JP5975777B2 - 高導電性フィルムの製造方法 - Google Patents

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本発明は、導電性フィラーを添加した導電性樹脂組成物を、導電性を損なわないように押出し成形する高導電性フィルムの製造方法に関する。
一般に、熱可塑性樹脂は加工性、耐水性、耐薬品性に優れるが、絶縁性であるため導電性が要求される用途には使用できない。熱可塑性樹脂を導電性が要求される用途に用いるには、熱可塑性樹脂へ導電性を付与しなければならないが、熱可塑性樹脂へ導電性を付与するには、熱可塑性樹脂へ導電性材料を添加する方法が知られている。しかしながら、体積抵抗率が10Ω・cm以下の高導電性の熱可塑性樹脂フィルムを得るには、熱可塑性樹脂へ大量の導電性材料を添加しなければならず、大量の導電性材料を添加した熱可塑性樹脂は押出し成形性が悪いという問題があった。このような中で、より少ない導電性材料の配合量で高導電性の成形体を得るために、熱可塑性樹脂の組成や導電性材料、あるいは加工方法の検討が行われている。
高導電性成形体を得るために熱可塑性樹脂の組成を検討した例としては、特許文献1には、ペンタメチレンジアミンとジカルボン酸より得られるポリアミドと変性ポリオレフィン系共重合体および/または変性ブロック共重合体とからなるポリマー成分と、導電性付与剤とを含む導電性ポリアミド樹脂組成物および成形品が記載されている。しかしながら、体積抵抗率が100Ω・cm以下である高導電性の成形体を得るには、ポリマー成分100重量部に対しカーボンブラックを92重量部配合しなければならず、押出し成形で連続的にフィルムを得るのは困難であった。
また、導電性材料としてカーボンナノチューブを用いた例としては特許文献2が挙げられ、ポリカーボネート、ポリプロピレンまたはポリエチレンへ、カーボンナノチューブを3重量%配合し、それをポリテトラフルオロエチレン板に挟んで高温で加熱・加圧することにより表面抵抗率が数百Ω/□の成形体が得られることが記載されている。この方法では、少ないカーボンナノチューブの配合量で高導電性を示すものの、成形体を高温で数分間以上保持しなければならず、生産性が悪いという問題があった。
それに対し、特許文献3および4には、カーボン系フィラーを含有する高導電性熱可塑性樹脂組成物を中間層とし、中間層から剥離可能な熱可塑性樹脂を両外層として共押出しした後、両外層を剥離することにより、高導電性フィルムを得る製造方法が記載されている。この方法によると、ポリエチレン100重量部へアセチレンブラックを35重量部配合した樹脂組成物を中間層とし、ABS樹脂を両外層として共押出しすることにより、表面抵抗率が約500Ω/□で厚さ100μmのフィルムを得ており、前記高導電性熱可塑性樹脂組成物を単層で製膜して得られるフィルムより導電性の高いフィルムを得ている。
特開2011−207980 特開2009−74072 特開昭61−82611 特開昭61−281402
本発明は、導電性フィラーの配合量が少なくても、良好な導電性を示す導電性フィルムを、押出し法にて連続的に製造する高導電性フィルムの製造方法の提供を課題とする。
本発明者等は、特許文献3および4に記載されている高導電性フィルムの製造方法に着目し鋭意検討した結果、前記製造方法において特定の条件で導電性フィルムを製造することにより、さらに高い導電性を示すフィルムが得られることを見出し、本発明を完成するに到った。
すなわち、本発明は、
(1)熱可塑性樹脂(A)に導電性フィラーが配合された導電性樹脂組成物よりなる中間層と、前記熱可塑性樹脂(A)との剥離性が良好な熱可塑性樹脂(B)がその両外層に配された多層フィルムを共押出法にて製膜し、前記多層フィルムを冷却後、両外層を剥離する高導電性フィルムの製造方法において、共押出しする際のドラフト比DとリップギャップLとの比D/Lが11以下である高導電性フィルムの製造方法が提供され、
(2)前記導電性フィラーが、nm〜200nm、アスペクト比10〜400のカーボン系導電性フィラーである(1)記載の高導電性フィルムの製造方法が提供され、
(3)中間層に配合される前記熱可塑性樹脂(A)がポリアミドである(1)または(2)記載の高導電性フィルムの製造方法が提供され、
(4)両外層に配される前記熱可塑性樹脂(B)がポリオレフィンである(1)乃至(3)のいずれか(1)に記載の高導電性フィルムの製造方法が提供される。
本発明の高導電性フィルムの製造方法によれば、導電性フィラーの配合量が少なくても高い導電性を示す導電性フィルムを効率よく得ることができるという効果が得られる。
本願発明で得られる多層フィルムの一例を示す概略断面図である。 実験1、実験2および実験3で得られたドラフト比/リップギャップと体積抵抗率との関係を示すグラフである。
以下、本発明をより詳細に説明する。
本発明において用いられる熱可塑性樹脂(A)および(B)としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ−4−メチルペンテン、シクロオレフィン系ポリマー等のポリオレフィン、ポリスチレン、ABS樹脂、AS樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリカーボネート、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン92等のポリアミド、アクリル系樹脂、ポリアセタール、ポリウレタン、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンスルフィド、ポリスルホン、フッ素系樹脂または熱可塑性エラストマー等の、押出し成形法によってフィルム状の成形体が得られるものであれば良い。熱可塑性樹脂(A)としては、高導電性フィルムに求められる特性によって適宜選択することができるが、耐熱性や耐溶剤性が求められる用途にはポリアミドが、離型性が求められる用途にはフッ素系樹脂が好適に用いられる。
本発明に用いられる導電性フィラーには、カーボン系導電性フィラー、金属酸化物系導電性フィラー、金属系導電性フィラーがある。カーボン系導電性フィラーとしては、オイルファーネスブラック、チャンネルブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック等のカーボンブラック、グラファイト、グラフェン、カーボンナノチューブ、多層カーボンナノチューブ、気相法炭素繊維、炭素繊維等が挙げられる。これらの中でも、高導電性フィルムを得るためには、アセチレンブラックやオイルファーネスブラック法で製造されるケッチェンブラック、カーボンナノチューブ、多層カーボンナノチューブ、気相法炭素繊維を用いるのが好ましい。なお、これらのカーボン系導電性フィラーは、酸化処理することにより表面に親水性を付与することができ、熱可塑性樹脂への分散性を向上させることができる。
金属酸化物系導電性フィラーとしては、インジウム−スズ酸化物、アンチモン−スズ酸化物、亜鉛−アルミニウム酸化物等が挙げられる。金属系フィラーとしては、銀粉、銅粉、ニッケル粉、黄銅粉、アルミニウム粉等の金属粉末、銅、銀等の金属繊維が挙げられる。
これらの導電性フィラーの形状は、粒状でもアスペクト比の大きい針状あるいはワイヤ状でもよく、短径の大きさは2μm以下が好ましい。短径の大きさが2μmを超えると、ダイより吐出された溶融樹脂中で導電性フィラーが再配列し難いので、本発明の効果が現れ難い。熱可塑性樹脂へ効率良く導電性を付与するためには、アスペクト比の大きい導電性フィラーが好ましく、特に短径が8nm〜200nm、アスペクト比が10〜400のカーボン系導電性フィラーが好ましく、具体的には、カーボンナノチューブ、多層カーボンナノチューブおよび気相法炭素繊維を挙げることができる。
前記導電性フィラーは、熱可塑性樹脂中への分散性を良好とするために表面処理を行うのが好ましい。導電性フィラーの表面処理に用いられる表面処理剤としては、アミノ基、水酸基、ビニル基、エポキシ基、メルカプト基等を有するシランカップリング剤、アミノ基、水酸基、アルキル基、ビニル基等を有するチタネートカップリング剤、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸等の飽和脂肪酸、オレイン酸、リノール酸、エルカ酸等の不飽和脂肪酸、ステアリン酸石鹸、スルホン酸石鹸等のアニオン系界面活性剤、ポリエチレングリコール誘導体等のノニオン系界面活性剤、ポリエチレン系またはポリプロピレン系ワックスおよびその酸化物、酸変性物等のワックス系、カルボキシル化ポリブタジエン、カルボキシル化ポリイソプレン、マレイン酸変性ポリプロピレン等の高分子系表面処理剤が挙げられ、これらは導電性フィラーや熱可塑性樹脂の種類によって適宜選択して用いることができる。さらに、フェノール系熱安定剤、リン系熱安定剤、硫黄系熱安定剤等の添加剤を配合することができる。
本発明の導電性樹脂組成物は、熱可塑性樹脂(A)に導電性フィラーを配合することにより得ることができるが、その配合割合は導電性フィラーの種類によって異なる。具体的には、導電性フィラーとしてケッチェンブラック、気相法炭素繊維、カーボンナノチューブおよび多層カーボンナノチューブを用いる場合、導電性フィラーの配合割合は導電性樹脂組成物の1重量%〜12重量%、導電性フィラーとしてアセチレンブラックを用いる場合、15重量%〜35重量%を配合するのが好ましく、さらに得られる導電性樹脂組成物のMFR値が0.5g/10min〜50g/10minであることが好ましい。この値が0.5g/min未満の場合は、溶融樹脂の流動性が低すぎて押出し成形が難しくなるので好ましくない。一方、導電性樹脂組成物のMFR値が50g/10minを超える場合は、溶融した導電性樹脂組成物の粘度が小さすぎ、製膜し難くなるので好ましくない。
次に、本発明の高導電性フィルムの製造方法について説明する。本発明の中間層に用いられる導電性樹脂組成物は、熱可塑性樹脂(A)、導電性フィラーおよび必要に応じて熱安定剤等の添加剤を、サイドフィードが可能な単軸押出し機、二軸混練機、あるいはバンバリーミキサー、ニーダーなどの通常の混練機を用いて混練することにより得ることができる。
本発明は、前記導電性樹脂組成物を中間層とし、熱可塑性樹脂(A)との剥離性が良好な熱可塑性樹脂(B)をその両外層に配し共押出し成形して得られるものであり、熱可塑性樹脂(B)は、共押出し成形にて得られた多層フィルムの中間層である熱可塑性樹脂(A)と容易に剥離できる組合せが好ましい。具体的には、中間層の熱可塑性樹脂(A)としてポリオレフィンを選択した場合は両外層にポリオレフィン以外の熱可塑性樹脂(B)を配した多層フィルムとするのが好ましく、中間層にポリオレフィン以外の熱可塑性樹脂(A)を選択した場合は両外層の熱可塑性樹脂(B)としてポリオレフィンを配した多層フィルムとするのが好ましい。
前記多層フィルムは、複数の押出し機と、三層以上の多層フィルムを得ることができる円筒状ダイまたはフラットダイとからなる共押出し装置を用いてインフレーション法または溶融キャスト法で製膜することにより得られる。そして、中間層用押出し機には前記導電性樹脂組成物を供給し、両外層用押出し機には両外層に用いられる熱可塑性樹脂(B)を供給し、円筒状ダイまたはフラットダイから押出される。
次いで、ダイスが円筒状ダイの場合は、ダイスから押出されたチューブ状の溶融樹脂は、そのチューブ内へ空気が吹き込まれ所定のチューブ径にされると共にピンチロールに引き取られて所定厚みの多層フィルムとされる。また、ダイスがフラットダイの場合は、ダイスから押出された溶融樹脂をチルロールに接触させながら冷却し、次いでピンチロールで引き取らせて所定厚みの多層フィルムとすることができる。その際、中間層と両外層の層構成比は、押出し機のスクリュー回転数で吐出量を調整することにより制御できる。本発明の高導電性フィルムは、前述のようにして得られた多層フィルムから両外層を剥離して中間層を取出すことにより得ることができる。
本発明の多層フィルムの熱可塑性樹脂(B)よりなる外層と導電性樹脂組成物よりなる中間層との層構成比は、外層:中間層:外層=1:3:1〜5:1:5が好ましく、さらには、外層:中間層:外層=1:2:1〜4:1:4が好ましい。その際、両外層の構成比が上記の値より小さい場合は、得られる高導電性フィルムの体積抵抗率が下がり難く、逆に両外層の構成比が上記の値より大きい場合は、得られる高導電性フィルムの体積抵抗率は低くなるものの、廃棄する両外層のフィルムの量が多くなるので好ましくない。なお、本発明では、このように導電性樹脂組成物よりなる中間層の外側に熱可塑性樹脂(B)を配して共押出しすることにより、メヤニの発生を防ぐことができ、外観の良好な高導電性フィルムが効率よく得られるという効果をも有する。
前記共押出し装置を用いて本発明の高導電性フィルムを製造する際の押出し機およびダイスの温度は、熱可塑性樹脂の融点以上に設定されるが、高導電性フィルムを得るためには可能な範囲で高い温度に設定するのが好ましい。
本発明におけるドラフト比Dは、前記円筒状ダイ先端またはフラットダイ先端における樹脂の流速Vdと、ピンチロール接触点でのフィルムの移動速度Vpとの比Vp/Vdで表すことができる。さらに、ドラフト比DとリップギャップL(溶融した樹脂を吐出するダイ先端のクリアランス)との比D/Lは、ドラフト比DをリップギャップL(単位:mm)で除することにより求めることができる。
溶融キャスト法によるフィルムの製造においては、ダイリップより押出された溶融樹脂がチルロール(冷却ロール)で冷却されながらピンチロールにより引伸ばされフィルムとされるのであるが、その製造条件と体積抵抗率との関係を明らかにするため、導電性樹脂組成物を用いて導電性フィルムの製膜試験を行った。具体的には、リップギャップの異なるフラットダイを用い、引取速度、層構成、ドラフト比を変えて実験を行い、各パラメーターと得られた導電性フィルムの体積抵抗率との関係を検討した。
[実験1]
ナイロン9,2が94重量%、多層カーボンナノチューブが6重量%の導電性樹脂組成物(MRR:9.0g/10min)を中間層用の押出し機に、ランダムポリプロピレン(MFR:3.0g/10min)を両外層用の押出し機に供給し、300℃に設定したフラットダイ(リップギャップ:0.6mm)より三層フィルムを表1に示す流速で押出し、移動速度を表1に示す値に設定されたピンチロールにて引取った。得られた高導電性フィルムの層構成および体積抵抗率を表1に示す。
Figure 0005975777
[実験2]
ナイロン9,2が94重量%、多層カーボンナノチューブが6重量%の導電性樹脂組成物(MRR:9.0g/10min)を中間層用の押出し機に、ランダムポリプロピレン(MFR:3.0g/10min)を両外層用の押出し機に供給し、300℃に設定したフラットダイ(リップギャップ:0.8mm)より三層フィルムを表2に示す流速で押出し、移動速度を表1に示す値に設定されたピンチロールにて引取った。得られた高導電性フィルムの層構成および体積抵抗率を表2に示す。
Figure 0005975777
[実験3]
ナイロン9,2が94重量%、多層カーボンナノチューブが6重量%の導電性樹脂組成物(MRR:9.0g/10min)を中間層用の押出し機に、ランダムポリプロピレン(MFR:3.0g/10min)を両外層用の押出し機に供給し、300℃に設定したフラットダイ(リップギャップ:1.4mm)より三層フィルムを表3に示す流速で押出し、移動速度を表1に示す値に設定されたピンチロールにて引取った。得られた高導電性フィルムの層構成および体積抵抗率を表3に示す。
Figure 0005975777
表1、表2および表3から明らかなように、同じ導電性樹脂組成物を用いているにも係わらず、得られた導電性フィルムの体積抵抗率は製造条件によって大きく異なっている。この結果を、縦軸に得られた導電性フィルムの体積抵抗率、横軸に様々な製造条件のパラメーターをとり、製造条件と体積抵抗率との関係について検討を行った。その結果、図2に示すように、得られたフィルムの体積抵抗率はドラフト比DをリップギャップL(単位:mm)で除した値D/Lと相関が高いことが明らかとなり、さらに、その値が11を超えると得られた導電性フィルムの体積抵抗率が大きく上昇し、導電性が急激に低下することが明らかとなった。この結果より、高導電性フィルムは、D/Lが11以下となるような製造条件で製造することにより得られることが明らかとなった。
以上のことより、本発明の製造方法によれば、ダイリップより吐出された溶融樹脂がピンチロールで引伸ばされる倍率を小さく(ドラフト比を小さく)することにより、溶融樹脂中の導電性フィラーの配向が小さくなるものと推察される。さらに、導電性樹脂組成物よりなる中間層は両側を熱可塑性樹脂(B)よりなる層で覆われているために、中間層が固化するまでの時間がより長く、その間に溶融樹脂中の導電性フィラーが配向状態から導電性パスを形成する状態に移動するためと推測される。
なお、前記実験における体積抵抗率、MFR、ドラフト比は次の方法で求めた。
(1)体積抵抗率
体積抵抗率の測定は、縦および横の長さが100mmのフィルムを試料とし、JIS K7194に準拠し、三菱化学製 商品名:ロレスタAPを用いて四端子法にて測定した。
(2)MFR
熱可塑性樹脂および導電性樹脂組成物のMFRは、JIS K7210に準拠して測定した。
(3)ドラフト比
ドラフト比Dは、ダイ先端における樹脂の流速と、ピンチロール接触点でのフィルムの移動速度を測定し、ピンチロール接触点でのフィルムの移動速度をダイ先端部における樹脂の流速で除することにより求めた。
本発明の高導電性フィルムの製造方法によれば、導電性フィラーを含有する同じ導電性樹脂組成物を用いても、より高い導電性を有するフィルムを得ることができ、リチウムイオン電池の電極、燃料電池のセパレータ、電磁波シールド用フィルムなどの製造に広く用いることができる。
1.外層
2.高導電性フィルム
3.外層

Claims (4)

  1. 熱可塑性樹脂(A)に導電性フィラーが配合された導電性樹脂組成物よりなる中間層と、前記熱可塑性樹脂(A)との剥離性が良好な熱可塑性樹脂(B)がその両外層に配された多層フィルムを共押出法にて製膜し、前記多層フィルムを冷却後、両外層を剥離する高導電性フィルムの製造方法において、共押出しする際のドラフト比DとリップギャップLとの比D/Lが11以下であることを特徴とする高導電性フィルムの製造方法。
  2. 前記導電性フィラーが、nm〜200nm、アスペクト比10〜400のカーボン系導電性フィラーであることを特徴とする請求項1記載の高導電性フィルムの製造方法。
  3. 中間層に配合される前記熱可塑性樹脂(A)がポリアミドであることを特徴とする請求項1または2記載の高導電性フィルムの製造方法。
  4. 両外層に配される前記熱可塑性樹脂(B)がポリオレフィンであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の高導電性フィルムの製造方法。
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