JPH10231525A - 杭基礎構造 - Google Patents

杭基礎構造

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Publication number
JPH10231525A
JPH10231525A JP30737097A JP30737097A JPH10231525A JP H10231525 A JPH10231525 A JP H10231525A JP 30737097 A JP30737097 A JP 30737097A JP 30737097 A JP30737097 A JP 30737097A JP H10231525 A JPH10231525 A JP H10231525A
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pile
foundation
ground
bottom slab
reaction force
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Application number
JP30737097A
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English (en)
Inventor
Takayoshi Sakurai
隆喜 櫻井
Soichi Toriyama
壮一 鳥山
Eiji Wakita
英治 脇田
Kiyoshi Ishii
清 石井
Yutaka Fujita
豊 藤田
Jun Yoshida
順 吉田
Atsuo Onoe
篤生 尾上
Koji Nakano
孝司 中野
Shozo Tagashira
庄三 田頭
Hideyuki Mano
英之 真野
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Electric Power Development Co Ltd
Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
Original Assignee
Electric Power Development Co Ltd
Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 構造物の杭基礎設計において、地盤反力と杭
反力との合力に基づく設計を実現可能とした杭基礎構造
を提供する。 【解決手段】 構造物の基礎底版が地盤上に支持され、
前記構造物を支持する基礎杭が前記地盤の下部に埋設さ
れた杭基礎構造において、前記基礎底版は貫通する穴部
を有し、この穴部内に前記基礎杭の頭部が配置され、こ
の基礎杭の上端部と前記穴部の内周壁或は前記基礎底版
上に固定された支持金物との間に杭反力調整装置が設け
られる。構造物に地下階が無い場合には、基礎底版が複
数ブロックに分割される。杭反力調整装置は、断面略J
字状の金属製変形部材を備え、その一端側が基礎杭の上
部に固定され、他端側が基礎底版又は支持金物に固定さ
れる。変形部材の湾曲部の内側に、円筒状コロを有する
プレート間隔保持具を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建物等構造物の杭
基礎構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】建物等構造物の杭基礎構造は、従来基礎
杭により構造物の全荷重が支持されるものとして設計さ
れるのが通常である。ところが、一般的に構造物の底部
には地盤反力も作用しており、この地盤反力と杭反力と
の合力により構造物の全荷重が支持されるものとして設
計できれば、基礎杭の本数を減少させ、又杭仕様を低減
できるので経済的である。しかしながら、施工後に地盤
沈下が発生した場合には、基礎杭で支えられた構造物底
部と地盤との間に隙間ができ、地盤反力がゼロとなるた
め構造物の全荷重は基礎杭のみで支持する状態となり、
地盤反力と杭反力との合力に基づく設計は成立しないこ
とになる。このような懸念があるため、実際には地盤反
力と杭反力との合力に基づく杭基礎設計は採用されてい
ない。又、構造物の底部と地盤との間に隙間が生じた場
合には、段差や配管ずれ等の障害が発生し、或は基礎杭
の上部が地上に突出するため地震時の水平力に対して不
安定となり、補修も容易でない等の問題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
従来の問題を解決するためになされ、構造物の杭基礎設
計において、従来採用されなかった地盤反力と杭反力と
の合力に基づく設計を実現可能とした杭基礎構造を提供
することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
の具体的手段として、本発明は、構造物の基礎底版が地
盤上に支持され、前記構造物を支持する基礎杭が前記地
盤の下部に埋設された杭基礎構造において、前記基礎底
版は貫通する穴部を有し、この穴部内に前記基礎杭の頭
部が配置され、この基礎杭の上端部と前記穴部の内周壁
或は前記基礎底版上の支持金物との間に杭反力調整装置
が設けられたことを要旨とする。又、構造物に地下階が
無く、基礎底版が複数ブロックに分割されたこと、杭反
力調整装置は、断面略J字状の金属製変形部材を備え、
その一端側が基礎杭の上部に固定されると共に他端側が
基礎底版又は基礎底版上の支持金物に固定されたこと、
断面略J字状の金属製変形部材の湾曲部の内側に、プレ
ート間隔保持具を設けたこと、プレート間隔保持具は、
コロであること、コロは、金属製変形部材の湾曲部の内
側に位置させるコロと、湾曲部の上方に位置させるコロ
とが一体的に連結されたこと、上下のコロのうち、下の
コロが上のコロより小径であること、を要旨とするもの
である。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて詳説する。図1乃至図5は本発明を建築
構造物に適用した例を示すもので、図1に示すように構
造物1は地下階を有し、その基礎底版2は地盤3上に支
持されると共に所定のピッチで配置された鋼管製基礎杭
4に支持されている。
【0006】前記基礎底版2は、図2に示すように貫通
する穴部5を有し、この穴部5内には段部5aが形成さ
れ前記基礎杭4の頭部が挿入配置されており、この基礎
杭4の上端部と穴部5の内周壁との間に杭反力調整装置
6が設けられている。又は、基礎底版2は、図5に示す
ように貫通する穴部5を有し、この穴部5を貫通して前
記基礎杭4の頭部が配置され、この基礎杭4の上端部と
前記穴部5の周囲の前記基礎底版2上に固定された支持
金物15との間に杭反力調整装置6が設けられている。
【0007】杭反力調整装置6は、図2のように断面略
J字状の金属製変形部材7を備え、これらの変形部材7
の上端部はアンカーボルト8を介して前記穴部5の内周
壁の上部に固定され、下端部はボルト9を介して前記基
礎杭4の外周壁の上部に固定されることにより、図3に
示すように基礎杭4の円周方向に沿って複数個配設され
た構成になっている。図5の場合は、支持部材7の上端
部は支持金物15の上部に固定され、下端部はボルト9
を介して基礎杭4の外周壁の上部に固定される。
【0008】前記穴部5の上には図2のように蓋材10
が取り付けられるが、これは主として地下1階部分を倉
庫や駐車場として利用する場合の作業性と安全性を確保
するためのものである。又、穴部5内の段部5aによる
縮径部と前記基礎杭4との間には防水シール11が取り
付けられ、これは地下水位の高い地盤3に本発明を適用
する場合に、基礎杭4と基礎底版2の隙間から地下水が
進入するのを防止するためである。防水に関しては、例
えこの部分から水が進入しても蓋材10の部分で防水で
きるので構造上の問題はないが、防水シール11が存在
すれば防水性をより一層高める効果がある。地下水位の
低い地盤においては、防水シール11の無い構造も可能
である。図5の場合には、穴部5内の周壁と基礎杭4と
の間に防水シール11が取り付けられ、これは地下水位
の高い地盤3に本発明を適用するに当り、基礎杭4と基
礎底版2の隙間から地下水が進入するのを防止するため
である。地下水位の低い地盤においては、防水シール1
1の無い構造も可能である。
【0009】このように構成された本発明に係る杭基礎
構造は、通常時において基礎底版2に上部から作用する
荷重は一部を基礎杭4で、残りを基礎底版2の下面に作
用する地盤反力で支持されている。
【0010】地震等により基礎底版2に作用する荷重が
増加すると、図2の例では変形部材7の湾曲部7aの応
力状態が塑性変形域に達して変形し、図4に示すように
湾曲部7aの位置が変位する。この湾曲部7aの変形に
より、基礎杭4の杭反力は所定値(基礎杭の許容支持
力)以上に上昇することはない。基礎杭4で支持しきれ
ない荷重は、基礎底版2の下面の地盤反力で支持され
る。
【0011】逆に、振動等により基礎底版2に作用する
荷重が減少すると、地盤反力も杭反力も減少し、荷重と
バランスを保つ。基礎底版2の下面の地盤反力が変化す
る場合においても同様に、変形部材7の作用により基礎
杭4の杭反力と基礎底版2の地盤反力は常に所定の配分
に維持される。このようにして、基礎杭4の杭反力と基
礎底版2の地盤反力は常に所定の配分に維持される。
【0012】図6は圧縮側のある応力状態を初期状態と
して、そこから圧縮側と引張側に同じ大きさの交番荷重
を受ける変形部材7の荷重−変形曲線を模式的に示すも
ので、圧縮側も引張側も荷重は所定の値以上に上昇する
ことがない。地震時に杭頭部に作用する交番荷重は、設
計の仕方(建築物の形状や杭の配置状態等)により圧縮
側領域の範囲内を変動する場合と、圧縮側領域を超えて
若干引張側に及ぶ場合がある。上部構造から作用する荷
重が引張力となる場合の基礎杭4の支持力は、従来の支
持杭工法における杭の許容引き抜き支持力と同一であ
る。
【0013】変形部材7として用いる断面略J字状プレ
ートの履歴特性については、実験を行っている。本実験
はSS41材製で肉厚3〜5mm、幅25mm、湾曲部
の曲率半径6.4〜10.4mmの供試体を用いて、供
試体の向きを反転させることにより繰り返し荷重を載荷
してその変位−荷重特性を調べた。図7はそのうち肉厚
3mm、幅25mm、湾曲部の曲率半径6.4mmのプ
レートの試験結果である。
【0014】図7に示す試験結果によると、断面略J字
状プレートは所定の値以上の変位の増減に対して、軸力
の増減のないほぼフラットな変形特性を示しているのが
分かる。即ち、杭反力の値が許容支持力の値に保ったま
ま、他の杭反力とのバランスで決まる釣り合いを保つ位
置で止まるまで湾曲部の位置がそれに応じて移動する。
このようにして、一部の基礎杭4で杭反力が許容支持力
以上に増大しようとする時、杭反力の過大分を杭反力に
余裕のある他の基礎杭へ伝達させて、全体としてバラン
スを維持することができる。図7以外のプレートについ
ても同様な結果が得られ、断面略J字状プレートの肉
厚、幅、湾曲部の曲率半径及び作用力の間に一定の関係
があり、関係式もほぼ明らかとなった。
【0015】変形部材7の挙動に関する理論的検討、及
び実験の結果、変形部材7の湾曲部7aの位置を移動さ
せるために必要な荷重と変形部材7の諸元との関係は次
式(1)で与えられることが明らかとなっている。 Pn =(bh2 )/r×[(σy /4)+{(σmax −σy )/3}] ……(1) ここに、Pn は湾曲部位置の移動に必要な軸力、bは断
面略J字状プレートの幅、hは同プレートの板厚、rは
同プレートの曲率半径、σmax は部材断面における応力
度の最大値、σy は降伏応力度である。そこで、b=5
0mm、h=22mm、l(長さ)=600mmのプレ
ートをr=99mmで湾曲させたSS400材製の変形
部材7を16セット、直径1mの基礎杭4の円周方向に
沿って配置した場合について、湾曲部位置の移動に必要
な軸力Pn の値を計算する。 Pn =(5×2.22 )/9.9×[(3000/4)+{(3800−30 00)/3}] =2.5×103 kgf =2.5tf ……(2) この軸力は変形部材7の1セット当りのものである。基
礎杭4の1本当りでは変形部材7が16セット使用され
るので、湾曲部位置の移動に必要な軸力Pn は式(2)
の16倍で40tfと算出される。尚、座屈、剪断につ
いての限界荷重は上記の軸力よりも遥かに大きい(計算
はここでは省略する)ので、座屈や剪断破壊の恐れはな
い。又、前記アンカーボルト8については、通常建築で
使用されているもの例えば長さ200mm、直径26m
mで良い。
【0016】一方、基礎杭4は地震時に鉛直荷重の他に
水平荷重を受けるが、図2に示すように基礎底版2の下
部は直接基礎杭4と接しているため、その部分で上部構
造からの水平荷重が基礎杭4に伝達し、基礎杭4の水平
抵抗を充分発揮させることができる。地震時の水平荷重
に対する安定性はこの基礎杭4の水平抵抗の他に基礎底
版2下の地盤の摩擦抵抗と基礎根入れ部前面の受働土圧
が期待でき、基礎杭の水平抵抗のみに頼る従来工法に比
して優位であると言える。
【0017】次に、地盤沈下に対する挙動について説明
する。一般的に建築物等に生じる地盤沈下は大きく分け
て二種類あり、その一つは通常設計の段階で考慮される
圧密沈下や弾性沈下のような沈下であり、もう一つは設
計の段階では将来発生することが全く予想できず、その
発生確率も極めて小さいのであるが、極めて稀に発生す
る相当大きな沈下である。後者の沈下は、例えば阪神大
震災でポートアイランドの液状化により生じた地盤沈下
や、工業用水の汲み上げにより生じる地盤沈下等であ
る。そこで、前者を「設計内沈下」、後者を「設計外沈
下」と称することにする。
【0018】「設計内沈下」に対する挙動については、
本発明工法は基礎構造がフローティング構造(図1に示
すように地下部のある構造)であるため、軟弱地盤にお
いても建築物を構築するために掘削排除した土砂の重量
分の荷重は既に長期に受けており、この土砂の重量分以
内の荷重載荷に対しては沈下は極めて小さい。設計にお
いては、前記のように杭反力と地盤反力の比率がコント
ロールできるので、地盤反力が沈下の生じない範囲に留
まるように構造仕様(地下部の深さや基礎杭の本数)を
設定することができる。このように「設計内沈下」は極
めて小さいものであるが、それでも若干の沈下は基礎底
版2に生じる。
【0019】その場合、基礎底版2の下の沈下は全体が
一様ではなく、部分的に大きい所と小さい所がある。部
分的に沈下の小さい基礎底版2の下は、周りよりも大き
な荷重を下部へ作用させることになるが、前記のように
変形部材7が杭反力を許容支持力以上に上昇させないよ
う機能するので、その部分では地盤反力のみが増加する
こととなる。そして、地盤反力の増加がその部分の新た
な弾性沈下、或は圧密沈下を引き起こす。このような変
形部材7の働きによる応力再配分の結果、基礎底版2の
下の地盤3の沈下は一様化へ向かう。以上のようなメカ
ニズムにより本工法では軟弱地盤においても沈下や不同
沈下が極小なので、建築物の設計を経済的に行うことが
できる。
【0020】「設計外沈下」に対する挙動についてであ
るが、地震時の液状化による沈下や圧密沈下に関しては
設計時に検討を行い、根入れ深さや杭仕様の設定、地盤
改良工法の採用により、沈下を許容値以内に抑えるよう
に設計施工される。このような過程を経て完成した建築
物の使用期間中、思いがけない巨大地震による液状化や
工業用水の汲み上げ等による地盤沈下が、極めて小さい
確率ではあるが発生する場合がある。そのような「設計
外沈下」が発生した場合、従来の支持杭基礎工法の場合
には、フーチングと地盤との間に隙間ができてしまい様
々な障害が生じる。
【0021】本発明工法の場合には、予想外の地盤沈下
により基礎底版2下の地盤3が下がると、基礎底版2の
下面に作用する地盤反力が低下し、その分基礎杭4の杭
反力が増加して基礎底版2上にかかる荷重を支えようと
するが、変形部材7は所定の値以上の荷重に対しては変
形するので、結局基礎杭4の杭反力は増加せず、地盤沈
下に追随して基礎底版2が沈下し、基礎底版2の地盤反
力を元の値に戻すことができる。
【0022】前記のように基礎杭4の杭反力と基礎底版
2の地盤反力とは、変形部材7の変形によって常に自動
的に配分されてバランスをとる。この作用により、設計
時に想定されないような予想外の沈下に対しても、フー
チングと地盤との間に隙間ができるようなことはなく、
それによる支障を避けることができる。又、「設計外沈
下」時の不同沈下は、前記変形部材7の働きによる応力
再配分作用によりかなり緩和される。以上のような挙動
を考慮すると、本工法の「設計外沈下」に対する挙動は
従来工法である支持杭工法よりも良好である。
【0023】次に「設計外沈下」が発生した場合の変形
部材7の補修法について説明する。本発明に係る杭基礎
4の挙動は、変形部材7の変形が図4に示す状態に達す
るまでのものである。「設計外沈下」は相当大きな沈下
であるため、沈下量が図4に示す状態以上となる場合
(変形が追随できない状態)が想定される。地盤3の沈
下量が図4の状態よりも大きい場合には、変形部材7の
変形限界を超えるため、それ以上の地盤沈下に対して変
形部材7は機能しない。従って、「設計外沈下」発生時
には変形部材7の変形余裕量を定期的に観測し、適当な
ところで補修を行う必要がある。「設計外沈下」は主に
圧密沈下であるため、最終沈下量に至るまでに一般的に
は数年乃至数十年を要する。このため、観測結果に基づ
く補修により対処することは一般的に充分可能である。
【0024】図8は補修前と補修後の状態を示すもの
で、その補修作業は例えば図9(イ) 〜(ニ) に示すような
工程によりなされる。 (イ) 基礎杭4の上に鋼材a、その上にジャッキbを介し
て基礎杭4と地下階の天井の梁(図略)の間に鋼材cを
設置し、基礎杭4からの荷重をこれらの鋼材で受け、変
形部材7に荷重が作用しない状態とする。 (ロ) 基礎杭4と変形部材7の結合部のボルト9を取り外
す。 (ハ) 変形部材7の基礎杭4側の端部を下側へ押し下げ、
元の形状に近い状態まで戻し、基礎杭4の外周面の新し
く変形部材7と結合する位置に穴をあける。 (ニ) 基礎杭4と変形部材7を貫通する穴にボルト9を嵌
め、基礎杭4の内部からナットを締め付ける。
【0025】図10(イ) 〜(ニ) は、補修作業の他の工程
例を示すもので、この場合は変形限界を超えた変形部材
を新しい変形部材に取り替える。 (イ) 基礎杭4の上に鋼材a、その上にジャッキb介して
基礎杭と地下階の天井の梁(図略)の間に鋼材cを設置
し、基礎杭4からの荷重をこれらの鋼材で受け、古い変
形部材7′に荷重が作用しない状態とする。 (ロ) 基礎杭4と古い変形部材7′の結合部のボルト9、
及びアンカーボルト8を外す。 (ハ) 古い変形部材7′を取り外し、新しい変形部材7を
アンカーボルト8に嵌めた後、アンカーボルト8の頭部
にナットを取り付け、新しい変形部材7の上部を固定す
る。 (ニ) 基礎杭4の外周面の新しく変形部材7を結合する位
置に穴をあけ、基礎杭4と変形部材7を貫通する穴にボ
ルト9を嵌め、基礎杭4の内部からナットを締め付け
る。図11(イ) 〜(ニ) は、杭基礎構造におけるもう1つ
のタイプ(支持金物を用いる)の杭反力調整装置に関す
る補修作業の工程例を示すもので、この場合は変形限界
を超えた変形部材を新しい変形部材に取り替える。 (イ) 基礎杭4の上に鋼材a、その上にジャッキbを介し
て基礎杭4と地下階の天井の梁(図略)の間に鋼材cを
設置し、基礎杭4からの荷重をこれらの鋼材で受け、古
い変形部材7′に荷重が作用しない状態とする。 (ロ) 基礎杭4と古い変形部材7′の結合部のボルト9′
及び古い変形部材7′と支持金物15の結合部のボルト
17を外す。 (ハ) 古い変形部材7′を取り外し、新しい変形部材7を
ボルト17に嵌めた後、ボルト17の頭部にナットを取
り付け、新しい変形部材7の上部を固定する。 (ニ) 基礎杭4の外周面の新たに変形部材7を結合する位
置に穴をあけ、基礎杭4と変形部材7を貫通する穴にボ
ルト9を嵌め、基礎杭4の内部からナットを締め付け
る。
【0026】更に別の補修法としては、変形部材7は基
礎杭4の円周方向に沿って一定間隔で配置(図3参照)
されているが、変形限界を超えた古い変形部材間に新し
い変形部材を取り付け可能な空間がある場合、それを取
り付けて肩代わりさせる方法である。
【0027】図12は本発明の他の実施形態を示すもの
で、設計上基礎底版12の版厚tをそれ程必要とせず、
その版厚を薄くすることが可能な場合には、基礎杭14
の頭部が位置する部分のみ下側に突出部12aを設けて
版厚を厚くする構造が有効である。尚、突出部12aは
下側に限定されず、基礎底版12の上側に形成すること
も可能である。
【0028】ところで、この基礎構造において、機能維
持上重要な点は変形部材7として用いる断面略J字状プ
レートの安定した荷重−変位特性が確保されることであ
る。そのためには、断面略J字状プレートの湾曲部の曲
率がどんな状態においても精度良く維持される必要があ
る。
【0029】断面略J字状プレートの全長が短い場合に
は、上記の条件は満足されるが、全長が長くなると、プ
レートの固定位置と湾曲部の距離が長くなり、湾曲部の
曲率を精度良く維持することが困難になる。
【0030】断面略J字状プレートは、長い方がより大
きな地盤の沈下に追随することができるので、その点か
らはプレートは長い方が好ましい。従って、プレートが
長くなっても、その湾曲部の曲率を精度良く維持する保
持装置が開発されれば、地盤沈下に対する追随性能を向
上させることができるのである。
【0031】この保持装置の一つとして開発したのが、
図13に示すプレート間隔保持具30であり、変形部材
7である断面略J字状プレートの湾曲部7aの内側にそ
れぞれ配置されている。
【0032】プレート間隔保持具30は、図14及び図
15(イ) に示すようにリング状の線材31に複数個の円
筒状のコロ32が回転可能に配設され、各コロ32の両
端部に当たる線材31上に位置保持用の止め金具33が
固定された構成である。前記コロ32は、図15(ロ) の
ように円筒状の鋼材32aとその内周面に貼着されたゴ
ム32bとから形成され、その中心孔に前記線材31が
貫通している。
【0033】このように構成されたプレート間隔保持具
30は、図14のように各変形部材7にコロ32がそれ
ぞれ対応するようにして湾曲部7aの内側に落とし込ん
で取り付けられる。この時、位置保持用の止め金具33
により各コロ32が規制され、湾曲部7aからの位置ず
れ及び移動を防止できるようにしてある。
【0034】変形部材7の湾曲部7aに設置されている
コロ32が円周と直角方向の荷重を受けても変形しない
ようにコロ32の板厚(円筒状の鋼材32aの板厚)を
充分厚くしておけば、湾曲部7aにおけるプレート間隔
は常に一定に維持される。又、変形部材7に作用する軸
力が所定値を超えると、変形部材7が軸方向に変形する
が、この動きはコロ32の周りではコロを回転させる運
動であり、これに対してコロ32は常に湾曲部7a内に
保持されたまま回転を続けるのみである。
【0035】このようなコロ32のプレート間隔保持効
果により、変形部材7の湾曲部7aの曲率を精度良く保
持することができ、図16に示すような変形特性が精度
良く維持される。従って、変形部材7として長い(固定
間距離の大きい)断面略J字状プレートを用いても、安
定した変形特性を発揮できるので、大きな地盤沈下に対
しても固定間距離を大きくとることにより対応すること
が可能となる。
【0036】図17は、他のプレート間隔保持具40の
例を示すもので、変形部材7の湾曲部7aの内側に位置
させる下部のコロ42と、湾曲部の上方に位置させる上
部のコロ41とが一体的に連結された構成となってい
る。このプレート間隔保持具40は、図19(イ) 、(ロ)
に示すように上下部のコロ41、42の両側には円形の
止め金具43、44がそれぞれ取り付けられ、且つ線材
45によって上下部のコロ41と42との間隔が一定に
保持されている。
【0037】この一体構成のコロによるプレート間隔保
持具40は、図18に示すように各別に独立していて各
変形部材7にそれぞれ対応させて設置され、前記止め金
具43、44によって変形部材7からの位置ずれ及び移
動を防止するようにしてある。
【0038】この場合も、上下部のコロ41、42が円
周と直角方向の荷重を受けても変形しないようにコロの
板厚を充分厚くしておけば、下部のコロ42のみならず
上部のコロ41の位置でもプレート間隔は常に一定に維
持される。
【0039】又、プレートの軸方向の変形に対しては、
この運動が上下部のコロ41、42の周りではコロを回
転させるだけの運動であるので、これに対しては上下部
のコロ41、42は一定間隔を保持したままプレートの
動きに追従して回転を続けるのみである。但し、上下部
のコロ41、42にはこれ以外の力として重力の作用や
その他の荷重を若干受けるが、それに対しては前記止め
金具43が上下部のコロ間隔を保持する上で有効に働
く。
【0040】このような上下部のコロ41、42による
プレート間隔保持効果により、プレートの固定間距離を
小さくできる。例えば、図17においてプレート間隔保
持具40設置前の固定間距離L′に対して設置後はLに
することができる。プレート間隔保持具40が無い場合
には、プレートはアンカーボルトの位置とプレートの折
り曲げ位置の2箇所で横方向の変形が拘束されており、
これら2点の中間の位置ではプレートは基礎版側は壁が
あるので、そちら側には変位しないが杭側には何もない
ので容易に変位する。従って、固定間距離はL′となっ
ている。これに対して、プレート間隔保持具40がある
場合には、プレートは上側のコロ41の位置と下側のコ
ロ42の位置の2箇所で横方向の変形が拘束され、固定
間距離はLとなってプレート間隔保持具40を入れない
場合と比べて固定間距離が小さくなる。これにより、図
16に示すような変形特性が精度良く維持される。
【0041】図20は、更に他のプレート間隔保持具5
0を示すもので、基本的構成は図17に示すタイプのも
のと同じであるが、変形部材7の湾曲部7a内に位置す
る下部のコロ52を上部のコロ51より小径にしている
点で相違しいる。
【0042】下部のコロ52を小さくしても、コロを小
さくしないプレート間隔保持具40と比べ固定間距離の
値はほぼ同一である。従って、図16に示すような変形
特性がより精度良く維持できることに対する効果は同じ
である。下部のコロ52を小さくした方が回転挙動がよ
り円滑となるため、プレート間隔保持具40よりも機能
の点で優れていることになる。
【0043】図21は、変形部材7の取り付け方を上下
逆にした実施形態を示すもので、即ち変形部材7の上端
部を下にして基礎杭4の外周壁の上部にボルト9で固定
し、下端部を上にして穴部5の内周壁の上部にアンカー
ボルト8を介して固定する構造である。
【0044】図22は、図5のタイプのものにおいて変
形部材7の取り付け方を上下逆にした実施形態を示すも
のであり、変形部材7の一方の端部を基礎杭4の外周壁
の上部にボルト9で固定し、他方の端部を支持金物15
にボルト9′を介して固定した構造である。
【0045】図23は、プレートの摩擦力を利用した杭
反力調整装置66の例を示すもので、基礎杭4の頭部の
外周部に取付具60を介して複数枚(例えば4枚)の摩
擦プレート61を放射方向に固定し、これらの摩擦プレ
ート61に対応させて基礎底版2上にアンカーボルト6
2で固定した支持具63により、摩擦プレート61をそ
れぞれ締め付けた構成である。
【0046】前記摩擦プレート61は、図24(イ) 、
(ロ) に示すようにルーズホール61aが上下方向に設け
られ、前記支持具63の2枚の締付板63a、63bに
挿通した圧縮拘束ボルト64をルーズホール61aに貫
通させ、この圧縮拘束ボルト64にナット65を締着す
ることにより、締付板63a、63b間に挟持されてい
る。
【0047】このような摩擦型の杭反力調整装置66に
おいては、前記圧縮拘束ボルト64の締め付け力を調整
することで所定の鉛直荷重(摩擦力)を発生させ、地震
等により基礎底版2に作用する荷重が増加すると、前記
ルーズホール61aを介して摩擦プレート61と締付板
63a、63bとの相対的位置が変位する。この時の荷
重と変位の関係は、図7に示すものと同じである。つま
り、基礎杭4の杭反力は所定値(基礎杭の許容支持力)
以上に上昇することはなく、基礎杭4の杭反力と基礎底
版2の地盤反力とは常に所定の配分に維持されることに
なる。
【0048】図25は、地下階のない場合の実施形態を
示すもので、地下階を無くしたことによりフローティン
グ構造でなくなるため、軟弱地盤においては比較的大き
な圧密沈下が数十年の間継続する恐れがある。従って、
構造物21の耐用年数の間に適宜不同沈下の修正を行う
必要がある。そのため、各柱21aの下に不同沈下調整
用の鉄板27とそれを固定するアンカーボルト28を設
ける。
【0049】又、基礎底版については鉄板で不同沈下の
修正を行うことができないので、1枚版のままでは不同
沈下によりクラックが生じたり、破損する恐れがある。
このため、基礎底版22をいくつかのブロックに小割り
して、不同沈下を防止している。1階のフロア21bは
図に示すように基礎底版22とは別にそれより上に設け
られ、不同沈下修正時にはこのフロア21bを取り外
し、沈下の修正を行うこととなる。尚、24は基礎杭、
26は杭反力調整装置であり、前記と同様に複数個の断
面略J字状の金属製変形部材を備えている。
【0050】図26(イ) 、(ロ) は、図5のタイプの構造
において、変形部材7をボルト9ではなく、溶接Yによ
り支持金物15及び基礎杭4に取り付けた実施形態を示
すものである。この場合、変形部材7が老朽化した時、
取り替え作業を容易にするために支持金物15は端部に
フランジの付いた鋼管とし、基礎杭4の頭部にもジョイ
ントZを設ける。
【0051】図27(イ) 、(ロ) は、図5のタイプの構造
において、略J字状の変形部材7の替わりに、建物の免
震用鋼棒ダンパーPを用いた杭頭反力調整装置を示すも
ので、基礎杭4の頭部の外周部に取付具を介して複数枚
(例えば4枚)の鋼棒ダンパーPを放射方向に固定し、
これらの鋼棒ダンパーPに対応させて基礎底版2上にア
ンカーボルト16で固定した支持金物15により、鋼棒
ダンパーPをそれぞれ締め付けた構成である。
【0052】前記鋼棒ダンパーPは、図28に示すよう
に鋼棒をループ状に整形し、4本を1組とした花弁状ダ
ンパーである。このような鋼棒ダンパー型の杭頭反力調
整装置においては、地震等により基礎底版2に作用する
荷重が増加すると鋼棒ダンパーPが変形し、基礎底版2
と基礎杭4との相対的位置が変位する。この時の荷重と
変位の関係は図7に示すものと同じである。つまり、略
J字状の変形部材7を用いた場合と同様に、基礎杭4の
杭反力は所定値(基礎杭の許容支持力)以上に上昇する
ことはなく、基礎杭4の杭反力と基礎底版2の地盤反力
とは常に所定の配分に維持されることになる。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
構造物の基礎底版に貫通する穴部を設け、この穴部内に
基礎杭の頭部を配置すると共に、基礎杭の上端部と穴部
の内周壁との間に杭反力調整装置を設けたので、基礎底
版の地盤反力と基礎杭の杭反力は常に所定の配分に維持
されることとなり、従来不可能とされていた地盤反力と
杭反力との合力に基づく杭基礎設計を実現することがで
き、これにより基礎杭の本数を減少させ、或は杭仕様を
低減し得る等の経済的効果を奏する。又、本発明によれ
ば、構造物の基礎底版に貫通する穴を設け、この穴部を
貫通して基礎杭の頭部を配置すると共に、この基礎杭の
上端部と前記穴部の周囲の基礎底版上に固定された支持
金物との間に杭反力調整装置を設けたので、基礎底版の
地盤反力と基礎杭の杭反力は常に所定の配分に維持され
ることとなり、従来不可能とされていた地盤反力と杭反
力との合力に基づく杭基礎設計を実現することができ、
これにより基礎杭の本数を減少させ、或は杭仕様を低減
し得る等の経済的効果を奏する。更に、構造物の基礎底
版を複数ブロックに分割することで、地下階のない建物
にも適用することができる。杭反力調整装置は、断面略
J字状の金属製変形部材を備えているので、その変形部
材の修正又は取り替えが可能であり、構造物を常に安全
な状態に維持できる効果を奏する。そして、変形部材の
湾曲部にコロを有するプレート間隔保持具を設置するこ
とで、湾曲部の曲率がどんな状態においても精度良く維
持され、地盤沈下に対する変形部材の追随性能を向上さ
せると共に、変形部材として長いプレートを用いても、
安定した変形特性を発揮できるので、大きな地盤沈下に
対してもプレートの固定間距離を大きくとることにより
対応することが可能となる等の効果も奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る杭基礎構造の実施の態様を示す説
明図である。
【図2】同、杭基礎構造における杭反力調整装置の説明
図である。
【図3】杭反力調整装置の横断平面図である。
【図4】設計外沈下後の杭頭部の状態図である。
【図5】杭基礎構造におけるもう1つのタイプの杭反力
調整装置の説明図である。
【図6】交番荷重に対する変形部材の荷重−変形曲線を
示すグラフ図である。
【図7】変形部材の荷重−変位特性を示すグラフ図であ
る。
【図8】変形部材の補修状態を示す説明図である。
【図9】(イ) 〜(ニ) は変形部材の補修工程を示す説明図
である。
【図10】(イ) 〜(ニ) は変形部材の取り替え工程を示す
説明図である。
【図11】(イ) 〜(ニ) は杭基礎構造におけるもう1つの
タイプの杭反力調整装置に関する部材の取り替え工程を
示す説明図である。
【図12】本発明に係る杭基礎構造の他の実施態様を示
す説明図である。
【図13】変形部材のプレート間隔保持具の一例を示す
説明図である。
【図14】同、要部の水平断面図である。
【図15】(イ) はプレート間隔保持具の部分拡大平面
図、(ロ) はコロの断面図である。
【図16】変形部材プレートの軸力と変位の関係図であ
る。
【図17】プレート間隔保持具の他例を示す説明図であ
る。
【図18】同、要部の水平断面図である。
【図19】(イ) はプレート間隔保持具の一部破断正面
図、(ロ) は断面図である。
【図20】プレート間隔保持具の更に他例を示す説明図
である。
【図21】変形部材の他の取付状態を示す説明図であ
る。
【図22】図5のタイプの杭反力調整装置における、変
形部材の他の取付状態を示す説明図である。
【図23】摩擦型の杭反力調整装置の例を示す説明図で
ある。
【図24】(イ) はプレートの締め付け状態を示す概略正
面図、(ロ) は概略断面図である。
【図25】地下階のない構造物の場合の実施態様を示す
説明図である。
【図26】図5のタイプの構造において、変形部材を溶
接により取り付けた実施形態を示すもので、(イ) は断面
図、(ロ) は平面図である。
【図27】図5のタイプの構造において、略J字状の変
形部材の替わりに、建物の免震用鋼材ダンパーを用いた
実施形態を示すもので、(イ) は断面図、(ロ) は概略平面
図である。
【図28】鋼材ダンパーの説明図であり、(イ) は概略正
面図、(ロ) はC−C矢視図、(ハ)はD−D矢視図、(ニ)
はF−F断面図、(ホ) はE−E断面図である。
【符号の説明】
1…構造物 2…基礎底版 3…地盤 4…基礎杭 5…穴部 5a…段部 6…杭反力調整装置 7…変形部材 7a…湾曲部 8…アンカーボルト 9…ボルト 10…蓋材 11…防水シール 12…基礎底版 12a…突出部 14…基礎杭 15…支持金物 16…アンカーボルト 17…ボルト 21…構造物 21a…柱 21b…フロア 22…基礎底版 24…基礎杭 26…杭反力調整装置 27…不同沈下調整用の鉄板 28…アンカーボルト 30…プレート間隔保持具 31…線材 32…コロ 32a…鋼材 32b…ゴム 33…止め金具 40…プレート間隔保持具 41…上部のコロ 42…下部のコロ 43…止め金具 50…プレート間隔保持具 51…上部のコロ 52…下部のコロ 60…取付具 61…摩擦プレート 61a…ルーズホール 62…アンカーボルト 63…支持具 64…圧縮拘束ボルト 65…ナット 66…杭反力調整機構
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 脇田 英治 東京都港区芝浦一丁目2番3号 清水建設 株式会社内 (72)発明者 石井 清 東京都港区芝浦一丁目2番3号 清水建設 株式会社内 (72)発明者 藤田 豊 東京都港区芝浦一丁目2番3号 清水建設 株式会社内 (72)発明者 吉田 順 東京都港区芝浦一丁目2番3号 清水建設 株式会社内 (72)発明者 尾上 篤生 東京都港区芝浦一丁目2番3号 清水建設 株式会社内 (72)発明者 中野 孝司 東京都港区芝浦一丁目2番3号 清水建設 株式会社内 (72)発明者 田頭 庄三 東京都港区芝浦一丁目2番3号 清水建設 株式会社内 (72)発明者 真野 英之 東京都港区芝浦一丁目2番3号 清水建設 株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】構造物の基礎底版が地盤上に支持され、前
    記構造物を支持する基礎杭が前記地盤の下部に埋設され
    た杭基礎構造において、前記基礎底版は貫通する穴部を
    有し、この穴部内に前記基礎杭の頭部が配置され、この
    基礎杭の上端部と前記穴部の内周壁との間に杭反力調整
    装置が設けられたことを特徴とする杭基礎構造。
  2. 【請求項2】構造物の基礎底版が地盤上に支持され、前
    記構造物を支持する基礎杭が前記地盤の下部に埋設され
    た杭基礎構造において、前記基礎底版は貫通する穴部を
    有し、この穴部を貫通して前記基礎杭の頭部が配置さ
    れ、この基礎杭の上端部と前記穴部の周囲の前記基礎底
    版上に固定された支持金物との間に杭反力調整装置が設
    けられたことを特徴とする杭基礎構造。
  3. 【請求項3】構造物に地下階が無く、基礎底版が複数ブ
    ロックに分割されている請求項1又は2記載の杭基礎構
    造。
  4. 【請求項4】杭反力調整装置は、断面略J字状の金属製
    変形部材を備え、その一端側が基礎杭の上部に固定され
    ると共に他端側が基礎底版又は基礎底版上の支持金物に
    固定された請求項1又は2記載の杭基礎構造。
  5. 【請求項5】断面略J字状の金属製変形部材の湾曲部の
    内側に、プレート間隔保持具を設けた請求項4記載の杭
    基礎構造。
  6. 【請求項6】プレート間隔保持具は、コロである請求項
    5記載の杭基礎構造。
  7. 【請求項7】コロは、金属製変形部材の湾曲部の内側に
    位置させるコロと、湾曲部の上方に位置させるコロとが
    一体的に連結された請求項6記載の杭基礎構造。
  8. 【請求項8】上下のコロのうち、下のコロが上のコロよ
    り小径である請求項7記載の杭基礎構造。
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