JP5972781B2 - 時隔曲線図作成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、列車のダイヤを検討する際に使用される時隔曲線図を作成する装置に関する。
従来から、時隔曲線図を用いて、先行列車と後続列車の間の最小運転時隔を決定することが行われている。このような時隔曲線図は、横軸を時間軸、縦軸を距離軸としたものであり、時隔曲線図中には、2本以上の列車の先頭線および後尾線が描画される。ここで、同じ線路上で隣接する2列車のうち、前を走る列車を先行列車、後ろを走る列車を後続列車と呼ぶ。また、先頭線は各列車の先端の位置、後尾線は各列車の後端の位置を示したものである。
例えば、特許文献1には、表示装置上に時隔曲線図を表示する時隔曲線図作成装置が開示されている。この装置は、列車が信号機の建植位置で制限速度まで減速するのに必要な制動距離を求め、時隔曲線図において当該信号機の現示が黄から緑に変わる点から前記制動距離分だけ手前に印を描画している。すなわち、その印が後続列車の先頭線よりも左側にあれば、後続列車はその信号機に到達するときに制限速度まで減速することが可能である。換言すれば、その印は、制限速度に対する制動開始限界点を示す。
特開平9−150739号公報
しかしながら、特許文献1に記載されているように、制限速度に対する制動開始限界点のみに基づいて最小運転時隔を決定した場合には、後続列車と、後続列車に最も近い信号機との距離が適切に確保されていることのみが保証されることになる。したがって、その先の閉塞区間において、後続列車が信号現示速度を超過しないことは何ら保証されない。すなわち、特許文献1に記載された技術は、列車の減速性能に対して全ての閉塞区間長があらかじめ十分に確保されていることを前提として最小運転時隔を決定するものである。しかも、特許文献1に記載された技術は固定閉塞を対象としており、移動閉塞には適用できない。
そこで、本発明は、固定閉塞であるか移動閉塞であるかに拘らず、最小運転時隔を決定できるようにすることを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明の時隔曲線図作成装置は、横軸を時間軸、縦軸を距離軸とした時隔曲線図を表示するための表示装置と、前記時隔曲線図中に、先行列車および後続列車の先頭線および後尾線を描画する基準線描画手段と、時刻ごとに、後続列車が運転上出し得る最高速度から停止するまでに要する想定停止距離を算出する停止距離算出手段と、前記時隔曲線図中に、後続列車の前記先頭線を基準に前記想定停止距離をプロットすることにより想定停止距離線を描画する停止距離線描画手段と、を備える。
上記の構成によれば、後続列車の先頭線を基準に後続列車の想定停止距離線が描画されるので、固定閉塞であるか移動閉塞であるかに拘らず、停止位置を考慮して最小運転時隔を決定することができる。しかも、想定停止距離は後続列車が運転上出し得る最高速度から算出されるので、速度に対する安全上のマージンを確保できる。なお、最小運転時隔を決定する際の想定停止距離線の比較対象は、移動閉塞の場合は先行列車の後尾線であり、固定閉塞の場合は後述する停止制限区画線である。すなわち、移動閉塞の場合は、想定停止距離線の描画によって、最小運転時隔を決定する際のボトルネック箇所が一目で分かるようになる。
前記停止距離算出手段は、後続列車が運転上出し得る最高速度を、当該後続列車が最大加速および最大減速した場合の運転曲線から求めるとともに、前記想定停止距離を、ブレーキの操作からブレーキ力発生までにかかるタイムラグによる空走距離と、前記ブレーキの制動性能が最大ではなく所定割合だけ発揮された状態での余裕停止距離との和として算出してもよい。この構成によれば、想定停止距離が空走距離と余裕停止距離の和として算出されるので、ブレーキのタイムラグを考慮できるとともに、ブレーキの制動性能に対する安全上のマージンを確保できる。
固定閉塞において、上記の時隔曲線図作成装置は、前記時隔曲線図中に、閉塞区間を規定する境界線上の線分と、先行列車の前記後尾線と前記境界線との交点を通る縦線上の線分と、を組み合わせた折れ線である、後続列車の進入を禁止する領域を表す停止制限区画線を描画する停止制限区画線描画手段をさらに備えてもよい。この構成によれば、固定閉塞において、最小運転時隔を決定する際のボトルネック箇所が一目で分かるようになる。これにより、最小運転時隔と閉塞区間長を同時に求めることができる。
上記の時隔曲線図作成装置は、前記時隔曲線図中に、前記境界線上の線分と、先行列車の前記後尾線と前記境界線との交点を通る縦線上の線分と、を組み合わせた折れ線である、後続列車の制限速度以上での進入を禁止する領域を表す減速制限区画線を描画する減速制限区画線描画手段と、時刻ごとに、後続列車が運転上出し得る最高速度から前記制限速度まで減速するのに要する想定減速距離を算出する減速距離算出手段と、前記時隔曲線図中に、後続列車の前記先頭線を基準に前記想定減速距離をプロットすることにより想定減速距離線を描画する減速距離線描画手段と、をさらに備えてもよい。この構成によれば、後続列車の停止時の閉塞区間への進入だけでなく制限速度までの減速時の閉塞区間への進入をも加味して最小運転時隔を決定できるようになる。
前記減速距離算出手段は、後続列車が運転上出し得る最高速度を、当該後続列車が最大加速および最大減速した場合の運転曲線から求めるとともに、前記想定停止距離を、ブレーキの操作からブレーキ力発生までにかかるタイムラグによる空走距離と、前記ブレーキの制動性能が最大ではなく所定割合だけ発揮された状態での余裕減速距離との和として算出してもよい。この構成によれば、制限速度までの減速時にも、ブレーキのタイムラグを考慮できるとともに、ブレーキの制動性能に対する安全上のマージンを確保できる。
上記の時隔曲線図作成装置は、先行列車または後続列車に関する線群に対する、ユーザからの選択および前記時間軸に沿った移動操作の入力を受け付ける線群入力受付手段と、前記線群に対する移動操作の入力に応じて前記線群を移動させる線群移動手段と、をさらに備えてもよい。ここで線群とは、1つの列車に関する先頭線、後尾線、停止制限区画線、減速制限区画線、想定停止距離線、想定減速距離線の組のことを指す。なお、構成によってはこれらの線の一部が存在しなかったり、複数存在することもある。この構成によれば、先行列車に関する線群と後続列車に関する線群との位置関係を視認しながら、先行列車と後続列車の運転時隔を調整することができる。
上記の時隔曲線図作成装置は、前記想定停止距離線が先行列車の後尾線と交差する場合、前記想定停止距離線が前記停止制限区画線と交差する場合、または前記想定減速距離線が前記減速制限区画線と交差する場合に、それらで囲まれる範囲を強調して描画する強調描画手段をさらに備えてもよい。この構成によれば、ダイヤが実現不可能であるか実現不可能になったことをユーザに明確に提示することができる。
前記線群移動手段は、前記線群が、前記想定停止距離線が先行列車の後尾線と接するか、前記想定停止距離線が前記停止制限区画線と接するか、前記想定減速距離線が前記減速制限区画線と接する以上に移動されようとすると、前記線群に対する移動操作の入力を無効化してもよい。この構成によれば、ダイヤが実現不可能になることを防止することができる。
前記線群移動手段は、前記線群が、前記想定停止距離線が先行列車の後尾線と接するか、前記想定停止距離線が前記停止制限区画線と接するか、前記想定減速距離線が前記減速制限区画線と接する以上に移動されようとすると、先行列車に関する線群と後続列車に関する線群を前記時間軸に沿って一緒に移動させてもよい。この構成によれば、ダイヤが実現不可能とならないように先行列車と後続列車の双方の駅発車時刻が自動的に変更される。
前記線群移動手段は、前記線群が、前記想定停止距離線が前記停止制限区画線と接するか、前記想定減速距離線が前記減速制限区画線と接する以上に移動されようとすると、その接した位置の境界線を当該線群に連動して前記距離軸に沿って移動させてもよい。この構成によれば、ダイヤが実現不可能とならないように閉塞区間の境界線の位置が自動的に調整される。
上記の時隔曲線図作成装置は、前記複数の境界線の1つに対する、ユーザからの選択および前記距離軸に沿った移動操作の入力を受け付ける境界線入力受付手段と、前記境界線に対する移動操作の入力に応じて前記境界線を移動させる境界線移動手段と、をさらに備えてもよい。この構成によれば、先行列車に関する線群と後続列車に関する線群との位置関係を視認しながら、閉塞区間の境界線の位置(例えば、地上信号機の建植位置)を検討することができる。
前記境界線移動手段は、前記境界線が、前記想定停止距離線が前記停止制限区画線と接するか、前記想定減速距離線が前記減速制限区画線と接する以上に移動されようとすると、前記境界線に対する移動操作の入力を無効化してもよい。この構成によれば、ダイヤが実現不可能になることを防止することができる。
前記境界線移動手段は、前記境界線が、前記想定停止距離線が前記停止制限区画線と接するか、前記想定減速距離線が前記減速制限区画線と接する以上に移動されようとすると、後続列車に関する線群を当該境界線に連動して前記時間軸に沿って移動させてもよい。この構成によれば、ダイヤが実現不可能とならないように後続列車の駅発車時刻が自動的に変更される。
前記境界線入力受付手段は、ユーザからの閉塞区間の境界線の追加および削除の入力も受け付けるものであり、前記停止制限区画線描画手段あるいは前記停止制限区画線描画手段および前記減速区画線描画手段は、前記境界線入力受付手段が境界線の追加または削除の入力を受け付けたときに、前記停止制限区画線あるいは前記停止制限区画線および前記減速制限区画線を更新してもよい。この構成によれば、閉塞区間の境界線の数を検討することができる。
本発明によれば、ユーザが、固定閉塞であるか移動閉塞であるかに拘らず、最小運転時隔を決定することができる。
本発明の第1実施形態に係る時隔曲線図作成装置のブロック図である。 第1実施形態において表示装置に表示される時隔曲線図である。 想定停止距離を説明するための図である。 駅間の運転曲線および時間曲線を示す図である。 第1実施形態における時隔曲線図作成の流れを示すフローチャートである。 後続列車に関する線群を移動させたときの時隔曲線図である。 (a)は想定停止距離線と先行列車の後尾線で囲まれる範囲が強調して描画された時隔表線図であり、(b)は先行列車に関する線群と後続列車に関する線群を一緒に時間軸に沿って移動させたときの時隔曲線図である。 本発明の第2実施形態に係る時隔曲線図作成装置のブロック図である。 第2実施形態において表示装置に表示される時隔曲線図である。 想定停止距離および想定減速距離を説明するための図である。 (a)は地上信号機の現示状態を示す図、(b)は車上信号の現示状態を示す図である。 第2実施形態における時隔曲線図作成の流れを示すフローチャートである。 (a)〜(f)は後続列車に関する線群に対して移動操作を行ったときの時隔曲線図である。 (a)〜(d)は1つの境界線に対して移動操作を行ったときの時隔曲線図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。
(第1実施形態)
図1に、本発明の第1実施形態に係る時隔曲線図作成装置1Aを示す。この装置1Aは、図2に示すような横軸を時間軸、縦軸を距離軸とした時隔曲線図を作成する、移動閉塞向けのものである。
時隔曲線図作成装置1Aは、処理装置2および記憶装置5を含むコンピュータと、処理装置2上で実行されるプログラムとによって実現される。プログラムは、記憶装置5あるいはコンピュータ読み取り可能な他の記録媒体から読み出されて実行されてもよいし、インターネット等の通信回線を介して外部のサーバ装置からコンピュータへ送信されて実行されてもよい。
時隔曲線図作成装置1Aは、前記コンピュータの他に、時隔曲線図を表示するための表示装置4と、ユーザがデータを入力するためのキーボード30と、ユーザが先行列車に関する線群6および後続列車に関する線群7を操作するための、マウスなどのポインティングデバイス3を備える。
記憶装置5は、列車の特性に関するデータと、ブレーキの特性に関するデータと、図4に示すような各駅間での運転曲線(ランカーブ)および時間曲線に関するデータと、列車ごとの各駅の発車時刻および到着時刻などを暫定的に定めた初期ダイヤに関するデータを記憶する。
列車の特性に関するデータには、列車の長さが含まれる。ブレーキの特性に関するデータには、ブレーキの操作からブレーキ力発生までにかかるタイムラグTと、ブレーキの制動性能を表すデータ、例えば様々な速度に対するブレーキ減速度の値と、後述する想定停止距離Lsを算出する際に使用する係数である、ダイヤに指定の所要時間で発駅から着駅まで走行するとき、制動性能のうちどれだけの割合が発揮されるかを示す所定割合Kが含まれる。なお、所定割合Kは速度の関数としてもよい。
運転曲線は、発駅から着駅までの位置ごとの速度を示すものであり、列車がダイヤに指定の所要時間で発駅から着駅まで走行したときのダイヤに沿った運転曲線81と、上限速度および駅停止位置を守るという条件下で列車が最大加速および最大減速した場合の、運転上出し得る最高速度を示す最速運転曲線82の2種類である。同様に、位置ごとの発駅からかかった時間を示す時間曲線は、列車がダイヤに指定の所要時間で発駅から着駅まで走行したときのダイヤに沿った時間曲線83と、列車が最大加速および最大減速することにより最短時間で着駅に到着したときの最速時間曲線84の2種類である。なお、最速時間曲線84は後述する想定停止距離Lsの算出には使用されないために、時間曲線はダイヤに沿った時間曲線83だけであってもよい。
なお、記憶装置5に記憶されたデータは、キーボード30を介した入力により適宜書き替え可能である。
処理装置2は、時隔曲線図を作成するための手段としての基準線描画手段21、停止距離算出手段22および停止距離線描画手段23と、ユーザによる先行列車に関する線群6または後続列車に関する線群7の操作を可能にするための手段としての線群入力受付手段31、線群移動手段32および強調描画手段33を含む。
<時隔曲線図の作成>
まず、図5に示すフローチャートを参照して、処理装置2が行う時隔曲線図作成の処理を説明する。
ステップS1において、処理装置2は、記憶装置5から、列車の特性に関するデータと、ブレーキに関するデータと、各駅間での運転曲線および時間曲線に関するデータと、初期ダイヤに関するデータを読み込む。
ステップS2において、基準線描画手段21は、ダイヤに沿った時間曲線81および列車の長さならびに初期ダイヤに基づいて、表示装置4上に表示される時隔曲線図中に、先行列車の先頭線61および後尾線62ならびに後続列車の先頭線71および後尾線72を描画する。
なお、記憶装置5には、必ずしも列車ごとの各駅の発車時刻および到着時刻などを暫定的に定めた初期ダイヤが記憶されている必要はなく、1つの列車の各駅での停車時間のみが記憶されていてもよい。この場合、ユーザがキーボード30を介して先行列車および後続列車のある駅での発車時刻を入力することにより、基準線描画手段21が先行列車の先頭線61および後尾線62ならびに後続列車の先頭線71および後尾線72を描画してもよい。あるいは、後続列車のある駅での発車時刻を入力する代わりに、先行列車と後続列車の暫定運転時隔を入力してもよい。
ステップS3において、停止距離算出手段22は、時刻ごとに、最速運転曲線82から後続列車が運転上出し得る最高速度Vmを求め、この最高速度Vmを使用して、後続列車が最高速度Vmから停止までに要する想定停止距離Lsを算出する。具体的に、停止距離算出手段22は、図3に示すように、想定停止距離Lsを、ブレーキの操作からブレーキ力発生までにかかるタイムラグTによる空走距離L0と、ブレーキの制動性能が最大ではなく所定割合Kだけ発揮された状態での余裕停止距離L1との和として算出する。すなわち、空走距離L0は最高速度VmにタイムラグTを乗算した値であり、後続列車が余裕停止距離L1だけ走行する間に後続列車の速度は最高速度Vmから0まで低下する。
所定割合Kは、ブレーキの制動性能に対してどれだけの余裕を取るかの観点から、例えば70〜95%の範囲内でユーザが任意に決定可能である。ただし、K=100%として、ブレーキの制動性能が最大限発揮されるとしてもよい。また、タイムラグTは、時隔曲線図の使用目的によっては、必ずしも考慮する必要はない。このような観点から、所定割合KおよびタイムラグTは、キーボード30を介した入力により自由に設定できるようにしてもよい。
ステップS4において、停止距離線描画手段23は、表示装置4上に表示される時隔曲線図中に、後続列車の先頭線71を基準に想定停止距離Lsをプロットすることにより想定停止距離線75を描画する。上述したように、想定停止距離LsはタイムラグTおよびブレーキの制動性能に対する余裕を加味したものであるため、想定停止距離線75は、着駅付近で下向きに折り返すような形状になる。
以上説明したように、本実施形態の時隔曲線図作成装置1Aでは、想定停止距離線75の描画によって、最小運転時隔を決定する際のボトルネック箇所が一目で分かるようになる。装置1Aは移動閉塞向けであるので、ボトルネック箇所は、想定停止距離線75と先行列車の後尾線62の間の狭隘部(図2では、時刻t1付近)である。想定停止距離線75が先行列車の後尾線62と交差しないように最小運転時隔を決定すれば、後続列車の先行列車への衝突を確実に回避することができる。しかも、想定停止距離Lsは後続列車が運転上出し得る最高速度から算出されるので、速度に対する安全上のマージンを確保できる。また、想定停止距離Lsは空走距離L0と余裕停止距離L1の和として算出されるので、ブレーキのタイムラグTを考慮できるとともに、ブレーキの制動性能に対する安全上のマージンを確保できる。
<最小運転時隔の決定>
次に、図6および図7(a)を参照して、本実施形態の時隔曲線図作成装置1Aを用いてユーザが最小運転時隔を決定する方法を説明する。処理装置2の線群入力受付手段31、線群移動手段32および強調描画手段33は、この最小運転時隔の決定時に機能する。
線群入力受付手段31は、先行列車に関する線群6または後続列車に関する線群7に対する、ポインティングデバイス3を介したユーザからの選択および時間軸に沿った移動操作の入力を受け付ける。本実施形態では、先行列車に関する線群6は先頭線61および後尾線62を含み、後続列車に関する線群7は先頭線71、後尾線72および想定停止距離線75を含む。
線群移動手段32は、線群(6または7)に対する移動操作の入力に応じて、図6に示すように当該線群を移動させる。想定停止距離線75が先行列車の後尾線62に接する状態が、移動閉塞の場合に可能な限り列車間隔を詰めた状態であり、このときの先行列車と後続列車の運転時隔が最小運転時隔Tmである。
強調描画手段33は、初期ダイヤにおいて、あるいは線群(6または7)を移動した結果、図7(a)に示すように想定停止距離線75が先行列車の後尾線62と交差する場合に、それらで囲まれる範囲Aを強調して描画する。範囲Aを強調して描画する方法は、特に限定されるものではないが、例えば範囲Aを囲む線を太く描画する方法がある。あるいは、範囲Aをハッチングしたり目立つ色で塗りつぶしてもよい。なお、強調描画手段33は、範囲Aを強調して描画するときに、警告を発してもよい。警告は、表示装置4上に表示されるメッセージやマークであってもよいし、報知器などから鳴らされる音であってもよい。
このように、処理装置2に線群入力受付手段31および線群移動手段32が備えられていれば、先行列車に関する線群6と後続列車に関する線群7との位置関係を視認しながら、先行列車と後続列車の運転時隔を調整することができる。
また、本実施形態では、処理装置2に強調描画手段33が備えられているので、ダイヤが実現不可能であるか実現不可能になったことをユーザに明確に提示することができる。
なお、処理装置2に強調描画手段33を備える代わりに、想定停止距離線75が先行列車の後尾線62と接する以上(すなわち、想定停止距離線75と先行列車の後尾線62とが接する状態から交差する状態となる方向)に線群(6または7)が移動されようとすると、線群移動手段32が、図7(b)に示すように先行列車に関する線群6と後続列車に関する線群7を時間軸に沿って一緒に移動させてもよい。この構成であれば、ダイヤが実現不可能とならないように先行列車と後続列車の双方の駅発車時刻が自動的に変更される。
あるいは、処理装置2に強調描画手段33を備える代わりに、想定停止距離線75が先行列車の後尾線62と接する以上に線群(6または7)が移動されようとすると、線群移動手段32が当該線群に対する移動操作の入力を無効化させて、それ以上線群を移動させないようにしてもよい。この構成であれば、ダイヤが実現不可能になることを防止することができる。
(第2実施形態)
次に、図8〜図14を参照して、本発明の第2実施形態に係る時隔曲線図作成装置1Bを説明する。この装置1Bは、図9に示すような時隔曲線図を作成する、固定閉塞向けのものである。
本実施形態の時隔曲線図作成装置1Bが第1実施形態の時隔曲線図作成装置1Aと異なる点は、処理装置2に、境界線描画手段20、減速距離算出手段24、減速距離線描画手段25、停止制限区画線描画手段26、減速制限区画線描画手段27、境界線入力受付手段34、境界線移動手段35が加えられた点である。このため、本実施形態において、第1実施形態と同一構成要素には同一符号を付し、重複した説明は省略する。
境界線描画手段20、減速距離算出手段24、減速距離線描画手段25、停止制限区画線描画手段26および減速制限区画線描画手段27は、時隔曲線図を作成するための手段であり、境界線入力受付手段34および境界線移動手段35は、ユーザによる境界線Bの操作を可能にするための手段である。
本実施形態では、固定閉塞向けの構成として、記憶装置5に、閉塞区間を規定する境界線Bに関するデータが記憶されている。また、本実施形態では、信号方式を、地上信号機を用いた方式(外方制御)とし、信号の現示を、R、Y、YG、Gの4現示とする場合を例に説明する。すなわち、先行列車が存する閉塞区間には後続列車の進入が不可であり(R)、その1つ手前の閉塞区間には後続列車の第1制限速度V1(例えば、55km/h)以上での進入が不可であり(Y)、さらにその1つ手前の閉塞区間には後続列車の第2制限速度V2(例えば、75km/h)以上での進入が不可であり(YG)、それより手前の閉塞区間には後続列車の進入に制限がない(G)。
固定閉塞における信号方式は、地上信号機を用いた方式(外方制御)の代わりに車上信号を用いた方式(内方制御)でもよい。例えば、図9に示す時隔曲線図の時刻t1から時刻t2の間において、外方制御の場合の地上信号機の現示状態は図11(a)に示すとおりであり、内方制御の場合の車上信号の現示状態は図11(b)に示すとおりである。なお、図11(a)および(b)中の境界線B1〜B7は、図9中の境界線B1〜B7と対応している。また、信号現示数は3現示以下であっても、5現示以上であってもよい。
<時隔曲線図の作成>
まず、図12に示すフローチャートを参照して、処理装置2が行う時隔曲線図作成の処理を説明する。
ステップS11において、処理装置2は、記憶装置5から、列車の特性に関するデータと、ブレーキに関するデータと、各駅間での運転曲線および時間曲線に関するデータと、初期ダイヤに関するデータと、境界線Bに関するデータを読み込む。
ステップS12において、境界線描画手段20は、表示装置4上に表示される時隔曲線図中に、境界線B(B1〜B7)を描画する。
ステップS13〜ステップS15は、第1実施形態で説明した図5に示すフォローチャート中のS2〜S4と同じであるので、説明を省略する。
ステップS16において、減速距離算出手段24は、時刻ごとに、最速運転曲線82(図4参照)から後続列車が運転上出し得る最高速度Vmを求め、この最高速度Vmを使用して、後続列車が最高速度Vmから第1制限速度V1まで減速するのに要する第1想定減速距離Lrを算出する。具体的に、減速距離算出手段24は、図10に示すように、想定減速距離Lrを、ブレーキの操作からブレーキ力発生までにかかるタイムラグTによる空走距離L0と、ブレーキの制動性能が最大ではなく所定割合Kだけ発揮された状態での余裕減速距離L2との和として算出する。すなわち、空走距離L0は最高速度VmにタイムラグTを乗算した値であり、後続列車が余裕減速距離L2だけ走行する間に後続列車の速度は最高速度Vmから第1制限速度V1まで低下する。
同様にして、減速距離手段24は、時刻ごとに、最高速度Vmを使用して、後続列車が最高速度Vmから第2制限速度V2まで減速するのに要する第2想定減速距離を算出する。
ステップS17において、減速距離線描画手段25は、表示装置4上に表示される時隔曲線図中に、後続列車の先頭線71を基準に第1想定減速距離Lrをプロットすることにより第1想定減速距離線76を描画する。同様に、減速距離線描画手段25は、時隔曲線図中に、後続列車の先頭線71を基準に第2想定減速距離をプロットすることにより第2想定減速距離線77を描画する。上述したように、第1想定減速距離Lrおよび第2想定減速距離はタイムラグTおよびブレーキの制動性能に対する余裕を加味したものであるため、第1想定減速距離線76および第2想定減速距離線77は、着駅側で下向きに折り返すような形状になる。
ステップS18において、停止制限区画線描画手段26は、表示装置4上に表示される時隔曲線図中に、後続列車の進入を禁止する領域を表す停止制限区画線65を描画する。停止制限区画線65は、先行列車が存する閉塞区間の始点を示す境界線B上の線分と、先行列車の後尾線62と境界線Bとの交点を通る縦線上の線分と、を組み合わせた折れ線である。
ステップS19において、減速制限区画線描画手段27は、表示装置4上に表示される時隔曲線図中に、後続列車の第1制限速度V1以上での進入を禁止する領域を表す第1減速制限区画線66を描画する。第1減速制限区画線66は、先行列車が存する閉塞区間の1つ手前の閉塞区間の始点を示す境界線B上の線分と、先行列車の後尾線62と境界線Bとの交点を通る縦線上の線分と、を組み合わせた折れ線である。また、減速制限区画線描画手段27は、時隔曲線図中に、後続列車の第2制限速度V2以上での進入を禁止する領域を表す第2減速制限区画線67を描画する。第2減速制限区画線67は、先行列車が存する閉塞区間の2つ手前の閉塞区間の始点を示す境界線B上の線分と、先行列車の後尾線62と境界線Bとの交点を通る縦線上の線分と、を組み合わせた折れ線である。
以上説明したように、本実施形態の時隔曲線図作成装置1Bでは、想定停止距離線75の描画によって、最小運転時隔を決定する際のボトルネック箇所が一目で分かるようになる。装置1Aは固定閉塞向けであるので、ボトルネック箇所は、想定停止距離線75と停止制限区画線65の間の狭隘部である。想定停止距離線75が停止制限区画線65と交差しないように最小運転時隔を決定すれば、先行列車が存する閉塞区間に後続列車が進入することを確実に回避することができる。しかも、想定停止距離Lsは後続列車が運転上出し得る最高速度から算出されるので、速度に対する安全上のマージンを確保できる。また、想定停止距離Lsは空走距離L0と余裕停止距離L1の和として算出されるので、ブレーキのタイムラグTを考慮できるとともに、ブレーキの制動性能に対する安全上のマージンを確保できる。
さらに、本実施形態では、第1および第2想定減速距離線76,77ならびに第1および第2減速制限区画線66,67も時隔曲線図中に描画されるので、後続列車の停止時の閉塞区間への進入だけでなく制限速度までの減速時の閉塞区間への進入をも加味して最小運転時隔を決定できるようになる。すなわち、停止時のボトルネック箇所だけでなく、制限速度までの減速時のボトルネック箇所も一目で分かるようになる。制限速度までの減速時のボトルネック箇所は、第1想定減速距離線76と第1減速制限区画線66の間の狭隘部、および第2想定減速距離線77と第2減速制限区画線67の間の狭隘部である。また、第1想定減速距離Lrおよび第2想定減速距離は空走距離L0と余裕減速距離L2の和として算出されるので、制限速度までの減速時にも、ブレーキのタイムラグTを考慮できるとともに、ブレーキの制動性能に対する安全上のマージンを確保できる。
<最小運転時隔の決定>
次に、図13(a)〜(c)を参照して、本実施形態の時隔曲線図作成装置1Bを用いてユーザが最小運転時隔を決定する方法を説明する。処理装置2の線群入力受付手段31、線群移動手段32および強調描画手段33は、この最小運転時隔の決定時に機能する。なお、図13(a)〜(f)および図14(a)〜(d)では、図面の簡略化のために、第1想定減速距離線76、第2想定減速距離線77、第1減速制限区画線66および第2減速制限区画線67の作図を省略しているが、これらは図9に示すとおり時隔曲線図中に描画されている。
線群入力受付手段31は、先行列車に関する線群6または後続列車に関する線群7に対する、ポインティングデバイス3を介したユーザからの選択および時間軸に沿った移動操作の入力を受け付ける。本実施形態では、先行列車に関する線群6は先頭線61、後尾線62、停止制限区画線65、第1減速制限区画線66および第2減速制限区画線67を含み、後続列車に関する線群7は先頭線71、後尾線72、想定停止距離線75、第1想定減速距離線76および第2想定減速距離線77を含む。
線群移動手段32は、線群(6または7)に対する移動操作の入力に応じて、図13(b)に示すように当該線群を移動させる。想定停止距離線75が停止制限区画線65に接するか、第1想定減速距離線76が第1減速制限区画線66に接するか、第2想定減速距離線77が第2減速制限区画線67に接する状態が、固定閉塞の場合に可能な限り列車間隔を詰めた状態であり、このときの先行列車と後続列車の運転時隔が最小運転時隔Tmである(図9では、時刻t1において第2想定減速距離線77が第2減速制限区画線67に接している)。
強調描画手段33は、初期ダイヤにおいて、あるいは線群(6または7)を移動した結果として、図13(c)に示すように、想定停止距離線75が停止制限区画線65と交差する場合、第1想定減速距離線76が第1減速制限区画線66と交差する場合、および/または第2想定減速距離線77が第2減速制限区画線77と交差する場合に、それらで囲まれる範囲Aを強調して描画する。範囲Aを強調して描画する方法は、特に限定されるものではないが、例えば範囲Aを囲む線を太く描画する方法がある。あるいは、範囲Aをハッチングしたり目立つ色で塗りつぶしてもよい。なお、強調描画手段33は、範囲Aを強調して描画するときに、警告を発してもよい。警告は、表示装置4上に表示されるメッセージやマークであってもよいし、報知器などから鳴らされる音であってもよい。
このように、処理装置2に線群入力受付手段31および線群移動手段32が備えられていれば、先行列車に関する線群6と後続列車に関する線群7との位置関係を視認しながら、先行列車と後続列車の運転時隔を調整することができる。
また、本実施形態では、処理装置2に強調描画手段33が備えられているので、ダイヤが実現不可能であるか実現不可能になったことをユーザに明確に提示することができる。
なお、処理装置2に強調描画手段33を備える代わりに、想定停止距離線75が停止制限区画線65と接するか、第1想定減速距離線76が第1減速制限区画線66と接するか、第2想定減速距離線77が第2減速制限区画線67と接する以上(例えば、想定停止距離線75と停止制限区画線65とが接する状態から交差する状態となる方向)に線群(6または7)が移動されようとすると、線群移動手段32が、図13(e)に示すように先行列車に関する線群6と後続列車に関する線群7を時間軸に沿って一緒に移動させてもよい。この構成であれば、ダイヤが実現不可能とならないように先行列車と後続列車の双方の駅発車時刻が自動的に変更される。
あるいは、処理装置2に強調描画手段33を備える代わりに、想定停止距離線75が停止制限区画線65と接するか、第1想定減速距離線76が第1減速制限区画線66と接するか、第2想定減速距離線77が第2減速制限区画線67と接する以上に線群(6または7)が移動されようとすると、線群移動手段32が当該線群に対する移動操作の入力を無効化させて、図13(d)に示すようにそれ以上線群を移動させないようにしてもよい。この構成であれば、ダイヤが実現不可能になることを防止することができる。
あるいは、処理装置2に強調描画手段33を備える代わりに、想定停止距離線75が停止制限区画線65と接するか、第1想定減速距離線76が第1減速制限区画線66と接するか、第2想定減速距離線77が第2減速制限区画線67と接する以上に線群(6または7)が移動されようとすると、線群移動手段32が、図13(f)に示すようにその接した位置の境界線Bを当該線群に連動して距離軸に沿って移動させてもよい。例えば、想定停止距離線75が停止制限区画線65と接する以上に線群(6または7)が移動される場合は、停止制限区画線65におけるその接した位置の縦方向の線分の長さが短くなるように、その接した位置の境界線Bを線群移動手段32が上方に移動させる。これに伴い、移動した境界線Bと先行列車の後尾線62との交点も移動するため、線群移動手段32は、短くなった縦方向の線分の1つ下の縦方向の線分を右方向にシフトさせる。この構成であれば、ダイヤが実現不可能とならないように閉塞区間の境界線Bの位置が自動的に調整される。
<閉塞区間の境界線の検討>
本実施形態の時隔曲線図作成装置1Bでは、境界線Bの位置の検討が可能となっている。境界線入力受付手段34および境界線移動手段35はそのための構成であり、ポインティングデバイス3は境界線Bの1つを操作するために使用される。以下、図14(a)〜(d)を参照しながら説明する。
境界線入力受付手段34は、境界線Bの1つに対する、ポインティングデバイス3を介したユーザからの選択および距離軸に沿った移動操作の入力を受け付ける。境界線移動手段35は、選択された境界線Bに対する移動操作の入力に応じて、図14(b)に示すようにその境界線Bを移動させる。また、境界線移動手段35は、境界線Bの移動に伴って当該境界線Bと先行列車の後尾線62との交点も移動するため、停止制限区画線65、第1減速制限区画線66および第2速度制限区画線67におけるその境界線Bから下方に垂下する縦方向の線分を右方向または左方向にシフトさせる。
境界線移動手段35は、想定停止距離線75が停止制限区画線65と接するか、第1想定減速距離線76が第1減速制限区画線66と接するか、第2想定減速距離線77が第2減速制限区画線67と接する以上に境界線Bが移動されようとすると、当該境界線Bに対する移動操作の入力を無効化させて、図14(c)に示すようにそれ以上境界線Bを移動させないようにしてもよい。この構成であれば、ダイヤが実現不可能になることを防止することができる。
あるいは、境界線移動手段35は、想定停止距離線75が停止制限区画線65と接するか、第1想定減速距離線76が第1減速制限区画線66と接するか、第2想定減速距離線77が第2減速制限区画線67と接する以上に境界線Bが移動されようとすると、後続列車に関する線群7を当該境界線Bに連動して時間軸に沿って移動させてもよい。この構成であれば、ダイヤが実現不可能とならないように後続列車の駅発車時刻が自動的に変更される。
このように、本実施形態の時隔曲線図作成装置では、先行列車に関する線群6と後続列車に関する線群7との位置関係を確認しながら、閉塞区間の境界線Bの位置(例えば、地上信号機の建植位置)を検討することができる。
さらに、本実施形態の時隔曲線図作成装置1Bでは、閉塞区間の境界線Bの数の検討も可能となっている。具体的には、境界線入力受付手段34は、ユーザからの閉塞区間の境界線Bの追加および削除の入力も受け付ける。
境界線入力受付手段34が境界線Bの追加または削除の入力を受け付けたときには、停止制限区画線描画手段26は境界線Bと先行列車の後尾線62との新たな交点または消失した交点に応じて停止制限区画線65を更新し、減速制限区画線描画手段27は境界線Bと先行列車の後尾線62との新たな交点または消失した交点に応じて第1減速制限区画線66および第2減速制限区画線67を更新する。
なお、本第2実施形態では、時隔曲線図の使用目的によっては、時隔曲線図中に想定減速距離線および減速制限区画線が描写されないようにしてもよい。すなわち、処理装置2は、減速距離算出手段24、減速距離線描画手段25および減速制限区画線描画手段27を含んでいなくてもよい。
本発明の時隔曲線図作成装置は、列車のダイヤを検討する際に特に有用である。
1A,1B 時隔曲線図作成装置
2 処理装置
21 基準線描画手段
22 停止距離算出手段
23 停止距離線描画手段
24 減速距離算出手段
25 減速距離線描画手段
26 停止制限区画線描画手段
27 減速制限区画線描画手段
31 線群入力受付手段
32 線群移動手段
33 強調描画手段
34 境界線入力受付手段
35 境界線移動手段
4 表示装置
6,7 線群
61,71 先頭線
62,72 後尾線
65 停止制限区画線
66,67 減速制限区画線
75 想定停止距離線
76,77 想定減速距離線
B 境界線

Claims (14)

  1. 横軸を時間軸、縦軸を距離軸とした時隔曲線図を表示するための表示装置と、
    前記時隔曲線図中に、先行列車および後続列車の先頭線および後尾線を描画する基準線描画手段と、
    時刻ごとに、後続列車が運転上出し得る最高速度から停止するまでに要する想定停止距離を算出する停止距離算出手段と、
    前記時隔曲線図中に、後続列車の前記先頭線を基準に前記想定停止距離をプロットすることにより想定停止距離線を描画する停止距離線描画手段と、
    を備えた、時隔曲線図作成装置。
  2. 前記停止距離算出手段は、後続列車が運転上出し得る最高速度を、当該後続列車が最大加速および最大減速した場合の運転曲線から求めるとともに、前記想定停止距離を、ブレーキの操作からブレーキ力発生までにかかるタイムラグによる空走距離と、前記ブレーキの制動性能が最大ではなく所定割合だけ発揮された状態での余裕停止距離との和として算出する、請求項1に記載の時隔曲線図作成装置。
  3. 前記時隔曲線図中に、閉塞区間を規定する境界線上の線分と、先行列車の前記後尾線と前記境界線との交点を通る縦線上の線分と、を組み合わせた折れ線である、後続列車の進入を禁止する領域を表す停止制限区画線を描画する停止制限区画線描画手段をさらに備えた、請求項1または2に記載の時隔曲線図作成装置。
  4. 前記時隔曲線図中に、前記境界線上の線分と、先行列車の前記後尾線と前記境界線との交点を通る縦線上の線分と、を組み合わせた折れ線である、後続列車の制限速度以上での進入を禁止する領域を表す減速制限区画線を描画する減速制限区画線描画手段と、
    時刻ごとに、後続列車が運転上出し得る最高速度から前記制限速度まで減速するのに要する想定減速距離を算出する減速距離算出手段と、
    前記時隔曲線図中に、後続列車の前記先頭線を基準に前記想定減速距離をプロットすることにより想定減速距離線を描画する減速距離線描画手段と、
    をさらに備えた、請求項3に記載の時隔曲線図作成装置。
  5. 前記減速距離算出手段は、後続列車が運転上出し得る最高速度を、当該後続列車が最大加速および最大減速した場合の運転曲線から求めるとともに、前記想定停止距離を、ブレーキの操作からブレーキ力発生までにかかるタイムラグによる空走距離と、前記ブレーキの制動性能が最大ではなく所定割合だけ発揮された状態での余裕減速距離との和として算出する、請求項4に記載の時隔曲線図作成装置。
  6. 先行列車または後続列車に関する線群に対する、ユーザからの選択および前記時間軸に沿った移動操作の入力を受け付ける線群入力受付手段と、
    前記線群に対する移動操作の入力に応じて前記線群を移動させる線群移動手段と、
    をさらに備えた、請求項1〜5のいずれか一項に記載の時隔曲線図作成装置。
  7. 前記想定停止距離線が先行列車の後尾線と交差する場合、前記想定停止距離線が前記停止制限区画線と交差する場合、または前記想定減速距離線が前記減速制限区画線と交差する場合に、それらで囲まれる範囲を強調して描画する強調描画手段をさらに備える、請求項1〜6のいずれか一項に記載の時隔曲線図作成装置。
  8. 前記線群移動手段は、前記線群が、前記想定停止距離線が先行列車の後尾線と接するか、前記想定停止距離線が前記停止制限区画線と接するか、前記想定減速距離線が前記減速制限区画線と接する以上に移動されようとすると、前記線群に対する移動操作の入力を無効化する、請求項6に記載の時隔曲線図作成装置。
  9. 前記線群移動手段は、前記線群が、前記想定停止距離線が先行列車の後尾線と接するか、前記想定停止距離線が前記停止制限区画線と接するか、前記想定減速距離線が前記減速制限区画線と接する以上に移動されようとすると、先行列車に関する線群と後続列車に関する線群を前記時間軸に沿って一緒に移動させる、請求項6に記載の時隔曲線図作成装置。
  10. 前記線群移動手段は、前記線群が、前記想定停止距離線が前記停止制限区画線と接するか、前記想定減速距離線が前記減速制限区画線と接する以上に移動されようとすると、その接した位置の境界線を当該線群に連動して前記距離軸に沿って移動させる、請求項6に記載の時隔曲線図作成装置。
  11. 前記複数の境界線の1つに対する、ユーザからの選択および前記距離軸に沿った移動操作の入力を受け付ける境界線入力受付手段と、
    前記境界線に対する移動操作の入力に応じて前記境界線を移動させる境界線移動手段と、
    をさらに備えた、請求項3〜10のいずれか一項に記載の時隔曲線図作成装置。
  12. 前記境界線移動手段は、前記境界線が、前記想定停止距離線が前記停止制限区画線と接するか、前記想定減速距離線が前記減速制限区画線と接する以上に移動されようとすると、前記境界線に対する移動操作の入力を無効化する、請求項11に記載の時隔曲線図作成装置。
  13. 前記境界線移動手段は、前記境界線が、前記想定停止距離線が前記停止制限区画線と接するか、前記想定減速距離線が前記減速制限区画線と接する以上に移動されようとすると、後続列車に関する線群を当該境界線に連動して前記時間軸に沿って移動させる、請求項11に記載の時隔曲線図作成装置。
  14. 前記境界線入力受付手段は、ユーザからの閉塞区間の境界線の追加および削除の入力も受け付けるものであり、
    前記停止制限区画線描画手段あるいは前記停止制限区画線描画手段および前記減速区画線描画手段は、前記境界線入力受付手段が境界線の追加または削除の入力を受け付けたときに、前記停止制限区画線あるいは前記停止制限区画線および前記減速制限区画線を更新する、請求項11〜13のいずれか一項に記載の時隔曲線図作成装置。
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