JP6384388B2 - 搬送装置及びインクジェット記録装置 - Google Patents

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Description

本発明は、シートを搬送する搬送装置、及び当該搬送装置を備えておりインクジェット方式にてシートに画像を記録するインクジェット記録装置に関する。
従来より、シートを搬送する搬送装置が知られている。このような搬送装置を備える装置として、例えばインクジェット記録方式でシートに画像を記録するインクジェット記録装置が挙げられる。
搬送装置やインクジェット記録装置では、1つのモータの出力を複数の駆動部へ伝達するために、特許文献1の画像記録装置に開示されるように、駆動伝達の切替が行われている。詳述すると、モータから駆動伝達される駆動ギヤと噛合しながら駆動ギヤの軸方向に沿ってスライド可能な切替ギヤが配置されている。また、切替ギヤの各スライド位置に対応して、各駆動部へ駆動伝達するための複数の受けギヤが配置されている。切替ギヤは、スライドされることによって、各受けギヤと噛合される。
特開2013−71407号公報
しかしながら、特許文献1に開示された画像記録装置における駆動伝達の切替では、切替ギヤのスライド時に、受けギヤとの噛み合わせを良好に行うための噛み合わせ動作を実行する必要がある。噛み合わせ動作は、切替ギヤの所定量の正回転及び逆回転を所定回数行う動作であるため、多くの時間を必要とする。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、駆動伝達の切替を迅速に実行可能な手段を提供することにある。
(1) 本発明に係る搬送装置は、軸方向に沿った支軸にスライド可能に支持されたスライドギヤと、上記スライドギヤと噛合可能な第1ギヤ及び当該第1ギヤと同軸で回転する第2ギヤを有するクラッチギヤと、上記第2ギヤまたは上記スライドギヤの一方へ駆動力を付与するモータと、上記第2ギヤまたは上記スライドギヤの他方から駆動力が伝達されて駆動する駆動部と、上記スライドギヤをスライドさせるスライド機構と、上記モータから駆動力を付与されることによって回転してシートを搬送するローラと、上記モータ及び上記スライド機構を制御する制御部と、を備える。上記クラッチギヤは、上記第1ギヤまたは上記第2ギヤの一方に、周方向に沿って間隔を空けて設けられた第1面及び第2面と、上記第1ギヤまたは上記第2ギヤの他方に設けられ、上記周方向において上記第1面及び上記第2面の間に位置する凸部と、を有する。上記凸部の上記周方向の長さは、上記第1面及び上記第2面の間の上記周方向の長さよりも短いものである。上記制御部は、上記スライドギヤと上記第1ギヤとが噛合している状態において、上記モータを制御して、上記凸部が上記第1面及び上記第2面のいずれとも当接していない状態となるように上記クラッチギヤを回転させる回転処理と、上記回転処理の実行後に、上記スライド機構を制御して上記スライドギヤをスライドさせるスライド処理と、を実行する。
上記構成によれば、制御部が回転処理を実行すると、凸部が第1面及び第2面のいずれとも当接していない状態となる。これにより、第1ギヤは、凸部と第1面及び第2面との間の隙間の分だけ回転自在となる。その結果、スライドギヤをスライドさせて第1ギヤと噛合させる動作、及び第1ギヤと噛合しているスライドギヤをスライドさせて第1ギヤから離間させる動作を円滑に実行することができる。
(2) 本発明に係るインクジェット記録装置は、上記搬送装置と、上記ローラによって搬送されるシートに向けてノズルからインクを吐出する記録ヘッドを有しており、上記記録ヘッドがシートに向けてインクを吐出可能な印刷領域、及び当該印刷領域外の基本位置に移動可能なキャリッジと、を備える。上記スライドギヤは、上記第1ギヤと噛合した第1位置、及び上記第1ギヤから離間しており、当該第1位置に対して上記軸方向のうちの一方である第1向き側の第2位置にスライド可能である。上記スライド機構は、上記キャリッジと、上記スライドギヤを上記第1向きへ付勢する付勢部材と、上記キャリッジの移動領域に突出した突出部を有し、上記支軸にスライド可能に支持されており、当該突出部に上記基本位置の上記キャリッジが当接することによって上記スライドギヤを上記付勢部材の付勢力に抗って上記第1位置に保持するレバー部材と、を備える。上記制御部は、上記スライド処理において、上記キャリッジを上記基本位置から上記印刷領域に向けて移動させる。
上記構成によれば、スライド処理においてキャリッジが基本位置から印刷領域に移動されることによって、スライドギヤが付勢部材の付勢力によって第1位置から第2位置にスライドする。これにより、スライドギヤが第1ギヤから離間する。この際、第1ギヤは、制御部による回転処理の実行によって回転自在である。そのため、スライドギヤの第1ギヤからの離間が円滑に実行可能である。
(3) 例えば、上記ローラのローラ軸に設けられており、上記ローラと一体に回転し、上記スライドギヤと噛合したローラギヤを備える。また、上記モータは、上記ローラギヤを介して上記スライドギヤへ駆動力を付与するものである。また、上記ローラギヤは、上記スライドギヤが上記第1位置及び上記第2位置の何れの状態であっても上記スライドギヤと噛合している。
(4) 例えば、上記駆動部は、上記第2ギヤから駆動力が伝達されることによって駆動し、上記記録ヘッドのメンテナンスを行うメンテナンス機構である。
(5) 本発明に係るインクジェット記録装置は、上記搬送装置と、上記軸方向に沿って互いに間隔を空けて配置されており、それぞれが上記スライドギヤと噛合可能な複数の伝達ギヤと、上記ローラによって搬送されるシートに向けてノズルからインクを吐出する記録ヘッドを有しており、上記記録ヘッドがシートに向けてインクを吐出可能な印刷領域、及び当該印刷領域外の基本位置に移動するキャリッジと、を備える。上記複数の伝達ギヤは、少なくとも、上記駆動部へ上記モータの駆動力を伝達する第1伝達ギヤと、当該第1伝達ギヤに対して上記軸方向のうちの一方である第1向き側に配置されており、上記ローラへ上記モータの駆動力を伝達する第2伝達ギヤと、を備える。上記スライドギヤは、少なくとも、上記第1伝達ギヤと噛合した第1位置、及び上記第2伝達ギヤと噛合した第2位置にスライド可能でありる。上記スライド機構は、上記キャリッジと、上記スライドギヤを上記第1向きへ付勢する付勢部材と、上記キャリッジの移動領域に突出した突出部を有し、上記支軸にスライド可能に支持されており、当該突出部に上記基本位置の上記キャリッジが当接することによって上記スライドギヤを上記付勢部材の付勢力に抗って上記第1位置に保持するレバー部材と、を備える。上記制御部は、上記スライド処理において、上記キャリッジを上記基本位置から上記印刷領域に向けて移動させる。
上記構成によれば、スライド処理においてキャリッジが基本位置から印刷領域に移動されることによって、スライドギヤが付勢部材の付勢力によって第1位置から第2位置にスライドする。これにより、スライドギヤの状態が第1伝達ギヤと噛合した状態から第2伝達ギヤと噛合した状態へ遷移する。この際、第1ギヤは、制御部による回転処理の実行によって回転自在である。そのため、スライドギヤは、第1伝達ギヤと噛合した位置から第2伝達ギヤと噛合した位置へ容易にスライド可能である。
(6) 例えば、上記モータは、上記第2ギヤへ駆動力を付与するものである。また、上記第1ギヤは、上記スライドギヤが何れの位置であっても上記スライドギヤと噛合している。
(7) 例えば、上記ローラは、トレイに支持されたシートを当該装置内に形成された搬送路へ向けて搬送する給送ローラである。
(8) 例えば、上記駆動部は、上記モータから駆動力を伝達されることによって、上記キャリッジが上記基本位置において上記ノズルを覆う被覆位置と上記ノズルから離れる離隔位置との間を移動するキャップである。
(9) 本発明に係るインクジェット記録装置は、上記搬送装置と、上記軸方向に沿って互いに間隔を空けて配置された複数の伝達ギヤと、上記ローラによって搬送されるシートに向けてノズルからインクを吐出する記録ヘッドを有しており、上記記録ヘッドがシートに向けてインクを吐出可能な印刷領域、及び当該印刷領域外の基本位置に移動するキャリッジと、を備える。上記スライドギヤは、第1スライドギヤと、当該第1スライドギヤに対して上記軸方向のうちの一方である第1向き側に当該第1スライドギヤと当接して配置されており、上記複数の伝達ギヤと噛合可能な第2スライドギヤとで構成されている。上記ローラは、トレイに支持されたシートを当該装置内に形成された搬送路へ向けて搬送する給送ローラと、上記搬送路上のシートに当接した状態で回転することによって当該シートを搬送する搬送ローラとで構成されている。インクジェット記録装置は、上記搬送ローラのローラ軸に設けられ、上記搬送ローラと一体に回転し、上記第1スライドギヤと噛合するローラギヤを備える。上記クラッチギヤは、上記第1スライドギヤと噛合する第1クラッチギヤと、上記第2スライドギヤと噛合する第2クラッチギヤとで構成されている。上記モータは、上記ローラギヤを介して上記第1スライドギヤへ駆動力を付与する第1モータと、上記第2クラッチギヤの第2ギヤへ駆動力を付与する第2モータとで構成されている。上記駆動部は、上記第1クラッチギヤの第2ギヤから駆動力が伝達されることによって駆動する第1駆動部と、上記第2モータから駆動力を伝達されることによって駆動する第2駆動部と、を備える。上記複数の伝達ギヤは、少なくとも、上記第2駆動部へ上記第2モータの駆動力を伝達する第1伝達ギヤと、当該第1伝達ギヤに対して上記第1向き側に配置されており、上記給送ローラへ上記第2モータの駆動力を伝達する第2伝達ギヤとを備える。上記スライドギヤは、少なくとも、上記第1スライドギヤが上記第1クラッチギヤの第1ギヤと噛合し且つ上記第2スライドギヤが上記第1伝達ギヤと噛合した第1位置、及び上記第1スライドギヤが上記第1クラッチギヤの第1ギヤから離間し且つ上記第2スライドギヤが上記第2伝達ギヤと噛合した第2位置にスライド可能である。上記ローラギヤは、上記スライドギヤが何れの位置であっても上記第1スライドギヤと噛合している。上記第2クラッチギヤの第1ギヤは、上記スライドギヤが何れの位置であっても上記第2スライドギヤと噛合している。上記スライド機構は、上記キャリッジと、上記キャリッジの移動領域に突出した突出部を有し、上記支軸にスライド可能に支持されており、上記第1スライドギヤに対して上記第1向きと反対向きの第2向き側に上記第1スライドギヤと当接して配置されたレバー部材と、上記レバー部材を上記第1向きへ付勢する第1付勢部材と、上記第2スライドギヤを上記第1付勢部材よりも小さい付勢力で上記第2向きへ付勢する第2付勢部材と、を備える。上記第1スライドギヤは、上記突出部に上記基本位置の上記キャリッジが当接することによって上記第1付勢部材の付勢力に抗って上記第1位置に保持され、上記突出部から上記キャリッジが離間することによって上記第1付勢部材の付勢力によって上記第2位置に移動される。上記制御部は、上記スライド処理において、上記キャリッジを上記基本位置から上記印刷領域に向けて移動させる。
上記構成によれば、スライド処理においてキャリッジが基本位置から印刷領域に移動されることによって、第1スライドギヤが第1付勢部材の付勢力によって第1位置から第2位置にスライドする。これにより、第1スライドギヤが第1クラッチギヤの第1ギヤから離間する。この際、第1クラッチギヤの第1ギヤは、制御部による回転処理の実行によって回転自在である。そのため、第1クラッチギヤの第1ギヤからの第1スライドギヤの離間が円滑に実行可能である。
また、上記構成によれば、スライド処理においてキャリッジが基本位置から印刷領域に移動されることによって、第2スライドギヤが第1スライドギヤに押されることによって第1位置から第2位置にスライドする。これにより、第2スライドギヤの状態が第1伝達ギヤと噛合した状態から第2伝達ギヤと噛合した状態へ遷移する。この際、第2クラッチギヤの第1ギヤは、制御部による回転処理の実行によって回転自在である。そのため、第2スライドギヤは、第1伝達ギヤと噛合した位置から第2伝達ギヤと噛合した位置へ容易にスライド可能である。
(10) 例えば、上記第1駆動部は、上記第1クラッチギヤの第2ギヤから駆動力が伝達されることによって駆動し、上記記録ヘッドのメンテナンスを行うメンテナンス機構である。また、上記第2駆動部は、上記第2モータから駆動力を伝達されることによって、上記キャリッジが上記基本位置において上記ノズルを覆う被覆位置と上記ノズルから離れる離隔位置との間を移動するキャップである。
(11) 上記制御部は、上記キャリッジが上記基本位置であり且つ上記キャップが上記被覆位置である状態において、上記モータを制御して上記キャップを上記被覆位置から上記離隔位置に移動させるキャップ移動処理を実行し、上記キャップ移動処理の実行中に上記回転処理を実行し、上記キャップ移動処理及び上記回転処理の実行後に上記スライド処理を実行する。
上記構成によれば、キャップの移動とクラッチギヤの回転とが並行して実行される。そのため、スライド処理の実行開始時期を早めることができる。
(12) 上記制御部は、上記第1スライドギヤと上記第1クラッチギヤの第1ギヤとが噛合している状態において、上記第1モータを制御して、上記凸部が上記第1面及び上記第2面のいずれとも当接していない状態となるように上記第1クラッチギヤを回転させる第1回転処理と、上記第2スライドギヤと上記第2クラッチギヤの第1ギヤとが噛合している状態において、上記第2モータを制御して、上記凸部が上記第1面及び上記第2面のいずれとも当接していない状態となるように上記第2クラッチギヤを回転させる第2回転処理と、上記キャリッジが上記基本位置であり且つ上記キャップが上記被覆位置である状態において、上記第2モータを制御して上記キャップを上記被覆位置から上記離隔位置に移動させるキャップ移動処理と、を実行する。また、上記制御部は、上記キャップ移動処理の実行中に上記第1回転処理を実行し、上記キャップ移動処理の実行後に上記第2回転処理を実行し、上記第2回転処理の実行後に上記スライド処理を実行する。
上記構成によれば、キャップの移動と第1クラッチギヤの回転とが並行して実行される。そのため、スライド処理の実行開始時期を早めることができる。
(13) 上記伝達ギヤのそれぞれの上記軸方向における間隔は、上記スライドギヤの上記軸方向における長さより長い。
上記構成によれば、スライドギヤが複数の伝達ギヤと同時に噛合することを防止することができる。
本発明によれば、駆動伝達の切替を迅速に実行することができる。
図1は、複合機10の斜視図である。 図2は、プリンタ部11の内部構造を模式的に示す縦断面図である。 図3は、キャリッジ23及びガイドレール43、44の平面図である。 図4は、プリンタ部11のブロック図である。 図5は、メンテナンス機構110及び廃インクタンク120の構成を示す模式図である。 図6は、第1伝達部181、第3伝達部183、第4伝達部184、及び切替機構170の模式図である。 図7(A)は、第2伝達部182、第5伝達部185、及び切替機構170の模式図であり、図7(B)は、第2伝達部182、第6伝達部186、及び切替機構170の模式図であり、図7(C)は、第2伝達部182、第7伝達部187、及び切替機構170の模式図である。 図8は、切替機構170及び搬送ローラ60周辺の斜視図である。 図9は、図8の右側面図である。 図10は、スライドギヤ160が左位置LPに位置するときの切替機構170周辺の平面図である。 図11は、スライドギヤ160が中央位置MPに位置するときの切替機構170周辺の平面図である。 図12は、スライドギヤ160が右位置RPに位置するときの切替機構170周辺の平面図である。 図13は、保持部173及びローラギヤ180周辺の平面図である。 図14(A)、(B)は、第1クラッチギヤ191の斜視図であり、図14(C)、(D)は、第2クラッチギヤ192の斜視図である。 図15は、スライドギヤ160を左右方向9に移動させる際に実施される処理を説明するためのフローチャートである。 図16(A)は、変形例における機構141を示す模式図であり、図16(B)は、変形例における機構142を示す模式図である。 図17は、スライドギヤ160を左右方向9に移動させるときの各モータ101、102、103の動作を示すタイムチャートである。
以下、本発明の実施形態について説明する。なお、以下に説明される実施形態は本発明の一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で、本発明の実施形態を適宜変更できることは言うまでもない。また、複合機10が使用可能に設置された状態(図1の状態)を基準として上下方向7が定義され、開口13が設けられている側を手前側(正面)として前後方向8が定義され、複合機10を手前側(正面)から見て左右方向9が定義される。
[複合機10の全体構成]
複合機10(インクジェット記録装置の一例)は、図1に示されるように、概ね直方体に形成されている。複合機10は、ファクシミリ機能及びプリント機能などの各種の機能を有している。複合機10は、下部にインクジェット記録方式で用紙12(図2参照)の片面に画像を記録するプリンタ部11を有している。なお、プリンタ部11は、用紙12の両面に画像を記録するものであってもよい。
プリンタ部11は、用紙12を搬送する搬送装置と、搬送装置によって搬送される用紙12に画像を記録する記録部24と、搬送装置によって搬送される用紙12を支持するプラテン42と、を備えている。
搬送装置は、図2に示されるように、第1給送部15と、第2給送部34と、給送トレイ20(トレイの一例)と、多用途(Multi Purposeの略、以下「MP」と表記する。)トレイ31(トレイの一例)と、排出トレイ21と、搬送ローラ部54と、排出ローラ部55とを備えている。また、搬送装置は、図4に示されるように、給送モータ101(第2モータの一例)と、搬送モータ102(第1モータの一例)と、制御部130と、駆動力伝達機構70と、メンテナンス機構110とを備えている。
[給送トレイ20、排出トレイ21、MPトレイ31]
給送トレイ20は、図1及び図2に示されるように、プリンタ部11の正面に形成された開口13を通じて前後方向8に挿抜される。給送トレイ20は、積層された複数の用紙12を支持する。排出トレイ21は、給送トレイ20の上側に配置されている。排出トレイ21は、開口13を通じて排出ローラ部55によって排出された用紙12を支持する。MPトレイ31は、プリンタ部11の背面から後方へ向かって斜め上方に傾斜するように構成されている。MPトレイ31は、積層された複数の用紙12を支持する。
[第1給送部15、第2給送部34]
第1給送部15は、図2に示されるように、第1給送ローラ25(ローラ及び給送ローラの一例)と、給送アーム26と、軸27とを備えている。第1給送ローラ25は、給送アーム26の先端側に回転可能に支持されている。第1給送ローラ25は、給送モータ101(図4及び図9参照)の逆回転によって、給送トレイ20に支持された用紙12を後述する搬送路65へ向けて搬送向き16に搬送する向き(すなわち、正回転)に回転する。給送モータ101から第1給送ローラ25への駆動力の伝達については、後に詳細に説明される。給送アーム26は、プリンタ部11のフレームに支持された軸27に回動可能に支持されている。
第2給送部34は、MPトレイ31上に積層された一番上の用紙12を搬送路65へ向けて給送する。第2給送部34を構成する第2給送ローラ35(ローラ及び給送ローラの一例)、給送アーム36、及び軸37は、第1給送部15の各構成要素とほぼ共通する。また、第2給送部34は、第2給送ローラ35の軸35Aに回動可能に支持されたリフタ38を備える。リフタ38は、図2に破線で示されておりMPトレイ31(MPトレイ31に用紙が支持されている場合は用紙)に当接した非給送位置と、図2に実線で示されておりMPトレイ31(MPトレイ31に用紙が支持されている場合は用紙)から離間した給送位置との間を回動する。また、リフタ38の回動先端は、第2給送ローラ35の外周面より外側に位置する。その結果、非給送位置のリフタ38は、MPトレイ31上の用紙12から第2給送ローラ35を離間させる。一方、給送位置のリフタ38は、MPトレイ31上の用紙12に第2給送ローラ35を当接させる。
リフタ38は、給送モータ101(図4参照)の正回転によって、給送位置から非給送位置へ回動する。一方、リフタ38は、給送モータ101の逆回転によって、非給送位置から給送位置へ回動する。第2給送ローラ35は、給送モータ101の逆回転によって、MPトレイ31に支持された用紙12を搬送向き16に搬送する向き(すなわち、正回転)に回転する。給送モータ101からリフタ38及び第2給送ローラ35への駆動力の伝達については、後に詳細に説明される。
[搬送路65]
プリンタ部11の内部には、図2に示されるように、用紙12が通過する搬送路65が形成されている。搬送路65は、プリンタ部11の内部において所定間隔を隔てて対向するガイド部材18、19によって画定される空間を指す。搬送路65内における用紙12の搬送向き16は、図2に一点鎖線の矢印で示されている。
本実施形態に係る搬送路65は、湾曲された湾曲搬送路と、直線的に延びる直線搬送路とで構成されている。湾曲搬送路は、プリンタ部11の後方側において下方から上方に延びつつUターンする経路である。直線搬送路は、搬送ローラ部54から記録部24及び排出ローラ部55を経て排出トレイ21に至る経路である。
[搬送ローラ部54]
搬送ローラ部54は、図2に示されるように、記録部24よりも搬送向き16の上流側に配置されている。搬送ローラ部54は、互いに対向する搬送ローラ60(ローラの一例)及びピンチローラ61を備える。搬送ローラ60は、搬送モータ102(図4及び図8参照)によって駆動される。ピンチローラ61は、搬送ローラ60の回転に伴って連れ回る。搬送ローラ部54は、搬送モータ102の正転駆動力が伝達されることによって正回転する。正回転は、挟持した用紙12を搬送向き16に搬送する向きの回転である。つまり、搬送ローラ60は、搬送路65上の用紙12に当接した状態で回転することによって当該用紙12を搬送する。また、搬送ローラ部54は、搬送モータ102の逆転駆動力が伝達されることによって、正回転と逆向きの逆回転が可能である。
[排出ローラ部55]
排出ローラ部55は、図2に示されるように、記録部24よりも搬送向き16の下流側に配置されている。排出ローラ部55は、互いに対向する排出ローラ62及び拍車63を備える。排出ローラ62は、搬送モータ102(図4及び図8参照)によって駆動される。拍車63は、排出ローラ62の回転に伴って連れ回る。排出ローラ部55は、搬送モータ102の正転駆動力が伝達されることによって、挟持した用紙12を搬送向き16に搬送する正回転が可能である。また、排出ローラ部55は、搬送モータ102の逆転駆動力が伝達されることによって、正回転と逆向きの逆回転が可能である。
[記録部24]
記録部24は、図2に示されるように、搬送向き16における搬送ローラ部54及び排出ローラ部55の間に配置されている。記録部24は、上下方向7においてプラテン42に対向するようにして配置されている。記録部24は、キャリッジ23と、記録ヘッド39とを備えている。キャリッジ23からは、図3に示されるように、インクチューブ32及びフレキシブルフラットケーブル33が延出されている。インクチューブ32は、インクカートリッジのインクを記録ヘッド39に供給する。フレキシブルフラットケーブル33は、制御部130が実装された制御基板と記録ヘッド39とを電気的に接続する。
キャリッジ23は、図3に示されるように、前後方向8に離間する位置において各々が左右方向9に延設されたガイドレール43、44に支持されている。キャリッジ23は、ガイドレール44に設けられた公知のベルト機構に連結されている。なお、このベルト機構は、キャリッジモータ103(図4参照)によって駆動される。つまり、キャリッジモータ103の駆動により周運動するベルト機構に連結されたキャリッジ23は、左右方向9に沿う主走査方向へ往復移動することができる。
記録ヘッド39は、図2に示されるように、キャリッジ23に搭載されている。記録ヘッド39の下面には、複数のノズル40が形成されている。記録ヘッド39は、ノズル40からインクを微小なインク滴として吐出する。キャリッジ23が移動する過程において、搬送ローラ部54によって搬送されてプラテン42に支持されている用紙12に対して記録ヘッド39がインク滴を吐出する。これにより、用紙12に画像が記録される。
キャリッジ23は、用紙12への画像記録時に、左右方向9において記録ヘッド39が用紙12へインク滴を吐出可能な範囲を往復動する。具体的には、キャリッジ23は、記録ヘッド39の少なくとも一部が搬送路65及びプラテン42の真上となる範囲を往復動する。以下、画像記録時にキャリッジ23が往復動する範囲は、印刷領域と記される。
また、キャリッジ23は、印刷領域よりも右方へ移動可能である。換言すると、キャリッジ23は、印刷領域外へ移動可能である。以下、印刷領域よりも右方へ移動したキャリッジ23の位置は、基本位置と記される。つまり、キャリッジ23は、印刷領域及び基本位置に移動可能である。なお、基本位置は、印刷領域よりも左方であってもよい。
[プラテン42]
プラテン42は、図2に示されるように、搬送向き16における搬送ローラ部54及び排出ローラ部55の間に配置されている。プラテン42は、上下方向7において記録部24に対向するようにして配置されており、搬送ローラ部54によって搬送される用紙12を下側から支持する。
[メンテナンス機構110及びキャップ114]
図5に示されるメンテナンス機構110(駆動部及び第1駆動部の一例)は、記録ヘッド39のメンテナンスを行うものである。本実施形態において、メンテナンス機構110は、記録ヘッド39のノズル40からインクを吸引して、吸引したインクをチューブ121を通じて廃インクタンク120に送り出すものである。
メンテナンス機構110は、キャリッジ23の移動経路の下方であって、プラテン42の右端よりも右方に配置されている。つまり、メンテナンス機構110は、左右方向9において搬送路65から外れた位置であり且つ印刷領域よりも右方に配置されている。メンテナンス機構110は、基本位置のキャリッジ23の真下に配置されている。
なお、図5では、メンテナンス機構110と廃インクタンク120とがチューブ121によって接続されていることを示すために、廃インクタンク120を模式的に図示しているが、廃インクタンク120と他の構成要素との位置関係を示すものではない。
メンテナンス機構110は、可動部111と、可動部111を上下方向7へ移動させるカム機構112と、インクが流れるチューブ121と、インクを吸引するポンプ113とを備えている。
可動部111には、ゴム材料からなるキャップ114(駆動部及び第2駆動部の一例)が設けられている。キャップ114は、基本位置のキャリッジ23と上下方向7に対面する位置に設けられている。詳細には、キャップ114は、キャリッジ23に搭載された記録ヘッド39の下面に形成されたノズル40と上下方向7に対面する位置に設けられている。カム機構112は、給送モータ101(図4参照)により駆動され、可動部111を上下方向7へ移動させる。キャップ114は、可動部111が上方へ移動されることにより基本位置のキャリッジ23に搭載された記録ヘッド39の下面に当接する。その際、キャップ114はノズル40を覆う。以上より、キャップ114は、給送モータ101から駆動力を伝達されることによって、ノズル40から離間された離隔位置と、記録ヘッド39の下面に当接してノズル40を覆った被覆位置とに移動する。
キャップ114には、チューブ121の一端が接続されている。チューブ121は、可撓性を有する樹脂チューブである。チューブ121の他端は、廃インクタンク120に接続されている。
ポンプ113は、本実施形態において、ロータリー式のチューブポンプである。ポンプ113は、内壁面を備えたケーシングと、内壁面に沿って転動される転動ローラとを有する。チューブ121が転動ローラと内壁面との間に配置される。転動ローラは、搬送モータ102(図4及び図8参照)により駆動される。転動ローラが駆動されることにより、チューブ121が扱かれ、ノズル40内のインクがチューブ121に吸引され、チューブ121内のインクが上流側(キャップ114)から下流側(廃インクタンク120)へ押し出される。
廃インクタンク120は、内部空間を有する概ね直方体の箱状である。当該内部空間には、インク吸収体(不図示)が収容されている。廃インクタンク120は、インク吸収体がインクを吸収することによって、ノズル40から吸引されたインクを収容可能である。
搬送モータ102からポンプ113への駆動力の伝達、及び給送モータ101からカム機構112(キャップ114)への駆動力の伝達は、後に詳細に説明される。
[駆動力伝達機構70]
駆動力伝達機構70は、ギヤ、プーリ、及び無端環状のベルト等の全部又は一部を組み合わせて構成される。駆動力伝達機構70は、図6〜図9に示されるように、第1伝達部181、第2伝達部182、第3伝達部183、第4伝達部184、第5伝達部185、第6伝達部186、第7伝達部187、及び切替機構170を備えている。なお、駆動力伝達機構70の具体的構成(例えば、ギヤの数など)は、以下に説明するものに限らない。
第1伝達部181は、搬送モータ102の駆動力を搬送ローラ60及び切替機構170に伝達する。第2伝達部182は、給送モータ101の駆動力を切替機構170に伝達する。第3伝達部183は、搬送モータ102の駆動力を搬送ローラ60から排出ローラ62に伝達する。第4伝達部184は、搬送モータ102の駆動力を切替機構170からポンプ113に伝達する。第5伝達部185は、給送モータ101の駆動力を切替機構170からカム機構112に伝達する。第6伝達部186は、給送モータ101の駆動力を切替機構170から第1給送ローラ25に伝達する。第7伝達部187は、給送モータ101の駆動力を切替機構170から第2給送ローラ35に伝達する。切替機構170は、給送モータ101及び搬送モータ102の駆動力の伝達先を切り替える。
[第1伝達部181]
第1伝達部181は、図6及び図8に示されるように、搬送モータ102の軸と一体回転するプーリ71と、搬送ローラ60の軸60A(ローラ軸の一例)と一体回転するプーリ72と、プーリ71、72に架け渡された無端環状のベルト73とを備える。これにより、搬送ローラ60は、搬送モータ102の正転駆動力が伝達されて正回転し、搬送モータ102の逆転駆動力が伝達されて逆回転する。搬送ローラ60が回転することによって、搬送ローラ60の軸60Aと一体回転する切替機構170のローラギヤ180が回転する。以上より、第1伝達部181は、搬送モータ102の駆動力を搬送ローラ60及び切替機構170に伝達する。
[第2伝達部182]
第2伝達部182は、図7及び図9に示されるように、給送モータ101の軸と一体回転するプーリ79と、プーリ80と、プーリ79、80に架け渡された無端環状のベルト82と、プーリ80の軸と一体回転するギヤ83と、ギヤ83と噛合するギヤ84とを備える。ギヤ84は、切替機構170の第2クラッチギヤ192の第2ギヤ192Bと噛合する。これにより、給送モータ101は、第2クラッチギヤ192へ駆動力を付与する。詳細には、第2クラッチギヤ192は、給送モータ101の正転駆動力が伝達されて正回転し、給送モータ101の逆転駆動力が伝達されて逆回転する。以上より、第2伝達部182は、給送モータ101の駆動力を切替機構170に伝達する。
[第3伝達部183]
第3伝達部183は、図6に示されるように、互いに噛合するギヤ75、76と、プーリ77、78と、無端環状のベルト81とを備える。ギヤ75は、ギヤ76と噛合し且つ搬送ローラ60の軸60Aと一体回転する。ギヤ76及びプーリ77は、同軸で一体回転する。プーリ78は、排出ローラ62の軸62Aに取り付けられている。ベルト81は、プーリ77、78に架け渡されている。これにより、排出ローラ62は、搬送モータ102の正転駆動力が伝達されて正回転し、搬送モータ102の逆転駆動力が伝達されて逆回転する。以上より、第3伝達部183は、搬送モータ102の駆動力を搬送ローラ60から排出ローラ62に伝達する。
[第4伝達部184]
第4伝達部184は、図6に示されるように、切替機構170の第1クラッチギヤ191の第2ギヤ191Bと噛合するギヤ85と、ギヤ85と噛合しており且つポンプ113の転動ローラの軸と一体回転するギヤ86とを備えている。これにより、ポンプ113は、第1クラッチギヤ191の第2ギヤ191Bから駆動力が伝達されることによって駆動する。また、第2ギヤ191Bは、搬送モータ102からローラギヤ180、第1スライドギヤ160A、及び第1クラッチギヤ191の第1ギヤ191Aを介して駆動力を伝達される。詳述すると、ローラギヤ180は、第1スライドギヤ160Aと噛合する。第1スライドギヤ160Aは、第1ギヤ191Aと噛合可能である。第2ギヤ191Bは、第1ギヤ191Aと一体に回転可能である。なお、第1スライドギヤ160A及び第1クラッチギヤ191の詳細については、後述する。以上より、第4伝達部184は、搬送モータ102の駆動力(本実施形態では逆転駆動力)を切替機構170からポンプ113に伝達する。
[第5伝達部185]
第5伝達部185は、図7(A)に示されるように、切替機構170の受けギヤ165と噛合するギヤ87と、カム機構112に設けられておりギヤ87と噛合するギヤ88とを備えている。なお、受けギヤ165は、第2クラッチギヤ192及び第2スライドギヤ160Bを介して給送モータ101から駆動力を伝達される。詳述すると、第2クラッチギヤ192の第1ギヤ192Aは、第2伝達部182によって給送モータ101の駆動力を伝達される第2ギヤ192Bと一体に回転可能である。第1ギヤ192Aは、第2スライドギヤ160Bと噛合する。第2スライドギヤ160Bは、受けギヤ165と噛合可能である。なお、第2スライドギヤ160B及び第2クラッチギヤ192の詳細については、後述する。ギヤ88が回転することによって、カム機構112が駆動する。カム機構112が駆動することによって、キャップ114を備えた可動部111が上下動する。以上より、第5伝達部185は、給送モータ101の駆動力(本実施形態では逆転駆動力)を切替機構170からカム機構112に伝達する。
[第6伝達部186]
第6伝達部186は、図7(B)に示されるように、ギヤ89乃至91と、プーリ94、95と、無端環状のベルト97と、太陽ギヤ98と、振子ギヤ99と、アーム100とで構成されている。
ギヤ89は、切替機構170の受けギヤ167と噛合している。なお、受けギヤ167は、上述した受けギヤ165と同様に、第2クラッチギヤ192及び第2スライドギヤ160Bを介して給送モータ101から駆動力を伝達される。太陽ギヤ98は、ギヤ89と同軸で一体回転する。振子ギヤ99は、太陽ギヤ98と噛合し且つギヤ90に接離する。アーム100は、一端が太陽ギヤ98に回動可能に支持され、他端で振子ギヤ99を自転及び公転可能に支持している。ギヤ90は、ギヤ91と噛合する。ギヤ91及びプーリ94は、同軸で一体回転する。プーリ95は、第1給送ローラ25と同軸で一体回転する。ベルト97は、プーリ94、95に架け渡されている。
振子ギヤ99は、太陽ギヤ98が回転することによって、自転しながら太陽ギヤ98の周りを公転する。そして、振子ギヤ99は、図7(B)に実線で示されるように、給送モータ101の正転駆動力が太陽ギヤ98に伝達されることによって、ギヤ90から離間する。一方、振子ギヤ99は、図7(B)に破線で示されるように、給送モータ101の逆転駆動力が太陽ギヤ98に伝達されることによって、ギヤ90と噛合する。その結果、第6伝達部186は、給送モータ101の正転駆動力を第1給送ローラ25に伝達しない。一方、第6伝達部186は、給送モータ101の逆転駆動力によって第1給送ローラ25を正回転させる。以上より、第6伝達部186は、給送モータ101の駆動力を切替機構170から第1給送ローラ25に伝達する。
[第7伝達部187]
第7伝達部187は、図7(C)に示されるように、ギヤ156及びギヤ列157で構成されている。ギヤ列157は、隣接するギヤ同士が互いに噛合する複数のギヤ157A〜157Cを備える。
ギヤ156は、切替機構170の受けギヤ166と噛合する。なお、受けギヤ166は、上述した受けギヤ165と同様に、第2クラッチギヤ192及び第2スライドギヤ160Bを介して給送モータ101から駆動力を伝達される。ギヤ156、157Aは、軸37と一体回転する。ギヤ157Cは、第2給送ローラ35の軸35Aと一体回転する。なお、第2給送ローラ35の軸35Aとリフタ38との間にはトルクリミッタが配置されている。その結果、リフタ38は、図7(C)に破線で示される非給送位置を越えて時計回りに回動せず、図7(C)に実線で示される給送位置を越えて反時計回りに回動しない。換言すれば、リフタ38は、給送位置と非給送位置との間を回動する。
上記構成の第7伝達部187は、給送モータ101の正転駆動力によって、第2給送ローラ35を逆回転させ、リフタ38を非給送位置へ向けて回動させる。その結果、給送モータ101の正転駆動によって、MPトレイ31に支持された用紙12は、搬送路65に給送されない。一方、第7伝達部187は、給送モータ101の逆転駆動力によって、第2給送ローラ35を正回転させ、リフタ38を給送位置へ向けて回動させる。その結果、給送モータ101の逆転駆動によって、MPトレイ31に支持された用紙12は、搬送路65に給送される。以上より、第7伝達部187は、給送モータ101の駆動力を切替機構170から第2給送ローラ35に伝達する。
[切替機構170]
切替機構170は、搬送モータ102及び給送モータ101の駆動力の伝達状態を、第1状態、第2状態、及び第3状態に切替可能である。第1状態は、搬送モータ102の駆動力がポンプ113に伝達され、且つ給送モータ101の駆動力がカム機構112に伝達される状態である。第2状態は、搬送モータ102の駆動力がポンプ113に伝達されず、且つ給送モータ101の駆動力が第2給送ローラ35及びリフタ38に伝達される状態である。第3状態は、搬送モータ102の駆動力がポンプ113に伝達されず、且つ給送モータ101の駆動力が第1給送ローラ25に伝達される状態である。
切替機構170は、プラテン42よりも右側に設けられている。切替機構170は、図8に示されるように、スライドギヤ160と、ローラギヤ180と、3つの受けギヤ165、166、167(伝達ギヤの一例)と、スライド機構150と、クラッチギヤ190とを備えている。
[スライドギヤ160、ローラギヤ180、及び受けギヤ165、166、167]
スライドギヤ160は、図8及び図10〜図12に示されるように、左右方向9に延びた支軸174に支持されている。スライドギヤ160は、支軸174を中心として回転可能である。また、スライドギヤ160は、支軸174の軸方向である左右方向9に沿って、図12に示される右位置RP(第1位置の一例)、右位置RPよりも左方であり図11に示される中央位置MP(第2位置の一例)、中央位置MPよりも左方であり図10に示される左位置LP(第2位置の一例)に移動可能(スライド可能)である。
スライドギヤ160は、第1スライドギヤ160Aと第2スライドギヤ160Bとを備えている。各スライドギヤ160A、160Bは、支軸174を中心として回転可能であり且つ支軸174の軸方向(左右方向9)に沿って移動可能である。
第2スライドギヤ160Bは、第1スライドギヤ160Aの左向き(第1向きの一例)側に配置されている。つまり、第2スライドギヤ160Bは、第1スライドギヤ160Aの左側に配置されている。第1スライドギヤ160Aと第2スライドギヤ160Bとは、互いに当接して配置されている。
第2スライドギヤ160Bは、外周に歯が形成されたギヤ本体161と、ギヤ本体161から第1スライドギヤ160Aに向かって右向きに延びた凸部162とを備えている。凸部162の直径は、ギヤ本体161の直径よりも小さい。凸部162の突出先端と第1スライドギヤ160Aとは、後述する第1コイルバネ168及び第2コイルバネ169の付勢力によって当接している。これにより、第1スライドギヤ160Aの歯の部分と、第2スライドギヤ160Bの歯の部分(ギヤ本体161)とは、左右方向9に間隔を空けて配置されている。
第1スライドギヤ160Aは、スライドギヤ160の位置にかかわらず、ローラギヤ180と噛合している。つまり、第1スライドギヤ160Aは、スライドギヤ160が右位置RP、中央位置MP、及び左位置LPのいずれの位置であっても、ローラギヤ180と噛合している(図10〜図12参照)。
ローラギヤ180は、搬送ローラ60の右端部において、搬送ローラ60の軸60Aに固定されている。これにより、ローラギヤ180は、搬送ローラ60と一体に回転する。以上より、搬送モータ102の駆動力は、ローラギヤ180を介して第1スライドギヤ160Aに伝達される。
第1スライドギヤ160Aは、スライドギヤ160の位置に応じて、クラッチギヤ190の第1クラッチギヤ191の第1ギヤ191Aと噛合または第1ギヤ191Aから離間する。
第2スライドギヤ160Bは、スライドギヤ160の位置にかかわらず、クラッチギヤ190の第2クラッチギヤ192の第1ギヤ192Aと噛合している。つまり、第2スライドギヤ160Bは、スライドギヤ160が右位置RP、中央位置MP、及び左位置LPのいずれの位置であっても、第1ギヤ192Aと噛合している(図10〜図12参照)。
第2スライドギヤ160Bは、スライドギヤ160の位置に応じて、3つの受けギヤ165、166、167のいずれかと噛合する。つまり、3つの受けギヤ165、166、167のそれぞれが、第2スライドギヤ160Bと噛合可能である。
受けギヤ165、166、167は、左右方向9に沿って間隔を空けて並んだ状態で配置されている。受けギヤ166は、受けギヤ165よりも左方に配置されている。受けギヤ167は、受けギヤ166よりも左方に配置されている。
受けギヤ165、166の左右方向9の間隔、及び受けギヤ166、167の左右方向9の間隔は、第2スライドギヤ160Bのギヤ本体161の軸方向(左右方向9)の長さよりも長い。
図12に示されるように、スライドギヤ160が右位置RPに位置するとき、第1スライドギヤ160Aは、ローラギヤ180及び第1クラッチギヤ191の第1ギヤ191Aと噛合している。これにより、搬送モータ102の駆動力は、第1スライドギヤ160A及び第1クラッチギヤ191を介してポンプ113に伝達される(図6参照)。
スライドギヤ160が右位置RPに位置するとき、第2スライドギヤ160Bは、第2クラッチギヤ192の第1ギヤ192A及び受けギヤ165と噛合している。これにより、給送モータ101の駆動力は、第2スライドギヤ160B及び受けギヤ165を介してキャップ114を上下動させるカム機構112に伝達される(図7(A)参照)。受けギヤ165は、第1伝達ギヤの一例である。
図10及び図11に示されるように、スライドギヤ160が左位置LPまたは中央位置MPに位置するとき、第1スライドギヤ160Aは、ローラギヤ180と噛合しているが、第1クラッチギヤ191の第1ギヤ191Aに対して離間している。これにより、搬送モータ102の駆動力は、第1クラッチギヤ191に伝達されない。
図11に示されるように、スライドギヤ160が中央位置MPに位置するとき、第2スライドギヤ160Bは、第2クラッチギヤ192の第1ギヤ192A及び受けギヤ166と噛合している。これにより、給送モータ101の駆動力は、第2スライドギヤ160B及び受けギヤ166を介して第2給送ローラ35及びリフタ38に伝達される(図7(C)参照)。受けギヤ166は、第2伝達ギヤの一例である。
図10に示されるように、スライドギヤ160が左位置LPに位置するとき、第2スライドギヤ160Bは、第2クラッチギヤ192の第1ギヤ192A及び受けギヤ167と噛合している。これにより、給送モータ101の駆動力は、第2スライドギヤ160B及び受けギヤ167を介して第1給送ローラ25に伝達される(図7(B)参照)。受けギヤ167は、受けギヤ166と同様、第2伝達ギヤの一例である。
なお、本実施形態では、受けギヤは3個設けられているが、受けギヤの数は3個に限らない。受けギヤは、少なくとも、カム機構112に駆動力を伝達するギヤと、給送ローラ(第1給送ローラ25または第2給送ローラ35)に駆動力を伝達するギヤとを備えていることを条件として、2個または4個以上であってもよい。例えば、複合機10がMPトレイ31及び第2給送ローラ35を備えていない場合、受けギヤは2個設けられる。また、例えば、複合機10が開口13を通じて前後方向8に挿抜される給送トレイを上下2段備えており、上下2段の給送トレイのそれぞれに対応して給送ローラが設けられている場合、受けギヤは4個設けられる。
また、スライドギヤ160は、受けギヤの数に応じて、上述した位置(右位置RP、中央位置MP、左位置LP)に加えて、上述した位置以外の位置へも移動可能であってもよい。
[スライド機構150]
スライド機構150は、スライドギヤ160を左右方向9に移動させる機構である。スライド機構150は、キャリッジ23(図2参照)と、レバー部材175(図8参照)と、第1コイルバネ168(第1付勢部材の一例、図10参照)と、第2コイルバネ169(第2付勢部材の一例、図10参照)と、保持部173(図13参照)とを備えている。なお、図8において、第1コイルバネ168及び第2コイルバネ169の図示は省略されている。
図8及び図10に示されるように、レバー部材175は、第1スライドギヤ160Aに対して右向き(第2向きの一例)側に、第1スライドギヤ160Aと当接して配置されている。つまり、レバー部材175は、第1スライドギヤ160Aの右方に配置されている。
レバー部材175は、第1スライドギヤ160Aと当接した本体部175Aと、本体部175Aから上方に突出した突出部175Bとを備えている。本体部175Aに、支軸174が挿通されている。これにより、本体部175Aは、左右方向9に移動自在且つ回転自在に支軸174に支持されている。突出部175Bは、キャリッジ23の移動領域のうち印刷領域外の移動領域にまで延びている。これにより、突出部175Bは、右向きに移動するキャリッジ23に当接されて右方へ押されることが可能である。
図10に示されるように、第1コイルバネ168は、レバー部材175の右方に配置されている。第1コイルバネ168に、支軸174が挿通されている。第1コイルバネ168の一端は、レバー部材175に当接している。第1コイルバネ168の他端は、プリンタ部11のフレーム(不図示)などに当接している。これにより、第1コイルバネ168は、レバー部材175を左向きへ付勢可能である。
図10に示されるように、第2コイルバネ169は、第2スライドギヤ160Bの左方に配置されている。第2コイルバネ169に、支軸174が挿通されている。第2コイルバネ169の一端は、第2スライドギヤ160Bのギヤ本体161に当接している。第2コイルバネ169の他端は、プリンタ部11のフレーム176に当接している。これにより、第2コイルバネ169は、第2スライドギヤ160Bを右向きへ付勢可能である。
第2コイルバネ169の付勢力は、第1コイルバネ168の付勢力よりも小さい。その結果、スライドギヤ160(第1スライドギヤ160A及び第2スライドギヤ160B)とレバー部材175とは、左向きへ付勢されている。
図13に示されるように、保持部173は、レバー部材175の本体部175Aの上方に設けられている。保持部173には、開口177が形成されている。開口177には、レバー部材175の突出部175Bが下方から上方へ向けて挿通されている。開口177の縁部には、第1ストッパ178と、第1ストッパ178よりも右方に設けられた第2ストッパ179と、第2ストッパ179よりも右方に設けられた傾斜面172とが形成されている。
第1ストッパ178は、スライドギヤ160が左位置LPに位置している状態で突出部175Bと当接する。これにより、レバー部材175が第1コイルバネ168の付勢力によって左位置LPから左方へ移動することが規制される。一方、第1ストッパ178は、レバー部材175の右方への移動を規制しない。
第2ストッパ179は、スライドギヤ160が中央位置MPに位置している状態で突出部175Bと係合する。これにより、レバー部材175が第1コイルバネ168の付勢力によって中央位置MPから左方へ移動することが規制される。一方、第2ストッパ179は、レバー部材175の右方への移動を規制しない。
スライドギヤ160が左位置LPに保持されている状態(突出部175Bが第1ストッパ178と係合している状態)で、突出部175Bが右方に移動するキャリッジ23に当接されて押されると、レバー部材175は、第1コイルバネ168の付勢力に抗って右方に移動する。このとき、第2コイルバネ169によって右向きに付勢された第2スライドギヤ160Bは、レバー部材175の移動に伴って右方に移動する。第1スライドギヤ160Aは、移動する第2スライドギヤ160Bに押されて右方に移動する。突出部175Bが第2ストッパ179と係合することで、スライドギヤ160は、中央位置MPに保持される。
スライドギヤ160が中央位置MPに保持されている状態(突出部175Bが第2ストッパ179と係合している状態)で、突出部175Bが右方に移動するキャリッジ23に当接されて押されると、レバー部材175は、第1コイルバネ168の付勢力に抗って右方に移動する。このとき、第2コイルバネ169によって右向きに付勢された第2スライドギヤ160Bは、レバー部材175の移動に伴って右方に移動する。第1スライドギヤ160Aは、移動する第2スライドギヤ160Bに押されて右方に移動する。
また、このとき、突出部175Bは、傾斜面172に沿って移動する。これにより、レバー部材175は、突出部175Bが後方へ移動するように回転する。
突出部175Bが第2ストッパ179よりも右方に位置している状態では、キャリッジ23が突出部175Bとの当接を維持することによって、スライドギヤ160は、右位置RPに保持される。このときのキャリッジ23の位置は、基本位置である。つまり、スライドギヤ160は、基本位置のキャリッジ23が突出部175Bに当接することによって、第1コイルバネ168の付勢力に抗って右位置RPに保持される。
スライドギヤ160が右位置RPに保持されている状態で、キャリッジ23が左方に移動して突出部175Bから離間すると、レバー部材175は、第1コイルバネ168の付勢力によって左方に移動する。このとき、上述したように、突出部175Bは、後方へ移動しているため、第2ストッパ179と係合せずに第2ストッパ179よりも左方へ移動する。その結果、レバー部材175は、突出部175Bが第1ストッパ178と当接するまで左方へ移動する。このとき、スライドギヤ160は、レバー部材175に押されて右位置RPから左位置LPへ移動する。つまり、スライドギヤ160は、突出部175Bからキャリッジ23が離間することによって第1コイルバネ168の付勢力によって左位置LPへ移動される。
なお、突出部175Bは、レバー部材175が左方へ移動する際に、開口177の縁部における第1ストッパ178の近傍に形成された傾斜面171に沿って移動する。これにより、レバー部材175は、突出部175Bが前方へ移動するように回転する。
[クラッチギヤ190]
図8及び図10に示されるように、クラッチギヤ190は、第1クラッチギヤ191と第2クラッチギヤ192とを備えている。第1クラッチギヤ191は、第1ギヤ191Aと第2ギヤ191Bとを備えている。第2クラッチギヤ192は、第1ギヤ192Aと第2ギヤ191Bとを備えている。
図6及び図12に示されるように、第1クラッチギヤ191の第1ギヤ191Aは、スライドギヤ160が右位置RPに位置する状態において、第1スライドギヤ160Aと噛合している。図6に示されるように、第1クラッチギヤ191の第2ギヤ191Bは、第4伝達部184のギヤ85と噛合している。
図7、図8、及び図10〜図12に示されるように、第2クラッチギヤ192の第1ギヤ192Aは、第2スライドギヤ160Bと噛合している。図7及び図8に示されるように、第2クラッチギヤ192の第2ギヤ192Bは、第2伝達部182のギヤ84と噛合している。
以下、図14(A)、(B)を参照しつつ、第1クラッチギヤ191の構成について説明する。
第1ギヤ191Aは、左右方向9に延びた支軸151(図8参照)に回転可能に支持されている。第2ギヤ191Bも、第1ギヤ191Aと同様に、支軸151に回転可能に支持されている。つまり、第2ギヤ191Bは、第1ギヤ191Aと同軸で回転する。
第1ギヤ191Aの右面193には、右向きに突出する2つの凸部194、195が設けられている。換言すると、第1ギヤ191Aにおける第2ギヤ191Bと対向する面(右面193)には、第2ギヤ191Bに向けて突出する2つの凸部194、195が設けられている。凸部194、195は、右面193の周方向104に互いに間隔を空けて配置されている。凸部194、195の周方向104の長さは同一である。
第2ギヤ191Bの左面197(第2ギヤ191Bにおける第1ギヤ191Aと対向する面)には、2つの凹部198、199が設けられている。凹部198、199は、周方向104に沿って延びている。凹部198の周方向104の一端は、側面198A(第1面の一例)によって区画されている。凹部198の周方向104の他端は、側面198B(第2面の一例)によって区画されている。凹部199の周方向104の一端は、側面199A(第1面の一例)によって区画されている。凹部199の周方向104の他端は、側面199B(第2面の一例)によって区画されている。
側面198A、198B間の周方向104の長さは、側面199A、199B間の周方向104の長さと同一である。側面198A、198B間の周方向104の長さ、及び側面199A、199B間の周方向104の長さは、凸部194、195の周方向104の長さよりも長い。
第1ギヤ191A及び第2ギヤ191Bは、第1ギヤ191Aの右面193と第2ギヤ191Bの左面197とが対向した状態で配置される。このとき、凸部194が凹部198に挿入されている。つまり、凸部194が凹部198の側面198A、198Bの間に位置する。また、凸部195が凹部199に挿入されている。つまり、凸部195が凹部199の側面199A、199Bの間に位置する。
第1クラッチギヤ191は、上記のように構成されていることによって、以下のように回転する。
凸部194が側面198Aと当接していない状態で、搬送モータ102から正転駆動力を伝達された第1ギヤ191Aは、凸部194が側面198Aに近づく向きに回転する(正回転)。このとき、第1ギヤ191Aは、第2ギヤ191Bに対して空転する。つまり、第2ギヤ191Bは回転しない。第1ギヤ191Aの正回転によって、凸部194が側面198Aに当接して側面198Aを押すと、第2ギヤ191Bは、第1ギヤ191Aと一体に正回転する。なお、凸部194が側面198Aと当接して押す代わりに或いは凸部194が側面198Aと当接して押すとともに、凸部195が側面199Aと当接して押してもよい。
一方、凸部194が側面198Bと当接していない状態で、搬送モータ102から逆転駆動力を伝達された第1ギヤ191Aは、凸部194が側面198Bに近づく向きに回転する(逆回転)。このとき、第1ギヤ191Aは、第2ギヤ191Bに対して空転する。つまり、第2ギヤ191Bは回転しない。第1ギヤ191Aの逆回転によって、凸部194が側面198Bに当接して側面198Bを押すと、第2ギヤ191Bは、第1ギヤ191Aと一体に逆回転する。なお、凸部194が側面198Bと当接して押す代わりに或いは凸部194が側面198Bと当接して押すとともに、凸部195が側面199Bと当接して押してもよい。
なお、第1ギヤ191Aが第2ギヤ191Bに対して所定量空転可能であることを条件として、凸部194、195の周方向104に沿った長さは、同一でなくてもよい。また、側面198A、198B間の周方向104の長さと、側面199A、199B間の周方向104の長さとは、同一でなくてもよい。
また、本実施形態では、第1ギヤ191Aが2つの凸部を備え、第2ギヤ191Bが2つの凹部を備えていたが、当該凸部及び当該凹部の数は2つに限らない。
また、本実施形態では、第1ギヤ191Aが凸部を備え、第2ギヤ191Bが当該凸部が挿入される凹部を備えていたが、第2ギヤ191Bが凸部を備え、第1ギヤ191Aが当該凸部が挿入される凹部を備えていてもよい。
また、本実施形態では、第1ギヤ191Aが凸部を備え、第2ギヤ191Bが当該凸部が挿入される凹部を備えていたが、第1ギヤ191Aまたは第2ギヤ191Bの一方に設けられた凸部が、第1ギヤ191Aまたは第2ギヤ191Bの他方に周方向104に間隔を空けて設けられた2つの面の間に挿入される構成であれば、本実施形態の構成に限らない。
例えば、第1ギヤ191A及び第2ギヤ191Bが、それぞれ周方向104に間隔を空けて設けられた2つの凸部を備えており、第1ギヤ191Aまたは第2ギヤ191Bの一方の凸部が他方の2つの凸部の向かい合う側面の間に挿入されていてもよい。この場合、上記向かい合う側面が第1面及び第2面の一例である。
以下、図14(C)、(D)を参照しつつ、第2クラッチギヤ192の構成について説明する。なお、第2クラッチギヤ192は、第1クラッチギヤ191とほぼ同構成であるため、第2クラッチギヤ192の各構成要素と第1クラッチギヤ191の各構成要素との対応関係が、主に説明される。
第1ギヤ192Aは、左右方向9に延びた支軸152(図8参照)に回転可能に支持されている。第2ギヤ192Bも、第1ギヤ192Aと同様に、支軸152に回転可能に支持されている。つまり、第2ギヤ192Bは、第1ギヤ192Aと同軸で回転する。
第2ギヤ192Bの右面143は、第1ギヤ191Aの右面193に対応する。第2ギヤ192Bの凸部144、145は、それぞれ第1ギヤ191Aの凸部194、195に対応する。
第1ギヤ192Aの左面147は、第2ギヤ191Bの左面197に対応する。第1ギヤ192Aにおいて支軸152に沿った方向(左右方向9)に貫通された貫通孔148、149は、それぞれ第2ギヤ191Bの左面197に設けられた凹部198、199に対応する。なお、第1ギヤ192Aの貫通孔148、149は、左面147に設けられた凹部であってもよい。また、第2ギヤ191Bの凹部198、199は、左右方向9に貫通された貫通孔であってもよい。貫通孔148の側面148A、148Bは、それぞれ凹部198の側面198A、198Bに対応する。貫通孔149の側面149A、149Bは、それぞれ凹部199の側面199A、199Bに対応する。
第2ギヤ192B及び第1ギヤ192Aは、第2ギヤ192Bの右面143と第1ギヤ192Aの左面147とが対向した状態で配置される。このとき、凸部144が貫通孔148に挿入されている。つまり、凸部144が貫通孔148の側面148A、148Bの間に位置する。また、凸部145が貫通孔149に挿入されている。つまり、凸部145が貫通孔149の側面149A、149Bの間に位置する。
第2クラッチギヤ192は、上記のように構成されていることによって、以下のように回転する。
凸部144が側面148Aと当接していない状態で、搬送モータ102から正転駆動力を伝達された第2ギヤ192Bは、凸部144が側面148Aに近づく向きに回転する(正回転)。このとき、第2ギヤ192Bは、第1ギヤ192Aに対して空転する。つまり、第1ギヤ192Aは回転しない。第2ギヤ192Bの正回転によって、凸部144が側面148Aに当接して側面148Aを押すと、第1ギヤ192Aは、第2ギヤ192Bと一体に正回転する。なお、凸部144が側面148Aと当接して押す代わりに或いは凸部144が側面148Aと当接して押すとともに、凸部145が側面149Aと当接して押してもよい。
一方、凸部144が側面148Bと当接していない状態で、搬送モータ102から逆転駆動力を伝達された第2ギヤ192Bは、凸部144が側面148Bに近づく向きに回転する(逆回転)。このとき、第2ギヤ192Bは、第1ギヤ192Aに対して空転する。つまり、第1ギヤ192Aは回転しない。第2ギヤ192Bの逆回転によって、凸部144が側面148Bに当接して側面148Bを押すと、第1ギヤ192Aは、第2ギヤ192Bと一体に逆回転する。なお、凸部144が側面148Bと当接して押す代わりに或いは凸部144が側面148Bと当接して押すとともに、凸部145が側面149Bと当接して押してもよい。
[制御部130]
制御部130は、図4に示されるように、CPU131、ROM132、RAM133、EEPROM134、及びASIC135を備えており、これらは内部バス137によって接続されている。ROM132には、CPU131が各種動作を制御するためのプログラムなどが格納されている。RAM133は、CPU131が上記プログラムを実行する際に用いるデータや信号等を一時的に記録する記憶領域、或いはデータ処理の作業領域として使用される。EEPROM134には、電源オフ後も保持すべき設定やフラグ等が格納される。
ASIC135には、給送モータ101、搬送モータ102、及びキャリッジモータ103などが接続されている。ASIC135は、各モータを回転させるための駆動信号を生成し、この駆動信号を元に各モータを制御する。各モータは、ASIC135からの駆動信号によって正回転又は逆回転する。例えば、制御部130は、給送モータ101の駆動を制御して、各給送ローラ25、35を回転させたりカム機構112を駆動させたりする。また、制御部130は、搬送モータ102の駆動を制御して各ローラ60、62を回転させたりポンプ113を駆動させたりする。また、制御部130は、キャリッジモータ103の駆動を制御してキャリッジ23を往復移動させる。また、制御部130は、記録ヘッド39を制御してノズル40からインクを吐出させる。以上より、制御部130は、各モータ101、102、103及びスライド機構150を制御する。
[スライドギヤ160の移動時に実施される処理]
以下、図15を参照して、スライドギヤ160が第1ギヤ191A、192Aと噛合している状態において、スライドギヤ160を左右方向9に移動させる際に実施される処理が説明される。各処理は、制御部130のCPU131によって実行される。なお、以下の各処理は、ROM132に記憶されているプログラムをCPU131が読み出して実行してもよいし、制御部130に搭載されたハードウェア回路によって実現されてもよい。
スライドギヤ160は、記録ヘッド39のメンテナンスが実行される際に、右位置RPに移動されて、図12に示されるように、第1ギヤ191A、192Aと噛合している状態にされる(S10)。詳述すると、制御部130は、キャリッジモータ103を駆動させて、キャリッジ23を右方へ移動させる。これにより、レバー部材175の突出部175Bがキャリッジ23に押される。その結果、スライドギヤ160は、第2コイルバネ169の付勢力によって右位置RPに移動する。なお、上述したように、スライドギヤ160が右位置RPに位置するとき、キャリッジ23は基本位置に位置する。
この状態において、記録ヘッド39のメンテナンスが実行される(S20)。以下に詳述する。まず、制御部130は、給送モータ101を逆転駆動させる。これにより、給送モータ101の逆転駆動力は、図7(A)に示されるように、第2伝達部182、切替機構170(第2クラッチギヤ192、第2スライドギヤ160B、及び受けギヤ165)、及び第5伝達部185を介して、カム機構112に伝達される。その結果、記録ヘッド39の下面から離間した状態の可動部111が上方へ移動して、記録ヘッド39の下面に当接する。その際、キャップ114は、離隔位置から被覆位置に移動して、ノズル40を覆う。なお、給送モータ101の逆転駆動によって第2クラッチギヤ192が回転した結果、第2ギヤ192Bの凸部144と第1ギヤ192Aの側面148Bとが当接した状態となる。
次に、制御部130は、搬送モータ102を逆転駆動させる。これにより、搬送モータ102の逆転駆動力は、図6に示されるように、第1伝達部181、切替機構170(ローラギヤ180、第1スライドギヤ160A、及び第1クラッチギヤ191)、及び第4伝達部184を介して、ポンプ113に伝達される。その結果、ポンプ113が駆動されて、ノズル40からインクが吸引される。なお、搬送モータ102の逆転駆動によって第1クラッチギヤ191が回転した結果、第1ギヤ191Aの凸部194と第2ギヤ191Bの側面198Bとが当接した状態となる。
記録ヘッド39のメンテナンスが終了した後、制御部130は、待機している(S30:No)。そして、複合機10の前面上部に設けられた操作パネル17(図1参照)がユーザに操作されることによって操作パネル17から制御部130に用紙12への印刷指令がされると、或いは複合機10と有線または無線で接続されたパーソナルコンピュータなどの外部機器(不図示)から制御部130に用紙12への印刷指令がされると(S30:Yes)、制御部130は、第1回転処理(回転処理の一例)、及びキャップ移動処理を並行して実行する(S40)。
具体的には、制御部130は、図17に示されるように、搬送モータ102を正転駆動させつつ、給送モータ101を逆転駆動させる(図17のT1〜T2)。搬送モータ102の正転駆動により、第1回転処理が実行され、給送モータ101の逆転駆動により、キャップ移動処理が実行される。なお、図17では、搬送モータ102の正転駆動と給送モータ101の逆転駆動とは、同時に開始され且つ同時に終了しているが、両駆動の開始タイミング及び終了タイミングは、同時でなくてもよい。
以下、第1回転処理及びキャップ移動処理の各々について説明する。
回転処理は、クラッチギヤ190を回転させる処理である。第1回転処理は、クラッチギヤ190のうち第1クラッチギヤ191を回転させる処理である。
制御部130は、搬送モータ102をステップS20の実行時とは逆向きの回転となるように正転駆動させる(図17のT1〜T2)。これにより、搬送モータ102の正転駆動力は、図6に示されるように、第1伝達部181、ローラギヤ180、及び第1スライドギヤ160Aを介して、第1クラッチギヤ191の第1ギヤ191Aに伝達される。その結果、第1ギヤ191Aは、凸部194が第2ギヤ191Bの側面198Bから離れ且つ側面198Aに近づく向きに回転する。このとき、搬送モータ102の駆動による第1ギヤ191Aの回転量は、所定量未満に抑えられる。ここで、所定量は、第2ギヤ191Bの側面198A、198B間の周方向104に沿った距離から、第1ギヤ191Aの凸部194の周方向104に沿った長さを減算した量である。これにより、第1回転処理において、第1ギヤ191Aは、凸部194が第2ギヤ191Bの側面198A、198Bと当接していない状態となるように回転される。その結果、第1ギヤ191A及び第2ギヤ191Bは、互いに空転可能な状態となる。
なお、第1ギヤ191Aの回転量は、公知の手段にて検知することができる。公知の手段としては、例えば、ロータリエンコーダが用いられる。ロータリエンコーダは、エンコーダディスクと、光学センサとを備える。エンコーダディスクは、第1ギヤ191Aまたは第1ギヤ191Aとの間で駆動力の伝達が可能なローラやギヤなどと共に回転する。光学センサは、回転するエンコーダディスクを読み取ってパルス信号を生成し、生成したパルス信号を制御部130に出力する。制御部130は、このパルス信号に基づいて第1ギヤ191Aの回転量を検知する。
また、制御部130は、第1ギヤ191Aの第2ギヤ191Bに対する相対位置を、以下のようにして検知することができる。つまり、第1回転処理の開始時には、凸部194と側面198Bとが当接している状態である。そして、制御部130は、この状態からの第1ギヤ191Aの回転量を検知することによって、凸部194と側面198Bとの周方向104に沿った距離を検知することができる。つまり、第1ギヤ191Aの第2ギヤ191Bに対する相対位置を検知することができる。
キャップ移動処理は、ステップS20において記録ヘッド39の下面に当接した状態の可動部111を下方へ移動させる処理である。制御部130は、給送モータ101を逆転駆動させる(図17のT1〜T2)。これにより、給送モータ101の駆動力は、ステップS20のときと同様に、カム機構112に伝達される。その結果、可動部111が下方へ移動して、記録ヘッド39の下面から離間する。その際、キャップ114は、被覆位置から離隔位置に移動する。
制御部130は、キャップ移動処理の終了後に、第2回転処理(回転処理の一例)を実行する(S50)。第2回転処理は、クラッチギヤ190のうち第2クラッチギヤ192を回転させる処理である。
制御部130は、給送モータ101をステップS20の実行時とは逆向きの回転となるように正転駆動させる(図17のT2〜T3)。これにより、給送モータ101の正転駆動力は、図7に示されるように、第2伝達部182を介して、第2クラッチギヤ192の第2ギヤ192Bに伝達される。その結果、第2ギヤ192Bは、凸部144が第1ギヤ192Aの側面148Bから離れ且つ側面148Aに近づく向きに回転する。このとき、第1回転処理のときと同様に、給送モータ101の駆動による第2ギヤ192Bの回転量は、所定量未満に抑えられる。これにより、第2回転処理において、第2ギヤ192Bは、凸部144が第1ギヤ192Aの側面148A、148Bと当接していない状態となるように回転される。その結果、第1ギヤ192A及び第2ギヤ192Bは、互いに空転可能な状態となる。
なお、第2クラッチギヤ192において、第2ギヤ192Bの回転量、及び第2ギヤ192Bの第1ギヤ192Aに対する相対位置は、第1クラッチギヤ191の場合と同様に、公知の手段にて検知することができる。
制御部130は、第2回転処理の終了後に、スライド処理を実行する(S60)。
スライド処理は、スライドギヤ160を右位置RPから左方へ移動させる処理である。制御部130は、キャリッジモータ103を駆動させて、キャリッジ23を基本位置から印刷領域に向けて移動させる(図17のT3〜T4)。つまり、キャリッジ23は、基本位置から左方へ移動される。これにより、スライドギヤ160は、第1コイルバネ168の付勢力によって左位置LPへ向けて移動する。ここで、第1回転処理によって第1ギヤ191Aが第2ギヤ191Bに対して空転可能となっており、第2回転処理によって第1ギヤ192Aが第2ギヤ192Bに対して空転可能となっている。そのため、スライドギヤ160の移動は、円滑に実行される。
スライド処理(S60)の後、制御部130は、給送処理を実行する(S70)。制御部130は、給送処理において、給送モータ101を逆転駆動させる。これにより、第1給送ローラ25が正回転して、給送トレイ20に支持されたシートが搬送路65へ給送される。
印刷指令(S30)と給送処理(S70)との間において、上述したように、第1回転処理(S40)及び第2回転処理(S50)が実行される。これにより、スライド処理(S60)において、スライドギヤ160は、右位置RPから左位置LPへ円滑に移動することができる。そして、給送処理(S70)において、給送モータ101の逆転駆動力が、左位置LPのスライドギヤ160(第2スライドギヤ160B)を介して、第1給送ローラ25に伝達される。つまり、スライドギヤ160が左位置LPへ円滑に移動するので、印刷指令(S30)から給送処理(S70)開始までの時間を短縮することができる。
搬送路65へ給送されたシートは、搬送ローラ部54と当接する。シートが搬送ローラ部54と当接するタイミングにおいて、搬送モータ102は逆転駆動または停止されている。これにより、シートは搬送ローラ部54と当接することによって斜行矯正される。
次に、制御部130は、搬送処理を実行する(S80)。制御部130は、搬送処理において、搬送モータ102を逆転駆動または停止から正転駆動に切り替える。これにより、搬送ローラ60が正回転し、シートは搬送ローラ部54に挟持されて記録部24の直下へ向けて搬送向き16に搬送される。
次に、制御部130は、印刷処理を実行する(S90)。制御部130は、印刷処理において、キャリッジ23を往復動させつつ記録ヘッド39のノズル40からインク滴を吐出する記録動作と、搬送モータ102を所定量正転駆動させて、シートを改行相当分だけ搬送させる搬送動作とを交互に実行する。これにより、シートに画像が記録される。
上述したように、印刷指令(S30)から給送処理(S70)開始までの時間を短縮することができるため、印刷指令(S30)から1枚目のシートに対する印刷処理(S90)開始までの時間を短縮することができる。
シートへの印刷完了後、制御部130は、排出処理を実行する(S100)。制御部130は、排出処理において、搬送モータ102を正転駆動させる。これにより、排出ローラ62が正回転して、シートは排出ローラ部55に挟持されて搬送向き16に搬送される。その結果、シートは、排出トレイ21に排出される。
なお、MPトレイ31に支持されたシートに画像を記録するためには、制御部130は、ステップS60とステップS70との間において、キャリッジ23を右方へ移動させて、スライドギヤ160を左位置LPから中央位置MPへ移動させる処理を実行すればよい。このときに、第2回転処理が実行されてもよい。これにより、次の給送処理(S70)において、給送モータ101が逆転駆動されると、リフタ38が給送位置へ向けて回動されるとともに第2給送ローラ35が正回転される。その結果、MPトレイ31に支持されたシートが搬送路65へ給送される。
[本実施形態の作用効果]
上記の実施形態によれば、制御部130が回転処理を実行すると、凸部194が側面198A、198Bのいずれとも当接していない状態となる。これにより、第1クラッチギヤ191の第1ギヤ191Aは、凸部194と側面198A、198Bとの間の隙間の分だけ回転自在となる。また、凸部144が側面148A、148Bのいずれとも当接していない状態となる。これにより、第2クラッチギヤ192の第1ギヤ192Aは、凸部144と側面148A、148Bとの間の隙間の分だけ回転自在となる。その結果、スライドギヤ160をスライドさせて第1ギヤ191Aと噛合させる動作、第1ギヤ191Aと噛合しているスライドギヤ160をスライドさせて第1ギヤ191Aから離間させる動作、及び第1ギヤ192Aと噛合している状態でスライドギヤ160をスライドさせる動作を円滑に実行することができる。
また、上記の実施形態によれば、スライド処理においてキャリッジ23が基本位置から印刷領域に移動されることによって、第1スライドギヤ160Aが第1コイルバネ168の付勢力によって右位置RPから左位置LPにスライドする。これにより、第1スライドギヤ160Aが第1クラッチギヤ191の第1ギヤ191Aから離間する。この際、第1ギヤ191Aは、制御部130による回転処理の実行によって回転自在である。そのため、第1ギヤ191Aからの第1スライドギヤ160Aの離間が円滑に実行可能である。
また、上記の実施形態によれば、スライド処理においてキャリッジ23が基本位置から印刷領域に移動されると、第2スライドギヤ160Bは、第1コイルバネ168の付勢力によってスライドした第1スライドギヤ160Aに押されることにより、第1位置から第2位置にスライドする。これにより、第2スライドギヤ160Bの状態が受けギヤ165と噛合した状態から受けギヤ167と噛合した状態へ遷移する。この際、第2クラッチギヤ192の第1ギヤ192Aは、制御部130による回転処理の実行によって回転自在である。そのため、第2スライドギヤ160Bは、受けギヤ165と噛合した位置から受けギヤ167と噛合した位置へ容易にスライド可能である。
また、上記の実施形態によれば、ステップS30において、キャップ移動処理(キャップ114の移動)と第1回転処理(第1クラッチギヤ191の回転)とが並行して実行される。そのため、スライド処理(S50)の実行開始時期を早めることができる。
また、上記の実施形態によれば、各受けギヤ165、166、167の左右方向9における間隔は、第2スライドギヤ160Bのギヤ本体161の左右方向9における長さより長い。そのため、第2スライドギヤ160Bが複数の受けギヤと同時に噛合することを防止することができる。
[変形例]
上記の実施形態では、搬送モータ102からポンプ113への駆動力の伝達と、給送モータ101からカム機構112、第1給送ローラ25、及び第2給送ローラ35への駆動力の伝達は、いずれも駆動力伝達機構70を介して行われていた。駆動力伝達機構70では、第1スライドギヤ160Aと第2スライドギヤ160Bとは互いに当接しており、両ギヤ160A、160Bの移動は、互いに関連していた。つまり、搬送モータ102からポンプ113への駆動力の伝達と、給送モータ101からカム機構112、第1給送ローラ25、及び第2給送ローラ35への駆動力の伝達は、互いに関連していた。
しかし、搬送モータ102からポンプ113への駆動力の伝達と、給送モータ101からカム機構112、第1給送ローラ25、及び第2給送ローラ35への駆動力の伝達は、互いに独立していてもよい。また、複合機10は、上記の実施形態における駆動力伝達機構70のうち、搬送モータ102からポンプ113へ駆動力を伝達する機構のみを備えていてもよい。また、複合機10は、上記の実施形態における駆動力伝達機構70のうち、給送モータ101からカム機構112、第1給送ローラ25、及び第2給送ローラ35へ駆動力を伝達する機構のみを備えていてもよい。
この場合、搬送モータ102からポンプ113へ駆動力を伝達する機構141は、図16(A)に示される構成である。つまり、機構141は、給送モータ101からカム機構112、第1給送ローラ25、及び第2給送ローラ35へ駆動力を伝達する機構が駆動力伝達機構70から省かれた構成である。なお、図16(A)は、第1スライドギヤ160Aが右位置RPに位置する状態である。
また、給送モータ101からカム機構112、第1給送ローラ25、及び第2給送ローラ35へ駆動力を伝達する機構142は、図16(B)に示される構成である。つまり、機構142は、搬送モータ102からポンプ113へ駆動力を伝達する機構が駆動力伝達機構70から省かれた構成である。なお、図16(B)は、第2スライドギヤ160Bが右位置RPに位置する状態である。また、図16(B)では、レバー部材175の本体部175Aは、第2スライドギヤ160Bと当接している。
上記の実施形態では、レバー部材175は、第1スライドギヤ160Aの右方に配置されていたが、他の配置位置でもよい。例えば、レバー部材175は、第2スライドギヤ160Bと第2コイルバネ169との間に配置されていてもよい。
上記の実施形態では、搬送装置は、用紙12に画像を記録するプリンタ部11に搭載されていたが、搬送装置は、プリンタ部11以外に搭載されていてもよい。例えば、搬送装置は、複合機10等に設けられており、用紙12に記載された画像を読み取るスキャナに搭載されていてもよい。
10・・・複合機
25・・・第1給送ローラ
35・・・第2給送ローラ
60・・・搬送ローラ
101・・・給送モータ
102・・・搬送モータ
104・・・周方向
130・・・制御部
160・・・スライドギヤ
170・・・スライド機構
174・・・支軸
190・・・クラッチギヤ
191A・・・第1ギヤ
191B・・・第2ギヤ
192A・・・第1ギヤ
192B・・・第2ギヤ
194・・・凸部
198A・・・側面(第1面)
198B・・・側面(第2面)

Claims (13)

  1. 軸方向に沿った支軸にスライド可能に支持されたスライドギヤと、
    上記スライドギヤと噛合可能な第1ギヤ及び当該第1ギヤと同軸で回転する第2ギヤを有するクラッチギヤと、
    上記第2ギヤまたは上記スライドギヤの一方へ駆動力を付与するモータと、
    上記第2ギヤまたは上記スライドギヤの他方から駆動力が伝達されて駆動する駆動部と、
    上記スライドギヤをスライドさせるスライド機構と、
    上記モータから駆動力を付与されることによって回転してシートを搬送するローラと、
    上記モータ及び上記スライド機構を制御する制御部と、を備え、
    上記クラッチギヤは、
    上記第1ギヤまたは上記第2ギヤの一方に、周方向に沿って間隔を空けて設けられた第1面及び第2面と、
    上記第1ギヤまたは上記第2ギヤの他方に設けられ、上記周方向において上記第1面及び上記第2面の間に位置する凸部と、を有し、
    上記凸部の上記周方向の長さは、上記第1面及び上記第2面の間の上記周方向の長さよりも短いものであり、
    上記制御部は、
    上記スライドギヤと上記第1ギヤとが噛合している状態において、上記モータを制御して、上記凸部が上記第1面及び上記第2面のいずれとも当接していない状態となるように上記クラッチギヤを回転させる回転処理と、
    上記回転処理の実行後に、上記スライド機構を制御して上記スライドギヤをスライドさせるスライド処理と、を実行する搬送装置。
  2. 請求項1に記載の搬送装置と、
    上記ローラによって搬送されるシートに向けてノズルからインクを吐出する記録ヘッドを有しており、上記記録ヘッドがシートに向けてインクを吐出可能な印刷領域、及び当該印刷領域外の基本位置に移動可能なキャリッジと、を備え、
    上記スライドギヤは、上記第1ギヤと噛合した第1位置、及び上記第1ギヤから離間しており、当該第1位置に対して上記軸方向のうちの一方である第1向き側の第2位置にスライド可能であり、
    上記スライド機構は、
    上記キャリッジと、
    上記スライドギヤを上記第1向きへ付勢する付勢部材と、
    上記キャリッジの移動領域に突出した突出部を有し、上記支軸にスライド可能に支持されており、当該突出部に上記基本位置の上記キャリッジが当接することによって上記スライドギヤを上記付勢部材の付勢力に抗って上記第1位置に保持するレバー部材と、を備え、
    上記制御部は、上記スライド処理において、上記キャリッジを上記基本位置から上記印刷領域に向けて移動させるインクジェット記録装置。
  3. 上記ローラのローラ軸に設けられており、上記ローラと一体に回転し、上記スライドギヤと噛合したローラギヤを備え、
    上記モータは、上記ローラギヤを介して上記スライドギヤへ駆動力を付与するものであり、
    上記ローラギヤは、上記スライドギヤが上記第1位置及び上記第2位置の何れの状態であっても上記スライドギヤと噛合している請求項2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 上記駆動部は、上記第2ギヤから駆動力が伝達されることによって駆動し、上記記録ヘッドのメンテナンスを行うメンテナンス機構である請求項2または3に記載のインクジェット記録装置。
  5. 請求項1に記載の搬送装置と、
    上記軸方向に沿って互いに間隔を空けて配置されており、それぞれが上記スライドギヤと噛合可能な複数の伝達ギヤと、
    上記ローラによって搬送されるシートに向けてノズルからインクを吐出する記録ヘッドを有しており、上記記録ヘッドがシートに向けてインクを吐出可能な印刷領域、及び当該印刷領域外の基本位置に移動するキャリッジと、を備え、
    上記複数の伝達ギヤは、少なくとも、上記駆動部へ上記モータの駆動力を伝達する第1伝達ギヤと、当該第1伝達ギヤに対して上記軸方向のうちの一方である第1向き側に配置されており、上記ローラへ上記モータの駆動力を伝達する第2伝達ギヤと、を備え、
    上記スライドギヤは、少なくとも、上記第1伝達ギヤと噛合した第1位置、及び上記第2伝達ギヤと噛合した第2位置にスライド可能であり、
    上記スライド機構は、
    上記キャリッジと、
    上記スライドギヤを上記第1向きへ付勢する付勢部材と、
    上記キャリッジの移動領域に突出した突出部を有し、上記支軸にスライド可能に支持されており、当該突出部に上記基本位置の上記キャリッジが当接することによって上記スライドギヤを上記付勢部材の付勢力に抗って上記第1位置に保持するレバー部材と、を備え、
    上記制御部は、上記スライド処理において、上記キャリッジを上記基本位置から上記印刷領域に向けて移動させるインクジェット記録装置。
  6. 上記モータは、上記第2ギヤへ駆動力を付与するものであり、
    上記第1ギヤは、上記スライドギヤが何れの位置であっても上記スライドギヤと噛合している請求項5に記載のインクジェット記録装置。
  7. 上記ローラは、トレイに支持されたシートを当該装置内に形成された搬送路へ向けて搬送する給送ローラである請求項5または6に記載のインクジェット記録装置。
  8. 上記駆動部は、上記モータから駆動力を伝達されることによって、上記キャリッジが上記基本位置において上記ノズルを覆う被覆位置と上記ノズルから離れる離隔位置との間を移動するキャップである請求項5から7のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  9. 請求項1に記載の搬送装置と、
    上記軸方向に沿って互いに間隔を空けて配置された複数の伝達ギヤと、
    上記ローラによって搬送されるシートに向けてノズルからインクを吐出する記録ヘッドを有しており、上記記録ヘッドがシートに向けてインクを吐出可能な印刷領域、及び当該印刷領域外の基本位置に移動するキャリッジと、を備え、
    上記スライドギヤは、第1スライドギヤと、当該第1スライドギヤに対して上記軸方向のうちの一方である第1向き側に当該第1スライドギヤと当接して配置されており、上記複数の伝達ギヤと噛合可能な第2スライドギヤとで構成されており、
    上記ローラは、
    トレイに支持されたシートを当該装置内に形成された搬送路へ向けて搬送する給送ローラと、
    上記搬送路上のシートに当接した状態で回転することによって当該シートを搬送する搬送ローラとで構成されており、
    上記搬送ローラのローラ軸に設けられ、上記搬送ローラと一体に回転し、上記第1スライドギヤと噛合するローラギヤを備え、
    上記クラッチギヤは、上記第1スライドギヤと噛合する第1クラッチギヤと、上記第2スライドギヤと噛合する第2クラッチギヤとで構成されており、
    上記モータは、上記ローラギヤを介して上記第1スライドギヤへ駆動力を付与する第1モータと、上記第2クラッチギヤの第2ギヤへ駆動力を付与する第2モータとで構成されており、
    上記駆動部は、
    上記第1クラッチギヤの第2ギヤから駆動力が伝達されることによって駆動する第1駆動部と、
    上記第2モータから駆動力を伝達されることによって駆動する第2駆動部と、を備え、
    上記複数の伝達ギヤは、少なくとも、上記第2駆動部へ上記第2モータの駆動力を伝達する第1伝達ギヤと、当該第1伝達ギヤに対して上記第1向き側に配置されており、上記給送ローラへ上記第2モータの駆動力を伝達する第2伝達ギヤとを備え、
    上記スライドギヤは、少なくとも、上記第1スライドギヤが上記第1クラッチギヤの第1ギヤと噛合し且つ上記第2スライドギヤが上記第1伝達ギヤと噛合した第1位置、及び上記第1スライドギヤが上記第1クラッチギヤの第1ギヤから離間し且つ上記第2スライドギヤが上記第2伝達ギヤと噛合した第2位置にスライド可能であり、
    上記ローラギヤは、上記スライドギヤが何れの位置であっても上記第1スライドギヤと噛合しており、
    上記第2クラッチギヤの第1ギヤは、上記スライドギヤが何れの位置であっても上記第2スライドギヤと噛合しており、
    上記スライド機構は、
    上記キャリッジと、
    上記キャリッジの移動領域に突出した突出部を有し、上記支軸にスライド可能に支持されており、上記第1スライドギヤに対して上記第1向きと反対向きの第2向き側に上記第1スライドギヤと当接して配置されたレバー部材と、
    上記レバー部材を上記第1向きへ付勢する第1付勢部材と、
    上記第2スライドギヤを上記第1付勢部材よりも小さい付勢力で上記第2向きへ付勢する第2付勢部材と、を備え、
    上記第1スライドギヤは、上記突出部に上記基本位置の上記キャリッジが当接することによって上記第1付勢部材の付勢力に抗って上記第1位置に保持され、上記突出部から上記キャリッジが離間することによって上記第1付勢部材の付勢力によって上記第2位置に移動され、
    上記制御部は、上記スライド処理において、上記キャリッジを上記基本位置から上記印刷領域に向けて移動させるインクジェット記録装置。
  10. 上記第1駆動部は、上記第1クラッチギヤの第2ギヤから駆動力が伝達されることによって駆動し、上記記録ヘッドのメンテナンスを行うメンテナンス機構であり、
    上記第2駆動部は、上記第2モータから駆動力を伝達されることによって、上記キャリッジが上記基本位置において上記ノズルを覆う被覆位置と上記ノズルから離れる離隔位置との間を移動するキャップである請求項9に記載のインクジェット記録装置。
  11. 上記制御部は、
    上記キャリッジが上記基本位置であり且つ上記キャップが上記被覆位置である状態において、上記モータを制御して上記キャップを上記被覆位置から上記離隔位置に移動させるキャップ移動処理を実行し、
    上記キャップ移動処理の実行中に上記回転処理を実行し、
    上記キャップ移動処理及び上記回転処理の実行後に上記スライド処理を実行する請求項8に記載のインクジェット記録装置。
  12. 上記制御部は、
    上記第1スライドギヤと上記第1クラッチギヤの第1ギヤとが噛合している状態において、上記第1モータを制御して、上記凸部が上記第1面及び上記第2面のいずれとも当接していない状態となるように上記第1クラッチギヤを回転させる第1回転処理と、
    上記第2スライドギヤと上記第2クラッチギヤの第1ギヤとが噛合している状態において、上記第2モータを制御して、上記凸部が上記第1面及び上記第2面のいずれとも当接していない状態となるように上記第2クラッチギヤを回転させる第2回転処理と、
    上記キャリッジが上記基本位置であり且つ上記キャップが上記被覆位置である状態において、上記第2モータを制御して上記キャップを上記被覆位置から上記離隔位置に移動させるキャップ移動処理と、を実行し、
    上記キャップ移動処理の実行中に上記第1回転処理を実行し、
    上記キャップ移動処理の実行後に上記第2回転処理を実行し、
    上記第2回転処理の実行後に上記スライド処理を実行する請求項10に記載のインクジェット記録装置。
  13. 上記伝達ギヤのそれぞれの上記軸方向における間隔は、上記スライドギヤの上記軸方向における長さより長い請求項5から12のいずれかに記載のインクジェット記録装置。

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