JP2737968B2 - 伸長性フィルム又はシートの製造方法 - Google Patents

伸長性フィルム又はシートの製造方法

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JP2737968B2
JP2737968B2 JP64001000A JP100089A JP2737968B2 JP 2737968 B2 JP2737968 B2 JP 2737968B2 JP 64001000 A JP64001000 A JP 64001000A JP 100089 A JP100089 A JP 100089A JP 2737968 B2 JP2737968 B2 JP 2737968B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は伸長性フィルム又はシートの製造方法に関す
る。詳しくはオムツギャザー、オムツバックシート、U
−プロセス用フィルム等の柔軟性、伸長性、快い手ざわ
り、風合等に優れる伸長性フィルム又はシートの製造方
法に関するものである。
〔従来の技術及びその課題〕
密度が0.90g/cm3未満の超低密度エチレン系共重合体
からなる押出成形フィルムは結晶部分が少なく、低分子
量成分が多いため、通常のフィルム成形法により製膜す
ると、フィルム同士がブロッキングをおこす。低剪断速
度下で粘度が大きいことから肌荒れが出る等の点が問題
とされていた。
この対策として合成シリカ等のアンチブロッキング
剤、金属石けん等の滑剤あるいは可塑剤等を多量に添加
した成形法も工夫されたがいずれも効果が不十分であ
り、逆に添加剤がブリードして風合い、肌ざわり、衛生
面で問題を生じることが多かった。
また、添加剤を用いる場合にはコスト高となることも
問題であった。
このように超低密度のエチレン系共重合体は通常のポ
リエチレンに比べて、優れた伸長性、柔軟性を持ちなが
ら上述したような欠点のために実用に供し得るフィルム
の製造が困難であった。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者等は、上記のような点に鑑み、超低密度のエ
チレン系共重合体を用いて柔軟性及び伸長性を有するフ
ィルムを製造する方法につき鋭意検討した結果、超低密
度のエチレン系共重合体を用いて特殊の積層フィルムを
形成することにより性能に優れた伸長性フィルムが得ら
れることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の要旨は、多層構造の伸長性フィル
ムを製造する方法であって、密度が0.90g/cm3未満のエ
チレン系共重合体を中間層とし、該中間層の両側を密度
0.90g/cm3以上で引張伸度が600%以上のポリオレフィン
樹脂からなる層とし、中間層の厚さを両側層の合計厚さ
よりも厚くして多層共押出成形することを特徴とする伸
長性フィルム又はシートの製造方法に存する。
以下、本発明につき更に詳細に説明する。
本発明に用いられる密度が0.90未満のエチレン系共重
合体としては、エチレンと炭素数3以上のα−オレフィ
ンとの共重合体が好適であり、それはメルトインデック
スが10g/10分以下、好ましくは、0.1〜2g/10分の範囲、
さらに好ましくは0.2〜1g/10分の範囲で、且つ、密度が
0.90g/cm3未満、好ましくは0.85〜0.90g/cm3、さらに好
ましくは0.85〜0.89g/cm3の範囲であり、さらに流動比
が30以下、望ましくは5〜25、さらに望ましくは10〜25
の範囲のものである。上記メルトインデックスが上限よ
り高い場合にはフィルムが脆くなりすぎ、また密度が上
限より高いと軟らかさに欠け、フィルムの伸張性が不十
分となり、さらに流動比が30より高いとフィルム物性が
悪化するので好ましくない。上記エチレン共重合体はそ
の伸びが600%以上、望ましくは1000%以上のものが好
適に用いられる。
本発明方法において、メルトインデックスとはJIS K
6760に準拠し190℃測定した値であり、伸びとはJIS K 6
301の引張試験の項の切断時の伸びの測定法に準拠して
測定した値であり、密度とはJIS K 6760に準拠して測定
した値であり、また流動比とは上記メルトインデックス
測定器を用い、せん断力106ダイン/cm2(荷重11131g)
と105ダイン/cm2(荷重1113g)の押出量(g/10分)の
比である。
エチレンと共重合されるα−オレフィンとしては、プ
ロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、
4−メチルペンテン−1等がある。この中でもプロピレ
ン、ブテン−1が好ましい。
尚、本発明におけるエチレン系共重合体には、エチレ
ンと炭素数3以上のα−オレフィンと更に非共役ジエン
を共重合した三元共重合体も含まれる。このような非共
役ジエンとしては、1,4ヘキサジエン、ジシクロペンタ
ジエン、エチリデンノルボルネン等がある。
エチレン系共重合体は、チーグラーナッタ系触媒、な
かでもオキシ三塩化バナジウム、四塩化バナジウム等の
バナジウム化合物と有機アルミニウム化合物からなる触
媒を用いてエチレンとα−オレフィンとを、場合によっ
ては更に非共役ジエンとを共重合することによって製造
することができる。
尚、本発明において用いられるエチレン共重合体のエ
チレン含有量は40〜90モル%の範囲であり、また炭素数
3以上のα−オレフィンの含有量は10〜60モル%の範囲
であることが望ましい。
本発明において、中間層の両側に設けられるポリオレ
フィン樹脂としては、密度が0.90g/cm3以上、好ましく
は0.90〜0.94g/cm3の範囲で、且つ、引張伸度(JIS K 6
301の引張試験の項の切断時の伸びの測定法に準拠して
測定したもの)が600%以上、好ましくは1000%以上の
ものが好適に用いられる。該ポリオレフィン樹脂として
はエチレン単独重合体またはエチレン主体の共重合体、
例えば、高圧法低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエ
チレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エ
チレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン−1共
重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−
(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−(メタ)アク
リル酸エステル共重合体等及びこれらの混合物等が挙げ
られる。
上記ポリオレフィン樹脂の密度及び引張伸度が下限未
満では中間層樹脂本来の特性が緩和され、伸びが不十分
となるので好ましくない。
中間層の両側の層に混合樹脂を用いる場合は、各樹脂
をブレンダーなどでドライブレンドしたものをそのまま
又はドライブレンド後押出機などにより溶融混合、ペン
タイジングしたコンパウンドを用いる。
樹脂各層にその使用目的により、アンチブロッキング
剤、熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止
剤、顔料、安定剤等を配合することもできる。
フイルム成形方法は通常の3層以上の共押出しフイル
ム成形方法が適用できるが、特にインフレーションフィ
ルム成形方法において、3層以上の共押し出しインフレ
ーション成形機を用いて押出温度150〜250℃、リップ間
隙0.7〜4.0mmの環状ダイからブローアップ比2〜6、フ
ロストライン高さ10〜100cm、ドラフト率3〜70の条件
で成形する場合、特に好ましいフィルムを得ることがで
きる。尚、ドラフト率は下記式により算出した値であ
る。
また、Tダイフィルム成形方法においては、3層以上
の共押し出しTダイ成形機を用いて押出温度150〜250
℃、リップ間隙0.5〜4.0mmのダイからドラフト率10〜40
の条件で成形する。なお、Tダイのドラフト率はBUR=
1として算出する。
層比については、中間層の厚さを両側層の合計厚さよ
りも厚くすることが必要であり、好ましくは中間層の厚
さを両側層の合計厚さの2倍以上の厚さ、より好ましく
は3倍以上の厚さとするのが良い。
中間層の厚さが両側層の合計厚さより薄いと中間層樹
脂の特性である豊かな伸長特性、柔軟性が両側層樹脂に
よって緩和されてしまうので好ましくない。
本発明の方法で得られるフィルム又はシートの層構成
としては中間層及び両側層、が上記した樹脂構成である
限り、種々の樹脂構成が可能であり、例えば、中間層と
両側層を直接接合したものや各層の間に他の樹脂層や接
着層を介在させたもの等の層構成が挙げられる。全体の
フィルムまたはシートの厚みとしては、その使用目的に
応じて任意に変化し得るが、通常10μ〜3000μの範囲で
使用される。
〔実施例〕
実施例1 中間層用樹脂としてエチレン−プロピレン共重合体
(メルトインデックス(MI):0.4g/10分、密度:0.86g/c
m3、引張伸度:1300%、流動比:17、プロピレン共重合
量:22重量%)を用意し、両側層用樹脂としてエチレン
−プロピレン共重合体(メルトインデックス(MI):2.0
g/10分、密度:0.90g/cm3、引張伸度:800%、流動比:2
5、プロピレン共重合量:12重量%)を用意した。
これをモダンマシナリー社製、デルサ40mmφ押出機に
環状スリット径250mmφ、リップクリアランス1.2mmのイ
ンフレーションダイ及び冷却用エアーリングを取付けた
3層インフレーション成形機を用い、押出温度150℃、
両側層押出量5kg/h、中間層押出量15kg/hr、ブローアッ
プ比(BUR)3.0、フロストライン高さ32cm、引取速度6.
8m/分の条件下にインフレーション成形し、厚さ30μの
インフレーション3層フィルムを得た。
得られたフィルムについて各種物性を測定した結果を
表1に示す。なお、表1中の物性測定は下記の測定方法
によって行った。
(a)フィルムの表面状況 所謂、鮫肌(shark skin)が発生しているか否かを目
視により判定。
(b)フィルムのブロッキング性 インフレーション成形フィルムにおいて重なった2枚
のフィルムが全く融着してしまい全く剥れなくなったも
のを不良。
ブロッキングを起したフィルムの両面に市販のセロハ
ンテープを貼り付け、これを引っ張ることによりブロッ
キング部分を引き剥しても剥れぬがガムテープを使うと
剥れるものを中良。
セロハンテープでブロッキング部分が簡単に剥せるも
のは良好とした。
(c)フィルムの摩擦係数(C.O.F) フィルムの押出方向を長手方向として160×80mm及び1
60×63.5mmの2枚の試験片を切り出す。
160×80mmのフィルムを傾斜可能な表面にフエルトを
貼付した板に固定する。(傾斜方向を長手方向とす
る。) 160×63.5mmのフィルムは下面が100×60mmの長方形
(スポンジ貼付)とされた重さ1kgの重りの下面を被う
ように固定する。
重りを傾斜板に取り付けたフィルム上に載置し傾斜板
を徐々に傾斜させて重りの滑り初めた角度(tanθ)を
測る。
同様の作業を3度繰り返し平均値を用いる。
(d)引張伸度 JIS K 6301の引張試験の項の切断時の伸びの測定法に
準拠して測定した。
実施例2〜5、比較例2〜5 表1に示すように使用樹脂を変えたり、層比を変えた
りしたほかは各々配合物を変え実施例1と同様にしてフ
ィルムを成形した。
実施例5における両側層用の樹脂は2種の樹脂のブレ
ンド物であり、ブレンドはヘンシェルミキサーによるメ
ルトブレンドにより行ない、ブレンド後デルサー50mmφ
押出機を使用し160℃で混練ペレット化した。
層比は中間層の押出量を固定し内外層の押出量を変え
ることにより変更した。
Tダイ成形については下記方法によった。
住友重機械工業(株)製40mmφ押出機3基にリップク
リアランス0.7mm、ダイ全長480mmのTダイ及び冷却用エ
アーナイフ(ダイリップから110mmの位置、常温空気吹
付)を取付けたTダイ成形機を用い、押出温度180℃、
中間層押出量15Kg/hr、巻取速度2.0m/分、ドラフト率28
の条件下でフィルム状に押出し、冷却ロール温度20℃で
冷却し厚み26μのフィルムを成形した。層比は1/8/1と
した。
〔発明の効果〕 本発明の方法によれば伸長性に優れブロッキングを起
さず、柔軟性、風合にも優れたフィルムが得られ、使い
すてオムツのギャーザー部用フィルム、使いすてオムツ
のバックシート用フィルム等として好適に用いられる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多層構造の伸長性フィルムを製造する方法
    であって、密度が0.90g/cm3未満のエチレン系共重合体
    を中間層とし、該中間層の両側を密度0.90g/cm3以上で
    引張伸度が600%以上のポリオレフィン樹脂からなる層
    とし、中間層の厚さを両側層の合計厚さよりも厚くして
    多層共押出成形することを特徴とする伸長性フィルム又
    はシートの製造方法。
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JP5975777B2 (ja) * 2012-08-01 2016-08-23 大倉工業株式会社 高導電性フィルムの製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS60120051A (ja) * 1983-11-30 1985-06-27 大日本印刷株式会社 バッグインボックスの内袋用フィルム

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