらに備えた請求項1に記載の画像記録装置。
  3. 上記制御部は、
    上記搬送ローラの回転位相を、上記フランジが上記第2ギアと当接する上記搬送ローラの回転位相の範囲である上記第1位相範囲として、上記キャリッジを上記一端側の停止位置へ移動させる第1移動制御と、
    上記搬送ローラの回転位相を、上記フランジが上記第2ギアと当接しない上記搬送ローラの回転位相の範囲である上記第2位相範囲として、上記キャリッジを上記停止位置へ、又は上記停止位置から離れる向きへ移動させた後、上記第2位相範囲内で上記搬送ローラの回転方向を複数回切り替えて上記搬送ローラを回転させる第2移動制御と、を実行する請求項2に記載の画像記録装置。
  4. 上記記録ヘッドに接離可能なキャップを有したキャッピング機構をさらに備え、
    上記記録ヘッドは、ノズルからインクを吐出してシートに画像を記録し、
    上記キャッピング機構は、上記キャリッジが上記停止位置にあるときに、上記記録ヘッドを上記キャップによって被覆する請求項3に記載の画像記録装置。
  5. 上記被駆動機構は、上記キャップと連通されており、上記第2伝達部から駆動伝達されて、上記キャップ内のインクを吸引するポンプを有する請求項4に記載の画像記録装置。
  6. 上記第3ギアと上記第4ギアとの間で上記第2軸に回転可能に支持されており、上記第1位置と上記第2位置との間の第3位置にある上記第2ギアと噛合して回転する第5ギアをさらに備え、
    上記第1ギアは、上記フランジとして、上記第1位置と上記第3位置との間に位置する第1のフランジと、上記第3位置と上記第2位置との間に位置する第2のフランジと、を有する請求項1から5のいずれかに記載の画像記録装置。
  7. 上記フランジのうち、上記第1のフランジのみが突出された第1範囲と、上記第2のフランジのみが突出された第2範囲と、上記第1のフランジ又は上記第2のフランジのいずれも突出されていない第3範囲とが、上記第1ギアの周方向に沿ってそれぞれ存在する請求項6に記載の画像記録装置。
  8. 上記突出部が摺接する周縁を有し、当該周縁に形成された係止部によって上記突出部を上記走査方向に係止する保持枠をさらに備えた請求項1から7のいずれかに記載の画像記録装置。
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