JP5972709B2 - 新設建物の杭頭半剛接合構造およびその構築方法 - Google Patents

新設建物の杭頭半剛接合構造およびその構築方法 Download PDF

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本発明は、新設建物の杭頭半剛接合構造およびその構築方法に関する。
建築分野では、構造物の基礎部と杭を接合する杭頭接合部は、杭の縦鋼材を基礎部まで定着して杭と基礎部間での応力伝達がスムーズに行われるように、剛接合とした設計が行われてきた(参考文献1:日本建築学会関東支部:鉄筋コンクリート構造の設計〜学びやすい構造設計〜、2001年1月30日、p188-189)。
しかし、1995年の兵庫県南部地震において、杭の頭部に多数の被害が発生したことが明らかになると、それ以降、杭頭と基礎スラブを剛接合とせずに、杭頭部の固定度を低下させて杭頭部で回転を許容する杭頭半剛接合構法が開発されてきた(参考文献2:総合土木研究所:基礎工、2012年6月、pp.7-pp.14)。
杭頭半剛接合構造の場合、地震時に杭頭部に作用する曲げモーメントの大きさは剛接合構造に比べて小さく、杭頭部の損傷を抑制することが可能である。
新設杭と基礎スラブが基礎フーチングを具備する剛接合構造の場合、図5右側、2点鎖線で示す杭軸方向に沿った柱脚と杭頭部曲げモーメントに対して相殺するように、基礎梁又は基礎スラブの抵抗モーメントが作用することになる(図中右側に実線で表示)。
言い換えると、剛接合構造は、断面が縮小されることなく、十分な配筋量を有する部材接合部を介して、杭と基礎梁又は基礎スラブ間でスムーズに応力伝達が行われている。
このため従来、杭と基礎部が剛接合構造の杭は、杭頭部に生じる曲げモーメントに抵抗させるために、杭径は大口径化し、杭の縦鋼材も密に配筋されてきた。
また、基礎スラブ等は、杭頭部に生じる曲げモーメント相応の外力に抵抗するために、スラブ厚さは大きくなり、スラブ底板には多数の配力筋が配置されてきた。
特許文献1には、杭頭部の上部に構造物基礎が載置されており、地震水平力(外力)が作用した場合には、杭頭部と構造物基礎は摩擦抵抗により杭頭部分でせん断力が伝達される杭頭半剛接合構造が記載されている。
特許文献1に記載された発明は、構造物基礎は杭頭部に載置された非定着状態であり、大きな地震荷重が加わった場合、杭頭部に大きな曲げモーメントが作用して杭頭部分に回転が生じ、建物鉛直方向の軸力の変動に応じて、摩擦抵抗は一定でなく変動することから、せん断伝達能力が確保されない場合がある、という問題点があった。
すなわち、地震時に、杭頭部に引張軸力が生じる場合は、杭頭部と構造物基礎間では摩擦抵抗が小さくなり、せん断伝達力が低下する問題があった。逆に、大きな圧縮軸力が作用する杭頭部では、設計で仮定したせん断力以上の外荷重が加わることになり、杭頭部に破壊が生じることが想定された。
また、特許文献1に記載された発明の杭頭半剛接合構造は、杭上端部分での回転変形を許容して杭頭固定度を低下させるもので、剛接合構造に比べて杭頭部の水平変位が増大することとなり、変位制限の厳しい建物への適用は不向きである、という問題点があった。
特開2004−162259号公報
このような観点から、本発明は、地震によって生じる建物荷重による軸力変動の影響を受けることなく、杭上端面と基礎スラブ間で一定のせん断伝達能力を確保しつつ、新設杭の杭頭部に加わる地震水平力を抑えて、杭頭部に生じる曲げモーメントを低減させることで、杭口径を小さくして杭基礎工事コストを大幅に削減することを可能とする新設建物の杭頭半剛接合構造およびその構築方法を提供することを目的とする。
発明は、杭頭が地面から突出した杭と、前記杭頭に対応する位置に杭頭受容孔が形成された基礎スラブと、前記杭頭受容孔内に臨む杭頭と前記基礎スラブを一体化する杭頭連結材と、から構成された新設建物の杭頭半剛接合構造であって、前記杭頭受容孔内に臨む杭頭外周面と前記基礎スラブに形成された杭頭受容孔壁面との間には前記杭頭の水平変位を許容する間隙が形成されているとともに、前記杭頭と前記基礎スラブは、前記杭頭連結材が前記杭上端面と前記基礎スラブの上面とに固着されることにより、一体化された新設建物の杭頭半剛接合構造とした。
請求項に係る発明は、前記杭頭連結材が、その周縁が前記杭頭受容孔より前記基礎スラブ側に拡張された広さを有する、板状材または上面にハンチが付加された板状材であることを特徴としている。
請求項に係る発明は、前記杭頭連結材が、前記杭外周縁より内側および前記杭頭受容孔周縁より外側に貫通孔が形成された鋼板またはPCaコンクリート板からなり、前記杭上端面に植設された棒状部材が前記貫通孔を貫通固定されて前記杭頭に接合されるとともに、前記基礎スラブにアンカーにて接合されていることを特徴としている。
請求項に係る発明は、前記杭頭連結材が、場所打ちコンクリート板からなり、前記杭上端面に植設された棒状部材および基礎スラブから突出するアンカーを打設したコンクリートに埋設固定して前記杭頭および前記基礎スラブに接合されるものであることを特徴としている。
請求項に係る発明は、請求項1又は2に記載された新設建物の杭頭半剛接構造の構築方法を、新設建物下方の地面を基礎スラブの床付け面まで掘削する工程と、杭を杭頭が前記床付け面から突出した状態に建て込む工程と、前記床付け面から突出した杭頭周面との間に前記杭頭の水平変位を許容する間隙を形成しつつ基礎スラブを打設構築する工程と、杭頭連結材を介して前記杭頭と前記基礎スラブとを一体化する工程と、から構成することとした。
本発明は、細い杭径で、かつ杭鋼材量を削減する技術的手段として、杭体に作用する曲げモーメントの大きさを低減させるべく、杭体を杭頭半剛接合構造としたものである。
請求項1に係る発明によれば、杭頭部と基礎スラブ間に間隙を設けることで、基礎スラブの杭頭受容孔内に臨む杭頭に生じる水平変位に対して基礎スラブ部分が抵抗することはなく、杭軸方向に沿った杭材の曲げモーメントは基礎スラブ下面位置で上限となり、杭頭受容孔が形成された基礎スラブの縦断面位置では杭体の水平変形に対して基礎スラブに反力は作用することなく、杭上端面が杭頭連結材で基礎スラブと固着された杭上端面位置にて、基礎スラブ下面位置に対して逆方向からせん断力が作用し、曲げモーメントが形成されることになる。
また、杭上端面と基礎スラブを杭頭連結材で固着させることで、杭上端部位置においては、地震時に生じる軸力変動の影響を受けることなく一定のせん断力が伝達可能となる。
基礎スラブと杭外周部に隙間を設けた杭頭部間では、一定値以上の地震水平力(外力)は基礎スラブへ伝達されず、建物躯体に入力される地震動を制限することが可能となり、ひいては、杭に作用する慣性力を低減できるため、建物躯体と杭の耐震性能を向上させることが可能となる。
言い換えると、本発明は、杭の径を従来の杭サイズそれより小さくしても、十分な耐力を確保することが可能となる。
請求項2に係る発明によれば、杭頭連結材は、その周縁が前記杭頭受容孔より前記基礎スラブ側に拡張された広さを有する板状材としたので、杭と基礎スラブとを簡易な構造で接合することができる。
また、上面にハンチが付加された板状材とすれば、柱と杭体の断面寸法が異なった場合でも、柱が負担する建物荷重をスムーズに杭体に伝達するのに有効である。
さらに、杭上端面での杭の曲げモーメントは、杭頭連結材を基礎スラブに固着させることによって、杭頭連結材に生じる抵抗モーメントで相殺させるもので、ハンチ付きの杭頭連結材は曲げ性能を向上させるのに有効である。
請求項3に係る発明によれば、杭頭連結材は、鋼板またはPCaコンクリート板から構成されているので、工場において、杭外周縁より内側および杭頭受容孔周縁より外側に簡易に貫通孔を形成することができる。しかも、杭頭の上端面に棒状部材を植設してこれを貫通孔に貫通してネジ止めする、施工現場における簡易な取付け作業により杭頭に接合することができる。
さらに、杭頭連結材は基礎スラブに汎用性の高い後施工アンカーにて接合するか、基礎スラブに埋設されたアンカーを杭頭受容孔周縁より外側に形成された貫通孔に貫通してネジ止めして接合することが可能である。
請求項4に係る発明によれば、杭頭連結材を場所打ちコンクリート板から構成したので、杭頭に棒状部材を植設しておくとともに基礎スラブからアンカーを突出させておくだけで、打設したコンクリート内に棒状部材とアンカーを埋設固定することができ、これにより杭頭連結材は杭頭および基礎スラブに接合することができる。
請求項5に係る発明によれば、新設建物下方の地面を基礎スラブの床付け面まで掘削し、杭頭が前記床付け面から突出した状態に杭を建て込み、床付け面から突出した杭頭周面との間に杭頭の水平変位を許容する間隙を形成しつつ基礎スラブを打設構築し、杭頭連結材を介して杭頭と基礎スラブとを一体化する、極めて簡易な施工方法によって、請求項1乃至請求項4に係る新規で有用な新設建物の杭頭半剛接合構造を構築することができる。
本発明の新設建物の杭頭半剛接合構造を模式的に示す縦断面図である。 本発明の杭頭と杭頭連結材との接合構造の実施例を示す立面図である。 本発明の杭頭と杭頭連結材とを接合する棒状部材を示す拡大断面図である。 本発明の施工手順図であり、(a)は杭の建て込み工程、(b)は基礎スラブの構築工程、(c)は杭頭連結材を杭と基礎スラブに接合する接合工程を示す。 従来の新設建物の杭頭剛接合構造を模式的に示す縦断面図(左側図)及び、杭材、柱材、基礎梁の曲げモーメント分布の模式図(右側図)である。 本発明の新設建物の杭頭半剛接合構造を模式的に示す縦断面図(左側図)及び、杭材と杭頭連結材の曲げモーメント分布の模式図(右側図)である。 但し、新設建物下方の地面を基礎スラブの床付け面まで掘削する工程については、図示すべき特別のものがないので図示を省略している。
本実施例について、図1を参照してその構成を説明する。
1は新設建物(図示省略)の地盤2に穿設された孔に建て込まれた杭である。
この杭1は、通常支持基盤に達する支持杭であることが多いが、摩擦杭であることを妨げない。
また、杭の種類は、コンクリート既製杭、コンクリート鋼管杭、場所打ち杭あるいは鋼管鉄筋コンクリート複合杭等いずれの種類の杭であってもよい。
なお、図1においては図示を省略しているが、柱と杭頭連結材とは、柱に生じた引張軸力に対抗するための通常の接合構造が採られている。
杭1の杭頭11は、打設して構築される基礎スラブ3の厚さ分だけ、掘削された地盤面から突出して構築されている。
基礎スラブ3には、複数の杭に対応する位置に複数の杭頭受容孔31が形成されている。この杭頭受容孔31は、既に建て込まれている杭1の杭頭11から所定間隔離れて囲繞する形で配置された型枠にて成型されている。
これにより、杭頭受容孔31内に臨む杭頭11外周面と上記した基礎スラブ3に形成された杭頭受容孔31壁面との間には、本願発明特有の杭頭11の水平変位を許容する間隙4が形成されるものである。
杭軸方向に沿った杭材の曲げモーメントは、図6に示すごとく基礎スラブ3下面位置で上限となり、一定値以上の地震水平力は基礎スラブ3へ伝達されないため、本実施例の杭1の径を従来の杭のそれより小さくしても、十分な耐力を確保することができる。
5は、杭頭受容孔31内に臨む杭頭11と基礎スラブ3を一体化する杭頭連結材である。
この杭頭連結材5は、その周縁が前記杭頭受容孔31より前記基礎スラブ側に拡張された広さを備える、板状材あるいは上面にハンチが付加された板状材(図1の右側に示された杭頭半剛接合構造参照)であるから、杭頭11の水平変位を許容する間隙4を容易に跨いで、杭頭連結材5を杭1と基礎スラブ3の両者の上に載置してその後の作業に取り掛かることができる。
また、上面にハンチが付加された板状材にて形成された杭頭連結材5は、柱が負担する建物荷重をスムーズに杭体に伝達するのに有効であり、また、有効せいを大きくするのに有効で、板状材を介して大きな抵抗モーメントを形成させることが可能となる。
また、この実施例の杭頭連結材5は、鋼材またはPCaコンクリートから構成されており、杭1外周縁より内側および杭頭受容孔31周縁より外側に、図示を省略する貫通孔が列をなして形成されている。
図2と図3を参照して、杭頭11と杭頭連結材5との接合構造について説明する。
杭頭11と杭頭連結材5は、アンカー鋼棒13にて結合されるものである。
杭頭11頂部には、めすネジが刻設され周方向に配列された複数のボルト孔を有する杭頭端板12が固定されている。一方、両端ボタンヘッド付アンカー鋼棒13には、おすネジが刻設された2つの接続カプラー14が備えられている。1つは摺動自在に嵌合され、他は鋼棒13端部に固定されている。
ボタンヘッド付アンカー鋼棒13の一端は、上記した杭頭端板12のボルト孔に挿通されたうえで、摺動自在に嵌合された接続カプラー14がねじ込まれて、杭頭に固定された杭頭端板12に固着されている。
これにより、ボタンヘッド付アンカー鋼棒13、すなわち、棒状部材13が杭頭に植設されている。
この棒状部材13が杭頭連結材5の杭外周縁より内側に形成された貫通孔を貫通し、杭頭連結材5上端から突出する接続カプラー14に袋ナット15が螺合されている。
以上の構造により、鋼材またはPCaコンクリートから構成された杭頭連結材5は、杭頭に接合されている。
次いで、杭頭連結材5と基礎スラブ3との接合構造について、図1を参照して説明する。
杭頭連結材5の杭頭受容孔31周縁より外側に形成された貫通孔を通じて基礎スラブ3に後施工アンカー6が打ち込まれている。
これにより、杭頭連結材5と基礎スラブ3とが一体化されているのである。
このように、杭頭部11と基礎スラブ3の間に間隙を設けることで、基礎スラブの杭頭受容孔内に臨む杭頭に生じる水平変位に対して基礎スラブ部分が抵抗することはなく、杭軸方向に沿った杭材の曲げモーメントは、図6に示すごとく基礎スラブ下面位置で上限となり、一定値以上の地震水平力(外力)は基礎スラブへ伝達されない。
このため、本発明の杭の径を従来の杭のそれより小さくしても、十分な耐力を確保することが可能となる。
その理由は、参考文献3の表中に示される、『杭が地上に突出している場合の杭頭固定』に示す地盤と杭材の拘束条件、及び杭材の曲げモーメント分布形は、地盤と基礎スラブ内に配置される杭外周部に隙間を設けた杭材の拘束状態と類似しており、杭材の曲げモーメントも類似した分布形となるからである。
(参考文献3、日本建築学会:建築基礎構造設計指針、2001年10月1日、pp.270、表6.6.1一様地盤中の弾性支承梁の解(頭部に水平力と曲げモーメントを受ける杭の水平抵抗))
本発明では、杭上端面に生じる杭体の曲げモーメントを、杭頭連結材と基礎スラブを一体化するために設けた複数の後施工アンカーに作用する引張力と杭頭連結材が基礎スラブ面を押す圧縮力との力の釣り合い関係より杭頭連結材が抵抗する曲げモーメントと相殺する方向に働かせるものである(図6の曲げモーメント図参照)。
したがって、本発明では、杭頭連結材の抵抗モーメントにより、杭上端面に生じる曲げモーメントに抵抗させることで、基礎スラブへ伝達される曲げモーメント量は低減されることとなり、杭と基礎スラブが剛接合構造されている場合に比べて、杭体に生じる曲げモーメントに抵抗するために必要な基礎スラブの配力筋量が削減可能となる。
さらに、杭と基礎スラブを杭頭半剛接合形式とすることで、杭頭部に作用する地震水平力を低減し、従来の杭に比し杭径を縮減することが可能である。
本実施例は、杭頭連結材5が場所打ちコンクリートにて製作されていることを特徴としている。主として図1の左図を参照してその構成について説明する。
杭頭連結材5は、基礎スラブ3に形成された切欠段部にコンクリートが打設されて敷設されている。
このとき、切欠段部が型枠として作用するから、切欠段部内に配筋してコンクリートを打設するだけで杭頭連結材5を形成することができる。
なお、本明細書においては、この切欠段部の上面を含めて、基礎スラブの上面と称している。
杭1と杭頭連結材5の接合構造は、図1左図に示されているように、ボタンヘッド付アンカー鋼棒13上端が打設された杭頭連結材5内に埋設される形態とされている。
この形態では、図3に示されたナット15が、アンカー鋼棒13の杭頭連結材内における定着板として機能するものである。
次いで、杭頭連結材5と基礎スラブ3との接合構造については、基礎スラブ3から突出するアンカー32が杭頭連結材5の打設されたコンクリートに埋設されて、杭頭連結材5と基礎スラブ3とが一体化されている。
この接合構造は、切欠段部内に打設されて形成された杭頭連結材と基礎スラブは、打ち継ぎ部を介して直接接触していることから、地震水平力は杭頭連結材5から基礎スラブ3に直接伝達される。杭頭連結材と基礎スラブを固着するアンカーの種別、軸径、埋め込み長さは、杭上端面の曲げモーメントとアンカー打設位置から杭芯までの距離に、アンカーの引抜き反力を乗じた抵抗モーメントで相殺させる関係から算定可能である。

Claims (4)

  1. 杭頭が地面から突出した杭と、前記杭頭に対応する位置に杭頭受容孔が形成された基礎スラブと、前記杭頭受容孔内に臨む杭頭と前記基礎スラブを一体化する杭頭連結材と、から構成された新設建物の杭頭半剛接合構造であって、
    前記杭頭受容孔内に臨む杭頭外周面と前記基礎スラブに形成された杭頭受容孔壁面との間には前記杭頭の水平変位を許容する間隙が形成されているとともに、
    前記杭頭連結材は、その周縁が前記杭頭受容孔より前記基礎スラブ側に拡張された広さを有する、板状材または上面にハンチが付加された板状材であり、
    前記杭頭と前記基礎スラブは、前記杭頭連結材が前記杭上端面と前記基礎スラブの上面とに固着されることにより、一体化されていることを特徴とする新設建物の杭頭半剛接合構造。
  2. 杭頭が地面から突出した杭と、前記杭頭に対応する位置に杭頭受容孔が形成された基礎スラブと、前記杭頭受容孔内に臨む杭頭と前記基礎スラブを一体化する杭頭連結材と、から構成された新設建物の杭頭半剛接合構造であって、
    前記杭頭受容孔内に臨む杭頭外周面と前記基礎スラブに形成された杭頭受容孔壁面との間には前記杭頭の水平変位を許容する間隙が形成されているとともに、
    前記杭頭連結材は、前記杭外周縁より内側および前記杭頭受容孔周縁より外側に貫通孔が形成された鋼板またはPCaコンクリート板からなり、前記杭上端面に植設された棒状部材が前記貫通孔を貫通固定されて前記杭頭に接合されるとともに、前記基礎スラブにアンカーにて接合されていることを特徴とする新設建物の杭頭半剛接構造。
  3. 前記杭頭連結材は、場所打ちコンクリート板からなり、前記杭上端面に植設された棒状部材および基礎スラブから突出するアンカーを打設したコンクリートに埋設固定して前記杭頭および前記基礎スラブに接合されるものであることを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに記載された新設建物の杭頭半剛接構造。
  4. 新設建物の杭頭半剛接構造の構築方法において、
    前記杭頭半剛接構造は、杭頭が地面から突出した杭と、前記杭頭に対応する位置に杭頭受容孔が形成された基礎スラブと、前記杭頭受容孔内に臨む杭頭と前記基礎スラブを一体化する杭頭連結材と、から構成された新設建物の杭頭半剛接合構造であって、 前記杭頭受容孔内に臨む杭頭外周面と前記基礎スラブに形成された杭頭受容孔壁面との間には前記杭頭の水平変位を許容する間隙が形成されているとともに、
    前記杭頭連結材は、
    その周縁が前記杭頭受容孔より前記基礎スラブ側に拡張された広さを有する、板状材又は上面にハンチが付加された板状材であり、
    又は、
    前記杭外周縁より内側および前記杭頭受容孔周縁より外側に貫通孔が形成された鋼板またはPCaコンクリート板からなるものであって、
    新設建物下方の地面を基礎スラブの床付け面まで掘削する工程と、
    杭を杭頭が前記床付け面から突出した状態に建て込む工程と、
    前記床付け面から突出した杭頭周面との間に前記杭頭の水平変位を許容する間隙を形成しつつ基礎スラブを打設構築する工程と、
    前記杭頭連結材を介して前記杭頭と前記基礎スラブとを一体化する工程と、
    から構成されていることを特徴とする新設建物の杭頭半剛接構造の構築方法。
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